JP2021040187A - 車載ネットワークシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】特定のデバイスについて、冗長性を高くするとともに、通信異常時においても出来る限り高い応答性を得る。【解決手段】複数のセンサ100の出力に基づいて、複数のデバイスへの制御信号を生成する中央ECU50と、中央ECU50で生成された制御信号を中継する複数のゾーンECU60とを備え、複数のデバイスは、車両の駆動制御等に関連しないデバイスであって、少なくとも一部のセンサ100からのオン信号に基づいてアクチュエータを作動可能なサブ制御部(第3信号処理部21a等)を有する第1特定デバイス(パワーウィンドウ装置21等)を含み、第1特定デバイスは、中央ECU50と該第1特定デバイスとの通信異常が生じたときには、サブ制御部によりアクチュエータを制御する。【選択図】図2

Description

ここに開示された技術は、車載ネットワークシステムに関する技術分野に属する。
近年、車載機器の電動化が顕著であり、車両の運動を電子制御により制御するようになっている。
例えば、特許文献1には、通信線を介してデータ通信可能な各種電気的装置を、複数にグループ分けし、各グループ毎に、電気的装置をデータ通信用の通信線を介して互いに接続すると共に、該各グループの通信線間には、該通信線間でデータ(制御信号)を中継可能な特定電気的装置を接続することにより、各通信線に接続された全ての電気的装置が通信線を介して互いにデータを送受信するよう構成された車両用通信システムが開示されている。
この特許文献1では、データの伝送経路の異常及び異常箇所が検出されたときに、該異常箇所を通過するデータを特定するとともに、該特定したデータを異常箇所を通過させることなく伝送可能な迂回経路を設定し、該データが該迂回経路を通って伝送されるようにしている。
特許3912218号公報
特許文献1のように制御信号の迂回経路を設定するようにすれば、通信線に異常が発生したときでも、制御信号を目的のデバイスに伝達させることができる。しかし、一般に、制御信号の伝達経路は該制御信号が最短で目的のデバイスに到達するように設定されるため、迂回経路を通ると制御信号が目的のデバイスに到達までに時間がかかる。
車両のデバイスには、パワーウィンドウ装置など、車両の衝突時などにおいて通信異常が発生したとしても高い応答性が求められるデバイスがある。これらのデバイスについては、単に冗長性を向上させるだけでなく、通信異常時においても出来る限り応答性を高くすることが望ましい。
ここに開示された技術は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこは、特定のデバイスについて、冗長性を高くするとともに、通信異常時においても出来る限り高い応答性を得ることにある。
前記課題を解決するために、ここに開示された技術では、車載ネットワークシステムを対象として、複数のセンサと、前記各センサの出力に基づいて、複数のデバイスへの制御信号を生成する中央制御装置と、前記中央制御装置と前記各デバイスと通信経路の間にそれぞれ設けられ、前記中央制御装置で生成された制御信号を中継する複数の中継装置とを備え、前記複数のデバイスは、車両の駆動制御、制動制御及び操舵制御に関連しないデバイスであって、少なくとも一部の前記センサからのオン信号に基づいてアクチュエータを作動可能なサブ制御部を有する第1特定デバイスを含み、前記第1特定デバイスは、前記中央制御装置と該第1特定デバイスとの通信異常が生じたときには、前記サブ制御部により前記アクチュエータを制御する、という構成とした。
この構成によると、第1特定デバイスについては、中央制御装置との間で通信異常が発生したときには、第1特定デバイス内のサブ制御部によりアクチュエータの制御が可能である。これにより、第1特定デバイスの冗長性を高くすることができる。また、デバイス自身が制御部を有しているため、アクチュエータに制御信号を送る経路はかなり短くなり、アクチュエータを作動させる応答性はかなり高くすることができる。したがって、第1特定デバイスについて、冗長性を高くするとともに、通信異常時においても出来る限り高い応答性を得ることができる。
前記車載ネットワークシステムにおいて、前記複数のセンサのうち前記第1特定デバイスの作動にのみ関連する特定センサからの信号は、当該第1特定デバイスに直接入力されるように構成され、前記中央制御装置は、前記各センサの出力から得られかつ前記車両の外部環境に関する情報である車外環境情報に基づいて、前記各第1特定デバイスへの制御信号を生成するように構成されており、前記第1特定デバイスの前記サブ制御部は、前記通信異常がないときにおいて、前記中央制御装置からの、前記車外環境情報に基づく制御信号が入力されたときには、該制御信号に基づいて前記アクチュエータを制御する一方、前記第1特定センサから信号が入力されたときには、前記中央制御装置からの制御信号によらずに、前記第1特定センサからの信号に基づいて、前記アクチュエータを制御するように構成されている、というものでもよい。
この構成によると、中央制御装置との間の通信異常がないときでも、第1特定センサからの信号による制御をサブ制御部のみで担うようにできる。これにより、第1特定センサからの信号によりアクチュエータを作動させる際の通信経路については、中央制御装置との間の通信異常の有無に関わらず同じにすることができる。この結果、中央制御装置との間の通信異常があったとしても高い応答性が得やすくすることができる。
前記車載ネットワークシステムの一実施形態では、前記複数のデバイスは、車両の駆動制御、制動制御又は操舵制御に関連するデバイスである第2特定デバイスを含み、前記第2特定デバイスは、該第2特定デバイスを制御する特定制御装置を介して前記中継装置に接続されており、前記特定制御装置は、前記複数のセンサのうち前記第2特定デバイスの出力に関連する値を検知する第2特定センサからの検知信号が入力されるとともに、該第2特定センサからの信号に基づいて前記第2特定デバイスへの制御信号を生成可能な特定演算部を有し、前記特定演算部は、前記中央制御装置と該第2特定デバイスとの通信異常が生じたときに、前記第2特定デバイスへの制御信号を生成する。
この構成によると、第2特定デバイスについても、中央制御装置との間で通信異常が発生したときには、特定制御装置により制御が可能である。これにより、第2特定デバイスの冗長性を高くすることができる。また、特定制御装置は、中継装置と第2特定デバイスとの通信経路の間にあるため、特定制御装置から第2特定デバイスへの制御信号の通信時間を出来る限り短くすることができる。したがって、第2特定デバイスについても、冗長性を高くするとともに、通信異常時においても出来る限り高い応答性を得ることができる。
前記一実施形態において、前記中央制御装置は、前記各センサの出力から得られかつ前記車両の外部環境に関する情報である車外環境情報に基づいて、前記各第2特定デバイスの目標出力を算出するように構成され、前記特定演算部は、前記中央制御装置と該第2特定デバイスとの前記通信異常がないときにおいて、前記第2特定デバイスの出力を前記中央制御装置が算出した前記目標出力とすべく、前記第2特定デバイスへの制御信号を生成する、という構成でもよい。
この構成によると、中央制御装置は、車外環境情報に基づいて第2特定デバイスの目標出力を算出するだけであって、実際の第2特定デバイスの制御量は特定制御装置により算出される。一方で、中央制御装置と第2特定デバイスの間で通信異常が発生したときに実行される第2特定センサに基づく制御は、第2特定センサにより検知された第2特定デバイスの出力に関連する値に基づいて、特定制御装置により第2特定デバイスの制御量を算出する制御である。すなわち、中央制御装置との間で通信異常が発生したとしても、特定制御装置の作動はほとんど変わらない。この結果、中央制御装置との間の通信異常があったときの第2特定デバイスに対する応答性の悪化が効果的に抑制される。
前記一実施形態において、前記特定演算部は、前記中央制御装置と該第2特定デバイスとの通信異常の有無に関わらず、前記第2特定デバイスの制御の一部については、前記第2特定センサからの信号に基づいて、前記特定演算部により前記第2特定デバイスへの制御信号を生成する、という構成でもよい。
例えば、動力源として内燃機関を用いている場合、ノッキングを抑制する制御については、特に高い応答性が必要である。このため、ノッキングを抑制する制御等については、中央演算装置を介することなく、特定制御装置により実行するようにする。これにより、特に高い応答性が必要な制御を行うデバイスについて、冗長性を高くするとともに、通信異常時においても特に高い応答性を得ることができる。
以上説明したように、ここに開示された技術によると、特定のデバイスについて、冗長性を高くするとともに、通信異常時においても出来る限り高い応答性を得ることができる。
例示的な実施形態に係る車載ネットワークシステムの一部を示す模式図である。 中央ECU及び運転席側のゾーンECUの構成を示すブロック図である。
以下、例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る車載ネットワークシステム1の一部を概略的に示す。この車両は、運転者の操作により走行するマニュアル運転の他に、運転者の操作をアシストして走行するアシスト運転、及び運転者の操作なしに走行する自動運転が可能な自動車である。この車両は、駆動制御、制動制御、及び操舵制御において、電気的に制御を行うバイワイヤ方式が採用されている。すなわち、この車両では、アクセルペダルの操作、ブレーキペダルの操作、及びステアリングホイールの操作がセンサにより検知されて、該センサの出力に基づく制御信号によりアクチュエータが作動されるようになっている。
車載ネットワークシステム1は、図1に示すように、複数種類の車載デバイスが含まれている。車載デバイスは、車両の基本動作である駆動、制動、又は操舵に関連する基本デバイスと、駆動、制動、及び操舵に関連しないボディ系デバイスとが含まれている。尚、図1で示す車載デバイスは、車載ネットワークシステム1に含まれる車載デバイスの一例であり、車載ネットワークシステム1が、図1に示す車載デバイス以外の車載デバイスを有することを排除しない。
本実施形態において、車載デバイスは主に3つのタイプに分類される。第1のタイプは、車両の基本動作に関する車載デバイスであり、緊急時においても連続的な制御の継続が求められる車載デバイスである。第2のタイプは、車両の基本動作には関連しない車載デバイスであって、緊急時において、車両の状態によって作動又は非作動を区別すべき車載デバイスである。第3のタイプは、車両の基本動作には関連しない車載デバイスであって、緊急時において、車両の状態によらず作動又は非作動のいずれかの状態を継続すればよい車載デバイスである。以下、第1のタイプに属する車載デバイスを基本デバイスといい、第2のタイプに属する車載デバイスを選択型デバイスといい、第3のタイプに属する車載デバイスを固定型デバイスという。
基本デバイスとしては、例えば、エンジンシステム11、電動パワーステアリング装置(EPS装置)12、自動変速機、及び電動ブレーキ装置等が含まれる。エンジンシステム11は、スロットル弁、バルブ開閉機構、燃料噴射弁等を含む。電動パワーステアリング装置は、電動モータや、油圧系であればオイルポンプ等を含む。選択型デバイスとしては、パワーウィンドウ装置21(以下、P/W装置21という)、キーレスエントリー装置22、ワイパー装置、グリルシャッタ等が含まれる。固定型デバイスとしては、前照灯31、フォグランプ、クラクションホーン、セキュリティアラーム等が含まれる。尚、エンジンシステム11及びEPS装置12は第2特定デバイスの一例であり、P/W装置21及びキーレスエントリー装置22は第1特定デバイスの一例である。
車両は、各種車載デバイスを作動制御するために、中央制御装置としての中央ECU50(Electric Control Unit)と、中央ECU50と通信可能に構成された複数(図1では6つ)のゾーンECU60とを有する。
中央ECU50は、車両に搭載された各車載デバイスを制御するための制御信号を生成する。車載ネットワークシステム1においては、各車載デバイスの制御信号は、基本的には、中央ECU50で生成され、ゾーンECU60等を経由して各車載デバイスに伝達される。
中央ECU50には、図1及び図2に示すように、車両に搭載された複数のセンサ100からの信号が入力される。複数のセンサ100は、例えば、車両のボディ等に設けられかつ車外環境を撮影する複数のカメラ101と、車両のボディ等に設けられかつ車外の物標等を検知する複数のレーダ102を含む。また、複数のセンサ100は、全地球測位システム(Global Positioning System:GPS)を利用して、車両の位置(車両位置情報)を検出する位置センサ、車両の乗員の有無を含めて該乗員の状態を取得する乗員状態センサ、車両の運転者によるブレーキペダルの踏み込み量を取得するブレーキペダルセンサ、車両の運転者によるステアリングの操舵角を取得する操舵角センサ、車両の運転者によるアクセルペダルの踏み込み量を取得するアクセル開度センサ等を含む。尚、ここに示すセンサ100は、中央ECU50に情報を入力するセンサの一例であり、本実施形態は、これらのセンサ以外のセンサから中央ECU50に情報が入力されることを排除しない。
各カメラ101は、車両の周囲を水平方向に360°撮影できるようにそれぞれ配置されている。各カメラ101は、車外環境を示す光学画像を撮像して画像データを生成する。各カメラ101は、生成した画像データを中央ECU50に出力する。
各レーダ102は、カメラ101と同様に、検出範囲が車両の周囲を水平方向に360°広がるようにそれぞれ配置されている。レーダ102の種類は特に限定されず、例えば、ミリ波レーダや赤外線レーダを採用することができる。
各センサ100からの信号は、カメラ101やレーダ102からの情報のように、中央ECU50に直接入力されてもよいし、ゾーンECU60等を経由して中央ECU50に入力されてもよい。
中央ECU50は、例えば、1つまたは複数のチップで構成されたプロセッサである。中央ECU50は、カメラ101及びレーダ102からの情報に基づいて、AI(Artificial Intelligence)機能を利用して車外環境情報を認知する認知部51を有する。中央ECU50は、認知部51により認知された車外環境情報に基づいて、車両が走行すべき経路を算出する経路算出部52を有する。中央ECU50は、認知部51により認知された車外環境情報及び経路算出部52により算出された経路に基づいて、基本デバイスの目標出力を算出する車両運動管理部53を有する。中央ECU50は、認知部51により認知された車外環境情報及び経路算出部52により算出された経路に基づいて、ボディ系デバイスの作動を制御するボディ系管理部54を有する。
中央ECU50は、車両がマニュアル運転やアシスト運転を行っているときには、アクセル開度センサ、ブレーキペダルセンサ、又は操舵各センサ等の検知値に基づいて、各車載デバイスが出力すべき駆動力、制動力、及び操舵角を算出する。中央ECU50は、算出した駆動力、制動力、及び操舵角、すなわち、各車載デバイスにより実現すべき駆動力、制動力、及び操舵角の目標値を表す目標信号を生成する。尚、中央ECU50は、特に車両がアシスト運転を行っているときには、駆動力、制動力、及び操舵角を算出する際に、後述する車両の目標運動を考慮する。
中央ECU50は、車両の自動運転やアシスト運転を可能にするために、認知部51により車外環境情報を認知するとともに、経路算出部52により車両が走行すべき経路を算出する。中央ECU50は、経路算出部52により算出した経路を追従するための車両の運動を決定する。
中央ECU50の認知部51は、複数のセンサ100からの情報を受けて、車両の車外環境情報を認知する。車外環境情報は、物標の状態、道路状態、周囲の明るさ等を含む。物標に関する情報には、自車両に対する物標の相対位置及び相対速度、物標の属性(種類、移動方向)等が含まれる。物標の種類としては、例えば、他車両、歩行者、道路、区画線等がある。道路情報には、道路自体の形状に関する情報が含まれる。道路形状に関する情報には、走行路の形状(直線、カーブ、カーブ曲率)、走行路幅、車線数、各車線幅等が含まれる。
認知部51は、カメラ101で撮影された車外の画像及び物標の認定結果に対して、レーダ102で取得される物標との相対距離等の情報を統合して、車外環境を示す3Dマップを作成する。認知部51は、作成した3Dマップを基にして、車両の走行経路を算出するための2Dマップを作成する。
中央ECU50の経路算出部52は、認知部51により作成された2Dマップを基に、車両の走行経路を算出する。経路算出部52は、2Dマップに基づいて、認知部51によって認知された障害物を回避する走行経路を算出する。経路算出部52は、例えば、ステートラティス法を用いて複数の候補経路を計算し、これらの中からそれぞれの候補経路の経路コストに基づいて、1つまたは複数の候補経路を選択する。ただし、他の手法を用いて経路の算出を行ってもよい。
中央ECU50の車両運動管理部53は、算出した走行経路を追従するための車両の目標運動を決定し、決定した目標運動を実現するための、駆動力、制動力、及び操舵角をそれぞれ算出する。車両運動管理部53は、算出した駆動力、制動力、及び操舵角、すなわち、各基本デバイスにより実現すべき駆動力、制動力、及び操舵角の目標状態を表す目標信号を生成する。この目標信号はデジタル信号として出力される。
中央ECU50のボディ系管理部54は、認知した車外環境情報や算出した走行経路に基づいて、車両の駆動制御、制動制御、及び操舵制御に関わらないボディ系デバイスへの制御信号を生成する。例えば、ボディ系管理部54は、認知部51により周囲が暗いと認知されているときには、前照灯31を点灯させるように、前照灯31に送る制御信号を生成したり、トンネルに入るときに窓が開いていれば、窓を閉じさせるように、P/W装置21に送る制御信号を生成したりする。このボディ系デバイスの制御信号もデジタル信号として出力される。
ボディ系管理部54は、乗員状態を検知するセンサにより得られた情報に基づいて、車室内の乗員の状態について、深層学習により生成した学習済みモデルを利用して推定する。乗員の状態とは、乗員の健康状態や感情を意味する。乗員の健康状態としては、例えば、健康、軽い疲労、体調不良、意識低下等がある。乗員の感情としては、例えば、楽しい、普通、退屈、イライラ、不快等がある。ボディ系管理部54は、乗員の健康状態や乗員の感情も考慮して、各種制御信号を生成する。例えば、ボディ系管理部54は、車室内の温度が高く、乗員の気分が優れないと推定したときには、空調装置を作動させたり、P/W装置21を作動させて窓を開けたりする。
ゾーンECU60は、中央ECU50と各車載デバイスと通信経路の間でかつ車両の所定のゾーン毎にそれぞれ設けられている。各ゾーンECU60は、中央ECU50で生成された制御信号を中継する中継装置を構成する。本実施形態では、車両右前側に配置されたゾーンECU60を第1ゾーンECU61ということがある。ゾーンは任意に定めることができ、ゾーンの数が増減すれば、それに伴いゾーンECU60の数も増減する。
図1に示すように、ゾーンECU60は、中央ECU50と通信線MCLにより接続される。ゾーンECU60同士も通信線MCLにより接続されている。尚、中央ECU50とゾーンECU60とを接続する通信線MCL及びゾーンECU60同士を接続する通信線MCLは、例えばETHERNET(登録商標)の通信ケーブルで構成されている。
一方で、各ゾーンECU60と各車載デバイスとは、通信線SCLを用いて接続されている。通信線SCLは、例えばCANの通信ケーブルで構成されている。図2に示すように、各ゾーンECU60には、ゲートウェイ60aがそれぞれ設けられている。各ゲートウェイ60aは、ETHERNET(登録商標)からCANへのプロトコル変換を行う機能をそれぞれ有する。
次に、ゾーンECU60に接続される車載デバイス毎のネットワーク構成について説明する。ここでは、図2を参照しながら、第1ゾーンECU61に接続される車載デバイスに関するネットワーク構成について説明する。尚、図2で示す車載デバイスは、第1ゾーンECU61に接続される車載デバイスの一例であって、これら以外の車載デバイスが第1ゾーンECU61に接続されることを排除しない。
図2に示すように、第1ゾーンECU61は、例えば、エンジンシステム11、EPS装置12、左フロントサイドドアのP/W装置21、左フロントサイドドアのキーレスエントリー装置22、及び左右の前照灯31とそれぞれ通信線SCLを用いて接続されている。尚、図2では、第1ゾーンECU61に接続される他の車載デバイスについては図示を省略しているが、第1ゾーンECU61は、他の車載デバイスとも接続されていてもよい。
第1ゾーンECU61とエンジンシステム11との通信経路の間には、第1ゾーンECU61に中継された制御信号(目標信号)に基づいてエンジンシステム11を制御するエンジンECU41が設けられている。つまり、エンジンシステム11は、エンジンECU41を介して第1ゾーンECU61に接続されている。第1ゾーンECU61は、中央ECU50から送られた情報を、プロトコル変換した後、エンジンECU41に伝達する。エンジンECU41は、特定制御装置の一例である。
エンジンECU41は、エンジンシステム11の制御量(例えば、スロットル弁の開度、燃料噴射弁の噴射タイミング等)を算出する第1特定演算部41aと、エンジンシステム11へのアナログ信号を生成する第1信号処理部41bとを有する。
第1特定演算部41aは、中央ECU50とエンジンECU41との間に通信異常がないときにおいて、中央ECU50から伝達された目標駆動力の信号に基づいて、エンジンシステム11が目標駆動力を実現するように、エンジンシステム11の制御量を算出する。第1信号処理部41bは、第1特定演算部41aにより算出された制御量が実現されるように、エンジンシステム11の各アクチュエータへのアナログ信号を生成して出力する。
エンジンECU41は、複数のセンサの内の一部、特にエンジンシステム11の出力に関連する値を検知するセンサから情報を取得可能に構成されている。例えば、エンジンECU41は、アクセル開度センサ、エンジン回転数センサ、筒内圧センサ、エンジン水温センサ等の出力を取得可能に構成されている。これら、アクセル開度センサ、エンジン回転数センサ、筒内圧センサ、エンジン水温センサ等は、第2特定センサの一例である。
エンジンECU41は、該エンジンECU41と中央ECU50との間の通信異常を診断する第1通信診断部41cを有する。第1通信診断部41cは、第1ゾーンECU61を介して中央ECU50に通信診断用の第1テスト信号を送信する。第1通信診断部41cから第1テスト信号を受信した中央ECU50は、第1テスト信号を受信したことを示す第2テスト信号を第1通信診断部41cに返信する。第1通信診断部41cは、中央ECU50から第2テスト信号を受信できたときには、中央ECU50とエンジンECU41との間の通信異常がないと判断する。一方で、第1通信診断部41cは、中央ECU50から第2テスト信号を受信できないときには、中央ECU50とエンジンECU41との間に通信異常があると判断する。尚、通信状態の異常とは、例えば通信線MCLの断線である。
エンジンECU41は、中央ECU50とエンジンECU41との間に通信異常が生じたときには、第1特定演算部41aにより、エンジンECU41に入力されるセンサ100からの信号に基づいてエンジンシステム11を制御する。第1特定演算部41aは、中央ECU50のように車外環境に合わせた制御行わず、車両の乗員の操作に基づくエンジンシステム11の制御のみを行う。
エンジンECU41は、エンジンシステム11の制御の一部については、中央ECU50とエンジンECU41との間に通信異常に関わらず、センサ100等からの信号に基づいて、第1特定演算部41aによりエンジンシステム11への制御信号を生成する。例えば、エンジン水温センサが検知するエンジン水温の温度が高く、エンジン内でノッキングが発生するおそれがあるときには、エンジンECU41は、中央ECU50を経由することなく、燃料噴射弁の噴射タイミングや点火プラグの点火タイミングを遅角させるように制御信号を生成する。このようにエンジンECU41は、中央ECU50を経由することなく、エンジンシステム11を制御する反射制御機能を有する。
第1ゾーンECU61とEPS装置12との通信経路の間には、第1ゾーンECU61に中継された制御信号(目標信号)に基づいてEPS装置12を制御するEPSECU42が設けられている。つまり、EPS装置12は、EPSECU42を介して第1ゾーンECU61に接続されている。第1ゾーンECU61は、中央ECU50から送られた情報を、プロトコル変換した後、EPSECU42に伝達する。EPSECU42は、特定制御装置の一例である。
EPSECU42は、EPS装置12の制御量(例えば、アシスト用の電動モータに供給する電流量等)を算出する第2特定演算部42aと、EPS装置12へのアナログ信号を生成する第2信号処理部42bとを有する。
第2特定演算部42aは、中央ECU50から伝達された目標操舵角の情報に基づいて、EPS装置12が目標操舵角を実現するように、EPS装置12の制御量を算出する。第2信号処理部42bは、第2特定演算部42aにより算出された制御量が実現されるように、EPS装置12へのアナログ信号を生成して出力する。
EPSECU42は、複数のセンサの内の一部、特にEPS装置12の出力に関連する値を検知するセンサから情報を取得可能に構成されている。本実施形態では、EPSECU42は、少なくとも操舵角センサ、車速センサ、エンジン回転数センサ等の出力を取得可能に構成されている。これら、操舵角センサ、車速センサ等も、第2特定センサの一例である。
EPSECU42は、該EPSECU42と中央ECU50との間の通信異常を診断する第2通信診断部42cを有する。第2通信診断部42cは、エンジンECU41の第1通信診断部41cと同様の方法により、EPSECU42と中央ECU50との間の通信異常を診断する。
EPSECU42は、中央ECU50とEPSECU42との間に通信異常が生じたときには、第2特定演算部42aにより、EPSECU42に入力されるセンサ100からの信号に基づいてEPS装置12を制御する。第2特定演算部42aは、中央ECU50のように車外環境に合わせた制御行わず、車両の乗員の操作に基づくEPS装置12の制御のみを行う。
P/W装置21は、エンジンシステム11やEPS装置12とは異なり、アクチュエータ(ウィンドウレギュレータ等)に信号を出力する機能(第3信号処理部21a)が装置内に組み込まれている。これは、P/W装置21は、オン/オフ信号による窓ガラスの開閉のみであって、信号自体が単純なものであるためである。
P/W装置21は、センサ100のうち該P/W装置21の作動にのみ関連するセンサからの信号が直接入力されるようになっている。このセンサは、例えば、パワーウィンドウ装置を作動させるためのスイッチ(以下、P/Wスイッチ103という)である。
第3信号処理部21aは、車両の乗員がP/Wスイッチ103を押したときに、パワーウィンドウ装置21を作動させるための信号を出力する。具体的には、車両の乗員がP/Wスイッチ103を押したときには、P/Wスイッチ103からP/W装置21に、該P/W装置21を直接的に作動させるためのスイッチ信号(オン信号)が入力される。このスイッチ信号は、P/W装置21に直接入力され、中央ECU50にはP/W装置21及び第1ゾーンECU61を介して入力される。このスイッチ信号を受けたP/W装置21は、第3信号処理部21aによりアクチュエータ21bを作動させるための制御信号をアナログ信号として出力する。このことから、第3信号処理部21aは、少なくとも一部のセンサ(P/Wスイッチ103)の出力に基づいてアクチュエータ21bを制御するサブ制御部に相当する。また、P/Wスイッチ103は、P/W装置21の作動にのみ関連する第1特定センサに相当する。
第3信号処理部21aは、中央ECU50とP/W装置21との通信異常がないときにおいて、中央ECU50からアクチュエータ21bを作動させる制御信号を受けたときは、該制御信号をアナログ信号に変換する。第3信号処理部21aは、変換したアナログ信号をアクチュエータ21bに伝達して、該アクチュエータ21bを作動させる。中央ECU50からの制御信号は、各センサ100の出力から得られかつ車両の外部環境に関する情報である車外環境情報に基づいて、中央ECU50により生成された制御信号である。この制御信号は、上述のスイッチ信号とは別にP/W装置21を作動させる制御信号である。
第3信号処理部21aは、中央ECU50からの制御信号及びP/Wスイッチ103のスイッチ信号が略同時に入力されたときには、P/Wスイッチ103のスイッチ信号が優先する。すなわち、第3信号処理部21aは、P/Wスイッチ103からスイッチ信号が入力されたときには、中央ECU50からの制御信号によらずに、P/Wスイッチ103からのスイッチ信号に基づいて、アクチュエータ21bを制御するように構成されている。
P/W装置21は、該P/W装置21と中央ECU50との間の通信異常を診断する第3通信診断部21cを有する。第3通信診断部21cは、エンジンECU41の第1通信診断部41cと同様の方法により、P/W装置21と中央ECU50との間の通信異常を診断する。
P/W装置21は、中央ECU50とP/W装置21との間に通信異常が生じたときには、第3信号処理部21aにより、P/W装置21に入力されるセンサ100(特にP/Wスイッチ103)からの信号に基づいてアクチュエータ21bを制御する。第3信号処理部21aは、中央ECU50のように車外環境に合わせた制御行わず、車両の乗員の操作に基づくアクチュエータ21bの制御のみを行う。
キーレスエントリー装置22も、P/W装置21と同様に、アクチュエータ22b(ドアロック機構等)に信号を出力する機能(第4信号処理部22a)が装置内に組み込まれている。これは、キーレスエントリー装置22は、オン/オフ信号によるドアロックの開閉のみであって、信号自体が単純なものであるためである。
キーレスエントリー装置22は、センサ100のうち該キーレスエントリー装置22の作動にのみ関連する信号が直接入力されるようになっている。具体的には、キーレスエントリー装置22は、乗員が所持する携帯機104から信号を受信する受信部22dを有する。
第4信号処理部22aは、受信部22dがドアロックをアンロック状態する信号(以下、アンロック信号という)を受信したときに、ドアロックを解除させるための制御信号を出力する。具体的には、受信部22dは、乗員の携帯機104からのアンロック信号を受信したときには、第4信号処理部22aにアンロック信号を受信したことを伝達する。このアンロック信号は、中央ECU50には入力されずに、キーレスエントリー装置22のみに入力される。受信部22dからの信号を受けた第4信号処理部22aは、ドアロックをアンロック状態にすべくアクチュエータ22bを作動させるための制御信号をアナログ信号として出力する。第4信号処理部22aは、受信部22dがドアロックをロック状態する信号を受信したときにも、同様にして、ドアロックをロック状態にすべくアクチュエータ22bを作動させるための制御信号をアナログ信号として出力する。このことから、第4信号処理部22aは、少なくとも一部のセンサ(携帯機104)の出力に基づいてアクチュエータ22bを制御するサブ制御部に相当する。また、携帯機104は、キーレスエントリー装置22の作動にのみ関連する第1特定センサに相当する。
第4信号処理部22aは、中央ECU50とキーレスエントリー装置22との通信異常がないときにおいて、中央ECU50からアクチュエータ22bを作動させる制御信号を受けたときは、該制御信号をアナログ信号に変換する。第4信号処理部22aは、変換したアナログ信号をアクチュエータ22bに伝達して、該アクチュエータ22bを作動させる。中央ECU50からの制御信号は、各センサ100の出力から得られかつ車両の外部環境に関する情報である車外環境情報に基づいて、中央ECU50により生成された制御信号である。この制御信号は、上述の携帯機104からの信号とは別にキーレスエントリー装置22を作動させる制御信号である。
第4信号処理部22aは、中央ECU50からの制御信号及び受信部22dからの信号が略同時に入力されたときには、受信部22dからの信号(つまり、携帯機104からの信号を受信したことを伝達する信号)が優先する。すなわち、第4信号処理部22aは、受信部22dからの信号が入力されたときには、中央ECU50からの制御信号によらずに、受信部22dからの信号に基づいて、アクチュエータ22bを制御するように構成されている。
キーレスエントリー装置22は、該キーレスエントリー装置22と中央ECU50との間の通信異常を診断する第4通信診断部22cを有する。第4通信診断部22cは、エンジンECU41の第1通信診断部41cと同様の方法により、キーレスエントリー装置22と中央ECU50との間の通信異常を診断する。
キーレスエントリー装置22は、中央ECU50とキーレスエントリー装置22との間に通信異常が生じたときには、第4信号処理部22aにより、キーレスエントリー装置22に入力されるセンサ100(特に携帯機104)からの信号に基づいてアクチュエータ22bを制御する。このとき、第4信号処理部22aは、中央ECU50のように車外環境に合わせた制御行わず、車両の乗員の操作に基づくアクチュエータ22bの制御のみを行う。
前照灯31は、他のデバイスとは異なり、作動するためのアナログ信号が第1ゾーンECU61から直接入力されるようになっている。これは、前照灯31は、前記固定型デバイスに属するデバイスであり、通信異常時には作動状態とすればよいためである。
前照灯31は、第1ゾーンECU61における入出力装置61aが設けられたポートに接続されている。入出力装置61aは、中央ECU50から伝達されたデジタル信号をアナログ信号に変換する機能を有している。
入出力装置61aは、中央ECU50からの信号が受信できなくなったときには、前照灯31を点灯状態に維持するように、前照灯31にオン信号を送信する。
ここで、通信線が断線するなどの中央ECU50から制御信号が届かなくなるという通信異常が生じたときには、車載デバイスの正常な作動が困難になる。従来のように、中央ECU50からの情報を取得する通信線MCL,SCLに異常が生じたときに、迂回経路を形成して中央ECU50からの信号が通知できるようにすることも考えられる。しかし、車載デバイスには、エンジンシステム11やEPS装置12などの車両の基本動作に関わるデバイスや、車両の基本動作に関わらないがP/W装置21やキーレスエントリー装置22など、車両の状況に応じた判定と高い応答性とが求められる選択型デバイスがある。従来のように迂回経路を用いると通信時間が長くなって、応答性が低下してしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態では、P/W装置21やキーレスエントリー装置22等の選択型デバイスについては、選択型デバイス内にサブ制御部(例えば、第3及び第4信号処理部21a,22a)を設けている。このサブ制御部には、一部のセンサ100に応じてアクチュエータを制御することができる。このため、通信異常(ここでは通信線の断線)があったときでも、サブ制御部により、一部のセンサ100の出力に応じて、選択型デバイスを制御することができる。このように選択型デバイス内にサブ制御部を組み込むことにより、通信異常において通信経路が長くなるのを抑制できるため、通信異常があったときでも高い応答性を得ることができる。したがって、選択型デバイスについて、冗長性を高くするとともに、通信異常時においても出来る限り高い応答性を得ることができる。
特に、本実施形態では、サブ制御部は、中央ECU50との通信異常がないときにおいて、P/Wスイッチ103や携帯機104等の対応する第1特定センサ(例えば、P/Wスイッチ103、携帯機104)から信号が入力されたときには、中央ECU50からの制御信号によらずに、該第1特定センサからの信号に基づいて、アクチュエータを制御するように構成されている。これにより、中央ECU50との間の通信異常がないときでも、第1特定センサからの信号による制御をサブ制御部のみで担うようにできる。このため、第1特定センサからの信号によりアクチュエータを作動させる際の通信経路については、中央ECU50との間の通信異常の有無に関わらず同じになる。この結果、中央ECU50との間の通信異常があったとしても高い応答性が得やすくすることができる。
また、本実施形態では、複数の車載デバイスは、車両の駆動制御、制動制御又は操舵制御に関連する車載デバイスである基本デバイス(例えば、エンジンシステム11、EPS装置12)を含み、基本デバイスは、該基本デバイスを制御する特定制御装置(例えば、エンジンECU41やEPSECU42)を介してゾーンECU60に接続されており、特定制御装置は、複数のセンサのうち基本デバイスの出力に関連する値を検知する第2特定センサからの検知信号が入力されるとともに、該第2特定センサからの信号に基づいて基本デバイスへの制御信号を生成可能な特定演算部(例えば、第1特定演算部41a、第2特定演算部42a)を有し、該特定演算部は、中央ECU50と該基本デバイスとの通信異常が生じたときに、基本デバイスへの制御信号を生成する。これにより、基本デバイスについても、中央ECU50との間で通信異常が発生したときには、特定制御装置により制御が可能である。これにより、基本デバイスの冗長性を高くすることができる。また、特定制御装置は、ゾーンECU60と基本デバイスとの通信経路の間にあるため、特定制御装置から基本デバイスへの制御信号の通信時間を出来る限り短くすることができる。
また、本実施形態では、特定演算部は、中央ECU50と該基本デバイスとの通信異常がないときにおいて、基本デバイスの出力を中央ECU50が算出した目標出力とすべく、基本デバイスへの制御信号を生成する。すなわち、中央ECU50と基本デバイスの間で通信異常がないときにおいて、実際の基本デバイスの制御量は特定制御装置により算出される。一方で、中央ECU50と基本デバイスの間で通信異常が発生したときには、第2特定センサにより検知された第2特定デバイスの出力に関連する値に基づいて、特定制御装置により基本デバイスの制御量を算出する制御である。すなわち、中央ECU50と基本デバイスとの間で通信異常が発生したとしても、特定制御装置の作動はほとんど変わらない。この結果、中央ECU50と基本デバイスとの間の通信異常があったとしても、基本デバイスに対する応答性の悪化が効果的に抑制される。
さらに、本実施形態では、特定演算部は、中央ECU50と該基本デバイスとの通信異常の有無に関わらず、基本デバイスの制御の一部については、第2特定センサからの信号に基づいて、特定演算部により基本デバイスへの制御信号を生成する。これにより、エンジンシステム11におけるノッキングを抑制する制御等、特に高い応答性が要求される制御については、中央演算装置を介することなく、特定制御装置により実行することができる。これにより、特に応答性が必要な制御を行う基本デバイスについて、冗長性を高くするとともに、通信異常時においても特に高い応答性を得ることができる。
ここに開示された技術は、前述の実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、前述の実施形態では、P/Wスイッチ103や携帯機104等の第1特定センサからの信号は、対応する選択型デバイスにのみ入力されるようになっていた。これに限らず、第1特定センサからの信号が中央ECU50にも入力されてもよい。この場合、例えば、中央ECU50と選択型デバイスとの間の通信異常がないときには、第1特定センサの出力に基づくアクチュエータの制御についても中央ECU50で実行する一方、中央ECU50と選択型デバイスとの間の通信異常があるときには、第1特定センサの出力に基づくアクチュエータの制御をサブ制御部(例えば、第3信号処理部21aや第4信号処理部22a)で実行するようにしてもよい。
また、前述の実施形態では、自動運転が可能な車両を対象としていたが、必ずしもマニュアル運転とアシスト運転とが実行可能で、自動運転は実行できない車両を対象としてもよい。
前述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本開示の範囲を限定的に解釈してはならない。本開示の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本開示の範囲内のものである。
ここに開示された技術は、車載ネットワークシステムにおいて、特定のデバイスについて、冗長性を高くするとともに、通信異常時においても出来る限り高い応答性を得る際に有用である。
1 車載ネットワークシステム
11 エンジンシステム(第2特定デバイス)
12 EPS装置(第2特定デバイス)
21 パワーウィンドウ装置(第1特定デバイス)
21a 第3信号処理部(サブ制御部)
21c アクチュエータ
22 キーレスエントリー装置(第1特定デバイス)
22a 第4信号処理部(サブ制御部)
22c アクチュエータ
41 エンジンECU(特定制御装置)
41a 第1特定演算部(特定演算部)
42 EPSECU(特定制御装置)
42a 第2特定演算部(特定演算部)
50 中央ECU(中央制御装置)
60 ゾーンECU(中継装置)
61 第1ゾーンECU(中継装置)
100 センサ
103 P/Wスイッチ(第1特定センサ)
104 携帯機(第1特定センサ)

Claims (5)

  1. 車載ネットワークシステムであって、
    複数のセンサと、
    前記各センサの出力に基づいて、複数のデバイスへの制御信号を生成する中央制御装置と、
    前記中央制御装置と前記各デバイスと通信経路の間にそれぞれ設けられ、前記中央制御装置で生成された制御信号を中継する複数の中継装置とを備え、
    前記複数のデバイスは、車両の駆動制御、制動制御及び操舵制御に関連しないデバイスであって、少なくとも一部の前記センサからのオン信号に基づいてアクチュエータを作動可能なサブ制御部を有する第1特定デバイスを含み、
    前記第1特定デバイスは、前記中央制御装置と該第1特定デバイスとの通信異常が生じたときには、前記サブ制御部により前記アクチュエータを制御することを特徴とする車載ネットワークシステム。
  2. 請求項1に記載の車載ネットワークシステムにおいて、
    前記複数のセンサのうち前記第1特定デバイスの作動にのみ関連する第1特定センサからの信号は、当該第1特定デバイスに直接入力されるように構成され、
    前記中央制御装置は、前記各センサの出力から得られかつ前記車両の外部環境に関する情報である車外環境情報に基づいて、前記各第1特定デバイスへの制御信号を生成するように構成されており、
    前記第1特定デバイスの前記サブ制御部は、前記通信異常がないときにおいて、前記中央制御装置からの、前記車外環境情報に基づく制御信号が入力されたときには、該制御信号に基づいて前記アクチュエータを制御する一方、前記第1特定センサから信号が入力されたときには、前記中央制御装置からの制御信号によらずに、前記第1特定センサからの信号に基づいて、前記アクチュエータを制御するように構成されていることを特徴とする車載ネットワークシステム。
  3. 請求項1又は2に記載の車載ネットワークシステムにおいて、
    前記複数のデバイスは、車両の駆動制御、制動制御又は操舵制御に関連するデバイスである第2特定デバイスを含み、
    前記第2特定デバイスは、該第2特定デバイスを制御する特定制御装置を介して前記中継装置に接続されており、
    前記特定制御装置は、前記複数のセンサのうち前記第2特定デバイスの出力に関連する値を検知する第2特定センサからの検知信号が入力されるとともに、該第2特定センサからの信号に基づいて前記第2特定デバイスへの制御信号を生成可能な特定演算部を有し、
    前記特定演算部は、前記中央制御装置と該第2特定デバイスとの通信異常が生じたときに、前記第2特定デバイスへの制御信号を生成することを特徴とする車載ネットワークシステム。
  4. 請求項3に記載の車載ネットワークシステムにおいて、
    前記中央制御装置は、前記各センサの出力から得られかつ前記車両の外部環境に関する情報である車外環境情報に基づいて、前記各第2特定デバイスの目標出力を算出するように構成され、
    前記特定演算部は、前記中央制御装置と該第2特定デバイスとの前記通信異常がないときにおいて、前記第2特定デバイスの出力を前記中央制御装置が算出した前記目標出力とすべく、前記第2特定デバイスへの制御信号を生成することを特徴とする車載ネットワークシステム。
  5. 請求項3又は4に記載の車載ネットワークシステムにおいて、
    前記特定演算部は、前記中央制御装置と該第2特定デバイスとの通信異常の有無に関わらず、前記第2特定デバイスの制御の一部については、前記第2特定センサからの信号に基づいて、前記特定演算部により前記第2特定デバイスへの制御信号を生成することを特徴とする車載ネットワークシステム。
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