JP2021040084A - 熱発電セル及び熱発電モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】安全で安価な金属の熱電材料を用いた熱発電の可能な熱発電セルを提供する。【解決手段】熱電対の+脚となる金属材料よりなる櫛歯型金属薄板1と、熱電対の−脚となる金属材料よりなる櫛歯型中間金属薄板2と、櫛歯型金属薄板と同じ金属材料よりなる裏打ち金属薄板を3層接合した三層積層体よりなる高温端接合部4と、櫛歯型金属薄板と櫛歯型中間金属薄板の基部に一端が設けられ、基部の複数の歯部が設けられる側と反対側に細長く伸長した連結部と、連結部の先端で櫛歯型金属薄板と櫛歯型中間金属薄板を接合してなる低温端とを単位ユニットとする。単位ユニットにおける高温端接合部と低温端を含む電気的接続が、直列的、並列的もしくは直列的、且つ、並列的に繰り返される。【選択図】図1B

Description

本発明は、金属の熱電材料を用いた熱発電セル及び熱発電モジュールに関するものである。
廃熱を利用して環境負荷を軽減することは時代の要請であり、異種金属または半導体の両端に温度差をつけると起電力が発生するゼーベック効果は、熱エネルギーをダイレクトに電気に変換する省エネ技術として知られており、ゼーベック効果の大きい熱電材料が求められている。
熱電材料には、ゼーベック効果の大きさを表すゼーベック係数が大きいことに加え、電子は電気のキャリアであると同時に熱を運ぶキャリアになるので、熱伝導率が小さく、且つ電気伝導率が大きいトレードオフ関係にある特性が必要であり、それらの特性を有するビスマス・テルル合金(Bi2Te3)が有害であるにも拘わらず熱電材料として使われている。
例えば、半導体の熱電材料では、高温部で運動エネルギーの大きくなったキャリア(電子と正孔)が、温度の低い方に拡散して起電力が発生する。n型とp型半導体では電位差が逆になるため、金属電極を介してn型とp型半導体を交互に接続したp−n−pのπ型構造を複数接続して熱発電するのが一般的である(例えば、特許文献1)。
一方、金属のキャリアは電子だけなので、金属では、半導体のようなπ型構造にできない。金属の複数の熱電対を直列に接続すると、起電力が正の部分と負の部分が交互に発生する。更に、金属のゼーベック係数は半導体に比べ非常に小さい。そのため、金属の熱電材料は、特殊用途を除いて熱発電には使われなく、温度を測定する熱電対の材料として汎用的に使われている。
原理的には、金属の高温部で電子の運動エネルギーが大きくなって低温側に拡散してゼーベック効果が起きることは半導体と同じであり、熱電対の金属材料を用いて熱発電することはできる。しかし、熱電対を複数接続すると内部抵抗が増加して電流は余り増加しない。つまり、内部抵抗を小さくする技術開発ができれば、熱電対の金属材料を用いた熱発電が可能になる。
温度測定に使われる熱電対に必要な特性は、温度に比例した電圧が安定して発生すること、測定範囲が広いこと、耐久性があること等であり、電流が少ないことは問題にならない。そのため、電流が少ない原因である熱電対の内部抵抗を小さくする技術開発は行われてこなかった。
上記の状況下にあって、地球温暖化対策として環境に優しい熱発電を普及させるためには、Bi2Te3のような高価で毒性のある材料ではなく、熱電対に使われるような安全で汎用的な熱電材料を用いた熱発電が必要である。
金属の熱電材料を用いた熱発電の先行技術として、例えば特許文献2では、二つの異種金属部材を交互に配してジグザグ状に連結し、複数個の熱電対素子が連結した直列型熱電対を形成し、その高温側を赤外線ストーブで加熱し、熱発電した電力で駆動する小型ファンで低温側を冷却して温風を発生する温風式赤外線ストーブを提案している。その技術的な工夫は、絶縁体のスペーサを用いて隣の熱電対との接触を防ぐと同時に、熱電対の間に空間を形成してファンによる冷却効果を高め、低温側の温度上昇を抑えて温度差を確保し、ファンの駆動に必要な電力を熱発電することであり、内部抵抗を低減する特段の工夫はされてない。
特許文献3では、高温端の接合面積を大きくして内部抵抗を低減することで効果的に接続数を増やす構造を提案している。しかし、その効果は限定的であり、接続数を100対以上に増やすと内部抵抗が大きくなって電力増加が頭打ちになる問題がある。
特開2013−016685号公報 特開2003−124533号公報 国際公開 WO2018/180131A1
温度測定に使う熱電対を直列接続すると、電圧が増加するが、同時に内部抵抗が増加して電流は余り増加しないため、熱電対では有効な熱発電はできないとの認識が当業者間の通説とされてきた。
本発明は上述した課題を解決するため、原理に遡って熱発電のデバイス構造を見直し、熱電対に使用されている安全で汎用的な金属の熱電材料を用いた熱電変換デバイスを提供することを目的とする。
発明者らは、熱電対に使う金属の熱電材料を用いて熱発電を行う手段として、金属のゼーベック係数が小さい弱点を補うため、先ず、通常の熱電対が0.1〜3.5mmφの素線であるのに対し、厚さ0.1〜1mm、幅3〜6mmの帯状薄板を用い、次に、高温端の長さ9〜12cmの範囲を3層接合した櫛歯構造にして接合面積を増やして内部抵抗を小さくすることによって、熱電対の接続数を増やすことで電圧と電流を増加させて起電力を増加することを可能にした。
続いて、金属の熱伝導率が大きいため、低温端の温度が上昇して高温端との温度差が小さくなって起電力が小さくなる弱点を補うため、表1に示すように、金属の電気抵抗が半導体のBiTe系などに比べて3桁小さいことに着目し、高温端と低温端の間を半導体の場合の10倍以上に長くし、且つ、中間部の板幅を高温端の板幅の1/10に狭くすることで実質的に熱伝導を抑え、低温端を空冷して60℃以下になる構造にした。
加えて、金属の熱電材料のゼーベック係数が高温で低下しないことを活かし、高温端を500℃以上にすることで半導体の熱電材料を超える起電力を得ることを可能にした。
つまり、熱電材料に要求される“ゼーベック係数が大きく、熱伝導率が小さく、且つ、電気伝導率が大きい”条件を材料の特性で満たすのではなく、金属の優れた加工性と電気伝導率が大きいことを活かした構造にすることによって、上記の条件を構造の機能によって満たし、更に、金属材料のゼーベック係数が高温で低下しないことを活かして高温で使用することによって高出力な熱発電を行うことが本発明の特徴である。
[1] 本発明の熱発電セルは、熱電対の+脚となる金属材料よりなる櫛歯型金属薄板と、前記熱電対の−脚となる金属材料よりなる櫛歯型中間金属薄板と、前記櫛歯型金属薄板と同じ金属材料よりなる裏打ち金属薄板を3層接合した三層積層体よりなる高温端接合部であって、
前記櫛歯型金属薄板、前記櫛歯型中間金属薄板及び前記裏打ち金属薄板は、各々に設けられた基部に対してスリットを入れた複数の歯部を有する櫛歯構造であって、各々の複数の歯部は互いに重なり合う形状であり、
前記櫛歯型金属薄板の各々の歯部は、前記裏打ち金属薄板の対応する各々の歯部と電気的に導通する導通部を有し、
前記櫛歯型金属薄板、前記櫛歯型中間金属薄板及び前記裏打ち金属薄板の各々に設けられた基部は直接的には互いに電気的に絶縁されている前記高温端接合部と、
前記櫛歯型金属薄板と前記櫛歯型中間金属薄板の前記基部に一端が設けられ、前記基部の前記複数の歯部が設けられる側と反対側に細長く伸長した連結部と、
前記連結部の先端で前記櫛歯型金属薄板と前記櫛歯型中間金属薄板を接合してなる低温端と、
を単位ユニットとし、前記単位ユニットにおける前記高温端接合部と前記低温端を含む電気的接続が直列的、並列的、もしくは直列的且つ並列的に繰り返されることを特徴とする。
[2] 本発明の熱発電セルにおいて、好ましくは、前記導通部は、前記櫛歯型金属薄板の各々の歯部の先端部と、前記裏打ち金属薄板の対応する各々の歯部の先端部とが、U字状又はコの字状に接続され、又は一体的に屈曲しているとよい。
[3] 本発明の熱発電セルにおいて、好ましくは、前記導通部は、前記櫛歯型金属薄板の各々の歯部のスリット側側面と、前記裏打ち金属薄板の対応する各々の歯部のスリット側側面とが、U字状又はコの字状に接続され、若しくは一体的に屈曲又は湾曲しているとよい。
[4] 本発明の熱発電セルにおいて、好ましくは、前記熱電対の+脚となる金属材料は、銅、鉄、アルミ若しくはこれらの合金から選択される金属材料であり、前記熱電対の−脚となる金属材料は、コンスタンタン系合金であるとよい。
[5] 本発明の熱発電セルにおいて、好ましくは、前記熱電対の+脚となる金属材料はクロメルであり、前記熱電対の−脚となる金属材料は、アルメルであるとよい。
[6] 本発明の熱発電セルにおいて、好ましくは、前記単位ユニットは、更に前記櫛歯型金属薄板の前記低温端を超えて延長した領域に位置する冷却フィンを有するとよい。
[7] 本発明の熱発電モジュールは、前記単位ユニットが、前記三層積層体よりなる高温端接合部の積層方向に積層された前記熱発電セルを複数有することを特徴とする。
[8] 本発明の熱発電モジュールにおいて、好ましくは、複数の前記熱発電セルを収容する筐体と、この筐体と前記熱発電セルとの隙間を充填する絶縁充填材であって、前記熱発電セルの相互を絶縁すると共に、前記熱発電セルの熱変位を吸収する可塑性を有する前記絶縁充填材を用いて一体化することとよい。
[9] 本発明の熱発電モジュールにおいて、好ましくは、前記筐体は耐熱ケースであり、前記熱発電セルを前記絶縁充填材と共に前記耐熱ケースに収容して、高温酸化を防止するとよい。
[10] 本発明の熱発電モジュールにおいて、好ましくは、前記連結部の幅を前記高温端接合部の幅の1/50以上1/5以下とし、前記連結部の長さを5cm以上50cm以下とし、前記連結部を連結部用断熱ケースに収容するとよい。
前記連結部の幅を前記高温端接合部の幅の1/50以上1/5以下にして熱流を抑制するもので、好ましくは1/20以上1/8以下とし、更に好ましくは1/12以上1/10以下とするとよい。前記連結部の長さを5cm以上50cm以下にして低温端の温度を常温に近い温度に維持するもので、好ましくは10cm以上20cm以下とする。前記連結部を連結部用断熱ケースに収容することで、熱損失を少なくできる。
本発明の熱発電モジュールによれば、従来の半導体熱電材料が越えられなかった600℃の壁を超えて、900℃の高温エネルギーを利用した高出力・熱発電の熱発電モジュールが得られる。
本発明は、熱発電に必要な材料特性の一部をデバイス構造の機能によって代替し、安全で安価な熱電材料を用いた熱発電を可能にするものであり、従来から進められている熱発電の材料開発と競合するものではなく、汎用的な熱電材料の性能を最大限に発揮するデバイス構造によって、熱発電の発展と普及を図るものである。
本発明の一実施例を示す櫛歯型熱発電ユニットの要部部品展開図で、櫛歯型金属薄板1、櫛歯型中間金属薄板2、及び裏打ち金属薄板3を含んで示している。 本発明の一実施例を示す熱発電セルを示す構成斜視図で、櫛歯型熱発電ユニットを積層した熱発電セルを示している。 本発明の一実施例を示す熱発電モジュールの断面図である。 本発明の熱発電モジュールと、従来例の半導体の熱電材料との起電力を比較するもので、横軸は温度、縦軸は熱起電力を示している。 本発明の一実施例を示す熱発電セル内における起電力と逆起電力の測定例を示す図である。 図3Aに示す測定端子番号の説明図である。 熱発電ユニットの内部抵抗に及ぼす高温端の接合長さの影響を示す図である。 0.3mmΦ熱電対が4対の場合(比較例1)における銅/コンスタンタンの熱発電ユニットの構造と熱発電特性の説明図で、黒菱形◆は熱電圧と負荷電流、白丸印〇は熱起電力を示している。 高温端接合部3×120mmの熱発電ユニットが4対の場合(比較例2)における熱発電特性の説明図である。 高温端接合部3×120mmの熱発電ユニットが144対の場合(比較例3)における熱発電特性の説明図である。 高温端接合部3×120mmの熱発電ユニットが48対×3組並列の場合(比較例4)における熱発電特性の説明図である。
本明細書における技術用語の定義
熱電対に関してはJIS C1602で標準規格が定められている。
・ゼーベック係数 金属や半導体の両端に温度差を与えると温度差に比例した電圧が生じるが、その温度差と電圧の比例係数をゼーベック係数という。ゼーベック係数は温度によって変化する性質があり、電気を運ぶ主なキャリアが電子の場合には符号はマイナスとなり、正孔の場合にはプラスとなる。単位はV/Kであるが、金属のゼーベック係数は10−6V/K程度、半導体では10−4V/K程度であるため、単位としては通常μV/Kを使用する。
・絶対ゼーベック係数とは、測定対象の材料単体のゼーベック係数をいう。熱電対のワイヤの1つを超伝導にすることにより、他のワイヤの絶対ゼーベック係数を直接測定できる。
・相対ゼーベック係数とは、測定対象の材料と測定電極の材料のゼーベック係数からの寄与を含めたものをいう。熱電電圧を測定するために、電圧計に取り付けられた電極を材料上に配置する必要があるため、温度勾配によって、電圧計の測定電極の一方の端子にも熱電電圧を誘導する為である。
以下、図1を用いて本発明に係る熱発電セルの構造を以下に説明する。
図1Aは、本発明の一実施例を示す櫛歯型熱発電ユニットの要部部品展開図で、櫛歯型金属薄板1、櫛歯型中間金属薄板2、及び裏打ち金属薄板3を含んで示している。
図1Aにおいて、本発明に係る熱発電単位ユニットは、櫛歯型金属薄板1、櫛歯型中間金属薄板2、及び裏打ち金属薄板3を有している。
櫛歯型金属薄板1は、例えば銅製の薄板で、薄板の長さLは100〜500mm、厚さtは0.1〜2mmになっている。厚さについて数値限定の理由は、厚さ0.1mm以下では接合加工が困難になり、2mm以上では積層数が少なくなるために有効な熱電流が得られないためである。櫛歯型金属薄板1は、歯部(高温側接合部)1a、基部1b、連結部1c、低温側接合部1d、扇状拡大部1eを有している。
歯部1aは、裏打ち金属薄板3の長さLHから基部1bの幅を控除した長さを有するもので、例えば基部1bの幅を5mmとすると、歯部1aの長さは45〜95mmとなっている。歯部1aの厚さは、櫛歯型金属薄板1の厚さtと同じ程度になっている。隣接する歯部1aの間にスリットを設けることで、渦電流の発生を防止している。
基部1bは歯部1aを保持する剛性を有するもので、歯部1aは例えば5本から25本程度とするのがよい。歯部1aと歯部1aの隣接する間隔は、例えば1mm幅のスリットを入れた櫛歯構造にする。連結部1cは、歯部(高温側接合部)1aの温度(例えば700℃から900℃)と、低温側接合部1dの温度(例えば室温)との間で、過度の熱貫流が生じるのを防止するため、例えば歯部(高温側接合部)1aと同じ程度の断面形状とするのがよいが、これに限定されない。低温側接合部1dは、熱電対の低温側接点に相当する。扇状拡大部1eは、低温側接合部1dの先端側に位置して、空冷フィン6を形成する。
なお、櫛歯型金属薄板1は、銅製の薄板に限定されるものではなく、例えば鉄、クロメル等の熱電対用となる金属製の薄板でもよい。ここで、クロメルはニッケル(Ni)89%,クロム(Cr)9.8%,鉄(Fe)1%,マンガン(Mn)0.2%の組成からなる合金である。櫛歯型金属薄板1は、銅合金、鉄合金若しくはアルミ合金でもよい。
櫛歯型中間金属薄板2は、例えばコンスタンタンやアルメルの薄板で、薄板の長さLは100〜500mm、厚さtは0.1〜2mmになっている。櫛歯型中間金属薄板2の厚さについて数値限定の理由は、櫛歯型金属薄板1の歯部(高温側接合部)1aと同様である。
櫛歯型中間金属薄板2は、歯部(高温側接合部)2a、基部2b、連結部2c、低温側接合部2dを有している。歯部2aと基部2bは、歯部1aと基部1bとは、重なり合う形状になっている。コンスタンタンとは、銅55%、ニッケル45%の組成からなる合金である。コンスタンタンは、熱電対用に定められた元素組成であるが、熱発電用にはコンスタンタンを含む組成のコンスタンタン系合金でもよい。コンスタンタン系合金では、銅ニッケル系の二元合金としてはCuxNi1−x(0.5≦x≦0.6:mass比率)であればよく、銅ニッケルマンガン系の三元合金としてはCuxNi1−x−yMny(0.5≦x≦0.6、0.005≦y≦0.03:mass比率)でもよい。アルメルとは、ニッケル(Ni)94%,マンガン(Mn)2.5%,アルミニウム(Al)2%,(ケイ素)Si1%,鉄(Fe)0.5%の組成からなる合金である。
裏打ち金属薄板3は、例えば銅製の薄板で、長さLHは50〜100mm、厚さは0.1〜2mmになっている。裏打ち金属薄板3の厚さtについて数値限定の理由は、裏打ち金属薄板3の歯部(高温側接合部)1aと同様である。裏打ち金属薄板3は、歯部(高温側接合部)3aと基部3b有している。裏打ち金属薄板3の長さLHは三層積層体4の長さに相当するもので、この長さLHの全体が高温側接合部を構成している。
なお、裏打ち金属薄板3は、櫛歯型金属薄板1と同じ材料であるのがよい。力学的設計としては、櫛歯型金属薄板1と櫛歯型中間金属薄板2の銅・コンスタンタンによる2層構造では、高温になるとバイメタルのように熱変形する。そこで、コンスタンタン薄板の裏表側に銅薄板を接合した3層構造にすると共に、櫛歯型金属薄板1と櫛歯型中間金属薄板2により生ずる熱変形を補償するように、裏打ち金属薄板3の板厚を定めて、バイメタル状の熱変形を抑える。また、裏打ち金属薄板3では、歯部3aの間にスリットを設けることで、渦電流の発生を防止している。
櫛歯型金属薄板の三層積層体4は、歯部1a、歯部2a、歯部3aが一体に積層されたものである。歯部1a、歯部2a、歯部3aを一体的に接合することで、銅・コンスタンタンによる2層構造の接合面で発生する熱発電面積が、歯部1aと歯部2aの接合面と、歯部2aと歯部3aの接合面の二面となっている。そこで、これら両方の接合面が導通していると、熱発電の電力が歯部1aと歯部2aの片面接合と比較すると、例えば2倍に増加する。
この両方の接合面を導通する導通部としては、例えば、歯部1aと歯部3aについて、対応する各々の歯部の先端部がU字状又はコの字状に接続されているものでもよい。また、歯部1aと歯部3aについて、一枚の金属薄板が櫛歯型中間金属薄板2の歯部2aの先端部を挟むように、一体的に屈曲しているものでもよい。
また、この両方の接合面を導通する導通部としては、例えば、櫛歯型金属薄板1の各々の歯部1aのスリット側側面と、裏打ち金属薄板3の対応する各々の歯部3aのスリット側側面とが、U字状又はコの字状に接続されているものでもよい。また、歯部1aと歯部3aについて、一枚の金属薄板が櫛歯型中間金属薄板2の歯部2aのスリット側側面を挟むように、一体的に屈曲又は湾曲しているものでもよい。歯型中間金属薄板2の歯部2aの挟まれるスリット側側面は、両方の側面でもよく、また片方の側面でもよい。
歯部1a、歯部2a、歯部3aの接合には、各種の接合技術が採用でき、例えば固相拡散、ロウ付け、接着剤、溶接、圧着等が採用しうる。しかし、熱発電セルの高温側接合部をなす関係で、接合界面に第3の元素が存在しないものが望ましい関係で、銅と銅合金が完全固溶体を形成することに注目し、固相拡散がよい。ロウ付けでは、通常は耐熱温度が600℃と低い課題がある。接着剤では、有機化合物などの不純物の影響が不明、溶接では、界面形状のバラつきが大きい、通常の圧着では強度不足で高温で剥離する恐れがある、等の問題がある。
なお、櫛歯型金属薄板の三層積層体4は、基部1b、基部2b、基部3bを直接的には互いに電気的に絶縁された構造とするため、互いに直接的には接合されてはいない。基部1b、基部2b及び基部3bが互いに電気的に絶縁された構造なので、渦電流の発生を防止できる。櫛歯型金属薄板の三層積層体4は、基部1b、基部2b、基部3bが互いに直接的には接合されていなくても、歯部1a、歯部2a、歯部3aの接合を介して機械的に一体的な構造になっている。
図1Bは、本発明の一実施例を示す熱発電セルを示す構成斜視図で、櫛歯型熱発電ユニットを積層した熱発電セルを示している。
図1Bにおいて、本発明に係る熱発電セル7は、熱発電単位ユニットの加熱される櫛歯型金属薄板の三層積層体4(高温端接合部4)と、低温端接点5と、放熱部に設けられた空冷フィン6を備える。
櫛歯型金属薄板の三層積層体4は、櫛歯型金属薄板1、櫛歯型中間金属薄板2、及び裏打ち金属薄板3の歯部(高温側接合部)1a、歯部(高温側接合部)2a、歯部(高温側接合部)3aが一体に積層されたもので、熱発電ユニットの高温端・接合部を構成している。また、櫛歯型中間金属薄板2の低温側接合部2dは、櫛歯型金属薄板1の低温側接合部1dに接合されて低温端接点5を形成する。櫛歯型金属薄板1の扇状拡大部1eは、空冷フィン6を形成して低温端を例えば60℃以下、好ましくは室温程度に自然冷却する。
櫛歯型金属薄板の三層積層体4において、単一のセル状三層積層体4は、歯部(高温側接合部)1a、歯部(高温側接合部)2a、歯部(高温側接合部)3aが一体的に積層されたもので、厚みt、幅wとなっている。単一のセル状三層積層体4と隣接するセル状三層積層体4との間隔は、厚み方向に関してはΔt、幅方向に関してはΔwとなっている。単一のセル状三層積層体4と隣接するセル状三層積層体4との間隔には、絶縁充填材8を充填するのがよい。
なお、櫛歯型金属薄板の三層積層体4において、単一のセル状三層積層体4は、基部1b、基部2b、基部3bが互いに直接的には機械的に接合されていなくても、歯部1a、歯部2a、歯部3aの接合を介して機械的に一体的な構造になっている。他の接合態様としては、単一のセル状三層積層体4において、基部1b、基部2b、基部3bが互いに直接的に機械的に接合されてはいるが、電気的な絶縁状態を確保するため、基部1b、基部2b、基部3bの各層の間に絶縁膜を形成したものでもよい。
このように構成された装置において、熱発電セルの各発明特定事項は、次の作用をする。
高温端接合部4は、図1Aに示す櫛歯型金属薄板1/櫛歯型中間金属薄板2/裏打ち金属薄板3の順序で3層に重ねて接合した部分に複数本(図1Aでは10本)の1mm幅のスリットを入れた櫛歯構造にすることによって、銅とコンスタンタンの接合面積を増やして内部抵抗を小さくする。また、スリットを入れた細長い面積の銅とコンスタンタンの接合面とすることで、渦電流の発生を防止できる。
図1Cは、本発明の一実施例を示す熱発電モジュールの断面図である。
図1Cに示す熱発電モジュールでは、熱発電単位ユニットを複数(図1Bでは8ユニット)接続した熱発電セル7を耐熱ケース9に入れて、絶縁充填材8を充填して固定して構成されている。
絶縁充填材8は、可塑性を有するものがよく、高温端接合部4の温度(例えば700℃から900℃)でも変性しないものがよい。絶縁充填材8としては、マグネシア、ジルコニア、アルミナ等の無機材料で、1kV/mm程度の絶縁性に加え、積層間の熱変形を吸収する可塑性と耐熱性を有する絶縁充填材が好ましい。
このように構成された装置の動作を次に説明する。
図1Bに示す高温端接合部4で受熱した熱は、銅とコンスタンタンの接合面で熱起電力を発生し、櫛歯型中間金属薄板2を通って低温端接点5を経由して空冷フィン6から大気放散される。発生した熱電子は、次の熱発電ユニットの櫛歯型金属薄板1を経由して高温端接合部4に流れて熱起電力の発生を繰り返す。熱発電セルにおいては、上記のメカニズムが積層ユニット数と同じ数だけ繰り返し、増加した熱電流が正極から外部の負荷回路に流れる。
そこで、本発明の熱発電セルにおいては、熱発電セルを構成する単位ユニットにおける高温端接合部と低温端を含む電気的接続が直列的、並列的、もしくは直列的且つ並列的に繰り返されることが可能になる。そこで、熱発電における出力電圧や出力電流が最適な値となるように、熱発電セルを構成する単位ユニットの電気的接続を選択することで、要求される発電量に対して最適な熱発電特性を有する熱発電セルを構成できる。
図2は、図1Cに示す本発明の熱発電モジュールと、従来例の半導体の熱電材料である1対のBiTe系半導体との起電力を比較するもので、横軸は温度、縦軸は熱起電力を示している。
BiTe系は400℃で熱起電力が低下するのに対し、本発明の熱発電モジュールは900℃まで熱起電力が増加する。接続した対数が異なるが、400℃以下の(A)低温域ではBiTe系の熱起電力の方が大きいが、500℃以上の(B)高温域では30対からなる本発明の熱発電モジュールの熱起電力の方が大きくなり、今までの半導体熱電材料が越えられなかった600℃の壁を超えて、900℃の高温エネルギーを利用した高出力・熱発電が可能になる。
図3Aは、本発明の一実施例を示す熱発電セル内における起電力と逆起電力の測定例を示す図である。図3Aでは、熱発電セル内の起電力の発生状況が、各単位ユニットの測定端子毎に示されている。
図3Bは、図3Aに示す測定端子番号の説明図である。符号#1は熱発電セルの負極に接続された一対目の熱発電単位ユニットにおける櫛歯型金属薄板1の連結部1cの当該負極近傍に設けられた測定端子である。符号#2は、一対目の熱発電単位ユニットにおける櫛歯型金属薄板1の高温端接合部4に設けられた測定端子である。符号#3は、一対目の熱発電単位ユニットにおける櫛歯型中間金属薄板2の連結部2cの高温端接合部4近傍に設けられた測定端子である。符号#4は、一対目の熱発電単位ユニットにおける櫛歯型中間金属薄板2の連結部2cの低温端接点5近傍に設けられた測定端子である。
符号#5は熱発電セルの負極に接続された2対目の熱発電単位ユニットにおける櫛歯型金属薄板1の連結部1cの低温端接点5近傍に設けられた測定端子である。符号#6は、2対目の熱発電単位ユニットにおける櫛歯型金属薄板1の高温端接合部4に設けられた測定端子である。符号#7は、2対目の熱発電単位ユニットにおける櫛歯型中間金属薄板2の連結部2cの高温端接合部4近傍に設けられた測定端子である。符号#8は、2対目の熱発電単位ユニットにおける櫛歯型中間金属薄板2の連結部2cの低温端接点5近傍に設けられた測定端子である。
符号#9は熱発電セルの負極に接続された3対目の熱発電単位ユニットにおける櫛歯型金属薄板1の連結部1cの低温端接点5近傍に設けられた測定端子である。なお、3対目の熱発電単位ユニット以降の測定端子については、図示を省略する。
このように構成された装置において、熱発電セルの正極と各単位ユニットの測定端子との間の電圧と電流は、図3Aに示す端子番号の#2−#4、#6−#8で階段状に増加する。即ち、図3Aに示す端子番号の#2−#4、#6−#8では、銅/コンスタンタンの接合面とコンスタンタンの薄板部に相当し、熱起電力が発生する(22.4mV+2.16mV)。他方、図3Aに示す端子番号の#1−#2、#4−#6、#8−#9では、コンスタンタン/銅の接合面と銅の薄板部に相当し、逆起電力が僅かに発生する(−0.06mV−0.34mV)。熱起電力と逆熱起電力との比は、1:0.016となっている。
半導体の熱電材料のキャリアは、電子とホールがあるが、金属のキャリアは電子だけである。そのため、複数の熱発電ユニットを接続すると、原理的に起電力が正の部分と負の部分が交互に発生し、正負の起電力が打ち消し合う。しかし、本発明のデバイス構造では、表1のように、銅とコンスタンタンの相対ゼーベック係数(43μV)が小さいことが奏効し、図3Aに示す測定例では、低温端で発生する逆起電力(−0.06mV)は、高温端で発生する起電力(24.4mV)に比べて非常に小さく無視できる。同様に、銅の絶対ゼーベック係数(4μV)がコンスタンタンの絶対ゼーベック係数(47μV)に比べ1/10と小さいことが奏効し、銅の部分で発生する逆起電力(−0.34mV)はコンスタンタンの部分で発生する起電力(2.16mV)に比べて十分に小さい。その結果、図3に示す2対の熱発電ユニットを接続した測定例のように、電圧と電流が階段状に増加し、原理的に発生する逆起電力は、実用上問題にならなくなる。
以上説明したように、低温端を60℃以下、さらに好ましくは室温に冷却すれば、高温端の接続数に比例して電圧と電流が増加し、熱発電モジュールの起電力が単位ユニットの積層数に比例するスケールアップ可能な設計指針になる。
以下に本発明の特徴を具体的に説明する。
(あ) 高温端を銅/コンスタンタン/銅の3層接合の櫛歯構造にすることにより、接合面積は、通常の0.3mmΦの熱電対の点接触に比べ、3桁以上大きくなる。
(い) 接合面積を大きくすると内部抵抗が低下するが、接合長(LH)は、図4に示すように、80〜110mmの範囲で内部抵抗が小さくなる。接合幅を50mm以上にすると内部抵抗が低下しなくなり、渦電流が発生するためと考えられる。
(う) 高温端から低温端への熱流を少なくし、熱損失を減少させて熱電変換率を高くするため、中間部の帯状薄板の幅を高温端の幅の1/10程度に小さくし、抵抗が増加しない範囲で18cm程度に長くして低温端に熱が伝わり難くすることによって自然空冷で低温端を60℃以下にする。
<比較例1>
従来例である0.3mmΦの銅とコンスタンタンの10cm長さの素線の熱電対4対を接続した発電特性(温度450℃)は、図5Aに示すように、内部抵抗:2.0Ω、無負荷電圧:44mVであり、最大出力は僅か250μWである。
<比較例2>
0.3mmΦの素線の代わりに、0.3mm厚の銅とコンスタンタンの幅3mmの帯状薄板を用い、長さ12cmの部分をレーザ溶接で接合して高温端とし、高温端から18cm離れた個所をハンダ付けして低温端にした熱発電ユニット4対からなる熱発電セルを比較例2として試作した。
比較例2の発電特性(温度700℃)は、図5Bに示すように、内部抵抗:0.4Ω、最大出力:3500μW、無負荷電圧:79mVになり、比較例1に比べ、内部抵抗が1/5に低減し、最大出力は14倍、無負荷電圧は1.8倍に増加した。しかし、単位ユニットの積層数が4対と少ないため、熱発電モジュールの起電力が3500μWと小さく、比較例に留まっている。
<比較例3>
比較例2と同じ熱発電ユニットを144対に増やして接続した発電特性(温度900℃)は、図5Cに示すように、内部抵抗:5.8Ω、最大出力:450mW、無負荷電圧:3197mVになり、比較例2に比べ、最大出力は128倍、無負荷電圧は40倍に増加したが、内部抵抗が5Ω以上に大きくなる問題が再発した。
<比較例4>
比較例3の内部抵抗を小さくするため、比較例2と同じ熱発電ユニット144対を3組に分割して並列接続した熱発電モジュールにした。その発電特性(温度900℃)は、図5Dに示すように、内部抵抗:1.0Ω、最大出力:372mW、無負荷電圧:1217mVになり、比較例2に比べ、最大出力は106倍、無負荷電圧は15倍になり、内部抵抗は1Ωに低下し、熱発電ユニットの並列化による効果を確認した。つまり、複数の熱発電ユニットを直列と並列を組み合わせた熱発電モジュールにすることによって、本発明は、ニーズに即した発電量にスケールアップ可能な汎用性を有する発明になる。
<実施例1>
比較例4は、熱発電ユニットの並列化により内部抵抗が低下することを実証したが、デバイスがコンパクトでなくなる。その解決のため、図1に示す高温端・接合部にスリットを入れて10本の櫛歯構造にすると、10組の熱発電ユニットを並列化したのと同じ効果を発揮する。実施例1では、10本の櫛歯構造の熱発電ユニット60組を積層した熱発電モジュール構成にした。その発電特性(温度900℃)は、内部抵抗が0.4Ωに低下し、最大出力0.6W、無負荷電圧1.5Vの実用レベルになり、櫛歯構造は、デバイスのコンパクト化と内部抵抗の低下に有効であることを実証した。更に、比較例2,3,4の高温端・接合部は、Cuとコンスタンタンの2層接合であったため、高温にするとバイメタル状に曲がって変形する問題があった。そのため、実施例1では、Cu/コンスタンタン/Cuの3層接合にして熱変形を防止し、高温端・接合部を耐熱ケースに入れて絶縁充填材で固定することによって熱変形と高温酸化の問題を解決した。
<実施例2>
実施例1では、熱電材として、Cuとコンスタンタンを用いたが、Cuの代わりにAlを用いた実施例2では、表1のように、Alの絶対ゼーベック係数(2μV/K)がCuの絶対ゼーベック係数(4μV/K)の1/2と小さいため、Alの部分で発生する逆起電力が半減する効果がある。一方、Al/コンスタンタンの相対ゼーベック係数(45μV/K)がCu/コンスタンタンの相対ゼーベック係数(43μV/K)より大きいため、高温端の起電力が5%大きくなるが、低温端の逆起電力も同程度大きくなって差分は殆ど変わらない。Alとコンスタンタンを用いた実施例1と同じ構造の熱発電ユニット60組を積層した熱発電モジュールの550℃における最大出力は、0.27Wになり、実施例1の45%に低下する。つまり、Alを使うと軽量化することができるが、融点が低いため、熱源が550℃に制限されて出力が大幅低下する。そのため、実施例2は、熱源が550℃程度の場合に限定して有効であり、本発明の効果は、半導体の熱電材料が使えない900℃程度の高温で使用する実施例1によって発揮される。
金属薄板の接合方法として、実施例ではレーザ接合を用いたが、熱変形に対する耐久性があり、接合界面に形成される合金層が300nm以下になる方法であれば、拡散接合、下地処理したメッキ法、圧延クラッド法が利用できる。例えば、大面積の金属薄板を拡散接合し、接合界面にダメージを与えないレーザ加工等で切断して櫛歯構造にすることで工業的生産が可能になる。
本発明によれば、有害なビスマス・テルル(Bi2Te3)合金を用いることなく、安価で安全な銅、ニッケル、アルミニウムを用いた熱電変換デバイスが可能になり、熱発電が広く普及する技術基盤になる。
1 櫛歯型金属薄板(銅の薄板、L:薄板の長さ)
1a 歯部(高温側接合部)
1b 基部
1c 連結部
1d 低温側接合部
1e 扇状拡大部
2 櫛歯型中間金属薄板(コンスタンタンの薄板、L:薄板の長さ)
2a 歯部(高温側接合部)
2b 基部
2c 連結部
2d 低温側接合部
3 裏打ち金属薄板(銅の薄板、LH:薄板の長さ)
3a 歯部(高温側接合部)
3b 基部
3c 連結部
4 高温端接合部(櫛歯型金属薄板の三層積層体(LH:接合長さ))
5 低温端接点
6 空冷フィン(銅の薄板)
7 熱発電セル
8 絶縁充填材
9 耐熱ケース
10 連結部用断熱ケース

Claims (10)

  1. 熱電対の+脚となる金属材料よりなる櫛歯型金属薄板と、前記熱電対の−脚となる金属材料よりなる櫛歯型中間金属薄板と、前記櫛歯型金属薄板と同じ金属材料よりなる裏打ち金属薄板を3層接合した三層積層体よりなる高温端接合部であって、
    前記櫛歯型金属薄板、前記櫛歯型中間金属薄板及び前記裏打ち金属薄板は、各々に設けられた基部に対してスリットを入れた複数の歯部を有する櫛歯構造であって、各々の複数の歯部は互いに重なり合う形状であり、
    前記櫛歯型金属薄板の各々の歯部は、前記裏打ち金属薄板の対応する各々の歯部と電気的に導通する導通部を有し、
    前記櫛歯型金属薄板、前記櫛歯型中間金属薄板及び前記裏打ち金属薄板の各々に設けられた基部は直接的には互いに電気的に絶縁されている前記高温端接合部と、
    前記櫛歯型金属薄板と前記櫛歯型中間金属薄板の前記基部に一端が設けられ、前記基部の前記複数の歯部が設けられる側と反対側に細長く伸長した連結部と、
    前記連結部の先端で前記櫛歯型金属薄板と前記櫛歯型中間金属薄板を接合してなる低温端と、
    を単位ユニットとし、前記単位ユニットにおける前記高温端接合部と前記低温端を含む電気的接続が直列的、並列的、もしくは直列的且つ並列的に繰り返されることを特徴とする熱発電セル。
  2. 前記導通部は、前記櫛歯型金属薄板の各々の歯部の先端部と、前記裏打ち金属薄板の対応する各々の歯部の先端部とが、U字状又はコの字状に接続され、又は一体的に屈曲していることを特徴とする請求項1に記載の熱発電セル。
  3. 前記導通部は、前記櫛歯型金属薄板の各々の歯部のスリット側側面と、前記裏打ち金属薄板の対応する各々の歯部のスリット側側面とが、U字状又はコの字状に接続され、若しくは一体的に屈曲又は湾曲していることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱発電セル。
  4. 前記熱電対の+脚となる金属材料は、銅、鉄、アルミ若しくはこれらの合金から選択される金属材料であり、
    前記熱電対の−脚となる金属材料は、コンスタンタン系合金であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱発電セル。
  5. 前記熱電対の+脚となる金属材料は、クロメルであり、
    前記熱電対の−脚となる金属材料は、アルメルであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱発電セル。
  6. 前記単位ユニットは、更に前記櫛歯型金属薄板の前記低温端を超えて延長した領域に位置する冷却フィンを有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の熱発電セル。
  7. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の単位ユニットが、前記三層積層体よりなる高温端接合部の積層方向に積層された請求項1乃至4の何れか1項に記載の熱発電セルを複数有することを特徴とする熱発電モジュール。
  8. 複数の前記熱発電セルを収容する筐体と、
    この筐体と前記熱発電セルとの隙間を充填する絶縁充填材であって、前記熱発電セルの相互を絶縁すると共に、前記熱発電セルの熱変位を吸収する可塑性を有する前記絶縁充填材を用いて一体化することを特徴とする請求項7に記載の熱発電モジュール。
  9. 前記筐体は耐熱ケースであり、
    前記熱発電セルを前記絶縁充填材と共に前記耐熱ケースに収容して、高温酸化を防止することを特徴とする請求項8に記載の熱発電モジュール。
  10. 前記連結部の幅を前記高温端接合部の幅の1/50以上1/5以下とし、
    前記連結部の長さを5cm以上50cm以下とし、
    前記連結部を連結部用断熱ケースに収容することを特徴とする請求項7乃至9の何れか1項に記載の熱発電モジュール。










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