JP2021038168A - 皮膚バリア機能低下抑制用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、細胞外において既に生成したカルボニル化タンパク質による皮膚組織及び角化細胞への影響を解明するとともに、細胞外カルボニル化タンパク質による皮膚組織及び角化細胞への影響を改善するための組成物を提供することにある。【解決手段】上記目的は、バラ科植物果実抽出物を有効成分として含有する、皮膚バリア機能低下抑制用組成物、コーニファイドエンベロープ形成阻害抑制用組成物、トランスグルタミナーゼ発現低下抑制用組成物、トランスグルタミナーゼ活性低下抑制用組成物、インボルクリン発現低下抑制用組成物などにより解決される。【選択図】図5

Description

本発明は、皮膚バリア機能低下抑制用組成物に関する。
表皮は、皮膚の最外層に位置し、外部からの異物の侵入を防ぐとともに、体内の水分の蒸散を防ぐバリア機能を有し、生体内部を保護する役割を担う。生活習慣の乱れ、太陽光線、温湿度変化といった環境因子は、シワの形成、キメの乱れ、炎症などを通じて、表皮が担う役割を損なわせる。
表皮の中でも、皮膚バリア機能において中心的な役割を担うのは、角層である。表皮の正常なターンオーバーサイクルが恒常的に繰り返されることにより、角層バリアが構築される。角層バリアは、角化細胞(keratinocyte;cornified cell)から分化した角質細胞(corneocyte)と、角質細胞の間を埋める細胞間脂質から主としてなる。細胞間脂質は、主要な構成成分がセラミドであり、規則正しく配置されたラメラ構造を呈する。セラミドは、表皮細胞の分化過程において、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPT)などによる数種類の酵素反応を経て合成される。
角質細胞の細胞膜は厚く、その内側には、周辺帯ともよばれるコーニファイドエンベロープ(cornified cell envelope;CE)という裏打ち構造がある。CEを構成するタンパク質は物理的及び化学的刺激に対して非常に安定であり、細胞膜を補強する役割を果たす。また、CEの外側にはリピッドエンベロープ(corneocyte−bound lipid envelope;CLE)がある。CLEは、その外側に細胞間脂質のラメラ構造を構築する足場として機能する。このように角質細胞は、細胞膜内側にあるCE、さらにはその外側にあるCLE及び細胞間脂質を介して、互いの細胞とともに膜状構造を呈し、角層バリアが構築される。
ところで、CEの形成には、トランスグルタミナーゼ−1(TGM1)が深く関与していることが知られている。角化細胞が角質細胞に分化することに伴い、TGM1はインボルクリン(INV)などのCEを構成するタンパク質間を架橋することにより、CEの形成を促進する。さらに、TGM1は、細胞膜側に沈着する足場タンパク質のグルタミン酸残基と超長鎖脂肪酸(ω−ヒドロキシセラミド)との間のエステル結合を触媒することにより、CLEの形成を促進する。したがって、TGM1は、CEの形成及びCLEの形成の両方に関与し、角層の成熟化に伴う角層バリアの構築を担う。
酸化タンパク質の一種としてカルボニル化タンパク質(CP)がある。CPは、タンパク質中のアミノ基と脂質過酸化プロセス中に生成されるアルデヒド化合物とによる反応生成物である。タンパク質はカルボニル化により本来の機能が損なわれる。これまでの疫学的調査では、日光に曝露した皮膚、乾燥環境にある皮膚、アトピー患者の皮膚などで観察されている。CP量は春夏よりも低温低湿度環境下にある秋冬の方が有意に増加するという報告もある。また、特許文献1には、豚皮を、タンパク質を酸化してCPの生成を誘導するアクロレインで処理することにより、角層水分量が減少することが記載されている。
リンゴ果実抽出物は、カテキン単量体、クロロゲン酸などのフェノールカルボン酸類、フロリジンなどのフラボノイド、プロシアニジンなどのカテキンの多量体構造物を豊富に含む複合生成物であり、優れた抗酸化力を有することから、エイジングケア用素材(抗老化素材)として着目されている。特許文献2には、リンゴ果実抽出物が、ヒト皮膚線維芽細胞に対して、紫外線惹起性のCPの生成を抑制することが記載されている。また、特許文献3には、リンゴ果実抽出物が、ヒト表皮細胞株に対して、アクロレイン誘導体惹起性のCPの生成を抑制することが記載されている。
特開2005−249672号公報 特開2012−031133号公報 特開2017−095432号公報
特許文献1には、アクロレインにより豚皮の角層に内部生成したカルボニル化タンパク質(CP)によって角層水分量が減少することが記載されている。また、特許文献2及び3には、リンゴ果実抽出物が紫外線照射又はアクロレイン処理によるCPの内部生成を抑制することが記載されている。
しかし、特許文献1〜3には、細胞外において既に生成したCPによる皮膚組織又は角化細胞への影響についての記載は無い。すなわち、細胞外CPに接触した皮膚組織及び角化細胞の状態変化又は機能変化についてはこれまでに知られていない。
そこで、本発明は、細胞外において既に生成したカルボニル化タンパク質による皮膚組織及び角化細胞への影響を解明するとともに、細胞外カルボニル化タンパク質及びそれにより生成した細胞内カルボニル化タンパク質による皮膚組織及び角化細胞への影響を改善するための組成物を提供することを、発明が解決しようとする課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決しようとして鋭意検討を進めた結果、表皮角化細胞を細胞外CPで処理した場合、角化細胞において新たなCPが生成することを見出し、また細胞膜において外部CPが沈着する可能性を見出した。そして、驚くべきことに、本発明者らは、細胞外CPが角化細胞におけるトランスグルタミナーゼ−1(TGM1)及びインボルクリン(INV)の遺伝子発現並びにTGM1活性を低減することを見出した。
また、本発明者らは、表皮組織モデルを細胞外CPで処理することにより、経表皮水分蒸散量(TEWL)が上昇し、皮膚バリア機能が低下することを見出した。この細胞外CPによる皮膚バリア機能の低下は、TGM1及びINVの発現量が低下すること並びにTGM1活性が低下することを通じたCEの形成阻害によってもたらされている可能性がある。
さらに驚くべきことに、本発明者らは、細胞外CPによるTEWL上昇に関連する皮膚バリア機能の低下はリンゴ果実抽出物によって抑制されることを見出した。このことによって、リンゴ果実抽出物は、皮膚バリア機能の低下を抑制する効果を示すことから、CEの形成阻害を抑制し、TGM1及びINVの発現量の低下を抑制し、並びにTGM1活性低下を抑制する可能性がある。
そして、これらの知見を基にして、本発明者らは、遂に、本発明の課題を解決するものとして、リンゴ果実抽出物といったバラ科植物果実抽出物を有効成分として含有する、皮膚バリア機能低下抑制用組成物、コーニファイドエンベロープ形成阻害抑制用組成物、トランスグルタミナーゼ発現低下抑制用組成物、トランスグルタミナーゼ活性低下抑制用組成物及びインボルクリン発現低下抑制用組成物を創作することに成功した。本発明は、これらの知見及び成功例に基づき完成された発明である。
したがって、本発明の一態様によれば、以下の組成物が提供される。
[1]バラ科植物果実抽出物を有効成分として含有する、皮膚バリア機能低下抑制用組成物。
[2]バラ科植物果実抽出物を有効成分として含有する、コーニファイドエンベロープ形成阻害抑制用組成物。
[3]バラ科植物果実抽出物を有効成分として含有する、トランスグルタミナーゼ発現低下抑制用組成物又はトランスグルタミナーゼ活性低下抑制用組成物。
[4]前記トランスグルタミナーゼは、角化細胞内のトランスグルタミナーゼである、[3]に記載の組成物。
[5]前記トランスグルタミナーゼは、トランスグルタミナーゼ−1である、[3]〜[4]のいずれか1項に記載の組成物。
[6]バラ科植物果実抽出物を有効成分として含有する、インボルクリン発現低下抑制用組成物。
[7]前記インボルクリンは、角化細胞内のインボルクリンである、[6]に記載の組成物。
[8]前記バラ科植物果実抽出物がリンゴ果実抽出物である、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の組成物。
本発明の一態様の組成物によれば、細胞外カルボニル化タンパク質によってもたらされる、皮膚バリア機能の低下、コーニファイドエンベロープ形成阻害、トランスグルタミナーゼ発現低下、トランスグルタミナーゼ活性低下及び/又はインボルクリン発現低下を抑制することができる。
また、本発明の一態様の組成物は、有効成分であるバラ科植物果実抽出物が化粧品成分などとして人体への使用実績が豊富であることから、使用者に日常的かつ安全に利用することができる。
本発明の一態様である組成物は、利用態様に応じて、広く汎用的に利用することが期待される。例えば、本発明の一態様である組成物は、化粧水、美容液、乳液、クリームなどの態様をとることにより、スキンケア化粧品として利用することが期待される。また、例えば、本発明の一態様である組成物は、細胞保護効果、抗老化効果(アンチエイジング)、抗酸化効果、抗シワ効果、ラジカル消去効果、肌質維持効果、肌質改善効果、美白効果などの生理的な美容効果、及び/又は「皮膚にうるおいを与える」効果、「皮膚の水分を補い保つ」効果、「皮膚を保護する」効果、「皮膚の乾燥を防ぐ」効果を有する、化粧料として利用することが期待される。
図1は、実施例に記載されているとおりの、ヒト皮膚組織におけるカルボニル化タンパク質(CP)の存在部位を観察した結果を示した図である。 図2Aは、実施例に記載されているとおりの、CP−BSA処理によるNHEK細胞におけるCP量を測定した結果を示した図である。 図2Bは、実施例に記載されているとおりの、CP−BSA処理によるNHEK細胞におけるCP量を測定した結果を示した図である。 図3Aは、実施例に記載されているとおりの、CP−BSA処理によるNHEK細胞内の皮膚保湿関連遺伝子の発現量に対する影響を評価した図である。 図3Bは、実施例に記載されているとおりの、CP−BSA処理によるNHEK細胞内のTGM1 mRNA発現量を測定した結果を示す図である。 図4Aは、実施例に記載されているとおりの、CP−BSA処理による角化細胞の細胞膜におけるTGM1タンパク質の発現量の低下作用を評価した図である。 図4Bは、実施例に記載されているとおりの、CP−BSA処理による角化細胞の細胞膜におけるTGM1活性の低下作用を評価した図である。 図5は、実施例に記載されているとおりの、CP−BSA処理による表皮モデルにおける経表皮水分蒸散量(TEWL)の低下を評価した図である。 図6は、実施例に記載されているとおりの、CP−BSA処理による表皮モデルにおけるCP量の亢進を評価した図である。
以下、本発明の一態様の組成物の詳細について説明するが、本発明の技術的範囲は本項目の事項によってのみに限定されるものではなく、本発明はその目的を達成する限りにおいて種々の態様をとり得る。
本明細書における各用語は、別段の定めがない限り、当業者により通常用いられている意味で使用され、不当に限定的な意味を有するものとして解釈されるべきではない。また、本明細書においてなされている理論や推測は、本発明者らのこれまでの知見や経験によってなされたものであることから、本発明の技術的範囲はこのような理論や推測のみによって拘泥されるものではない。
「組成物」は、通常用いられている意味のものとして特に限定されないが、例えば、2種以上の物質が組み合わさってなる物であり、具体的には、有効成分と別の物質とが組み合わさってなるもの、有効成分の2種以上が組み合わさってなるものなどが挙げられ、より具体的には、有効成分の1種以上と固形成分又は溶媒成分の1種以上とが組み合わさってなる固形組成物及び液性組成物などが挙げられる。
「及び/又は」との用語は、列記した複数の関連項目のいずれか1つ、又は2つ以上の任意の組み合わせ若しくは全ての組み合わせを意味する。
「含有量」は、濃度と同義であり、組成物の全体量に対する成分の量の割合を意味する。ただし、成分の含有量の総量は、100%を超えることはない。本明細書では、別段の定めがない限り、含有量の単位は「質量%(wt%)」を意味する。
数値範囲の「〜」は、本明細書において、その前後の数値を含む範囲であり、例えば、「0質量%〜100質量%」は、0質量%以上であり、かつ、100質量%以下である範囲を意味する。
「皮膚バリア機能低下抑制作用」は、経表皮水分蒸散量の上昇を抑制する作用を意味する。皮膚バリア機能低下は、例えば、細胞外カルボニル化タンパク質が皮膚組織及び/又は角化細胞に接触することにより生じる。
「コーニファイドエンベロープ形成阻害抑制作用」は、コーニファイドエンベロープの形成及び/又は形成されたコーニファイドエンベロープの維持が阻害されることを抑制する作用を意味する。コーニファイドエンベロープ形成阻害は、例えば、細胞外カルボニル化タンパク質が皮膚組織及び/又は角化細胞に接触することにより生じる。
「トランスグルタミナーゼ」は、タンパク質中のグルタミン残基とリシン残基との間にイソペプチド結合を形成してタンパク質の架橋反応を触媒する酵素であれば特に限定されず、例えば、トランスグルタミナーゼ−1、トランスグルタミナーゼ−3及びトランスグルタミナーゼ−5などが挙げられるが、コーニファイドエンベロープ及びリピッドエンベロープの形成に深く関与しているトランスグルタミナーゼ−1であることが好ましい。
「トランスグルタミナーゼ発現低下抑制作用」及び「インボルクリン発現低下抑制作用」は、それぞれの遺伝子の発現量が低減することを抑制する作用、遺伝子産物(タンパク質)の翻訳量が低減することを抑制する作用、及び遺伝子産物の産生が低減することを抑制する作用のうち少なくともいずれか1つの作用をいう。
「トランスグルタミナーゼ活性低下抑制作用」は、トランスグルタミナーゼの活性低下を抑制する作用をいう。
皮膚バリア機能低下抑制作用、コーニファイドエンベロープ形成阻害抑制作用、トランスグルタミナーゼ発現低下抑制作用、トランスグルタミナーゼ活性低下抑制作用及びインボルクリン発現低下抑制作用を総称して「有効作用」とよぶ。有効作用は、これらの作用のいずれか1種、2種、3種、4種又は5種全ての作用をいう。
後述する実施例に示される事実から導き得る事項は以下のとおりである。
皮膚におけるカルボニル化タンパク質(CP)の局在を確認したところ、CPは高齢者の皮膚において表皮全体に存在することがわかった。このことから、生細胞層も含めた表皮中のCPが皮膚保湿機能を低下させると推測した。細胞外CPは表皮細胞内へのCPの沈着及び生成を導き、トランスグルタミナーゼ−1(TGM1)発現及び活性を抑制した。この事実は、CPが存在する表皮ではTGM1の活性が低下し、コーニファイドエンベロープ(CE)及びリピッドエンベロープ(CLE)の形成が妨げられている可能性を示唆する。CEの最外層に存在するCLEは、細胞間脂質ラメラ構造体の安定化に寄与するとされている。このことから、CPは角化細胞の分化に影響を及ぼし、角層の成熟不全を誘導することで皮膚保湿機能の低下の一要因になると考えられる。
先行研究より、細胞外CPは、細胞内の活性酸素種(ROS)レベルを上昇し、細胞内の酸化状態を上昇するとされている。したがって、TGM1発現が減少する原因の一つとして、CPによるROS産生が引き金となり、細胞内にCPが生成され、皮膚保湿関連タンパク質が減少する可能性が考えられる。
抗酸化力を有するリンゴ果実抽出物のCP生成に対する効果を検証したところ、再構築培養表皮モデルを用いた経表皮水分蒸散量(TEWL)測定結果からは、CPの存在がTEWLを上昇させ、リンゴ果実抽出物の前処理によってTEWLの上昇が抑制される傾向が確認された。したがって、CPは角層バリア機能を低下させるが、リンゴ果実抽出物によって低下を抑制することが明らかとなった。CPがもたらす角層バリア機能の低下は、TGM1が関与していると考えられる。さらに、リンゴ果実抽出物の前処理によって細胞内のCPの沈着及び/又は生成が抑制されることで、皮膚バリア機能の低下が抑制されたと推測される。以上のことから、リンゴ果実抽出物は表皮中のCPの沈着及び/又は生成を抑制し、これに伴ってTGM1発現減少を抑え、皮膚保湿機能を正常化させることが期待される。
本発明の一態様の組成物は、含有するバラ科植物果実抽出物によって、皮膚バリア機能低下抑制作用、コーニファイドエンベロープ形成阻害抑制作用、トランスグルタミナーゼ発現低下抑制作用、トランスグルタミナーゼ活性低下抑制作用及びインボルクリン発現低下抑制作用からなる群から選ばれる少なくとも1種の有効作用を有する。本発明の一態様の組成物は、有効作用を有することにより、代表的には皮膚バリア機能低下抑制用組成物、コーニファイドエンベロープ形成阻害抑制用組成物、トランスグルタミナーゼ発現低下抑制用組成物、トランスグルタミナーゼ活性低下抑制用組成物及びインボルクリン発現低下抑制用組成物の態様をとり、さらには細胞保護用組成物、抗老化用組成物(アンチエイジング用組成物)、抗酸化用組成物、抗シワ用組成物、ラジカル消去用組成物、肌質維持用組成物、肌質改善用組成物、美白用組成物などの態様をとり得る。本発明の別の一態様は、使用個体にバラ科植物果実抽出物を適用して、シワ、乾燥肌などの皮膚異常及び老化を治療、予防、抑制又は改善する方法である。
本発明の一態様の組成物は、バラ科植物果実抽出物を有効成分として含有する。バラ科植物(Rosaceae)は、例えば、リンゴ、イチゴ、ナシ、ビワ、カリンなどが挙げられるが、抗酸化力を有する多くのポリフェノールを含有することから、リンゴであることが好ましい。
リンゴは、リンゴ属(Malus)植物であれば特に限定されないが、例えば、リンゴ(Malus domesticaMalus pumila)などが挙げられ、具体的には品種がふじ、王林、紅玉、陸奥、津軽、旭、デリシャス、ジョナゴールド、陽光などであるリンゴなどが挙げられる。以下、バラ科植物果実について、リンゴ果実を例にとり説明する。
リンゴ果実の抽出部位は特に限定されず、例えば、全果、果肉、果皮及び種などが挙げられるが、ポリフェノールを多く含む果肉を含む部位であることが好ましい。リンゴ果実は成熟果であっても、未成熟果(幼果)であってもよいが、果肉がポリフェノールを多く含むことから、未成熟果(幼果)であることが好ましく、1個あたりの重量が5g〜20g程度の時期に摘果された未成熟果(幼果)であることがより好ましい。
リンゴ果実抽出物は、リンゴ果実を抽出して得たリンゴ果実抽出物であってもよいし、市販のリンゴ果実抽出物であってもよく、特に限定されない。
リンゴ果実抽出物を得る方法は、リンゴ果実から多くのポリフェノールを抽出する方法であれば特に限定されず、従来公知の方法を採用できる。リンゴ果実抽出物を得る方法としては、例えば、特開2005−179373号公報に記載の方法などを挙げることができる。具体的には、リンゴ果実をエタノール、メタノールといったアルコールと混合して破砕し、そのまま浸漬及び圧搾、又は加熱還流しながら抽出して粗抽出液を得て、次いで得られた粗抽出液を減圧濃縮によりアルコールを除去した後、遠心分離及びろ過、又はヘキサン、クロロホルムなどの有機溶媒による分配及びろ過を行い、清澄抽出液を得て、次いで得られた清澄抽出液をポリフェノールを選択的に吸着及び溶離できる吸着剤を充填したカラムに通すことによりポリフェノール画分を吸着させ、次いで吸着させたカラムに蒸留水を通すことにより洗浄した後、含水エタノールなどのアルコール水溶液をカラムに通すことによりポリフェノール画分を溶出及び回収し、次いで得られたポリフェノール画分を減圧濃縮することによりアルコールを留去して、リンゴ果実抽出物を得ることができる。リンゴ果実抽出物は、噴霧乾燥、凍結乾燥などの乾燥処理に供された、リンゴ果実抽出物粉末であってもよい。
市販のリンゴ果実抽出物としては、例えば、BGG Japan社より「ApplePhenon(登録商標)」として販売されており、「ApplePhenon(登録商標)アップルフェノンC−100」、「ApplePhenon(登録商標)アップルフェノンSH」及び「ApplePhenon(登録商標)アップルプロシアニジン」などが挙げられるが、本発明の一態様の組成物を化粧品などの皮膚外用組成物として用いる場合は「ApplePhenon(登録商標)アップルフェノンC−100」が好ましい。
リンゴ果実抽出物は、カテキン、クロロゲン酸などのフェノールカルボン酸、フロリジンなどのフラボノイド、プロシアニジンなどのカテキン多量体構造物などのポリフェノールを多く含むことが好ましい。リンゴ果実抽出物におけるポリフェノールの含有量は特に限定されないが、例えば、リンゴ果実抽出物の総量に対して95質量%以上であることが好ましい。
リンゴ果実抽出物の含有量は、有効作用が認められる程度であれば特に限定されず、例えば、組成物の形態及び使用態様、期待する作用の程度などによって適宜設定することができるが、本発明の一態様の組成物を皮膚外用組成物として用いる場合は、乾燥質量として、好ましくは0.00005質量%〜1質量%であり、より好ましくは0.0005質量%〜0.1質量%である。
本発明の一態様の組成物は、有効作用の程度については特に限定されないが、例えば、バラ科植物果実抽出物を含有しない組成物と比べて、同一条件で測定した場合に、有効作用が認められる程度の作用である。
本発明の一態様の組成物が有する有効作用は、後述の実施例に記載される方法によって評価する。概要として、皮膚バリア機能低下抑制作用は、表皮モデルを用いた経表皮水分蒸散量(TEWL)を測定することにより評価する。コーニファイドエンベロープ形成阻害抑制作用は、TEWL並びに表皮角化細胞におけるトランスグルタミナーゼ及びインボルクリンのmRNA量を測定することにより評価する。トランスグルタミナーゼ発現低下抑制作用及びインボルクリン発現低下抑制作用は、表皮角化細胞におけるトランスグルタミナーゼ及びインボルクリンのmRNA量を測定することにより評価する。トランスグルタミナーゼ活性低下抑制作用は、表皮角化細胞におけるトランスグルタミナーゼのタンパク質量を測定することにより評価する。なお、「測定すること」には、定量的に確認すること及び定性的に観察することの両方が含まれる。
本発明の一態様の組成物の使用個体については特に限定されず、例えば、使用個体は動物、中でも哺乳類が挙げられ、哺乳類としてはヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ウマなどが挙げられ、これらの中でもヒトであることが好ましい。
本発明の一態様の組成物の1回の使用量、1日の使用量、使用期間、使用間隔などの用法及び用量は特に限定されず、使用態様、使用個体の状態などに応じて適宜設定され得る。使用間隔は、例えば、1日に1回、2回、3回又は数回を、一定期間、すなわち1日以上、好ましくは1週間以上、より好ましくは2週間以上、さらに好ましくは1ヶ月以上にわたって継続的に適用することなどが挙げられる。本発明の一態様の組成物の適用は、毎日行うことが好ましいが、期間中継続的に適用する限り、本発明の一態様の組成物を毎日適用しなくてもよい。
本発明の一態様の組成物を皮膚外用組成物として用いる場合は、予めリンゴ果実抽出物を水溶性の溶剤に溶解し、次いで所望の含有量になるように添加することにより、液状の組成物とすることができる。
本発明の一態様の組成物は、それ自体として、又は他の成分とともに含有することにより、非経口用又は経口用の化粧品、医薬部外品、飲食品、医薬品、動物飼料などのための組成物の形態をとり得るが、有効作用を発揮する対象部位に直接的に適用できることから、非経口用組成物であることが好ましく、化粧品及び医薬部外品のための組成物であることがより好ましい。したがって、本発明の具体的な一態様は、少なくともバラ科植物果実抽出物を有効成分として含有する、化粧品用組成物又は医薬部外品用組成物である。
化粧品用組成物は、皮膚に適用される態様であれば、その使用態様については特に限定されず、例えば、スキンケア化粧品、メイクアップ化粧品、フレグランス化粧品、ボディケア化粧品、オールインワン化粧品などが挙げられ、より具体的には化粧水、美容液、乳液、クリーム、ファンデーション、サンスクリーン、パック、BBクリーム、フェースパウダー、ハンドクリーム、クレンジング、洗顔料、化粧下地、コンシーラー、ほほ紅、アイシャドウ、アイライナー、アイブロー、リップ、マスカラ、口紅などが挙げられ、固形状、パウダー状、液状、ゲル状、スプレー状等の形態を取り得る。化粧品用組成物は、有効作用を示すことを通じて、細胞保護効果、抗老化効果(アンチエイジング)、抗酸化効果、抗シワ効果、ラジカル消去効果、肌質維持効果、肌質改善効果、美白効果などの生理的な美容効果、及び/又は化粧品として認められている「皮膚にうるおいを与える」効果、「皮膚の水分を補い保つ」効果、「皮膚を保護する」効果、「皮膚の乾燥を防ぐ」効果、「乾燥による小ジワを目立たなくする」効果を有する、化粧水、美容液、乳液及びクリームであることが好ましい。
化粧品用組成物は、本発明の課題を解決し得る限り、バラ科植物果実抽出物に加えて、化粧品に通常用いられ得るその他の成分を含有してもよい。
化粧品に通常用いられ得るその他の成分は特に限定されず、例えば、水や有機溶媒などの基剤、油性成分、保湿剤、清涼剤、防腐剤、キレート剤、pH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、増粘剤、乳化剤、可溶化剤、美白剤、ビタミン類、その他各種薬効成分、粉体、香料、色材などが挙げられる。化粧品に通常用いられ得るその他の成分の含有量は、本発明の課題解決を妨げない限り、当業者により適宜設定し得る。その他の成分のいくつかについて以下に列挙するが、これらはあくまでも例示であり、限定されるものではない。
油性成分としては、例えば、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリエチルヘキサノイン、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、コハク酸ジエチルヘキシル、炭素数12〜15のアルキルベンゾエートなどのエステル油;オクチルドデカノール、オレイルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、2−デシルテトラデシノール、などの高級アルコール;ジメチコン、メチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高級アルコール変性シリコーン油などのシリコーン油;水添ポリイソブテン、流動パラフィン、軽質イソパラフィン、ワセリン、スクワラン、スクワレン、イソヘキサデカン、イソドデカンなどの直鎖及び分岐鎖の炭化水素油;ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸などの高級脂肪酸;液状ラノリンなどの動物油;フルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルエーテルシリコーンなどのフッ素油;オリーブ油、ホホバ油、ラベンダー油、月見草油、アボガド油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、コムギ胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エゴマ油、大豆油、ピーナッツ油、チャ実油、カヤ種子油、コメヌカ油、コメ胚芽油などの天然油性成分などが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。油性成分の含有量は、0質量%〜40質量%程度が好ましい。
保湿剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トレハロース、ブチレングリコール(BG)、ジプロピレングリコール(DPG)、キシリトール、マルチトール、マルトース、ソルビトール、ブドウ糖、果糖、加水分解エラスチン、乳酸ナトリウム、シクロデキストリン、ピロリドンカルボン酸などが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。保湿剤の含有量は、0質量%〜15質量%程度が好ましい。
清涼剤としては、例えば、エタノールなどの低級アルコール、L−メントール、カンフル、メントキシプロピルジオールなどが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。清涼剤の含有量は、0質量%〜10質量%程度が好ましい。
防腐剤としては、例えば、プロピルパラベン、メチルパラベン、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラクロロメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール、エチルヘキシルグリセリン、アルカンジオールなどが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。防腐剤の含有量は、0質量%〜5質量%程度が好ましい。
キレート剤としては、例えば、アラニン、エデト酸2ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、フィチン酸ナトリウム、リン酸3ナトリウムなどが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。キレート剤の含有量は、0質量%〜1質量%程度が好ましい。
pH調整剤としては、例えば、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、リンゴ酸ナトリウム、エチドロン酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルギニン、トリエタノールアミン、モノエタノールアミンなどが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。pH調整剤の含有量は、0質量%〜1質量%程度が好ましい。
酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、d−δ−トコフェロールなどのビタミンE及びその誘導体;チオタウリン、メマツヨイグサ抽出液、βカロチン、カテキン化合物、フラボノイド化合物、ポリフェノール化合物などが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。酸化防止剤の含有量は、0質量%〜1質量%程度が好ましい。
増粘剤としては、例えば、水溶性高分子が挙げられ、具体的にはヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、アセチル化ヒアルロン酸、アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸、コンドロイチン硫酸ナトリウム、フコイダン、チューベロース多糖体、キサンタンガムなどの水溶性多糖類;カラギーナン、アルギン酸などの天然高分子;クインスシード、オレンジ果皮エキス、チューベロースエキスなどの植物抽出物;カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸などの半合成高分子;カルボマー、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体などのアクリル酸系ポリマーなどの合成高分子などが挙げられる。増粘剤は、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。増粘剤の含有量は、0質量%〜1質量%であることが好ましい。
乳化剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤などが挙げられ、より具体的にはステアリン酸ソルビタン、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−10、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンセチルエーテル、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、水素添加大豆リン脂質、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム、モノステアリン酸ポリエチレングリコールなどが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。乳化剤の含有量は、0質量%〜5質量%程度が好ましい。
可溶化剤としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンコレステロールなどが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。可溶化剤の含有量は、0質量%〜5質量%程度が好ましい。
化粧品用組成物には、バラ科植物果実抽出物以外の美肌用成分が含まれていてもよい。美肌用成分としては、例えば、胎盤抽出液、グルタチオン、ユキノシタ抽出物、油溶性甘草エキス、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、アルブチン、コウジ酸、トラネキサム酸、システイン、カミツレエキス、リノール酸、ルシノール、α−ヒドロキシ酸などの美白剤;ロイヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体、幼牛血液抽出液などの細胞賦活剤;肌荒れ改善剤;ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノールなどの血行促進剤;酸化亜鉛などの皮膚収斂剤;イオウ、チアントロールなどの抗脂漏剤などが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
医薬部外品は、通常知られているとおりのものであれば特に限定されないが、例えば、人体に対する作用が緩和なものであり、医療機器ではなく、かつ、厚生労働大臣の指定するものということができ、具体的には育毛剤、染毛剤、ビタミン剤などが挙げられる。
医薬部外品用組成物は、本発明の課題を解決し得る限り、バラ科植物果実抽出物に加えて、医薬部外品に通常用いられ得るその他の成分を含有し得る。その他の成分としては、前述の化粧品成分の他に、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、安定化剤、流動化剤、界面活性剤、着色剤、甘味剤、滑沢剤などの通常の医薬部外品の加工に使用される添加物などを挙げることができる。添加物の使用量は、本発明の課題の解決を妨げない限り特に限定されず、適宜設定され得る。
本発明の一態様の組成物のその他の具体的態様は、薬用化粧品用組成物である。薬用化粧品は、医薬部外品に属す、いわゆる薬用化粧品をいう。薬用化粧品用組成物の使用態様、その他の成分の種類及び含有量などは、化粧品用組成物、医薬部外品用組成物と同様に、当業者により適宜設定し得る。
本発明の一態様の組成物は、その製造方法について特に限定されず、例えば、化粧品、医薬部外品などの使用態様に応じて、当業者に知られる方法により、バラ科植物果実抽出物と任意にその他の成分とを混合することなどにより、製造することができる。
本発明の一態様の組成物は、その使用方法について特に限定されず、例えば、化粧品、医薬部外品などの使用態様に応じて、通常使用される方法を採用することができる。
本発明の一態様の組成物は、容器に詰めて密封した容器詰組成物とすることができる。容器は特に限定されないが、例えば、アルミなどの金属、紙、PE、PP、PET、PBT、PVCなどのプラスチック、及び/又はガラスなどを、単層又は積層(ラミネート)の状態で使用した、袋、パウチ、パック、箱、ボトル容器、チューブ容器、瓶、缶などの包装容器が挙げられる。容器詰組成物は、製造して得られた組成物を、分注、充填及び/又は個装して、それ自体で独立して、流通におかれて市販され得るものであることが好ましい。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の態様をとることができる。
[1.評価方法]
(1−1)ヒト皮膚組織中でのカルボニル化タンパク質(CP)の局在箇所の確認
ヒト(63歳及び68歳の白人女性)の腹部から切除した皮膚組織について、常法に従って凍結薄切切片を作製した。作製した皮膚組織切片を、Fluorescein−5−thiosemicarbazide(FTSC)でラベルし、CPを可視化した。
(1−2)CP−BSAの作製
100mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)と300mM アクロレインとを1:1で混合し、37℃にて48時間反応させて、BSAをカルボニル化させた。その後、再生セルロース透析チューブ(「T1 MWCO3500」;Thermofiscer社)を用いて透析を行い、未処理のアクロレインを取り除くことによって、CP−BSAを含む透析液を得た。得られた透析液について、蛍光強度(Ex:360nm,Em:465nm)を測定することにより、CP−BSAの生成を確認した。
(1−3)細胞培養
正常ヒト表皮角化細胞(「NHEK」;Kurabo社)をHumedia−KG2培地(Kurabo社)を用いて、96ウェルプレート(培養容器)中で37℃にて5%COインキュベーター内で培養した。
(1−4)CP共存培養表皮細胞の細胞内酸化状態
NHEK細胞を、50μg/mL、75μg/mL若しくは100μg/mL BSAの存在下;50μg/mL、75μg/mL若しくは100μg/mL CP−BSAの存在下;又はいずれも添加しない条件(コントロール)で、24時間培養した。次いで、培養プレート中の培地をデカンテーションで除去し、−20℃のメタノールで細胞固定した。メタノールを除去し、PBSで3回細胞を洗浄した後、PBSで2μmol/LのHoechst33342溶液となるように希釈した溶液を加えて、37℃、15分間にて、細胞を処理して核内を染色した。Hoechst33342溶液を除去し、PBSで3回洗浄した後、Mes−Na bufferで20μmol/Lとなるように希釈したFTSC溶液を加えて、37℃、1時間にて、細胞を処理して、細胞内のCPを染色した。
FTSC溶液を除去し、PBSで3回洗浄した後、PBSを100μL/ウェルを加えて、蛍光強度(Hoechst33342はEx:340nm,Em:465nm;FTSCは485nm,Em:535nm)を測定した。
(1−5)遺伝子発現測定(リアルタイムPCR)
上記1−4と同様にNHEK細胞を150μg/ml CP−BSA若しくは150μg/ml BSA又はいずれも添加しない条件(コントロール)に供した。トータルRNAは、「RNeasy Mini Kit」(Qiagen社)を用いて、細胞から抽出した。逆転写反応は、「ReverTraAce qPCR RT Master Mix」(Toyobo社)を用いて、製造業者の指示に従って行った。逆転写反応によって得られたcDNAについて、「StepOne real−time PCR system」及び「PowerUp SYBR Green Master Mix」(Thermo Fisher Scientific社)を用いて、製造業者の指示に従って、リアルタイムPCRを行った。
(1−6)トランスグルタミナーゼ−1(TGM1)セルベースELISA
プレート中で培養したNHEK細胞に150μg/ml CP−BSA又は150μg/ml BSAを含む培地を添加して、細胞培養の条件により細胞を処理した。controlとしては、CP−BSA及びBSAを含まない培地を用いた。処理24時間後に4% パラホルムアルデヒド−PBS溶液を用いて細胞の固定を行った。一次抗体として「anti−TGM1 antibody Ab167657」(Abcam社)をPBSで希釈した溶液を各ウェルに添加し、4℃にて一晩反応させた。
次いで、一次抗体を除去して、PBSで細胞を洗浄した後、二次抗体である「VECTA STAIN Elite Mouse IgG kit PK−6101」(VECTOR社)を用いた反応を行った。反応後、細胞を3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)(Thermo Fisher Scientific社)で発色反応に供し、2M HSOで発色反応を停止させた。反応停止後、各ウェルについて、マイクロプレートリーダーで波長450nmの吸光度を測定した。
(1−7)モノダンシルカダベリン(MDC)を用いたTGM1活性測定
上記1−6と同様にNHEK細胞をCP−BSA処理(50μg/mL、75μg/mL及び100μg/mL)若しくはBSA処理(50μg/mL、75μg/mL及び100μg/mL)又はいずれも添加しない条件(コントロール)に供した。処理24時間後に、培地をデカンテーションで除去し、MDCの最終濃度が75μMになるように調製したMDC含有Humedia−KG2を100μL/ウェルで添加した。プレートを、37℃にて、5%COインキュベーター内で24時間インキュベートした。インキュベート後、培地をデカンテーションで除去した。各ウェルに対して、HBSS(GIBCO社) 200μLで3回洗浄し、次いでHBSS 100μLを添加した状態で蛍光強度を測定した(Ex.:335nm,Em.:512nm)。
(1−8)細胞再播種後のCP共存培養表皮細胞の細胞内酸化状態
上記1−6と同様にNHEK細胞をCP−BSA処理に供した。処理24時間後に、細胞外側を洗う目的で細胞をプレートから剥がして回収した。なお、細胞の回収は、NHEK細胞をトリプシン溶液(「HK−3120」;Kurabo社)にて処理した後、トリプシン中和液(「HK−3220」;Kurabo社)に作用させることにより行った。回収した細胞を遠心(1,000rpm、3分間)し、Humedia−KG2培地を用いて再懸濁させてから、別の培養プレートに播種した細胞を24時間培養した。次いで培養後の細胞について、上記1−4と同様にして、FTSCによりCP染色に供し、蛍光強度を測定した。
(1−9)表皮モデルを用いた経表皮水分蒸散量(TEWL)の測定
表皮モデルとして、LabCyte EPI−MODELの6日培養品である「LabCyte EPI−MODEL 6D」(ジャパンティッシュエンジニアリング社)を用いた。表皮モデルを、1時間、アッセイ培地(ジャパンティッシュエンジニアリング社)にて馴化培養した後、リンゴ果実抽出物(AP)(「ApplePhenon(登録商標)アップルフェノンC−100」;BGG Japan社)を最終濃度が200μg/mLになるように培地に添加し、24時間培養した(以下、「AP前処理」とよぶ。)。その後、培地を取り除き、BSA又はCP−BSAを最終濃度が150μg/mLになるように添加したアッセイ培地(ただし、controlはアッセイ培地のみ)を添加し、3日間培養した。培養期間中、1日毎にTEWLを水分蒸散量測定装置(「VAPO SCAN」;日本アッシュ社)で測定した。TEWL測定時は、37℃に設定したヒートブロック上にフタを開けた状態で20分間静置させた後に、TEWL測定を行った。
(1−10)表皮モデルにおけるCP染色
上記1−9において3日間培養した後の表皮モデルについて、常法に従って凍結薄切切片を作製した。作製した表皮モデル切片を、FTSCでラベルし、CPを可視化した。
(1−11)統計処理
統計分析ソフトには「4Stepエクセル統計 第4版」(オーエムエス出版社)に付属のExcelアドインソフト「Statcel4」を使用した。検定としては、Tukey−kramer多重比較検定を行った。
[2.細胞外カルボニル化タンパク質による表皮角化細胞への影響評価]
(2−1)ヒト皮膚中でのCP局在箇所の確認
皮膚組織中でのCPの局在を確認するため、高齢者の腹部皮膚から採取した凍結切片を、FTSCにて染色した。結果を図1に示す。図1が示すとおり、皮膚組織のうち、表皮層の全層にCP由来の蛍光が確認された。
(2−2)細胞外CPによる皮膚保湿関連タンパク質の変化
細胞外CPによる表皮角化細胞への影響を検証するため、NHEK細胞をCP−BSA処理に供した。本検証では、CP−BSAは、細胞内ではなく、細胞外に存在する、機能不全の状態にある種々のタンパク質を模していることになる。結果を図2A及び図2Bに示す。図2Aが示すとおり、CP−BSA処理したNHEK細胞においてCP量が亢進した。また、図2Bが示すとおり、CP−BSA処理後に、細胞を洗浄し、培地を交換した場合でも、CP染色によって細胞は染色された。このことより、表皮角化細胞は、貪食作用などによって、CP−BSAを細胞内に取り込むこと、又は細胞膜に沈着若しくは通過する可能性があることがわかった。
続いて、CPが皮膚保湿関連遺伝子に与える影響を調べるため、リアルタイムPCRによる遺伝子発現解析を行った。結果を図3A及び図3Bに示す。図3A及び図3Bが示すとおり、CPは、角化細胞の細胞膜におけるコーニファイドエンベロープ(CE)の形成の中心的な役割を担うTGM1及びインボルクリン(INV)の遺伝子発現を低減することがわかった。
TGM1は、角化細胞の細胞膜に結合して、角化とともに発現が亢進し、足場タンパク質間を架橋するとともに、足場タンパク質のグルタミン残基と超長鎖脂肪酸とのエステル結合を媒介する酵素である(例えば、石塚らの文献(Jpn. J. Clin. Immunol., 40 (6) 416-427 (2017) を参照)。これにより、TGM1は、CEの形成のみならず、CEの外側にリピッドエンベロープ(CLE)が形成することを促進する。したがって、TGM1の発現低下又は機能不全は、CE及びCLEの形成阻害をもたらし、葉状魚鱗癬の原因となり得る。
INVは、CE形成の第一段階において、角化細胞の細胞膜側に沈着する足場タンパク質としての機能を担う。INVは、TGM1の基質であり、CEを形成するとともに、CLEの足場になり得る。ただし、INV欠損マウスのCEは、野生型と比べて形態上は著変がないことが知られており、これによりCE足場タンパク質の代償性が示唆されている。
上記の結果及びこれまでに知られている知見より、CPによるTGM1の発現低下は、CE形成阻害及び/又はCLE形成阻害を通じて、皮膚バリア機能の低下をもたらし得ると考え、CP−BSAによる角化細胞の細胞膜におけるTGM1タンパク質の発現量及びTGM1活性の低下作用を評価した。結果を図4A及び図4Bに示す。図4A及び図4Bが示すとおり、CP−BSAの濃度依存的に、TGM1タンパク質の発現量が減少し、TGM1活性が減少することを確認した。
[3.リンゴ果実抽出物による、細胞外カルボニル化タンパク質の皮膚バリア機能低下の抑制作用]
上記のとおり、TGM1はCE形成にとって重要な因子であり、TGM1タンパク質の減少及びTGM1活性の低下により、CEの脆弱化が引き起こされ、皮膚バリア機能の中心を担う角層バリアの形成が阻害されると考えられる。そこで、細胞外CPによる角層バリア形成への影響を評価した。
細胞外CPによる再構築培養表皮モデルの経表皮水分蒸散量(TEWL)の変化を評価した。また、この評価系において、細胞外CPによる表皮モデルにおけるTEWLの変化に対するリンゴ果実抽出物(AP)の影響を評価した。結果を表1に示す。また、表1におけるDay 1の結果をグラフ化したものを図5に示す。
表1及び図5に示すとおり、表皮モデルをCP−BSAで処理して1日後は、TEWLは高い値を示した。これにより、細胞外CPは、表皮組織において、皮膚バリア機能の低下をもたらすことがわかった。
しかし、AP前処理によって、CP−BSA処理1日後のTEWLは低下した。これにより、リンゴ果実抽出物は、表皮組織における細胞外CPによる皮膚バリア機能の低下を抑制することがわかった。Day 1の結果から、CPによって角層の成熟の遅れがもたらされていると考えられる。実際のヒトの皮膚では通常、ターンオーバーによって角層が剥がれていく。しかし、表皮モデルでは、角層が剥がれずに重層していく。したがって、表皮モデルでは、Day 2以降はTEWL値がそれ以上低下しない限度に達したと考えられる。よって、Day 1の結果が、ヒトの皮膚でおきる現象のモデルとなると推測される。
3日間培養した後の表皮モデルについて、FTSCを用いてCPを染色した。結果を図6に示す。図6に示すとおり、CP染色像からも、AP前処理によって、表皮モデルにおけるCP量が低減されたことがわかった。
以上の結果より、次の知見が得られた。
細胞外CPに接触した表皮組織は皮膚バリア機能が低下する。しかし、予め表皮組織にリンゴ果実抽出物を曝しておくと、その後のCPが接触することによって生じる皮膚バリア機能の低下は抑制される。また、細胞外CPに接触した角化細胞において、CE形成に関与するTGM1及びINVの発現量が低下し、さらにTGM1活性が低下する。これにより、細胞外CPによる皮膚バリア機能の低下は、TGM1発現低下、TGM1活性低下及び/又はINV発現低下を通じたCEの形成阻害によってもたらされている可能性がある。したがって、リンゴ果実抽出物が皮膚バリア機能の低下を抑制することにより、リンゴ果実抽出物は、CE形成阻害抑制作用、TGM1発現低下抑制作用、TGM1活性低下抑制作用及びINV発現低下抑制作用を有することが示唆される。
本発明の一態様に係る組成物は、皮膚バリア機能低下抑制作用、コーニファイドエンベロープ形成阻害抑制作用、トランスグルタミナーゼ−1発現低下抑制作用、トランスグルタミナーゼ−1活性低下抑制作用及び/又はインボルクリン発現低下抑制作用を通じて、細胞保護効果、抗老化効果(アンチエイジング)、抗酸化効果、抗シワ効果、ラジカル消去効果、肌質維持効果、肌質改善効果、美白効果などを期待する使用個体の美容及び/又は健康に資することができる。

Claims (8)

  1. バラ科植物果実抽出物を有効成分として含有する、皮膚バリア機能低下抑制用組成物。
  2. バラ科植物果実抽出物を有効成分として含有する、コーニファイドエンベロープ形成阻害抑制用組成物。
  3. バラ科植物果実抽出物を有効成分として含有する、トランスグルタミナーゼ発現低下抑制用組成物又はトランスグルタミナーゼ活性低下抑制用組成物。
  4. 前記トランスグルタミナーゼは、角化細胞内のトランスグルタミナーゼである、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記トランスグルタミナーゼは、トランスグルタミナーゼ−1である、請求項3〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. バラ科植物果実抽出物を有効成分として含有する、インボルクリン発現低下抑制用組成物。
  7. 前記インボルクリンは、角化細胞内のインボルクリンである、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記バラ科植物果実抽出物がリンゴ果実抽出物である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。

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