JP2021036580A - 接合部、特にhts−lts接合部が組み込まれたマグネットコイル部、および関連するマグネットアセンブリ - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトな空間でHTSテープ導体に電気接続を提供することができる、高い電流容量を有するマグネットコイル部を提供する。【解決手段】HTSテープ導体10がボビン2の主部巻付チャンバ8内に巻き付けられているマグネットコイル部1は、HTSテープ導体10からSL後続導体31、32のそれぞれへの第一の接合部21と第二の接合部22とを有する。第一の接合部21と第二の接合部22の領域内で、HTSテープ導体10の末端部分11、12と、対応するSL後続導体31、32の末端部分31a、32aとが、ボビン2に巻き付けられていて、かつ、互いに面状に接続されている。マグネットコイル部1は、HTSテープ導体10の主巻線部9の外半径RaHと主部巻付チャンバ8の領域内のボビン2の内半径RiHとにより定められた半径領域RBSを占める。【選択図】図1

Description

本発明は、実質的に中空円筒状のボビンと、高温超電導(=HTS)テープ導体と、第一の超伝導(=SL)後続導体とを備え、この第一のSL後続導体はHTSテープ導体と第一のSL後続導体との間の第一の接合部を有する、マグネットコイル部に関し、
ボビンは、主部領域を有し、この主部領域内に、HTSテープ導体の主巻線部がソレノイド状にボビンに巻き付けられていて、
ボビンはさらに、第一の側方部領域を有し、この第一の側方部領域は、軸方向で主部領域の第一の側方部側と隣接し、かつこの第一の側方部領域内でHTSテープ導体の第一の末端部分がボビンに巻き付けられていて、
少なくとも、第一の側方部領域の軸方向内側の部分内で、HTSテープ導体の第一の末端部分が、ボビンの溝状凹部内にガイドされていて、
HTSテープ導体の主巻線部は、最大外半径RaHを有し、かつボビンは、主部領域内で最小内半径RiHを有する。
このようなマグネットコイル部は、独国特許第10202372号明細書から知られるようになった。
超伝導体は、その転移温度以下において、実質的にオーム損失なしに電流を流すことができる。超伝導体は、特にマグネットコイル内で、例えばNMR分光法において必要となる高い磁場強度を生成するために使用される。
例えばYBCOをベースした、いわゆる高温超電導(=HTS)材料では、特に高い超伝導電流容量を利用することができる。ただし、HTS材料は、通常もろいため、このHTS材料は、磁石構造では大抵はフレキシブルな基材上の被覆(「テープ導体」)として使用される。HTS被覆は、極めて敏感であるので、テープ導体をできる限り短辺で曲げないことが好ましい。
低温超伝導(=LTS)材料は、原則として、金属材料であり、多様な形状で使用することができる。NbTiを使用すると、延性も高いLTS材料が利用できる。
高い磁場強度を生成するための重要な応用例では、実質的に中空円筒形のボビン上にHTSテープ導体が巻き付けられ、マグネットコイル部が作成される。ここでの1つの問題は、HTSテープ導体の入口と出口の設計または超伝導(=SL)後続導体、例えば容易に取り扱うことができるNbTiワイヤに対する電気接続(接合部)の確立である。
米国特許第3559128号明細書は、その図2において、ボビンに巻き付けられた超伝導テープ導体を、巻線部の縁部領域で、ボビンの軸方向に沿ってガイドされた超伝導テープ導体と交差させて、電気接続することを記載している。しかしながら、ここで、この接合部は、高い磁場強度および高い機械力の領域内にあり、したがってコイルの超伝導電流容量は著しく制限されることが欠点である。
米国特許第3559128号明細書は、さらに、図4において、ボビンに巻き付けられたテープ導体を、巻線部の縁部領域で緩やかにねじり、ボビンのフランジ内の開口部を通るようにガイドすることを記載している。同様の処置は、独国特許第10260728号明細書にも提案されている。ここでは、HTSテープ導体は、その短辺で曲がらないように、巻線部の縁部から所定の経路に沿ってねじられ、軸方向外側に向かってガイドされる。SL後続導体への接合は、巻線部から軸方向に離間されて、つまり磁場強度が低下した領域内で行われる。しかしながら、この処置では、HTSテープ導体は、磁場強度、すなわち、テープ導体の面に対して垂直な磁場成分がまだ高い領域である、巻線部の縁部でねじられて、不所望に向きが変えられ、これにより電流容量が制限される。さらに、コイル軸に平行に配置されたHTSテープ導体の延伸方向は、SL後続導体と省スペースで接触するには望ましくない。
欧州特許第2645382号明細書は、層接合部を備え、ソレノイド状に巻かれたコイルについて記載しており、巻線部内で、連続するHTSテープ導体部が、所定の長さにわたって互いに導電接続される。接合部は、磁場強度が高い領域にあるため、これにより、電流容量が制限される。さらに、磁場の均一性に悪影響が出る可能性がある。
独国特許出願公開第102013220142号明細書は、内側HTSコイル部と外側LTSコイル部とを備えたマグネットコイルアセンブリについて記載している。HTSテープ導体とLTSワイヤとは、詳細には説明されていない方法で、対応するコイル部から軸方向に引き出され、少なくとも5mにわたって電気的で標準的な導電性の方法で相互に接続され、かつこの接続部分は巻き取られる。この構造は、比較的スペースを必要とする。
冒頭に述べた独国特許第10202372号明細書は、HTSテープ導体がボビンにソレノイド状に巻き付けられているマグネットコイル部について記載している。縁部領域では、巻線密度は軸方向外側に向かって減少し、ボビンの軸方向端部では、HTSテープ導体は、最終的にボビンから半径方向に離れるように引き出されるので、磁場強度が低い領域内で接合部を形成することができる。ボビン内には、HTSテープ導体をガイドするための溝が形成されている。この構造もまた、非常にスペースを消費する。
Manfredo P.do Carmo,Differentialgeometrie von Kurven und Flachen,Vieweg Verlag,Braunschweig 1983,p.240では、パラメータ化された曲線の展直平面群の包絡線の概念が説明されている。
独国特許第10202372号明細書 米国特許第3559128号明細書 独国特許第10260728号明細書 欧州特許第2645382号明細書 独国特許出願公開第102013220142号明細書
Manfredo P.do Carmo,Differentialgeometrie von Kurven und Flachen,Vieweg Verlag,Braunschweig 1983,p.240
本発明の課題は、コンパクトな空間でHTSテープ導体に電気接続を提供することができる、高い電流容量を有するマグネットコイル部を提供することである。
この課題は、本発明によれば、冒頭に述べたタイプであって以下の特徴を有するマグネットコイル部により解決される。このマグネットコイル部はさらに、HTSテープ導体に対する第二の接合部を有する第二のSL後続導体を備え、
第一の側方部領域内、または軸方向で主部領域の第二の側方部に隣接しかつ第一の側方部とは反対側に位置する第二の側方部領域内で、HTSテープ導体の第二の末端部分がボビンに巻き付けられていて、
少なくとも、第一のまたは第二の側方部領域の軸方向内側の部分内で、HTSテープ導体の第二の末端部分が、ボビンの溝状凹部内にガイドされていて、
第一の側方部領域の軸方向外側の部分内で、ボビンに巻き付けられた、HTSテープ導体の第一の末端部分の少なくとも一部分が、第一のSL後続導体の末端部分と面状に接続されて、第一の接合部を形成し、かつボビンに巻き付けられた、HTSテープ導体の第二の末端部分の少なくとも一部分は、第二のSL後続導体の末端部分と面状に接続されて、第二の接合部を形成し、
ボビン全体と、HTSテープ導体全体と、第一のSL後続導体とは、少なくとも第一の接合部の領域内において、マグネットコイル部の半径領域RBSの内側に延在し、かつ第二のSL後続導体は、少なくとも第二の接合部の領域内において、マグネットコイル部の半径領域RBS内側に延在し、
0.80*RiH≦RBS≦1.2*RaH、好ましくは0.9*RiH≦RBS≦1.1*RaH、特に好ましくはRiH≦RBS≦RaHである。
本発明は、HTSテープ導体を、第一のSL後続導体と第二のSL後続導体とに電気的に、特に超伝導的に接続する、第一の接合部と第二の接合部を提供し、これらの接続は、それぞれ、ボビンの側方部領域の軸方向外側の部分において、HTSテープ導体の第一の末端部分と第二の末端部分とを第一のSL後続導体の末端部分と第二のSL後続導体の末端部分とに互いに面状に重ねてつなぐことにより行われる。ここで、第一のおよび第二の接合部の領域内で、HTSテープ導体と、第一のおよび第二の後続導体とは、ボビンに巻き付けられている。
HTSテープ導体は、主巻線部が最大の磁場強度を生成する主部領域から、まず側方部領域の軸方向内側の部分を経由して、さらに軸方向外側にガイドされ、溝状凹部が、HTSテープ導体をガイドしかつ機械的に安定化する。側方部領域の軸方向外側の部分内では、磁場強度が著しく低下し、相応してローレンツ力による機械力も低下するので、電流容量または安定性に不利な影響を及ぼすことなく、ここで第一のおよび第二の接合部を形成することができる。第一のおよび第二の接合部は、通常、それぞれ主巻線部から軸方向に、主巻線部の最大外半径RaHの少なくとも1.5倍離間されている(縁部から縁部までを測定)。
主部領域から軸方向内側の部分を経由して接合部を備える軸方向で外側の部分まで、HTSテープ導体の巻線は、(磁場の不均一性を最小限に抑えるために、主巻線部内のピッチよりも少なくとも圧倒的に大きなピッチではあるが)実質的にボビンに巻かれ続けるだけで、かつ特にHTSテープ導体のねじ曲げ(ねじれ、ツイスト)は必要ないので、本発明による構造は、機械的にロバストであり、かつHTSテープ導体は、一般的に、電流容量に関しても、生成された磁場に向けて良好に配置されている。これはまた、高い電流容量に寄与する。
第一のおよび第二の接合部をボビンに巻き付けることにより、コンパクトな空間で比較的大きな重畳面(または重畳長さ)を設けることができ、それにより電気接続を確実にかつ顕著なオーム抵抗なしに容易に確立することができる。HTSテープ導体とSL後続導体との面状の(導電性)接続は、例えばはんだ付けによって行うことができ、この接続は超伝導性であることが好ましい。
マグネットコイル部の基本構造は、半径領域RBSに制限され、すなわち主部領域内のボビンの最小の内半径RiHと主巻線部の最大外半径RaHとにより予め定められた半径区間内で最大20%(好ましくは最大10%、特に好ましくは完全に)の偏差までに制限され、これにより、高い実効超伝導電流密度を達成することができる。さらに、本発明によるマグネットコイル部は、全体として高い磁場強度を生成するために、容易に互いに入れ子状にすることが可能である。限られた長さ(例えば現在では約300m)でしか入手できないHTSテープ導体も、本発明によるマグネットコイル部には効率的に設置することができ、そのためにはマグネットコイル部の比較的薄い総半径方向壁厚が必要なだけである。そして、僅かな空間に、特に多くのマグネットコイル部を入れ子状に配置することができる。
第一のおよび/または第二の側方部領域の少なくとも軸方向内側の部分に延在する溝状凹部は、典型的には、らせん状に、可変ピッチでかつ可変の(僅かに変化する)半径で延在する。溝状凹部(場合により接合溝、供給溝、中間接合溝、下記参照)は、HTSテープ導体を、ほとんど遊びなしで(例えばテープ導体幅の1/10以下の横断方向の遊びで)ガイドし、HTSテープ導体は、一巻きごとに個別に支持される。
好ましくは、溝状凹部(および場合により接合溝、供給溝および中間接合溝、下記参照)は、HTSテープ導体が、短辺に関して曲げなしでまたは少なくとも最小の曲げで(つまり「ハードベンディング」なしでまたは最小の「ハードベンディング」で)ガイドされるように設計されている。ここで、溝の中心線により定義される所定の(ただし選択可能な)溝の経路には、この条件を満たす、ただ一つの対応する可展面、いわゆる複数の展直表面の包絡線(Manfredo P.do Carmo,Differentialgeometrie von Kurven und Flachen,Vieweg Verlag,1983,p.240参照)が存在することに留意されたい。
典型的には、第一のSL後続導体は、HTSテープ導体よりも低い転移温度を有し、第二のSL後続導体は、HTSテープ導体よりも低い転移温度を有する。特に、第一のSL後続導体と第二のSL後続導体とは同じタイプ(特に同じSL材料)であってよい。SL後続導体は、典型的には、金属製で延性があり、それにより取り扱いが容易であり、典型的には、SL後続導体はNbTiワイヤである。SL後続導体を用いて、マグネットコイル部の更なる(外部)電気接続を行うことができる。
本発明の範囲においては、まず第一のおよび/または第二の接合部において(それぞれの接合部で)HTSテープ導体とSL後続導体とを面状に接続し(「接合部」)、その後、SL後続導体にさらに第三のSL導体と面状に接続し(「第三導体接合部」)、SL後続導体とSL第三導体とを、側方部領域内の軸方向外側の部分内でボビンに巻き付けることも可能である。全体として、この接合部および第三導体接合部によって、いわゆるブリッジ接合部(「橋渡し接合部」)を作り出すことができ、この場合、SL後続導体は、いわゆるブリッジテープとして機能する。そして、SL第三導体は、マグネットコイル部から、別の電気接続のために引き出される。その他は、SL後続導体について述べたことがこのSL第三導体についても相応して当てはまる。
第一のおよび第二の接合部の形状についての実施形態
本発明によるマグネットコイル部の好ましい実施形態では、
第一の接合部と第二の接合部とは、それぞれボビンの全周にわたって延びており、
かつ/または第一の接合部と第二の接合部とは、それぞれ、少なくとも0.1m、好ましくは少なくとも0.5mのHTSテープ導体に対する重畳長にわたって延びている。本発明の範囲においては、大きな重複面または重複長を問題なく設定することができる。それにより、第一のおよび第二の接合部を、高い電流容量でかつ実質的にほんの僅かなオーム抵抗で特に確実に形成することができる。典型的には、第一のおよび第二の接合部では、HTSテープ導体に関しても、SL後続導体に関しても、それぞれボビンの周りに複数周、例えば少なくとも3周または少なくとも5回周巻き付けられる。特に接合部巻付チャンバを使用する場合は、HTSテープ導体の巻数とSL後続導体の巻数とは、異なっていてよいことに留意されたい。
主部領域内で、ボビンは、主部巻付チャンバとして、周方向に延びる環状凹部を有し、この環状凹部内に、HTSテープ導体の主巻線部が、複数層でソレノイド状に巻き付けられている実施形態も好ましい。主部巻付チャンバは、容易に設けることができ、かつHTSテープ導体の巻線を軸方向に収容し、それにより機械的に安定化することができる。好ましくは、ボビン内の主部巻付チャンバの凹部の上方の(半径方向外側の)縁部は、主巻線部の上側(半径方向外側)と実質的に(例えば、RaHに対して、10%の最大偏差で)位置合わせされるので、マグネットコイル部の外側が実質的に面一になる。
好ましい実施形態において、
第一の側方部領域の軸方向外側の部分内に、ボビンは、第一の接合部巻付チャンバとして周方向に延びる環状凹部を有し、この環状凹部内に、HTSテープ導体の第一の末端部分の少なくとも一部分が、隣接して複数回、かつ第一のSL後続導体の末端部分が、隣接して複数回、互いに重なるように巻き付けられていて、
かつ/または第一のまたは第二の側方部領域の軸方向外側の部分内に、ボビンは、第二の接合部巻付チャンバとして周方向に延びる環状凹部を有し、この環状凹部内に、HTSテープ導体の第二の末端部分の少なくとも一部分が、隣接して複数回、かつ第二のSL後続導体の末端部分が、隣接して複数回、互いに重なるように巻き付けられている。第一のまたは第二の接合部巻付チャンバとして周方向に延びる凹部は、容易に設けることができ、接合部を軸方向に収容し、それにより機械的に安定化することができる。典型的には、第一のSL後続導体と第二のSL後続導体とはそれぞれ、半径方向内側に配置され、HTSテープ導体は半径方向外側に配置されていて、HTSテープ導体は、そのHTS層が内側に向くように、つまりSL後続導体に向くように位置されている。典型的には、SL後続導体は、HTSテープ導体よりも幅が狭いため、接続領域(重畳領域)内で、HTSテープ導体の巻数よりもSL後続導体の巻数が多くなる。
有利な発展形態において、ボビンは、第一の接合部巻付チャンバの複数の壁部および/または第二の接合部巻付チャンバの複数の壁部の領域内で、電気絶縁材料、特にプラスチックから形成されている。これは、接合部巻付チャンバの領域内において、例えば、ボビンを、コイル作製時に他の金属製のボビン(本体)内に組み込まれるプラスチック管またはプラスチックシェルで作成することにより実現されてもよい。巻付チャンバの電気絶縁性により、導体と金属製ボビンとの間の短絡電流、およびこれらを経由した接合部間の電流が防止される。
他の有利な実施形態において、第一の側方部領域の軸方向外側の部分内に、ボビンは、第一の接合溝を有し、この第一の接合溝は、ボビンの周りを少なくとも一周、好ましくは数周し、この第一の接合溝内で、HTSテープ導体の第一の末端部分の少なくとも一部分と、第一のSL後続導体の末端部分とが、互いに重なるようにガイドされていて、
かつ/または第一のまたは第二の側方部領域の軸方向外側の部分内に、ボビンは、ボビンの周りを少なくとも一周、好ましくは数周する第二の接合溝を有し、この第二の接合溝内で、HTSテープ導体の第二の末端部分の少なくとも一部分と、第二のSL後続導体の末端部分とが、互いに重なるようにガイドされている。
この接合溝により、例えば力(特にローレンツ力)によって引き起こされる機械的負荷を最小にしかつ/または電流容量に関してアライメントを最適化するために、HTSテープ導体とSL後続導体とを極めて正確にガイドできる。それぞれの接合溝内では、「一つの」HTSテープ導体と、「一つの」SL後続導体とが一緒にボビンの周囲を巡るように進み、この接合溝は、典型的にはらせん状に延在する。
さらに好ましい発展形態において、ボビンが、第一の接合溝の複数の壁部および/または第二の接合溝の複数の壁部の領域内で、電気絶縁材料、特にプラスチックから形成されている。それにより、それぞれの接合部の領域内でのショートリングができるのを避けることができる。
片側に第一の接合部と第二の接合部とを備えた実施形態
第一の側方部領域内で、HTSテープ導体の第二の末端部分もボビンに巻き付けられていて、特に、第一の側方部領域の軸方向内側の部分内で、第一の末端部分と第二の末端部分との溝状凹部が数回交差する実施形態が特に好ましい。
第一の側方部領域内に、つまり主部領域のまたは主部巻付チャンバの同じ(軸方向の)側に、第一のおよび第二の接続部を形成することにより、特にコンパクトな構造を達成することができる、というのも第一の側方部領域の軸方向内側の部分を使用して、第一の接合部と第二の接合部の両方を主部領域から離間して低い磁場内に配置できるためである。さらに、(SL後続導体を用いた)外部電気接続を片側に集中することができ、それにより、片側だけから(例えば上方から)の容易にクライオスタットへアクセスできるようになる。片側だけからのアクセスは、垂直型のマグネット構造では標準である。交差を許容することにより、HTSテープ導体のガイドは著しく簡素化され、特に主部領域から離れたHTSテープ導体の(らせん状の)巻線のピッチの急激すぎる変化を避けることができ、ひいては短辺側でのHTSテープ導体の曲げを最小化するかまたは完全に排除することができる。この実施形態の代わりに、HTSテープ導体の第一の末端部分と第二の末端部分とが、異なる側方部領域に巻き付けられていてもよい。
この実施形態の発展形態において、好ましくは、ボビンが、第一の側方部領域の軸方向内側の部分の、軸方向に主部巻付チャンバと隣接する移行領域内で、支持シェルのセットによって形成されていて、これらの支持シェルは、ボビンの残りの部分の上に位置し、かつ一緒になってボビンの残りの部分を環状に取り囲み、
かつ、この移行領域内で、HTSテープ導体の第一の末端部分および第二の末端部分用の溝状凹部の一方が、支持シェルのセット内に形成されていて、かつHTSテープ導体の第一の末端部分および第二の末端部分用の溝状凹部の他方が、ボビンの残りの部分であって、支持シェルのセットの半径方向内側に形成されていて、この移行領域内でHTSテープ導体の第一の末端部分と第二の末端部分とが少なくとも一回交差している。大抵は、主巻線部は、少なくとも4つの巻線層、しばしば少なくとも10または少なくとも40の巻線層で構成されているので、主巻線部の入口と出口のHTSテープ導体の末端部分の間で半径に著しい違いがある。HTSテープ導体の他方の末端部分が、ボビン(本体)内(残りの部分内)で、さらに半径方向内側に延在していてかつボビンの円周のかなりの部分にわたり、例えば少なくとも半周にわたり、短いピッチで、交差(重畳)しなければならない場合であっても、半径方向外側の溝状凹部内のHTSテープ導体の末端部分は、支持シェル上に機械的に安定に載置することができる。典型的には、ボビンの残りの部分内の半径方向内側の溝状凹部の半径は、HTSテープ導体の対応する末端部分をボビンの外側にガイドするために、移行領域内で軸方向外側に向かって増大する。典型的には、二つの支持シェル(「ハーフシェル」)をセットとして使用する。
別の好ましい発展形態において、第一の側方部領域の軸方向内側の部分内で、HTSテープ導体の第一の末端部分および第二の末端部分用の溝状凹部は、これらの溝状凹部の少なくとも一つの交差領域内で異なる溝深さで形成されている。交差領域を設定することにより、HTSテープ導体の両方の末端部分をガイドする際に、特に機械的負荷、例えば短辺での曲げを最小化するために、より大きな自由度を得ることができる。好ましくは、溝深さの差は、少なくともHTSテープ導体の高さに相当し、その結果、HTSテープ導体の末端部分は、交差領域内を互いに安定してすれ違うようにガイドされる。
発展形態において、好ましくは、第一の側方部領域の軸方向外側の部分内で、より軸方向外側に位置する接合部を有するHTSテープ導体の末端部分用の溝状凹部は、より軸方向内側に位置する接合部の半径方向内側に延在する。この構造は単純であり、ボビン内で利用可能な構造空間を適切に利用する。
同様に、発展形態において、好ましくは、第一の側方部領域の軸方向外側の部分内で、より軸方向内側に位置する接合部の部分であるSL後続導体用の導出溝が、より軸方向外側に位置する接合部の半径方向内側に延在する。この構造もまた単純であり、ボビン内で利用可能な構造空間を最適に利用する。
中間接合部、特にボトム接合部を備えた実施形態
さらに、本発明によるマグネットコイル部の実施形態では、好ましくは、HTSテープ導体が、少なくとも二つのHTSテープ部分を有し、これらのHTSテープ部分が、少なくとも一つの中間接合部を介して互いに直列に導電接続されていて、
これらのHTSテープ部分は、第一の側方部領域または第二の側方部領域内の少なくとも一つの中間接合部の領域内で、ボビンに巻き付けられていて、
特に、少なくとも一つの中間接合部の領域内で、これらのHTSテープ部分は、共通の超伝導(=SL)ブリッジテープと接続されている。複数のHTSテープ部分を使用することにより、マグネットコイル部内で利用可能なHTSテープ導体の全長は、HTSテープ導体片の入手可能な(無欠陥で製造可能な)長さよりも長くなる。中間接合部はHTS−HTS接合部を形成することが好ましいが、この中間接合部を主巻線部から軸方向に十分に離間して配置することも可能であるので、例えばLTS材料からなるSLブリッジテープ導体を利用することもできる。
この実施形態の好ましい発展形態において、ボビンが、第一の側方部領域内でまたは第二の側方部領域内で、HTSテープ部分用の二つの供給溝を形成し、これらの供給溝は、主部巻付チャンバから少なくとも一つの中間接合部の領域にまで延びており、かつボビンが、中間接合部の領域内で、HTSテープ部分用の中間接合部を形成する。供給溝および中間接合溝内で、HTSテープ導体は、特にHTSテープ導体の短辺についての曲がりを最小限に抑え、磁場に対して好ましい向きになるよう、一周ごとに支持されかつガイドされる。
好ましくは、この場合、ボビンは、少なくとも一つの中間接合部の領域内で、分離シェルのセットで形成されていて、これらの分離シェルは、ボビンの残りの部分の上に位置し、かつ一緒になってボビンの残りの部分を環状に取り囲み、
中間接合溝の半径方向外側の部分は、分離シェルのセット内に形成されていて、かつ中間接合溝の半径方向内側の部分は、ボビンの残りの部分であって、分離シェルのセットの半径方向内側に形成されていて、
特に、分離シェルのセットは、中間接合部の半径変換用の領域を有する。分離シェルを用いて二つの層が重なり合った中間接合溝を形成することが可能であるため、中間接合部は、同じ軸方向の領域で軸方向に前後に巻くことができる。典型的には、二つの分離シェル(「ハーフシェル」)をセットとして使用する。半径変換用の領域には、特に、分離シェルのセット内にフィードスルースロットを含めることができる。
他の発展形態において、第一の側方部領域内で、HTSテープ導体の第二の末端部分も、ボビンに巻き付けられていて、かつ少なくとも一つの中間接合部の領域内のHTSテープ部分は、第二の側方部領域内で、ボビンに巻き付けられていて、特に、ボビンの円筒軸が下側では第二の側方部領域と、上側では第一の側方部領域と垂直方向に位置合わせされている。この設計により、HTSテープ導体のガイドが簡素化される。さらに、この構造は極めてコンパクトである。
様々な実施形態
有利な実施形態において、少なくとも部分的に、溝底部を有するように、
−少なくとも、第一のおよび/または第二の側方部領域の軸方向内側の部分内で、HTSテープ導体をガイドしている溝状凹部と、
−場合により、第一のおよび/または第二の側方部領域の軸方向外側の部分内で、HTSテープ導体の第一のおよび/または第二の末端部分をガイドしている接合溝と、
−場合により、HTSテープ導体の、中間接合部と接続するHTSテープ部分用の供給溝および中間接合溝と、
が形成されていて、この溝底部はHTSテープ導体を載置し、かつその溝底部の局所的な面法線は、ボビンの軸に対して90°以外の角度を有する。この(「傾斜した溝底部」を有する)設計により、主巻線部により生成される磁場(またはマグネットコイル部が所属するマグネットアセンブリにより生成される磁場全体)の局所的な磁場方向と、HTSテープ導体の局所的なテープ平面との間の角度を最小化することができ、それにより超伝導電流容量が向上する。さらに、この溝底部の設計により、HTSテープ導体を、短辺に関する曲げ(「ハードベンディング」)を最小化するかまたは排除するようにガイドすることができる。
第一のSL後続導体および/または第二のSL後続導体は、低温超伝導体(=LTS)材料、特にNbTiを含み、
かつ/または第一のSL後続導体および/または第二のSL後続導体は、MgBを含み、
かつ/またはHTSテープ導体は、ReBCO、特にYBCO、またはBi2223を含む実施形態も好ましい。
これらの設計は実証されており、対応する導体材料は市販されている。Reは、希土類元素を表す。HTSテープ導体の典型的な幅は、2.5〜10mm、大抵は4mmである。HTSテープ導体は、通常はステンレス鋼またはハステロイからなる(フレキシブルな)基材を有する。SL後続導体は、典型的には、延性のあるワイヤとして形成されていて、好ましくは矩形のワイヤ断面を有する。HTS材料は、典型的には、40Kを上回る転移温度を有する。LTS材料は、典型的には、30Kを下回る転移温度を有する。
他の有利な実施形態において、第一の側方部領域内の第一の末端部分のHTSテープ導体、および第一のまたは第二の側方部領域内の第二の末端部分のHTSテープ導体がそれぞれ、軸方向外側に向かって最初は増大するピッチで、その後は再び減少するピッチでらせん状に巻かれている。最初は増大するピッチにより、HTSテープ導体の短辺に関する曲げの最小化が容易になる。再び減少するピッチにより、ボビンに巻かれた第一のおよび第二の接合部の領域内への移行が容易になり、またHTSテープ導体の短辺に関する曲げを容易に最小化できる。中央部領域内のピッチが長いため、主部巻付チャンバと接合部との間のHTSテープ導体の全長さを最小限に抑えることができ、試料容積内での磁場均一性も向上させることができる。
好ましい実施形態において、第一のSL後続導体と第二のSL後続導体とはそれぞれ、第一のまたは第二の側方部領域の軸方向外側の部分から軸方向に離れるように伸びている接続部を有する。これは、特に入れ子状のマグネットアセンブリの場合に、更なる省スペースの電気接続を可能にする。
入れ子状のマグネットコイル部を備えるマグネットアセンブリ
本発明の範囲はまた、上記の、本発明による複数のマグネットコイル部を含むマグネットアセンブリを含み、マグネットコイル部は互いに入れ子状に配置されていて、特に、隣接するマグネットコイル部の間のそれぞれの半径方向のギャップの、全周にわたり平均化されたギャップ幅MSについて、MS≦1mm、好ましくはMS≦0.5mmが適用される。典型的には、隣接するマグネットコイル部の間の、それぞれの半径方向のギャップの、全周にわたって生じる最大のギャップ幅GSBについても、GSB≦1mm、好ましくはGSB≦0.6mm、特に好ましくはGSB≦0.45mmが適用される。マグネットコイル部の入れ子状の配置により、最も内側のマグネットコイル部内の試料容積内に、大きな絶対磁場強度を実現することができる。マグネットコイル部間のギャップ幅が小さいマグネットコイル部の構造により、高い実効超伝導電流密度(engineering current density)を実現することができる。
本発明によるマグネットアセンブリの有利な実施形態において、
それぞれの半径方向内側のマグネットコイル部の主巻線部は、半径方向外側に向かって、半径方向に次の外側のマグネットコイル部のボビンの内側に当接するか、
または隣接するマグネットコイル部の間のそれぞれの半径方向のギャップが、充填材で充填されていて、特に、この充填材は電気絶縁性であり、かつ特にこの充填材は、硬化した注型材料および/または複数のシートを含む。半径方向で相互に直接当接することおよび/または半径方向のギャップを充填することにより、相互の機械的安定化(「コルセット構造」)を達成することができる。半径方向において相互に(直接またはギャップの充填により)機械的に支持することにより、導体の損傷を防ぎ、試料容積内に生じる磁場の不均一性を最小限に抑える。半径方向の支持におけるコルセット効果を利用する場合、それ自体はかなり低い機械強度(特に引張強度)を有するが、比較的高い実効電流密度を達成することができる比較的薄いHTSテープ導体を使用することもできる。代替としてまたは付加して、主巻線部および/またはHTSテープ導体の更なる領域を、コルセットテープまたはコルセットワイヤで包んでもよい。
マグネットコイル部が、ボビンと同一の軸方向長さに形成されていて、これらのボビンは軸方向に位置合わせされている実施形態も好ましい。それにより、軸方向においてコンパクトでかつ取り扱いやすく、クライオスタット内に収容しやすい構造が達成される。
特に好ましい実施例において、複数のマグネットコイル部は、その第一のSL後続導体および第二のSL後続導体を介して互いに導電接続されている。典型的には、複数のマグネットコイル部は、互いに電気的に直列に接続されている。SL後続導体を介した電気接続、特に超伝導接続は容易に可能であり、この接続を低磁場領域内に配置することができる。マグネットアセンブリが、(上述の接合部が組み込まれた複数のマグネットコイル部に加えて)他のマグネットコイル部を含む場合、これらの他のマグネットコイル部は、典型的には、電気的に直列接続で取り付けられる。あるいは、個々のまたは複数のコイル部、例えばアクティブな磁場シールドに使用される半径方向に最も外側のマグネットコイル部を個別に作動させることも可能である。
同様に有利な実施形態において、マグネットアセンブリは、最も内側のマグネットコイル部の内部の少なくとも0.5cmの試料容積内に、強度B0でかつ100ppmのまたはそれより良好な均一性の磁場を生成するように形成されていて、かつマグネットコイル部の第一の接合部と第二の接合部と、好ましくは場合により一つまたは複数の中間接合部とは、これらの接合部の各々に関する最大磁場強度Bjointについて、絶対値として以下の
Bjoint≦1/2*B0、
好ましくは、Bjoint≦1/10*B0、
特に好ましくは、Bjoint≦1/50*B0、
特に、この場合B0≧20Tである
ことが適用されるように、試料容積から軸方向に離間して配置されている。低磁場強度のBjointは、主巻線部に対して軸方向に距離をとることにより本発明の範囲内で容易に設定することができる。このように磁場強度Bjointを小さくすることにより、それぞれの接合部の電流容量を大きくすることができ、好ましくはそれぞれの接合部が、マグネットアセンブリの超伝導性電流容量を全体として制限しない程度に、それぞれの接合部の電流容量を大きくすることができる。
複数のマグネットコイル部のうち少なくとも一つが傾斜した溝底部(上述参照)を備えて形成されている、本発明におけるマグネットアセンブリの好ましい実施形態において、
複数のマグネットコイル部が、電気的に直列接続されていて、
かつ溝底部の局所的な面法線は、
−溝底部上に置かれたHTSテープ導体の短辺に関する曲げが、HTSテープ導体のひずみが、その縁部においてどこでも0.6%を越えず、好ましくはどこでも0.2%を越えず、特に好ましくは溝底部上に置かれたHTSテープ導体の短辺に関する曲げが起きないほど小さく、同時に、
−溝底部の局所的な面法線に対して平行である、マグネットアセンブリによって全体として生成された磁場の局所的な法線成分が、絶対値としてどこでも、磁場の基準法線成分よりも小さいかまたは等しく、この基準法線成分は、HTSテープ導体に関して、主巻線部の軸方向に最も外側の巻線において、HTSテープ導体の局所的なテープ平面の法線成分のうち最大の法線成分であるように延在する。換言すると、溝底部は、溝底部での磁場の最大の局所的な法線成分MNKが、いずれの場合も主巻線部において(その軸方向の縁部で)生じる基準法線成分RNKよりも小さいかまたは等しくあるようにガイドされかつ位置合わせされている。この場合、溝底部に沿った法線成分は、マグネットアセンブリ全体の電流容量を制限しない。典型的には、マグネットアセンブリの全てのマグネットコイル部が傾斜した溝底部を備え、この場合、MNK≦RNKが適用される。
本発明の更なる利点は、明細書および図面から明らかになる。同様に、上述のおよびこの先にさらに説明される特徴はまた、本発明に従って、それぞれ個別にまたはいくつかを任意の組合せで使用することができる。図示され、かつ説明されたこれらの実施形態は、特徴を網羅したリストであると解釈すべきではなく、むしろ本発明を説明するための例示的な特徴を有すると解釈すべきである。
上側の第一の側方部領域内の第一のおよび第二の接合部と、下側の第二の側方部領域内の中間接合部とを備えた、本発明によるマグネットコイル部の一実施形態の概略縦断面図を示す。 図1のマグネットコイル部の概略斜視図の、上側の第一の側方部領域内の、マグネットコイル部の第一および第二の接合部の領域を示す。 ボビンを除いた図2aの概略斜視図を示す。 図1のマグネットコイル部の概略斜視図の、主巻線部の上端から第一の側方部領域の下部(軸方向内側の部分)までの移行領域における、支持シェルのセットを除いた、本体とHTSテープ導体の第一の末端領域を示す。 図3aの斜視図における、本体と、HTSテープ導体の第一の末端領域および第二の末端領域と、支持シェルのセットを示す。 図3aの斜視図における、HTSテープ導体の両方の末端部分のみを示す。 図3aの斜視図における、分離シェルのセットのみを示す。 図1のマグネットコイル部の概略斜視図の、下側の第二の側方部領域内の、主巻線部の軸方向下側端部から中間接合部までの領域を示す。 図4aの斜視図における、HTSテープ部分のみを示す。 図4aの斜視図における、分離シェルのセットのみを示す。 図4aの斜視図における、中間接合部の領域内の分離シェルを除いた、ボビンのみを示す。 図1のマグネットコイル部の概略斜視図の、主巻線部から第一の接合部までの領域における、HTSテープ導体の第一の末端部分のみを示す。 複数の入れ子状に配置されたマグネットコイル部を備えた、本発明によるマグネットアセンブリの一実施態様の極めて概略的な縦断面図を示す。 第一の側方部領域内に第一の接合部を備えると共に反対側の第二の側方部領域内に第二の接合部を備えた、本発明によるマグネットコイル部の別の実施形態の極めて概略的な縦断面図を示す。 第一の側方部領域内に第一の接合部用の接合溝を備えた、本発明によるマグネットコイル部の別の実施形態の、第一の側方部領域に限定された、極めて概略的な縦断面図を示す。
図1は、本発明によるマグネットコイル部1の一実施形態を概略縦断面図で示す。
マグネットコイル部1は、ボビン2の軸(円筒軸)Aを参照して、全体として実質的に中空円筒状に形成されていて、かつ大部分がここでは鋼からなる管状の本体3で形成されているボビン2を有する。さらに、ボビン2は、絶縁体4と、支持シェル5a、5bのセット5と、フランジエレメント6a、6bのセット6と、分離シェル7a、7bのセット7とを有し、これらは本体3上に設置されている。
さらに、マグネットコイルアセンブリ1は、HTSテープ導体10を有し、このHTSテープ導体は、ここでは第一のHTSテープ部分10aと第二のHTSテープ部分10bとの二つの部分で構成されている。ここでは、HTSテープ導体10は、ここでは鋼からなるフレキシブルな金属基材上のYBCO層で形成されている。さらに、マグネットコイル部1は、二つのSL後続導体31、32を有する。この両方のSL後続導体31、32は、ここでは、NbTiワイヤとして形成されている。
HTSテープ導体10は、第一の末端領域11を有し、この第一の末端領域11は、第一の接合部21の領域内で第一のSL後続導体31の末端領域31aに接続されている。さらに、HTSテープ導体10は、第二の末端領域12を有し、この第二の末端領域12は、第二の接合部22の領域内で第二のSL後続導体32の末端領域32aに接続されている。
マグネットコイル部1は、概略図内では、本発明の本質的な態様をより良好に説明するために、部分的に中断されて示されている(波状の突合せ部を参照)。HTSテープ導体10の大部分は、ボビン2の軸方向中央に位置する主部領域HB内にある主部巻付チャンバ8内で、ソレノイド状に複数層、ここでは八層巻き付けられて主巻線部9を形成する。図1内の主部巻付チャンバ9の軸方向の長さは、著しく短縮されて描写されていることに留意されたい。HTSテープ導体10に電流が流れると、(典型的には、別のマグネットコイル部の作用により補われて)マグネットコイル部1の内部の試料容積PV内に磁場が生成され、この磁場を、例えばNMR測定のために利用することができる。
主部領域HBは、軸方向上側で、第一の側方部領域SB1と隣接し、この第一の側方部領域SB1内に、二つの接合部21、22が形成されている。軸方向内側の部分13において、HTSテープ導体10の末端部分11、12は、らせん状に延びる溝状凹部15a、15b内で接合部21、22から主部領域HBまで運ばれる。軸方向外側の部分14内で、接合部21、22が形成されている。接合部21、22の領域において、HTSテープ導体10の末端部分11、12と、SL後続導体31、32の末端部分31a、32aとは、接合部巻付チャンバ23a、23b内で、互いに重なってボビン2に巻き付けられている。
主部領域HBは、軸方向下側で、第二の側方部領域SB2と隣接し、この第二の側方部領域SB2内に、中間接合部16が形成されている。図示された実施形態で下側に位置しているため、中間接合部16は、底部接合部(「ボトム接合部」)とも呼ばれる。
この場合、ボビン2内でHTSテープ部分10a、10b用の供給溝17a、17bが、主部巻付チャンバ8から中間接合部16にまで延び、この中間接合部16では、HTSテープ部分10a、10bは、中間接合溝18内で互いに重なり合いかつ電気的に接続されボビン2に巻き付けられている。
マグネットコイル部1は、少なくとも接合部21、22の領域内で(つまり、場合により、外側に延びるSL後続導体31、32の接続領域を除いて)、ボビン2、HTSテープ導体10およびSL後続導体31、32を設置する空間として、半径領域RBSを半径方向において十分に利用し、この半径領域は、ここでは、主部領域HB内でのボビン2の最小内半径RiH(この実施形態では、ボビン2の内半径はどこでも同じである)から、支持シェル5a、5bの外半径RTにまで達し、この支持シェル5a、5bは、ここでは、ボビン2の半径方向に最も張り出す部分である。支持シェル5a、5bの外半径RTは、HTSテープ導体10の主巻線部9の最大外半径RaHよりも僅かに大きく、ここでは、ほぼRT=1.03*RaHである。
主巻線部9からこれらの接合部21、22および中間接合部16を軸方向に離間することにより、これらの三つの接合部21、22、16における最大磁場強度Bjointを、試料容積PV内の(均一な)磁場強度B0よりも著しく小さくすることができる。さらに、これらの三つの接合部21、22、16においてHTSテープ導体10をボビン2に巻き付けることにより、この接合部21、22、16は、空間的に特にコンパクトに収容され、これらの三つの接合部21、22、16は、重畳長または重畳面が大きく、確実に、そして実質的に無視できるほどのオーム抵抗で形成することができる。
以下に、マグネットコイル部1の特徴を、図1を補足しかつ詳述する別の図面を用いて詳細に説明する。
図2aおよび2bは、接合部21、22を詳細に説明している。上方の第一の接合部21の領域において、第一のSL後続導体31の末端部分31aは、半径方向内側に、絶縁体4(これは本質的にプラスチック管として形成されている)に巻き付けられている。第一のSL後続導体31の接続部分31bは、軸方向に引き出され、このために、ボビン2に導出溝19aが形成されている。HTSテープ導体10の第一の末端部分11の一部分は、ここでは、半径方向外側に、第一のSL後続導体31上に巻き付けられていて、互いに面状にかつ導電(好ましくは超伝導)接続されている。HTSテープ導体に関して、重畳長は、ここでは約3〜4周分に相当する。絶縁体4には、接合部巻付チャンバ23aとして、周方向に延びる凹部が形成されていて(図1でよりよく見ることができる)、この凹部内に、HTSテープ導体10の第一の末端部分11の巻線と、第一のSL後続導体31の末端部分31aの巻線とが収容されている。絶縁体4は、電気絶縁性材料、例えばプラスチックから作製されているので、接合部巻付チャンバ23aの複数の壁部は電気絶縁性である。
第二のSL後続導体32の接続部分32bは、導出溝19b内で、第一の接合部21の下または接合部巻付チャンバ23aの下に延在する。
第二のSL後続導体32の末端部分32aも同様に、絶縁体4に巻き付けられている。第二のSL後続導体32の接続部分32bは、軸方向上側に引き出される。HTSテープ導体10の第二の末端部分12の一部分は、ここでもまた半径方向外側に、第二のSL後続導体32上に巻き付けられ、互いに面状にかつ導電(好ましくは超伝導)接続されている。HTSテープ導体10に関して重畳長は、ここでは約3〜4周分に相当する。絶縁体4には、接合部巻付チャンバ23bとして、周方向に延びる凹部が形成されていて(図1でよりよく見ることができる)、この凹部内に、HTSテープ導体10の第二の末端部分12の巻線と、第二のSL後続導体32の末端部分32aの巻線とが収容されている。接合部巻付チャンバ23bは、その構造に基づいて、絶縁体4内で同様に電気絶縁性の複数の壁部を形成する。
HTSテープ導体10の第一の末端部分11は、溝状凹部24内で、第二の接合部22の下または接合部巻付チャンバ23bの下を通過する(これについては図1も参照)。
図3a〜3dは、主部巻付チャンバ8内の主巻線部9内へのHTSテープ導体10の末端部分11、12の導入および導出を詳細に示す。この場合、第一の末端部分11は、半径方向に最も内側(「最も下側」)の層26内に導入され、第二の末端部分12は、半径方向に最も外側(「最も上側」)の層27から導出される(最も内側の層26と最も外側の層27との数周の巻線のみがそれぞれ図示されていることに留意されたい)。これらの両方の末端部分11、12は、ボビン2内では、溝状凹部15a、15b内をガイドされている。
主部巻付チャンバ8から軸方向に十分に離れた交差領域25において、半径方向外側の末端部分(ここでは溝状凹部15b内の第二の末端部分12)は、ボビン2の本体3内でこの末端部分の下に延びる、半径方向内側の末端部分(ここでは第一の末端部分11)用の溝状凹部15aを越えるよう、容易にガイドされる。両方の溝状凹部15a、15bの溝深さは、単に異なるように選択される。末端部分11、12は、交差領域25内で互いに重なるように置かれることが好ましいが、たとえそうではなくても、末端部分11、12の機械的な保持に使用される交差領域25の面積は小さく、問題にはならない。
ただし、交差領域が主部巻付チャンバ8に接近しており、溝状凹部15a、15のピッチ(ピッチ長)がまだ小さいために、この交差領域が広い領域にわたる場合(特に周の大部分にわたり、例えば円周の1/2を越えている場合)、末端部分11、12は、もはや本体3において機械的に安定してガイドされない可能性があり、半径方向の接続は不可能である、というのも、特にHTSテープ導体の短辺に関して曲げを生じないために、主部巻付チャンバ8から出発して、HTSテープ導体10の(螺旋)半径は徐々にしか変更することができないためである。
したがって、本体3には、HTSテープ導体10の半径方向外側の末端部分12を支持する支持シェル5a、5bのセット5が配置され、このセット5は、ボビン2の本体3上に取り付けられ、かつ典型的にはねじ止めされている。半径方向外側の末端部分12用の溝状凹部15bは、本体3から出発して、支持シェル5a、5bのセット5内をさらに進み、主巻線部8の半径方向外側の層27にまで延びる。半径方向内側の末端部分11用の溝状凹部15aは、本体3から出発して、支持シェル5a、5bのセット5の下側を通って延びる(これについては図1も参照)。
図示された実施形態では、支持シェル5a、5bのセット5は、二つの支持シェル5a、5b(「ハーフシェル」)からなり、これらの支持シェルがそれぞれ周の約180°をカバーする。支持シェル5a、5bは、電気絶縁性プラスチック製である。
図4a〜4dは、図1のマグネットコイル部の中間接合部16の構成を詳細に示す。
マグネットコイル部に、無欠陥のHTSテープ導体片が製造可能な長さよりも長いHTSテープ導体10を設置するべき場合に(例えば特に強い磁場を生成するために)、二つのHTSテープ部分10a、10bを互いに接続することができ、これらは一体として、マグネットコイル部のHTSテープ導体10を形成する。典型的には、HTSテープ部分10a、10bは、主巻線部8の二つの中間層から引き出される。複雑な交差を避けるために、典型的には、(ここに示されているように)一つの中間接合部16のみが設けられるが、基本的には、複数の中間接合部を設置することも可能である。
機械的ガイドのためのフランジシェル6a、6bのセット6(図1にのみ示されている)と下部において接している主部巻付チャンバ8から出発して、半径方向内側にあるHTSテープ部分10a用の供給溝17bと、半径方向外側にあるHTSテープ部分10b用の供給溝17aとは、この主部巻付チャンバ8から第二の側方部領域SB2内を中間接合部16まで延びている。ここで、供給溝17a、17bは複数回交差している。供給溝17a、17bはらせん状に延び、ピッチは軸方向外側に向かって(ここでは下方に向かって)最初は増大し、その後、中間接合部16の近くで再び減少する。
中間接合部16は、ここでは、重なり合うHTSテープ部分10a、10bの直接的な面状の接続によって設けられていて、HTSテープ導体10は、この領域内を「二重テープ」28として通っている(あるいは、図示されていないが、HTSテープ部分10a、10bと重なるSLブリッジテープを提供してもよい)。
二重テープ28は、ボビン2に二層で巻き付けられている。二重テープ28の半径方向内側の層は、本体3に直接巻き付けられ、本体3は、このため、半径方向内側の部分18aを備えた中間接合溝18を形成し、この中間接合溝内を二重テープ28がガイドされる。二重テープ28の半径方向外側の層は、本体3上に配置された分離シェル7a、7bのセット7上に形成される。分離シェル7a、7bのセット7には、半径方向外側の部分18bを備えた中間接合溝18が形成される。分離シェル7a、7bのセット7の軸方向外側の端部には、半径変換用の領域29が形成されていて、この領域内で、中間接合溝18は、内側部分18aでフィードスルースロット30に向かって半径が増大し、外側部分18bでフィードスルースロット30に向かって半径が減少する。したがって、二重テープ28は、二つの層により軸方向に一往復するようにガイドされる。それにより、良好な電気接触のために十分な重畳長を容易に提供することができる。
図示された実施形態では、分離シェル7a、7bのセット7は、それぞれ周の約180°をカバーする二つの分離シェル7a、7b(「ハーフシェル」)からなる。分離シェル7a、7bは、電気絶縁性プラスチックでできている。
図5は、主巻線部9から接合部(ここでは第二の接合部22)までのHTSテープ導体10の末端部分(ここでは第二の末端部分12の例で示す)の経路を詳細に示す。
図示された実施形態では、第二の接合部22に属する部分を有する末端部分12は、軸方向に互いに直接隣接する巻線として、ボビン(図示されていない)に平らにらせん状に巻かれ、そこでのピッチは、最小であり、かつ実質的にHTSテープ導体10の幅と巻線半径とによって規定される。軸方向内側(下側)の主巻線部9に向かってピッチはまずは増大するが、これはこの移行をできる限り短いテープ長で済ませるためである。主巻線部9より外側のHTSテープ導体10は、試料容積内で生成される磁場の均一性を損なうことがあることに留意されたい。次いで、らせん状の巻線のピッチは、最終的に主巻線部の領域内で再び最小になるまで再び減少し、このピッチは、実質的に、導体幅および巻線半径によって決定される、というのも、主巻線部9内で巻線は再び平らにかつ軸方向に互いに直接隣接するためである。
一般的に、HTSテープ導体10(例えばその末端部分11、12)の経路は、ボビン2内の対応するガイドにより(例えば溝状凹部15a、15bにより)決定される。ガイドの適切な経路、特に溝底部33の適切な向き(図5には示されていないが、図1を参照)により、一方で、HTSテープ導体10の短辺に関する機械的負荷、特に曲げを最小に抑えることができ、他方で、局所的磁場に関するHTSテープ導体10の向きを最適化することができる。この場合、溝底部33の局所的な面法線FNは、ボビン2の軸Aに対して、90°以外の角度αとなるように調整することができる。局所的な面法線FNに対して平行に延びる磁場の法線成分は、HTSテープ導体10の電流容量を大きく損なう。したがって、磁場の局所的な法線成分がどこであっても、基準法線成分よりも絶対値として大きくならないように、局所的な溝底部33を調整するべきであり、この基準法性成分は、HTSテープ導体10においていずれの場合にも、主巻線部9の軸方向縁部での局所的な法線成分の最大値として達成される。
図6は、本発明によるマグネットアセンブリ40の一実施形態を示す。
このアセンブリは、HTSテープ導体と、組み込まれた接合部21、22(例えば図1〜5に示されている)とを有するとともに、入れ子状に配置された三つの本発明によるマグネットコイル部1a、1b、1cと、さらに、それぞれソレノイド状に巻かれたLTSワイヤを有するとともに、入れ子状に配置された二つのマグネットコイル部61、62とを備える、ここで、マグネットコイル部1a〜1cは、さらなるマグネットコイル部61、62内に配置されている。マグネットアセンブリ40は、全体として、つまりマグネットコイル部1a、1b、1cと、さらなるマグネットコイル部61、62とが一緒になって、試料容積PV内で均一な磁場を生成する。
マグネットコイル部1a〜1cは、ここでは、軸方向に(軸A参照)同じ長さであり、かつ位置合わせされている。マグネットコイル部1a〜1cとさらなるマグネットコイル部61、62とは、ここでは、SL後続導体の接続部分31a、32aと、さらなる接続部分63、64とを介し、また、ここでは外側の接合部41を用いて、互いに電気的に直列接続されている。図示された実施形態では、マグネットアセンブリ40は、超伝導スイッチ42を介して超伝導性に短絡することができ、それにより、永久電流モード(「永久モード」)に切り替えることができ、このモードでは、外部電流供給を必要とせず、試料容積PV内での磁場を、持続的にかつ実際にドリフトなしに保持することができる。ここでは電源43がスイッチ42に対して並列に配置されていて、この電源43を介して、マグネットアセンブリ40を充放電することができる。
隣接するマグネットコイル部1a、1bまたは1b、1cの間に残るギャップ45は、ここでは電気絶縁性の充填材44で充填されており、ここでは注型材料が熱い状態で充填され、冷たい状態で硬化し、作動時にマグネットコイル部1a〜1cを互いに機械的に安定化する。隣接する電磁コイル1a、1bまたは1b、1cの間の半径方向のギャップ幅SBは、典型的には、全周および全軸方向長さにわたって、最大で0.6mm(つまりGSP≦0.60mm)であり、平均して、典型的には最大0.5mm(つまりMS≦0.50mm)である。
これらのマグネットコイル部1a〜1cと、さらなるマグネットコイル部61、62と、接続部分31b、32bと、さらなる接続部分63、64と、外側接合部41と、超伝導スイッチ42とは、典型的には、クライオスタット内に配置され、その中に極低温温度を設定することができる(詳細には図示されていない)ことに留意されたい。
図7は、図1〜5で紹介されたマグネットコイル部に類似した、本発明によるマグネットコイル部1の別の実施形態を示す。実質的な差異だけを説明する。この実施形態の場合には、第一の接合部21が第一の側方部領域SB1内に配置され、第二の接合部22は、反対側の第二の側方部領域SB2内に配置されている。HTSテープ導体10を主巻線部9から接合部21、22にまでガイドする両方の溝状凹部15a、15bは、この場合、交差を必要としない。SL後続導体の接続部分31b、32bは、ここでは、反対側でボビン2から軸方向に導出されている。
図8は、図8のマグネットコイル部に類似した、本発明によるマグネットコイル部1の別の実施形態を示し、図8の部分図は、簡素化のために第一の側方部領域SB1に限定されている。図7に対する実質的な差異だけを説明する。
第一の側方部領域1内に、第一の接合部21が形成されている(第二の接合部は、ここでは第二の側方部領域内に形成されていて、図示されていないが、第二の接合部が同様に第一の側方部領域内に形成されている場合にも、図示された第一の接合部21の構造が同様に適用できることに留意されたい)。第一の接合部21は、ボビン2内に、ここではボビン2の本体3に取り付ける電気絶縁性材料(例えばプラスチック)からなる絶縁体4内に、らせん状に周方向に延びる接合溝81を有し、この接合溝81は、ここでは全体で五つの巻きを有する。これらの巻きの間には、ボビン2のうね82を残して、それぞれ巻きを隔てている。絶縁体4の絶縁材料により、接合溝81の壁部は、電気絶縁性である。
接合溝81内に、ここでは、半径方向内側に、第一のSL後続導体31が巻き付けられているが、この第一のSL後続導体31は、HTSテープ導体10の幅まで広く巻かれている。この接合溝81内では、半径方向外側に、HTSテープ導体10の第一の末端部分11が巻き付けられている。
したがって、巻かれたSL後続ワイヤ31とHTSテープ導体10とは、接合溝81内で、一周ごとに互いに重なって位置し、面状に電気接続(好ましくは超伝導接続)されている。接合溝81は、HTSテープ導体10と巻かれたSL後続導体31とを一周ごとにガイドし、かつ機械的に安定させることができる。
ここで、第一の接合部21では、HTSテープ導体10とSL後続導体31とが、ボビン2の周りを5周する。SL後続導体31の接続部分31bの領域内で、SL後続導体31は、ここでは広幅に巻かれないが、矩形の横断面を有する。溝状凹部15aは、HTSテープ導体10を、第一の接合部21からさらに主巻線部9にまでガイドする。
要約すると、本発明は、高温超電導(=HTS)テープ導体(10)が、ボビン(2)の主部巻付チャンバ(9)内にソレノイド状に巻き付けられているマグネットコイル部(1;1a〜1c)を提案し、このマグネットコイル部(1;1a〜1c)は、HTSテープ導体(10)から超伝導(SL)後続導体(31、32)のそれぞれへの第一の接合部(21)と第二の接合部(22)とを有し、これらの接合部(21、22)は、マグネットコイル部(1;1a〜1c)に組み込まれている。第一の接合部(21)と第二の接合部(22)の領域内で、それぞれHTSテープ導体(10)の末端部分(11、12)と、対応するSL後続導体(31、32)の末端部分(31a、32a)とが、ボビン(2)に巻き付けられていて、かつ互いに面状に接続されていて、典型的には、HTSテープ導体(10)とSL後続導体(31、32)とが複数周にわたり重畳する。これらの接合部(21、22)は、主部巻付チャンバ(9)から軸方向に離間している。マグネットコイル部(1;1a〜1c)は、HTSテープ導体(10)の主巻線部(9)の外半径(RaH)を最大で20%上回りかつ主部巻付チャンバ(8)の領域内のボビン(2)の内半径(RiH)を下回る半径領域(RBS)を占める。複数のマグネットコイル部は、入れ子状にして一つにマグネットアセンブリにすることができる。本発明によるマグネットコイル部により、簡単でかつコンパクトな構造ならびに高い超伝導電流容量が可能となる。
1、1a〜1c マグネットコイル部
2 ボビン
3 ボビンの本体
4 絶縁体
5 支持シェルのセット
5a、5b 支持シェル
6 フランジシェルのセット
6a、6b フランジシェル
7 分離シェルのセット
7a、7b 分離シェル
8 主部巻付チャンバ
9 主巻線部
10 HTSテープ導体
11 HTSテープ導体の第一の末端部分
12 HTSテープ導体の第二の末端部分
13 軸方向内側の部分
14 軸方向外側の部分
15a、15b 溝状凹部
16 中間接合部
17a、17b 供給溝
18 中間接合溝
18a 中間接合溝の半径方向内側の部分
18b 中間接合溝の半径方向外側の部分
19a 第一のSL後続導体の導出溝
19b 第二のSL後続導体の導出溝
21 第一の接合部
22 第二の接合部
23a、23b 接合部チャンバ
24 溝状凹部
25 交差領域
26 半径方向で最も内側の層
27 半径方向で最も外側の層
28 二重テープ
29 半径変換用の領域
30 フィードスルースロット
31 第一のSL後続導体
31a 第一のSL後続導体の末端部分
31b 第一のSL後続導体の接続部分
32 第二のSL後続導体
32a 第二のSL後続導体の末端部分
32b 第二のSL後続導体の接続部分
33 溝底部
40 マグネットアセンブリ
41 マグネットコイル部間の外側接合部
42 超伝導スイッチ
43 電源
44 充填材
45 半径方向のギャップ
A ボビンの軸(円筒軸)
FN 溝底部の面法線
HB 主部領域
PV 試料容積
SB ギャップ幅
SB1 第一の側方部領域
SB2 第二の側方部領域
RiH 主部領域内でのボビンの最小内半径
RaH 主巻線部の最大外半径
RT 支持シェルの最大半径
RBS マグネットコイル部の半径領域
上側の第一の側方部領域内の第一のおよび第二の接合部と、下側の第二の側方部領域内の中間接合部とを備えた、本発明によるマグネットコイル部の一実施形態の概略縦断面図を示す。 図1のマグネットコイル部の概略斜視図の、上側の第一の側方部領域内の、マグネットコイル部の第一および第二の接合部の領域を示す。 ボビンを除いた図2aの概略斜視図を示す。 図1のマグネットコイル部の概略斜視図の、主巻線部の上端から第一の側方部領域の下部(軸方向内側の部分)までの移行領域における、支持シェルのセットを除いた、本体とHTSテープ導体の第一の末端部分を示す。 図3aの斜視図における、本体と、HTSテープ導体の第一の末端部分および第二の末端部分と、支持シェルのセットを示す。 図3aの斜視図における、HTSテープ導体の両方の末端部分のみを示す。 図3aの斜視図における、分離シェルのセットのみを示す。 図1のマグネットコイル部の概略斜視図の、下側の第二の側方部領域内の、主巻線部の軸方向下側端部から中間接合部までの領域を示す。 図4aの斜視図における、HTSテープ部分のみを示す。 図4aの斜視図における、分離シェルのセットのみを示す。 図4aの斜視図における、中間接合部の領域内の分離シェルを除いた、ボビンのみを示す。 図1のマグネットコイル部の概略斜視図の、主巻線部から第一の接合部までの領域における、HTSテープ導体の第一の末端部分のみを示す。 複数の入れ子状に配置されたマグネットコイル部を備えた、本発明によるマグネットアセンブリの一実施態様の極めて概略的な縦断面図を示す。 第一の側方部領域内に第一の接合部を備えると共に反対側の第二の側方部領域内に第二の接合部を備えた、本発明によるマグネットコイル部の別の実施形態の極めて概略的な縦断面図を示す。 第一の側方部領域内に第一の接合部用の接合溝を備えた、本発明によるマグネットコイル部の別の実施形態の、第一の側方部領域に限定された、極めて概略的な縦断面図を示す。
マグネットコイル部1は、ボビン2の軸(円筒軸)Aを参照して、全体として実質的に中空円筒状に形成されていて、かつ大部分がここでは鋼からなる管状の本体3で形成されているボビン2を有する。さらに、ボビン2は、絶縁体4と、支持シェル5a、5bのセット5と、フランジシェル6a、6bのセット6と、分離シェル7a、7bのセット7とを有し、これらは本体3上に設置されている。
さらに、マグネットコイル1は、HTSテープ導体10を有し、このHTSテープ導体は、ここでは第一のHTSテープ部分10aと第二のHTSテープ部分10bとの二つの部分で構成されている。ここでは、HTSテープ導体10は、ここでは鋼からなるフレキシブルな金属基材上のYBCO層で形成されている。さらに、マグネットコイル部1は、二つのSL後続導体31、32を有する。この両方のSL後続導体31、32は、ここでは、NbTiワイヤとして形成されている。
HTSテープ導体10は、第一の末端部分11を有し、この第一の末端部分11は、第一の接合部21の領域内で第一のSL後続導体31の末端部分31aに接続されている。さらに、HTSテープ導体10は、第二の末端部分12を有し、この第二の末端部分12は、第二の接合部22の領域内で第二のSL後続導体32の末端部分32aに接続されている。
マグネットコイル部1は、概略図内では、本発明の本質的な態様をより良好に説明するために、部分的に中断されて示されている(波状の突合せ部を参照)。HTSテープ導体10の大部分は、ボビン2の軸方向中央に位置する主部領域HB内にある主部巻付チャンバ8内で、ソレノイド状に複数層、ここでは八層巻き付けられて主巻線部9を形成する。図1内の主部巻付チャンバの軸方向の長さは、著しく短縮されて描写されていることに留意されたい。HTSテープ導体10に電流が流れると、(典型的には、別のマグネットコイル部の作用により補われて)マグネットコイル部1の内部の試料容積PV内に磁場が生成され、この磁場を、例えばNMR測定のために利用することができる。
したがって、本体3には、HTSテープ導体10の半径方向外側の末端部分12を支持する支持シェル5a、5bのセット5が配置され、このセット5は、ボビン2の本体3上に取り付けられ、かつ典型的にはねじ止めされている。半径方向外側の末端部分12用の溝状凹部15bは、本体3から出発して、支持シェル5a、5bのセット5内をさらに進み、主巻線部の半径方向外側の層27にまで延びる。半径方向内側の末端部分11用の溝状凹部15aは、本体3から出発して、支持シェル5a、5bのセット5の下側を通って延びる(これについては図1も参照)。
マグネットコイル部に、無欠陥のHTSテープ導体片が製造可能な長さよりも長いHTSテープ導体10を設置するべき場合に(例えば特に強い磁場を生成するために)、二つのHTSテープ部分10a、10bを互いに接続することができ、これらは一体として、マグネットコイル部のHTSテープ導体10を形成する。典型的には、HTSテープ部分10a、10bは、主巻線部の二つの中間層から引き出される。複雑な交差を避けるために、典型的には、(ここに示されているように)一つの中間接合部16のみが設けられるが、基本的には、複数の中間接合部を設置することも可能である。
マグネットコイル部1a〜1cは、ここでは、軸方向に(軸A参照)同じ長さであり、かつ位置合わせされている。マグネットコイル部1a〜1cとさらなるマグネットコイル部61、62とは、ここでは、SL後続導体の接続部分31、32と、さらなる接続部分63、64とを介し、また、ここでは外側の接合部41を用いて、互いに電気的に直列接続されている。図示された実施形態では、マグネットアセンブリ40は、超伝導スイッチ42を介して超伝導性に短絡することができ、それにより、永久電流モード(「永久モード」)に切り替えることができ、このモードでは、外部電流供給を必要とせず、試料容積PV内での磁場を、持続的にかつ実際にドリフトなしに保持することができる。ここでは電源43がスイッチ42に対して並列に配置されていて、この電源43を介して、マグネットアセンブリ40を充放電することができる。
図8は、図のマグネットコイル部に類似した、本発明によるマグネットコイル部1の別の実施形態を示し、図8の部分図は、簡素化のために第一の側方部領域SB1に限定されている。図7に対する実質的な差異だけを説明する。
したがって、巻かれたSL後続導体31とHTSテープ導体10とは、接合溝81内で、一周ごとに互いに重なって位置し、面状に電気接続(好ましくは超伝導接続)されている。接合溝81は、HTSテープ導体10と巻かれたSL後続導体31とを一周ごとにガイドし、かつ機械的に安定させることができる。
要約すると、本発明は、高温超電導(=HTS)テープ導体(10)が、ボビン(2)の主部巻付チャンバ()内にソレノイド状に巻き付けられているマグネットコイル部(1;1a〜1c)を提案し、このマグネットコイル部(1;1a〜1c)は、HTSテープ導体(10)から超伝導(SL)後続導体(31、32)のそれぞれへの第一の接合部(21)と第二の接合部(22)とを有し、これらの接合部(21、22)は、マグネットコイル部(1;1a〜1c)に組み込まれている。第一の接合部(21)と第二の接合部(22)の領域内で、それぞれHTSテープ導体(10)の末端部分(11、12)と、対応するSL後続導体(31、32)の末端部分(31a、32a)とが、ボビン(2)に巻き付けられていて、かつ互いに面状に接続されていて、典型的には、HTSテープ導体(10)とSL後続導体(31、32)とが複数周にわたり重畳する。これらの接合部(21、22)は、主部巻付チャンバ()から軸方向に離間している。マグネットコイル部(1;1a〜1c)は、HTSテープ導体(10)の主巻線部(9)の外半径(RaH)を最大で20%上回りかつ主部巻付チャンバ(8)の領域内のボビン(2)の内半径(RiH)を下回る半径領域(RBS)を占める。複数のマグネットコイル部は、入れ子状にして一つにマグネットアセンブリにすることができる。本発明によるマグネットコイル部により、簡単でかつコンパクトな構造ならびに高い超伝導電流容量が可能となる。
1、1a〜1c マグネットコイル部
2 ボビン
3 ボビンの本体
4 絶縁体
5 支持シェルのセット
5a、5b 支持シェル
6 フランジシェルのセット
6a、6b フランジシェル
7 分離シェルのセット
7a、7b 分離シェル
8 主部巻付チャンバ
9 主巻線部
10 HTSテープ導体
11 HTSテープ導体の第一の末端部分
12 HTSテープ導体の第二の末端部分
13 軸方向内側の部分
14 軸方向外側の部分
15a、15b 溝状凹部
16 中間接合部
17a、17b 供給溝
18 中間接合溝
18a 中間接合溝の半径方向内側の部分
18b 中間接合溝の半径方向外側の部分
19a 第一のSL後続導体の導出溝
19b 第二のSL後続導体の導出溝
21 第一の接合部
22 第二の接合部
23a、23b 接合部巻付チャンバ
24 溝状凹部
25 交差領域
26 半径方向で最も内側の層
27 半径方向で最も外側の層
28 二重テープ
29 半径変換用の領域
30 フィードスルースロット
31 第一のSL後続導体
31a 第一のSL後続導体の末端部分
31b 第一のSL後続導体の接続部分
32 第二のSL後続導体
32a 第二のSL後続導体の末端部分
32b 第二のSL後続導体の接続部分
33 溝底部
40 マグネットアセンブリ
41 マグネットコイル部間の外側接合部
42 超伝導スイッチ
43 電源
44 充填材
45 半径方向のギャップ
A ボビンの軸(円筒軸)
FN 溝底部の面法線
HB 主部領域
PV 試料容積
SB ギャップ幅
SB1 第一の側方部領域
SB2 第二の側方部領域
RiH 主部領域内でのボビンの最小内半径
RaH 主巻線部の最大外半径
RT 支持シェルの最大半径
RBS マグネットコイル部の半径領域

Claims (26)

  1. マグネットコイル部(1;1a〜1c)であって、
    実質的に中空円筒状のボビン(2)と、高温超電導(=HTS)テープ導体(10)と、第一の超伝導(=SL)後続導体(31)とを備え、前記第一のSL後続導体(31)は前記HTSテープ導体(10)と前記第一のSL後続導体(31)との間に第一の接合部(21)を有し、
    前記ボビン(2)は、主部領域(HB)を有し、前記主部領域(HB)内に、前記HTSテープ導体(10)の主巻線部(9)がソレノイド状に前記ボビン(2)に巻き付けられていて、
    前記ボビン(2)はさらに、第一の側方部領域(SB1)を有し、前記第一の側方部領域(SB1)は、軸方向で前記主部領域(HB)の第一の側方部側と隣接し、かつ前記第一の側方部領域(SB1)内で前記HTSテープ導体(10)の第一の末端部分(11)が前記ボビン(2)に巻き付けられていて、
    少なくとも、前記第一の側方部領域(SB1)の軸方向内側の部分(13)内で、前記HTSテープ導体(10)の前記第一の末端部分(11)は、前記ボビン(2)の溝状凹部(15a、24)内にガイドされていて、
    前記HTSテープ導体(10)の前記主巻線部(9)は、最大外半径RaHを有し、かつ前記ボビン(2)は、前記主部領域(HB)内で最小内半径RiHを有する
    マグネットコイル部(1:1a〜1c)において、
    前記マグネットコイル部(1;1a〜1c)がさらに、前記HTSテープ導体(10)に対する第二の接合部(22)を有する第二のSL後続導体(32)を備え、
    前記第一の側方部領域(SB1)内、または軸方向で前記主部領域(HB)の第二の側方部に隣接しかつ前記第一の側方部とは反対側に位置する第二の側方部領域(SB2)内で、前記HTSテープ導体(10)の第二の末端部分(12)が前記ボビン(2)に巻き付けられていて、
    少なくとも、前記第一のまたは前記第二の側方部領域(SB1、SB2)の軸方向内側の部分(13)内で、前記HTSテープ導体(10)の前記第二の末端部分(12)が、前記ボビン(2)の溝状凹部(15b)内にガイドされていて、
    前記第一の側方部領域(SB1)の軸方向外側の部分(14)内で、前記ボビン(2)に巻き付けられた、前記HTSテープ導体(10)の前記第一の末端部分(11)の少なくとも一部が、前記第一のSL後続導体(31)の末端部分(31a)と面状に接続されて、前記第一の接合部(21)を形成し、かつ前記ボビン(2)に巻き付けられた、前記HTSテープ導体(10)の前記第二の末端部分(12)の少なくとも一部分は、前記第二のSL後続導体(32)の末端部分(32a)と面状に接続されて、前記第二の接合部(22)を形成し、
    前記ボビン(2)全体と、前記HTSテープ導体(10)全体と、前記第一のSL後続導体(31)とは、少なくとも前記第一の接合部(21)の領域内において、前記マグネットコイル部(1)の半径領域(RBS)の内側に延在し、かつ前記第二のSL後続導体(32)は、少なくとも前記第二の接合部(22)の領域内において、前記マグネットコイル部(1)の前記半径領域(RBS)の内側に延在し、
    0.80*RiH≦RBS≦1.2*RaH、好ましくは0.9*RiH≦RBS≦1.1*RaH、特に好ましくはRiH≦RBS≦RaHである
    ことを特徴とする、マグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  2. 前記第一の接合部(21)と前記第二の接合部(22)とは、それぞれ前記ボビン(2)の全周にわたって延びており、
    かつ/または前記第一の接合部(21)と前記第二の接合部(22)とは、それぞれ、少なくとも0.1m、好ましくは少なくとも0.5mの、前記HTSテープ導体(10)に対する重畳長にわたって延びている
    ことを特徴とする、請求項1に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  3. 前記主部領域(HB)内で、前記ボビン(2)は、主部巻付チャンバ(8)として、周方向に延びる環状凹部を有し、前記環状凹部内に、前記HTSテープ導体(10)の前記主部巻線部(9)が、複数層でソレノイド状に巻き付けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載のマグネットコイル部(1)。
  4. 前記第一の側方部領域(SB1)の前記軸方向外側の部分(14)内に、前記ボビン(2)は、第一の接合部巻付チャンバ(23a)として周方向に延びる環状凹部を有し、前記環状凹部内に、前記HTSテープ導体(10)の前記第一の末端部分(11)の少なくとも一部分が、隣接して複数回、かつ前記第一のSL後続導体(31)の前記末端部分(31a)が、隣接して複数回、互いに重なるように巻き付けられていて、
    かつ/または前記第一のまたは第二の側方部領域(SB2)の軸方向外側の部分(14)内に、前記ボビン(2)は、第二の接合部巻付チャンバ(23b)として周方向に延びる環状凹部を有し、前記環状凹部内に、前記HTSテープ導体(10)の前記第二の末端部分(12)の少なくとも一部分が、隣接して複数回、かつ前記第二のSL後続導体(32)の前記末端部分(32a)が、隣接して複数回、互いに重なるように巻き付けられている
    ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  5. 前記ボビン(2)は、前記第一の接合部巻付チャンバ(23a)の複数の壁部および/または前記第二の接合部巻付チャンバ(23b)の複数の壁部の領域内で、電気絶縁材料、特にプラスチックから形成されていることを特徴とする、請求項4に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  6. 前記第一の側方部領域(SB1)の前記軸方向外側の部分(14)内に、前記ボビン(2)は、第一の接合溝(81)を有し、前記第一の接合溝(81)は、前記ボビン(2)の周りを少なくとも一周、好ましくは数周し、前記第一の接合溝(81)内で、前記HTSテープ導体(10)の前記第一の末端部分(11)の少なくとも一部分と、前記第一のSL後続導体(31)の前記末端部分(31a)とが、互いに重なるようにガイドされていて、
    かつ/または前記第一のまたは前記第二の側方部領域(SB1、SB2)の前記軸方向外側の部分(14)内に、前記ボビン(2)は、前記ボビン(2)の周りを少なくとも一周、好ましくは数周する第二の接合溝を有し、前記第二の接合溝内で、前記HTSテープ導体(10)の前記第二の末端部分(12)の少なくとも一部分と、前記第二のSL後続導体(32)の前記末端部分(32a)とが、互いに重なるようにガイドされている
    ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  7. 前記ボビン(2)が、前記第一の接合溝(81)の複数の壁部および/または前記第二の接合溝の複数の壁部の領域内で、電気絶縁材料、特にプラスチックから形成されていることを特徴とする、請求項6に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  8. 前記第一の側方部領域(SB1)内で、前記HTSテープ導体(10)の前記第二の末端部分(12)も前記ボビン(2)に巻き付けられていて、
    特に、前記第一の側方部領域(SB1)の前記軸方向内側の部分(13)内で、前記第一の末端部分(11)と前記第二の末端部分(12)との前記溝状凹部(15a、15b)が互いに数回交差する
    ことを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  9. 前記ボビン(2)が、前記第一の側方部領域(SB1)の前記軸方向内側の部分(13)の、軸方向に前記主部巻付チャンバ(8)と隣接する移行領域内で、支持シェル(5a、5b)のセット(5)によって形成されていて、前記支持シェル(5a、5b)は、前記ボビン(2)の残りの部分の上に位置し、かつ一緒になって前記ボビン(2)の前記残りの部分を環状に取り囲み、
    かつ、前記移行領域内で、前記HTSテープ導体(10)の前記第一の末端部分(11)および前記第二の末端部分(12)用の前記溝状凹部(15a、15b)の一方が、前記支持シェル(5a、5b)のセット(5)内に形成されていて、かつ前記HTSテープ導体(10)の前記第一の末端部分(11)および前記第二の末端部分(12)用の前記溝状凹部(15a、15b)の他方が、前記ボビン(2)の前記残りの部分であって、前記支持シェル(5a、5b)のセット(5)の半径方向内側に形成されていて、前記移行領域内で前記HTSテープ導体(10)の前記第一の末端部分と前記第二の末端部分(11、12)とが少なくとも一回交差している
    ことを特徴とする、請求項8に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  10. 前記第一の側方部領域(SB1)の前記軸方向内側の部分(13)内で、前記HTSテープ導体(10)の前記第一の末端部分(11)および前記第二の末端部分(12)用の前記溝状凹部(15a、15b)は、前記溝状凹部(15a、15b)の少なくとも一つの交差領域(25)内で異なる溝深さで形成されていることを特徴とする、請求項8または9に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  11. 前記第一の側方部領域(SB1)の前記軸方向外側の部分(14)内で、より軸方向外側に位置する前記接合部(21、22)を有する前記HTSテープ導体(10)の前記末端部分(11、12)用の溝状凹部(24)が、より軸方向内側に位置する前記接合部(21、22)の半径方向内側に延在することを特徴とする、請求項8から10のいずれか1項に記載の電磁マグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  12. 前記第一の側方部領域(SB1)の前記軸方向外側の部分(14)内で、より軸方向内側に位置する前記接合部(21、22)の部分である前記SL後続導体(31、32)用の導出溝(19a、19b)が、より軸方向外側に位置する前記接合部(21、22)の半径方向内側に延在することを特徴とする、請求項8から11のいずれか1項に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  13. 前記HTSテープ導体(10)が、少なくとも二つのHTSテープ部分(10a、10b)を有し、前記HTSテープ部分(10a、10b)が、少なくとも一つの中間接合部(16)を介して互いに直列に導電接続されていて、
    前記HTSテープ部分(10a、10b)は、前記第一の側方部領域(SB1)または前記第二の側方部領域(SB2)内の前記少なくとも一つの中間接合部(16)の領域内で、前記ボビン(2)に巻き付けられていて、
    特に、前記少なくとも一つの中間接合部(16)の領域内で、前記HTSテープ部分(10a、10b)は、共通の超伝導(=SL)ブリッジテープと接続されている
    ことを特徴とする、請求項1から12のいずれか1項に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  14. 前記ボビン(2)が、前記第一の側方部領域(SB1)内でまたは前記第二の側方部領域(SB2)内で、前記HTSテープ部分(10a、10b)用の二つの供給溝(17a、17b)を形成し、前記二つの供給溝(17a、17b)は、前記主部巻付チャンバ(9)から前記少なくとも一つの中間接合部(16)の領域にまで延びており、かつ前記ボビン(2)が、前記中間接合部(16)の領域内で、前記HTSテープ部分(10a、10b)用の中間接合溝(18)を形成することを特徴とする、請求項13に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1b)。
  15. 前記少なくとも一つの中間接合部(16)の領域内で、前記ボビン(2)は分離シェル(7a、7b)のセット(7)で形成されていて、前記分離シェル(7a、7b)は、前記ボビン(2)の残りの部分の上に位置し、かつ一緒になって前記ボビン(2)の前記残りの部分を環状に取り囲み、
    前記中間接合溝(18)の半径方向外側の部分(18b)は、前記分離シェル(7a、7b)のセット(7)内に形成されていて、かつ前記中間接合溝(18)の半径方向内側の部分(18a)は、前記ボビン(2)の残りの部分であって、前記分離シェル(7a、7b)のセット(7)の半径方向内側に形成されていて、
    特に、前記分離シェル(7a、7b)のセット(7)は、前記中間接合部(16)の半径変換用の領域(29)を有する
    ことを特徴とする、請求項14に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  16. 前記第一の側方部領域(SB1)内で、前記HTSテープ導体(10)の前記第二の末端部分(12)も、前記ボビン(2)に巻き付けられていて、かつ前記少なくとも一つの中間接合部(16)の領域内の前記HTSテープ部分(10a、10b)は、前記第二の側方部領域(SB2)内で、前記ボビン(2)に巻き付けられていて、
    特に、前記ボビン(2)の円筒軸(A)が下側では前記第二の側方部領域(SB2)と、上側では前記第一の側方部領域(SB1)と垂直方向に位置合わせされている
    ことを特徴とする、請求項13から15のいずれか1項に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  17. 少なくとも部分的に溝底部(33)を有するように、
    −少なくとも、前記第一のおよび/または前記第二の側方部領域(SB1、SB2)の前記軸方向内側の部分(13)内で、前記HTSテープ導体(10)をガイドしている前記溝状凹部(15a、15b、24)と、
    −場合により、前記第一のおよび/または第二の側方部領域(SB1、SB2)の前記軸方向外側の部分(14)内で、前記HTSテープ導体(10)の前記第一のおよび/または前記第二の末端部分(11、12)をガイドしている接合溝と、
    −場合により、前記HTSテープ導体(10)の、中間接合部(16)と接続するHTSテープ部分(10a、10b)用の供給溝(17a、17b)および中間接合溝(18)と、
    が形成されていて、前記溝底部(33)は前記HTSテープ導体(10)を載置し、かつ前記溝底部(33)の局所的な面法線(FN)は、前記ボビン(2)の前記軸(A)に対して90°以外の角度(α)を有する
    ことを特徴とする、請求項1から16のいずれか1項に記載のマグネットコイル部(1)。
  18. 前記第一のSL後続導体(31)および/または前記第二のSL後続導体(32)は、低温超伝導体(=LTS)材料、特にNbTiを含み、
    かつ/または前記第一のSL後続導体(31)および/または前記第二のSL後続導体(32)は、MgBを含み、
    かつ/または前記HTSテープ導体(10)は、ReBCO、特にYBCO、またはBi2223を含む
    ことを特徴とする、請求項1から17のいずれか1項に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  19. 前記第一の側方部領域(SB1)内の前記第一の末端部分(11)の前記HTSテープ導体(10)、および前記第一のまたは前記第二の側方部領域(SB1、SB2)内の前記第二の末端部分(12)の前記HTSテープ導体(10)が、それぞれ、軸方向外側に向かって最初は増大するピッチで、その後は再び減少するピッチで、らせん状に巻かれていることを特徴とする、請求項1から18のいずれか1項に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  20. 前記第一のSL後続導体(31)と前記第二のSL後続導体(32)とはそれぞれ、前記第一のまたは前記第二の側方部領域(SB1、SB2)の前記軸方向外側の部分(14)から軸方向に離れるように伸びている接続部分(31b、32b)を有することを特徴とする、請求項1から19のいずれか1項に記載のマグネットコイル部(1;1a〜1c)。
  21. マグネットアセンブリ(40)であって、
    請求項1から20のいずれか1項に記載の複数のマグネットコイル部(1;1a〜1c)を備え、前記複数のマグネットコイル部(1;1a〜1c)が、互いに入れ子状に配置されていて、
    特に、隣接する前記マグネットコイル部(1;1a〜1c)の間のそれぞれの半径方向のギャップ(45)の、全周にわたり平均化されたギャップ幅MSについて、
    MS≦1mm、好ましくはMS≦0.5mm
    が適用される、マグネットアセンブリ(40)。
  22. それぞれの半径方向内側の前記マグネットコイル部(1;1a〜1c)の前記主巻線部(9)は、半径方向外側に向かって、半径方向に次の外側の前記マグネットコイル部(1;1a〜1c)の前記ボビン(2)の内側に当接するか、
    または隣接する前記マグネットコイル部(1;1a〜1c)の間のそれぞれの半径方向のギャップ(45)が、充填材(44)で充填されていて、特に、前記充填材(44)は電気絶縁性であり、かつ特に前記充填材(44)は、硬化した注型材料および/または複数のシートを含む
    ことを特徴とする、請求項21に記載のマグネットアセンブリ(40)。
  23. 前記複数のマグネットコイル部(1;1a〜1c)は、前記ボビン(2)と同一の軸方向長さに形成されていて、複数の前記ボビン(2)は軸方向に位置合わせされていることを特徴とする、請求項21または22に記載のマグネットアセンブリ(40)。
  24. 前記複数のマグネットコイル部(1;1a〜1c)は、自身の前記第一のSL後続導体(31)および前記第二のSL後続導体(32)を介して互いに導電接続されていることを特徴とする、請求項21から23のいずれか1項に記載のマグネットアセンブリ(40)。
  25. 前記マグネットアセンブリ(40)は、最も内側の前記マグネットコイル部(1;1a)の内部の少なくとも0.5cmの試料容積(PV)内に、強度B0でかつ100ppmのまたはそれより良好な均一性の磁場を生成するよう形成されていて、かつ前記マグネットコイル部(1;1a〜1c)の前記第一の接合部(21)と前記第二の接合部(22)と、好ましくは場合により一つまたは複数の前記中間接合部(16)とが、前記接合部(21、22、16)の各々に関する最大磁場強度Bjointについて、絶対値として以下の
    Bjoint≦1/2*B0、
    好ましくは、Bjoint≦1/10*B0、
    特に好ましくは、Bjoint≦1/50*B0、
    特に、B0≧20Tである
    ことが適用されるように、前記試料容積(PV)から軸方向に離間して配置されていることを特徴とする、請求項21から24のいずれか1項に記載のマグネットアセンブリ(40)。
  26. 前記マグネットコイル部(1;1a〜1c)の少なくとも一つが請求項17に従って設計されている、請求項21から24のいずれか1項に記載のマグネットアセンブリ(40)であって、
    前記複数のマグネットコイル部(1;1a〜1c)は、電気的に直列接続されていて、
    かつ前記溝底部(33)の局所的な面法線(FN)は、
    −前記溝底部(33)上に置かれた前記HTSテープ導体(10)の短辺に関する曲げが、前記HTSテープ導体のひずみが、前記HTSテープ導体(10)の縁部においてどこでも0.6%を越えず、好ましくはどこでも0.2%を越えず、特に好ましくは前記溝底部(33)上に置かれた前記HTSテープ導体(10)の短辺に関する曲げが起きないほど小さく、同時に、
    −前記溝底部(33)の局所的な面法線(FN)に対して平行である、前記マグネットアセンブリ(40)によって全体として生成された磁場の局所的な法線成分が、絶対値としてどこでも、前記磁場の基準法線成分よりも小さいかまたは等しく、前記基準法線成分は、前記HTSテープ導体(10)に関して、前記主巻線部(9)の軸方向に最も外側の巻線において、前記HTSテープ導体(10)の局所的なテープ平面の法線成分のうち最大の法線成分である
    ように延在することを特徴とする、マグネットアセンブリ(40)。
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