JP2021035787A - ステアリングコラム装置 - Google Patents

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Takuya Adachi
拓也 足立
康介 伊藤
Kosuke Ito
康介 伊藤
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Abstract

【課題】少ない部品点数で二次衝突時のエネルギーを吸収するとともに、ロック解除時のアッパジャケット10の回転を抑制する構成を提供する。【解決手段】ステアリングコラム装置1は、ブラケット2に支持されるロアジャケット及びアッパジャケット10と、アッパジャケット10に取り付けられる突出部材51と、ロアジャケット及びアッパジャケット10をブラケット2に付勢するばね部材52と、を有している。ばね部材52は、アッパジャケット10が車両前方側に所定量移動すると突出部材51に突き当てられる接続部58を有している。突出部材51は、接続部58が所定量以上の力で衝突すると、破断することによって衝突時のエネルギーを吸収する。【選択図】図7

Description

本発明は、ステアリングコラム装置に関する。
自動車等の車両に搭載されるステアリングコラム装置においては、車両衝突時に生じるステアリングホイールと運転者との衝突であるいわゆる二次衝突による衝撃を緩和する技術が知られている。
例えば特許文献1には、車体に固定され、第1摺動板及び第2摺動板によって挟持される天板と、上記第2摺動板が取り付けられたチルトブラケットと、上記第1摺動板、上記第2摺動板及び上記チルトブラケットを貫通し、先端に取り付けたナットとともに上記天板に対して上記チルトブラケットを支持する吊りボルトと、上記吊りボルトが貫通し、上記吊りボルトと上記ナットとを締め付けることで上記第1摺動板を上記天板に対して押し付ける皿ばねと、上記天板と上記チルトブラケットに跨って配置された樹脂ピンと、を有して、アッパーコラムを支持するアッパー支持機構が開示されている。
このアッパー支持機構は、二次衝突時に、上記車天板に対して上記チルトブラケットと上記第1摺動部材と上記第2摺動部材が車両前方側へ移動すると、上記天板と上記チルトブラケットに跨った樹脂ピンが剪断されるとともに、上記第1摺動部材と上記第2摺動部材との間で上記天板が挟持された状態が維持されることで、二次衝突時のエネルギーを吸収している。
また、上記アッパー支持機構は、操舵部材のチルト調整及びテレスコ調整を可能にしたり、規制したりするロック機構を備えている。
特開2015−229409号公報
しかしながら、特許文献1に開示された上記アッパー支持機構においては、二次衝突時のエネルギー吸収を図る構造が複雑で部品点数が多く、コストが高くなってしまうという問題がある。
また、特許文献1においては、上記ロック機構によるロックが解除されてチルト調整及びテレスコ調整が可能な状態のときに、上記アッパーコラムのステアリングホイール回転方向の動きに関する配慮がなされていない。
そのため、特許文献1においては、上記ロック機構のロック解除時に、上記アッパーコラムが回転して運転者に違和感を与えてしまう虞がある。
本発明のステアリングコラム装置は、車体に支持されるブラケットと、上記ブラケットに支持されるロアジャケットと、上記ロアジャケットに車両前後方向に進退動作可能に支持されるアッパジャケットと、上記アッパジャケットに取り付けられ、当該アッパジャケットの外周から突出する突出部材と、上記ブラケットに固定され、かつ上記突出部材に車両前後方向に沿って進退動作可能に取り付けられるとともに、上記突出部材を介して上記ロアジャケット及び上記アッパジャケットを上記ブラケットに付勢するばね部材と、を有し、上記ばね部材は、上記アッパジャケットが車両前方側に所定量移動すると上記突出部材に突き当てられる前方位置規制部を有し、上記突出部材は、上記前方位置規制部が所定量以上の力で突き当てられると、破断することによって突き当てられた際のエネルギーを吸収することを特徴としている。
また、上記ステアリングコラム装置は、上記アッパジャケットの外周面から突出するストッパピンを有し、上記突出部材は、上記アッパジャケットの周方向に互いに離間して対向する一対の脚部と、上記一対の脚部の一端を連結する頂部と、を有し、上記ばね部材は、上記頂部と上記アッパジャケットの外周面との間に挿入され、車両前後方向に沿って延びる挿入端部と、上記ブラケットに固定される固定端部と、を有し、上記挿入端部と上記固定端部が上記アッパジャケットの径方向に沿って延びる上記前方位置規制部によって接続されて全体がU字形状を呈し、上記ストッパピンは、上記アッパジャケットが車両後方側に所定量移動すると上記挿入端部の先端が突き当たる位置に設定するようにしてもよい。
上記ステアリングコラム装置は、上記ロアジャケット及び上記アッパジャケットを上記ブラケットに固定するロック機構を有し、上記ばね部材は、上記ロック機構が上記ロアジャケット及び上記アッパジャケットを上記ブラケットに固定していないときに上記挿入端部が上記頂部を支持することで、上記ロアジャケットを上記ブラケットに付勢するようにしてもよい。
上記ステアリングコラム装置において、上記ストッパピンは、上記頂部と一体に形成され、上記突出部材は、上記ばね部材の上記前方位置規制部が上記頂部に所定量以上の力で突き当てられると、上記ストッパピンを残して、上記一対の脚部もしくは上記一対の脚部と上記頂部との接続部分が破断するよう設定するようにしてもよい。
上記ステアリングコラム装置において、上記突出部材は、上記一対の脚部及び上記頂部の肉厚や車両前後方向に沿った幅寸法を調整することで、上記前方位置規制部が上記突出部材に所定量以上の力で突き当てられた際に破断するようにしてもよい。
上記ステアリングコラム装置において、上記ばね部材は、上記突出部材よりも強度の高い材料からなっていてもよい。
本発明のステアリングコラム装置は、ロアジャケットをブラケットに弾性支持するばね部材を利用してアッパジャケットに設けた突出部材を破断させることにより、少ない部品点数で二次衝突時に生じる衝撃エネルギーを吸収することが可能となる。
また、ステアリングコラム装置は、ばね部材によりロアジャケットをブラケットに付勢することが可能となる。そのため、ステアリングコラム装置は、ばね部材のばね力を利用してアッパジャケットのステアリングホイール回転方向の動き(緩み、がた)を緩和吸収することができる。
本発明に係るステアリングコラム装置の主たる構成要素の分解斜視図。 アッパジャケットの斜視図。 突出部材の斜視図。 アッパジャケットに突出部材とばね部材を取り付けた状態を示す斜視図。 本発明に係るステアリングコラム装置のアッパジャケット軸方向に沿った要部断面図。 本発明に係るステアリングコラム装置の要部を示す斜視図。 本発明に係るステアリングコラム装置の要部を示す斜視図。 ばね部材の斜視図。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るステアリングコラム装置1の主たる構成要素の分解斜視図である。なお、以下の説明において「前方側」、「後方側」、「前端」、「後端」、「前後方向」、「上下方向」等の用語は、あくまでステアリングコラム装置1の車載状態での向きを基準としており、例えば「前方側」とは車両前方側を意味している。
ステアリングコラム装置1は、例えば自動車等の車両に搭載され、ステアリングホイール(図示せず)の車両上下方向の位置調整であるチルト位置調整や、上記ステアリングホイールの車両前後方向(換言すれば後述するコラムジャケット3の軸方向)の位置調整であるテレスコ位置調整(テレスコピック位置調整)を可能なものである。
ステアリングコラム装置1は、車体(図示せず)に支持される金属製のブラケット2と、ブラケット2に支持される金属製のコラムジャケット3と、から大略構成されている。
ブラケット2は、例えば車体に固定される。ブラケット2は、平板状の第1ブラケット4と、第1ブラケット4の下面に溶接等により取り付けられる第2ブラケット5と、から構成されている。
第1ブラケット4は、図示せぬボルト等によって車体に固定される。
第2ブラケット5は、正面視にて下面が開放された略U字形状を呈し、後述するロアジャケット9を挟み込む左右一対の側壁部6、6と、これらの側壁部6、6を連結する頂壁部7と、を有している。第2ブラケット5は、例えば、金属板を折り曲げて構成されている。
一対の側壁部6、6は、ロアジャケット9の後端を両側から挟み込むものである。一対の側壁部6、6には、チルト孔としてのチルト用長孔8がそれぞれ貫通形成されている。チルト用長孔8は、ステアリングコラム装置1の側面視で、上記チルト位置調整の際のチルト回転中心(図示せず)を曲率中心とする円弧状の長孔である。チルト用長孔8には、後述するロックボルト32が貫通する。
コラムジャケット3は、車両前方側に位置にするロアジャケット9と、車両後方側に位置するアッパジャケット10と、を有している。コラムジャケット3は、筒状のロアジャケット9と筒状のアッパジャケット10とを入れ子式に組み付けてなるものである。
ロアジャケット9は、車両上下方向に揺動可能にブラケット2に支持されている。ロアジャケット9は、筒状の本体部11と、車両前方側の端部を構成する鍔状のフランジ部12と、から大略構成されている。
本体部11の車両前方側の端部は、フランジ部12に接続されている。本体部11の車両前方側の端部は、ロアジャケット9の車両後方側の端部となっている。
本体部11には、車両後方側の端部からロアジャケット9(本体部11)の軸方向(長手方向)に沿った長さが所定長さとなる本体部縮径用の一つのスリット13と、スリット13の両側から突出して互いに対向する一対のクランプ片14、14と、が形成されている。
スリット13は、本体部11の長手方向に沿って延びるように形成されている。換言すれば、スリット13は、車両前後方向に沿って延びるように形成されている。
また、スリット13は、本体部11の車両後方側の端面に形成されたU字形状の溝でもある。スリット13は、U字形の開口となる一端が本体部11の車両後方側の端面に開口し、U字形の底壁部分となる他端が本体部11の車両前方側に位置している。スリット13は、ロアジャケット9の上面に位置している。スリット13は、ロアジャケット9(本体部11)の周方向に所定幅を有するように形成されている。スリット13は、例えば、後述するロック機構31がロックされた状態において後述する突出部材51と接触することがないように、ロアジャケット9(本体部11)の周方向に沿った幅が設定される。
各クランプ片14は、矩形板状を呈し、ロアジャケット9(本体部11)の径方向外側に突出している。また、各クランプ片14は、ロアジャケット9(本体部11)の車両後方側の端部からロアジャケット9(本体部11)の軸方向(長手方向)に沿った長さが所定長さとなるよう形成されている。
ロアジャケット9(本体部11)の軸方向(長手方向)に沿った各クランプ片14の長さは、ロアジャケット9(本体部11)の軸方向(長手方向)に沿ったスリット13の長さよりも短くなるように形成されている。
一対のクランプ片14、14には、後述するロックボルト32が貫通するクランプ孔15a、15bがそれぞれ貫通形成されている。クランプ孔15aは、操作レバー33(後述)が位置する側のクランプ片14に形成されている。
一対のクランプ片14、14は、クランプ孔15a、15bとチルト用長孔8とが重なるように、第2ブラケット5の一対の側壁部6、6に取り付けられる。一対のクランプ片14、14は、第2ブラケット5の一対の側壁部6、6に挟持される。
アッパジャケット10は、車両前方側の端部がロアジャケット9の本体部11の車両後方側の端部に摺動可能に挿入されている。これにより、コラムジャケット3は、本体部11の軸方向に沿って伸縮可能な構成となっている。換言すると、アッパジャケット10は、ロアジャケット9よりもステアリングホイール側に位置し、テレスコ位置調整のためにロアジャケット9に車両前後方向に進退動作可能に支持(収容保持)されている。
アッパジャケット10の車両後方側の端部には、ステアリングシャフト(図示せず)を回転可能に支持するベアリング21が取り付けられている。上記ステアリングシャフトは、ロアジャケット9及びアッパジャケット10を貫通し、両者に回転可能に支持されている。上記ステアリングシャフトは、車両後方側の端部に上記ステアリングホイールが結合されている。
上記ステアリングシャフトは、アッパジャケット10の軸方向(長手方向)、すなわちロアジャケット9(本体部11)の軸方向(長手方向)に伸縮可能な構成となっている。
また、アッパジャケット10には、図2に示すように、一対のアッパジャケットスリット22、22と、貫通孔23が形成されている。図2は、アッパジャケット10の斜視図である。アッパジャケットスリット22、22及び貫通孔23は、後述する突出部材51をアッパジャケット10に取り付けるために形成されている。
一対のアッパジャケットスリット22、22は、アッパジャケット10の車両前方側の端部からアッパジャケット10の軸方向(長手方向)に沿った長さが所定長さとなるように形成されている。一対のアッパジャケットスリット22、22は、アッパジャケット10の周方向で互いに離間している。
貫通孔23は、アッパジャケット10の周方向で、一対のアッパジャケットスリット22、22の間に貫通形成されている。
ステアリングコラム装置1は、コラムジャケット3及び上記ステアリングシャフトを上記チルト回転中心周りに回転させることで上記ステアリングホイールのチルト位置調整を行う。
また、ステアリングコラム装置1は、コラムジャケット3及び上記ステアリングシャフトを伸縮させることで上記ステアリングホイールのテレスコ位置調整を行う。
ステアリングコラム装置1は、上記チルト位置調整及び上記テレスコ位置調整に備えて第2ブラケット5(ブラケット2)とロアジャケット9とアッパジャケット10の三者の締め付け(ロックまたはクランプ)とその解除(アンロックまたはアンクランプ)を行うロック機構31を有している。
ロック機構31は、ブラケット2の一部を撓み変形させることで、ロアジャケット9及びアッパジャケット10の車両上下方向の揺動動作(チルト位置調整)と、ロアジャケット9に対するアッパジャケット10の車両前後方向の進退動作(テレスコ位置調整)のロックとロック解除を行うものである。
換言すると、ロック機構31は、ブラケット2の一部を撓み変形させることで、ロアジャケット9及びアッパジャケット10をブラケット2に固定(ロック)する。また、ロック機構31は、ブラケット2の一部の撓み変形を解除することで、ロアジャケット9及びアッパジャケット10のブラケット2への固定を解除(ロック解除)することができる。
さらに言えば、ロック機構31は、第2ブラケット5の一対の側壁部6、6の内側への撓み変形量を調整することで、ロアジャケット9の一対のクランプ片14、14の内側への撓み変形量を調整し、ロアジャケット9の本体部11の縮径または縮径の解除を行うものである。
上記チルト位置調整は、ロック機構31により一対の側壁部6、6が内側に撓ませられてロアジャケット9が第2ブラケット5に固定されるとその機能がロックされた状態となる。
上記テレスコ位置調整は、ロック機構31により一対の側壁部6、6が内側に撓ませられ、ロアジャケット9の一対のクランプ片14、14が内側に撓み、ロアジャケット9の本体部11が縮径されてアッパジャケット10がロアジャケット9に固定されるとその機能がロックされた状態となる。
つまり、ステアリングコラム装置1は、ロアジャケット9の本体部11がロック機構31により縮径された状態のとき、上記チルト位置調整及び上記テレスコ位置調整がロックされた状態となる。
ロック機構31は、クランプ軸としての金属製のロックボルト32と、ロックボルト32の一端に固定された樹脂製の操作レバー33と、ロックボルト32が貫通する金属製の可動カム部材34と、ロックボルト32が貫通する金属製の固定カム部材35と、ロックボルト32が貫通するワッシャ36及びスラストベアリング37と、ロックボルト32の他端に取り付けられた金属製のナット38と、から大略構成されている。
可動カム部材34は、操作レバー33に固定され、操作レバー33の操作に伴い回転する。可動カム部材34は、固定カム部材35と対向する端面に、ロックボルト32を囲む環状に、複数のカム山が形成されている。
固定カム部材35は、可動カム部材34と対向する一端側のカム部41と、ロアジャケット9のクランプ孔15aに挿入される角柱部42と、を有している。カム部41は、可動カム部材34と対向する端面に、ロックボルト32を囲む環状に、複数のカム山が形成されている。
なお、固定カム部材35が取り付けられるクランプ孔15aは、角柱部42の外形状に合わせた角孔となっている。つまり、固定カム部材35は、クランプ孔15aに回転が規制された状態で保持されている。
ロック機構31は、可動カム部材34のカム山が固定カム部材35のカム山に乗り上げた状態のとき、ステアリングコラム装置1のチルト位置調整機能及びテレスコ位置調整機能が共にロックされた状態となっている。
ロック機構31は、可動カム部材34と固定カム部材35のカム山同士が互いに乗り上げていると、ロックボルト32がその軸方向で操作レバー33側に引っ張られてナット38と固定カム部材35の間隔が狭められる。
ロアジャケット9は、ナット38と固定カム部材35の間隔が狭められて第2ブラケット5の一対の側壁部6、6の間隔が狭くなると、第2ブラケット5に固定される。また、アッパジャケット10は、ナット38と固定カム部材35の間隔が狭められて第2ブラケット5の一対の側壁部6、6の間隔が狭くなりロアジャケット9の本体部11が縮径されると、ロアジャケット9の本体部11に固定される。
このようなロック状態においては、上記チルト位置調整及び上記テレスコ位置調整ができない状態となる。また、ロック機構31は、可動カム部材34のカム山が相手側の固定カム部材35のカム山同士の間の谷部に落ち込んだ状態のとき、ステアリングコラム装置1のチルト位置調整機能及びテレスコ位置調整機能のロックが共に解除された状態となっている。
ロック機構31は、可動カム部材34のカム山が相手側の固定カム部材35のカム山同士の間の谷部に落ち込んでいると、ロックボルト32の引っ張り軸力が緩められる。ロック機構31は、ロックボルト32の引っ張り軸力が緩められて第2ブラケット5の一対の側壁部6、6等に作用する締め付け力が解除されると、ステアリングコラム装置1のチルト位置調整機能及びテレスコ位置調整機能を共にアンロック状態にする。
このようなアンロック状態においては、チルト用長孔8の形成されている範囲内で、チルト位置調整(車両上下方向での位置調整)が可能となる。また、このようなアンロック状態においては、所定の範囲内で、テレスコ位置調整(車両前後方向での位置調整)が可能となる。
また、ステアリングコラム装置1は、アッパジャケット10の上面に位置してアッパジャケット10の外周側に突出する突出部材51と、突出部材51を介してコラムジャケット3をブラケット2に付勢するばね部材52と、を有している。
突出部材51は、アッパジャケット10に取り付けられている。突出部材51は、例えば、ポリアミド樹脂等の樹脂材料からなり、アッパジャケット10に固定されている。
突出部材51は、図1及び図3に示すように、アッパジャケット10の周方向に互いに離間して対向する一対の脚部53、53と、一対の脚部53、53の上端(一端)が連結された頂部54と、上端(一端)が頂部54に接続されストッパピンとしての中央脚部55と、を有している。図3は、突出部材51の斜視図である。
一対の脚部53、53は、互いに平行となるように形成されているとともに、それぞれの下端がアッパジャケット10の内周面の形状に沿うように折り曲げられている。
一対の脚部53、53は、図4〜図7に示すように、アッパジャケット10の車両前方側の端部に形成された一対のアッパジャケットスリット22、22にアッパジャケット10の軸方向に沿って挿入されている。
図4は、アッパジャケット10に突出部材51とばね部材52を取り付けた状態を示す斜視図である。図5は、ステアリングコラム装置1のアッパジャケット軸方向に沿った要部断面図である。図6及び図7は、ステアリングコラム装置1の要部を示す斜視図である。なお、図6及び図7においては、便宜上、ロアジャケット9を省略している。
中央脚部55は、一対の脚部53、53の間に位置している。換言すると、中央脚部55は、アッパジャケット10の周方向で一対の脚部53、53の間に位置している。
中央脚部55は、円柱形状を呈し、アッパジャケット10の形成された貫通孔23と略同一径となるように形成されている。
中央脚部55は、他端がアッパジャケット10の形成された貫通孔23に挿入可能となるように、アッパジャケット10の径方向に沿った長さが設定される。つまり、中央脚部55は、基端側が貫通孔23によりアッパジャケット10に引っかかっている。
突出部材51がアッパジャケット10に取り付けられた状態においては、図4〜図6に示すように、中央脚部55の他端は貫通孔23を貫通してアッパジャケット10の内周面から突出している。
中央脚部55は、アッパジャケット10がロアジャケット9に対してアッパジャケット10の軸方向に沿って車両後方側に所定量移動すると、ばね部材52の挿入端部59(後述)の先端61(後述)が突き当たる位置に設けられている。
なお、中央脚部55は、基端を貫通孔23よりも大径に形成し、貫通孔23を通過させた大径の基端をアッパジャケット10からの抜け止めとしてもよい。
ばね部材52は、例えば、ピアノ線(例えばSWP−B)等からなる金属製の線材を折り曲げて形成され、突出部材51に車両前後方向に沿って進退動作可能に取り付けられている。ばね部材52は、総じて突出部材51よりも強度の高い材料からなっている。
ばね部材52は、図1、図8に示すように、突出部材51の頂部54に突き当てることが可能な前方位置規制部としての接続部58と、接続部58を介して連結された挿入端部59と固定端部60と、を有している。ばね部材52は、挿入端部59の先端61を中央脚部55に突き当てることが可能となっている。ばね部材52は、全体が車両上下方向でU字形状を呈している。図8は、ばね部材52の斜視図である。
接続部58は、互いに平行な一対の第1線材部65、65によって構成されている。
挿入端部59は、互いに平行な直線状の一対の第2線材部66、66と、一対の第2線材部66、66の車両後方側の端部を連結する直線状の第3線材部67と、によって構成され、全体がU字形状を呈している。第2線材部66、66は、車両前方側の端部が第1線材部65、65の車両下方側の端部に連結される。
固定端部60は、互いに平行な一対の第4線材部68、68によって構成されている。第4線材部68、68は、車両前方側の端部が第1線材部65、65の車両上方側の端部に連結される。
換言すれば、ばね部材52は、例えば一本の線材を折り曲げることで形成され、一本の線材の両端部分である一対の第4線材部68、68が固定端部60を構成する。ばね部材52は、例えば一本の線材を折り曲げることで形成され、一本の線材の中央部分をU字形状に折り曲げてなる一対の第2線材部66、66及び第3線材部67が挿入端部59を構成する。ばね部材52は、例えば一本の線材を折り曲げることで形成され、一本の線材の一端部分と一本の線材の中央部分との間の部分及び一本の線材の他端部分と一本の線材の中央部分との間の部分である一対の第1線材部65、65が接続部58を構成する。ばね部材52は、一対の第2線材部66、66と一対の第4線材部68、68とが一対の第1線材部65、65を介して車両上下方向で全体がU字形状となるように接続されている。
挿入端部59は、車両前後方向に沿って延びている。換言すれば、挿入端部59は、アッパジャケット10の軸方向(長手方向)に沿って延びている。挿入端部59は、車両の上下方向で挿入端部59と固定端部60とが離間した状態で突出部材51の頂部54とアッパジャケット10の外周面との間に形成される隙間に挿入されている。
挿入端部59は、アッパジャケット10の軸方向で車両後方側に位置する先端61がアッパジャケット10の周方向で中央脚部55を横切るように連続している。挿入端部59の先端61は、アッパジャケット10が車両後方側に所定量移動すると中央脚部55に突き当てられる。ばね部材52は、アッパジャケット10が車両後方側に所定量移動すると挿入端部59の先端61が突き当たるように設定されている。換言すれば、中央脚部55は、アッパジャケット10が車両後方側に所定量移動すると挿入端部59の先端61が突き当たる位置に設定されている。
固定端部60は、アッパジャケット10の軸方向(長手方向)に沿って延びている。固定端部60は、車両の上下方向で挿入端部59と固定端部60とが離間した状態で第1ブラケット4に取り付けられている。固定端部60を構成する一対の第4線材部68、68は、階段状に折り曲げられた先端部分が第1ブラケット4に形成された貫通孔71、71を貫通し、第1ブラケット4の上面と下面に引っかかった状態となる。
ばね部材52は、図4〜図7に示すように、第1ブラケット4とアッパジャケット10との間に取り付けた際に、全体の形状が車両の上下方向で略U字形状となり、突出部材51に挿入端部59が引っかかった状態となる。つまり、ばね部材52は、突出部材51を介してコラムジャケット3をブラケット2に付勢することができる。
上述した実施例のステアリングコラム装置1においては、ロック機構31がロック解除状態のときに、ばね部材52のばね力を利用して、コラムジャケット3をブラケット2に付勢することができる。そのため、ステアリングコラム装置1は、ロック解除時に、ばね部材52のばね力を利用してアッパジャケット10のステアリングホイール回転方向の動き(緩み、がた)を緩和吸収することができる。すなわち、ステアリングコラム装置1は、ロック機構31のロック解除時に、アッパジャケット10の回転を抑制することができる。詳述すると、ステアリングコラム装置1は、ロック解除時に、アッパジャケット10の長手方向に沿ったアッパジャケット中心軸線を回転中心とするアッパジャケット10の動きを緩和吸収することができる。
そのため、ステアリングコラム装置1は、ロック機構31がロック解除状態のときに、アッパジャケット10に運転者が接触する等して外力が作用してもアッパジャケット中心軸線周りにアッパジャケット10が動いてしまうことを抑制することができ、運転者に違和感を与えないようにできる。
例えば、アッパジャケット10にコンビネーションスイッチが取り付けられているような場合、ロック機構31がロック解除状態のときに、上記コンビネーションスイッチに運転者が触れる上記ステアリングホイールが回転し、運転者に違和感を与える虞がある。
そして、突出部材51は、例えば二次衝突時に、ばね部材52の接続部58が所定量A以上(例えば2kN以上)の力で突き当てられると、破断することによって突き当てられた際のエネルギーを吸収できるように設定されている。詳述すると、突出部材51は、例えば二次衝突時に、ばね部材52の接続部58が頂部54に所定量A以上の力で突き当てられると、中央脚部55を残して、一対の脚部53、53もしくは一対の脚部53、53と頂部54との接続部分が破断するよう設定されている。二次衝突とは、車両の衝突時に生じる運転者と上記ステアリングホイールとの衝突である。
所定量Aは、一対の脚部53、53及び頂部54の肉厚や車両前後方向に沿った幅寸法を調整することで、変更可能である。つまり、突出部材51は、一対の脚部53、53及び頂部54の肉厚や車両前後方向に沿った幅寸法を調整することで、ばね部材52の接続部58が所定量A以上の力で突き当てられた際に破断するように設定できる。
これにより、ステアリングコラム装置1は、少ない部品点数で、二次衝突時等で生じる衝撃エネルギーを吸収する構成を得ることができる。すなわち、ステアリングコラム装置1は、ロアジャケット9をブラケット2に弾性支持するばね部材52を利用してアッパジャケット10に設けた突出部材51を破断させることにより、少ない部品点数で、二次衝突時等で生じる衝撃エネルギーを吸収することが可能となる。
また、アッパジャケット10は、ばね部材52の挿入端部59の先端61が突出部材51の中央脚部55に突き当てられることで、ロアジャケット9に対する車両後方側への最大移動位置が規制される。そして、突出部材51は、ばね部材52の接続部58が衝突して破断する場合でも中央脚部55を残した状態で破断する。そのため、ステアリングコラム装置1は、例えば二次衝突時等の場面で、ロアジャケット9からアッパジャケット10が誤って引き抜かれてしまうことを防止できる。
なお、突出部材51の中央脚部55は、ストッパピンとして突出部材51と別部品として構成するようにしてもよい。突出部材51の中央脚部55をストッパピンとして突出部材51と別部品にした場合には、アッパジャケット10の軸方向で、ストッパピンの位置を突出部材51と異なる位置に設定することも可能である。
また、突出部材51は、ばね部材52の接続部58が所定量A以上の力で突き当てられた際に中央脚部55を残して破断するような材料であれば樹脂製に限定されるものではない。
上述した実施例では、突出部材51を破断させてエネルギー吸収する際に、突出部材51の頂部54にばね部材52を突き当てて突出部材51を破断させているが、突出部材51の一対の脚部53、53にばね部材52を突き当てて突出部材51を破断させるようにしてもよい。
上述した実施例では、一対の脚部53、53の下端部(他端部)は、それぞれアッパジャケット10の周方向で、突出部材51の外側にそれぞれ折り曲げられた形状となっているが、突出部材51の内側にそれぞれ折り曲げられた形状としてもよい。
なお、本発明は、チルト位置調整を行う機構が必須の構成要素ではなく、例えばチルト位置調整を行う機構を具備しないステアリングコラム装置にも適用可能である。
1…ステアリングコラム装置
2…ブラケット
3…コラムジャケット
4…第1ブラケット
5…第2ブラケット
9…ロアジャケット
10…アッパジャケット
14…クランプ片
31…ロック機構
32…ロックボルト
51…突出部材
52…ばね部材
53…脚部
54…頂部
55…中央脚部(ストッパピン)
58…接続部(前方位置規制部)
59…挿入端部
60…固定端部

Claims (6)

  1. 車体に支持されるブラケットと、
    上記ブラケットに支持されるロアジャケットと、
    上記ロアジャケットに車両前後方向に進退動作可能に支持されるアッパジャケットと、
    上記アッパジャケットに取り付けられ、当該アッパジャケットの外周から突出する突出部材と、
    上記ブラケットに固定され、かつ上記突出部材に車両前後方向に沿って進退動作可能に取り付けられるとともに、上記突出部材を介して上記ロアジャケット及び上記アッパジャケットを上記ブラケットに付勢するばね部材と、を有し、
    上記ばね部材は、上記アッパジャケットが車両前方側に所定量移動すると上記突出部材に突き当てられる前方位置規制部を有し、
    上記突出部材は、上記前方位置規制部が所定量以上の力で突き当てられると、破断することによって突き当てられた際のエネルギーを吸収することを特徴とするステアリングコラム装置。
  2. 上記アッパジャケットの外周面から突出するストッパピンを有し、
    上記突出部材は、上記アッパジャケットの周方向に互いに離間して対向する一対の脚部と、上記一対の脚部の一端を連結する頂部と、を有し、
    上記ばね部材は、上記頂部と上記アッパジャケットの外周面との間に挿入され、車両前後方向に沿って延びる挿入端部と、上記ブラケットに固定される固定端部と、を有し、上記挿入端部と上記固定端部が上記アッパジャケットの径方向に沿って延びる上記前方位置規制部によって接続されて全体がU字形状を呈し、
    上記ストッパピンは、上記アッパジャケットが車両後方側に所定量移動すると上記挿入端部の先端が突き当たる位置に設定することを特徴とする請求項1に記載のステアリングコラム装置。
  3. 上記ロアジャケット及び上記アッパジャケットを上記ブラケットに固定するロック機構を有し、
    上記ばね部材は、上記ロック機構が上記ロアジャケット及び上記アッパジャケットを上記ブラケットに固定していないときに上記挿入端部が上記頂部を支持することで、上記ロアジャケットを上記ブラケットに付勢することを特徴とする請求項2に記載のステアリングコラム装置。
  4. 上記ストッパピンは、上記頂部と一体に形成され、
    上記突出部材は、上記ばね部材の上記前方位置規制部が上記頂部に所定量以上の力で突き当てられると、上記ストッパピンを残して、上記一対の脚部もしくは上記一対の脚部と上記頂部との接続部分が破断するよう設定することを特徴とする請求項2または3に記載のステアリングコラム装置。
  5. 上記突出部材は、上記一対の脚部及び上記頂部の肉厚や車両前後方向に沿った幅寸法を調整することで、上記前方位置規制部が上記突出部材に所定量以上の力で突き当てられた際に破断することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のステアリングコラム装置。
  6. 上記ばね部材は、上記突出部材よりも強度の高い材料からなっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のステアリングコラム装置。
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