JP2021034933A - 撮像素子、撮像装置、制御方法、およびプログラム - Google Patents

撮像素子、撮像装置、制御方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】被写体に関するイベントをより適切に検出する撮像素子を提供する。【解決手段】撮像素子が、複数の画素を各々が含む複数の画素ブロックを有する画素部と、被写体に関するイベントの発生を検出するイベント検出部と、通常モードとイベント検出モードとを切り替えるモード制御部と、を有する。イベント検出モードにおいて、画素部は、画素ブロックが含む複数の画素が生成する画素信号を画素ブロックごとに加算して出力する。イベント検出部は、現在の加算出力と過去の加算出力とを画素ブロックのそれぞれにおいて比較して取得した第1比較結果と、隣接する画素ブロックのペアにおける現在の加算出力の比または差である現在の周辺比または周辺差と、ペアにおける過去の加算出力の比または差である過去の周辺比または周辺差とを、複数のペアのそれぞれにおいて比較して取得した第2比較結果とに応じて検出結果を出力する。【選択図】図13

Description

本発明は、被写体に関するイベントを検出する撮像素子、撮像装置、制御方法、およびプログラムに関する。
近年、被写体の動き等、被写体に関するイベントを検出する撮像装置が使用されている。イベントを検出する撮像装置は、例えば、交通や防犯等、被写体の動きを捉えることを要する分野において使用される。
以上の撮像装置において、イベントが発生するまでは画素加算によってAD変換の回数を低減することで消費電力を低減することが提案されている。また、イベントの発生後は画素加算をせずにAD変換を実行することで所望の解像度を有する動画を取得して記録することが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2018−022935号公報
特許文献1の技術では、被写体に関するイベントが生じていないのにイベントとして検出されるケースが発生し得る。例えば、撮像対象である部屋の照明が消えると、撮像対象(画角)の全体に亘って輝度が低下するので、被写体に動きが生じていないにも関わらずイベントとして検出される可能性がある。
以上の事情に鑑み、本発明は、被写体に関するイベントをより適切に検出できる撮像素子、撮像装置、制御方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の撮像素子は、2次元的に配置され各々が画素信号を生成する複数の画素を各々が含む複数の画素ブロックを有する画素部と、前記画素部からの出力に基づいて被写体に関するイベントの発生を検出するイベント検出部と、前記イベント検出部による検出結果に基づいて通常モードとイベント検出モードとを切り替えるモード制御部と、を備え、前記イベント検出モードにおいて、前記画素部は、前記画素ブロックが含む複数の前記画素が生成する前記画素信号を前記画素ブロックごとに加算して出力し、前記イベント検出部は、現在の加算出力と過去の加算出力とを前記画素ブロックのそれぞれにおいて比較して取得した第1比較結果と、隣接する前記画素ブロックのペアにおける前記現在の加算出力の比または差である現在の周辺比または周辺差と、前記ペアにおける前記過去の加算出力の比または差である過去の周辺比または周辺差とを、複数の前記ペアのそれぞれにおいて比較して取得した第2比較結果とに応じて前記検出結果を出力する、ことを特徴とする。
本発明によれば、被写体に関するイベントをより適切に検出できる。
本発明の第1実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る撮像素子の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る画素部の概略構成を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る4個の画素(画素ブロック)の等価回路図である。 本発明の第1実施形態に係るイベント検出部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る第1加算保持部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る第2加算保持部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る第1比保持部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る比較部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るモード制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態における撮像画像(屋内の風景画像)の例である。 図11の例の前フレームおよび後フレームにおける加算データおよび周辺比の具体例を示す説明図である。 本発明の第1実施形態におけるモード制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るイベント検出部の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る第1差保持部の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態における被写体の移動検出の説明図である。 本発明の第2実施形態において取得されるフレーム(データ)を検出フレームレートごとに時系列的に示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態における検出フレームレートの調整処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における除外処理を適用すべきケースを例示する説明図である。 本発明の第3実施形態に係るイベント検出部の構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態におけるモード制御処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下に説明される各実施形態は、本発明を実現可能な構成の一例に過ぎない。以下の各実施形態は、本発明が適用される装置の構成や各種の条件に応じて適宜に修正または変更することが可能である。また、以下の各実施形態に含まれる要素の組合せの全てが本発明を実現するに必須であるとは限られず、要素の一部を適宜に省略することが可能である。したがって、本発明の範囲は、以下の各実施形態に記載される構成によって限定されるものではない。また、相互に矛盾のない限りにおいて実施形態内に記載された複数の構成を組み合わせた構成も採用可能である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る撮像装置100の構成を示すブロック図である。図示の通り、撮像装置100は、レンズユニット101、画像処理部109、記録部110、メモリ部111、制御部112、表示部113、操作部114、バス120、および撮像素子200を有する。
レンズユニット101は、例えば、複数のレンズ、合焦機構、および絞り機構等を有するレンズ鏡筒であって、被写体からの入射光を集光して撮像素子200の撮像面上に被写体像を結像させる。撮像素子200の詳細については後述される。
画像処理部109は、撮像素子200が出力した画像データに対して色マトリクス処理やガンマ処理等の現像処理を含む種々の画像処理を実行する集積回路である。
制御部112は、撮像装置100の動作を統合的に制御する制御回路であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)を用いて構成される。制御部112は、例えば、撮像素子200の駆動および画像処理部109による画像処理を少なくとも部分的に制御する。なお、制御部112が、撮像素子200または画像処理部109に設けられていてもよい。
記録部110は、撮影された静止画や動画を記録する記録媒体であって、例えば、フラッシュメモリである。記録部110は、撮像装置100に着脱可能な媒体であってもよいし、撮像装置100に内蔵された媒体であってもよいし、これらの組合せであってもよい。
メモリ部111は、画像処理部109および制御部112のワーキングメモリとして機能するRAM、並びに制御に用いられるデータおよびプログラムが格納されたROM等の記憶素子を有する。
制御部112は、記録部110およびメモリ部111におけるデータの入出力を制御する。画像処理部109は、処理を終えた画像データを記録部110に出力して保存させる。
表示部113は、画像処理部109から出力された画像データや後述される動作モード等の情報を制御部112の制御に基づいて表示する表示装置であって、例えば、有機ELディスプレイまたは液晶ディスプレイである。
操作部114は、撮影モードや撮影条件(所望のF値、ISO、露光時間等)、撮影指示等に関するユーザからの操作入力を受け付けて操作信号を生成し制御部112等に供給する要素である。操作部114は、例えば、レリーズボタン、モードダイヤル、電子ダイヤル、設定ボタン、タッチパネル等を含んで構成される。
バス120は、要素間でデータを伝送する伝送経路であって、撮像素子200、画像処理部109、記録部110、メモリ部111、制御部112、表示部113、および操作部114に共通して接続される。
図2から図4を参照して、本実施形態における撮像素子200の構成および加算動作について説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係る撮像素子200の構成を示すブロック図である。図3は、撮像素子200が有する画素部201の概略構成を示す説明図である。図4は、画素部201内の4個の画素230(画素ブロック240)の等価回路図である。
図2に示すように、撮像素子200は、画素部201、AD変換部202、水平走査部203、画素制御部204、モード制御部205、露出制御部206、イベント検出部207、垂直走査部209、およびスイッチ210を有する。以上の要素のうち、少なくとも画素制御部204、モード制御部205、露出制御部206、およびイベント検出部207は、機能的な構成要素である機能ブロックであってよい。以上の機能ブロックは、撮像素子200に設けられた1個以上のCPU等のプロセッサが不図示のメモリに記憶された制御プログラムを実行することによって実現されてよい。また、以上の機能ブロックが、それぞれ専用の回路によって実現されてよい。モード制御部205およびイベント検出部207等に含まれる各部についても同様である。したがって、以下の説明に係る各処理は、撮像素子200に設けられた1個以上のプロセッサによって実行されてもよく、専用の回路によって実行されてもよく、これらの組合せによって実行されてもよい。
画素部201は、2次元格子状に(すなわち、行列状に)配置され、各々が光電変換を行って画素信号を出力する複数の画素230を有する。以下、所定の方向(例えば、水平方向)に連続的に配列された画素230の集合を「行(画素行)」と称し、上記の「行」に対して直交する方向(例えば、垂直方向)に連続的に配列された画素230の集合を「列(画素列)」と称する場合がある。
画素制御部204は、撮像素子200内の各要素を統合的に制御すると共に、画像処理部109や制御部112等の外部要素と制御信号を入出力する。
垂直走査部209は、画素部201内の画素230の選択と電荷の読出しを制御する制御信号を画素行ごとに供給して各画素230を駆動することで、露光量に応じたレベルのアナログ信号を画素部201から出力させる。詳細は後述するが、以上の垂直走査部209の動作は、モード制御部205からのモード信号MODEと露出制御部206からの露出制御信号とに基づいて画素制御部204によって制御される。モード信号MODEは、撮像環境の変化をイベントとして検出するイベント検出モードと通常の撮像動作を実行する通常モードとのいずれかのモードに従った動作を指示する信号である。
AD変換部202は、画素部201から出力されたアナログ信号(画素信号、加算信号)をデジタルデータ(画像データ、加算データ)にAD変換して、スイッチ210に出力する。
スイッチ210は、モード制御部205が出力するモード信号MODEに従ってAD変換部202が出力したデータの供給先を切り替える。モード信号MODEがイベント検出モードを示す場合、スイッチ210は、AD変換部202からの出力(すなわち、画素ブロックごとの加算データ)をイベント検出部207に供給する。他方、モード信号MODEが通常モードを示す場合、スイッチ210は、AD変換部202からの出力(すなわち、画素ごとの画像データ)を画像処理部109に供給する。すなわち、通常モードにおいては、撮像素子200から出力された画素230ごとの画像データが画像処理部109に供給される。
図3に示すように、画素部201内に2次元的に配置された複数の画素230は、所定数の画素230を各々が含む複数の画素ブロック240に分画されている。詳細は後述するが、画素ブロック240は、本実施形態のイベント検出を実行する際に取得される加算データの加算単位となる加算ブロックである。本実施形態では、1個の画素ブロック240が2行2列の4個の画素230を有するが、1個の画素ブロック240が含む行数および列数は本実施形態の構成に限定されない。例えば、画素ブロック240が4行4列の16個の画素230を有してもよい。
各画素230には、行方向(水平方向)および列方向(垂直方向)に亘って複数の信号線が接続されている。信号線を介した制御信号の供給によって各画素230の動作が制御される。
行方向に関して、画素230には、リセット信号RST1,RST2,…を供給するリセット制御線、行選択信号SEL1,SEL2,…を供給する行選択制御線、および転送信号TX1,TX2,…を供給する転送制御線がそれぞれ接続されている。また、画素ブロック240には、加算制御信号ADD1,ADD2,…を供給する加算制御線、および加算後選択信号ADD_SEL1,ADD_SEL2,…を供給する加算後選択制御線がそれぞれ接続されている。以上の各制御信号は、画素制御部204の制御の下、垂直走査部209から各制御線へ供給される。
1個の画素ブロック240について見ると、1本の加算制御線および1本の加算後選択制御線に加え、2本のリセット制御線、2本の行選択制御線、および2本の転送制御線が接続されている。
列方向に関して、画素230には、画素230からの出力先となる垂直信号線410−1,410−2,…がそれぞれ接続されている。上記した行方向の信号線によって行ごとに選択的に駆動された画素230からの出力が、垂直信号線410を介してAD変換部202に入力される。
通常モードでは、個々の画素230から信号がそれぞれ出力される。一方、イベント検出モードでは、画素ブロック240内の複数の画素230が生成した画素信号を加算した加算信号が、1個の画素230から出力される。
図4に示すように、1個の画素ブロック240には4個の画素230が2行2列に配置されている。各画素230は、フォトダイオード(以下、PDと称する)406と、転送スイッチ405と、フローティングディフュージョン(以下、FDと称する)407と、ソースフォロアアンプ408と、行選択スイッチ409と、リセットスイッチ404とを有する。ソースフォロアアンプ408は、垂直信号線410に接続された定電流源411と共に構成されている。
PD406は、入射光を光電変換することで生成された電荷を蓄積する。PD406に蓄積している電荷は、転送制御線に転送信号TXが供給されることで導通状態となった転送スイッチ405を介して、FD407に転送される。FD407は、電荷を一時的に蓄積すると共に蓄積した電荷を電圧信号に変換する電荷電圧変換部として機能する。ソースフォロアアンプ408は、FD407に蓄積された電荷に基づく電圧信号を増幅する。ソースフォロアアンプ408が出力する電圧信号(画素信号)は、行選択制御線に行選択信号SELが供給されることで導通状態となった行選択スイッチ409を介して、垂直信号線410に出力される。
FD407に一時的に蓄積された電荷は、リセット制御線にリセット信号RSTが供給されることで導通状態となったリセットスイッチ404を介してリセットされる。また、PD406に蓄積された電荷は、リセット信号RSTおよび転送信号TXの供給によってそれぞれ導通状態となった転送スイッチ405およびリセットスイッチ404を介してリセットされる。
通常モードでは、垂直走査部209による制御の下、画素ブロック240内の4個の画素230が、それぞれ画素信号を垂直信号線410に出力する。
他方、イベント検出モードでは、垂直走査部209が加算制御信号ADDを供給して4個のスイッチ412−1〜4を導通状態にすることで、4個のFD407−1〜4に転送および蓄積された画素信号を加算平均する。次いで、垂直走査部209は、OR素子413を介して加算後選択信号ADD_SELを行選択スイッチ409−3に供給して導通状態とすることで、加算平均された加算信号を画素230−3から垂直信号線410−1に出力する。以上のように、イベント検出モードでは、画素ブロック240内の複数の画素230のFD407に蓄積された画素信号を加算することで得られた加算信号を画素ブロック240から出力する。加算信号は、AD変換部202にてAD変換され加算データとして出力される。
以上のように、通常モードとイベント検出モードとが切り替わることによって、垂直走査部209が供給する制御信号も変化する。
次いで、図2を再び参照して、本実施形態に係る撮像素子200が実行するモード制御について説明する。
イベント検出モードで撮像素子200が稼働している際、1フレームにおける加算データの出力数Mは、画像データの解像度と加算単位(画素ブロック240内の画素230の数)とに応じて定まる。画素部201に配置されている画素230の行数がIかつ列数がJの場合であって、前述のように4個の画素230を加算単位として信号が加算されるときの加算データの出力数Mは、以下の式(1)にて示される。I、J、およびMはいずれも自然数(1以上の整数)である。
M=(I×J)/4 ……式(1)
前述したように、撮像素子200のイベント検出部207には、イベント検出モードにおいて、画素部201ひいてはAD変換部202からの出力(加算データ)が供給される。イベント検出部207は、2つのフレーム間の加算データの差分に基づいて所定のイベントの有無を検出し、検出結果DETをモード制御部205に出力する。例えば、撮像装置100の画角内に新たな被写体が進入すると、イベント検出部207は、その被写体の動きをイベントとして検出する。加えて、イベント検出部207は、AD変換部202から出力されたM個の加算データを積算して輝度積分データを取得し、露出制御部206に出力する。輝度積分データは、画像データ全体の測光量に相当する。イベント検出部207の詳細については、さらに後述される。
露出制御部206は、イベント検出部207からの輝度積分データ(測光量)に基づいて、画素部201の露光量を制御する露光制御信号を画素制御部204に出力する。露光制御信号は、典型的には露光時間を示すが、他の制御可能な要素、例えば、レンズユニット101の絞り機構における絞り値を示してもよい。
モード制御部205は、通常モードおよびイベント検出モードを含む複数のモードのいずれかを示すモード信号MODEを、画素制御部204およびスイッチ210に供給する。モード制御部205は、ユーザからの指示を受けると、イベント検出モードでの動作が開始されるようにイベント検出モードを示すモード信号MODE−dを出力する。また、モード制御部205は、イベント検出モードにおいて、所定のイベントの発生を示す検出結果DETがイベント検出部207から入力されると、通常モードを示すモード信号MODE−nに切り替える。
通常モードでは、画素230ごとにAD変換が実行されるので、AD変換部202が実行するAD変換の回数は画素230の総数に相当する(I×J)回である。一方で、イベント検出モードでは、画素ブロック240ごとにAD変換が実行されるので、AD変換部202が実行するAD変換の回数はM(=(I×J)/4)回である。また、イベント検出モードでは画素ブロック240ごとに信号を読み出すので、通常モードと比較して読出しに要する消費電力も少ない。加えて、イベント検出モードでは画像処理部109にデータが出力されないので、通常モードで実行されるような画像処理が実行されない。したがって、イベント検出モードにおける消費電力は、通常モードにおける消費電力よりも少ない。
図5は、本発明の第1実施形態に係る撮像素子200のイベント検出部207の構成を示すブロック図である。イベント検出部207は、第1加算保持部2100、第2加算保持部2200、第1比保持部2300、第2比保持部2400、周辺比差分算出部2500、積算部282、輝度差分算出部284、および比較部285を有する。
第1加算保持部2100は、AD変換部202から供給された出力(加算データ)を最初に保持する要素である。第1加算保持部2100が保持する加算データは、現在(現フレーム)に対応するデータである。第1加算保持部2100は、保持している現フレームの加算データを、第2加算保持部2200、輝度差分算出部284、および第1比保持部2300に出力する。
第2加算保持部2200は、第1加算保持部2100から出力された加算データを保持する要素である。第2加算保持部2200が保持する加算データは、過去(前フレーム)に対応するデータである。第2加算保持部2200は、第1加算保持部2100に次フレームの加算データが供給される前に、第1加算保持部2100から加算データを取得する。第2加算保持部2200は、保持している前フレームの加算データを輝度差分算出部284に出力する。
輝度差分算出部284は、第1加算保持部2100からの現在(現フレーム)の加算データと、第2加算保持部2200からの過去(前フレーム)の加算データとの差分を算出する。より具体的には、輝度差分算出部284は、現フレームの加算データと前フレームの加算データとを加算単位(画素ブロック240)ごとに比較して、絶対値が最も大きい差分を代表差分値(第1比較結果)として比較部285に出力する。
積算部282は、第1加算保持部2100から出力された1フレーム当たりM個の加算データを積算する要素である。積算部282は、加算データを積算して取得したデータを輝度積分データとして露出制御部206に出力する。
図6および図7を参照して、第1加算保持部2100および第2加算保持部2200を詳細に説明する。
図6は、本発明の第1実施形態に係る第1加算保持部2100の構成を示すブロック図である。第1加算保持部2100は、入力選択部2101、出力選択部2102、および複数の加算データ記憶部2103(2103−00,2103−01,…)を有する。入力選択部2101は、イベント検出部207から入力された加算データを記憶すべき加算データ記憶部2103を選択する。複数の加算データ記憶部2103は、入力された加算データを順次に記憶する記憶媒体であって、画素部201内の画素ブロック240と同じ数(M個)存在すると好適である。出力選択部2102は、複数の加算データ記憶部2103に記憶された加算データを順次に出力する。
図7は、本発明の第1実施形態に係る第2加算保持部2200の構成を示すブロック図である。第2加算保持部2200は、入力選択部2201、出力選択部2202、および複数の加算データ記憶部2203(2203−00,2203−01,…)を有する。入力選択部2201は、第1加算保持部2100から入力された加算データを記憶すべき加算データ記憶部2203を選択する。複数の加算データ記憶部2203は、入力された加算データを順次に記憶する記憶媒体であって、画素部201内の画素ブロック240と同じ数(M個)存在すると好適である。出力選択部2202は、複数の加算データ記憶部2203に記憶された加算データを順次に出力する。
図5を再び参照して、イベント検出部207の構成をさらに説明する。
第1比保持部2300は、第1加算保持部2100から供給された現在(現フレーム)の画素ブロック240(加算ブロック)ごとの加算データに基づいて、隣接する画素ブロック240のペアごとに周辺比データを算出して保持する要素である。第1比保持部2300が保持する周辺比データは、現在(現フレーム)に対応するデータである。第1比保持部2300は、保持している現フレームの周辺比データを第2比保持部2400および周辺比差分算出部2500に出力する。周辺比データの詳細については図8を参照して後述する。
第2比保持部2400は、第1比保持部2300が算出して出力した周辺比データを保持する要素である。第2比保持部2400が保持する周辺比データは、過去(前フレーム)に対応するデータである。第2比保持部2400は、第1比保持部2300に次フレームの加算データが供給される前に、第1比保持部2300から加算データおよび周辺比データを取得する。第2比保持部2400は、保持している前フレームの周辺比データを周辺比差分算出部2500に出力する。
図8を参照して、第1比保持部2300および周辺比データについて詳細に説明する。図8は、本発明の第1実施形態に係る第1比保持部2300の構成を示すブロック図である。
第1比保持部2300は、入力選択部2301、出力選択部2302、および複数の比データ記憶部2303を有する。第1比保持部2300には、第1加算保持部2100からM個の画素ブロック240に対応するP行R列の加算データが入力され、P行R列に配置されたM個(M=P×R)の比データ記憶部2303に記憶される。以下、周辺比データの算出について複数の例が提示される。
まず、1行目1列目の加算データ(0,0)を記憶する比データ記憶部2303(0,0)について、さらに、1列目(左端列)にある複数の比データ記憶部2303について説明する。以下、「x行目y列目の加算データ(x−1,y−1)」を、単に「加算データ(x−1,y−1)」と称する場合がある。
比データ記憶部2303(0,0)には、1行目1列目の加算ブロックの加算データ(0,0)と、その周辺に位置する加算ブロック(比データ記憶部2303)の加算データとの比が、周辺比データとして記憶される。具体的には、比データ記憶部2303(0,0)には、周辺比データとして「加算データ(0,1)/加算データ(0,0)」、「加算データ(1,0)/加算データ(0,0)」および「加算データ(1,1)/加算データ(0,0)」が算出され記憶される。
すなわち、比データ記憶部2303(0,0)の加算データ(0,0)と、比データ記憶部2303(0,0)の右隣、下隣、右下隣の比データ記憶部2303の加算データのそれぞれとの周辺比データが算出され記憶される。本明細書において、周辺比データの算出対象である隣接する2つの加算ブロック(比データ記憶部2303)の加算データの組(例えば、加算データ(0,0)と加算データ(1,0)との組)を「加算データペア」と称する場合がある。
1列目(左端列)の2行目以降の比データ記憶部2303についても同様に、その比データ記憶部2303の加算データと、その比データ記憶部2303の右隣、下隣、右下隣の比データ記憶部2303の加算データのそれぞれとの周辺比が算出され記憶される。ただし、1列目P行目の比データ記憶部2303(P−1,0)には下隣および右下隣の比データ記憶部2303が存在しないので、右隣の比データ記憶部2303(P−1,1)の加算データとの周辺比が算出され記憶される。
加算ブロックの各々について全ての加算データペアの周辺比データを算出すると、結果として比計算にオーバーラップが生じる。例えば、比データ記憶部2303(1,0)にて算出すべき周辺比「加算データ(0,0)/加算データ(1,0)」は、比データ記憶部2303(0,0)が既に記憶している周辺比「加算データ(1,0)/加算データ(0,0)」の逆数である。
従って、比データ記憶部2303(1,0)で周辺比「加算データ(0,0)/加算データ(1,0)」を算出せずとも同一の加算データペアによる周辺比「加算データ(1,0)/加算データ(0,0)」の逆数を取れば所望の周辺比データを取得できる。したがって、本実施形態の第1比保持部2300においては、各加算データペアについての周辺比データが1回だけ算出されいずれかの比データ記憶部2303に記憶される。例えば、比データ記憶部2303(0,0)が周辺比「加算データ(1,0)/加算データ(0,0)」を記憶している場合、比データ記憶部2303(1,0)は周辺比「加算データ(0,0)/加算データ(1,0)」を記憶しない。
次いで、1行目2列目の加算データ(0,1)を記憶する比データ記憶部2303(0,1)について、さらに、2列目から(R−1)列目までにある複数の比データ記憶部2303について説明する。前述と同様に、比データ記憶部2303(0,1)には、1行目2列目の加算ブロックの加算データ(0,1)と、その周辺に位置する加算ブロック(比データ記憶部2303)の加算データとの比が、周辺比データとして記憶される。また、前述の通り、既に算出された加算データペアについての周辺比データは算出されない。従って、比データ記憶部2303(0,1)には、「加算データ(0,2)/加算データ(0,1)」、「加算データ(1,0)/加算データ(0,1)」、「加算データ(1,1)/加算データ(0,1)」および「加算データ(1,2)/加算データ(0,1)」が算出され記憶される。
2列目の2行目以降の比データ記憶部2303についても同様にその比データ記憶部2303の加算データとその比データ記憶部2303の右隣、左下隣、下隣、右下隣の比データ記憶部2303の加算データのそれぞれとの周辺比データが算出され記憶される。ただし、1列目と同様、2列目P行目の比データ記憶部2303(P−1,1)には左下隣、下隣、右下隣の比データ記憶部2303が存在しないので、右隣の比データ記憶部2303(P−1,2)の加算データとの周辺比データが算出され記憶される。3列目から(R−1)列目までの比データ記憶部2303についても、上記と同様である。
次いで、R列目(右端列)の加算データ(0〜P−1,R−1)を記憶する比データ記憶部2303(0〜P−1,R−1)について説明する。基本的には、上述した2列目から(R−1)列目までにある比データ記憶部2303と同様である。ただし、R列目(右端列)の比データ記憶部2303(0〜P−2,R−1)には右隣および右下隣の比データ記憶部2303が存在しないので、左下隣および下隣の比データ記憶部2303の加算データとの周辺比データが算出され記憶される。また、P行目R列目の比データ記憶部2303(0〜P−1,R−1)には右隣、左下隣、下隣、右下隣の比データ記憶部2303が存在しないので、周辺比データが算出も記憶もされない。
以上のように、第1比保持部2300は、画素ブロック240にそれぞれ対応する加算データを用いて、1つの画素ブロック240の加算データとその周辺の画素ブロック240の加算データとの比である周辺比データを算出して記憶する。第2比保持部2400は、図8を参照して上述したのと同様の構成を有しており、第1比保持部2300が算出した現フレームにおける周辺比データを前フレームの周辺比データとして記憶する。
図5を再び参照して、イベント検出部207の構成をさらに説明する。
周辺比差分算出部2500は、第1比保持部2300からの現在(現フレーム)の周辺比データと、第2比保持部2400からの過去(前フレーム)の周辺比データとの差分を算出する。より具体的には、周辺比差分算出部2500は、現フレームの周辺比データと前フレームの周辺比データとを隣接する加算単位(画素ブロック240)のペアごとに比較して、差が最も大きい値を代表差分値(第2比較結果)として比較部285に出力する。
比較部285は、輝度差分算出部284から供給された加算データ(輝度)に関する代表差分値と第1閾値Th1とを比較すると共に、周辺比差分算出部2500から供給された周辺比データに関する代表差分値と第2閾値Th2とを比較する。比較部285は、以上の比較結果を検出結果DETとしてモード制御部205に供給する。
図9は、本発明の第1実施形態に係る比較部285の構成を示すブロック図である。比較部285は、輝度差分比較部2505、周辺比差分比較部2506、およびAND素子2507を有する。輝度差分比較部2505は、加算データに関する代表差分値(第1比較結果)が第1閾値Th1を上回る場合にHIGHを示す比較信号を出力し、加算データに関する代表差分値が第1閾値Th1以下である場合にはLOWを示す比較信号を出力する。周辺比差分比較部2506は、周辺比データに関する代表差分値(第2比較結果)が第2閾値Th2を上回る場合にHIGHを示す比較信号を出力し、周辺比データに関する代表差分値が第2閾値Th2以下である場合にはLOWを示す比較信号を出力する。AND素子2507は、輝度差分比較部2505からの出力と周辺比差分比較部2506からの出力とがいずれもHIGHである場合にはHIGHを示す検出結果DETを出力し、いずれかがLOWである場合はLOWを示す検出結果DETを出力する。
図10は、本発明の第1実施形態に係るモード制御部205の構成を示すブロック図である。モード制御部205は、カウンタ2050とモード信号生成部2051とを有する。カウンタ2050は、垂直同期信号VDに同期してカウンタ値CNTを計数する要素である。カウンタ2050は、イベント検出部207からの検出結果DETに応じてモード信号生成部2051が出力するリセット信号RSTを受信すると、カウンタ値CNTをリセットする。モード信号生成部2051は、検出結果DETおよびカウンタ値CNTに基づいてモード信号MODEを生成し、画素制御部204およびスイッチ210に供給する。
イベント検出モード(DET=LOW)では、モード信号生成部2051がリセット信号RSTをHIGHに維持することでカウンタ2050を動作させない。他方、通常モード(DET=HIGH)では、カウンタ2050が動作して垂直同期信号VDをカウントする。垂直同期信号VDのカウント(カウンタ値CNT)が所定値Nに到達したことを検出すると、モード信号生成部2051はHIGHを示すリセット信号RSTをカウンタ2050に供給してカウンタ値CNTをリセットする(CNT=0)。併せて、モード信号生成部2051は、カウンタ値CNTが所定値Nに到達するとモードをイベント検出モードに戻して前述のように加算データを取得する。その後、加算画像において被写体像が動いたり、移動する被写体がフレーム内に存在したりするか否か、すなわち、通常モードを継続すべきか否かが判定される。通常モードを継続すべき場合、モード信号生成部2051はリセット信号RSTをLOWに戻してカウンタ2050にカウントを実行させる。他方、被写体像が動かず移動する被写体もフレーム内に存在しない場合、モード信号生成部2051はイベント検出モードを指示するモード信号MODEを出力する。
図11から図13を参照して、加算データに加えて周辺比データを用いたモード制御について、具体的な撮像画像(フレーム)の例を踏まえて説明する。
図11は、本発明の第1実施形態における撮像画像(部屋内の風景画像)の例である。図11に示される2つの撮像画像は、いずれも同じ場所を撮像した画像であるが、明るさの状態が互いに相違している。図11(a)は、部屋の上部に存在する照明が点灯しているため部屋全体が相対的に明るい状態にある撮像画像であり、図11(b)は、照明が消灯しているため部屋全体が相対的に暗い状態にある撮像画像である。本例では、図11(a)の撮像画像に相当するフレーム(前フレーム)の後に、図11(b)の撮像画像に相当するフレーム(後フレーム)が到来すると想定する。すなわち、本例は、イベント検出モードにおいて加算画像を取得している間に部屋の照明が消えたケースに相当する。このようなケースでは、画角内において被写体が移動したり新たな被写体が現れたりはしていないので、イベント検出モードが維持されることが望ましい。
図12は、上記した例の前フレームおよび後フレームにおける加算データおよび周辺比データの具体例を示す説明図である。図12(a)および図12(b)は、それぞれ、前フレームおよび後フレームにおける加算データ(0,0)、(0,1)、(1,0)、(1,1)を示す。図12(c)および図12(d)は、それぞれ、前フレームおよび後フレームにおける以上の加算データから算出された周辺比データを示す。
図12(a)および図12(b)に示すように、前フレームで点いていた照明が後フレームでは消えているので、後フレームの加算データが前フレームの加算データにそれぞれ1/3を乗じた値に低下している。したがって、加算データ(輝度)だけでモード制御を行う場合には、被写体の移動が無いにも関わらず、加算データの低下に基づいてイベントが検出されイベント検出モードが通常モードに遷移してしまう。
対照的に、図12(c)および図12(d)に示すように、照明が消えて加算データが低下しても周辺比データはフレームの前後で変化しない。照明が消えることによる加算データの低下は撮像画像の全体に亘って生じているからである。具体的には、周辺比「加算データ(0,0)/加算データ(0,1)」は、フレームの前後で0.667に維持されている。同様に、周辺比「加算データ(0,0)/加算データ(1,0)」および周辺比「加算データ(0,0)/加算データ(1,1」)」は、フレームの前後で0.833に維持されている。
本実施形態では、加算データに加えて周辺比データをモード制御の判定に利用する。以上の例では、図11(a)から図11(b)に遷移した場合、輝度差分比較部2505は変化を検出してHIGHを出力するが、周辺比差分比較部2506は変化を検出せずにLOWを出力する。結果として、以上の比較信号の論理積を演算するAND素子2507(比較部285)、ひいてはイベント検出部207が出力する検出結果DETもLOWとなる。
図13は、本発明の第1実施形態におけるモード制御処理を示すフローチャートである。
ステップS2600において、操作部114を介したユーザからの指示等に基づいてイベント検出モードへの移行が撮像素子200に指示されると、撮像素子200の画素制御部204は、動作モードをイベント検出モードに遷移させる。なお、撮像素子200は、画素制御部204が行った判定に基づいて自らイベント検出モードに遷移してもよい。
ステップS2601において、画素制御部204は、垂直走査部209を制御して現在の1フレーム分の画素ブロック240ごとの加算信号を画素部201に出力させ、出力された加算信号を加算データに変換するように制御するAD変換部202を制御する。撮像素子200は現時点でイベント検出モードで動作しているから、AD変換部202が出力した加算データは、スイッチ210を介してイベント検出部207に供給される。
ステップS2602において、画素制御部204は、ステップS2601において取得された1フレーム分の加算データが、現在のイベント検出モードにおける第1フレーム目の加算データ(すなわち、第1枚目(最初)の撮像画像)であるか否かを判定する。
第1フレーム目の加算データである場合(S2602:YES)、画素制御部204は、処理をステップS2601に戻して第2フレーム目以降の加算データを取得するように垂直走査部209およびAD変換部202を制御する。他方、第2フレーム目以降の加算データである場合(S2602:NO)、画素制御部204は、処理をステップS2603に進める。
以上から理解されるように、ステップS2603以降の処理は、現在のイベント検出モードにおける第2フレーム目以降の加算データが取得された状態で実行される。換言すると、第1加算保持部2100および第1比保持部2300が現在のフレームの加算データを保持していると共に、第2加算保持部2200が過去のフレームの加算データを保持している状態でステップS2603以降の処理が実行される。
ステップS2603からステップS2605において、画素制御部204は、被写体の動きに関するイベントの発生の有無をイベント検出部207に検出させる。まず、ステップS2603において、図5から図9を参照して前述したように、イベント検出部207が、加算データの代表差分値である第1比較結果と周辺比データの代表差分値である第2比較結果とを取得する。より詳細には以下の通りである。
上記した加算データの代表差分値である第1比較結果を、輝度差分算出部284が、現在の加算データと過去の加算データとを画素ブロック240ごとに比較することによって取得する。上記した周辺比データの代表差分値である第2比較結果を、周辺比差分算出部2500が、現在の周辺比データと過去の周辺比データとを隣接する画素ブロック240のペアごとに比較することによって取得する。前述したように、現在の周辺比データは隣接する画素ブロック240のペアにおける現在の加算データの比であり、過去の周辺比データは隣接する画素ブロック240のペアにおける過去の加算データの比である。
ステップS2604およびステップS2605において、比較部285は、加算データの代表差分値(第1比較結果)と周辺比データの代表差分値(第2比較結果)とに基づいて、被写体の動きに関するイベントの発生の有無を示す検出結果DETを出力する。
図9を参照して説明したように、加算データに関する代表差分値が第1閾値Th1以下である場合、比較部285の輝度差分比較部2505はLOWを示す比較信号を出力する。したがって、周辺比差分比較部2506の出力に関わらず、比較部285(AND素子2507)は、イベント未検出に相当するLOWを示す検出結果DETを出力する(S2604:NO)。以上の検出結果DETを受けたモード制御部205は、引き続き、イベント検出モードを指示するモード信号MODEを画素制御部204に出力する。画素制御部204は、処理をステップS2601に戻し、加算データの取得を継続する。
加算データに関する代表差分値が第1閾値Th1を上回る場合(S2604:YES)、輝度差分比較部2505は、HIGHを示す比較信号を出力する。ここで、周辺比データに関する代表差分値が第2閾値Th2以下である場合、周辺比差分比較部2506はLOWを示す比較信号を出力する。したがって、比較部285(AND素子2507)は、イベント未検出に相当するLOWを示す検出結果DETを出力する(S2605:NO)。以上の検出結果DETを受けたモード制御部205は、前述と同様に、引き続き、イベント検出モードを指示するモード信号MODEを画素制御部204に出力する。画素制御部204は、処理をステップS2601に戻し、加算データの取得を継続する。
以上のように、ステップS2604とステップS2605の判定の少なくともいずれかがNOである場合、画素制御部204は、処理をステップS2601に戻し、加算データの取得を継続する。
他方、加算データに関する代表差分値が第1閾値Th1を上回りかつ周辺比データに関する代表差分値が第2閾値Th2を上回ると(S2605:YES)、輝度差分比較部2505及び周辺比差分比較部2506はそれぞれHIGHを示す比較信号を出力する。したがって、比較部285(AND素子2507)は、イベント検出に相当するHIGHを示す検出結果DETを出力する。以上の検出結果DETを受けたモード制御部205は、通常モードを指示するモード信号を画素制御部204に出力する。画素制御部204は、以上のモード信号に基づいて、動作モードをイベント検出モードから通常モードに遷移させる。
上記した本実施形態の構成によれば、現在の加算データ(加算出力)と過去の加算データ(加算出力)との比較結果に加えて、現在の加算データの周辺比と過去の加算データの周辺比との比較結果も考慮してイベントが検出される。被写体が動かないようなフレーム全体に亘る一様な輝度(加算データ)の変化が生じても、周辺比の比較結果は大きく変化しないので、不適当なイベントの検出が抑制され、ひいては、不要な動作モードの変更が抑制される。
<第2実施形態>
以下、図14から図18を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下に例示する各実施形態において、作用、機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の説明を適宜に省略する。
第1実施形態では、加算データと周辺比データを用いて動作モードを制御している。第2実施形態では、加算データと周辺差データを用いて動作モードを制御する。加えて、第2実施形態では、加算データと周辺差データを用いて通常モードにおけるイベントの検出頻度を変更する。
図14は、本発明の第2実施形態に係るイベント検出部207−2の構成を示すブロック図である。第2実施形態のイベント検出部207−2は、第1実施形態の第1比保持部2300、第2比保持部2400、および周辺比差分算出部2500に代えて、第1差保持部2700、第2差保持部2800、および周辺差差分算出部2900を有する。
第1差保持部2700は、第1加算保持部2100から供給された現在(現フレーム)の画素ブロック240(加算ブロック)ごとの加算データに基づいて、隣接する画素ブロック240のペアごとに周辺差データを算出して保持する要素である。第1差保持部2700が保持する周辺差データは、現在(現フレーム)に対応するデータである。第1差保持部2700は、保持している現フレームの周辺差データを第2差保持部2800および周辺差差分算出部2900に出力する。周辺差データの詳細については図15を参照して後述する。
第2差保持部2800は、第1差保持部2700が算出して出力した周辺差データを保持する要素である。第2差保持部2800が保持する周辺差データは、過去(前フレーム)に対応するデータである。第2差保持部2800は、第1差保持部2700に次フレームの加算データが供給される前に、第1差保持部2700から加算データおよび周辺差データを取得する。第2差保持部2800は、保持している前フレームの周辺差データを周辺差差分算出部2900に出力する。
図15を参照して、第1差保持部2700および周辺差データについて詳細に説明する。図15は、本発明の第2実施形態に係る第1差保持部2700の構成を示すブロック図である。
第1差保持部2700は、入力選択部2701、出力選択部2702、および複数の差データ記憶部2703を有する。第1差保持部2700には、第1加算保持部2100からM個の画素ブロック240に対応するP行R列の加算データが入力され、P行R列に配置されたM個(M=P×R)の差データ記憶部2703に記憶される。
1行目1列目の加算データ(0,0)を記憶する差データ記憶部2703(0,0)について説明する。差データ記憶部2703(0,0)には、1行目1列目の加算ブロックの加算データ(0,0)と、その周辺に位置する加算ブロック(差データ記憶部2703)の加算データとの差が、周辺差データとして記憶される。具体的には、差データ記憶部2703(0,0)には、周辺差データとして「加算データ(0,1)−加算データ(0,0)」、「加算データ(1,0)−加算データ(0,0)」および「加算データ(1,1)−加算データ(0,0)」が算出され記憶される。
すなわち、差データ記憶部2703(0,0)の加算データ(0,0)と、差データ記憶部2703(0,0)の右隣、下隣、右下隣の差データ記憶部2703の加算データのそれぞれとの周辺差データが算出され記憶される。本明細書において、周辺差データの算出対象である隣接する2つの加算ブロック(差データ記憶部2703)の加算データの組(例えば、加算データ(0,0)と加算データ(1,0)との組)も、第1実施形態と同様に「加算データペア」と称する場合がある。
以上から理解されるように、第2実施形態の周辺差データは、第1実施形態にて図8等を参照して説明された周辺比データの取得において、周辺比データを算出する除算を減算に置換することによって取得できる。したがって、他の差データ記憶部2703における処理も、除算が減算に置換される以外は図8に関する処理と同様であるので、説明を省略する。
第1実施形態の周辺比データを用いたモード制御(特に、図11〜図13)は、周辺比データを上記した周辺差データに置換することによって同様に実行可能である。
図16から図18を参照して、本実施形態における被写体の移動検出と検出頻度(検出フレームレート)の変更について説明する。概略的には、加算データと周辺差データとを用いて被写体の移動が検出される。通常の画像データから構成される通常フレームと前述の加算データから構成される検出フレームとが選択的に取得される構成において、検出フレームの生成頻度を示す検出フレームレートが被写体の位置または移動方向によって制御される。
図16は、本発明の第2実施形態における被写体の移動検出の説明図である。図16(a)および図16(b)は、画角内に存在する物体が移動する様子を示している。本例において、撮像素子200に対応する画角は、以下の3つの領域、すなわち、第1境界3010内の領域である中心領域、第1境界3010外かつ第2境界3011内の領域である中間領域、および第2境界3011外の領域である周辺領域に分画される。
図16(a)では、移動する被写体が周辺領域内の画素ブロック3005(斜線部)に位置している。被写体が位置する画素ブロック3005には、画素ブロック3001〜3004,3006〜3009(網掛け部)が隣接している。
図16(b)では、移動する被写体が、1画素ブロック分だけ左に移動した結果、第2境界3011に跨る画素ブロック3008(斜線部)に位置している。被写体が位置する画素ブロック3008には、画素ブロック3004〜3007,3009〜3012(網掛け部)が隣接している。
被写体が移動しているので、図16(a)のフレームと図16(b)のフレームとでは画素ブロック3001〜3012に関する周辺差データが大きく変化している。被写体の移動に伴う特定の画素ブロック240に関する加算データおよび周辺差データの変化に基づいて、画素制御部204は、画角内の被写体の位置および移動方向を検出することができる。例えば、本例において、画素制御部204は、画角内の被写体(斜線部)が周辺領域から画角の中心に向かって移動していることを検出できる。後述するように、画素制御部204は、画角内の被写体の位置に応じて、通常モードにおける検出フレームレートを調整する。
図17は、本発明の第2実施形態において取得されるフレーム(データ)を検出フレームレートごとに時系列的に示すタイミングチャートである。第2実施形態の通常モードでは、画素230ごとに画像データが取得される通常フレームと画素ブロック240ごとに加算データが取得される検出フレームとが混在して取得される。本例では、検出フレームレートが、高頻度レート、中頻度レート、低頻度レートの3段階のうちいずれかに設定される。
図17(a)は、低頻度レートにおける通常フレームF3100〜F3111および検出フレームF3120,F3121の時系列的な配置を示している。画素制御部204は、例えば、被写体が周辺領域に位置する場合に、低頻度レートでフレームを生成するように撮像素子200の各要素を制御する。1周期において、例えば、1個の検出フレーム当たり30個の通常フレームが生成される。
図17(b)は、中頻度レートにおける通常フレームF3130〜F3135および検出フレームF3140,F3141の時系列的な配置を示している。画素制御部204は、例えば、被写体が中間領域に位置する場合に、中頻度レートでフレームを生成するように撮像素子200の各要素を制御する。1周期において、例えば、1個の検出フレーム当たり6個の通常フレームが生成される。
図17(c)は、高頻度レートにおける通常フレームF3150〜F3153および検出フレームF3160,F3161の時系列的な配置を示している。画素制御部204は、例えば、被写体が中心領域に位置する場合に、高頻度レートでフレームを生成するように撮像素子200の各要素を制御する。1周期において、例えば、1個の検出フレーム当たり4個の通常フレームが生成される。
以上のように、本例では、被写体が画角の中心に近いほど、検出フレームレートが増加するように制御される。なお、被写体が画角の中心に近いほど、検出フレームレートが減少するように制御されてもよい。また、以下のように、被写体の移動方向に応じて検出フレームレートが制御されてもよい。
図18は、本発明の第2実施形態における検出フレームレートの調整処理を示すフローチャートである。本フローチャートの開始時において、撮像素子200は通常モードで動作していると想定する。
ステップS3200において、画素制御部204は、現在の検出フレームレートにおける1周期分の通常フレームを取得するように撮像素子200の各部を制御する。
ステップS3201において、画素制御部204は、1個の検出フレームを取得するように撮像素子200の各部を制御する。
ステップS3202において、画素制御部204は、前回の1周期で取得された検出フレームと今回の1周期で取得された検出フレームとを比較して、被写体の位置を検出する。
ステップS3203において、画素制御部204は、先に取得した被写体の位置に基づいて被写体の移動方向を判定し、被写体の移動方向が画角の中央に向かう方向であるか否かを判定する。
被写体の移動方向が画角の中央に向かう方向である場合(S3203:YES)、画素制御部204は、ステップS3204において検出フレームレートを増加させ、処理をステップS3200に戻す。他方、被写体の移動方向が画角の中央に向かう方向でない場合(S3203:NO)、画素制御部204は、ステップS3205において、被写体の移動方向が画角の外側に向かう方向であるか否かを判定する。
被写体の移動方向が画角の外側に向かう方向でない場合(S3205:NO)、画素制御部204は、ステップS3207において検出フレームレートを現在値に維持し、処理をステップS3200に戻す。他方、被写体の移動方向が画角の外側に向かう方向である場合(S3205:YES)、画素制御部204は、ステップS3208において、被写体が周辺領域に位置しているか否かを判定する。
被写体が周辺領域に位置していない場合(S3208:NO)、画素制御部204は、ステップS3209において検出フレームレートを減少させ、処理をステップS3200に戻す。他方、被写体が周辺領域に位置している場合(S3208:YES)、画素制御部204は、動作モードを通常モードからイベント検出モードに遷移させて、本フローの処理を終了する。
上記した本実施形態の構成によれば、現在の加算データと過去の加算データとの比較結果に加えて、現在の加算データの周辺差と過去の加算データの周辺差との比較結果も考慮して被写体の位置や移動方向が検出される。したがって、被写体の位置や移動方向をより精度良く検出できる。また、被写体の位置や移動方向に基づいて、検出フレームの生成頻度を示す検出フレームレートが調整されるので、イベントの検出頻度をより適切に設定することができる。
<第3実施形態>
以下、図19から図21を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
図19は、本発明の第3実施形態における除外処理を適用すべきケースを例示する説明図である。図19に示すように、発光している吊り照明等の発光物体3300が画角内に存在している。発光物体3300の周辺(高照度領域3301内)では輝度値(加算データ)の空間的な変化率が大きいので、周辺比データも高い値を取る傾向にある。他方、高照度領域3301以外の領域では発光物体3300の発光による影響が小さいので、周辺比データが比較的低い値を取る。したがって、本例では、特定の特異領域である高照度領域3301において取得される周辺比データを除外することによって、モード制御をより適切に実行する。
図20は、本発明の第3実施形態に係るイベント検出部207−3の構成を示すブロック図である。以上のイベント検出部207−3は、第1実施形態に係るイベント検出部207に加えて、さらに、除外指定部3400を有する。概略的には、除外指定部3400は、周辺比差分算出部2500に対して、図19に示すような高照度領域3301に含まれる画素ブロック240に関する周辺比データを除外する処理を実行する。
図21は、本発明の第3実施形態におけるモード制御処理を示すフローチャートである。ステップS3500からステップS3505の処理は、図13のステップS2600からS2600の処理と同様であるから、説明を省略する。
ステップS3505の判定がYESの場合、ステップS3506にて、除外指定部3400は、周辺比差分算出部2500が周辺比データの代表差分値である第2比較結果を算出する際に、高照度領域3301に含まれる画素ブロック240を算出から除外する。すなわち、高照度領域3301に含まれる画素ブロック240の加算データに基づいて先に算出された周辺比データが、第2比較結果の取得において除外される。
除外後の第2比較結果が第2閾値Th2以下であると周辺比差分比較部2506がLOWを示す比較信号を出力するので、比較部285(AND素子2507)はイベント未検出に相当するLOWを示す検出結果DETを出力する(S3506:NO)。以上の検出結果DETを受けたモード制御部205は、引き続き、イベント検出モードを指示するモード信号MODEを画素制御部204に出力する。画素制御部204は、処理をステップS3501に戻し、加算データの取得を継続する。
他方、除外後の第2比較結果が第2閾値Th2を上回ると周辺比差分比較部2506はHIGHを示す比較信号を出力するので、比較部285(AND素子2507)はイベント検出に相当するHIGHを示す検出結果DETを出力する(S3506:YES)。以上の検出結果DETを受けたモード制御部205は、通常モードを指示するモード信号を画素制御部204に出力する。画素制御部204は、以上のモード信号に基づいて、動作モードをイベント検出モードから通常モードに遷移させる。
以上の第3実施形態の構成を、周辺差を用いてモード制御を実行する第2実施形態の構成に適用してもよい。
上記した本実施形態の構成によれば、第1実施形態と同様の技術的効果が奏される。加えて、除外指定部3400によって、特定の特異領域に含まれる画素ブロック240に関する周辺比データがモード制御の際に除外されるので、モード制御がより適切に実行される。
<変形例>
以上の各実施形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以上の実施形態および以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない限り適宜に併合され得る。
上記した実施形態において、イベント検出モードにおけるフレームレートを通常モードにおけるフレームレートよりも低下させてもよい。例えば、通常モードでは垂直同期信号VDを1秒に30フレーム分出力し、イベント検出モードでは垂直同期信号VDを1秒に10フレーム分出力してもよい。以上の変形例によれば、イベント検出モードの消費電力を通常モードの消費電力よりもさらに低減できる。
上記した実施形態の通常モードにおいて、少数の画素230の画素信号、例えば、隣接する同色2個の画素230の画素信号が加算されてもよい。
上記した実施形態において、加算単位である画素ブロック240が含む画素230の数および配置は任意である。また、画素信号は、FD407以外の手段によって加算されてもよい。例えば、複数の画素230を同時に選択して垂直信号線410に画素信号を出力することで加算してもよい。また、AD変換部202の前段に加算回路を設けて画素信号を水平方向に亘って加算してもよい。
上記した実施形態において、イベント検出部207の第1加算保持部2100および第2加算保持部2200はそれぞれ現在の加算データおよび過去の加算データを保持し、輝度差分算出部284が現在の加算データおよび過去の加算データの差分を算出する。しかしながら、例えば、差分は、積算したデータを現在の加算データおよび過去の加算データと比較することによって取得されてもよい。以上の積算においては、加算データごとに重みが乗算されてもよい。
上記した実施形態において、イベント検出部207は、被写体の動きをイベントとして検出している。しかしながら、イベント検出部207は、加算データを用いて検出可能な任意のイベントを検出してもよい。例えば、イベント検出部207が、画像認識を実行して人物等の特定物体の有無を検出してもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本発明は、上述の実施の形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークや記憶媒体を介してシステムや装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータの1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 撮像装置
112 制御部
113 表示部
200 撮像素子
201 画素部
204 画素制御部
205 モード制御部
207 イベント検出部
230 画素
240 画素ブロック
282 積算部
284 輝度差分算出部
285 比較部
2100 第1加算保持部
2200 第2加算保持部
2300 第1比保持部
2400 第2比保持部
2500 周辺比差分算出部
2700 第1差保持部
2800 第2差保持部
2900 周辺差差分算出部
Th1 第1閾値
Th2 第2閾値

Claims (11)

  1. 2次元的に配置され各々が画素信号を生成する複数の画素を各々が含む複数の画素ブロックを有する画素部と、
    前記画素部からの出力に基づいて被写体に関するイベントの発生を検出するイベント検出部と、
    前記イベント検出部による検出結果に基づいて通常モードとイベント検出モードとを切り替えるモード制御部と、を備え、
    前記イベント検出モードにおいて、
    前記画素部は、前記画素ブロックが含む複数の前記画素が生成する前記画素信号を前記画素ブロックごとに加算して出力し、
    前記イベント検出部は、
    現在の加算出力と過去の加算出力とを前記画素ブロックのそれぞれにおいて比較して取得した第1比較結果と、
    隣接する前記画素ブロックのペアにおける前記現在の加算出力の比または差である現在の周辺比または周辺差と、前記ペアにおける前記過去の加算出力の比または差である過去の周辺比または周辺差とを、複数の前記ペアのそれぞれにおいて比較して取得した第2比較結果とに応じて検出結果を出力する、ことを特徴とする撮像素子。
  2. 前記イベント検出部は、
    前記現在の加算出力を前記画素ブロックごとに記憶する第1加算保持部と、
    前記第1加算保持部から出力される前記現在の加算出力を前記過去の加算出力として前記画素ブロックごとに記憶する第2加算保持部と、
    前記第1加算保持部から出力される前記現在の加算出力と前記第2加算保持部から出力される前記過去の加算出力との差分を前記画素ブロックごとに算出し、絶対値が最も大きい差分を前記第1比較結果として出力する輝度差分算出部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記イベント検出部は、
    前記現在の加算出力の比である前記現在の周辺比を隣接する前記画素ブロックの前記ペアごとに記憶する第1比保持部と、
    前記第1比保持部から出力される前記現在の周辺比を前記過去の周辺比として隣接する前記画素ブロックの前記ペアごとに記憶する第2比保持部と、
    前記第1比保持部から出力される前記現在の周辺比と前記第2比保持部から出力される前記過去の周辺比との差分を、隣接する前記画素ブロックの前記ペアごとに算出し、絶対値が最も大きい差分を前記第2比較結果として出力する周辺比差分算出部と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の撮像素子。
  4. 前記周辺比差分算出部が前記第2比較結果を算出する際に、特定の領域に含まれる前記画素ブロックに関する前記周辺比を除外する除外指定部を備える、ことを特徴とする請求項3に記載の撮像素子。
  5. 前記イベント検出部は、
    前記現在の加算出力の差である前記現在の周辺差を隣接する前記画素ブロックの前記ペアごとに記憶する第1差保持部と、
    前記第1差保持部から出力される前記現在の周辺差を前記過去の周辺差として隣接する前記画素ブロックの前記ペアごとに記憶する第2差保持部と、
    前記第1差保持部から出力される前記現在の周辺差と前記第2差保持部から出力される前記過去の周辺差との差分を、隣接する前記画素ブロックの前記ペアごとに算出し、絶対値が最も大きい差分を前記第2比較結果として出力する周辺差差分算出部と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の撮像素子。
  6. 前記通常モードにおいて、前記現在の加算出力および前記過去の加算出力並びに前記現在の周辺差および前記過去の周辺差に基づいて取得された前記被写体の位置または移動方向に基づいて、前記イベント検出部によるイベント検出のフレームレートを設定する画素制御部をさらに備える、ことを特徴とする請求項5に記載の撮像素子。
  7. 前記イベント検出部は、前記第1比較結果が第1閾値を上回り、かつ前記第2比較結果が第2閾値を上回る場合に、前記イベントの発生を検出したことを示す前記検出結果を前記モード制御部に出力する、ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の撮像素子。
  8. 2次元的に配置され各々が画素信号を生成する複数の画素を各々が含む複数の画素ブロックを有する画素部と、
    前記画素部からの出力に基づいて被写体に関するイベントの発生を検出するイベント検出部と、
    前記イベント検出部による検出結果に基づいて通常モードとイベント検出モードとを切り替えるモード制御部と、を備える撮像素子を備え、
    前記イベント検出モードにおいて、
    前記画素部は、前記画素ブロックが含む複数の前記画素が生成する前記画素信号を前記画素ブロックごとに加算して出力し、
    前記イベント検出部は、
    現在の加算出力と過去の加算出力とを前記画素ブロックのそれぞれにおいて比較して取得した第1比較結果と、
    隣接する前記画素ブロックのペアにおける前記現在の加算出力の比または差である現在の周辺比または周辺差と、前記ペアにおける前記過去の加算出力の比または差である過去の周辺比または周辺差とを、複数の前記ペアのそれぞれにおいて比較して取得した第2比較結果とに応じて前記検出結果を出力する、ことを特徴とする撮像装置。
  9. 前記モード制御部によって設定された動作モードを表示する表示部を備える、ことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 2次元的に配置され各々が画素信号を生成する複数の画素を各々が含む複数の画素ブロックを有する画素部を備える撮像素子の制御方法であって、
    前記画素部からの出力に基づいて被写体に関するイベントの発生を検出することと、
    イベントの発生の検出に基づいて通常モードとイベント検出モードとを切り替えることと、を備え、
    前記イベント検出モードにおいて、前記画素ブロックが含む複数の前記画素が生成する前記画素信号が前記画素ブロックごとに加算されて出力され、
    現在の加算出力と過去の加算出力とを前記画素ブロックのそれぞれにおいて比較して取得した第1比較結果と、
    隣接する前記画素ブロックのペアにおける前記現在の加算出力の比または差である現在の周辺比または周辺差と、前記ペアにおける前記過去の加算出力の比または差である過去の周辺比または周辺差とを、複数の前記ペアのそれぞれにおいて比較して取得した第2比較結果とに応じて前記検出結果が出力される、ことを特徴とする制御方法。
  11. 請求項10に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022209206A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 撮像素子及び撮像装置
WO2022215371A1 (ja) * 2021-04-09 2022-10-13 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 情報処理装置及び情報処理方法

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