JP2021034154A - 導電性組成物及びこれを用いた配線基板 - Google Patents

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朋子 岡本
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Abstract

【課題】耐マイグレーション性を向上させる一方で、特殊な金属粒子を用いるために原料コストが高くなることや、2層構造の配線を形成するためにプロセスが煩雑となり製造コストが高くなることが課題であった。このような従来技術の課題を解決する手段として、本発明の目的は、特殊な金属粒子を用いずに、単層で形成された配線層においても耐イオンマイグレーション性に優れる、導電性組成物を提供するものである。さらにこの導電性組成物を用いた配線基板を提供するものである。【解決手段】特定の無機フィラーを添加した導電性組成物により耐マイグレーション性を向上させる一方で、特殊な金属粒子を用いるために原料コストが高くなることや、2層構造の配線を形成するためにプロセスが煩雑となり製造コストが高くなる課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。【選択図】なし

Description

本発明は、導電性組成物及びこれを用いた配線基板に関する。
電子回路や電子部品における各種基板の配線を形成する手段として導電性組成物が多く使用されているが、近年、電子機器の小型軽量化、多機能化に伴い、配線の狭ピッチ化の要求が高まっている。
配線の狭ピッチ化に伴い、配線間に電圧が印加されることにより配線間がショートして絶縁信頼性を損ねる不良であるイオンマイグレーション現象が発生することが課題になっている。特に、高温高湿下では、イオンマイグレーションが発生し易くなり、配線間の絶縁不良の発生の危険性がさらに高まる傾向にある。
ここで、イオンマイグレーションとは、絶縁された配線間に水分が存在する状態で電圧を印加したときに、陽極側の金属がイオン化して配線から溶け出し、陰極に向かって移動し、陰極で還元されて金属に戻ることで析出して、陽極方向に成長する現象である。イオンマイグレーションの生じ易さは、配線を形成する金属の種類によって異なり、銀や銅はイオンマイグレーションが生じ易いことが知られている。また単元素からなる金属よりも複数元素からなる合金の方が生じ難いことが知られている。
係る課題を解決するため、特許文献1には、導電性ペーストを用いて形成された回路の耐イオンマイグレーション性を向上させる方法として、導電ペースト中の銅粒子の表面に銀を物理蒸着法によりコーティングした導電性粒子を用いることが記載されている。
また特許文献2にはイオンマイグレーションを生じやすい銀ペーストで形成された配線の表面を、イオンマイグレーションしにくいカーボンペーストで覆う方法が記載されている。
特開平10−92646号公報 特開2007−66824号公報
しかしながら、上記の各特許文献に記載の技術は、耐マイグレーション性を向上させる一方で、特殊な金属粒子を用いるために原料コストが高くなることや、2層構造の配線を形成するためにプロセスが煩雑となり製造コストが高くなることが課題であった。このような従来技術の課題を解決する手段として、本発明の目的は、特殊な金属粒子を用いずに、単層で形成された配線層においても耐イオンマイグレーション性に優れる、導電性組成物を提供するものである。さらにこの導電性組成物を用いた配線基板を提供するものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するため検討を重ねた結果、特定の無機フィラーを添加した導電性組成物により前記の課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、導電性金属粒子、絶縁性樹脂、有機溶剤、無機フィラーを含有する導電性組成物において、無機フィラーが少なくとも金属性の水酸化物、塩基性酸化物、炭酸塩から選ばれる1種類以上であり、かつ、無機フィラーの金属成分がアルカリ金属またはアルカリ土類金属であることを特徴とする導電性組成物。
前記記載の無機フィラーの含有量が、導電性粒子100重量部に対して0.1〜5重量部であることを特徴とする上記記載の導電性組成物。
前記記載の無機フィラーの平均粒子径が、0.1〜5μmであることを特徴とする上記記載の導電性組成物。
前記記載の無機フィラーが少なくとも炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、酸化カルシウムから選ばれる1種類以上であることを特徴とする上記記載の導電性組成物。
前記いずれかに記載の導電性組成物からなる配線基板に関する。
本発明の導電性組成物は、配線として必要な導電性を有し、特殊な処理を施していない市販の金属粉を用いた場合においても、配線間に電圧を印加した状態で、配線間に発生するイオンマイグレーションを効率的に抑制できる。さらに配線形成時に煩雑な製造工程もと必要としない。
本発明の導電性組成物は導電性金属粒子、絶縁性樹脂、有機溶剤、無機フィラーを必須成分として含有する導電性組成物において、無機フィラーが金属性の水酸化物、塩基性酸化物、炭酸塩の少なくとも1種類以上を含有し、さらに無機フィラーの金属成分がアルカリ金属またはアルカリ土類金属であることを特徴とする。
本発明の導電性組成物は、上記特定の無機フィラーを含有することにより、配線に必要な導電性を損なうことなく、イオンマイグレーションを効率的に抑制できる。
従来の導電性組成物においては、絶縁された配線間に水分が存在する状態で電圧を印加したときに、陽極側の金属がイオン化して配線から溶出しやすく、イオンマイグレーションを起こしやすかった。本発明の導電性組成物は、特定の無機フィラーを含有することで、配線のpH値を塩基性に維持することができ、配線間に電位差が生じた状態においても金属のイオン化による溶出を効率的に抑制できる。
本発明における無機フィラーは、金属性の水酸化物、塩基性酸化物、炭酸塩の少なくとも1種類以上を含有し、さらに無機フィラーの金属成分がアルカリ金属またはアルカリ土類金属であることを特徴とし、例えば水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸マグネシウム−カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸バリウム等が挙げられる。中でも、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、酸化カルシウムが塩基性を保持しやすい観点から好ましい。これら無機フィラーは、導電性組成物中への分散性向上のため、シランカップリング処理、ステアリン酸処理などの表面処理を施してもよい。
無機フィラーの形状は、規則的な形状又は不規則な形状のいずれであってもよく、例えば、多角形状、立方体状、楕円状、球状、針状、平板状、鱗片状又はこれらを組み合わせた形状等が挙げられ、これらが凝集したフィラーであってもよい。無機フィラーの大きさは、最大となる幅や長さの平均、例えば粒子状の場合にはその平均粒径が、0.1〜5μmであると、形成された配線の直線性が良好である点で好ましく、より好ましくは0.5〜3μmである。
無機フィラーの配合量は、導電性粒子100重量部に対して0.1〜5重量部であることが、導電性が良好である点で好ましく、より好ましくは0.5〜2重量部である。
本発明における導電性金属粒子の金属種としては、公知の物がいずれも使用できる。例えば、ニッケル、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、スズ、鉛、クロム、プラチナ、パラジウム、タングステン、モリブデン等、およびこれら2種以上の合金、混合体、これらが表面にコートされた粒子、あるいはこれら金属の化合物で良好な導電性を有するもの等が挙げられる。特に、銀粒子は、高い導電性を実現し易く、また熱伝導特性も良好なため好ましい。
これら導電性金属粒子は、樹脂や溶剤への分散性を改善し流動性を向上させるために界面活性剤で、表面処理を施してもよい。界面活性剤の種類としては、例えば、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、等が挙げられ、中でも中性タイプの脂肪酸エステルやソルビタン脂肪酸エステルはイオンマイグレーションを抑制しやすい点で好ましい。
導電性金属粒子の形状は、金属粒子の形状は、樹脂状、球状、フレーク状、粒状、毬栗状、針状あるいはそれらの混合物であってもよい。
導電性金属粒子の配合量は、導電性組成物100重量部に対し45〜85重量部であることが好ましく、さらに好ましくは45〜70重量部である。45重量部未満であると安定して導電性が発現しにくく、85重量部を超えると導電性組成物の流動性が低下して配線形状が悪化する点で好ましくない。
本発明における絶縁樹脂は、任意に選択でき、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アルキド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル系共重合樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリケート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、液晶ポリマー及びこれらの複合樹脂等が挙げられる。
本発明における絶縁樹脂は、低い乾燥温度で樹脂皮膜を形成し導電性金属粒子を固着できる点で、50℃において固体であり単独で良好な皮膜を形成するものが好ましい。また後記する有機溶剤に可溶であるものが好ましい。
絶縁樹脂の種類は、電子回路や電子部品の信頼性と低有害性の点で、非塩素系樹脂であることが好ましい。非塩素系樹脂には、各種の合成樹脂があり、例えば、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体や(メタ)アクリル酸エステルとその他の不飽和二重結合含有モノマーとの共重合体、及びポリスチレンやスチレンモノマーとその他の不飽和二重結合含有モノマーとの共重合体などのビニル系共重合樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド縮合体やその水素添加物などのケトン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、エチルセルロースなどが挙げられる、これらは、単独又はこれらから選ばれる1種以上を併用することが出来る。
本発明における絶縁樹脂の配合量は、導電性組成物100重量部に対し2〜15重量部であることが好ましく、さらに好ましくは5〜10重量部である。2重量部未満であると導電性組成物の流動性が低下して配線形状が悪化し、15重量部を超えると安定して導電性が得られにくい点で好ましくない。
本発明における有機溶剤としては絶縁樹脂を溶解し導電性粒子を分散させて、後述する配線形成方法に合わせて所定の粘度に調整することが可能なものであれば、任意の溶剤系を使用することができる。例えば、各種脂肪族炭化水素系溶剤系、各種芳香族炭化水素系溶剤系、エステル系溶剤系、ケトン系溶剤系、各種アルキレングリコール系溶剤、各種エーテル系溶剤、各種アミド系溶剤等の一種類または二種類以上含んでいてよい。
使用出来る有機溶剤は、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、イソヘキサン、イソオクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、などの脂肪族炭化水素系有機溶剤、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、ジクロロベンゼン、クロロナフタレン、ジエチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−プロピル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、二塩基酸エステルなどのエステル系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、シクロヘキサノール、α−テルピネオールなどのアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、2−オクタノンなどのケトン系揮発性溶剤、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテートなどのアルキレングリコール系溶剤、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ブチルビニルエーテル、アニソール、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミド、などのアミド系溶剤などが挙げられ、これらは単独または二種類以上を併用してもよい。
さらに本発明における有機溶剤は引火点が75〜120℃であることが好ましい。引火点が75℃以下であると乾燥により導電性組成物の粘度が上昇しやすく作業性に劣り、引火点が120℃を超えると配線形成時に塗膜内に有機溶剤が残留しやすく導電性が低下しやすい。
引火点が75〜120℃の有機溶剤としては、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、二塩基酸エステル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、などが挙げられる。
本発明の導電性組成物には、上述の成分以外にも、必要に応じて、硬化剤、分散剤、消泡剤、剥離剤、レベリング剤、可塑剤などの各種添加剤を適宜適量配合することができる。
本発明の導電性組成物は、任意の方法で、例えば、プラスチックフィルム、セラミックフィルム、樹脂基板、シリコンウエハ、ガラス又は金属プレートなどの基材上に配線を形成することができる。
本発明の導電性組成物による配線の形成方法としては、任意の方法が使用でき、例えば、ディスペンサ、インクジェット、スプレー、コーター、フレキソ印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、又はグラビアオフセット印刷の方法にてパターンを形成し、そのパターンを乾燥させ樹脂被膜を基材上へ固着化させることで、配線を形成することができる。また前記の方法に、液層やレーザーによるエッチング法や、蒸着法を併用することもできる。中でも、スクリーン印刷による配線の形成は、装置設備が簡易で製造が容易である点で好ましい。
本発明の導電性組成物は、23℃におけるシェアレート100s−1の粘度が1〜35Pa・sであると塗布や印刷をしやすい点で好ましい。特にスクリーン印刷で配線を形成する場合は、上記の粘度が10〜35Pa・sの範囲であると、配線のにじみを防止できる点で好ましい。
こうして本発明の導電性組成物により得られた配線は、配線基板として機能し、各種の電気部品、電子部品とすることができる。さらに最終製品としては、例えば、タッチセンサー、RFID、センサー、薄膜太陽電池、電子ペーパー、有機EL」照明などの各種電子機器に用いることができる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
(粘度の評価方法)
回転式レオメータを用いて、23℃における、各導電性組成物の100s−1のシェアレートでの粘度S100を測定した。
[実施例1]
(導電性組成物の製造)
導電性粒子として銀粉(METALOR社製SA200、メーカーにて脂肪酸で表面処理したもの)100g、ポリビニルアセタール樹脂(積水化学社製エスレックKS−6Z)10g、無機フィラーである水酸化マグネシウム(協和化学社製キスマ5P、平均粒子径D50:0.9μm)1g、溶剤である二塩基酸エステル47g、をプラネタリーミキサーで十分に混合した後に、三本ロールで練肉して、実施例1の導電性組成物を調製した。
23℃で、回転式レオメータを用いて測定された、シェアレートが100s−1のときの粘度S100は、10Pa・sであった。
[実施例2]
実施例1の導電性粒子を、銀粉(METALOR社製P870−3、メーカーにてソルビタン脂肪酸エステルで表面処理したもの)に換えて用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例1と同様にして、実施例2の導電性組成物を調製した。粘度S100は15Pa・sであった。
[実施例3]
実施例1の無機フィラーを水酸化カルシウム(鈴木工業社製カルテックLT、平均粒子径D50:2.0μm)に換えて用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例3の導電性組成物を調製した。を調製した。粘度S100は13Pa・sであった。
[実施例4]
実施例3の無機フィラーの配合量を6gに換えて用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例3と同様にして、実施例4の導電性組成物を調製した。粘度S100は40Pa・sであった。
[実施例5]
実施例3の無機フィラーを酸化カルシウム(宇部マテリアルズ社製CSQ)に換えて用いた以外は、実施例3と同様にして、実施例5の導電性組成物を調製した。粘度S100は20Pa・sであった。
[実施例6]
実施例2の無機フィラーを水酸化カルシウム(鈴木工業社製カルテックLT、平均粒子径D50:2.0μm)に換えて用いた以外は、実施例2と同様にして、実施例6の導電性組成物を調製した。を調製した。粘度S100は16Pa・sであった。
[比較例1]
導電性粒子として銀粉(METALOR社製SA200、メーカーにて脂肪酸で表面処理したもの)100g、ポリビニルアセタール樹脂(積水化学社製エスレックKS−6Z)10g、溶剤である二塩基酸エステル47g、をプラネタリーミキサーで十分に混合した後に、三本ロールで練肉して、比較例1の導電性組成物を調製した。粘度S100は10Pa・sであった。
[比較例2]
実施例3の無機フィラーを水酸化アルミニウム(日本金属社製B1403、平均粒子径D50:2μm)に換えて用いた以外は、実施例3と同様にして、比較例2の導電性組成物を調製した。粘度S100は12Pa・sであった。
[比較例3]
実施例3の無機フィラーを酸化チタン(石原産業社製CR50、平均粒子径D50:0.25μm)に換えて用いた以外は、実施例3と同様にして、比較例2の導電性組成物を調製した。粘度S100は18Pa・sであった。
これらの各導電性組成物を用いて、導電性を測定し、試験用配線基板を形成してイオンマイグレーション性を評価した。その評価結果は、表1に合わせて記載した。
(導電性の評価方法)
アプリケーターを用いて、東レ・デュポン社製PETフィルムルミラーS10に導電性組成物を焼成後の膜厚が8μmになるように塗布し、オーブンで120℃30分焼成した。この焼成塗膜を用いて、ロレスタGP MCP−T610(三菱化学社製)で四探針法にて体積抵抗率を測定した。
(配線の形成方法)
スクリーン印刷機(東海精機社製)を用いて、東レ・デュポン社製PETフィルムルミラーS10上へ各導電性組成物をL/S=150/100μmの櫛形状に印刷を行い、その後、オーブンで120℃30分乾燥させ、導電層を有する試験用配線基板を作製した。
(イオンマイグレーションの評価方法)
得られた試験用配線基板を用いて、温度85度、湿度85%、圧力1.0atm、電圧10Vの条件で寿命測定(使用装置:エスペック株式会社製AMI、SH−641)を行った。評価方法としては、作製した試験用配線基板に上記条件で電圧を印加し、配線間の抵抗値が1×10の6乗に減少するまでの時間である寿命T1を測定した。
Figure 2021034154
表1の実施例1から実施例6に示すように、本発明の導電性組成物を使用して得られた配線基板は、比較例1から比較例3に比べてもいずれも低い体積抵抗率を示し、比較例1から比較例3のいずれに比べても寿命T1は長くなった。この結果から、本発明の導電性組成物を使用して得られた配線基板は、導電性に優れると共に、イオンマイグレーションが発生するまでの寿命が長いため配線間の絶縁信頼性にも優れていた。 一方、特定の無機フィラーを含まない導電性組成物を使用した比較例1〜3においては、寿命が短く絶縁信頼性が劣っていた。

Claims (5)

  1. 導電性金属粒子、絶縁性樹脂、有機溶剤、無機フィラーを含有する導電性組成物において、無機フィラーが少なくとも金属性の水酸化物、塩基性酸化物、炭酸塩から選ばれる1種類以上であり、かつ、無機フィラーの金属成分がアルカリ金属またはアルカリ土類金属であることを特徴とする導電性組成物。
  2. 請求項1記載の無機フィラーの含有量が、導電性粒子100重量部に対して0.1〜5重量部であることを特徴とする請求項1に記載の導電性組成物。
  3. 請求項1記載の無機フィラーの平均粒子径が、0.1〜5μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性組成物。
  4. 請求項1記載の無機フィラーが少なくとも炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、酸化カルシウムから選ばれる1種類以上であることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載の導電性組成物。
  5. 請求項1〜4いずれか一項に記載の導電性組成物からなる配線基板。
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