JP2021033692A - 記録装置、記録方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】映像を記録すべき衝撃の発生有無をより高精度に検出することを可能にする技術を提供すること。【解決手段】衝撃に基づいて映像を記録する記録装置であって、車両の加速度を示す加速度データと車両の車速を示す車速データとを取得する取得部と、取得部で取得した加速度と車速とが、複数の事故種別の各々に対応する判定基準のうち、少なくともいずれか一つに該当する場合に、映像を記録すべき衝撃が生じたと判定する判定部と、を有する、記録装置を提供する。【選択図】図4

Description

本発明は、記録装置、記録方法及びプログラムに関する。
現在、自動車が走行している間、進行方向等の映像を例えば常時記録しておくことが可能なドライブレコーダと呼ばれる車載カメラが提供されている。ドライバーは、自身が運転する自動車にドライブレコーダを取り付けておくことで、事故発生時の状況説明や事故が生じた原因の推定等に役立てることができる。
特開2018−65680号公報
本来、ドライブレコーダが記録すべき映像は、事故発生時の映像である。しかしながら、現在提供されているドライブレコーダは、基本的に、単純に加速度の値が閾値を超えたタイミングで、そのタイミングの前後の映像を記録するものが多い。そのため、単なる車両操作が行われたタイミングや、車両に何らかの振動が生じたタイミングなど、事故とは関係のないタイミングで映像が記録されてしまうことが多い。
そこで、本発明は、映像を記録すべき衝撃の発生有無をより高精度に検出することを可能にする技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る記録装置は、衝撃に基づいて映像を記録する記録装置であって、車両の加速度を示す加速度データと車両の車速を示す車速データとを取得する取得部と、取得部で取得した加速度と車速とが、複数の事故種別の各々に対応する判定基準のうち、少なくともいずれか一つに該当する場合に、映像を記録すべき衝撃が生じたと判定する判定部と、を有する。
本発明によれば、映像を記録すべき衝撃の発生有無をより高精度に検出することを可能にする技術を提供することができる。
本実施形態に係るドライブレコーダの構成例を示す図である。 ドライブレコーダの一例を示す図である。 本実施形態に係るドライブレコーダの機能ブロック構成例を示す図である。 衝撃の有無を判定する際の処理手順の一例を示すフローチャートである。 加速度センサにて検出された加速度の一例を示す図である。 加速度センサにて検出された加速度の一例を示す図である。 付則条件2の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
<装置構成>
図1は、本実施形態に係るドライブレコーダ10の構成例を示す図である。ドライブレコーダ10は、プロセッサ11、メモリ12、入力デバイス13、出力デバイス14、撮影装置15、加速度センサ16、GPSモジュール17及び記憶媒体18を有する。
入力デバイス13は、例えば、操作ボタン、タッチパネル及びマイク等である。出力デバイス14は、例えば、ディスプレイ及び/又はスピーカ等である。撮影装置15は、ドライブレコーダ10の前方を撮影するカメラである。撮影装置15には、更に、車両の後方を撮影するカメラが含まれていてもよい。加速度センサ16は、ドライブレコーダ10の前後方向、左右方向及び上下方向の加速度を測定するセンサである。GPSモジュール17は、GPS衛星の電波を受信してドライブレコーダ10の現在位置を測定するセンサである。ドライブレコーダ10は、GPSモジュール17を用いて測定した現在位置の移動速度に基づいて、ドライブレコーダ10が搭載された車両の車速データを取得することができる。記憶媒体18は、SDカード等の不揮発性メモリであり、撮影装置15で撮影された映像が記録される。記憶媒体18は取り外し可能であってもよい。
図2に、ドライブレコーダ10の一例を示す。ドライブレコーダ10の正面には、撮影装置15のレンズが設けられている。固定部20は、車両のフロントガラスにドライブレコーダ10を固定するための土台である。加速度センサ16が測定する前後方向の加速度は、X軸方向の加速度に該当する。同様に、左右方向の加速度は、Y軸方向の加速度に該当し、上下方向の加速度は、Z軸方向の加速度に該当する。
なお、図1に示すハードウェア構成は一例に過ぎず、本実施形態に係るドライブレコーダ10のハードウェア構成は図1に示すハードウェア構成に限定されない。例えば、更に、車載コンピュータから出力される車速データを入力可能なインタフェースを備えていてもよいし、無線による通信を行うための通信IFを備えていてもよい。また、GPSモジュール17等の一部のハードウェアが省略されていてもよい。
本実施形態に係るドライブレコーダ10(記録装置)は、ドライブレコーダ10が取り付けられた車両の加速度及び車速を取得し、取得した加速度及び車速に基づいて、映像を記録すべき衝撃が生じたか否かを判定する。また、映像を記録すべき衝撃が生じた場合、衝撃が生じたと判定したタイミングの前後の映像データを記録する。
<機能ブロック構成>
図3は、本実施形態に係るドライブレコーダ10の機能ブロック構成例を示す図である。ドライブレコーダ10は、記憶部100と、取得部101と、判定部102と、記録部103とを含む。記憶部100は、ドライブレコーダ10が備えるメモリ12及び/又は記憶媒体18を用いて実現することができる。また、取得部101と、判定部102と、記録部103とは、ドライブレコーダ10のプロセッサ11が、メモリ12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD−ROM等の記憶媒体であってもよい。
記憶部100は、判定部102が事故の有無を判定する際に用いる各種の判定基準データと、撮影装置15で撮影された映像である映像データとを格納する。
取得部101は、加速度センサ16で測定された加速度データと車両の車速を示す車速データとを取得する機能を有する。
判定部102は、取得部101にて取得された加速度及び車速が、判定基準データに含まれる複数の事故種別の各々に対応する判定基準のうち、少なくともいずれか一つに該当する場合に、映像を記録すべき衝撃が生じたと判定する機能を有する。より具体的には、判定部102は、取得部101にて取得された加速度及び車速が、小事故(第1事故種別)に対応する判定条件、中事故(第2事故種別)に対応する判定条件、及び、大事故(第3事故種別)に対応する判定条件のうち、少なくともいずれか一つに該当する場合に、映像を記録すべき衝撃が生じたと判定する。
小事故とは、車両に加わる衝撃が小さい事故であり、例えば、車と人との衝突事故及び概ね10km以下程度の極低速での衝突事故や、実際に衝突に至らないまでもドライバーが急ブレーキをかけて車両を停車させたような状態を想定している。中事故とは、車両に加わる衝撃が中程度の事故であり、例えば、衝突時の速度が10km〜20km程度の事故を想定している。大事故とは、エアバックが開放するレベルの事故であり、例えば、衝突時の速度が20km以上の事故を想定している。
なお、小事故、中事故及び大事故の定義は一例にすぎず、本実施形態が、これに限定されるものではない。また、小事故、中事故及び大事故の定義を説明する際に用いた衝突時の速度は、説明の都合上、衝撃の大きさをイメージし易くするために用いたに過ぎず、これに限定されるものではない。本実施形態は、小事故、中事故及び大事故という3段階の分類に限定されず。車両に加わる衝撃の大きさによって、更に多くの事故種別に分類されてもよい。
記録部103は、判定部102にて映像を記録すべき衝撃が生じたと判定された場合、当該判定されたタイミングの前後の時間に撮影装置15で撮影された映像データを、記録映像データとして記憶部100に記録する。
<処理手順>
図4は、ドライブレコーダ10が衝撃の有無を判定する際の処理手順の一例を示すフローチャートである。判定部102は、ドライブレコーダ10の電源がONである間、図4に示すステップS10〜ステップS18までの処理手順を繰り返し行うことで、衝撃の有無を判定する。
ステップS10で、取得部101は加速度データを取得する。より具体的には、取得部101は、加速度センサ16により測定された、前後方向、左右方向及び上下方向の加速度データを取得する。また、取得部101は、GPSモジュールで取得されたドライブレコーダ10の位置(すなわち車両の位置)の時間変化に基づいて算出される、ドライブレコーダ10の移動速度(すなわち車両の移動速度)を取得する。なお、取得部101は、ドライブレコーダ10に車載コンピュータから出力される車速データが入力されている場合、入力された当該車速データを取得するようにしてもよい。より正確な車速データを取得することができる。
なお、加速度センサ16からの出力値は、実際にドライブレコーダ10に加わる加速度とは反対方向の加速度である。例えば、ドライバーが急ブレーキを踏むことで、ドライブレコーダ10に0.6Gの減速Gがかかったとする。この場合、加速度センサ16からは、前方向(X方向)に0.6Gの加速度が生じたことを示すデータが出力される。以下の説明では、図5及び図6に示す具体例の説明を除き、加速度や減速度とは、加速度センサ16からの出力値ではなく、ドライブレコーダ10に生じた加速度や減速度を意味するものとする。また、減速度とは、負の加速度を意味するものとする。
ステップS11で、判定部102は、取得した加速度が、小事故に該当する判定基準に合致するか否かを判定する。合致する場合はステップS14に進み、合致しない場合はステップS12に進む。具体的には、判定部102は、前後方向の加速度の大きさについて所定期間(第1期間)の移動平均値を算出し、算出した移動平均値が所定閾値(第1閾値)より大きく、かつ、車速の減速度が所定の減速度(第1減速度)以上であることを検出した場合、小事故に対応する判定基準を満たすと判定する。
図5のAに、事故を察知したドライバーが急ブレーキを踏んで停止した場合に、加速度センサ16にて検出された加速度の一例を示す。また、図5のBに、車両が段差を乗り越えた場合に、加速度センサ16にて検出された加速度の一例を示す。縦軸は前後方向の加速度を示し、横軸は時間を示す。期間P1は、移動平均値を算出する所定期間(第1期間)を示す。閾値P2は、所定閾値(第1閾値)を示す。グラフAC1及びAC2は、前後方向加速度であり、グラフMA1及びMA2は、前後方向加速度の移動平均値である。所定期間(第1期間)は、例えば0.5秒等であってもよいが、これに限定されるものではない。また、所定閾値(第1閾値)は、例えば0.5〜0.7G程度であってもよいが、これに限定されるものではない。
図5のAの例では、前後方向の加速度の移動平均値MA1が、時刻t1のタイミングで閾値P2を上回っている。従って、判定部102は、時刻t1のタイミングで、加速度について小事故に該当する判定基準に合致すると判定する。一方、図5のBの例では、前後方向の加速度の移動平均値MA2が閾値P2を上回っていることはない。従って、判定部102は、小事故に該当する判定基準に合致していないと判定する。図4に戻り説明を続ける。
判定部102は、移動平均値が所定閾値(第1閾値)よりも大きくなった時刻t1のタイミングの前後の所定時間(第2期間)において、車速の減速度が所定の減速度(第1減速度)以上であるか否かを判定するようにしてもよい。所定時間(第2期間)は、例えば2秒や3秒といった時間長であってもよいが、これに限定されるものではない。また、判定部102は、当該時刻t1のタイミングを、映像を記録すべき衝撃が生じたタイミングであるとして、記録部103に対して当該タイミングの前後の映像データを記録するように指示してもよい。
前述した通り、小事故とは、車と人との衝突事故及び極低速での衝突事故や、事故に至らないまでもドライバーが急ブレーキをかけて停車した状態を想定している。加速度の大きさの移動平均値が所定閾値(第1閾値)であり、かつ減速度が所定の減速度以上である場合に小事故であると検出するようにしたことで、道路の微細な振動により小事故であると誤って判定してしまうことを防止することが可能になる。
また、ドライバーが急ブレーキをかけたことを、前後方向の加速度の大きさではなく減速度を利用することで、減速度をより正確に判定することが可能になる。
ステップS12で、判定部102は、加速度及び車速データが、中事故に該当する判定基準に合致するか否かを判定する。合致する場合はステップS14に進み、合致しない場合はステップS13に進む。具体的には、判定部102は、同一時刻における左右方向の加速度の大きさと前後方向の加速度の大きさとを合計し、合計値が所定閾値(第2閾値)より大きい場合に、中事故に対応する判定条件を満たすと判定する。所定閾値(第2閾値)は、例えば2〜4G程度であってもよいが、これに限定されるものではない。
判定部102は、合計値が所定閾値(第2閾値)より大きくなった時刻t2のタイミングを、映像を記録すべき衝撃が生じたタイミングであるとして、記録部103に対して当該タイミングの前後の映像データを記録するように指示してもよい。
中事故に対応する判定基準では、左右方向及び前後方向の加速度を合成し、その合成値が一定値を超えたか否かを検知するようにしている。これは、中事故は、小事故とは異なり、車両同士が接触した場合は瞬間的に加速度が上昇してすぐに減少するためである。
ステップS13で、判定部102は、加速度及び車速データが、大事故に該当する判定基準に合致するか否かを判定する。合致する場合はステップS14に進み、合致しない場合はステップS18に進む。具体的には、判定部102は、前後方向の加速度の大きさの最大値と、上下方向の加速度の大きさの最大値との合計値が、所定閾値(第3閾値)より大きく、かつ、前後方向の加速度の大きさの最大値が計測された時刻と、上下方向の加速度の大きさの最大値が計測された時刻とが所定期間内(第3期間内)に存在する場合に、大事故に対応する判定条件を満たすと判定する。
図6のA及びBに、大事故が生じた場合に、加速度センサ16にて検出された加速度の一例を示す。図6のAの縦軸は前後方向の加速度を示し、横軸は時間を示す。図6のBの縦軸は左右方向の加速度を示し、横軸は時間を示す。グラフAC3は前後方向の加速度であり、グラフAC4は、左右方向の加速度の移動平均値である。判定部102は、前後方向の加速度の最大値g1と、左右方向の加速度の最大値g2との合計値が所定閾値(第3閾値)より大きく、かつ、前後方向の加速度の最大値g1が計測された時刻t3と、左右方向の加速度の最大値g2が計測された時刻t4とが所定期間内(第3期間内)に存在する場合に、大事故に対応する判定条件を満たすと判定する。所定期間内(第3期間内)は、例えば0.05〜0.1秒等であってもよいが、これに限定されるものではない。また、所定閾値(第3閾値)は、例えば6〜8G程度であってもよいが、これに限定されるものではない。
大事故に対応する判定基準では、中事故に対応する判定基準のように同一時刻における加速度の値を合計するのみならず、異なる時刻における加速度の値を合計することを許容している。これは、特に重大な事故であるほど、衝撃の発生する時間が短くなり、また前後方向及び左右方向に衝撃の入るタイミングに微妙なずれが起きやすくなることから、同一時刻における加速度の値を合計するだけでは、大事故をより正確に判定することが難しいためである。
微妙なずれが起きると、中事故のように瞬間値を合成する方法では適切に判定ができなくなるが、前後方向及び左右方向の加速度それぞれの最大値、すなわち異なる時間における加速度の値を合計することを許容することで当該問題を解決するようにしている。
ステップS14で、取得部101は、ドライブレコーダ10が設置されている車両の種別が大型車であるか否かを示す情報を取得する。ドライブレコーダ10が設置されている車両の種別は、ドライブレコーダ10を車両に設置する際に、ドライブレコーダ10が備えるユーザインターフェース等を介してユーザにより予め設定された種別であってもよい。なお、大型車とは、例えば、トラック、バス、トレーラー等といった車両を意味する。車両の種別が大型車である場合にはステップS15の処理手順に進み、大型車ではない場合にはステップS16の処理手順に進む。
ステップS15で、判定部102は、車両の種別が大型車である場合、更に、車速の減速度が所定の減速度(第4減速度)以上であるか否かを判定する。所定の減速度以上である場合にはステップS16に進み、所定の減速度未満である場合は、ステップS18の処理手順に進む。所定の減速度(第4減速度)は、小事故に対応する判定基準で説明した、所定の減速度(第1減速度)と同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
大型車では、荷物の積み下ろしや、車両のような重量物を積載することによる走行中の振動等によって、車両本体に大きな衝撃が生じる可能性があるが、ステップS15の処理手順を設けることで、このようなケースで誤判定が生じる可能性を抑制することができる。
ステップS16で、判定部102は、以下に説明する付則条件のうち、少なくとも1つの付則条件に合致すると判定した場合、ステップS17の処理手順に進み、全ての付則条件に合致しないと判定した場合、ステップS18の処理手順に進むようにしてもよい。若しくは、判定部102は、以下に説明する付則条件のうち全ての付則条件に合致すると判定した場合、ステップS17の処理手順に進み、少なくとも1つの付則条件に合致すると判定した場合、ステップS18の処理手順に進むようにしてもよい。
(付則条件1)
判定部102は、車速がゼロになったことを検出した場合に、映像を記録すべき衝撃が生じたと判定するようにしてもよい。車速がゼロであるか否かを判定するタイミングは、例えば、映像を記録すべき衝撃が生じたと判定したタイミングから所定の時間経過後(例えば10秒後や15秒後等)とするようにしてもよい。これは、通常、事故が発生すると車両は停車するためである。また、当該タイミングにおいて車速がゼロになっていない場合、すなわち車両が走行している場合、事故等は生じていないと考えられることから、映像を記録すべき衝撃ではないと判定するようにしてもよい。
(付則条件2)
図7は、付則条件2の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップS20で、判定部102は、上下方向の加速度の大きさが所定の閾値(第5閾値)以下であるか否かを判定する。所定の閾値以下である場合、ステップS22の処理手順に進む。所定の閾値を超える場合、ステップS21の処理手順に進む。所定の閾値は、例えば0.1Gであってもよいが、これに限定されるものではない。
ステップS21で、判定部102は、上下方向の加速度の大きさが所定の閾値(第5閾値)を超える場合であり、かつ、上下方向の加速度の大きさが、上下方向の加速度の大きさと左右方向の加速度の大きさとを合計した値、若しくは、上下方向の加速度の大きさと前後方向の加速度の大きさとを合計した値のうち、所定の割合以下であるか否かを判定する。所定の割合以下である場合、ステップS22の処理手順に進む。所定の割合を超える場合、ステップS23の処理手順に進む。所定の割合は、例えば2%であってもよいが、これに限定されるものではない。
ステップS22で、判定部102は、衝撃を検知したと判定する。ステップS23で、判定部102は、衝撃を検知していないと判定する。
基本的に加速度が大きいほど事故である可能性が高いものの、左右方向の加速度と比して上下方向に強い加速度が生じる場合、段差等で車両が上下に跳ねただけであるというケースが想定されるためである。付則条件2を設けることで、このようなケースで誤判定が生じる可能性を抑制することができる。図4に戻り説明を続ける。
(付則条件3)
判定部102は、更に、所定の判定期間における左右方向の加速度の大きさ、前後方向の加速度の大きさ及び上下方向の加速度の合計値が、所定の範囲(第6範囲)である場合、映像を記録すべき衝撃が生じたとは判定しないようにしてもよい。所定の判定期間は、例えば2分前から現時刻まで等であってもよいが、これに限定されるものではない。また、所定の範囲(第6範囲)とは、ドライブレコーダ10が正しく取り付けられている場合に通常測定される加速度から、ドライブレコーダ10がフロントガラスから剥がれかけている場合に測定される加速度までの範囲に設定されることが望ましい。
ドライブレコーダ10が、フロントガラスから外れて落下したケースのうち、事故とは無関係に落下するようなケースでは、落下前から接着剤が剥がれかけており、長時間にわたってドライブレコーダ10がふらついているケースが多い。従って、付則条件3を適用することで、ドライブレコーダ10の取り付け不良による誤検出を抑制することができる。
<変形例>
以上、図4を用いて説明した処理手順において、一部の処理手順をスキップしてもよい。例えば、ステップS14〜16は省略されてもよい。この場合、ステップS11、ステップS12又はステップS13の処理手順において、合致すると判定された場合、ステップS17の処理手順に進むようにしてもよい。
また、例えば、ステップS16の処理手順は省略されてもよい。この場合、ステップS14の処理手順において、車両は大型車ではないと判定された場合、及び、ステップS15の処理手順において、速度が急減したと判定された場合、ステップS17の処理手順に進むようにしてもよい。
また、例えば、ステップS14及びステップS15の処理手順は省略されてもよい。この場合、ステップS11、ステップS12又はステップS13の処理手順において、合致すると判定された場合、ステップS16の処理手順に進むようにしてもよい。
また、判定部102が、衝撃の有無を判定するために用いた各種の閾値及び期間については、車両の種別により異なる設定値であってもよい。例えば、車両が乗用車である場合と、大型車である場合とでは、各種の閾値及び期間は異なる設定値であってもよい。
また、前述した中事故に該当する判定基準は、大事故に該当する判定基準と同一の判定ロジックとし、所定閾値及び所定期間の設定を、中事故と大事故とで異なる値に設定するようにしてもよい。
また、判定部102は、ステップS11−NOの処理手順の後、ステップS12−NOの処理手順の後、又はステップS13−NOの処理手順の後で、更に、小事故の条件において閾値の値を小さい値に変更した条件と、中事故の条件において閾値の値を小さい値に変更した条件の両方の条件に合致するか否かを判定するようにしてもよい。
具体的には、判定部102は、前後方向の加速度の大きさについて所定期間(第1期間)の移動平均値を算出し、算出した移動平均値が所定閾値(第1閾値よりも小さい値である第6閾値)より大きく、かつ、車速の減速度が所定の減速度(第1減速度)以上であるという条件と、同一時刻における左右方向の加速度の大きさと前後方向の加速度の大きさとを合計し、合計値が所定閾値(第2閾値よりも小さい値である第7閾値)より大きいという条件との両方の条件を満たすか否かを判定する。両方の条件を満たす場合、判定部102はステップS14の処理手順に進み、いずれか一方の条件を満たさない場合、判定部102はステップS18の処理手順に進む。これにより、急ブレーキ後に軽い接触が発生したケースにて映像を記録することが可能になる。
<まとめ>
以上説明した実施形態によれば、ドライブレコーダ10は、加速度と車速とが、複数の事故種別の各々に対応する判定基準のうち、少なくともいずれか一つに該当する場合に、映像を記録すべき衝撃が生じたと判定するようにした。これにより、映像を記録すべき衝撃の発生有無をより高精度に検出することを可能にする技術を提供することが可能になる。
また、小事故、中事故及び大事故に該当すると判定した場合であっても、更に、付則条件に合致するか否かを判定するようにした。これにより、段差で車両が上下に跳ねたというケースや、ドライブレコーダ10の取り付け不良による誤判定を抑止することができ、映像を記録すべき衝撃の発生有無を更に高精度に検出することが可能になる。
また、車両の種別が大型車である場合には、車両が急減速したか否かを判定するようにした。これにより、大型車特有の振動や衝撃による誤判定を抑止することができ、映像を記録すべき衝撃の発生有無を更に高精度に検出することが可能になる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
10…ドライブレコーダ、11…プロセッサ、12…メモリ、13…入力デバイス、14…出力デバイス、15…撮影装置、16…加速度センサ、17…GPSモジュール、18…記憶媒体、100…記憶部、101…取得部、102…判定部、103…記録部

Claims (11)

  1. 衝撃に基づいて映像を記録する記録装置であって、
    車両の加速度を示す加速度データと前記車両の車速を示す車速データとを取得する取得部と、
    前記取得部で取得した前記加速度と前記車速とが、複数の事故種別の各々に対応する判定基準のうち、少なくともいずれか一つに該当する場合に、映像を記録すべき衝撃が生じたと判定する判定部と、
    を有する、記録装置。
  2. 前記複数の事故種別には、第1事故種別、第2事故種別及び第3事故種別が含まれており、
    前記判定部は、第1事故種別に対応する判定条件、第2事故種別に対応する判定条件、及び、第3事故種別に対応する判定条件のうち、少なくともいずれか一つに該当する場合に、前記衝撃が生じたと判定する、
    請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記判定部は、前後方向における前記加速度の大きさについて第1期間の移動平均値が第1閾値より大きく、かつ、前記車速の減速度が第1減速度以上である場合に、前記第1事故種別に対応する判定条件を満たすと判定する、
    請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記判定部は、同一時刻における左右方向の前記加速度の大きさと、前後方向の前記加速度の大きさとの合計値が、第2閾値より大きい場合に、前記第2事故種別に対応する判定条件を満たすと判定する、
    請求項2又は3に記載の記録装置。
  5. 前記判定部は、前後方向の前記加速度の大きさの最大値と、上下方向の前記加速度の大きさの最大値との合計値が、第3閾値より大きく、かつ、前後方向の前記加速度の大きさ委の最大値が計測された時刻と、上下方向の前記加速度の大きさの最大値が計測された時刻とが第3期間内に存在する場合に、前記第3事故種別に対応する判定条件を満たすと判定する、
    請求項2乃至4のいずれか一項に記載の記録装置。
  6. 前記取得部は、更に、前記車両の種別を取得し、
    前記判定部は、前記車両の種別が大型車である場合において、更に、前記車速の減速度が第4減速度以上である場合に、前記衝撃が生じたと判定する、
    請求項2乃至5のいずれか一項に記載の記録装置。
  7. 前記判定部は、更に、前記車速がゼロになったことを検出した場合に、前記衝撃が生じたと判定する、
    請求項2乃至6のいずれか一項に記載の記録装置。
  8. 前記判定部は、更に、
    上下方向の前記加速度の大きさが第5閾値以下である場合、又は、
    上下方向の前記加速度の大きさが第5閾値を超える場合であって、かつ、上下方向の前記加速度の大きさが、上下方向の前記加速度の大きさと左右方向又は前後方向の前記加速度の大きさとを合計した値の所定割合以下である場合、
    前記衝撃が生じたと判定する、
    請求項2乃至7のいずれか一項に記載の記録装置。
  9. 前記判定部は、所定の判定期間における左右方向の加速度の大きさ及び前後方向の加速度の大きさの合計値が所定の範囲内である場合、前記衝撃が生じたと判定しない、
    請求項2乃至8のいずれか一項に記載の記録装置。
  10. 衝撃に基づいて映像を記録する記録装置が行う記録方法であって、
    車両の加速度を示す加速度データと前記車両の車速を示す車速データとを取得するステップと、
    取得した前記加速度と前記車速とが、複数の事故種別の各々に対応する判定基準のうち、少なくともいずれか一つに該当する場合に、映像を記録すべき衝撃が生じたと判定するステップと、
    を有する、記録方法。
  11. 衝撃に基づいて映像を記録するコンピュータに、
    車両の加速度を示す加速度データと前記車両の車速を示す車速データとを取得するステップと、
    取得した前記加速度と前記車速とが、複数の事故種別の各々に対応する判定基準のうち、少なくともいずれか一つに該当する場合に、映像を記録すべき衝撃が生じたと判定するステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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