JP2021032481A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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智裕 中村
境 寿和
Toshikazu Sakai
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好正 堀尾
健一 柿田
Kenichi Kakita
健一 柿田
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Abstract

【課題】本開示は、冷媒温度差から絞り量を制御することで冷凍能力を最大化して省エネルギー性を高めた冷凍サイクル装置の提供を目的とする。【解決手段】圧縮機11と、凝縮器12と、絞り手段14と、蒸発器16と、前記凝縮器と前記絞り手段との間の冷媒配管の温度を検知する複数の温度センサ、つまり上流温度センサ21,下流温度センサ22とを備え、前記上流温度センサ21,下流温度センサ22の検知温度差が設定温度差に近づくように前記絞り手段14の絞り量を制御する構成としてある。これにより、冷凍能力を最大化し省エネルギー性を高めることができる。【選択図】図3

Description

本開示は、冷媒の絞り量を可変する絞り手段を搭載した冷蔵庫等の冷凍サイクル装置に関するものである。
特許文献1は、従来の絞り手段を搭載した冷凍サイクル装置の一つである冷蔵庫を開示する。この冷蔵庫は、図9の冷凍サイクル構成図に示すように、圧縮機141、凝縮器142、レシーバ143、絞り手段となる膨張弁144、キャピラリーチューブ145、蒸発器146、吸入管147、内部熱交換部148、吸入管温度センサ149を有する。そして前記吸入管温度センサ149が検出する配管温度に応じて膨張弁144により冷媒の絞り量を調節し、冷凍サイクル140の効率低下を回避して省エネルギー性を高めるようにしている。
図10は上記膨張弁144の制御を示し、冷凍サイクル140を用いて冷却する対象物(図示せず)の温度が低下して安定状態に近づき、蒸発器146から供給する冷熱が余剰となって吸入管温度センサ149で検出している吸入管147の温度が低下しR1を下回った場合、膨張弁144の絞り量を所定量増大させる。この結果、蒸発器146の蒸発温度が低下して冷媒循環量が小さくなり蒸発器146から供給する冷凍能力を低下させるとともに、吸入管147へ流出していた液冷媒を余剰冷媒としてレシーバ143に回収することで吸入管147の温度を上昇させる。
一方、吸入管147の温度が上昇してR2を上回った場合、膨張弁144の絞り量を所定量減少させる。この結果、蒸発器146の蒸発温度が上昇して冷媒循環量が大きくなり蒸発器146から供給する冷凍能力を増大させるとともにレシーバ143に回収していた余剰冷媒を蒸発器146に供給することで吸入管147の温度を下降させる。
このように吸入管147の温度Rを検出してR1からR2の間に維持するように膨張弁144で冷媒量を制御することで、冷凍サイクル140の効率低下や圧縮機141の液圧縮による耐久性低下を回避し、冷凍能力を最大化して冷凍サイクルの省エネルギー性を高めるようにしている。
特開平5−196321号公報
本開示は、冷媒の特に温度差を用いて絞り量を適切に制御可能とし冷凍能力を最大化して省エネルギー性を高めた冷凍サイクル装置を提供する。
本開示における冷凍サイクル装置は、少なくとも、圧縮機と、凝縮器と、絞り手段と、蒸発器と、前記凝縮器と前記絞り手段との間の冷媒配管の温度を検知する複数の温度センサとを備え、前記複数の温度センサの検知温度差が設定温度差に近づくように前記絞り手段の絞り量を制御する構成としてある。
本開示の冷凍サイクル装置は、複数の温度センサが検知する冷媒配管の検知温度差から冷媒の乾き度を推定し、冷媒の検知温度差を設定温度差に近づけるように絞り手段の絞り量を制御することで、冷凍能力を最大化して省エネルギー性を向上させることができる。
実施の形態1における冷凍サイクル装置としての冷蔵庫の正面図 実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図 実施の形態1における冷蔵庫のサイクル構成図 実施の形態1における冷凍サイクルの膨張弁の制御方法を示した図 実施の形態1における冷凍サイクルの膨張弁制御センサの出力と冷媒流速との相関を示した図 実施の形態1における冷蔵庫の他の例を示すサイクル構成図 実施の形態1における温度センサの断面図 実施の形態1における温度センサが冷媒配管に取り付けられた状態を示す断面図 従来の冷凍サイクル構成図 従来の冷凍サイクルの膨張弁の制御方法を示した図
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、家庭用冷蔵庫等の冷凍サイクル装置では地球温暖化防止の観点から温暖化係数が低い自然冷媒を使用していることが多いが、使用する自然冷媒は可燃性があり、封入できる冷媒量に制限があるため、余剰冷媒を保持することが困難であった。また、冷蔵庫本体等の筐体の外郭から自然対流で放熱する凝縮器を使用するため、環境条件によって放熱能力が大きく変化し、凝縮器出口を所定の過冷却度に保つことが困難であった。そのため、家庭用冷蔵庫等の冷凍サイクル装置では吸入管温度センサ149で蒸発器146からの冷媒温度を検出して膨張弁144などの絞り手段で冷媒流量を制御していても、冷媒流量を適切に制御することが困難であった。
そのため、このような冷媒量や凝縮器の放熱能力に制限がある冷凍サイクル装置においては、絞り手段を用いて冷媒流量を適切に制御し冷凍能力を最大化して省エネルギー性を高めることに限界があって、これが課題となっていることを発明者らは発見し、その課題を解決すべく、本開示の主題を構成するに至った。
そこで本開示は、複数の温度センサを用いて冷媒流量を適切に制御できるようにして冷凍能力を最大化し省エネルギー性を高めた冷凍サイクル装置を提供する。
(実施の形態1)
以下、冷凍サイクル装置の実施の形態として冷蔵庫を例にして図1〜図8を用い説明する。
[1−1.構成]
図1は本開示の実施の形態による冷凍サイクル装置としての冷蔵庫の正面図、図2は同実施の形態1による冷蔵庫の縦断面図、図3は同実施の形態1による冷蔵庫のサイクル構成図である。
図1から図3に示すように、この冷蔵庫は、前方に開口する金属製(例えば鉄板)の外箱と、硬質樹脂製(例えばABS)の内箱と、前記外箱と内箱との間に発泡充填した硬質ウレタンフォーム等の断熱材とからなる断熱性の冷蔵庫本体30を備えている。冷蔵庫本体30内には、冷蔵室31、冷蔵室31の下に上段冷凍室32及びその横に並設した製氷室33と、並設した上段冷凍室32及び製氷室33の下方に下段冷凍室34、下段冷凍室34の下方に野菜室35が設けてある。そして、冷蔵室31の前面は、例えば観音開き式の扉により開閉自由に閉塞されるとともに、上段冷凍室32と製氷室33と下段冷凍室34と野菜室35の前面部は引き出し式の扉により開閉自由に閉塞される。
冷蔵室31は冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1〜5℃で設定されている。野菜室35は冷蔵室31と同等もしくは若干高い温度設定の2℃〜7℃に設定されており、低温にすれば葉野菜の鮮度を長期間維持することが可能である。上段冷凍室32と下段冷凍室35は冷凍保存のために通常−22から−18℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、例えば−30から−25℃の低温で設定されることもある。また、上段冷凍室32は切替室として、ダンパ機構等を用いることで、冷蔵温度帯から冷凍温度帯まで選択可能な部屋とすることもある。
冷蔵庫本体30には、前記冷蔵室31、上段冷凍室32、製氷室33、下段冷凍室34、野菜室35を冷却する冷凍システム10が設けてあり、その冷凍システム10の冷媒を圧縮する能力可変型の圧縮機11が天面後部の機械室47に設けられ、冷却器となる蒸発器16が背面部の冷却室48に設けてある。
上記冷凍システム10の冷媒としては、地球環境保全の観点から地球温暖化係数が小さい可燃性冷媒であるイソブタンを使用している。この炭化水素であるイソブタンは空気と比較して常温、大気圧下で約2倍の比重である(2.04、300Kにおいて)。これにより従来に比して冷媒充填量を低減でき、低コストであると共に、可燃性冷媒が万が一に漏洩した場合の漏洩量が少なくなり安全性をより向上できる。
次に、上記冷凍システム10の構成を、図3を用いて説明する。
冷凍システム10は、圧縮機11、凝縮器12、ドライヤ13、絞り手段となる膨張弁14、キャピラリーチューブ15、蒸発器16、アキュームレータ17、吸入管18、内部熱交換部19を接続して構成してある。また、この冷凍システム10には、微小抵抗20、上流温度センサ21及び下流温度センサ22からなる膨張弁制御センサ23が設けてある。
上記膨張弁制御センサ23を構成する微小抵抗20は、長さ250mmの細径管からなり、直列配置された微小抵抗20、膨張弁14、キャピラリーチューブ15の全抵抗の約5%に相当する抵抗を有する。全抵抗に対する微小抵抗20の比率は、1〜20%が望ましい。1%未満では内部を流れる冷媒の状態変化を測定することが困難となる。20%超では内部熱交換部19の熱交換が不十分となり、冷凍システムの効率が低下する。なお、上記全抵抗に対する微小抵抗20の比率は、それぞれの抵抗を同じ内径のキャピラリーチューブ15で代替した時の長さの比率で示したものである。
ここで、上記膨張弁制御センサ23を構成する上流温度センサ21及び下流温度センサ22は、微小抵抗20の内部を流れる冷媒の状態変化に応じて変化する微小抵抗20の上流側と下流側の温度を測定し、その温度差が設定温度差に近づくように膨張弁14の絞り量を可変し、冷凍システム10を所定の状態に制御する構成となっている。
なお、上記冷凍システム10において、ドライヤ13は、冷凍システム10内を循環する冷媒を乾燥するものであり、液冷媒と効率よく接触するために凝縮器12の下流に配置している。
また、アキュームレータ17は、安定状態における余剰冷媒を貯留するものであり、蒸発器16と略同一の温度に保持するために蒸発器16の下流に配置してある。冷凍システム10を用いて冷却する対象物(図示せず)の温度が上昇すると、アキュームレータ17に貯留される余剰冷媒量が減少して冷凍システム10内の冷媒循環量が増大することで冷凍能力を増加させる。一般に、冷蔵庫本体30等の筐体の外郭から自然対流で放熱する家庭用冷蔵庫など環境条件によって放熱能力が大きく変化する冷凍システムでは、レシーバを用いて冷凍システムの高圧側に余剰冷媒を貯留することができないので、本実施の形態1のように、アキュームレータ17を用いて冷凍システムの低圧側に余剰冷媒を貯留する。また、アキュームレータ17に貯留する余剰冷媒量は冷凍システム内の全冷媒量の10〜30%程度としてあり、比較的少量で冷凍能力を調整する機能が得られるので、全冷媒量を抑制するために有効である。
また、膨張弁14とキャピラリーチューブ15を直列に配置して、冷凍システム10の絞りを構成することにより、キャピラリーチューブ15と吸入管18との間で熱交換する内部熱交換部19を実現することができ、吸入管18内を還流する低温冷媒のエンタルピーを回収して冷凍システム10の効率を向上することができる。
[1−2.動作]
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その作用、動作について、図3〜5を用いて説明する。
本冷蔵庫は、冷却運転を行う際には、膨張弁14の絞り量を最小、即ち膨張弁14での冷媒循環量が最大となるようにし、圧縮機11を運転する。圧縮機11で圧縮された冷媒は凝縮器12で放熱して凝縮した後、ドライヤ13で乾燥される。そして、膨張弁制御センサ23を通過した後、膨張弁14とキャピラリーチューブ15で減圧され、その後、蒸発器16に供給されて蒸発し、吸入管18を介して圧縮機11へ還流する。このとき、蒸発器16で発生する冷熱を利用して冷却が行われる。
ここで、膨張弁14の絞り量を最小とし圧縮機11を運転した状態で、対象物(図示せず)の温度が低下して安定状態に近づくと、凝縮器12の出口冷媒は2相状態(望ましくは、乾き度3〜10重量%)となる。これは、冷却する対象物(図示せず)の温度が上昇して、アキュームレータ17に貯留される余剰冷媒量が減少し冷凍システム10内の冷媒循環量が増大した場合でも、凝縮器12の出口冷媒が過冷却とならないように、直列配置された微小抵抗20、膨張弁14及びキャピラリーチューブ15の全抵抗と冷凍システム10内の全冷媒量を設計しているためである。
一般に、筐体の外郭から自然対流で放熱する家庭用冷蔵庫など環境条件によって放熱能力が大きく変化する冷凍システムにおいて、凝縮器の出口冷媒が過冷却になるように設計すると、環境条件によって放熱能力が増大した際に冷凍システム内のほぼすべての冷媒が凝縮器に滞留して、冷媒循環量が異常に低下する懸念が生じる。また、環境条件によって放熱能力が減少した際に凝縮器で凝縮できなかった余剰冷媒がアキュームレータ17に貯留しきれなくなって吸入管18から圧縮機11へ還流することで、圧縮機11の耐久性が低下する懸念が生じる。
そのため、本開示の冷凍システム10では前記したように、凝縮器12の出口冷媒が過冷却とならないよう、直列配置された微小抵抗20、膨張弁14及びキャピラリーチューブ15の全抵抗と冷凍システム10内の全冷媒量を設計しているのである。
2相状態となった前記凝縮器12からの冷媒は、膨張弁制御センサ23の微小抵抗20を通過する際、上流温度センサ21と下流温度センサ22で微小抵抗20の上流側と下流側の温度が検出される。そして、上記膨張弁制御センサ23が測定した微小抵抗20前後の温度差が所定値あるいは、膨張弁14の絞り量を最小に保った安定状態に比べて所定量変化するように、膨張弁14の絞り量を制御する。その結果、凝縮器12の出口冷媒の乾き度が減少していき、冷凍効果が増大して冷凍システム10の効率を向上することができる。
次に、図4及び図5に基づいて上記膨張弁14の基本制御方法について説明する。
図4の横軸は膨張弁14の絞り量に応じて発生する圧力損失であり、縦軸は膨張弁制御センサ23が測定する微小抵抗20の前後の温度差Sである。
前記したように、膨張弁14の絞り量を最小とし圧縮機11を運転した状態で、冷凍システム10を用いて冷却する対象物(図示せず)の温度が低下して安定状態に近づくと、凝縮器12の出口冷媒は2相状態となる。このとき、膨張弁制御センサ23の出力はS0を示す。そして、膨張弁制御センサ23の出力がS2を下回るように膨張弁14の絞り量を増加させる。この結果、凝縮器12の出口冷媒の乾き度が減少していき、冷凍効果が増大して冷凍システム10の効率を向上する。
一方、凝縮器12の出口冷媒の乾き度が減少し続け、膨張弁制御センサ23の出力がS1を下回った場合、膨張弁14の絞り量を減少させる。この結果、膨張弁制御センサ23の出力がS1からS2を示す状態に安定させることができる。膨張弁制御センサ23の出力に下限値S1を設けたのは、膨張弁14を絞り過ぎると凝縮器12の出口冷媒が過冷却状態となり、冷凍システム10内のほぼすべての冷媒が凝縮器12に滞留して、冷媒循環量が異常に低下する懸念が生じるためである。このような場合、冷却能力が不足し、冷蔵庫としては鈍冷となる恐れがあるため避ける必要があるのである。
図5の横軸は、図4の縦軸と同じ膨張弁制御センサ23が測定する微小抵抗20の前後の温度差Sであり、図5の縦軸は、微小抵抗20内を通過する冷媒の流速Vである。
前記したように、膨張弁制御センサ23の出力がS0を示した状態から膨張弁14の絞り量を増加させると、凝縮器12の出口冷媒の乾き度が減少して微小抵抗20内を通過する冷媒の流速Vが遅くなり、結果として、膨張弁制御センサ23の出力がS0からS2へ低下する。同様に、膨張弁14の絞り量を調整して膨張弁制御センサ23の出力がS1からS2を示す状態に安定させると、凝縮器12の出口冷媒の乾き度がゼロ近傍(望ましくは、乾き度0〜1重量%)で安定し、冷媒の流速Vが最小値近傍で安定するものである。これは、冷凍システム10が安定状態では冷媒循環量が略一定となるので、凝縮器12の出口冷媒が液相になると微小抵抗20内を通過する冷媒の流速Vが略最小となるとともに、凝縮器12の出口冷媒の乾き度が増加するに従い、微小抵抗20内を通過する冷媒の流速Vが増加するためである。また、一般に、液相に対する気相の比容積は50倍程度と大きいため、乾き度が0〜10重量%の微小抵抗20内を通過する冷媒の流速Vの変化量が大きく、特にこの範囲では膨張弁制御センサ23による凝縮器12の出口冷媒の状態を測定しやすいといえる。
このように膨張弁制御センサ23の出力、つまり検知温度差に応じてこれが設定温度差に近づくように膨張弁14の絞り量を制御することにより、凝縮器12の出口冷媒の乾き度をゼロ近傍(望ましくは、乾き度0〜1重量%)で安定させ、冷凍効果を増大して冷凍システム10の効率を向上することができる。
つまり、上述した冷蔵庫本体30は、微小抵抗20とその前後の温度差を測定する温度センサからなる膨張弁制御センサ23を用いて凝縮器出口の乾き度をゼロに近づけるように膨張弁14を制御することにより、凝縮器出口にレシーバを有しない冷凍システムにおいて膨張弁14を用いて冷凍能力を最大化することができ、高効率な冷却運転を行うことができる。
ところで、上記のように構成された冷蔵庫において、上流温度センサ21及び下流温度センサ22は、それぞれを一つの温度センサ保持部材で保持することによって、一体モジュール化することができ、これによって、小型化と簡素化を実現することができる。
図7はこの上流温度センサ21及び下流温度センサ22を一体化した温度センサの断面図である。
図7において、温度センサ70は、上流温度検出部61(上流温度センサ21)、下流温度検出部62(下流温度センサ22)、温度センサ保持部材63を一体に備えて構成されている。温度センサ保持部材63は、上流温度検出部61及び下流温度検出部62の周囲を覆い、一体成形したものであり、ABS等の合成樹脂からなるものである。これによって、上流温度検出部61及び下流温度検出部62を絶縁保護するとともに、外部からの熱、ほこり、湿気、物理的衝撃等から保護する。
また、図8は、冷媒配管に取り付けられた状態の温度センサ70を示す断面図である。
図8において、温度センサ保持部材63は、冷媒配管の外径に沿った形状部分に上流冷媒配管64及び下流冷媒配管65をはめ込むことで、上流冷媒配管64、下流冷媒配管65それぞれの周囲面に接触して固定される。
なお、冷蔵庫の輸送時に発生する振動や、運転中に発生する圧縮機11の振動によって、温度センサ保持部材63が冷媒配管から外れることや、取り付け位置にずれが生じることを防止するために、温度センサ保持部材63の上から、更に固定具(図示せず)を設けて固定してもよく、これでより強固に固定することができる。
例えば、前記固定具は温度センサ保持部材63の周囲を覆う形状をしたもので、温度センサ保持部材63の上から被せ、冷媒配管と温度センサ保持部材63を挟み込む構成としてもよい。これによって、温度センサ保持部材63と冷媒配管をより強固に固定することができる。また、別の形態の固定具として、アルミテープなどの粘着テープを用い、温度センサ保持部材63の周囲に巻き付けることで固定する方法でも、同様の効果が得られる。
すなわち、温度センサ保持部材63の周囲を覆い、温度センサ保持部材63を挟み込む構成や、温度センサ保持部材63に巻き付ける構成としたものであれば、同様の効果が得られるものである。
なお、この上流温度センサ21及び下流温度センサ22を一体化した温度センサ70において、上流温度検出部61は、図8に示すように、上流冷媒配管64が接触する温度センサ保持部材63の接触面に設け、同様に、下流温度検出部62は、下流冷媒配管65の周囲面に接触する温度センサ保持部材63の接触面に設ける。
また、上流温度検出部61は、図3に示すように、膨張弁制御センサ23を構成する微小抵抗20の上流側の配管に取り付け、下流温度検出部62は、微小抵抗20の下流側の配管に設けるが、この時、上流冷媒配管64を取り付けする本体外面には、上流冷媒配管64を取り付けする旨を記載し表示しておくのが好ましい。これによって、上流冷媒配管64を上流温度検出部61が位置する温度センサ保持部材63に間違いなく取り付けすることができる。同様に、下流冷媒配管65を取り付けする本体外面にも、下流冷媒配管65を取り付けする旨を記載し表示するとよい。
また、温度センサ保持部材63と上流冷媒配管64及び下流冷媒配管65の間の接触面に、熱伝導性部材(図示せず)を介在させてもよい。熱伝導性部材により、温度センサ保持部材63と上流冷媒配管64及び下流冷媒配管65の密着性を高めることができ、空気等が隙間に侵入すること防ぐことができ、熱伝導性を高めることができる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
実施の形態1では、凝縮器出口の乾き度をゼロに近づけるように絞り手段である膨張弁14を制御することにより、冷凍能力を最大化することができる冷蔵庫を説明したが、これは微小抵抗20の圧力差により発生する温度差を元に冷媒流量を制御するようにしたものである。したがって、図6に示すように、膨張弁14の代わりに冷媒流路を切替える切替弁90と切替弁90の出口側に接続した複数のキャピラリーチューブ91によっても同様の制御が可能である。
キャピラリーチューブ91は内径や長さが異なるものを複数設け、切替弁90を介して冷媒の絞り量を変えることができる。これにより、膨張弁制御センサ23の測定結果から計算される最適な絞り量に一番近いキャピラリーチューブ91を通過するように切替弁90で流路を選択し、冷媒の絞り量を変える。
図6では、切替弁90の出口側に2本のキャピラリーチューブ91を接続しているが、出口流路を複数設けた切替弁を使用することで、切替弁の出口流路に対応した数だけキャピラリーチューブを接続することができる。選択できるキャピラリーチューブの数が多いと、様々な絞り量を備えたキャピラリーチューブを設置することができ、膨張弁制御センサ23の測定結果から計算される最適な絞り量に、より近い絞り量を備えたキャピラリーチューブを選択することができ、冷媒流量をより高精度に制御することができる。また、絞り手段をキャピラリーチューブ91のみとすることで、吸入管18と内部熱交換部19で熱交換しながら絞ることができ、膨張弁14とキャピラリーチューブ15を用いて絞る場合に比べ、内部熱交換量を向上することができるため、冷凍能力をさらに向上することができる。
また、上記絞り手段は膨張弁とキャピラリーチューブとで構成し、前記膨張弁の上流側の前記冷媒配管に前記角温度センサを配置する構成としてもよいものである。このような構成にすれば、次のような効果が期待できる。
すなわち、キャピラリーチューブは冷蔵庫の庫内温度が高く、冷凍システムが最大能力を発揮する際の絞り量に合わせて設計させているため、冷蔵庫の庫内温度が冷えて最大能力が必要なくなった場合には、キャピラリーチューブの絞り量は大きすぎることとなる。絞り手段をキャピラリーチューブと膨張弁で構築した場合には、庫内が冷えて最大能力が必要なくなった場合に、キャピラリーチューブでの絞りに加えて、膨張弁でも絞ることができ、最適な絞り量に制御することができる。また、凝縮器出口の冷媒配管の検知温度差から推定される乾き度をゼロに近づけるように絞り量を最適化する際に、膨張弁を使用することで、絞り量をある範囲内で無段階に調整することができるため、冷媒を最適な絞り量に制御することができる。これにより、冷凍システムの冷凍効果が増加するため、冷凍能力を向上することができ、省エネルギー化を実現することができる。
[1−3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、この冷蔵庫は、凝縮器と絞り手段との間の冷媒配管の温度を検知する複数の温度センサを備え、前記温度センサの検知温度差が設定温度差に近づくように絞り手段の絞り量を制御する。これによって、凝縮器出口の冷媒配管の検知温度差から凝縮器出口の冷媒の乾き度を推定することができ、検知温度差を設定温度差に近づけるように絞り手段の絞り量を制御して、凝縮器出口の冷媒の乾き度をゼロに近づけることができる。これにより、冷凍システムの冷凍効果が増加するため、冷凍能力を最大化することができ、省エネルギー性を高めることができる。
ここで、前記絞り手段は膨張弁とキャピラリーチューブとで構成したので、庫内が冷えて最大能力が必要なくなった場合に、キャピラリーチューブでの絞りに加えて、膨張弁でも絞ることができ、最適な絞り量に制御することができる。これにより、冷凍システムの冷凍効果が増加するため、冷凍能力を向上させ、省エネルギー性を高めることができる。
また、絞り手段は減圧量が異なる複数のキャピラリーチューブを切り替えられるようにして複数のキャピラリーチューブの中から最適な絞り量のキャピラリーチューブを選択可能としてもよい。これにより、前記の場合と同様、冷凍システムの冷凍効果が増加するため、冷凍能力を向上させることができ、省エネルギー性を高めることができる。
また、前記上流部温度センサと前記下流部温度センサは、温度センサ保持部材で保持し、前記温度センサ保持部は、前記上部温度センサと前記下部温度センサとがそれぞれ冷媒配管に保持されるように、一体モジュールで形成しているので、1つのデバイスで上流部と下流部の温度を測定することができ、省スペース化、システムの簡素化を実現することができる。
また、前記温度センサ保持部材と冷媒配管との間には熱伝導性部材を介在させているので、温度センサ保持部材と冷媒配管の間の熱伝導を向上させることができ、温度検知精度を向上させることができる。これにより、凝縮器出口の冷媒の乾き度を精度よく推定することができ、絞り手段による絞り量制御の精度を向上することができる。
以上、本開示の冷蔵庫についてその一実施の形態を説明したが、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示にかかる冷凍システム装置は、絞り手段による絞り量を調節して冷凍能力を制御する冷凍サイクル装置に適用でき、絞り手段による絞り量を精度よく調節して省エネルギー性を高めることができるので、例えば、家庭用又は業務用冷蔵庫等の冷凍冷蔵応用商品はもちろん、冷凍サイクルを搭載する空調機器や厨房機器などにも適用できる。
10 冷凍システム
11 圧縮機
12 凝縮器
13 ドライヤ
14 膨張弁(絞り手段)
15 キャピラリーチューブ
16 蒸発器
17 アキュームレータ
18 吸入管
19 内部熱交換部
20 微小抵抗
21 上流温度センサ
22 下流温度センサ
23 膨張弁制御センサ
30 冷蔵庫本体
61 上流温度検出部
62 下流温度検出部
63 温度センサ保持部材
64 上流冷媒配管
65 下流冷媒配管
70 温度センサ
90 切替弁
91 キャピラリーチューブ

Claims (5)

  1. 少なくとも、圧縮機と、凝縮器と、絞り手段と、蒸発器と、前記凝縮器と前記絞り手段との間の冷媒配管の温度を検知する複数の温度センサとを備え、前記複数の温度センサの検知温度差が設定温度差に近づくように前記絞り手段の絞り量を制御する冷凍サイクル装置。
  2. 前記絞り手段は膨張弁とキャピラリーチューブとで構成し、前記膨張弁の上流側の冷媒配管に前記複数の温度センサを配置したことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記絞り手段は減圧量が異なる複数のキャピラリーチューブで構成し、前記複数のキャピラリーチューブの上流側の冷媒配管に前記複数の温度センサを配置した請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記複数の温度センサは上流温度センサと下流温度センサからなっていてそれぞれを温度センサ保持部材に保持させて一体にモジュール化するとともに、前記温度センサ保持部材を冷媒配管に装着して、前記上流温度センサと前記下流温度センサとを冷媒配管に一体に保持させた請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記温度センサ保持部材と冷媒配管の間に熱伝導性部材を介在させた請求項4に記載の冷凍サイクル装置。
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