JP2021031588A - 光硬化性樹脂組成物、硬化被膜付き基材およびその製造方法 - Google Patents

光硬化性樹脂組成物、硬化被膜付き基材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化時の耐カール性、熱処理後の耐カール性、硬度、耐傷性、および耐候性に優れる硬化被膜を形成可能な光硬化性樹脂組成物の提供。【解決手段】本発明による光硬化性樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート(A)、反応性無機微粒子(B)、多官能(メタ)アクリレートモノマー(C)、および光重合開始剤(D)を含有し、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、イソシアヌレート骨格含有イソシアネート化合物および脂肪族ジオールに由来する構成単位を有し、前記反応性無機粒子(B)が、有機無機ハイブリッド樹脂である。【選択図】なし

Description

本発明は、光硬化性樹脂組成物に関する。また、本発明は、光硬化性樹脂組成物から形成される硬化被膜、該硬化被膜付き基材、および該硬化被膜付き基材の製造方法にも関する。
従来、液晶表示装置等のディスプレイの内部には、各種のフィルム基材が用いられてきた。フィルム基材の厚さは通常50〜100μm程度であったが、近年は、フィルム基材の厚さが30μm程度まで薄膜化が進んでいる。この薄いフィルム基材に通常のハードコート層を塗装したハードコートフィルムでは、ハードコート層の硬化収縮により、フィルム基材にカールが発生するという問題があった。一方、カールを抑制するためにハードコート層の厚みを減らしたり、柔軟性のある塗膜に変更したりしてしまうと、硬度が不足して傷が付き易くなるという問題があった。
そこで、硬化収縮を抑制するためにナノシリカ等のフィラーを用いることで、硬化時の高硬度と低カールの両立を図ることが検討されてきた。例えば、特許文献1では、活性エネルギー線硬化性組成物に、イソシアヌレート骨格を有するエチレン性不飽和化合物および特定の有機被覆無機微粒子を含有させることで、高硬度と低カールの両立を図ることが提案されている。
特開2006−225434号公報
ここで、ディスプレイ内部のハードコートフィルムには、導電膜形成などの後工程が加わる可能性がある。その場合、導電膜形成には金属スパッタ等が用いられるため、ハードコートフィルムに熱処理が加わってしまう。本発明者らは、特許文献1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物を用いたハードコートフィルムでは、熱が加わった際のハードコート層とフィルム基材の応力の差からフィルム基材にカールが生じてしまうという技術的な課題を発見した。そこで、熱によるカールを抑制するため塗膜に柔軟性を付与しようとすると、やはり、硬度や耐傷性の低下が生じた。また、フルオレン骨格のようなベンゼン環をもつ構造は、耐熱性に効果はあるが耐候性試験により塗膜が黄変、劣化するため耐久性に欠けるという技術的な課題もあった。
本発明は上記の背景技術および新たな技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、硬化被膜形成後の硬化時の耐カール性、熱処理後の耐カール性、硬度、耐傷性、および耐候性に優れる硬化被膜を形成可能な光硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、ウレタン(メタ)アクリレート(A)、反応性無機粒子(B)、多官能(メタ)アクリレートモノマー(C)、および光重合開始剤(D)を含有する光硬化性樹脂組成物において、ウレタン(メタ)アクリレート(A)が特定の構成単位を有し、かつ、反応性無機粒子(B)として有機無機ハイブリッド樹脂を用いることにより、上記課題を解決できることを知見した。本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1] ウレタン(メタ)アクリレート(A)、反応性無機粒子(B)、多官能(メタ)アクリレートモノマー(C)、および光重合開始剤(D)を含有する光硬化性樹脂組成物であって、
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、イソシアヌレート骨格含有イソシアネート化合物および脂肪族ジオールに由来する構成単位を有し、
前記反応性無機粒子(B)が、有機無機ハイブリッド樹脂である、光硬化性樹脂組成物。
[2] 前記有機無機ハイブリッド樹脂が、加水分解性シリル基を有するウレタン(メタ)アクリレートと、シリカとのハイブリッド樹脂を含む、[1]に記載の光硬化性樹脂組成物。
[3] 前記脂肪族ジオールがエチレングリコールを含む、[1]または[2]に記載の光硬化性樹脂組成物。
[4] 前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の含有量が、光硬化性樹脂組成物の固形分換算100質量%を基準として5質量%以上30質量%以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
[5] 前記多官能(メタ)アクリレートモノマー(C)が、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、およびジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1種を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
[6] 無機分量が、光硬化性樹脂組成物の固形分換算100質量%を基準として、20質量%以上70質量%以下である、[1]〜[5]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物から形成される硬化被膜。
[8] 基材表面の少なくとも一部に、[1]〜[6]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物から形成された硬化被膜を有する硬化被膜付き基材。
[9] ディスプレイ用のハードコートフィルムに用いられる、[8]に記載の硬化被膜付き基材。
[10] [1]〜[6]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物を基材の少なくとも一方の面に塗布する塗布工程と、
前記塗布工程の後、紫外線照射により前記光硬化性樹脂組成物を硬化させて硬化被膜を形成する硬化工程と、
を含む、硬化被膜付き基材の製造方法。
本発明によれば、硬化時の耐カール性、熱処理後の耐カール性、硬度、耐傷性、および耐候性に優れる硬化被膜を形成可能な光硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、このような光硬化性樹脂組成物から形成される硬化被膜、該硬化被膜付き基材、および該硬化被膜付き基材の製造方法を提供することもできる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」はアクリレートおよびメタクリレートを表し、「(メタ)アクリル」はアクリルおよびメタクリルを表し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルおよびメタクリロイルを表す。
「固形分」とは、光硬化性樹脂組成物から有機溶剤等の揮発成分を除いたものであり、硬化させたときに硬化被膜を構成する成分を示す。
<光硬化性樹脂組成物>
本発明による光硬化性樹脂組成物は、特定のウレタン(メタ)アクリレート(A)、特定の反応性無機粒子(B)、多官能(メタ)アクリレートモノマー(C)、および光重合開始剤(D)を含有するものである。本発明においては、光硬化性樹脂組成物が(A)〜(D)成分を含有することで、硬化時の耐カール性、熱処理後の耐カール性、硬度、耐傷性、および耐候性に優れる硬化被膜を形成することができる。したがって、本発明による光硬化性樹脂組成物から形成された硬化被膜は、製造工程において熱処理が加わるディスプレイ内部のハードコートフィルムのハードコート層として好適である。以下、光硬化性樹脂組成物を構成する(A)〜(D)の各成分について詳述する。
(ウレタン(メタ)アクリレート(A))
ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、イソシアヌレート骨格含有イソシアネート化合物および脂肪族ジオールに由来する構成単位を有するものである。ウレタン(メタ)アクリレート(A)は、ポリマーであってもよいし、オリゴマーであってもよい。ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、イソシアヌレート骨格を有し、かつ、脂肪族ジオール(a2)に由来する構造を有することで、硬化時の耐カール性、熱処理後の耐カール性、硬度、耐傷性、および耐候性に優れる硬化被膜を形成することができる。
ウレタン(メタ)アクリレート(A)は、イソシアヌレート骨格含有イソシアネート化合物、脂肪族ジオール、および水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得ることができる。ここで、イソシアヌレート骨格含有イソシアネート化合物は、脂肪族ジイソシアネートを環化三量化させたものであってもよい。
イソシアヌレート骨格含有イソシアネート化合物としては、例えば、トリス[(メタ)アクリロイルオキシエチル]イソシアヌレート、トリス[2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル]イソシアヌレート、ビス[(メタ)アクリロイルオキシエチル]ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス[2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル]−2−エトキシプロピルイソシアヌレート、トリス[(メタ)アクリロイルオキシエトキシエチル]イソシアヌレート、これらの混合物等の(メタ)アクリロイルイソシアネート類;ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物をイソシアヌレート化した化合物のイソシアネート基に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、これらヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートをカプロラクトン変性した化合物、グリシジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の反応物、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート類を反応させたウレタン(メタ)アクリレート類;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートに、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、イソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、これらヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートをカプロラクトン変性した化合物、グリシジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の反応物、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート類とを反応させて得られる(メタ)アクリロイルオキシイソシアネート類を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート類等が挙げられる。 これらは1種のみで用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等が挙げられる。これらの中でも、イソシアヌレート骨格含有イソシアネート化合物として、ヘキサメチレンジイソシアネートの環化三量体を用いることが好ましい。これらは1種のみで用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族ジオールとしては、炭素数2〜6の鎖状脂肪族ジオールが好ましく、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1、2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。これらは1種のみで用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、硬化時の耐カール性、熱処理後の耐カール性、硬度、耐傷性、および耐候性に優れる硬化被膜を形成するために、エチレングリコールを用いることが好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、分子内に1個以上の水酸基と1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であればよい。水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートや、ペンタエリスリトールモノアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、およびペンタエリスリトールテトラアクリレート等が挙げられる。これらは1種のみで用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ウレタン(メタ)アクリレート(A)の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは2,000〜30,000であり、より好ましくは5,000〜25,000であり、さらに好ましくは7,000〜20,000、特に好ましくは8,000〜15,000である。重量平均分子量(Mw)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。重量平均分子量(Mw)が上記数値範囲内であれば、硬化時の耐カール性、熱処理後の耐カール性、硬度、耐傷性、および耐候性に優れる硬化被膜を形成しやすくなる。
ウレタン(メタ)アクリレート(A)の25℃における粘度は、好ましくは100〜2,000mPa・sであり、より好ましくは200〜1,000mPa・sである。粘度が上記数値範囲内であれば、加工適性に優れる。
ウレタン(メタ)アクリレート(A)の含有量は、耐カール性や耐傷性、耐候性等の観点から、光硬化性樹脂組成物の固形分換算100質量%を基準として、好ましくは1質量%以上40質量%以下であり、より好ましくは5質量%以上30質量%以下である。
(反応性無機粒子(B))
反応性無機粒子(B)は、樹脂に無機粒子を化学的に結合させ、複合化した有機無機ハイブリッド樹脂である。反応性無機粒子(B)として有機無機ハイブリッド樹脂を用いることで、特に熱処理後の耐カール性や耐傷性を向上させることができる。
無機粒子としては、特に限定されるものではないが、シリカ、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、亜鉛等の金属酸化物が挙げられ、得られる硬化被膜の耐傷性の観点からシリカが好ましい。なお、無機粒子は、水、有機溶剤等の分散媒にコロイド状態に分散させたものを使用することができ、その一次粒子径は樹脂成分との化学的に結合して複合化し易いように1nm以上であることが好ましく、得られる硬化被膜の透明性の観点から300nm以下が好ましい。より好ましくは5〜80nmの範囲である。無機粒子の平均粒子径は、レーザー回折法により測定することができる。
樹脂としては、無機粒子と化学的に結合し、有機無機ハイブリッド樹脂を形成できるものであれば、特に限定されない。樹脂としては、光硬化により重合するものが好ましく、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート等が好ましい。これらは1種のみで用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
有機無機ハイブリッド樹脂の製造方法は特に限定されず、無機粒子と樹脂とを化学的に結合し、複合化できる方法であればよい。例えば、樹脂として加水分解性シリル基を有する樹脂を用い、無機粒子としてシリカを用いた場合、樹脂の加水分解性シリル基とシリカが反応して、複合化することができる。以下、無機粒子としてシリカを用いた場合の好ましい実施形態について説明する。
本発明の好ましい実施形態においては、反応性無機粒子(B)としては、反応性(メタ)アクリロイル基を有するシリカ粒子(B)(以下、「反応性シリカ粒子(B)」ともいう)を用いることができる。反応性シリカ粒子(B)としては、例えば、特開平9−100111号公報に記載の反応性シリカ粒子を用いることができる。反応性シリカ粒子(B)は、シリカ粒子と、それと化学的に結合しているシラン化合物とからなり、シラン化合物は、加水分解性シリル基、および(メタ)アクリロイル基を末端に有し、さらに下記式(a)および(b):
Figure 2021031588
Figure 2021031588
(式中、Xは−NH−、−O−および−S−から選ばれ、Yは酸素原子および硫黄原子から選ばれる。但し、Xが−O−のときYは硫黄原子である。)で表わされる基を有している。
加水分解性シリル基は、加水分解および縮合反応によりシリカ粒子の表面に存在するシラノール基と結合し、また、(メタ)アクリロイル基は、活性ラジカル種により付加重合を経て分子間で化学架橋する際に用いられる。また、上記式(a)で表わされる基および(b)で表わされる基は、これら加水分解性シリル基を有する分子と、(メタ)アクリロイル基を有する分子とを直接もしくは他の分子を介して結合する構成単位であると同時に、分子間において水素結合による適度の凝集力を発生させ、硬化組成物に優れた力学的強度、基材との密着性、耐熱性等の性能を発生せしめる役割を果たすと推定される。
このようなシラン化合物は、特開平9−100111号公報に記載されているように、例えば、末端に活性イソシアネート基を有する、メルカプトアルコキシシランとポリイソシアネート化合物との付加体に対し、ポリアルキレングリコールを加え、片末端ヒドロキシのアルコキシシランとしたのち、これに対し別途合成した、末端に水酸基を有し他方の末端に(メタ)アクリロイル基を有する化合物とポリイソシアネート化合物との付加体を反応させウレタン結合で両者をつなぐ方法、または末端に活性イソシアネート基を有する、メルカプトアルコキシシランとポリシソシアネート化合物との付加体に対し、別途合成した、末端に活性水酸基を有するポリアルキレングリコールポリイソシアネート化合物と末端に水酸基を有し他方の末端に(メタ)アクリロイル基を有する化合物との付加体を反応させウレタン結合で両者をつなぐ方法、等により合成することができる。
シリカ粒子としては、粉体状またはコロイダル状のシリカ粒子を用いることができる。シリカ粒子の平均粒子径は、0.001〜20μm、好ましくは0.001μm〜2μm、より好ましくは0.001〜0.3μm、特に好ましくは0.005〜0.08μmである。また、その形状は、特に限定されず、球状、中空状、多孔質状、棒状、板状、繊維状等のいずれの形状であってもよいが、球状であることが好ましい。
反応性シリカ粒子(B)は、このようなシラン化合物とシリカ粒子とを用いて調製することができる。具体的には、
(1)反応性(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物を加水分解させた後、これとシリカ粒子とを混合し、加熱、攪拌操作を行う方法、
(2)反応性(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物の加水分解をシリカ粒子の存在下に行う方法、
などにより製造することができる。
反応性無機粒子(B)由来の無機分の含有量は、耐カール性や耐傷性、耐候性等の観点から、光硬化性樹脂組成物の固形分換算100質量%を基準として、好ましくは20質量%以上70質量%以下であり、より好ましくは30質量%以上60質量%以下である。
(多官能(メタ)アクリレートモノマー(C))
多官能(メタ)アクリレートモノマーとは、分子内に官能基として少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を意味する。多官能(メタ)アクリレートモノマーを用いることで、硬化時の耐カール性、熱処理後の耐カール性、硬度、耐傷性、および耐候性に優れる硬化被膜を形成することができる。
2官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレートおよびネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートおよびポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;テトラフルオロエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のハロゲン置換アルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の脂肪族ポリオールのジ(メタ)アクリレート;水添ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の水添ジシクロペンタジエン又はトリシクロデカンジアルカノールのジ(メタ)アクリレート;1,3−ジオキサン−2,5−ジイルジ(メタ)アクリレート〔別名:ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート〕等のジオキサングリコール又はジオキサンジアルカノールのジ(メタ)アクリレート;ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物ジアクリレート物、ビスフェノールFエチレンオキサイド付加物ジアクリレート物等のビスフェノールA又はビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート;ビスフェノールAジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、ビスフェノールFジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物等のビスフェノールA又はビスフェノールFのエポキシジ(メタ)アクリレート;シリコーンジ(メタ)アクリレート;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのジ(メタ)アクリレート;2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシフェニル]プロパン;2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシシクロヘキシル]プロパン;2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン〕のジ(メタ)アクリレート;トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート;等が挙げられる。これらは1種のみで用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
3官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3価以上の脂肪族ポリオールのポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種のみで用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記の多官能(メタ)アクリレートモノマーの中でも、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、およびジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を用いることが好ましい。
多官能(メタ)アクリレートモノマー(C)の含有量は、耐カール性や耐傷性、耐候性等の観点から、光硬化性樹脂組成物の固形分換算100質量%を基準として、好ましくは1質量%以上40質量%以下であり、より好ましくは5質量%以上35質量%以下、さらに好ましくは10質量%以上30質量%以下である。
(光重合開始剤(D))
光重合開始剤は、特に限定されず、従来公知の紫外線硬化用の光重合開始剤を用いることができる。光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン系重合開始剤、フォスフィンオキサイド系重合開始剤、ベンゾイルホルメート系重合開始剤、チオキサントン系重合開始剤、オキシムエステル系重合開始剤、ヒドロキシベンゾイル系重合開始剤、ベンゾフェノン系重合開始剤、α−アミノアルキルフェノン系重合開始剤等が挙げられる。
アセトフェノン系重合開始剤としては、アセトフェノン、3−メチルアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン等が挙げられる。
フォスフィンオキサイド系重合開始剤としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドおよび2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
ベンゾイルホルメート系重合開始剤としては、メチルベンゾイルホルメート等が挙げられる。
チオキサントン系重合開始剤としては、イソプロピルチオキサントン等が挙げられる。
オキシムエステル系重合開始剤としては、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]およびエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等が挙げられる。
ヒドロキシベンゾイル系重合開始剤としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンおよびベンゾインアルキルエーテル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系重合開始剤としては、ベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、および4,4′−ジアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
α−アミノアルキルフェノン系重合開始剤としては、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等が挙げられる。
これらは1種のみで用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤(D)の含有量は、硬化性および透明性の観点から、光硬化性樹脂組成物の固形分換算100質量%を基準として、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以上7.0質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以上5.0質量%以下である。
(その他の成分)
本発明による光硬化性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、上記(A)〜(D)成分以外の他の成分を含んでもよい。他の成分としては、帯電防止剤、重合禁止剤、非反応性希釈剤、つや消し剤、消泡剤、分散剤、沈降防止剤、レベリング剤、分散剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、密着性向上剤、光増感剤、抗菌剤、防カビ剤、抗ウイルス剤、シランカップリング剤、可塑剤等を必要に応じて配合することができる。
<光硬化性樹脂組成物の調製方法>
本発明による光硬化性樹脂組成物は、上記の各成分を、従来公知の混合機、分散機、撹拌機等の装置を用いて、混合・撹拌することにより得られる。このような装置としては、たとえば混合・分散ミル、ホモディスパー、モルタルミキサー、ロール、ペイントシェーカー、ホモジナイザー等が挙げられる。
光硬化性樹脂組成物(樹脂溶液)の25℃における粘度は、好ましくは0.5〜500mPa・sであり、より好ましくは1〜250mPa・sであり、さらに好ましくは5〜100mPa・sである。粘度の測定はB型粘度計を用いることができる。粘度が上記数値範囲内であれば、加工適性に優れる。
本発明においては、光硬化性樹脂組成物を塗布に適した粘度に調整する等、必要に応じて溶剤で希釈することができる。溶剤としては、樹脂組成物中の樹脂分を溶解するものであれば特に限定されない。具体的には、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、キシレンおよびエチルベンゼン)、エステル又はエーテルエステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルおよびメトキシブチルアセテート)、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールのモノメチルエーテルおよびジエチレングリコールのモノエチルエーテル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトンおよびシクロヘキサノン)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−又はi−プロパノール、n−、i−、sec−又はt−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコールおよびベンジルアルコール)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等)、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、水およびこれらの2種以上の混合溶剤等が挙げられる。
(硬化被膜)
本発明による光硬化性樹脂組成物から形成された硬化被膜は、厚さ4〜5μmの場合、JIS K 7136に準拠して測定したヘイズが、1%未満であることが好ましく、0.7%以下であることがより好ましく、0.5%以下であることがさらに好ましい。また、厚さ4〜5μmの硬化被膜は、JIS K 7361−1に準拠して測定した全光線透過率が、90%以上であることが好ましく、91%以上であることがより好ましい。ヘイズおよび全光線透過率が上記範囲内であれば、透明性に優れる。
<硬化被膜付き基材>
本発明による硬化被膜付き基材は、基材表面の少なくとも一部に、上記の光硬化性樹脂組成物から形成された硬化被膜を備えるものである。基材としては特に限定されず、各種のプラスチックフィルムを用いることができる。プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、ポリアミド樹脂、 セ ルロース樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリメチルメタクリル樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂等のフィルムが挙げられる。なお、本発明の光硬化性樹脂組成物は全光線透過率が高く、ヘイズが低い、透明な硬化被膜を形成することが可能なため、透明なプラスチックフィルムを用いることが好ましい。
基材の厚さは、特に限定されるものではないが、通常10μm以上250μm以下であり、200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましく、50μm以下であることさらに好ましい。本発明の光硬化性樹脂組成物から形成された硬化被膜は、硬化時の耐カール性、熱処理後の耐カール性、硬度、耐傷性、および耐候性に優れるため、特に厚さ50μm以下の薄膜の基材に適している。
<塗膜付き基材の製造方法>
本発明による塗膜付き基材は、上記の光硬化性樹脂組成物を基材の少なくとも一方の面に塗布する塗布工程と、
塗布工程の後、紫外線照射により上記の光硬化性脂組成物を硬化させて硬化被膜を形成する硬化工程と、
を含むものである。以下、各工程について、詳細に説明する。
(塗布工程)
塗布工程は、基材の片面に、従来公知の方法により、上記の光硬化性樹脂組成物を塗布する工程である。塗布には、例えば、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター(ナチュラルロールコーターおよびリバースロールコーター等)、エアナイフコーター、スピンコーターおよびブレードコーター等の塗布機が使用できる。これらの中でも、作業性および生産性の観点からグラビアコーターを用いた塗布方法が好ましい。
塗布膜厚は、硬化乾燥後の膜厚として、0.5〜15μmであることが好ましい。乾燥性、硬化性の観点から更に好ましい上限は10μmであり、硬化時の耐カール性や硬度の観点から更に好ましい下限は1μmである。
樹脂組成物を溶剤で希釈して使用する場合は、塗布後に乾燥することが好ましい。乾燥方法としては、例えば熱風乾燥(ドライヤー等)が挙げられる。乾燥温度は、好ましくは10〜200℃、塗膜の平滑性および外観の観点から更に好ましい上限は150℃、乾燥速度の観点から更に好ましい下限は30℃である。
(硬化工程)
硬化工程は、基材の塗布面に紫外線を照射して、塗布された光硬化性樹脂組成物を硬化させて、硬化被膜を形成する工程である。紫外線で硬化させる方法としては、200〜500nm波長域の光を発する高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、UV−LED等を用いて、紫外線を照射する方法等が挙げられる。紫外線の照射量は、光硬化性樹脂組成物の硬化性および硬化物の可撓性の観点から、好ましくは100〜3,000mJ/cmであり、より好ましくは200〜1,000mJ/cmである。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<ウレタン(メタ)アクリレート(A1)の合成>
攪拌器、還流冷却器、温度計を取り付けた4つ口フラスコに、2−ヒドロキシエチルアクリレート220.4g、エチレングリコール37.2g、メチルエチルケトン557.7g、ジラウリン酸ジブチルスズ0.25g、4−メトキシフェノール0.085g、ジブチルヒドロキシトルエン0.25gを入れ、オイルバスにて80℃まで加温した。80℃まで到達したら、コロネートHX(東ソー製HDIイソシアヌレート)579gを2時間かけて滴下し、滴下後さらに2時間反応させることで、イソシアヌレート骨格含有ウレタン(メタ)アクリレート(A1)を得た。なお、反応の終点は赤外吸収分析でイソシアネート基に由来したピークの消失により確認した。
<ウレタン(メタ)アクリレート(A2)の合成>
攪拌器、還流冷却器、温度計を取り付けた4つ口フラスコに、2−ヒドロキシエチルアクリレート60.9g、メチルエチルケトン104.6g、ジラウリン酸ジブチルスズ 0.047g、4−メトキシフェノール0.016g、ジブチルヒドロキシトルエン0.047gを入れ、オイルバスにて80℃まで加温した。80℃まで到達したら、コロネートHX(東ソー製HDIイソシアヌレート)96.0gを2時間かけて滴下し、滴下後さらに2時間反応させることで、イソシアヌレート骨格含有ウレタン(メタ)アクリレート(A2)を得た。なお、反応の終点は赤外吸収分析でイソシアネート基に由来したピークの消失により確認した。
<シラン化合物(b)の合成>
攪拌器、還流冷却器、温度計を取り付けた4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート200.1g、ジラウリン酸ジブチルスズ0.5g、メチルエチルケトン186.8gを入れ、オイルバスにて75℃まで加温した。75℃まで到達したら、メルカプトプロピルトリメトキシシラン98.2gを1時間かけて滴下し、滴下後さらに6時間反応させた。続いて反応液中に4−メトキシフェノール0.2g、ジブチルヒドロキシトルエン0.34gを入れた後に、ビスコート300(大阪有機化学工業製ペンタエリスリトールトリアクリレート)673.5g、ジラウリン酸ジブチルスズ0.9gを75℃で1時間かけて滴下した。滴下後、アロニクスM−402(東亞合成製ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)320.6g、メチルエチルケトン69gを投入し、80℃まで加温した。80℃まで到達したら、8時間反応させることでシラン化合物(b)を得た。なお、反応の終点は赤外吸収分析でイソシアネート基に由来したピークの消失により確認した。
<有機無機ハイブリッド樹脂(B1)の合成>
攪拌器、還流冷却器、温度計を取り付けた4つ口フラスコに、MEK−ST−40(日産化学製シリカ)267.8g、イオン交換水0.3gを入れ、オイルバスにて60℃まで加温した。60℃まで到達したら、シラン化合物(b)55.8gを2時間かけて滴下し、滴下後さらに3時間反応させた。続いて反応液中にオルトギ酸メチル1.8gを入れた後に、さらに1時間反応させることで有機無機ハイブリッド樹脂(B1)を得た。
<有機無機ハイブリッド樹脂(B2)の合成>
攪拌器、還流冷却器、温度計を取り付けた4つ口フラスコに、MEK−ST−40(日産化学製シリカ)216.2g、イオン交換水0.3gを入れ、オイルバスにて60℃まで加温した。60℃まで到達したら、シラン化合物(b)50.4gを2時間かけて滴下し、滴下後さらに3時間反応させた。続いて反応液中にオルトギ酸メチル1.8gを入れた後に、さらに1時間反応させることで有機無機ハイブリッド樹脂(B2)を得た。
また、光硬化性樹脂組成物のために、以下の材料を用いた。
・ウレタンアクリレート1:上記で合成したイソシアヌレート骨格含有エチレングリコール変性ウレタンアクリレート(A1)
・ウレタンアクリレート2:上記で合成したイソシアヌレート骨格含有エチレングリコール変性ウレタンアクリレート(A2)(エチレングリコール変性無し)
・ウレタンアクリレート3:ウレタンアクリレート(イソシアヌレート骨格無し、根上工業株式会社製、商品名:ART RESIN UN−954)
・ウレタンアクリレート4:ウレタンアクリレート(イソシアヌレート骨格無し、根上工業株式会社製、商品名:ART RESIN UN−3320HA)
・アクリレート1:2官能ビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス株式会社、商品名:EBECRYL3700)
・アクリレート2:酸性基含有 アクリルアクリレート(ダイセル・オルネクス株式会社、商品名:ACA Z230A)
・アクリレート3:ポリエステルアクリレート(東亞合成株式会社、商品名:アロニクスM−8560)
・アクリレート4:フルオレン骨格アクリレート(共栄社化学株式会社、商品名:HIC−GL)
・アクリレート5:トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート(日立化成株式会社、商品名:FA−731A)
・無機粒子1:上記で合成した有機無機ハイブリッド樹脂(B1)(固形分中のシリカ含有量70%)
・無機粒子2:上記で合成した有機無機ハイブリッド樹脂(B2)(固形分中のシリカ含有量67%)
・無機粒子3:反応性シリカ(固形分中のシリカ含有量87.5%、日産化学株式会社製、商品名:MEK−AC−2140Z)
・無機粒子4:反応性シリカ(固形分中のシリカ含有量100%、日揮触媒化成株式会社製、商品名:ELECOM V−8803)
・無機粒子5:シリカ(反応性無し、固形分中のシリカ含有量100%、日産化学株式会社製、商品名:MEK−ST40)
・多官能モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレート(日本化薬株式会社、商品名:KAYARAD DPHA)
・光重合開始剤1(IGM Resin社製、商品名:Omnirad 184)
・光重合開始剤2(IGM Resin社製、商品名:Omnirad 907)
・光重合開始剤3(IGM Resin社製、商品名:Omnirad 127)
・光重合開始剤4(IGM Resin社製、商品名:Omnirad TPO)
・溶剤(メチルエチルケトン)
[実施例1]
メチルエチルケトン7.4質量部に、上記で合成したイソシアヌレート骨格含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)を含む組成物を20.7質量部、(B)成分を66.1質量部、(C)成分を5.1質量部、(D)成分を0.7質量部添加し、溶解させて、光硬化性樹脂組成物を得た。
[実施例2〜5、比較例1〜16]
表1に記載の配合に従って、各成分の配合量を変更した以外は、実施例1と同様にして、光硬化性樹脂組成物を得た。なお、比較例11の光硬化性樹脂組成物はゲル化のため、以下の硬化被膜付き基材を製造できなかった。
[硬化被膜付き基材の製造]
PETフィルム基材(厚さ=25μm)に、上記で調製した各光硬化性樹脂組成物を乾燥膜厚が約5μmとなるように1回塗布し、80℃で1分間乾燥させた。続いて、該PETフィルム基材の塗布面に、高圧水銀ランプにて紫外線を照射することで(照射量:200mJ/cm)、塗膜を硬化させ、硬化被膜を形成し、硬化被膜付き基材を得た。
[硬化被膜付き基材の評価]
(光学特性)
上記で製造した硬化被膜付き基材について、ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製、型番:NDH4000)を用いて、JIS K 7136に準拠してヘイズ(HZ)を測定し、JIS K 7361−1に準拠して全光線透過率(TT)を測定した。測定結果を表3および4に示した。また、下記の基準にて光学特性を判定した。
[HZ判定基準]
〇:1%未満であった。
×:1%以上であった。
[TT判定基準]
〇:90%以上であった。
×:90%未満であった。
(硬化時の耐カール性)
上記で製造した硬化被膜付き基材を5cm×5cmのサイズのサンプルに切り出した。サンプルを恒温恒湿室(23℃、50%)に1時間放置した。その後、サンプルの中央部分が測定台に接するように置き、サンプルの四隅の測定台(水平面)からの浮き上がりを測定し、平均値を算出した。下記の基準(「○」が合格)にて硬化時の耐カール性を判定し、結果を表3および4に示した。
[硬化時の耐カール性の判定基準]
○:四隅の浮き上がりの平均値が5mm未満であった。
△:四隅の浮き上がりの平均値が5mm以上10mm未満であった。
×:四隅の浮き上がりの平均値が10mm以上であった。
(熱処理後の耐カール性)
上記で製造した硬化被膜付き基材を5cm×5cmのサイズのサンプルに切り出した。サンプルを乾燥機(120℃)に10分間放置した。その後、サンプルの中央部分が測定台に接するように置き、サンプルの四隅の測定台(水平面)からの浮き上がりを測定し、平均値を算出した。下記の基準(「○」が合格)にて熱処理後の耐カール性を判定し、結果を表3および4に示した。
[熱処理後の耐カール性の判定基準]
○:四隅の浮き上がりの平均値が5mm未満であった。
△:四隅の浮き上がりの平均値が5mm以上10mm未満であった。
×:四隅の浮き上がりの平均値が10mm以上であった。
(硬度)
上記で製造した硬化被膜付き基材について、JIS K5600に準拠して、鉛筆硬度(750g荷重)を測定した。下記の基準(「○」が合格)にて硬度を判定し、結果を表3および4に示した。
[硬度の判定基準]
○:硬度がF以上であった。
×:硬度がHB以下であった。
(耐傷性)
上記で製造した硬化被膜付き基材について、平面摩耗試験機(株式会社大栄科学精器製作所製、型番:PAS−400)にてスチールウール#0000、500g/cm荷重、10往復させた際の傷の本数を測定した。下記の基準(「○」が合格)にて耐傷性を判定し、結果を表3および4に示した。
[耐傷性の判定基準]
○:傷の本数は0本であった。
△:傷の本数は1本以上4本以下であった。
×:傷の本数は5本以上であった。
(耐候性)
耐候性の評価は、塗膜の黄変度によって以下の通り評価した。
上記で製造した硬化被膜付き基材について、促進耐候性試験機(スガ試験機株式会社製、型番:スーパーキセノンウェザーメーターSX2D−75、照度:180mW/m、ブラックパネル温度:63℃、降雨18分を含む2時間を1サイクルとし、これを24サイクル行った。促進耐候試験後の塗膜の黄変度は、JIS Z8722:2000に準拠して、色差計(JP7100F、株式会社カラーテクノシステム製)を用いて測定した。促進耐候試験の前後におけるb値の差(Δb)を下記の基準(「○」が合格)で判定し、結果を表3および4に示した。
[硬度の判定基準]
○:Δb≦1.0
×:Δb>1.0
Figure 2021031588
Figure 2021031588
Figure 2021031588
Figure 2021031588

Claims (10)

  1. ウレタン(メタ)アクリレート(A)、反応性無機粒子(B)、多官能(メタ)アクリレートモノマー(C)、および光重合開始剤(D)を含有する光硬化性樹脂組成物であって、
    前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、イソシアヌレート骨格含有イソシアネート化合物および脂肪族ジオールに由来する構成単位を有し、
    前記反応性無機粒子(B)が、有機無機ハイブリッド樹脂である、光硬化性樹脂組成物。
  2. 前記有機無機ハイブリッド樹脂が、加水分解性シリル基を有するウレタン(メタ)アクリレートと、シリカとのハイブリッド樹脂を含む、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. 前記脂肪族ジオールがエチレングリコールを含む、請求項1または2に記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. 前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の含有量が、光硬化性樹脂組成物の固形分換算100質量%を基準として5質量%以上30質量%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  5. 前記多官能(メタ)アクリレートモノマー(C)が、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、およびジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  6. 無機分量が、光硬化性樹脂組成物の固形分換算100質量%を基準として、20質量%以上70質量%以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物から形成される硬化被膜。
  8. 基材表面の少なくとも一部に、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物から形成された硬化被膜を有する硬化被膜付き基材。
  9. ディスプレイ用のハードコートフィルムに用いられる、請求項8に記載の硬化被膜付き基材。
  10. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物を基材の少なくとも一方の面に塗布する塗布工程と、
    前記塗布工程の後、紫外線照射により前記光硬化性樹脂組成物を硬化させて硬化被膜を形成する硬化工程と、
    を含む、硬化被膜付き基材の製造方法。
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