JP2021029248A - 水稲の害虫抵抗調節タンパク質、それをコードする遺伝子およびその用途 - Google Patents

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怡峰 李
振飛 張
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春 陳
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Longyu Yuan
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Abstract

【課題】本発明は、水稲害虫抵抗性調節タンパク質、それをコードする遺伝子およびその用途を提供することを目的とする。【解決手段】本発明として、水稲害虫抵抗性調節タンパク質Os04g05560、それをコードする遺伝子およびその用途が公開された。このタンパク質のコーディング遺伝子の発現を低下させるかノックアウトすることで、感受性植物が高害虫抵抗機能を有することとなり、それにより高ウンカ抵抗性植物を育成することができる。前記タンパク質、それをコードする遺伝子は植物の遺伝的改善に適用できる。【選択図】なし

Description

本発明は、分子生物学の分野に属し、具体的には水稲の害虫抵抗調節タンパク質、それをコードする遺伝子およびその用途に関する。
ヒトがポストゲノム時代に入るのに伴って、機能ゲノムの研究を全面的に行うことは既にライフサイエンスでの研究のフロンティア分野となる。水稲の遺伝子組み換え技術は相対的に容易であって、且つ他のイネ科作物のゲノムとの共線性を有するので、モデル植物と見なされることとなる。目下、水稲のゲノムの精確な遺伝地図と物理地図は既に完了しており、更に水稲の機能遺伝子を研究することは、社会や経済の発展と生物学の研究にとって重大な意義がある。
現在では、世界中の半分以上の人は水稲を主食としている。食品安全問題は、全世界中でも人民の面している課題である。20世紀50、60年代での矮性育種と70年代でのハイブリッドライス育成という二つの科学革新により、水稲の収量は大幅に向上した。しかし、最近数十年以来、水稲は広範囲に害虫による災害を受けて、水稲の生産は深刻な局面に面した。中国ではトビイロウンカが水稲の生産の主な害虫であり、その成虫と幼虫が口部で水稲を刺してその汁を摂取して、水稲は葉が黄色くなって又は枯れて、収量の減少又はゼロ収量を引き起こすこととなる。『中国農業年鑑』の記載によれば、トビイロウンカによる災害は1966、1969、1973、1977、1983及び2003年に全国に亘って大きなバーストがあり、1987、1991、2005、2006及び2007年に全国的超バーストがあり、被害面積は水稲の総面積の50%以上に達し、中国の水稲生産に深刻な損害をもたらした。且つトビイロウンカによる危害は、水稲の登熟期に発生することが多く、この場合では殺虫剤を多量に使用すると、イネへの汚染も非常に深刻な問題となる。
トビイロウンカ抵抗性遺伝子を利用して害虫抵抗性水稲品種を育成することは、トビイロウンカを全面的に予防と治療することにとって最も経済且つ効果的な方法である。国際稲研究所(IRRI)の研究結果及び東南アジアでの水稲生産の実践は、ただ中程度の抵抗レベルを有する水稲品種としても、トビイロウンカの群れを、災害を及ぼすレベル以下に抑えるのに十分であり、水稲に実際の危害及び収量損害をもたらすことを解消できることを証明した。従って、水稲のトビイロウンカ抵抗性遺伝子を見つけて且つそれを水稲の育種に適用することは、水稲トビイロウンカを予防と治療する根本的な対策である。
20世紀60年代から、トビイロウンカの抵抗性遺伝及び育種が研究されてきたが、新たな生物型(又は新病原型)の出現に伴って、害虫抵抗品種は利用できる期間が縮小して、抵抗性が喪失するリスクに面する。例えば国際稲研究所が1973年に提案したBph1遺伝子を有する品種IR26は、2〜3年の後で損害をもたらし得る生物型2が現れ、1977〜1978年に提案したBph2抵抗性遺伝子を有する品種IR36及びIR42は1982年に続々と複数の国で新たな生物型のトビイロウンカが出て、更に1983年に相応する新たな抵抗性品種IR56及びIR64を育成するほかにしかたがない。2006年にSeoは、韓国での、異なるウンカ抵抗性遺伝子を有する複数種類の水稲品種を測定し、その結果、その中でCheongcheongbyeo(Bph1遺伝子を含む)、ASD7とM63(Bph2遺伝子を含む)の水稲の害虫抵抗性は多少下降したが、Gayabyeo(Bph1とBph2遺伝子を同時に含む)の水稲は依然としてよい害虫抵抗性(Seo et al., 2009)を有する。Ptb33(Bph2とBph3遺伝子とを同時に含む)は、被害となる可能性が低く、被害レベルは2.5であり、品種は害虫抵抗性を表した(張揚ら、2011)。
従って、アンチソース素材を引き続き真面目に選出して研究し、新たな抵抗性遺伝子を探して、且つその関係遺伝子をポジショニングしてクローンし、新たな高抵抗性遺伝子素材を有する水稲品種を研究開発するのは、非常に重大な意義がある。
本発明は、水稲害虫抵抗性調節タンパク質、それをコードする遺伝子およびその用途を提供することを目的とする。
本発明は下記の技術案を採用する。
a)配列番号1に示すアミノ酸配列、
或いはb)配列番号1に示すアミノ酸配列における一つ又は複数のアミノ酸を置換及び/又は除去及び/又は添加してなるアミノ酸配列を有する、
タンパク質Os04g05560の、水稲害虫抵抗性調節タンパク質としての使用。
その中、配列番号1は、
MACLQLQVLLLLACLLLDAPHLSSAAATVPTPPFSFNFDFSNMSTYKPDDLRFEGNATVHGSFVDLTCNAYGLDISQCTAGRMSYNHPVPFYDQTTKEVASFSTQFTFKIIVPRFNNDKEKGDGMAFFLARYPSRMPPDSGGGSLGLITNNNYSSFGPDQFVSVEFDTYNNTWEQPKQTGDHMGININTVTFSTNTTSVSSFSPNESMMKASITFDSKTSMLVASLQYTGNYSNYAPVNVSAKLPDPTTLLPSEVAVGFSAATGAAFELHQIHSWSFNSTIAAPVQKDHKKAIAVGVSIGGGLILVLLVWSILSWWKWRKTNREFDKGTRGACRFNYHRLAAATNHFSMDNRIGAGTFGEVHKGFLTQLGREVAVKKILRESRAGNKDFFDEVQTISRAKQKNLVELLGWGMKGSSIIDFVMCWRRQKNTDLFLVYEFVDNGNLHMHLYEKEALLSWRIRYKIVKGIISALVYLHHDRHPYILHRDIKPSNILLDKNFNARLADFGLSRTADNGTIQSSMVVGTENYLDPECRKTGKFNRSSDVFSFGLVLLEIACKKDENSYAQVWERYIDKTLMQAADDRLQGAFDKRQMERVIVLGLWCCQPNIEMRPTMEKAMDFLESDGPLPKLAKPEITSSSAPSN
である。
更に、前記害虫はイネウンカであり、好ましくは、前記イネウンカはトビイロウンカ、セジロウンカ、ヒメトビウンカの少なくとも一種である。
上述したタンパク質Os04g05560をコードするコーディング遺伝子の、水稲ウンカ抵抗性調節遺伝子としての使用である。
更に、コーディング遺伝子のヌクレオチド配列は配列番号2に示すとおりである。
更に、コーディング遺伝子のcDNAのヌクレオチド配列は配列番号3に示すとおりである。
水稲の害虫抵抗性を向上させる方法であって、水稲におけるタンパク質Os04g05560の発現量を低下させるステップを含み、タンパク質Os04g05560のアミノ酸配列はa)配列番号1に示すアミノ酸配列、或いはb)配列番号1に示すアミノ酸配列における一つ又は複数のアミノ酸を置換及び/又は除去及び/又は添加してなるアミノ酸配列である。
更に、タンパク質Os04g05560のコーディング遺伝子をノックアウトすること又はその発現量を低下させることでタンパク質Os04g05560の発現量を低下させることを達成し、コーディング遺伝子のヌクレオチド配列は配列番号2に示すとおりである。
更に、前記害虫はイネウンカであり、好ましくは、前記イネウンカはトビイロウンカ、セジロウンカ、ヒメトビウンカの少なくとも一種である。
害虫抵抗性水稲の育成方法であって、水稲におけるタンパク質Os04g05560の発現量を低下させることで、水稲の害虫抵抗性を向上させるステップを含み、その中、タンパク質Os04g05560のアミノ酸配列は、a)配列番号1に示すアミノ酸配列、或いはb)配列番号1に示すアミノ酸配列における一つ又は複数のアミノ酸を置換及び/又は除去及び/又は添加してなるアミノ酸配列である。
更に、タンパク質Os04g05560のコーディング遺伝子をノックアウトすること又はその発現量を低下させることによりタンパク質Os04g05560の発現量を低下させることを達成して、コーディング遺伝子のヌクレオチド配列は配列番号2に示すとおりである。
更に、前記害虫はイネウンカ、好ましくは、前記イネウンカはトビイロウンカ、セジロウンカ、ヒメトビウンカの少なくとも一種である。
本発明は下記の効果を奏する。
本発明は、新たな水稲害虫抵抗調節タンパク質Os04g05560およびそれをコードする遺伝子を提供した。このタンパク質をコードする遺伝子の発現を低下させる又はノックアウトすることで、感受性植物が高害虫抵抗性能を有することとなり、それにより高ウンカ抵抗性植物を育成できる。前記タンパク質およびそれをコードする遺伝子は植物の遺伝的改善に適用できる。
以下、更に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。理解すべきなのは、以下の実施例は単に本発明を更に説明するのに適用されて、本発明の保護範囲に対する制限と理解してはならず、当業者は本発明に釈明された原理に従い作成する非本質的な改善と調整は全て本発明の保護範囲に属する。下記の実例における具体的なプロセスパラメーター等でも適切な範囲内の一つの実例に過ぎず、つまり下文の実例における具体的な数値に限らず、当業者は本文の説明に基づいて適切な範囲内で選出することができる。
実施例1
遺伝子編集技術を利用して、遺伝子ノックアウト実験(knockout)でOs04g05560遺伝子をノックアウトすることで、感受性水稲品種である日本晴が高害虫抵抗性を得ることとなる。
一.水稲の遺伝子をノックアウトしたキャリアの作製
Os04g05560遺伝子のcDNA配列に応じて、その前端の配列をターゲット配列として選出し、gRNA(guide RNA)配列を設計して合成する(配列は以下に示すように、ただしターゲット配列及び対応するgRNA配列はこの配列に限られない)。gRNA配列断片をハイグロマイシン抵抗性ラベルを包含するpBWA(V)Hキャリアに組み換えする。このCRISPR/Cas9ゲノムを利用してキャリアシステムを編集し、ターゲット配列の中の一つ又は3の整数倍ではない塩基対を突然変異で削除する(一つの塩基対を削除するか、一つの塩基対をターゲット配列に添加する)。その発現による生成物は元のアミノ酸生成物ではなくなるように、Os04g05560遺伝子のcDNA配列にフレームシフト変異を引き起こすことで、Os04g05560遺伝子をノックアウトする目的を実現する。
gRNA配列1:5’−GACCTCACCTGCAACGCATA−3’(配列番号4)、
ターゲット配列1:5’− GACCTCACCTGCAACGCATATGG−3’(配列番号5)。
gRNA配列2:5’− GCGGATGTCGTACAATCACC−3’(配列番号6)、
ターゲット配列2:5’− GCGGATGTCGTACAATCACCCGG−3’(配列番号7)。
二.遺伝転換により水稲遺伝子ノックアウト苗を得る
1)感受性水稲である日本晴の成熟胚を素材としてカルスを誘発する
培養済みのアグロバクテリウム(EHA105)のブロスを遠沈管に置き、遠心してその上清を取って、アグロバクテリウム懸濁液を調製して、一定の大きさまで成長したカルスを選出し、アグロバクテリウム懸濁液に置いて浸透し、カルスを共培養培地に置く。
2)選出
カルスを取り出して、乾かされたカルスを選出して培地に移転して第一回の選出を行って、そして抵抗性カルスが生えている最初カルスを新たな培地に移転して、第二回の選出を行う。
3)誘発による抵抗性カルスの差別化及び根生み
抵抗性カルスを選出し、差別化培地が内蔵されたシャーレに移転して、密封膜で密封して、定温培養室の中に苗に差別化するまで放置する。苗が1cm前後に成長したら、発根培地に移転して苗を生育させる。
4)ハイグロマイシン(Hyg)抵抗性遺伝子のPCR測定
ハイグロマイシン抵抗性遺伝子特異的プライマーにより、一般的なPCR方法で増幅して、水稲の苗にはこの遺伝子が含まれるか否かを測定する。含まれれば転換陽性苗であると確認できる。
抵抗性遺伝子特異的プライマーは
Hyg−f:5’−ACGGTGTCGTCCATCACAGTTTGCC−3’(配列番号8)、
Hyg−r:5’−TTCCGGAAGTGCTTGACATTGGGA−3’(配列番号9)
である。
5)陽性苗の遺伝子ノックアウトの測定
ターゲットの近くに測定プライマーを設けてPCRを行って、その後シーケンシングを行って、遺伝子をノックアウトした状態を測定する(ノックアウトされたホモ接合体を確かに得るかどうかを検定する)。感受性水稲である日本晴のOs04g05560遺伝子を確かにノックアウトしたホモ接合体を得た。
三.水稲遺伝子をノックアウトした苗の害虫抵抗性の鑑定
感受性水稲である日本晴のOs04g05560遺伝子をノックアウトしたホモ接合体は、苗の段階を鑑定する方法でそのトビイロウンカに対する害虫抵抗性を鑑定する。
その結果、感受性品種である日本晴の生存率は0%であり、Os04g05560遺伝子をノックアウトしたホモ接合体の生存率は100%であり、且つその抵抗性のレベルは0級〜1級(高抵抗性レベル)であることが分かる。
実施例2
Os04g05560と現在のトビイロウンカ遺伝子との効果の比較
感受性水稲品種である日本晴(抵抗性レベルは9級)のOs04g05560遺伝子をノックアウトした後、その抵抗性レベルは、0級〜1級(高抵抗性レベル)に明らかに向上した。
出願人は従来の抵抗性品種に対して苗の鑑定を行った結果、それらの害虫抵抗性が深刻に喪失したことが分かる。目下、Mudgo(Bph1を含む)の平均抵抗性レベルは5.4級で、ASD7(Bph2を含む)の平均抵抗性レベルは8.89級で、Rathu Heenati(Bph3を含む)の平均抵抗性レベルは4.61級で、Babawee(Bph4を含む)の平均抵抗性レベルは8.14級である。
比較することで、本発明の水稲ウンカ抵抗性遺伝子Os04g05560を水稲の育種に適用するのは、良い見通しを有することが分かる。分子育種方法又は遺伝子工学の方法により、このタンパク質をコードする遺伝子をノックアウトすること、又はその発現を低下させることは、感受性植物が高害虫抵抗機能を有することとなり、よって高ウンカ抵抗性水稲を育成できる。
実施例3
Os04g05560によるセジロウンカ抵抗効果
感受性水稲品種である日本晴(抵抗性レベル9級)のOs04g05560遺伝子をノックアウトした後、苗の段階の鑑定方法でそのセジロウンカ抵抗性レベルを鑑定する。
その結果、感受性受体品種である日本晴の生存率は0%であり、Os04g05560遺伝子をノックアウトしたホモ接合体の生存率は100%であり、且つその抵抗性レベルは0級〜1級(高抵抗性レベル)であることが分かる。
従って、本発明の、水稲ウンカ抵抗性を調節する遺伝子Os04g05560はセジロウンカ抵抗の育種に適用されても良い効果を有する。

Claims (10)

  1. a)配列番号1に示すアミノ酸配列、或いは
    b)配列番号1に示すアミノ酸配列における一つ又は複数のアミノ酸を置換及び/又は除去及び/又は添加してなるアミノ酸配列を有する、
    タンパク質Os04g05560の、水稲害虫抵抗性調節タンパク質としての使用。
  2. 前記害虫は、イネウンカであり、好ましくは、前記イネウンカはトビイロウンカ、セジロウンカ、ヒメトビウンカの少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の使用。
  3. 請求項1又は2に記載のタンパク質Os04g05560をコードするコーディング遺伝子の、水稲ウンカ抵抗性調節遺伝子としての使用。
  4. 前記コーディング遺伝子のヌクレオチド配列は配列番号2に示す通りであることを特徴とする請求項3に記載の使用。
  5. 水稲におけるタンパク質Os04g05560の発現量を低下させるステップを含み、
    そのうち、タンパク質Os04g05560のアミノ酸配列は、a)配列番号1に示すアミノ酸配列、或いはb)配列番号1に示すアミノ酸配列における一つ又は複数のアミノ酸を置換及び/又は除去及び/又は添加してなるアミノ酸配列である、
    水稲の害虫抵抗性を向上させる方法。
  6. タンパク質Os04g05560のコーディング遺伝子をノックアウトすること、又はその発現量を低下させることによりタンパク質Os04g05560の発現量を低下させて、前記コーディング遺伝子のヌクレオチド配列は配列番号2に示す通りであることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記害虫はイネウンカであり、好ましくは、前記イネウンカはトビイロウンカ、セジロウンカ、ヒメトビウンカの少なくとも一種であることを特徴とする請求項5又は6に記載の方法。
  8. 水稲におけるタンパク質Os04g05560の発現量を低下させることで、水稲の害虫抵抗性を向上させるステップを含み、
    そのうち、タンパク質Os04g05560のアミノ酸配列は、a)配列番号1に示すアミノ酸配列、或いはb)配列番号1に示すアミノ酸配列における一つ又は複数のアミノ酸を置換及び/又は除去及び/又は添加してなるアミノ酸配列である、害虫抵抗性水稲の育成方法。
  9. タンパク質Os04g05560のコーディング遺伝子をノックアウトすること、又はその発現量を低下させることによりタンパク質Os04g05560の発現量を低下させて、前記コーディング遺伝子のヌクレオチド配列は配列番号2に示す通りであることを特徴とする請求項8に記載の育成方法。
  10. 前記害虫はイネウンカであり、好ましくは、前記イネウンカはトビイロウンカ、セジロウンカ、ヒメトビウンカの少なくとも一種であることを特徴とする請求項8又は9に記載の育成方法。

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