JP2021026966A - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓋が変形しにくい鉛蓄電池を提供する。【解決手段】鉛蓄電池は、一列に並ぶ複数のセル室を有する電槽の開口側に配置される蓋、を備える。蓋は、電槽と向かい合う第1面を有する天板と、第1面側に設けられた凸部と、を有する。凸部は、複数のセル室のうち、一列の中央に位置する第1のセル室及び第2のセル室と、第1のセル室又は第2のセル室と隣り合う第3のセル室とを横断するように連続的に設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、鉛蓄電池に関する。
鉛蓄電池の従来例として、合成樹脂製の電槽の開口側が合成樹脂製の蓋で封止された構造のものがある(例えば、特許文献1参照)。この構造の鉛蓄電池において、合成樹脂製の電槽は、隔壁により区画された複数のセル室を有する。また、複数の極板群が一群ずつ複数のセル室に収納されている。そして、隔壁を介して隣接する極板群が、隔壁に設けた貫通孔を介して接続されている。この接続は、通常、極板群が有する正負の各ストラップから立ち上がる中間極柱同士で、隔壁の貫通孔及びその周辺部を挟み、抵抗溶接を行うことで行われている。
特開2003−142041号公報
鉛蓄電池を車両に搭載する際には、走行中に鉛蓄電池が振動することを抑制するために、蓋の上にステーと呼ばれる固定金具を載せて、その長さ方向両端のボルトを締め付けることにより、鉛蓄電池を車両側に押しつける。この締め付けは適切な力で行う必要がある。締め付け力が強すぎると、蓋が変形し、その直下に位置する隔壁に歪みが生じる可能性がある。隔壁に歪みが生じると、隔壁と中間極柱の抵抗溶接部との間に隙間が生じ、液リークが発生する可能性がある。液リークが発生すると電池の内部抵抗が上昇し、アイドリングストップ車の場合は、アイドリングストップが禁止される状態になる可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、蓋が変形しにくい鉛蓄電池を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る鉛蓄電池は、一列に並ぶ複数のセル室を有する電槽の開口側に配置される蓋、を備え、前記蓋は、前記電槽と向かい合う第1面を有する天板と、前記第1面側に設けられた凸部と、を有し、前記凸部は、複数の前記セル室のうち、一列の中央に位置する第1のセル室及び第2のセル室と、前記第1のセル室又は前記第2のセル室と隣り合う第3のセル室とを横断するように連続的に設けられている。
本発明の一態様によれば、蓋が変形しにくい鉛蓄電池を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る鉛蓄電池の構成例を示す平面図である。 図2は、本発明の実施形態(実施例1)に係る蓋の裏面側の構成例を示す平面図である。 図3は、本発明の実施形態(実施例1)に係る蓋の裏面側の構成例を示す断面図である。 図4は、本発明の実施例2に係る蓋の裏面側の構成例を示す平面図である。 図5は、本発明の実施例3に係る蓋の裏面側の構成例を示す平面図である。 図6は、本発明の実施例4に係る蓋の裏面側の構成例を示す平面図である。
<実施形態>
本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は実施形態に限定されるものではない。また、実施形態には種々の変更又は改良を加えることが可能であり、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明に含まれ得る。
以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各装置や各部材の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判定すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれることは勿論である。
以下の図面の記載では、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向を用いて、方向を示す場合がある。例えば、X軸方向は、後述する鉛蓄電池100の長手(長辺)方向である。Y軸方向は、後述する鉛蓄電池100の短手(短辺)方向である。Z軸方向は、後述する鉛蓄電池100の高さ方向である。X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに直交する。XYZ軸は右手系をなす。
<全体構成の説明>
本発明の実施形態に係る鉛蓄電池用正極板を有する液式鉛蓄電池は、従来公知のモノブロックタイプの電槽と、蓋と、6つの極板群を有する。電槽は、隔壁により6つのセル室に区画されている。6つのセル室は電槽の長手方向に沿って一列に配置されている。各セル室には1つの極板群が配置されている。
極板群は、複数枚の負極板及び複数枚の正極板と、セパレータと、負極ストラップと、正極ストラップと、負極ストラップから立ち上がる負極中間極柱と、正極ストラップから立ち上がる正極中間極柱を有する。複数枚の負極板及び複数枚の正極板は、セパレータを介して交互に配置されている。極板群を構成する負極板の枚数Mnは正極板の枚数Mpよりも1枚多いが、同数枚でも構わない。また、正極板の枚数Mpの方が負極板の枚数Mnよりも1枚多くても構わない。負極板は、例えば袋状のセパレータ内に収納されている。負極板が入った袋状のセパレータと正極板とを交互に重ねることで、負極板と正極板との間にセパレータが配置された状態となっている。なお、前記袋状のセパレータ内に正極板を収納する場合にも本発明を適用することができるのは勿論である。
<実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る鉛蓄電池100の構成例を示す平面図である。図1に示すように、鉛蓄電池100は、電槽の開口側(例えば、鉛直方向の上側)を覆う蓋1を備える。蓋1は、例えばポリプロピレン樹脂などの合成樹脂からなり、複数の注液口H2が設けられている。注液口H2は、蓋1の表面1aと裏面1b(図2参照)との間を貫通する貫通穴である。注液口H2は、セル室と同じ数だけ設けられている。1つのセル室の上方に1つの注液口H2が設けられている。これらの注液口H2は、液口栓2で塞がれている。液口栓2には、電槽内で発生したガスを大気中に排出するためのガス排気口21が設けられている。
また、蓋1には、正極端子3と、負極端子4とが固定されている。正極端子3及び負極端子4はそれぞれ、電槽内から、蓋1の裏面1bと表面1aとの間を貫いて、蓋1の表面1a側へ突出している。例えば、正極端子3は、鉛蓄電池100の長手方向(例えば、X軸方向)に一列に並ぶ6つのセル室のうち、一列の一端に位置するセル室から蓋1を貫いて表面1a側へ突出している。負極端子4は、一列に並ぶ6つのセル室のうち、一列の他端に位置するセル室から蓋1を貫いて表面1a側へ突出している。蓋1の表面1a側において、正極端子3には正極ケーブル5が接続され、負極端子4には負極ケーブル6が接続されている。
図1に示すように、蓋1の表面1a側に固定金具7が配置されている。固定金具7は、ステーとも呼ばれる。固定金具7は、平面視で、鉛蓄電池100の長手方向の中央付近を通り、且つ、鉛蓄電池100の長手方向と直交する方向(例えば、Y軸方向)に平行となるように配置されている。固定金具7の長さ方向(例えば、Y軸方向)の両端には、貫通穴がそれぞれ設けられている。これらの貫通穴には、車両側からねじ軸8が通されており、ねじ軸8にはその先端側からボルト9が嵌められている。ボルト9を締め付けると、固定金具7が蓋1を車両側に押しつける。これにより、鉛蓄電池100は車両に固定されるようになっている。
図2は、本発明の実施形態に係る蓋1の裏面1b側の構成例を示す平面図である。図3は、本発明の実施形態に係る蓋1の裏面1b側の構成例を示す断面図である。図3は、図2をA−A’線で切断した断面を示している。図2及び図3に示すように、蓋1は、平面形状が長方形である天板11を有する。天板11は、電槽と向かい合う第1面(例えば、上述した裏面1b)と、第1面の反対側に位置する第2面(例えば、上述した表面1a)とを有する。上述の注液口H2は天板11に設けられている。上述の正極端子3及び負極端子4は天板11に固定されている。また、蓋1は、天板11の外周に設けられた外周板12と、天板11の裏面1b側に設けられた仕切り板13とを有する。外周板12及び仕切り板13は、天板11の裏面1bから電槽側へ起立した状態で設けられている。
外周板12は、鉛蓄電池100の厚さ方向(例えば、Z軸方向)において、電槽の外壁(以下、電槽外壁)と向かい合う。外周板12は、天板11の長手方向(例えば、X軸方向)に平行な一対の第1外周板121と、天板11の長手方向と直交する方向(例えば、Y軸方向)に平行な一対の第2外周板122とを有する。電槽の開口側に蓋1が配置され、外周板12の下端部が電槽外壁の上端部に固定される(例えば、熱溶着される)と、電槽の開口側が蓋1で封止される。
仕切り板13は、Z軸方向において、電槽の隔壁と向かい合う。上述したように、電槽は6つのセル室を有し、6つのセル室はX軸方向に一列に並んでいる。この構造では、セル室を区画する隔壁の数は5つであり、仕切り板13も隔壁に対応して5つ設けられている。5つの隔壁はそれぞれY軸方向に平行であり、一定の間隔でX軸方向に並んで配置されている。5つの仕切り板13もY軸方向に平行であり、一定の間隔でX軸方向に並んで配置されている。仕切り板13のY軸方向の一端は、一対の第1外周板121の一方に接続している。仕切り板13のY軸方向の他端は、一対の第1外周板121の他方に接続している。電槽の開口側に蓋1が配置され、仕切り板13の下端部が隔壁の上端部に固定される(例えば、熱溶着される)と、電槽の開口側の空間がセル室ごとに仕切られる。
蓋1は、蓋1の裏面1b側に設けられた複数のリブ14を有する。複数のリブ14の一部は、仕切り板13の厚さ方向(例えば、X軸方向)の両側と接続している。この構造によって、天板11に対する仕切り板13の接続強度が高められている。また、複数のリブ14の他の一部は、第2外周板122の内側面に接続している。この構造によって、天板11に対する第2外周板122の接続強度が高められている。
また、蓋1は、蓋1の裏面1b側に設けられた一対の湾曲板151、152を有する。湾曲板151、152は、裏面1bから電槽側へ起立した状態で設けられている。湾曲板151、152は、注液口H2の縁部に位置し、互いに向かい合っている。この構造により、湾曲板151、152は、注液口H2のスリーブを構成している。6つの注液口H2の各々に、スリーブを構成する一対の湾曲板151、152が設けられている。
また、蓋1は、蓋1の裏面1b側に設けられた凸部16を有する。凸部16は、固定金具7と接触しないように、蓋1の裏面1b側に設けられている。凸部16は、X軸方向に延設されており、その平面視による形状(以下、平面形状)は直線状である。凸部16は、仕切り板13で仕切られる6つのセル室を横断するように、仕切り板13を介して連続して設けられている。蓋1の裏面1b側からの平面視で、凸部16は、6つの注液口H2をX軸方向に結ぶ第1仮想線IL1と、正極端子3と負極端子4とをX軸方向で結ぶ第2仮想線IL2とで挟まれる領域に設けられている。
図3に示すように、蓋1において、凸部16を有する部分の厚さをd2とし、凸部16がなく天板11のみが存在する部分の厚さをd1としたとき、例えば、厚さd2は厚さd1の1.2倍以上となっている。また、凸部16の裏面1bからの高さは、仕切り板13の裏面1bからの高さよりも低く、外周板12の裏面1bからの高さよりも低く、湾曲板151、152の裏面1bからの高さよりも低くなっている。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る鉛蓄電池100は、一列に並ぶ複数のセル室を有する電槽の開口側に配置される蓋1、を備える。蓋1は、電槽と向かい合う裏面1bを有する天板11と、天板11の裏面1b側に設けられ、電槽の開口側の空間をセル室ごとに仕切る仕切り板13と、天板11の裏面1b側に設けられた凸部16と、を有する。電槽はセル室を6つ備える。凸部16は6つのセル室を横断するように連続的に設けられている。例えば、凸部16は6つのセル室を横断するように仕切り板13を介して連続している。このような構成であれば、固定金具7を用いて鉛蓄電池100を車両に固定する際に、ボルト9を締め付ける力が強すぎても、蓋1が変形することを抑制することができる。
詳しく説明すると、蓋1において、凸部16が存在する部分は、凸部16が存在しない部分(例えば、天板11のみの部分)よりも厚いため、強度が高い。図1に示したように、固定金具7は蓋1の表面1a側に配置されるが、蓋1の裏面1b側には固定金具7と平面視で交差するように凸部16が設けられている。固定金具7から蓋1への押し付け荷重が集中する蓋1の長手方向の中央付近は、凸部16で補強されている。これにより、ボルト9が過剰に締め付けられて押し付け荷重が過大となる場合でも、押し付け荷重によって蓋1の中央付近が変形する(例えば、電槽側へ湾曲する)ことを抑制することができ、蓋1が電槽内の隔壁を押圧して、隔壁に歪みを生じることを抑制することができる。
これにより、隔壁の歪みが原因で隔壁と中間極柱の抵抗溶接部との間に隙間生じたり、この隙間を通して液リークが発生したりすることを抑制することができる。液リークの発生を抑制できるため、液リークによる内部抵抗の上昇を防止することができ、アイドリングストップ車の場合はアイドリングストップが禁止される状態となることを抑制することができる。
なお、蓋の強度を高めるために、蓋の厚さを全体的に厚くする方法も考えられる。しかし、この方法では、蓋の製造に使用する原料の増加と、蓋の重量増大とを招いてしまう。使用原料が増加すると、蓋の製造コストが増大してしまう。また、蓋の重量が増大すると、この蓋を使用した鉛蓄電池の重量が増大し、鉛蓄電池を搭載した車両等の燃費が低下する可能性がある。これに対して、本発明の実施形態は、蓋全体を厚くするのではなく、凸部により蓋を部分的に厚くすることによって、押し付け荷重が集中する箇所を補強している。これにより、本発明の実施形態は、使用原料の増加と重量増大を抑制しつつ、蓋の強度を効率よく高めることを実現している。
以下に、実施例とともに本発明についてさらに詳しく説明する。本発明の実施例及び比較例として、M42型の鉛蓄電池に用いられる蓋を成形加工により製造した。後述するように、実施例1から4では蓋の裏面側に種々の凸部を設けた。凸部の形状は、各実施例でそれぞれ異なる。蓋において、厚さd1(図3参照)に対する厚さd2(図3参照)の比である、d2/d1は、1.2とした。厚さd1は各実施例でそれぞれ同じ厚さとし、厚さd2も各実施例でそれぞれ同じ厚さとした。比較例では、蓋に凸部を設けなかった。
なお、実施例1から4では、d1に対するd2の比(d2/d1)を1.2としたが、本発明において厚さの比はこれに限定されるものではない。d1に対するd2の比を大きくすれば、凸部について、蓋の変形を抑制する補強材としての機能は高まるが、一方で、厚さd2を大きくすることは使用原料の増加と蓋の重量増大を招いてしまう。このため、厚さd2を単純に大きくすることは得策ではない。適宜、適正な厚さの比となるように凸部を設けることが重要である。
実施例1から4及び比較例で製造した蓋を用いて、M42型の鉛蓄電池を製造した。蓋以外の各部材は、各実施例及び比較例で同一とした。化成後の状態の鉛蓄電池を用いて「締付強度試験」を実施した。締付強度試験は、「電池工業会 SBA S 0101:2014 アイドリングストップ車用鉛蓄電池 8.4.8締付強度試験」に記載の「上下締め」に準じて実施した。なお、SBAで規定の締め付け力は、「ボルト1本あたり980N」と定められているが、本トルクは「過剰締付」を想定したものではない。このため、本実施例では、過剰締付による使用状態を想定し、より高トルクとなる「ボルト1本あたり1300N」の条件で試験を実施した。
試験終了後の蓋及び隔壁(すなわち、電槽中仕切り)の変形状態を調査するため、試験前の鉛蓄電池の高さをあらかじめ測定し、試験終了後に再度、鉛蓄電池の高さを測定した。試験前後における鉛蓄電池の高さの変化量を、蓋の変形量の指標とした。なお、鉛蓄電池の高さとは、平置きした鉛蓄電池の底部から蓋の長手方向における中央部までの高さである。
各実施例及び比較例について、より具体的に説明する。
<実施例1>
実施例1では、図2及び図3に示した蓋1を製造した。実施形態で説明したように、蓋1の裏面1b側には凸部16が設けられている。凸部16は、6つのセル室をX軸方向に沿って一直線上に横断するように、仕切り板13を介して連続して設けられている。蓋1を備える鉛蓄電池の試験前後の高さの変化量は1.0mmであった。実施例1は、後述の比較例に対し、蓋の変形が効果的に抑制されている。
<実施例2>
図4は、本発明の実施例2に係る蓋1Aの裏面1b側の構成例を示す平面図である。実施例2では、図4に示す蓋1Aを製造した。蓋1Aの裏面1b側には、実施例1の蓋1と同様に、平面形状が直線状である凸部16が設けられている。ただし、蓋1Aでは、凸部16を設ける範囲を、一列に並ぶ6つのセル室うち、一列の中央又は中央に近い側に位置する4つのセル室に限定している。一列の一端に位置するセル室と、一列の他端に位置するセル室とには、凸部16を設けていない。蓋1Aを備える鉛蓄電池の試験前後の高さの変化量は1.5mmであった。実施例2は、実施例1よりも蓋の変形の抑制効果は小さくなるものの、後述の比較例と比べると変形は抑制されている。実施例2も、凸部16による十分な補強効果が得られている。
<実施例3>
図5は、本発明の実施例3に係る蓋1Bの裏面1b側の構成例を示す平面図である。図5に示すように、実施例3の蓋1Bの裏面1b側には、平面形状がU字状(すなわち、弧状)の凸部16が設けられている。蓋1Bでは、凸部16は6つのセル室を湾曲しながら横断するように、仕切り板13を介して連続して設けられている。凸部16の一端は正極端子3に隣接し、凸部16の他端は負極端子4に隣接している。蓋1Bを備える鉛蓄電池の試験前後の高さの変化量は1.0mmであった。実施例3も、後述の比較例に対し、蓋の変形が効果的に抑制されている。
<実施例4>
図6は、本発明の実施例4に係る蓋1Cの裏面1b側の構成例を示す平面図である。図6に示すように、実施例4に係る蓋1Cには、その裏面1b側に平面形状がW字状(すなわち、正の傾きを有する直線と、負の傾きを有する直線とを交互に接続した形状)の凸部16が設けられている。蓋1Cを備える鉛蓄電池の試験前後の高さの変化量は0.5mmであった。全ての実施例の中でも補強の効果は最も高い。但し、実施例4は、実施例1から3と比べて、裏面1bにおける凸部16の占有面積が大きい。このため、実施例4は、実施例1から3と比べて、使用原料が多く、蓋の重量も増えている。
<比較例>
比較例は、蓋の裏面側に凸部を設けない蓋で製造した鉛蓄電池である。比較例の鉛蓄電池では、試験前後の高さの変化量が3.0mmと非常に大きかった。試験終了後の鉛蓄電池を解体し、内部の状況を確認したところ、蓋の変形箇所の直下に位置する隔壁は、下部に押しつぶされて湾曲している状態が確認された。
蓋の変形量と、判定の結果を表1に示す。判定の結果について、◎は優、〇は良、×は不良を示す。実施例1から4はいずれも試験前後の高さの変化量が小さく、判定の結果は、優又は良であった。比較例は不良であった。
Figure 2021026966
<その他の実施形態>
上述の実施形態又は実施例では、凸部16の平面形状として直線状、U字状、W字状の3形態を示したが、これらはあくまで一例である。凸部16の平面形状はこれらに限定されない。凸部16は、複数(例えば、6つ)のセル室のうち、一列の中央に位置する第1のセル室及び第2のセル室と、第1のセル室又は第2のセル室と隣り合う第3のセル室とを横断するように、仕切り板13を介して連続していればよく、凸部16の平面形状は適宜に設計変更できるものとする。
本発明は上述した実施形態及び各実施例の要旨を逸脱しない範囲で、構成要素の種々の省略、置換及び変更のうち少なくとも1つを行うことができる。また、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
1、1A、1B、1C 蓋
1a 表面
1b 裏面
2 液口栓
3 正極端子
4 負極端子
5 正極ケーブル
6 負極ケーブル
7 固定金具
8 ねじ軸
9 ボルト
11 天板
12 外周板
121 第1外周板
122 第2外周板
13 仕切り板
14 リブ
16 凸部
21 ガス排気口
100 鉛蓄電池
151 湾曲板
152 湾曲板
H2 注液口
IL1 第1仮想線
IL2 第2仮想線

Claims (6)

  1. 一列に並ぶ複数のセル室を有する電槽の開口側に配置される蓋、を備え、
    前記蓋は、
    前記電槽と向かい合う第1面を有する天板と、
    前記第1面側に設けられた凸部と、を有し、
    前記凸部は、
    複数の前記セル室のうち、一列の中央に位置する第1のセル室及び第2のセル室と、前記第1のセル室又は前記第2のセル室と隣り合う第3のセル室とを横断するように連続的に設けられている、鉛蓄電池。
  2. 前記蓋は、
    前記天板の前記第1面側に設けられ、前記電槽の開口側の空間を前記セル室ごとに仕切る仕切り板、をさらに有し、
    前記凸部は、前記仕切り板を介して連続している、請求項1に記載の鉛蓄電池。
  3. 前記凸部の前記第1面からの高さは、前記仕切り板の前記第1面からの高さよりも低い、請求項2に記載の鉛蓄電池。
  4. 前記蓋において、前記凸部が存在する部分の厚さは、前記天板のみが存在する部分の厚さの1.2倍以上である、請求項1から3のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  5. 前記天板は、前記第1面の反対側に位置する第2面を有し、
    前記第2面は平坦である、請求項1から4のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  6. 前記電槽は前記セル室を6つ備え、
    前記凸部は6つの前記セル室を横断するように設けられている、請求項1から5のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
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JP2015216085A (ja) * 2014-05-13 2015-12-03 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池

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