JP2021023173A - 細胞培養装置および細胞播種方法 - Google Patents

細胞培養装置および細胞播種方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ウェルの内部に気泡が残るのを抑制しながら、細胞を播種する工程に要する時間が長くなるのを抑制することが可能な細胞培養装置を提供する。【解決手段】この細胞培養装置100は、細胞101が培養されるとともにウェル開口2a(第1開口)を有する凹状のウェル2が設けられるウェル形成面10aを含む細胞培養部1を備える。また、細胞培養装置100は、細胞培養部1のウェル2内に細胞懸濁液101aを吐出するためのノズル部3a、および、ノズル部3aを変位させる位置制御とノズル部3aの吐出制御とを行う制御部5、を含むディスペンサ3(細胞懸濁液吐出部)を備える。制御部5は、細胞培養部1の上方からウェル2に向かって鉛直方向に沿った下向きに細胞培養液101aの液滴を吐出するようにノズル部3aを制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、細胞培養装置および細胞播種方法に関し、特に、凹状のウェルに細胞懸濁液を吐出することによりウェルに細胞を播種する細胞培養装置および細胞播種方法に関する。
従来、細胞培養装置および細胞播種方法に関し、特に、凹状のウェルに細胞懸濁液を吐出することによりウェルに細胞を播種する細胞培養装置および細胞播種方法が知られている(たとえば、非特許文献1参照)。
上記非特許文献1の細胞培養装置は、複数の凹状のウェルが表面に形成された板状の細胞培養プレートを備えている。上記細胞培養装置では、複数のウェルの各々において細胞が播種され、細胞が播種された各ウェルにおいて培養液により細胞が培養される。また、上記非特許文献1には明記されていないが、ウェルに細胞を播種する方法として、たとえばピペットにより細胞懸濁液をウェルに吐出する手法が一般的に知られている。
ここで、ピペットにより細胞懸濁液をウェルに吐出する際にウェルの内部に気泡が残らないようにするために、細胞懸濁液をウェルに吐出する工程の前にウェルの内部の気泡を除去するプライミング処理を行うことがある。プライミング処理とは、ピペッティング(ピペットにより液体を継続的にウェルに流す工程)等を行うことによって、ウェルの内部を予め培養液またはPBS(生理食塩水)等により満たしておく工程を意味する。なお、細胞播種の工程(細胞懸濁液の吐出の工程)においてウェルに気泡が残るのは、ピペットから吐出される細胞懸濁液が、ウェルの開口の縁部によりウェルに入り込むのが妨げられるためである。また、ウェルの内部に気泡が残っている場合、気泡により細胞のウェルへの播種が阻害されるとともに、細胞が気泡に接触することに起因して界面張力により細胞が死滅する場合がある。そして、プライミング処理後、ウェルを満たしている培養液等を細胞懸濁液により置換することにより、ウェルの内部に気泡が残らない状態でウェルに細胞を播種することが可能になる。
株式会社クラレ、「3次元細胞培養」、[online]、[令和1年7月11日検索]、インターネット<URL: http://www.elplasia.com/>
しかしながら、上記非特許文献1に記載されているような従来の細胞培養装置に対して、ウェルに細胞懸濁液を吐出する工程の前にプライミング処理を行う場合、プライミング処理の工程の分、細胞を播種する工程における工程数が増加するという不都合がある。この場合、細胞を播種する工程に要する時間が長くなるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ウェルの内部に気泡が残るのを抑制しながら、細胞を播種する工程に要する時間が長くなるのを抑制することが可能な細胞培養装置および細胞播種方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における細胞培養装置は、細胞が培養されるとともに第1開口を有する凹状のウェルが設けられるウェル形成面を含む細胞培養部と、細胞培養部のウェル内に細胞懸濁液を吐出するためのノズル部、および、ノズル部を細胞培養部に対して相対的に変位させる位置制御とノズル部の吐出制御とを行う制御部、を含む細胞懸濁液吐出部と、を備え、制御部は、細胞培養部の上方からウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに細胞懸濁液の液滴を吐出するようにノズル部を制御し、または、ノズル部を第1開口からウェルの内部に挿入した状態で細胞懸濁液を吐出するようにノズル部を制御する。
この発明の第2の局面における細胞播種方法は、細胞が培養されるとともに開口を有する凹状のウェルが設けられるウェル形成面を含む細胞培養部の上方に、細胞懸濁液吐出部に含まれ、細胞培養部のウェル内に細胞懸濁液を吐出するためのノズル部を配置するステップと、ウェルの開口の縁部に細胞懸濁液を接触させないように、ノズル部により細胞懸濁液をウェルに吐出するステップと、を備える。
本発明の第1の局面による細胞培養装置によれば、上記のように、細胞培養装置は、細胞培養部の上方からウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに細胞懸濁液の液滴を吐出するようにノズル部を制御し、または、ノズル部を第1開口からウェルの内部に挿入した状態で細胞懸濁液を吐出するようにノズル部を制御する制御部を備える。これにより、ウェルに細胞懸濁液の液滴が吐出されることにより、ピペット等から(液滴状ではない)細胞懸濁液がウェルに吐出される場合に比べて、細胞懸濁液がウェルの内部に入り込むのがウェルの第1開口の縁部により妨げられるのを抑制することができる。また、ノズル部を第1開口からウェルの内部に挿入した状態で細胞懸濁液を吐出することにより、細胞懸濁液がウェルの内部に入り込むのがウェルの第1開口の縁部により妨げられるのを抑制することができる。その結果、細胞懸濁液をウェルの内部に容易に導入することができるので、ウェルの内部に気泡が残るのを抑制することができる。すなわち、細胞をウェルに播種する工程においてプライミング処理(ウェルの内部を予め培養液またはPBS(生理食塩水)等により満たしておく工程)を行うことなくウェルの内部に気泡が残るのを抑制することができる。その結果、ウェルの内部に気泡が残るのを抑制しながら、細胞を播種する工程に要する時間が長くなるのを抑制することができる。また、第2の局面による細胞播種方法でも、上記第1の局面による細胞培養装置と同様の効果を得ることができる。
第1実施形態による細胞培養装置の構成を示した断面図である。 第1実施形態による細胞培養部の平面図である。 第1実施形態によるノズル部を下方から見たである。 第1実施形態によるノズル部を上方から見た断面図である。 第1実施形態による細胞播種方法を示したフロー図である。 第2実施形態による細胞培養装置の構成を示した斜視図である。 第2実施形態によるテープのウェル形成面の平面図である。 第2実施形態の細胞培養装置の構成を示す概略図である。 第2実施形態によるテープが歪んでいる状態においてウェル形成面とカメラとを示した平面図である。 第2実施形態によるウェルの位置を算出する方法を示した図である。 第2実施形態によるウェルの位置に基づいて算出されたノズル部の走査ルートを示す図である。 第1実施形態の変形例による細胞培養装置の構成を示した図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(細胞培養装置の構成)
図1〜図5を参照して、第1実施形態による細胞培養装置100の構成について説明する。なお、本願明細書では、「鉛直方向」とは、後述するウェル形成面1aに垂直な方向(Z方向、Z1方向、Z2方向)を意味する。
図1に示すように、細胞培養装置100は、細胞101を培養するための細胞培養部1を備える。細胞培養部1は、板形状(図2参照)を有している。また、細胞培養部1は、樹脂製(たとえばシリコンゴム製)である。
細胞培養部1は、細胞101が培養される凹状のウェル2が設けられるウェル形成面1aを含む。ウェル形成面1aは、細胞培養部1の上方側(Z1方向側)の面である。また、ウェル2は、ウェル開口2aを有する。ウェル開口2aは、平面視において(Z1方向側から見て)、円形形状を有している。ウェル開口2aの直径は、直径r1(たとえば400μm)である。なお、直径r1は、約100μm〜約1000μmの範囲内の大きさとなり得る。また、ウェル開口2aは、特許請求の範囲の「第1開口」および「開口」の一例である。
また、ウェル2は、ウェル形成面1aにおいて複数設けられている。たとえば、複数のウェル2は、ウェル形成面1aにおいてマトリクス状(図2参照)に設けられている。互いに隣り合うウェル2の中心O(図4参照)同士の間の距離(ピッチ)は、距離d1(たとえば700μm)である。
また、ウェル2の内壁2bは、細胞101に対して非接着性のポリマによりコーティングされている。また、ウェル2の内壁2bのうちの底面2cは、球面形状を有している。これにより、細胞101同士が集まり、1つの集塊を形成する。
また、細胞培養装置100は、細胞培養部1の上方(Z1方向側)に設けられるディスペンサ3を備える。ディスペンサ3は、細胞懸濁液(細胞101を液体媒質中に懸濁させたもの)101aを吐出するためのノズル部3aを含む。ノズル部3aは、鉛直方向の下方に延びるように設けられている。なお、ディスペンサ3は、特許請求の範囲の「細胞懸濁液吐出部」の一例である。
また、ディスペンサ3のノズル部3aは、円形の断面形状を有するノズル開口3bを有する。ノズル開口3b(ノズル部3a)は、内径r2(図3参照)を有する。また、ノズル部3aは、外径r3(図3参照)を有する。なお、ノズル開口3bは、特許請求の範囲の「第2開口」の一例である。
ここで、第1実施形態では、ディスペンサ3(ノズル部3a)は、細胞懸濁液101aの液滴を、ノズル部3aによりウェル2に向かって噴射する噴射部3cを含む。言い換えると、ディスペンサ3(ノズル部3a)は、細胞懸濁液101aの液滴を、ウェル2に向かって噴射するように構成されている。具体的には、ディスペンサ3(噴射部3c)は、細胞懸濁液101aの液滴をノズル開口3bから自然落下させるのではなく、細胞懸濁液101aに所定の速度(自然落下する場合よりも速い速度)を与えて(ノズル部3aにより)下方に噴射するように構成されている。なお、噴射部3cは、圧電素子(ピエゾ素子)を用いてインク粒子を吐出するインクジェットと同様の方式により、細胞懸濁液101aの液滴をノズル部3aにより吐出(噴射)させるように構成されている。
また、ディスペンサ3は、移動機構4と制御部5とを含む。制御部5は、ノズル部3aを細胞培養部1に対して相対的に変位させる位置制御とノズル部3aの吐出制御とを行う。具体的には、制御部5は、移動機構4を制御することにより、細胞培養部1の上方(Z1方向側)においてウェル形成面1aに沿うようにノズル部3aを移動させる制御を行う。なお、細胞培養部1は、移動せずに固定されている。また、制御部5は、ノズル部3a(噴射部3c)を制御することにより、ノズル部3aから細胞懸濁液101aの液滴を吐出(噴射)する制御を行う。
ここで、第1実施形態では、制御部5は、細胞培養部1の上方からウェル2に向かって鉛直方向に沿った下向き(Z2方向側)に細胞懸濁液101aの液滴を吐出するようにノズル部3aを制御する。
具体的には、制御部5は、ウェル2のウェル開口2aの最小幅(すなわち直径r1)以下の直径r4を有する細胞懸濁液101aの液滴を、細胞培養部1の上方からウェル2に向かって鉛直方向に沿った下向き(Z2方向側)に吐出(噴射)するようにノズル部3aを制御する。詳細には、制御部5は、ノズル部3aのノズル開口3b(ノズル部3aの先端)が細胞培養部1のウェル形成面1aと距離d2離間した状態で、細胞懸濁液101aの液滴をウェル2に向かって吐出(噴射)するようにノズル部3aを制御する。これにより、細胞懸濁液101aがウェル2の内部に導入され、細胞101がウェル2に播種される。
ディスペンサ3(ノズル部3a)は、複数のウェル2の各々に対して個別に細胞懸濁液101aを吐出するので、複数のウェル2のうちの任意のウェル2に選択的に細胞懸濁液101aを導入することが可能である。また、1つのウェル2に対するディスペンサ3(ノズル部3a)の吐出回数を調整することにより、複数のウェル2の各々に播種される細胞101の量を容易に統一することが可能である。
また、第1実施形態では、制御部5は、ウェル2のウェル開口2aの最小幅(直径r1)の1/2以下の直径r4を有する細胞懸濁液101aの液滴を、細胞培養部1の上方からウェル2に向かって鉛直方向に沿った下向きに吐出するようにノズル部3aを制御する。具体的には、ウェル開口2aの直径r1がたとえば400μmである場合、ディスペンサ3(ノズル部3a)から吐出される細胞懸濁液101aの液滴の直径r4は100μm〜150μm程度である。なお、細胞懸濁液101aの液滴の直径r4とは、鉛直方向(Z方向)に直交する液滴の断面のうち、鉛直方向における液滴の中心を通る断面(すなわち鉛直方向の各位置における液滴の断面のうち最大の直径を有する断面)の直径を意味する。また、直径r4は、後述するノズル開口3bの内径r2よりも基本的に小さいが、液滴の速度等に起因してノズル開口3bの内径r2よりも大きくなり得る。
また、ノズル部3aのノズル開口3bの内径r2(図3参照)は、ウェル2のウェル開口2aの最小幅(直径r1)よりも小さい。具体的には、ウェル開口2aの直径r1がたとえば400μmである場合、ノズル開口3bの内径r2は200μm程度である。すなわち、ノズル開口3bの内径r2は、ウェル開口2aの直径r1の1/2程度である。なお、ノズル部3aの外径r3(図3参照)も、ウェル開口2aの直径r1よりも小さい。
また、図4に示すように、制御部5は、ノズル部3aのノズル開口3bが平面視においてウェル2の中心Oと重なっている状態で、細胞懸濁液101aの液滴をウェル2に吐出(噴射)するようにノズル部3aを制御する。言い換えると、制御部5は、ウェル2の中心Oに向けて細胞懸濁液101aの液滴を吐出(噴射)するようにノズル部3aを制御する。
また、図1に示すように、制御部5は、複数のウェル2の各々の上方からウェル2に向かって鉛直方向に沿った下向きに細胞懸濁液101aの液滴を吐出(噴射)するようにノズル部3aを制御する。具体的には、制御部5は、移動機構4(ノズル部3a)の移動(移動方向、および、移動と停止との切り替え等)を制御するように構成されている。また、制御部5は、ノズル部3aを制御することにより、ノズル部3a(噴射部3c)から細胞懸濁液101aが吐出(噴射)されるタイミング等を制御するように構成されている。なお、制御部5は、複数のウェル2の各々に細胞懸濁液101aを吐出(噴射)する工程においては、移動機構4(ノズル部3a)を、鉛直方向(Z方向)に移動させずに鉛直方向に直交する平面内においてのみ移動させるように構成されている。
詳細には、制御部5は、複数のウェル2の各々の中心Oの上方(Z1方向側)をノズル部3a(移動機構4)が通過(たとえば図2の破線矢印参照)するようにノズル部3a(移動機構4)を制御する。そして、制御部5は、ノズル開口3bが平面視においてウェル2の中心Oと重なる(図4参照)タイミングにおいて細胞懸濁液101aの液滴を吐出(噴射)するようにノズル部3aを制御している。詳細には、制御部5は、ノズル部3a(移動機構4)の速度(たとえば2cm/s)、および、ウェル2の中心O同士の間の距離d1に基づいて、各ウェル2に対応するように、細胞懸濁液101aの液滴を吐出(噴射)するタイミングの制御を行っている。
また、第1実施形態では、制御部5は、ノズル部3a(移動機構4)を移動させながら、複数のウェル2の各々に細胞懸濁液101aの液滴を1滴ずつ吐出するようにノズル部3aを制御する工程を複数回繰り返すように構成されている。言い換えると、制御部5は、複数のウェル2の各々に細胞懸濁液101aの液滴を1滴ずつ吐出する1回の工程においては、ノズル部3a(移動機構4)の移動を停止させることなく移動を継続させる。そして、複数のウェル2の各々に1滴ずつ液滴を吐出する工程(制御)が複数回行われることによって、複数のウェル2の各々に数滴(たとえば3〜5滴)の液滴が導入される。これにより、複数のウェル2の各々が細胞懸濁液101aにより満たされる。なお、上記の各工程においては、ノズル部3a(移動機構4)を毎回同じ向きに走査させてもよいし、走査する方向を毎回反転させてもよい。
次に、図5を参照して、細胞培養装置100の細胞播種方法について説明する。
図5に示すように、細胞培養装置100の細胞播種方法は、細胞培養部1の上方(Z1方向側)にノズル部3aを配置するステップ(ステップ101)を備える。具体的には、ステップ101では、移動機構4によりノズル部3aが細胞培養部1の上方に移動される。なお、この際、ノズル部3a(移動機構4)を鉛直方向(Z方向)に移動させることにより、ノズル部3aの鉛直方向における位置調節を行ってもよい。
次に、細胞培養装置100の細胞播種方法は、細胞懸濁液101aを複数のウェル2に吐出(噴射)するステップ(ステップ102)を備える。ここで、第1実施形態では、ステップ102は、ウェル2のウェル開口2aの縁部2d(図1参照)に細胞懸濁液101aを接触させないように、ノズル部3aにより細胞懸濁液101aをウェル2に吐出するステップである。
具体的には、ステップ102は、制御部5により、細胞懸濁液101aの液滴を細胞培養部1の上方からウェル2に向かって鉛直方向に沿った下向きに吐出するようにノズル部3aを制御するステップである。詳細には、ステップ102は、ノズル部3a(噴射部3c)を制御することにより細胞懸濁液101aを噴射することによって、ウェル2のウェル開口2a(図1参照)の最小幅(直径r1)以下の直径r4を有する細胞懸濁液101aの液滴をウェル2に向かって吐出するステップである。
また、ステップ102は、ノズル部3a(移動機構4)を移動させながら、移動中のノズル部3aにより、複数のウェル2の各々に1滴ずつ細胞懸濁液101aの液滴を吐出(噴射)するステップである。
そして、ステップ103では、制御部5により、予め設定された所定数(たとえば3〜5)の液滴を複数のウェル2の各々に吐出(噴射)したか否かが判定される。すなわち、複数のウェル2の各々に1滴ずつ細胞懸濁液101aを吐出する工程が複数回行われたか否かが制御部5により判定される。所定数の液滴を吐出(噴射)している場合(Yesの場合)は、細胞懸濁液101aの吐出の工程(細胞播種の工程)を終了する。また、所定数の液滴を吐出(噴射)していない場合(Noの場合)は、ステップ102に戻る。なお、上記の所定数は、ウェル2が細胞懸濁液101aにより満たされるために必要な液滴の数であり、細胞懸濁液101aの液滴の体積とウェル2の容積とに基づいて予め算出されている。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、制御部5が、細胞培養部1の上方からウェル2に向かって鉛直方向に沿った下向きに細胞懸濁液101aの液滴を吐出するようにノズル部3aを制御するように、細胞培養装置100を構成する。これにより、ウェル2に細胞懸濁液101aの液滴が吐出されることにより、ピペット等から(液滴状ではない)細胞懸濁液がウェル2に吐出される場合に比べて、細胞懸濁液101aがウェル2の内部に入り込むのがウェル2のウェル開口2a(第1開口)の縁部2dにより妨げられるのを抑制することができる。その結果、細胞懸濁液101aをウェル2の内部に容易に導入することができるので、ウェル2の内部に気泡が残るのを抑制することができる。すなわち、細胞101をウェル2に播種する工程においてプライミング処理(ウェル2の内部を予め培養液またはPBS(生理食塩水)等により満たしておく工程)を行うことなくウェル2の内部に気泡が残るのを抑制することができる。その結果、ウェル2の内部に気泡が残るのを抑制しながら、細胞101を播種する工程に要する時間が長くなるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部5が、ウェル2のウェル開口2a(第1開口)の最小幅(直径r1)以下の直径r4を有する細胞培養部1の液滴を、細胞培養部1の上方からウェル2に向かって鉛直方向に沿った下向きに吐出するようにノズル部3aを制御するように、細胞培養装置100を構成する。これにより、細胞培養部1の液滴をウェル2の内部により容易に導入することができる。その結果、ウェル2の内部に気泡が残るのをより効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部5が、ウェル2のウェル開口2a(第1開口)の最小幅(直径r1)の1/2以下の直径r4を有する細胞懸濁液101aの液滴を、細胞培養部1の上方からウェル2に向かって鉛直方向に沿った下向きに吐出するようにノズル部3aを制御するように、細胞培養装置100を構成する。これにより、細胞懸濁液101aをウェル2の内部により一層容易に導入することができる。その結果、ウェル2の内部に気泡が残るのをより一層効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ノズル部3aのノズル開口3b(第2開口)の内径r2が、ウェル2のウェル開口2a(第1開口)の最小幅(直径r1)よりも小さくなるように、細胞培養装置100を構成する。これにより、ウェル2のウェル開口2aの最小幅(直径r1)以下の直径r4を有する細胞懸濁液101aの液滴を、ノズル部3aにより容易に吐出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部5が、ノズル部3aのノズル開口3b(第2開口)が平面視においてウェル2の中心Oと重なっている状態で細胞懸濁液101aの液滴をウェル2に吐出するようにノズル部3aを制御するように、細胞培養装置100を構成する。これにより、細胞懸濁液101aの液滴を平面視におけるウェル2の中心Oに向けて吐出することができる。その結果、細胞懸濁液101aの液滴がウェル2のウェル開口2a(第1開口)の縁部2dに接触するのをより確実に抑制することができる。これにより、細胞懸濁液101aをウェル2の内部により確実に導入することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ディスペンサ3(細胞懸濁液吐出部)が、細胞懸濁液101aの液滴を、ノズル部3aによりウェル2に向かって噴射する噴射部3cを含むように、細胞培養装置100を構成する。これにより、ノズル部3aの内部の細胞懸濁液101aを噴射部3cにより噴射することによって、ノズル部3aから吐出される細胞懸濁液101aを、容易に液滴にすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ウェル2のウェル開口2a(第1開口)は、平面視において円形形状を有している。そして、制御部5が、ウェル2のウェル開口2aの直径r1以下の直径r4を有する細胞懸濁液101aの液滴を、細胞培養部1の上方からウェル2に向かって鉛直方向に沿った下向きに吐出するようにノズル部3aを制御するように、細胞培養装置100を構成する。これにより、ウェル2のウェル開口2aが平面視において円形形状を有している場合に、気泡がウェル2に残るのを抑制しながら、細胞懸濁液101aをウェル2の内部に容易に導入することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ウェル2は、細胞培養部1のウェル形成面1aに複数設けられている。また、制御部5が、複数のウェル2の各々の上方からウェル2に向かって鉛直方向に沿った下向きに細胞懸濁液101aの液滴を吐出するようにノズル部3aを制御するように、細胞培養装置100を構成する。これにより、複数のウェル2の各々において、プライミング処理を行うことなくウェル2の内部に気泡が残るのを抑制することができる。その結果、ウェル2の内部に気泡が残るのを抑制しながら、細胞101を播種する工程に要する時間が長くなるのをより効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部5が、細胞培養部1に対してノズル部3aを相対的に移動させながら、複数のウェル2の各々に細胞懸濁液101aの液滴を1滴ずつ吐出するようにノズル部3aを制御する工程を複数回繰り返すように、細胞培養装置100を構成する。これにより、ノズル部3aをウェル2ごとに停止させずに、複数のウェル2の各々に細胞懸濁液101aの液滴を1滴ずつ吐出することができる。その結果、複数のウェル2の各々に細胞懸濁液101aの液滴を1滴ずつ吐出する工程を、ウェル2ごとにノズル部3aを停止させながら行う場合に比べて、上記工程に要する時間を短縮化することができる。また、上記工程を複数回行うことによって、ノズル部3aをウェル2ごとに停止させなくても、複数のウェル2の各々を細胞懸濁液101aにより容易に充填する(満たす)ことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ウェル2のウェル開口2a(開口)の縁部2dに細胞懸濁液101aを接触させないように、ノズル部3aにより細胞懸濁液101aをウェル2に吐出するステップを備えるように、細胞播種方法を構成する。これにより、細胞懸濁液101aがウェル2の内部に入り込むのがウェル2のウェル開口2aにより妨げられるのを抑制することができる。その結果、細胞懸濁液101aをウェル2の内部に容易に導入することができるので、ウェル2の内部に気泡が残るのを抑制することができる。すなわち、細胞101をウェル2に播種する工程においてプライミング処理(ウェル2の内部を予め培養液またはPBS(生理食塩水)等により満たしておく工程)を行うことなくウェル2の内部に気泡が残るのを抑制することができる。その結果、ウェル2の内部に気泡が残るのを抑制しながら、細胞101を播種する工程に要する時間が長くなるのを抑制することが可能な細胞播種方法を提供することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ノズル部3aにより細胞懸濁液101aをウェル2に吐出するステップが、ディスペンサ3(細胞懸濁液吐出部)に含まれ、ノズル部3aを細胞培養部1に対して相対的に変位させる位置制御とノズル部3aの吐出制御とを行う制御部5により、細胞培養部1の上方からウェル2に向かって鉛直方向に沿った下向きに細胞懸濁液101aの液滴を吐出するようにノズル部3aを制御し、または、ノズル部3aをウェル開口2a(開口)からウェル2の内部に挿入した状態で細胞懸濁液101aを吐出するようにノズル部3aを制御するステップであるように、細胞播種方法を構成する。これにより、細胞懸濁液101aがウェル2の内部に入り込むのがウェル2のウェル開口2aにより妨げられるのをより確実に抑制することが可能な細胞播種方法を提供することができる。
[第2実施形態]
次に、図6〜図11を参照して、第2実施形態による細胞培養装置200について説明する。この第2実施形態の細胞培養装置200は、板状形状を有する細胞培養部1を備える上記第1実施形態とは異なり、帯状のテープ10を備える。なお、上記第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付して図示するとともに説明を省略する。
(細胞培養装置の構成)
図6〜図8を参照して、第2実施形態による細胞培養装置200の構成について説明する。
図6に示すように、細胞培養装置200は、柔軟性を有するとともに周状に巻回可能なマイクロアレイテープ(以下、単にテープ10という)を備えている。テープ10は、帯状に形成されている。なお、図6では、後述するカメラ50は、簡略化のため図示を省略している。また、テープ10は、特許請求の範囲の「細胞培養部」の一例である。
テープ10は、複数のウェル2が設けられているウェル形成面10aを含む。具体的には、図6に示すように、ウェル形成面10aには、複数のウェル2が密集して配置されるウェル配置領域10b(図6の斜線部分)が、テープ10が延びる方向に沿って所定の距離ごとに設けられている。
また、細胞培養装置200は、筐体部20を備える。筐体部20は、略直方体形状を有している。筐体部20は、たとえば樹脂製である。筐体部20は、テープ10を収容している。また。筐体部20内には、たとえば培養液が収容されている。
また、細胞培養装置200は、テープ10の巻回の中心軸線α1に沿って延びる第1コア30を備える。また、細胞培養装置200は、第1コア30とは別個に設けられ、テープ10の巻回の中心軸線α2に沿って延びる第2コア40を備える。第2コア40は、(細胞播種工程においては)第1コア30から巻き出されたテープ10を巻き取るように構成されている。なお、第1コア30の中心軸線α1と、第2コア40の中心軸線α2とは、略平行に延びている。
筐体部20は、テープ10を収容している。また、第1コア30は、中心軸線α1(α2)が延びる方向の筐体部20の側面21から筐体部20の外部に突出するの突出端30aを含む。また、第2コア40は、筐体部20の側面21から筐体部20の外部に突出するの突出端40aを含む。
また、筐体部20は、中心軸線α1(α2)が延びる方向に沿って延びる側面22(Z1方向側の側面)に設けられる窓部22aを含む。窓部22aは、開閉可能に構成されている。窓部22aが閉じられている場合、筐体部20内は密閉されて(機密性が保たれて)いる。なお、窓部22aは、略矩形形状を有している。窓部22aは、矩形形状以外の形状(たとえば円形形状)を有していてもよい。
また、筐体部20内には、第1コア30と第2コア40との間に設けられる2つのガイド部23が設けられている。2つのガイド部23にテープ10がガイドされた状態で第1コア30および第2コア40が回転することによって、第1コア30に巻回されたテープ10が第2コア40に巻き取られる(または第1コア30に巻回されたテープ10が第2コア40に巻き取られる)ように構成されている。なお、第1コア30の突出端30aには、第1コア30を回転させるための図示しない治具(ドライバ等)を取り付ける図示しない溝部が設けられている。また、第2コア40の突出端40aには、第2コア40を回転させるための図示しない治具(ドライバ等)を取り付ける図示しない溝部が設けられている。上記治具をモータ等により回転させることにより第1コア30(第2コア40)を回転させることによって、テープ10を第1コア30(第2コア40)に巻き取ることが可能に構成されている。なお、第1コア30および第2コア40の各々を駆動するモータは、同時に駆動するように構成されている。
また、テープ10は、ガイド部23にガイドされながら第1コア30または第2コア40により巻き取られる際に、テープ10のウェル形成面10aが窓部22aと対向した状態で窓部22aに沿って移動(搬送)されるように構成されている。すなわち、この場合、側面22に垂直な方向から見て、窓部22aとテープ10のウェル形成面10aとがオーバラップするように構成されている。
また、第1コア30から巻き出されているテープ10は、ウェル配置領域10bの全領域が窓部22aから露出する位置において、細胞懸濁液101aの導入のため(細胞101の播種のため)に一旦停止される。なお、2つのガイド部23の間の平坦状のテープ10は、筐体部20内の培養液には浸されておらず、筐体部20内の空気中において保持されている。
ここで、テープ10は、ガイド部23によりガイド(搬送)される際、張力がかかる。このため、テープ10の搬送時において、テープ10には伸びおよび歪みが生じる場合がある。この場合、テープ10の位置がテープ10の幅方向(Y方向)にぶれる(ずれる)場合がある。このため、予め分かっているテープ10(ウェル2)の設計情報のみからノズル部3a(移動機構4)の走査位置等を算出する場合、テープ10のぶれ(ずれ)を考慮してノズル部3a(移動機構4)の走査位置を制御することができないため、ウェル2に対して正確に細胞懸濁液101aを吐出(噴射)することが困難であるという問題点がある。
そこで、第2実施形態では、図7に示すように、テープ10のウェル形成面10aには、ウェル2と隣う合うように複数のアライメントマーク11が設けられている。具体的には、アライメントマーク11は、テープ10のウェル形成面10aにおいて3つ設けられている。なお、第2実施形態では、複数のウェル2は千鳥格子状に配置されている。
3つのアライメントマーク11は、互いを結ぶ線分により三角形が形成されるように配置されている。具体的には、上記三角形は、直角三角形である。なお、3つのアライメントマーク11は、ウェル配置領域10bが平面視において窓部22a(図6参照)から露出している状態で、平面視において窓部22aから露出する位置に設けられている。なお、筐体部20が透明であれば、アライメントマーク11を窓部22aから露出させなくてもよい。
具体的には、3つのアライメントマーク11のうちの2つは、テープ10が延びる方向(テープ10の巻き取りの方向、X方向)におけるウェル配置領域10bの一方端の近傍において、ウェル配置領域10bを挟むように配置されている。また、3つのアライメントマーク11のうちの残りの1つは、ウェル配置領域10bの他方端の近傍に設けられている。
図8に示すように、細胞培養装置200は、ディスペンサ13を備える。ディスペンサ13は、ノズル部3aと、移動機構4と、制御部15と、を備える。なお、ディスペンサ13は、特許請求の範囲の「細胞懸濁液吐出部」の一例である。
また、細胞培養装置200は、テープ10のウェル形成面10aを撮像するカメラ50を備える。カメラ50は、筐体部20(窓部22a)の上方(Z1方向側)に設けられている。カメラ50は、第1コア30から巻き出されて第2コア40に巻き取られる途中の平坦状の(平面視において窓部22aから露出している)テープ10のウェル形成面10aに設けられた複数のアライメントマーク11を撮像するように構成されている。なお、カメラ50は、特許請求の範囲の「撮像部」の一例である。
図9に示すように、カメラ50は、3つのアライメントマーク11の各々に対応して3つ備えられている。3つのカメラ50の各々は、移動可能には構成されておらず、固定されている。なお、図9は、テープ10に傾き、伸び、および、歪みが生じている状態を図示したものである。
(ウェルの位置の算出制御)
次に、図10を参照して、ウェル2の位置の算出制御について説明する。
図10に示すように、制御部15(図8参照)は、カメラ50により撮像された複数(3つ)のアライメントマーク11の位置に基づいてウェル2の位置を算出するように構成されている。
具体的には、図10の(a)に示すように、制御部15は、カメラ50により撮像された複数(3つ)のアライメントマーク11の位置に基づいて、各アライメントマーク11の位置(座標)を算出(計算)するように構成されている。詳細には、図示しない記憶部等に、各カメラ50の画像中の各ピクセルに対応する実空間座標の情報が格納されている。制御部15は、上記情報と、カメラ50の画像中に表示されるアライメントマーク11の位置(アライメントマーク11が表示されるピクセルの位置)とに基づいて、アライメントマーク11の実空間における位置(座標)を算出(計算)するように構成されている。
次に、図10の(c)に示すように、制御部15は、算出したアライメントマーク11の位置(座標)と、アライメントマーク11およびウェル2の位置(互いの位置関係)の設計値(図10の(b)参照)とに基づいて、ウェル2の位置を算出(線形変換)するように構成されている。具体的には、制御部15は、算出した3つのアライメントマーク11の位置に基づいて、アライメントマーク11同士の間の距離、互いを結ぶ線分の角度、および、上記線分同士のなす角度等の、設計値に対する変化率等に基づいて、テープ10の回転角度、伸縮率、および、歪み率等を算出する。制御部15は、これらの算出結果に基づいて、ウェル2の位置を算出(線形変換)するように構成されている。なお、図10および後述する図11では、大きい+がアライメントマーク11の位置を示し、小さい+がウェル2の位置を示す。
そして、第2実施形態では、図11に示すように、制御部15は、算出したウェル2の位置に基づいて、細胞懸濁液101aの液滴をウェル2に吐出するようにノズル部3aを制御する。具体的には、制御部15は、算出したウェル2の位置(配置)に基づいて、ノズル部3a(移動機構4)が各ウェル2の上方を通過(図11の破線矢印参照)するように、ノズル部3a(移動機構4)の移動ルートを算出する。また、制御部15は、算出したウェル2の位置(配置)に基づいて、上記移動ルートを移動中に、各ウェル2の上方において細胞懸濁液101aの液滴を吐出(噴射)するようにノズル部3aを制御する。
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
また、第2実施形態では、上記のように、細胞培養装置200は、テープ10(細胞培養部)のウェル形成面10aを撮像するカメラ50(撮像部)を備える。また、テープ10のウェル形成面10aには、ウェル2と隣う合うように複数のアライメントマーク11が設けられている。また、制御部15は、カメラ50により撮像された複数のアライメントマーク11の位置に基づいてウェル2の位置を算出するように構成されている。そして、制御部15が、算出したウェル2の位置に基づいて、細胞懸濁液101aの液滴をウェル2に吐出するようにノズル部3aを制御するように、細胞培養装置200を構成する。これにより、細胞懸濁液101aの液滴をウェル2の位置に合わせて正確に吐出することができる。その結果、気泡がウェル2に残るのを抑制しながら、細胞懸濁液101aの液滴をより一層確実にウェル2に導入することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、アライメントマーク11は、テープ10(細胞培養部)のウェル形成面10aにおいて3つ設けられているとともに、互いを結ぶ線分により三角形が形成されるように配置されている。そして、制御部15が、カメラ50(撮像部)により撮像された3つのアライメントマーク11の位置に基づいてウェル2の位置を算出するとともに、算出したウェル2の位置に基づいて、細胞懸濁液101aの液滴をウェル2に吐出するようにノズル部3aを制御するように、細胞培養装置200を構成する。これにより、アライメントマーク11が三角形を形成するように3つ配置されていることによって、アライメントマーク11が2つしか設けられていない場合と異なり、3つのアライメントマーク11の互いを結ぶ線分同士のなす角度の変化を検出することができる。その結果、アライメントマーク11が2つしか設けられていない場合に比べて、テープ10の歪み率を容易に算出することができる。これにより、テープ10におけるウェル2の位置をより正確に算出することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、テープ10(細胞培養部)は、柔軟性を有するとともに周状に巻回可能に構成されている。また、細胞培養装置200は、テープ10の巻回の中心軸線α1に沿って延びる第1コア30と、第1コア30とは別個に設けられ、テープ10の巻回の中心軸線α2に沿って延びるとともに第1コア30から巻き出されたテープ10を巻き取る第2コア40と、を備える。また、カメラ50(撮像部)は、第1コア30から巻き出されて第2コア40に巻き取られる途中の平坦状のテープ10のウェル形成面10aに設けられた複数のアライメントマーク11を撮像するように構成されている。そして、制御部15が、カメラ50により撮像された複数のアライメントマーク11の位置に基づいてウェル2の位置を算出するとともに、算出したウェル2の位置に基づいて、細胞懸濁液101aの液滴をウェル2に吐出するようにノズル部3aを制御するように、細胞培養装置200を構成する。ここで、テープ10は、柔軟性を有するため巻き取り(巻き出し)時に応力(張力)がかかりやすい。このため、テープ10の巻き取り(巻き出し)時において、テープ10の位置が幅方向(巻き取り方向および巻き出し方向と直交する方向)にぶれ(ずれ)やすいとともに、テープ10に歪みが生じやすい。したがって、制御部15が、複数のアライメントマーク11の位置に基づいて算出したウェル2の位置に基づいて細胞懸濁液101aの液滴をウェル2に吐出する制御を行うことは、テープ10が柔軟性を有する場合に特に有効である。
なお、第2実施形態のその他の効果のうち、上記第1実施形態で得られる効果と同様のものの説明は省略する。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、細胞培養部1(テープ10)の上方から、細胞懸濁液101aの液滴を吐出(噴射)してウェル2に細胞懸濁液101aを導入する例を示したが、本発明はこれに限られない。細胞懸濁液101aの液滴を吐出せずにウェル2に細胞懸濁液101aを導入してもよい。
具体的には、図12に示すように、細胞培養装置300は、ディスペンサ33を備える。ディスペンサ33は、ノズル部33aと、移動機構34と、制御部35と、を備える。制御部35は、ノズル部33aをウェル開口2aからウェル2の内部に挿入した状態で細胞懸濁液101aを吐出するようにノズル部33aを制御する。なお、ノズル部33aは、ウェル2のウェル開口2aの最小幅(直径r1)以下の外径r33を有する。すなわち、細胞培養装置300の細胞播種方法は、制御部35により、ノズル部33aをウェル開口2aからウェル2の内部に挿入した状態で細胞懸濁液101aを吐出するようにノズル部33aを制御するステップを備える。なお、ディスペンサ33は、特許請求の範囲の「細胞懸濁液吐出部」の一例である。
この場合、制御部35は、ノズル部33aの先端をウェル2に出し入れするために、ノズル部33a(移動機構34)を鉛直方向の上方(Z1方向)および下方(Z2方向)に移動させる制御を行う。これにより、細胞懸濁液101aの液滴を細胞培養部1の上方から吐出する場合に比べて、より確実にウェル2の内部に細胞懸濁液101aを導入することが可能である。なお、図12は、上記第1実施形態の変形例を図示したが、上記第2実施形態においても同様の構成を適用してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ウェル開口2a(第1開口、開口)は平面視において円形形状を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ウェル開口2a(第1開口、開口)は平面視において矩形形状(長方形形状および正方形形状)または三角形形状等の多角形形状を有していてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ノズル部3aは、ウェル2のウェル開口2a(第1開口、開口)の直径r1の1/2以下の直径r4を有する細胞懸濁液101aの液滴を吐出(噴射)する例を示したが、本発明はこれに限られない。ノズル部3aは、ウェル2のウェル開口2a(第1開口、開口)の直径r1以下の大きさであれば、直径r1の1/2よりも大きい直径を有する細胞懸濁液101aの液滴を吐出(噴射)してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、移動機構4によりノズル部3aが移動される例を示したが、本発明はこれに限られない。移動機構により細胞培養部1(テープ10)が移動されることにより、ノズル部3aが細胞培養部1(テープ10)に対して相対的に移動するように構成されていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ノズル部3aを移動させながら(停止させることなく)複数のウェル2の各々に細胞懸濁液101aを吐出する例を示したが、本発明はこれに限られない。ノズル部3aを各ウェル2の上方で停止させ、停止中のノズル部3aに細胞懸濁液101aの液滴を吐出させてもよい。
また、上記第2実施形態では、3つのアライメントマーク11がウェル形成面10aに設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。4つ以上のアライメントマーク11がウェル形成面10aに設けられていてもよい。なお、上記第1実施形態においても、アライメントマーク11に基づきウェル2の位置を算出する制御が行われてもよい。上記第1実施形態のように細胞培養部1が柔軟性を有していない場合、アライメントマーク11は2つでもよい。
また、上記第2実施形態では、3つのアライメントマーク11を3つのカメラ50(撮像部)を用いて撮像する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、1つのカメラ(撮像部)により3つのアライメントマーク11を撮像するように構成されていてもよい。
また、上記第2実施形態では、カメラ50(撮像部)は、筐体部20の上方に設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。カメラ50は、透明な筐体部の下方からアライメントマーク11を撮像してもよい。この場合、アライメントマーク11は、ウェル形成面10aの裏面に設けられる。
また、上記第1およひ2実施形態では、ウェル2のウェル開口2a(第1開口、開口)の最小幅以下の直径r4を有する細胞懸濁液101aの液滴が、ノズル部3aからウェル2に吐出される例を示したが、本発明はこれに限られない。ウェル開口2a(第1開口、開口)の最小幅よりも大きい直径を有する細胞懸濁液101aの液滴が、ノズル部3aからウェル2に吐出されてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、説明の便宜上、制御部5(15)の各処理を「フロー駆動型」のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、上記各処理をイベント単位で実行する「イベント駆動型」により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(項目1)
細胞が培養されるとともに第1開口を有する凹状のウェルが設けられるウェル形成面を含む細胞培養部と、
前記細胞培養部の前記ウェル内に細胞懸濁液を吐出するためのノズル部、および、前記ノズル部を前記細胞培養部に対して相対的に変位させる位置制御と前記ノズル部の吐出制御とを行う制御部、を含む細胞懸濁液吐出部と、を備え、
前記制御部は、
前記細胞培養部の上方から前記ウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに前記細胞懸濁液の液滴を吐出するように前記ノズル部を制御し、または、
前記ノズル部を前記第1開口から前記ウェルの内部に挿入した状態で前記細胞懸濁液を吐出するように前記ノズル部を制御する、細胞培養装置。
(項目2)
前記制御部は、前記ウェルの前記第1開口の最小幅以下の直径を有する前記細胞培養部の前記液滴を、前記細胞培養部の上方から前記ウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに吐出するように前記ノズル部を制御する、項目1に記載の細胞培養装置。
(項目3)
前記制御部は、前記ウェルの前記第1開口の最小幅の1/2以下の直径を有する前記細胞懸濁液の前記液滴を、前記細胞培養部の上方から前記ウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに吐出するように前記ノズル部を制御する、項目2に記載の細胞培養装置。
(項目4)
前記ノズル部は、円形の断面形状を有する第2開口を有し、
前記ノズル部の前記第2開口の内径は、前記ウェルの前記第1開口の最小幅よりも小さい、項目2または3に記載の細胞培養装置。
(項目5)
前記制御部は、前記ノズル部の前記第2開口が平面視において前記ウェルの中心と重なっている状態で前記細胞懸濁液の前記液滴を前記ウェルに吐出するように前記ノズル部を制御する、項目4に記載の細胞培養装置。
(項目6)
前記細胞懸濁液吐出部は、前記細胞懸濁液の前記液滴を、前記ノズル部により前記ウェルに向かって噴射する噴射部を含む、項目1〜5のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
(項目7)
前記ウェルの前記第1開口は、平面視において円形形状を有しており、
前記制御部は、前記ウェルの前記第1開口の直径以下の直径を有する前記細胞懸濁液の前記液滴を、前記細胞培養部の上方から前記ウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに吐出するように前記ノズル部を制御する、項目1〜6のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
(項目8)
前記ウェルは、前記細胞培養部の前記ウェル形成面に複数設けられており、
前記制御部は、前記複数のウェルの各々の上方から前記ウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに前記細胞懸濁液の前記液滴を吐出するように前記ノズル部を制御する、項目1〜7のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
(項目9)
前記制御部は、前記細胞培養部に対して前記ノズル部を相対的に移動させながら、前記複数のウェルの各々に前記細胞懸濁液の前記液滴を1滴ずつ吐出するように前記ノズル部を制御する工程を複数回繰り返すように構成されている、項目8に記載の細胞培養装置。
(項目10)
前記細胞培養部の前記ウェル形成面を撮像する撮像部をさらに備え、
前記細胞培養部の前記ウェル形成面には、前記ウェルと隣う合うように複数のアライメントマークが設けられており、
前記制御部は、前記撮像部により撮像された前記複数のアライメントマークの位置に基づいて前記ウェルの位置を算出するように構成され、
前記制御部は、算出した前記ウェルの位置に基づいて、前記細胞懸濁液の前記液滴を前記ウェルに吐出するように前記ノズル部を制御する、項目1〜9のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
(項目11)
前記アライメントマークは、前記細胞培養部の前記ウェル形成面において3つ設けられているとともに、互いを結ぶ線分により三角形が形成されるように配置されており、
前記制御部は、前記撮像部により撮像された3つの前記アライメントマークの位置に基づいて前記ウェルの位置を算出するとともに、算出した前記ウェルの位置に基づいて、前記細胞懸濁液の前記液滴を前記ウェルに吐出するように前記ノズル部を制御する、項目10に記載の細胞培養装置。
(項目12)
前記細胞培養部は、柔軟性を有するとともに周状に巻回可能に構成されており、
前記細胞培養部の巻回の中心軸線に沿って延びる第1コアと、
前記第1コアとは別個に設けられ、前記細胞培養部の巻回の中心軸線に沿って延びるとともに前記第1コアから巻き出された前記細胞培養部を巻き取る第2コアと、をさらに備え、
前記撮像部は、前記第1コアから巻き出されて前記第2コアに巻き取られる途中の平坦状の前記細胞培養部の前記ウェル形成面に設けられた前記複数のアライメントマークを撮像するように構成され、
前記制御部は、前記撮像部により撮像された前記複数のアライメントマークの位置に基づいて前記ウェルの位置を算出するとともに、算出した前記ウェルの位置に基づいて、前記細胞懸濁液の前記液滴を前記ウェルに吐出するように前記ノズル部を制御する、項目10または11に記載の細胞培養装置。
(項目13)
細胞が培養されるとともに開口を有する凹状のウェルが設けられるウェル形成面を含む細胞培養部の上方に、細胞懸濁液吐出部に含まれ、前記細胞培養部の前記ウェル内に細胞懸濁液を吐出するためのノズル部を配置するステップと、
前記ウェルの前記開口の縁部に前記細胞懸濁液を接触させないように、前記ノズル部により前記細胞懸濁液を前記ウェルに吐出するステップと、を備える、細胞播種方法。
(項目14)
前記ノズル部により前記細胞懸濁液を前記ウェルに吐出するステップは、前記細胞懸濁液吐出部に含まれ、前記ノズル部を前記細胞培養部に対して相対的に変位させる位置制御と前記ノズル部の吐出制御とを行う制御部により、前記細胞培養部の上方から前記ウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに前記細胞懸濁液の液滴を吐出するように前記ノズル部を制御し、または、前記ノズル部を前記開口から前記ウェルの内部に挿入した状態で前記細胞懸濁液を吐出するように前記ノズル部を制御するステップである、項目13に記載の細胞播種方法。
1 細胞培養部
1a、10a ウェル形成面
2 ウェル
2a ウェル開口(第1開口)(開口)
2d 縁部
3、13、33 ディスペンサ(細胞懸濁液吐出部)
3a、33a ノズル部
3b ノズル開口(第2開口)
3c 噴射部
5、15、35 制御部
10 テープ(細胞培養部)
11 アライメントマーク
30 第1コア
40 第2コア
100、200、300 細胞培養装置
101 細胞
101a 細胞懸濁液
O 中心(ウェルの中心)
r1 直径(第1開口の直径)
r2 内径(第2開口の内径)
r4 直径(細胞懸濁液の直径)
α1 中心軸線(第1コアの中心軸線)
α2 中心軸線(第2コアの中心軸線)

Claims (14)

  1. 細胞が培養されるとともに第1開口を有する凹状のウェルが設けられるウェル形成面を含む細胞培養部と、
    前記細胞培養部の前記ウェル内に細胞懸濁液を吐出するためのノズル部、および、前記ノズル部を前記細胞培養部に対して相対的に変位させる位置制御と前記ノズル部の吐出制御とを行う制御部、を含む細胞懸濁液吐出部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記細胞培養部の上方から前記ウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに前記細胞懸濁液の液滴を吐出するように前記ノズル部を制御し、または、
    前記ノズル部を前記第1開口から前記ウェルの内部に挿入した状態で前記細胞懸濁液を吐出するように前記ノズル部を制御する、細胞培養装置。
  2. 前記制御部は、前記ウェルの前記第1開口の最小幅以下の直径を有する前記細胞培養部の前記液滴を、前記細胞培養部の上方から前記ウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに吐出するように前記ノズル部を制御する、請求項1に記載の細胞培養装置。
  3. 前記制御部は、前記ウェルの前記第1開口の最小幅の1/2以下の直径を有する前記細胞懸濁液の前記液滴を、前記細胞培養部の上方から前記ウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに吐出するように前記ノズル部を制御する、請求項2に記載の細胞培養装置。
  4. 前記ノズル部は、円形の断面形状を有する第2開口を有し、
    前記ノズル部の前記第2開口の内径は、前記ウェルの前記第1開口の最小幅よりも小さい、請求項2または3に記載の細胞培養装置。
  5. 前記制御部は、前記ノズル部の前記第2開口が平面視において前記ウェルの中心と重なっている状態で前記細胞懸濁液の前記液滴を前記ウェルに吐出するように前記ノズル部を制御する、請求項4に記載の細胞培養装置。
  6. 前記細胞懸濁液吐出部は、前記細胞懸濁液の前記液滴を、前記ノズル部により前記ウェルに向かって噴射する噴射部を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
  7. 前記ウェルの前記第1開口は、平面視において円形形状を有しており、
    前記制御部は、前記ウェルの前記第1開口の直径以下の直径を有する前記細胞懸濁液の前記液滴を、前記細胞培養部の上方から前記ウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに吐出するように前記ノズル部を制御する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
  8. 前記ウェルは、前記細胞培養部の前記ウェル形成面に複数設けられており、
    前記制御部は、前記複数のウェルの各々の上方から前記ウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに前記細胞懸濁液の前記液滴を吐出するように前記ノズル部を制御する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
  9. 前記制御部は、前記細胞培養部に対して前記ノズル部を相対的に移動させながら、前記複数のウェルの各々に前記細胞懸濁液の前記液滴を1滴ずつ吐出するように前記ノズル部を制御する工程を複数回繰り返すように構成されている、請求項8に記載の細胞培養装置。
  10. 前記細胞培養部の前記ウェル形成面を撮像する撮像部をさらに備え、
    前記細胞培養部の前記ウェル形成面には、前記ウェルと隣う合うように複数のアライメントマークが設けられており、
    前記制御部は、前記撮像部により撮像された前記複数のアライメントマークの位置に基づいて前記ウェルの位置を算出するように構成され、
    前記制御部は、算出した前記ウェルの位置に基づいて、前記細胞懸濁液の前記液滴を前記ウェルに吐出するように前記ノズル部を制御する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の細胞培養装置。
  11. 前記アライメントマークは、前記細胞培養部の前記ウェル形成面において3つ設けられているとともに、互いを結ぶ線分により三角形が形成されるように配置されており、
    前記制御部は、前記撮像部により撮像された3つの前記アライメントマークの位置に基づいて前記ウェルの位置を算出するとともに、算出した前記ウェルの位置に基づいて、前記細胞懸濁液の前記液滴を前記ウェルに吐出するように前記ノズル部を制御する、請求項10に記載の細胞培養装置。
  12. 前記細胞培養部は、柔軟性を有するとともに周状に巻回可能に構成されており、
    前記細胞培養部の巻回の中心軸線に沿って延びる第1コアと、
    前記第1コアとは別個に設けられ、前記細胞培養部の巻回の中心軸線に沿って延びるとともに前記第1コアから巻き出された前記細胞培養部を巻き取る第2コアと、をさらに備え、
    前記撮像部は、前記第1コアから巻き出されて前記第2コアに巻き取られる途中の平坦状の前記細胞培養部の前記ウェル形成面に設けられた前記複数のアライメントマークを撮像するように構成され、
    前記制御部は、前記撮像部により撮像された前記複数のアライメントマークの位置に基づいて前記ウェルの位置を算出するとともに、算出した前記ウェルの位置に基づいて、前記細胞懸濁液の前記液滴を前記ウェルに吐出するように前記ノズル部を制御する、請求項10または11に記載の細胞培養装置。
  13. 細胞が培養されるとともに開口を有する凹状のウェルが設けられるウェル形成面を含む細胞培養部の上方に、細胞懸濁液吐出部に含まれ、前記細胞培養部の前記ウェル内に細胞懸濁液を吐出するためのノズル部を配置するステップと、
    前記ウェルの前記開口の縁部に前記細胞懸濁液を接触させないように、前記ノズル部により前記細胞懸濁液を前記ウェルに吐出するステップと、を備える、細胞播種方法。
  14. 前記ノズル部により前記細胞懸濁液を前記ウェルに吐出するステップは、前記細胞懸濁液吐出部に含まれ、前記ノズル部を前記細胞培養部に対して相対的に変位させる位置制御と前記ノズル部の吐出制御とを行う制御部により、前記細胞培養部の上方から前記ウェルに向かって鉛直方向に沿った下向きに前記細胞懸濁液の液滴を吐出するように前記ノズル部を制御し、または、前記ノズル部を前記開口から前記ウェルの内部に挿入した状態で前記細胞懸濁液を吐出するように前記ノズル部を制御するステップである、請求項13に記載の細胞播種方法。
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