JP2021022601A - 過電流保護素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基本電流値が高いPTC特性を有し、容易かつ安価に製造することができる過電流保護素子を提供する。【解決手段】 開示される過電流保護素子は、式(1)で表されるポリ(3−アルキルチオフェン)と、ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)又はポリ(2−ベンゾチオフェン)のいずれかと、過硫酸塩又は第二鉄塩のいずれかとを含んでいる。【化1】式(1)において、R1は、炭素数1〜18のアルキル基である。【選択図】 なし

Description

本発明は、所定の温度(以下「トリップ」温度という。)を超えると急激に電気抵抗が増加するPTC(Positive temperature coefficient)特性を有し、突入電流や過電流から回路を保護する過電流保護素子に関し、特に、有機導電体からなる過電流保護素子に関する。
従来、アルキル基の炭素数が1〜18である3−アルキルチオフェンを0℃以下の温度で化学酸化重合したポリ(3−アルキルチオフェン)をアニーリング処理した導電体が知られている。この導電体は、190℃付近の融点を超えた温度領域で導電率が急速に小さくなるPTC特性を有している(例えば、特許文献1参照。)。以下、この技術を第1の従来例と呼ぶ。
また、従来、過電流保護素子として利用可能な共重合体には、式(2)で表されるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)残基単位99.99〜80モル%と、式(3)で表されるポリチオフェン誘導体残基単位0.01〜20モル%とからなるものがある(例えば、特許文献2参照。)。以下、この技術を第2の従来例と呼ぶ。
Figure 2021022601
Figure 2021022601
式(3)において、R、Rはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜8のアルコキシ基、マロン酸基を表している。
さらに、従来、過電流保護素子として利用可能な共重合体には、式(4)で表されるチオフェン−3,4−ビススルホン酸エステルから誘導される繰り返し単位と、式(5)で表される3,4−エチレンジオキシチオフェンから誘導される繰り返し単位とを含むものがある(例えば、特許文献3参照。)。以下、この技術を第3の従来例と呼ぶ。
Figure 2021022601
Figure 2021022601
式(4)において、R、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜16の炭化水素基を表している。RとR又はRとRはそれぞれ互いに連結して環状構造を形成してもよい。
さらに、従来、過電流保護素子として利用可能な共重合体には、式(6)又は式(7)で表される3,4−ビス(カルバモイルオキシ)チオフェン類から誘導される繰り返し単位と、式(5)で表される3,4−エチレンジオキシチオフェンから誘導される繰り返し単位とを含むものがある(例えば、特許文献4参照。)。以下、この技術を第4の従来例と呼ぶ。
Figure 2021022601
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式(6)において、R、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基を表している。また、式(7)において、R10〜R15はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基を表している。R11とR12又はR14とR15はそれぞれ互いに連結して環状構造を形成してもよい。
さらに、従来の過電流保護素子には、式(6)又は式(7)で表される3,4−ビス(カルバモイルオキシ)チオフェン類から誘導される繰り返し単位と、式(5)で表される3,4−エチレンジオキシチオフェンから誘導される繰り返し単位とを含む共重合体(A)、及び式(8)で示されるフェノール類(B)を含むポリチオフェン組成物を含むものがある(例えば、特許文献5参照。)。以下、この技術を第5の従来例と呼ぶ。
Figure 2021022601
Figure 2021022601
Figure 2021022601
Figure 2021022601
式(6)において、R、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基を表している。また、式(7)において、R10〜R15はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基を表している。R11とR12又はR14とR15はそれぞれ互いに連結して環状構造を形成してもよい。
また、式(8)において、R16、R17はそれぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基を表している。R16、R17のうち、一方が水素原子の場合、他方は水素原子以外のヒドロキシ基、又はカルボキシ基を表している。
特許第3270958号公報(請求項1、段落0020) 特開2012−255049号公報(請求項1、請求項3) 特開2014−43500号公報(請求項1、請求項4、請求項6) 特許第6015243号公報(請求項1、請求項3) 特許第6015244号公報(請求項1、請求項6)
第1の従来例は、PTC特性を有するが、基本電流値が低いため、過電流保護素子として実用化することが難しいと思われる。この点、第2〜第5の従来例は、基本電流値が低いという第1の従来例の課題は解決している。しかし、第2〜第5の従来例は、いずれも共重合体であるか、共重合体を含んでいるため、ポリマーを合成する必要がある。また、第2〜第5の従来例は、ポリマーを合成する段階でPTC特性に応じた配分比を設計する必要がある。したがって、第2〜第5の従来例では、過電流保護素子を容易かつ安価に製造することができないものと思われる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、上述のような問題を解決することを課題の一例とするものであり、これらの課題を解決することができる過電流保護素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係る過電流保護素子は、式(1)で表されるポリ(3−アルキルチオフェン)と、ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)又はポリ(2−ベンゾチオフェン)のいずれかと、過硫酸塩又は第二鉄塩のいずれかとを含むことを特徴としている。
Figure 2021022601
式(1)において、Rは、炭素数1〜18のアルキル基である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の過電流保護素子に係り、炭素充填剤をさらに含むことを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の過電流保護素子に係り、前記ポリ(3−アルキルチオフェン)と前記ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、前記ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)又は前記ポリ(2−ベンゾチオフェン)のいずれかとの割合は、1:3から3:1であることを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の過電流保護素子に係り、前記過硫酸塩は、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム又は過硫酸ナトリウムのいずれかであり、前記第二鉄塩は、硫酸第二鉄、塩化第二鉄又はトルエンスルホン酸第二鉄のいずれかであることを特徴としている。
本発明によれば、基本電流値が高いため、過電流保護素子として実用化できるとともに、ポリマーを合成する必要がないため、容易かつ安価に製造することができる。
実施例及び比較例に係る過電流保護素子の組成、測定時抵抗値、素子のタイプ及びPTC現象の有無の一例を示す図である。 実施例及び比較例に係る過電流保護素子の特性を測定するための測定装置の回路図の一例を示す回路図である。 実施例5に係る過電流保護素子の温度に対する抵抗値特性の一例を示すグラフである。
本発明は、基本電流値が高いPTC特性を有し、しかも容易かつ安価に製造することができる過電流保護素子を提供することを目的とする。本発明者らは、この目的を達成するために鋭意検討した結果、本発明を完成した。以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の過電流保護素子は、式(1)で表されるポリ(3−アルキルチオフェン)と、ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)又はポリ(2−ベンゾチオフェン)のいずれかと、過硫酸塩又は第二鉄塩のいずれかとを含んでいる。また、過電流保護素子の特性を向上させるために、炭素充填剤をさらに含んでも良い。
<ポリ(3−アルキルチオフェン)>
本発明の過電流保護素子を構成するポリ(3−アルキルチオフェン)は、式(1)で表される。
Figure 2021022601
式(1)において、Rは、炭素数1〜18のアルキル基である。
本発明の過電流保護素子を構成するポリ(3−アルキルチオフェン)は、特に、アルキル基の炭素数が6以上の重合体、すなわち、ポリ(3−ヘキシルチオフェン){P3HT:Poly(3-hexylthiophene) }、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−ノニルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ウンデシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−トリデシルチオフェン)、ポリ(3−テトラデシルチオフェン)、ポリ(3−ペンタデシルチオフェン)、ポリ(3−ヘキサデシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプタデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)が好ましい。これらの重合体は、トルエンやクロロホルムなどの有機溶媒に可溶であって、結晶性が優れ、結晶化度が高いため、電子の移動度が大きく安定したPTC特性を有しているからである。
本発明において、ポリ(3−アルキルチオフェン)の製造方法としては、特に限定するものではないが、例えば、既知の化学酸化重合法、C−H直接的アリール化重合法又は電解重合法を用いることができる。
例えば、P3HTの化学酸化重合は、以下の通りである。まず、有機溶媒に重合溶媒を溶解して0.5モル濃度の触媒溶液を調製した後、十分に攪拌する。次に、この触媒溶液に3−ヘキシルチオフェンのモノマーを200mgだけ投入し、恒温槽内において所定時間攪拌しつつ反応させる。この反応後、黒い粉末状の重合生成物を触媒溶液とともに沈澱剤であるメタノール500ml中に投入し、30分攪拌する。有機溶媒としては、例えば、トルエンやクロロホルムなどが好ましい。
また、重合溶媒としては、例えば、過硫酸塩及び第二鉄塩等の一般的なものを用いることができる。過硫酸塩としては、例えば、ペルオキソ二硫酸アンモニウム{(NH}、ペルオキソ二硫酸カリウム(K)、ペルオキソ二硫酸ナトリウム(Na)等がある。また、第二鉄塩としては、例えば、硫酸第二鉄{Fe(SO}、塩化第二鉄(FeCl)、トルエンスルホン酸第二鉄(C2121FeO)等がある。
また、P3HTの電解重合は、以下の通りである。0.1モルの3−ヘキシルチオフェンのモノマーを有機溶媒に溶解した後、0.1〜0.2モルの支持電解質とともに室温で2〜5Vの電位を数分間ほど印加する。
有機溶媒としては、電解条件において安定であって、モノマーだけでなく支持電解質を高い濃度(例えば、0.1モル/リットル以上)で溶かす必要があることから、例えば、トルエンやクロロホルムなどが好ましい。また、支持電解質としては、例えば、n−ドデシルベンゼンスルホン酸などが好ましい。作用電極としては、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO:Indium Tin Oxide)等からなるものが好ましい。一方、対向電極としては、白金(Pt)等からなるものが好ましい。重合時間としては、3分程度が好ましい。
さらに、本発明において、ポリ(3−アルキルチオフェン)は、上記した既知の重合法を用いて合成された市販品を用いても良い。例えば、C−H直接的アリール化重合法により重合されたP3HTの市販品として、東京化成工業株式会社製のもの(製品コードP2513)などがある。
<ポリチオフェン>
本発明において、ポリ(3−アルキルチオフェン)以外のポリチオフェンとしては、例えば、ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジエチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジメトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−ラウリルオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−セチルオキシチオフェン)、ポリ{R,S−3,4−(1’−ヒドロキシメチル)エチレンジオキシチオフェン}、ポリ(3,4−エチレンオキシチアチオフェン)、ポリ(イソベンゾチオフェン){ポリ(2−ベンゾチオフェン)}等が挙げられる。これらのうち、高導電性、加工性及び工業的な入手可能性から、ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)又はポリ(イソベンゾチオフェン){ポリ(2−ベンゾチオフェン)}が特に好ましい。
本発明において、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン){PEDOT:Poly(3,4-ethylenedioxythiophene)}の製造方法としては、特に限定するものではないが、例えば、既知の化学酸化重合法、C−H直接的アリール化重合法又は解重合法を用いることができる。また、本発明において、PEDOTは、このような既知の重合法を用いて合成された市販品を用いても良い。市販品としては、例えば、有機溶媒に分散したTDA Research社製のものがある。
<複合体の製造方法>
本発明の過電流保護素子を構成する複合体の製造方法としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す(a)及び(b)の方法がある。
(a) まず、40mgのP3HT及び40mgの塩化第二鉄(FeCl)をそれぞれ2mlのクロロホルムに溶解する。次に、これら3種の溶液と、PEDOTが分散した溶液とをそれぞれ所定量秤量し、所定の割合で複合体を生成する。この場合、炭素充填剤をさらに添加しても良い。
(b) まず、0.1モルの3−ヘキシルチオフェンのモノマーと、0.1モルの3,4−エチレンジオキシチオフェンのモノマーとをそれ有機溶媒に溶解した後、0.1〜0.2モルの支持電解質とともに室温で2〜5Vの電位を数分間ほど印加して、P3HTとPEDOTとが1:1の割合からなる混合体を生成する。
有機溶媒としては、例えば、トルエンやクロロホルムなどが好ましい。また、支持電解質としては、例えば、n−ドデシルベンゼンスルホン酸などが好ましい。作用電極としては、例えば、ITO等からなるものが好ましい。一方、対向電極としては、白金(Pt)等からなるものが好ましい。重合時間としては、3分程度が好ましい。
次に、40mgの上記混合体及び40mgの塩化第二鉄(FeCl)をそれぞれ2mlのクロロホルムに溶解する。そして、これら3種の溶液をそれぞれ所定量秤量し、所定の割合で複合体を生成する。この場合、炭素充填剤をさらに添加しても良い。
上記(a)又は(b)に示す方法で生成された複合体において、ポリ(3−アルキルチオフェン)は70〜20重量%、PEDOTは20〜70重量%、過硫酸塩又は第二鉄塩のいずれかは5重量%であることが好ましい。炭素充填剤を添加する場合は、5〜10重量%であることが好ましい。特に、ポリ(3−アルキルチオフェン)とPEDOTとの比率は、3:1から1:3であり、好ましくは1:1である。ポリ(3−アルキルチオフェン)及びPEDOTは、いずれもπ共役系のポリチオフェン化合物であるが、ポリ(3−アルキルチオフェン)は、単独では、過電流保護素子としての基本電流値が低すぎる。一方、PEDOTは、導電性は優れているが、単独では、溶媒(特に、水)に不溶なため溶媒内で安定に分散せず、結晶性が低く、またモノマーから直接薄膜状に重合するのが困難である。
そこで、本発明者らは、ポリ(3−アルキルチオフェン)にPEDOTを混合することにより、PEDOTの導電パスが十分に繋がって導電率が向上して基本電流値が高くなり、所望のPTC特性を示す過電流保護素子を設計することができるのではないかと考えた。
また、炭素充填剤には、高い導電性、高い機械的強度を有しているものがある。そこで、ポリ(3−アルキルチオフェン)とPEDOTとの混合物に炭素充填剤を添加することにより、過電流保護素子に導電性と機械的強度を付与することができるものと考えられる。
過電流保護素子は、その性質上、加熱と自然冷却とが繰り返されるが、加熱時(温度上昇時)の抵抗値特性と、自然冷却時(温度下降時)の抵抗値特性とがほぼ同一であること、いわゆるヒステリシスにならないことが好ましい。この点、本発明では、ポリ(3−アルキルチオフェン)とPEDOTとの混合比を容易に制御することができるため、過電流保護素子全体の比熱が小さくなり、上記したヒステリシスを改善することができるものと考えられる。炭素充填剤も複合体に付加する割合を制御することができるため、過電流保護素子全体の比熱が小さくなり、性能が向上するものと考えられる。
さらに、塩化第二鉄(FeCl)は、ポリ(3−アルキルチオフェン)及びPEDOTを重合生成する際には重合触媒としてもちろん機能するが、残留して上記複合体に導電性を補助的に付与する電子受容性分子(ドーパント)としても機能する。
以上のことから、どちらも市販され工業的にも取扱い易いポリ(3−アルキルチオフェン)とPEDOTとを混合するとともに、塩化第二鉄(FeCl)をさらに混合することにより、用途に合わせて、トリップ温度や変化量、基本電流値を設定でき、所望のPTC特性を示す過電流保護素子を設計することができるものと考えられる。さらに、この複合体に炭素充填剤を添加する割合を制御することにより、過電流保護素子に所望の導電性及び機械的強度を付与することができるものと考えられる。
なお、重合触媒の機能と電子受容性分子(ドーパント)の機能を兼ね備えたものは、過硫酸塩及び第二鉄塩等がある。過硫酸塩としては、例えば、ペルオキソ二硫酸アンモニウム{(NH}、ペルオキソ二硫酸カリウム(K)、ペルオキソ二硫酸ナトリウム(Na)等がある。また、第二鉄塩としては、上記塩化第二鉄(FeCl)の他、例えば、硫酸第二鉄(Fe(SO}、トルエンスルホン酸第二鉄(C2121FeO)等がある。
<過電流保護素子>
本発明の過電流保護素子は、上記した本発明の複合体からなる。
本発明の過電流保護素子の製造方法としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す(c)及び(d)の方法がある。
(c) 幅6mm、長さ8mm、高さ7mmの上部が開口した箱状を呈し、底部に5mmの間隔を隔てて一対の電極が設けられている容器内に上記(a)又は(b)に示す方法で生成された複合体を充填し、乾燥させることによりコンテナ型の素子とする。
(d) 上記(a)又は(b)に示す方法で生成された複合体を基材表面に塗布し、乾燥させることでキャストフィルム型の素子とする。
基材としては、特に限定されるものではないが、例えば、プラスチックシート、プラスチックフィルム、不織布、ガラス板等が挙げられる。また、塗布方法としては、特に限定するものではないが、例えば、スピンコート、ワイヤーコート、バーコート、ロールコート、ブレートコート、カーテンコート、スクリーン印刷等が挙げられる。乾燥させる際の加熱条件としては、特に限定されるものではないが、熱劣化の影響を受けない50〜120℃が好ましい。
本発明者らは、本発明の複合体からなる過電流保護素子は、以下に示すメカニズムによりPTC特性を示すものと推測している。すなわち、室温など通常の温度では、ポリ(3−アルキルチオフェン)は、ドーパントなどの導電性粒子が互いに電気的に接触して低抵抗ネットワークを形成している結晶形態にある。
ポリ(3−アルキルチオフェン)の上記した構造部分に過大な電流が流れて内部で電力(IR)が消費されたり、この過電流保護素子が搭載された機器を構成する他の部品が異常に加熱して周囲温度が急上昇したりすることにより、過電流保護素子自体の温度が上昇すると、ポリ(3−アルキルチオフェン)の側鎖の運動が次第に大きくなる。そして、上記構造部分の温度がトリップ温度を超えると、ポリ(3−アルキルチオフェン)内の結晶構造が非結晶構造に変化する。
この際、ポリ(3−アルキルチオフェン)のπ共役系(単結合と二重結合が交互に並んでいる配列)に歪みが生じて導電パスが短くなる(第1の現象)。同時に、上記ポリ(3−アルキルチオフェン)の側鎖の運動に起因して、ポリ(3−アルキルチオフェン)が溶融、膨張して体積が増加することにより、ドーパントなどの導電性粒子がポリ(3−アルキルチオフェン)から分離して、低抵抗ネットワークが破壊される(第2の現象)。上記第1及び第2の現象が相乗的に作用することにより、結果として、過電流保護素子は、その抵抗値が非線形的に増加し、通常の抵抗値と比較して3乗倍以上の高抵抗状態に遷移(トリップ)する。
過電流保護素子の抵抗値が上昇することにより、過電流又は周囲温度の急上昇など不具合が発生したときに過電流保護素子が組み込まれた回路に流れる電流量は安定し、かつ低い値に抑えられるため、当該回路を保護することができる。この抵抗値の変化、すなわち、トリップは、当該回路及び当該回路が組み込まれた機器が過熱していることを制御システムに通知する信号源として利用することができる。
過電流保護素子が高抵抗の状態はしばらく維持されるが、不具合が解消されて再び回路に電力が供給され、過電流保護素子内の複合体が冷却されると、ポリ(3−アルキルチオフェン)の再結晶化が発生する。これにより、過電流保護素子は回路内において低抵抗の状態に戻り、当該回路が組み込まれた機器は通常動作に復帰する。
上記メカニズムに関する推測に基づいて、トリップ温度については、ポリ(3−アルキルチオフェン)の側鎖の運動性に影響を与える側鎖の長さを変更することにより設定可能と思われる。例えば、側鎖の炭素数が6であるポリ(3−ヘキシルチオフェン)に換えて、側鎖の炭素数が8であるポリ(3−オクチルチオフェン)や側鎖の炭素数が12であるポリ(3−ドデシルチオフェン)を用いることにより、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)を用いた場合に比べて、トリップ温度を高温側にシフトすることができるものと思われる。
得られた過電流保護素子は、25℃付近の常温では基本電流値が高く、他の導電体と同程度の低い一定の抵抗値を示し、所定の温度を超えると急激に電気抵抗が増加するPTC特性を有する過電流保護素子として好適に使用される。
以下、本発明の実施例について更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例(1〜5)及び比較例(1〜2)
(組成)
図1の左側に今回作製した実施例及び比較例の各過電流保護素子の組成の一例を示す。PEDOT及びP3HTにおいて、%は重量%における互いの比率を意味している。また、塩化第二鉄(FeCl)及び炭素充填剤において、○は当該物質が含まれていることを示し、×は当該物質が含まれていないことを示している。
(測定方法)
図2に実施例及び比較例に係る過電流保護素子の特性を測定するための測定装置の回路図の一例を示す。この測定装置は、直流安定化電源(菊水電子工業株式会社製、型番:7325)、2つの熱電対(製造会社及び型番いずれも不明)、2本の炭素皮膜抵抗(製造会社及び型番いずれも不明)及びデータロガー(日置電機株式会社製、型番:8420)から構成されている。
第1の過電流保護素子である素子1と第1の炭素皮膜抵抗である抵抗1を直列接続するとともに、第2の過電流保護素子である素子2と第2の炭素皮膜抵抗である抵抗2を直列接続した。これらを並列接続し、その両端に直流安定化電源により直流電圧5Vを印加した。なお、素子1及び2のタイプは、いずれも、上記した過電流保護素子の製造方法の(c)の方法で作製したコンテナ型である。
抵抗1及び2の各抵抗値は、対応する素子1及び2の分圧状態において、そのつど決定する。具体的には、印加される直流電圧5Vに対し、素子1と抵抗1の分圧比及び素子2と抵抗2の分圧比がいずれも1:1となるように設定する、あるいは加熱過程で素子1及び素子2側の分圧が高くなることを想定して抵抗1及び2の各抵抗値を少し高めの値に設定する。抵抗1及び2の各抵抗値は、回路素子測定器(日置電機株式会社製、型番:3531)を用いて測定した。
次に、素子1及び素子2をオーブントースター(象印マホービン株式会社製、型番:ET−VA22)内に載置した後、第1の熱電対である熱電対1を素子1の近傍に載置するとともに、第2の熱電対である熱電対2を素子2の近傍に載置した。
データロガーは、チャンネルCh1で直流安定化電源により供給される直流電圧5Vを取り込み、チャンネルCh3で抵抗1の両端に発生する電圧信号を取り込み、チャンネルCh5で抵抗2の両端に発生する電圧信号を取り込む。また、データロガーは、チャンネルCh4で熱電対1の両端に発生する電圧信号を取り込み、チャンネルCh6で熱電対2の両端に発生する電圧信号を取り込む。
実験では、オーブントースターを操作して、データロガーのチャンネルCh4及びCh6に接続された熱電対1及び2によってそれぞれ測定される温度が室温から摂氏200度になるまで加熱した。その後、オーブントースターの電源をオフにして放置した。素子1及び素子2は耐熱シートで覆ってオーブントースター内で発生する赤外線が直接照射されないようにした。
(結果)
図1の右側に今回作製した過電流保護素子単体の測定開始時抵抗値及びPTC現象の有無について示す。測定開始時抵抗値は、測定回路全体をオーブントースター内に載置し、測定を開始する時に測定した抵抗値を表している。
また、PTC現象の欄では、○は対応する過電流保護素子についてPTC現象が認められたことを示し、◎は対応する過電流保護素子について良好なPTC現象が認められたことを示し、×は対応する過電流保護素子についてPTC現象が認められなかったことを示している。
実施例1〜5のうち、実施例1〜3は、加熱過程で抵抗値の上昇が認められるものの、冷却過程で抵抗値が十分に下降しないため,ヒステリシスがあるが、PTC現象は認められたと判断した。また、実施例1〜3は、測定開始時抵抗が高いものが見られた。これに対し、実施例4及び5は、良好なPTC現象が認められたとともに、測定開始時抵抗が比較的低かった。図3は、実施例5に係る過電流保護素子(素子2)の温度に対する抵抗値特性の一例を示すグラフである。このグラフにおいて、実線は温度上昇時の特性であり、破線は温度下降時の特性である。このグラフから分かるように、ほとんどヒステリシスがない。一方、比較例1及び2は、十分なPTC現象が認められないだけでなく、測定開始時抵抗も高かった。

Claims (4)

  1. 式(1)で表されるポリ(3−アルキルチオフェン)と、ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)又はポリ(2−ベンゾチオフェン)のいずれかと、過硫酸塩又は第二鉄塩のいずれかとを含むことを特徴とする過電流保護素子。
    Figure 2021022601
    式(1)において、Rは、炭素数1〜18のアルキル基である。
  2. 炭素充填剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の過電流保護素子。
  3. 前記ポリ(3−アルキルチオフェン)と前記ポリ(3,4−メチレンジオキシチオフェン)、前記ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)又は前記ポリ(2−ベンゾチオフェン)のいずれかとの割合は、1:3から3:1であることを特徴とする請求項1又は2に記載の過電流保護素子。
  4. 前記過硫酸塩は、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム又は過硫酸ナトリウムのいずれかであり、前記第二鉄塩は、硫酸第二鉄、塩化第二鉄又はトルエンスルホン酸第二鉄のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の過電流保護素子。
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