JP2019164049A - 検出装置及びその製造方法、測定装置 - Google Patents

検出装置及びその製造方法、測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】硫化水素を選択的に検出できるようにする。【解決手段】検出装置5を、2つの電極8、9と、2つの電極の一方から他方まで延び、2つの電極間を導通させるように少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含む導電体10と、導電体の表面部分と少なくとも一方の電極が電気的に接続されるように導電体の表面部分と少なくとも一方の電極の間に設けられたp型半導体11とを備えるものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、検出装置及びその製造方法、測定装置に関する。
従来、検出装置や測定装置として、例えばガスセンサやにおいセンサなどがあり、このようなセンサでは、一対の電極間をつなぐように例えば導電性ポリマなどを設け、これに検出対象物質が付着した際の抵抗変化に基づいて検出対象物質を検出、測定するようになっている。
また、一対の電極間をつなぐように設けたポリアニリンナノワイヤの表面に金のナノ粒子を付着させた硫化水素センサも提案されている。
特開平11−023508号公報 特開平10−123082号公報 特開平5−288703号公報 特開2003−139775号公報
M. D. Shirsat et al., "Polyaniline nanowires-gold nanoparticles hybrid network based chemiresistive hydrogen sulfide sensor", Appl. Phys. Lett., vol. 94, 083502 (2009)
しかしながら、上述の従来のガスセンサやにおいセンサなどでは、硫化水素に対する選択性を示すかどうかについては明らかにされていない。
また、上述の硫化水素センサでは、硫化水素を選択的に検出するのは難しい。
本発明は、硫化水素を選択的に検出できるようにすることを目的とする。
1つの態様では、検出装置は、2つの電極と、2つの電極の一方から他方まで延び、2つの電極間を導通させるように少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含む導電体と、導電体の表面部分と少なくとも一方の電極が電気的に接続されるように導電体の表面部分と少なくとも一方の電極の間に設けられたp型半導体とを備える。
1つの態様では、測定装置は、検出装置と、検出装置によって検出された抵抗変化を硫化水素濃度に換算する換算装置とを備え、検出装置は、2つの電極と、2つの電極の一方から他方まで延び、2つの電極間を導通させるように少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含む導電体と、導電体の表面部分と少なくとも一方の電極が電気的に接続されるように導電体の表面部分と少なくとも一方の電極の間に設けられたp型半導体とを備える。
1つの態様では、検出装置の製造方法は、2つの電極を設ける工程と、2つの電極の一方から他方まで延び、2つの電極間を導通させるように少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含む導電体を設ける工程と、導電体の表面部分と少なくとも一方の電極が電気的に接続されるように導電体の表面部分と少なくとも一方の電極の間にp型半導体を設ける工程とを含む。
1つの側面として、硫化水素を選択的に検出することができるという効果を有する。
本実施形態にかかる検出装置に備えられるガスセンサデバイスの構成を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかる検出装置及び測定装置の構成を示す模式図である。 (A)、(B)は、本実施形態にかかる検出装置における動作機構を説明するための模式図である。 実施例1のガスセンサデバイスの大気中濃度が約0.8ppmである硫化水素に対する抵抗値の応答プロファイルを示す図である。 実施例1のガスセンサデバイスの大気中濃度が約0.8ppmであるアンモニアに対する抵抗値の応答プロファイルを示す図である。 実施例1のガスセンサデバイスの大気中濃度が約0.5ppmである二酸化窒素に対する抵抗値の応答プロファイルを示す図である。 実施例1のガスセンサデバイスの大気中濃度が約18ppmであるエタノールに対する抵抗値の応答プロファイルを示す図である。 実施例2のガスセンサデバイスの大気中濃度が約10ppb、約40ppb、約100ppb、約300ppb、約600ppbである硫化水素に約60秒間暴露した場合の抵抗値の応答プロファイルを示す図である。 実施例2のガスセンサデバイスの大気中濃度が約10ppb、約40ppb、約100ppb、約300ppb、約600ppbである硫化水素に対する抵抗値の応答における硫化水素との接触開始後5秒間の変化を硫化水素濃度に対してプロットして近似直線を引いた図である。 P3HTによるコーティングを行なっていないガスセンサデバイスの硫化水素に対する応答と、実施例3のガスセンサデバイスの硫化水素に対する応答との強度比(増幅率)を、ドーピング処理時間を横軸として示した図である。 実施例1、4〜7、比較例1のガスセンサデバイスのコーティング剤及びドーパントと各種ガスに対する相対応答強度(選択性)を示す図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかる検出装置及びその製造方法、測定装置について、図1〜図11を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる検出装置は、大気中(気体中)の化学物質(検出対象物質)を検出する装置であって、特に、検出対象物質として硫化水素を選択的、高速かつ高感度に検出可能な検出装置である。
本実施形態では、図2に示すように、検出装置5は、検出デバイス1と、検出デバイス1に接続された固定抵抗2及び定電圧電源3と、検出デバイス1に備えられる2つの電極間の電位差を測定する電位差計4を備える。
なお、検出装置5をガスセンサ又はセンサともいう。また、検出デバイス1をガスセンサデバイス又はセンサデバイスともいう。
また、検出装置5を、電位差計4や定電圧電源3を備えないものとして構成し、検出装置5とは別に設けられた電位差計や定電圧電源(外部電源)を、検出装置5に接続するようにしても良い。
本実施形態では、上述のように構成される検出装置5を、検出装置5によって検出された抵抗変化を硫化水素濃度に換算する換算装置6に接続して、測定装置7を構成している。
つまり、本実施形態では、測定装置7は、上述のように構成される検出装置5と、検出装置5によって検出された抵抗変化を硫化水素濃度に換算する換算装置6とを備える。なお、測定装置7をガスセンサシステムともいう。
ここでは、測定装置7は、上述のように構成される検出装置5に備えられる電位差計4によって計測された検出デバイス1の2つの電極間の電位差の変化に基づいて算出される抵抗値の変化(ここでは抵抗変化率)を、換算装置6によって、硫化水素の濃度に換算することで、硫化水素の濃度を測定するようになっている。
なお、抵抗変化率は、測定対象ガスに暴露する前の抵抗値に対して測定対象ガスに暴露した後の抵抗値がどの程度変化したかを示す割合である。
具体的には、測定対象ガスとの接触直後における抵抗値の変化(ここでは抵抗変化率)を硫化水素の濃度に換算することで、硫化水素の濃度を測定するようになっている。
ここで、換算装置6は、例えばCPUなどのプロセッサを備えるコンピュータによって実現される。つまり、上述のように構成される検出装置5に例えばCPUなどのプロセッサを備えるコンピュータを接続し、このコンピュータが換算装置6としての機能を有するものとする。
この場合、測定装置7は、上述のように構成される検出装置5及び例えばCPUなどのプロセッサを備えるコンピュータ(換算装置6)を含む単体の測定装置として構成しても良いし、上述のように構成される検出装置5及びこれに接続された別体のコンピュータ(例えばパーソナルコンピュータやサーバなど;換算装置6)によって構成しても良い。
特に、本実施形態では、例えば火山性ガスなどに含まれる毒性ガスであり、また、例えば歯槽膿漏や大腸炎などに関連して人体内からも発生する硫化水素を選択的に、高速かつ高感度に検出できるようにすべく、検出デバイス1を、以下のように構成している。
具体的には、検出デバイス1を、図1に示すように、2つの電極8、9と、導電体10と、p型半導体11とを備えるものとしている。つまり、本実施形態の検出装置5は、2つの電極8、9と、導電体10と、p型半導体11とを備える。
ここで、2つの電極8、9は、一対の電極である。
ここでは、2つの電極8、9は、両方とも、全体が金からなる金電極である。
なお、これに限られるものではなく、2つの電極8、9は、少なくとも表面が金又は白金族金属からなる電極であれば良い。
例えば、2つの電極8、9の両方とも、表面部分が金からなり、それ以外の部分が例えば白金族金属などの他の材料からなる電極であっても良い。また、例えば、2つの電極8、9の両方とも、表面部分が白金族金属からなり、それ以外の部分が他の材料からなる電極であっても良い。また、例えば、2つの電極8、9の一方が、全体が金からなる電極であり、他方が、全体が白金族金属からなる電極であっても良い。
導電体10は、2つの電極8、9の一方から他方まで延び、2つの電極8、9間を導通させるように全体が金からなる導電体(例えば金箔など)である。この導電体10によって2つの電極8、9が電気的に接続されている。
なお、これに限られるものではなく、導電体10は、2つの電極8、9の一方から他方まで延び、2つの電極8、9間を導通させるように少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含むものであれば良い。
例えば、導電体10は、2つの電極8、9の一方から他方まで延び、2つの電極8、9間を導通させるように全体が白金族金属からなる導電体であっても良い。また、例えば、導電体10は、2つの電極8、9の一方から他方まで延び、2つの電極8、9間を導通させるように金からなる表面部分を含み、それ以外の部分が他の材料からなるものであっても良い。また、例えば、導電体10は、2つの電極8、9の一方から他方まで延び、2つの電極8、9間を導通させるように白金族金属からなる表面部分を含み、それ以外の部分が他の材料からなるものであっても良い。
p型半導体11は、導電体10と2つの電極8、9の一方が電気的に接続されるように導電体10と2つの電極8、9の一方の間に設けられており、かつ、導電体10と2つの電極8、9の他方が電気的に接続されるように導電体10と2つの電極8、9の他方の間に設けられている。つまり、p型半導体11は、導電体10と2つの電極8、9の一方との間を橋渡すように設けられており、かつ、導電体10と2つの電極8、9の他方との間を橋渡すように設けられている。
なお、これに限られるものではなく、p型半導体11は、導電体10と少なくとも一方の電極8(9)が電気的に接続(直接接続)されるように導電体10と少なくとも一方の電極8(9)の間に設けられていれば良い。また、導電体10が、少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含む場合、p型半導体11は、導電体10の表面部分と少なくとも一方の電極8(9)が電気的に接続(直接接続)されるように導電体10の表面部分と少なくとも一方の電極8(9)の間に設けられていれば良い。
ここでは、p型半導体11は、導電体10の表面を被覆するp型半導体膜である。このように、p型半導体11で導電体10の表面部分を構成する金又は白金族金属の表面を被覆することで、硫化水素に対する選択性をさらに向上させることが可能である。
また、ここでは、p型半導体11は、導電体10の表面全体を被覆しており、導電体10と2つの電極8、9の一方に接しており、かつ、導電体10と2つの電極8、9の他方に接している。なお、p型半導体11によって導電体10の表面を部分的に被覆するようにしても良い。
そして、p型半導体11は、導電体10の少なくとも表面部分を構成する金又は白金族金属の仕事関数との関係で表面部分への硫化水素の付着に応じて表面部分から電子が流入する仕事関数を持っている。
ここで、p型半導体11は、ポリチオフェンであることが好ましい。
具体的には、ポリチオフェンは、ポリ(3−アルキルチオフェン)又はポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であることが好ましい。
なお、ポリチオフェンの種類には、原理的な制約はないが、溶媒への溶解性に優れるポリ(3−アルキルチオフェン)又はポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)は、製造が容易となる点で有利である。また、ポリ(3−アルキルチオフェン)は、疎水性であるために湿度の影響を受けにくい点で有利である。
また、ポリチオフェンは、硫酸又はスルホン酸(即ち、スルホン酸を含む硫酸類)をドーパントとして含むことが好ましい。つまり、ポリチオフェンは、硫酸又はスルホン酸でドープされていることが好ましい。
このようなポリチオフェンに対するドーピングの効果は、主にガス種に対する選択性に現れる。ポリチオフェンのキャリア濃度を向上させるドーパントは酸化剤又は酸であるが、特に、不揮発性の強酸で、かつ、プロトンをポリチオフェンに供与した後にも酸として機能する比率で硫酸やスルホン酸を用いることで、二酸化窒素を始めとする大気中の酸性ガスに対する応答を効果的に抑えることができる。
なお、ここでは、p型半導体11を、p型有機半導体の一つであるポリチオフェンとしているが、これに限られるものではなく、例えば、これ以外のp型有機半導体であっても良いし、p型無機半導体であっても良い。但し、作りやすさを考慮すると、p型半導体11はp型有機半導体であることが好ましい。
そして、2つの電極8、9の一方と導電体10及びp型半導体11との接続領域、及び、2つの電極8、9の他方と導電体10及びp型半導体11との接続領域が、大気に露出している。
つまり、2つの電極8、9の一方と導電体10及びp型半導体11との接続領域、及び、2つの電極8、9の他方と導電体10及びp型半導体11との接続領域が、検出対象物質(ここでは硫化水素;測定対象ガス)を含む大気に暴露されるようになっている。
なお、これに限られるものではなく、少なくとも一方の電極8(9)と導電体10の表面部分及びp型半導体11との接続領域が大気に露出していれば良い。つまり、少なくとも一方の電極8(9)と導電体10の表面部分及びp型半導体11との接続領域が検出対象物質(ここでは硫化水素;測定対象ガス)を含む大気に暴露されるようになっていれば良い。また、導電体10が電極8、9と接する領域(導電体10と電極8、9との接点)及びp型半導体11が導電体10と電極8、9の両方と接する領域(p型半導体11と導電体10及び電極8、9との接点)が大気に露出していれば良い。
また、上述のように構成される検出装置5は、以下のようにして製造すれば良い。
つまり、本実施形態の検出装置の製造方法は、2つの電極8、9を設ける工程と、2つの電極8、9の一方から他方まで延び、2つの電極8、9間を導通させるように少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含む導電体10を設ける工程と、導電体10の表面部分と少なくとも一方の電極8(9)が電気的に接続されるように導電体10の表面部分と少なくとも一方の電極8(9)の間にp型半導体11を設ける工程とを含むものとすれば良い。
ところで、上述のように構成しているのは、以下の理由による。
現在主流のガスセンサは、例えば二酸化スズに代表される半導体の表面への化学物質の吸着に起因する電気抵抗の変化を測定する構成となっている。
このような構成で、気体の高感度測定を行なうためには、定電流電源を用いて電流を供給する必要と、デバイスの温度を良好な検出特性(検知特性)が得られる領域に加熱制御する必要とがある。
このため、検出回路自体の消費電力が大きくなりやすいほか、デバイス加熱用ヒータに多くの電力が消費されることになる。
また、この種のガスセンサは、例えばセンサデバイスに接触するガスが還元性であれば、多くの種類のガスに対して、類似した応答を示す。
このため、センサデバイスの応答が、どの種類のガスに対するものなのかを知ることは困難である。
一方で、常温で抵抗変化型ガスセンサデバイスを構成可能であり、かつ、特定のガス種に選択的な応答を示す検出材料(検知材料)も存在する。銅ハロゲン化物の一種であるp型半導体、臭化第一銅(CuBr)は、その代表的な例であり、CuBrを検出材料に用いて、大気中のアンモニアに対して、選択的に、室温で大きい電気抵抗変化を示すデバイスがある。
また、現状では一般的でないものの、有機半導体を検出材料に用いるデバイスも存在する。例えば、上述の特許文献1には、有機半導体であるポリチオフェンを検出材料に用いる例、ポリチオフェンを塩化第二鉄でドープした検出材料を用いる例が開示されている。しかしながら、開示されたセンサデバイスが、特定のガス種に対する選択性を示すかどうかについては明らかにされていない。
上述のように、アンモニアに対して選択的かつ高感度に応答するガスセンサデバイス用検出材料としてCuBrを挙げることができる。
しかしながら、硫化水素に対して、同様に高度な選択性を示し、かつ、例えば1分以内に測定可能な高速性を備えたガスセンサ用検出材料は知られていない。
また、上述の非特許文献1に記載されている硫化水素センサでは、硫化水素(硫化水素のみ)を選択的に検出するのは難しい。
そこで、例えば火山性ガスなどに含まれる毒性ガスであり、また、例えば歯槽膿漏や大腸炎などに関連して人体内からも発生する硫化水素を選択的に、高速かつ高感度に検出できるようにすべく、上述のような構成を採用している。
ここで、硫化水素は、様々な金属原子あるいは金属イオンに対して配位結合を形成する能力がある。
しかしながら、他のガス種にも、金属原子や金属イオンに対する配位能力を持つものがあるため、通常、配位結合の形成は、これらのガス種間で競争的に行なわれることになる。
このため、ほとんどの種類のガスに対して不活性でありながら、硫化水素に対しては可逆的な結合を形成する能力がある材料を用いることで、硫化水素に対して選択的に反応するセンサデバイスを作成することが可能になる。
このような材料の一例として、金を挙げることができる。
例えば、上述の非特許文献1には、一対の電極間をつなぐように有機半導体であるポリアニリンを設け、このポリアニリンの抵抗変化を用いて硫化水素を検出するデバイスにおいて、ポリアニリンの表面に金のナノ粒子を付着させることで硫化水素に対する応答を強くすることが開示されている。
一方で、有機半導体に限らず、半導体材料の抵抗変化を用いて測定を行なうガスセンサを構築した場合には、一般に、極性を持つガス成分に対して何らかの応答を示すため、特に空気中に極めて多い極性分子である水分子に対する応答、即ち、湿度に対する応答が生じることは避けがたい。
そこで、本実施形態では、上述のように、一対の電極8、9間を少なくとも表面が金で構成された導電体10で接続する構成としている(例えば図1参照)。
ただし、単に、このような導電体10によって一対の電極8、9間を導通させただけでは、抵抗の変化はわずかなものであり、ガスセンサデバイスとして実用することは困難である。
このため、導電体10を構成する金と仕事関数が近い半導体(ここではp型半導体11)が、一対の電極8、9及び一対の電極8、9間を接続する導電体10の少なくとも表面を構成する金に接するようにし、導電体−電極の接続に対して導電体−半導体−電極の接続が並列な接続となるように構成している[例えば図1、図3(A)、図3(B)参照]。
硫化水素は、室温で、金と可逆的に結合する。また、金の表面が硫化されると、その結果として、金の表面の仕事関数が減少する。
なお、半導体として有機半導体の薄膜(有機半導体膜)を用いる場合、有機半導体膜で導電体10の表面全体を被覆しても、大気中のガス成分は金の表面まで透過することができるため、有機半導体膜を透過した硫化水素が金の表面を硫化する結果として、有機半導体膜に接する金の表面が硫化され、その表面の仕事関数が減少することになる。
このため、半導体の仕事関数が金の仕事関数に近い場合には、金の表面の硫化に伴って、金から半導体に電子が流入することになる。
そして、半導体としてp型半導体11を用いると、例えば図3(A)、図3(B)に示すように、硫化水素によって導電体10を構成する金の表面が硫化される結果、p型半導体11の内部に電子が流入し、キャリアである正孔の濃度が減少し、ガスセンサデバイス1の抵抗が増大する方向に変化することになる。
このようにして、硫化水素に対する応答として抵抗が十分に変化する実用的なガスセンサデバイス1を実現することができる。
なお、上述の動作機構から明らかなように、一対の電極8、9をつなぐ導電体10の少なくとも表面が金であれば機能するが、一対の電極8、9及びこれらをつなぐ導電体10の全ての表面が金で構成される場合にその効果は最大となる。
また、金の表面に対する硫化水素の反応は、反応速度が硫化水素の濃度に比例する一次反応であるため、本ガスセンサデバイス1の初期状態からの応答の立ち上がりにおける傾き(抵抗値の変化;抵抗変化率の時間変化)は、大気中の硫化水素の濃度に比例する。このため、測定対象ガス(観測対象ガス)に対するガスセンサデバイス1の初期応答から大気中の硫化水素濃度を算出することが可能である。
特に、金の表面に対する硫化水素の反応は、室温で高速であり、初期応答を用いることで、例えば約10秒以内に濃度測定を行なうことが可能となる。
また、清浄大気中では、一旦硫化した金の表面において硫化水素が離脱する逆反応が自発的に生じるため、例えば加熱や光照射などの操作を行なうことなく、デバイスの初期化が可能である。
なお、ここでは、金を用いる場合を例に挙げて説明しているが、白金族金属(銀を除く貴金属)を用いる場合も同様である。
したがって、本実施形態にかかる検出装置及びその製造方法、測定装置は、硫化水素を選択的に検出することができるという効果を有する。
特に、硫化水素に対して選択的に応答し、高速かつ高感度に検出、測定が可能な検出装置及び測定装置を実現することができる。
以下、実施例によって更に詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例1では、幅約6mm、長さ約25mmのガラス基板上に、約5μm間隔で形成された一対の金電極8、9間に、幅約2μmの金箔(導電体)10を差し渡し、導通を確認した後に、p型半導体11であるポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)の約0.11重量%濃度のオルトジクロロベンゼン溶液を約1μL滴下し、約10秒後に基板を垂直に傾けて、余分な溶液を取り除いた。
このようにして、一対の金電極8、9間を導通させるように金箔(導電体)10を設け、この金箔の表面をP3HT[p型半導体11;p型有機半導体;ポリチオフェン;ポリ(3−アルキルチオフェン)]11で被覆(コーティング)した(例えば図1参照)。
自然乾燥の後、濃度約0.01容量%の硫酸のメタノール溶液を約50μL滴下し、約60秒間のドーピング処理を行なった後、純メタノールで洗浄し、自然乾燥させた。
このようにして、P3HTを、硫酸をドーパントとして含むものとした。
その後、大気中で約150℃、約10分間のアニールを行なって、ガスセンサデバイス1を作製した(例えば図1参照)。
そして、このようにして作製したガスセンサデバイス1を、空気流中に設置し、ガス源を清浄空気と濃度約0.8ppmの硫化水素、濃度約0.8ppmのアンモニア、濃度約0.5ppmの二酸化窒素、濃度約18ppmのエタノールを含む空気のいずれかとの間で切り替えることで、上述のようにして作製したガスセンサデバイス1のこれらのガスに対する応答を評価した。
なお、ここで用いた空気の温度は約24℃、相対湿度は約40%である。
ここで、図4は、上述のようにして作製したガスセンサデバイス1の電気抵抗(抵抗値)の硫化水素に対する応答(ここでは大気中濃度が約0.8ppmである硫化水素に対する抵抗変化率の応答プロファイル)を示している。
また、図5は、上述のようにして作製したガスセンサデバイス1の電気抵抗(抵抗値)のアンモニアに対する応答(ここでは大気中濃度が約0.8ppmであるアンモニアに対する抵抗変化率の応答プロファイル)を示している。
また、図6は、上述のようにして作製したガスセンサデバイス1の電気抵抗(抵抗値)の二酸化窒素に対する応答(ここでは大気中濃度が約0.5ppmである二酸化窒素に対する抵抗変化率の応答プロファイル)を示している。
また、図7は、上述のようにして作製したガスセンサデバイス1の電気抵抗(抵抗値)のエタノールに対する応答(ここでは大気中濃度が約18ppmであるエタノールに対する抵抗変化率の応答プロファイル)を示している。
なお、抵抗変化率は、各ガスに暴露する前の抵抗値に対して各ガスに暴露した後の抵抗値がどの程度変化したかを示す割合である。
図4〜図7に示すように、硫化水素に対して極めて高いガス種選択性が示されている。
また、上述のようにして作製したガスセンサデバイス1の抵抗値は、清浄空気中における相対湿度の約20%から約65%までの変動に対して有意な変化を示さなかった。
このように、上述のようにして作製したガスセンサデバイス1によれば、検出対象物質である硫化水素に選択的に応答し、高感度に検出が可能で、かつ、湿度変化の影響を受けにくくすることができることが確認できた。
[実施例2]
実施例2では、実施例1と同様にガスセンサデバイス1を作製し、このガスセンサデバイス1に対して、濃度を変化させた硫化水素を約60秒間接触させたときの応答を評価した。
ここで、図8は、実施例2のガスセンサデバイス1の大気中濃度が約10ppb、約40ppb、約100ppb、約300ppb、約600ppbである硫化水素に約60秒間暴露した場合の抵抗値の応答(抵抗変化率の応答プロファイル)である。
また、図9は、図8に示した各応答区間における最初の約5秒間の抵抗変化率の変化を、使用した硫化水素濃度に対してプロットして近似直線(図中、点線参照)を引いた図である。
つまり、図9は、実施例2のガスセンサデバイス1の大気中濃度が約10ppb、約40ppb、約100ppb、約300ppb、約600ppbである硫化水素に対する抵抗値の応答(抵抗変化率の応答プロファイル)における硫化水素との接触開始後約5秒間の変化を硫化水素濃度に対してプロットして近似直線(図中、点線参照)を引いた図である。
図8、図9に示された結果は、実施例2のガスセンサデバイス1の応答の強さが、特に暴露開始から約5秒間の初期応答領域において、硫化水素濃度に対して優れた線形性を示すことを明示しており、実施例2のガスセンサデバイス1が定量性と高速性を兼ね備えた高感度のガスセンサデバイスであることを示している。
[実施例3]
実施例3では、上述の実施例1と同様にガスセンサデバイス1を作製した。このとき、ドーピング処理時間を変えることでドーピングの程度を変化させたものを複数作製した。
また、上述の実施例1と同様の材料、方法を用いて、一対の金電極8、9間を金箔10で導通させただけのガスセンサデバイス、即ち、P3HTによるコーティングを行なっていないガスセンサデバイスも作製した。
そして、これらのガスセンサデバイスに対して、濃度約0.8ppmの硫化水素を含む空気に対する応答を計測し、P3HTによるコーティングを行なっていないガスセンサデバイスに対する応答強度の比(増幅率;硫化水素への暴露開始後約60秒後における値)を求めた。
図10は、その結果を示している。つまり、図10は、P3HTによるコーティングを行なっていないガスセンサデバイスの硫化水素に対する応答と、実施例3のガスセンサデバイス1の硫化水素に対する応答との強度比(増幅率)を、ドーピング処理時間を横軸として示した図である。
図10に示すように、実施例3のガスセンサデバイス1のように、P3HTによるコーティングを行なうことによって硫化水素に対する応答は約5倍程度増大し、さらに、硫酸によるドーピングが適当な範囲であれば硫化水素に対する応答は約10倍以上に増強されることが示されている。
[実施例4〜7、比較例1]
実施例4〜7では、それぞれ、実施例1と同様の方法で、p型半導体からなるコーティング剤(コート剤)やドーパントを変えて、ガスセンサデバイスを作製した。
つまり、図11に示すように、実施例4では、コーティング剤はP3HTとし、ドーパントなしで、ガスセンサデバイスを作製した。また、実施例5では、コーティング剤はP3HTとし、ドーパントはトルエンスルホン酸として、ガスセンサデバイスを作製した。また、実施例6では、コーティング剤はP3HTとし、ドーパントは塩化第二鉄として、ガスセンサデバイスを作製した。また、実施例7では、コーティング剤はポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)とし、ドーパントはポリスチレンスルホン酸(PSS)として、ガスセンサデバイスを作製した。
また、比較例として、実施例1と同様の方法で、コーティングもドーピングを行なわないで、ガスセンサデバイスを作製した。
そして、これらのガスセンサデバイスの硫化水素、アンモニア、エタノール、二酸化窒素に対する応答を計測し、これらのガスセンサデバイスの二酸化窒素、アンモニア、エタノールに対する応答の硫化水素への応答に対する比を、使用したガスの濃度を用いて規格化して、各種ガスに対する相対応答強度(選択性)を求め、その結果を、実施例1のガスセンサデバイスの結果とともに、図11に示している。
図11に示すように、実施例1、4〜7のようにコーティングを行なうことで、コーティングを行なっていない比較例1と比較して、硫化水素に対する選択性が向上した。
特に、ドーパントを酸ではない酸化剤である塩化第二鉄とした実施例6を除いて、P3HT又はPEDOTでコーティングした実施例1、4、5、7では、コーティングしていない比較例1に対して、二酸化窒素に対する応答をある程度抑えることができ、硫化水素に対する選択性がかなり向上した。
また、ドーパントなしの実施例4に対して、硫酸又はスルホン酸をドーピングした実施例1、5、7は、二酸化窒素に対する応答が下がって、硫化水素に対する選択性が向上した。特に、硫酸をドーピングした実施例1では、二酸化窒素に対する応答がかなり下がって、硫化水素に対する選択性がかなり向上した。
また、実施例1、4〜6では、清浄空気中で相対湿度を約20%から約65%まで増加させた場合に、有意な抵抗変化は認められなかった。
これに対し、親水性ポリチオフェンであるPEDOTを用いた実施例7では、同様の湿度変化によって、濃度約0.8ppmの硫化水素に対する応答の約55%に相当する抵抗変化を示し、湿度変化に対して敏感であった。
このように、P3HTを用いることで、湿度変化の影響を受けにくくすることができることが確認できた。
なお、本発明は、上述した実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
以下、上述の実施形態に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
2つの電極と、
前記2つの電極の一方から他方まで延び、前記2つの電極間を導通させるように少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含む導電体と、
前記導電体の表面部分と少なくとも一方の前記電極が電気的に接続されるように前記導電体の表面部分と少なくとも一方の前記電極の間に設けられたp型半導体とを備えることを特徴とする検出装置。
(付記2)
前記p型半導体は、ポリチオフェンであることを特徴とする、付記1に記載の検出装置。
(付記3)
前記ポリチオフェンは、ポリ(3−アルキルチオフェン)又はポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であることを特徴とする、付記2に記載の検出装置。
(付記4)
前記ポリチオフェンは、硫酸又はスルホン酸をドーパントとして含むことを特徴とする、付記2又は3に記載の検出装置。
(付記5)
前記p型半導体は、p型有機半導体であることを特徴とする、付記1に記載の検出装置。
(付記6)
前記p型半導体は、前記表面部分を構成する金又は白金族金属の仕事関数との関係で前記表面部分への硫化水素の付着に応じて前記表面部分から電子が流入する仕事関数を持つことを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の検出装置。
(付記7)
前記p型半導体は、前記導電体の表面を被覆するp型半導体膜であることを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載の検出装置。
(付記8)
前記2つの電極は、少なくとも表面が金又は白金族金属からなることを特徴とする、付記1〜7のいずれか1項に記載の検出装置。
(付記9)
少なくとも一方の前記電極と前記導電体の表面部分及び前記p型半導体との接続領域が大気に露出していることを特徴とする、付記1〜8のいずれか1項に記載の検出装置。
(付記10)
検出装置と、
前記検出装置によって検出された抵抗変化を硫化水素濃度に換算する換算装置とを備え、
前記検出装置は、
2つの電極と、
前記2つの電極の一方から他方まで延び、前記2つの電極間を導通させるように少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含む導電体と、
前記導電体の表面部分と少なくとも一方の前記電極が電気的に接続されるように前記導電体の表面部分と少なくとも一方の前記電極の間に設けられたp型半導体とを備えることを特徴とする測定装置。
(付記11)
前記p型半導体は、ポリチオフェンであることを特徴とする、付記10に記載の測定装置。
(付記12)
前記ポリチオフェンは、ポリ(3−アルキルチオフェン)又はポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であることを特徴とする、付記11に記載の測定装置。
(付記13)
前記ポリチオフェンは、硫酸又はスルホン酸をドーパントとして含むことを特徴とする、付記11又は12に記載の測定装置。
(付記14)
前記p型半導体は、p型有機半導体であることを特徴とする、付記10に記載の測定装置。
(付記15)
前記p型半導体は、前記表面部分を構成する金又は白金族金属の仕事関数との関係で前記表面部分への硫化水素の付着に応じて前記表面部分から電子が流入する仕事関数を持つことを特徴とする、付記10〜14のいずれか1項に記載の測定装置。
(付記16)
前記p型半導体は、前記導電体の表面を被覆するp型半導体膜であることを特徴とする、付記10〜15のいずれか1項に記載の測定装置。
(付記17)
前記2つの電極は、少なくとも表面が金又は白金族金属からなることを特徴とする、付記10〜16のいずれか1項に記載の測定装置。
(付記18)
少なくとも一方の前記電極と前記導電体の表面部分及び前記p型半導体との接続領域が大気に露出していることを特徴とする、付記10〜17のいずれか1項に記載の測定装置。
(付記19)
2つの電極を設ける工程と、
前記2つの電極の一方から他方まで延び、前記2つの電極間を導通させるように少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含む導電体を設ける工程と、
前記導電体の表面部分と少なくとも一方の前記電極が電気的に接続されるように前記導電体の表面部分と少なくとも一方の前記電極の間にp型半導体を設ける工程とを含むことを特徴とする検出装置の製造方法。
1 ガスセンサデバイス(検出デバイス)
2 固定抵抗
3 定電圧電源
4 電位差計
5 検出装置
6 換算装置
7 測定装置
8、9 電極
10 導電体
11 p型半導体

Claims (9)

  1. 2つの電極と、
    前記2つの電極の一方から他方まで延び、前記2つの電極間を導通させるように少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含む導電体と、
    前記導電体の表面部分と少なくとも一方の前記電極が電気的に接続されるように前記導電体の表面部分と少なくとも一方の前記電極の間に設けられたp型半導体とを備えることを特徴とする検出装置。
  2. 前記p型半導体は、ポリチオフェンであることを特徴とする、請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記ポリチオフェンは、ポリ(3−アルキルチオフェン)又はポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であることを特徴とする、請求項2に記載の検出装置。
  4. 前記ポリチオフェンは、硫酸又はスルホン酸をドーパントとして含むことを特徴とする、請求項2又は3に記載の検出装置。
  5. 前記p型半導体は、p型有機半導体であることを特徴とする、請求項1に記載の検出装置。
  6. 前記2つの電極は、少なくとも表面が金又は白金族金属からなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の検出装置。
  7. 少なくとも一方の前記電極と前記導電体の表面部分及び前記p型半導体との接続領域が大気に露出していることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の検出装置。
  8. 検出装置と、
    前記検出装置によって検出された抵抗変化を硫化水素濃度に換算する換算装置とを備え、
    前記検出装置は、
    2つの電極と、
    前記2つの電極の一方から他方まで延び、前記2つの電極間を導通させるように少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含む導電体と、
    前記導電体の表面部分と少なくとも一方の前記電極が電気的に接続されるように前記導電体の表面部分と少なくとも一方の前記電極の間に設けられたp型半導体とを備えることを特徴とする測定装置。
  9. 2つの電極を設ける工程と、
    前記2つの電極の一方から他方まで延び、前記2つの電極間を導通させるように少なくとも表面に設けられた金又は白金族金属からなる表面部分を含む導電体を設ける工程と、
    前記導電体の表面部分と少なくとも一方の前記電極が電気的に接続されるように前記導電体の表面部分と少なくとも一方の前記電極の間にp型半導体を設ける工程とを含むことを特徴とする検出装置の製造方法。
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