JP2021022474A - コネクタ - Google Patents

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徹馬 坂本
Tetsuma Sakamoto
徹馬 坂本
北澤 大輔
Daisuke Kitazawa
大輔 北澤
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Abstract

【課題】接続対象物と導通接触する弾性接触片の接触圧力を確保することが可能なコネクタを提供する。【解決手段】ソケットコネクタは、プラグコネクタと導通接触する弾性接触片39を有する端子を備える。弾性接触片39は、基端部40と、基端部40から片持ち梁状に伸長するばね部41と、ばね部41に設けられプラグコネクタと接触する接触部42と、基端部40からばね部41の長手方向(Y方向)における中間位置にかけて弾性接触片39の板幅方向の一方側を基端部40の板面に対する交差方向(Z方向)に屈曲して形成されており、ばね部41の板厚方向(Z方向)への撓み変形を抑制するばね部変形抑制部43とを備える。【選択図】図10

Description

本出願による開示は、コネクタに関する。
接続対象物と導通接続するコネクタが知られている。接続対象物及びコネクタのそれぞれの接続端子は、互いに適切な押圧力で接触しないと接触不良になってしまう。このため、例えば特許文献1で示すように、接続対象物に対して、接続端子が、弾性接触する接触片を有するコネクタが知られている。
特開2018−049682号公報、図7
ところで、電子機器は、一段と小型化が進んでいる。それに伴ってコネクタに対する小型化の要求も年々高まっている。これに対応するために、接続端子を単純に小型化すると、接触片の幅(板幅)も狭くなってしまう。そうすると、接触片は、接触圧力(接圧)が低下するため、高い接続信頼性を確保することが難しくなってしまう。
以上のような従来技術を背景になされたのが本出願である。本出願の目的は、コネクタについて接続対象物と導通接触する弾性接触片の接触圧力を確保することにある。
上記目的を達成すべく本出願で開示するいくつかの実施態様は、以下の特徴を有するものとして構成される。
すなわち、本出願で開示する一つの実施態様は、接続対象物と導通接触する弾性接触片を有する端子を備えるコネクタについて、前記弾性接触片は、基端部と、前記基端部から片持ち梁状に伸長するばね部と、前記ばね部に設けられ前記接続対象物と接触する接触部と、前記基端部から前記ばね部の長手方向における中間位置にかけて前記弾性接触片の板幅方向の一方側を前記基端部の板面に対する交差方向に屈曲して形成されており、前記ばね部の板厚方向への撓み変形を抑制するばね部変形抑制部とを備えることを特徴とする。
一般に、端子の接触片が舌片形状である薄板ばねでは、ばね定数が小さい。すなわち、接続対象物と導通接続する接触片に薄板ばねを用いると、柔らかいばねとなるので、端子間の接触圧力(接圧)が高くなりにくい。これを解決するために、接触片の幅(板幅)を広げたり、厚み(板厚)を増したりすると、端子の大型化、ひいては端子を収容するコネクタの大型化が引き起こされてしまう。これに対し、前記実施態様によれば、弾性接触片は、基端部からばね部の長手方向における中間位置にかけて、弾性接触片の板幅方向の一方側を基端部の板面に対する交差方向(基端部板厚方向)に屈曲して形成されるばね部変形抑制部を備えている。このため、前記実施態様によれば、弾性接触片の板幅を広げたり、板厚を増したりすることで、端子及びコネクタの大型化を引き起こすことなく、ばね部の板厚方向への撓み変形を抑制して、弾性接触片の接圧を高めることができる。
前記ばね部は、前記基端部から前記交差方向に第1の長さを有しており、前記ばね部変形抑制部は、前記基端部から前記交差方向に第2の長さを有しており、前記第2の長さは、前記第1の長さよりも短い構成とすることができる。
この実施態様によれば、ばね部変形抑制部は、基端部板厚方向に第2の長さを有しており、この第2の長さは、基端部板厚方向へのばね部の第1の長さよりも短い。このため、ばね部変形抑制部は、基端部板厚方向において、ばね部が伸長する範囲内に収まっている。よって、この実施態様によれば、特にばね部の板厚方向に端子及びコネクタの大型化を引き起こすことなく、弾性接触片の接圧を高めることができる。
前記ばね部変形抑制部は、前記ばね部における前記板幅方向の最大幅の範囲内に収まる形状とすることができる。
この実施態様によれば、ばね部変形抑制部は、ばね部における板幅方向の最大幅の範囲内に収まっている。このため、この実施態様によれば、特に基端部及びばね部の板幅方向に端子及びコネクタの大型化を引き起こすことなく、弾性接触片の接圧を高めることができる。
前記基端部は、前記長手方向に伸長する平面部を有し、前記ばね部は、前記平面部から傾斜して伸長するように構成することができる。
この実施態様によれば、ばね部が基端部の平面部から傾斜して伸長する構成であるので、ばね部と基端部との間には、他の構成及び空間が必要ない。このため、この実施態様によれば、特にばね部の長手方向に端子及びコネクタの大型化を引き起こすことなく、弾性接触片の接圧を高めることができる。
本出願の開示によれば、端子及びコネクタの大型化を引き起こすことなく弾性接触片の接圧を高めることができる。
一実施形態によるコネクタを示す正面、右側面、平面を含む外観斜視図。 図1の平型導体及び端子を示す正面、左側面、平面を含む外観斜視図。 図1のリテーナの仮止めの状態を示すIII−III線相当断面図。 図1のコネクタの背面図。 図1のリテーナの仮止めの状態を示すV−V線相当断面図。 図1のVI−VI線断面図。 図1のハウジングの正面図。 図1のリテーナの正面、右側面、底面を含む外観斜視図。 図1の端子のプラグコネクタ側端子部の配列を部分的に示す正面図。 図1の端子のプラグコネクタ側端子部を示す背面、右側面、平面を含む外観斜視図。
以下、本出願の一態様であるソケットコネクタ1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。ソケットコネクタ1は、平型導体2と、図示せぬ基板に固定されている「接続対象物」としての図示せぬプラグコネクタ(相手コネクタ)とを導通接続するものである。ここで、本明細書及び特許請求の範囲において、「第1」及び「第2」と記載する場合、それらは、異なる構成要素を区別するために用いるものであり、特定の順序や優劣等を示すために用いるものではない。
本明細書及び特許請求の範囲では、便宜上、図1等に示されるように、ソケットコネクタ1の幅方向(左右方向)をX方向、奥行き方向(前後方向)をY方向、高さ方向(上下方向)をZ方向として記載する。さらに、Y方向において、ソケットコネクタ1への平型導体2の挿入方向を前側とし、抜去方向を後側として記載する。そして、ソケットコネクタ1において、プラグコネクタとの嵌合状態を解除する後述の操作部21の側をZ方向における上側として記載する。しかしながら、それらは、ソケットコネクタ1の嵌合接続の方向や基板に対する実装の仕方等を限定するものではない。ここでのソケットコネクタ1は、「端子配列方向」がX方向、「端子伸長方向」並びに「プラグコネクタの嵌合方向及び抜去方向」がY方向、「平型導体2及びプラグコネクタとの接触方向」がZ方向となるように配置されている。
ソケットコネクタ1の構成〔図1〜図10〕
ソケットコネクタ1は、図1、図2、図3等で示すように、ハウジング3と、リテーナ4と、端子5とを備えている。ソケットコネクタ1は、ハウジング3のY方向における後方から平型導体2を挿入するように構成されている。さらに、ソケットコネクタ1は、ハウジング3に平型導体2を挿入し終えた状態である収容完了状態で、ハウジング3のY方向における前方からリテーナ4を押し込んで取り付けるように構成されている。ソケットコネクタ1は、ハウジング3にリテーナ4を取り付けることで、平型導体2がソケットコネクタ1から脱落することを防ぐように構成されている。そして、ハウジング3は、リテーナ4が取り付けられた状態で、Y方向における前方から図示せぬプラグコネクタを取り付けるように構成されている。こうして、ソケットコネクタ1は、平型導体2とプラグコネクタとを導通接続するように構成されている。
平型導体2
ここでまず、ソケットコネクタ1と嵌合接続する平型導体2について説明する。
平型導体2は、図2等で示すように、薄い平板形状とされており、その板面がXY平面に沿って伸長するように配置されている。そして、平型導体2は、Z方向における上側に位置する「第1の面」としての上面2Aと、Z方向における下側に位置する「第2の面」としての下面2Bとを有している。平型導体2は、図1で示すように、Y方向における前端に位置する前端部を先頭にしてソケットコネクタ1に挿入される。平型導体2は、図2に示すように、絶縁基材の一方側の表面、例えば上面2Aかつ前端付近に配設された平型導体接触部2aを有する。平型導体2は、複数の平型導体接触部2aを有しており、複数の平型導体接触部2aは、平型導体2の幅方向(X方向)に配列されている。複数の平型導体接触部2aのそれぞれは、平型導体2がソケットコネクタ1に嵌合接続した状態で、複数の端子5と導通接触するように構成されている。
平型導体2のX方向における両外側に位置する側縁2bには、「係止部」としての係止孔2cが形成されている。係止孔2cには、ソケットコネクタ1と平型導体2との嵌合接続状態で、後述する係止ばね部11の係止突部18が入り込むようになっている。そして、ソケットコネクタ1に対して平型導体2を抜去方向であるY方向における後方へ引っ張ると、係止孔2cの縁が係止突部18に対して抜去方向に引っかかることで、平型導体2が抜け止めされる。平型導体2の係止孔2cは、平型導体2を抜け止めできれば、孔形状ではなく凹状でも、他の形状でも良い。
ハウジング3
ハウジング3は、電気絶縁性の樹脂成形体で形成されている。図1等で示すように、ハウジング3は、Z方向に最も短く、そしてY方向と比べてX方向に長い直方体形状とされている。ハウジング3は、図3等で示すように、平型導体収容部6と、嵌合部7と、端子収容部8とを有している。
平型導体収容部6は、平型導体2を収容する部位である。図4で示すように、平型導体収容部6には、背面視でH字状の穴が形成されている。平型導体収容部6は、平型導体挿通部9と、連通孔10と、係止ばね部11とを有している。ここでの平型導体収容部6は、2つの連通孔10、10及び係止ばね部11、11を有している。
平型導体挿通部9は、平型導体収容部6のH字状における横棒に相当する部位である。すなわち、平型導体挿通部9は、ハウジング3の背面からハウジング3のY方向における中間位置までの深さを有し(図3参照)、ハウジング3のX方向に沿って左右両外端の近くまで伸長する溝形状とされている。この平型導体挿通部9のX方向の長さは、平型導体2の全幅と略等しい(図1及び図4参照)。
平型導体挿通部9のZ方向における下側は、XY平面に沿った矩形状の平面形状である平型導体受け面12となっている(図3参照)。平型導体受け面12は、X方向における左右両外側付近に形成されている連通孔10、10の部位を除いて平型導体挿通部9のX方向における全幅に亘って形成されている(図4参照)。図1で示すように、ハウジング3の側面には、平型導体挿通部9の突き当たりの部位と連通する開口部13が形成されている。開口部13を観察することによって、ハウジング3に対して平型導体2の挿入が完全であるか、不完全であるかを確認することができる。
左右の連通孔10、10は、平型導体収容部6のH字状における2本の縦棒に相当する部位である(図4参照)。すなわち、左右の連通孔10、10は、ハウジング3の正面と背面とをY方向に貫通して双方で外部空間と連通する孔(図5参照)がそれぞれZ方向に沿うように、ハウジング3のX方向における左右両外側に形成されている。図5で示すように、左右の連通孔10、10の各々のX方向における内面側の壁には、X方向における外方に向かって突出する仮止め凸部10a、10aが2つずつ形成されている。仮止め凸部10a、10aは、ハウジング3に対してリテーナ4を着脱する途中段階で仮止めすることができる。左右の連通孔10、10には、それぞれ左右の係止ばね部11、11が収容されている。そして、連通孔10の後側は、係止ばね部11によって上下に仕切られており、係止ばね部11よりも上側には、係止ばね部11の変形空間14が形成されている(図5等参照)。
係止ばね部11は、平型導体2を抜け止めする部位である。係止ばね部11は、図5及び図6で示すように、弾性腕部15と、上側面部16と、押圧部17と、係止突部18と、治具操作部19とを有している。
弾性腕部15は、係止ばね部11を弾性変形可能とする部位である。弾性腕部15は、連通孔10のY方向における後端かつZ方向における上側からY方向における前方に向かって前下がりで片持ち梁状に形成されている。弾性腕部15は、Y方向において、その前端が、平型導体挿通部9の前端を僅かに越える位置まで伸長している。
上側面部16は、平型導体2の収容完了状態で、ハウジング3に取り付けられるリテーナ4と接触することによって、係止ばね部11の浮き上がろうとする動きを防止する部位である(図6参照)。上側面部16は、弾性腕部15の上側面かつ前端からY方向における中間位置にかけて形成されている。上側面部16は、XY平面に沿った矩形状の平面で構成されている。上側面部16は、変形空間14に面しており、係止ばね部11が上方に向かって弾性変形した際には、変形空間14に入り込むように構成されている。そして、上側面部16は、変形空間14に入り込んだリテーナ4の下側面と僅かな空間を有して対向するように構成されている(図6参照)。
押圧部17は、平型導体挿通部9に挿入される平型導体2を平型導体受け面12に向けて押し付ける部位である。押圧部17は、弾性腕部15の前側の位置からY方向における中間位置にかけて形成されている下側面によって構成される。押圧部17は、XY平面に沿った矩形状の平面で構成されている。押圧部17は、弾性腕部15の前端付近には形成されておらず、その分だけ上側面部16と比べて小さい面積を有している。押圧部17は、平型導体挿通部9に面しているものの、平型導体受け面12とはX方向でずれており、直接は対向していない(図4参照)。しかしながら、押圧部17は、平型導体2を平型導体受け面12に押し付けることで、平型導体受け面12との間で平型導体2を挟むように保持している。これによって、係止ばね部11による平型導体2の保持力を高め、平型導体収容部6の内部における平型導体2のがたつきを防ぐことができる。
押圧部17は、平型導体2の収容完了状態における平型導体接触部2aの位置を考慮した配置とされても良い。すなわち、押圧部17は、平型導体接触部2aの位置と比べて、平型導体挿通部9の入口側(弾性腕部15の根元側)の領域に形成されていても良く、反対側(弾性腕部15の先端側)の領域に形成されていても良く、両方に形成されていても良い。特に押圧部17は、図3及び図5で示すように、平型導体接触部2aの位置と比べて平型導体挿通部9の入口側(弾性腕部15の根元側)の領域に形成されていると良い。こうすることで、平型導体2は、ハウジング3の外方におけるばたつきが、押圧部17によって押圧されている部分で遮断されて、平型導体接触部2aの位置におけるばたつきが抑制される。このため、平型導体接触部2aと導通接触する後述の平型導体側端子部33に損傷が生じることを防ぐことができる。
なお、後述のように、係止ばね部11は、係止突部18を有することで、ハウジング3に対して平型導体2を抜け止めすることができる。このため、押圧部17は、平型導体2を押圧しないように構成されていても良い。
係止突部18は、ハウジング3に対して平型導体2の挿入が完全である収容完了状態の場合に、平型導体2の係止孔2cと嵌合する部位である。係止突部18は、図5で示すように、押圧部17から下方に突出する斜角柱形状とされている。すなわち、係止突部18の正面側及び背面側は、いずれも押圧部17と連結する基部(上)側と比べて先端(下)側が前方に位置するように傾斜面となっている。これによって、平型導体2は、ハウジング3に挿入される際には、係止突部18に引っかかりにくく、係止孔2cと係止突部18との嵌合状態(収容完了状態)でハウジング3から抜去方向に引っ張られる際には、係止突部18に引っかかりやすくなる。
このように構成された係止突部18は、平型導体2を平型導体収容部6に収容する収容過程において、平型導体2に干渉して係止ばね部11が変形空間14に向けて弾性変形するように作用する。他方で、係止突部18は、平型導体2を平型導体収容部6に収容し終えた収容完了状態において、係止孔2cと嵌合状態となって係止ばね部11が弾性復帰することで、平型導体2の動きを阻止するように作用する。
治具操作部19は、係止孔2cに入り込んだ係止突部18を係止孔2cから外す機能を有する部位である。治具操作部19は、弾性腕部15の前端と押圧部17の前端との間で後方に向かって下方に傾斜する傾斜面として形成されている。治具操作部19は、底面視で矩形状とされている。治具操作部19は、平型導体2の収容完了状態かつハウジング3にリテーナ4が仮止めの状態で、ハウジング3の前方から連通孔10に挿入される治具によって操作されるように構成されている。そして、治具操作部19は、傾斜面で構成されることによって、治具の先端が突き当たるようにして後方に向かって押し付けられると、係止ばね部11を上方に押す力を生じさせる。その結果として、係止突部18は、その下端が平型導体2の上面2Aよりも上方に変位して係止孔2cとの嵌合状態が解除され、ハウジング3に抜け止めされていた平型導体2をハウジング3から引き抜くことができる。
このように、本実施形態のソケットコネクタ1において、係止突部18と係止孔2cとの嵌合状態を解除するためには、ハウジング3の連通孔10に治具を挿入した上で係止ばね部11を操作することが必要とされている。このため、本実施形態によれば、作業者が意図せずに係止ばね部11に触れる等して係止突部18と係止孔2cとの嵌合状態を解除してしまうことを防ぐことができる。
嵌合部7は、プラグコネクタと嵌合する部位である。図1等で示すように、嵌合部7は、嵌合周壁20と、操作部21と、嵌合突片22とを有している。嵌合周壁20は、ハウジング3の前側に位置する外壁によって構成されている。ハウジング3は、図示せぬ角筒状のプラグコネクタの内周面と嵌合するように構成されている。このため、嵌合周壁20は、プラグコネクタの内周面に対応した形状とされている。
操作部21は、プラグコネクタに嵌合されたソケットコネクタ1を抜け止めされた状態から解放する機能を有する部位である。操作部21は、ハウジング3のY方向における前端かつZ方向における上端からY方向における後方に向かって前上がりで片持ち梁状に形成されている。そして、操作部21は、その後端側を下方に向かって押すことで弾性変形するように構成されている。
嵌合突片22は、プラグコネクタの内周面に形成されている図示せぬ凹部や凸部と引っかかり、プラグコネクタに対してソケットコネクタ1を抜け止めする部位である。嵌合突片22は、操作部21の上側面から上方に突出するように形成されている。嵌合突片22は、正面側が後方に向かって上方に突出する緩斜面で形成されている。他方で、嵌合突片22は、背面側が後方に向かって上方に突出する急斜面で形成されている。これによって、ソケットコネクタ1は、プラグコネクタに挿入される際には、嵌合突片22が引っかかりにくい構成となっている。他方で、ソケットコネクタ1は、嵌合突片22がプラグコネクタの内周面の凹部と嵌合した状態でプラグコネクタから抜去方向に引っ張られる際には、プラグコネクタの内周面の凹部に引っかかりやすい構成となっている。
嵌合突片22は、操作部21の後端側を下方に押すことで、嵌合突片22の上端がプラグコネクタの内周面の凹部よりも下方に変位するように構成されている。その結果として、ソケットコネクタ1は、プラグコネクタに嵌合した状態から解放される。
端子収容部8は、端子5を収容する部位である。図7で示すように、端子収容部8は、端子収容孔23と、仕切り壁24とを有している。端子収容孔23は、ハウジング3の正面からハウジング3のY方向における中間位置までの深さを有し、ハウジング3のZ方向に沿って上下端近くまで伸長する溝形状とされている(図3参照)。仕切り壁24は、正面視でヒステリシス曲線形状とされており(図7参照)、端子収容孔23のZ方向における中間位置において、端子収容孔23の前端から後端までの全奥行きに亘って伸長している(図3参照)。
端子収容孔23に収容される端子5は、後述のように第1の端子5Aと、第2の端子5Bとを有して構成されている(図2参照)。これに対応して、端子収容孔23は、図7で示すように、仕切り壁24によって、Z方向における上側に位置する第1の端子収容孔23Aと、下側に位置する第2の端子収容孔23Bとに仕切られている。そして、ハウジング3は、その正面に、仕切り壁24を境としてZ方向における上側に第1の端子収容孔側開口25Aと、下側に第2の端子収容孔側開口25Bとを有している。第1の端子収容孔23A及び第2の端子収容孔23Bの各々は、突き当たりの部位、すなわち、Y方向における後端かつZ方向における中間位置、すなわち、Z方向における仕切り壁24の形成位置において、平型導体挿通部9と連通している(図3参照)。これによって、平型導体2と、プラグコネクタとの双方と接触可能に端子5を配置することができる。
後述のように、ソケットコネクタ1は、複数の端子5を有しており、複数の端子5は、「端子配列方向」であるX方向に配列されている(図2参照)。このため、端子収容孔23(第1の端子収容孔23A及び第2の端子収容孔23B)並びに仕切り壁24は、X方向に配列される複数の端子5に対応してX方向に複数配列されている(図7参照)。
リテーナ4
リテーナ4は、ハウジング3に配列された端子5に対して平型導体2及びプラグコネクタをより確実に導通接触させるように機能する部分品である。リテーナ4は、電気絶縁性の樹脂成形体で形成されている。図8等で示すように、リテーナ4は、Z方向に最も短く、そしてY方向と比べてX方向に長い、平面視で角のあるU字形状とされている。リテーナ4のX方向における幅は、左右の連通孔10、10における左右両外側間の幅に対応した長さとなっている(図1参照)。図8で示すように、リテーナ4は、蓋部26と、左右の変形規制部27、27と、左右の治具当接部28、28とを有している。そして、リテーナ4は、左右の変形規制部27、27及び治具当接部28、28に相当する部位をハウジング3の前方から左右の連通孔10、10に押し込むようにして挿入することで、ハウジング3に取り付けられるように構成されている(図5及び図6参照)。
蓋部26は、図1で示すように、ハウジング3の正面、すなわち、端子収容孔23を覆う部位である。蓋部26は、正面視でZ方向に比べてX方向に長い、XZ平面に沿った平板形状とされている(図8参照)。ソケットコネクタ1は、蓋部26を有することで、作業者が意図せずに端子5に触れてしまうことを防ぐとともに、異物の端子収容孔23への混入や、異物の端子5への衝突等によって、端子5の機能が低下してしまうような事態を防ぐことができる。
蓋部26には、第1の端子収容孔側開口25A及び第2の端子収容孔側開口25Bに対応して、蓋部26をY方向に貫通する複数の端子導入部29が形成されている(図1、図7及び図9参照)。端子導入部29は、第1の端子収容孔側開口25A及び第2の端子収容孔側開口25Bと比べて小さな開口面積で形成されている。さらに、端子導入部29は、端子5に対してプラグコネクタ接触片を適切な位置に誘導するように配置されている。そして、端子導入部29は、前面の開口の側が逆四角錐台形状の傾斜面とされている。ソケットコネクタ1は、端子導入部29を有することで、より容易かつより確実にプラグコネクタ接触片を差し込めるようになる。
変形規制部27は、係止ばね部11の挙動を変化させる部位である。変形規制部27は、背面視で、角のあるU字形状とされており、蓋部26のX方向における最外端かつZ方向における上側から後方に向かって伸長している。図6で示すように、変形規制部27は、Y方向において、ハウジング3に取り付けられた際に、変形空間14に進入する長さを有している。そして、変形規制部27は、収容完了状態における係止ばね部11の位置によって形成される変形空間14のZ方向における長さに対応した高さを有している。したがって、変形規制部27は、係止ばね部11の係止突部18が平型導体2の係止孔2cに確実に嵌合した収容完了状態において、変形空間14に進入することができる。
リテーナ4の変形規制部27は、変形空間14内に進入することによって、係止ばね部11の変形を規制する。したがって、平型導体2をソケットコネクタ1から引き抜こうとしても、係止ばね部11の浮き上がりを防ぐように変形が規制されているので、係止ばね部11は、容易には撓まない。よって、係止突部18と係止孔2cとの係止状態が解除されにくくなり、平型導体2がソケットコネクタ1から抜け落ちることを防ぐことができる。
変形規制部27の先端、すなわち、Y方向における後端には、被干渉部30が形成されている。被干渉部30は、弾性変形して変形空間14に位置している係止ばね部11に対して接触するように構成されている。そして、被干渉部30は、図5で示す状態から、変形空間14に進入する際に、そこに係止ばね部11が存在すると、これが突っ支い棒の形となって干渉し、これ以上は、後方に進入することができなくなる。したがって、係止ばね部11が変形空間14に向かって弾性変形している状態、すなわち、収容完了状態に至っていない状態では、ハウジング3に対してリテーナ4を確実に取り付けることができない。よって、ハウジング3に対するリテーナ4の装着状態を観察することで、ハウジング3に対して平型導体2の挿入が完全か否かを検知することができる。
治具当接部28は、ハウジング3に取り付けられたリテーナ4を取り外すための部位である。治具当接部28は、その板面がソケットコネクタ1の背面と対向する矩形状の底面を有しており(図4参照)、蓋部26のX方向における最外端かつZ方向における下側から後方に向かって伸長する角筒形状とされている(図5及び図6参照)。治具当接部28は、変形規制部27と比べて僅かにY方向に短く形成されている。図6で示すように、治具当接部28は、ハウジング3に対してリテーナ4が確実に取り付けられた状態においても、係止突部18とは接触しないように構成されている。そして、治具当接部28は、連通孔10の底面から平型導体受け面12までのZ方向における長さよりも僅かに短く形成されている。したがって、治具当接部28は、平型導体挿通部9に挿入された平型導体2よりも下方の連通孔10に進入することができる。
これによって、治具当接部28は、リテーナ4がハウジング3に取り付けられた状態において、ハウジング3の後方の外部空間から治具が操作可能な連通孔10の内部に位置している。そして、治具当接部28に対して治具の先端が突き当たるようにして前方に向かって押し付けられると、リテーナ4は、ハウジング3から取り外される。
このように、本実施形態のソケットコネクタ1において、ハウジング3に取り付けられたリテーナ4を取り外すためには、ハウジング3の連通孔10に治具を挿入した上でリテーナ4の治具当接部28を前方に向かって押すことが必要とされている。このため、本実施形態によれば、作業者が意図せずにリテーナ4とハウジング3との嵌合状態を解除してしまうことを防ぐことができる。
図5で示すように、治具当接部28には、X方向における内面側の前側及び後側をそれぞれX方向に貫通する仮止め孔28a、28aが形成されている。仮止め孔28a、28aは、Z方向において、ハウジング3の連通孔10のX方向における内面側に形成されている仮止め凸部10a、10aに対応する位置に形成されている。そして、仮止め孔28a、28aには、ハウジング3に対するリテーナ4の着脱の途中に、変形規制部27と係止ばね部11とがY方向で重なっていない状況下で仮止め凸部10a、10aが嵌合する。したがって、リテーナ4をハウジング3から完全には取り外さない仮止めの状態で、係止ばね部11を変形空間14に変形可能な状態とすることができる。
Z方向において、変形規制部27と治具当接部28との間には、治具挿入孔31が形成されている。治具挿入孔31は、Y方向に伸長しており、蓋部26もY方向に貫通している(図8参照)。治具挿入孔31は、リテーナ4がハウジング3に取り付けられた状態において、係止ばね部11に対応して位置している(図6参照)。したがって、ソケットコネクタ1は、リテーナ4がハウジング3に取り付けられると、変形規制部27が変形空間14に進入するとともに、治具挿入孔31には、係止ばね部11の治具操作部19が進入するように構成されている。
このように構成されるソケットコネクタ1では、治具を蓋部26から治具挿入孔31に挿入して治具操作部19に接触させることができる。その際に、リテーナ4を仮止めの状態としておくことで、治具によって治具操作部19を操作して、係止ばね部11を変形空間14に持ち上げることができる。これによって、平型導体2の係止孔2cと係止突部18との嵌合状態が解除され、ハウジング3に抜け止めされていた平型導体2をハウジング3から引き抜くことができる。
図6で示すように、変形規制部27と治具当接部28との間かつ治具挿入孔31と係止ばね部11との嵌合に干渉しないY方向における前側には、連結補強部31aが形成されていても良い。連結補強部31aは、変形規制部27と治具当接部28とを上下で連結している。リテーナ4は、連結補強部31aを有することで、変形規制部27及び治具当接部28が連通孔10に挿入される際に撓み変形が生じることを防ぐことができる。よって、リテーナ4は、連結補強部31aを有することで、変形規制部27及び治具当接部28を円滑に連通孔10に挿入することができる。
端子5
端子5は、導電性金属片でなる電気伝導体である。端子5は、ハウジング3の前方から押し込まれるようにして端子収容孔23に挿入される(図3参照)。ソケットコネクタ1は、複数の端子5を有しており、複数の端子5は、平型導体2とプラグコネクタとを導通接続する。複数の端子5は、図2等で示すように、複数の第1の端子5Aと、複数の第2の端子5Bとを有して構成されている。第1の端子5Aと、第2の端子5Bとでは、形状が異なるものの、機能としては同様の場合が多い。したがって、ここでは、第1の端子5Aと第2の端子5Bとで特徴的なことについては、それぞれ符号「A」と「B」とを付して説明し、それ以外については、端子5としてまとめて説明する。
図2で示すように、端子5(第1の端子5A及び第2の端子5Bの各々)は、固定部32と、平型導体側端子部33と、「接続対象物側端子部」としてのプラグコネクタ側端子部34とを有している。端子5は、その構成の大部分がYZ平面に沿った平板形状とされている。そして、プラグコネクタ側端子部34は、そのYZ平面から屈曲することで形成されている。他方で、固定部32及び平型導体側端子部33は、プラグコネクタ側端子部34の後端から後方に向かって伸長している。固定部32は、図3で示すように、ハウジング3の端子収容孔23の後端に形成されている端子固定溝に挿入されることで、端子5をハウジング3に固定している。平型導体側端子部33は、端子収容孔23の後端と平型導体挿通部9とが連通する箇所に挿入されることで、平型導体挿通部9に露出している。
図2及び図3で示すように、平型導体側端子部33は、平型導体側弾性腕35と、平型導体側接触部36とを有している。平型導体側端子部33は、平型導体2の上面2Aに形成された平型導体接触部2aと導通接続する部位である。平型導体側端子部33は、第1の端子5Aと第2の端子5BとがX方向に交互となるように配置されている。
図3で示すように、平型導体側弾性腕35は、平型導体挿通部9の上側かつ前端の側から後方に向かって伸長している。平型導体側弾性腕35は、平型導体挿通部9に挿入される平型導体2の上方に位置している。平型導体側弾性腕35は、先(後)端側が特にZ方向に弾性変形するように構成されている。平型導体側接触部36は、平型導体側弾性腕35の先端に、平型導体側弾性腕35から下方に突出するように形成されている。平型導体側接触部36は、平型導体挿通部9に挿入される平型導体2の上面2Aよりも下方となるように配置されている。したがって、平型導体挿通部9に挿入された平型導体2は、平型導体側接触部36からの押圧力を受けて、平型導体受け面12との間に挟まれた状態となる。平型導体側端子部33は、このように構成されることで、平型導体側接触部36が平型導体接触部2aを押圧して導通接触するように構成されている。
ここで、収容完了状態では、平型導体側端子部33が平型導体接触部2aを押圧する方向(すなわち、Z方向における下方)は、係止ばね部11の押圧部17が平型導体2を押圧する方向(図5及び図6参照)と同一である。このため、ソケットコネクタ1では、押圧部17が平型導体2を押圧することによって、平型導体側端子部33に加わる荷重が軽減され、平型導体側端子部33に損傷が生じることを防ぐことができる。
他方で、平型導体側端子部33が平型導体接触部2aを押圧する方向は、係止ばね部11の押圧部17が平型導体2を押圧する方向とは反対であっても良い。こうすることで、平型導体側端子部33と平型導体2との接圧を高めることができる。
プラグコネクタ側端子部34は、プラグコネクタに形成されたプラグコネクタ接触片と導通接続する部位である。プラグコネクタ側端子部34は、図3で示すように、端子収容孔23に収容されている。上述のように、端子収容孔23は、仕切り壁24によって、上下に仕切られている(図7参照)。そして、プラグコネクタ側端子部34は、図3で示すように、第1の端子5Aが上側に位置する第1の端子収容孔23Aに収容され、第2の端子5Bが下側に位置する第2の端子収容孔23Bに収容されている。すなわち、図9でも示すように、「端子配列方向」としてのX方向で隣り合う第1の端子5Aのプラグコネクタ側端子部34と第2の端子5Bのプラグコネクタ側端子部34は、X方向に対する交差方向であるZ方向に並んで位置している。
このように、第1の端子5Aと第2の端子5Bとによる一対のプラグコネクタ側端子部34は、「端子配列方向」であるX方向ではなく、「端子配列方向」とは交差方向であるZ方向に並んで配置されている。このため、X方向で隣り合うプラグコネクタ側端子部34どうし(隣り合う第1の端子5Aどうし及び隣り合う第2の端子5Bどうし)の間隔が広くなる。よって、本実施形態によれば、隣り合うプラグコネクタ側端子部34が接触することを防ぐことができるとともに、X方向で隣り合うプラグコネクタ側端子部34を仕切るハウジング3による絶縁壁を形成する領域を充分に確保することができる。さらに、X方向で、複数の端子5の間隔を縮めることもできる。よって、本実施形態によれば、特にX方向でのソケットコネクタ1の小型化をすることができる。そして、より狭い間隔で配列されている平型導体接触部2aに対応することもできる。
図9で示すように、第1の端子5Aのプラグコネクタ側端子部34は、平型導体2における上面2Aの側に位置し、第2の端子5Bのプラグコネクタ側端子部34は、上面2Aとは反対側の下面2Bの側に位置している。すなわち、ソケットコネクタ1は、第1の端子5Aのプラグコネクタ側端子部34と第2の端子5Bのプラグコネクタ側端子部34とが平型導体2を上下で挟む配置であるように構成されている。これによって、「端子配列方向」に対する交差方向、例えばZ方向に無用にソケットコネクタ1が大型化をすることがない。さらに、第1の端子5Aと第2の端子5Bとで、平型導体側端子部33とプラグコネクタ側端子部34との間における伝送線路の長さが同等となり、導通抵抗に極端に差が出るような不具合も生じない。そして、平型導体2の板厚方向でのソケットコネクタ1の大型化を防いで、端子配列方向でのソケットコネクタ1の小型化をすることができる。
しかしながら、第1の端子5Aと第2の端子5Bとによる一対のプラグコネクタ側端子部34の配置は、「端子配列方向」に対する交差方向であれば良く、第1の端子5Aと第2の端子5Bとが平型導体2の上下のいずれかに偏って配置されていても良い。
プラグコネクタ側端子部34は、壁部37と、受け部38と、弾性接触片39(図10等参照)とを有している。壁部37は、プラグコネクタ側端子部34のX方向及びZ方向における外周を構成している。壁部37は、端子5を構成する金属片がY方向を軸に屈曲することで形成されている。壁部37は、第1の端子5Aにおいては、上側と左右両側とに形成されており、第2の端子5Bにおいては、上側と右側とに形成されている。壁部37は、プラグコネクタ側端子部34の撓み変形を防いで、弾性接触片39を端子収容孔23に収容し、プラグコネクタ接触片を端子収容孔23に円滑に挿入させる機能を有している。受け部38は、上側の壁部37における下側面に形成されている。受け部38は、下方に向かって突出する半球形状とされている。受け部38は、弾性接触片39によって押圧されたプラグコネクタ接触片を受け止める機能を有している。
弾性接触片39は、プラグコネクタ接触片と導通接触する部位である。図10で示すように、弾性接触片39は、基端部40と、ばね部41と、接触部42と、ばね部変形抑制部43とを備えている。弾性接触片39は、ばね部変形抑制部43以外の部分において、「板幅方向」がX方向で、「板厚方向」がZ方向で、「長手方向」としてのY方向に伸長するように配置されている。弾性接触片39は、ばね部変形抑制部43の領域が他の領域と比べて広幅となっている1枚の金属片が曲げ加工されることで形成されている。
基端部40は、Y方向における後端に位置している。基端部40は、平面部44を有している。平面部44は、XY平面に沿っており、X方向に比べてY方向により長く伸長している。ばね部41は、基端部40からY方向における前方に向かって片持ち梁状に伸長している。ばね部41は、先(前)端側が特にZ方向に弾性変形するように構成されている。接触部42は、プラグコネクタ接触片と接触する部位である。接触部42は、ばね部41の前側の上側面に設けられており、上方に向かって突出する半球形状とされている。
ばね部変形抑制部43は、基端部40からばね部41のY方向における中間位置にかけて弾性接触片39の板幅方向(X方向)の一方側を基端部40の板面(XY平面)に対する交差方向、すなわち、Z方向に屈曲して形成されている。上述のように、ばね部41は、特にZ方向に弾性変形するように構成されている。これに対し、ばね部変形抑制部43がZ方向に伸長するように形成されている。これによって、ばね部変形抑制部43は、ばね部41の板厚方向(Z方向)への撓み変形を抑制することができる。
一般に、接続端子の接触片が舌片形状である薄板ばねでは、ばね定数が小さい。すなわち、プラグコネクタ接触片と導通接続する接触片に薄板ばねを用いると、柔らかいばねとなるので、接続端子間の接触圧力(接圧)が高くなりにくい。これを解決するために、接触片の幅(板幅)を広げたり、厚み(板厚)を増したりすると、接続端子の大型化、ひいては接続端子を収容するコネクタの大型化が引き起こされてしまう。
これに対し、本実施形態によれば、弾性接触片39は、基端部40からばね部41のY方向における中間位置にかけて、弾性接触片39のX方向の一方側をZ方向に屈曲して形成されるばね部変形抑制部43を備えている。このため、本実施形態によれば、ばね部41のばね定数を大きくすることでその板厚方向への撓み変形を抑制して、弾性接触片39の接圧を高めることができる。そして、その際に、弾性接触片39の板幅を広げたり、板厚を増したりすることで、端子5及びソケットコネクタ1の大型化を引き起こすことがない。
ばね部41は、図10で示すように、基端部40からZ方向に第1の長さL1を有している。他方で、ばね部変形抑制部43は、基端部40からZ方向に第2の長さL2を有している。そして、第2の長さL2は、第1の長さL1よりも短い。このため、ばね部変形抑制部43は、Z方向において、ばね部41が伸長する範囲内に収まっている。よって、本実施形態によれば、特にZ方向に端子5及びソケットコネクタ1の大型化を引き起こすことなく、弾性接触片39の接圧を高めることができる。さらに、接触部42を押し下げてプラグコネクタ側端子部34に挿入されるプラグコネクタ接触片は、第2の長さL2が第1の長さL1よりも短いことで、ばね部変形抑制部43と干渉せずにその上方に重なるように奥まで進入することができる。よって、本実施形態によれば、プラグコネクタ側端子部34とプラグコネクタ接触片との有効嵌合長を確保することができる。
さらに、ばね部変形抑制部43は、ばね部41におけるX方向の最大幅Wm(図9参照)の範囲内に収まる形状とされている。このため、本実施形態によれば、X方向に端子5及びソケットコネクタ1の大型化を引き起こすことなく、弾性接触片39の接圧を高めることができる。
そして、ばね部41は、図10で示すように、平面部44から傾斜して伸長するように構成されている。このため、ばね部41と基端部40との間には、他の構成及び空間が必要ない。よって、本実施形態によれば、特にY方向に端子5及びソケットコネクタ1の大型化を引き起こすことなく、弾性接触片39の接圧を高めることができる。
変形例
図6等で示す変形規制部27は、変形空間14のZ方向における長さと比べて僅かに高く形成されていても良い。この場合において、変形規制部27は、変形空間14に進入する部位について、その前後方向で同じ高さを有していても良く、その前端(連結補強部31aの側)付近において、変形空間14のZ方向における長さと比べて僅かに高く形成されていても良い。ハウジング3の側についても、上側面部16は、後方に向かって上方に傾斜する傾斜面として形成されていても良い。これらの構成によって、上側面部16は、平型導体2の収容完了状態で、ハウジング3に取り付けられるリテーナ4によって押し下げられるように機能する。
このように構成された変形規制部27は、リテーナ4をハウジング3に取り付けると、変形空間14に進入して、係止ばね部11を変形空間14とは反対側、すなわち、Z方向における下方に向けて弾性変形させる。これによって、係止ばね部11は、係止突部18と係止孔2cとの係止量が増大する方向に撓む。このため、さらに、係止突部18と係止孔2cとの係止状態が解除されにくくなり、平型導体2がソケットコネクタ1から抜け落ちることを防ぐことができる。
さらに、変形規制部27は、係止ばね部11の上側面部16を押し下げて、係止ばね部11を平型導体2に向けて撓ませる。そして、押圧部17が平型導体2を平型導体受け面12に押し付けるので、平型導体2は、押圧部17と平型導体受け面12との間で挟まれるように保持される。したがって、平型導体2は、係止ばね部11によるより高い保持力によって、平型導体収容部6の内部でのがたつきを防ぐことができる。
1 ソケットコネクタ(コネクタ)
2 平型導体
2A 上面(第1の面)
2B 下面(第2の面)
2a 平型導体接触部
2b 側縁
2c 係止孔(係止部)
3 ハウジング
4 リテーナ
5 端子
5A 第1の端子
5B 第2の端子
6 平型導体収容部
7 嵌合部
8 端子収容部
9 平型導体挿通部
10 連通孔
10a 仮止め凸部
11 係止ばね部
12 平型導体受け面
13 開口部
14 変形空間
15 弾性腕部
16 上側面部
17 押圧部
18 係止突部
19 治具操作部
20 嵌合周壁
21 操作部
22 嵌合突片
23 端子収容孔
23A 第1の端子収容孔
23B 第2の端子収容孔
24 仕切り壁
25A 第1の端子収容孔側開口
25B 第2の端子収容孔側開口
26 蓋部
27 変形規制部
28 治具当接部
28a 仮止め孔
29 端子導入部
30 被干渉部
31 治具挿入孔
31a 連結補強部
32 固定部
33 平型導体側端子部
34 プラグコネクタ側端子部(接続対象物側端子部)
35 平型導体側弾性腕
36 平型導体側接触部
37 壁部
38 受け部
39 弾性接触片
40 基端部
41 ばね部
42 接触部
43 ばね部変形抑制部
44 平面部
L1 第1の長さ
L2 第2の長さ
Wm 最大幅
X 幅方向、左右方向(板幅方向、端子配列方向)
Y 奥行き方向、前後方向(長手方向)
Z 高さ方向、上下方向

Claims (4)

  1. 接続対象物と導通接触する弾性接触片を有する端子を備えるコネクタにおいて、
    前記弾性接触片は、
    基端部と、
    前記基端部から片持ち梁状に伸長するばね部と、
    前記ばね部に設けられ前記接続対象物と接触する接触部と、
    前記基端部から前記ばね部の長手方向における中間位置にかけて前記弾性接触片の板幅方向の一方側を前記基端部の板面に対する交差方向に屈曲して形成されており、前記ばね部の板厚方向への撓み変形を抑制するばね部変形抑制部とを備えることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記ばね部は、前記基端部から前記交差方向に第1の長さを有しており、
    前記ばね部変形抑制部は、前記基端部から前記交差方向に第2の長さを有しており、
    前記第2の長さは、前記第1の長さよりも短い
    請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記ばね部変形抑制部は、前記ばね部における前記板幅方向の最大幅の範囲内に収まる形状である
    請求項1又は請求項2記載のコネクタ。
  4. 前記基端部は、前記長手方向に伸長する平面部を有し、
    前記ばね部は、前記平面部から傾斜して伸長する
    請求項1〜請求項3いずれか1項記載のコネクタ。
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