JP2021021842A - 投影光学系およびそれを用いた表示装置 - Google Patents

投影光学系およびそれを用いた表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】表示素子と光学素子との間の距離を十分に確保しながら、色収差を補正して高品位な画像を形成することが可能な投影光学系を提供する。【解決手段】表示素子(101)からの光束を導光素子(1004)に入射させる投影光学系であって、光学プリズム(103)と少なくとも一つのレンズ群(102)とから構成され、光学プリズムは、少なくとも三つの光学面(103a、103b、103c)を有し、表示素子からの光束はレンズ群を介して光学プリズムに入射し、光学プリズムの内部で複数回反射して射出した光束は射出瞳に入射し、レンズ群は、n個の光学素子から構成され、n個の光学素子のそれぞれの光学パワーφ1…φn、アッベ数ν1…νnは、所定の条件式を満足する。【選択図】図1

Description

本発明は、表示素子からの光束を導光素子に入射させる投影光学系に関する。
従来、表示素子に表示された画像を投影光学系と導光素子とを介して観察者の眼に投影する表示装置が知られている。特許文献1には、表示素子からの光束を導光素子に入射させるプリズムと、プリズムと表示素子との間に配置された正のパワーを有する光学素子とを備えた光学系が開示されている。特許文献2には、表示素子とプリズムとの間に2つのレンズが配置された光学系が開示されている。
特開2001−242412号公報 米国特許第6147807号明細書
しかしながら、特許文献1に開示された光学系では、正のパワーを有する光学素子により色収差が発生するため、光学性能が劣化する。また特許文献1に開示された光学系では、瞳とプリズムとの間に色収差補正のための光学素子が更に設けられており、部品点数が増加する。特許文献2に開示された光学系では、表示素子とプリズムとの間に配置されている2つのレンズは共に正のパワーを有するが、色収差の補正が行われていないため、色収差の発生により観察画像が劣化する。
そこで本発明は、表示素子と光学素子との間の距離を十分に確保しながら、色収差を補正して高品位な画像を形成することが可能な投影光学系および表示装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての投影光学系は、表示素子からの光束を導光素子に入射させる投影光学系であって、光学プリズムと少なくとも一つのレンズ群とから構成され、前記光学プリズムは、少なくとも三つの光学面を有し、前記表示素子からの前記光束は前記レンズ群を介して前記光学プリズムに入射し、前記光学プリズムの内部で複数回反射して射出した光束は射出瞳に入射し、前記レンズ群は、n個の光学素子から構成され、前記n個の光学素子のそれぞれの光学パワーφ…φ、アッベ数ν…νは、所定の条件式を満足する。
本発明の他の側面としての表示装置は、表示素子と前記投影光学系とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、表示素子と光学素子との間の距離を十分に確保しながら、色収差を補正して高品位な画像を形成することが可能な投影光学系および表示装置を提供することができる。
実施例1における表示装置の断面図である。 実施例1における光学パワー配置の説明図である。 実施例1における色消しレンズ配置の説明図である。 実施例2における表示装置の断面図である。 実施例3における表示装置の断面図である。 数値実施例1における表示装置の断面図である。 数値実施例2における表示装置の断面図である。 数値実施例3における表示装置の断面図である。 各実施例におけるヘッド部の説明図である。 実施例4における表示装置の構成図である。 数値実施例1の投影光学系における横収差図である。 数値実施例2の投影光学系における横収差図である。 数値実施例3の投影光学系における横収差図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明の実施例1の概要について説明する。本実施例は、表示素子に表示された画像を観察者の眼に投影する投影光学系およびそれを用いた表示装置に関する。表示装置は、表示素子と投影光学系と導光素子とを有し、表示素子から発せられた光束を投影光学系で画角光束に変換して導光素子へ入射させ、導光素子内部を導光した後に導光素子から射出し、観察者の眼に入射することにより、観察者に映像を表示する。
本実施例における投影光学系は、表示素子側からレンズ群と自由曲面プリズムの順で配置され、その先に射出瞳を形成する。そして、投影光学系の射出瞳を導光素子内部に配置し、投影光学系からの光束を導光素子へ入射させることにより、導光素子の小型化を図っている。また、投影光学系の射出瞳を導光素子の入射部と一致させて配置することにより、導光素子の内部に光束を充填させた状態で導光させる。このような構成により、本実施例の投影光学系は、色収差を良好に補正することができる。
ここで、本実施例における色収差補正について説明する。色収差は屈折面で生じ、色収差を小さく抑えるには屈折面への対処が必要である。本実施例において、屈折面は、自由曲面プリズムの入射/射出面、および、レンズ群の各レンズ面である。自由曲面プリズムの入射/射出面に関しては、自由曲面プリズムはその主たる光学パワーを反射面に持たせることで、入射/射出面を略平面にすることができる。このように、屈折面のパワーを小さくすることで、自由曲面プリズムでの色収差の発生を抑えることが可能である。レンズ群の各レンズ面に関しては、レンズ群内において色収差補正を行うことで、色収差を小さく抑えることが可能である。このように本実施例の投影光学系は、自由曲面プリズムとレンズ群とのそれぞれで色収差補正を行い、これら2つの光学素子群(自由曲面プリズムとレンズ群と)を組み合わせることで、色収差の発生を小さく抑え、高品位な画像を観察者に提供することができる。
まず、図1を参照して、本実施例における投影光学系を備えた表示装置の構成について説明する。図1は、本実施例における表示装置106の断面図である。表示装置106は、表示素子101、色消しレンズ(少なくとも一つのレンズ群)102、および、自由曲面プリズム(光学プリズム)103を有する。色消しレンズ102と自由曲面プリズム103とにより投影光学系が構成される。色消しレンズ102は、正レンズ102aと負レンズ102bとから構成される。
表示素子101から射出した光束は、色消しレンズ102を透過し、自由曲面プリズム103に入射する。表示素子101は、表示面と自由曲面プリズム103との間に配置されたカバーガラス101aを有する。自由曲面プリズム103は、透過面103a、反射透過面103b、および、反射面103cの三つの自由曲面(光学面)から構成される。表示素子101から射出し色消しレンズ102を透過した光束は、透過面103aを透過して入射した後、反射透過面103bにて全反射し、反射面103cに入射する。反射面103cで反射された光束は、反射透過面103bを透過して射出し、瞳(射出瞳)104に到達する。自由曲面プリズム103で複数回反射して射出した光束は、瞳104において略平行光束となっている。なお瞳104は、ヘッド部105に相当する中実物質内に配置されている。
図9は、ヘッド部105の説明図である。図9に示されるように、ヘッド部105は、表示装置106(すなわち投影光学系)から射出した光束を導光光学素子(導光板などの導光素子)に入射させる際に、導光光学素子と投影光学装置との間に配置され、両者を光学的に接続するための構造体である。中実物質とは、例えば光学ガラスや光学プラスチックのような、使用波長下で光学的に透明かつ屈折率nが1よりも大きい物質で満たされていることを意味する。
ここで、色収差補正の条件を考える。軸上色収差の収差係数Lおよび倍率色収差の収差係数Tは、以下の式(1)、(2)でそれぞれ表される。
式(1)、(2)において、hは軸上光束における瞳最外縁を通る光線高さ、hバーは軸外光束における主光線の高さをそれぞれ表す。また、φ…φ、ν…νは、n個の光学素子の光学パワー、アッベ数をそれぞれ表す。ここで、色消しレンズ102の複数の光学素子(n個の光学素子)の間隔が非常に近い場合、以下の式(3)、(4)が成立する。
すなわち複数の光学素子の間隔が非常に近い場合、式(1)、(2)は、以下の式(5)のように表される。
式(2)に関しては、複数の光学素子においてhバーが同じであれば良い。このため、テレセントリック性を有する色消しレンズである場合にも、式(4)が成立する。実際には、式(5)で表される数値が小さくなれば、色収差の発生は小さくなるため、範囲を指定して以下の条件式(6)を満足することにより、色消しレンズ102における色収差を小さくすることができる。
条件式(6)の下限または上限を超えると、色消しレンズ102での色収差補正が過補正または補正不足となる。色消しレンズ102で色収差が残ると、観察者が観察する画像に色収差が残り、観察画像が劣化する。
好ましくは、条件式(6)の数値範囲は、以下の条件式(6a)を満足するように設定される。
より好ましくは、条件式(6a)の数値範囲は、以下の条件式(6b)を満足するように設定される。
また好ましくは、式(3)が成り立つための条件式として、以下の条件式(7)を満足する。
|TH/fl|<0.5 … (7)
条件式(7)において、THは、色消しレンズ102における光線の入射面と射出面との間隔(距離)、すなわち色消しレンズ102のうち最も表示素子101に近い面の面頂点と、最も表示素子101から遠い面の面頂点との間隔である。本実施例において、間隔THは色消しレンズ102のレンズ厚である。flは、色消しレンズ102の焦点距離である。条件式(7)を満足することにより、色消しレンズ102において正レンズ102aと負レンズ102bとが隣接する貼り合わせ構成が成り立つ。また、本実施例のような貼り合わせレンズ(接合レンズ)以外でも、色消しレンズ102内における最も表示素子側の面と最も瞳側の面との間隔THを小さくすることで、複数の光学素子が隣接する構成を成立させることができる。
より好ましくは、条件式(7)の数値範囲は、以下の条件式(7a)を満足するように設定される。
|TH/fl|<0.4 … (7a)
また好ましくは、式(4)が成り立つ条件の一つであるテレセントリック性を示す条件として、以下の条件式(8)を満足する。
0<α<10 … (8)
条件式(8)において、α(deg)は、表示素子101から射出し射出瞳へ入射する各画角光束を定義したとき、表示素子101から射出する主光線のうち、画角中心光束の主光線とのなす角度が最も大きくなったときの角度(最大角度)である。ここで、画角中心光束の主光線とは、角度中心となる光束の主光線、すなわち中心画角主光線である。条件式(8)は、色消しレンズ102において、テレセントリック性の高い光学配置であることを意味する。このような条件を満足することにより、色消しレンズ102において、倍率色収差を小さく抑えることが可能になる。
また好ましくは、以下の条件式(9)を満足する。
0.1<|φ/φ|<0.8 … (9)
条件式(9)において、φは色消しレンズ102の光学パワー、φは投影光学系の全系の光学パワーである。色消しレンズ102の光学パワーφが一定以上の大きさの際に色収差の発生が大きくなり、色収差補正が必要となる。条件式(9)の下限を超えると、色消しレンズ102の光学パワーφが小さくなり、色消しレンズ102で発生する色収差が小さい。上限を超えると色消しレンズ102による色収差の補正が困難になる。
より好ましくは、条件式(9)の数値範囲は、以下の条件式(9a)を満足するように設定される。
0.1<|φ/φ|<0.6 … (9a)
本実施例のレンズ群である色消しレンズ102は、負レンズ102bと正レンズ102aとの貼り合わせレンズ(接合レンズ)である。ここで、正レンズ102aにおける光学パワー、アッベ数をそれぞれφ102a、ν102a、負レンズ102bにおける光学パワー、アッベ数をφ102b、ν102bとする。このとき、本実施例の色消しレンズ102は、以下の式(10)を満足する。
(φ102a/ν102a)+(φ102b/ν102b)=−0.00142 … (10)
式(10)は、条件式(6)を満足するため、色収差の発生を小さくすることができる。
また色消しレンズ102において、fl=28.99mm、TH=5.3mmであるため、以下の式(11)が成立する。
|TH/fl|=0.183 … (11)
式(11)は、条件式(7)を満足する。
また光線の射出角(最大角度α)に関し、以下の式(12)が成立する。
α=5.744 … (12)
式(12)は条件式(8)を満足するため、倍率色収差の発生を小さくすることができる。
また、全系の光学パワーφは0.0716、色消しレンズ102の光学パワーφは0.0345であるため、以下の式(13)が成立する。
|φ/φ|=0.48 … (13)
式(13)は、条件式(9)を満足する。
なお、本実施例における色消しレンズ102は、負レンズ102bと正レンズ102aとの貼り合わせによる正のパワーを有するレンズであるが、これに限定されるものではない。色消しレンズ102を構成するn個のレンズのそれぞれの硝材のアッベ数をν、ν・・・ν、光学パワーをφ’、φ’…φ’とするとき、φ’/νが負となる光学素子と、正となる光学素子の両方を有する全てのレンズを含む。例えば凹レンズ(負レンズ102b)の代わりに、正レンズ102aの表面上にDOE素子を載せた光学素子などを用いてもよい。また、3つ以上のレンズを貼り合わせた光学素子や、正レンズと負レンズとを分離したレンズ群を用いてもよい。また、色消しレンズ全体の光学パワーが負であってもよい。
また、条件式(8)を満足するには、色消しレンズ102においてテレセントリック性の高い光学配置が必要となる。色消しレンズ102は、本実施例のように自由曲面プリズム103と表示素子101との間に配置される構成に限定されるものではなく、瞳104と自由曲面プリズム103との間に配置してもよい。ただし、瞳104と自由曲面プリズム103との間に色消しレンズ102を配置する場合、画角の大きな光束に対し条件式(8)を成立させることは難しい。このため、色消しレンズ102の配置は、自由曲面プリズム103と表示素子101との間にあることが好ましい。
また、色消しレンズ102が正のパワーを有し、かつ2枚のレンズから構成されている場合、メニスカスの負レンズ(メニスカスレンズ)と両凸の正レンズとの組み合わせであることが好ましい。このような組み合わせにより、負レンズの主平面と正レンズの主平面との距離が近くなり、式(3)を成立させることが容易になる。色消しレンズ102が負のパワーである場合、同様の理由で、両凹の負レンズとメニスカスの正レンズ(メニスカスレンズ)との組み合わせであることが好ましい。
また、色消しレンズ102と同様に、他の一つの光学素子である自由曲面プリズム103でも、色収差の発生を小さくする必要がある。ここで、自由曲面プリズム103の各光学面において、中心画角主光線との交点におけるyz平面内の光学パワーφを、各交点における光学面の曲率半径をRとして、以下の式(14)のように定義する。
φ=(n−1)/R … (14)
式(14)において、nは自由曲面プリズム103を構成する媒質の屈折率である。自由曲面プリズム103において、色収差は透過面においてのみ発生する。透過面で発生する色収差を小さくするには、入射面と射出面で色収差をキャンセルさせる、または、入射面と射出面の光学パワーを小さくして色収差発生そのものを小さくする必要がある。ただし、入射面や射出面にパワーを持たせ、発生する色収差をキャンセルする構成は、後述のように、収差補正の観点から好ましくない。このため、自由曲面プリズム103の透過面の光学パワーを小さくする構成が好ましい。
そこで本実施例において、好ましくは、自由曲面プリズム103への入射面におけるyz平面内の光学パワーφ、射出面におけるyz平面内の光学パワーφに対し、以下の条件式(15)、(16)を満足することが好ましい。
−0.01<φ<0.01 … (15)
−0.01<φ<0.01 … (16)
このような光学パワーを持たせることで、自由曲面プリズム103での色収差発生を抑えることができる。
本実施例における自由曲面プリズム103内において、透過面(入射面)103aと、反射透過面103bの透過部(射出面)でのみ色収差が発生する。ここで、透過面103aと中心画角主光線との交点における光学パワーφ103aと、反射透過面103bの透過部と中心画角主光線の交点における光学パワーφ103bは、yz平面内において以下の式(17)、(18)となる。式(17)、(18)は、条件式(15)、(16)を満足する。
φ103a=0.00557 … (17)
φ103b=0.00567 … (18)
次に、図2および図3を参照して、本実施例において複数の光学素子が必要な理由、すなわち自由曲面プリズム103だけでは色収差の発生を小さくする構成と光学パワー配置とが両立せず、色消しレンズ102が必要となることを説明する。図2は、光学パワー配置の説明図である。図3は、色消しレンズ配置の説明図である。なお、ここで説明するのは本実施例の紙面内断面(yz平面)における光学パワー配置である。また、瞳104の中心を通り、紙面内の画角光束のうち画角の中心を通り、かつ紙面奥行き方向の画角に対し同様に中心画角を通る光束を、中心画角主光線と定義する。
図2に示されるように、本実施例における光学系の光学パワーは、自由曲面プリズム103の各面の光学パワーと色消しレンズ102の光学パワーとから構成される。このため図2では、透過面103aと色消しレンズ102からなる合成の光学パワーをφ、反射透過面103bと反射面103cからなる合成の光学パワーをφとしている。また、瞳104と反射透過面103bとの間の距離をLF、色消しレンズ102と表示素子101との間の距離をBFと称する。
観察画角と表示素子101の大きさが決まっていると、投影光学系の全系の焦点距離(光学パワー)は決まってしまう。ここで、導光光学素子と投影光学系とを組み合わせることを考えると、導光光学素子の構成に合わせて距離LFを大きく、もしくは小さくしたい場合が考えられる。距離LFを大きくする、もしくは小さくするには、投影光学系の主平面位置を動かせばよい。また、自由曲面プリズム103において、主たる光学パワーは反射面103cにあり、自由曲面プリズム103の主平面位置はその近傍にあるとする。自由曲面プリズム103以外に光学素子が存在しない場合、投影光学系の全体の主平面は、自由曲面プリズム103の主平面位置と略一致する。すなわち、距離LFの大きさもほぼ決まってしまう。この状態で主平面位置を動かし、距離LFを変化させる場合、透過面103aもしくは反射透過面103bに光学パワーを与える必要がある。同様に、距離BFを大きくしたい場合にも、透過面103aもしくは反射透過面103bに光学パワーを与える必要がある。このように屈折面に光学パワーを与えた場合、2つの屈折面である透過面103aと反射透過面103bにキャンセル関係が成り立たない限り、色収差が発生する。ここで、全反射条件を満たすように大きく光束が斜めに入射する反射透過面103bに光学パワーを与えた場合、大きな偏心収差が生じ、光学性能が劣化する。このため、反射透過面103bの光学パワーは小さいことが好ましい。以上のように、自由曲面プリズム103単体で色収差を発生させずに、主平面を大きく動かすのは困難である。
図3(b)に示されるように、透過面103aや反射透過面103bに隣接してレンズを配置し、レンズとの間に色消し条件を成立させる手法もある。しかし、例えば図3(b)のように透過面103aに隣接してレンズを配置した場合、レンズによって103aに与えたはずの光学パワーφを減少させる働きとなり、主平面位置を大きく動かすことは難しい。
一方、本実施例の光学系では、反射透過面103bおよび透過面103aを極力光学パワーの小さい平面に近いものとしている。そして、表示素子101側に必要となる光学パワーφを自由曲面プリズム103から分離させ、色消しレンズ102にその光学パワーを代替させている(図3(c))。このとき、透過面103aは平面に近くなるため、色収差は非常に小さくなる。残る色消しレンズ102の持つ光学パワーφで発生する色収差は、色消しレンズ102単体での色消しを行うことで、投影光学系の全系での色収差の発生を抑える。光学パワーφを選ぶことで、投影光学系の主平面位置を変化させ、距離LFや距離BFを所定の長さにすることができる。また同時に、光学パワーφについて、反射透過面103bは平面に近い構成になるため、光学パワーφは、反射面103cのパワーと略一致する。このため、光学パワーφによる色収差はほぼ発生しない。
図1の光学系では、距離LFが投影光学系の全系の焦点距離に比較的近く、かつ表示素子101が配置しやすいように距離BFにある程度の値を持たせるため、光学パワーφ、φが共に正の値となる光学系となっている。ただし、パワー配置はこれに限定されるものではない。例えば距離LFを焦点距離よりも大きくしたい場合、光学パワーφとして、色消しレンズ102が負のパワーを有するように構成される。逆に、距離BFを大きくする必要がある場合、光学パワーφとして、自由曲面プリズム103の光学パワーが負になる場合もあり得る。
以上の構成により、前述の自由曲面プリズム103と色消しレンズ102それぞれで色収差補正を行い、この2つの光学素子群を組み合わせることで、色収差の発生を小さく抑え、高品位な画像を観察者に提供することが可能となる。
また本実施例において、色消しレンズ102は回転対称なレンズである。このため、自由曲面プリズム103において、yz平面内とxz平面に平行な断面内の焦点位置が大きく異なると非点収差が発生し、色消しレンズ102では補正ができない。このため、観察画像の劣化を招く。特に、自由曲面プリズム103の光学パワーは、前述のように、そのほとんどが反射面103cによるものであり、透過面103aと反射透過面103bは共に光学パワーの小さい面となる。このため、反射面103cにおいて非点収差を発生させないことが重要となる。
このように本実施例において、自由曲面プリズム103の少なくとも三つの光学面は、複数の透過面を含む。そして、自由曲面プリズム103の反射面103cは対称軸を有し、瞳104の中心と対称軸とを含む平面をyz平面、yz平面に直交しかつ中心画角主光線を含む平面をxz平面とそれぞれ定義する。そして、反射面103cと瞳104を通る画角光束の主光線との交点のうちyz平面内において最も瞳104から遠い位置における交点において、反射面103cのyz平面における曲率半径をRy、xz平面に平行な断面における曲率半径をRxとする。このとき、以下の条件式(19)を満足することが好ましい。
1<Ry/Rx<5 … (19)
条件式(19)の下限を下回ると、反射面103cに対し大きく斜めに入射する光束の非点収差を抑えることができない。一方、条件式(19)の上限を上回ると、xz平面に平行な断面内の光学パワーが強くなり、逆の非点収差が発生してしまう。このような曲率半径の関係が成り立つことで、反射面103cにおける非点収差の発生を抑えることができる。本実施例の自由曲面プリズム103では、Rx/Ry=1.74であり、式(19)の条件を満たしている。
また、負レンズ102bと正レンズ102aとの組み合わせで色消しレンズ102を構成する場合、表示素子101側に正レンズ102aを配置することが好ましい。このように色消しレンズ102を構成する複数のレンズを配置することにより、距離BFを確保するとともに、自由曲面プリズム103と色消しレンズ102との間隔も確保され、光学系を配置しやすくなる。
次に、図4を参照して、本発明の実施例2における投影光学系を備えた表示装置の構成について説明する。図4は、本実施例における表示装置の断面図である。
表示装置は、表示素子101、色消しレンズ(少なくとも一つのレンズ群)202、および、自由曲面プリズム(光学プリズム)203を有する。色消しレンズ202と自由曲面プリズム203とにより投影光学系が構成される。色消しレンズ202は、正レンズ202aと負レンズ202bとから構成される。自由曲面プリズム203は、透過面203a、反射透過面203b、および、反射面203cの三つの光学面を有する。なお本実施例において、実施例1と共通な符号が付された部材は、実施例1と同等の機能を有する。この点は、以下の各実施例についても、同様である。本実施例の投影光学系は、自由曲面プリズム203の面のうち、一つの面を平面とした実施例である。
実施例1では、自由曲面プリズム103を構成する三つの光学面において、透過面103aと反射透過面103bの光学パワーを小さくし、主たる光学パワーを反射面103cに持たせることで、自由曲面プリズム103全体で色収差を出さない構成としている。一方、本実施例では、自由曲面プリズム203の透過面203aを平面とし、この面に光学パワーを持たせないように構成されている。
図4に示されるように、本実施例の投影光学系は、実施例1と同様に、表示素子101から射出した光束が、色消しレンズ202および自由曲面プリズム203の順に配置された複数の光学素子を通過後、瞳104を形成する後絞り光学系である。また本実施例の投影光学系は、実施例1と同様に、本実施例の投影光学系における光束は、投影光学系を射出後に導光素子(導光光学素子)に入射し、導光素子内に瞳を形成する光学系となっている。
実施例1と同様に、色消しレンズ202内で発生する色収差を補正するため、正レンズ202aにおける光学パワー、アッベ数をそれぞれφ202a、ν202a、負レンズ202bにおける光学パワー、アッベ数をφ202b、ν202bとする。このとき、(φ202a/ν202a)+(φ202b/ν202b)=−0.00122であり、条件式(6)を満足する。
また、色消しレンズ102における光線の入射面(正レンズ202aの面)と射出面(負レンズ202bの面)との間の距離THと、色消しレンズ102の焦点距離flはそれぞれ、TH=5.3mm、fl=26.30mmである。このため、以下の式(20)が成立し、条件式(7)を満足する。
|TH/fl|=0.201 … (20)
また、表示素子101から射出する光束の主光線のうち、画角中心光束の主光線と成す角の最大角度α(deg)は、以下の式(21)で示され、条件式(8)を満足する。
α=7.717 … (21)
自由曲面プリズム203は、透過面203a、反射透過面203b、および、反射面203cの三つの光学面から構成され、透過面203aは平面である。このため、透過面203aにおける光学パワーφ203aは0となる。すなわち、自由曲面プリズム203で色収差が発生する面は反射透過面203bのみとなる。反射透過面203bの、透過部と中心画角主光線との交点におけるパワーφ203bは、以下の式(22)で示され、条件式(16)を満足する。
φ203b=0.00536 … (22)
このような構成により、透過面203aにおいて発生する色収差を無くし、反射透過面203bにおいて発生する色収差を小さくし、自由曲面プリズム203で発生する色収差を小さくすることができる。
また、投影光学系の全系の光学パワーφは0.0716、色消しレンズ202の光学パワーφは0.0345である。このため、以下の式(23)が成立し、条件式(9)を満足する。
|φ/φ|=0.53 … (23)
また本実施例によれば、自由曲面プリズム203を構成する三つの光学面のうち一つの面を平面とすることで、自由曲面プリズム203を製作する際の加工が容易になる。
次に、図5を参照して、本発明の実施例3における投影光学系を備えた表示装置の構成について説明する。図5は、本実施例における表示装置503の断面図である。
表示装置503は、表示素子101、色消しレンズ(少なくとも一つのレンズ群)502、および、自由曲面プリズム(光学プリズム)501を有する。色消しレンズ502と自由曲面プリズム501とにより投影光学系が構成される。自由曲面プリズム501は、透過面501a、反射面501b、501c、および、透過面501dの四つの光学面を有する。このように本実施例の投影光学系は、自由曲面プリズム501として、二つの面の自由曲面反射面と、二つの面の平面透過面とから成る自由曲面プリズム501と、色消しレンズ502とから構成される。
図5に示されるように、本実施例の投影光学系は、実施例1と同様に、表示素子101から射出した光束が、色消しレンズ502および自由曲面プリズム501の順に配置された光学素子を通過後、瞳104を形成する後絞り光学系である。また、実施例1と同様に、本実施例の投影光学系における光束は、投影光学系を射出後に導光素子(導光光学素子)に入射し、導光素子内に瞳104を形成する。具体的には、表示素子101から射出した光束は、色消しレンズ502を透過した後、自由曲面プリズム501の透過面501aから入射する。自由曲面プリズム501に入射した光束は、反射面501b、501cで反射した後、透過面501dから射出し、瞳104を形成する。
実施例1や実施例2などの三つの光学面からなる自由曲面プリズムに対し、本実施例における四つの光学面からなる自由曲面プリズムの場合、実施例1の光学パワーφに相当する光学パワーを二つの反射面501b、501cに分離して配置することができる。このため、一つの光学面ごとの光学パワーを小さくすることが可能になり、性能の向上が期待できる。ただし、四つの光学面の有効領域を確保するため、自由曲面プリズムが大きくなりやすい。
また本実施例の自由曲面プリズム501は、二つの反射面501b、501cを有するため、自由曲面プリズム501内での収差補正が行いやすい。このため本実施例の自由曲面プリズム501において、二つの透過面501a、501dはいずれも平面で構成されている。これにより、自由曲面プリズム501では、全ての屈折面に対し、以下の式(24)が成立し、条件式(15)、(16)を満足する。
φ=0 … (24)
本実施例において、色消しレンズ502に関し、正レンズ502aにおける光学パワー、アッベ数をそれぞれφ502a、ν502a、負レンズ502bにおける光学パワー、アッベ数をφ502b、ν502bとする。このとき、以下の式(25)が成立し、条件式(6)を満足する。
(φ502a/ν502a)+(φ502b/ν502b)=−0.00116 … (25)
このような色消しレンズ502と自由曲面プリズム501とを組み合わせることで、投影光学系503の全体での色収差発生を抑えることが可能になる。
また、色消しレンズ502における正レンズ502a(光線入射面)と負レンズ502b(射出面)との間の距離TH(mm)と、色消しレンズ102の焦点距離fl(mm)はそれぞれ、以下の式(26)、(27)のとおりであり、条件式(7)を満足する。
TH=4.8 … (26)
fl=−1783 … (27)
また、表示素子101から射出する光束の主光線のうち、色消しレンズ102の光軸と成す最大角度α(deg)は、以下の式(28)のとおりであり、条件式(8)を満足する。
α=2.27deg (28)
次に、図10を参照して、本発明の実施例4における表示装置について説明する。図10は、本実施例における表示装置1000の構成図である。表示装置1000は、例えば、前述の各実施例の投影光学系のいずれかを有する。
表示素子1001を射出した光束1006aは、投影光学系1002を介して射出瞳を形成し、ヘッド部1003へ入射する。そして光束1006aは、投影光学系1002の射出瞳と、導光素子の入射部1007とが一致するように配置された導光素子1004により、平板内部を反射しながら導光される。導光素子1004から射出した光束1006bは、観察者の眼1005に入射し、観察者により二次元画像として観察される。このように、投影光学系1002の射出瞳を導光素子1004の入射部1007と一致させて配置することにより、導光素子1004の内部に光束を充填させた状態で導光させる。これにより観察者は、切れ目のない画像を観察することが可能となる。
また本実施例において、導光素子1004の内部を全反射を繰り返しながら導光することで、光量の低下が少ない、明るい画像を観察者に提供することができる。また導光素子1004は、光学パワーを有さない平面のみで形成されている。このような構成により、投影光学系1002により形成された画角を、導光素子1004を介してそのままの画角として観察者に提供することが可能となる。
次に、実施例1〜3のそれぞれに相当する数値実施例1〜3について説明する。各実施例の説明では、光源側の光路から順に説明を行っているが、各数値実施例では投影光学系の瞳位置側から逆に光線を追跡した形での記述とする。
表1乃至表9は、各数値実施例を記述する。記述に際して、絶対座標系の基準をGlobal原点として表記する。なお、表1乃至表3は実施例1、表4乃至表6は実施例2、表7乃至表9は実施例3にそれぞれ対応する。絶対座標系における3次元の座標軸をZ軸、Y軸、X軸とし、各軸は以下のように定義される。
Z軸:第0面の中心から第1面の中心(絶対座標原点)を通る直線で、この方向を正とする
Y軸:第1面中心(絶対座標原点)を通り、Z軸に対し反時計回りに90度をなす直線
X軸:原点を通り、Z軸及びY軸に垂直となる直線
また、光学系を構成する第i面の面形状に関しては、ローカル座標系を設定し、ローカル座標系に基づく関数により表現する。第i面のYZ面内でのチルト角は、絶対座標系のZ軸に対して、反時計周りを正とした角度θgi(deg)で表される。本実施例において、チルト角は、YZ面内のみに設定されている。第i面のローカル座標系(x,y,z)のy軸、z軸は、絶対座標系のYZ面内にあり、YZ面内で、角度θgiだけ傾いている。z、y、zの各軸は、以下のように定義される。
z軸:ローカル座標の原点を通り、絶対座標系のZ軸に対してYZ面内において反時計方向にθiをなす直線
y軸:ローカル座標の原点を通り、z方向に対しYZ面内において反時計方向に90degreeなす直線
x軸:ローカル座標の原点を通り、YZ面に対し垂直な直線
Ndi、νdiは、第i面と第(i+1)面との間のd線の屈折率およびアッベ数をそれぞれ表している。
以下に、各数値実施例で用いられる回転対称軸を有さない面形状を以下の式(A)で表現する。これは、各数値実施例中の非回転対称面(XYPと表記)に相当する。
この関数は、第i面のローカル座標(x,y,z)により面形状を定義する関数である。また、前記関数において、ローカル座標系でxの奇数次に関する項を0とすることで、yz平面に対して対称な面を得ることができる。
各実施例では、各面の面頂点をy、z軸方向でのシフト偏心、x軸回りのチルト偏心のみである。このため、従来の母線断面とローカル母線断面は同一断面であるが、各面の従来子線断面とローカル子線断面は異なる。
なお各数値実施例において、ローカル原点の位置を示す表1、表3、表5において、Yg、Zg、θgに数値が入っている場合、その面はGlobal原点と記載した面からY軸、Z軸、X軸中心回転した位置にその面の原点があることを示している。各項目の記載がない面に関しては、その前の面からDの距離だけZ軸方向に移動した位置に面があることを示す。また、図6、図7、図8において記載されている座標系は、Global原点の位置とその座標系の向きを示している。面の形状が自由曲面である面をXYP,球面である面をSPH、として示し、各係数を別表に示している。Mの表記は、その面が反射面であることを示している。

[数値実施例1]
図6および図11を参照して、数値実施例1の表示装置(投影光学系)について説明する。図6は、本数値実施例の表示装置の断面図である。図6は、図1と同じ表示装置(投影光学系)である。図11は、本数値実施例の投影光学系の横収差図である。本数値実施例において、水平画角(紙面垂直方向)±20deg、垂直画角(紙面内方向)±11.57deg、瞳径7mmである。表1は、各面のローカル原点の位置を示す。表2は、非回転対称面の係数を示す。表3は、各種条件の値を示す。

[数値実施例2]
図7および図12を参照して、数値実施例2の表示装置(投影光学系)について説明する。図7は、本数値実施例の表示装置の断面図である。図7は、図4と同じ表示装置(投影光学系)である。図12は、本数値実施例の投影光学系の横収差図である。本数値実施例において、水平画角(紙面垂直方向)±20deg、垂直画角(紙面内方向)±11.57deg、瞳径7mmである。表4は、各面のローカル原点の位置を示す。表5は、非回転対称面の係数を示す。表6は、各種条件の値を示す。

[数値実施例3]
図8および図13を参照して、数値実施例3の表示装置(投影光学系)について説明する。図8は、本数値実施例の表示装置の断面図である。図8は、図5と同じ表示装置(投影光学系)である。図13は、本数値実施例の投影光学系の横収差図である。本数値実施例において、水平画角(紙面垂直方向)±10deg、垂直画角(紙面内方向)±5deg、瞳径7mmである。表7は、各面のローカル原点の位置を示す。表8は、非回転対称面の係数を示す。表9は、各種条件の値を示す。
各実施例は、投影光学系により射出された光束を導光素子へ入射させ、導光素子の内部を伝搬した後、観察者に画像を表示する表示装置に関する。例えば、小型のプロジェクタや、ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、携帯電話、3Dディスプレイやスマートグラス等の表示装置に好適に用いられる。各実施例によれば、表示素子と光学素子との間の距離を十分に確保しながら、色収差を補正して高品位な画像を形成することが可能な投影光学系および表示装置を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
101 表示素子
102 色消しレンズ(レンズ群)
103 自由曲面プリズム(光学プリズム)
103a 透過面(光学面)
103b 反射透過面(光学面)
103c 反射面(光学面)

Claims (13)

  1. 表示素子からの光束を導光素子に入射させる投影光学系であって、
    光学プリズムと少なくとも一つのレンズ群とから構成され、
    前記光学プリズムは、少なくとも三つの光学面を有し、
    前記表示素子からの前記光束は前記レンズ群を介して前記光学プリズムに入射し、前記光学プリズムの内部で複数回反射して射出した光束は射出瞳に入射し、
    前記レンズ群は、n個の光学素子から構成され、
    前記n個の光学素子のそれぞれの光学パワーをφ…φ、アッベ数をν…νとするとき、

    なる条件式を満足することを特徴とする投影光学系。
  2. 前記レンズ群のうち最も前記表示素子に近い面の面頂点と、最も前記表示素子から遠い面の面頂点との間隔をTH、前記レンズ群の焦点距離をflとするとき、
    |TH/fl|<0.5
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の投影光学系。
  3. 前記射出瞳に入射する光束のうち角度中心となる光束の主光線を中心画角主光線としたとき、前記射出瞳に入射する光束の主光線のうち前記中心画角主光線とのなす最大角度をα(deg)とするとき、
    0<α<10
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の投影光学系。
  4. 前記レンズ群の光学パワーをφ、前記投影光学系の全系の光学パワーをφとするとき、
    0.1<|φ/φ|<0.8
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の投影光学系。
  5. 前記レンズ群は、前記光学プリズムと前記表示素子との間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の投影光学系。
  6. 前記レンズ群は、正レンズと負レンズとからなる接合レンズであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の投影光学系。
  7. 前記正レンズまたは前記負レンズの少なくとも一方は、メニスカスレンズであることを特徴とする請求項6に記載の投影光学系。
  8. 前記少なくとも三つの光学面は、複数の透過面を含み、
    前記射出瞳に入射する光束のうち角度中心となる光束の主光線を中心画角主光線と定義し、前記中心画角主光線と前記光学プリズムの前記少なくとも三つの光学面のそれぞれとの交点において、前記光学プリズムの前記少なくとも三つの前記光学面のうち光線が入射する屈折面の光学パワーをφ、光線が射出する屈折面の光学パワーをφとするとき、前記複数の透過面の全てに関して少なくとも一つの断面内において、
    −0.01<φ<0.01
    −0.01<φ<0.01
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の投影光学系。
  9. 前記少なくとも三つの光学面は、少なくとも一つの反射面を含み、
    前記反射面は対称軸を有し、前記射出瞳の中心と前記対称軸とを含む平面をyz平面、前記yz平面に直交しかつ前記中心画角主光線を含む平面をxz平面とそれぞれ定義するとき、前記反射面と前記射出瞳を通る画角光束の主光線との交点のうちyz平面内において最も射出瞳から遠い位置における交点において、前記反射面の前記yz平面における曲率半径をRy、前記xz平面に平行な断面における曲率半径をRxとするとき、
    1<Ry/Rx<5
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項8に記載の投影光学系。
  10. 前記レンズ群は、正の光学パワーを有することを特徴とする請求項9に記載の投影光学系。
  11. 前記レンズ群は、正レンズを有し、
    前記正レンズは、前記レンズ群のうち、前記表示素子の最も近くに配置されることを特徴とする請求項10に記載の投影光学系。
  12. 表示素子と、
    請求項1乃至11のいずれか一項に記載の投影光学系と、を有することを特徴とする表示装置。
  13. 導光素子を更に有することを特徴とする請求項12に記載の表示装置。
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