JP2021021499A - 熱交換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱交換ユニットを外側から覆う各部材の形状及び組合わせ状態を最適化し、一部を着脱可能としつつ液密維持状態を簡易に確保でき、熱交換ユニットの点検や洗浄等のメンテナンス性に優れた構造を、製造コストの増大を抑えつつ実現可能な熱交換装置を提供する。【解決手段】 熱交換ユニット50における熱交換用プレート間の隙間部の開口がある端面を、中間隔壁部で複数の領域に分け、そのうちの所定領域を着脱可能な蓋体18で覆うようにし、蓋体18の取り外しで熱交換ユニット50の端面の一部を外部に開放可能とすることから、必要に応じて蓋体18を外して熱交換ユニット50を外部に開放すると、熱交換ユニット50の状態を外部から確認でき、各熱交換用プレートの汚れに対し、開放された端面の各開口を通じて外部から洗浄する作業もより容易に実行可能となり、効率よく汚れを除去して熱交換性能の回復が図れる。【選択図】 図1

Description

本発明は、プレート式の熱交換器に関し、特に、熱交換用プレートを複数並列状態で一体化した熱交換ユニットを内部に設けて熱交換を行わせる、熱交換装置に関する。
高温流体と低温流体との間で熱の授受(熱交換)を行わせる熱交換器の使用にあたり、熱伝達率を大きくして熱交換性能を高めたい場合には、複数の略板状のプレートを平行に所定間隔で重ね合せ、各プレート間をそれぞれ流路として、各流路にはプレート一枚おきに高温流体と低温流体を交互に流して、各プレートを介して熱交換させる構造のプレート式の熱交換器が、従来から多く用いられていた。
このプレート式の熱交換器については、各プレート間を流れる各熱交換用流体の圧力が高い場合でも、熱交換を問題なく行える強度が得られるように、所定間隔で配置された金属薄板製の各プレート端部を互いに溶接で直接接合して、各プレートの表裏両側に熱交換用流体の流路となる隙間部を形成しつつプレートを一体化する構成のものが提案されている。
こうした従来のプレート式の熱交換器の一例として、特開昭60−238697号公報に記載されるものがある。
特開昭60−238697号公報
従来のプレート式の熱交換器は、前記特許文献に示されるように、各縁部が90°曲げられたプレートを複数枚重ねて溶接一体化してブロックを形成するにあたり、プレート同士の所定の対向する二辺における縁部同士をそれぞれ突き合せ溶接すると共に、他のプレートと前記と別の二辺における縁部同士をそれぞれ突き合せ溶接する形で順次溶接一体化することとなる。さらに、この一体化されたプレート全体の各コーナで突出している垂直縁部を、熱交換器の外殻をなす流体循環室横壁へ直接、又は剛性のある立上がり部材を介して固定することで、ブロック各面ごとの開口部分同士が確実に隔離された状態を得ていた。
こうした従来の熱交換器では、プレートを一体化したブロックの外側に、熱交換用流体の通過する流路となる隙間を介在させつつ箱状に組み合わされる複数の壁を備え、熱交換器外部に高い圧力の流体が漏れないようにする構造となっていた。このようにブロック周囲に流路分のスペースと耐圧構造の壁を配設している分、熱交換器全体の大きさはブロックの大きさに比べて著しく大きくなっており、熱交換器のコンパクト化が難しいという課題を有していた。
この他、熱交換用流体として海水等の清浄化されていない液体を導入する場合、それらと接触する熱交換器のプレート表面が汚れやすかった。プレートが汚れた場合、熱交換器の熱交換効率が低下するため、汚れを除去するのが望ましい。
従来の熱交換器では、立上がり部材に対し壁を取り外し可能に固定する場合、壁を取り外すことでブロックを形成するプレートが露出状態となり、外部から作業者がプレートの洗浄を行って汚れを除去することも可能であった。
しかし、熱交換器の一側面をなす壁は大きく、また耐圧構造も相まって、その重量は極めて大であり、こうした壁を熱交換器から取り外すなど、壁を動かすことは非常に難しく、頻繁に外して洗浄を行うことはできなかった。
これに対し、壁にプレートの汚れ除去作業用の開閉可能な開口部を設け、壁全体を移動させなくて済むようにすることも考えられるが、開口部を設けるとその開口部の開閉に係る構造部分で液密維持状態を確保することが別途必要となる。こうした開口部を有する構造は、特にプレート式熱交換器の各プレートを外部から洗浄可能な程度に露出させられる大きさの開口部にする場合、熱交換器の構造が複雑化するため、熱交換器の製造コストが大幅に増大することが見込まれ、実現が難しいという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、熱交換ユニットを外側から覆う各部材の形状及び組合わせ状態を最適化し、一部を着脱可能としつつ液密維持状態を簡易に確保でき、熱交換ユニットの点検や洗浄等のメンテナンス性に優れた構造を、製造コストの増大を抑えつつ実現可能な熱交換装置を提供することを目的とする。
本発明に係る熱交換装置は、略矩形又は略方形状金属薄板からなる複数の熱交換用プレートを、表面同士は所定の平行な二辺をなす各端辺部位で当該端辺の略全長にわたり溶接すると共に、裏面同士は前記端辺と直角をなす他の端辺部位で前記他の端辺の略全長にわたり溶接するようにして複数並列状態で溶接一体化して形成され、各プレート間の隙間が一つおきにプレート表面間の第一隙間部とプレート裏面間の第二隙間部となる熱交換ユニットを少なくとも備えて、前記第一隙間部に流通する一の熱交換用流体と、第二隙間部に流通する他の熱交換用流体との、各隙間部への各々独立した流通状態を確保し、且つ外部への漏れを防ぐ構造を有する熱交換装置において、前記熱交換ユニットにおける前記第一隙間部の開口のある第一端面と前記第二隙間部の開口のある第二端面との間の各コーナ部分で、各熱交換用プレートの角部と溶接一体化された状態で配設され、熱交換ユニットにおける前記第一端面から突出する第一隔壁部、及び熱交換ユニットにおける前記第二端面から突出する第二隔壁部を有する四組のコーナ隔壁部と、前記熱交換ユニットの前記各コーナ部分に、長手方向をプレート並列方向に一致させ、且つ前記コーナ隔壁部の第一隔壁部と第二隔壁部に沿わせてそれぞれ配設される、四つのコーナ柱状体と、前記コーナ隔壁部におけるプレート並列方向の両端部にそれぞれ液密維持状態で連結され、且つ、前記コーナ柱状体における長手方向の両端部にそれぞれ一体に連結されて、前記熱交換ユニットにおける熱交換用プレート表面及び/又は裏面全体のあらわれる各端面をそれぞれ覆う状態で配設される二つの隔壁体と、前記熱交換ユニットにおける前記第一端面の外方にそれぞれ配設され、前記コーナ隔壁部、コーナ柱状体及び各隔壁体の端部に液密維持状態で連結され、第一端面に面する所定位置に前記一の熱交換用流体の流入出口となる一又は複数の開口部を設けられてなる二つの第一開口壁体と、前記熱交換ユニットにおける前記第二端面の外方にそれぞれ配設され、前記コーナ隔壁部、コーナ柱状体及び各隔壁体の端部に液密維持状態で連結され、第二端面に面する所定位置に前記他の熱交換用流体の流入出口となる一又は複数の開口部を設けられてなる二つの第二開口壁体と、前記熱交換ユニットにおける前記第一端面又は第二端面のうちの少なくとも一つにおける所定箇所に液密維持状態で溶接一体化されると共に、プレート並列方向両端部を各隔壁体に一体に且つ液密維持状態で連結されて、前記第一端面又は第二端面を複数領域に分ける一又は複数の中間隔壁部と、前記熱交換ユニットの前記第一端面又は第二端面における前記中間隔壁部を設けた箇所の近傍で、長手方向をプレート並列方向に一致させ、且つ長手方向両端部を各隔壁体に一体に連結されて、前記中間隔壁部に沿わせて配設される一又は複数の中間柱状体と、前記熱交換ユニットにおける前記第一端面又は第二端面の外方に、前記中間隔壁部で分けられた各領域のうち、一又は複数の所定領域を覆う配置として配設され、前記中間隔壁部、中間柱状体及び各隔壁体の端部に液密維持状態で着脱可能に連結される略板状の蓋体とを備え、前記第一端面又は第二端面の前記中間隔壁部で分けられた各領域のうち、熱交換ユニットにおける前記各コーナ部分のうちの一のコーナ部分寄りの一領域が、前記第一開口壁体又は第二開口壁体で覆われ、前記蓋体が、前記第一端面又は第二端面における前記各領域のうち、前記第一開口壁体又は第二開口壁体で覆われていない残りの領域を、前記所定領域として覆う配置で配設されるものである。
このように本発明によれば、熱交換ユニットの各コーナ部分にコーナ隔壁部とコーナ柱状体を設け、これらに隔壁体と第一及び第二の各開口壁体を取り付けて熱交換ユニットを覆って外部から隔離した構造を得ると共に、熱交換ユニットの隙間部の開口がある端面を中間隔壁部で複数の領域に分け、一つの領域を第一又は第二開口壁体で覆う一方、残りの領域を着脱可能な蓋体で覆うようにし、蓋体の取り外しで熱交換ユニットにおける隙間部開口のある端面の一部を外部に開放可能とすることにより、必要に応じて蓋体を外して熱交換ユニットを外部に開放すると、熱交換ユニットの状態を外部から確認でき、各熱交換用プレート間の所定の隙間部に存在する汚れに対し、露出状態となる端面の各開口を通じて外部から洗浄する作業もより容易に実行可能となり、効率よく汚れを除去して熱交換用プレートを介した熱交換の性能を問題なく回復させられ、こうした洗浄等保守作業の定期的な実行により熱交換器としての所定の熱交換性能の維持、確保が図れる。
また、蓋体の着脱で開閉可能となる開口部分を、熱交換ユニットの端面における第一又は第二開口壁体で覆わない箇所として、端面の残りの部分から中間隔壁部で分離した状態で設けることにより、開口部分のある装置構造を簡略に得ることができると共に、第一又は第二開口壁体と同様に蓋体を取り付けるようにして、蓋体を確実に液密維持状態で取り付けられ、装置構造の複雑化も回避できる。さらに、隙間部の開口がある端面を、熱交換用プレート間の各隙間の連続する方向において複数の領域に分かれるよう中間隔壁部を設けていることから、蓋体の取り外しで外部に開放される領域が端面全体の一部であっても、この開放部分は端面に開口を位置させている隙間部の全てに通じる状態となっており、外部から各隙間部の広い範囲に対し状態確認や洗浄等の作業を実行でき、端面の蓋体で開閉可能な領域を小さく設定できる分、蓋体も第一又は第二開口壁体に対して小さく形成可能であり、蓋体に加わる力を低減して蓋体を薄型化及び軽量化でき、蓋体の取り扱いも容易となる。
また、本発明に係る熱交換装置は必要に応じて、前記中間隔壁部が、前記熱交換ユニットの前記第二端面の少なくとも一方における所定箇所に設けられて、第二端面を複数領域に分けるものとされ、前記第二開口壁体における他の熱交換用流体の流入出口をなす開口部のうち、流入口となる開口部が、一方の第二開口壁体における前記第一開口壁体の一方に近い部位に設けられると共に、流出口となる開口部が、一方又は他方の第二開口壁体における他方の第一開口壁体寄りの部位に設けられ、前記第二開口壁体における所定の一又は複数の開口部の反対側にあたる前記熱交換ユニットの第二端面の所定部位が、当該第二端面の中間隔壁部で分けられた前記各領域のうち、前記蓋体で覆われる所定領域とされる一方、当該所定領域以外の領域が、第二開口壁体で覆われる前記一領域とされてなるものである。
このように本発明によれば、第二開口壁体の複数の開口部が、それぞれ第一開口壁体寄りの部位に設けられ、これら第二開口壁体の開口部の位置とは反対側となる熱交換ユニットの第二端面に、蓋体で覆われる所定領域を設定し、熱交換ユニットにおける第二開口壁体の開口部と重なる部位を蓋体の着脱で開放可能とすることにより、蓋体を外すと露出状態となる熱交換ユニットの第二隙間部の開口と第二開口壁体の開口部とが直線上に配置される状態が得られ、洗浄の場合に外部からプレート間の第二隙間部に向けて洗浄用の流体を噴射すると、噴射された洗浄用の流体が、第二隙間部を通過して流体進行方向前方側に位置する第二開口壁体の開口部に達し、さらに開口部から外部に出る、一連の流通状態が生じることとなり、第二隙間部から除去された汚れを滞留させず洗浄用の流体と共に外部に速やかに排出でき、洗浄効率を高められる。
また、本発明に係る熱交換装置は必要に応じて、前記中間隔壁部が、前記熱交換ユニットの前記第一端面の少なくとも一方における所定箇所に設けられて、第一端面を複数領域に分けるものとされ、前記第一開口壁体における一の熱交換用流体の流入出口をなす開口部のうち、流入口となる開口部が、一方の第一開口壁体における前記第二開口壁体の一方に近い部位に設けられると共に、流出口となる開口部が、一方又は他方の第一開口壁体における他方の第二開口壁体寄りの部位に設けられ、前記第一開口壁体における所定の一又は複数の開口部の反対側にあたる前記熱交換ユニットの第一端面の所定部位が、当該第一端面の中間隔壁部で分けられた前記各領域のうち、前記蓋体で覆われる所定領域とされる一方、当該所定領域以外の領域が、第一開口壁体で覆われる前記一領域とされてなるものである。
このように本発明によれば、第一開口壁体の複数の開口部が、それぞれ第二開口壁体寄りの部位に設けられ、これら第一開口壁体の開口部の位置とは反対側となる熱交換ユニットの第一端面に、蓋体で覆われる所定領域を設定し、熱交換ユニットにおける第一開口壁体の開口部と重なる部位を蓋体の着脱で開放可能とすることにより、蓋体を外すと露出状態となる熱交換ユニットの第一隙間部の開口と第一開口壁体の開口部とが直線上に配置される状態が得られ、洗浄の場合に外部からプレート間の第一隙間部に向けて洗浄用の流体を噴射すると、噴射された洗浄用の流体が、第一隙間部を通過して流体進行方向前方側に位置する第一開口壁体の開口部に達し、さらに開口部から外部に出る、一連の流通状態が生じることとなり、第一隙間部から除去された汚れを滞留させず洗浄用の流体と共に外部に速やかに排出でき、洗浄効率を高められる。
また、本発明に係る熱交換装置は必要に応じて、前記熱交換ユニットが、前記第一端面をユニットの上下面、第二端面をユニットの側面としてそれぞれ位置させる配置とされ、熱交換ユニットの側方に配設される前記第二開口壁体における他の熱交換用流体の流入出口をなす開口部のうち、一の開口部が、一方の第二開口壁体における下部に設けられると共に、他の開口部が、一方又は他方の第二開口壁体における上部に設けられ、前記一方の第二開口壁体の内方に位置する前記熱交換ユニットの一方の第二端面に対し、反対側となる他方の第二端面における下部所定部位が、前記蓋体で覆われる所定領域とされると共に、上下方向における前記一の開口部の配設範囲と少なくとも重なるものである。
このように本発明によれば、熱交換ユニットを、その各熱交換用プレートが起立する向きとなって、プレート間の各隙間部が上下方向に連続する配置状態とした上で、熱交換ユニットにおける一方の第二端面の側方に位置する第二開口壁体における一の開口部を、一方の第二開口壁体下部に設けると共に、この一の開口部の位置とは反対側となる熱交換ユニットの他方の第二端面下部に、蓋体で覆われる所定領域を設定して、蓋体の着脱で熱交換ユニットにおける第二隙間部の下部を開閉可能とすることにより、上下方向に連続するプレート間の各隙間部で熱交換用流体に起因する汚れが生じると、時間の経過に伴って汚れが各隙間部で下方へ移動する結果、各隙間部の下部に汚れが溜まりやすくなる一方、この熱交換用プレート間の各隙間部の下部が、熱交換ユニットの下部に相対する蓋体を外して生じる開口部分により外部に開放されることとなり、熱交換ユニット下部に溜まった汚れに対し外部からの洗浄を直接的に実施可能であり、洗浄で汚れを除去する効率を高めて、熱交換ユニットの熱交換性能を無理なく確実に回復できる。
また、本発明に係る熱交換装置は必要に応じて、前記蓋体が、前記熱交換ユニットにおける第二端面の下部にある前記所定領域を覆う状態で、所定領域の周囲にあるコーナ隔壁部及びコーナ柱状体にも液密維持状態で連結され、前記蓋体の、コーナ柱状体、中間柱状体及び隔壁体端部への連結が、前記コーナ柱状体及び中間柱状体と、前記隔壁体端部との少なくともいずれか一方にそれぞれ複数突設されて、前記蓋体端部に穿設された貫通孔に対し挿脱可能とされる雄ねじを用いるものとされ、当該雄ねじのうち、所定の一又は複数の雄ねじが、蓋体の貫通孔に通された状態で、少なくとも蓋体を支持可能とされ、且つ、前記所定の一又は複数の雄ねじの突出長さが、前記蓋体を、中間柱状体、コーナ柱状体、及び各隔壁体の端部に対し、第二端面の前記所定領域を外部から視認可能な程度に離隔させても、蓋体の貫通孔に雄ねじが通る状態をそのまま維持できる所定長さとされるものである。
このように本発明によれば、熱交換ユニットの第二端面における蓋体で覆われる所定領域に対し、この所定領域周囲の中間柱状体、コーナ柱状体、及び隔壁体側端部にそれぞれ蓋体支持用の雄ねじを突設して、突設された雄ねじを蓋体に穿設された貫通孔に通して、蓋体を雄ねじで支持及び連結可能としつつ、一部の雄ねじの長さを十分長くして、蓋体の貫通孔に雄ねじが通って雄ねじで蓋体を支持可能な状態を、蓋体が連結対象の中間柱状体や隔壁体の端面からある程度離れても維持できるようにすることにより、蓋体を雄ねじから取り外すことなく中間柱状体や隔壁体の端面から離隔させて、熱交換ユニットの露出状態を生じさせられることとなり、熱交換用プレート間の隙間の点検や洗浄等に際し、耐圧構造として十分厚くされ重くなっている蓋体を外側から保持しながら、蓋体を移動させて取り外す作業や、蓋体の孔を雄ねじに掛けて蓋体を取り付ける作業など、熱交換装置に対し蓋体を着脱する作業の頻度を少なくすることができ、点検作業や洗浄作業の能率を向上させられる。
本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置の正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置の平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置の右側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置における熱交換ユニットの概略構成説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置に用いる第一隔壁材及び第二隔壁材の一部省略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置における熱交換ユニットのコーナ部分への各隔壁材配置状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置における熱交換ユニットとコーナ隔壁部との一体化状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置における熱交換ユニットへのコーナ隔壁部及び中間隔壁部の配設状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置における熱交換ユニットへの隔壁体の内面板、コーナ柱状体、及び中間柱状体の連結状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置における熱交換ユニットへの隔壁体の補強材の連結状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置における熱交換ユニットへの第一開口壁体及び第二開口壁体の各内面板、並びに蓋内面板の連結状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置における第二隙間部での熱交換用流体流れ状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置の熱交換ユニットに対する蓋体の離隔及び取外し状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置の蓋体取外し状態における右側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る熱交換装置の蓋体取外し状態説明図である。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を図1ないし図14に基づいて説明する。
前記各図において本実施形態に係る熱交換装置1は、金属薄板製の熱交換用プレート51を複数並列させて一体化した熱交換ユニット50と、この熱交換ユニット50における各熱交換用プレート51の角部に溶接一体化されるコーナ隔壁部10と、熱交換ユニット50のコーナ隔壁部10のある各コーナ部分にそれぞれ配設されるコーナ柱状体11と、熱交換ユニット50における熱交換用プレート51全面のあらわれる二つの端面にそれぞれ外側から重なる状態で配設される隔壁体12と、熱交換ユニット50における各プレート表面間の隙間の開口がある第一端面52の外方にそれぞれ配設される第一開口壁体13と、熱交換ユニット50における各プレート裏面間の隙間の開口がある第二端面53の外方にそれぞれ配設される第二開口壁体15と、熱交換ユニット50における前記第二端面52の所定箇所に一体化されて第二端面53を複数領域に分ける中間隔壁部16と、熱交換ユニット50における第二端面53の近傍で前記中間隔壁部16に沿わせて配設される中間柱状体17と、熱交換ユニット50における第二端面52の複数領域のうち所定領域を覆う配置として着脱可能に配設される蓋体18とを備える構成である。
前記熱交換ユニット50は、略矩形状の金属薄板からなる複数の熱交換用プレート51を、表面同士は所定の平行な二辺をなす各端辺部位でこの端辺の略全長にわたり溶接すると共に、裏面同士は前記端辺と直角をなす他の端辺部位でこの他の端辺の略全長にわたり溶接するようにして、複数並列状態で溶接一体化して形成されるものである。
前記熱交換用プレート51は、略矩形状の金属薄板を素材とし、所定のプレス工程を経て略中央部分に伝熱部分となる凹凸パターン部(図示を省略)を成型されると共に、プレートの平行な二つの短辺に沿う所定範囲に壇状部51aとして他部分より高い平坦隆起部分を成型される一方、平行な二つの長辺に沿う部位を隆起させない平面部51bとされてなる構成である。前記凹凸パターン部は、一方の面に高温の熱交換用流体、他方の面に低温の熱交換用流体がそれぞれ接触して熱伝達を行うのに最適化された凹凸形状を有する領域であり、熱伝達特性に優れた波形断面形状や、凝縮水を速やかに排出可能な溝状部分などを有する公知の凹凸形状となっており、詳細な説明を省略する。
この熱交換用プレート51からなる熱交換ユニット50は、熱交換用プレート51における壇状部51aの隆起する側とは反対面を表面、壇状部51aの隆起する側を裏面とすると、複数の熱交換用プレート51を、表面同士は長辺をなす各端辺部位、すなわち平面部51bでこの長辺全長にわたり溶接すると共に、裏面同士は短辺をなす端辺部位で前記表面側での溶接対象に含まれる両端の平面部51bを残して溶接する、すなわち壇状部51aで溶接するようにして、複数並列状態で溶接一体化して形成される。実際の熱交換ユニット50の製作にあたっては、例えば、各熱交換用プレート51同士が、長辺に沿う平面部51b同士を溶接されて二つずつ組合わされた後、これら組合わされた各組(単位プレート組40)が各熱交換用プレート51短辺側の壇状部51a同士をそれぞれ溶接される手順で一体化される。
この熱交換ユニット50では、各プレート間の隙間が一つおきに、プレート表面間の第一隙間部55と、プレート裏面間の第二隙間部56とをなし、第一隙間部55が一の熱交換用流体を流通させる一方、第二隙間部56が他の熱交換用流体を流通させることとなる。第一隙間部55は、熱交換用プレート51の平行な二つの短辺に沿ってそれぞれ開口する隙間であり、各壇状部51aに挟まれた各開口55aを通じて一の熱交換用流体を流入出させる。また、第二隙間部56は、前記短辺と直角をなす二つの長辺に沿ってそれぞれ開口する隙間であり、各平面部51bに挟まれた各開口56aを通じて、他の熱交換用流体を流入出させる。
そして、熱交換ユニット50は、各熱交換プレート51の長辺方向を上下方向と一致させる向きで、すなわち、第一隙間部55の開口55aのある二つの第一端面52をそれぞれユニットの上下面として、且つ、第二隙間部56の開口56aのある二つの第二端面53をそれぞれユニットの側面として、それぞれ位置させる配置とされて設置固定されることとなる。
この熱交換ユニット50における各端面の外方に、隔壁体12、第一開口壁体13、及び第二開口壁体14、15がそれぞれ配設され、各熱交換用流体の漏れがないように熱交換ユニット50を外部から隔離することとなる。詳細には、熱交換ユニット50における熱交換用プレート51の裏面全体のあらわれる二端面をそれぞれ覆う状態で二つの隔壁体12がそれぞれ配設される。また、熱交換ユニット50における第一端面52の外方に、第一開口壁体13が配設される。さらに、熱交換ユニット50における第二端面53の外方に、第二開口壁体14、15が配設される。
ただし、熱交換ユニット50における二つの第二端面53のうち一つは、中間隔壁部18で二つの領域に分けられており、この第二端面53の各領域のうち、上側のコーナ部分寄りの一領域が、第二開口壁体15で覆われる。そして、第二端面53における所定領域、具体的には、第二開口壁体15で覆われていない残りの領域が、蓋体18で覆われることとなる。
なお、熱交換ユニット50として一体化される熱交換用プレート51を略矩形状とし、得られる熱交換ユニットをそのプレート長辺方向が上下方向と一致するように設置する構成としているが、これに限らず、同様の略矩形状の熱交換用プレートからなる熱交換ユニットを、そのプレート長辺方向が上下方向から傾けられた配置や、プレート長辺方向が水平方向と一致するような配置として設置する構成とすることもできる。また、熱交換ユニットをなす各熱交換用プレートとして略方形状のものを用いる構成としてもかまわない。
前記コーナ隔壁部10は、熱交換ユニット50における前記第一隙間部55の開口55aのある第一端面52と前記第二隙間部56の開口56aのある第二端面53との間となる四箇所のコーナ部分で、各熱交換用プレート51の角部とそれぞれ溶接一体化された状態で四組配設されるものである。このコーナ隔壁部10は、熱交換ユニット50のプレート並列方向について、熱交換ユニット50と同じ寸法とされて、プレート並列方向と平行に配設されるものであり、各第一隙間部55の開口55aにおける両端部に位置する第一隔壁部10a、及び熱交換ユニット50における前記第二端面53の両端部に位置する第二隔壁部10bを有して、熱交換ユニット50に液密維持状態で一体化される構成である。
各コーナ隔壁部10は、略板状の第一隔壁材10m及び第二隔壁材10nを、熱交換ユニット50の四箇所のコーナ部分で、各熱交換用プレート51の角部とそれぞれ溶接一体化して形成されてなり、一体化された第一隔壁材10mが前記第一隔壁部10aをなし、且つ第二隔壁材10nが前記第二隔壁部10bをなす。
前記第一隔壁材10m及び第二隔壁材10nは、熱交換ユニット50をなす熱交換用プレート51のうち同じ向きのプレートの並列配設ピッチに等しいピッチで形成される略歯型状部分10c、10dを一端部に有するものである。
前記第一隔壁材10mは、熱交換用プレート51と同素材の厚い板状体における一端部を略直角に折曲げられ、この折り曲げられた先端部分に、挿入対象箇所である開口55aの両側端における所定範囲部分の空隙形状に略一致する略歯型状部分10cを形成される構成である。この第一隔壁材10mの略歯型状部分10cのある一端部とは反対側で、略歯型状部分10cと略直角をなす他端部は、略歯型状部分10cの挿入対象箇所配置状態で、この他端部が熱交換用プレート51端部から所定長さ突出するように形成される。
前記第二隔壁材10nは、前記第一隔壁材10mと同様の板状体の一端部に、各熱交換用プレート51の溶接で閉じ合わされた各平面部51b間の空隙57における開口55a寄り所定範囲部分の空隙形状に略一致する略歯型状部分10dを形成されてなる構成である。この第二隔壁材10nにおける略歯型状部分10dとは反対側の他端部は、略歯型状部分10dがその挿入対象箇所である前記空隙の所定範囲部分へ配置される状態で、この他端部が熱交換用プレート51の側端から所定長さ突出するように形成される。
熱交換ユニット50の各コーナ部分で、第一隔壁材10mの略歯型状部分10cを、各第一隙間部55の開口55aにおける両側端所定範囲部分に挿入し、且つ第二隔壁材10nの略歯型状部分10dを、熱交換ユニット50における前記長辺全長にわたって溶接一体化された二枚一組のプレート平面部51bの並列する各組に挟まれた各空隙57に挿入しつつ、両隔壁材10m、10nを略歯型状部分10c、10d間に挟まれる各熱交換用プレート51の一部分ごと溶接一体化して、コーナ隔壁部10が形成される。
熱交換ユニット50の各コーナ部分では、コーナ隔壁部10をなす第一隔壁部10aと第二隔壁部10bが熱交換用プレート51の角部から突出する配置状態とされて、熱交換ユニット50が外方に拡張された形となっている。これら各コーナ部分には、コーナ隔壁部10の第一隔壁部10aと第二隔壁部10bに沿うようにしてコーナ柱状体11がそれぞれ配設される。
前記コーナ柱状体11は、熱交換ユニット50のプレート並列方向の寸法と略等しい長さを有する金属製略角柱状体であり、長手方向をプレート並列方向に一致させて、コーナ隔壁部10に隣接する状態で保持されるものである。
このコーナ柱状体11に、隔壁体12、第一開口壁体13、及び第二開口壁体14、15をボルト締め等で連結することで、これらを熱交換ユニット50と一体に強固に固定可能とすることができる。例えば、コーナ柱状体11に、複数のボルト19を植込みボルトとして植込み配設し、これらを用いて第一開口壁体13や第二開口壁体14、15をコーナ柱状体11に連結する構成とすることができる。
なお、コーナ柱状体11は、隔壁体12、第一開口壁体13、及び第二開口壁体14、15と連結することで、コーナ隔壁部10及び熱交換ユニット50と一体に固定された状態にできることから、コーナ柱状体11をコーナ隔壁部10に直接連結一体化しない構成としてもかまわない。
なお、コーナ柱状体11には、第一開口壁体13や第二開口壁体14、15を連結するためのボルト19が、植込みボルトとして植込まれて配設され、各開口壁体の孔にボルト19を通した状態で、このボルトにナットを螺合させ締め付けることで連結可能とする構成としているが、これに限らず、コーナ柱状体に雌ねじ穴を設け、頭部のある一般的なボルトを適切な長さとして各開口壁体の孔に通した上で前記雌ねじ穴に螺合させるようにして、各開口壁体をコーナ柱状体に連結する構成とすることもできる。
前記隔壁体12は、熱交換ユニット50の四箇所のコーナ部分に一体化されたコーナ隔壁部10におけるプレート並列方向の両端部にそれぞれ液密維持状態で連結されて、熱交換ユニット50における熱交換用プレート51の表面及び/又は裏面全体のあらわれる各端面をそれぞれ覆う状態で配設されるものである。この隔壁体12は、内面板12a及び補強材12bという二つの板状体の組合わせ構造となっている。
前記内面板12aは、熱交換用プレート51と同素材の薄い金属板で形成され、各コーナ隔壁部10にそれぞれ液密維持状態で溶接一体化されて、熱交換ユニット50と一体に配設される構成である。
この内面板12aは、熱交換ユニット50の長辺方向寸法に、各コーナ隔壁部10における第一隔壁部10aの熱交換ユニット50からその長辺延長方向への突出長さ分を合わせた縦寸法を有し、且つ熱交換ユニット50の短辺方向寸法に、各コーナ隔壁部10における第二隔壁部10bの熱交換ユニット50からその短辺延長方向への突出長さ分を合わせた横寸法を有する略矩形状とされる。そして、内面板12aは、コーナ隔壁部10に溶接される各コーナ部分や、中間隔壁部16の配設箇所に沿う部分を、それぞれ所定範囲切り欠かれた切欠き部12cとされる。
前記補強材12bは、内面板12aより厚く且つ熱交換ユニット50に導入される各熱交換用流体から加わる圧力では変形しない程度の強度を有する板状体で形成され、内面板12aに対し縦横寸法を一致させた矩形状の外形とされてなるものである。この補強材12bは、外側から内面板12aに当接して重なり合う状態で、その各コーナ部分を、熱交換ユニット50の各コーナ部分に配設されたコーナ柱状体11にボルト19等を用いて連結されることで、内面板12a及び熱交換ユニット50と一体に配設される構成である。
補強材12bが連結されるコーナ柱状体11は、正確には、熱交換ユニット50のプレート並列方向寸法に二つの隔壁体12の内面板12aの厚さを加えた長手方向寸法を有するものとなっており、補強材12bを、コーナ柱状体11の両端にそれぞれ連結して内面板12a及び熱交換ユニット50と一体化した状態では、補強材12bが内面板12aに隙間なく接して、内面板12a及びその内側の熱交換ユニット50を変形しないように支持できる仕組みである。
この補強材12bの素材は、内面板12aや熱交換用プレート51とは異なるものを用いることができる。例えば、熱交換用流体と接触しても変化しない性質を有しなくてもよく、適切な強度を備えるものであればよい。
隔壁体12についても、その端部に第一開口壁体13や第二開口壁体14、15をボルト締め等で連結することで、これらとの強固な一体化とそれによる耐圧強度の確保が図れる。
特に、隔壁体12の補強材12bの上下端部に、例えば複数のボルト19を植込み配設し、これらを用いて第一開口壁体13を補強材12bに一体に連結する構成とすることもでき、隔壁体12やコーナ柱状体11に対し第一開口壁体13の一部又は全部を必要に応じて着脱可能な構造を簡略に実現できることとなる。同様に、隔壁体12の補強材12bの側端部においても、例えば複数のボルト19を植込み配設し、これらを用いて第二開口壁体14、15を補強材12bに一体に連結する構成とすることができ、隔壁体12やコーナ柱状体11に対し、第二開口壁体14、15を必要に応じて着脱可能とすることができる。
前記第一開口壁体13は、熱交換ユニット50における第一端面52の外方にそれぞれ配設され、コーナ隔壁部10、コーナ柱状体11及び各隔壁体12の上下端部に液密維持状態で連結され、第一端面52に面する所定位置に一の熱交換用流体の流入出口となる開口部13aを設けられてなるものである。この第一開口壁体13も、内面板13b及び補強材13cという二つの略板状体の組合わせ構造となっている。
前記内面板13bは、前記隔壁体12の内面板12a同様の薄い金属板で形成され、熱交換ユニット50における第一端面52と略同じ大きさの矩形の開口部を中央部に設けられた略矩形枠状体とされ、開口部に沿う内周縁の各縁部をそれぞれ前記各コーナ隔壁部10の第一隔壁部10a端部及び隔壁体12の内面板12a端部に液密維持状態で溶接一体化され、第一端面52を取り囲む状態で熱交換ユニット50と一体化する構成である。
この内面板13bは、その外形を、熱交換ユニット50における第一端面52を挟んで配設された二つのコーナ柱状体11、及びこれらコーナ柱状体11に連結された二つの隔壁体12より外側にははみ出さない大きさの矩形状とされる。
前記補強材13cは、内面板13bと略同じ矩形状の外形を有し、且つ前記隔壁体12の補強材12b同様の強度となる厚い略板状体で形成され、内面板13bに外側から液密を維持しつつ重なり合う状態で配設される構成である。
この補強材13cにおける、内面板13b中央の開口部に面する所定位置には、開口部13aをなす貫通孔が穿設されてなる。そして、補強材13cにおける開口部13aの孔周囲には、熱交換用流体を導く管部13dが突設され、さらにその先端には流体の供給、送出管等を接続するためのフランジ部13eが一体に形成される構成である。この補強材13cの貫通孔である開口部13aが、開口55aを通じて各第一隙間部55と連通する一の熱交換用流体の流入出口となる。
そして、補強材13cは、第一端面52における各第一隙間部55の開口55aを、開口部13aを残して覆うことで、熱交換ユニット50の各第一隙間部55を、一の熱交換用流体が漏れ出さないように外部から隔離できる仕組みとなっている。
これら補強材13cは、熱交換ユニット50の上側の第一端面52の周囲にある各コーナ柱状体11の上面、及び各隔壁体12の補強材12bにおける上端部に対し、内面板13bを介在させた状態で、ボルト19等を用いて一体に連結され、さらに、下側の第一端面52の周囲にある各コーナ柱状体11の下面、及び各隔壁体12の補強材12bにおける下端部に対し、内面板13bを介在させた状態で、ボルト19等を用いて一体に連結される。こうして補強材13cが熱交換ユニット50の各第一端面52を覆うように連結されると、内面板13bと補強材13cからなる第一開口壁体13が熱交換ユニット50に固定された状態が得られる。
第一開口壁体13の補強材13cの熱交換ユニット50への連結にあたっては、例えば、上側の第一端面52の周囲にある各コーナ柱状体11の上面、及び各隔壁体12の補強材12bにおける上端部に、複数のボルト19を植込み配設する一方、内面板13b及び補強材13cにはこれらのボルト19を貫通させる孔をそれぞれ穿設する構成とすることもでき、内面板13bと補強材13cをそれらの各孔にボルト19が通るように配設して、ボルト19を用いた締結により、補強材13cをコーナ柱状体11と隔壁体12の補強材12bに着脱可能に連結することができる。こうして、熱交換ユニット50に対し第一開口壁体13の一部である補強材13cを必要に応じて着脱可能な構造を簡略に実現できることとなる。
同様に、下側の第一端面52の周囲にある各コーナ柱状体11の下面、及び各隔壁体12の補強材12bにおける下端部においても、複数のボルト19を植込み配設し、且つ、内面板13b及び補強材13cにボルト19を貫通させる孔をそれぞれ穿設した上で、内面板13bと補強材13cをそれらの各孔にボルト19が通るように配設して、ボルト19を用いた締結を行えば、補強材13cをコーナ柱状体11と隔壁体12の補強材12bに着脱可能に連結でき、熱交換ユニット50に対し補強材13cを必要に応じて着脱可能な構造が得られる。
前記第二開口壁体14、15は、熱交換ユニット50における第二端面53の外方にそれぞれ配設され、コーナ隔壁部10、コーナ柱状体11及び各隔壁体12の端部に液密維持状態で連結され、第二端面53に面する所定位置に他の熱交換用流体の流入出口となる開口部14a、15aを設けられてなるものである。
一方の第二開口壁体14は、熱交換ユニット50における一方の第二端面53に面しており、下側の第一開口壁体13寄りとなる下部に、他の熱交換用流体の流入出口をなす開口部14aを配設されてなるものである。この一方の第二開口壁体14は、内面板14bと補強材14cという二つの略板状体の組合わせ構造となっている。
前記内面板14bは、前記隔壁体12の内面板12a同様の薄い金属板で形成され、熱交換ユニット50における一方の第二端面53と略同じ大きさの矩形の開口部を中央に設けられた略矩形枠状体とされ、開口部に沿う内周縁の各縁部をそれぞれ各コーナ隔壁部10の第二隔壁部10b端部及び隔壁体12の内面板12a側端部に液密維持状態で溶接一体化され、一方の第二端面53を取り囲む状態で熱交換ユニット50と一体化する構成である。
この内面板14bは、その外形を、熱交換ユニット50における一方の第二端面53を挟んで配設された二つのコーナ柱状体11、及びこれらコーナ柱状体11に連結された二つの隔壁体12より外側にははみ出さない大きさの矩形状とされる。
前記補強材14cは、内面板14bと略同じ矩形状の外形を有し、且つ前記隔壁体12の補強材12b同様の強度となる厚い略板状体で形成され、内面板14bに外側から液密を維持しつつ重なり合う状態で配設される構成である。この補強材14cは、内面板14bと共に、二つのコーナ柱状体11及び隔壁体12の補強材12b側端部にも、ボルト19等を用いて一体に取付けられる構成である。
この補強材14cにおける、内面板14b中央の開口部に面する所定位置には、開口部14aをなす貫通孔が穿設されてなる。そして、補強材14cにおけるこの開口部14aの孔の周囲には、熱交換用流体を導く管部14dが突設され、さらにその先端には流体の供給、送出管等を接続するためのフランジ部14eが一体に形成される構成である。この補強材14cの開口部14aが、開口56aを通じて各第二隙間部56と連通する他の熱交換用流体の流入口となる。
そして、補強材14cは、熱交換ユニット50における一方の第二端面53の各開口56aを、開口部14aを残して覆うことで、熱交換ユニット50におけるこの一方の第二端面53を、他の熱交換用流体が漏れ出さないように外部から隔離する仕組みとなっている。
補強材14cは、熱交換ユニット50の一方の第二端面53の周囲にある各コーナ柱状体11の側面、及び各隔壁体12の補強材12bにおける側端部に対し、内面板14bを介在させた状態で、ボルト19等を用いて一体に連結される。こうした連結で補強材14cが一方の第二端面53を覆うようにされると、内面板14bと補強材14cからなる第二開口壁体14が熱交換ユニット50に固定された状態が得られる。
この第二開口壁体14における補強材14cの熱交換ユニット50への連結にあたっては、例えば、一方の第二端面53の周囲にある各コーナ柱状体11の側面、及び各隔壁体12の補強材12bにおける側端部に、複数のボルト19を植込み配設する一方、内面板14b及び補強材14cにはこれらのボルト19を貫通させる孔をそれぞれ穿設する構成とすることもでき、内面板14bと補強材14cをそれらの各孔にボルト19が通るように配設して、ボルト19を用いた締結により、補強材14cをコーナ柱状体11と隔壁体12の補強材12bに着脱可能に連結することができる。こうして、熱交換ユニット50に対し第二開口壁体14の一部である補強材14cを必要に応じて着脱可能な構造を簡略に実現できることとなる。
補強材14cと、熱交換ユニット50の一方の第二端面53との間には、第二隙間部56と同様に縦方向へ連続する隙間が生じているが、補強材14cの内側、詳細には、第二端面53と、開口部14aのある部分を除いた補強材14cの第二端面53に対向する内面との間となる部位に、第二端面53にある各開口56aを塞いで、熱交換用流体が第二隙間部56から補強材15cと第二端面53との間の前記隙間に進入し、そのまま隙間を進んで第二隙間部56を通らない状態となるのを防ぐ、隙間閉塞体14fが配設される。
他方の第二開口壁体15は、熱交換ユニット50における他方の第二端面53に面しており、上側の第一開口壁体13寄りとなる上部に、他の熱交換用流体の流入出口をなす開口部15aを配設されてなるものである。
第二開口壁体15は、内方の熱交換ユニット50における他方の第二端面53の、中間隔壁部16で分けられた二つの領域のうち、第二端面53の上側のコーナ部分寄りの一領域である上側領域53aのみ覆う大きさとして形成される。そして、この第二開口壁体15で覆われない第二端面53の残りの領域については、蓋体18により覆われる構成である。
この他方の第二開口壁体15も、内面板15bと補強材15cという二つの略板状体の組合わせ構造となっている。
前記内面板15bは、前記隔壁体12の内面板12a同様の薄い金属板で形成され、熱交換ユニット50における他方の第二端面53の上側領域53aに相当する矩形の開口部を中央に設けられた略矩形枠状体とされ、開口部に沿う内周縁の各縁部をそれぞれ上側のコーナ隔壁部10の第二隔壁部10b端部、中間隔壁部16の端部、及び隔壁体12の内面板12aにおける中間の切欠き部12cより上側の側端部に液密維持状態で溶接一体化され、第二端面53の上側領域53aを取り囲む状態で熱交換ユニット50と一体化する構成である。
この内面板15bは、その外形を、熱交換ユニット50における上側のコーナ部分に配設されたコーナ柱状体11、中間隔壁部16に沿って配設される中間柱状体17、及びこれらコーナ柱状体11と中間柱状体17に連結された二つの隔壁体12より外側にははみ出さない大きさの矩形状とされる。
前記補強材15cは、内面板15bと略同じ矩形状の外形を有し、且つ前記隔壁体12の補強材12b同様の強度となる厚い略板状体で形成され、内面板15bに外側から液密を維持しつつ重なり合う状態で配設される構成である。この補強材15cは、内面板15bと共に、コーナ柱状体11及び隔壁体12の補強材12b側端部にも、ボルト19等を用いて一体に取付けられる構成である。
この補強材15cにおける、内面板15b中央の開口部に面する所定位置には、開口部15aとしての貫通孔が穿設されてなる。そして、補強材15cにおける開口部15aの孔周囲には、熱交換用流体を導く管部15dが突設され、さらにその先端には流体の供給、送出管等を接続するためのフランジ部15eが一体に形成される構成である。この補強材15cの開口部15aが、開口55aを通じて各第二隙間部56と連通する他の熱交換用流体の流出口となる。
そして、補強材15cは、他方の第二端面53における上側領域53aの各開口55aを、開口部15aを残して覆うことで、他方の第二端面53の上側領域53aを、他の熱交換用流体が漏れ出さないように外部から隔離できる仕組みとなっている。
補強材15cは、熱交換ユニット50の他方の第二端面53における上側領域53aの周囲にあるコーナ柱状体11の側面、中間柱状体17、及び各隔壁体12の補強材12bにおける側端部に対し、内面板15bを介在させた状態で、ボルト19等を用いて一体に連結される。こうした連結で補強材15cが第二端面53の上側領域53aを覆うようにされると、内面板15bと補強材15cからなる第二開口壁体15が熱交換ユニット50に固定された状態が得られる。
この第二開口壁体15における補強材15cの熱交換ユニット50への連結にあたっては、例えば、他方の第二端面53における上側領域53aの周囲にあるコーナ柱状体11の側面、中間柱状体17、及び各隔壁体12の補強材12bにおける側端部に、複数のボルト19を植込み配設する一方、内面板15b及び補強材15cにはこれらのボルト19を貫通させる孔をそれぞれ穿設する構成とすることもでき、内面板15bと補強材15cをそれらの各孔にボルト19が通るように配設して、ボルト19を用いた締結により、補強材15cをコーナ柱状体11と隔壁体12の補強材12bに着脱可能に連結することができる。こうして、熱交換ユニット50に対し第二開口壁体15の一部である補強材15cを必要に応じて着脱可能な構造を簡略に実現できることとなる。
補強材15cと、熱交換ユニット50の第二端面53における上側領域53aとの間には、第二隙間部56と同様に縦方向へ連続する隙間が生じているが、補強材15cの内側、詳細には、第二端面53の上側領域53aと、開口部15aのある部分を除いた補強材15cの上側領域53aに対向する内面との間となる部位に、第二端面53の上側領域53aにある各開口56aを塞いで、熱交換用流体が第二隙間部56から補強材15cと上側領域53aとの間の前記隙間に進入し、そのまま隙間を進んで第二隙間部56を通らない状態となるのを防ぐ、隙間閉塞体15fが配設される。
前記中間隔壁部16は、熱交換ユニット50における前記他方の第二端面53の所定箇所に液密維持状態で一体化され、且つプレート並列方向両端部を各隔壁体12の内面板12aに一体に且つ液密維持状態で連結され、第二端面53を二つの領域、すなわち上側領域53aと下側領域53bとに分けるものである。
一方の第二開口壁体14における開口部14aの反対側にあたる、熱交換ユニット50の他方の第二端面53の下部所定部位が、この第二端面53の中間隔壁部16で分けられた各領域のうち、蓋体18で覆われる下側領域53bとなる。この他方の第二端面53における下側領域53bは、一方の第二開口壁体14の開口部14aの上下方向における配設範囲と重なることとなる。そして、他方の第二端面53におけるこの下側領域53b以外の領域が、他方の第二開口壁体15で覆われる上側領域53aとされる。
中間隔壁部16は、熱交換用プレート51と直交する向きで配置される板状の二つの仕切壁材16aと、熱交換用プレートの第二端面53に沿う板状の中間壁材16bとで形成される構成である。このうち、熱交換用プレート51と直交する向きで配置される二つの仕切壁材16aは、その端部に、熱交換ユニット50側端部における各熱交換用プレート51の溶接で閉じ合わされた各平面部51b間の空隙57の形状に略一致する、略歯型状部分を形成されてなるものである。
これら二つの仕切壁材16aは、熱交換ユニット50における前記他方の第二端面53において、一端部の略歯型状部分を各熱交換用プレート51の平面部51b間の空隙57に挿入された状態で、各熱交換用プレート51の平面部51bと溶接一体化される。
中間隔壁部16は、他方の第二端面53で各熱交換用プレート51に溶接一体化されることで、他方の第二端面53と第二開口壁体15及び蓋体18との間に生じた各隙間がユニット縦方向に連続しないよう遮断することとなる。
前記中間柱状体17は、熱交換ユニット50における他方の第二端面53の近傍で、長手方向をプレート並列方向に一致させ、且つ長手方向両端部を各隔壁体12の補強材12bに一体に且つ液密維持状態で連結されて、前記中間隔壁部16に沿わせて配設されるものである。
中間柱状体17は、前記コーナ柱状体11と同様に、熱交換ユニット50のプレート並列方向の寸法に、二つの隔壁体12の内面板12aの厚さを加えたものと等しい長さを有する金属製略角柱状体である。
この中間柱状体17は、熱交換ユニット50における第二端面53を二つの領域に分ける中間隔壁部16に沿うように配設されており、第二端面53の上側領域53aを覆う第二開口壁体15の端部と、第二端面53の下側領域53bを覆う蓋体18の端部とにそれぞれ重なり、これらを連結可能とされる。
中間柱状体17は、長手方向両端部を各隔壁体12の補強材12bに連結して、熱交換ユニット50の第二端面53の外方に固定配設された状態で、第二開口壁体15の端部、及び、蓋体18の端部をそれぞれ連結されて、これら第二開口壁体15及び蓋体18を支持する役割の一部を担うこととなる。
詳細には、中間柱状体17は、熱交換ユニット50の第二端面53における下側領域53bの上側に位置して、第二端面53に面する側とは反対側の外方に向いた面に、第二開口枠体15及び蓋体18の固定に用いる複数のボルト19を植込み配設されてなる。これらのボルト19を第二開口壁体15及び蓋体18の端部に設けられた貫通孔に通した上で、ボルト19にナットを螺合させ締め付けることにより、第二開口壁体15及び蓋体18を中間柱状体17と連結一体化させられる仕組みである。
前記蓋体18は、熱交換ユニット50に導入される各熱交換用流体から加わる圧力では変形しない程度の強度を有する矩形状の板状体で形成され、熱交換ユニット50における他方の第二端面53の外方で、第二開口壁体15と隣り合って第二端面53下部の下側領域53bを覆う配置として配設され、この下側領域53bの周囲にある、中間隔壁部16、中間柱状体17及び各隔壁体12の補強材12bの側端部、並びに、熱交換ユニット50の下側のコーナ部分に設けられるコーナ隔壁部10及びコーナ柱状体11に液密維持状態で着脱可能に連結される構成である。
この蓋体18は、その外形を、熱交換ユニット50における下側のコーナ部分に配設されたコーナ柱状体11、中間隔壁部16に沿って配設される中間柱状体17、及びこれらコーナ柱状体11と中間柱状体17に連結された二つの隔壁体12より外側にははみ出さない大きさの矩形状とされる。この他、蓋体18の端部には、この蓋体18の取付に用いられるボルトを通す貫通孔が複数穿設される。
なお、蓋体18の素材は、熱交換用プレート51とは異なるものを用いることができ、適切な強度及び熱交換用流体との接触で変化しない性質を備えるものであればよい。
この蓋体18とは別に、第二端面53の下側領域53bの周囲には、矩形枠状体の蓋内面板18aが配設される。
蓋内面板18aは、前記第二開口壁体15の内面板15a同様の薄い金属板で形成され、蓋体18と縦横寸法を一致させた外形とされる一方、熱交換ユニット50における第二端面53の下側領域53bに相当する大きさとされる矩形の開口部を中央に設けられる構成である。この蓋内面板18aは、開口部に沿う内周縁の各縁部をそれぞれ下側のコーナ隔壁部10の第二隔壁部10b端部、中間隔壁部16の端部、及び隔壁体12の内面板12aにおける中間の切欠き部12cより下側の側端部に液密維持状態で溶接されて、第二端面53の下側領域53bを取り囲む状態で熱交換ユニット50と一体化しつつ、コーナ柱状体11、各隔壁体12の補強材12b、及び中間柱状体17の各側端面に沿うように配設される。
この蓋内面板18aに対し、蓋体18は、外側から蓋内面板18aに当接して重なり合う状態で、その周縁部分を、他方の第二端面53における下側領域53bの周囲にある、中間柱状体17、各隔壁体12の補強材12b、及びコーナ柱状体11の各側端部に、蓋内面板18aを介して連結されることで、蓋体18が熱交換ユニット50に固定された状態を得られる仕組みである。
蓋体18の、中間柱状体17、各隔壁体12の補強材12b、及びコーナ柱状体11の各側端部への連結は、これら中間柱状体17、各隔壁体12の補強材12b、及びコーナ柱状体11の各側端部にそれぞれ複数突設されて、蓋体18端部に穿設された孔に対し挿脱可能とされる雄ねじとしてのボルト19を用いるものとされる。
ボルト19は、中間柱状体17、各隔壁体12の補強材12b、及びコーナ柱状体11の各側端部に、蓋体18の複数の孔位置に対応させて植え込み配設されるものである。これら蓋体連結用のボルト19のうち、各補強材12bの端部に植込み配設されたボルトで、第二端面53の下側領域53bより上側に位置する二本のボルト19aは、蓋体18の孔に通された状態で、その二本のボルトのみで蓋体18を支持可能な強度を有するものである。また、これら補強材12bの端部に突設される前記二本のボルト19aの突出長さは、蓋体18を、中間柱状体17、コーナ柱状体11、及び各隔壁体12の補強材12bの側端部に対し、第二端面53の下部領域53bを外部から視認可能となる程度に離隔させても、その蓋体18の孔にボルト19aが通り、ボルト19aで蓋体18を支える状態をそのまま維持できる所定長さとされる。
熱交換ユニット50における第二端面53が、熱交換用プレート51間の各隙間の連続する上下方向において複数の領域に分かれるように、中間隔壁部16を設けていることから、蓋体18の取り外しで外部に開放される下側領域53bが第二端面53の一部であっても、この開放部分は、第二端面53に開口を位置させている全ての第二隙間部56に通じる状態となっている。このため、開放された下側領域53bを通じて、外部から各第二隙間部56の広い範囲に対し、状態確認や洗浄等の作業を効率よく実行できる。そして、第二端面53における蓋体18で開閉可能な領域を小さく設定している分、蓋体18も第二開口壁体14、15に対して小さく形成可能であり、蓋体18に加わる力を低減して、蓋体18を薄型化及び軽量化できる。これにより、蓋体18の取り扱いも容易となっている。
また、蓋体18の着脱で開閉可能となる開口部分を、熱交換ユニット50の第二端面53における第二開口壁体15で覆わない箇所として、第二端面53の残りの部分から中間隔壁部16で分離した状態で設けることにより、開口部分のある装置構造を簡略に得ることができると共に、第二開口壁体15と同様に蓋体18を取り付けるようにして、蓋体18を確実に液密維持状態で取り付けられ、装置構造の複雑化も回避できる。
蓋体18と、熱交換ユニット50の第二端面53における下側領域53bとの間には、第二隙間部56と同様に縦方向へ連続する隙間が生じているが、蓋体18の内側、詳細には、第二端面53の下側領域53bと、蓋体18の下側領域53bに対向する内面との間となる部位に、第二端面53の下側領域53bにある各開口56aを塞いで、熱交換用流体が第二隙間部56から蓋体18と下側領域53bとの間の前記隙間に進入し、そのまま隙間を進んで第二隙間部56を通らない状態となるのを防ぐ、隙間閉塞体18bが配設される。
次に、前記構成に基づく熱交換装置の形成過程について説明する。
まず、装置内部に収められる熱交換ユニット50の組立工程について説明する。金属板のプレス成型により得られた熱交換用プレート51は、まず、同様にして成型された他の熱交換用プレート51と、長辺に沿う平面部51b同士が互いに密着するように二つ重ね合される。
これら重ね合された二つの熱交換用プレート51は、長辺に沿う平面部51bを溶接代としてシーム溶接され、一体化した一つの単位プレート組40となる。単位プレート組40をなす熱交換用プレート51間には、隙間として第一隙間部55が生じ、この第一隙間部55の開口55aが短辺に沿う壇状部51aに挟まれる形で開口する(図4参照)。さらに、単位プレート組40は、同様にして形成された他の単位プレート組40と壇状部51a同士で互いに密着する状態で並列に重ね合され、密着し合う壇状部51aをシーム溶接され、一体化される。
こうして単位プレート組40が一体化された状態では、単位プレート組40間に隙間として第二隙間部56が生じると共に、この第二隙間部56の開口56aが各平面部51b間に開口する(図4参照)。前記同様に単位プレート組40同士の溶接を繰返し、最終的に全ての単位プレート組40を一体化して熱交換ユニット50とする。
得られた熱交換ユニット50に対し、開口55aの側端寄り部分に第一隔壁材10mの略歯型状部分10cを挿入すると共に、側端部の各平面部51b間の空隙57における開口55a寄り端部に第二隔壁材10nの略歯型状部分10dを挿入し(図6参照)、挿入された各隔壁材10m、10nの各略歯型状部分10c、10d周縁部同士を、これらに挟まれた各熱交換用プレート51端部ごと溶接する。
溶接作業において、第一隔壁材10mと第二隔壁材10nの厚い各略歯型状部分10c、10dが薄い熱交換用プレート51に対し両側に位置して溶接時に大きな入熱量を許容できることから、各隔壁材10m、10n及び熱交換用プレート51に対し、入熱量が大きくなるものの溶接速度の速い溶接法(例えば、MIG溶接など)による溶接が行え、溶接作業性に優れると共に、熱交換用プレート51と各隔壁材10m、10nとを強固に一体化させられることとなる。
こうした溶接を経て、各隔壁材10m、10nの一体化したコーナ隔壁部10が得られ、熱交換用プレート51とも一体化している各コーナ隔壁部10は熱交換ユニット50の各コーナ部分に一体に配置された状態となる(図7参照)。熱交換ユニット50では、開口55aと開口56aの間に一体化したコーナ隔壁部10が存在していることで、開口55aと開口56aとが互いに連通することなく確実に隔離された状態となっている。そして、熱交換ユニット50はこのコーナ隔壁部10を介して外殻をなす他の部材と連結されることから、熱交換ユニット50側で連結のための突出形状部分等を設ける必要が無く、ユニットをなす各プレートには単純な矩形状金属板をそのままプレス加工して利用できる仕組みである。
また、熱交換ユニット50における他方の第二端面53の所定箇所に対し、中間隔壁部16をなす各部材を取り付ける。
具体的には、中間隔壁部16のうち、熱交換用プレート51と直交する向きで配置する二つの仕切壁材16aにおける略歯型状部分を、第二端面53における各熱交換用プレート51の平面部51b間の空隙57に挿入し、この略歯型状部分とこれに接する各熱交換用プレート51の平面部51b及びその近傍部分とを液密維持状態で溶接一体化する。この後、溶接した二つの仕切壁材16aの間に、中間隔壁部16のうち第二端面53に沿う中間壁材16bを配設し、この中間壁材16b両端部を、先に溶接した二つの仕切壁材16aにそれぞれ液密維持状態で溶接すると、中間隔壁部16が得られることとなる。
こうして中間隔壁部16が、他方の第二端面53で各熱交換用プレート51に溶接一体化されていることで、他方の第二端面53における上側領域53a及び第二開口壁体15の補強材15c間に生じる隙間と、第二端面の下側領域53b及び蓋体18間に生じる隙間とが、ユニット縦方向に連続せず、これら隙間の間での前記他の熱交換用流体の流通を阻止できる。
コーナ隔壁部10及び中間隔壁部16を得た後、コーナ隔壁部10及び中間隔壁部16における熱交換用プレート51並列方向の両端部に、各隔壁体12の内面板12aを溶接して一体化する(図9参照)。内面板12aにおけるコーナ隔壁部10及び中間隔壁部16の各端部に溶接される箇所は、切欠き部12cとしてコーナ隔壁部10及び中間隔壁部16の配置に沿った形状とされており、内面板12aと各隔壁部の端部同士が液密維持状態で確実に溶接一体化されることとなる。
各隔壁体12の内面板12aを熱交換ユニット50と一体化したら、各コーナ隔壁部10に沿うようにコーナ柱状体11を配設し、且つ、中間隔壁部16に沿うように中間柱状体17を配設する。その上で、隔壁体12の補強材12bを、内面板12aに当接させつつコーナ柱状体11及び中間柱状体17の各熱交換用プレート51並列方向の両端部にボルト19等で固定して連結一体化する(図10参照)。
こうして連結された補強材12bについては、コーナ柱状体11及び中間柱状体17のある部位以外、例えば、第二端面53に沿う補強材12b端部において、両端部を補強材12b端部に連結するボルト(長ねじ)を必要に応じて一又は複数設けて、補強材12b同士の間隔が広がらないように保持固定する構成とすることもできる。
続いて、第一開口壁体13の内面板13bの内周縁部を、各第一端面52の周りの、上下の各コーナ隔壁部10の第一隔壁部10a端部及び隔壁体12の内面板12a上下端部にそれぞれ溶接一体化する。
また、熱交換ユニット50における一方の第二端面53側で、第二開口壁体14の内面板14bの内周縁部を、各コーナ隔壁部10の第二隔壁部10bの端部及び隔壁体12の内面板12a側端部に溶接一体化する。
さらに、熱交換ユニット50における他方の第二端面53側では、第二開口壁体15の内面板15bの内周縁部を、上側のコーナ隔壁部10の第二隔壁部10bの端部、中間隔壁部16の上側の端部、及び隔壁体12の内面板12a側端部に溶接一体化する。加えて、蓋内面板18aの内周縁部を、下側のコーナ隔壁部10の第二隔壁部10bの端部、中間隔壁部16の下側の端部、及び隔壁体12の内面板12a側端部に溶接一体化する。
こうして、熱交換ユニット50の外側に各内面板12a、13b、14b、15b、及び蓋内面板18aを相互に溶接一体化した状態で配置することにより(図11参照)、熱交換ユニット50の各第一端面52における第一隙間部55の各開口55a、及び、各第二端面53における第二隙間部56の各開口56a以外での、熱交換ユニット50の外部に対する隔離状態を確実なものとすることができる。
この後、第二開口壁体14、15の補強材14c、15cで覆われることとなる熱交換ユニット50の各第二端面53の上下各領域のうち、開口部14a、15aに面しない所定範囲に、隙間閉塞体14f、15fをそれぞれ配設する。
これに続いて、上下のコーナ柱状体11及び隔壁体12の補強材12bの上下端部にボルト19を植え込み配設してから、第一開口壁体13の補強材13cを、その端部の各孔にボルト19が通るようにして内面板13bに近付け、あらかじめ内面板13bに沿って配設したガスケット材を介して内面板13bに当接させる。補強材13cは、ボルト19に螺合させたナットの締め付けで、各コーナ柱状体11及び前記隔壁体12の補強材12b上下端部に連結一体化し、これにより熱交換ユニット50の外側に第一開口壁体13を配置した状態が得られる。
また、一方の第二端面53側におけるコーナ柱状体11及び隔壁体12の補強材12bの各側端部にボルト19を植え込み配設してから、一方の第二開口壁体14の補強材14cを、その端部の各孔にボルト19が通るようにして内面板14bに近付け、あらかじめ内面板14bに沿って配設したガスケット材を介して内面板14bに当接させる。補強材14cは、ボルト19に螺合させたナットの締め付けで、各コーナ柱状体11及び補強材12bの側端部に連結一体化し、これにより熱交換ユニット50の外側に第二開口壁体14を配置した状態が得られる。
さらに、他方の第二端面53側におけるコーナ柱状体11、中間柱状体17、及び隔壁体12の補強材12bの各側端部にボルト19を植え込み配設してから、他方の第二開口壁体15の補強材15cを、その端部の各孔にボルト19が通るようにして内面板15bに近付け、第二端面53の上側領域53aを覆うようにして、あらかじめ内面板15bに沿って配設したガスケット材を介して内面板15bに当接させる。補強材15cは、ボルト19に螺合させたナットの締め付けで、上側のコーナ柱状体11、中間柱状体17、及び隔壁体12の補強材12bの側端部に連結一体化し、これにより熱交換ユニット50の外側に第二開口壁体15を配置した状態が得られる。
そして、他方の第二端面53の下側領域53bに重なるように隙間閉塞体18bを設けてから、下側領域53bを覆うようにして蓋体18を配設する。詳細には、下側領域周囲に位置する下側のコーナ柱状体11、中間柱状体17、及び隔壁体12の補強材12bの各側端部に植え込み配設されたボルト19、19aが、蓋体18の端部の各孔に通るようにして、蓋体18を蓋内面板18aに近付け、あらかじめ蓋内面板18aに沿って配設したガスケット材を介して蓋内面板18aに当接させる。蓋体18は、ボルト19、19aに螺合させたナットの締め付けで、下側のコーナ柱状体11、中間柱状体17、及び補強材12bの側端部に連結一体化する。こうしてボルト及びナットを用いて蓋体18を熱交換ユニット50に固定すれば、熱交換装置の完成状態となり、各開口壁体の開口部13a、14a、15a以外での熱交換ユニット50の外部に対する隔離状態を確実なものとすることができる。
この熱交換装置1の外殻部分をなす隔壁体12、第一開口壁体13、及び第二開口壁体14、15の各補強材12b、13c、14c、15cが、コーナ柱状体11や中間柱状体17に連結される構造とされていることから、各部材を容易に熱交換ユニット50と一体化して液密維持状態にできる。一方、これらをボルト等により連結固定することで、各部材の熱交換ユニット50側への溶接の可、不可を考慮する必要が無く、補強材12b、13c、14c、15c等には熱交換用プレート51とは異なる材質を採用でき、強度と熱交換用流体に対する耐食性を満たした低コストの材質とすれば、熱交換装置1全体の低コスト化が図れることとなる。
また、熱交換装置1においては、第一開口壁体13及び第二開口壁体15上での開口部13a、14a、15aの配置及び大きさの設定によって、熱交換用流体の入口及び出口の設定が容易かつ柔軟に行え、各種用途の熱交換に対応できることとなる。そして、実際の熱交換装置1における熱交換用流体の供給、送出用の管路等との接続は、各開口壁体13、14、15の外側に露出させたフランジ部13e、14e、15eを用いて行うこととなり、接続強度を高くでき、且つその接続連結作業も行いやすい。加えて、熱交換装置1の設置、据付けは、装置の外殻をなす隔壁体12や各開口壁体13、14、15を、設置又は据付け箇所の支持固定用部材と連結して行われ、熱交換ユニット50に過大な力を加えることなく支持強度を高くすることができる。
続いて、前記構成に基づく熱交換装置の使用状態について説明する。
熱交換装置1では、上下の第一開口壁体13の開口部13aを通じて、熱交換ユニット50の第一隙間部55の各開口55aに一の熱交換用流体を出入りさせ、第一隙間部55に一の熱交換用流体を流通させる。また、一方の第二開口壁体14の開口部14a、及び他方の第二開口壁体15の開口部15aを通じて、熱交換ユニット50の第二隙間部56の各開口56aに他の熱交換用流体を出入りさせ、第二隙間部56に他の熱交換用流体を流通させる。これにより、各熱交換用プレート51を介して二つの熱交換用流体間での熱交換が行えることとなる。
熱交換ユニット50においては、第一隙間部55の各開口55aと、第二隙間部56の各開口56aとは、直角をなす配置とされ、一の熱交換用流体の流入出の向きと他の熱交換用流体の流入出の向きは、互いに直交する関係となる。しかし、熱交換ユニット50では、第二開口壁体14、15における流体の流入出口となる各開口部14a、15aが上下端部寄りに設けられることにより、第二隙間部56の多くの区間で、他の熱交換用流体に、第一隙間部55を流れる一の熱交換用流体と平行な流れを生じさせて、二つの熱交換用流体に向流又は並流の流れ関係を与えることができる。
また、第二開口壁体14、15の各補強材14c、15c内面と、熱交換ユニット50の第二端面53との間の隙間を、各補強材14c、15cの開口部14a、15aのある部分以外で、隙間閉塞体14f、15fにより塞いでいることから、第二隙間部56へ流通させる他の熱交換用流体の流入口又は流出口となっている開口部14a、15aの配設位置が熱交換ユニット50縦方向について互いに離れていても、熱交換用プレート51間の第二隙間部56から補強材14c、15c内面に沿う隙間を迂回するような他の熱交換用流体の流れが生じにくく、確実に他の熱交換用流体を第二隙間部56に通して、第一隙間部55を通る一の熱交換用流体との熱交換を適切に行わせることができる。
この使用状態において、熱交換用流体同士の圧力差が大きい場合には熱交換用流体からの圧力が熱交換ユニット50や隔壁体12、第一開口壁体13、及び第二開口壁体14、15に加わるものの、プレート同士の連結に加え各コーナ隔壁部10とも連結一体化されて高い連結強度が得られている熱交換ユニット50に圧力による変形はなく、熱交換ユニット50における各隙間部55、56同士の隔離状態を確保できる。また、隔壁体12、第一開口壁体13、及び第二開口壁体14、15は十分な強度を有する部材とされると共に、相互に連結されているため、変形や変位等は一切無く、各隙間部55、56と外部との隔離状態も維持できる。
熱交換装置の使用を経て、熱交換性能が低下するなど熱交換装置の熱交換用プレート表面が汚れている兆候が見られた場合、蓋体18を取り外して点検等を行うことができる。
詳細には、ボルト19に螺合して蓋体18を締め付け固定している各ナットを緩めて取り外してから、蓋体18を外方、すなわち蓋体18が中間柱状体17、コーナ柱状体11、隔壁体12の補強材12b側端部、及び蓋内面板18aから離れる向き、にずらす一方、蓋体18を隔壁体12の補強材12b端部に突設された他より長尺のボルト19aに支持させたままとする(図13参照)。蓋体18の移動により、熱交換装置外殻に開放部分が生じることから、この開放部分を通じて第二端面53の下側領域53bを覆う隙間閉塞体18bを取り外し、外部から下側領域53bを視認可能とした上で、この第二端面53の下側領域53bを通じて熱交換ユニット50の点検を行う。
熱交換ユニット50の各熱交換用プレート51が実際に汚れている場合には、必要に応じて、蓋体18の孔からボルト19aが外れるまで蓋体18を外方に動かして、蓋体18を熱交換装置から完全に取り外したり(図14参照)、さらに第二開口壁体15も取り外した上で、熱交換ユニット50の第二端面53に対し外部から高圧の洗浄用流体(例えば、水)を噴射するなどして、第二隙間部56に存在する汚れを除去する。
熱交換用プレート51の汚れは、重力の影響によってプレート間の隙間の下部に集まる傾向があることから、蓋体18を外方に移動させて第二端面53の下側領域53bを開放し、外部から第二隙間部56の下部を洗浄可能とすることで効率よく汚れを除去できる。
また、蓋体18のある側とは反対側の第二開口壁体14の開口部14aにおいて、フランジ部14eから接続用の管を取り外し、開口部14aを外部に開放状態とすると、洗浄の際に、洗浄用流体が下側領域53bから各第二隙間部56を通って開口部14aに達する状態となり、洗浄で落とした汚れを内部に残さず洗浄用流体と共に排出することができ、洗浄がより適切に行える。
蓋体18を熱交換ユニット50に対し移動させて、熱交換ユニット50の第二端面53の下側領域53bを露出させられることで、熱交換用プレート51間の第二隙間部56の開口56aに対し点検や洗浄を外部から実行できる開放部分を十分に確保して、熱交換装置全体の分解を伴わずに熱交換用プレート51に対する洗浄等の保守作業が適切に行え、溶接による強固で耐圧性能に優れた構造と、優れた保守作業性とを両立させられる。
このように、本実施形態に係る熱交換装置においては、熱交換ユニット50の各コーナ部分にコーナ隔壁部10とコーナ柱状体11を設け、これらに隔壁体12と第一及び第二の各開口壁体13、14、15を取り付けて熱交換ユニット50を覆って外部から隔離した構造を得ると共に、熱交換ユニット50の第二隙間部56の開口がある第二端面53を中間隔壁部16で複数の領域に分け、一つの領域を第二開口壁体15で覆う一方、残りの領域を着脱可能な蓋体18で覆うようにし、蓋体18の取り外しで熱交換ユニット50における第二端面53の一部を外部に開放可能とすることから、必要に応じて蓋体18を外して熱交換ユニット50を外部に開放すると、熱交換ユニット50の状態を外部から確認でき、各熱交換用プレート51間の所定の隙間部に存在する汚れに対し、露出状態となる第二端面53の各開口56aを通じて外部から洗浄する作業もより容易に実行可能となり、効率よく汚れを除去して熱交換用プレート51を介した熱交換の性能を問題なく回復させられ、こうした洗浄等保守作業の定期的な実行により熱交換器としての所定の熱交換性能の維持、確保が図れる。
また、蓋体18の着脱で開閉可能となる開口部分を、熱交換ユニット50の第二端面53における第二開口壁体15で覆わない箇所として、第二端面53の残りの部分から中間隔壁部16で分離した状態で設けることにより、開口部分のある装置構造を簡略に得ることができると共に、第二開口壁体15と同様に蓋体18を取り付けるようにして、蓋体18を確実に液密維持状態で取り付けられ、装置構造の複雑化も回避できる。
(本発明の第2の実施形態)
前記第1の実施形態に係る熱交換装置においては、熱交換ユニット50における他方の第二端面53の一箇所にのみ中間隔壁部16を設けて、この中間隔壁部16で第二端面53を二つの領域に分け、第二端面53の上側領域53aを第二開口壁体15で覆うと共に、第二端面53の下側領域53bを蓋体18で覆う構成としているが、これに限られるものではなく、第2の実施形態として、図15に示すように、第二端面53における複数箇所に中間隔壁部を配設して、第二端面53を三つ以上の複数領域に分けた上で、第二端面53における所定のコーナ部分寄りの領域を開口部のある第二開口壁体15で覆い、残りの複数領域をそれぞれ着脱可能な蓋体18で覆う構成とすることもできる。
この場合、着脱可能な蓋体18で覆って必要に応じて開放可能な領域を、第二端面53に複数設定することで、第二端面53において外部からの点検や洗浄等の作業を複数の部位から実行できることとなり、熱交換用プレート51に対する洗浄等の保守作業がより効率よく行え、熱交換装置の熱交換性能をより確実に維持できる。
なお、前記第1の実施形態に係る熱交換装置において、他方の第二端面53では、中間隔壁部16で分けられる二つの領域のうち、蓋体18で覆われる下側領域53bが、一方の第二開口壁体14における開口部14aの反対側に位置するように、中間隔壁部16の配置箇所を設定する構成としているが、これに限らず、開口部14aの反対側となる部位以外の第二端面に、蓋体で覆われつつ必要に応じ開放可能となる領域を位置させるよう、中間隔壁部を設ける構成としてもかまわない。
この他、中間隔壁部16を熱交換ユニット50における他方の第二端面53に設け、この他方の第二端面のみに、着脱可能な蓋体18により必要に応じ開放される領域を設定する構成としているが、これに限らず、熱交換ユニット50における一方の第二端面53にも中間隔壁部を設けて、この一方の第二端面も複数の領域に分け、分けられた一部の領域を蓋体で覆い、必要に応じ蓋体を取り外して開放できる構成とすることもでき、熱交換ユニット両側から熱交換用プレート51に対する洗浄等の保守作業をさらに効率よく行える。この場合、一方の第二端面においては、中間隔壁部で分けられる複数領域のうち、蓋体18で覆われて開放可能となる領域が、他方の第二開口壁体15における上部の開口部15aの反対側に位置するように、一方の第二端面における中間隔壁部の配置箇所を設定するのが望ましい。
また、前記第1の実施形態に係る熱交換装置においては、熱交換ユニット50における他方の第二端面53に中間隔壁部16、中間柱状体17、及び蓋体18を設けるようにして、第二端面53の一部領域(上側領域53a)を第二開口壁体15で覆う一方、第二端面53の残りの領域(下側領域53b)を蓋体18で必要に応じ開放可能に覆う構成としているが、これに限らず、熱交換ユニット50の第一端面52に中間隔壁部を設けて第一端面を複数領域に分け、分けられた一部領域のみを第一開口壁体13で覆い、残りの一又は複数の領域をそれぞれ着脱可能な蓋体で覆い、第一端面52の蓋体で覆われる領域についても、必要に応じ蓋体を取り外して開放できる構成とすることができる。この場合、第一端面52においても蓋体の着脱で外部から洗浄等を実行できる。
1 熱交換装置
10 コーナ隔壁部
10a 第一隔壁部
10b 第二隔壁部
10c、10d 略歯型状部分
10m 第一隔壁材
10n 第二隔壁材
11 コーナ柱状体
12 隔壁体
12a 内面板
12b 補強材
12c 切欠き部
13 第一開口壁体
13a 開口部
13b 内面板
13c 補強材
13d 管部
13e フランジ部
14、15 第二開口壁体
14a、15a 開口部
14b、15b 内面板
14c、15c 補強材
14d、15d 管部
14e、15e フランジ部
14f、15f 隙間閉塞体
16 中間隔壁部
16a 仕切壁材
16b 中間壁材
17 中間柱状体
18 蓋体
18a 蓋内面板
18b 隙間閉塞体
19、19a ボルト
40 単位プレート組
50 熱交換ユニット
51 熱交換用プレート
51a 壇状部
51b 平面部
52 第一端面
53 第二端面
53a 上側領域
53b 下側領域
55 第一隙間部
55a 第一開口部
56 第二隙間部
56a 第二開口部
57 空隙

Claims (5)

  1. 略矩形又は略方形状金属薄板からなる複数の熱交換用プレートを、表面同士は所定の平行な二辺をなす各端辺部位で当該端辺の略全長にわたり溶接すると共に、裏面同士は前記端辺と直角をなす他の端辺部位で前記他の端辺の略全長にわたり溶接するようにして複数並列状態で溶接一体化して形成され、各プレート間の隙間が一つおきにプレート表面間の第一隙間部とプレート裏面間の第二隙間部となる熱交換ユニットを少なくとも備えて、前記第一隙間部に流通する一の熱交換用流体と、第二隙間部に流通する他の熱交換用流体との、各隙間部への各々独立した流通状態を確保し、且つ外部への漏れを防ぐ構造を有する熱交換装置において、
    前記熱交換ユニットにおける前記第一隙間部の開口のある第一端面と前記第二隙間部の開口のある第二端面との間の各コーナ部分で、各熱交換用プレートの角部と溶接一体化された状態で配設され、熱交換ユニットにおける前記第一端面から突出する第一隔壁部、及び熱交換ユニットにおける前記第二端面から突出する第二隔壁部を有する四組のコーナ隔壁部と、
    前記熱交換ユニットの前記各コーナ部分に、長手方向をプレート並列方向に一致させ、且つ前記コーナ隔壁部の第一隔壁部と第二隔壁部に沿わせてそれぞれ配設される、四つのコーナ柱状体と、
    前記コーナ隔壁部におけるプレート並列方向の両端部にそれぞれ液密維持状態で連結され、且つ、前記コーナ柱状体における長手方向の両端部にそれぞれ一体に連結されて、前記熱交換ユニットにおける熱交換用プレート表面及び/又は裏面全体のあらわれる各端面をそれぞれ覆う状態で配設される二つの隔壁体と、
    前記熱交換ユニットにおける前記第一端面の外方にそれぞれ配設され、前記コーナ隔壁部、コーナ柱状体及び各隔壁体の端部に液密維持状態で連結され、第一端面に面する所定位置に前記一の熱交換用流体の流入出口となる一又は複数の開口部を設けられてなる二つの第一開口壁体と、
    前記熱交換ユニットにおける前記第二端面の外方にそれぞれ配設され、前記コーナ隔壁部、コーナ柱状体及び各隔壁体の端部に液密維持状態で連結され、第二端面に面する所定位置に前記他の熱交換用流体の流入出口となる一又は複数の開口部を設けられてなる二つの第二開口壁体と、
    前記熱交換ユニットにおける前記第一端面又は第二端面のうちの少なくとも一つにおける所定箇所に液密維持状態で溶接一体化されると共に、プレート並列方向両端部を各隔壁体に一体に且つ液密維持状態で連結されて、前記第一端面又は第二端面を複数領域に分ける一又は複数の中間隔壁部と、
    前記熱交換ユニットの前記第一端面又は第二端面における前記中間隔壁部を設けた箇所の近傍で、長手方向をプレート並列方向に一致させ、且つ長手方向両端部を各隔壁体に一体に連結されて、前記中間隔壁部に沿わせて配設される一又は複数の中間柱状体と、
    前記熱交換ユニットにおける前記第一端面又は第二端面の外方に、前記中間隔壁部で分けられた各領域のうち、一又は複数の所定領域を覆う配置として配設され、前記中間隔壁部、中間柱状体及び各隔壁体の端部に液密維持状態で着脱可能に連結される略板状の蓋体とを備え、
    前記第一端面又は第二端面の前記中間隔壁部で分けられた各領域のうち、熱交換ユニットにおける前記各コーナ部分のうちの一のコーナ部分寄りの一領域が、前記第一開口壁体又は第二開口壁体で覆われ、
    前記蓋体が、前記第一端面又は第二端面における前記各領域のうち、前記第一開口壁体又は第二開口壁体で覆われていない残りの領域を、前記所定領域として覆う配置で配設されることを
    特徴とする熱交換装置。
  2. 前記請求項1に記載の熱交換装置において、
    前記中間隔壁部が、前記熱交換ユニットの前記第二端面の少なくとも一方における所定箇所に設けられて、第二端面を複数領域に分けるものとされ、
    前記第二開口壁体における他の熱交換用流体の流入出口をなす開口部のうち、流入口となる開口部が、一方の第二開口壁体における前記第一開口壁体の一方に近い部位に設けられると共に、流出口となる開口部が、一方又は他方の第二開口壁体における他方の第一開口壁体寄りの部位に設けられ、
    前記第二開口壁体における所定の一又は複数の開口部の反対側にあたる前記熱交換ユニットの第二端面の所定部位が、当該第二端面の中間隔壁部で分けられた前記各領域のうち、前記蓋体で覆われる所定領域とされる一方、当該所定領域以外の領域が、第二開口壁体で覆われる前記一領域とされてなることを
    特徴とする熱交換装置。
  3. 前記請求項1に記載の熱交換装置において、
    前記中間隔壁部が、前記熱交換ユニットの前記第一端面の少なくとも一方における所定箇所に設けられて、第一端面を複数領域に分けるものとされ、
    前記第一開口壁体における一の熱交換用流体の流入出口をなす開口部のうち、流入口となる開口部が、一方の第一開口壁体における前記第二開口壁体の一方に近い部位に設けられると共に、流出口となる開口部が、一方又は他方の第一開口壁体における他方の第二開口壁体寄りの部位に設けられ、
    前記第一開口壁体における所定の一又は複数の開口部の反対側にあたる前記熱交換ユニットの第一端面の所定部位が、当該第一端面の中間隔壁部で分けられた前記各領域のうち、前記蓋体で覆われる所定領域とされる一方、当該所定領域以外の領域が、第一開口壁体で覆われる前記一領域とされてなることを
    特徴とする熱交換装置。
  4. 前記請求項2に記載の熱交換装置において、
    前記熱交換ユニットが、前記第一端面をユニットの上下面、第二端面をユニットの側面としてそれぞれ位置させる配置とされ、
    熱交換ユニットの側方に配設される前記第二開口壁体における他の熱交換用流体の流入出口をなす開口部のうち、一の開口部が、一方の第二開口壁体における下部に設けられると共に、他の開口部が、一方又は他方の第二開口壁体における上部に設けられ、
    前記一方の第二開口壁体の内方に位置する前記熱交換ユニットの一方の第二端面に対し、反対側となる他方の第二端面における下部所定部位が、前記蓋体で覆われる所定領域とされると共に、上下方向における前記一の開口部の配設範囲と少なくとも重なることを
    特徴とする熱交換装置。
  5. 前記請求項4に記載の熱交換装置において、
    前記蓋体が、前記熱交換ユニットにおける第二端面の下部にある前記所定領域を覆う状態で、所定領域の周囲にあるコーナ隔壁部及びコーナ柱状体にも液密維持状態で連結され、
    前記蓋体の、コーナ柱状体、中間柱状体及び隔壁体端部への連結が、前記コーナ柱状体及び中間柱状体と、前記隔壁体端部との少なくともいずれか一方にそれぞれ複数突設されて、前記蓋体端部に穿設された貫通孔に対し挿脱可能とされる雄ねじを用いるものとされ、
    当該雄ねじのうち、所定の一又は複数の雄ねじが、蓋体の貫通孔に通された状態で、少なくとも蓋体を支持可能とされ、且つ、
    前記所定の一又は複数の雄ねじの突出長さが、前記蓋体を、中間柱状体、コーナ柱状体、及び各隔壁体の端部に対し、第二端面の前記所定領域を外部から視認可能な程度に離隔させても、蓋体の貫通孔に雄ねじが通る状態をそのまま維持できる所定長さとされることを
    特徴とする熱交換装置。
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