JP2021021083A - 階層構造粒子および階層構造粒子の製造方法 - Google Patents

階層構造粒子および階層構造粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】固体層とゲル層が交互に積層された、外部刺激応答性を有する階層構造粒子を提供する。【解決手段】荷電基を有さないポリマーを含むゲル状のコア層と、その外側に設けられ、それぞれ荷電基を有するコモノマーと荷電基を有さないモノマーの共重合ゲルを含み内周側に荷電基が偏在した1または複数のシェル層とから成るコアシェルゲル粒子をシード粒子として、前記シード粒子に対し異なる成分の疎水性モノマーが乳化重合したポリマーが、電荷を有するゲルを中間層にして層状に形成される。前記荷電基を有さないモノマーおよび前記荷電基を有するコモノマーの少なくとも何れかは、外部刺激応答性を有する。前記荷電基を有さないポリマーはLCSTポリマーであってもよく、前記荷電基を有するコモノマーはビニルモノマーであってもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、高分子粒子に関し、特に、物性の異なる成分が層状に積層した階層構造を有する粒子、およびその製造方法に関する。
中空微粒子は、低密度、高比表面積、熱膨張係数の低さ、屈折率の低さなどの特徴を有することから、触媒材料、反射防止コーティング剤、太陽電池、充電式バッテリー、ガスセンサー、DNA/薬剤担持担体など、多様な分野への応用が期待されている。これまでに、中空粒子の合成に関する研究が盛んに行われており、Layer−by−Layer法、化学析出法、化学吸着法などの多くの方法が提案されてきた。これらの方法により作製される中空構造粒子は、その多くが単層構造であり、多くの機能化が試みられてはいるが、未だ課題は多い。そのような中、近年、マテリアルの機能の向上という観点から、階層構造粒子の合成に注目が集まっている。
階層構造を構築することで、非表面積が劇的に増大し、分子吸着、反応性、熱安定性の向上が期待される。さらに、いくつかの報告では、シェルを有する多層構造複合金属微粒子の合成も達成しており、より顕著な機能の向上が期待される(非特許文献1−4)。
Xu,H.;Wang,W.Template Synthesis of Multishelled Cu2O Hollw Spheres with a Single−Crystalline Shell Wall.Angew.Chem.Int.Ed.2007,46,1489−1492. Gao,S.;Chang,J.;Fang,L.;Wu,L.Metal Nanoparticles Confined in the Nanospace of Double−Shelled Hollow Silica Spheres for Highly Efficient and Selective Catalysis.Chem.Mater.2016,28,5596−5600. Li,J.;Wang,J.;Liang,X.;Zhang,Z.;Liu,H.;Quan,Y.Xiong,S.Hollow MnCo2O4 Submicrospheres with Multilevel Interiors:FromMesoporous Spheres to Yolk−in−Double−Shell Structures.ACS Appl.Mater.Interfaces.2014,6,24−30. Yabu,H.;Jinno,T.;Koike,K.;Higuchi,T.;Shimomura,M.Nanoparticle Arrangements in Block Copolymer Particles With Microphase−Separated Structures.J.Polym.Sci.BPolym.Phys.2011,49,1717−1722.
しかし、従来の階層構造微粒子の合成方法では、多段階の複雑な手順を要する事や、構造が多分散になってしまうといった課題があった。また、高分子(ポリマーともいう)により構成された階層構造微粒子の報告例は極めて少なく、ブロックコポリマーの自己集積を活用したもののみであり、先に上げた合成の複雑さに加え、架橋構造を導入出来ない点、粒子構造やその特性が1次元のポリマー組成に依存し応用が利かない点、溶媒との相溶性が悪い高分子(水中で使用するなら難水溶性高分子)でしか作製出来ない点など、応用展開を進める際の多くの課題が残されていた。このため、架橋構造を備え産業上利用可能性の高い階層構造微粒子や、それらを簡便かつ大量に合成可能で、かつ多様な成分への適用が可能な合成法の開発が望まれていた。
発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行ってきた。その結果、感温性ヒドロゲル微粒子をテンプレートに用いた、シード乳化重合により、固体複合化ゲル微粒子の創製が可能なこと、またこの方法が、テンプレートとなるヒドロゲル微粒子の刺激応答性や、優れた分散安定性を引き継ぎながら、粒子径の整った異形複合ゲル微粒子を、簡便かつ大量に、高収率で作製することができ、かつ多様な成分へ適用可能な方法であること見出した。
また同時に本発明者らは、反応性比の観点から、電荷がゲル微粒子中心部に局在化する所望のポリマーから構成されるゲル微粒子をシードに用い、塩基性条件下でシード乳化重合を行うことで、当該複合粒子中の固体成分がゲル微粒子表面に局在することを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち本発明は、ポリマーから構成され、その構造として階層構造を有する、階層構造粒子を提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明は、荷電基を有さないポリマーを含むゲル状のコア層と、その外側に設けられ、それぞれ荷電基を有するコモノマーと荷電基を有さないモノマーの共重合ゲルを含み内周側に荷電基が偏在した1または複数のシェル層とから成るコアシェルゲル粒子をシード粒子として、前記シード粒子に対し異なる成分の疎水性モノマーが乳化重合したポリマーが、電荷を有するゲルを中間層にして層状に形成された、階層構造粒子である。
請求項2に記載の本発明は、前記荷電基を有さないモノマーおよび前記荷電基を有するコモノマーの少なくとも何れかは、外部刺激応答性を有することを特徴とする、請求項1に記載の階層構造粒子である。
請求項3に記載の本発明は、前記荷電基を有さないポリマーはポリメチルビニルエーテル、ポリ−N−ビニルカプロラクタム、およびポリアクリルアミド誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のLCSTポリマーであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の階層構造粒子である。
請求項4に記載の本発明は、前記荷電基を有するコモノマーはメタクリル酸誘導体、アクリル酸誘導体、フマル酸誘導体、ビニル酢酸誘導体、マレイン酸誘導体、2−アクリルアミド−メチルプロパンスルホン酸、およびスルホン酸系ビニルモノマーからなる群から選択される少なくとも1種のビニルモノマーであることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の階層構造粒子である。
請求項5に記載の本発明は、前記疎水性モノマーはスチレンであることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の階層構造粒子である。
請求項6に記載の本発明は、前記コアシェルゲル粒子の表面には、表面に荷電基が局在化したゲル層がさらに設けられ、これをシード粒子として乳化重合した最外周のポリマーの表面には、電解質ゲル層が存在することを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の階層構造粒子である。
請求項7に記載の本発明は、前記荷電基が局在化したゲル層は、前記荷電基を有さないモノマーとフマル酸との共重合体であることを特徴とする請求項6に記載の階層構造粒子である。
請求項8に記載の本発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の階層構造粒子の製造方法であって、イオン交換水中の荷電基を有さないモノマーに架橋剤を添加し、フリーラジカル重合によりコアゲル粒子を調製する第1の工程と、前記コアゲル粒子を含むイオン交換水に前記荷電基を有さないモノマーと架橋剤と荷電基を有するコモノマーを添加してシード沈殿重合を行い、コアシェルゲル粒子を調製する第2の工程と、前記第2の工程を1または複数回行った後、前記コアシェルゲル粒子を含むイオン交換水に疎水性モノマーを添加し、シード乳化重合を行う第3の工程を含む、階層構造粒子の製造方法である。
本発明に係る階層構造粒子は、産業上有用な、高分子により構成された階層構造粒子を提供することができる。また、本発明に係る階層構造粒子は、シードとして使用したコアシェルゲル粒子由来の刺激応答性など、優れた機能の発現が期待される。
本発明に係る階層構造粒子の製造方法では、シードにヒドロゲル粒子を用いることができる。ヒドロゲル粒子は、そのサイズや剛直性、電荷密度などの諸物性を容易に変化させることが可能な物質であり、得られた階層構造粒子は、刺激に応じて、サイズやドメイン間距離を変化させることが出来る。
また本発明に係る階層構造粒子は、公知の物質を複合化して、新たな用途や機能性を付与することが可能である。複合化させる物質の例としては、エラストマーや、疎水性(撥水性)材料、生体適合性材料などが例示できる。
また本発明に係る階層構造粒子の製造方法は、テンプレートとなるコアシェルゲル微粒子が単分散であれば、粒子径、複合形態ともに整った階層構造粒子を得ることが出来る。また、その階層数にも厳しい際限は無く、2層、3層、4層と、多様な階層構造粒子の創製が可能となる。
階層構造粒子の作製手順に関するイメージ図である。 コアゲル粒子(N粒子)およびコアシェルゲル粒子(N−NM粒子)のFE−SEM画像である。 3層構造の電荷分布を有するコアシェルゲル粒子のイメージである。 階層構造粒子(N−NM(40mM)−S300粒子)のFE−SEM画像および超薄切片のTEM画像である。 階層構造粒子(N−NM(150mM)−S300粒子)のFE−SEM画像および超薄切片のTEM画像である。 階層構造粒子(N−NM−NM−S100粒子)のFE−SEM画像および超薄切片のTEM画像である。 階層構造粒子(N−NM−NM−NF−S200粒子)のFE−SEM画像および超薄切片のTEM画像である。
以下、本発明に係る粒子およびその製造方法の実施の形態について説明する。
本発明は、ゲル粒子内の電荷分布が、層状に明確に区別された、コアシェルゲル粒子をシードに用い、疎水モノマーのシード乳化重合を行うことで、階層構造を有する、新規複合ゲル微粒子を提供するものである。
本発明において、階層構造を有する粒子とは、粒子中心から粒子表面に向かって、固体成分からなる固体層と、ゲル成分からなるゲル層が、夫々1または2以上周期的に存在することで、全体として階層状を呈する構造である。粒子中心部に固体成分からなるコアがあり、その周囲にゲル層と固体層が交互に被覆する態様も実現可能であり、また、粒子中心部がゲル状のコアであり、その周囲にシェル層として固体層、ゲル層が交互に被覆する
態様も可能である。
本発明において使用する「固体」と、「ゲル」の用語については、一般的な技術常識に基づいて解釈しても良く、具体的には、粘性、流動性の程度で判断することも可能である。「固体」と「ゲル」との区別は、積層した一方の層に対する、他方の層の相対的な粘性、流動性の大小で評価することが可能であり、通常、「固体」は、「ゲル」に対して、粘性、流動性のいずれも低い状態である。
層状に明確に区別された、コアシェルゲル粒子は、粒子の中心部から表面に向かって、電荷を有する箇所と、電荷を有さない箇所とが、区別可能な態様で重なったものである。本発明に係るコアシェルゲル粒子では、粒子内の荷電基モノマーの分布を制御できる。前記コアシェルゲル粒子を作成するためには、異なる種類のモノマーを複合して作成する。モノマーは、適切なポリマーと、前記ポリマーと反応性比が異なる適切なコモノマーを選択する必要がある。例としては、荷電基を有さないLCSTポリマーと、荷電基を有するコモノマーとを複合する例が挙げられる。
LCSTポリマーとは、低温温で溶媒に可溶なポリマーであり、温度を上昇させ、いわゆるLCST(下限臨界溶解温度)に達すると、溶液から別の相として堆積するポリマーである。荷電基を有さないLCSTポリマーの例としては、ポリアルキレンオキシド誘導体、好ましくは、ポリエチレングリコール(PEG)誘導体、ポリエチレンオキシド(PEO)誘導体、ポリプロピレンオキシド(PPO)誘導体、ポリメチルビニルエーテル、などのポリエーテル、ポリ−N−ビニルカプロラクタム、ポリアクリルアミド誘導体、およびポリシロキサンが例示できる。
ヒドロゲル微粒子内部に共重合する、荷電基を有するコモノマーには、ビニルモノマーであれば特に制限は無く、例としては、メタクリル酸誘導体、メタクリル酸エステルなどのメタクリルモノマー、アクリル酸誘導体、アクリル酸エステルなどのアクリルモノマー、フマル酸誘導体、ビニル酢酸誘導体、マレイン酸誘導体、2−アクリルアミド−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、ポリスチレンスルホン酸などのスルホン酸系ビニルモノマー、が挙げられる。制限は特に無いが、モノマーとの反応性比が既知な物質から任意に選択することができる。
本発明で使用するシード乳化重合法は、高分子粒子存在下において、乳化重合を行うことで、シード粒子に対し、異なる成分の高分子を複合することが出来る重合手法である。これらの手法は、これまで広く研究されてきたが、その殆どが、シード粒子として、固体様微粒子(水に不溶、高密度、硬質粒子)を用いた検討であった。即ち、水を嫌う疎水性物質に対し、水に不溶な油を用いた重合法により、固体−固体複合微粒子の作製が行われてきた。
そうした中で、本発明者らは、ヒドロゲル微粒子をシードに用いたシード乳化重合により、ゲル−固体の複合ゲル微粒子を創製してきた。このような複合ゲル微粒子は、ゲル微粒子に由来する、外部刺激応答性(温度/pHなど)を引き継ぎ、かつ、異形構造を有しているため、ゲル微粒子単独成分では成し得ない、光散乱特性や濡れ性を示す点で、優位な新規複合材料である。外部刺激応答性とは、外部環境からの様々な刺激に反応して物理化学的な特性を可逆的にまたは不可逆的に変化させる性質をいい、例えばモノマーにNIPAmを使用した場合、作製された粒子は温度応答性を有することとなり、コモノマーにアクリル酸やメタクリル酸を使用した場合には、pH応答性を有する。また、アゾベンゼンモノマーが有する光応答性等、材料が有する外部刺激応答性を引き継ぐことが可能である。
以下に本発明に係る階層構造粒子の実施例として、シードにN−イソプロピルアクリルアミド(NIPAm)とメタクリル酸(MAc)共重合ゲル粒子を使用して、ポリスチレンとの複合ゲル微粒子を作成した例について説明する。
pNIPAmは摂氏33度付近に下弦臨界共溶温度(LCST)を有する感温性のポリマーである。本実施例で作成する粒子は、pNIPAmを主骨格に有するヒドロゲル微粒子であって、温度応答性を引き継ぎ、ポリマーのLCST以下では粒子は膨潤し、LSCT以上では脱水和することで、粒子は迅速に収縮する。さらに、pNIPAmにMAc等の荷電基を有するコモノマーを共重合すると、荷電基が解離する条件ではLCSTが高温にシフトすることで、ゲル微粒子は高温状態(およそ摂氏70度以上)においても膨潤状態を保つことが知られている。また同様に、本実施例で作成する粒子は、pNIPAmが有するpH応答性を引き継ぐことも可能である。
本発明に係る製造方法では、粒子の製造に水系の重合が好適に適用できる。水系の沈殿重合法では、水中で析出したpNIPAmのグロビュール鎖が、疎水的な引力により互いに凝集し、核を形成する。そして、その核に対して新たに形成したグロビュール鎖が沈着することでゲル微粒子が形成していく。即ち、重合初期に形成したポリマー鎖は得られるゲル微粒子の中心部に、重合後期に形成したポリマー鎖は得られるゲル微粒子の表面層付近に存在することになる。このメカニズムによれば、(1)NIPAmとの反応性比が異なる適切なコモノマーを選択すること、(2)シード粒子存在下で沈殿重合を行う、シード沈殿重合を行うこと、により、粒子の中心部と表面部にそれぞれ偏在させることが可能になる。本実施例では、pNIPAmゲル微粒子をシードに、pNIPAm−co−MAc共重合ゲル微粒子のシェル層を有するようなコアシェルゲル粒子をシード沈殿重合法により作製した。作製手順に関するイメージ図を図1に示す。
(コアゲル粒子の作製)
まず、pNIPAmのコアゲル粒子を作製した。N−イソプロピルアクリルアミド(N−Isopropylacrylamide(NIPAm,純度98%,和光純薬製))と、N,N’−メチレンビス(アクリルアミド)(N,N’−methylenebis(acrylamide)(BIS,純度97%,和光純薬製)、イオン交換水を3首丸底フラスコに入れ、スターラーを用いて混合した。架橋剤としてBISを添加することで、作製された粒子に架橋構造を導入することが可能となり、作製された粒子の物性向上等に好適である。混合した溶液を、攪拌(250rpm)、および窒素バブリング(30分)下で摂氏70度まで加熱した。その後、ペルオキソ二硫酸カリウム(potassium peroxodisulfate(KPS,純度95%,和光純薬製))水溶液(5mL)を添加し、フリーラジカル重合を行った。反応は4時間行い、その後室温まで自然冷却した。反応時間、反応温度、攪拌速度その他は、選択するモノマーや、開始剤の種類等により、適当な実験条件を任意に設定することが可能である。
作成されたコアゲル粒子は、精製のため、遠心分離(70,000xg)を二度行った。図2(a)に得られたコアゲル粒子(N粒子)のFE−SEM画像を示す。また、重合反応の機構を考慮すると、N粒子の内部には開始剤であるKPSの末端基に由来する負電荷が存在する。しかし、この電荷は微量であるため、油溶性ポリマーの可溶化に影響しない。本発明では、電荷の量が油溶性ポリマーの可溶化に影響しない程度以下の場合には、これを中性として、中性のゲルからなる層は中性ゲル層とする。
(コアシェルゲル粒子の作製)
本実施例において、コアシェルゲル粒子を作成する際のコモノマーとして使用したメタクリル酸は、反応性比の観点から、ゲル粒子の中心部に電荷が局在することが知られているため、得られるコアシェルゲル粒子は、中心から、中性ゲル層−電荷ゲル層−中性ゲル層、という3層構造の電荷分布を有することとなる。図3に、3層構造の電荷分布を有するコアシェルゲル粒子のイメージを示す。
上記の実験で作製したコアゲル粒子をイオン交換水で分散した分散液(コアゲル固体成分濃度:0.4wt%)を、攪拌(250rpm)、および窒素バブリング(30分)下で摂氏70度まで加熱した。その後、NIPAm(45mol.%),BIS(5mol.%),MAc(50mol.%)、KPS水溶液(5mL)を添加し、シード沈殿重合を行った。反応は4時間行い、その後室温まで自然冷却した。
作成されたコアシェルゲル粒子は、精製のため、遠心分離(70,000xg)を二度行った。図2(b)、(c)に得られたコアシェルゲル粒子(N−NM粒子)のFE−SEM画像を示す。なお、N−NM粒子をシードとして、上記と同様の重合を行うことにより、作製されるコアシェル粒子の階層数を、例えばN−NM−NMや、N−NM−NM−NMのように増加することが可能であることも同時に確認した。
(シェル厚の制御)
シード沈殿重合時のモノマー濃度を変化させ、得られるコアシェルゲル粒子のシェル厚
の制御を試みた。重合条件を表1に示す。
FE−SEM観察結果より、いずれのゲル微粒子も、シェルモノマー成分のみで構成される二次粒子は観察されていない。Nゲル微粒子、N−NM(40mM)ゲル粒子、N−NM(150mM)ゲル粒子のそれぞれの乾燥時の粒子径は、D=325±13nm(CV=4%)、D=351±16nm(CV=4%)、D=423±21nm(CV=5%)であった。
乾燥時の粒子径は、コアシェルゲル粒子の方がコア粒子よりも大きく、また、重合時の
モノマー濃度が高い場合の方が(N−NM(150mM)ゲル粒子)、モノマー濃度が低い場合と比較し(N−NM(40mM)ゲル粒子)、粒子径は増大した。
加えて、水中でのゲル粒子収縮時の流体力学的直径を測定すると、それぞれ、Dh=320±13nm(Nゲル粒子、pH3,70°)、Dh=352±14nm(N−NM(40mM)ゲル粒子、pH3,70°C)、Dh=519±5nm(N−NM(150mM)ゲル粒子、pH3,70°C)であった。コアシェルゲル粒子のシェル厚を以下の式:

shell thickness = α
= (Dh(core-shellmicrogel))(pH3,70°C) - Dh(coremicrogel))(pH3,70°C))/2

で定義すると、シェル厚はそれぞれ、α=21nm(N−NM(40mM)ゲル粒子)とα=100nm(N−NM(150mM)ゲル粒子)となる。これにより、モノマーの濃度を変化させることにより、シェル厚の制御が可能であることが確認された。
(階層構造粒子の創製)
続いて、上記で作製したコアシェルゲル粒子をシードに用いた、スチレンのシード乳化重合により、階層構造粒子の作製を行った。ゲル粒子内部のカルボキシ基を解離させるために、全ての重合において、シード乳化重合時は、1MのNaOH溶液により重合系内のpHをおおよそ10程度に調整した。
上記の実験で作製したコアシェルゲル粒子をイオン交換水で分散した分散液(100mL,コアシェルゲル固体成分濃度:0.17wt%)を、攪拌(250rpm)、および窒素バブリング(30分)下で摂氏70度まで加熱した。その後、KPS(0.0271g,1mM)、スチレンモノマーを添加し、シード乳化重合を行った。反応は24時間行い、その後室温まで自然冷却した。
作成されたコアシェルゲル粒子は、精製のため、遠心分離(20,000xg)を二度行った。図4に、比較的にシェル厚の薄いコアシェルゲル粒子(N−NM(40mM)粒子)をシードに用い、得られた階層構造粒子(N−NM(40mM)−S300粒子)のFE−SEM画像を示す。図中、図4(b)は、作製された階層構造粒子の超薄切片観察結果であり、図から、粒子内部に多くのポリスチレン粒子が形成され、粒子が大小異なるポリスチレン粒子から成る、2層の階層構造を形成していることが確認できる。階層構造粒子の径とポリスチレンの突起径を、それぞれ計測すると、複合粒子径D=867±51nm(CV=6%),大突起径D=213±31nm(CV=15nm),小突起径D=64±8.3nm(CV=13%)であった。
(濃度を変えた階層構造粒子の作製)
N−NM50(40mM)ゲル微粒子よりも、シェル厚の厚い、N−NM50(150mM)ゲル粒子をシードに用い、階層構造粒子の作製を行った。使用した試料、方法は、シードのコアシェルゲル粒子以外は、実施例1と同様である。得られた階層構造粒子(N−NM(150mM)−S300粒子)のFE−SEM画像およびTEM画像を図5に示す。図5中、(a)、(b)はFE−SEM画像であり、(c)、(d)がTEM画像である。
図5から、重合時のスチレン濃度が100mMの場合(図5(a))、真空条件下で階層構造粒子は潰れたような形状であることが確認された。また、この時、階層構造粒子径D=666±50nm(CV=8%)小突起径D=57±9nm(CV=15%)であった。重合時のスチレン濃度を300mMに増大させると、階層構造粒子径D=969±31nm(CV=4%)、小突起径D=166±38nm(CV=23%)となり、階層構造粒子径、小突起径共に増大した(図5(b))。
N−NM(150mM)−S300粒子では、N−NM(40mM)−S300粒子に見られたような、表面構造のばらつきは確認されない。図5(c)に示す超薄切片観察により、階層構造粒子内部構造を評価すると、N−NM(150mM)−S300粒子は、中心から、ポリスチレン−中間層−ポリスチレンの3層構造を有していることが確認できる。中心部のゲルの厚さを計測すると75nm程度であった。ゲル粒子の密度が低く、電子顕微鏡ではそのネットワーク構造を確認することは出来ないが、中間層には、ヒドロゲル層が存在していると考えられる。N−NM(150mM)−S100ゲル粒子の超薄切片観察結果からでは、そのような中間層を明確に確認することは出来ないが、これは、ポリスチレンの複合量が低く、樹脂埋包時に粒子が変形したためであると考えられる。おそらくN−NM(40mM)−S300ゲル微粒子も同様に固体−ゲル−固体の3層構造を有していると考えられるが、シェルゲル層の厚さが薄いため、電子顕微鏡の評価では固体−固体の2層粒子のように観察されたと考えられる。このことから、シェルゲル層の厚さを変えることで、固体層間の間隔を調整可能である事が示された。
(5層構造複合ゲル粒子の作製)
さらに構造が制御された、階層構造複合ゲル粒子を創製するため、N−NM(150mM)ゲル粒子に対し、シード沈殿重合法により、poly(NIPAm−co−MAc)共重合ゲルシェル層の付与を試みた(N−NM−NMゲル粒子)。使用した試料、方法は、シードのコアシェルゲル粒子以外は、実施例1と同様である。上記N−NM−NMゲル粒子をシードに用い、スチレンのソープフリーシード乳化重合を行うと、重合時のスチレン濃度が200mMの際は重合中に粗大な凝集物が形成したが、スチレン濃度が100mMの時は、分散安定な複合ゲル粒子が得られた(N−NM−NM−S100粒子)。
図6(a)(c)は、N−NM−NM−S100粒子のFE−SEM画像と得られた階層構造粒子のイメージ図を示す。FE−SEM観察結果より、粒子径D=1017±52nm(CV=5%),小粒子径D=68±5nm(CV=7%)の複合ゲル粒子が得られたことが確認される。複合ゲル粒子径Dは、N−NM50(40mM)ゲル粒子をシードにした時よりも、200nm程度増大しており、これは、シードとなるゲル粒子径が増大した事に起因すると考えられる。
図6(b)は、この階層構造粒子の内部構造を、超薄切片観察した結果である。図により評価すると、中心から、固体(1層目)−ゲル(2層目)−固体(3層目)−ゲル(4層目)−固体(5層目)の5層の階層構造を形成していることが確認できる。2層目のゲルの厚さは34±5nm、4層目のゲルの厚さは45±17nmであった。2層目の厚さが−NM−S300ゲル微粒子(図5)と比較し、薄くなったのは、乾燥に伴うゲルの変形と、35層目の圧縮効果であると考えられる。しかし、N−NM−NM−S100粒子は、N−MM−S100ゲル粒子同様、超薄切片観察時に大きく変形している。
(ゲル粒子の荷電分布の変更)
シードとなるコアシェルゲル粒子に対し、より多くのポリスチレンを複合化させるためには、ゲル微粒子表面に荷電基を局在化させ、粒子間の静電反発力を増大させることで、複合ゲル微粒子の分散安定性を向上させることが効果的である。
シードのコアシェルゲル粒子に、より多くのポリスチレンを複合化させ、階層構造を明確とするために、N−NM−NM粒子に対し、poly(NIPAm−co−FAc)ゲルシェル層の付与を試みた。使用した試料、方法は、シードのコアシェルゲル粒子、および共重合させるモノマー(FAc)以外は、実施例1と同様である。NIPAmとFAcを共重合した際は、FAcの反応性が非常に低く、FAcはゲル粒子表面に局在化することが知られている。そのため、得られたコアシェルゲル粒子(N−NM−NM−NF粒子)表面には、フマル酸由来の荷電基が局在していることとなる。また、使用するFAcの量を増減することにより、作製される粒子のサイズを任意に設定することが可能である。
図7(a)は、N−NM−NM−NFゲル粒子をシードに用い、スチレンのソープフリー乳化重合を行って得られた階層構造粒子のFE−SEM画像を示す。この実験では、スチレン濃度200mMの重合条件でも、分散安定性の高い階層構造粒子が得られた(N−NM−NM−NF−S200粒子)。得られた粒子は、表面に大きさの異なる突起を有しており、階層構造粒子径D=1586±47nm(CV=3%)、大突起径D=217±41nm(CV=19%)、小突起径D=86±8nm(CV=9%)であった。
図7(b)は、N−NM−NM−NF−S200粒子を超薄切片観察した結果を示す。図から、N−NM−NM−NF−S200粒子が、5層構造を有した階層構造粒子であることが確認できる。しかし、実際には、この階層構造粒子表面には、粒子の分散安定性に寄与する、電子顕微鏡では観察出来ない、電解質ゲル層が存在すると考えられる。その点を考慮すると、N−NM−NM−NF−S200粒子は、実際には、粒子の中心から、固体(1層目)−ゲル(2層目)−固体(3層目)−ゲル(4層目)−固体(5層目)−ゲル(6層目)の階層性を有した、6層階層構造粒子である。
また、図7(b)から、2層目の厚さは39±11nm、4層目の厚さは152±19nmであった。N−NM−NM−NF−S200粒子は、前述のN−NM−NM−S100粒子と比較し、明らかに4層目のゲル層の厚さが増大していることが確認できる。これは、粒子表面に荷電基を存在させ、より多くのポリスチレンを複合化することで、階層構造粒子の強度が向上し、乾燥過程や、樹脂埋包時に変形し難くなったためだと考えらえられる。これは、言い換えると、シードとなるゲル微粒子は、水中では高膨潤しており、図7(b)に示すような膨潤構造を示していることが推察される。このことは、本発明に係る方法が、階層構造粒子の合成のみならず、膨潤時のゲル微粒子ナノ構造や、階層構造等の構造評価にも活用できることを示している。

Claims (8)

  1. 荷電基を有さないポリマーを含むゲル状のコア層と、その外側に設けられ、それぞれ荷電基を有するコモノマーと荷電基を有さないモノマーの共重合ゲルを含み内周側に荷電基が偏在した1または複数のシェル層とから成るコアシェルゲル粒子をシード粒子として、
    前記シード粒子に対し異なる成分の疎水性モノマーが乳化重合したポリマーが、電荷を有するゲルを中間層にして層状に形成された、階層構造粒子。
  2. 前記荷電基を有さないモノマーおよび前記荷電基を有するコモノマーの少なくとも何れかは、外部刺激応答性を有することを特徴とする、請求項1に記載の階層構造粒子。
  3. 前記荷電基を有さないポリマーはポリメチルビニルエーテル、ポリ−N−ビニルカプロラクタム、およびポリアクリルアミド誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のLCSTポリマーであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の階層構造粒子。
  4. 前記荷電基を有するコモノマーはメタクリル酸誘導体、アクリル酸誘導体、フマル酸誘導体、ビニル酢酸誘導体、マレイン酸誘導体、2−アクリルアミド−メチルプロパンスルホン酸、およびスルホン酸系ビニルモノマーからなる群から選択される少なくとも1種のビニルモノマーであることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の階層構造粒子。
  5. 前記疎水性モノマーはスチレンであることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の階層構造粒子。
  6. 前記コアシェルゲル粒子の表面には、表面に荷電基が局在化したゲル層がさらに設けられ、これをシード粒子として乳化重合した最外周のポリマーの表面には、電解質ゲル層が存在することを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の階層構造粒子。
  7. 前記荷電基が局在化したゲル層は、前記荷電基を有さないモノマーとフマル酸との共重合体であることを特徴とする請求項6に記載の階層構造粒子。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の階層構造粒子の製造方法であって、
    イオン交換水中の荷電基を有さないモノマーに架橋剤を添加し、フリーラジカル重合によりコアゲル粒子を調製する第1の工程と、
    前記コアゲル粒子を含むイオン交換水に前記荷電基を有さないモノマーと架橋剤と荷電基を有するコモノマーを添加してシード沈殿重合を行い、コアシェルゲル粒子を調製する第2の工程と、
    前記第2の工程を1または複数回行った後、前記コアシェルゲル粒子を含むイオン交換水に疎水性モノマーを添加し、シード乳化重合を行う第3の工程を含む、階層構造粒子の製造方法。



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