JP2021019956A - 自覚式検眼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検眼が自然視に近い状態で検査を行うことができる自覚式検眼装置を提供する。
【解決手段】 被検眼の光学特性を自覚的に測定する自覚式検眼装置であって、被検眼に第1視標を呈示する第1視標呈示部を有し、被検眼に向けて第1視標呈示部から出射された第1視標光束を投光することで、第1視標を第1呈示距離にて呈示する第1投光光学系と、被検眼に第2視標を呈示する第2視標呈示部であって、第1視標呈示部とは異なる第2視標呈示部を有し、被検眼に向けて第2視標呈示部から出射された第2視標光束を投光することで、第2視標を第1呈示距離とは異なる第2呈示距離にて呈示する第2投光光学系と、第1視標呈示部と、第2視標呈示部と、の少なくともいずれかを制御し、第1視標と第2視標とを呈示させる制御手段であって、被検眼に第1視標と第2視標とを同時に呈示させる制御手段と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本開示は、被検眼の光学特性を自覚的に測定する自覚式検眼装置に関する。
被検眼に向けて視標光束を投光し、被検眼の光学特性を自覚的に測定する自覚式検眼装置が知られている。例えば、自覚式検眼装置には、被検眼に対する視標の呈示距離を変更して、遠用検査時の光学特性と、近用検査時の光学特性と、を測定できるものが知られている(特許文献1参照)。
特開2019−346号公報
ところで、被検眼が自然視の場合、被検眼の視界には様々な距離にある物体が複合された状態が見えている。しかし、被検眼の検査時は、被検眼に対し、遠用呈示距離に配置された物体(視標)と、近用呈示距離に配置された物体(視標)と、を各々に確認させている。被検眼の検査時においても、自然視に近い状態で、これらの視標を確認させることが好ましいとされている。
本開示は、上記従来技術に鑑み、被検眼が自然視に近い状態で検査を行うことができる自覚式検眼装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を備えることを特徴とする。
本開示に係る自覚式検眼装置は、被検眼の光学特性を自覚的に測定する自覚式検眼装置であって、前記被検眼に第1視標を呈示する第1視標呈示部を有し、前記被検眼に向けて前記第1視標呈示部から出射された第1視標光束を投光することで、前記第1視標を第1呈示距離にて呈示する第1投光光学系と、前記被検眼に第2視標を呈示する第2視標呈示部であって、前記第1視標呈示部とは異なる第2視標呈示部を有し、前記被検眼に向けて前記第2視標呈示部から出射された第2視標光束を投光することで、前記第2視標を前記第1呈示距離とは異なる第2呈示距離にて呈示する第2投光光学系と、前記第1視標呈示部と、前記第2視標呈示部と、の少なくともいずれかを制御し、前記第1視標と前記第2視標とを呈示させる制御手段であって、前記被検眼に前記第1視標と前記第2視標とを同時に呈示させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
検眼装置の外観図である。 測定部の構成を示す図である。 第1投光光学系と第2投光光学系を説明する図である。 検眼装置の内部を正面方向から見た概略構成図である。 検眼装置の内部を側面方向から見た概略構成図である。 検眼装置の内部を上面方向から見た概略構成図である。 検眼装置の制御系を示す図である。 被検眼に調節力がある場合の第1視標光束及び第2視標光束と、被検眼に視認される観察像を示す図である。 被検眼に調節力ない場合の第1視標光束及び第2視標光束と、被検眼に視認される観察像を示す図である。 視標板とディスプレイとを異なる光路上に配置する構成の一例である。 第2投光光学系をリレー光学系とする場合を示す図である。
<概要>
本開示の実施形態に係る自覚式検眼装置の概要について説明する。以下の<>にて分類された項目は、独立または関連して利用されうる。なお、本実施形態において、「同一」は「略同一」を含む。また、「同軸」は「略同軸」を含む。また、「同時」は「略同時」を含む。また、「一致」は「略一致」を含む。また、「共役」は「略共役」を含む。
本実施形態における自覚式検眼装置は、被検眼の光学特性を自覚的に測定する。被検眼の光学特性は、眼屈折力(球面度数、円柱度数、乱視軸角度、等)、コントラスト感度、両眼視機能(例えば、斜位量、立体視機能、等)、等の少なくともいずれかが挙げられる。
<自覚式測定光学系>
自覚式検眼装置は、自覚式測定光学系(例えば、自覚式測定光学系25)を備える。自覚式測定光学系は、第1投光光学系(例えば、第1投光光学系30)を備えてもよい。第1投光光学系は、被検眼に向けて第1視標光束を投光する。また、自覚式測定光学系は、第2投光光学系(例えば、第2投光光学系40)を備えてもよい。第2投光光学系は、被検眼に向けて第2視標光束を投光する。また、自覚式測定光学系は、第1矯正光学系(例えば、矯正光学系60)を備えてもよい。第1矯正光学系は、第1投光光学系の光路中に配置され、第1視標光束の光学特性を変化させる。また、自覚式測定光学系は、第2矯正光学系(例えば、矯正光学系60)を備えてもよい。第2矯正光学系は、第2投光光学系の光路中に配置され、第2視標光束の光学特性を変化させる。
<投光光学系>
第1投光光学系は、第1視標呈示部(例えば、視標板31)を有していてもよい。第1視標呈示部は、被検眼に第1視標(例えば、第1視標100)を呈示する。この場合、第1投光光学系は、被検眼に向けて第1視標呈示部から出射された第1視標光束を投光することで、第1視標を第1呈示距離にて呈示する。なお、第1投光光学系は、被検眼に向けて、第1視標呈示部から出射され、後述の第1矯正光学系を介して矯正された第1視標光束を投光することで、第1視標を第1呈示距離にて呈示してもよい。
第2投光光学系は、第2視標呈示部(例えば、ディスプレイ41)を有していてもよい。第2視標呈示部は、被検眼に第2視標(例えば、第2視標200)を呈示する視標呈示部であって、第1視標呈示部とは異なる視標呈示部である。この場合、第2投光光学系は、被検眼に向けて第2視標呈示部から出射された第2視標光束を投光することで、第2視標を第1呈示距離とは異なる第2呈示距離にて呈示する。なお、第2投光光学系は、被検眼に向けて、第2視標呈示部から出射され、後述の第2矯正光学系を介して矯正された第2視標光束を投光することで、第2視標を第2呈示距離にて呈示してもよい。
例えば、第1投光光学系と第2投光光学系をそれぞれ備えることで、第1呈示距離に配置される第1視標と、第1呈示距離とは異なる第2呈示距離に配置される第2視標と、は同時に呈示される。例えば、第1呈示距離及び第2呈示距離は、被検眼の遠用呈示距離、中用呈示距離、近用呈示距離、等のいずれかであってもよい。
本実施形態では、第1投光光学系の第1光路と、第2投光光学系の第2光路と、を異なる光路とし、各々の光路上に、第1視標呈示部と第2視標呈示部とを配置してもよい。この場合、第1光路の一部と第2光路の一部とを共通光学部材(例えば、ダイクロイックミラー35)で共通光路としてもよい。つまり、第1光路と第2光路とで共通光学部材を兼用し、第1光路の一部と第2光路の一部とを同一光路としてもよい。共通光学部材としては、ハーフミラー、ダイクロイックミラー、ビームスプリッター、等の少なくともいずれかを用いてもよい。例えば、このような構成であれば、被検眼に向けて、第1視標呈示部からの第1視標光束と、第2視標呈示部からの第2視標光束と、の一方を共通光学部材で反射させて導光するとともに、他方は共通光学部材を通過させて導光することができる。このため、被検眼には、第1呈示距離の第1視標と、第1呈示距離とは異なる第2呈示距離の第2視標とが、同時に呈示される。
また、本実施形態では、第1投光光学系の第1光路が第2投光光学系の第2光路に含まれ、第2光路上にて、第1視標呈示部を、第2視標呈示部が配置された位置よりも被検眼側に近い位置に配置してもよい。例えば、このような構成であれば、被検眼に向けて、第1視標呈示部からの第1視標光束と、第2視標呈示部からの第2視標光束と、をともに導光することができる。このため、被検眼には、第1呈示距離の第1視標と、第1呈示距離とは異なる第2呈示距離の第2視標とが、同時に呈示される。
例えば、第1光路が第2光路に含まれる場合は、第1光路の一部と第2光路の一部とを共通光学部材を用いて共通光路とする場合に比べ、構成を容易にすることができる。一例としては、共通光学部材を配置しないことにより、共通光学部材による光量の減衰を考慮しなくてもよく、また、装置を省スペース化することができる。
また、例えば、第1光路が第2光路に含まれる場合は、少なくとも第1視標呈示部と第2視標呈示部を含む複数の視標呈示部を、容易に配置することができる。このため、被検眼に対して、少なくとも第1呈示距離の第1視標と第2呈示距離の第2視標とを含む、各々に呈示距離が設定された複数の視標を同時に呈示することができる。つまり、被検眼は、より多くの呈示距離に配置された複数の視標を、同時に視認することができる。
なお、上記のような、第1光路と第2光路とを異なる光路とする構成、あるいは、第1光路が第2光路に含まれる構成では、第1視標の第1呈示距離と、第2視標の第2呈示距離と、に応じて、第1視標呈示部と第2視標呈示部の大きさを、予め所定の関係に設定しておいてもよい。一例として、第1呈示距離を第2呈示距離よりも長い呈示距離に設定する際は、第1視標呈示部を、第2視標呈示部よりも大きくしてもよい。これによって、被検眼には、第1視標呈示部の一部に第2視標呈示部が重なった状態で(すなわち、第1視標呈示部の一部が第2視標呈示部に遮られた状態で)、第1視標と第2視標とが同時に呈示される。また、一例として、第1呈示距離を第2呈示距離よりも短い呈示距離に設定する際は、第1視標呈示部を第2視標呈示部よりも小さくしてもよい。これによって、被検眼には、第2視標呈示部の一部に第1視標呈示部が重なった状態で(すなわち、第2視標呈示部の一部が第1視標呈示部に遮られた状態で)、第1視標と第2視標とが同時に呈示される。
また、上記のような、第1光路と第2光路とを異なる光路とする構成、あるいは、第1光路が第2光路に含まれる構成では、第1視標の第1呈示距離と、第2視標の第2呈示距離と、に応じて、第1視標呈示部と第2視標呈示部の光軸に対する垂直な平面上での位置を、予め所定の関係に設定しておいてもよい。一例として、第1呈示距離を第2呈示距離よりも長い呈示距離に設定する際は、第1視標呈示部を、光軸に対する垂直な平面の上方に、第2視標呈示部を、光軸に対する垂直な平面の下方に、それぞれ配置してもよい。これによって、被検眼には、第1視標呈示部の一部に第2視標呈示部が重なった状態で、第1視標と第2視標とが同時に呈示される。また、一例として、第1呈示距離を第2呈示距離よりも短い呈示距離に設定する際は、第1視標呈示部を、光軸に対する垂直な平面の下方に、第2視標呈示部を、光軸に対する垂直な平面の上方に、それぞれ配置してもよい。これによって、被検眼には、第2視標呈示部の一部に第1視標呈示部が重なった状態で、第1視標と第2視標とが同時に呈示される。
本実施形態において、第1投光光学系の第1光路が第2投光光学系の第2光路に含まれる場合、第1視標呈示部には、第1視標を呈示する呈示領域の一部に、第2視標光束を透過させる透過領域を設けてもよい。これによって、第2投光光学系は、第2視標呈示部から出射され、第1視標呈示部の透過領域を透過した第2視標光束を、被検眼に向けて投光することができる。
例えば、第1視標呈示部が有する透過領域は、第2視標光束を透過させることができる領域であればよい。一例として、第1視標呈示部に紙を用い、紙の一部の領域を切り取ることで、透過領域を設けてもよい。この場合、第2投光光学系は、第2視標呈示部から出射され、紙の切り取られた領域を素通りした第2視標光束を、被検眼に向けて投光する。また、一例として、第1視標呈示部にガラス板を用い、ガラス板の所定の領域を透過領域としてもよい。この場合、第2投光光学系は、第2視標呈示部から出射され、ガラス板の所定の領域を透過した第2視標光束を、被検眼に向けて投光する。また、一例として、第1視標呈示部に透過型ディスプレイを用い、透過型ディスプレイにおける表示のない領域を透過領域としてもよい。この場合、第2投光光学系は、第2視標呈示部から出射され、透過型ディスプレイを透過した第2視標光束を、被検眼に向けて投光する。
例えば、第1視標呈示部に透過領域を設けることで、被検眼に第1視標と第2視標とをより自然に近い状態で同時に呈示させることができる。例えば、被検眼は第1視標呈示部の透過領域から第2視標呈示部を観察するが、その際に、第1視標呈示部と第2視標呈示部の境目(つまり、第1視標と第2視標の境目)がなく、違和感が少ない状態で、各々の視標を同時に視認することができる。なお、第1視標呈示部が透過型ディスプレイであれば、透過型ディスプレイの表示内容を変更することで、第1視標を自由に表現することができる。つまり、透過型ディスプレイの表示内容を変更することで、第1視標を任意の視標に切り換えることができる。これにより、様々な検査に対応することができる。
<矯正光学系>
第1矯正光学系は、第1視標光束の光学特性を変更可能な構成であればよい。
例えば、第1矯正光学系は、光学素子を制御することで、第1視標光束の球面度数、円柱度数、及び乱視軸角度、等の少なくともいずれかを変更可能としてもよい。光学素子は、球面レンズ、円柱レンズ、クロスシリンダレンズ、ロータリプリズム、波面変調素子、可変焦点レンズ、等の少なくともいずれかであってもよい。もちろん、これらの光学素子とは異なる光学素子であってもよい。
また、例えば、第1矯正光学系は、被検眼に対する視標の呈示距離(呈示位置)を光学的に変化させることで、被検眼の球面度数を矯正してもよい。この場合、視標の呈示距離を光学的に変更するために、第1視標呈示部を光軸方向に移動させる構成としてもよい。また、この場合、視標の呈示距離を光学的に変更するために、光路中に配置された光学素子(例えば、球面レンズ等)を光軸方向に移動させる構成としてもよい。
なお、第1矯正光学系は、光学素子を制御する構成と、第1視標呈示部を光軸方向に移動させる構成と、光路中に配置された光学素子を光軸方向に移動させる構成と、を組み合わせた構成であってもよい。
本実施形態において、第1矯正光学系は、被検眼の眼前に光学素子を配置する眼屈折力測定ユニット(フォロプタ)であってもよい。例えば、眼屈折力測定ユニットは、可変焦点レンズを有し、可変焦点レンズの屈折力を変化させる構成であってもよい。また、例えば、眼屈折力測定ユニットは、複数の光学素子が同一円周上に配置されたレンズディスクと、レンズディスクを回転させるための駆動手段(例えば、モータ)と、を有し、駆動手段の駆動によって、光学素子を電気的に切り換える構成であってもよい。もちろん、眼屈折力測定ユニットは、可変焦点レンズと、レンズディスク及び駆動手段と、を有する構成であってもよい。これらの構成を備える場合、被検眼に向けた第1視標光束は、眼屈折力測定ユニットを介して投影される。
また、本実施形態において、第1矯正光学系は、第1視標呈示部と、第1投光光学系から第1視標光束を被検眼に向けて導光するための光学部材と、の間に光学素子を配置して、光学素子を制御することで、第1視標光束の光学特性を変更する構成であってもよい。すなわち、第1矯正光学系は、ファントムレンズ屈折計(ファントム矯正光学系)の構成であってもよい。この場合、例えば、第1矯正光学系によって矯正された第1視標光束は、光学部材を介して被検眼に導光される。
第2矯正光学系は、第2視標光束の光学特性を変更可能な構成であればよい。
例えば、第1矯正光学系と同様に、第2矯正光学系は、光学素子を制御する構成と、第2視標呈示部を光軸方向に移動させる構成と、光路中に配置された光学素子を光軸方向に移動させる構成と、のいずれかの構成であってもよいし、これらの構成を組み合わせた構成であってもよい。また、例えば、第1矯正光学系と同様に、第2矯正光学系は、被検眼の眼前に光学素子を配置する眼屈折力測定ユニット(フォロプタ)であってもよいし、ファントムレンズ屈折計(ファントム矯正光学系)の構成であってもよい。
なお、本実施形態において、第1矯正光学系と、第2矯正光学系と、は別々に設けられてもよい。また、本実施形態において、第1矯正光学系と、第2矯正光学系と、は兼用されてもよい。この場合、第1矯正光学系(第2矯正光学系)は、第1投光光学系の光路中及び第2投光光学系の光路中に配置され、第1視標光束及び第2視標光束の光学特性を変化させることができる。
<制御手段>
自覚式検眼装置は、制御手段(例えば、制御部70)を備える。制御手段は、第1視標呈示部と、第2視標呈示部と、の少なくともいずれかを制御し、第1視標と第2視標とを同時に呈示させる。なお、制御手段は、第1視標呈示部と、第2視標呈示部と、の少なくともいずれかを制御し、第1矯正光学系及び第2矯正光学系によって矯正された状態の被検眼に、第1視標と第2視標とを同時に呈示させてもよい。
例えば、第1視標呈示部と、第2視標呈示部と、の少なくともいずれかが、前述の紙やガラス板により構成されていた場合、制御手段は、第1視標呈示部と、第2視標呈示部とを照明するための光源の点灯及び消灯を制御してもよい。また、例えば、第1視標呈示部と、第2視標呈示部と、の少なくともいずれかが、前述のディスプレイ(透過型ディスプレイあるいは非透過型ディスプレイ)により構成されていた場合、制御手段は、第1視標呈示部と、第2視標呈示部と、の表示を制御してもよい。
本実施形態において、制御手段は、第1視標と第2視標とを同時に呈示することで、被検眼に第1視標と第2視標とを同時に視認させることができる構成であればよい。一例として、第1視標呈示部と第2視標呈示部がともにディスプレイである場合、制御手段は、第1視標または第2視標を各々のディスプレイにて点灯表示させてもよい。これによって、第1視標と第2視標とが同時に表示されるので、被検眼は第1視標と第2視標とを同時に視認することができる。また、一例として、第1視標呈示部と第2視標呈示部がともにディスプレイである場合、制御手段は、第1視標または第2視標を各々のディスプレイにて高速に点滅表示させてもよい。これによって、第1視標と第2視標とが実質的に同時に表示されるので、被検眼は第1視標と第2視標とを同時に視認することができる。つまり、被検眼は、第1視標と第2視標とを、見かけ上はどちらも点灯表示されているように視認できる。
<移動手段>
自覚式検眼装置は、第1移動手段(例えば、制御部70)を備える。第1移動手段は、第1視標呈示部を移動させる。第1移動手段は、駆動手段を駆動させて、第1視標呈示部を移動させてもよい。例えば、第1移動手段は、第1投光光学系における第1光路の光軸方向へ第1視標呈示部を移動させることで、第1呈示距離を変更してもよい。また、自覚式検眼装置は、第2移動手段(例えば、制御部70)を備える。第2移動手段は、第2視標呈示部を移動させる。第2移動手段は、駆動手段を駆動させて、第2視標呈示部を移動させてもよい。例えば、第2移動手段は、第2投光光学系における第2光路の光軸方向へ第2視標呈示部を移動させることで、第2呈示距離を変更してもよい。
本実施形態では、第1移動手段により移動される第1視標呈示部の移動距離と、第2移動手段により移動される第2視標呈示部の移動距離と、が異なる距離とされてもよい。各々の移動距離を異なる距離とすることで、第1視標と第2視標とを異なる呈示距離にて呈示するようにしてもよい。例えば、第1移動手段により移動される第1視標呈示部の移動距離が、第2移動手段により移動される第2視標呈示部の移動距離よりも短い距離とすることで、第1視標を第2視標よりも短い呈示距離で呈示してもよい。
なお、第1移動手段と第2移動手段とは兼用されてもよい。すなわち、第1移動手段(第2移動手段)が、第1投光光学系における第1光路の光軸方向へ第1視標呈示部を移動させることで、第1呈示距離を変更するとともに、第2投光光学系における第2光路の光軸方向へ第2視標呈示部を移動させることで、第2呈示距離を変更してもよい。この場合、第1移動手段(第2移動手段)は、第1視標呈示部と第2視標呈示部とを、一体的に移動させてもよい。
<挿抜手段>
自覚式検眼装置は、挿抜手段(例えば、制御部70)を備える。挿抜手段は、第1視標呈示部を挿抜させる。挿抜手段は、駆動手段を駆動させて、第1視標呈示部を挿抜させてもよい。例えば、挿抜手段が、第1投光光学系における第1光路に第1視標呈示部を挿し込むことによって、第1投光光学系の第1視標光束と、第2投光光学系の第2視標光束であって、第1視標呈示部を介した第2視標光束と、がどちらも被検眼に向けて投光されるようになる。すなわち、挿抜手段が、第1投光光学系における第1光路に第1視標呈示部を挿し込むことによって、被検眼には、第1視標と第2視標が呈示されるようになる。また、例えば、挿抜手段が、第1投光光学系における第1光路から第1視標呈示部を挿し抜くことによって、第2投光光学系の第2視標光束は、第1視標呈示部を介すことなく、被検眼に向けて投光されるようになる。すなわち、挿抜手段が、第1投光光学系における第1光路から第1視標呈示部を挿し抜くことによって、被検眼には、第2視標のみが呈示されるようになる。このため、例えば、挿抜手段によって、被検眼に対して第1視標と第2視標を同時に呈示する場合と、被検眼に対して第2視標のみを呈示する場合と、を切り換えることができる。
<実施例>
本実施形態に係る検眼装置の一実施例について説明する。
図1は、検眼装置の外観図である。例えば、検眼装置1は、筐体2、呈示窓3、額当て4、顎台5、コントローラ6、前眼部撮像光学系90、等を備える。
筐体2は、その内部に、後述の測定部7、偏向ミラー81、反射ミラー84、凹面ミラー85、等を有する。呈示窓3は、被検眼Eに視標を呈示するために用いる。額当て4は、被検眼Eと検眼装置1との距離を一定に保つために用いる。顎台5は、被検眼Eと検眼装置1との距離を一定に保つために用いる。
コントローラ6は、モニタ6a、スイッチ部6b、等を備える。モニタ6aは、各種の情報(例えば、被検眼Eの測定結果、等)を表示する。モニタ6aは、タッチパネルであり、モニタ6aがスイッチ部6bの機能を兼ねている。スイッチ部6bは、各種の設定(例えば、開始信号の入力、等)を行うために用いる。コントローラ6からの操作指示に応じた信号は、図示なきケーブルを介した有線通信により、制御部70へ出力される。なお、コントローラ6からの操作指示に応じた信号は、赤外線等を介した無線通信により、制御部70へ出力されてもよい。
前眼部撮像光学系90は、被検者の顔を撮像するために用いる。前眼部撮像光学系90は、図示なき撮像素子とレンズで構成される。前眼部撮像光学系90は、左眼EL及び右眼ERの少なくとも一方を撮像して、その前眼部画像を取得する。前眼部撮像光学系90による前眼部の撮像は、後述の制御部70に制御される。また、前眼部撮像光学系90により取得された前眼部画像は、後述の制御部70に解析される。
<測定部>
測定部7は、左眼用測定部7Lと右眼用測定部7Rを備える。本実施例において、左眼用測定部7Lと、右眼用測定部7Rと、は同一の部材で構成される。もちろん、左眼用測定部7Lと、右眼用測定部7Rと、はその少なくとも一部が異なる部材で構成されてもよい。測定部7は、左右一対の後述する自覚式測定部と、左右一対の後述する他覚式測定部と、を有する。測定部7からの視標光束及び測定光束は、呈示窓3を介して被検眼Eに導光される。
図2は、測定部7を示す図である。図2では、測定部7として、左眼用測定部7Lを例に挙げる。右眼用測定部7Rは、左眼用測定部7Lと同様の構成であるため省略する。例えば、左眼用測定部7Lは、他覚式測定光学系10、自覚式測定光学系25、第1指標投影光学系45、第2指標投影光学系46、観察光学系50、等を備える。
<他覚式測定光学系>
他覚式測定光学系10は、被検眼の光学特性を他覚的に測定する他覚式測定部の構成の一部として用いられる。本実施例では、被検眼Eの光学特性として、被検眼Eの眼屈折力を測定する他覚式測定部を例に挙げて説明する。なお、被検眼Eの光学特性は、眼屈折力の他、眼軸長、角膜形状、等であってもよい。例えば、他覚式測定光学系10は、投影光学系10aと、受光光学系10bと、で構成される。
投影光学系10aは、被検眼Eの瞳孔中心部を介して、被検眼Eの眼底にスポット状の測定指標を投影する。例えば、投影光学系10aは、光源11、リレーレンズ12、ホールミラー13、プリズム15、対物レンズ102、ダイクロイックミラー35、ダイクロイックミラー29、等を備える。
受光光学系10bは、被検眼Eの眼底で反射された眼底反射光束を、被検眼Eの瞳孔周辺部を介してリング状に取り出す。例えば、受光光学系10bは、ダイクロイックミラー29、ダイクロイックミラー35、対物レンズ102、プリズム15、ホールミラー13、リレーレンズ16、ミラー17、受光絞り18、コリメータレンズ19、リングレンズ20、撮像素子22、等を備える。
なお、本実施例では、投影光学系10aと受光光学系10bとの説明を省略する。これらの詳細については、例えば、特開2018−47049号公報を参考されたい。
<自覚式測定光学系>
自覚式測定光学系25は、被検眼Eの光学特性を自覚的に測定する自覚式測定部の構成の一部として用いられる。本実施例では、被検眼Eの光学特性として、被検眼Eの眼屈折力を測定する自覚式測定部を例に挙げる。例えば、自覚式測定光学系25は、第1投光光学系30と、第2投光光学系40と、矯正光学系60と、で構成される。
<第1投光光学系と第2投光光学系>
第1投光光学系30は、被検眼に向けて第1視標光束を投光する。例えば、第1投光光学系30は、視標板31、投光レンズ33、投光レンズ34、反射ミラー36、対物レンズ101、ダイクロイックミラー35、ダイクロイックミラー29、等を備える。第2投光光学系40は、被検眼に向けて第2視標光束を投光する。例えば、第2投光光学系40は、ディスプレイ41、投光レンズ33、投光レンズ34、反射ミラー36、対物レンズ101、ダイクロイックミラー35、ダイクロイックミラー29、等を備える。
なお、本実施例においては、第1投光光学系30の光軸L2aが、第2投光光学系40の光軸L2bの一部と同軸となる。すなわち、第1投光光学系30の第1光路Kaが第2投光光学系40の第2光路Kbに含まれ、第1投光光学系30の第1光路Kaが第2投光光学系40の第2光路Kbの一部と共通光路となる。
第1投光光学系30と第2投光光学系40について、詳細に説明する。図3は、第1投光光学系30と第2投光光学系40を説明する図である。図3(a)は、各々の光学系における第1視標光束及び第2視標光束を示している。図3(b)は、各々の光学系にて呈示される第1視標及び第2視標を示している。図3(c)は、被検眼Eが視認する第1視標及び第2視標を示している。なお、図3では、便宜上、投光レンズ33、投光レンズ34、及び対物レンズ101を1枚のレンズMで表し、その他の各部材は省略する。
第1投光光学系30が備える視標板31は、その被検眼に対する呈示面32(言い換えると、視標を呈示する呈示領域32)に、第1視標100が描かれたガラス板である。視標板31は、第1視標100が描かれた非透過領域31aと、第1視標100が描かれていない透過領域31bと、からなる。非透過領域31aは、後述の第2視標光束を透過させない領域である。透過領域31bは、後述の第2視標光束を透過させる領域である。例えば、第1視標100としては、検査視標(ランドルト環視標、風景視標、等)が描かれていてもよい。第2投光光学系40が備えるディスプレイ41は、その表示面42に第2視標200が表示される。例えば、第2視標200としては、固視標(例えば、点像視標、風景視標、等)、検査視標(ランドルト環視標、風景視標、等)が表示されてもよい。
本実施例では、被検眼Eに対し、視標板31が近い位置に、ディスプレイ41が遠い位置に、それぞれ配置される。すなわち、視標板31は、ディスプレイ41が配置された位置よりも、被検眼側に近い位置に配置される。これによって、被検眼Eから視標板31の呈示面32までの光学的な距離であり、被検眼Eに第1視標100を呈示する際の光学的な距離である第1呈示距離D1が、被検眼Eからディスプレイ41の表示面42までの光学的な距離であり、被検眼Eに第2視標200を呈示する際の光学的な距離である第2呈示距離D2よりも、短い距離となる。
なお、被検眼Eに対して、視標板31とディスプレイ41とは、第1呈示距離D1と第2呈示距離D2とが所定の距離(所定のディオプタ値)となるように、配置されてもよい。一例として、本実施例では、視標板31とディスプレイ41とが、第1呈示距離D1と第2呈示距離D2との差が−3Dとなるように、配置されてもよい。この場合、後述の駆動機構39により、ディスプレイ41とともに視標板31が光軸方向へ移動され、ディスプレイ41が、光学的に十分な遠方の距離(遠用呈示距離)であり、0Dに相当する位置に配置されたとき、視標板31が、光学的に近方の距離(近用呈示距離)であり、−3D(33cm)に相当する位置に配置される。
ディスプレイ41は、その呈示領域42の各々の位置から、第2視標光束を出射する。例えば、ディスプレイ41における呈示領域42の下部から出射した第2視標光束R2aは、視標板31の下部を後方から照明するが(つまり、非透過領域31aであって第1視標100を後方から照明するが)、非透過領域31aに遮られるため、被検眼Eに導光されない。一方、例えば、ディスプレイ41における呈示領域42の上部から出射した第2視標光束R2bは、視標板31の上部(つまり、透過領域31b)を後方から照明するとともに、透過領域31bを通過する。このため、第2視標光束R2bは、投光レンズ33、投光レンズ34、反射ミラー36、ダイクロイックミラー35、対物レンズ101、及びダイクロイックミラー29、の順に光学部材を経由し、被検眼Eに導光される。
例えば、ディスプレイ41から出射した第2視標光束R2aにより照明されることで、視標板31の下部(非透過領域31a)から出射した第1視標光束R1は、投光レンズ33、投光レンズ34、反射ミラー36、ダイクロイックミラー35、対物レンズ101、及びダイクロイックミラー29、の順に光学部材を経由し、被検眼Eに導光される。
本実施例では、このように、被検眼Eに対し、ディスプレイ41の手前側に、透過領域31bをもつ視標板31が配置される。このため、被検眼Eがディスプレイ41に注目したとき、被検眼Eは、視標板31の透過領域31b越しにディスプレイ41を観察することができる。言い換えると、被検眼Eがディスプレイ41に表示された第2視標200に注目したとき、被検眼Eは視標板31に描かれた第1視標100越しに第2視標200を観察することができる。つまり、被検眼Eには第1視標100と第2視標200とが同時に呈示され、被検眼Eは第1視標100と第2視標200とを同時に視認することができる。
例えば、図3(a)のように、被検眼Eがディスプレイ41に注目することで、被検眼Eの眼底Efに第2視標光束R2bが結像し、被検眼Eの眼底Efよりも奥側に第1視標光束R1が結像した状態では、第1視標100と第2視標200が、図3(c)に示すような観察像300として、被検眼Eに同時に視認される。すなわち、焦点が合った第2視標200と、焦点が合わない第1視標100と、が被検眼Eに同時に視認される。なお、例えば、被検眼Eが視標板31に注目することで、被検眼Eの眼底Efに第1視標光束R1が結像し、被検眼Eの眼底Efよりも手前側に第2視標光束R2bが結像した状態では、焦点が合った第1視標100と、焦点が合わない第2視標200と、が被検眼Eに同時に視認される。
なお、視標板31には、視標板31を光軸L2a(光軸L2b)から挿抜させるための駆動機構38が設けられてもよい。言い換えると、視標板31には、視標板31を第1光路Ka(第2光路Kb)から挿抜させるための駆動機構38が設けられてもよい。駆動機構38は、後述の測定モードに応じて、適宜、視標板31を挿抜させる。例えば、駆動機構38は、モータ及びスライド機構等で構成される。
<矯正光学系>
矯正光学系60は、第1投光光学系30と第2投光光学系40との光路中に配置される。また、矯正光学系60は、第1投光光学系30における視標板31から出射した第1視標光束、及び、第2投光光学系40におけるディスプレイ41から出射した第2視標光束、の各々の光学特性を変化させる。例えば、矯正光学系60は、乱視矯正光学系63、後述の駆動機構39、等を備える。
乱視矯正光学系63は、被検眼Eの円柱度数や乱視軸角度を矯正するために用いる。乱視矯正光学系63は、投光レンズ33と投光レンズ34との間に配置される。乱視矯正光学系63は、焦点距離の等しい、2枚の正の円柱レンズ61aと円柱レンズ61bで構成される。円柱レンズ61aと円柱レンズ61bは、回転機構62aと回転機構62bの駆動によって、光軸L2a(光軸L2b)を中心として、各々が独立に回転する。
なお、本実施例では、乱視矯正光学系63として、円柱レンズ61aと円柱レンズ61bを用いる構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。乱視矯正光学系63は、円柱度数、乱視軸角度、等を矯正できる構成であればよい。一例としては、第1投光光学系30と第2投光光学系40との光路に、矯正レンズを出し入れしてもよい。
本実施例では、駆動機構39によって、自覚式測定光学系25における第1投光光学系30の視標板31、自覚式測定光学系25における第2投光光学系40のディスプレイ41、他覚式測定光学系10における投影光学系10aの光源11とリレーレンズ12、及び、他覚式測定光学系10における受光光学系10bの受光絞り18〜撮像素子22、が光軸方向へ一体的に移動可能となっている。つまり、視標板31、ディスプレイ41、光源11、リレーレンズ12、受光絞り18、コリメータレンズ19、リングレンズ20、及び撮像素子22、が駆動ユニット95として同期し、駆動機構39によって、これらが一体的に移動される。駆動機構39は、モータ及びスライド機構からなる。駆動機構39が移動した移動位置は、図示なきポテンショメータによって検出される。
駆動機構39は、駆動ユニット95を光軸L2a方向(光軸L2b方向)へ移動させることで、視標板31とディスプレイ41とを一体的に移動させる。自覚式測定では、これによって、被検眼Eに対する第1視標100の呈示位置(第1呈示距離D1)と、被検眼Eに対する第2視標200の呈示位置(第2呈示距離D2)と、が光学的に変更され、被検眼Eの球面度数が矯正される。すなわち、視標板31及びディスプレイ41を光軸L2a方向へ移動させる構成が、被検眼Eの球面度数を矯正する球面矯正光学系として用いられ、視標板31及びディスプレイ41の位置を変更することによって、被検眼Eの球面度数が矯正される。
なお、球面矯正光学系は、本実施例の構成に限定されない。例えば、光路中に多数の光学素子を配置することで、球面度数を矯正する構成としてもよい。また、例えば、光路中にレンズを配置し、そのレンズを光軸方向へ移動させることで、球面度数を矯正する構成としてもよい。
<第1指標投影光学系及び第2指標投影光学系>
第1指標投影光学系45及び第2指標投影光学系46は、ダイクロイックミラー29と、後述の偏向ミラー81と、の間に配置される。第1指標投影光学系45は、被検眼Eの角膜に無限遠のアライメント指標を投影するための近赤外光を発する。第2指標投影光学系46は、第1指標投影光学系45とは異なる位置に配置され、被検者眼の角膜に有限遠のアライメント指標を投影するための近赤外光を発する。第2指標投影光学系46から出射される近赤外光(アライメント光)は、観察光学系50によって被検眼の前眼部を撮影するための前眼部撮影光としても用いられる。
<観察光学系>
観察光学系(撮像光学系)50は、ダイクロイックミラー29、対物レンズ103、撮像レンズ51、撮像素子52、等を備える。ダイクロイックミラー29は、前眼部観察光及びアライメント光を透過する。撮像素子52は、被検眼Eの前眼部と共役な位置に配置された撮像面をもつ。撮像素子52からの出力は、制御部70に入力される。これによって、被検眼Eの前眼部画像は撮像素子52により撮像され、モニタ6a上に表示される。なお、この観察光学系50は、第1指標投影光学系45及び第2指標投影光学系46によって、被検眼Eの角膜に形成されるアライメント指標像を検出する光学系を兼ね、制御部70によってアライメント指標像の位置が検出される。
<検眼装置の内部構成>
検眼装置1の内部構成について説明する。図4は、検眼装置1の内部を正面方向から見た概略構成図である。図5は、検眼装置1の内部を側面方向から見た概略構成図である。図6は、検眼装置1の内部を上面方向から見た概略構成図である。なお、図5及び図6では、便宜上、左眼用測定部7Lの光軸のみを図示している。
検眼装置1は、左眼用駆動部9Lと、右眼用駆動部9Rと、を有し、左眼用測定部7Lと、右眼用測定部7Rと、をそれぞれX方向に移動させることができる。例えば、左眼用測定部7L及び右眼用測定部7Rを移動させることによって、測定部7と、後述の偏向ミラー81と、の間の距離が変化し、測定部7からの第1視標光束および第2視標光束のZ方向における呈示位置が変更される。これによって、被検眼Eに、矯正光学系60で矯正された第1視標光束及び第2視標光束を導光し、被検眼Eの眼底に矯正光学系60で矯正された第1視標光束の像(第1視標100の像)及び第2視標光束の像(第2視標200の像)が形成されるように、測定部7がZ方向に調整される。
検眼装置1が備える測定部7からの第1視標光束及び第2視標光束は、後述する凹面ミラー85の光軸Lから外れた光路を通過して、被検眼Eに導光される。すなわち、測定部7からの第1視標光束及び第2視標光束が凹面ミラー85の光軸Lに対して斜め方向から照射され、その反射光束が被検眼Eに導光される。例えば、光軸Lは、凹面ミラー85の球中心に向かう軸である。なお、本実施例では、測定部7からの第1視標光束及び第2視標光束が、凹面ミラー85の光軸Lから外れた光路を通過する場合を例示するが、これに限定されない。例えば、測定部7からの第1視標光束及び第2視標光束は、凹面ミラー85の光軸Lに一致する光路を通過するようにしてもよい。
例えば、自覚式測定部は、測定部7、偏向ミラー81、駆動機構82、駆動部83、反射ミラー84、凹面ミラー85、等で構成される。なお、自覚式測定部はこの構成に限定されない。例えば、反射ミラー84を有しない構成であってもよい。この場合には、測定部7からの第1視標光束及び第2視標光束が、偏向ミラー81を介した後に凹面ミラー85の光軸Lに対して斜め方向から照射されてもよい。また、例えば、ハーフミラーを有する構成であってもよい。この場合には、測定部7からの第1視標光束及び第2視標光束を、ハーフミラーを介して凹面ミラー85の光軸Lに対して斜め方向に照射し、その反射光束を被検眼Eに導光してもよい。
例えば、偏向ミラー81は、左右一対にそれぞれ設けられた、左眼用偏向ミラー81Lと、右眼用偏向ミラー81Rと、を有する。例えば、偏向ミラー81は、被検眼Eと測定部7との間に配置される。例えば、偏向ミラー81は、瞳共役位置に配置されることが好ましい。
例えば、左眼用偏向ミラー81Lは、左眼用測定部7Lから投影される第1視標光束及び第2視標光束を反射し、左眼ELに導光する。また、例えば、左眼用偏向ミラー81Lは、左眼ELで反射された第1視標光束の眼底反射光束及び第2視標光束の眼底反射光束を反射し、左眼用測定部7Lに導光する。例えば、右眼用偏向ミラー81Rは、右眼用測定部7Rから投影される第1視標光束及び第2視標光束を反射し、右眼ERに導光する。また、例えば、右眼用偏向ミラー81Rは、右眼ERで反射された第1視標光束の眼底反射光束及び第2視標光束の眼底反射光束を反射し、右眼用測定部7Rに導光する。なお、本実施例では、被検眼Eに測定部7から投影された第1視標光束及び第2視標光束を反射させて導光する偏向部材として、偏向ミラー81を用いる構成を例に挙げて説明しているが、これに限定されない。偏向部材は、被検眼Eに測定部7から投影された第1視標光束及び第2視標光束を反射して導光することができればよく、例えば、プリズム、レンズ、等であってもよい。
例えば、駆動機構82は、モータ(駆動部)等からなる。例えば、駆動機構82は、左眼用偏向ミラー81Lを駆動するための駆動機構82Lと、右眼用偏向ミラー81Rを駆動するための駆動機構82Rと、を有する。例えば、駆動機構82の駆動によって、偏向ミラー81は回転移動する。例えば、駆動機構82は、水平方向(X方向)の回転軸、及び鉛直方向(Y方向)の回転軸に対して偏向ミラー81を回転させる。すなわち、駆動機構82は偏向ミラー81をXY方向に回転させる。なお、偏向ミラー81の回転は、水平方向又は鉛直方向の一方であってもよい。
例えば、駆動部83は、モータ等からなる。例えば、駆動部83は、左眼用偏向ミラー81Lを駆動するための駆動部83Lと、右眼用偏向ミラー81Rを駆動するための駆動部83Rと、を有する。例えば、駆動部83の駆動によって、偏向ミラー81はX方向に移動する。例えば、左眼用偏向ミラー81L及び右眼用偏向ミラー81Rが移動されることによって、左眼用偏向ミラー81L及び右眼用偏向ミラー81Rとの間の距離が変更され、被検眼Eの瞳孔間距離にあわせて、左眼用光路と右眼用光路との間のX方向における距離を変更することができる。
なお、例えば、偏向ミラー81は、左眼用光路と右眼用光路とのそれぞれにおいて複数設けられてもよい。例えば、左眼用光路と右眼用光路とのそれぞれに、2つの偏向ミラーを設ける構成(例えば、左眼用光路に2つの偏向ミラーを設ける構成、等)が挙げられる。この場合、一方の偏向ミラーがX方向に回転され、他方の偏向ミラーがY方向に回転されてもよい。例えば、偏向ミラー81が回転移動されることによって、第1視標光束の像と第2視標光束の像とを被検眼の眼前に形成するためのみかけの光束を偏向させ、像の形成位置を光学的に補正することができる。
例えば、凹面ミラー85は、左眼用測定部7Lと、右眼用測定部7Rと、で共有される。すなわち、凹面ミラー85は、右眼用光路と左眼用光路とで共有され、右眼用光路と左眼用光路とを共に通過する位置に配置されている。もちろん、凹面ミラー85は、右眼用光路と左眼用光路とで共有される構成でなくてもよい。すなわち、右眼用光路と、左眼用光路と、でそれぞれに凹面ミラーが設けられる構成であってもよい。凹面ミラー85は、被検眼Eに第1視標光束及び第2視標光束を導光し、被検眼Eの眼底に第1視標光束の像及び第2視標光束の像を形成する。
<自覚式測定部の光路>
自覚式測定部の光路について、左眼用光路を例に挙げて説明する。なお、右眼用光路は、左眼用光路と同様の構成である。例えば、左眼用の自覚式測定部において、左眼用測定部7Lの視標板31から投影された第1視標光束と、ディスプレイ41から投影された第2視標光束と、は投光レンズ33を介して乱視矯正光学系63へと入射し、乱視矯正光学系63を通過すると、投光レンズ34、反射ミラー36、対物レンズ101、ダイクロイックミラー35、及びダイクロイックミラー29、を経由して、左眼用測定部7Lから左眼用偏向ミラー81Lに向けて導光される。左眼用偏向ミラー81Lで反射された第1視標光束及び第2視標光束は、反射ミラー84により凹面ミラー85に向けて反射される。視標板31とディスプレイ41とから出射した各々の視標光束は、このように各光学部材を経由して、左眼ELに到達する。
これにより、左眼ELの眼鏡装用位置(例えば、角膜頂点位置から12mm程度)を基準として、矯正光学系60で矯正された第1視標光束の像と第2視標光束の像が、左眼ELの眼底上に形成される。従って、球面度数の矯正光学系(本実施例では、駆動機構39の駆動)による球面度数の調整が眼前で行われたことと、乱視矯正光学系63があたかも眼前に配置されたことと、が等価になっている。被検者は、自然な状態で、凹面ミラー85を介して光学的に所定の検査距離で眼前に形成された第1視標光束の像と第2視標光束の像とを、視準することができる。
<制御部>
図7は、検眼装置1の制御系を示す図である。例えば、制御部70には、モニタ6a、不揮発性メモリ75(以下、メモリ75)、測定部7が備える光源11、撮像素子22、ディスプレイ41、撮像素子52、等の各種部材が電気的に接続されている。また、例えば、制御部70には、駆動部9、駆動機構39、駆動部83、等がそれぞれ備える図示なき駆動部が電気的に接続されている。
例えば、制御部70は、CPU(プロセッサ)、RAM、ROM、等を備える。例えば、CPUは、検眼装置1における各部材の制御を司る。例えば、RAMは、各種の情報を一時的に記憶する。例えば、ROMには、検眼装置1の動作を制御するための各種プログラム、視標、初期値、等が記憶されている。なお、制御部70は、複数の制御部(つまり、複数のプロセッサ)によって構成されてもよい。
例えば、メモリ75は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、メモリ75としては、ハードディスクドライブ、フラッシュROM、USBメモリ、等を使用することができる。例えば、メモリ75には、他覚式測定部及び自覚式測定部を制御するための制御プログラムが記憶されている。
<制御動作>
検眼装置1の制御動作について説明する。
本実施例では、検者によるスイッチ部6bの操作、及び、被検眼Eに対する自覚式測定の内容、の少なくともいずれかに基づき、制御部70が、第1測定モードと、第2測定モードと、のいずれかの測定モードに切り換える。例えば、第1測定モードは、被検眼Eに対する測定部7のアライメント、被検眼Eの裸眼度数の算出、被検眼Eを矯正する矯正度数の算出、等で用いられるモードである。例えば、第2測定モードは、被検眼Eがレンズを装用した際のシミュレーション、等で用いられるモードである。
<被検眼に対する測定部のアライメント>
検者は、被検者に、顎を顎台5に載せて、呈示窓3を観察するように指示する。また、検者は、スイッチ部6bを操作し、被検眼Eを固視させるための固視標をディスプレイ41に表示させる。制御部70は、スイッチ部6bの操作(ここでは、固視標の指定)に基づき、第1測定モードを設定する。また、制御部70は、第1測定モードの設定に基づき、駆動機構38を駆動させ、第1投光光学系30における視標板31を、第1光路Ka(第2光路Kb)の光路外に配置する。これによって、被検眼Eには、ディスプレイ41から出射した第2視標光束が、視標板31を介すことなく入射し、固視標が呈示される。
続いて、検者は、スイッチ部6bを操作し、被検眼Eと測定部7との位置合わせ(アライメント)を開始するためのスイッチを選択する。制御部70は、スイッチ部6bからの入力信号に応じて、被検眼Eの角膜に第1指標投影光学系45及び第2指標投影光学系46によるアライメント指標像を投影する。また、制御部70は、アライメント指標像を用いて、被検眼Eに対する測定部7のX方向、Y方向、及びZ方向のずれを検出し、このずれに基づいて測定部7を移動させる。これによって、アライメントが完了される。
<自覚式測定による光学特性の取得>
検者は、被検眼Eに対する測定部7のアライメントが完了すると、被検眼に対する自覚式測定を開始する。検者は、スイッチ部6bを操作して、所望の検査視標(例えば、ランドルト環視標)をディスプレイ41に表示させる。これによって、被検眼Eには、ディスプレイ41から出射した第2視標光束が、視標板31を介すことなく入射し、検査視標が呈示される。
また、検者は、スイッチ部6bを操作して、所望の矯正度数を設定する。検者は、被検眼Eの光学特性(例えば、被検眼Eの他覚式測定における光学特性、被検眼Eの自覚式測定における光学特性、等)を予め取得しておき、これに基づいて、所望の矯正度数を設定してもよい。制御部70は、スイッチ部6bからの入力信号に応じて、第2投光光学系40と、矯正光学系60と、の少なくともいずれかを制御する。例えば、制御部70は、駆動機構39を駆動させ、ディスプレイ41を光軸L2b方向へ移動させることによって、被検眼Eの球面度数を矯正してもよい。また、例えば、制御部70は、回転機構62aと回転機構62bを駆動させ、円柱レンズ61aと円柱レンズ61bを光軸L2bの軸周りに回転させることによって、被検眼Eの円柱度数と乱視軸角度との少なくともいずれかを矯正してもよい。これによって、被検眼Eの眼屈折度が所定のディオプタ値(例えば、0D等)で矯正されるとともに、被検眼Eの眼屈折度が所定のディオプタ値となる矯正度数が取得される。
検者は、被検者に、検査視標の向き(ランドルト環視標のすき間の向き)を問い、被検者の回答を考慮しながら、被検眼Eを矯正する矯正度数が適切であるかを確認する。なお、矯正度数が不適切であった場合等には、被検眼Eの眼屈折度を所定のディオプタ値とは異なるディオプタ値で矯正し、再度、矯正度数が適切であるかを確認してもよい。制御部70は、検者が適切と判断した矯正度数を、被検眼Eの自覚式測定における光学特性(自覚値)として取得するとともに、メモリ75に記憶させる。
<被検眼をレンズで矯正した場合のシミュレーション>
本実施例では、被検眼Eの光学特性に基づいて、被検眼Eをレンズで矯正した状態での見え方をシミュレートすることができる。より詳細には、被検者が眼鏡を装用した際に、被検眼Eに対して所定の距離に配置された物体(検査視標)がどのように見えるのかを、実際に体感させることができる。これについて、被検眼Eが正視であり、その光学特性が、球面度数0D、円柱度数0D、乱視軸角度0度、である場合を例に挙げて説明する。
検者は、スイッチ部6bを操作し、第2測定モードに切り換えてもよい。制御部70は、制御部70は、スイッチ部6bの操作に基づき、第2測定モードを設定する。また、制御部70は、第2測定モードの設定に基づき、駆動機構38を駆動させ、第1投光光学系30における視標板31を、第1光路Ka(第2光路Kb)の光路内に配置する。
制御部70は、被検眼Eの光学特性に基づき、駆動機構39を駆動させて、ディスプレイ41と視標板31を光軸L2b方向(光軸L2a方向)へ移動させる。本実施例では、被検眼Eの球面度数0Dに対応する位置に、ディスプレイ41が配置される。すなわち、被検眼Eに対して、第2呈示距離D2が光学的に十分な遠方の距離(遠用呈示距離)となる位置に、ディスプレイ41が配置される。これによって、被検眼Eの球面度数は0Dで矯正される。
なお、ディスプレイ41と視標板31とは、前述のように、第1呈示距離D1と第2呈示距離D2との光学的な距離の差が−3Dとなるように、予め設計されている。このため、被検眼Eの球面度数0Dに対応する位置にディスプレイ41が配置されると、同時に、被検眼Eの球面度数−3Dに対応する位置に視標板31が配置される。つまり、被検眼Eに対する遠用呈示距離での球面度数(本実施例では、0D)の位置であって、ディスプレイ41の配置位置を基準として、所定の距離に対応する球面度数(本実施例では、−3D)だけ近方に近付けた位置に、視標板31が配置される。これによって、被検眼Eに対して、第1呈示距離D1が光学的に所定の距離(本実施例では、33cmであり、近用呈示距離)となる位置に視標板31が配置される。
このような状態では、被検眼Eに、近用呈示距離に配置された視標板31から出射した第1視標光束が入射し、視標板31に描かれた第1視標100が呈示されるようになる。また、被検眼Eに、遠用呈示距離に配置されたディスプレイ41から出射した第2視標光束が、視標板31の透過領域31bを介して入射し、ディスプレイ41に表示された第2視標200が呈示されるようになる。
図8は、被検眼に調節力がある場合(被検眼の調節が働く場合)における、第1視標光束R1及び第2視標光束R2bと、被検眼Eに視認される観察像300と、を表している。図8(a)は、被検眼Eが第2視標200に注目した状態を示す。図8(b)は、被検眼Eが第1視標100に注目した状態を示す。
被検眼Eが第2視標200に注目すると、図8(a)のように、被検眼Eの眼底Efに、ディスプレイ41からの第2視標光束R2bが結像する。このとき、被検眼Eの眼底Efよりも奥側に、視標板31からの第1視標光束R1が結像する。このため、被検眼Eには、第1視標100と第2視標200とが観察像300aのように見え、焦点が合わない第1視標100と、焦点が合った第2視標200と、が同時に視認される。
一方、被検眼Eが第1視標100に注目すると、図8(b)のように、被検眼Eの眼底Efに、視標板31からの第1視標光束R1が結像する。このとき、被検眼Eの眼底Efよりも手前側に、ディスプレイ41からの第2視標光束R2bが結像する。このため、被検眼Eには、第1視標100と第2視標200とが観察像300bのように見え、焦点が合った第1視標100と、焦点が合わない第2視標200と、が同時に視認される。
図9は、被検眼に調節力ない場合(被検眼の調節が働かない場合)における、第1視標光束R1及び第2視標光束R2bと、被検眼Eに視認される観察像300と、を表している。図9(a)は、被検眼Eが第2視標200に注目した状態を示す。図9(b)は、被検眼Eが第1視標100に注目した状態を示す。
被検眼Eが第2視標200に注目すると、図9(a)のように、被検眼Eの眼底Efに、ディスプレイ41からの第2視標光束R2bが結像する。このとき、被検眼Eの眼底Efよりも奥側に、視標板31からの第1視標光束R1が結像する。このため、被検眼Eには、第1視標100と第2視標200とが観察像300cのように見え、焦点が合わない第1視標100と、焦点が合った第2視標200と、が同時に視認される。
ここで、被検眼Eは調節力が低下し、近用呈示距離に焦点を合わせることができないため、被検眼Eが第1視標100に注目しても、図9(b)のように、被検眼Eの眼底Efにはディスプレイ41からの第2視標光束R2bが結像した状態が維持される。また、被検眼Eの眼底Efよりも奥側に、視標板31からの第1視標光束R1が結像した状態が維持される。このため、被検眼Eには、第1視標100と第2視標200とが観察像300dのように見え、焦点が合った第1視標100と、焦点が合わない第2視標200と、が同時に視認される。
上記では、説明の便宜上、被検眼Eの球面度数が0Dである場合を例に挙げたが、被検眼Eの球面度数が0Dとは異なる度数(例えば、球面度数−5D、等)であっても、視標板31とディスプレイ41を適切な位置に配置することで、被検眼をレンズで矯正した状態での見え方を被検者に体感させることができる。
一例として、被検眼Eが球面度数−5Dである場合、制御部70は、ディスプレイ41を球面度数−5Dに対応する位置に配置する。例えば、制御部70は、駆動機構39を駆動させ、ディスプレイ41を、被検眼E(球面度数−5D)にとっての遠用呈示距離であり、第2呈示距離D2が光学的に20cmとなる位置に配置する。これにより、被検眼Eは、その球面度数が0Dとなるように矯正された状態となる。
本実施例では、ディスプレイ41の光学的な第1呈示距離D1と、視標板31の光学的な第2呈示距離D2と、の差が−3Dとされているため、被検眼Eの球面度数が0Dで矯正されるようにディスプレイ41が配置されると、同時に、視標板31が−3Dに相当する位置に配置される。例えば、視標板31は、被検眼E(球面度数−5D)にとっての近用呈示距離であり、第1呈示距離D1が光学的に12.5cmとなる位置に配置される。
例えば、被検眼E(球面度数−5D)に対しては、このように視標板31とディスプレイ41を配置して、第1視標100と2視標200との各々に注目させることで、被検眼Eをレンズで矯正した状態での見え方をシミュレートさせることができる。
また、上記では、説明の便宜上、被検眼Eの円柱度数が0Dである場合を例に挙げたが、被検眼Eの円柱度数が0Dとは異なる度数(例えば、円柱度数−1D、等)である場合には、被検眼Eの円柱度数を0Dに矯正した状態で、その見え方をシミュレートさせてもよい。例えば、本実施例では、制御部70が、回転機構62aと回転機構62bを駆動させ、円柱レンズ61aと円柱レンズ61bを独立に回転させることで、被検眼Eの円柱度数を0Dに矯正することができる。同様に、被検眼Eの円柱度数が0度とは異なる度数(例えば、乱視軸角度45度、等)である場合、円柱レンズ61aと円柱レンズ61bを回転させ、被検眼Eの乱視軸角度を矯正した状態で、その見え方をシミュレートさせてもよい。
以上説明したように、例えば、本実施例における自覚式検眼装置は、被検眼に第1視標を呈示する第1視標呈示部を有した第1投光光学系と、被検眼に第2視標を呈示する第2視標呈示部を有した第2投光光学系と、を備え、第1視標呈示部と第2視標呈示部との少なくともいずれかを制御することによって、被検眼に第1視標と第2視標とを同時に呈示させる。このため、被検眼は、2つの呈示距離(例えば、遠用呈示距離と近用呈示距離、等)に置かれた各々の視標を同時に視認することができ、被検眼が手前に配置された物体(視標)と、奥に配置された物体(視標)と、を自然に観察した状態での見え方を再現することができる。
また、例えば、本実施例における自覚式検眼装置では、第1投光光学系の第1光路が第2投光光学系の第2光路に含まれており、第2光路上にて、第1視標呈示部が、第2視標呈示部が配置された位置よりも被検眼側に近い位置に配置される。これによって、容易な構成で、被検眼に第1視標と第2視標とを異なる呈示距離で同時に呈示させることができる。一例としては、第1投光光学系の第1光路と第2投光光学系の第2光路との一部を、光学部材を用いて共通光路とする構成(後述)に比べ、その光学部材による光量の減衰を抑えること、装置の省スペース化を図ること、等が容易である。
また、例えば、本実施例における自覚式検眼装置において、第1視標呈示部は呈示領域の一部に第2視標光束を透過させる透過領域を有しており、第2視標呈示部から出射され、第1視標呈示部の透過領域を透過した第2視標光束が、被検眼に向けて投光される。これによって、被検眼に第1視標と第2視標とをより自然に近い状態で同時に呈示させることができる。例えば、被検眼は第1視標呈示部の透過領域から第2視標呈示部を観察するが、その際に、第1視標呈示部と第2視標呈示部の境目(つまり、第1視標と第2視標の境目)がなく、違和感が少ない状態で、各々の視標を同時に視認することができる。
また、例えば、本実施例における自覚式検眼装置は、第1投光光学系における第1光路から第1視標呈示部を抜くことによって、第1視標呈示部を介すことなく、第2視標光束が被検眼に向けて投光される。このため、例えば、自覚式検眼装置を、被検眼に対して通常の自覚式測定を実施する場合と、被検眼に対して2つの視標を同時に呈示して実際の見え方をシミュレートさせる場合と、において切り換えて用いることができる。特に、第1投光光学系の第1光路が第2投光光学系の第2光路に含まれる構成とした際には、第1視標呈示部の挿抜機構を効果的に用いることができる。
また、例えば、本実施例における自覚式検眼装置は、被検眼に、第1矯正光学系を介して矯正された第1視標と、第2矯正光学系を介して矯正された第2視標と、を同時に呈示させる。これによって、被検眼は、眼鏡を装用して、手前に配置された物体(視標)と、奥に配置された物体(視標)と、を自然に観察した状態での見え方を、眼鏡を作製する前に、予め確認することができる。
<変容例>
なお、本実施例では、第1投光光学系30の第1光路Kaが第2投光光学系40の第2光路Kbに含まれ、視標板31とディスプレイ41とを同一光路上に配置する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、視標板31とディスプレイ41とを異なる光路上に配置することもできる。
図10は、視標板31とディスプレイ41とを異なる光路上に配置する構成の一例である。この場合、第1投光光学系30の光軸L2a(第1光路Ka)の一部と、第2投光光学系40の光軸L2b(第2光路Kb)の一部と、を同一光路とするための共通光学部材400を配置してもよい。共通光学部材400には、ハーフミラー、ダイクロイックミラー、ビームスプリッター、等の少なくともいずれかを用いてもよい。例えば、第1投光光学系30の視標板31から出射した第1視標光束R1は、共通光学部材400に反射されて、被検眼Eに導光される。また、例えば、第2投光光学系40のディスプレイ41から出射した第2視標光束R2bは、共通光学部材400を通過して、被検眼Eに導光される。このため、被検眼Eには第1視標100と第2視標200とが同時に呈示され、被検眼Eは第1視標100と第2視標200とを観察像300eとして同時に視認することができる。
なお、視標板31とディスプレイ41とを異なる光路上に配置する構成であれば、共通光学部材400から視標板31までの光学的な距離と、共通光学部材400からディスプレイ41までの光学的な距離と、をそれぞれ調整することによって、被検眼Eに対する第1視標100の光学的な第1呈示距離D1と、被検眼Eに対する第2視標200の光学的な第2呈示距離D2と、を変更することができる。
また、視標板31とディスプレイ41とを異なる光路上に配置する構成では、視標板31に必ずしも透過領域31bを設けなくてもよい。一例として、この場合には、視標板31としてディスプレイを用い、第1視標100を表示する領域を点灯させ、第1視標100を表示しない領域を消灯するように、その表示面の表示を制御してもよい。すなわち、視標板31(ディスプレイ)において、第1視標100を表示しない領域を消灯することで、視標板31(ディスプレイ)に透過領域31bを形成してもよい。あるいは、視標板31としてディスプレイを用い、第1視標100を表示する領域と、黒地の背景視標を表示する領域と、を表示するように制御してもよい。すなわち、視標板31(ディスプレイ)において、黒地の背景視標を表示することで、視標板31(ディスプレイ)に透過領域31bを形成してもよい。
なお、本実施例では、視標板31とディスプレイ41との間の光学的な距離を一定とする構成(すなわち、視標板31とディスプレイ41とを所定の距離に対応する球面度数に固定配置する構成)を例に挙げて説明したが、これに限定されない。視標板31とディスプレイ41との間の光学的な距離は、変更可能な構成であってもよい。例えば、この場合、視標板31に、視標板31を光軸L2a方向(光軸L2b方向)へ移動させるための移動機構を設けてもよい。また、例えば、この場合、ディスプレイ41に、ディスプレイ41を光軸L2b方向(光軸L2a方向)へ移動させるための移動機構を設けてもよい。もちろん、視標板31と、ディスプレイ41と、の各々に、これらの移動機構を設けてもよい。制御部70は、視標板31の移動機構と、ディスプレイ41の移動機構と、の少なくともいずれかの駆動を制御することで、視標板31とディスプレイ41との間の光学的な距離を相対的に変更し、任意の距離(任意の距離に対応する球面度数)としてもよい。これによって、被検眼Eに対し、様々な状態での見え方を容易に再現することができる。一例として、被検眼Eからディスプレイ41までの光学的な距離を、遠用呈示距離である5mに設定した状態において、被検眼Eから視標板31までの光学的な距離を、近用呈示距離である33cmと20cmとに設定した状態での見え方をシミュレートすることができる。
なお、本実施例では、視標板31として、透過領域31bを有するガラス板を用いる構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。視標板31は、被検眼Eに第1視標100を呈示するとともに、ディスプレイ41からの第2視標光束R2bを透過させることができるものであればよい。例えば、視標板31は紙視標であって、その呈示領域に第1視標100が印刷され、第1視標100とは異なる領域の一部に穴が設けられたものであってもよい。この場合、被検眼Eに、ディスプレイ41からの第2視標光束R2bが、紙視標の穴を通過して入射する。また、被検眼Eに、ディスプレイ41で照明された紙視標からの第1視標光束R1が入射する。視標板31を紙視標とする場合、紙視標をディスプレイ41で照明するのではなく、別途配置した光源で照明してもよい。例えば、紙視標の前方、側方、及び後方の少なくともいずれかに光源を配置し、紙視標を照明してもよい。
また、例えば、視標板31は透過型ディスプレイであって、その呈示領域の一部に第1視標100が表示されてもよい(つまり、非透過領域が設けられてもよい)。この場合、被検眼Eに、ディスプレイ41からの第2視標光束R2bが、透過型ディスプレイの第1視標100が表示されていない領域(透過領域)を透過して入射する。また、被検眼Eに、ディスプレイ41で照明された透過型ディスプレイからの第1視標光束R1が入射する。視標板31を透過型ディスプレイとする場合も、透過型ディスプレイをディスプレイ41で照明するのではなく、別途配置した光源で照明してもよい。例えば、透過型ディスプレイの前方、側方、及び後方の少なくともいずれかに光源を配置し、透過型ディスプレイを照明してもよい。
例えば、視標板31として紙視標やガラス板を用いると、第1視標100を自由に表現することは難しい。しかし、視標板31として透過型ディスプレイを用いれば、透過型ディスプレイの表示内容を変更して、第1視標100を自由に表現することができる。
なお、本実施例では、被検眼Eの片眼に対して、被検眼Eをレンズで矯正した状態での見え方をシミュレートする構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。被検眼の両眼に対して、被検眼Eをレンズで矯正した状態での見え方をシミュレートする構成としてもよい。例えば、この場合には、少なくともディスプレイ41に表示する第2視標200に視差を設定することで、現実により近い見え方をシミュレートしてもよい。つまり、被検眼Eが視標板31越しにディスプレイ41を両眼視した際に、第2視標200が浮き上がる、もしくは沈み込むようにして立体感をもたせることで、現実により近い見え方をシミュレートしてもよい。
より詳細には、制御部70が、左眼用のディスプレイ41と、右眼用のディスプレイ41と、を遠用呈示距離へ配置するとともに、左眼用の第2視標200と右眼用の第2視標200を所定の表示位置に表示してもよい。このとき、左眼用の第2視標200と右眼用の第2視標200には、所定の角度をもたせてもよいし、所定の角度をもたせなくてもよい。例えば、所定の角度は、被検眼Eの瞳孔中心間距離、輻輳角度、等に基づいて予め決定されていてもよく、角度をもたせておくことで、より立体感を表現することができる。
もちろん、視標板31に描かれた第1視標100に視差を設定することで、現実により近い見え方をシミュレートしてもよい。つまり、被検眼Eが視標板31越しにディスプレイ41を両眼視した際に、第1視標100と第2視標200とが浮き上がる(沈み込む)ようにして立体感をもたせてもよい。あるいは、被検眼Eが視標板31を両眼視した際に、第1視標100と第2視標200とが浮き上がる(沈み込む)ようにして立体感をもたせてもよい。この場合、左眼用の視標板31と、右眼用の視標板31と、を光軸L2a(光軸L2b)に対する垂直な平面上で移動させるための移動機構を設けてもよい。左眼用の視標板31と、右眼用の視標板31と、近用呈示距離へ配置するとともに、これらの視標板31を移動させることで、左眼用の第1視標100と右眼用の第1視標100との呈示位置を変更してもよい。
なお、視標板31として、ガラス板ではなく透過型ディスプレイを用いる際には、ディスプレイ41と同様に、左眼用の第1視標100と右眼用の第1視標100との表示位置を制御することで、これらの視標に視差をもたせることができる。もちろん、視標板31が透過型ディスプレイであれば、左眼用の第1視標100と右眼用の第1視標100に所定の角度をもたせ、立体感を表現することもできる。
なお、本実施例では、第2投光光学系40がディスプレイ41の中間結像を形成しない構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。第2投光光学系40にディスプレイ41の中間結像を形成させる構成とすることもできる。すなわち、第2投光光学系40は、視標板31とディスプレイ41との間の光路に、ディスプレイ41の中間結像をリレーして被検眼の眼底へ結像させるためのリレー光学系としてもよい。
図11は、第2投光光学系40をリレー光学系とする場合を示す図である。図11(a)は、被検眼Eの近用呈示距離にディスプレイ41の中間結像位置Pを配置する場合を示す。図11(b)は、被検眼Eの遠用呈示距離にディスプレイ41の中間結像位置Pを配置する場合を示す。なお、第2投光光学系40をリレー光学系とする際には、ディスプレイ41と、ディスプレイ41の中間結像位置Pと、の間にレンズ(ここでは、レンズB1及びレンズB2)を配置してもよい。
例えば、図11(a)においては、被検眼Eに対し、視標板31が近い位置に、ディスプレイ41が遠い位置に、それぞれ配置されている。すなわち、視標板31は、ディスプレイ41が配置された位置よりも、被検眼側に近い位置に配置されている。しかし、第2投光光学系40がリレー光学系であり、投光レンズ33から視標板31までの間における所定の位置をディスプレイ41の中間結像位置Pとした場合は、視標板31よりも手前側(被検眼E側)に、ディスプレイ41の中間結像43が形成される。つまり、被検眼Eに対して、視標板31が光学的に遠方の距離に配置され、ディスプレイ41(ディスプレイ41の共役位置であり、中間結像位置Pに位置する中間結像43)が光学的に近方の距離に配置された状態となる。従って、被検眼Eに視標板31の第1視標100を呈示する際の光学的な第1呈示距離D1が、被検眼Eに第2視標200を呈示する際の光学的な第2呈示距離D2よりも、長い距離となる。
このように、被検眼Eの近用呈示距離に中間結像位置Pを配置して、ディスプレイ41の中間結像43を形成させる構成では、被検眼に対する近用呈示距離に、ディスプレイ41に表示した第2視標200の像を呈示することができる。このため、ディスプレイ41に表示させる第2視標200を変更することで、被検眼Eの近用呈示距離にて、第2視標200の像を自由に変更することができる。一例として、被検眼Eの近用呈示距離に、ランドルト環視標を表示させたり、風景視標(例えば、新聞を模した視標、等)を表示させたりすることができる。
また、例えば、図11(b)のように、被検眼Eの遠用呈示距離に中間結像位置Pを配置して、ディスプレイ41の中間結像43を形成させる構成とすることもできる。つまり、被検眼Eに対して、視標板31を光学的に近方の距離に配置し、ディスプレイ41(ディスプレイ41の中間結像43)を光学的に遠方の距離に配置した状態としてもよい。この場合は、被検眼Eに視標板31の第1視標100を呈示する際の光学的な第1呈示距離D1が、被検眼Eに第2視標200を呈示する際の光学的な第2呈示距離D2よりも、短い距離となる。
なお、本実施例では、視標板31とディスプレイ41とを、1つの筐体2内に設ける構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、視標板31とディスプレイ41とのそれぞれを、別の筐体に設ける構成としてもよい。この場合、一方の筐体に設けられたディスプレイ41からの第2視標光束が通過する第2光路の一部が、他方の筐体に設けられた視標板31からの第1視標光束が通過する第1光路に一致するように、視標板31とディスプレイ41とが構成されてもよい。
1 自覚式検眼装置
7 測定部
25 自覚式測定光学系
70 制御部
75 メモリ
81 偏向ミラー
84 反射ミラー
85 凹面ミラー
90 前眼部撮像光学系

Claims (7)

  1. 被検眼の光学特性を自覚的に測定する自覚式検眼装置であって、
    前記被検眼に第1視標を呈示する第1視標呈示部を有し、前記被検眼に向けて前記第1視標呈示部から出射された第1視標光束を投光することで、前記第1視標を第1呈示距離にて呈示する第1投光光学系と、
    前記被検眼に第2視標を呈示する第2視標呈示部であって、前記第1視標呈示部とは異なる第2視標呈示部を有し、前記被検眼に向けて前記第2視標呈示部から出射された第2視標光束を投光することで、前記第2視標を前記第1呈示距離とは異なる第2呈示距離にて呈示する第2投光光学系と、
    前記第1視標呈示部と、前記第2視標呈示部と、の少なくともいずれかを制御し、前記第1視標と前記第2視標とを呈示させる制御手段であって、前記被検眼に前記第1視標と前記第2視標とを同時に呈示させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする自覚式検眼装置。
  2. 請求項1の自覚式検眼装置において、
    前記第1投光光学系の第1光路は前記第2投光光学系の第2光路に含まれ、前記第2光路上にて、前記第1視標呈示部が、前記第2視標呈示部が配置された位置よりも被検眼側に近い位置に配置されることで、前記第1呈示距離と前記第2呈示距離とを異なる距離とすることを特徴とする自覚式検眼装置。
  3. 請求項2の自覚式検眼装置において、
    前記第1視標呈示部は、前記第1視標を呈示する呈示領域の一部に、前記第2視標光束を透過させる透過領域を有し、
    前記第2投光光学系は、前記被検眼に向けて、前記第2視標呈示部から出射され、前記透過領域を透過した前記第2視標光束を投光することを特徴とする自覚式検眼装置。
  4. 請求項3の自覚式検眼装置において、
    前記第1視標呈示部は、透過型ディスプレイであって、
    前記第2投光光学系は、前記被検眼に向けて、前記第2視標呈示部から出射され、前記透過型ディスプレイを透過した前記第2視標光束を投光することを特徴とする自覚式検眼装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかの自覚式検眼装置において、
    前記第1視標呈示部を移動させる第1移動手段と、
    前記第2視標呈示部を移動させる第2移動手段と、
    を備え、
    前記第1移動手段は、前記第1投光光学系における前記第1光路の光軸方向へ前記第1視標呈示部を移動させることで、前記第1呈示距離を変更し、
    前記第2移動手段は、前記第2投光光学系の前記第2光路の光軸方向へ前記第2視標呈示部を移動させることで、前記第2呈示距離を変更することを特徴とする自覚式検眼装置。
  6. 請求項1〜5の自覚式検眼装置において、
    前記第1視標呈示部を挿抜させる挿抜手段を備え、
    前記挿抜手段が、前記第1投光光学系における前記第1光路から前記第1視標呈示部を抜くことによって、前記第2投光光学系は、前記第1視標呈示部を介すことなく、前記第2視標光束を前記被検眼に投光することを特徴とする自覚式検眼装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかの自覚式検眼装置において、
    前記第1投光光学系の光路中に配置され、前記第1視標光束の光学特性を変化させる第1矯正光学系と、
    前記第2投光光学系の光路中に配置され、前記第2視標光束の光学特性を変化させる第2矯正光学系と、
    を備え、
    前記第1投光光学系は、前記被検眼に向けて、前記第1視標呈示部から出射され、前記第1矯正光学系を介して矯正された前記第1視標光束を投光し、
    前記第2投光光学系は、前記被検眼に向けて、前記第2視標呈示部から出射され、前記第2矯正光学系を介して矯正された前記第2視標光束を投光し、
    前記制御手段は、前記第1矯正光学系及び前記第2矯正光学系によって矯正された状態の前記被検眼に、前記第1視標と前記第2視標とを同時に呈示させることを特徴とする自覚式検眼装置。
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