JP2021018983A - 保護素子 - Google Patents

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晃 中西
Akira Nakanishi
晃 中西
真之 松本
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真之 松本
理大 岡本
Masahiro Okamoto
理大 岡本
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Shuichi Hori
修一 掘
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【課題】フラックス剤を不用または極少化できる新奇のヒューズ素子または新奇の溶融性の電極材を用いた電気・電子機器の保護素子を提供する。【解決手段】絶絶縁基板11に発熱素子12と少なくとも一対の主電極13と発熱素子12の通電電極14とが設けられており、可融性金属材からなり主電極13と通電電極14とを導通するように設けたヒューズ素子15と、少なくともヒューズ素子15の上部を覆って絶絶縁基板11に固着された蓋体16とを有し、ヒューズ素子15は、還元性の元素を含む合金材を有する保護素子10である。【選択図】図1

Description

本発明は、電気・電子機器の保護素子に関する。
近年、モバイル機器など小型電子機器の急速な普及に伴い、搭載する電源の保護回路に実装される保護素子も小型薄型のものが使用されている。例えば、二次電池パックの保護回路には、表面実装部品(SMD)のチップ保護素子が好適に利用される。これらチップ保護素子には、被保護機器の過電流により生ずる過大発熱を検知し、または周囲温度の異常過熱に感応して、所定条件でヒューズを作動させ電気回路を遮断する非復帰型保護素子がある。該保護素子は、機器の安全を図るために、保護回路が機器に生ずる異常を検知すると信号電流により抵抗素子を発熱させ、その発熱で可融性の合金材からなるヒューズ素子を溶断させて回路を遮断するか、あるいは過電流によってヒューズ素子を溶断させて回路を遮断できる。特開2013−239405号公報(特許文献1)には、異常時に発熱する抵抗素子をセラミックス基板などの絶縁基板上に設けた保護素子が開示されている。
現在、上述した保護素子のヒューズ素子を構成する可溶合金は、卑金属元素を主成分とするの合金から構成されることが多く、ヒューズ素子の表面にはスムーズな溶断動作を保障するためフラックス剤が塗布されている。フラックス剤は、ヒューズ素子が溶断するときに合金表面の金属酸化物を化学的に除去し清浄表面を露出させ、動作中これが再酸化しないように金属表面を被覆して、溶融状態のヒューズ素子が表面張力により凝集できるよう維持し、かつヒューズ素子を取付けた電極上へ濡れ広がりやすくしてスムーズな溶断を実現している。
フラックス剤は、保護素子を保護回路基板にはんだ付け実装するときや、保護素子が溶断動作するときに加熱されるが、その際、フラックス剤の一部が気化するため、従来保護素子のパッケージには揮発ガスを逃がすための隙間や開口部が設けられていた。例えば、保護素子のヒューズ素子を保護するために、フラックス剤を塗布したヒューズ素子が搭載された電極基板に被せてキャップ状の蓋体を取付けるが、蓋体と電極基板の封止面とで成すパッケージ空間の所望の場所に、少なくとも1個所以上の隙間や開口部が設けられていた。パッケージに隙間や開口部があるため、内蔵のフラックス剤を含むヒューズ素子および電極周辺が絶えず外気や湿気に曝されており、これら主要部分の酸化や劣化が進み易く、溶断動作が不安定になってしまうという欠点があった。一方、蓋体等に隙間や開口部が無いと、揮発ガスによるパッケージの内圧上昇によって蓋体が外れてしまうおそれがあった。
特許文献1:特開2013−239405号公報
本発明は、フラックス剤を不用または極少化できる新奇のヒューズ素子または新奇の溶融性の電極材を用いた電気・電子機器の保護素子を提供する。
本発明によると、絶縁基板に発熱素子と少なくとも一対の主電極と発熱素子の通電電極とが設けられており、可融性金属材からなり主電極と通電電極とを導通するように設けたヒューズ素子と、少なくとも前記ヒューズ素子の上部を覆って前記電極基板に固着された蓋体とを有し、前記ヒューズ素子は、還元性の元素を含む合金材を有する保護素子が提供される。上記ヒューズ素子は、還元性の元素を含む合金材が溶融すると、含有する微量の還元性元素が酸化することで、ヒューズ素子を構成する他の合金元素の酸化物と電極表面の酸化物とを還元することにより溶断動作を補助する。
前記ヒューズ素子は還元性の元素を含む合金材と、還元性の元素を含まない合金材との複合材で構成してもよい。例えば、前記ヒューズ素子は、還元性の元素を含まない第1の合金材からなる可融性金属材に、この第1の合金材の表面または第1の合金材の何れか所望の面に還元性の元素を含む第2の合金材を固着させて成る複合材で構成してもよい。また、前記ヒューズ素子は、還元性の元素を含まない第1の合金材からなる板状材に、この板状材の上下板面または前記板状材の何れか一方の面に還元性の元素を含む第2の合金材を固着させて成る複合材で構成してもよい。上記ヒューズ素子は、還元性の元素を含む第2の合金材と還元性の元素を含まない第1の合金材とで構成されており、還元性の元素を含む第2の合金材が溶融すると、含有する微量の還元性元素が酸化することで、第1の合金材と第2の合金材を含むヒューズ素子の酸化物と電極表面の酸化物とを還元することにより溶断しやすくする。
本発明の第二の観点によると、絶縁基板に発熱素子と少なくとも一対の主電極と発熱素子の通電電極とが設けられており、還元性の元素を含む合金材からなり主電極と通電電極との間の隙間を埋めた可融性金属の拡張部と、還元性の元素を含まない第1の合金材と還元性の元素を含む第2の合金材との複合材からなるヒューズ素子とを有し、前記ヒューズ素子は、主電極と通電電極と拡張部の上に設けられていることを特徴とした保護素子が提供される。上記ヒューズ素子は、還元性の元素を含まない第1の合金材と還元性の元素を含む第2の合金材とで構成されており、還元性の元素を含む第2の合金材が溶融すると、含有する還元性元素が酸化することでヒューズ素子と拡張部および電極の表面酸化物を還元することにより溶断しやすくする。主電極と通電電極との電極間に還元性の元素を含む第2の合金材からなる拡張部を設けることで、少なくともヒューズ素子を完全に溶断させねばならない電極間部において、還元性の元素の量を集中的に増やして溶融動作時のヒューズ素子表面の酸化物を効率よく還元させると共に、ヒューズ素子の電極部への濡れ性を確保してヒューズ素子の溶断を確実にする。還元性の元素を含む第2の合金材が主電極と通電電極との間の隙間を埋める形で固着されるので、その分ヒューズ素子の厚みを減じ保護素子の低背化に寄与する。さらに第2の合金材が主電極と通電電極との間の隙間を埋めていることで、ヒューズ動作前における保護素子の内部抵抗値を低減することができる。
本発明に係るヒューズ素子は、その表面に揮発ガスによる内圧上昇が無視できる程度の極少量のフラックス剤をさらに塗布してもよい。
本発明の一実施形態によれば、ヒューズ動作時において通電をより確実に遮断することができる。
本発明の保護素子10であり、(a)は(b)のd−d線に沿ってキャップ状蓋体を切断した平面図を示し、(b)は(a)のD−D線に沿った断面図を示し、(c)はその下面図を示す。 本発明の保護素子20であり、(a)は(b)のd−d線に沿ってキャップ状蓋体を切断した平面図を示し、(b)は(a)のD−D線に沿った断面図を示し、(c)はその下面図を示す。 本発明の保護素子30であり、(a)は(b)のd−d線に沿ってキャップ状蓋体を切断した平面図を示し、(b)は(a)のD−D線に沿った断面図を示し、(c)はその下面図を示す。 本発明の保護素子40であり、(a)は(b)のd−d線に沿ってキャップ状蓋体を切断した平面図を示し、(b)は(a)のD−D線に沿った断面図を示し、(c)はその下面図を示す。 本発明の保護素子50であり、(a)は(b)のd−d線に沿ってキャップ状蓋体を切断した平面図を示し、(b)は(a)のD−D線に沿った断面図を示し、(c)はその下面図を示す。 本発明の保護素子60であり、(a)は(b)のd−d線に沿ってキャップ状蓋体を切断した平面図を示し、(b)は(a)のD−D線に沿った断面図を示し、(c)はその下面図を示す。
本発明に係る保護素子10は、図1に示すように、絶縁基板11に発熱素子12と少なくとも一対の主電極13と発熱素子12の通電電極14とが設けられており、可融性金属材からなり主電極13と通電電極14とを導通するように設けたヒューズ素子15と、少なくともヒューズ素子15の上部を覆って電極基板11に固着された蓋体16とを有し、ヒューズ素子15は、還元性の元素を含む合金材を有する。ヒューズ素子15は、還元性の元素を含む合金材が溶融すると、含有する還元性元素が酸化することで、ヒューズ素子15を構成する他の合金元素の酸化物と、ヒューズ素子15に近接する主電極13と通電電極14の電極表面の酸化物とを還元して、溶融したヒューズ素子15の周辺電極表面への濡れを促進して溶融状態のヒューズ素子15とその周辺に配置された電極との界面張力を向上し、かつヒューズ素子15の酸化物を還元することにより、溶融状態にあるヒューズ素子15自身の表面張力を発現させて溶断することができる。保護素子10は、フラックス剤なしで溶断動作させることができるが、補助的にヒューズ素子15の表面に揮発ガスによる内圧上昇が無視できる程度の極少量のフラックス剤をさらに塗布してもよい。
還元性の元素を含むヒューズ素子15は、少なくとも微量の還元性元素を含有し、発熱素子12の加熱で溶融可能な易融金属であれば何れの合金を用いてもよく、特に限定されないがP、Ga、Al、ZnおよびGeの群から選択された還元性元素の少なくとも1つを極微量含んだはんだ合金が有り、一例として、99.22Sn−0.75Cu−0.03P合金、72Pb−27.57Sn−0.4Ag−0.03P合金、29.98Sn−70Bi−0.01Ge−0.01P合金(特に断らない限り合金材の係数は元素の質量%を示す)などの錫系はんだ材が利用できる。これら還元性の元素を含むヒューズ素子15は、還元性元素を好ましくは0.1質量%以下0.003質量%以上の範囲で極微量含有しており、還元性元素の含有量の上限値が0.5質量%を超えると却ってヒューズ素子の酸化を促進させてしまうので添加効果が無くなる。また、還元性元素の含有量の下限値が0.001質量%を下回ると還元効果が充分に発揮できない。
本発明に係る保護素子20は、図2に示すように、絶縁基板21に発熱素子22と少なくとも一対の主電極23と発熱素子22の通電電極24とが設けられており、可融性金属材からなり主電極23と通電電極24とを導通するように設けたヒューズ素子25と、少なくともヒューズ素子25の上部を覆って絶縁基板21に固着された蓋体26とを有し、ヒューズ素子25は還元性の元素を含まない第1の合金材251と、還元性の元素を含む第2の合金材252との複合材で構成してもよい。例えば、ヒューズ素子25は、還元性の元素を含まない第1の合金材251の表面または第1の合金材251の何れか所望の面に、還元性の元素を含む第2の合金材252を固着させて成る複合材で構成してもよい。ヒューズ素子25は、還元性の元素を含まない第1の合金材251からなる板状材に、この板状材の上下板面または前記板状材の何れか一方の面に還元性の元素を含む第2の合金材252を固着させて成る複合材で構成してもよい。ヒューズ素子25は、還元性の元素を含まない第1の合金材251と還元性の元素を含む第2の合金材252とで構成されており、第2の合金材252が溶融すると、含有する還元性元素が酸化することで、第1の合金材251と第2の合金材252とを含むヒューズ素子の酸化物と電極表面の酸化物とを還元することにより溶断しやすくする。第2の合金材252は、上述したヒューズ素子15と共通のものが利用できる。保護素子20は、フラックス剤なしで溶断動作が可能であるが、補助的にヒューズ素子25の表面に揮発ガスによる内圧上昇が無視できる程度の極少量のフラックス剤をさらに塗布してもよい。
本発明に係る保護素子30は、図3に示すように、絶縁基板31に発熱素子32と少なくとも一対の主電極33と発熱素子32の通電電極34とが設けられており、主電極33と通電電極34との間の隙間を埋めた可融性金属材からなる還元性の元素を含む合金材の拡張部350と、還元性の元素を含まない第1の合金材351と還元性の元素を含む第2の合金材352との複合材からなるヒューズ素子35とを有し、ヒューズ素子35は、主電極33と通電電極34と拡張部350の上に設けられている。ヒューズ素子35は、還元性の元素を含まない第1の合金材351と還元性の元素を含む第2の合金材352とで構成されており、第2の合金材352が溶融すると、含有した還元性元素が酸化することでヒューズ素子35と拡張部350および電極の表面酸化物を還元することにより溶断しやすくする。主電極33と通電電極34との電極間に還元性の元素を含む合金材からなる拡張部350を設けることで、少なくともヒューズ素子35を完全に溶断させねばならない電極間部において、還元性の元素の量を集中的に増やして溶融動作時のヒューズ素子35表面および拡張部350の酸化物を効率よく還元させると共に、ヒューズ素子35の電極部への濡れ性を確保してヒューズ素子35の溶断を確実にする。拡張部350が主電極33と通電電極34との間の隙間を埋める形で固着されるので、その分ヒューズ素子の厚みを減じ保護素子の低背化に寄与する。さらに拡張部350が主電極と通電電極との間の隙間を埋めていることで、ヒューズ動作前における保護素子の内部抵抗値を低減することができる。保護素子30は、フラックス剤なしで溶断動作させることができるが、補助的にヒューズ素子35の表面に揮発ガスによる内圧上昇が無視できる程度の極少量のフラックス剤をさらに塗布してもよい。
還元性の元素を含む第2の合金材252および352は、少なくとも微量の還元性元素を含有し発熱素子22または32の加熱で溶融可能な易融金属であれば何れの合金を用いてもよく、特に限定されないが、P、Ga、Al、ZnおよびGeの群から選択された還元性元素の少なくとも1つを極微量含んだはんだ合金が利用でき、一例として、99.22Sn−0.75Cu−0.03P合金、72Pb−27.57Sn−0.4Ag−0.03P合金、29.98Sn−70Bi−0.01Ge−0.01P合金などの錫系はんだ材が利用できる。
拡張部350は、少なくとも微量の還元性元素を含有し発熱素子32の加熱で溶融可能な易融金属であれば何れの合金を用いてもよく、特に限定されないがP、Ga、Al、ZnおよびGeの群から選択された還元性元素を極微量含んだはんだ合金が利用でき、一例として、99.22Sn−0.75Cu−0.03P合金、72Pb−27.57Sn−0.4Ag−0.03P合金、29.98Sn−70Bi−0.01Ge−0.01P合金などの錫系はんだ材が利用できる。拡張部350と第2の合金352とは、互いに異なる組成の物または同一組成の物の何れを採用してもよい。拡張部350は、少なくとも主電極33と通電電極34とを橋設したヒューズ素子の電極橋設部において、還元性の元素を含む合金材を前記両電極間の凹面においてヒューズ素子の橋設部下面の全面に隙間なく接触させて設ける。
還元性の元素を含まない第1の合金材251および351は、発熱素子22および32の加熱で溶融可能な易融金属であれば何れの合金を用いてもよく、特に限定されないが、一例として、Agを3〜4質量%含有し残部がSnからなるSn−Ag合金、Cuを0.5〜0.7質量%さらに必要に応じてAgを0〜1質量%含有し残部がSnからなるSn−Cu−Ag合金(但し銀は必須ではない)、Agを3〜4質量%さらにCuを0.5〜1質量%含有し残部がSnからなるSn−Ag−Cu合金またはAgを20〜30質量%さらにCuを1〜10質量%含有し残部がSnからなるSn−Ag−Cu合金、Biを10〜60質量%含有し残部がSnからなるSn−Bi合金および96.5Sn−3.5Ag合金、99.25Sn−0.75Cu合金、96.5Sn−3Ag−0.5Cu合金、95.5Sn−4Ag−0.5Cu合金、72Sn−22Ag−6Cu合金、70Sn−25Ag−5Cu合金、42Sn−58Bi合金、87Pb−13Sn合金、92Pb−8Sn合金などの錫系はんだ材が利用できる。
本発明に係る実施例1の保護素子10は、図1に示すように、アルミナ製絶縁基板11の下面に設けた厚膜抵抗体からなる発熱素子12と、絶縁基板11の上面に設けた一対の焼結銀製の主電極13と、絶縁基板11の上面に発熱素子12への通電に用いられる焼結銀製の通電電極14とが設けられており、主電極13と通電電極14とを導通するように設けたヒューズ素子15と、ヒューズ素子15の上部を覆って絶縁基板11と気密に封止されて固着した液晶ポリマー製のキャップ状蓋体16とを有し、ヒューズ素子15は、99.22Sn−0.75Cu−0.03P合金で構成される。発熱素子12は、表面にガラスグレーズ(保護絶縁膜)を施している。絶縁基板11の上面に設けた主電極13と通電電極14は、基板下面のパターン電極17に電気接続する焼結銀製ハーフ・スルーホールの配線手段18を有する。ヒューズ素子15は、還元性のリンを含み、溶融すると含有する微量のリンが酸化することで、ヒューズ素子15を構成する錫および銅由来の酸化物と、ヒューズ素子15に近接する主電極13と通電電極14の電極表面の酸化物とを還元する。これによりヒューズ素子15を溶断しやすくする。保護素子10はフラックス剤なしで動作させることができる。
本発明に係る実施例2の保護素子20は、図2に示すように、アルミナ製絶縁基板21の下面に設けた厚膜抵抗体からなる発熱素子22と、絶縁基板21の上面に設けた一対の焼結銀製の主電極23と、絶縁基板21の上面に発熱素子22への通電に用いられる焼結銀製の通電電極24とが設けられており、主電極23と通電電極24とを導通するように設けたヒューズ素子25と、ヒューズ素子25の上部を覆って絶縁基板21と気密に封止されて固着した液晶ポリマー製のキャップ状蓋体26とを有し、ヒューズ素子25は92Pb−8Sn合金からなる厚さ71μmの第1の合金材251と、99.22Sn−0.75Cu−0.03P合金からなる厚さ9μmの第2の合金材252とのクラッド材で構成される。発熱素子22は、表面にガラスグレーズ(保護絶縁膜)を施している。絶縁基板21の上面に設けた主電極23と通電電極24は、基板下面の発熱素子22とパターン電極27とに電気接続する焼結銀製ハーフ・スルーホールの配線手段28を有する。保護素子20の発熱素子22は、ヒューズ素子25が設けられた絶縁基板21の基板面(上面)とは反対側の基板面(下面)に設けられている。ヒューズ素子25は、還元性のリンを含まない第1の合金材251と還元性のリンを含む第2の合金材252からなり、第2の合金材252が溶融すると、これに含有する微量のリンが酸化することで、第1の合金材251と第2の合金材252に由来するヒューズ素子の鉛、錫および銅の酸化物と、ヒューズ素子に近接する焼結銀電極の表面酸化物とを還元することにより溶断しやすくする。保護素子20は、フラックス剤なしの溶断動作が可能である。
本発明に係る実施例3の保護素子30は、図3に示すように、アルミナ製絶縁基板31の下面に設けた厚膜抵抗体からなる発熱素子32と、絶縁基板31の上面に設けた一対の焼結銀製の主電極33と、絶縁基板31の上面に発熱素子32への通電に用いられる焼結銀製の通電電極34とが設けられており、主電極33と通電電極34との間の隙間を埋めた72Pb−27.57Sn−0.4Ag−0.03P合金からなる拡張部350と、87Pb−13Sn合金からなる厚さ71μmの第1の合金材351と72Pb−27.57Sn−0.4Ag−0.03P合金からなる厚さ9μmの第2の合金材352とのクラッド材からなるヒューズ素子35と、ヒューズ素子35の上部を覆って絶縁基板31と気密に封止されて固着した液晶ポリマー製のキャップ状蓋体36とを有し、ヒューズ素子35は、主電極33と通電電極34と拡張部350の上に設けられている。発熱素子32は、表面にガラスグレーズ(保護絶縁膜)を施している。絶縁基板31の上面に設けた主電極33と通電電極34は、基板下面の発熱素子32とパターン電極37とに電気接続する焼結銀製ハーフ・スルーホールの配線手段38を有する。保護素子30の発熱素子32は、ヒューズ素子35が設けられた絶縁基板31の基板面(上面)とは反対側の基板面(下面)に設けられている。ヒューズ素子35は、還元性のリンを含まない第1の合金材351と還元性のリンを含む第2の合金材352とで構成されており、拡張部350と第2の合金材352が溶融すると、含有した微量のリンが酸化することでヒューズ素子35および拡張部350に由来する鉛、錫および銀の酸化物と、ヒューズ素子に近接する焼結銀電極の表面酸化物とを還元することにより溶断しやすくする。保護素子30は、フラックス剤なしで溶断動作することができる。
本発明に係る実施例4の保護素子40は、実施例1の保護素子10を変形したもので、図4に示すように、アルミナ製絶縁基板41の上面に設けた厚膜抵抗体からなる発熱素子42と、絶縁基板41の上面に設けた一対の焼結銀製の主電極43と、絶縁基板41の上面に発熱素子42への通電に用いられる焼結銀製の通電電極44とが設けられており、主電極43と通電電極44とを導通するように設けたヒューズ素子45と、ヒューズ素子45の上部を覆って絶縁基板41と気密に封止されて固着した液晶ポリマー製のキャップ状蓋体46とを有し、ヒューズ素子45は、99.22Sn−0.75Cu−0.03P合金で構成される。発熱素子42は、表面にガラスグレーズ(保護絶縁膜)を施している。絶縁基板41の上面に設けた主電極43と通電電極44は、基板下面のパターン電極47に電気接続する焼結銀製ハーフ・スルーホールの配線手段48を有する。ヒューズ素子45は、還元性のリンを含み溶融すると、含有する微量のリンが酸化することで、ヒューズ素子45を構成する錫および銅由来の酸化物と、ヒューズ素子45に近接する主電極43と通電電極44の電極表面の酸化物とを還元することにより溶断しやすくする。保護素子40はフラックス剤なしで動作させることができる。
本発明に係る実施例5の保護素子50は、実施例2の保護素子20を変形したもので、図5に示すように、アルミナ製絶縁基板51の上面に設けた厚膜抵抗体からなる発熱素子52と、絶縁基板51の上面に設けた一対の焼結銀製の主電極53と、絶縁基板51の上面に発熱素子52への通電に用いられる焼結銀製の通電電極54とが設けられており、主電極53と通電電極54とを導通するように設けたヒューズ素子55と、ヒューズ素子55の上部を覆って絶縁基板51と気密に封止されて固着した液晶ポリマー製のキャップ状蓋体56とを有し、ヒューズ素子55は、92Pb−8Sn合金からなる厚さ62μmの第1の合金材551の上下面に、99.22Sn−0.75Cu−0.03P合金からなる厚さ9μmの第2の合金材552がそれぞれ設けられており、2枚の第2の合金材552の間に第1の合金材551挟んだクラッド材で構成される。発熱素子52は、表面にガラスグレーズ(保護絶縁膜)を施している。絶縁基板51の上面に設けた主電極53と通電電極54は、基板下面のパターン電極57に電気接続する焼結銀製ハーフ・スルーホールの配線手段58を有する。保護素子50の発熱素子52は、ヒューズ素子55が設けられた絶縁基板51の基板面(上面)と同一の基板面(上面)に設けられている。ヒューズ素子55は、還元性のリンを含まない第1の合金材551と還元性のリンを含む第2の合金材552からなり、第2の合金材552が溶融すると、含有する微量のリンが酸化することで、第1の合金材551と第2の合金材552に由来するヒューズ素子の鉛、錫および銅の酸化物と、ヒューズ素子に近接する焼結銀電極の表面酸化物とを還元することにより溶断しやすくする。保護素子50は、フラックス剤なしの溶断動作が可能である。
本発明に係る実施例6の保護素子60は、実施例3の保護素子30を変形したもので、図6に示すように、アルミナ製絶縁基板61の上面に設けた厚膜抵抗体からなる発熱素子62と、絶縁基板61の上面に設けた一対の焼結銀製の主電極63と、絶縁基板61の上面に発熱素子62への通電に用いられる焼結銀製の通電電極64とが設けられており、主電極63と通電電極64との間の隙間を埋めた72Pb−27.57Sn−0.4Ag−0.03P合金からなる拡張部650と、87Pb−13Sn合金からなる厚さ62μmの第1の合金材651の上下面に、72Pb−27.57Sn−0.4Ag−0.03P合金からなる厚さ9μmの第2の合金材652を設けて、2枚の第2の合金材652の間に第1の合金材651挟んだクラッド材からなるヒューズ素子65と、ヒューズ素子65の上部を覆って絶縁基板61と気密に封止されて固着した液晶ポリマー製のキャップ状蓋体66とを有し、ヒューズ素子65は、主電極63と通電電極64と拡張部650の上に設けられている。発熱素子62は、表面にガラスグレーズ(保護絶縁膜)を施している。絶縁基板61の上面に設けた主電極63と通電電極64は、基板下面のパターン電極67に電気接続する焼結銀製ハーフ・スルーホールの配線手段68を有する。保護素子60の発熱素子62は、ヒューズ素子65が設けられた絶縁基板61の基板面(上面)と同一の基板面(上面)に設けられている。ヒューズ素子65は、還元性のリンを含まない第1の合金材651と還元性のリンを含む第2の合金材652とで構成されており、拡張部650と第2の合金材652が溶融すると、含有した微量のリンが酸化することでヒューズ素子65および拡張部650に由来する鉛、錫および銀の酸化物と、ヒューズ素子に近接する焼結銀電極の表面酸化物とを還元することにより溶断しやすくする。保護素子60は、フラックス剤なしで溶断動作することができる。
本発明に係る実施例7の保護素子70は、実施例2の保護素子20を変形したもので、図2に示すように、アルミナ製絶縁基板21の下面に設けた厚膜抵抗体からなる発熱素子22と、絶縁基板21の上面に設けた一対の焼結銀製の主電極23と、絶縁基板21の上面に発熱素子22への通電に用いられる焼結銀製の通電電極24とが設けられており、主電極23と通電電極24とを導通するように設けたヒューズ素子25と、ヒューズ素子25の上部を覆って絶縁基板21と気密に封止されて固着した液晶ポリマー製のキャップ状蓋体26とを有し、ヒューズ素子25は70Sn−30Ag合金からなる厚さ65μmの第1の合金材251と、29.98Sn−70Bi−0.01Ge−0.01P合金からなる厚さ25μmの第2の合金材252とのクラッド材で構成される。発熱素子22は、表面にガラスグレーズ(保護絶縁膜)を施している。絶縁基板21の上面に設けた主電極23と通電電極24は、基板下面の発熱素子22とパターン電極27とに電気接続する焼結銀製ハーフ・スルーホールの配線手段28を有する。保護素子20の発熱素子22は、ヒューズ素子25が設けられた絶縁基板21の基板面(上面)とは反対側の基板面(下面)に設けられている。ヒューズ素子25は、還元性のゲルマニウムとリンを含まない第1の合金材251と還元性のゲルマニウムとリンを含む第2の合金材252からなり、第2の合金材252が溶融すると、これに含有する微量のゲルマニウムとリンが酸化することで、第1の合金材251と第2の合金材252に由来するヒューズ素子の錫、銀およびビスマスの酸化物と、ヒューズ素子に近接する焼結銀電極の表面酸化物とを還元することにより溶断しやすくする。保護素子20は、フラックス剤なしの溶断動作が可能である。
本発明に係る実施例8の保護素子80は、実施例3の保護素子30を変形したもので、図3に示すように、アルミナ製絶縁基板31の下面に設けた厚膜抵抗体からなる発熱素子32と、絶縁基板31の上面に設けた一対の焼結銀製の主電極33と、絶縁基板31の上面に発熱素子32への通電に用いられる焼結銀製の通電電極34とが設けられており、主電極33と通電電極34との間の隙間を埋めた96.5Sn−3Ag−0.5Cu合金からなる拡張部350と、72Sn−22Ag−6Cu合金からなる厚さ65μmの第1の合金材351と29.98Sn−70Bi−0.01Ge−0.01P合金からなる厚さ25μmの第2の合金材352とのクラッド材からなるヒューズ素子35と、ヒューズ素子35の上部を覆って絶縁基板31と気密に封止されて固着した液晶ポリマー製のキャップ状蓋体36とを有し、ヒューズ素子35は、主電極33と通電電極34と拡張部350の上に設けられている。発熱素子32は、表面にガラスグレーズ(保護絶縁膜)を施している。絶縁基板31の上面に設けた主電極33と通電電極34は、基板下面の発熱素子32とパターン電極37とに電気接続する焼結銀製ハーフ・スルーホールの配線手段38を有する。保護素子30の発熱素子32は、ヒューズ素子35が設けられた絶縁基板31の基板面(上面)とは反対側の基板面(下面)に設けられている。ヒューズ素子35は、還元性のゲルマニウムとリンを含まない第1の合金材351および拡張部350と、還元性のゲルマニウムとリンを含む第2の合金材352とで構成されており、拡張部350と第2の合金材352が溶融すると、含有した微量のゲルマニウムとリンが酸化することでヒューズ素子35および拡張部350に由来する錫、銀、銅およびビスマスの酸化物と、ヒューズ素子に近接する焼結銀電極の表面酸化物とを還元することにより溶断しやすくする。なお、拡張部350を構成する96.5Sn−3Ag−0.5Cu合金は、P、Ga、Al、ZnおよびGeの群から選択された還元性元素の少なくとも1つを極微量含んだはんだ合金に変更してもよい。
各実施例の保護素子は、主電極および通電電極とパターン電極とを絶縁基板を隔てて電気接続する配線手段は、ハーフ・スルーホールに替えて該基板を貫通した導体スルーホールや、平面電極パターンによる表面配線に変更してもよい。
本発明の保護素子は、リフローはんだ付けにより他の回路基板に実装することができ、電池パックなど2次電池の保護装置に利用できる。
保護素子10、絶縁基板11、発熱素子12、主電極13、通電電極14、ヒューズ素子15、蓋体16、パターン電極17、配線手段18、保護素子20、絶縁基板21、発熱素子22、主電極23、通電電極24、ヒューズ素子25、蓋体26、パターン電極27、配線手段28、第1の合金材251、第2の合金材252、保護素子30、絶縁基板31、発熱素子32、主電極33、通電電極34、ヒューズ素子35、蓋体36、パターン電極37、配線手段38、拡張部350、第1の合金材351、第2の合金材352、保護素子40、絶縁基板41、発熱素子42、主電極43、通電電極44、ヒューズ素子45、蓋体46、パターン電極47、配線手段48、保護素子50、絶縁基板51、発熱素子52、主電極53、通電電極54、ヒューズ素子55、蓋体56、パターン電極57、配線手段58、第1の合金材551、第2の合金材552、保護素子60、絶縁基板61、発熱素子62、主電極63、通電電極64、ヒューズ素子65、蓋体66、パターン電極67、配線手段68、拡張部650、第1の合金材651、第2の合金材652。

Claims (30)

  1. 絶絶縁基板に発熱素子と少なくとも一対の主電極と前記発熱素子の通電電極とが設けられており、可融性金属材からなり前記主電極と前記通電電極とを導通するように設けたヒューズ素子と、少なくとも前記ヒューズ素子の上部を覆って前記電極基板に固着された蓋体とを有し、前記ヒューズ素子は、還元性の元素を含む合金材を有することを特徴とする保護素子。
  2. 前記ヒューズ素子は、前記発熱素子の加熱で溶融可能な易融金属である請求項1に記載の保護素子。
  3. 前記ヒューズ素子は、P、Ga、Al、ZnおよびGeの群から選択された還元性元素の少なくとも1つを微量含んだはんだ合金である請求項1または請求項2に記載の保護素子。
  4. 前記ヒューズ素子は、還元性元素の含有量が0.5質量%以下0.001質量%以上の範囲内である請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載の保護素子。
  5. 前記ヒューズ素子は、99.22Sn−0.75Cu−0.03P合金、72Pb−27.57Sn−0.4Ag−0.03P合金または29.98Sn−70Bi−0.01Ge−0.01P合金の何れか1つである請求項1ないし請求項4の何れか1つに記載の保護素子。
  6. 前記ヒューズ素子の上部を覆って前記絶縁基板と気密に封止されて固着した蓋体をさらに有した請求項1ないし請求項5の何れか1つに記載の保護素子。
  7. 前記ヒューズ素子は、少なくともその表面に揮発ガスによる内圧上昇が無視できる程度の極少量のフラックス剤をさらに塗布したことを特徴とした請求項1ないし請求項6の何れか1つに記載の保護素子。
  8. 前記ヒューズ素子は、少なくとも前記ヒューズ素子に近接する前記主電極と前記通電電極の電極表面の酸化物とを還元して、溶融した前記ヒューズ素子の周辺電極表面への濡れを促進して溶融状態の前記ヒューズ素子とその周辺に配置された電極との界面張力を向上し、かつ前記ヒューズ素子の酸化物を還元することにより、溶融状態にある前記ヒューズ素子自身の表面張力を発現させて溶断することを特徴とした請求項1ないし請求項7の何れか1つに記載の保護素子。
  9. 絶絶縁基板に発熱素子と少なくとも一対の主電極と前記発熱素子への通電電極とが設けられており、可融性金属材からなり前記主電極と前記通電電極とを導通するように設けたヒューズ素子と、前記ヒューズ素子は、還元性の元素を含まない第1の合金材と、還元性の元素を含む第2の合金材との複合材で構成したことを特徴とする保護素子。
  10. 前記ヒューズ素子は、前記発熱素子の加熱で溶融可能な易融金属である請求項9に記載の保護素子。
  11. 前記第1の合金材は、錫系はんだ材である請求項9または請求項10に記載の保護素子。
  12. 前記第1の合金材は、Agを3〜4質量%含有し残部がSnからなるSn−Ag合金、Cuを0.5〜0.7質量%さらに必要に応じてAgを0〜1質量%含有し残部がSnからなるSn−Cu−Ag合金(但し銀は必須ではない)、Agを3〜4質量%さらにCuを0.5〜1質量%含有し残部がSnからなるSn−Ag−Cu合金またはAgを20〜30質量%さらにCuを1〜10質量%含有し残部がSnからなるSn−Ag−Cu合金、Biを10〜60質量%含有し残部がSnからなるSn−Bi合金の群から選択された何れか1つの合金からなる請求項9ないし請求項11の何れか1つに記載の保護素子。
  13. 前記第1の合金材は、96.5Sn−3.5Ag合金、99.25Sn−0.75Cu合金、96.5Sn−3Ag−0.5Cu合金、95.5Sn−4Ag−0.5Cu合金、、72Sn−22Ag−6Cu合金、70Sn−25Ag−5Cu合金、42Sn−58Bi合金、87Pb−13Sn合金、92Pb−8Sn合金の群から選択された何れか1つの合金からなる請求項9ないし請求項12の何れか1つに記載の保護素子。
  14. 前記第2の合金材は、P、Ga、Al、ZnおよびGeの群から選択された還元性元素の少なくとも1つを微量含んだはんだ合金である請求項9ないし請求項13の何れか1つに記載の保護素子。
  15. 前記第2の合金材は、還元性元素の含有量が0.5質量%以下0.001質量%以上の範囲内である請求項9ないし請求項14の何れか1つに記載の保護素子。
  16. 前記第2の合金材は、99.22Sn−0.75Cu−0.03P合金、72Pb−27.57Sn−0.4Ag−0.03P合金または29.98Sn−70Bi−0.01Ge−0.01P合金の何れか1つである請求項9ないし請求項15の何れか1つに記載の保護素子。
  17. 前記保護素子は、前記ヒューズ素子の上部を覆って前記絶縁基板と気密に封止されて固着した蓋体をさらに有した請求項9ないし請求項16の何れか1つに記載の保護素子。
  18. 前記ヒューズ素子は、少なくともその表面に揮発ガスによる内圧上昇が無視できる程度の極少量のフラックス剤をさらに塗布したことを特徴とした請求項9ないし請求項17の何れか1つに記載の保護素子。
  19. 前記ヒューズ素子は、少なくとも前記ヒューズ素子に近接する前記主電極と前記通電電極の電極表面の酸化物とを還元して、溶融した前記ヒューズ素子の周辺電極表面への濡れを促進して溶融状態の前記ヒューズ素子とその周辺に配置された電極との界面張力を向上し、かつ前記ヒューズ素子の酸化物を還元することにより、溶融状態にある前記ヒューズ素子自身の表面張力を発現させて溶断することを特徴とした請求項9ないし請求項18の何れか1つに記載の保護素子。
  20. 絶縁基板に発熱素子と少なくとも一対の主電極と前記発熱素子の通電電極とが設けられており、前記主電極と前記通電電極との間の隙間を埋めた可融性金属材からなる還元性の元素を含む合金材の拡張部と、還元性の元素を含まない第1の合金材と還元性の元素を含む第2の合金材との複合材からなるヒューズ素子とを有し、前記ヒューズ素子は、前記主電極と前記通電電極と前記拡張部の上に設けられていることを特徴とした保護素子。
  21. 前記ヒューズ素子は、前記発熱素子の加熱で溶融可能な易融金属である請求項20に記載の保護素子。
  22. 前記第1の合金材は、錫系はんだ材である請求項20または請求項21に記載の保護素子。
  23. 前記第1の合金材は、Agを3〜4質量%含有し残部がSnからなるSn−Ag合金、Cuを0.5〜0.7質量%さらに必要に応じてAgを0〜1質量%含有し残部がSnからなるSn−Cu−Ag合金(但し銀は必須ではない)、Agを3〜4質量%さらにCuを0.5〜1質量%含有し残部がSnからなるSn−Ag−Cu合金またはAgを20〜30質量%さらにCuを1〜10質量%含有し残部がSnからなるSn−Ag−Cu合金、Biを10〜60質量%含有し残部がSnからなるSn−Bi合金の群から選択された何れか1つの合金からなる請求項20ないし請求項22の何れか1つに記載の保護素子。
  24. 前記第1の合金材は、96.5Sn−3.5Ag合金、99.25Sn−0.75Cu合金、96.5Sn−3Ag−0.5Cu合金、95.5Sn−4Ag−0.5Cu合金、72Sn−22Ag−6Cu合金、70Sn−25Ag−5Cu合金、42Sn−58Bi合金、87Pb−13Sn合金、92Pb−8Sn合金の群から選択された何れか1つの合金からなる請求項20ないし請求項23の何れか1つに記載の保護素子。
  25. 前記第2の合金材は、P、Ga、Al、ZnおよびGeの群から選択された還元性元素の少なくとも1つを微量含んだはんだ合金である請求項20ないし請求項24の何れか1つに記載の保護素子。
  26. 前記第2の合金材は、還元性元素の含有量が0.5質量%以下0.001質量%以上の範囲内である請求項20ないし請求項25の何れか1つに記載の保護素子。
  27. 前記第2の合金材は、99.22Sn−0.75Cu−0.03P合金、72Pb−27.57Sn−0.4Ag−0.03P合金または29.98Sn−70Bi−0.01Ge−0.01P合金の何れか1つである請求項20ないし請求項26の何れか1つに記載の保護素子。
  28. 前記保護素子は、前記ヒューズ素子の上部を覆って前記絶縁基板と気密に封止されて固着した蓋体をさらに有した請求項20ないし請求項27の何れか1つに記載の保護素子。
  29. 前記ヒューズ素子は、少なくともその表面に揮発ガスによる内圧上昇が無視できる程度の極少量のフラックス剤をさらに塗布したことを特徴とした請求項20ないし請求項28の何れか1つに記載の保護素子。
  30. 前記ヒューズ素子は、少なくとも前記ヒューズ素子に近接する前記主電極と前記通電電極の電極表面の酸化物とを還元して、溶融した前記ヒューズ素子の周辺電極表面への濡れを促進して溶融状態の前記ヒューズ素子とその周辺に配置された電極との界面張力を向上し、かつ前記ヒューズ素子の酸化物を還元することにより、溶融状態にある前記ヒューズ素子自身の表面張力を発現させて溶断することを特徴とした請求項20ないし請求項29の何れか1つに記載の保護素子。
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