JP2021018202A - X線検査システム及びx線検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水中に配置される検査対象物に対して正確にX線検査を行うこと。【解決手段】X線検査システム(1)は、水中で検査対象物(40)にX線検査を行う水中検査装置(10)と、水上に配置され、水中検査装置を制御する水上制御装置(20)と、水上制御装置を遠隔操作する操作端末(30)とを有する。水中検査装置において、X線照射装置(12)及びX線受像装置(13)は、検査対象物を挟んで対向するように配置されると共に、当該X線照射装置とX線受像装置との間の距離を調整可能に支持される。X線検査システムでは、X線照射装置とX線受像装置との間の距離を調整した後、操作端末からの遠隔操作に応じて水上制御装置が水中検査装置にX線検査を実行させ、X線の受像情報を操作端末に送信する。【選択図】図1

Description

本発明は、X線検査システム及びX線検査方法に関する。
近年、空港、駅、スポーツ施設、イベント会場などの任意の場所で、セキュリティの向上を図るべく、危険物や不審物に対して適切な措置をとることが要求されている。特許文献1には、空港等で手荷物検査を行う手荷物検査X線装置において、X線発生部とX線受像部とを対向配置すると共に、これらの間に手荷物を搭載する手荷物検査台を形成し、この手荷物検査台に照射されるX線の領域を示すX線照射範囲設定領域を設けたX線装置が開示されている。この手荷物検査X線装置では、X線の照射を受けることなく手荷物の位置をずらしながら手荷物内の不審物の有無を確認することができる。
特開平10−10057号公報
ところで、危険物や不審物は、空港や駅等の陸上の施設に限らず、海や川などの水中に配置される場合も想定される。近年、このように水中に配置される危険物や不審物等に対して適切な措置をとることも要求されている。例えば、水中に配置される危険物等に対する検査としてX線検査を行うことが考えられる。しかしながら、水中では、危険物等の検査対象物の周囲に配置される水による照射光の散乱の影響により正確にX線検査を行うことが困難である。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、水中に配置される検査対象物に対して正確にX線検査を行うことができるX線検査システム及びX線検査方法を提供することを目的の1つとする。
本実施形態のX線検査システムは、水中で検査対象物にX線検査を行うX線検査ユニットと、水上に配置され、前記X線検査ユニットを制御する制御ユニットと、前記制御ユニットを遠隔操作する操作ユニットとを有するX線検査システムであって、前記X線検査ユニットは、前記検査対象物にX線を照射するX線照射装置と、前記検査対象物を透過した前記X線を受像して前記制御ユニットに出力するX線受像装置と、前記検査対象物を挟んで対向するように前記X線照射装置及びX線受像装置を支持すると共に、当該X線照射装置と前記X線受像装置との間の距離を調整可能に構成された支持部材と、を有し、前記制御ユニットは、前記操作ユニットから前記X線検査ユニットの制御情報を受信する一方、前記X線受像装置で受像した前記X線の受像情報を前記操作ユニットに送信する通信部を有し、前記X線照射装置と前記X線受像装置との間の距離を調整した後、前記操作ユニットからの遠隔操作に応じて前記制御ユニットが前記X線検査ユニットにX線検査を実行させ、前記X線の受像情報を前記操作ユニットに送信することを特徴としている。
本実施形態のX線検査方法は、水中で検査対象物にX線検査を行うX線検査ユニットと、水上に配置され、前記X線検査ユニットを制御する制御ユニットと、前記制御ユニットを遠隔操作する操作ユニットとを備え、前記X線検査ユニットは、前記検査対象物にX線を照射するX線照射装置と、前記検査対象物を透過した前記X線を受像して前記制御ユニットに出力するX線受像装置と、前記検査対象物を挟んで対向するように前記X線照射装置及びX線受像装置を支持すると共に、当該X線照射装置と前記X線受像装置との間の距離を調整可能に構成された支持部材と、を有するX線検査システムのX線検査方法であって、前記操作ユニットからの遠隔操作に応じて前記制御ユニットにより前記X線照射装置と前記X線受像装置との間の距離を調整するステップと、前記操作ユニットからの遠隔操作に応じて前記制御ユニットにより前記X線検査ユニットでX線検査を実行するステップと、前記X線の受像情報を前記制御ユニットから前記操作ユニットに送信するステップと、を有することを特徴としている。
本発明によれば、水中に配置される検査対象物に対して正確にX線検査を行うことができるX線検査システム及びX線検査方法を提供することができる。
本実施の形態に係る水中X線検査システムの構成の説明図である。 本実施の形態に係る水中X線検査システムが有する水中検査装置の上面図、正面図及び側面図である。 本実施の形態に係る水中X線検査システムが有する水上制御装置の外観の斜視図である。 本実施の形態に係る水中X線検査システムが有する水中検査装置の機能ブロック図である。 本実施の形態に係る水中X線検査システムが有する水上制御装置の機能ブロック図である。 本実施の形態に係る水中X線検査システムが有する操作端末の機能ブロック図である。 本実施の形態に係る水中X線検査システムで水中の検査対象物に対してX線検査を行う際のシーケンス図である。
危険物や不審物は、空港や駅等の陸上の施設に限らず、海や川などの水中に配置される場合も想定される。近年、このように水中に配置される危険物や不審物等に対して適切な措置をとることが要求されている。例えば、水中に配置される危険物等に対する検査としてX線検査を行うことが考えられる。しかしながら、水中では、危険物等の検査対象物の周囲に配置される水による照射光の散乱(コンプトン散乱)の影響によりX線の受像情報が判別不能となり、正確にX線検査を行うことが困難である。
本発明者らは、検査対象物の周囲に配置される水による照射光の散乱(コンプトン散乱)の発生が水中におけるX線検査の主な弊害になっていることに着目し、このような照射光の散乱の発生を抑制することが水中における正確なX線検査の実施に寄与することを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の骨子は、水中で検査対象物にX線検査を行うX線検査ユニットにおいて、検査対象物を挟んで対向するようにX線照射装置及びX線受像装置を支持すると共に、当該X線照射装置とX線受像装置との間の距離を調整可能に支持し、X線照射装置からの照射光の散乱の発生を抑制する距離に調整した後にX線検査を実行することである。
本発明によれば、照射光の散乱(コンプトン散乱)の発生が抑制されるX線照射装置とX線受像装置との距離を確保した状態で検査対象物に対してX線検査が実行される。このため、検査対象物の周囲に配置される水による照射光の散乱に起因してX線の受像情報が判別不能になる事態を回避することができる。これにより、水中に配置される検査対象物に対して正確にX線検査を行うことができる。
以下、本発明に係る水中X線検査システム(以下、単に「検査システム」という)の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る検査システム1の構成の説明図である。以下においては、検査システム1による検査対象物として、海底に配置された検査対象物を例示して説明するものとする。しかしながら、検査システム1による検査対象物は、このように海底に設定されるものに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、船底に取り付けられ、或いは、船底から吊り下げられた対象物を検査対象物とすることもできる。
図1に示すように、検査システム1は、X線検査ユニットを搭載した水中検査装置10と、この水中検査装置10の動作を制御する制御ユニットを搭載した水上制御装置20と、水上制御装置20を遠隔操作する操作ユニットを搭載した操作端末30とを含んで構成される。検査システム1においては、操作端末30から操作信号を受け取ると、水上制御装置20の制御の下、水中検査装置10に搭載したX線検査ユニットによって検査対象物40に対してX線検査を行うことができる。
検査システム1において、水中検査装置10は、例えば、潜水士などにより水中の検査対象物40の近傍に設置される。水中において、水流等により流されることを防止するために、海底等に対して杭やアンカーによって位置決めすることは実施の形態として好ましい。なお、水中において、水流等により流されることを防止するために、水中スクリュー等によって検査対象物40に対する相対位置を維持するような姿勢制御機能を水中検査装置10に備えるようにしてもよい。
水上制御装置20は、水上に配置される。例えば、水上制御装置20は、水中検査装置10と水中ケーブル50により有線接続される。水上制御装置20に搭載された制御ユニットは、水中ケーブル50を介して水中検査装置10と通信(有線通信)可能に構成される。なお、図示は省略しているが、水上制御装置20は、水中検査装置10とロープやワイヤー等の連結部材で連結される。操作端末30は、水上制御装置20と無線通信可能に構成される。操作端末30は、操作者が乗船する船舶等に持ち込まれ、船舶上から水上制御装置20との間で無線通信を行う。
詳細について後述するように、操作端末30は、操作者からの指示に応じて水上制御装置20を介して水中検査装置10に対して制御情報(X線検査制御情報や撮影制御情報等)を送信する一方、水中検査装置10から取得情報(撮影情報やX線受像情報等)を受信する。水上制御装置20は、操作端末30からの制御情報に応じて水中検査装置10に対して撮影制御及びX線検査制御を実行する。水中検査装置10は、これらの撮影制御及びX線検査制御等により取得した取得情報を水上制御装置20に送信する。水上制御装置20は、水中検査装置10から受け取った取得情報を操作端末30に送信する。操作端末30は、この取得情報に含まれるX線情報(X線受像情報)の解析を行うことで、検査対象物40が危険物等であるか(或いは、検査対象物40に危険物等が含まれるか)を検出することができる。
ここで、検査システム1が有する水中検査装置10の構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る検査システム1が有する水中検査装置10の上面図(図2A)、正面図(図2B)及び側面図(図2C、図2D)である。なお、図2Bにおいては、フレーム11を伸ばした状態を破線で示している。以下においては、図2に示す上下、左右及び前後方向を、水中検査装置10の上下、左右及び前後方向として説明するものする。
図2に示すように、水中検査装置10は、金属板を連結して構成されるフレーム11と、フレーム11に支持されるX線照射装置(以下、「照射装置」という)12及びX線受像装置(以下、「受像装置」という)13とを含んで構成される。フレーム11は、支持部材の一例を構成するものであり、正面視にて概してL字形状を有する一対の第1フレーム111、第2フレーム112を有している。後述するように、フレーム11は、複数の板状部材と連結片とを組み合わせて構成することにより、水中検査時に水流等の影響を低減可能に構成されている。
第1フレーム111は、左右方向に延びる上辺部111aと、上辺部111aの左方側端部から垂下する垂下辺部111bとを有している。第1フレーム111は、前後方向に対向配置された同一形状の板状部材を複数の連結片111cで連結して構成されている(図2C参照)。同様に、第2フレーム112は、左右方向に延びる上辺部112aと、上辺部112aの右方側端部から垂下する垂下辺部112bとを有している。第2フレーム112は、前後方向に対向配置された同一形状の板状部材を複数の連結片112cで連結して構成されている(図2D参照)。
第1フレーム111の一対の上辺部111aは、スライド機構を介して第2フレーム112の一対の上辺部112aの内側に配置されている(図2C参照)。第1フレーム111の一対の上辺部111aは、第2フレーム112の上辺部112aに対して左右方向にスライド移動可能に支持されている。これにより、フレーム11において、第1フレーム111は、第2フレーム112から伸縮可能に構成されている。第2フレーム112に対する第1フレーム111の位置は、後述する駆動モータ15により変更されるが、これに限定されない。
第1フレーム111の垂下辺部111bの下端部には、固定部材111dを介して照射装置12が固定されている。固定部材111dは、詳細について後述するように、照射装置12の前後方向の両端部を支持する(図1参照)。固定部材111dに支持された状態において、照射装置12は、水中検査装置10の前後方向を軸として回動可能に構成される。一方、第2フレーム112の垂下辺部112bの下端部の内側には、ブラケット112dを介して受像装置13が固定されている。ブラケット112dは、垂下辺部112bの下端部の内側2箇所に固定される一方、受像装置13の右方側面の上方側2箇所に固定されている。このように固定されることにより、照射装置12と受像装置13とは、所定の空間を挟んで対向するように配置される(図2B参照)。
第1フレーム111の垂下辺部111bの下端部近傍の前面及び後面には、一対の脚部113が連結されている。これらの脚部113は、左右方向に僅かに延びる固定部113aと、この固定部113aの左方側端部から垂下する垂下辺部113bとを有している。垂下辺部113bの下端部は、第2フレーム112に固定された受像装置13の下端部と略同一の位置まで延びて配置されている。海底面等に設置される場合、水中検査装置10は、受像装置13の下端部と、一対の脚部113の下端部とで海底面等に接触してバランスを確保するように構成されている。
第2フレーム112の上辺部112aの下端部には、撮像装置としてのカメラ14が配置されている(図2B参照)。カメラ14は、照射装置12によるX線の照射領域を撮影可能に構成される。例えば、カメラ14は、複数の魚眼レンズを内蔵し、照射装置12と受像装置13との間に配置される領域全体を撮影可能に構成される。照射装置12と受像装置13との間に検査対象物40が配置される場合、カメラ14は、照射装置12、受像装置13及び検査対象物40を含む一定領域を撮影可能に構成される。
第2フレーム112の上辺部112aの左方側端部には、駆動機構の一例を構成する駆動モータ15が設けられている。駆動モータ15は、第2フレーム112に対する第1フレーム111の位置を駆動可能に構成される。駆動モータ15は、例えば、水上制御装置20の制御部201(後述する駆動制御部214)からの駆動指示に応じて第1フレーム111を駆動する。駆動モータ15が第1フレーム111を駆動することにより、第1フレーム111と第2フレーム112との間の距離(言い換えると、照射装置12と受像装置13との間の距離)が調整される。
照射装置12は、概して円柱形状の外形を有し、その軸方向が水中検査装置10の前後方向に延びるように配置されている。図示を省略しているが、照射装置12には、受像装置13側の周面であって、前後方向の中央近傍にX線の照射点が設けられている。照射装置12は、水上制御装置20の制御部201(後述するX線検査制御部213)からの照射指示(X線検査指示)に応じて検査対象物40にX線を照射可能に構成される。例えば、照射装置12は、水中検査装置10の下方領域に配置された検査対象物40に対してX線を照射する。なお、図2Bには、照射装置12からのX線の照射範囲を一点鎖線で示している。
水中検査装置10には、照射装置12を回動させる不図示の駆動機構(以下、「照射駆動機構」という)が設けられている。例えば、この照射駆動機構は、固定部材111dの一部に組み込まれ、照射装置12を垂直方向(上下方向)に回動可能に駆動する。例えば、照射駆動機構は、水上制御装置20の制御部201(後述する駆動制御部214)からの駆動指示(回動指示)に応じて照射装置12を回動させる。照射駆動機構により照射装置12が垂直方向に回動されることで、照射装置12は、受像装置13に対するX線の照射範囲を上下方向に調整することができる。
なお、照射駆動機構において、照射装置12を水平方向に駆動可能に構成することは実施の形態として好ましい。例えば、照射駆動機構は、照射装置12を固定する固定部材111dを垂下辺部111bに対して水平方向(前後方向)に回動することができる。このように照射駆動機構により照射装置12が水平方向に回動されることで、照射装置12は、受像装置13に対するX線の照射範囲を前後方向に調整することができる。
受像装置13は、平板形状を有し、その内側面にX線受像パネル131が設けられている(図1参照)。受像装置13は、検査対象物40を挟んで照射装置12と対向して配置される(図2B参照)。例えば、受像装置13は、水上制御装置20の制御部201(後述するX線検査制御部213)からの受像指示(X線検査指示)に応じて、水中検査装置10の下方領域に配置された検査対象物40を透過したX線を受像する(図1参照)。
なお、水中検査装置10において、受像装置13をスライド移動させる不図示の駆動機構(以下、「受像駆動機構」という)を設けることは実施の形態として好ましい。例えば、この受像駆動機構は、受像装置13が固定される垂下辺部112bの一部を垂直方向(上下方向)、水平方向(前後方向)にスライド移動させる。受像駆動機構によりスライド移動させることで、受像装置13は、照射装置12から照射されるX線の受像範囲を調整することができる。これにより、X線検査可能な検査対象物40の大きさの許容範囲を拡大することができる。
これらの照射装置12及び受像装置13においては、装置内部の気密性を確保するために外周面を覆うカバーを被せ、カバー内の気圧を負圧(例えば、−0.03MPa)に設定させている。例えば、カバーに吸気口を設け、真空ポンプによりカバー内の空気を吸い出すことにより、カバー内の気圧を負圧に設定することができる。このように照射装置12及び受像装置13を覆うカバー内の気圧を負圧とすることで、ネジ等の固定部材を必要とすることなく、照射装置12及び受像装置13内の気密性を確保することができる。
なお、これらの照射装置12及び受像装置13に被せたカバー内の圧力の設定値は、カバー内の圧力と、装置内部の構成要素間の絶縁距離とを考慮して決定することが好ましい。減圧時に必要となる絶縁距離は、大気圧状態における絶縁距離と比較して長くなる。このため、減圧の程度が大きくなるほど、装置内部の構成要素間の絶縁距離を長く確保する必要があるためである。
次に、検査システム1が有する水上制御装置20の構成について説明する。図3は、本実施の形態に係る検査システム1が有する水上制御装置20の外観を示す斜視図である。図3においては、説明の便宜上、後述する水上制御装置20のカバー部23bを省略している(図1参照)。以下においては、図3に示す上下、左右及び前後方向を、水上制御装置20の上下、左右及び前後方向として説明するものする。
図3に示すように、水上制御装置20は、フロート部材21と、フロート部材21に固定される基台部22と、基台部22に固定されるユニット収納ケース23と、ユニット収納ケース23に収納される制御ユニット24とを有している。例えば、フロート部材21は、円環形状を有する浮き輪等で構成されるが、これに限定されるものではない。
基台部22は、複数のフレーム22aによりフロート部材21に固定されている。基台部22は、平面形状を有し、円環形状を有するフロート部材21の開口部21aを閉塞するように、フロート部材21の内側に配置されている。基台部22には、不図示の貫通孔が形成されている。この貫通孔は、制御ユニット24に接続された水中ケーブル50を下方側(水中側)に導出するために利用される。貫通孔は、水中ケーブル50の外形寸法と略同一の径を有している。
ユニット収納ケース23は、概して円筒形状を有する本体部23aと、この本体部23aの上方側に被せられるカバー部23bとを有している(カバー部23bについては、図1参照)。本体部23aは、基台部22の上面にビス等の締結部材により固定される。カバー部23bは、本体部23aの上端部に固定される。カバー部23bが本体部23aに固定されることで、ユニット収納ケース23内の空間が密閉された状態となる。
制御ユニット24は、ユニット収納ケース23内の空間に配置されている。制御ユニット24は、ユニット収納ケース23内に配置される基台部22の上面に設置されている。例えば、制御ユニット24は、基台部22の上面にビス等の締結部材により固定される。制御ユニット24は、概して直方体形状を有する筐体241を備えている。筐体241内には、制御ユニット24を構成する各種要素が収容されている。また、筐体241の上面からは、一対の通信アンテナ242が突出して設けられている。
水上制御装置20は、制御ユニット24をユニット収納ケース23内に収容した状態で水上に配置される。上述のようにユニット収納ケース23内の空間は密閉された状態となっている。例えば、太陽光が照射された状態で長時間が経過すると、ユニット収納ケース23内の温度が上昇し、制御ユニット24の動作環境として好ましくない。このため、ユニット収納ケース23内の温度上昇を抑制する構成を追加することは実施の形態として好ましい。
例えば、弁構造を有する給気口及び排気口をユニット収納ケース23に設け、一定以上の圧力の空気を給気口に供給することで、排気口からユニット収納ケース23内の空気を排出する構成とすることができる。例えば、潜水士が携帯するタンクから圧縮空気を給気口に対して供給することで、排気口からユニット収納ケース23内の空気を外部に排出することができる。これにより、ユニット収納ケース23内の温められた空気を排出でき、ユニット収納ケース23内の温度上昇を抑制することができる。
ここで、本実施の形態に係る検査システム1が有する水中検査装置10が有する機能について説明する。図4は、本実施の形態に係る検査システム1が有する水中検査装置10の機能ブロック図である。なお、図4に示す水中検査装置10の機能ブロックにおいては、説明の便宜上、本発明に関連する構成要素のみを示している。図4において、図2と共通の構成については、同一の符号を付与し、その説明を省略する。
図4に示すように、水中検査装置10は、水中検査装置10が有する構成要素を制御する制御部101を備えている。制御部101には、カメラ14、駆動モータ15、通信部102、X線検査ユニット103及び記憶部104が接続されている。制御部101は、これらの構成要素との間で制御信号や各種情報を通信可能に構成される。なお、水中検査装置10の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。
通信部102は、水上制御装置20との間で通信を行う。通信部102は、後述する制御部101の主制御部121の制御の下、水上制御装置20から各種制御情報を受信する一方、水上制御装置20に撮影情報等の取得情報を送信する。X線検査ユニット103は、上述した照射装置12及び受像装置13を有し、検査対象物40に対するX線検査を行う。記憶部104は、水中検査装置10内で取得された撮影情報やX線受像情報等を一時的に保存する。記憶部104には、制御部101が水中検査装置10を制御するための制御プログラムが保存される。
制御部101は、主制御部121、撮影情報取得部122及びX線情報取得部123を有する。制御部101は、記憶部104に保存された制御プログラムを実行することにより、これらの主制御部121、撮影情報取得部122及びX線情報取得部123としての機能を有する。
主制御部121は、通信部102を介して水上制御装置20から取得した制御情報に基づいて各種情報取得部を制御する。また、主制御部121は、後述する水上制御装置20の駆動制御部214の制御の下、駆動モータ15を駆動する。撮影情報取得部122は、後述する水上制御装置20の撮影制御部212の制御の下、カメラ14により撮影された画像情報(撮影情報)を取得する。X線情報取得部123は、後述する水上制御装置20のX線検査制御部213の制御の下、X線検査ユニット105によるX線情報(X線受像情報)を取得する。
次に、本実施の形態に係る水上制御装置20が有する機能について説明する。図5は、本実施の形態に係る検査システム1が有する水上制御装置20の機能ブロック図である。なお、図5に示す水上制御装置20の機能ブロックにおいては、説明の便宜上、本発明に関連する構成要素のみを示している。なお、水上制御装置20の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。
図5に示すように、水上制御装置20は、水上制御装置20が有する構成要素を制御する制御部201を備えている。制御部201には、通信部202及び記憶部203が接続されている。制御部201は、これらの構成要素との間で制御信号や各種情報を通信可能に構成される。
通信部202は、水中検査装置10及び操作端末30との間で通信を行う。ここでは、通信部202は、水中検査装置10との間で水中ケーブル50を介して有線通信を行う一方、操作端末30との間で無線通信を行う。通信部202は、後述する制御部201の主制御部211の制御の下、操作端末30から撮影制御情報等の制御情報を受信する一方、操作端末30に撮影情報等の取得情報を送信する。また、通信部202は、操作端末30からの制御情報に基づいて水中検査装置10の各種取得部等を制御する制御信号を出力する一方、水中検査装置10から各種取得情報を受け取る。記憶部203は、水中検査装置10から取得した撮影情報やX線受像情報等を一時的に保存する。記憶部203には、制御部201が水上制御装置20を制御するための制御プログラムが保存される。
制御部201は、主制御部211、撮影制御部212、X線検査制御部213及び駆動制御部214を有する。制御部201は、記憶部203に保存された制御プログラムを実行することにより、これらの主制御部211、撮影制御部212、X線検査制御部213及び駆動制御部214としての機能を有する。
主制御部211は、通信部202を介して操作端末30から取得した制御情報に基づいて各種制御部を制御する。撮影制御部212は、制御情報に含まれる撮影制御情報に基づいて水中検査装置10のカメラ14による撮影処理を制御する。X線検査制御部213は、制御情報に含まれるX線検査制御情報に基づいて水中検査装置10のX線検査ユニット103におけるX線検査を制御する。駆動制御部214は、制御情報に含まれる駆動制御情報に基づいて水中検査装置10が有する駆動モータ15の駆動を制御する。
次に、本実施の形態に係る操作端末30が有する機能について説明する。図6は、本実施の形態に係る検査システム1が有する操作端末30の機能ブロック図である。本実施の形態に係る検査システム1において、操作端末30は、タブレットパソコンで構成されるが、これに限定されない。操作端末30には、スマートフォン等の多機能携帯端末やノートパソコン等を採用することもできる。図6に示す操作端末30の機能ブロックは、説明の便宜上、本発明に関連する構成要素のみを示している。操作端末30は、タブレットコンピュータが一般的に備える構成要素を備えるものとする。
図6に示すように、操作端末30は、操作端末30が有する構成要素を制御する制御部301を備えている。制御部301には、通信部302、操作部303、表示部304及び記憶部305が接続されている。制御部301は、これらの構成要素との間で制御信号や各種情報を通信可能に構成される。
通信部302は、水上制御装置20との間で無線通信を行う。通信部302は、後述する制御部301の主制御部311の制御の下、水上制御装置20に対して各種制御情報を送信する一方、水上制御装置20から撮影情報等の取得情報を受信する。
操作部303は、タッチパネル上に表示された操作キーで構成される。操作部303は、操作者から入力された指示(X線照射指示等)を受け付ける。表示部304は、タッチパネルを構成する液晶ディスプレイ等で構成される。表示部304には、水中検査装置10及び水上制御装置20に対する指示を入力するための操作画面(例えば、後述する検査装置制御情報入力画面)や、水中検査装置10で取得された撮影情報やX線受像情報を表示可能に構成される。
記憶部305は、水中検査装置10から水上制御装置20を介して受信した取得情報(撮影情報やX線受像情報等)を保存する。記憶部305は、後述する制御部301の画像解析部318による画像解析のための参照画像を保存する。記憶部305は、この画像解析部318による画像解析結果を保存する。記憶部305には、制御部301が操作端末30を制御するための制御プログラムが保存される。
制御部301は、主制御部311、撮影情報取得部312、X線情報取得部313、駆動制御情報生成部314、撮影制御情報生成部315、検査制御情報生成部316、表示制御部317及び画像解析部318を有する。制御部301は、記憶部305に保存された制御プログラムを実行することにより、これらの主制御部311、撮影情報取得部312、X線情報取得部313、駆動制御情報生成部314、撮影制御情報生成部315、検査制御情報生成部316、表示制御部317及び画像解析部318としての機能を有する。
主制御部311は、操作部303を介して受け付けた指示に基づいて各種制御部や各種情報取得部を制御する。主制御部311は、通信部302を介して各種制御情報を水上制御装置20に送信する。撮影情報取得部312は、水上制御装置20から送信される撮影情報を取得する。X線情報取得部313は、水上制御装置20から送信されるX線検査情報(X線情報)を取得する。これらの撮影情報やX線情報は、記憶部305に保存される。
駆動制御情報生成部314は、操作部303から受け付けた指示に基づいて制御情報(駆動制御情報)を生成する。駆動制御情報生成部314により生成された駆動制御情報は、通信部302を介して水上制御装置20に送信され、水中検査装置10に駆動機構(例えば、駆動モータ15等)の駆動制御に使用される。例えば、駆動制御情報生成部314は、水中検査装置10におけるフレーム11の伸縮度合いや、照射装置12によるX線の照射角度などを制御するための駆動制御情報を生成する。
撮影制御情報生成部315は、操作部303から受け付けた撮影指示に基づいて制御情報(撮影制御情報)を生成する。撮影制御情報生成部315により生成された撮影制御情報は、通信部302を介して水上制御装置20に送信され、水中検査装置10のカメラ14による撮影制御に使用される。
検査制御情報生成部316は、操作部303から受け付けたX線検査指示に基づいて制御情報(X線検査制御情報)を生成する。検査制御情報生成部316により生成されたX線検査制御情報は、通信部302を介して水上制御装置20に送信され、水中検査装置10のX線検査ユニット103によるX線検査制御に使用される。
表示制御部317は、操作部303から受け付けた指示に応じて操作画面や、水上制御装置20から受信した撮影情報やX線情報の表示を制御する。
画像解析部318は、水上制御装置20から受信したX線情報に含まれる画像を解析する。画像解析部318は、記憶部305に保存された参照画像に基づいて、X線情報に含まれる画像の解析を行う。例えば、画像解析部318は、X線情報と参照画像とのパターンマッチングによりX線情報に含まれる画像の解析を行う。
以下、上記構成を有する検査システム1により検査対象物40に対して検査(X線検査)を行う方法(X線検査方法)について、図7を参照して説明する。図7は、本実施の形態に係る検査システム1で検査対象物40に対してX線検査を行う際のシーケンス図である。なお、検査システム1においては、図7に示すシーケンスを実行する前段階において、水中検査装置10が潜水士によって海底に配置された検査対象物40に対して設置され、水上制御装置20が海上に設置され、操作端末30が操作者からの指示を待機している状態であるものとする。このとき、水中検査装置10は、照射装置12と受像装置13との間に検査対象物40が配置される位置に設置されている。
検査対象物40のX線検査を行う場合、操作端末30の操作者は、表示部304に検査装置制御情報入力画面を表示させる。例えば、検査装置制御情報入力画面には、水中検査装置10の駆動機構(例えば、駆動モータ15)の駆動指示を入力する領域(以下、「駆動指示領域」という)と、撮影指示を入力する領域(以下、「撮影指示領域」という)と、X線検査指示を入力する領域(以下、「X線検査指示領域」という)とが含まれる。
駆動指示領域には、例えば、照射装置12と受像装置13との距離を調整するためにフレーム11の伸縮を指示する調整ボタンや、照射装置12によるX線の照射方向の変更を指示する調整ボタン、カメラ14が撮影した撮影画像を表示する表示領域などが含まれる。撮影指示領域には、撮影を指示する撮影ボタンや、撮影タイミングを指示する撮影タイミングボタンや、焦点距離を調整する焦点調整ボタンなどが含まれる。X線検査指示領域には、X線検査を指示するX線検査指示ボタンや、X線情報の画像解析結果を表示する表示領域などが含まれる。
このような検査装置制御情報入力画面を介して操作者から撮影指示を受け付けると(ステップ(以下、「ST」という)701)、撮影制御情報生成部315により撮影指示に応じた制御情報(撮影制御情報)が生成される。ここでは、撮影ボタンの選択後に速やかに撮影を行う撮影指示が入力されるものとする。撮影制御情報生成部315により生成された撮影制御情報は、通信部302を介して水上制御装置20に送信される(ST702)。
水上制御装置20において、操作端末30から送信された撮影制御情報は、通信部202を介して制御部201に入力される。撮影制御情報は、撮影制御部212により取得される(ST703)。撮影制御情報を取得すると、撮影制御部212により水中検査装置10における撮影制御が実行される(ST704)。
撮影制御が実行されると、水中ケーブル50を介して撮影制御情報が水中検査装置10の制御部101(撮影情報取得部122)に出力される。これらの制御情報を受け取ると、撮影情報取得部122により撮影情報が取得される(ST705)。ここでは、撮影制御部212の下、カメラ14による撮影が実行される。したがって、水中検査装置10の下方領域の画像が撮影情報として取得される。これらの撮影情報は、記憶部104に保存される。そして、取得された撮影情報は、通信部102を介して水上制御装置20に送信され、更に通信部202を介して操作端末30に送信される(ST706)。
操作端末30において、水上制御装置20(水中検査装置10)から送信された撮影情報は、通信部302を介して制御部301に入力される。撮影情報は、撮影情報取得部312により取得される(ST707)。撮影情報が取得されると、表示制御部317により撮影情報の表示制御が行われる。これにより、表示部304(より具体的には、検査装置制御情報入力画面の撮影指示領域の一部)に撮影情報が表示される(ST708)。例えば、表示部304には、検査対象物40を含む撮影情報が表示される。
操作端末30の操作者は、表示部304に表示された検査対象物40を含む撮影情報に基づいて、水中検査装置10における駆動機構(例えば、駆動モータ15)の駆動の要否を判断することができる。例えば、操作者は、照射装置12と受像装置13との距離の調整の要否を判断することができる。駆動機構の駆動が必要な場合には、検査装置制御情報入力画面における駆動指示領域から改めて駆動指示を入力することで、水中検査装置10の駆動機構を駆動させることができる。
ここでは、表示部304に表示された撮影情報において、照射装置12と受像装置13との間の距離が所望の距離よりも短いものとする。この場合、操作端末30の操作者は、検査装置制御情報入力画面を介して照射装置12と受像装置13との間の距離を拡張する駆動指示を入力することができる。これにより、水中検査装置10における照射装置12と受像装置13との間の距離の拡張させることができる。
検査装置制御情報入力画面を介して操作者から駆動指示を受け付けると(ST721)、駆動制御情報生成部314により、駆動指示に応じた制御情報(駆動制御情報)が生成される。ここでは、照射装置12と受像装置13との距離を拡張する駆動指示(駆動モータ15に対する駆動指示)が入力されるものとする。駆動制御情報生成部314により生成された駆動制御情報は、通信部302を介して水上制御装置20に送信される(ST722)。
水上制御装置20において、操作端末30から送信された駆動制御情報は、通信部202を介して制御部201に入力される。駆動制御情報は、駆動制御部214により取得される(ST723)。駆動制御情報を取得すると、主制御部211により水中検査装置10における駆動制御が実行される(ST724)。
駆動制御が実行されると、水中ケーブル50を介して駆動制御情報が水中検査装置10の主制御部121に出力される。駆動制御情報を受け取ると、主制御部121は、駆動機構(例えば、駆動モータ15)の駆動制御を実行する。ここでは、照射装置12と受像装置13との距離を拡張する駆動指示が入力されることから、駆動制御情報に応じて駆動モータ15により第1フレーム111が第2フレーム112から延びるように駆動される。
ここでは、この駆動制御により照射装置12と受像装置13との間の距離が所望の距離に調整されたものとする。ここで、照射装置12と受像装置13との間の所望の距離とは、検査対象物40の周囲に配置される水による照射光の散乱の発生を抑制される距離である。このような距離は、実績データにより求められる。なお、ST721〜ST724の処理により照射装置12と受像装置13との間の距離が所望の距離に調整されない場合には、ST701〜ST708及びST721〜ST724の処理が繰り返される。このようにカメラ14による撮影情報に基づいて照射装置12と受像装置13との間の距離を調整することにより、両者の間の距離を所望の距離に設定することができる。
照射装置12と受像装置13との間の距離が所望の距離に調整された後、検査装置制御情報入力画面(より具体的には、X線検査指示領域)からX線の検査指示を受け付けると(ST709)、検査制御情報生成部316によりX線検査指示に応じた制御情報(X線検査制御情報)が生成される。ここでは、X線検査指示領域内のX線検査示ボタンが選択されることにより、X線検査制御情報が生成される。生成された制御情報(X線検査制御情報)は、通信部302を介して水上制御装置20に送信される(ST710)。
水上制御装置20において、操作端末30から送信されたX線検査制御情報は、通信部202を介して制御部201に入力される。X線検査制御情報は、X線検査制御部213により取得される(ST711)。X線制御情報を取得すると、X線検査制御部213によりX線検査ユニット105のX線検査が制御される(ST712)。X線検査においては、照射装置12による照射制御が実行されると共に、受像装置13による受像制御が実行される。
X線検査制御が実行されると、水中ケーブル50を介してX線検査制御情報が水中検査装置10の制御部101(X線情報取得部123)に出力される。これらの制御情報を受け取ると、X線情報取得部123によりX線情報(X線受像情報)が取得される(ST713)。ここでは、水中検査装置10の下方に配置された検査対象物40に対するX線検査が実行され、その検査対象物40のX線情報が取得される。そして、取得されたX線情報等は、通信部102を介して水上制御装置20に送信され、更に通信部202を介して操作端末30に送信される(ST714)。
操作端末30において、水上制御装置20(水中検査装置10)から送信されたX線情報は、通信部302を介して制御部301に入力される。X線情報は、X線情報取得部313により取得される(ST715)。X線情報取得部313によりX線情報が取得されると、画像解析部318によりX線情報に含まれる画像の画像解析が行われる(ST716)。そして、表示制御部317により解析結果の表示制御が行われる。これにより、表示部304(より具体的には、X線検査指示領域の一部)にX線情報に含まれる画像の解析結果が表示される(ST717)。ここでは、水中検査装置10が設置された検査対象物40に対応するX線情報の画像解析結果が表示される。例えば、検査対象物40の内部に危険物が含まれる場合には、画像解析結果と共にその旨の警告情報が表示される。
このように本実施の形態に係る検査システム1においては、水中で検査対象物にX線検査を行う水中検査装置10のフレーム11において、検査対象物40を挟んで照射装置12及び受像装置13が支持されると共に、照射装置12と受像装置13との間の距離を調整可能に支持される。そして、操作端末30からの遠隔操作に応じて水上制御装置20により照射装置12と受像装置13との間の距離が所望の距離に調整された後、水上制御装置20の制御の下で水中検査装置10にてX線検査が実行される。このため、照射光の散乱(コンプトン散乱)の発生が抑制される照射装置12と受像装置13との距離を確保した状態で検査対象物40に対してX線検査が実行される。したがって、検査対象物40の周囲に配置される水による照射光の散乱に起因してX線の受像情報が判別不能になる事態を回避することができる。これにより、水中に配置される検査対象物40に対して正確にX線検査を行うことができる。
特に、本実施の形態に係る検査システム1において、水中検査装置10には、照射装置12と受像装置13との間の距離を伸縮させる駆動機構(駆動モータ15)が設けられている。水上制御装置20は、操作端末30からの遠隔操作に応じて駆動機構により照射装置12と受像装置13との間の距離を調整している(伸縮させている)。これにより、操作端末30からの遠隔操作に応じて照射装置12と受像装置13との間の距離が調整されることから、潜水士等の水中での調整作業を必要とすることなく、照射装置12と受像装置13との間の距離を、照射光の散乱(コンプトン散乱)の発生が抑制される距離に調整することができる。
また、本実施の形態に係る検査システム1において、水中検査装置10には、照射装置12によるX線の照射領域を撮影して水上制御装置20に出力するカメラ14が設けられている。カメラ14で撮影された撮影情報は、水上制御装置20を介して操作端末30に送信され、操作端末30の表示部304に表示される。このため、操作端末30の操作者は、表示部304に表示された撮影情報に基づいて照射装置12と受像装置13との間の距離を調整することができる。これにより、照射装置12と受像装置13との間の距離を、照射光の散乱(コンプトン散乱)の発生が抑制される距離に効率的に調整でき、当該散乱に起因してX線の受像情報が判別不能になる事態を効果的に回避することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている構成要素の大きさや形状、機能などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、操作端末30からの遠隔操作により、水上制御装置20を通じて照射装置12と受像装置13との間の距離を調整する態様について説明している。しかしながら、照射装置12と受像装置13との間の距離の調整については、潜水士等の作業により行うようにしてもよい。このように潜水士の作業により照射装置12と受像装置13との間の距離を調整する場合であっても、検査対象物40の周囲に配置される水による照射光の散乱に起因してX線の受像情報が判別不能になる事態を回避することができる。これにより、水中に配置される検査対象物40に対して正確にX線検査を行うことができる。
本発明のX線検査システム及びX線検査方法は、水中に配置される検査対象物に対して正確にX線検査を行うことができるという効果を有し、特に、水中に配置される検査対象物の検査に好適である。
1 :水中X線検査システム(検査システム)
10 :水中検査装置
11 :フレーム
12 :照射装置
13 :受像装置
14 :カメラ
15 :駆動モータ
20 :水上制御装置
21 :フロート部材
21a :開口部
22 :基台部
22a :フレーム
23 :ユニット収納ケース
23a :本体部
23b :カバー部
24 :制御ユニット
30 :操作端末
40 :検査対象物
50 :水中ケーブル
101 :制御部
102 :通信部
103 :X線検査ユニット
104 :記憶部
105 :X線検査ユニット
111 :第1フレーム
111a :上辺部
111b :垂下辺部
111c :連結片
111d :固定部材
112 :第2フレーム
112a :上辺部
112b :垂下辺部
112c :連結片
112d :ブラケット
113 :脚部
113a :固定部
113b :垂下辺部
121 :主制御部
122 :撮影情報取得部
123 :X線情報取得部
131 :X線受像パネル
201 :制御部
202 :通信部
203 :記憶部
211 :主制御部
212 :撮影制御部
213 :X線検査制御部
214 :駆動制御部
241 :筐体
242 :通信アンテナ
301 :制御部
302 :通信部
303 :操作部
304 :表示部
305 :記憶部
311 :主制御部
312 :撮影情報取得部
313 :X線情報取得部
314 :駆動制御情報生成部
315 :撮影制御情報生成部
316 :検査制御情報生成部
317 :表示制御部
318 :画像解析部

Claims (6)

  1. 水中で検査対象物にX線検査を行うX線検査ユニットと、水上に配置され、前記X線検査ユニットを制御する制御ユニットと、前記制御ユニットを遠隔操作する操作ユニットとを有するX線検査システムであって、
    前記X線検査ユニットは、前記検査対象物にX線を照射するX線照射装置と、前記検査対象物を透過した前記X線を受像して前記制御ユニットに出力するX線受像装置と、前記検査対象物を挟んで対向するように前記X線照射装置及びX線受像装置を支持すると共に、当該X線照射装置と前記X線受像装置との間の距離を調整可能に構成された支持部材と、を有し、
    前記制御ユニットは、前記操作ユニットから前記X線検査ユニットの制御情報を受信する一方、前記X線受像装置で受像した前記X線の受像情報を前記操作ユニットに送信する通信部を有し、
    前記X線照射装置と前記X線受像装置との間の距離を調整した後、前記操作ユニットからの遠隔操作に応じて前記制御ユニットが前記X線検査ユニットにX線検査を実行させ、前記X線の受像情報を前記操作ユニットに送信することを特徴とするX線検査システム。
  2. 前記X線検査ユニットには、前記X線照射装置と前記X線受像装置との間の距離を伸縮させる駆動機構が設けられ、
    前記操作ユニットからの遠隔操作に応じて前記制御ユニットが前記駆動機構により前記X線照射装置と前記X線受像装置との間の距離を伸縮させることを特徴とする請求項1に記載のX線検査システム。
  3. 前記X線検査ユニットには、前記X線照射装置による前記X線の照射領域を撮影して前記制御ユニットに出力する撮影装置が設けられ、
    前記制御ユニットは、前記撮影装置から受け取った撮影情報を前記操作ユニットに送信することを特徴とする請求項2に記載のX線検査システム。
  4. 前記X線照射装置は、前記支持部材に対して回動可能に支持され、
    前記X線検査ユニットには、前記X線照射装置を回動させる照射駆動機構が設けられ、
    前記制御ユニットは、前記操作ユニットからの遠隔操作に応じて前記照射駆動機構により前記X線照射装置を回動させることを特徴とする請求項3に記載のX線検査システム。
  5. 前記X線受像装置は、前記支持部材に対してスライド移動可能に支持され、
    前記X線検査ユニットには、前記X線受像装置をスライド移動させる受像駆動機構が設けられ、
    前記制御ユニットは、前記操作ユニットからの遠隔操作に応じて前記受像駆動機構により前記X線受像装置をスライド移動させることを特徴とする請求項3に記載のX線検査システム。
  6. 水中で検査対象物にX線検査を行うX線検査ユニットと、水上に配置され、前記X線検査ユニットを制御する制御ユニットと、前記制御ユニットを遠隔操作する操作ユニットとを備え、
    前記X線検査ユニットは、前記検査対象物にX線を照射するX線照射装置と、前記検査対象物を透過した前記X線を受像して前記制御ユニットに出力するX線受像装置と、前記検査対象物を挟んで対向するように前記X線照射装置及びX線受像装置を支持すると共に、当該X線照射装置と前記X線受像装置との間の距離を調整可能に構成された支持部材と、を有するX線検査システムのX線検査方法であって、
    前記操作ユニットからの遠隔操作に応じて前記制御ユニットにより前記X線照射装置と前記X線受像装置との間の距離を調整するステップと、
    前記操作ユニットからの遠隔操作に応じて前記制御ユニットにより前記X線検査ユニットでX線検査を実行するステップと、
    前記X線の受像情報を前記制御ユニットから前記操作ユニットに送信するステップと、を有することを特徴とするX線検査方法。
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