JP2021016989A - 印刷装置及びヘッド調整方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の方向についてヘッドモジュール位置を調整する際に効率のよい調整を実施し得る、印刷装置及びヘッド調整方法を提供する。【解決手段】一つ以上のヘッドモジュール20を具備する印刷ヘッド、第一方向におけるヘッドモジュールの位置を調整する第一調整部81、第二方向におけるヘッドモジュールの位置を調整する第二調整部82、ヘッドモジュールの第一方向における位置を調整する際及び前ヘッドモジュールの第二方向における位置を調整する際に回転させる操作部330、及び操作部と連結され、第一調整部との連結と第二調整部との連結とを選択的に切り替える切替部を備える。【選択図】図9

Description

本発明は印刷装置及びヘッド調整方法に関する。
近年、画像の印刷装置としてインクジェット方式の印刷装置が普及している。インクジェット印刷装置に具備されるインクジェットヘッドとして、複数のヘッドモジュールを繋ぎ合わせた構造が知られている。複数のヘッドモジュールを繋ぎ合わせたインクジェットヘッドは、各ヘッドモジュールが正確に繋がれていない場合、印刷された画像はすじ及びむら等の画像欠陥を生じるおそれがある。そこで、複数のヘッドモジュールの位置を調整する構造が必要となる。
特許文献1は、複数の印刷ヘッドを備えたプリンタが記載されている。同文献に記載の印刷ヘッドは、副走査方向の位置及び回転角度を調整可能に構成される。具体的には、印刷ヘッドは、キャリッジに固定される固定ベースユニット、固定ベースユニットに対して印刷ヘッドをスライド移動させるスライドベースユニット、及び固定ベースユニットに対して印刷ヘッドを回転移動させる回転ベースユニットを備える。
特許文献2は、複数のヘッドモジュールを繋ぎ合わせた構造を有するライン型インクジェットヘッドが記載されている。同文献に記載のインクジェットヘッドは、複数のヘッドモジュールがモジュールベースフレームに支持される。各ヘッドモジュールはX方向の調整部、Y方向の調整部及びZ方向の調整部を備えている。
特許第4513875号公報 特許第5855506号公報
特許文献1に記載の印刷ヘッドは、スライド移動の調整部と回転角度の調整部とを個別に備えることから、それぞれの調整部のアクセス位置が異なる。特許文献2に記載のヘッドモジュールの調整部も同様に、各軸方向の調整部のアクセス位置が異なる。例えば、アクチュエータ等を用いた自動調整を実施する際に、各調整部のアクセス位置に対応するアクチュエータが必要となる。
そうすると、アクチュエータに費やすコストが増加する。また、アクチュエータの構造が複雑化する懸念がある。手動調整においても、各調整部のアクセス位置へアクセスして調整を実施する場合、調整の手間及び調整に費やす期間の増加が懸念される。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、複数の方向についてヘッドモジュール位置を調整する際に効率のよい調整を実施し得る、印刷装置及びヘッド調整方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、次の発明態様を提供する。
第1態様に係る印刷装置は、一つ以上のヘッドモジュールを具備する印刷ヘッドと、第一方向におけるヘッドモジュールの位置を調整する第一調整部と、第一方向と交差する第二方向におけるヘッドモジュールの位置を調整する第二調整部と、第一調整部を用いてヘッドモジュールの第一方向における位置を調整する際及び第二調整部を用いてヘッドモジュールの第二方向における位置を調整する際に回転させる操作部と、操作部と連結される切替部であって、第一調整部との連結と第二調整部との連結とを選択的に切り替える切替部と、を備えた印刷装置である。
第1態様によれば、操作部を第一調整部と連結させるか又は第二調整部と連結させるかを選択的に切り替える切替部を備える。これにより、第一方向及び第二方向についてヘッドモジュール位置を調整する際に効率のよい調整を実施し得る。
印刷ヘッドは、ヘッドモジュールを一つだけ備えてもよいし、複数のヘッドモジュールを備えてもよい。複数のヘッドモジュールを備える場合、複数のヘッドモジュールを一方向に一列に並べる配置を適用し得る。
第一方向及び第二方向は互いに直交する方向を適用し得る。第一方向及び第二方向は、任意の面における回転方向を適用し得る。
ヘッドモジュールは複数の記録素子を備え得る。記録素子は、インクジェット方式の印刷ヘッドにおけるノズル部及び電子写真方式の印刷ヘッドにおける露光素子を含み得る。
第2態様は、第1態様の印刷装置において、切替部は、操作部をスライド移動させるスライド移動部を備え、切替部は、操作部のスライド移動方向の位置に応じて、操作部と第一調整部とを連結させるか、又は操作部と第二調整部とを連結させるかを選択的に切り替える構成としてもよい。
第2態様によれば、操作部をスライド移動させて、操作部を第一調整部と連結させるか又は第二調整部と連結させるかの選択的な切り替えを実施し得る。
第3態様は、第1態様の印刷装置において、切替部は、操作部と連結される回転移動部であり、操作部の回転に応じて揺動し、操作部を第一回転方向へ回転させた場合に第一調整部と連結され、操作部を第二回転方向へ回転させた場合に第二調整部と連結される回転移動部を備え、切替部は、操作部の回転に応じて、操作部と第一調整部とを連結させるか、又は操作部と第二調整部とを連結させるかを選択的に切り替える構成としてもよい。
第3態様によれば、操作部を回転させて、操作部を第一調整部と連結させるか又は第二調整部と連結させるかの選択的な切り替えを実施し得る。
第4態様は、第1態様から第3態様のいずれか一態様の印刷装置において、第一調整部は、操作部の回転面に平行な方向であり、第一方向と直交する方向の回転軸を有する第一偏心カムを備えた構成としてもよい。
第4態様によれば、第一偏心カムを回転させて、ヘッドモジュールの第一方向の位置調整を実施し得る。
第5態様は、第4態様の印刷装置において、第一調整部は、第一偏心カムをヘッドモジュールへ付勢させる第一カム付勢部と、ヘッドモジュールを第一方向におけるヘッドモジュールの基準位置に配置される第一基準位置部材に付勢させる第一基準位置付勢部と、を備え、操作部の回転に応じて第一偏心カムが回転し、第一偏心カムの回転に応じてヘッドモジュールを第一方向について往復移動させる構成としてもよい。
第5態様によれば、第一方向についてヘッドモジュールを往復移動させて、第一方向におけるヘッドモジュールの位置を調整し得る。
第6態様は、第1態様から第5態様のいずれか一態様の印刷装置において、第二調整部は、操作部の回転軸に直交する方向であり、第二方向と直交する方向の回転軸を有する第二偏心カムを備えた構成としてもよい。
第6態様によれば、第二偏心カムを回転させて、ヘッドモジュールの第二方向の位置調整を実施し得る。
第7態様は、第6態様の印刷装置において、第二調整部は、操作部の回転面に平行な方向の面における回転を、第一方向及び第二方向に平行な面における回転へ変換する変換部を備えた構成としてもよい。
第7態様によれば、第二調整部の操作部との連結方向を、第一調整部の操作部との連結方向と一致させ得る。
第8態様は、第6態様又は第7態様の印刷装置において、第二調整部は、第二偏心カムをヘッドモジュールへ付勢させる第二カム付勢部と、ヘッドモジュールを第二方向におけるヘッドモジュールの基準位置に配置される第二基準位置部材に付勢させる第二基準位置付勢部と、を備え、操作部の回転に応じて第二偏心カムを回転させ、第二偏心カムの回転に応じてヘッドモジュールを第二方向について往復移動させる構成としてもよい。
第8態様によれば、第二方向についてヘッドモジュールを往復移動させて、第二方向におけるヘッドモジュールの位置を調整し得る。
第9態様は、第1態様から第8態様のいずれか一態様の印刷装置において、ヘッドモジュールを支持するヘッドモジュール支持部と、ヘッドモジュール支持部に配置され、ヘッドモジュールの位置を検出するセンサと、を備えた構成としてもよい。
第9態様によれば、センサの出力信号に基づいて、ヘッドモジュールの位置を特定し得る。
センサは磁気センサを適用し得る。磁気センサはヘッドモジュールに取り付けられたマグネットの位置に応じた出力信号を出力し得る。
第10態様は、第9態様の印刷装置において、センサは、第一方向におけるヘッドモジュールの位置を検出する第一センサと、第二方向におけるヘッドモジュールの位置を検出する第二センサと、を備えた構成としてもよい。
第10態様によれば、第一センサの出力信号に基づき第一方向におけるヘッドモジュールの位置を特定し、第二センサの出力信号に基づき第二方向におけるヘッドモジュールの位置を特定し得る。
第11態様は、第10態様の印刷装置において、操作部と連結し、操作部を操作してヘッドモジュールの位置を調整する調整駆動部と、センサから出力される出力信号に基づいて特定されるヘッドモジュールの位置の情報を用いて、調整駆動部の動作を制御する調整駆動制御部と、を備えた構成としてもよい。
第11態様によれば、センサの出力信号に基づくヘッドモジュールの位置の自動調整を実施し得る。
第12態様は、第11態様の印刷装置において、調整駆動制御部は、印刷ヘッドを用いた印刷画像に基づき、調整駆動部の動作を制御する構成としてもよい。
第12態様によれば、印刷ヘッドの印刷画像を用いたヘッドモジュールの位置の自動調整を実施し得る。
第13態様は、第11態様又は第12態様の印刷装置において、ヘッドモジュールと調整駆動部とを相対移動させる調整移動部を備えた構成としてもよい。
第13態様によれば、ヘッドモジュールと調整駆動部とを相対的に移動させて、ヘッドモジュールに具備される操作部と調整駆動部とを連結させ得る。
第14態様に係るヘッド調整方法は、一つ以上のヘッドモジュールを具備する印刷ヘッドのヘッド調整方法であって、第一方向におけるヘッドモジュールの位置を調整する第一調整工程と、第一方向と交差する第二方向におけるヘッドモジュールの位置を調整する第二調整工程と、第一調整工程においてヘッドモジュールの第一方向における位置を調整する際及び第二調整工程においてヘッドモジュールの第二方向における位置を調整する際に操作部を回転させる操作工程と、操作工程において、第一調整工程と第二調整工程とを選択的に切り替える切替工程と、を含むヘッド調整方法である。
第14態様によれば、第1態様と同様の効果を得ることができる。
第14態様において、第2態様から第13態様で特定した事項と同様の事項を適宜組み合わせることができる。その場合、印刷装置において特定される処理や機能を担う構成要素は、これに対応する処理や機能を担うヘッド調整方法の構成要素として把握することができる。
本発明によれば、操作部を第一調整部と連結させるか又は第二調整部と連結させるかを選択的に切り替える切替部を備える。これにより、第一方向及び第二方向についてヘッドモジュール位置を調整する際に効率のよい調整を実施し得る。
図1は実施形態に係るインクジェット印刷装置の正面図である。 図2は図1に示すインクジェット印刷装置の上面図である。 図3はインクジェットヘッドの全体構成を示す斜視図である。 図4はベースフレームの構造を示す斜視図である。 図5はヘッドモジュールの斜視図である。 図6はヘッドモジュールの組立て図である。 図7はヘッドモジュールの組立て図である。 図8はインクジェット印刷装置の機能ブロック図である。 図9は第一実施形態に係る位置調整部の構造例を示す斜視図である。 図10は図9に示すヘッドモジュールにおけるX方向位置の調整の模式図である。 図11は図9に示すヘッドモジュールにおけるθZ方向位置の調整の模式図である。 図12は第二実施形態に係る位置調整部の構造例を示すヘッドモジュールの斜視図である。 図13は図12に示すヘッドモジュールにおけるX方向位置の調整の模式図である。 図14は図12に示すヘッドモジュールにおけるθZ方向位置の調整の模式図である。 図15は第一位置調整部の構造例を示す斜視図である。 図16は第二位置調整部の構造例を示す斜視図である。 図17はθZ方向位置調整における回転軸の一例を示す斜視図である。 図18は実施形態に係るヘッド調整方法の手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。本明細書では、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明は適宜省略する。
[インクジェット印刷装置の全体構成]
図1は実施形態に係るインクジェット印刷装置の正面図である。図2は図1に示すインクジェット印刷装置の上面図である。図1及び図2に示すインクジェット印刷装置100は、用紙搬送部110、印刷部120、メンテナンス部130及びヘッド調整部150を備える。以下に、上記の各部について詳細に説明する。
用紙搬送部110は印刷ドラム112を備える。印刷ドラム112は円筒形状を有し、外周面に用紙を支持する。印刷ドラム112の外周面における用紙を支持する用紙支持領域は、複数の吸着穴を備える。吸着穴は規定のサイズが適用される。また、複数の吸着穴は規定の配置パターンを適用して配置される。複数の吸着穴は流路を介してポンプと接続される。
印刷ドラム112の回転軸112Aは連結部材を介してモータの回転軸と連結される。モータを回転させると印刷ドラム112は回転軸112Aの周りを回転する。これにより、印刷ドラム112の外周面に吸着支持される用紙は、用紙搬送方向に沿って搬送される。なお、用紙、吸着穴、流路、ポンプ及びモータの図示は省略する。
印刷部120は、用紙搬送部110を用いて搬送される用紙に印刷を実施する。図2に示すように、印刷部120は、シアンインクを吐出させるインクジェットヘッド10C、マゼンタインクを吐出させるインクジェットヘッド10M、イエローインクを吐出させるインクジェットヘッド10Y及びブラックインクを吐出させるインクジェットヘッド10Kを備える。
なお、図1では、インクジェットヘッド10Cのみを図示し、インクジェットヘッド10M、インクジェットヘッド10Y及びインクジェットヘッド10Kの図示を省略する。以下、図2に示すインクジェットヘッド10C、インクジェットヘッド10M、インクジェットヘッド10Y及びインクジェットヘッド10Kに共通する説明では、これらをインクジェットヘッド10と記載する。
インクジェットヘッド10は、インクタンクからインク供給路を経由してインクが供給される。インクジェットヘッドは、インク流路、圧力室及びノズル部を備える。インクジェットヘッド10は、インク流路はインク供給口を介してインク供給路と連通する。インク流路は供給絞りを介して圧力室と連通する。圧力室はノズル部と連通する。ノズル部の先端はノズル開口が形成される。
インクジェットヘッド10はドロップオンデマンド方式が適用される。インクジェットヘッド10は圧力発生素子として圧電素子を備える。圧電素子は圧力室の壁に配置される。圧電素子に対して駆動電圧が供給されると駆動電圧に応じて圧力室が圧縮され、ノズル開口からインク液滴が吐出される。インクジェットヘッドの吐出方式はサーマル方式を適用してもよい。
なお、インクタンク、インク供給路、インク流路、圧力室、ノズル部、供給絞り及び圧電素子の図示は省略する。ノズル開口、インク供給路、インク流路、圧力室、ノズル部、供給絞り及び圧電素子のそれぞれは、記録素子の構成要素の一例に相当する。
インクジェットヘッド10の構造はライン型が適用される。ライン型のインクジェットヘッド10は、用紙幅方向について、用紙の全長に対応する長さに渡って複数のノズル開口が配置される。複数のノズル開口の配置はマトリクス配置を適用し得る。
ライン型のインクジェットヘッド10は、用紙とインクジェットヘッド10とを相対的に一回だけ走査させ、用紙の印刷領域の全領域にわたって印刷を行うシングルパス方式の印刷を実施し得る。なお、インクジェットヘッド10は、シリアル方式を適用してもよい。
なお、用紙幅方向は、用紙搬送方向と直交する方向であり、用紙の印刷面と平行な方向を表す。用紙の印刷面は用紙の画像が印刷される面を表す。
本明細書における平行という用語は、二方向が厳密には平行でなくても、平行と同様の作用効果を得ることができる実質的な平行が含まれ得る。また、直交という用語は二方向が厳密には直交していなくても、直交と同様の作用効果を得ることができる実質的な直交が含まれる。
メンテナンス部130は、ヘッド移動機構132、払拭部134及びキャップ部136を備える。ヘッド移動機構132は、インクジェットヘッド10C、インクジェットヘッド10M、インクジェットヘッド10Y及びインクジェットヘッド10Kを一括して移動させる。
ヘッド移動機構132は昇降機構を備える。昇降機構は、鉛直方向に沿ってインクジェットヘッド10C、インクジェットヘッド10M、インクジェットヘッド10Y及びインクジェットヘッド10Kを一括して昇降させる。なお、昇降機構の図示は省略する。
ヘッド移動機構132は水平移動機構138を備える。水平移動機構138は、一対のガイドレール140、ボールねじ142、ナット144、モータ146及びヘッド支持フレーム148等を備える。
水平移動機構138は、印刷ドラム112の位置に対応する印刷位置から、キャップ部136に対応するキャップ位置までの間について、X方向に沿ってインクジェットヘッド10C、インクジェットヘッド10M、インクジェットヘッド10Y及びインクジェットヘッド10Kを一括して往復移動させる。
なお、X方向は、用紙幅方向に平行となる方向を表す。Y方向は、用紙搬送方向に平行となる方向を表す。Z方向は鉛直方向を表す。
水平移動機構138は、ヘッド調整部150の位置に対応するヘッド調整位置、払拭部134の位置に対応する払拭位置及びキャップ部136の位置に対応するキャッピング位置において、インクジェットヘッド10C、インクジェットヘッド10M、インクジェットヘッド10Y及びインクジェットヘッド10Kを停止させる。
ヘッド支持フレーム148はインクジェットヘッド10C、インクジェットヘッド10M、インクジェットヘッド10Y及びインクジェットヘッド10Kを支持する。ヘッド支持フレーム148はナット144に連結される。モータ146を動作させボールねじ142を回転させると、インクジェットヘッド10C、インクジェットヘッド10M、インクジェットヘッド10Y及びインクジェットヘッド10Kは、X方向に沿って移動する。モータ146は、ステッピングモータ及びサーボモータ等の電気信号を用いて回転及び停止の制御が可能でモータを適用し得る。
払拭部134は、払拭装置134C、払拭装置134M、払拭装置134Y及び払拭装置134Kを備える。払拭装置134Cはインクジェットヘッド10Cのノズル面22を払拭する。同様に、払拭装置134M、払拭装置134Y及び払拭装置134Kはそれぞれ、インクジェットヘッド10C、インクジェットヘッド10M、インクジェットヘッド10Y及びインクジェットヘッド10Kのそれぞれのノズル面22を払拭する。
払拭装置134C、払拭装置134M、払拭装置134Y及び払拭装置134Kは、払拭シートを走行させ、払拭シートをノズル面22に接触させ、ノズル面22の払拭を実施する。
キャップ部136は、キャップ136C、キャップ136M、キャップ136Y及びキャップ136Kを備える。キャップ136Cは、インクジェットヘッド10Cをキャッピングする。キャップ136M、キャップ136Y及びキャップ136Kのそれぞれは、インクジェットヘッド10M、インクジェットヘッド10Y及びインクジェットヘッド10Kをキャッピングする。
ヘッド調整部150は四つのヘッド調整ユニット151を備える。ヘッド調整ユニット151Cはインクジェットヘッド10Cに具備されるヘッドモジュール20の調整を実施する。
ヘッド調整ユニット151M、ヘッド調整ユニット151Y及びヘッド調整ユニット151Kはそれぞれ、インクジェットヘッド10M、インクジェットヘッド10Y及びインクジェットヘッド10Kのそれぞれに具備されるヘッドモジュール20の調整を実施する。
[インクジェットヘッドの構成例]
図3はインクジェットヘッドの全体構成を示す斜視図である。図3にはインクジェットヘッド10の一部を図示する。なお、図3には三つのヘッドモジュール20を示すが、インクジェットヘッド10は、一つ以上のヘッドモジュール20を具備し得る。
図3に示すインクジェットヘッド10は、複数のヘッドモジュール20を用紙幅方向に繋ぎ合わせた構造を有する。複数のヘッドモジュール20が固定されたベースフレーム50は、フレームに取り付けられる。各ヘッドモジュール20は、電気配線を備えるフレキシブル基板が接続される。図3では、フレーム及びフレキシブル基板の図示を省略する。なお、実施形態に示すインクジェットヘッド10は、印刷ヘッドの一例に相当する。
[ベースフレームの構造例]
図4はベースフレームの構造を示す斜視図である。なお、図4にはインクジェットヘッド10の一部を図示する。ヘッドモジュール20はベースフレーム50に固定される。
ベースフレーム50は、ベースフレーム50に対してヘッドモジュール20を搭載した状態において、ヘッドモジュール20の位置を調整する位置調整部を備える。位置調整部は、ヘッドモジュール20のX方向における位置を調整する第一位置調整部81を備える。位置調整部は、ヘッドモジュール20のθZ方向における位置を調整する第二位置調整部82を備える。
第一位置調整部81は、X方向調整用偏心ピン300、プランジャ382及び板ばね384及びを備える。ベースフレーム50に対してヘッドモジュール20を搭載した状態において、X方向調整用偏心ピン300とプランジャ382との間にヘッドモジュール20の位置決めピンが挿入される。なお、ヘッドモジュール20の位置決めピンは、符号92を付して図5に図示する。
第二位置調整部82は、θZ方向調整用偏心ピン310及び方向変換部312を備える。θZ方向調整用偏心ピン310は、ベースフレーム50に対してヘッドモジュール20を搭載した状態において、ヘッドモジュール20のY方向基準ボールと接触するベースフレーム50の位置に配置される。なお、Y方向基準ボールは符号71Bを付して図5に図示する。
ベースフレーム50は、Y基準位置接点53A及びY基準位置接点53Bを備える。Y基準位置接点53Aは、ヘッドモジュール20のY方向基準ピンと接触する、ベースフレーム50の位置に配置される。なお、Y方向基準ピンは符号71Aを付して図5に図示する。
Y基準位置接点53Bは、ヘッドモジュール20のY方向基準ボールと接触する、ベースフレーム50の位置に配置される。なお、Y方向基準ボールは符号71Cを付して図5に図示する。
ベースフレーム50は、X方向位置検出用マグネット52及びθZ方向位置検出用マグネット54を備える。X方向位置検出用マグネット52は、ベースフレーム50に対してヘッドモジュール20を搭載した状態において、X方向位置検出用センサの位置に対応する、ベースフレーム50の位置に配置される。
θZ方向位置検出用マグネット54は、ベースフレーム50に対してヘッドモジュール20を搭載した状態において、θZ方向位置検出用センサの位置に対応する、ベースフレーム50の位置に配置される。X方向位置検出用センサは符号91Aを付して図5に図示する。θZ方向位置検出用センサは符号91Bを付して図5に図示する。
ベースフレーム50は、Z方向位置決めガイド56及び二つのZ方向基準部材58を備える。Z方向位置決めガイド56はガイドピン56Aを備える。Z方向位置決めガイド56は、ベースフレーム50に対してヘッドモジュール20を搭載した状態において、ヘッドモジュール20のガイド溝に挿入される。ヘッドモジュール20のガイド溝は符号93を付して図5に図示する。
二つのZ方向基準部材58のそれぞれは、ベースフレーム50に対してヘッドモジュール20を搭載した状態において、ヘッドモジュール20の二つのZ方向基準ピンのそれぞれに対応するベースフレーム50の位置に配置される。二つのZ方向基準ピンは符号70を付して図5に図示する。
図4に示すヘッドモジュール20に付した符号21Aはインク循環室を表す。また、符号21Bはインク供給室を表す。インク循環室21Aは本体部のインク循環流路と接続される。インク供給室は本体部のインク供給流路と接続される。なお、本体部は符号60を付して図5に図示する。
[ヘッドモジュールの構造例]
図5はヘッドモジュールの斜視図である。ヘッドモジュール20は短尺のインクジェットヘッドであり、単体で規定の印刷幅に対して印刷を実施し得る。なお、実施形態に示すベースフレーム50はヘッドモジュールを支持するヘッドモジュール支持部の一例に相当する。
ヘッドモジュール20は、インクを吐出する本体部60及びブラケット部62を備える。本体部60は複数のノズル開口を具備するノズル面22を備える。なお、図5では図4に示すインク循環室21A及びインク供給室21Bの図示を省略する。
ブラケット部62は、水平部64及び垂直部66を備える。水平部64と垂直部66とは垂直に接合されて、一体化される。水平部64は本体部60が固定される。垂直部66はベースフレーム50に取り付けられる。垂直部66は、Z方向の位置の基準となるZ方向基準ピン70を備える。Z方向基準ピン70はX方向について垂直部66の両側に具備される。
垂直部66はY方向基準ピン71A、Y方向基準ボール71B及びY方向基準ボール71Cを備える。
Z方向基準ピン70は垂直部66に形成された穴に固定支持される。また、Y方向基準ピン71Aは垂直部66に形成された穴に固定支持される。Y方向基準ボール71B及びY方向基準ボール71Cは垂直部66に形成された凹部に固定支持される。
垂直部66は、ガイド溝93を備える。ガイド溝93は、ヘッドモジュール20をベースフレーム50へ取り付ける際に、図4に示すZ方向位置決めガイド56が嵌入される。ガイド溝93はZ方向位置決めガイド56のガイドピン56Aが嵌合する位置決め構造が具備される。
垂直部66はX方向位置調整用センサ91A及びθZ方向位置調整用センサ91Bを備える。X方向位置調整用センサ91Aから出力されるX方向位置検出信号に基づき、ベースフレーム50に対するヘッドモジュール20のX方向における相対位置を把握し得る。また、θZ方向位置調整用センサ91Bから出力されるθZ方向位置検出信号に基づき、ベースフレーム50に対するヘッドモジュール20のθZ方向における相対位置を把握し得る。
X方向位置調整用センサ91A及びθZ方向位置調整用センサ91Bは、ホールセンサを適用し得る。
図6及び図7はヘッドモジュールの組立て図である。図6に示すように、ベースフレーム50に対するヘッドモジュール20の取り付けは、ベースフレーム50の上方から実施される。すなわち、取付対象のヘッドモジュール20は、位置決めピン92とベースフレーム50の第一位置調整部81と位置を合わせ、かつ、Y方向基準ボール71Bと第二位置調整部82との位置を合わせて、図6に示す矢印線の方向へ移動させる。
ベースフレーム50に対してヘッドモジュール20を差し込み、その後、図7に示す矢印線の方向へヘッドモジュール20を移動させ、ベースフレーム50に対してヘッドモジュール20が取り付けられる。ベースフレーム50に対して全てのヘッドモジュール20が取り付けられた後に、各ヘッドモジュール20のベースフレーム50に対する相対位置の調整が実施される。
[インクジェット印刷装置の機能ブロック]
図8はインクジェット印刷装置の機能ブロック図である。インクジェット印刷装置100は、システムコントローラ200を備える。システムコントローラ200は、インクジェット印刷装置100の各部を統括的に制御する全体制御部として機能する。また、システムコントローラ200は、各種演算処理を行う演算部として機能する。
システムコントローラ200は、プログラムを実行して、インクジェット印刷装置100の各部を制御してもよい。更に、システムコントローラ200は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random access memory)などのメモリにおけるデータの読み出し、及びデータの書き込みを制御するメモリーコントローラとして機能する。
インクジェット印刷装置100は、通信部202、画像メモリ204、搬送制御部210、印刷制御部212、ヘッド移動制御部214、メンテナンス制御部216及びヘッド調整制御部218を備える。通信部202は、図示しない通信インターフェースを備える。通信部202は通信インターフェースと接続されたホストコンピュータ203との間でデータの送受信を行うことができる。
画像メモリ204は、画像データを含む各種データの一時記憶部として機能する。画像メモリ204は、システムコントローラ200を通じてデータの読み書きが行われる。通信部202を介してホストコンピュータ203から取り込まれた画像データは、一旦画像メモリ204に格納される。
搬送制御部210は、システムコントローラ200からの指令に応じて、用紙搬送部110の動作を制御する。
印刷制御部212は、システムコントローラ200からの指令に応じて、印刷部120の動作を制御する。すなわち、印刷制御部212は、図1等に示すインクジェットヘッド10のインク吐出を制御する。
印刷制御部212は、図示しない画像処理部を備える。画像処理部は入力画像データからドットデータを形成する。画像処理部は、図示しない色分解処理部、色変換処理部、補正処理部及びハーフトーン処理部を備える。
色分解処理部は、入力画像データに対して色分解処理を施す。例えば、入力画像データがRGBで表されている場合、色分解処理部は、入力画像データをRGBの色ごとのデータに分解する。ここで、Rは赤を表す。Gは緑を表す。Bは青を表す。
色変換処理部は、赤、緑及び青に分解された色ごとの画像データを、インク色に対応するシアン、マゼンタ、イエロー及び黒に変換する。
補正処理部は、シアン、マゼンタ、イエロー及び黒に変換された色ごとの画像データに対して補正処理を施す。補正処理の例として、ガンマ補正処理、濃度むら補正処理及び異常記録素子補正処理などが挙げられる。
ハーフトーン処理部は、例えば、0から255といった多階調数で表された画像データを、二値又は入力画像データの階調数未満の三値以上の多値で表されるドットデータに変換する。
ハーフトーン処理部は、予め決められたハーフトーン処理規則が適用される。ハーフトーン処理規則の例として、ディザ法及び誤差拡散法などが挙げられる。ハーフトーン処理規則は、画像形成条件及び画像データの内容等に応じて変更されてもよい。
印刷制御部212は、図示しない波形生成部、波形記憶部及び駆動回路を備える。波形生成部は駆動電圧の波形を生成する。波形記憶部は駆動電圧の波形が記憶される。駆動回路はドットデータに応じた駆動波形を有する駆動電圧を生成する。駆動回路は駆動電圧を、インクジェットヘッド10へ供給する。
すなわち、画像処理部を用いた処理を経て生成されたドットデータに基づいて、各画素位置の吐出タイミング及びインク吐出量が決められる。各画素位置の吐出タイミング及びインク吐出量に応じた駆動電圧、並びに各画素の吐出タイミングを決める制御信号が生成される。駆動電圧がインクジェットヘッド10へ供給され、インクジェットヘッド10からインクを吐出させる。インクジェットヘッド10から吐出させたインクはドットを形成する。
ヘッド移動制御部214は、システムコントローラ200からの指令に応じて、メンテナンス制御部216及びヘッド調整制御部218と連携して、ヘッド移動機構132を動作させる。ヘッド移動制御部214は、昇降機構を制御する昇降制御部及び水平移動機構138を制御する、水平移動制御部を備えてもよい。
メンテナンス制御部216は、システムコントローラ200からの指令に応じてメンテナンス部130を動作させる。メンテナンス制御部216は、払拭部134を制御する払拭制御部及びキャップ部136を制御する、キャップ制御部を備え得る。
ヘッド調整制御部218は、システムコントローラ200からの指令に応じてヘッド調整部150を制御する。システムコントローラ200は、磁気センサ239から出力されるヘッドモジュール20の位置検出結果を表す信号を取得する。なお、図8に示す磁気センサ239は、図5に示すX方向位置調整用センサ91A及びθZ方向位置調整用センサ91Bが含まれる。
システムコントローラ200は、ヘッドモジュール20の位置検出結果をヘッド調整制御部218へ送信する。ヘッド調整制御部218は、ヘッドモジュール20の位置検出結果に基づいてヘッド調整部150を動作させて、ヘッドモジュール20の位置の自動調整を実施し得る。なお、実施形態に示すヘッド調整制御部218は調整駆動制御部の一例に相当する。
インクジェット印刷装置100は、操作部230を備える。操作部230は、操作ボタン、キーボード及びタッチパネル等の操作部材を備える。操作部230は複数の種類の操作部材が含まれていてもよい。なお、操作部材の図示は省略する。
操作部230を介して入力された情報は、システムコントローラ200に送られる。システムコントローラ200は、操作部230から送出された情報に応じて各種処理を実行させる。
インクジェット印刷装置100は、表示部232を備える。表示部232は、液晶パネル等の表示装置及びディスプレイドライバーを備える。表示装置及びディスプレイドライバーの図示を省略する。表示部232はシステムコントローラ200からの指令に応じて、装置の各種設定情報及び異常情報などの各種情報を表示装置に表示させる。
インクジェット印刷装置100は、パラメータ記憶部234を備える。パラメータ記憶部234は、インクジェット印刷装置100に使用される各種パラメータが記憶される。パラメータ記憶部234に記憶されている各種パラメータは、システムコントローラ200を介して読み出され、装置各部に設定される。
インクジェット印刷装置100は、プログラム格納部236を備える。プログラム格納部236は、インクジェット印刷装置100の各部に使用されるプログラムが格納される。プログラム格納部236に格納されている各種プログラムは、システムコントローラ200を介して読み出され、装置各部において実行される。
インクジェット印刷装置100は、インラインセンサ240を備える。インラインセンサ240は、CCDイメージセンサ等の撮像素子を備えた撮像装置を適用し得る。なお、CCDはCharge Coupled Deviceの省略語である。
インラインセンサ240は、印刷画像の読み取りを実施して、印刷画像の読取データを生成する。インラインセンサ240は印刷画像の読取データをシステムコントローラ200へ送信する。印刷画像の読取データは、印刷部120の補正処理及びヘッド調整部150を用いたヘッドモジュール20の位置の自動調整に適用される。
図8に示すシステムコントローラ200及び搬送制御部210等の各制御部は、以下に説明するハードウェアを用いて、規定のプログラムを実行してインクジェット印刷装置100の機能を実現する。各制御部のハードウェアは、各種のプロセッサを適用し得る。プロセッサの例として、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)が挙げられる。CPUはプログラムを実行して各種処理部として機能する。
CPUは汎用的なプロセッサである。GPUは画像処理に特化したプロセッサである。プロセッサのハードウェアは、半導体素子等の電気回路素子を組み合わせた電気回路が適用される。各制御部は、プログラム等が記憶されるROM及び各種演算の作業領域等であるRAMを備える。
一つの制御部に対して二つ以上のプロセッサを適用してもよい。二つ以上のプロセッサは、同じ種類のプロセッサでもよいし、異なる種類のプロセッサでもよい。また、複数の制御部に対して一つのプロセッサを適用してもよい。
[第一実施形態に係る位置調整部の構造例]
図9は第一実施形態に係る位置調整部の構造例を示す斜視図である。なお、図9には、図4に示すベースフレーム50の図示を省略する。また、図9に示すヘッドモジュール20は、図3から図7に示す構成要素の図示を適宜省略する。また、図9では、図3から図5に示す符号の一部の図示を省略する。図10から図17についても同様である。
ヘッドモジュール20の位置を調整する位置調整部80Aは、X方向調整用偏心ピン300及びθZ方向調整用偏心ピン310を備える。すなわち、複数のヘッドモジュール20のそれぞれの位置を調整する位置調整部80Aは、一組のX方向調整用偏心ピン300及びθZ方向調整用偏心ピン310が具備される。
ヘッドモジュール20におけるX方向の位置調整及びθZ方向の位置調整は、一セットの調整駆動部340が適用される。調整駆動部340は、図示しない駆動機構を備える。図示しない駆動機構は、調整駆動部340をY方向に沿ってスライド移動させ、調整駆動部340と連結される調整操作部330をY方向に沿ってスライド移動させる。これにより、ヘッドモジュール20のX方向の位置調整と、θZ方向の位置調整とを切り替える。
調整駆動部340の構成例として、モータ、伝達機構及び操作部材を備えるアクチュエータを含む構成が挙げられる。なお、実施形態に示す駆動機構は操作部をスライド移動させるスライド移動部の一例に相当する。実施形態に示すY方向はスライド移動方向の一例に相当する。
また、調整駆動部340の駆動機構は、調整駆動部340を回転させ、調整駆動部340と連結される調整操作部330を回転させる。これにより、ヘッドモジュール20のX方向の位置調整及びθZ方向の位置調整を実施し得る。
調整駆動部340は、図2等に示すヘッド調整ユニット151の構成要素とし、ヘッド調整部150に搭載し得る。調整駆動部340は、ヘッド調整部150とインクジェットヘッド10とを相対移動させる調整移動部を用いて、インクジェットヘッド10及びインクジェットヘッド10に含まれる複数のヘッドモジュール20のそれぞれに対して相対移動を可能に構成される。なお、調整移動部の図示は省略する。
ヘッドモジュール20のX方向における位置を調整する第一位置調整部81は、X方向調整用偏心ピン300及びX方向調整アクセス部302を備える。第一位置調整部81は、図4に示すプランジャ382及び板ばね384を備える。
X方向調整用偏心ピン300とX方向調整アクセス部302とは、互いの回転軸を一致させて連結される。X方向調整アクセス部302は平歯車を適用し得る。X方向調整アクセス部302はY方向に沿う回転軸300Aを有する。また、X方向調整アクセス部302はY方向に沿う回転軸302Aを有する。
ヘッドモジュール20のθZ方向における位置を調整する第二位置調整部82は、θZ方向調整用偏心ピン310、方向変換部312、θZ方向調整伝達部314及びθZ方向調整アクセス部316を備える。
θZ方向調整用偏心ピン310と方向変換部312とは、互いの回転軸を一致させて連結される。方向変換部312とθZ方向調整伝達部314とは、互いの回転軸の向きを直交させて連結される。方向変換部312及びθZ方向調整伝達部314は、かさ歯車を適用し得る。すなわち、方向変換部312及びθZ方向調整伝達部314は、θZ方向調整用偏心ピン310のXY平面に平行となる面内の回転を、XZ平面に平行となる面内の回転に変換する。
θZ方向調整伝達部314とθZ方向調整アクセス部316とは、互いの回転軸の方向を平行な方向として連結される。θZ方向調整アクセス部316は平歯車を適用し得る。
θZ方向調整用偏心ピン310はZ方向に沿う回転軸310Aを有する。また、方向変換部312はZ方向に沿う回転軸312Aを有する。一方、θZ方向調整伝達部314はY方向に沿う回転軸314Aを有する。θZ方向調整アクセス部316はY方向に沿う回転軸316Aを有する。
なお、実施形態に示す第一位置調整部81は第一調整部の一例に相当する。実施形態に示す第二位置調整部82は第二調整部の一例に相当する。実施形態に示す方向変換部312及びθZ方向調整伝達部314は変換部の一例に相当する。実施形態に示すXZ平面は操作部の回転面に平行な方向の面の一例に相当する。実施形態に示すXZ平面は第一方向及び第二方向に平行な面の一例に相当する。
X方向調整アクセス部302及びθZ方向調整伝達部314は、それぞれのY方向の位置をずらして配置される。X方向調整アクセス部302及びθZ方向調整伝達部314は同じ方向を向いている。換言すると、X方向調整アクセス部302の回転軸302Aの方向は、θZ方向調整伝達部314の回転軸314Aに平行な方向である。
ヘッドモジュール20は、調整操作部330を備える。ヘッドモジュール20は、Y方向に沿って調整操作部330をスライド移動させるスライド移動部を備える。なお、スライド移動部の図示は省略する。
図示しないスライド移動部を用いて、調整操作部330をY方向に沿って移動させる。調整操作部330をX方向調整アクセス部302との連結位置へ移動させ、調整操作部330をX方向調整アクセス部302と連結させる。スライド移動部の構成例として、調整操作部330の回転軸が調整操作部330をスライド移動可能に支持する構成が挙げられる。なお、図9では調整操作部330の回転軸の図示を省略する。調整操作部330の回転軸は符号330Aを用いて図10及び図11に図示する。
図10は図9に示すヘッドモジュールにおけるX方向位置の調整の模式図である。図10に示す調整操作部330の位置において調整操作部330を回転させ、X方向調整用偏心ピン300を回転させる。これにより、ヘッドモジュール20のX方向の位置を調整し得る。なお、実施形態に記載のX方向は第一方向の一例に相当する。
図11は図9に示すヘッドモジュールにおけるθZ方向位置の調整の模式図である。調整操作部330をθZ方向調整アクセス部316との連結位置に移動させ、調整操作部330をθZ方向調整アクセス部316と連結させる。図11に示す調整操作部330の位置において調整操作部330を回転させ、図9に示すθZ方向調整用偏心ピン310を回転させる。これにより、ヘッドモジュール20のθZ方向の位置を調整し得る。なお、実施形態に記載のθZ方は第一方向と交差する第二方向の一例に相当する。
すなわち、調整操作部330及び図示しないスライド移動部は、ヘッドモジュール20におけるX方向の位置を調整する第一位置調整部81と、ヘッドモジュール20におけるθZ方向の位置を調整する第二位置調整部82とを選択的に切り替える切替部として機能する。
ヘッドモジュール20の位置調整は、ヘッドモジュール20の位置情報を調整駆動部340へフィードバックし、調整駆動部340を用いた自動調整が適用される。
図8に示すヘッド調整制御部218は、X方向位置調整用センサ91Aの出力信号及びθZ方向位置調整用センサ91Bの出力信号を取得する。これにより、ヘッド調整部150は、ヘッドモジュール20のX方向の位置及びθZ方向の位置を検出し、ヘッドモジュール20のX方向の位置及びθZ方向の位置を自動調整し得る。
ここで、θZ方向の位置調整とは、ヘッドモジュール20のX方向における一方の端を固定して回転軸として、ヘッドモジュール20のX方向における他方の端をY方向へ移動させて実施される。
なお、実施形態に示すX方向位置調整用センサ91Aは、ヘッドモジュール支持部に配置され、ヘッドモジュールの位置を検出するセンサの一例に相当する。X方向位置調整用センサ91Aは第一センサの一例に相当する。
θZ方向位置調整用センサ91Bは、ヘッドモジュール支持部に配置され、ヘッドモジュールの位置を検出するセンサの一例に相当する。θZ方向位置調整用センサ91Bは第二センサの一例に相当する。
[第一実施形態の作用効果]
第一実施形態に係る位置調整部80Aによれば、以下の作用効果を得ることが可能である。
〔1〕
調整操作部330をY方向へスライド移動させて、調整操作部330を第一位置調整部81と連結させるか又は調整操作部330を第二位置調整部82と連結させるかを選択的に切り替える。これにより、調整駆動部340を用いて、ヘッドモジュール20のX方向の位置調整及びθZ方向の位置調整の選択的な実施が可能となる。
〔2〕
調整操作部330をY方向へスライド移動させるスライド移動部を備える。これにより、調整操作部330はY方向へスライド移動が可能となる。
〔3〕
X方向調整アクセス部302及びθZ方向調整アクセス部316は同じ向きを向く。すなわち、X方向調整アクセス部302及びθZ方向調整アクセス部316はX方向から調整操作部330を連結可能に構成される。これにより、調整操作部330のY方向のスライド移動を適用して、調整操作部330の連結先の選択的な切り替えが可能となる。
〔4〕
第二位置調整部82は、θZ方向調整用偏心ピン310におけるZ方向を回転軸の方向とするXY平面の回転を、θZ方向調整伝達部314におけるY方向を回転軸の方向とするXZ平面の回転に変換する方向変換部312及びθZ方向調整伝達部314を備える。
これにより、θZ方向調整アクセス部316の調整操作部330への連結方向は、X方向調整アクセス部302の調整操作部330への連結方向と一致する。
[第二実施形態に係る位置調整部の構造例]
図12は第二実施形態に係る位置調整部の構造例を示すヘッドモジュールの斜視図である。以下、第二実施形態係る位置調整部80Bについて、第一実施形態に係る位置調整部80Aとの相違について説明する。
位置調整部80Bは、駆動切替部366を備える。駆動切替部366は遊星歯車装置を適用し得る。駆動切替部366は、太陽歯車366A及び遊星歯車366Bを具備する。太陽歯車366Aは回転可能に固定支持される。遊星歯車366Bは、太陽歯車366Aの回転に応じて太陽歯車366Aの周りを移動可能に支持される。また、遊星歯車366Bは太陽歯車366Aの回転に応じて回転可能に支持される。
位置調整部80Bは、Y方向について、X方向調整アクセス部302の位置、θZ方向調整伝達部314の位置及び駆動切替部366の位置が一致している。
駆動切替部366の太陽歯車366Aは、調整操作部330と連結される。調整操作部330を回転させると調整操作部330の回転に応じて太陽歯車366Aが回転する。太陽歯車366Aの回転方向に応じて、遊星歯車366BはX方向調整アクセス部302又はθZ方向調整伝達部314と連結する。
図13は図12に示すヘッドモジュールにおけるX方向位置の調整の模式図である。調整操作部330を図13における時計回りに回転させた場合、駆動切替部366は太陽歯車366Aの回転軸366Cを軸として反時計回り方向へ振り子動作して、X方向調整アクセス部302と連結する。
換言すると、太陽歯車366Aは、調整操作部330の回転に応じて反時計回りに回転する。遊星歯車366Bは、太陽歯車366Aの反時計回りの回転に応じて、太陽歯車366Aの周りを反時計回り方向へ移動する。
遊星歯車366Bは、X方向調整アクセス部302との連結位置において、X方向調整アクセス部302と連結する。図13には、遊星歯車366BがX方向調整アクセス部302と連結する状態を示す。
X方向調整アクセス部302と連結した遊星歯車366Bは、調整操作部330の時計回りの回転に応じて時計回りに回転する。遊星歯車366Bと連結したX方向調整アクセス部302は、遊星歯車366Bの時計回りの回転に応じて反時計回りに回転する。これにより、ヘッドモジュール20は、調整操作部330の時計回り方向の回転に応じて、X方向について往復移動する。
なお、図13に示す調整操作部330の回転に係る時計回り方向は、第一回転方向の一例に相当する。
図14は図12に示すヘッドモジュールにおけるθZ方向位置の調整の模式図である。調整操作部330を図14における反時計回りに回転させた場合、駆動切替部366は太陽歯車366Aの回転軸366Cを軸として時計回り方向へ振り子動作して、θZ方向調整伝達部314と連結する。
換言すると、太陽歯車366Aは、調整操作部330の反時計回りの回転に応じて時計回りに回転する。遊星歯車366Bは、太陽歯車366Aの時計回り回転に応じて、太陽歯車366Aの周りを時計回り方向へ移動する。
遊星歯車366Bは、θZ方向調整伝達部314との連結位置において、θZ方向調整伝達部314と連結する。図14には、遊星歯車366BがθZ方向調整伝達部314と連結する状態を示す。
θZ方向調整伝達部314と連結した遊星歯車366Bは、調整操作部330の反時計回りの回転に応じて反時計回りに回転する。遊星歯車366Bと連結したθZ方向調整伝達部314は、遊星歯車366Bの反時計回りの回転に応じて時計回りに回転する。これにより、ヘッドモジュール20は、調整操作部330の反時計回り方向の回転に応じて、θZ方向について往復移動する。
なお、図14に示す調整操作部330の回転に係る反時計回り方向は、第二回転方向の一例に相当する。また、実施形態に記載の駆動切替部366は操作部の回転に応じて揺動する回転移動部の一例に相当する。
[第二実施形態の作用効果]
第二実施形態に係るヘッドモジュール20によれば、以下の作用効果を得ることが可能である。
〔1〕
駆動切替部366を駆動切替部366の回転軸366Cの周りに振り子動作させて、調整操作部330を第一位置調整部81と連結させるか又は調整操作部330を第二位置調整部82と連結させるかを選択的に切り替える。これにより、調整駆動部340を用いて、ヘッドモジュール20のX方向の位置調整及びθZ方向の位置調整の選択的な実施が可能となる。
〔2〕
駆動切替部366は、太陽歯車366A及び遊星歯車366Bを備える遊星歯車機構が適用される。これにより、調整操作部330の回転方向に応じて、駆動切替部366の振り子動作の方向の選択的な切り替えが可能となる。
[第一位置調整部の構成例]
図15は第一位置調整部の構造例を示す斜視図である。図4に示すベースフレーム50に具備されるX方向調整用偏心ピン300は、板ばね384を用いて図示しない基準の壁面に押し付けられる。これにより、X方向調整用偏心ピン300は位置が固定される。位置決めピン92は図5に示すヘッドモジュール20に具備される。
位置決めピン92は、ベースフレーム50に具備されるプランジャ382を用いて、ベースフレーム50に具備されるX方向調整用偏心ピン300へ押し付けられる。これにより、ヘッドモジュール20はベースフレーム50に対して固定支持される。
X方向調整アクセス部302に対して、調整駆動部340を連結させ、調整駆動部340を回転させる。調整駆動部340の回転に応じてX方向調整アクセス部302は回転し、X方向調整アクセス部302に応じてX方向調整用偏心ピン300は回転する。X方向調整用偏心ピン300の回転に応じて、ヘッドモジュール20はX方向について往復移動する。
なお、実施形態に示すX方向調整用偏心ピン300は第一偏心カムの一例に相当する。実施形態に示す板ばね384は第一カム付勢部の一例に相当する。実施形態に示すプランジャ382は第一基準位置部材及び第一基準位置付勢部の一例に相当する。
[第二位置調整部の構成例]
図16は第二位置調整部の構造例を示す斜視図である。θZ方向調整用偏心ピン310は板ばね370を用いて図示しない基準の壁面に押し付けられる。これにより、θZ方向調整用偏心ピン310は位置が固定される。ヘッドモジュール20は、マグネット及びばね等の付勢部を用いて、図4に示すベースフレーム50のY方向基準面に片寄せされている。
ベースフレーム50のY基準面は、Y基準位置接点53A及びY基準位置接点53Bを用いて構成される面である。Y方向基準面には、ヘッドモジュール20に具備されるY方向基準ピン71A及びY方向基準ボール71Cが当接する。これにより、ヘッドモジュール20はベースフレーム50に対してY方向の位置が固定される。なお、実施形態に示すY方向基準ボール71Bは第二基準位置部材の一例に相当する。
X方向の位置調整と同様に、調整駆動部340を用いて調整操作部330を回転させ、θZ方向調整用偏心ピン310を回転させる。これにより、ヘッドモジュール20は、Y方向基準ピン71A及びY方向基準ボール71Cを通るθZ方向の回転軸について回転移動する。
なお、実施形態に示すθZ方向調整用偏心ピン310は第二偏心カムの一例に相当する。実施形態に示す板ばね370は第二カム付勢部の一例に相当する。なお、実施形態に示す板ばね370は第二基準位置付勢部の一例に相当する。
図17はθZ方向位置調整における回転軸の一例を示す第二調整部の斜視図である。なお、図17では、図16に示す第一位置調整部81及び第二位置調整部82の図示を省略する。ヘッドモジュール20のθZ方向の回転軸374の方向は、Y方向基準ピン71A及びY方向基準ボール71Cを通る直線の方向と平行方向とし得る。
[ヘッド調整方法のフローチャート]
図18は実施形態に係るヘッド調整方法の手順を示すフローチャートである。以下に示すヘッド調整方法は、図9等に示す調整駆動部340を用いた、図3に示す複数のヘッドモジュール20の自動調整に適用される。
印刷工程S10では、図1等に示すインクジェットヘッド10を用いて、用紙へ印刷を実施する。印刷工程S10では、着弾位置ずれを検出するテストパターンが印刷される。印刷工程S10の後に読取工程S12へ進む。
読取工程S12では、図8に示すインラインセンサ240を用いて印刷画像の読み取りが実施され、印刷画像の読取データが生成される。ここでは、着弾位置ずれを検出するテストパターンの読取データが生成される。読取工程S12の後に評価判定工程S14へ進む。
評価判定工程S14では、ヘッド調整制御部218は着弾位置ずれを検出するテストパターンの読取データに基づいて、各ヘッドモジュール20の基準位置からの位置ずれ量を導出する。
すなわち、評価判定工程S14では、ヘッド調整制御部218はX方向の位置ずれ量及びθZ方向の位置ずれ量を導出する。評価判定工程S14では、ヘッド調整制御部218はY方向の位置ずれ量及びZ方向の位置ずれ量を導出してもよい。
評価判定工程S14では、ヘッド調整制御部218はX方向の位置ずれ量及びθZ方向の位置ずれ量が許容範囲内であるか否かを、ヘッドモジュール20ごとに判定する。評価判定工程S14において、ヘッド調整制御部218が、全てのヘッドモジュール20について、X方向の位置ずれ量及びθZ方向の位置ずれ量が許容範囲内であると判定した場合はYes判定となる。Yes判定の場合、インクジェット印刷装置100はヘッド調整方法を終了させる。
一方、評価判定工程S14において、ヘッド調整制御部218が、X方向の位置ずれ量及びθZ方向の位置ずれ量が許容範囲外のヘッドモジュール20があると判定した場合はNo判定となり、調整設定工程S16へ進む。
調整設定工程S16では、ヘッド調整制御部218は位置調整を実施するヘッドモジュール20を特定し、調整対象のヘッドモジュール20ごとに、調整方向及び調整方向ごとの調整量を導出する。調整設定工程S16の後にX方向位置調整方向判定工程S18へ進む。X方向位置調整方向判定工程S18からの各工程は、調整対象のヘッドモジュール20ごとに実施される。
X方向位置調整方向判定工程S18では、ヘッド調整制御部218は調整対象の一つのヘッドモジュール20について、X方向の位置調整を実施するかを判定する。X方向位置調整方向判定工程S18において、X方向の位置調整を実施する場合はYes判定となり、X方向切替工程S20へ進む。一方、X方向位置調整方向判定工程S18において、X方向の位置調整を実施しない場合はNo判定となり、θZ方向位置調整方向判定工程S25へ進む。
X方向切替工程S20では、ヘッド調整制御部218は図9等に示す調整駆動部340を調整対象のヘッドモジュール20の位置へ移動させる。また、ヘッド調整制御部218は、調整駆動部340を調整操作部330へ連結させ、調整操作部330を操作して調整操作部330をX方向調整アクセス部302と連結させる。
ここでいう調整操作部330の操作は、第一実施形態に係る位置調整部80Aの場合は、調整操作部330のY方向へのスライド移動が適用される。また、調整操作部330の操作は、第二実施形態に係る位置調整部80Bの場合は、調整操作部330の回転操作が適用される。
なお、θZ方向切替工程S26についても同様である。X方向切替工程S20の後にX方向位置調整工程S22へ進む。実施形態に示すX方向切替工程S20は切替工程の一例に相当する。
X方向位置調整工程S22では、ヘッド調整制御部218は調整駆動部340を回転させて、調整対象のヘッドモジュール20をX方向へ移動させる。X方向位置調整工程S22の後にX方向位置評価工程S24へ進む。
なお、実施形態に示すX方向位置調整工程S22は第一調整工程の一例に相当する。X方向位置調整工程S22において調整駆動部340を回転させる工程は、第一調整工程における操作工程の一例に相当する。
X方向位置評価工程S24では、ヘッド調整制御部218は図9等に示すX方向位置調整用センサ91Aの出力信号に基づいて、調整対象のヘッドモジュール20のX方向の移動を評価する。X方向位置評価工程S24において、ヘッド調整制御部218が調整対象のヘッドモジュール20のX方向の移動量が不足していると判定した場合はNo判定となる。
No判定の場合は、X方向位置調整工程S22へ進み、X方向位置評価工程S24においてYes判定となるまで、X方向位置調整工程S22及びX方向位置評価工程S24の各工程を繰り返し実施する。
一方、X方向位置評価工程S24において、ヘッド調整制御部218が調整対象のヘッドモジュール20のX方向の移動が完了していると判定した場合はYes判定となる。Yes判定の場合は、θZ方向位置調整方向判定工程S25へ進む。
θZ方向位置調整方向判定工程S25では、ヘッド調整制御部218は調整対象の一つのヘッドモジュール20について、θZ方向の位置調整を実施するかを判定する。θZ方向位置調整方向判定工程S25において、θZ方向の位置調整を実施する場合はYes判定となり、θZ方向切替工程S26へ進む。一方、θZ方向位置調整方向判定工程S25において、θZ方向の位置調整を実施しない場合はNo判定となり、未調整ヘッドモジュール判定工程S32へ進む。
θZ方向切替工程S26では、ヘッド調整制御部218は、調整駆動部340を調整操作部330へ連結させ、調整操作部330を操作して調整操作部330をθZ方向調整アクセス部316と連結させる。θZ方向切替工程S26の後にθZ方向位置調整工程S28へ進む。なお、実施形態に示すθZ方向切替工程S26は切替工程の一例に相当する。
θZ方向位置調整工程S28では、ヘッド調整制御部218は調整駆動部340を回転させて、調整対象のヘッドモジュール20をθZ方向へ移動させる。θZ方向位置調整工程S28の後にθZ方向位置評価工程S30へ進む。
なお、実施形態に示すθZ方向位置調整工程S28は第二調整工程の一例に相当する。θZ方向位置調整工程S28において調整駆動部340を回転させる工程は、第二調整工程における操作工程の一例に相当する。
θZ方向位置評価工程S30では、ヘッド調整制御部218はθZ方向位置調整用センサ91Bの出力信号に基づいて、調整対象のヘッドモジュール20のθZ方向の移動を評価する。
θZ方向位置評価工程S30において、ヘッド調整制御部218が調整対象のヘッドモジュール20のθZ方向の移動量が不足していると判定した場合はNo判定となり、θZ方向位置調整工程S28へ進み、θZ方向位置評価工程S30においてYes判定となるまで、θZ方向位置調整工程S28及びθZ方向位置評価工程S30の各工程を繰り返し実施する。
一方、θZ方向位置評価工程S30において、ヘッド調整制御部218が調整対象のヘッドモジュール20のθZ方向の移動が完了していると判定した場合はYes判定となり、未調整ヘッドモジュール判定工程S32へ進む。
未調整ヘッドモジュール判定工程S32では、ヘッド調整制御部218は未調整のヘッドモジュールがあるか否かを判定する。未調整ヘッドモジュール判定工程S32において、ヘッド調整制御部218が未調整のヘッドモジュールがないと判定した場合はNo判定となり、印刷工程S10へ進む。その後、評価判定工程S14においてYes判定となるまで、印刷工程S10から未調整ヘッドモジュール判定工程S32までの各工程を繰り返し実施する。
一方、未調整ヘッドモジュール判定工程S32において、ヘッド調整制御部218が未調整のヘッドモジュールがあると判定した場合はYes判定となり、X方向位置調整方向判定工程S18へ進む。以降、未調整ヘッドモジュール判定工程S32においてNo判定となるまで、X方向位置調整方向判定工程S18から未調整ヘッドモジュール判定工程S32までの各工程を繰り返し実施する。
本実施形態では、調整対象のヘッドモジュール20の位置調整において、X方向の位置調整を優先する態様を例示したが、θZ方向の位置調整を優先してもよい。また、本実施形態では、一回の印刷画像の評価結果に基づいて、調整対象のヘッドモジュールを特定する態様を例示したが、ヘッドモジュールごとに印刷工程S10及び読取工程S12を実施してもよい。
[他の装置への適用例]
本実施形態では、複数のヘッドモジュールを備えるインクジェットヘッドにおけるヘッドモジュールの位置調整を例示したが、インクジェットヘッドがヘッドモジュールを一つのみ具備する態様にも、本実施形態に示すヘッド調整を適用し得る。
本実施形態では、インクジェット方式の印刷装置を例示したが、本実施形態に示すヘッド調整は、電子写真方式の記録ヘッドを備えた印刷装置への適用も可能である。
以上説明した本発明の実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜構成要件を変更、追加、削除することが可能である。本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有する者により、多くの変形が可能である。
10 インクジェットヘッド
10C インクジェットヘッド
10M インクジェットヘッド
10Y インクジェットヘッド
10K インクジェットヘッド
20 ヘッドモジュール
22 ノズル面
50 ベースフレーム
52 X方向位置検出用マグネット
53A Y基準位置接点
53B Y基準位置接点
54 θZ方向位置検出用マグネット
56 Z方向位置決めガイド
56A ガイドピン
60 本体部
62 ブラケット部
64 水平部
66 垂直部
70 Z方向基準ピン
71A Y方向基準ピン
71B Y方向基準ボール
71C Y方向基準ボール
80A 位置調整部
80B 位置調整部
81 第一位置調整部
82 第二位置調整部
91A X方向位置調整用センサ
91B θZ方向位置調整用センサ
92 位置決めピン
93 ガイド溝
100 インクジェット印刷装置
110 用紙搬送部
112 印刷ドラム
112A 回転軸
130 メンテナンス部
132 ヘッド移動機構
134 払拭部
134C 払拭装置
134M 払拭装置
134Y 払拭装置
134K 払拭装置
136 キャップ部
136C キャップ
136M キャップ
136Y キャップ
136K キャップ
138 水平移動機構
140 ガイドレール
142 ボールねじ
144 ナット
146 モータ
148 ヘッド支持フレーム
150 ヘッド調整部
151 ヘッド調整ユニット
151C ヘッド調整ユニット
151M ヘッド調整ユニット
151Y ヘッド調整ユニット
151K ヘッド調整ユニット
200 システムコントローラ
202 通信部
203 ホストコンピュータ
204 画像メモリ
210 搬送制御部
212 印刷制御部
214 ヘッド移動制御部
216 メンテナンス制御部
218 ヘッド調整制御部
230 操作部
232 表示部
234 パラメータ記憶部
236 プログラム格納部
239 磁気センサ
240 インラインセンサ
300 X方向調整用偏心ピン
300A 回転軸
302 X方向調整アクセス部
302A 回転軸
310 θZ方向調整用偏心ピン
310A 回転軸
312 方向変換部
312A 回転軸
314 θZ方向調整伝達部
314A 回転軸
316 θZ方向調整アクセス部
316A 回転軸
330 調整操作部
330A 回転軸
340 調整駆動部
342 軸
366 駆動切替部
366A 太陽歯車
366B 遊星歯車
366C 回転軸
370 板ばね
374 回転軸
382 プランジャ
384 板ばね
S10からS32 ヘッド調整方法の各工程

Claims (14)

  1. 一つ以上のヘッドモジュールを具備する印刷ヘッドと、
    第一方向における前記ヘッドモジュールの位置を調整する第一調整部と、
    前記第一方向と交差する第二方向における前記ヘッドモジュールの位置を調整する第二調整部と、
    前記第一調整部を用いて前記ヘッドモジュールの前記第一方向における位置を調整する際及び前記第二調整部を用いて前記ヘッドモジュールの前記第二方向における位置を調整する際に回転させる操作部と、
    前記操作部と連結される切替部であって、前記第一調整部との連結と前記第二調整部との連結とを選択的に切り替える切替部と、
    を備えた印刷装置。
  2. 前記切替部は、前記操作部をスライド移動させるスライド移動部を備え、
    前記切替部は、前記操作部のスライド移動方向の位置に応じて、前記操作部と前記第一調整部とを連結させるか、又は前記操作部と前記第二調整部とを連結させるかを選択的に切り替える請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記切替部は、前記操作部と連結される回転移動部であり、前記操作部の回転に応じて揺動し、前記操作部を第一回転方向へ回転させた場合に前記第一調整部と連結され、前記操作部を第二回転方向へ回転させた場合に前記第二調整部と連結される回転移動部を備え、
    前記切替部は、前記操作部の回転に応じて、前記操作部と前記第一調整部とを連結させるか、又は前記操作部と前記第二調整部とを連結させるかを選択的に切り替える請求項1に記載の印刷装置。
  4. 前記第一調整部は、前記操作部の回転面に平行な方向であり、前記第一方向と直交する方向の回転軸を有する第一偏心カムを備えた請求項1から3のいずれか一項に記載の印刷装置。
  5. 前記第一調整部は、
    前記第一偏心カムを前記ヘッドモジュールへ付勢させる第一カム付勢部と、
    前記ヘッドモジュールを前記第一方向における前記ヘッドモジュールの基準位置に配置される第一基準位置部材に付勢させる第一基準位置付勢部と、
    を備え、
    前記操作部の回転に応じて前記第一偏心カムが回転し、前記第一偏心カムの回転に応じて前記ヘッドモジュールを第一方向について往復移動させる請求項4に記載の印刷装置。
  6. 前記第二調整部は、前記操作部の回転軸に直交する方向であり、前記第二方向と直交する方向の回転軸を有する第二偏心カムを備えた請求項1から5のいずれか一項に記載の印刷装置。
  7. 前記第二調整部は、前記操作部の回転面に平行な方向の面における回転を、前記第一方向及び前記第二方向に平行な面における回転へ変換する変換部を備えた請求項6に記載の印刷装置。
  8. 前記第二調整部は、
    前記第二偏心カムを前記ヘッドモジュールへ付勢させる第二カム付勢部と、
    前記ヘッドモジュールを前記第二方向における前記ヘッドモジュールの基準位置に配置される第二基準位置部材に付勢させる第二基準位置付勢部と、
    を備え、
    前記操作部の回転に応じて前記第二偏心カムを回転させ、前記第二偏心カムの回転に応じて前記ヘッドモジュールを第二方向について往復移動させる請求項6又は7に記載の印刷装置。
  9. 前記ヘッドモジュールを支持するヘッドモジュール支持部と、
    前記ヘッドモジュール支持部に配置され、前記ヘッドモジュールの位置を検出するセンサと、
    を備えた請求項1から8のいずれか一項に記載の印刷装置。
  10. 前記センサは、
    前記第一方向における前記ヘッドモジュールの位置を検出する第一センサと、
    前記第二方向における前記ヘッドモジュールの位置を検出する第二センサと、
    を備えた請求項9に記載の印刷装置。
  11. 前記操作部と連結し、前記操作部を操作して前記ヘッドモジュールの位置を調整する調整駆動部と、
    前記センサから出力される出力信号に基づいて特定される前記ヘッドモジュールの位置の情報を用いて、前記調整駆動部の動作を制御する調整駆動制御部と、
    を備えた請求項10に記載の印刷装置。
  12. 前記調整駆動制御部は、前記印刷ヘッドを用いた印刷画像に基づき、前記調整駆動部の動作を制御する請求項11に記載の印刷装置。
  13. 前記ヘッドモジュールと前記調整駆動部とを相対移動させる調整移動部を備えた請求項11又は12に記載の印刷装置。
  14. 一つ以上のヘッドモジュールを具備する印刷ヘッドのヘッド調整方法であって、
    第一方向における前記ヘッドモジュールの位置を調整する第一調整工程と、
    前記第一方向と交差する第二方向における前記ヘッドモジュールの位置を調整する第二調整工程と、
    前記第一調整工程において前記ヘッドモジュールの前記第一方向における位置を調整する際及び前記第二調整工程において前記ヘッドモジュールの前記第二方向における位置を調整する際に操作部を回転させる操作工程と、
    前記操作工程において、前記第一調整工程と前記第二調整工程とを選択的に切り替える切替工程と、
    を含むヘッド調整方法。
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