JP2021012775A - 光照射器 - Google Patents

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公二 松峯
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賢志 石田
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重蔵 小関
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Abstract

【課題】光照射器における待機状態のランプを省電力化する。【解決手段】光照射器の一態様は、連続あるいは断続で線状に続いた発光箇所を有する光源と、上記光源を囲み、当該光源から発せられた光の出射口が設けられ、当該出射口側から当該光源側へと冷却風が内部を流れる筐体と、上記筐体内で上記発光箇所に沿って延び当該発光箇所を間に挟んだミラー対とを備え、上記ミラー対が、互いに開いた開位置と、互いに閉じた閉位置とに移動し、上記開位置では上記光を上記出射口へと反射するとともに当該ミラー対の間を上記光源側から当該ミラー対側へと上記冷却風を流し、上記閉位置では、上記光を上記光源と上記出射口との間で遮るとともに当該光源を冷却する上記冷却風を止める。【選択図】 図6

Description

本発明は、光照射器に関する。
紫外線を含む光を放射する光源を内蔵した光照射器から紫外線を含む光を照射し、被処理物に塗布された、保護膜、配向膜、接着剤、塗料、インキ、レジスト等を硬化、乾燥、溶融、軟化、配向等させることが、各分野で幅広く行なわれている。
紫外線を含む光を放射する光源としては、上記のような処理の時間短縮のため、出力が大きい棒状のランプ、例えば高圧水銀ランプや各種の金属が封入されたメタルハライドランプなどが使用される。なお、近年は、LEDが複数、一方向に並べられて線状の光源となった装置もある。
以下では、線状の光源として棒状ランプが使用された光照射器を例にして説明する。
通常、棒状のランプを内蔵する光照射器の光出射口側には、シャッタ装置が設けられている。シャッタ装置は、棒状ランプの長手方向と同等か、それ以上の長さのシャッタ翼を有し、ランプは常時点灯され、光が被処理物に照射されないときにはシャッタ翼が閉じ、照射する時にはシャッタ翼が開く。
シャッタ装置については、従来から種々の構造が提案されている。例えば、シャッタ翼の内側に反射ミラーが取りつけられてシャッタ翼がランプの周りを移動し、シャッタ翼が閉じた場合はランプからの光を遮光し、シャッタ翼が開いた場合はランプからの光を被処理物の方向に反射する、シャッタとミラーとを兼ねるシャッタミラーが提案されている。
シャッタミラーは、シャッタとミラーとが別々に設けられる必要がなく、部品点数が低減されてコストも低減されるとともに、光照射器の小型化が図られるという利点がある。
上記のようなシャッタミラーが適用された光照射器の一例として、例えば特許文献1には、ミラーとして、赤外線を透過し、紫外線を反射するミラーが使用された光照射器が開示されている。この特許文献1の光照射器では、ミラーと該ミラーを保持するミラー保持枠との間に通風路が設けられている。この通風路に冷却風が流れることで、ミラーとミラー保持枠が効率よく冷却される。
特許第2668832号
シャッタミラーを備えた光照射器において、シャッタミラーが閉じるのは、被処理物への光照射が終り、次の被処理物を待っている待機状態(スタンバイ状態)であるので、省電力のためと、シャッタミラーの過熱を防ぐために、照射時に比べてランプの電力が半分程度に低下されて点灯されることが一般的である。
省電力という点では、待機状態でランプが消灯されるのが一番良いが、上述した高圧水銀ランプやメタルハライドランプは、いったん消灯されると、再点灯後、発光が安定するまでに数分の時間がかかることが一般的なので待ち時間が生じ効率的ではない。低い電力であってもランプが点灯されていれば、照射時には電力の上昇により短時間で発光が安定する。
シャッタミラーが閉じた待機状態では、省電力のためにランプの電力が低下すると、その分ランプの温度が低くなるので、それに応じてランプの冷却風量も低減される必要がある。冷却風量が多いとランプ温度が低下し過ぎて、ランプに封入されている水銀や金属が蒸発しなくなって発光が不安定になり、場合によってはランプが消灯してしまうからである。これを過冷却によるランプ不点灯という。
一方、ランプが点灯している限りランプは発熱するし、ランプから放射される光のエネルギーと、ランプからの輻射熱により、シャッタミラー(即ちミラーとミラー保持枠)の温度は上昇する。このため、従来の光照射器においては、シャッタミラーが閉じた待機状態でも、シャッタミラーおよびランプに対して冷却風が流れる構造となっている。このような冷却風は待機状態におけるランプの省電力化を妨げており、ランプの電力が低いとランプが過冷却による不点灯を起こしてしまう。
そこで、本発明は、光照射器における待機状態のランプの省電力化を課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る光照射器の一態様は、連続あるいは断続で線状に続いた発光箇所を有する光源と、上記光源を囲み、当該光源から発せられた光の出射口が設けられ、当該出射口側から当該光源側へと冷却風が内部を流れる筐体と、上記筐体内で上記発光箇所に沿って延び当該発光箇所を間に挟んだミラー対とを備え、上記ミラー対が、互いに開いた開位置と、互いに閉じた閉位置とに移動し、上記開位置では上記光を上記出射口へと反射するとともに当該ミラー対の間を上記光源側から当該ミラー対側へと上記冷却風を流し、上記閉位置では、上記光を上記光源と上記出射口との間で遮るとともに当該光源を冷却する上記冷却風を止める。
このような光照射器によれば、閉位置に在る場合に光源への冷却風をミラー対が止めるので、過冷却による不点灯が回避されて光源の電力抑制が可能となる。このように冷却風の流れを止めることは、本発明の技術分野における常識を覆すものである。本発明の発明者らは、鋭意検討を重ねた結果として、冷却風を止めても光源の過熱抑制が可能であることを見いだした。
上記光照射器において、上記ミラー対が、上記開位置では、上記ミラー対の相互間に、上記冷却風の風速を上げる隘路を形成することが望ましい。隘路で冷却風の風速が上がることで光源の冷却能力が向上する。
また、上記光照射器は、上記光源に対して上記出射口側とは逆側に位置して上記冷却風を遮る遮風体をさらに備え、上記ミラー対は、上記閉位置では、上記遮風体と接触し、当該光源を取り囲んだ閉空間を形成することも望ましい。閉空間が形成されることで冷却風の流れが確実に止められる。
更に、上記遮風体は、上記逆側に静的に位置した板状の遮風板であってもよい。簡素な構造で冷却風の制御が可能となる。
上記光照射器において、上記ミラー対は、上記発光箇所に沿って延びる各回転軸の周りを前記ミラー対の各々が回転することで上記開位置と上記閉位置とに移動してもよい。簡素な構造で開位置と閉位置との移動が可能となる。
上記光照射器において、上記ミラー対の各々が、上記光を反射するミラー板と、当該ミラー板を保持する保持体と、当該ミラー板と当該保持体との間に設けられ上記冷却風が通る通風路とを備え、上記通風路の入口および出口が、上記閉位置でも、上記冷却風の流れる箇所に設けられていることが望ましい。閉位置でもミラー本体の効率的な冷却が実現される。
ここで、上記光源は、紫外線を含んだ光を発するものであり、上記ミラー板は、紫外線を反射すると共に赤外線を透過するものであってもよい。紫外線が出射光として用いられて被処理物の過熱が防がれると共に、赤外線によって加熱される保持体は冷却風によって効率的に冷却される。
また、上記ミラー対の各々は、上記発光箇所に沿って並んだ複数の上記ミラー板を備え、上記保持体は、上記発光箇所に沿って延び、上記複数のミラー板を保持してもよい。複数のミラー板が備えられることにより、ミラーの熱膨張の影響が緩和される。また、ミラー対の一部に汚損や破損が生じた場合に複数のミラー板の一部の交換で済み、交換費用が抑制される。
本発明の光照射器によれば、待機状態におけるランプの省電力化が図られる。
図1は、本発明の光照射器の一実施形態を備えた光照射装置を示す概略構成図である。 図2は、図1の奥側から見た灯具の外観を示す斜視図である。 図3は、図1の下側から見た灯具の外観を示す図である 図4は、灯具の長手方向に直交する方向の断面図である。 図5は、照射状態における冷却風の流れを示す図である。 図6は、待機状態の灯具を示す断面図である。 図7は、待機状態における冷却風の流れを示す図である。 図8は、照射状態と待機状態とにおける温度等の制御例を示している。 図9は、第2実施形態における灯具の断面図である。 図10は、第3実施形態における灯具の断面図であり、照射状態の灯具を示している。 図11は、第3実施形態における灯具の断面図であり、待機状態の灯具を示している。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の光照射器の一実施形態を備えた光照射装置100を示す概略構成図である。図2は、図1の奥側から見た灯具30の外観を示す図であり、図3は、図1の下側から見た灯具30の外観を示す図である。
光照射装置100は、光源部10と、ワークWを搬送する搬送部20とを備える。ここで、ワークWは被処理物の一例であって、例えば保護膜が形成された矩形状の基板である。光照射装置100は、例えば紫外線を含んだ照射光を光源部10から照射しながら搬送部20によってワークWを直線移動させ、ワークWの保護膜に上記照射光を照射して硬化処理を行う。
なお、本発明の光照射器は、例えば配向膜、接着剤、塗料、インキ、レジスト等が塗布された被処理物に光を照射するものであってもよく、それらを光照射によって、例えば乾燥、溶融、軟化、配向等させるものであってもよい。また、本発明の光照射器は、停止した被処理物に照射光を照射するものであってもよい。
光源部10は、一例として2つの灯具30を備えており、各灯具30は、線状の光源であるランプ11と、ランプ11の光を反射するシャッタミラー12とを内部に備える。また、各灯具30は、ランプ11およびシャッタミラー12を内部に収容したランプハウス14を備える。ランプハウス14は例えば底面に、ランプ11からの放射光およびシャッタミラー12による反射光が通過する光出射口13を有する。各灯具30が本発明の光照射器の第1実施形態に相当する。
各灯具30は、例えば、ワークWの搬送方向に直交する方向にランプ11の長手方向を一致させた状態で設置されている。本明細書では、ワークWの搬送方向をX方向、X方向に直交する水平方向をY方向、鉛直方向をZ方向とする。
各灯具30は、エアーシリンダを内蔵してZ方向に伸縮自在な支持柱35によって支持されており、例えばメンテナンスの際に、支持柱35の伸縮によって各灯具30は上下移動する。
なお、図1の実施形態では、灯具30が2灯備えられているが、本発明の光照射器は光照射装置に1灯だけ備えられてもよく、あるいは3灯以上備えられてもよい。灯具30の数は、被処理物の処理に必要な光量やタクトタイム等に応じて決定される。
本実施形態ではランプ11として長尺状のいわゆるロングアーク放電ランプが採用されている。そして、そのランプ11の発光部が、ワークWの搬送方向に直交する方向の幅に対応する長さを有する。このランプ11は、更に具体的には、高圧水銀ランプや水銀に他の金属を加えたメタルハライドランプ等の放電ランプであり、封入発光種に応じて波長200nm〜400nmの紫外光を放射する。
ランプ11は本発明にいう光源の一例に相当する。光源としては、長さの短い複数の放電ランプが長さ方向に並べられたものが採用されてもよく、例えば球状の複数のランプが一方向に並べられたものが採用されてもよく、あるいは、LEDやレーザ素子などの発光素子が複数線状に連なったものが採用されてもよい。
シャッタミラー12は、ランプ11からの放射光を光出射口13側に反射するものであり、反射面の断面が楕円状または放物線状となっている。図3に示すように、シャッタミラー12は、長手方向がランプ11の長手方向と一致するように配置されている。シャッタミラー12は本発明にいうミラー対の一例に相当し、シャッタミラー12は一対の可動翼12Aからなる。また、シャッタミラー12は、長手方向に並んだ複数枚のミラー板12Bを備えている。ミラー板12Bが複数枚に分かれていることにより、熱膨張の影響が緩和される。また、ミラー板12Bに汚損や破損が生じた場合にも、汚損や破損が生じたミラー板だけを交換すればよいのでコストが抑えられ、交換作業も容易である。
ランプハウス14は、ランプ11およびシャッタミラー12を間に挟んで光出射口13とは反対側に、冷却風を引き込むための風洞19を有する。冷却風は、光出射口13からランプハウス14内へと流入し、ランプ11およびシャッタミラー12を冷却して風洞19へと引き込まれる。ランプハウス14は、本発明にいう筐体の一例に相当する。図2に示すように、灯具30のランプハウス14の一端には、風洞19内の空気を排出する排気ファン15と、シャッタミラー12の可動翼12Aを駆動する駆動機16が取り付けられている。
図1に示すように、搬送部20は、ワークWが載置されるステージ21と、ステージ21をX方向に移動するためのX方向駆動機構22を備える。ステージ21は、例えば真空吸着等の方法によりワークWを保持可能な例えば平板状のステージである。
X方向駆動機構22は例えばリニアモータ駆動機構である。X方向駆動機構22はステージ21を、搬送軸であるガイド22Aに沿ってX方向に往復移動させる。なお、X方向駆動機構22の構成は、リニアモータ駆動機構に限定されるものではなく、ステージ21をX方向に移動可能な構成であれば任意の構成が採用され得る。例えば、X方向駆動機構22としては、ボールねじが用いられた機構も採用され得る。
ステージ21の移動経路は、光源部10に対して例えば真下を通るように設計されている。搬送部20はワークWを、光源部10による光の照射領域に搬送し、且つその照射領域を通過させる。また、搬送部20は、ワークWが照射領域を完全に通過した後、当該ワークWを折り返し、再び当該照射領域を通過させてもよい。
図1の実施形態では、灯具30が下方のワークWに向けて光を照射するが、本発明の光照射器は、上方の被処理物や側方の被処理物などに向けて光を照射するものでもよい。
次に、灯具30の詳細な内部構成について説明する。
図4は、灯具30の長手方向に直交する方向の断面図である。
灯具30のランプハウス14は、上述したように風洞19を備えており、ランプハウス14には、風洞19とは反対側に光出射口13が設けられている。
ランプハウス14内には、ランプ11とシャッタミラー12が備えられているほかに、シャッタミラー12と風洞19との間に制風板17も備えられている。制風板17は、シャッタミラー12と風洞19との間を遮る方向に広がっていて、シャッタミラー12の長手方向(図4の紙面に垂直な方向)に沿って、シャッタミラー12と同様の長さで延びている。また、制風板17の縁には、シャッタミラー12側に突き出したリブ17Aが設けられている。リブ17Aは、制風板17の長手方向の全長に亘って形成されている。なお、ここでは制風板17として薄い板形状のものが示されているが、制風板17は厚いブロック形状のものでもよい。
上述した様に、シャッタミラー12は一対の可動翼12Aからなる。可動翼12Aは、ランプ11の長手方向に対する直交方向でランプ11の両側に設けられている。また、各可動翼12Aは、ミラー板12Bと保持枠12Cとを備え、ミラー板12Bと保持枠12Cとの間には通風路12Dが形成されている。
ミラー板12Bは、例えば耐熱ガラス製の基板の表面に無機蒸着膜が形成されたものであり、ランプ11から放射された光のうち、例えば紫外線を反射して赤外線を透過する。このようなミラー板12Bの反射・透過性能により、ワークWの処理に不要な赤外線が照射光から除かれると共にワークWの不要な加熱も回避される。
保持枠12Cは例えばアルミ製で、ミラー板12Bを保持している。保持枠12Cの、ミラー板12Bに対向する側は、ミラー板12Bから透過してきた赤外線の反射を低減させるように、例えば無電界ニッケルメッキで表面が黒く処理されることが望ましく、あるいは、表面がブラスト加工などによって粗面化されることも望ましい。
通風路12Dは、後述するように冷却風が通るものであり、可動翼12Aの光出射口13側(以下、この「側」を「可動翼12Aの先端側」と称する場合がある。)に冷却風の流入口12Eを有する。また、通風路12Dは、可動翼12Aの光出射口13とは逆側(以下、この「側」を「可動翼12Aの後端側」と称する場合がある。)に冷却風の流出口12Fを有する。流入口12Eの脇には、冷却風を流入口12Eへと導く導風板12Gが設けられている。
なお、導風板12Gは、シャッタミラー12が、後述する閉位置にあるときに、ランプ11からの光が、流入口12Eから光出射口13の方向に漏れることを防ぐ遮光板としても作用する。
図4に示す状態では、シャッタミラー12は、ランプ11を間に挟んで光出射口13とは反対側に位置する。図4に示す状態が、灯具30から光が照射される照射状態であり、この状態でのシャッタミラー12の位置を開位置と称する。
シャッタミラー12が開位置に在る照射状態では、光出射口13側から風洞19側へと向かう冷却風によってランプ11とシャッタミラー12が冷却される。
図5は、照射状態における冷却風の流れを示す図である。図5の説明に際しては図4も併せて参照する。
照射状態における冷却風の流れは、大きく分けて2つの流れになっている。
流れの1つは、シャッタミラー12のミラー板12Bの表側とランプ11を冷却する。即ち、図5の矢印で示されるように、光出射口13からランプハウス14内へと流れ込んだ冷却風が、ランプ11およびシャッタミラー12に向かい、一部はミラー板12Bの表面に沿って流れ、一部はランプ11に沿って流れる。そして、ランプ11とシャッタミラー12を冷却した冷却風は、シャッタミラー12の可動翼12Aの後端側同士で形成された隘路18Aを抜ける。開位置に在るシャッタミラー12の可動翼12Aの後端側は制風板17から離れていて、シャッタミラー12と制風板17との間には排風路18Bが形成されている。可動翼12Aの間の隘路を抜けた冷却風は、シャッタミラー12と制風板17との間の排風路を通り、制風板17の両側を迂回して風洞19内へと引き込まれる。
可動翼12Aの後端側の隘路では冷却風の速度が増すので、ランプ11周辺の空気を吸い込むように冷却風が流れてランプ11の冷却能力が高まる。
冷却風の流れのもう1つは、シャッタミラー12のミラー板12Bの裏側を冷却する。即ち、可動翼12Aの先端側に設けられた流入口12Eから通風路12Dへと冷却風が流れ込み、通風路12Dを通過する冷却風によってミラー板12Bの裏側が冷却される。そして、可動翼12Aの後端側に設けられた流出口12Fから冷却風が流れ出て風洞19内へと引き込まれる。
照射状態では冷却風のこのような2つの流れによってシャッタミラー12のミラー板12Bが表裏両面から冷却されるので、高い冷却能力が得られる。また、ランプ11に対する冷却も行われ、安定した照射光が得られる。
次に、図4,図5に示す照射状態からシャッタミラー12の可動翼12Aが移動して待機状態になった場合について説明する。
図6は、待機状態の灯具30を示す断面図である。
シャッタミラー12の各可動翼12Aは、上述した駆動機16の駆動力によって各々の回転中心軸Cの周りを回転し、可動翼12Aの先端側同士が互いに接近する。各可動翼12Aの移動は、リンク機構や案内レールなどによる回転移動以外の移動であってもよいが、可動翼12Aの移動が回転移動であると、駆動機16の駆動が回転軸による単純な回転駆動でよいので好ましい。
図6に示す状態が、灯具30からの照射光が止められた待機状態であり、この状態でのシャッタミラー12の位置を閉位置と称する。可動翼12A同士は、図示のとおり先端側において、わずかな隙間を空けて近接している。この隙間は、可動翼12Aが回動して閉位置に来るとき両者が衝突しないようにするためのものである。そのため、可動翼12Aの先端には、互いに嵌まり合う凹凸が形成されており、可動翼12A同士が接触していなかったとしても、その間からランプ11の光が漏れることが防がれている。つまり、待機状態でのシャッタミラー12は遮光シャッタとして機能する。なお、可動翼12A同士は、先端側で互いに接触していてもかまわない。
シャッタミラー12が閉位置に移動すると、各可動翼12Aの後端側は、制風板17の両縁に形成された各リブ17Aに、引っ掛かるように接触する。この結果、制風板17と可動翼12Aによってランプ11が取り囲まれて閉空間が形成される。この制風板17が、本発明にいう遮風板の一例に相当する。制風板17は、風洞19側への光の漏れを防ぐ役割も果たしている。通風路12Dの流入口12Eおよび流出口12Fはいずれも、上記閉空間の外に開口している。
なお、制風板17は、ばねなどの弾性体により可動翼12Aの方向に押し付けられるように支持されてもよい。そのように可動翼12Aが押し付けられる場合には、制風板17の各リブ17Aと各可動翼12Aの後端側とは確実に接触する。
図7は、待機状態における冷却風の流れを示す図である。図7の説明に際しては図6も併せて参照する。
上述したようにシャッタミラー12の可動翼12A同士が先端側で近接しているか接触しているため、待機状態ではランプ11に対する冷却風の流れが止められる。また、制風板17と可動翼12Aによって閉空間が形成されることで、ランプ11周辺の空気の出口が無くなり、ランプ11に対する冷却風の流れはより完全に止められる。
なお、ランプ11の長手方向の両端部は、発光領域ではないため、シャッタミラー12の可動翼12Aに覆われていない。そのため、実際には、この可動翼12Aに覆われていない部分から、ランプハウス14内を流れる風のごく一部が、ランプ11に向かって流れることも考えられる。しかし、そのような風は、あったとしても風量としてはわずかなものであり、ランプ11を実質的に冷却するものではないため、ここではランプ11に対する冷却風とは呼ばない。
ランプ11に対する冷却風の流れが止まるとランプ11の温度は上がりやすいが、ランプ11の電力が低減されることで過熱が防がれている。また、冷却風の流れが止まっているため、過冷却による不点灯状態は発生せず、一層の電力低減が可能となり、待機時における装置の省電力化が図られる。
そして、閉空間が形成された待機状態における冷却風の流れは、閉空間の外側のみでの流れとなる。即ち、光出射口13からランプハウス14内へと流れ込んだ冷却風は、一部が流入口12Eから通風路12Dへと流れ込み、通風路12Dを通過してミラー板12Bを裏側から冷却する。また、冷却風の他の一部は、保持枠12Cの外側を流れ、保持枠12C全体を冷却する。このように待機状態では、冷却風がもっぱらシャッタミラー12を冷却し、ミラー板12Bと保持枠12Cが効率よく冷却される。
ミラー板12Bの表側は閉空間に向いているため、ミラー板12Bは表側からは冷却されないが、ランプ11の電力が抑制されていることと、裏側から効率よく冷却されることとにより、ミラー板12Bの温度は適切な温度に保たれる。
図8は、照射状態と待機状態とにおける温度等の制御例を示す図である。
図8の表には、シャッタミラー12が開位置に在る照射状態(シャッタ開)と、シャッタミラー12が閉位置に在る待機状態(シャッタ閉)とのそれぞれについて、ランプ11の電力と、冷却風の風量と、ランプ11の温度とミラー板12Bの温度が記載されている。ここで、ランプ11の温度とミラー板12Bの温度は、ランプ11表面の光出射口13側に位置するP点(図7参照)と、ミラー板12B表面の光出射口13側に位置するQ点(図7参照)での測定温度である。なお、P点およびQ点のいずれも、長手方向の中央付近に位置している。
図8に示す例では、ランプ11は定格電力8kWのものであり、照射状態では、ランプ11の電力が例えば定格の8.0kWに設定される。また、照射状態における冷却風の風量は例えば9.0m/分に設定される。
ランプの温度は、ランプの内部に封入されている金属が気化して正常に点灯する550°Cから900°Cまでの温度範囲に維持される必要がある。900°C以下である理由は、それ以上になると、ランプの石英が一部の封入物と反応するため、また石英中から水分等の不純物ガスが放出されるためである。また、ミラーは表面の蒸着膜が変質しない400°C以下に維持される必要がある。
照射状態では上記の電力と風量により、ランプ11の温度は725°C、ミラー板12Bの温度は257°Cとなって、いずれも正常な温度に保たれた。
一方、待機状態では、ランプ11の電力は3.2kWとなり、照射状態の4割まで電力が低減される。従来は待機状態でも5割程度を超す電力がランプ11に供給されるので、本実施形態では従来よりも省電力化が図られることが分かる。また、冷却風の風量も例えば4.0m/分という低めの風量に抑えられ、この点でも省電力化が図られる。
待機状態におけるこのような電力の風量により、ランプ11の温度は765°C、ミラー板12Bの温度は146°Cとなった。これらの温度は上記の正常な温度範囲にあり、ランプ11への冷却風の流れが止められてもランプ11とミラー板12Bの適切な温度制御が可能であることが分かった。
次に、本発明の光照射器の第2実施形態について説明する。この第2実施形態は、上記説明した第1実施形態に対して一部の構造が異なっているものであるため、以下では、第1実施形態との相違点に着目して説明し、重複説明は省略する。
図9は、第2実施形態における灯具30の断面図である。
図9に示す第2実施形態では、制風板17が、2つの可動板17Bに分割されている。待機状態の場合には、第2実施形態でも制風板17が図6と同様の位置に在り、シャッタミラー12とともに閉空間を形成する。一方、照射状態の場合には、制風板17の可動板17Bが互いに分かれ、可動板17Bの間に冷却風の通路が形成される。この結果、ランプ11側からシャッタミラー12の可動翼12A相互間を抜けて風洞19に至る冷却風の流れが円滑化し、ランプ11の冷却効率が向上する。なお、可動板17Bの移動は、シャッタミラー12の可動翼12Aと同様に、回転中心の周りの回転移動であってもよいし、あるいは、リンク機構や案内レールによる移動であってもよい。このように可動板17Bに分割された制風板17は、本発明にいう遮風体の一例に相当する。
次に、本発明の光照射器の第3実施形態について説明する。第3実施形態も、上記説明した第1実施形態に対して一部の構造が異なっているものであるため、以下では、第1実施形態との相違点に着目して説明し、重複説明は省略する。
図10および図11は、第3実施形態における灯具30の断面図であり、図10には照射状態が示され、図11には待機状態が示されている。
第3実施形態では、制風板17に替えて、ランプハウス14の一部として制風リブ14Aが設けられている。この制風リブ14Aは、本発明にいう遮風体の一例に相当する。
照射状態では、可動翼12Aの後端側は制風リブ14Aから離れ、シャッタミラー12と制風リブ14Aとの間に排風路が形成される。一方、待機状態では、可動翼12Aの後端側が制風リブ14Aと接触し、可動翼12Aと筐体14によって、ランプ11を取り囲む閉空間が形成される。
このような第3実施形態でも、第1実施形態と同様な冷却風の流れが実現し、待機状態における省電力が図られる。
100…光照射装置、W…ワーク、10…光源部、20…搬送部、21…ステージ、30…灯具、11…ランプ、12…シャッタミラー、12A…可動翼、12B…ミラー板、12C…保持枠、12D…通風路、12E…流入口、12F…流出口、12G…導風板、13…光出射口、14…ランプハウス、14A…制風リブ、16…駆動機、17…制風板、17A…リブ、17B…可動板、19…風洞

Claims (8)

  1. 連続あるいは断続で線状に続いた発光箇所を有する光源と、
    前記光源を囲み、当該光源から発せられた光の出射口が設けられ、当該出射口側から当該光源側へと冷却風が内部を流れる筐体と、
    前記筐体内で前記発光箇所に沿って延び前記光源を間に挟んだミラー対と、を備え、
    前記ミラー対は、互いに開いた開位置と、互いに閉じた閉位置とに移動し、前記開位置では前記光を前記出射口へと反射するとともに当該ミラー対の間を前記光源側から当該ミラー対側へと前記冷却風を流し、前記閉位置では、前記光を前記光源と前記出射口との間で遮るとともに当該光源を冷却する前記冷却風を止めることを特徴とする光照射器。
  2. 前記ミラー対が、前記開位置では、前記ミラー対の相互間に、前記冷却風の風速を上げる隘路を形成することを特徴とする請求項1に記載の光照射器。
  3. 前記光照射器は、前記光源に対して前記出射口側とは逆側に位置して前記冷却風を遮る遮風体をさらに備え、
    前記ミラー対は、前記閉位置では、前記遮風体と接触し、当該光源を取り囲んだ閉空間を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の光照射器。
  4. 前記遮風体は、前記逆側に静的に位置した板状の遮風板であることを特徴とする請求項3に記載の光照射器。
  5. 前記ミラー対は、前記発光箇所に沿って延びる各回転軸の周りを前記ミラー対の各々が回転することで前記開位置と前記閉位置とに移動することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光照射器。
  6. 前記ミラー対の各々が、前記光を反射するミラー板と、当該ミラー板を保持する保持体と、当該ミラー板と当該保持体との間に設けられ前記冷却風が通る通風路とを備え、
    前記通風路の入口および出口が、前記閉位置でも、前記冷却風の流れる箇所に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光照射器。
  7. 前記光源は、紫外線を含んだ光を発するものであり、
    前記ミラー板は、紫外線を反射すると共に赤外線を透過するものであることを特徴とする請求項6に記載の光照射器。
  8. 前記ミラー対の各々は、前記発光箇所に沿って並んだ複数の前記ミラー板を備え、
    前記保持体は、前記発光箇所に沿って延び、前記複数のミラー板を保持することを特徴とする請求項6または7に記載の光照射器。
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