JP2021011954A - 酸素比制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】混合気の酸素比が所定の値となるように流量調整弁の開度を調整する際に、混合気の酸素比が所定の値から大きく乱れるのを抑制できる酸素比制御システムを提供する。【解決手段】ガス流量調整弁5を有した燃料ガス供給手段2や、燃焼用空気流量調整弁13を有した燃焼用空気供給手段10、制御装置25などを備えており、制御装置25は、燃料ガス及び燃焼用空気のそれぞれ実流量が設定ガス流量及び設定空気流量に到達しているか否かを判断しながら、各流量調整弁5,13の開度が目標開度となるまで動作させる調整弁制御部28を備え、対応する一群の設定ガス流量及び設定空気流量が、各流量調整弁5,13の開度が目標開度に到達するまでの間の確認タイミングにおける、酸素比が所定の値となる燃料ガス及び燃焼用空気の流量として設定される。【選択図】図1

Description

混合気を燃焼する燃焼機器に付設され、混合気の酸素比を制御する酸素比制御システムに関する。
従来から、混合気を燃焼するバーナなどの燃焼機器に供給される混合気の酸素比を調整する種々の方法が提案されており、その一つとして、燃焼機器に供給する燃料ガスや燃焼用空気、酸素などの供給流量を流量調整弁によって調整する方法がある。
例えば、特許文献1には、バーナに供給される燃料ガスの流量を調整可能な燃料流量調整弁及び酸素含有ガスの流量を調整可能な空気流量調整弁を備えた複合管状火炎バーナが開示されており、当該複合管状火炎バーナにおいては、燃料流量調整弁及び空気流量調整弁の開度を適宜選択して調整することで各ガスの流量を変化させ、混合気中に含まれる酸素比を調整できるようになっている。
特開2014−1910号公報
ところが、燃焼機器に供給される気体の供給流量を流量調整弁によって調整する場合、流量調整弁ごとに流量特性(開度に応じた流量)が異なったり、流量調整弁ごとに目標開度に到達するまでに要する時間が異なったりすることが要因となって、以下のような問題が生じる。
例えば、ある2つのガス種からなる混合気の酸素比が所定の値となるような2つの流量調整弁の目標開度が大きく異なる場合、これら2つの流量調整弁をそれぞれ目標開度まで同じように開動作させると、一方の流量調整弁が目標開度に達し、他方の流量調整弁が目標開度に達していないという状態になり得る。この場合、一方の気体は所定の流量で供給された状態であるにもかかわらず、他方の気体は未だ所定の流量で供給されていない状態となる。そのため、他方の流量調整弁が目標開度に達するまでの間は、一方の気体が過剰に供給された状態となって混合気の酸素比が所定の値から大きく乱れることになり、更に、流量調整弁ごとの流量特性に違いがある場合には、酸素比が所定の値からより一層大きく乱れる場合もある。このような問題は、燃焼用空気に加えて酸素を供給する酸素富化を行う場合にも同様に起こり得る。
また、上記のように流量調整弁ごとの流量特性に違いがあると、各流量調整弁を目標開度まで動作させている最中にいずれかの気体が過剰に供給された状態となって、過渡的に混合気の酸素比の乱れが発生するという問題もある。
したがって、例えば、燃焼機器を利用して加熱炉内を昇温する場合、混合気の酸素比が所定の値となるように複数のガスを供給しているにもかかわらず、昇温中に酸素比が所定の値から大きく乱れることになり、その結果、炉内温度の変化による処理物への悪影響や設備自体の劣化速度が速まるといった問題が生じる。
本発明は以上の実情に鑑みなされたものであり、混合気の酸素比が所定の値となるように流量調整弁の開度を調整する際に、その調整途中において、混合気の酸素比が所定の値から大きく乱れるのを抑制できる酸素比制御システムの提供を、その目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る酸素比制御システムの特徴構成は、
少なくとも燃料ガスと燃焼用空気とを含む混合気を燃焼する燃焼機器に付設され、前記混合気の酸素比を制御する酸素比制御システムであって、
供給流量を調整するガス流量調整弁を有し、前記燃焼機器に前記燃料ガスを供給するガス供給手段と、
供給流量を調整する空気流量調整弁を有し、前記燃焼機器に前記燃焼用空気を供給する空気供給手段と、
前記燃焼機器に供給される前記燃料ガス及び前記燃焼用空気の実流量を測定する流量測定手段と、
制御手段とを備えており、
前記制御手段は、
前記ガス流量調整弁及び前記空気流量調整弁のそれぞれの開度が、前記酸素比が所定の値となる前記ガス流量調整弁及び前記空気流量調整弁の各目標開度となるように、前記ガス流量調整弁及び前記空気流量調整弁の動作を制御する調整弁制御部を備え、
前記調整弁制御部は、前記流量測定手段で測定される前記燃料ガスの実流量が、設定ガス流量に到達しているか否かを判断しながら、前記ガス流量調整弁の開度が前記目標開度となるまで動作させるとともに、前記流量測定手段で測定される前記燃焼用空気の実流量が、前記設定ガス流量に対応する設定空気流量に到達しているか否かを判断しながら、前記ガス流量調整弁の開度が前記目標開度となるまで動作させるように構成され、
対応する一群の前記設定ガス流量及び前記設定空気流量は、前記ガス流量調整弁及び空気流量調整弁の開度が前記目標開度に到達するまでの間の一又は二以上の確認タイミングにおける、前記酸素比が所定の値となる前記燃料ガス及び前記燃焼用空気の流量として設定される点にある。
上記特徴構成によれば、対応する一群の設定ガス流量及び設定空気流量が、各流量調整弁の開度が目標開度に到達するまでの間の確認タイミングにおける、酸素比が所定の値となるような燃料ガス及び燃焼用空気の流量であり、燃料ガスと燃焼用空気とを燃焼機器に供給する際に、燃料ガスの実流量が設定ガス流量に到達しているか否かを判断しつつ、燃焼用空気の実流量が設定ガス流量に対応する設定空気流量に到達しているか否かを判断して、各流量調整弁の動作を制御することができる。そのため、燃料ガス及び燃焼用空気の各流量が、各流量調整弁がそれぞれ目標開度に到達するまでの間に、酸素比が所定の値となるような流量となっているかを確認しながら、各流量調整弁を目標開度まで動作させることができる。
したがって、ガス流量調整弁及び空気流量調整弁の開度を調整して混合気の酸素比が所定の値となるように調整する際に、その調整途中で燃料ガス及び燃焼用空気のいずれか一方が他方に対して極端に流量が多くなり、酸素比が所定の値から大きく乱れるという問題の発生を抑制できる。
尚、本願において、「酸素比」とは、理論酸素量に対する供給酸素量の比である。
また、本発明に係る酸素比制御システムの更なる特徴構成は、前記調整弁制御部は、
前記流量測定手段で測定される前記燃料ガスの実流量が前記設定ガス流量に到達した際に、前記燃焼用空気の実流量が前記設定ガス流量に対応する前記設定空気流量に到達していない場合に前記ガス流量調整弁の動作を一時的に停止させ、
前記流量測定手段で測定される前記燃焼用空気の実流量が前記設定空気流量に到達した際に、前記燃料ガスの実流量が前記設定空気流量に対応する前記設定ガス流量に到達していない場合に前記空気流量調整弁の動作を一時的に停止させ、
前記燃料ガスの実流量が前記設定ガス流量に到達し、且つ、前記燃焼用空気の実流量が前記設定ガス流量に対応する前記設定空気流量に到達した際に、一時的に停止させた調整弁の動作を再開する点にある。
上記特徴構成によれば、混合気の酸素比が所定の値となるように各流量調整弁の開度を調整する際に、燃料ガス及び燃焼用空気のいずれか一方の流量が所定の流量となった時点で、当該所定の流量となったガス種の流量を一定に保ち、他方のガス種の流量が所定の流量となるまで待機し、燃料ガス及び燃焼用空気がともに酸素比が所定の値となるような流量に到達した時点で、各流量調整弁を目標開度となるように動作を再開し、このような流れを各流量調整弁の開度が目標開度に到達するまで行うことができる。
したがって、ガス流量調整弁及び空気流量調整弁の開度を調整して混合気の酸素比が所定の値となるように調整する際に、調整途中に燃料ガス及び燃焼用空気のいずれか一方の流量が極端に多くなって酸素比が所定の値から大きく乱れるという問題の発生を抑制できる。
また、本発明に係る酸素比制御システムの更なる特徴構成は、前記確認タイミングは、前記ガス流量調整弁の流量特性及び前記空気流量調整弁の流量特性のうちの少なくともいずれか一方に基づき決定される点にある。
上記のように、流量特性は流量調整弁ごとに異なるものであり、開度に応じて直線的に流量が増加するような流量特性を有するものだけでなく、開度が小さい範囲では開度の変化に対する流量の変化が少なく、開度が大きい範囲では開度の変化に対する流量の変化が大きくなるような流量特性を有するものや、逆に、開度が小さい範囲では開度の変化に対する流量の変化が大きく、開度が大きい範囲では開度の変化に対する流量の変化が小さくなるような流量特性を有するものもある。したがって、各流量調整弁の流量特性を考慮することなく、確認タイミングを決定すると以下のような問題が生じる虞がある。例えば、一方の流量調整弁が開度の変化に対する流量の変化が大きいような範囲内で動作し、他方の流量調整弁が開度の変化に対する流量の変化が小さいような範囲内で動作している場合、燃料ガス及び燃焼用空気の実流量が設定ガス流量又は設定空気流量に到達しているか否かを判断する時点で、燃焼用空気の実流量が設定ガス流量に対応する設定空気流量よりも極端に少ないような事態や、逆に燃料ガスの実流量が設定空気流量に対応する設定ガス流量よりも極端に少ないような事態が生じる虞がある。即ち、上記確認タイミングが、各流量調整弁の流量特性を考慮することなく決定される場合、調整途中に燃料ガス及び燃焼用空気のいずれか一方の流量が極端に多くなることで酸素比が所定の値から大きく乱れるという問題が起こり得る。
しかしながら、上記特徴構成を備えた酸素比制御システムにおいては、確認タイミングがガス流量調整弁の流量特性及び空気流量調整弁の流量特性のうちの少なくともいずれか一方に基づき決定されるものである。したがって、例えば、ガス流量調整弁及び空気流量調整弁のうちいずれか少なくとも一方が開度の変化に対する流量の変化が大きいような範囲内で動作する状態においては、複数の確認タイミングをその間隔が狭くなるように決定し、ガス流量調整弁及び空気流量調整弁のいずれもが開度の変化に対する流量の変化が小さいような範囲内で動作する状態においては、逆に複数の確認タイミングをその間隔が広くなるように決定する。こうすることで、燃料ガス及び燃焼用空気の実流量が設定ガス流量又は設定空気流量に到達しているか否かを判断する時点で、燃焼用空気の実流量が設定ガス流量に対応する設定空気流量よりも極端に少ないような事態や、逆に燃料ガスの実流量が設定空気流量に対応する設定ガス流量よりも極端に少ないような事態が発生し難くなる。そのため、調整途中に燃料ガス及び燃焼用空気のいずれか一方の流量が極端に多くなることで酸素比が所定の値から大きく乱れるという問題の発生を抑えられる。
また、本発明に係る酸素比制御システムの更なる特徴構成は、前記調整弁制御部は、
前記燃料ガスの流量を増加させる場合に、前記空気流量調整弁の開閉速度よりも前記ガス流量調整弁の開閉速度を遅くし、
前記燃料ガスの流量を減少させる場合に、前記空気流量調整弁の開閉速度よりも前記ガス流量調整弁の開閉速度を速くする点にある。
混合気の酸素比が所定の値となるように各流量調整弁の開度を調整する際に、燃料ガスの流量を増加させるような場合、ガス流量調整弁の開閉速度を空気流量調整弁の開閉速度よりも速くすると、過渡的に燃料ガスの量が多くなって空気比が1未満となり、逆に、燃料ガスの流量を減少させるような場合、ガス流量調整弁の開閉速度を空気流量調整弁の開閉速度よりも遅くすると、同じく過渡的に燃料ガスの量が多くなって空気比が1未満となり、不完全燃焼が起こってしまう虞がある。
しかしながら、上記特徴構成によれば、燃料ガスの流量を増加させる場合に、空気流量調整弁の開閉速度よりもガス流量調整弁の開閉速度を遅くし、また、燃料ガスの流量を減少させる場合に、空気流量調整弁の開閉速度よりもガス流量調整弁の開閉速度を速くすることができるため、上記のように過渡的に燃料ガスの量が多くなって空気比が1未満となるような事態が生じ難い。
また、本発明に係る酸素比制御システムの更なる特徴構成は、供給流量を調整する酸素流量調整弁を有し、前記燃焼機器に酸素を供給する酸素供給手段を更に備え、
前記流量測定手段は、前記燃焼機器に供給される前記酸素の実流量を測定し、
前記調整弁制御部は、
前記酸素流量調整弁の開度が、酸素比が所定の値となる前記酸素流量調整弁の目標開度となるように、前記酸素流量調整弁の動作を制御するとともに、
前記流量測定手段で測定される前記酸素の実流量が、前記設定ガス流量に対応する設定酸素流量に達しているか否かを判断しながら、前記酸素流量調整弁の開度が前記目標開度となるまで動作させるように構成され、
対応する一群の前記設定ガス流量、前記設定空気流量及び前記設定酸素流量は、前記ガス流量調整弁、前記空気流量調整弁及び前記酸素流量調整弁の開度が前記目標開度に到達するまでの間の一又は二以上の確認タイミングにおける、前記酸素比が所定の値となる前記燃料ガス、前記燃焼用空気及び前記酸素の流量として設定される点にある。
上記特徴構成によれば、対応する一群の設定ガス流量、設定空気流量及び設定酸素流量が、各流量調整弁の開度が目標開度に到達するまでの間の確認タイミングにおける、酸素比が所定の値となるような燃料ガス、燃焼用空気及び酸素の流量であり、上記のように燃料ガス及び燃焼用空気の実流量が設定ガス流量又は設定空気流量に到達しているか否かを判断しつつ、更に、酸素の実流量が設定酸素流量に到達しているか否かを判断して、各流量調整弁の動作を制御することができる。そのため、燃料ガス、燃焼用空気及び酸素の各流量が、各流量調整弁がそれぞれ目標開度に到達するまでの間に、酸素比が所定の値となるような流量となっているか確認しながら、各流量調整弁を目標開度まで動作させることができる。
したがって、各流量調整弁の開度を調整して混合気の酸素比が所定の値となるように調整している途中で、燃料ガス、燃焼用空気及び酸素のうちのいずれか一又は二のガスの流量が他のガスの流量と比較して極端に多くなって酸素比が所定の値から大きく乱れるという問題の発生を抑制できる。
また、本発明に係る酸素比制御システムの更なる特徴構成は、前記調整弁制御部は、
前記流量測定手段で測定される前記燃料ガスの実流量が前記設定ガス流量に到達した際に、前記燃焼用空気の実流量及び前記酸素の実流量のうちの少なくともいずれか一方が、前記設定ガス流量に対応する前記設定空気流量又は前記設定酸素流量に到達していない場合に前記ガス流量調整弁の動作を一時的に停止させ、
前記流量測定手段で測定される前記燃焼用空気の実流量が前記設定空気流量に到達した際に、前記燃料ガスの実流量及び前記酸素の実流量のうちの少なくともいずれか一方が、前記設定空気流量に対応する前記設定ガス流量又は前記設定酸素流量に到達していない場合に前記空気流量調整弁の動作を一時的に停止させ、
前記流量測定手段で測定される前記酸素の実流量が前記設定酸素流量に到達した際に、前記燃料ガスの実流量及び前記燃焼用空気の実流量のうちの少なくともいずれか一方が、前記設定酸素流量に対応する前記設定ガス流量又は前記設定空気流量に到達していない場合に前記酸素流量調整弁の動作を一時的に停止させ、
前記燃料ガスの実流量が前記設定ガス流量に到達し、且つ、前記燃焼用空気の実流量が前記設定ガス流量に対応する前記設定空気流量に到達し、且つ、前記酸素の実流量が前記設定ガス流量に対応する前記設定酸素流量に到達した際に、一時的に停止させた調整弁の動作を再開する点にある。
上記特徴構成によれば、混合気の酸素比が所定の値となるように各流量調整弁の開度を調整する際に、燃料ガス、燃焼用空気及び酸素のうちの少なくともいずれかの流量が所定の流量となった時点で、当該所定の流量となったガス種の流量を一定に保ち、他のガス種の流量が所定の流量となるまで待機し、燃料ガス、燃焼用空気及び酸素の全てが酸素比が所定の値となるような流量に到達した時点で、各流量調整弁を目標開度となるように動作を再開し、このような流れを各流量調整弁の開度が目標開度に到達するまで行うことができる。
したがって、ガス流量調整弁、空気流量調整弁及び酸素流量調整弁の開度を調整して混合気の酸素比が所定の値となるように調整する際に、調整途中に燃料ガス、燃焼用空気及び酸素のうちの少なくともいずれかの流量が極端に多くなって酸素比が所定の値から大きく乱れるという問題の発生を抑制できる。
本発明に係る酸素比制御システムの更なる特徴構成は、前記確認タイミングは、前記ガス流量調整弁の流量特性、前記空気流量調整弁の流量特性及び前記酸素流量調整弁の流量特性のうちの少なくともいずれか1つに基づき決定される点にある。
上記のように、流量特性は流量調整弁ごとに異なるものであるため、各流量調整弁の流量特性を考慮することなく、確認タイミングを決定すると、上記と同様に、各ガスの実流量が各設定流量に到達しているか否かを判断する時点で、いずれかのガスの実流量が設定流量よりも極端に少ないような事態が生じる虞がある。即ち、上記確認タイミングが、各流量調整弁の流量特性を考慮することなく決定される場合、調整途中に燃料ガス、燃焼用空気及び酸素のうちのいずれかの流量が極端に多くなることで酸素比が所定の値から大きく乱れるという問題が起こり得る。
しかしながら、上記特徴構成を備えた酸素比制御システムにおいては、確認タイミングがガス流量調整弁の流量特性、空気流量調整弁の流量特性及び酸素流量調整弁の流量特性のうちの少なくともいずれか1つに基づき決定されるものである。したがって、例えば、ガス流量調整弁、空気流量調整弁及び酸素流量調整弁のうちいずれか少なくとも1つが開度の変化に対する流量の変化が大きいような範囲内で動作する状態においては、複数の確認タイミングをその間隔が狭くなるように決定し、ガス流量調整弁、空気流量調整弁及び酸素流量調整弁のいずれもが開度の変化に対する流量の変化が小さいような範囲内で動作する状態においては、逆に複数の確認タイミングをその間隔が広くなるように決定する。こうすることで、燃料ガス、燃焼用空気及び酸素の実流量が設定ガス流量、設定空気流量又は設定酸素流量に到達しているか否かを判断する時点で、いずれかのガスの実流量が設定流量よりも極端に少ないような事態が発生し難くなる。そのため、調整途中に燃料ガス、燃焼用空気及び酸素のうちのいずれか1つの流量が極端に多くなることで酸素比が所定の値から大きく乱れるという問題の発生を抑えられる。
また、本発明に係る酸素比制御システムの更なる特徴構成は、前記調整弁制御部は、
前記燃料ガスの流量を増加させる場合に、前記空気流量調整弁の開閉速度及び前記酸素流量調整弁の開閉速度よりも前記ガス流量調整弁の開閉速度を遅くし、
前記燃料ガスの流量を減少させる場合に、前記空気流量調整弁の開閉速度及び前記酸素流量調整弁の開閉速度よりも前記ガス流量調整弁の開閉速度を速くする点にある。
上述したように、混合気の酸素比が所定の値となるように各流量調整弁の開度を調整する際に、燃料ガスの流量を増加・減少させる場合、各流量調整弁の開閉速度によっては過渡的に燃料ガスの量が多くなって空気比が1未満となり、不完全燃焼が起こるような事態が生じ得る。
しかしながら、上記特徴構成によれば、燃料ガスの流量を増加させる場合に、空気流量調整弁の開閉速度及び酸素流量調整弁の開閉速度よりもガス流量調整弁の開閉速度を遅くし、また、燃料ガスの流量を減少させる場合に、空気流量調整弁の開閉速度及び酸素流量調整弁の開閉速度よりもガス流量調整弁の開閉速度を速くすることができるため、上記のように過渡的に燃料ガスの量が多くなって空気比が1未満となるような事態が生じ難い。
実施形態に係る酸素比制御システムの概略構成を示した図である。 ガス流量調整弁の流量特性を示すグラフである。 空気流量調整弁の流量特性を示すグラフである。 酸素流量調整弁の流量特性を示すグラフである。 試験結果を示すグラフである。 試験結果を示すグラフである。 試験結果を示すグラフである。 試験結果を示すグラフである。 試験結果を示すグラフである。 試験結果を示すグラフである。 試験結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る酸素比制御システムについて説明する。尚、本実施形態では、加熱炉内を加熱するバーナ(燃焼機器)に付設された場合を例示して説明する。
図1に示すように、本実施形態における酸素比制御システム1は、加熱炉Rにおける複数の炉壁の1つに内外に貫通して設けられたバーナBに燃料ガス(13A)を供給する燃料ガス供給手段2と、バーナBに燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手段10と、バーナBに供給される燃料ガス及び燃焼用空気の実流量を測定する流量測定手段Fと、制御装置25(制御手段)とを備えている。
また、酸素比制御システム1は、バーナBに酸素を供給する酸素供給手段20を更に備え、流量測定手段Fは、バーナBに供給される酸素の実流量も測定する。尚、本実施形態において、流量測定手段Fは、燃料ガスの実流量を測定するガス流量計Ffと、燃焼用空気の実流量を測定する空気流量計Faと、酸素の実流量を測定する酸素流量計Foとからなる。
本実施形態において、バーナBには、点火用のパイロットバーナB1が設けられており、当該パイロットバーナB1には、燃料ガス及び燃焼用空気が供給されるようになっている。また、本実施形態では、供給された燃料ガス、燃焼用空気及び酸素からなる混合気をバーナBで燃焼させることで、加熱炉R内を加熱できるようになっており、加熱炉R内の温度を炉内温度計Tによって計測できるようになっている。
燃料ガス供給手段2は、燃料ガスを供給する燃料ガス供給部3、一端が燃料ガス供給部3に接続し、他端がバーナBの燃料噴射部B2に接続した主燃料ガス供給路4、及びこの主燃料ガス供給路4に設けられ、バーナBに供給される燃料ガスの供給流量を調整するガス流量調整弁5を備えている。尚、ガス流量計Ffは、主燃料ガス供給路4におけるガス流量調整弁5と燃料噴射部B2との間に設けられ、主燃料ガス供給路4内を流通し、バーナBへと供給される燃料ガスの供給流量を測定する。
また、燃料ガス供給手段2は、主燃料ガス供給路4における燃料ガス供給部3とガス流量調整弁5との間から分岐し、パイロットバーナB1に接続した副燃料ガス供給路6を備えており、当該副燃料ガス供給路6には、パイロットバーナB1への燃料ガスの供給流量を調整するための調整弁7が設けられている。
燃焼用空気供給手段10は、燃焼用空気を供給する給気ブロア11、及び一端が給気ブロア11に接続し、他端がバーナBに接続した主燃焼用空気供給路12を備えており、主燃焼用空気供給路12は、第1主燃焼用空気供給路12aと当該第1主燃焼用空気供給路12aを迂回する状態で接続された第2主燃焼用空気供給路12bとからなる。また、第1主燃焼用空気供給路12aには、給気ブロア11側から順に、バーナBに供給される燃焼用空気の供給流量を調整する空気流量調整弁13、第1主燃焼用空気供給路12内を流通する燃焼用空気を加熱する熱交換器14、及び主燃焼用空気供給路12内を流通する燃焼用空気の温度を計測する空気用温度計15が設けられており、空気流量調整弁13と熱交換器14との間には、熱交換器14よりも下流へ流れる燃焼用空気の流量を調整するための調整弁16が設けられている。尚、空気流量計Faは、第1主燃焼用空気供給路12aにおける空気用温度計15とバーナBとの間に設けられ、第1主燃焼用空気供給路12a内を流通し、バーナBへと供給される燃焼用空気の供給流量を測定する。
尚、第2主燃焼用空気供給路12bは、一端が空気流量調整弁13と調整弁16との間に接続し、他端が熱交換器14と空気用温度計15との間に接続しており、第2主燃焼用空気供給路12bには、当該第2主燃焼用空気供給路12bを通して下流へ流れる燃焼用空気の流量を調整するための調整弁17が設けられている。
燃焼用空気供給手段10において、第1主燃焼用空気供給路12aを流通する燃焼用空気は、加熱炉R内から排出された高温の排気ガス等を加熱媒体として利用した熱交換器14で加熱されてバーナBに供給される一方、第2主燃焼用空気供給路12bを流通する燃焼用空気は、熱交換器14により加熱されることなくバーナBに供給される。したがって、第1主燃焼用空気供給路12aに流通する燃焼用空気の量と第2主燃焼用空気供給路12bに流通する燃焼用空気の量とを調整、即ち、調整弁16,17の開度を調整することで、バーナBに供給される燃焼用空気の温度を調整することができる。
更に、燃焼用空気供給手段10は、主燃焼用空気供給路12における給気ブロア11と空気流量調整弁13との間から分岐し、パイロットバーナB1に接続した副燃焼用空気供給路18を備えており、当該副燃焼用空気供給路18には、パイロットバーナB1への燃焼用空気の供給流量を調整するための調整弁19が設けられている。
酸素供給手段20は、酸素を供給する酸素供給部21、一端が酸素供給部21に接続し、他端が主燃焼用空気供給路12におけるバーナBと空気流量計Faとの間に接続した酸素供給路22、及び酸素供給路22に設けられ、バーナBに供給される酸素の供給流量を調整する酸素流量調整弁23を備えている。尚、酸素流量計Foは、酸素供給路22における酸素流量調整弁23と主燃焼用空気供給路12との合流部との間に設けられ、酸素供給路22内を流通し、バーナBへと供給される酸素の供給流量を測定する。
制御装置25は、混合気の空気比及び/又は酸素富化率が所定の値となる(言い換えれば、混合気の酸素比が所定の値となる)ガス流量調整弁5、空気流量調整弁13及び酸素流量調整弁23の各目標開度となるように、ガス流量調整弁5、空気流量調整弁13及び酸素流量調整弁23の動作を制御する調整弁制御部28を備えている。
また、制御装置25は、ガス流量調整弁5、空気流量調整弁13及び酸素流量調整弁23の各目標開度を算出する開度算出部26と、バーナBへ供給する燃焼用空気の温度に応じて、空気流量調整弁13の目標開度を補正する開度補正部27と、ガス流量調整弁5、空気流量調整弁13及び酸素流量調整弁23の開度が目標開度に到達するまでの間の確認タイミングを決定する確認タイミング決定部29と、設定ガス流量、設定空気流量及び設定酸素流量を設定する設定流量設定部30と、作業者が加熱炉R内の目標温度などを入力する操作部32から入力された目標温度に応じた空気比・酸素富化率及び供給する燃焼用空気の温度を決定する条件決定部31と、有線又は無線でバーナBや各流量調整弁5,13,23、各流量計Ff,Fa,Fo、温度計15,Tなどとデータを送受信可能な通信機等からなる通信部(図示せず)を有している。尚、空気比とは、理論空気量に対する、燃焼用空気及び酸素の混合気体の供給量であり、酸素富化率とは、燃焼用空気及び酸素の混合気体の酸素濃度である。
更に、制御装置25は、バーナBの作動や調整弁7,16,17,19の開閉を制御する各種制御部(図示せず)を備えており、調整弁7の開度を調整することで、パイロットバーナB1への燃料ガスの供給流量の調整や供給の開始・停止を切り換えたり、調整弁16の開度を調整することで、パイロットバーナB1への燃焼用空気の供給流量の調整や供給の開始・停止を切り換えたり、調整弁16,17の開度を調整することで、バーナBへ供給する燃焼用空気の温度を調整したりすることができる。
開度算出部26は、まず、混合気の空気及び/又は酸素富化率が所定の値となる燃料ガス、燃焼用空気及び酸素の供給流量を基に、下記数式1又は数式2によりCv値を算出する。尚、数式1及び数式2において、Qは、標準状態(15℃、0.1013MPa)における気体の流量[m/h]、Gは、空気を1としたときの気体の比重、tは流体の温度[℃]、Pは、1次側(流量調整弁5,13,23の上流側)の絶対圧力[MPa]、Pは、2次側(流量調整弁5,13,23の下流側)の絶対圧力[MPa]である。P>(P/2)の場合には数式1によりCv値を算出でき、P≦(P/2)の場合には数式2によりCv値を算出できる。
Figure 2021011954
Figure 2021011954
ついで、算出したCv値を基に、ガス流量調整弁5、空気流量調整弁13及び酸素流量調整弁23に関するCv値と開度との関係(流量特性)から目標開度を算出する。尚、図2にはガス流量調整弁5の流量特性のグラフ、図3には空気流量調整弁13の流量特性のグラフ、図4には酸素流量調整弁23の流量特性のグラフを示した。
ところで、空気流量調整弁13の前後での差圧は燃焼用空気の温度によって変動し、差圧が変われば、空気流量調整弁13の開度が同じであっても実際の流量が変化するため、空気流量調整弁13の目標開度は、バーナBに供給する燃焼用空気の温度を考慮したものであることが好ましい。
そこで、開度補正部27は、燃焼用空気の温度に応じた開度補正係数がまとめられた係数テーブルを参照して、条件決定部31において決定された燃焼用空気の温度に対応する開度補正係数を抽出し、開度補正係数を開度算出部26で算出された空気流量調整弁13の目標開度に掛けることで、燃焼用空気の温度が考慮された目標開度に補正する。尚、係数テーブルは、例えば、予め実験等を行い、その結果を基に作成しておくことができ、燃焼用空気の温度が50℃のときは開度補正係数が1.00、100℃のときは1.10、150℃のときは1.20というように、燃焼用空気の温度が50℃高くなるごとに開度補正係数が0.10ずつ増加する場合を例示できる。
調整弁制御部28は、ガス流量計Ffで測定される燃料ガスの実流量が、設定ガス流量に到達しているか否かを判断しながら、ガス流量調整弁5の開度が目標開度となるまで動作させるとともに、空気流量計Faで測定される燃焼用空気の実流量が、設定空気流量に到達しているか否かを判断しながら、空気流量調整弁13の開度が目標開度となるまで動作させる。また、調整弁制御部28は、酸素流量計Foで測定される酸素の実流量が、設定酸素流量に到達しているか否かを判断しながら、酸素流量調整弁23の開度が目標開度となるまで動作させる。尚、本実施形態においては、各流量計Ff,Fa,Foから測定データが逐次送信され、調整弁制御部28は、通信部が受信した測定データを基に燃料ガス、燃焼用空気及び酸素の各実流量を監視している。
本実施形態において、確認タイミングは、ガス流量調整弁5の流量特性、空気流量調整弁13の流量特性、酸素流量調整弁23の流量特性のうちの少なくとも1つに基づき確認タイミング決定部29によって決定される。尚、確認タイミングとしては、温度指示調節計(図示せず)の出力が所定値になった時点などを例示できる。
例えば、確認タイミング決定部29は、各流量調整弁5,13,23の流量特性がそれぞれ図2〜図4に示すような流量特性であった場合、これらの図中に示すように、各流量調整弁5,13,23のいずれもが、開度の変化に対する流量の変化が小さくなる範囲(範囲Af,Aa,Ao)で動作している状態においては、複数の確認タイミングをその間隔が広くなるように決定する(例えば、温度指示調節計の出力が10%、20%、30%・・・のように10%刻みの値となった時点を確認タイミングとする)。一方、各流量調整弁5,13,23のうちの少なくとも1つが、開度の変化に対する流量の変化が大きくなる範囲(範囲Bf,Ba,Bo)で動作している状態においては、複数の確認タイミングをその間隔が狭くなるように決定する(例えば、温度指示調節計の出力が5%、10%、15%、・・・のように5%刻みの値となった時点を確認タイミングとする)。尚、図2〜図4に示した範囲Af,Aa,Ao,Bf,Ba,Boは一例であり、流量特性に応じて適宜定められるものである。また、範囲の数は2つに限られず、3以上の範囲を定めるようにしても良い。
また、本実施形態において、設定ガス流量、設定空気流量及び設定酸素流量は、設定流量設定部30によって設定される。本実施形態における設定流量設定部30は、各流量調整弁5,13,23の開度が目標開度に到達するまでの間における所定の一又は二以上の上記確認タイミングにおける、酸素比が所定の値となるような各ガス種の流量を対応する一群の設定ガス流量、設定空気流量及び設定酸素流量として設定される。
また、本実施形態における調整弁制御部28は、燃料ガス、燃焼用空気及び酸素のうちの少なくともいずれかの実流量が対応する設定流量(燃料ガスであれば設定ガス流量、燃焼用空気であれば設定空気流量、酸素であれば設定酸素流量)に到達した際に、他のガス種のうちの少なくともいずれかの実流量が対応する設定流量に到達していない場合には、実流量が設定流量に到達したガス種に対応する流量調整弁5,13,23の動作を一時的に停止させる。そして、全てのガス種の実流量が対応する設定流量に到達した際に、一時的に停止させた流量調整弁5,13,23の動作を再開する。
更に、調整弁制御部28は、燃料ガスの流量を増加させる場合に、空気流量調整弁13の開閉速度及び酸素流量調整弁23の開閉速度よりもガス流量調整弁5の開閉速度を遅くし、逆に、燃料ガスの流量を減少させる場合に、空気流量調整弁13の開閉速度及び酸素流量調整弁23の開閉速度よりもガス流量調整弁5の開閉速度を速くする。例えば、調整弁制御部28は、燃料ガスの流量を増加させる場合に、ガス流量調整弁5の開閉速度を、開度が0%から100%になるまでに要する時間が60秒となる速度に設定し、空気流量調整弁13の開閉速度及び酸素流量調整弁23の開閉速度を、開度が0%から100%になるまでに要する時間が13秒となる速度に設定する。逆に、燃料ガスの流量を減少させる場合、調整弁制御部28は、ガス流量調整弁5の開閉速度と、空気流量調整弁13の開閉速度及び酸素流量調整弁23の開閉速度とを逆に設定する。
次に、本実施形態に係る酸素比制御システム1において、操作部32で入力された加熱炉Rの目標温度に応じて、所定の酸素比となるようにバーナBへ燃料ガス、燃焼用空気及び酸素を供給する過程について説明する。
まず、開度算出部26において、操作部32から作業者により入力された加熱炉Rの目標温度に応じた酸素比(条件決定部31で決定された酸素比)となるようにバーナBに供給するために必要な燃料ガス、燃焼用空気及び酸素の供給流量を基にして、各流量調整弁5,13,23についてCv値を算出し、算出したCv値及び図2〜図4に示す流量特性のグラフを基に、各流量調整弁5,13,23の目標開度を算出する。
ついで、開度補正部27において、開度算出部26で算出された空気流量調整弁13の目標開度に、バーナBに供給する燃焼用空気の温度(操作部32に入力された目標温度に応じて条件決定部31で決定された燃焼用空気の温度)に対応した開度補正係数を掛けることで、供給する燃焼用空気の温度が考慮された目標開度に補正する。
しかる後、調整弁制御部28は、現時点での燃料ガスの供給流量に対する上記所定の酸素比となるように供給する燃料ガスの供給流量の大小に応じて、各流量調整弁5,13,23の開閉速度を決定する。具体的に、上記所定の酸素比となるように供給する燃料ガスの供給流量が現時点での燃料ガスの供給流量よりも多い場合(即ち、所定の酸素比となるように燃料ガスの供給流量を現時点の供給流量よりも増加させる場合)には、ガス流量調整弁5の開閉速度が空気流量調整弁13及び酸素流量調整弁23の開閉速度よりも遅くなるように各流量調整弁5,13,23の開閉速度を決定し、逆に、上記所定の酸素比となるように供給する燃料ガスの供給流量が現時点での燃料ガスの供給流量よりも少ない場合(即ち、所定の酸素比となるように燃料ガスの供給流量を現時点の供給流量よりも減少させる場合)には、ガス流量調整弁5の開閉速度が空気流量調整弁13及び酸素流量調整弁23の開閉速度よりも速くなるように各流量調整弁5,13,23の開閉速度を決定する。このようにすることで、過渡的に空気比が1未満となった不完全燃焼が発生するような事態を防止できる。尚、以下においては、所定の酸素比となるように燃料ガス、燃焼用空気及び酸素の各供給流量が現時点での供給流量よりも増加するものとして説明する。
次に、確認タイミング決定部29において、確認タイミングが決定される。本実施形態においては、温度指示調節計の出力が50%となる時点までガス流量調整弁5、空気流量調整弁13及び酸素流量調整弁23のいずれもがその開度が上記範囲Af,Aa,Ao内にある状態で動作し、温度指示調節計の出力が50%を超えた時点から開度が範囲Bf,Ba,Bo内にある状態となり、目標開度まで動作するものとする。この場合、確認タイミング決定部29は、温度指示調節計の出力が50%となる時点までは、出力が10%、20%、・・・50%のように10%刻みの出力となる時点を確認タイミングとして決定し(即ち、5つの確認タイミングを決定し)、温度指示調節計の出力が50%を超えた時点からは、出力が55%、60%、・・・95%、100%のように5%刻みの出力となる時点を確認タイミングとして決定する(即ち、10個の確認タイミングを決定する)。このように、各流量調整弁5,13,23の流量特性に基づいて確認タイミングを決定するようにしていることで、調整途中に燃料ガス、燃焼用空気及び酸素のうちのいずれか1つの流量が極端に多くなることで酸素比が所定の値から大きく乱れるという問題の発生を抑えられる。
その後、設定流量設定部30において、設定ガス流量、設定空気流量及び設定酸素流量が設定される。本実施形態においては、対応する一群の設定ガス流量、設定空気流量及び設定酸素流量は、上記各確認タイミングにおける酸素比が所定の値となる燃料ガス、燃焼用空気及び酸素の流量として設定される。即ち、対応する一群の設定ガス流量、設定空気流量及び設定酸素流量が計15個設定される。
しかる後、調整弁制御部28は、各流量調整弁5,13,23の動作を開始し、各流量調整弁5,13,23が上記目標開度に達するまで動作を継続する。
ここで、本実施形態に係る酸素比制御システム1においては、各ガス種の実流量が各設定流量(設定ガス流量、空気設定流量及び酸素設定流量)に到達しているか否かを確認しながら各流量調整弁5,13,23を上記目標開度となるまで動作させる。
具体的に、本実施形態では、まず、各ガス種の実流量が温度指示調節計の出力が10%のときの各設定流量に到達しているか否かを判断し、いずれかのガス種の実流量が温度指示調節計の出力が10%のときの設定流量に到達していると判断した際に、他のガス種のうちの少なくともいずれかの実流量が対応する設定流量に到達していない場合には、実流量が設定流量に到達したガス種に対応する流量調整弁5,13,23の動作を停止させ、実流量が設定流量に到達していないガス種に対応する流量調整弁5,13,23の動作を継続する。その後、全てのガス種の実流量が温度指示調節計の出力が10%のときの設定流量に到達している判断された時点で、動作を停止している流量調整弁5,13,23があるときには、当該流量調整弁5,13,23の動作を再開する。
次に、温度指示調節計の出力が20%のときに対応する各設定流量に各ガスの実流量が到達しているか否かを判断し、上記と同様に、実流量が設定流量に達していないガス種がある場合には対応する流量調整弁5,13,23の動作を一時的に停止するとともに、他のガス種に対応する流量調整弁5,13,23の動作を継続し、その後、各ガス種の実流量を確認して温度指示調節計の出力10%おきに各設定流量に到達しているか否かを判断しながら、温度指示調節計の出力が50%となるまで、上記と同様にして、各流量調整弁5,13,23を動作させる。
しかる後、温度指示調節計の出力が55%のときに対応する各設定流量に各ガスの実流量が到達しているか否かを判断し、上記と同様に、実流量に達していないガス種がある場合には対応する流量調整弁5,13,23の動作を一時的に停止するとともに、他のガス種に対応する流量調整弁5,13,23の動作を継続し、その後、各ガス種の実流量を確認して温度指示調節計の出力5%おきに各設定流量に到達しているか否かを判断しながら、温度指示調節計の出力が100%となるまで(各流量調整弁5,13,23の開度が目標開度となるまで)、上記と同様にして、各流量調整弁5,13,23を動作させる。
このように、本実施形態に係る酸素比制御システム1によれば、燃料ガス、燃焼用空気及び酸素の各実流量が、それぞれ設定ガス流量、設定空気流量及び設定酸素流量に到達しているか否かを判断して、各流量調整弁5,13,23の動作を制御するようになっている。そのため、各流量調整弁5,13,23がそれぞれ目標開度に到達するまでの間に、酸素比が所定の値となるように定められた設定ガス流量、設定空気流量及び設定酸素流量となっているかを確認しながら、各流量調整弁5,13,23を目標開度まで動作させることができる。
したがって、酸素比制御システム1においては、各流量調整弁5,13,23の開度を調整して混合気の酸素比が所定の値となるように調整する際に、その調整途中で燃料ガス、燃焼用空気及び酸素のうちのいずれかが他のガス種に対して極端に多くなり、酸素比が所定の値から大きく乱れるという問題が生じ難い。
また、酸素比制御システム1では、燃料ガス、燃焼用空気及び酸素のうちのいずれかの実流量が設定流量に到達した時点で他のガス種のうちの少なくともいずれかの実流量が対応する設定流量に到達していない場合には、実流量が設定流量に到達したガス種の流量調整弁5,13,23の動作を一時的に停止させ、全てのガス種の実流量が設定流量に到達した時点で動作を再開させるようになっている。そのため、混合気の酸素比が所定の値となるように調整する際に、調整途中でいずれかのガス種の流量が大きくなり過ぎて酸素比が所定の値から大きく乱れるという問題がより発生し難くなっている。
以下、本実施形態に係る酸素比制御システム1を使用して行った試験の結果について、図5〜図11を参照しつつ説明する。試験は、温度指示調節計の出力が20%から100%(目標温度)に増加する場合(言い換えれば、各流量調整弁の開度を所定の開度から目標開度まで変化させる場合)及び100%から20%(目標温度)に減少する場合(言い換えれば、各流量調整弁の開度を所定の開度から目標開度まで変化させる場合)について、空気比の設定値を1.1とし、燃焼用空気の温度や酸素富化率を変更した4つの条件(条件1〜条件4)で行った。尚、条件1は、燃焼用空気の温度を常温とし、酸素富化率を設定しない条件、条件2は、燃焼用空気の温度を100℃とし、酸素富化率を設定しない条件、条件3は、燃焼用空気の温度を常温とし、酸素富化率を25%に設定した条件、条件4は、燃焼用空気の温度を100℃とし、酸素富化率を25%に設定した条件である。
図5は、温度指示調節計の出力が20%から100%に増加する場合の条件1での試験結果を示すグラフであり、図6は、温度指示調節計の出力が100%から20%に減少する場合の条件1での試験結果を示すグラフである。図5から明らかなように、温度指示調節計の出力が20%から100%に増加するまでの期間、常に空気比が目標範囲(図中において一点鎖線で挟まれた1.0〜1.2の範囲)に収まっており、また、図6から明らかなように、温度指示調節計の出力が100%から20%に減少するまでの期間についても、常に空気比が目標範囲に収まっている。
また、図7は、温度指示調節計の出力が20%から100%に増加する場合の条件2での試験結果を示すグラフである。同図から明らかなように、条件2においても常に空気比が目標範囲に収まっている。尚、図示していないが、温度指示調節計の出力が100%から20%に減少する場合も、常に空気比が目標範囲に収まることを確認した。
図8及び図9は、温度指示調節計の出力が20%から100%に増加する場合の条件3での試験結果を示すグラフであり、図8は空気比、図9は酸素富化率に関するグラフである。これら図8及び図9から明らかなように、温度指示調節計の出力が100%に増加するまでの期間、常に空気比が目標範囲に収まり、酸素富化率についても目標範囲(図中において一点鎖線で挟まれた24%〜26%の範囲)に収まっている。尚、図示していないが、温度指示調節計の出力が100%から20%に減少する場合も、常に空気比及び酸素富化率が目標範囲に収まることを確認した。
また、図10及び図11は、温度指示調節計の出力が20%から100%に増加する場合の条件4での試験結果を示すグラフであり、図10は空気比、図11は酸素富化率に関するグラフである。これら図10及び図11から明らかなように、条件4においても常に空気比及び酸素富化率が目標範囲に収まっている。条件4においても、図示はしていないが、温度指示調節計の出力が100%から20%に減少する場合も、常に空気比及び酸素富化率が目標範囲に収まることを確認した。
ここで、一般的な従来の流量フィードバック制御による場合、空気比が設定値に対しておよそ±0.3程度変動し、また、酸素富化率が設定値に対しておよそ+1.3%〜−1.0%程度変動する。しかしながら、本実施形態に係る酸素比制御システムによれば、上記のように、種々の試験条件において、設定値に対する空気比の変動が±0.1程度に収まり、設定値に対する酸素富化率の変動も±1.0%程度に収まっている。このことから、本実施形態に係る酸素比制御システムによれば、各流量調整弁の開度を調整している途中で酸素比(空気比及び/又は酸素富化率)が大きく乱れるのを防止でき、従来の流量フィードバック制御より酸素比(空気比及び/又は酸素富化率)の乱れを抑えた状態で各流量調整弁の開度を調整することができることが確認できた。
〔別実施形態〕
〔1〕上記実施形態においては、酸素供給手段20を設けた構成としたが、酸素供給手段20を設けていない構成を採用しても良い。
酸素供給手段20を設けていない構成を採用した場合、確認タイミング決定部29は、ガス流量調整弁5の流量特性及び空気流量調整弁13の流量特性のうちの少なくともいずれか一方に基づき確認タイミングを決定する。
また、設定流量設定部30は、上記確認タイミングにおける酸素比が所定の値となるような燃料ガス及び燃焼用空気の流量を対応する一群の設定ガス流量及び設定空気流量として設定する。
そして、調整弁制御部28は、燃料ガスの実流量が、設定ガス流量に到達しているか否かを判断しながら、ガス流量調整弁5の開度が目標開度となるまで動作させるとともに、燃焼用空気の実流量が、設定空気流量に到達しているか否かを判断しながら、空気流量調整弁13の開度が目標開度となるまで動作させる。
また、調整弁制御部28は、燃料ガス及び燃焼用空気のうちのいずれか一方の実流量が設定流量(燃料ガスであれば設定ガス流量、燃焼用空気であれば設定空気流量)に到達した際に、他方の実流量が対応する設定流量に到達していない場合には、実流量が設定流量に到達した一方のガス種に対応する流量調整弁5,13の動作を一時的に停止させ、他方の実流量が設定流量に到達した際に、一時的に停止させた流量調整弁5,13の動作を再開する。
更に、調整弁制御部28は、燃料ガスの流量を増加させる場合には、空気流量調整弁13の開閉速度よりもガス流量調整弁5の開閉速度を遅くし、燃料ガスの流量を減少させる場合には、空気流量調整弁13の開閉速度よりもガス流量調整弁5の開閉速度を速くする。
〔2〕上記実施形態においては、開度算出部26や開度補正部27、確認タイミング決定部29、設定流量設定部30、条件決定部31などを備えた構成としたが、これに限られるものではない。
例えば、作業者が操作部32から各流量調整弁5,13,23の目標開度を入力するような場合には、開度算出部26や開度補正部27、条件決定部31を設けていない構成を採用できる。
また、各流量調整弁5,13,23の流量特性に応じた確認タイミングを予め定めておくような場合には、確認タイミング決定部29を設けていない構成を採用でき、設定流量を予め定めておくような場合には、設定流量設定部30を設けていない構成を採用できる。
〔3〕上記実施形態では、温度指示調節計の出力が50%となる時点までガス流量調整弁5、空気流量調整弁13及び酸素流量調整弁23のいずれもがその開度が上記範囲Af,Aa,Ao内にある状態で動作し、温度指示調節計の出力が50%を超えた時点から開度が範囲Bf,Ba,Bo内にある状態となり、目標開度まで動作する場合を例示したが、これに限られるものではない。例えば、温度指示調節計の出力が所定の値となる時点までガス流量調整弁5がその開度が範囲Af内にある状態で動作し、出力が所定の値を超えた時点から100%となるまで開度が範囲Bf内にある状態で動作する一方、温度指示調節計の出力が100%となるまで空気流量調整弁13及び酸素流量調整弁23がその開度が一貫して範囲Ba,Bo内にある状態で動作するような場合、温度指示調節計の出力が100%となる時点まで、5%刻みの出力(例えば、5%、10%、・・・、95%、100%)となる時点を確認タイミングとして決定しても良い。
上記実施形態(別実施形態を含む)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、混合気の空気比及び/又は酸素富化率が所定の値となるように、言い換えれば、酸素比が所定の値となるように流量調整弁の開度を調整する際に、その調整途中において、混合気の空気比又は酸素富化率、即ち、酸素比が所定の値から大きく乱れるのを抑制できる酸素比制御システムに利用できる。
1 酸素比制御システム
2 燃料ガス供給手段
5 ガス流量調整弁
10 燃焼用空気供給手段
13 燃焼用空気流量調整弁
20 酸素供給手段
23 酸素流量調整弁
25 制御装置(制御手段)
28 調整弁制御部
B バーナ(加熱機器)

Claims (8)

  1. 少なくとも燃料ガスと燃焼用空気とを含む混合気を燃焼する燃焼機器に付設され、前記混合気の酸素比を制御する酸素比制御システムであって、
    供給流量を調整するガス流量調整弁を有し、前記燃焼機器に前記燃料ガスを供給するガス供給手段と、
    供給流量を調整する空気流量調整弁を有し、前記燃焼機器に前記燃焼用空気を供給する空気供給手段と、
    前記燃焼機器に供給される前記燃料ガス及び前記燃焼用空気の実流量を測定する流量測定手段と、
    制御手段とを備えており、
    前記制御手段は、
    前記ガス流量調整弁及び前記空気流量調整弁のそれぞれの開度が、前記酸素比が所定の値となる前記ガス流量調整弁及び前記空気流量調整弁の各目標開度となるように、前記ガス流量調整弁及び前記空気流量調整弁の動作を制御する調整弁制御部を備え、
    前記調整弁制御部は、前記流量測定手段で測定される前記燃料ガスの実流量が、設定ガス流量に到達しているか否かを判断しながら、前記ガス流量調整弁の開度が前記目標開度となるまで動作させるとともに、前記流量測定手段で測定される前記燃焼用空気の実流量が、前記設定ガス流量に対応する設定空気流量に到達しているか否かを判断しながら、前記ガス流量調整弁の開度が前記目標開度となるまで動作させるように構成され、
    対応する一群の前記設定ガス流量及び前記設定空気流量は、前記ガス流量調整弁及び空気流量調整弁の開度が前記目標開度に到達するまでの間の一又は二以上の確認タイミングにおける、前記酸素比が所定の値となる前記燃料ガス及び前記燃焼用空気の流量として設定される酸素比制御システム。
  2. 前記調整弁制御部は、
    前記流量測定手段で測定される前記燃料ガスの実流量が前記設定ガス流量に到達した際に、前記燃焼用空気の実流量が前記設定ガス流量に対応する前記設定空気流量に到達していない場合に前記ガス流量調整弁の動作を一時的に停止させ、
    前記流量測定手段で測定される前記燃焼用空気の実流量が前記設定空気流量に到達した際に、前記燃料ガスの実流量が前記設定空気流量に対応する前記設定ガス流量に到達していない場合に前記空気流量調整弁の動作を一時的に停止させ、
    前記燃料ガスの実流量が前記設定ガス流量に到達し、且つ、前記燃焼用空気の実流量が前記設定ガス流量に対応する前記設定空気流量に到達した際に、一時的に停止させた調整弁の動作を再開する請求項1に記載の酸素比制御システム。
  3. 前記確認タイミングは、前記ガス流量調整弁の流量特性及び前記空気流量調整弁の流量特性のうちの少なくともいずれか一方に基づき決定される請求項1又は2に記載の酸素比制御システム。
  4. 前記調整弁制御部は、
    前記燃料ガスの流量を増加させる場合に、前記空気流量調整弁の開閉速度よりも前記ガス流量調整弁の開閉速度を遅くし、
    前記燃料ガスの流量を減少させる場合に、前記空気流量調整弁の開閉速度よりも前記ガス流量調整弁の開閉速度を速くする請求項1〜3のいずれか一項に記載の酸素比制御システム。
  5. 供給流量を調整する酸素流量調整弁を有し、前記燃焼機器に酸素を供給する酸素供給手段を更に備え、
    前記流量測定手段は、前記燃焼機器に供給される前記酸素の実流量を測定し、
    前記調整弁制御部は、
    前記酸素流量調整弁の開度が、酸素比が所定の値となる前記酸素流量調整弁の目標開度となるように、前記酸素流量調整弁の動作を制御するとともに、
    前記流量測定手段で測定される前記酸素の実流量が、前記設定ガス流量に対応する設定酸素流量に達しているか否かを判断しながら、前記酸素流量調整弁の開度が前記目標開度となるまで動作させるように構成され、
    対応する一群の前記設定ガス流量、前記設定空気流量及び前記設定酸素流量は、前記ガス流量調整弁、前記空気流量調整弁及び前記酸素流量調整弁の開度が前記目標開度に到達するまでの間の一又は二以上の確認タイミングにおける、前記酸素比が所定の値となる前記燃料ガス、前記燃焼用空気及び前記酸素の流量として設定される請求項1に記載の酸素比制御システム。
  6. 前記調整弁制御部は、
    前記流量測定手段で測定される前記燃料ガスの実流量が前記設定ガス流量に到達した際に、前記燃焼用空気の実流量及び前記酸素の実流量のうちの少なくともいずれか一方が、前記設定ガス流量に対応する前記設定空気流量又は前記設定酸素流量に到達していない場合に前記ガス流量調整弁の動作を一時的に停止させ、
    前記流量測定手段で測定される前記燃焼用空気の実流量が前記設定空気流量に到達した際に、前記燃料ガスの実流量及び前記酸素の実流量のうちの少なくともいずれか一方が、前記設定空気流量に対応する前記設定ガス流量又は前記設定酸素流量に到達していない場合に前記空気流量調整弁の動作を一時的に停止させ、
    前記流量測定手段で測定される前記酸素の実流量が前記設定酸素流量に到達した際に、前記燃料ガスの実流量及び前記燃焼用空気の実流量のうちの少なくともいずれか一方が、前記設定酸素流量に対応する前記設定ガス流量又は前記設定空気流量に到達していない場合に前記酸素流量調整弁の動作を一時的に停止させ、
    前記燃料ガスの実流量が前記設定ガス流量に到達し、且つ、前記燃焼用空気の実流量が前記設定ガス流量に対応する前記設定空気流量に到達し、且つ、前記酸素の実流量が前記設定ガス流量に対応する前記設定酸素流量に到達した際に、一時的に停止させた調整弁の動作を再開する請求項5に記載の酸素比制御システム。
  7. 前記確認タイミングは、前記ガス流量調整弁の流量特性、前記空気流量調整弁の流量特性及び前記酸素流量調整弁の流量特性のうちの少なくともいずれか1つに基づき決定される請求項5又は6に記載の酸素比制御システム。
  8. 前記調整弁制御部は、
    前記燃料ガスの流量を増加させる場合に、前記空気流量調整弁の開閉速度及び前記酸素流量調整弁の開閉速度よりも前記ガス流量調整弁の開閉速度を遅くし、
    前記燃料ガスの流量を減少させる場合に、前記空気流量調整弁の開閉速度及び前記酸素流量調整弁の開閉速度よりも前記ガス流量調整弁の開閉速度を速くする請求項5〜7のいずれか一項に記載の酸素比制御システム。

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