JP2021010881A - 吸着材を製造するためのシステム、および吸着材を製造する方法 - Google Patents

吸着材を製造するためのシステム、および吸着材を製造する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リンやヒ素を含む化合物を吸着、回収することが可能な吸着材として機能する金属担持多孔質材料を高効率、かつ低コストで製造すると同時に発電を行うことで電気エネルギーを供給するための方法、およびこの方法を実現するためのシステムを提供する。【解決手段】このシステムは、ガス化発電装置、金属塩を含む液体に炭化物を浸漬するための浸漬装置、および浸漬された炭化物上の金属塩を還元するための還元装置を備える。ガス化発電装置は、有機物をガス化して乾留ガスと炭化物を生成するためのガス化装置、および乾留ガスを用いて発電するための発電装置を有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態の一つは、吸着材の製造システム、および吸着材の製造方法に関する。例えば本発明の実施形態の一つは、吸着材として機能する、金属が担持された多孔質材料を製造するためのシステム、およびその製造方法に関する。
近年、植物や動物に由来する有機性廃棄物を含む有機物を有効に活用することで環境に対する負荷を軽減する試みが様々な分野で検討されている。例えば特許文献1では、籾殻にカルシウムを担持した炭化物をリン酸塩の吸着材として利用して水質を改善することが開示されている。特許文献2や3では、有機性廃棄物をガス化して得られる可燃性ガス(以下、乾留ガスと呼ぶ)を用いて発電を行うことが開示されている。
特開2007−75706号公報 特開2004−352960号公報 特開2006−87221号公報
本発明の実施形態の一つは、リンやヒ素を含む化合物を吸着することが可能な吸着材として機能する金属担持多孔質材料を高効率、かつ低コストで製造すると同時に発電を行うことで電気エネルギーを供給するための方法、およびこの方法を実現するためのシステムを提供することを課題の一つとする。
本発明の実施形態の一つは、吸着材を製造するためのシステムである。このシステムは、ガス化発電装置、金属塩を含む液体に炭化物を浸漬するための浸漬装置、および浸漬された炭化物上の金属塩を還元するための還元装置を備える。ガス化発電装置は、有機物をガス化して乾留ガスと炭化物を生成するためのガス化装置、および乾留ガスを用いて発電するための発電装置を有する。
本発明の実施形態の一つは、吸着材を製造する方法である。この方法は、有機物をガス化して乾留ガスと炭化物を生成すること、金属塩を含む液体に炭化物を浸漬して金属塩を炭化物に担持すること、乾留ガスを用いて発電すること、担持された金属塩を乾留ガスの一部を用いて還元装置により還元することを含む。
本発明の実施形態により、リンや窒素、あるいはヒ素などを含む化合物を吸着することが可能な金属担持多孔質材料を効率よく、かつ低コストで製造すると同時に電気エネルギーを供給することが可能となり、大気中の二酸化炭素の利用・固定に寄与することができる。
本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムによって実現される有機物の活用と二酸化炭素の利用・固定を示す概念図。 本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムのブロック図。 本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムに含まれるガス化装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムに含まれるガス化装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムに含まれるガス化装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムに含まれる発電装置のブロック図。 本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムに含まれる熱交換器の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムに含まれる浸漬装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムに含まれる乾燥装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムに含まれる還元装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムに含まれる還元装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムに含まれる還元装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである、吸着材を製造するためのシステムに含まれる還元装置の模式的断面図。
以下、本発明の各実施形態について、図面等を参照しつつ説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。
以下、本明細書では、バイオマスとは有機物の一種であり、生体由来の物質とその代謝物を指す。例えば木に由来する材料が挙げられる。具体的には、板状や柱状の木材、間伐材、剪定廃材、建築廃木材、粉末状のおがくず、パーティクルボートなどの木製成形品が挙げられる。木の種類に制約はなく、スギやヒノキ、竹でもよい。あるいは籾殻、バガス、トウモロコシの軸や葉などの農業廃棄物、藁や麦わら、乾草などの農業副産物が例として挙げられる。あるいは麻や亜麻、綿、サイザル麻、アバカ、ヤシ毛などの繊維の原料となる植物が挙げられる。あるいは海藻などの藻類でもよい。あるいは、食品残渣や動物の糞尿に由来するサイレージなどが挙げられる。
1.概要
図1は、本発明の実施形態の一つである、リンや窒素、あるいはヒ素を含む化合物を吸着可能な金属担持多孔質材料(以下、吸着材と記す)を製造するためのシステム(以下、システムと記す)100を通じて二酸化炭素の利用・固定を説明するための概念図である。植物は光合成によって二酸化炭素を還元し、様々な有機物として固定することで生物資源を創り出す。生物資源は他の生物のエネルギー源(食料)として利用されるのみならず、天然繊維や木材などの機能材料・構造材料として様々な用途で利用される。システム100は、種々の態様で利用された有機物の残渣や副生物、すなわち、バイオマスを有効活用することで吸着材を製造し、同時に電気エネルギーを創成する。これにより、吸着材の利用による水質改善だけでなく、大気中の二酸化炭素の固定と利用に寄与することができる。
具体的には、システム100ではバイオマスをガス化し、炭化物と乾留ガスを生成する。炭化物は炭素を主成分とする多孔質体であり、吸着材に含まれる金属の担持体として機能する。詳細は後述するが、炭化物に金属塩を吸着させて金属塩が担持された炭化物(前駆体炭化物)を得たのち、担持された金属塩を金属(0価の金属)へ還元することで吸着材が得られる。この吸着材は、河川、湖沼、または海などの水域における水質汚染物質、特にリン酸、カルシウム、鉄、アルミニウムなどの金属のリン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、あるいはリン酸エステルなどの有機リン酸に例示されるリンを含む化合物、ヒ酸の金属塩、亜ヒ酸の金属塩、ヒドロヒ酸の金属塩、メタ亜ヒ酸の金属塩、あるいは有機アルシン酸などの有機ヒ素に例示されるヒ素を含む化合物を効率よく吸着、固定可能である。
乾留ガスには水素や一酸化炭素、メタンやプロパン、ブタンなどに代表されるアルカンなどの可燃性、または還元力を有するガスが含まれる。システム100では、乾留ガスの可燃性と還元力の両者が利用される。前者の可燃性ガスは、燃焼させることで発電に利用され、電気エネルギーの創成に寄与する。さらに、発電時の排熱は前駆体炭化物の乾燥などに利用することができる。一方、後者の高温の乾留ガスは、前駆体炭化物に担持された金属塩の還元に利用される。これにより、前駆体炭化物を効率よく吸着材へ変換することが可能となる。
一般にバイオマスのガス化発電では、後述するガス化炉124において500〜1300℃程度の高温の乾留ガスが発生する。したがって乾留ガスは大きな熱エネルギーを有する。システム100では、この熱エネルギーも吸着材の製造に利用される。例えば、金属塩の還元反応に利用する乾留ガスは全体の数パーセントであるため、余剰の乾留ガスから熱エネルギーを取り出し、この熱エネルギー利用することで、前駆体炭化物の乾燥や金属塩の還元を加速することができる。これにより、乾留ガスのエネルギーを効率よく利用することができる。以下、システム100の詳細について説明する。
2.システム
図2にシステム100の構成を説明するためのブロック図を示す。システム100は、ガス化発電装置110、浸漬装置180、および還元装置220を基本的な構成として備える。システム100はさらに乾燥装置200や還元性ガス源250、フレアスタック270を有してもよい。
2−1.ガス化発電装置
ガス化発電装置110は、バイオマス102を炭化し、炭化物と乾留ガスを生成するとともに乾留ガスを用いて発電することを主な機能として有し、ガス化装置120と発電装置170を有する。ガス化発電装置110はさらに、熱交換器(第1の熱交換器)150、ガス精製装置160、ガスホルダ166、熱交換器(第2の熱交換器)168などを任意の構成として備えてもよい。
(1)ガス化装置
ガス化装置120は、バイオマス102を炭化して乾留ガスと多孔質性の炭化物104を生成するための装置である。ガス化装置120の構造に特に制約はない。ガス化装置120として内燃式のガス化装置の模式的断面図を図3に示す。ここで示したガス化装置120は一例であり、後述するようにガス化炉124は外熱式でも構わなく、その構造もバッチ式の密閉型の炭窯炉や連続式のロータリーキルン、揺動式ガス化炉、スクリュー炉、固定床炉(ダウンドラフト、アップドラフト)などでも構わない。いずれの形式でも、炭化によって発生した乾留ガスを還元装置220に導入する流路を有する。
図3に示すように、ガス化装置120は円筒形状を有する回転式のガス化炉124を有し、さらにバイオマス102を炭化するための熱エネルギーを供給するバーナー130が備えられた加熱チャンバー122がガス化炉124を覆うように設けられる。ガス化装置120には、炭化するバイオマス102を投入するためのホッパー134やホッパー134の下に位置するスクリューフィーダー136を設けてもよい。スクリューフィーダー136によってバイオマス102がガス化炉124内へ連続的に供給される。
ここで例示されるガス化炉124はロータリーキルン型のガス化炉であり、ガス化炉124と加熱チャンバー122は、バイオマス102を投入する側が炭化物104を搬出する側よりも高い位置になるよう水平面から傾斜している。ガス化炉124は駆動部126によって加熱チャンバー122内で回転するように構成される。駆動部126は、例えばチェーン、ベルト、歯車などを用いてガス化炉124を加熱チャンバー122の中心軸を中心として回転させる。ガス化炉124に供給されるバイオマス102は、ガス化炉124が連続的に回転することによってホッパー134側からバーナー130側へ輸送され、その間、低酸素濃度の条件下(例えば1%以下の酸素濃度)、バーナー130による熱によって約400℃から1300℃の温度で加熱される。これにより、バイオマス102の炭化が進行して乾留ガスが発生する。乾留ガスは排気ダクト138から取り出され、その後、第1のガス供給管128を介して還元装置220や発電装置170へ供給される。得られる炭化物104はガス化炉124の下部からガス漏洩防止用のロータリーバルブ132を介し、ガス化装置120の外へ搬出され、浸漬装置180内で浸漬に供される。ロータリーバルブ132は場合により、上下2段となるよう設置してもよく、その場合、上段と下段のロータリーバルブが交互に開いて炭化物が排出される。また、ロータリーバルブ132の周囲に、ロータリーバルブ132を冷却できる機構を設けても良い。
乾留ガスの温度を維持するため、第1のガス供給管128を断熱材などの保温手段140で覆ってもよい。あるいは、ガス化装置120で生成する乾留ガスの加熱、あるいは温度維持のための加熱装置(図示しない)を第1のガス供給管128に設けてもよい。保温手段140、および/または加熱装置を設けることで、高い温度を維持したまま乾留ガスを還元装置220へ供給することができ、効率よく金属塩の還元を行うことができる。
任意の構成として、生成する乾留ガスに酸素を供給するための機構を備えてもよい。図3では、この機能として酸素または空気を導入するための導入口148がバルブ142を介して排気ダクト138に設けられる例が示されている。微量の酸素を乾留ガスに加えることで、ガス化装置120の温度を制御、代表的には上昇させることができるとともに、乾留ガスに含まれるタールを燃焼し、乾留ガス中のタールの濃度を低減することができる。なお、酸素供給量が多すぎると、バイオマス102が燃焼してしまい炭化物を得ることができないため、酸素供給量を制御することが好ましい。また、図示しないが、タールを水蒸気改質反応によって除去するための改質炉をタール分離装置として第1のガス供給管128に接続し、タールを除去した後に乾留ガスを熱交換器150や発電装置170、還元装置220などへ供給してもよい。
ガス化装置120の他の例として、外燃式のガス化装置を図4に示す。図4に示すように、外燃式のガス化装置120はガス化炉124、およびガス化炉124の周囲を覆う加熱チャンバー122を基本的な構成として有している。加熱チャンバー122はガス化炉124との間に空間が形成されるように設けられ、この空間に接続される熱媒体導入口144と熱媒体排出口146が加熱チャンバー122に設けられる。前者を介して外部で加熱された熱媒体がこの空間内に導入され、後者から熱媒体が排出される。これにより、加熱された熱媒体がガス化炉124の外壁と接し、ガス化炉124が加熱される。熱媒体としては電気ヒータなどによって加熱されたガスでもよく、軽油、重油、炭化物などの燃料を燃焼させて得られる高温のガスを用いてもよい。もしくは、ガス化で発生する乾留ガスを用いてもよい。このような外燃式のガス化装置120を用いる場合、熱媒体を加熱するためのエネルギー源が必要ではあるものの、比較的高い収量で炭化物104を得ることができる。
ガス化装置120の他の例として、固定床型のガス化装置を図5に示す。図5に示すガス化装置120は、連続炉タイプのガス化炉124を有し、ガス化炉124の周囲にはガス化炉124を加熱するためのヒータ131が設けられる。ガス化炉124の上にはロータリーバルブ133が設けられる。ロータリーバルブ133の替わりにスクリューフィーダー136(図3、図4参照)を設けてもよい。酸素または空気を導入するための導入口148は任意の場所に設置可能であり、図5に示した例ではガス化炉124の下側に設けられている。ガス化炉124の底部は傾斜していてもよく(図5の点線参照)、この構造により、ガス化炉124内で生成する炭化物104をガス化炉124の底部に集めることができる。
ホッパー134からガス化炉124へバイオマス102を導入し、導入口148から酸素または空気をガス化炉124へ導入する。ヒータ131からの熱によってバイオマス102が炭化され、乾留ガスと多孔質性の炭化物104が生成する。乾留ガスは、ガス化炉124に接続される第1のガス供給管128から取り出され、熱交換器150、および/または還元装置220に導入される。図5に示すガス化装置120を用いることで、乾留ガスに随伴するタール含有量を低減することができる。ガス化に際し、ガス化炉124の内部が十分な温度になる場合、ヒータ131は省略することができる。
(2)発電装置
発電装置170の構造や形式に制約はなく、ガスタービン方式やガスエンジン方式、デュアルフューエルエンジン方式の発電装置を適宜用いることができる。例えばガスエンジン方式の場合、図6のブロック図に示すように、レシプロ型のガスエンジン172、ガスエンジン172に接続される発電機174、発電機174で得られる電流の電圧を変換するための変圧器176などによって発電装置170が構成される。電気エネルギーは変圧器176から出力される。任意の構成として発電装置170は、ガスエンジン172を冷却することでガスエンジン172が生成する熱エネルギーを得るための冷却器178を備えてもよい。冷却器178で得られる熱エネルギーは、気体や液体の熱伝達媒体を介して乾燥装置200、あるいは還元装置220へ供給することができる。図示しないが、乾留ガスを圧縮してガスエンジン172に供給するための圧縮装置を設けてもよい。なお、ここではガスエンジン172と発電機174が分離した構成を説明したが、発電装置170は発電機とガスエンジンが一体型となった構成であってもよい。
(3)熱交換器
熱交換器150は、ガス化装置120の第1のガス供給管128と接続され、高温の乾留ガスを冷却して熱エネルギーを取り出すために設けられる。熱交換器150の形式や構造に制約はなく、例えばプレート式、シェル−チューブ式、フィンチューブ式などの様々な形式を適用することができる。図7に例示された熱交換器150はシェル−チューブ式の熱交換器である。熱交換器150はアウターシェル152を有し、アウターシェル152には乾留ガスを導入、排出するためのインレット154とアウトレット156がそれぞれ設けられる。アウターシェル152内には乾留ガスのための流路が構成され、この流路がインレット154とアウトレット156に接続される。アウターシェル152内には熱伝達媒体が効率よく流路と接触するためのフィン158を設けてもよい。
熱伝達媒体としては空気や窒素などのガスでも良く、水、エチレングリコールなどのアルコール、シリコーンオイル、あるいはビフェニルやジフェニルエーテルなどの芳香族化合物でもよい。これらの熱伝達媒体はアウターシェル152内に注入され、流路と接触することで乾留ガスと熱交換を行い、その後外部に取り出される。熱伝達媒体が空気や窒素などの気体の場合、熱交換によって加熱された熱伝達媒体を直接乾燥装置200のチャンバー202や還元装置220の還元炉222(後述)へ導入することができる。一方、熱伝達媒体が液体の場合、チャンバー202の周囲に設けられるチューブヒータ216内を循環するように乾燥装置200や還元装置220へ供給される。熱伝達媒体が液体の場合、熱交換した液体の熱伝達媒体を再び熱交換器150とは別の熱交換器にて、空気や窒素などの気体と熱交換し、加熱された気体を乾燥装置200のチャンバー202や還元装置220の還元炉222へ導入することができる。
(4)その他の構成
ガス精製装置160の構成にも制約はなく、例えば水蒸気濃縮器162やダストフィルタ164、図示しないスクラバーや脱硫装置などを備えることができる。これらの構成を適宜設けることで、乾留ガス中に含まれるアンモニアやシアン化水素、塩酸、煤塵、ダイオキシン、硫黄酸化物、窒素酸化物、硫化水素などが除去される。ガスホルダ166は乾留ガスを貯蔵するために設けることができ、容積可変型、あるいは定積型のガスホルダを用いて構成される。ガスホルダ166の形式や容量はシステム100の規模に応じて適宜調整される。熱交換器168は発電装置170へ供給される乾留ガスを冷却する機能を有し、その構造も任意に選択できる。例えば熱交換器168は熱交換器150と同一、類似する構造を有してもよい。
フレアスタック270は、還元装置220に導入された余剰の乾留ガスを燃焼させるために設けられる。本システム100では、還元装置220に供給される余剰の乾留ガスを熱交換器168を介して発電装置170に導入し、燃焼させることで発電に再利用してもよい(図2参照)。金属塩の還元反応に利用する乾留ガスは全体の数パーセントであるため、余剰の乾留ガスを熱交換器168を介して発電装置170に導入することで、乾留ガスの熱エネルギーを効率よく利用することができる。さらに、還元装置220から排出されたガスは温度が低下しているので、熱交換器168の負荷を削減することが可能であると共に、熱交換器168の小型化が可能である。
2−2.浸漬装置
炭化によって得られる炭化物104は、浸漬装置180において浸漬され、金属塩が細孔内、および/または炭化物104表面に吸着される。浸漬装置180の構造に制約はなく、浸漬に用いる金属塩を含む懸濁液、もしくは溶液(以下、これらを総じて金属塩を含む液体、あるいは浸漬液と記す)を貯留するためのタンク182を基本的な構成として備える(図8)。タンク182の底部には排出口を設けてもよく、排出口に接続されるバルブ190の開閉により浸漬液の貯留、排出を行うことができる。任意の構成としてタンク182はさらに攪拌装置192や浸漬液を加熱するためのヒータ196、浸漬液を冷却するための冷却装置、超音波照射装置(図示しない)などを備えてもよい。攪拌装置192を用いることで浸漬液が攪拌され、浸漬液中の金属塩の濃度分布を減少させることができる。浸漬液の攪拌は、浸漬液を循環することによって行ってもよい。ヒータ196は内部に発熱素子を有し、電気的に加熱ができるように構成されていてもよく、あるいは中空構造を有し、内部に熱交換器150、168から供給される熱伝達媒体を循環できるよう構成されていてもよい。浸漬時に超音波照射装置によって超音波を浸漬液に照射することで、炭化物104の細孔内部へ効率よく浸漬液を浸透させることができる。浸漬装置180はさらに蓋184を有していてもよく、蓋184には一つ、あるいは複数の貫通孔186が設けられる。貫通孔186には、例えば窒素やアルゴン、空気などの気体を導入するためのガス源、タンク182内を排気するための減圧装置、タンク182内を加圧するための加圧装置、タンク182内の圧力や温度を計測するための圧力計や温度計などを接続してもよい。
なお、炭化物104は水よりも比重が低いため、浸漬液に浮く。このため、タンク182に収容可能なケース194を浸漬装置180と組み合わせて使用してもよい。ケース194には複数の開口が設けられ、浸漬液よりも比重が高くなるように材料と構造が構成される。複数の開口は、炭化物104より目開きが小さくなるように設定される。これにより、炭化物104が浸漬液に浮いて十分に浸漬液と接触できなくなることを防ぐことができるだけでなく、浸漬された炭化物104を容易に回収することができ、さらに炭化物104がケース194の外に漏れ出ることを防止できる。炭化物104と浸漬液の分離は、浸漬装置180の後段に設置される、脱水機などにより行われる。脱水機としては、例えば、遠心脱水機など、従来公知の脱水機を適宜使用することができる。
2−3.乾燥装置
炭化物104を浸漬することで金属塩が担持された前駆体炭化物106が得られる。乾燥装置200は前駆体炭化物106を乾燥する機能を有する装置であり、その構造に制約はない。例えば図9に示すように、乾燥装置200は前駆体炭化物106を収容するチャンバー202を有し、チャンバー202には一つ、あるいは複数の乾燥ガス供給口206、ガス排出口210が設けられる。乾燥ガス供給口206は熱交換器150、あるいは熱交換器168と接続され、これにより、熱交換器150、あるいは熱交換器168から供給される気体の熱伝達媒体がチャンバー202内に導入される。気体の熱伝達媒体は、バルブ208を用いてその流量が制御される。これにより、ガス化装置120で生成する高温の乾留ガスの熱エネルギーを乾燥装置200へ供給することができ、ガス化の際のエネルギーを効率よく再利用することができる。このことは吸着材の製造コストの低減に寄与する。なお、冷却器178で得られる熱エネルギーを熱伝達媒体を介して乾燥装置200へ供給するよう、システム100を構成してもよい。
あるいは、別途加熱された熱伝達媒体、または熱交換器150、168などから供給される熱伝達媒体を環流させるためのチューブヒータ216をチャンバー202の外部、または内部に設けてもよい。図9ではチューブヒータ216がチャンバー202の外部に設置された例が示されている。この場合、熱交換器150、168において液体の熱伝達媒体を用いることができる。任意の構成として乾燥装置200は、チャンバー202の底部と前駆体炭化物106の接触を防止するセパレータ214、蓋204、あるいは図示しない排水口などを備えてもよい。蓋204には一つ、あるいは複数の貫通孔212を設けてもよい。貫通孔212には、例えば温度計や圧力計を設置してもよく、乾燥を促進するための減圧装置を貫通孔212を介してチャンバー202と接続してもよい。
2−4.還元装置
還元装置220は、乾燥後の前駆体炭化物106に担持された金属塩を金属へ還元する機能を有する。還元装置220の構成にも特に制約はなく、例えば図10に模式的に示した連続炉型の構造を採用することができる。ここに示した還元装置220は、還元炉222、還元炉222を加熱するためのヒータ228、およびガス化装置120から供給される乾留ガスを還元炉222に導入するための第1のガス供給管128を備える。第1のガス供給管128には、還元性ガスの流量を制御するためのバルブ234が設けられる。任意の構成として、乾留ガスを加熱するためのヒータ246を第1のガス供給管128を覆うように設けてもよい。
還元炉222には、前駆体炭化物106を投入するためのロータリーバルブ226やホッパー224を設けてもよい。還元炉222の底部には、得られる吸着材を取り出すためのロータリーバルブ230を設けることができる。また、ロータリーバルブ226、230それぞれは、2段階式の構造を有するように2つのロータリーバルブによって構成されていてもよい。二つのロータリーバルブ226、230を設けることで、還元炉222内部に導入される乾留ガスの漏洩を防止することができ、安全に金属塩の還元を行うことができる。また、これらを設置することで、連続的に前駆体炭化物106を還元炉222に投入し、還元によって得られる吸着材を取り出すことができる。なお、還元炉222の底部は傾斜していてもよく(図10の点線参照)、この構造により、吸着材を還元炉222の底部に集めることができる。還元炉222にはさらにガス捕集管244が設けられ、前駆体炭化物106と反応した乾留ガス、あるいは過剰の乾留ガスなどがガス捕集管244を介して排出される。
還元装置220はさらに、還元性ガスを別途供給するための第2のガス供給管240を有してもよい。第2のガス供給管240には還元性ガス源250が接続され(図2)、還元性ガスの流量はバルブ242によって制御される。これにより、例えばガス化装置120で生成する還元性ガスの量が不足する場合、あるいはガス化装置120が駆動していないときでも、還元装置220内に十分な還元性ガスを供給して前駆体炭化物106に対して還元処理を行うことができる。還元性ガス源250から供給される還元性ガスは、水素や一酸化炭素、アルカンの単体でも良く、これらの混合物でも良い。あるいは還元性ガスに窒素やアルゴンなどの不活性ガスが混合されていてもよい。または、無酸素雰囲気または不活性ガス雰囲気で前駆体炭化物106を加熱処理してもよい。当該加熱処理により、前駆体炭化物106に含まれる炭素、酸素、水素、もしくは硫黄が反応し、還元ガスとなる。当該還元ガスによって、前駆体炭化物106に対して還元処理が行われる。
還元装置220はさらに、還元炉222内の雰囲気(ガス)を置換するためのガス置換装置(図示しない)と連結される第3のガス供給管236を備えてもよい。乾留ガスには水素やアルカンなどの可燃性ガスや一酸化炭素などの有毒ガスが含まれるため、還元後にガス置換装置から第3のガス供給管236を介して、空気、窒素、あるいは希ガス(ヘリウム、アルゴンなど)を供給することで、残留する乾留ガスを還元炉222から排出することができる。ガス置換装置には図示しない空気や窒素、アルゴンなどのガス源が接続される。あるいはガス置換装置は、外気を導入するためのファンやコンプレッサーでもよい。さらに、第1のガス供給管128、第2のガス供給管240、第3のガス供給管236をそれぞれ独立に還元炉222に接続せずに、一本の供給管として還元炉222に接続しても構わない。この場合、還元炉222の外部でこれらのガス供給管を接続し、バルブの切り替えによってこれらのガスの供給が制御される。
還元装置220は連続型である必要はなく、バッチ式でもよい。例えば図11に示すように、ロータリーバルブ226に代わって還元炉222の開口部に開閉扉223を設け、これを用いて還元炉222へ前駆体炭化物106を投入し、生成する吸着材を取り出してもよい。図示しないが、開口部を複数設け、前駆体炭化物106の投入と吸着材の取出しを異なる開口部を経由して行ってもよい。また、図11に示した例では、還元装置220は開口部を介して前駆体炭化物106の投入を還元炉222の上から行うように構成されているが、開口部が水平方向に向くよう還元装置220を構成してもよい。
あるいは図12に示すように、還元装置220はロータリーキルン型の還元装置でもよい。すなわち、還元装置220は円筒形状を有する回転式の還元炉222、および還元炉222を覆う加熱チャンバー221を備え、還元炉222は駆動部232によって加熱チャンバー221内で回転するように構成してもよい。還元炉222内の温度は加熱チャンバー221に備えられるバーナー231によって制御される。乾留ガスは第1のガス供給管128を介してガス化炉124から供給される。また、還元装置220は還元性ガス源250から還元性ガスの供給を受けるように構成されてもよい。前駆体炭化物106と乾留ガスが反応した後に生じるガス、あるいは過剰の乾留ガスなどが排出されるガス捕集管244が加熱チャンバー221に設けられる。
還元炉222にスクリューフィーダー225を介して供給される前駆体炭化物106は、還元炉222が連続的に回転することによってホッパー224側からバーナー231側へ輸送される。乾留ガスの雰囲気において、バーナー231による熱によって前駆体炭化物106が加熱されることで、前駆体炭化物106上に担持された金属塩が還元され、吸着材が生成される。
あるいは図13に示すように、外燃式の還元装置220を用いることができる。図13に示す外燃式の還元装置220は、駆動部232によって回転される還元炉222とそれを覆う加熱チャンバー221を有する。還元炉222と加熱チャンバー221の間に空間が形成され、この空間に熱媒体導入口227と熱媒体排出口229が加熱チャンバー221に設けられる。還元炉222の加熱は上述した外燃式のガス化装置120と同様に行ってよく、あるいは還元炉222の内側、および加熱チャンバー221と還元炉222との間にそれぞれに乾留ガスを導入してもよい。後者の場合、乾留ガスは第1のガス供給管128、および/または熱媒体導入口227からそれぞれ導入される。
後述するようにシステム100では、還元装置220において還元処理に用いられた後の乾留ガスを発電装置170に導入し、発電を行うことができる。ガスを用いて発電するためには、乾留ガスを熱交換器168で50℃程度まで冷却する必要がある。加熱チャンバー221と還元炉222との間に導入された乾留ガスは温度が低下しているので、熱媒体排出口229から排出されたガスを熱交換器168に導入することで、熱交換器168の負荷を低減することができるため好ましい。すなわち、還元装置220を熱交換器のように使用できることも、本システム100の優れた点の一つである。
図示しないが、乾燥装置200と同様、熱交換器150などから供給される熱伝達媒体を環流させるためのチューブヒータを還元炉222の外部に設けて還元炉222を加熱できるようにシステム100を構成してもよい。これにより、熱伝達媒体を介して乾留ガスの熱エネルギーを前駆体炭化物106の還元に利用することも可能となる。なお、システム100において乾燥装置200を設けず、前駆体炭化物106の乾燥と還元を還元装置220において行ってもよい。
3.システムフロー
システム100を利用する発電、ならびに吸着材の製造のフローを以下に具体的に説明する。
3−1.炭化
まず、ホッパー134やスクリューフィーダー136を用いてバイオマス102をガス化装置120に配置する(図3から図5)。ガス化炉124において、酸素の非存在下、あるいは低濃度の酸素の存在下、バーナー130、あるいは加熱された熱媒体によって得られるエネルギーによりバイオマス102が炭化される。炭化の過程でバイオマス102の一部は、少なくとも水蒸気、一酸化炭素、水素、またはアルカンを含む高温(700℃から1300℃)の乾留ガスとなり、残存物が炭化物104となる。乾留ガスは、水素や一酸化炭素などが有する還元力と可燃性、および高温状態に起因する熱エネルギーを有する。炭化物104は、バイオマス102の構造に起因する孔と、乾留ガスの脱離によって生成する細孔が複雑に混ざり合った大小様々な孔が形成された多孔質材料である。得られる炭化物104は、その全量、あるいは一部が浸漬処理へ供される。炭化物104の全量を用いない場合には、他の一部は様々な用途に用いることができる。
この炭化の際に発生する乾留ガスは、一部は第1のガス供給管128を介して還元装置220の還元炉222へ輸送される。これにより、乾留ガスの熱エネルギーと還元力が還元装置220へ供給される。一方、残りの乾留ガスは熱交換器150へ導入されて冷却され、同時に熱交換器150で用いられる熱伝達媒体を加熱する。すなわち、乾留ガスの熱エネルギーの一部が熱伝達媒体へ移動する。
3−2.発電
冷却された乾留ガスはガス精製装置160などを介して発電装置170へ供給される(図2参照)。乾留ガスは発電装置170内のガスエンジン172を駆動するために用いられ、これにより発電が行われる。したがってシステム100では、バイオマス102から乾留ガスが取り出され、乾留ガスの可燃性を利用して電気エネルギーが創成される。バイオマス102は光合成、すなわち二酸化炭素の固定によって得られる有機物であることを考慮すると、この発電というプロセスは固定化された二酸化炭素を間接的に利用したエネルギーの創成であると言える。
3−3.浸漬と乾燥
バイオマス102の炭化によって得られる炭化物104の全て、あるいは一部は、浸漬装置180において浸漬処理に供される。これにより、炭化物104の細孔壁や表面に金属塩が吸着し、前駆体炭化物106が得られる。
その後、前駆体炭化物106は乾燥装置200を用いて乾燥される。上述したように、乾留ガスの熱エネルギーの一部は熱交換器150において熱伝達媒体に移動する。加熱された熱伝達媒体は乾燥装置200のチャンバー202内に導入される、あるいはチャンバー202に設けられるチューブヒータ216へ導入される。したがってシステム100では、乾留ガスの熱エネルギーの一部を熱伝達媒体を介して前駆体炭化物106の乾燥に利用される。なお、この時に利用される熱エネルギーは、乾燥に供される前駆体炭化物106の原料であるバイオマス102の炭化とは異なるバッチの炭化で得られる乾留ガスの熱エネルギーである。したがって、バイオマス102の炭化の際に他のバッチの前駆体炭化物106の乾燥を行わない場合には、乾留ガスの全量を熱交換器150に供給し、ガスホルダ166に貯蔵する、あるいは発電装置170において発電に利用すればよい。これに対し、前駆体炭化物106の乾燥時に炭化を行わない場合には、別途加熱した熱伝達媒体をチャンバー202やチューブヒータ216へ供給すればよい。
3−4.還元
乾燥された前駆体炭化物106は、還元装置220において還元処理に供され、金属塩が金属へ還元されて吸着材が得られる。還元は還元炉222を加熱し、還元性ガスを供給することで行われる。この時、ガス化装置120で生成する乾留ガスの一部を利用することができる。具体的には、バルブ234を開放し、第1のガス供給管から乾留ガスを還元炉222内に導入する。生成直後の乾留ガスは高温であり、かつ、水素や一酸化炭素などの還元力を有するガスを含む。したがって、乾留ガスを還元炉222内に供給することで、乾留ガスの熱エネルギーと還元力を前駆体炭化物106の還元において利用することができる。システム100ではさらに、熱交換器150、168で得られる熱伝達媒体が有する熱エネルギーを還元炉222の加熱に用いてもよい。以上のプロセスにより、吸着材を製造することができる。
なお、乾燥装置200を設けず、乾燥を還元装置220を用いて行ってもよい。この場合には、不活性ガスを還元炉222内に導入して前駆体炭化物106を乾燥させる。あるいは、還元炉222のスクリューフィーダー225側を乾燥領域、バーナー231側を還元領域とし、還元装置220内で乾燥工程と還元工程を同時に行ってもよい。さらには、二つの還元装置220を直列接続し、一方の還元装置220において乾燥処理を行い、他方の還元装置220において還元処理を行ってもよい。
不活性ガス雰囲気、あるいは低酸素濃度の雰囲気下で前駆体炭化物106の還元処理を行う場合、加熱によって前駆体炭化物106中の金属塩の金属の対イオンが前駆体炭化物106を構成する炭素と反応して、一酸化炭素あるいは水素が生成される。例えば、硫酸鉄を含む前駆体炭化物106の場合、加熱によって生じた亜硫酸ガスと前駆体炭化物106中の炭素が反応し、一酸化炭素と三酸化硫黄が生成される。あるいは、前駆体炭化物106中の酸素と炭素が反応して一酸化炭素が生成される。あるいは、前駆体炭化物106に含まれる水が熱分解し、メタンや水素が生成される。これらの一酸化炭素や二酸化硫黄、三酸化硫黄、メタン、あるいは水素を利用して前駆体炭化物106を還元してもよい。ただし、硫黄酸化物ガスの存在下で前駆体炭化物106の還元処理を行うと副生成物が生成される場合があるため、副生成物の生成を抑制する場合には、還元処理の前に還元炉222内を不活性ガスで置換した後に還元処理を行えばよい。
乾燥処理と同様、還元時に利用される熱エネルギーと還元力は、還元に供される前駆体炭化物106の原料であるバイオマス102の炭化とは異なるバッチの炭化で得られる乾留ガスの熱エネルギーと還元力である。したがって、バイオマス102の炭化の際に他のバッチの前駆体炭化物106の還元を行わない場合には、乾留ガスの全量を熱交換器150に供給し、ガスホルダ166に貯蔵する、あるいは発電装置170において発電に利用すればよい。これに対し、前駆体炭化物106の還元時に炭化を行わない場合には、ヒータ228を用いて還元炉222を加熱し、還元性ガス源250から還元性ガスを還元炉222へ供給すればよい。
上述したようにシステム100では、バイオマス102の炭化によって生成する炭化物のみならず、乾留ガスが有する熱エネルギーを前駆体炭化物106の乾燥と還元に、還元力を前駆体炭化物106の還元に利用することができる。このため、前駆体炭化物106の乾燥や還元のために別途外部から熱エネルギーや還元性ガスの供給を受ける必要がない、あるいは供給を受ける場合にもそのコストを大幅に低減することができる。このため、低コストで効率よく吸着材を製造することができる。さらにシステム100では、熱エネルギーを利用した後の乾留ガスが有する可燃性を利用して発電行い、電気エネルギーを創成することができる。
システム100のフローを別の視点から見ると、このフローは、バイオマス102が無酸素条件下で熱分解することで生成する乾留ガスが金属化合物の還元や発電に利用され、ガス化しない残存物である炭化物104が吸着材へ変換されるプロセスである。バイオマスなどの有機物は、光エネルギーと電子供与体である水を利用して大気中の二酸化炭素を固定することで生成される。また、このフローで製造される吸着材は、水質改善に利用した後にはリンを含む化合物を吸着しているため、農地などに埋設することで土壌の肥沃化のために再利用することができる。したがって、システム100は水質改善に寄与するだけでなく、大気中の二酸化炭素を固定することができ、温室効果対策のための有力な手段の一つとして位置づけることができる。
4.吸着材の製造
以下、システム100を用いる吸着材の製造方法について具体的に説明する。
4−1.炭化
まず、ガス化装置120のガス化炉124に原料となるバイオマス102を設置する。バイオマス102は、ホッパー134を介して導入することができ、スクリューフィーダー136によってガス化炉124の内部へ輸送される。バイオマス102としては、炭化することで多孔質の炭化物を与えるものであればよく、木材や繊維廃棄物などが典型例として挙げられる。ガス化炉124内の温度が400℃以上1300℃以下となるよう、バーナー130を用いて、あるいは熱媒体を供給することで加熱を行う。炭化によって生成する乾留ガスの少なくとも一部は熱交換器150を介して発電装置170へ供給され、発電に利用される。なお、バイオマス102の炭化の前に、熱交換器150、168において生じた熱を用いてバイオマス102を乾燥させてもよい。これにより、ガス化装置120において、少ないエネルギーによって、バイオマス102を炭化することが可能である。
4−2.浸漬
得られる炭化物を浸漬液に浸漬する。金属塩としては、鉄、ニッケル、コバルト、バナジウム、マンガン、マグネシウム、カルシウムなどの硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩が挙げられ、中でもリンまたはヒ素含む化合物を効率よく固定可能な金属を与える鉄の硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩が好ましい。具体的には、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、硝酸第一鉄、硝酸第二鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄が典型例として挙げられる。また、ポリ硫酸第二鉄溶液を用いることができる。浸漬液中における金属塩の濃度は、例えば1%以上80重量%以下、15重量%以上60重量%以下とすることができる。浸漬液の溶媒としては、水やアルコールが挙げられるが、毒性が低く、可燃性が無く、安価な水が好ましい。浸漬する際の浸漬液の温度は、0℃以上150℃以下、0℃以上100℃以下、、あるいは0℃以上70℃以下に調整してもよい。浸漬液は一つのバッチごとに交換してもよいが、複数のバッチごとに交換してもよい。すなわち、複数のバッチで浸漬液を再利用してもよい。
炭化物104の浸漬を繰り返すことで、徐々に金属塩濃度が低下する。このため、浸漬後の浸漬液を濃縮してもよい。この時、濃縮に必要な熱エネルギーとして、熱交換器150や168から供給される熱伝達媒体を利用してもよい。この場合、例えば熱交換器150や168から供給される熱伝達媒体をヒータ196内に循環させることで浸漬液を加熱することで濃縮を行う。これにより、乾留ガスが有する熱エネルギーを間接的に利用して浸漬液が濃縮される。
浸漬は、炭化物104を室温に冷却した後に行ってもよく、高温のまま行ってもよい。例えば、浸漬温度は、0℃以上150℃以下、0℃以上100℃以下、0℃以上90℃以下、あるいは0℃以上70℃以下が好ましい。浸漬時間は、任意の時間を選択することができ、1分以上が好ましい。浸漬液に対して超音波を照射しながら浸漬を行ってもよく、減圧後に浸漬し、加圧を行ってもよい。浸漬は常圧で行っても良く、減圧または加圧しながら浸漬を行ってもよい。例えばチャンバー202内の圧力は、ゲージ圧(大気圧に対する圧力差)で、−0.1MPa以上0.9MPa以下、−0.1MPa以上0.40MPa以下、あるいは−0.1MPa以上0.1MPa以下とすればよい。また、減圧後に加圧する場合は、通常大気圧をゼロとしたゲージ圧で0MPa以上0.9MPa以下、または0MPa以上0.4MPa以下で行うことができる。
4−3.乾燥
浸漬後、得られる前駆体炭化物106を乾燥させる。乾燥は室温でもよいが、上述したように他のバッチのバイオマス102の炭化で得られる乾留ガスの熱エネルギーを利用して室温よりも高い温度で行ってもよい。すなわち、熱交換器150や168、あるいは冷却器178で得られる熱伝達媒体の熱エネルギーを利用し、チャンバー202を任意の温度に設定すれば良い。例えば、50℃以上250℃以下、あるいは60℃以上200℃以下の範囲から選択される温度に設定することで乾燥を行ってもよい。
4−4.還元
乾燥後、前駆体炭化物106を還元装置220の還元炉222に投入する。また、ガス化装置120のガス化炉124内に別のバッチのバイオマス102を設置し、ガス化を開始する。ガス化によって得られる乾留ガスの一部を第1のガス供給管128を介して還元炉222に導入する。必要に応じ、ヒータ228を駆動して還元炉222を加熱する。還元炉222の温度は、200℃以上1200℃以下、400℃以上1200℃以下、あるいは600℃以上900℃以下の温度となるよう、乾留ガスの導入量やヒータ228を調整する。乾留ガスの量が不足する場合には、別途還元性ガス源250から還元性ガスを導入すればよい。
還元は、ガス捕集管244からの排出ガス中の還元ガスの濃度を利用してモニター、管理することができる。具体的には、排出ガス中の還元ガスの濃度が低い場合、乾留ガスの導入量の増大、もしくは還元性ガス源250からの還元性ガスの導入が必要であると判断すればよい。また、還元ガスの濃度が一定となった場合に、還元が終了したと判断してもよい。この還元処理により、炭化物中の金属塩の少なくとも一部が還元されて0価の金属となり、吸着材が得られる。
以上述べた方法により、バイオマスなどの有機物を出発原料とし、リンまたはヒ素を含む化合物を吸着可能な金属担持多孔質材料を効率よく、かつ、低コストで製造できると同時に、電気エネルギーを供給することが可能となる。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。各実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
上述した各実施形態によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと理解される。
100:システム、102:バイオマス、104:炭化物、106:前駆体炭化物、110:ガス化発電装置、120:ガス化装置、122:加熱チャンバー、124:ガス化炉、126:駆動部、128:第1のガス供給管、130:バーナー、131:ヒータ、132:ロータリーバルブ、133:ロータリーバルブ、134:ホッパー、136:スクリューフィーダー、138:排気ダクト、140:保温手段、142:バルブ、144:熱媒体導入口、146:熱媒体排出口、148:導入口、150:熱交換器、152:アウターシェル、154:インレット、156:アウトレット、158:フィン、160:ガス精製装置、162:水蒸気濃縮器、164:ダストフィルタ、166:ガスホルダ、168:熱交換器、170:発電装置、172:ガスエンジン、174:発電機、176:変圧器、178:冷却器、180:浸漬装置、182:タンク、184:蓋、186:貫通孔、190:バルブ、192:攪拌装置、194:ケース、196:ヒータ、200:乾燥装置、202:チャンバー、204:蓋、206:乾燥ガス供給口、208:バルブ、210:ガス排出口、212:貫通孔、214:セパレータ、216:チューブヒータ、220:還元装置、221:加熱チャンバー、222:還元炉、223:開閉扉、224:ホッパー、225:スクリューフィーダー、226:ロータリーバルブ、227:熱媒体導入口、228:ヒータ、229:熱媒体排出口、230:ロータリーバルブ、231:バーナー、232:駆動部、234:バルブ、236:第3のガス供給管、240:第2のガス供給管、242:バルブ、244:ガス捕集管、246:ヒータ、250:還元性ガス源、270:フレアスタック

Claims (17)

  1. 有機物をガス化して乾留ガスと炭化物を生成するためのガス化装置、および前記乾留ガスを用いて発電するための発電装置を有するガス化発電装置、
    金属塩を含む液体に前記炭化物を浸漬するための浸漬装置、ならびに
    浸漬された前記炭化物上の前記金属塩を還元するための還元装置を備える、吸着材を製造するためのシステム。
  2. 前記ガス化発電装置は、前記乾留ガスの一部を前記還元装置に供給するように構成される、請求項1に記載のシステム。
  3. 浸漬された前記炭化物を乾燥させるための乾燥装置をさらに備え、
    前記ガス化発電装置は、前記乾留ガスの熱エネルギーを前記乾燥装置へ供給するように構成される第1の熱交換器をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記第1の熱交換器はさらに、前記熱エネルギーを前記還元装置へ供給するように構成される、請求項3に記載のシステム。
  5. 浸漬された前記炭化物を乾燥させるための乾燥装置をさらに備え、
    前記ガス化発電装置は、ガスエンジンと第2の熱交換器を有し、
    前記第2の熱交換器は、前記ガスエンジンが生成する熱エネルギーを前記乾燥装置へ供給するように構成される、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記還元装置は、供給された前記乾留ガスの一部を前記ガス化発電装置に供給するように構成される、請求項1に記載のシステム。
  7. 還元性ガスを前記還元装置へ供給するための還元性ガス源をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
  8. 有機物をガス化して乾留ガスと炭化物を生成すること、
    金属塩を含む液体に前記炭化物を浸漬し、前記金属塩を前記炭化物に担持すること、
    前記乾留ガスを用いて発電すること、
    担持された前記金属塩を乾留ガスの一部を用いて還元装置により還元することを含む、吸着材を製造する方法。
  9. 前記還元は、前記乾留ガスの一部を前記還元装置に供給することで行われる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記金属塩が担持された前記炭化物を乾燥装置を用いて乾燥することをさらに含み、
    前記乾燥は、前記乾留ガスの熱エネルギーを前記乾燥装置に供給することで行われる、請求項8に記載の方法。
  11. 前記乾留ガスの前記熱エネルギーを前記還元装置に供給することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記金属塩が担持された前記炭化物を乾燥装置を用いて乾燥することをさらに含み、
    前記発電によって生じる熱エネルギーを前記乾燥装置へ供給することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  13. 前記還元は、還元性ガスを前記還元装置にさらに供給することで行われる、請求項8に記載の方法。
  14. 前記還元装置に供給された前記乾留ガスの一部を用いて発電することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  15. 前記金属塩は鉄塩である、請求項8に記載の方法。
  16. 前記液体を濃縮することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  17. 前記濃縮は、前記乾留ガスの熱エネルギーを前記液体に供給することで行われる、請求項16に記載の方法。
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