JP2021006939A - 解析方法および解析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】人と車との位置関係を特定できる解析方法を提供する。【解決手段】解析方法は、人1に装着された第1センサ20によって得られる加速度の時系列データを含む第1時系列データを第1タイムスタンプとともに取得する第1取得工程(S21)と、車2に装着された第2センサ26によって得られる加速度の時系列データを含む第2時系列データを第2タイムスタンプとともに取得する第2取得工程(S22)と、取得された第1時系列データから人1の第1移動軌跡L1を算出し、取得された第2時系列データから車2の第2移動軌跡L2を算出し、第1タイムスタンプと第2タイムスタンプとを参照することで第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とを関連付ける演算工程(S23,S24,S25)とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、解析方法および解析装置に関し、特に、人の移動軌跡と車の移動軌跡とを関連付ける解析方法および解析装置に関する。
従来技術の一例として、特許文献1には、加速度情報取得部および角速度情報取得部を備える端末装置が開示されている。端末装置は、携帯電話またはタブレット等で構成されている。加速度情報取得部は、加速度センサ等で構成されている。角速度情報取得部は、角速度センサ等で構成されている。特許文献1では、加速度情報取得部によって取得された加速度情報、および角速度情報取得部によって取得された角速度情報に基づいて、端末装置の移動軌跡が算出される。
特開2015−10831号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、たとえば、人の移動軌跡と車の移動軌跡とを算出し、これらの移動軌跡を関連付けることが想定されておらず、人と車との位置関係を特定できない。
そこで、本発明は、人と車との位置関係を特定できる解析方法および解析装置を提供する。
上記の目的を達成するために、本発明に係る解析方法の一態様は、人に装着された第1センサによって得られる加速度の時系列データを含む第1時系列データを第1タイムスタンプとともに取得する第1取得工程と、車に装着された第2センサによって得られる加速度の時系列データを含む第2時系列データを第2タイムスタンプとともに取得する第2取得工程と、取得された前記第1時系列データから前記人の第1移動軌跡を算出し、取得された前記第2時系列データから前記車の第2移動軌跡を算出し、前記第1タイムスタンプと前記第2タイムスタンプとを参照することで前記第1移動軌跡と前記第2移動軌跡とを関連付ける演算工程とを備える。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る解析装置の一態様は、人に装着された第1センサによって得られる加速度の時系列データを含む第1時系列データを第1タイムスタンプとともに取得する第1取得部と、車に装着された第2センサによって得られる加速度の時系列データを含む第2時系列データを第2タイムスタンプとともに取得する第2取得部と、取得された前記第1時系列データから前記人の第1移動軌跡を算出し、取得された前記第2時系列データから前記車の第2移動軌跡を算出し、前記第1タイムスタンプと前記第2タイムスタンプとを参照することで前記第1移動軌跡と前記第2移動軌跡とを関連付ける演算部とを備える。
本発明に係る解析方法および解析装置によれば、人と車との位置関係を特定できる。
実施の形態に係る解析装置を含む解析システムの構成を示す図である。 図1の解析システムの電気的構成を示すブロック図である。 図1の解析システムの計測動作の一例を示すフローチャートである。 車に取り付けられたIMUによって計測された車の加速度の時系列データを示すグラフである。 図1の解析システムの解析動作の一例を示すフローチャートである。 図1の解析システムの第1移動軌跡と第2移動軌跡とを関連付ける動作の一例を示すフローチャートである。 (a)は第1時系列データおよび第1タイムスタンプを示す表であり、(b)は第2時系列データおよび第2タイムスタンプを示す表である。 第1移動軌跡および第2移動軌跡が表示された表示部を示す図である。 解析システムにおける関連付けを示すUML(Unified Modeling Language)である。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、一例であり、請求の範囲を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は、必ずしも厳密に図示されたものではない。各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
図1は、実施の形態に係る解析装置16を含む解析システム10の構成を示す図である。図1を参照して、本発明の実施の形態に係る解析装置16を含む解析システム10の概略構成について説明する。
本発明の実施の形態に係る解析システム10は、人1に装着されたIMU(Inertial Measurement Unit)12、車2に装着されたIMU14、および解析装置16を含む。
IMU12は、慣性計測装置であり、人1の並進加速度および角速度を計測する。たとえば、IMU12は、人1の重心近傍に位置するように、人1が身に着ける衣服等に取り付けられる。
IMU14は、慣性計測装置であり、車2の並進加速度および角速度を計測する。たとえば、IMU14は、車2の重心近傍に位置するように、車2の車体等に取り付けられる。
解析装置16は、IMU12およびIMU14が計測したデータを取得し、人1の第1移動軌跡および車2の第2移動軌跡等を算出し、第1移動軌跡と第2移動軌跡とを関連付ける装置である。解析装置16は、IMU12およびIMU14による計測が終了した後、ケーブル等を介してIMU12およびIMU14に接続され、IMU12およびIMU14からデータを取得する。解析装置16は、表示部18を有し、算出した第1移動軌跡および第2移動軌跡を表示部18に表示できる。たとえば、解析装置16としては、パソコンまたはタブレット等の機器を用いることができる。
図2は、図1の解析システム10の電気的構成を示すブロック図である。図2を参照して、解析システム10の電気的構成について説明する。
IMU12は、第1センサ20、第1タイムスタンプ付加部22、および第1記憶部24を有する。第1センサ20は、相互に直交する3軸の各軸方向の加速度、および当該3軸の各軸周りの角速度を計測するセンサである。第1センサ20は、所定時間ごとに、当該3軸の各軸方向における人1の加速度、および当該3軸の各軸周りにおける人1の角速度を計測する。これによって、人1の加速度の時系列データおよび人1の角速度の時系列データを含む第1時系列データが得られる。第1タイムスタンプ付加部22は、第1センサ20に接続される。第1タイムスタンプ付加部22は、第1センサ20によって得られた第1時系列データに、日付および時刻等に関する情報である第1タイムスタンプを付加する。これによって、第1時系列データに含まれる各データが計測された日付および時刻等がわかる。第1記憶部24は、第1タイムスタンプ付加部22に接続される。第1記憶部24には、第1タイムスタンプが付加された第1時系列データが記憶される。
IMU14は、第2センサ26、第2タイムスタンプ付加部28、および第2記憶部30を有する。第2センサ26は、相互に直交する3軸の各軸方向の加速度、および当該3軸の各軸周りの角速度を計測するセンサである。第2センサ26は、所定時間ごとに、当該3軸の各軸方向における車2の加速度、および当該3軸の各軸周りにおける車2の角速度を計測する。これによって、車2の加速度の時系列データおよび車2の角速度の時系列データを含む第2時系列データが得られる。第2タイムスタンプ付加部28は、第2センサ26に接続される。第2タイムスタンプ付加部28は、第2センサ26によって得られた第2時系列データに、日付および時刻等に関する情報である第2タイムスタンプを付加する。これによって、第2時系列データに含まれる各データが計測された日付および時刻等がわかる。第2記憶部30は、第2タイムスタンプ付加部28に接続される。第2記憶部30には、第2タイムスタンプが付加された第2時系列データが記憶される。
解析装置16は、第1取得部32、第2取得部34、演算部36、および表示部18を有する。解析装置16は、ケーブル等を介してIMU12およびIMU14に接続可能に構成されている。解析装置16とIMU12とが接続された状態において、第1取得部32は、IMU12の第1記憶部24から第1時系列データを取得する。また、第1取得部32は、第1時系列データとともに、第1時系列データに付加された第1タイムスタンプを取得する。解析装置16とIMU14とが接続された状態において、第2取得部34は、IMU14の第2記憶部30から第2時系列データを取得する。また、第2取得部34は、第2時系列データとともに、第2時系列データに付加された第2タイムスタンプを取得する。演算部36は、第1取得部32および第2取得部34に接続される。演算部36は、第1取得部32が取得した第1時系列データから人1の第1移動軌跡を算出し、第2取得部34が取得した第2時系列データから車2の第2移動軌跡を算出する。第1移動軌跡および第2移動軌跡の詳細な算出方法については後述する。また、演算部36は、第1タイムスタンプおよび第2タイムスタンプを参照することによって、人1の第1移動軌跡と車2の第2移動軌跡とを関連付ける。これによって、同一時刻における人1と車2との位置関係を特定できる。表示部18は、演算部36に接続され、演算部36が算出した人1の第1移動軌跡および車2の第2移動軌跡等を表示する。
上記のように構成された解析システム10の動作について説明する。
図3から図5では、第1センサ20および第2センサ26の加速度のオフセット等の誤差等によって、算出される第1移動軌跡および第2移動軌跡の精度が悪くなることを避けるため、第1時系列データに含まれる成分のうち第1センサ20の加速度のオフセット等の誤差等に起因する成分を取り除くようなパラメータ、および第2時系列データに含まれる成分のうち第2センサ26の加速度のオフセット等の誤差等に起因する成分を取り除くようなパラメータを取得するための動作の一例について説明する。図6から図8では、人1を所定の経路を移動させるとともに、車2を所定の経路を走行させ、人1の第1移動軌跡および車2の第2移動軌跡を算出する動作の一例について説明する。
図3は、図1の解析システム10の計測動作の一例を示すフローチャートである。図3を参照して、上述したパラメータを取得するためのデータ計測について説明する。
計測としては、校正計測と運動計測の2回行う。運動計測は、解析に必要な条件を満たすように3つのゾーンを含むように実施する。それは、静止、走行、停止の3つのゾーンである。校正も仮にゾーンであるとすれば、都合4つのゾーンを想定して実施すると整理できる。
(手順1.校正ゾーン)
最初に校正ゾーンの計測を行う(図3のS1)。校正ゾーンでは、運動計測の直前にセンサ系校正用のデータを取得する。IMU12,14をエンジン振動や被験者揺動の影響を受けないように外乱の無い道路表面や基礎のしっかりした鉄筋建屋の床面などにおいて計測する。これまでの経験から、20秒間の計測を行うと妥当なデータとなる。IMU14を車両の床に固定した後にエンジンを停止させて校正データ取得を行ってもよいが、この場合はタイヤ、サスペンションなどの低周波揺動が無いように注意しながら計測を行う。
(手順2.静止ゾーン)
次に、静止ゾーンの計測を行う(図3のS2)。車2の場合、車内の重心に近い場所にIMU14を固定した上で、エンジンをかけてアイドリング状態にし、計測を開始する。IMU14は、あまり強く固定すると車体の振動を計測してしまうので適度な緩衝材を挟んで車体振動の影響が少ないように固定する。人1の場合、人1の重心に近い場所にIMU12を固定した上で、人1をその場で停止させ、計測を開始する。IMU12,14による計測を開始して10秒程度経ったら発進する。ここからは目的とする走行ゾーンである。
(手順3.走行ゾーン)
次に、走行ゾーンの計測を行う(図3のS3)。車2の場合、走行の計測は、目的の運転を実施するだけである。人1の場合、走行の計測は、目的の移動をするだけである。また、IMU12,14の計測可能な角速度範囲、および加速度範囲を超えた場合は運動計測をやり直す。この判断としては、運転中に段差に乗り上げたり舗装のはがれた穴に落ちたりと、大きな衝撃があった場合には当該範囲を超えたとみなした方が良い。計測時間は100秒程度をもって終了する。
(手順4.停止ゾーン)
最後に、停止ゾーンの計測を行う(図3のS4)。車2の場合、計測終了前に車両を減速させ停止させる。停止後10秒ほどアイドリング状態で計測を続けてから計測を終了する。人1の場合、計測終了前に停止し、停止後10秒ほど停止状態で計測を続けてから計測を終了する。これで計測データの末尾における速度および角速度が、静止ゾーンにおける速度および加速度に近いという前提で解析が可能になる。
以上のように、校正ゾーンにおける校正計測により校正データファイルが得られ、静止ゾーン、走行ゾーンおよび停止ゾーンにおける運動計測により計測データファイルが得られる。人1に取り付けられたIMU12から得られた計測データファイルには、人1の加速度の時系列データおよび角速度の時系列データを含む第1時系列データが含まれる。具体的には、人1に取り付けられたIMU12から得られた計測データファイルには、人1が停止した状態における第1時系列データ、および人1が移動している状態における第1時系列データが含まれる。また、車2に取り付けられたIMU14から得られた計測データファイルには、車2の加速度の時系列データおよび角速度の時系列データを含む第2時系列データが含まれる。具体的には、車2に取り付けられたIMU14から得られた計測データファイルには、車2が停止した状態における第2時系列データ、および車2が移動している状態における第2時系列データが含まれる。図4は、車2に取り付けられたIMU14によって計測された車2の加速度の時系列データを示すグラフである。たとえば、図4のグラフで示すような時系列データが得られる。校正ゾーンでは、車2の加速度が0に近い値であることがわかる。また、静止ゾーンでの車2の加速度と停止ゾーンでの車2の加速度とは、相互に近い値であることがわかる。
図5は、図1の解析システム10の解析動作の一例を示すフローチャートである。図5を参照して、上述したパラメータを取得するためのデータ解析について説明する。
まず、解析原理の概要について説明する。
直交する3軸に沿ってIMUセンサが検出する並進加速度と各軸まわりの角速度とを用いて、数学上の積分計算と同等の時間積算を行うことで、IMUセンサが搭載された人や車等のICE(Isometric Coordinate on Earth)座標系における速度と位置ベクトルとを求める。ここで、ICE座標系とは、地球重力に垂直な平面をXY等角座標平面とし、地球重力と反対の向きをZ軸プラス方向とする3次元座標系である。言い換えると、ICE座標系とは、地球重力方向に延びる軸を含みかつ相互に直交する3軸で定義された座標系である。また、センサ座標系とは、IMUセンサの3軸で定義された等角座標系である。まず、センサ座標系での加速度からICE座標系での加速度を求める。これが求まれば、あとは、ICE座標系での単純な時間積算をすることでICE座標系での速度と位置とが求まる。
ICE座標系での加速度は、センサ座標系での微小回転量からオイラー角表現のテンソル量を求めて、当該テンソル量をセンサ座標系での加速度ベクトルに掛けることで得られる。この計算を計測したデータの全期間に対して実行することで対象のICE座標系でのベクトル速度が求まる。ただし、計測系に含まれる様々な誤差があるので、観測精度の範囲で計測したセンサデータ列を積算したのでは誤差が大きくて実用にならないこともある。これを以下の手順を使うことで回避する。手順の実行には軌跡補償や一定時間後の速度条件などを使用するため、センサデータに加えてこうした拘束条件データが必要である。もしも、計測の開始時点で計測対象が静止していない場合には、何らかの手段を用いて初期速度を計測しておき、積分計算の初期速度とする。
次に、解析原理について説明する。
IMUセンサを含む計測対象が外部から受けている真の加速度を
Figure 2021006939
と書き、IMUセンサの真の角速度を
Figure 2021006939
と書く。そして、IMUセンサが出力する3軸の加速度を
Figure 2021006939
あるいは(a,a,a)と書き、IMUセンサが出力する角速度を
Figure 2021006939
あるいは(o,o,o)と書く。
Figure 2021006939
は実数のベクトルであり、
Figure 2021006939
はデジタル値を成分とするベクトルである。センサ座標系とICE座標系とが一致しているときには、
Figure 2021006939

Figure 2021006939
とは近いが同一でなく、
Figure 2021006939

Figure 2021006939
とは近いが同一ではない。
IMUセンサは、任意の姿勢で人や車等に取り付けられるので、まず静止しているときに、センサ座標系のx座標軸がICE座標系のZ座標軸となす角度、およびセンサ座標系のy座標軸がICE座標系のZ座標軸となす角度を求める。これは、センサ座標系のz座標軸をICE座標系のZ座標軸に一致させる操作に等しいので、センサ座標系のx座標軸まわりの回転に続いて、センサ座標系のy座標軸まわりの回転を行う。その回転の大きさをφ、ψとすれば、
Figure 2021006939
Figure 2021006939
と表せる。以後、このセットを初期チルト角と呼ぶ。このように、初期チルト角は、センサ座標系のx座標軸がICE座標系のZ座標軸となす角度、およびセンサ座標系のy座標軸がICE座標系のZ座標軸となす角度を示しており、言い換えると、重力方向に対するIMUセンサの傾きを示している。
次に、センサ座標系での角速度およびセンサ座標系での加速度を、ICE座標系での角速度およびICE座標系での加速度に変換するテンソルを求める。一般に、あるベクトルをオイラー角(φ,ψ,θ)回転させるテンソルは、以下になる。
Figure 2021006939
これを[τ]と書く。こうして、φ,ψを求めた場合、θは任意となる。ここでは仮にθをゼロと置き、後に走行する車両の走行方位に合わせることで[τ]を簡略化する。
人および車は、移動中(走行中)、時々刻々と位置と姿勢を変えるが、姿勢を検出するのはIMUセンサに含まれる角速度センサである。IMUセンサのセンサ値は、IMUセンサの計測の繰り返し時間Δtごとに取得される。角速度の変化はΔtから見て極めてゆっくりと変化するので、Δt期間中は一定とみなせる。このとき、IMUセンサの姿勢の変化量(δ,δ,δ)は、単純に角速度×Δtとなる。初期の姿勢に対してΔt秒後のセンサの姿勢の変化は、[τ]と同様のテンソルで示せるから、これを[κ]と書く。今、Δtごとの区切りを1ティックとするとnティック後(n×Δt秒後)の姿勢変化テンソル[κ]は、
Figure 2021006939
と表せる。ここで初期のIMUセンサの姿勢からICE座標系への変換を加えれば、あるティック時刻nにおけるICE座標系への変換テンソルは、
Figure 2021006939
と表せる。よってティック時刻nにおけるICE座標系での計測加速度
Figure 2021006939
は、
Figure 2021006939
である。
ただし、IMUセンサは、地球重力をも計測しているのでaには常に−G(重力加速度定数)となる重力加速度が含まれている。このため、
Figure 2021006939
が求まった後には、ICE座標系のZ座標軸方向の加速度AからG(重力加速度定数)を引いておく。そして、ICE座標系での速度と位置とをそれぞれV,Pとすれば、
Figure 2021006939
Figure 2021006939
と表せる。
次に、解析の手順について説明する。
(手順1.データコピー)
まず、第1取得部32は、IMU12の第1記憶部24から校正データファイルおよび計測データファイルをコピーして取得し(第1取得工程)、第2取得部34は、IMU14の第2記憶部30から校正データファイルおよび計測データファイルをコピーして取得する(第2取得工程)(図5のS11)。具体的には、第1取得部32は、IMU12の第1記憶部24から人1が停止した状態における第1時系列データおよび人1が移動している状態における第1時系列データを取得し(第1取得工程)、第2取得部34は、IMU14の第2記憶部30から車2が停止した状態における第2時系列データおよび車2が移動している状態における第2時系列データを取得する(第2取得工程)(図5のS11)。このように、計測したデータをIMU12,14からPC(解析装置16)のファイルシステムにコピーして、校正データファイルと計測データファイルとして識別可能かつ計測実験として必要な特徴を付加したファイル名を付ける。
(手順2.データ前処理)
次に、データ前処理を行う(図5のS12)。具体的には、計測したデータの内容を解析プログラムで読み取り可能なフォーマットに変換する。例えば、Excelのような表計算プログラムでも解析は可能なので、その場合はcsv形式に変換する。また、C♯やC++のようなプログラミング言語で解析する場合には、プログラムから直接に計測データを読み出す専用プログラムを作成する。作成が終わったら、校正データファイルの内容を読みだして角速度3軸について加算平均をそれぞれ計算しておく。これをOx0,y0,z0とする。この角速度値は、回転運動の無い時のセンサ読み値であるが、実務上0.1度/秒程度のオフセットが存在する。角速度値は、温度や気圧、湿度、IMU12,14の内部状態などに依存する。なお、加速度については、角速度のように値がゼロという仮定がそもそも成り立たないことから加算平均は行わない。
(手順3.静止切り出し)
次に、静止切り出しを行う(図5のS13)。具体的には、計測データである第1時系列データ(第2時系列データ)に含まれる加速度の生データグラフを見ながら、初期静止の範囲を切り出す。計測時に10秒程度の静止ゾーンでの計測を行っているはずであるが、車の場合は、他の車両が近くを通過すると人が感じられない程度の擾乱が起きることが多い。これは加速度グラフに乱れとして表示される。こうした乱れの無い時間領域を2秒程度選んで切り出す。この区間におけるセンサ座標系のx座標軸方向の加速度の平均値、y座標軸方向の加速度の平均値、およびz座標軸方向の加速度の平均値を求めて初期チルト角を計算する。このように、IMU12(第1センサ20)の初期チルト角は、第1時系列データに基づいて予測され、IMU14(第2センサ26)の初期チルト角は、第2時系列データに基づいて予測される。この実施の形態では、IMU12(第1センサ20)の初期チルト角が第1傾斜角に相当し、IMU14(第2センサ26)の初期チルト角が第2傾斜角に相当する。この初期チルト角を前提としてテンソル計算を行い、ICE座標系における計測加速度、速度、移動軌跡を求める。ここで得られたICE座標系における速度データ列をV[n]、位置データ列をP[n]とする。このように、演算部36は、第1時系列データと第1時系列データに基づいて予測されかつ重力方向に対する第1センサ20の傾きを示す第1傾斜角(初期チルト角)とに基づいて、ICE座標系における人1の加速度の第3時系列データ、ICE座標系における人1の速度の第5時系列データ、およびICE座標系における人1の位置の第7時系列データを算出する(演算工程)。また、演算部36は、第2時系列データと第2時系列データに基づいて予測されかつ重力方向に対する第2センサ26の傾きを示す第2傾斜角(初期チルト角)とに基づいて、ICE座標系における車2の加速度の第4時系列データ、ICE座標系における車2の速度の第6時系列データ、およびICE座標系における車2の位置の第8時系列データを算出する(演算工程)。
(手順4.静止バイアス調整)
次に、静止バイアス調整を行う(図5のS14)。具体的には、手順3で求めた速度V[n]は静止したIMU12,14による計測であるから、時間変化しないでゼロのはずである。しかし、初期チルト角の誤差や角速度バイアスの誤差があれば、重力を外力として含んでしまうのでV[n]は変化する。実際、10秒間の計測時間が経過すると1m/sec程度は変化する場合がある。この誤差を取り除くために以下のパラメータを操作して初期条件を変えてはテンソル計算を繰り返し、結果としてV[n]とP[n]とが最もゼロ近傍にくるようにする。
この繰り返しの際に、V[n]がリニアすなわち単調に増減している場合には、最初に初期チルト角を修正する。具体的には、人1が停止した状態における加速度の第3時系列データに基づいて算出された人1の速度の第5時系列データが単調に増減している場合、第1傾斜角(初期チルト角)を修正する(第1解析工程)。そして、修正された第1傾斜角(初期チルト角)に基づいて第5時系列データを再度算出し、再度算出された第5時系列データが所定範囲を超えて増減していないか確認する。再度算出された第5時系列データが所定範囲を超えて増減していなければ、修正された第1傾斜角(初期チルト角)の値が適切であることがわかる。したがって、たとえば、人1が未知の経路を移動した場合でも、当該値を用いて第1移動軌跡を算出すれば、第1移動軌跡を精度よく算出できる。車2が停止した状態における加速度の第4時系列データに基づいて算出された車2の速度の第6時系列データが単調に増減している場合、第2傾斜角(初期チルト角)を修正する(第2解析工程)。そして、修正された第2傾斜角(初期チルト角)に基づいて第6時系列データを再度算出し、再度算出された第6時系列データが所定範囲を超えて増減していないか確認する。再度算出された第6時系列データが所定範囲を超えて増減していなければ、修正された第2傾斜角(初期チルト角)の値が適切であることがわかる。したがって、たとえば、車2が未知の経路を走行した場合でも、当該値を用いて第2移動軌跡を算出すれば、第2移動軌跡を精度よく算出できる。また、V[n]が指数的な変化をしている場合には、計測データに含まれる成分のうち第1センサ20(第2センサ26)の角速度のオフセットの誤差に起因する成分を取り除くように、計測データを修正する。具体的には、人1が停止した状態における速度の第5時系列データが指数的な変化をしている場合、第1時系列データに含まれる成分のうち第1センサ20の角速度のオフセットの誤差に起因する成分を取り除くように、あるパラメータを用いて第1時系列データを修正する(第3解析工程)。そして、修正された第1時系列データに基づいて第5時系列データを再度算出し、再度算出された第5時系列データが所定範囲を超えて変化していないか確認する。再度算出された第5時系列データが所定範囲を超えて変化していなければ、第1時系列データを修正するために用いた当該パラメータが適切な値であったことがわかる。したがって、たとえば、人1が未知の経路を移動した場合でも、当該パラメータを用いて第1移動軌跡を算出すれば、第1移動軌跡を精度よく算出できる。また、車2が停止した状態における速度の第6時系列データが指数的な変化をしている場合、第2時系列データに含まれる成分のうち第2センサ26の角速度のオフセットの誤差に起因する成分を取り除くように、あるパラメータを用いて第2時系列データを修正する(第4解析工程)。そして、修正された第2時系列データに基づいて第6時系列データを再度算出し、再度算出された第6時系列データが所定範囲を超えて変化していないか確認する。再度算出された第6時系列データが所定範囲を超えて変化していなければ、第2時系列データを修正するために用いた当該パラメータが適切な値であったことがわかる。したがって、たとえば、車2が未知の経路を走行した場合でも、当該パラメータを用いて第2移動軌跡を算出すれば、第2移動軌跡を精度よく算出できる。さらにP[n]の位置ずれが起きている場合には、計測データに含まれる成分のうち第1センサ20(第2センサ26)の加速度のオフセットやゲインの誤差に起因する成分を取り除くように、計測データを修正する。具体的には、人1が停止した状態における速度の第5時系列データに基づいて算出された人1の位置の第7時系列データが所定の位置に対してずれている場合、第1時系列データに含まれる成分のうち第1センサ20の加速度のオフセットおよび/またはゲインの誤差に起因する成分を取り除くように、あるパラメータを用いて第1時系列データを修正する(第5解析工程)。そして、修正された第1時系列データに基づいて第7時系列データを再度算出し、再度算出された第7時系列データが所定範囲を超えてずれていないか確認する。再度算出された第7時系列データが所定範囲を超えてずれていなければ、第1時系列データを修正するために用いた当該パラメータが適切な値であったことがわかる。したがって、たとえば、人1が未知の経路を移動した場合でも、当該パラメータを用いて第1移動軌跡を算出すれば、第1移動軌跡を精度よく算出できる。また、車2が停止した状態における速度の第6時系列データに基づいて算出された車2の位置の第8時系列データが所定の位置に対してずれている場合、第2時系列データに含まれる成分のうち第2センサ26の加速度のオフセットおよび/またはゲインの誤差に起因する成分を取り除くように、あるパラメータを用いて第2時系列データを修正する(第6解析工程)。そして、修正された第2時系列データに基づいて第8時系列データを再度算出し、再度算出された第8時系列データが所定範囲を超えてずれていないか確認する。再度算出された第8時系列データが所定範囲を超えてずれていなければ、第2時系列データを修正するために用いた当該パラメータが適切な値であったことがわかる。したがって、たとえば、車2が未知の経路を走行した場合でも、当該パラメータを用いて第2移動軌跡を算出すれば、第2移動軌跡を精度よく算出できる。こうしてV[n]とP[n]とが妥当な範囲に入った場合には、人1の停止状態でのV[n]とP[n]変動が得られ、車2のアイドリング周波数でのV[n]とP[n]変動が得られるので静止バイアス調整を終了する。
(手順5.走行バイアス調整)
次に、走行バイアス調整を行う(図5のS15)。具体的には、テンソル計算範囲を静止ゾーンから走行ゾーンまで広げて手順4と同様の作業を行う。ただし、100秒のテンソル計算は実行時間が長いため、どのパラメータを操作したら解が収束するかを考慮しながら作業を進める。ここで実施しているテンソル計算では、特定の1つの数値、例えばV[n]をゼロにするようなバイアス、チルトの組み合わせはいくつも存在する。しかし、複数の数値を同時にゼロにするような組み合わせは限定される、つまり唯一解が得られる。したがって、パラメータを変動させて妥当な解へ導く必要がある。
(手順6.停止バイアス調整)
最後に、停止バイアス調整を行う(図5のS16)。具体的には、テンソル計算範囲を走行ゾーンから停止ゾーンまで広げて手順4と同様の作業を行う。ここでは、標高差、停止速度のゼロ収束を特に注意して実施する。
上記の手順を計算結果が拘束条件を満たすまで繰り返す。以上のようにして、第1時系列データに含まれる成分のうち第1センサ20の加速度のオフセット等の誤差等に起因する成分を取り除くようなパラメータ、および第2時系列データに含まれる成分のうち第2センサ26の加速度のオフセット等の誤差等に起因する成分を取り除くようなパラメータが得られる。
図6は、図1の解析システム10の第1移動軌跡と第2移動軌跡とを関連付ける動作の一例を示すフローチャートである。図7(a)は、第1時系列データおよび第1タイムスタンプを示す表であり、図7(b)は、第2時系列データおよび第2タイムスタンプを示す表である。図8は、第1移動軌跡L1および第2移動軌跡L2が表示された表示部18を示す図である。図6から図8を参照して、人1を所定の経路を移動させるとともに、車2を所定の経路を走行させ、人1の第1移動軌跡および車2の第2移動軌跡を算出する動作の一例について説明する。
まず、第1取得部32は、人1に取り付けられたIMU12から第1時系列データを取得し、第1時系列データとともに第1タイムスタンプを取得する(第1取得工程)(図6のS21)。第2取得部34は、車2に取り付けられたIMU14から第2時系列データを取得し、第2時系列データとともに第2タイムスタンプを取得する(第2取得工程)(図6のS22)。たとえば、図7(a)、(b)に示すようなデータが得られる。第1時系列データは、人1の加速度の時系列データおよび角速度の時系列データを含んでいる。第1時系列データには、第1タイムスタンプが付加されている。第1タイムスタンプTが示す時刻に計測された人1のx座標軸方向の加速度をa1xnで示し、y座標軸方向の加速度をa1ynで示し、z座標軸方向の加速度をa1znで示している。また、第1タイムスタンプTが示す時刻に計測された人1のx座標軸周りの角速度をo1xnで示し、y座標軸周りの角速度をo1ynで示し、z座標軸周りの角速度をo1znで示している。第2時系列データは、車2の加速度の時系列データおよび角速度の時系列データを含んでいる。第2時系列データには、第2タイムスタンプが付加されている。第2タイムスタンプTが示す時刻に計測された車2のx座標軸方向の加速度をa2xnで示し、y座標軸方向の加速度をa2ynで示し、z座標軸方向の加速度をa2znで示している。また、第2タイムスタンプTが示す時刻に計測された車2のx座標軸周りの角速度をo2xnで示し、y座標軸周りの角速度をo2ynで示し、z座標軸周りの角速度をo2znで示している。
次に、演算部36は、第1時系列データから人1の第1移動軌跡を算出し(演算工程)(図6のS23)、第2時系列データから車2の第2移動軌跡を算出する(演算工程)(図6のS24)。具体的には、演算部36は、第1時系列データと第1傾斜角(初期チルト角)とに基づいてICE座標系における人1の加速度の第3時系列データを算出し、第3時系列データに基づいてICE座標系における人1の速度の第5時系列データを算出し、第5時系列データに基づいてICE座標系における人1の位置の第7時系列データを算出する。第7時系列データは、第1タイムスタンプが示す各時刻における人1(第1センサ20)の位置を示すデータ(ICE座標系のX座標、Y座標、およびZ座標)を含んでいる。そして、演算部36は、第7時系列データに基づいてICE座標系における人1の第1移動軌跡L1を算出する。たとえば、演算部36は、第7時系列データの各データが示す位置をプロットし、プロットした箇所を順番に線分で繋いでいくことによって、人1の第1移動軌跡L1を算出する。たとえば、図8に示すように、演算部36は、第1移動軌跡L1を表示部18に表示させる。また、演算部36は、第2時系列データと第2傾斜角(初期チルト角)とに基づいてICE座標系における車2の加速度の第4時系列データを算出し、第4時系列データに基づいてICE座標系における車2の速度の第6時系列データを算出し、第6時系列データに基づいてICE座標系における車2の位置の第8時系列データを算出する。第8時系列データは、第2タイムスタンプが示す各時刻における車2(第2センサ26)の位置を示すデータ(ICE座標系のX座標、Y座標、およびZ座標)を含んでいる。そして、演算部36は、第8時系列データに基づいてICE座標系における車2の第2移動軌跡L2を算出する。たとえば、演算部36は、第8時系列データの各データが示す位置をプロットし、プロットした箇所を順番に線分で繋いでいくことによって、車2の第2移動軌跡L2を算出する。たとえば、図8に示すように、演算部36は、第2移動軌跡L2を表示部18に表示させる。演算部36は、第1移動軌跡L1および第2移動軌跡L2を算出する際、必要に応じて、上述した方法により得たパラメータを用いて第1時系列データおよび第2時系列データを修正して第1移動軌跡L1および第2移動軌跡L2を算出することによって、第1移動軌跡L1および第2移動軌跡L2を精度よく算出できる。
次に、演算部36は、第1タイムスタンプと第2タイムスタンプとを参照することによって、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とを関連付ける(演算工程)(図6のS25)。第1時系列データに付加された第1タイムスタンプTと第2時系列データに付加された第2タイムスタンプTとは同一時刻を示すので、演算部36は、第1タイムスタンプと第2タイムスタンプとを参照することによって、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とを関連付けることができる。たとえば、演算部36は、第1タイムスタンプと人1の位置の第7時系列データとに基づいて、第1タイムスタンプTが示す時刻において人1がいる場所を特定し、第2タイムスタンプと車2の位置の第8時系列データとに基づいて、第2タイムスタンプTが示す時刻において車2がいる場所を特定することによって、同一時刻における人1と車2との位置関係がわかるように、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とを関連付ける。
次に、演算部36は、同一時刻において第1センサ20と第2センサ26とが所定距離の範囲内に存在したか否かを特定し、存在した場合には、当該同一時刻における第1センサ20および第2センサ26の場所を特定する(演算工程)(図6のS26)。たとえば、演算部36は、第1タイムスタンプおよび第2タイムスタンプが示す各時刻ごとに第1センサ20と第2センサ26との距離を算出し、算出した各距離と所定距離とを比較することによって、同一時刻において第1センサ20と第2センサ26とが所定距離の範囲内に存在したか否かを特定する。具体的には、演算部36は、算出した各距離が所定距離よりも大きければ、同一時刻において第1センサ20と第2センサ26とが所定距離の範囲内に存在していなかったことを特定する。一方、演算部36は、算出した距離の少なくとも1つが所定距離以下であれば、同一時刻において第1センサ20と第2センサ26とが所定距離の範囲内に存在していたことを特定する。なお、同一時刻における第1センサ20と第2センサ26との距離は、第7時系列データのうち当該同一時刻における第1センサ20の位置を示すデータ(ICE座標系のX座標、Y座標、およびZ座標)と、第8時系列データのうち当該同一時刻における第2センサ26の位置を示すデータ(ICE座標系のX座標、Y座標、およびZ座標)とを用いて、当該同一時刻における第1センサ20の位置と第2センサ26の位置とのユークリッド距離を算出することにより求められる。たとえば、所定距離は、5m等の所定の距離に予め設定される。同一時刻において第1センサ20と第2センサ26とが所定距離の範囲内に存在していた場合、演算部36は、人1の位置の第7時系列データおよび車2の位置の第8時系列データに基づいて、当該同一時刻における第1センサ20および第2センサ26の場所を特定する。具体的には、演算部36は、第7時系列データのうち当該同一時刻における第1センサ20の位置を示すデータ(ICE座標系のX座標、Y座標、およびZ座標)、当該同一時刻における第1センサ20の場所として特定する。演算部36は、第8時系列データのうち当該同一時刻における第2センサ26の位置を示すデータ(ICE座標系のX座標、Y座標、およびZ座標)を、当該同一時刻における第2センサ26の場所として特定する。たとえば、図8の太線に示すように、演算部36は、同一時刻において第1センサ20と第2センサ26とが所定距離の範囲内に存在していた場所を表示部18に表示させる。なお、たとえば、所定距離の範囲は、任意の場所を中心とする所定距離の範囲等として設定されてもよい。
最後に、演算部36は、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わるか否かを特定し、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わっている場合には、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わる場所を特定する(演算工程)(図6のS27)。たとえば、演算部36は、第1移動軌跡L1を構成する各線分と、第2移動軌跡L2を構成する各線分とが交わっているか否かを特定することによって、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わっているか否かを特定する。具体的には、第1移動軌跡L1が線分Eから線分Eを繋げて構成されており、第2移動軌跡L2が線分Fから線分Fを繋げて構成されている場合、演算部36は、まず、線分Eと線分Fとが交わるか否かを特定する。演算部36は、線分Eを延長した直線E1aと線分Fを延長した直線F1aとの交点が、線分E上にありかつ線分F上にあれば、線分Eと線分Fとが交わっていると特定する。一方、演算部36は、直線E1aと直線F1aとの交点が線分E上にない、または直線E1aと直線F1aとの交点が線分F上にない、または直線E1aと直線F1aとの交点が存在しない(直線E1aと直線F1aとが交わっていない)場合、線分Eと線分Fとは交わっていないと特定する。演算部36は、線分Eと線分F、線分Eと線分F・・・線分Eと線分Fとについても同様の処理を行うことで、線分Eが線分Fから線分Fと交わっているか否かを特定できる。さらに演算部36は、線分Eから線分Eについても線分Eと同様の処理を行うことによって、線分Eから線分Eがそれぞれ、線分Fから線分Fと交わるか否かを特定できる。線分Eから線分Eがそれぞれ、線分Fから線分Fと交わっていない場合、演算部36は、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わっていないことを特定し、処理を終了する。一方、線分Eから線分Eの少なくとも1つが、線分Fから線分Fの少なくとも1つと交わっている場合、演算部36は、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わっていることを特定する。第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わっている場合には、演算部36は、人1の位置の第7時系列データと車2の位置の第8時系列データとに基づいて、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わっている場所を特定する。たとえば、線分Eと線分Fとが交わっている場合、演算部36は、直線E1aと直線F1aとの交点のICE座標系のX座標、Y座標、およびZ座標を算出することによって、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わっている場所を特定する。たとえば、図8に示すように、演算部36は、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わっている場所を表示部18に表示させる(図8のC参照)。
この実施の形態における解析方法は、人1に装着された第1センサ20によって得られる加速度の時系列データを含む第1時系列データを第1タイムスタンプとともに取得する第1取得工程(S21)と、車2に装着された第2センサ26によって得られる加速度の時系列データを含む第2時系列データを第2タイムスタンプとともに取得する第2取得工程(S22)と、取得された第1時系列データから人1の第1移動軌跡L1を算出し、取得された第2時系列データから車2の第2移動軌跡L2を算出し、第1タイムスタンプと第2タイムスタンプとを参照することで第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とを関連付ける演算工程(S23,S24,S25)とを備える。
この構成によれば、第1タイムスタンプと第2タイムスタンプとを参照することで、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とを関連付ける。これによって、同一時刻における人1と車2との位置関係を特定でき、同一時刻において人1と車2とがどれだけ離れていたか等を特定できる。
また、演算工程(S26)において、第1タイムスタンプと第2タイムスタンプとを参照することで同一時刻において第1センサ20と第2センサ26とが所定距離の範囲内に存在したか否かを特定する。
この構成によれば、同一時刻において第1センサ20と第2センサ26とが所定距離の範囲内に存在したか否かを特定できる。これによって、たとえば、所定距離の範囲を小さく設定しておけば、人1と車2とが接近していたか否かを特定できる。
また、演算工程(S26)において、同一時刻において第1センサ20と第2センサ26とが所定距離の範囲内に存在した場合に、同一時刻における第1センサ20および第2センサ26の場所を特定する。
この構成によれば、同一時刻において第1センサ20と第2センサ26とが所定距離の範囲内にある場所を特定できる。これによって、たとえば、所定距離の範囲を小さく設定しておけば、人1と車2とが接近していた時刻および場所等を特定できる。
また、演算工程(S27)において、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わるか否かを特定する。
この構成によれば、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わっているか否かを特定できる。これによって、人1と車2とが同じ場所を通過していたか否かを特定できる。
演算工程(S27)において、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わっている場合に、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わっている場所を特定する。
この構成によれば、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とが交わる場所を特定できる。これによって、人1と車2とが同じ場所を通過していた場合に、当該場所を特定できる。
また、演算工程(S23,S24)において、第1時系列データと第1時系列データに基づいて予測されかつ重力方向に対する第1センサ20の傾きを示す第1傾斜角(初期チルト角)とに基づいて、ICE座標系における人1の加速度の第3時系列データを算出し、第2時系列データと第2時系列データに基づいて予測されかつ重力方向に対する第2センサ26の傾きを示す第2傾斜角(初期チルト角)とに基づいて、ICE座標系における車2の加速度の第4時系列データを算出し、算出した第3時系列データおよび第4時系列データに基づいて、ICE座標系における第1移動軌跡L1および第2移動軌跡L2を算出する。
この構成によれば、同一座標系における第1移動軌跡L1および第2移動軌跡L2を算出することによって、人1と車2との位置関係を容易に特定できる。
また、第1取得工程(S11)において、人1が停止した状態における第1時系列データをさらに取得し、第2取得工程(S11)において、車2が停止した状態における第2時系列データをさらに取得し、人1が停止した状態における第3時系列データに基づいて算出された人1の速度の第5時系列データが単調に増減している場合、第5時系列データが所定範囲を超えて増減しないように第1傾斜角(初期チルト角)を修正する第1解析工程と、車2が停止した状態における第4時系列データに基づいて算出された車2の速度の第6時系列データが単調に増減している場合、第6時系列データが所定範囲を超えて増減しないように第2傾斜角(初期チルト角)を修正する第2解析工程(S13)とをさらに備える。
この構成によれば、人1が停止した状態における加速度の第3時系列データに基づいて算出された人1の速度の第5時系列データが単調に増減している場合、第5時系列データが所定範囲を超えて増減しないように第1傾斜角(初期チルト角)を修正する。そして、人1が未知の経路を移動した場合に、修正された第1傾斜角(初期チルト角)に基づいて、第1移動軌跡L1を算出することによって、第1移動軌跡L1を精度よく算出できる。また、車2が停止した状態における加速度の第4時系列データに基づいて算出された車2の速度の第6時系列データが単調に増減している場合、第6時系列データが所定範囲を超えて増減しないように第2傾斜角(初期チルト角)を修正する。そして、車2が未知の経路を走行した場合に、修正された第2傾斜角(初期チルト角)に基づいて、第2移動軌跡L2を算出することによって、第2移動軌跡L2を精度よく算出できる。
また、第1時系列データおよび第2時系列データには角速度の時系列データが含まれ、人1が停止した状態における第5時系列データが指数的な変化をしている場合、第5時系列データが所定範囲を超えて変化しないように、第1時系列データに含まれる成分のうち第1センサ20の角速度のオフセットの誤差に起因する成分を取り除くように第1時系列データを修正する第3解析工程(S13)と、車2が停止した状態における第6時系列データが指数的な変化をしている場合、第6時系列データが所定範囲を超えて変化しないように、第2時系列データに含まれる成分のうち第2センサの角速度のオフセットの誤差に起因する成分を取り除くように第2時系列データを修正する第4解析工程(S13)とをさらに備える。
この構成によれば、人1が停止した状態における速度の第5時系列データが指数的に変化している場合、第5時系列データが所定範囲を超えて変化しないように、あるパラメータを用いて第1時系列データに含まれる成分のうち第1センサ20の角速度のオフセットの誤差に起因する成分を取り除くように第1時系列データを修正する。そして、人1が未知の経路を移動した場合に、当該パラメータを用いて第1移動軌跡L1を算出することによって、第1移動軌跡L1を精度よく算出できる。また、車2が停止した状態における速度の第6時系列データが指数的に変化している場合、第6時系列データが所定範囲を超えて変化しないように、あるパラメータを用いて第2時系列データに含まれる成分のうち第2センサ26の角速度のオフセットの誤差に起因する成分を取り除くように第2時系列データを修正する。そして、車2が未知の経路を走行した場合に、当該パラメータを用いて第2移動軌跡L2を算出することによって、第2移動軌跡L2を精度よく算出できる。
また、人1が停止した状態における第5時系列データに基づいて算出された人1の位置の第7時系列データが所定の位置に対してずれている場合、第7時系列データが所定範囲を超えてずれないように、第1時系列データに含まれる成分のうち第1センサ20の加速度のオフセットおよび/またはゲインの誤差に起因する成分を取り除くように第1時系列データを修正する第5解析工程(S13)と、車2が停止した状態における第6時系列データに基づいて算出された車2の位置の第8時系列データが所定の位置に対してずれている場合、第2時系列データに含まれる成分のうち第2センサ26の加速度のオフセットおよび/またはゲインの誤差に起因する成分を取り除くように第2時系列データを修正する第6解析工程(S13)とをさらに備える。
この構成によれば、人1が停止した状態における位置の第7時系列データが所定の位置に対してずれている場合、第7時系列データが所定範囲を超えてずれないように、あるパラメータを用いて第1時系列データに含まれる成分のうち第1センサ20の加速度のオフセットおよび/またはゲインの誤差に起因する成分を取り除くように第1時系列データを修正する。そして、人1が未知の経路を移動した場合に、当該パラメータを用いて第1移動軌跡L1を算出することによって、第1移動軌跡L1を精度よく算出できる。また、車2が停止した状態における位置の第8時系列データが所定の位置に対してずれている場合、第8時系列データが所定範囲を超えてずれないように、あるパラメータを用いて第2時系列データに含まれる成分のうち第2センサ26の加速度のオフセットおよび/またはゲインの誤差に起因する成分を取り除くように第2時系列データを修正する。そして、車2が未知の経路を走行した場合に、当該パラメータを用いて第2移動軌跡L2を算出することによって、第2移動軌跡L2を精度よく算出できる。
以上、本発明に係る解析方法および解析装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を実施の形態に施したものや、実施の形態における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本発明の範囲内に含まれる。
上述した実施の形態では、人1にIMU12が取り付けられ、車2にIMU14が取り付けられ、人1の第1移動軌跡L1を算出し、車2の第2移動軌跡L2を算出し、第1移動軌跡L1と第2移動軌跡L2とを関連付ける場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、複数の人のそれぞれにIMUが取り付けられ、複数の車のそれぞれにIMUが取り付けられ、複数の人のそれぞれの第1移動軌跡を算出し、複数の車のそれぞれの第2移動軌跡を算出し、複数の第1移動軌跡と複数の第2移動軌跡とを関連付けてもよい。このような関連付けをUMLで示すと、図9のようになる。図9を参照して、[人]と[IMU]との取り付け関係は、1対1であれば、何人の人であっても可能なので、[人]1装着する>1[IMU]がそれを陽に記述している。また、[車]と[IMU]との取り付け関係は、1対1であれば、何台の車であっても可能であるので、[車]1搭載する>1[IMU]がそれを陽に記述している。また、移動軌跡解析は、複数の人を対象にできるので、[人]1..*参加する>[移動軌跡解析]がそれを陽に記述している。また、移動軌跡解析は、複数の車を対象にできるので、[移動軌跡解析]1監視する>1..*[車]がそれを陽に記述している。また、複数の第1移動軌跡と複数の第2移動軌跡とを関連付けてよいので、[第1移動軌跡]*−*[第2移動軌跡]と関連クラス[交差評価]がそれを陽に記述している。
上述した実施の形態では、第1取得部32が、IMU12と解析装置16とがケーブル等で接続されているときに、IMU12から第1時系列データを取得する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、第1取得部は、IMU12と無線通信することによって、IMU12から第1時系列データを取得してもよい。
上述した実施の形態では、第2取得部34が、IMU14と解析装置16とがケーブル等で接続されているときに、IMU14から第2時系列データを取得する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、第2取得部は、IMU14と無線通信することによって、IMU14から第2時系列データを取得してもよい。
上述した実施の形態では、人1の第1移動軌跡L1と車2の第2移動軌跡L2とを算出する場合について説明したが、たとえば、人1と車2との間の中点の移動軌跡をさらに算出してもよい。具体的には、同一時刻における第1センサ20(人1)および第2センサ26(車2)の位置を算出し、第1センサ20の位置と第2センサ26の位置とを結んだ線分の中点を算出する。当該中点を各時刻において算出し、算出した各中点を線分で繋ぐことによって、当該中点の移動軌跡を算出できる。
本発明に係る解析装置としては、たとえば、車と人との事故を解析する装置等に適用することができる。
1 人
2 車
10 解析システム
12,14 IMU
16 解析装置
18 表示部
20 第1センサ
22 第1タイムスタンプ付加部
24 第1記憶部
26 第2センサ
28 第2タイムスタンプ付加部
30 第2記憶部
32 第1取得部
34 第2取得部
36 演算部
L1 第1移動軌跡
L2 第2移動軌跡
上記の目的を達成するために、本発明に係る解析方法の一態様は、人に装着された第1センサによって得られる加速度の時系列データを含む第1時系列データを第1タイムスタンプとともに取得する第1取得工程と、車に装着された第2センサによって得られる加速度の時系列データを含む第2時系列データを第2タイムスタンプとともに取得する第2取得工程と、取得された前記第1時系列データから前記人の第1移動軌跡を算出し、取得された前記第2時系列データから前記車の第2移動軌跡を算出し、前記第1タイムスタンプと前記第2タイムスタンプとを参照することで前記第1移動軌跡と前記第2移動軌跡とを関連付ける演算工程とを備え、前記演算工程において、前記第1時系列データと前記第1時系列データに基づいて予測されかつ重力方向に対する前記第1センサの傾きを示す第1傾斜角とに基づいて、前記重力方向に延びる軸を含みかつ相互に直交する3軸の座標系における前記人の加速度の第3時系列データを算出し、前記第2時系列データと前記第2時系列データに基づいて予測されかつ重力方向に対する前記第2センサの傾きを示す第2傾斜角とに基づいて、前記座標系における前記車の加速度の第4時系列データを算出し、算出した前記第3時系列データおよび前記第4時系列データに基づいて、前記座標系における前記第1移動軌跡および前記第2移動軌跡を算出する
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る解析装置の一態様は、人に装着された第1センサによって得られる加速度の時系列データを含む第1時系列データを第1タイムスタンプとともに取得する第1取得部と、車に装着された第2センサによって得られる加速度の時系列データを含む第2時系列データを第2タイムスタンプとともに取得する第2取得部と、取得された前記第1時系列データから前記人の第1移動軌跡を算出し、取得された前記第2時系列データから前記車の第2移動軌跡を算出し、前記第1タイムスタンプと前記第2タイムスタンプとを参照することで前記第1移動軌跡と前記第2移動軌跡とを関連付ける演算部とを備え、前記演算部は、前記第1時系列データと前記第1時系列データに基づいて予測されかつ重力方向に対する前記第1センサの傾きを示す第1傾斜角とに基づいて、前記重力方向に延びる軸を含みかつ相互に直交する3軸の座標系における前記人の加速度の第3時系列データを算出し、前記第2時系列データと前記第2時系列データに基づいて予測されかつ重力方向に対する前記第2センサの傾きを示す第2傾斜角とに基づいて、前記座標系における前記車の加速度の第4時系列データを算出し、算出した前記第3時系列データおよび前記第4時系列データに基づいて、前記座標系における前記第1移動軌跡および前記第2移動軌跡を算出する

Claims (10)

  1. 人に装着された第1センサによって得られる加速度の時系列データを含む第1時系列データを第1タイムスタンプとともに取得する第1取得工程と、
    車に装着された第2センサによって得られる加速度の時系列データを含む第2時系列データを第2タイムスタンプとともに取得する第2取得工程と、
    取得された前記第1時系列データから前記人の第1移動軌跡を算出し、取得された前記第2時系列データから前記車の第2移動軌跡を算出し、前記第1タイムスタンプと前記第2タイムスタンプとを参照することで前記第1移動軌跡と前記第2移動軌跡とを関連付ける演算工程とを備える
    解析方法。
  2. 前記演算工程において、前記第1タイムスタンプと前記第2タイムスタンプとを参照することで同一時刻において前記第1センサと前記第2センサとが所定距離の範囲内に存在したか否かを特定する
    請求項1に記載の解析方法。
  3. 前記演算工程において、前記同一時刻において前記第1センサと前記第2センサとが前記所定距離の範囲内に存在した場合に、前記同一時刻における前記第1センサおよび前記第2センサの場所を特定する
    請求項2に記載の解析方法。
  4. 前記演算工程において、前記第1移動軌跡と前記第2移動軌跡とが交わるか否かを特定する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の解析方法。
  5. 前記演算工程において、前記第1移動軌跡と前記第2移動軌跡とが交わっている場合に、前記第1移動軌跡と前記第2移動軌跡とが交わっている場所を特定する
    請求項4に記載の解析方法。
  6. 前記演算工程において、前記第1時系列データと前記第1時系列データに基づいて予測されかつ重力方向に対する前記第1センサの傾きを示す第1傾斜角とに基づいて、前記重力方向に延びる軸を含みかつ相互に直交する3軸の座標系における前記人の加速度の第3時系列データを算出し、前記第2時系列データと前記第2時系列データに基づいて予測されかつ重力方向に対する前記第2センサの傾きを示す第2傾斜角とに基づいて、前記座標系における前記車の加速度の第4時系列データを算出し、算出した前記第3時系列データおよび前記第4時系列データに基づいて、前記座標系における前記第1移動軌跡および前記第2移動軌跡を算出する
    請求項1から5のいずれか1項に記載の解析方法。
  7. 前記第1取得工程において、前記人が停止した状態における前記第1時系列データをさらに取得し、
    前記第2取得工程において、前記車が停止した状態における前記第2時系列データをさらに取得し、
    前記人が停止した状態における前記第3時系列データに基づいて算出された前記人の速度の第5時系列データが単調に増減している場合、前記第5時系列データが所定範囲を超えて増減しないように前記第1傾斜角を修正する第1解析工程と、
    前記車が停止した状態における前記第4時系列データに基づいて算出された前記車の速度の第6時系列データが単調に増減している場合、前記第6時系列データが所定範囲を超えて増減しないように前記第2傾斜角を修正する第2解析工程とをさらに備える
    請求項6に記載の解析方法。
  8. 前記第1時系列データおよび前記第2時系列データには角速度の時系列データが含まれ、
    前記人が停止した状態における前記第5時系列データが指数的な変化をしている場合、前記第5時系列データが所定範囲を超えて変化しないように、前記第1時系列データに含まれる成分のうち前記第1センサの角速度のオフセットの誤差に起因する成分を取り除くように前記第1時系列データを修正する第3解析工程と、
    前記車が停止した状態における前記第6時系列データが指数的な変化をしている場合、前記第6時系列データが所定範囲を超えて変化しないように、前記第2時系列データに含まれる成分のうち前記第2センサの角速度のオフセットの誤差に起因する成分を取り除くように前記第2時系列データを修正する第4解析工程とをさらに備える
    請求項7に記載の解析方法。
  9. 前記人が停止した状態における前記第5時系列データに基づいて算出された前記人の位置の第7時系列データが所定の位置に対してずれている場合、前記第7時系列データが所定範囲を超えてずれないように、前記第1時系列データに含まれる成分のうち前記第1センサの加速度のオフセットおよび/またはゲインの誤差に起因する成分を取り除くように前記第1時系列データを修正する第5解析工程と、
    前記車が停止した状態における前記第6時系列データに基づいて算出された前記車の位置の第8時系列データが所定の位置に対してずれている場合、前記第2時系列データに含まれる成分のうち前記第2センサの加速度のオフセットおよび/またはゲインの誤差に起因する成分を取り除くように前記第2時系列データを修正する第6解析工程とをさらに備える
    請求項7または8に記載の解析方法。
  10. 人に装着された第1センサによって得られる加速度の時系列データを含む第1時系列データを第1タイムスタンプとともに取得する第1取得部と、
    車に装着された第2センサによって得られる加速度の時系列データを含む第2時系列データを第2タイムスタンプとともに取得する第2取得部と、
    取得された前記第1時系列データから前記人の第1移動軌跡を算出し、取得された前記第2時系列データから前記車の第2移動軌跡を算出し、前記第1タイムスタンプと前記第2タイムスタンプとを参照することで前記第1移動軌跡と前記第2移動軌跡とを関連付ける演算部とを備える
    解析装置。
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