JP2021006877A - 定着ベルトユニット及び定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】更に定着ベルトユニットを改良した構成を提供する。【解決手段】ヒータ600は、基板610と、基板610の両面に設けられ、通電により発熱する複数の発熱体623a〜623fとを有し、定着ベルトの内周面に当接されて定着ベルトを加熱する。複数の発熱体623a〜623fは、幅方向の長さが互いに異なり、ヒータ600が定着ベルトの内周面と当接する側である基板610の表面には、複数の発熱体が、裏面には、少なくとも1本の発熱体が設けられている。裏面に設けられた幅方向の長さが最も長い発熱体623eの幅方向の長さは、表面に設けられた幅方向の長さが最も短い発熱体623cの幅方向の長さよりも短い。【選択図】図4
Description
本発明は、記録材にトナー像を定着させる定着装置に用いられる定着ベルトユニットと、定着ベルトユニットを備えた定着装置に関する。
定着装置として、記録材を加熱するための定着ベルトをヒータにより加熱する構成が従来から知られている。また、ヒータとして、基板の両面に互いに長さが異なる発熱体を配置し、記録材のサイズに合わせた加熱が可能な構成が提案されている(特許文献1)。
本発明は、上述の特許文献1に記載の構成を更に改良した構成を提供することを目的とする。
本発明の定着ベルトユニットは、回転可能に設けられた無端状の定着ベルトと、基板と、前記基板の両面に設けられ、通電により発熱する複数の発熱体とを有し、前記定着ベルトの内周面に当接されて前記定着ベルトを加熱する加熱部材と、を備え、前記複数の発熱体は、前記定着ベルトの回転方向に交差する幅方向の長さが互いに異なり、前記加熱部材が前記定着ベルトの内周面と当接する側である前記基板の第1面には、複数の前記発熱体が設けられ、前記基板の前記第1面と反対側の第2面には、少なくとも1本の前記発熱体が設けられ、前記第2面に設けられた前記幅方向の長さが最も長い前記発熱体の前記幅方向の長さは、前記第1面に設けられた前記幅方向の長さが最も短い前記発熱体の前記幅方向の長さよりも短いことを特徴とする。
本発明によれば、上述の特許文献1に記載の構成を更に改良した構成を提供することができる。
<第1の実施形態>
第1の実施形態について、図1ないし図5を用いて説明する。まず、本実施形態の画像形成装置の概略構成について、図1を用いて説明する。
第1の実施形態について、図1ないし図5を用いて説明する。まず、本実施形態の画像形成装置の概略構成について、図1を用いて説明する。
[画像形成装置]
図1に示す画像形成装置100は、装置本体内に4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像形成部PY、PM、PC、PKを有する電子写真方式のフルカラープリンタである。本実施形態では、画像形成部PY、PM、PC、PKを後述する中間転写ベルト8の回転方向に沿って配置した中間転写タンデム方式としている。画像形成装置100は、装置本体に接続された原稿読み取り装置(図示せず)又は装置本体に対し通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器からの画像信号に応じてトナー像(画像)を記録材Sに形成する。記録材としては、用紙、プラスチックフィルム、布などのシート材が挙げられる。
図1に示す画像形成装置100は、装置本体内に4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像形成部PY、PM、PC、PKを有する電子写真方式のフルカラープリンタである。本実施形態では、画像形成部PY、PM、PC、PKを後述する中間転写ベルト8の回転方向に沿って配置した中間転写タンデム方式としている。画像形成装置100は、装置本体に接続された原稿読み取り装置(図示せず)又は装置本体に対し通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器からの画像信号に応じてトナー像(画像)を記録材Sに形成する。記録材としては、用紙、プラスチックフィルム、布などのシート材が挙げられる。
まず、画像形成装置100の記録材の搬送プロセスについて説明する。記録材Sは、カセット62内に積載される形で収納されており、給送ローラ63により画像形成タイミングに合わせて1枚ずつ搬送パス64に給送される。また、不図示の手差しトレイに積載された記録材Sが1枚ずつ搬送パス64に給送されてもよい。記録材Sは搬送パス64の途中に配置されたレジストレーションローラ65へ搬送されると、レジストレーションローラ65により記録材Sの斜行補正やタイミング補正が行われた後に二次転写部T2へと送られる。二次転写部T2は、後述するように、中間転写ベルト8の二次転写内ローラ66に張架された部分と二次転写外ローラ67とにより形成される転写ニップ部である。二次転写部T2では、二次転写内ローラ66に二次転写電圧が印加されることで、トナー像が中間転写ベルト8から記録材Sへ二次転写される。
上記した二次転写部T2までの記録材Sの搬送プロセスに対して、同様のタイミングで二次転写部T2まで送られて来るトナー像の形成プロセスについて説明する。まず、画像形成部PY〜PKについて説明する。ただし、画像形成部PY〜PKは、現像装置4Y、4M、4C、4Kで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外、ほぼ同一に構成される。そこで、以下では代表してイエローの画像形成部PYを例に説明し、その他の画像形成部PM、PC、PKについては説明を省略する。
画像形成部PYは、主に感光ドラム1Y、帯電装置2Y、露光装置3Y、現像装置4Y等から構成される。回転駆動される像担持体としての感光ドラム(円筒状の感光体)1Yの表面は、帯電装置2Yにより予め表面を一様に帯電され、その後、画像情報の信号に基づいて駆動される露光装置3Yによって静電潜像が形成される。次に、感光ドラム1Y上に形成された静電潜像は、現像装置4Yによってトナーにより現像され、トナー像として可視像化される。その後、感光ドラム1Yと中間転写ベルト8を挟んで対向配置される一次転写ローラ5Yにより所定の加圧力および一次転写バイアスが与えられ、感光ドラム1Y上に形成されたトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。一次転写後の感光ドラム1Y上に僅かに残る転写残トナーは、不図示のクリーニングブレードなどにより除去され、再び次の画像形成プロセスに備える。
中間転写体としての中間転写ベルト8は、テンションローラ10、二次転写内ローラ66、および駆動ローラ7によって張架されている。そして、中間転写ベルト8は、駆動ローラ7によって図中矢印R2方向へと移動するように駆動される。上述の画像形成部PY〜PKにより処理される各色の画像形成プロセスは、中間転写ベルト8上に一次転写された移動方向上流の色のトナー像上に順次重ね合わせるタイミングで行われる。その結果、最終的にはフルカラーのトナー像が中間転写ベルト8上に形成され、二次転写部T2へと搬送される。なお、二次転写部T2を通過した後の転写残トナーは、転写クリーナ装置11によって中間転写ベルト8から除去される。
以上、それぞれ説明した搬送プロセスおよび画像形成プロセスにより、中間転写ベルト8から記録材Sにトナー像が二次転写される。その後、記録材Sは定着装置30へと搬送され、定着装置30により加圧及び加熱されることにより、トナー像が記録材S上に溶融固着される。こうしてトナー像が定着された記録材Sは、排出ローラ69により排出トレイ601上に排出される。なお、画像形成装置100は上記した画像形成動作などの各種制御を行うための制御部300を備えている。また、上述の一連の画像形成動作は、装置本体の上面の操作部110、或いは、ネットワークを経由した各入力信号に従って制御部300が制御している。
[定着装置]
次に、本実施形態の定着装置30について、図2を用いて説明する。ここで、定着装置は、急速温度上昇によるウォームアップタイムの短縮と多様なサイズの記録材への対応が求められている。ウォームアップタイムを短縮すべく定着装置のヒータの熱容量を小さくする場合、最大サイズの記録材の幅に合わせた長さの発熱体のみを設けたヒータが考えられる。但し、この場合、定着ニップ部で記録材が通過する通過領域に対して、定着ニップ部で記録材が通過しない非通過領域の温度が高くなり過ぎてしまう。このため、従来から非通過領域の温度上昇を抑制することが求められている。本実施形態では、定着装置30のヒータ600を複数の記録材のサイズに対応した複数の発熱体を有する構成とすることで、非通過領域の温度上昇を抑制するようにしている。
次に、本実施形態の定着装置30について、図2を用いて説明する。ここで、定着装置は、急速温度上昇によるウォームアップタイムの短縮と多様なサイズの記録材への対応が求められている。ウォームアップタイムを短縮すべく定着装置のヒータの熱容量を小さくする場合、最大サイズの記録材の幅に合わせた長さの発熱体のみを設けたヒータが考えられる。但し、この場合、定着ニップ部で記録材が通過する通過領域に対して、定着ニップ部で記録材が通過しない非通過領域の温度が高くなり過ぎてしまう。このため、従来から非通過領域の温度上昇を抑制することが求められている。本実施形態では、定着装置30のヒータ600を複数の記録材のサイズに対応した複数の発熱体を有する構成とすることで、非通過領域の温度上昇を抑制するようにしている。
図2に示すように、本実施形態の定着装置30は、定着ベルトユニット60と、加圧ローラ70とを備え、画像形成装置100(図1参照)の装置本体に着脱可能に設けられている。定着ベルトユニット60は、詳しくは後述するが、定着ベルト650と、ヒータ600とを有し、ヒータ600により定着ベルト650が加熱される。
ニップ形成部材及び回転体としての加圧ローラ70は、装置本体に回転可能に支持されている。また、加圧ローラ70は、その長手方向が定着ベルトユニット60に対し平行となるように配置され、定着ベルトユニット60の定着ベルト650の外周面に当接して、定着ベルトユニット60に加圧されるように設けられている。加圧ローラ70は、例えば金属製(例えばステンレス)の芯金71の外周に、厚さ約3mmのシリコーンゴム等の弾性層72、さらに弾性層72の外周に厚さ約40μmのPTFE、PFA、FEP等のフッ素樹脂からなる離型層73を有するものである。加圧ローラ70は、芯金71の両端部が定着装置30の不図示の装置フレームの側板間に回転可能に軸受保持されることで装置フレームに回転可能に支持される。
定着ベルト650と加圧ローラ70との間には、後述するように定着ニップ部Nが形成されている。それ故、不図示のモータにより加圧ローラ70が回転されると、この定着ニップ部Nで生じる摩擦力によって、加圧ローラ70の回転力が定着ベルト650に伝達される。こうして、定着ベルト650は加圧ローラ70により回転駆動される(所謂、加圧ローラ駆動方式)。記録材Sは、これら回転する加圧ローラ70と定着ベルト650とにより形成される定着ニップ部Nで挟持搬送される。
定着装置30は、加圧ローラ70が回転駆動され、それに伴って円筒状の定着ベルト650が従動回転状態になると、ヒータ600に通電が行われる。そして、ヒータ600の温度が目標温度に立ち上がり温調された状態の時、定着ニップ部Nに未定着トナー像を担持した記録材Sが不図示の入り口ガイドに沿って案内されて導入される。
定着ニップ部Nにおいて、記録材Sのトナー像担持面側が定着ベルト650の外面に密着し、記録材Sが定着ベルト650と共に移動する。記録材Sが定着ニップ部Nでの挟持搬送過程において、ヒータ600からの熱が定着ベルト650を介して記録材Sに付与され、未定着トナー像が記録材S上に溶融定着される。定着ニップ部Nを通過した記録材Sは、定着ベルト650から分離され排出される。
[定着ベルトユニット]
次に、定着ベルトユニット60の構成について詳しく説明する。定着ベルトユニット60は、装置本体に加圧ローラ70側に向けて移動可能に設けられている。定着ベルトユニット60は、定着ベルト650、定着ベルト650の内側に非回転に配置されたヒータホルダ660及びステイ670、ヒータ600を有している。
次に、定着ベルトユニット60の構成について詳しく説明する。定着ベルトユニット60は、装置本体に加圧ローラ70側に向けて移動可能に設けられている。定着ベルトユニット60は、定着ベルト650、定着ベルト650の内側に非回転に配置されたヒータホルダ660及びステイ670、ヒータ600を有している。
[定着ベルト]
定着ベルト(定着フィルム)650は、無端状(筒状)に形成されて可撓性を有するもので、本実施形態の場合、薄肉のフィルム状のベルトである。このような定着ベルト650は、基材上に弾性層が形成され、更に弾性層の上に最表面層が形成されたものである。基材は、例えばステンレスを厚さ30μmの円筒状に形成したものである。弾性層は、例えば厚さ約300μmのシリコーンゴム層(弾性層)であり、基材上にリングコート法などの適宜の方法により形成されている。最表面層は、例えば厚さ20μmのPFA樹脂チューブであり、弾性層を被覆している。そして、定着ベルト650の内周面には潤滑剤としてのグリスが塗布されている。これは、定着ベルト650の内周面とヒータホルダ660との摺動性を向上させるためである。なお、定着ベルト650の基材としては、ステンレス以外にもニッケル系金属材料やポリイミド等の耐熱樹脂などを用いてもよい。
定着ベルト(定着フィルム)650は、無端状(筒状)に形成されて可撓性を有するもので、本実施形態の場合、薄肉のフィルム状のベルトである。このような定着ベルト650は、基材上に弾性層が形成され、更に弾性層の上に最表面層が形成されたものである。基材は、例えばステンレスを厚さ30μmの円筒状に形成したものである。弾性層は、例えば厚さ約300μmのシリコーンゴム層(弾性層)であり、基材上にリングコート法などの適宜の方法により形成されている。最表面層は、例えば厚さ20μmのPFA樹脂チューブであり、弾性層を被覆している。そして、定着ベルト650の内周面には潤滑剤としてのグリスが塗布されている。これは、定着ベルト650の内周面とヒータホルダ660との摺動性を向上させるためである。なお、定着ベルト650の基材としては、ステンレス以外にもニッケル系金属材料やポリイミド等の耐熱樹脂などを用いてもよい。
定着ベルト650は、後述するヒータホルダ660に着脱可能であり、定着ベルト650の回転方向に交差する幅方向(長手方向)の両端部に配置された不図示のフランジ部によって回転可能に、且つ、幅方向の移動が規制されるように支持されている。即ち、フランジ部は、定着ベルト650の幅方向端部に内嵌されて、幅方向端部を回転可能に支持する円筒部と、定着ベルト650の幅方向端縁と当接可能な当接部とを有する。円筒部は、定着ベルト650の幅方向端部を内側から円筒状態に保持しつつ、定着ベルト650の回転を案内している。
ここで、加圧ローラ70と定着ベルト650とは、加圧ローラ70や定着ベルトユニット60の取り付け誤差などによって、僅かに平行からずれた状態に配置される場合がある。その場合に、定着ベルト650は回転する加圧ローラ70により図中矢印X方向に回転しながら幅方向に寄り移動し得る。このため、定着ベルト650が幅方向に寄り移動したときには、フランジ部の当接部が定着ベルト650の幅方向端部を受け止めて定着ベルト650の幅方向への移動を規制する。なお、ヒータホルダ660とステイ670とはフランジ部に取り付けられることで、定着ベルト650の内側に非回転に配置される。フランジ部は、定着ベルトユニット60の不図示の側板などに保持される。
[ステイ]
ステイ670は、定着ベルト650に沿って幅方向に延びる例えば金属製の剛性部材(板金)であり、ここではヒータホルダ660側に開口を有するように横断面が略U字状に形成されている。このステイ670は、定着ベルトユニット60と加圧ローラ70との間で作用する加圧力によって、ヒータホルダ660が変形しないようにヒータホルダ660を補強するものである。ステイ670は、幅方向両端部に上述のフランジ部が固定されている。両端部のフランジ部は、不図示の加圧機構により所定の押圧力(例えば、90〜320N)で加圧ローラ70に向けて押圧されている。これにより、加圧力がフランジ部からステイ670及びヒータホルダ660を介して定着ベルト650に作用し、定着ベルト650と加圧ローラ70とが所望の圧接力で圧接される。定着ベルト650と加圧ローラ70とを圧接させることにより、定着ベルト650と加圧ローラ70との間に、記録材Sの搬送方向に所定の幅を有する定着ニップ部Nが形成される。トナー像が形成された記録材Sは、定着ニップ部Nで加圧されて搬送される。なお、ステイ670は定着ベルト650の内周面に摺擦するような形状に形成されていてもよい。
ステイ670は、定着ベルト650に沿って幅方向に延びる例えば金属製の剛性部材(板金)であり、ここではヒータホルダ660側に開口を有するように横断面が略U字状に形成されている。このステイ670は、定着ベルトユニット60と加圧ローラ70との間で作用する加圧力によって、ヒータホルダ660が変形しないようにヒータホルダ660を補強するものである。ステイ670は、幅方向両端部に上述のフランジ部が固定されている。両端部のフランジ部は、不図示の加圧機構により所定の押圧力(例えば、90〜320N)で加圧ローラ70に向けて押圧されている。これにより、加圧力がフランジ部からステイ670及びヒータホルダ660を介して定着ベルト650に作用し、定着ベルト650と加圧ローラ70とが所望の圧接力で圧接される。定着ベルト650と加圧ローラ70とを圧接させることにより、定着ベルト650と加圧ローラ70との間に、記録材Sの搬送方向に所定の幅を有する定着ニップ部Nが形成される。トナー像が形成された記録材Sは、定着ニップ部Nで加圧されて搬送される。なお、ステイ670は定着ベルト650の内周面に摺擦するような形状に形成されていてもよい。
[ヒータホルダ]
ヒータホルダ660は、例えば液晶ポリマー樹脂などの耐熱性が高く且つ断熱性の高い樹脂製の部材により形成され、後述するヒータ600を保持するとともに定着ベルト650をガイドする役割を果たしている。ヒータホルダ660には、ステイ670側の面と反対側(定着ニップ部N側)の面に、ヒータ600を嵌合して保持可能な嵌め込み溝が幅方向に沿って延びた形状に形成されている。ヒータホルダ660に保持されたヒータ600は、表面が定着ベルト650の内周面に当接して、回転する定着ベルト650を加熱可能である。これにより、記録材Sが定着ニップ部Nにより挟持搬送されている際に、ヒータ600によって生じた熱が定着ベルト650を介して記録材Sに伝導し、未定着のトナー像が加熱溶融されて記録材S上に定着される。ヒータ600は、後述するヒータ制御回路200によって制御される。これらヒータ600とヒータ制御回路200については、詳細を後述する(後述の図3参照)。
ヒータホルダ660は、例えば液晶ポリマー樹脂などの耐熱性が高く且つ断熱性の高い樹脂製の部材により形成され、後述するヒータ600を保持するとともに定着ベルト650をガイドする役割を果たしている。ヒータホルダ660には、ステイ670側の面と反対側(定着ニップ部N側)の面に、ヒータ600を嵌合して保持可能な嵌め込み溝が幅方向に沿って延びた形状に形成されている。ヒータホルダ660に保持されたヒータ600は、表面が定着ベルト650の内周面に当接して、回転する定着ベルト650を加熱可能である。これにより、記録材Sが定着ニップ部Nにより挟持搬送されている際に、ヒータ600によって生じた熱が定着ベルト650を介して記録材Sに伝導し、未定着のトナー像が加熱溶融されて記録材S上に定着される。ヒータ600は、後述するヒータ制御回路200によって制御される。これらヒータ600とヒータ制御回路200については、詳細を後述する(後述の図3参照)。
[ヒータ]
加熱部材としてのヒータ600は、幅方向(定着ニップ部Nで記録材を搬送する方向に直交する方向でもある)を長手とする絶縁性、耐熱性、低熱容量の基板610、複数の発熱体623a〜623f、保護ガラス611を有する(図4(a)〜(c))。発熱体623a〜623fは、基板610の表裏にそれぞれ複数(本実施形態では3本)ずつ設けられている。保護ガラス611は、絶縁を確保するために基板610の表裏に設けられている。そして、上述のように、ヒータ600は、ヒータホルダ660に固定的に支持されている。このようなヒータ600は、発熱体623a〜623fの何れか1つの発熱体への電力供給により急峻な立ち上がり特性で昇温可能な低熱容量のセラミックヒータである。
加熱部材としてのヒータ600は、幅方向(定着ニップ部Nで記録材を搬送する方向に直交する方向でもある)を長手とする絶縁性、耐熱性、低熱容量の基板610、複数の発熱体623a〜623f、保護ガラス611を有する(図4(a)〜(c))。発熱体623a〜623fは、基板610の表裏にそれぞれ複数(本実施形態では3本)ずつ設けられている。保護ガラス611は、絶縁を確保するために基板610の表裏に設けられている。そして、上述のように、ヒータ600は、ヒータホルダ660に固定的に支持されている。このようなヒータ600は、発熱体623a〜623fの何れか1つの発熱体への電力供給により急峻な立ち上がり特性で昇温可能な低熱容量のセラミックヒータである。
定着ベルト650の内周面に当接するヒータ600の表面側には、摺擦層として例えば厚さ10μm程度のポリイミド層が形成されている。ヒータ600にポリイミド層を形成することにより、定着ベルト650とヒータ600との摺擦抵抗を低減でき、もって定着ベルト650を回転させるための駆動トルクの低減や定着ベルト650の摺擦による磨耗の低減を図ることができる。なお、定着ベルト650の基材として、ポリイミド等の耐熱樹脂を用いた場合には、ヒータ600の摺動層としてのポリイミド層を省略しても良い。ヒータ600の詳しい構成については後述する。
[温度センサ]
本実施形態では定着ベルト650の温度を管理するために、ヒータ600の温度を検出する温度センサ630が設けられている。本実施形態では、例えばサーミスタセンサなどの接触型の温度センサ630を採用している。但し、温度センサ630は、非接触型でも良い。温度センサ630は、検知部がヒータ600の定着ベルト650とは反対側の裏面に接触するように、ヒータホルダ660内に配置されている。また、温度センサ630は、ヒータ600の幅方向及び長手方向の中央部に1個配置され、ヒータ600の中央付近の温度を検出する。そして、ヒータ600に設けられた複数の発熱体の温度調整のための制御を共通の温度センサ630により行っている。なお、温度センサ630は1個に限られず、定着ベルト650の幅方向に亘って複数個が配置されていてもよい。また、温度センサ630が複数ある場合には、定着ベルト650の回転方向にずらして配置しても良い。
本実施形態では定着ベルト650の温度を管理するために、ヒータ600の温度を検出する温度センサ630が設けられている。本実施形態では、例えばサーミスタセンサなどの接触型の温度センサ630を採用している。但し、温度センサ630は、非接触型でも良い。温度センサ630は、検知部がヒータ600の定着ベルト650とは反対側の裏面に接触するように、ヒータホルダ660内に配置されている。また、温度センサ630は、ヒータ600の幅方向及び長手方向の中央部に1個配置され、ヒータ600の中央付近の温度を検出する。そして、ヒータ600に設けられた複数の発熱体の温度調整のための制御を共通の温度センサ630により行っている。なお、温度センサ630は1個に限られず、定着ベルト650の幅方向に亘って複数個が配置されていてもよい。また、温度センサ630が複数ある場合には、定着ベルト650の回転方向にずらして配置しても良い。
[サーモスタット]
また、本実施形態では、ヒータ600の温度が所定の温度を超えた時に、ヒータ600への電力供給を遮断できるようにサーモスタット631を有する。サーモスタット631は、ヒータ600の裏面側でヒータホルダ660に配置されている。サーモスタット631は、例えば温度が所定温度以上になるとバイメタルが反転して接点を開放して電力供給を遮断し、温度が所定温度より低くなるとバイメタルが反転前に戻って接点を閉じて電源供給を開始するスイッチである。
また、本実施形態では、ヒータ600の温度が所定の温度を超えた時に、ヒータ600への電力供給を遮断できるようにサーモスタット631を有する。サーモスタット631は、ヒータ600の裏面側でヒータホルダ660に配置されている。サーモスタット631は、例えば温度が所定温度以上になるとバイメタルが反転して接点を開放して電力供給を遮断し、温度が所定温度より低くなるとバイメタルが反転前に戻って接点を閉じて電源供給を開始するスイッチである。
[ヒータ制御]
次に、ヒータ600の制御について、図3を用いて説明する。本実施形態では、ヒータ600、温度センサ630及びサーモスタット631によりヒータユニット680を構成している。ヒータユニット680は、ヒータ制御回路200により制御される。ヒータ制御回路(ドライバ回路)200は、制御部300による制御下で、ヒータ600への通電のオンオフを含む発熱状態を調整するためのものである。ヒータ600は、ヒータ制御回路200に接続自在に設けられている。
次に、ヒータ600の制御について、図3を用いて説明する。本実施形態では、ヒータ600、温度センサ630及びサーモスタット631によりヒータユニット680を構成している。ヒータユニット680は、ヒータ制御回路200により制御される。ヒータ制御回路(ドライバ回路)200は、制御部300による制御下で、ヒータ600への通電のオンオフを含む発熱状態を調整するためのものである。ヒータ600は、ヒータ制御回路200に接続自在に設けられている。
制御部300は、ヒータ600の制御の他、画像形成装置100全体の制御を行う。このような制御部300は、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有するものである。CPU301は、ROMに格納された制御手順に対応するプログラムを読み出しながら各部の制御を行う。また、RAMには、作業用データや入力データが格納されており、CPU301は、前述のプログラム等に基づいてRAMに収納されたデータを参照して制御を行う。なお、制御部300は、マイコンのようなヒータ600の制御の専用に用意したものであっても良い。この場合、定着装置30に設けられていても良い。
本実施形態の場合、制御部300は、温度センサ630の検出結果を取得し、取得した検出結果に基づいてヒータ600の温度が目標温度(例えば、200℃前後)に維持されるように、ヒータ制御回路200を制御可能である。ヒータ制御回路200によりヒータ600に対する電力供給(通電)が制御されることに応じて、ヒータ600の発熱状態が変化する。
ヒータ600を発熱させるための電力は、商用電源400で発生される電力がヒータ制御回路200を介して供給される。直流電源410は、画像形成装置内の2次側の各負荷に電力を供給するスイッチング電源(ACDC電源)である。直流電源410は、商用電源400により出力される交流電圧「100V」から2次側の直流電圧「5V」、「24V」を生成する。直流電源410で生成された直流電圧「5V」は制御部300などを駆動するのに用いられ、直流電圧「24V」は後述のトライアック駆動回路231a〜231fなどを駆動するのに用いられる。なお、温度センサ630は温度が高くなるほど抵抗値が低下する特性を有しており、制御部300の基準電圧「5V」に対して抵抗Rとの分圧「Vt1」で温度を検出することが可能である。
サーモスタット631は、ヒータ600の中央付近に配置され、所定の温度に達すると内部の接点が離れて開放状態に保持される。更にサーモスタット631は、ヒータ制御回路200とヒータ600の間に接続されている。
ヒータ制御回路200は、商用電源400に接続され、直流電源410と定着装置30内のヒータ600に電力を供給する回路であり、ヒータ600への電力供給量はトライアック201a〜201fの導通比で調整している。このようなヒータ制御回路200は、リレー回路210と、ゼロクロス検出回路220と、複数(ここでは6個)のトライアック201a〜201fと、複数(ここでは6個)のトライアック駆動回路231a〜231fとを有する。
リレー回路210は、商用電源400から出力される電圧が異常値である場合に、定着装置30への電力供給を遮断するための回路であり、商用電源400に接続されている。リレー回路210は、制御部300のCPU301から送信されるリレーON信号(RL−ON)に従ってオンオフされる。
ゼロクロス検出回路220は、商用電源400から出力される交流電圧のゼロクロスタイミングを検出して、ゼロクロス信号ZXを出力する回路である。出力されたゼロクロス信号ZXは、制御部300に入力されて、後述するトライアック201a〜201fの導通比を変えるために用いられる。
ヒータ600への電力供給のオンオフ制御や電力供給量の調整制御を行うために、本実施形態では複数のトライアック201a〜201fが用いられている。ヒータ600には、基板610のうち、ヒータ600が定着ベルト650の内周面に当接する側の表面(第1面)に3個の発熱体623a〜623cが、表面と反対側の裏面(第2面)にも3個の発熱体623d〜623fがそれぞれ設けられている。図3では、表面(図中の破線の下側)の発熱体623a〜623cと裏面(図中の破線の上側)の発熱体623d〜623fとを上下に並べて模式的に示している。ヒータ600の詳細については後述する。
本実施形態では、これら6個の発熱体623a〜623fを個別に動作させるために、6個のトライアック201a〜201fが設けられている。まず、基板610の表面に設けられた発熱体623a〜623cに関しては、トライアック201aが発熱体623aに、トライアック201bが発熱体623bに、トライアック201cが発熱体623cにそれぞれ接続されている。また、基板610の裏面に設けられた発熱体623d〜623fに関しては、トライアック201dが発熱体623dに、トライアック201eが発熱体623eに、トライアック201fが発熱体623fにそれぞれ接続されている。これらトライアック201a〜201fは、発熱体623a〜623fに接続された一端側と幅方向において反対の他端側がゼロクロス検出回路220及びリレー回路210を介して商用電源400に接続されている。
これらトライアック201a〜201fは、トライアック駆動回路231a〜231fに接続されている。トライアック駆動回路231a〜231fは、制御部300のCPU301から適宜に送信されるヒータON信号(H−ON)に従って、トライアック201a〜201fを個別にオンオフすることができる。トライアック201a〜201fがオンされると、オンされたトライアック201a〜201fに接続されている発熱体623a〜623fへの電力供給が行われて、発熱体623a〜623fが発熱する。
さらに、トライアック駆動回路231a〜231fは、制御部300のCPU301から送信されるヒータON信号(H−ON)のタイミング変化に従って、トライアック201a〜201fの導通比を変えることができる。トライアック201a〜201fの導通比を変えることで、発熱体623a〜623fへの電力供給量が変わる。例えば、トライアック201a〜201fの導通比を高くすると、発熱体623a〜623fへの電力供給量が多くなり、発熱体623a〜623fの発熱温度を高くし得る。他方、トライアック201a〜201fの導通比を低くすると、発熱体623a〜623fへの電力供給量が少なくなり、発熱体623a〜623fの発熱温度を低くし得る。
CPU301は、ヒータ600の中央温度を、上述した電圧Vt1としてモニタし、ヒータ600を目標温度(200℃前後)となるようにトライアック201a〜201fの導通比を制御する。具体的には、CPU301は、トライアック駆動回路231a〜231fへのヒータON信号H−ONのタイミングを変化させる。
図3の制御構成では、選択された記録材のサイズに応じて電力を供給する発熱体を、発熱体623a〜623fから選択している。例えば、記録材としてA4サイズの用紙が選択された場合には、CPU301は、H−ON信号でトライアック201bの導通比を変化させて発熱体623bへの電力供給量を調整して目標温度に制御している。
また、A5横送り(A5R)が選択された場合には、CPU301は、H−ON信号でトライアック201cの導通比を変化させて発熱体623cへの電力供給量を調整して目標温度に制御している。他の用紙サイズに対しても上記と同様に用紙サイズに対応した発熱体を選択し、その発熱体への電力供給量を制御して温度制御を行っている。
また、CPU301は、ヒータ600の中央温度が所定値以上高くなったことを検出すると、リレーON信号RL−ON及び各トライアックON信号H−ONをOFFすることでヒータ600への電力供給を遮断する。
[ヒータの詳細]
次に、本実施形態のヒータ600の詳細について、図3を参照しつつ図4(a)ないし図4(c)を用いて説明する。図4(a)はヒータ600の裏面側を示し、図4(b)はヒータ600の表面側を示し、図4(c)はヒータ600のA‐A断面図を示す。なお、図4(a)乃至図4(c)において、図中矢印Xは、定着ニップ部Nにおける定着ベルト650の回転方向、即ち、記録材の搬送方向を示している(図2参照)。
次に、本実施形態のヒータ600の詳細について、図3を参照しつつ図4(a)ないし図4(c)を用いて説明する。図4(a)はヒータ600の裏面側を示し、図4(b)はヒータ600の表面側を示し、図4(c)はヒータ600のA‐A断面図を示す。なお、図4(a)乃至図4(c)において、図中矢印Xは、定着ニップ部Nにおける定着ベルト650の回転方向、即ち、記録材の搬送方向を示している(図2参照)。
加熱部材としてのヒータ600は、基板610と、基板610の両面に設けられ、通電により発熱する複数の発熱体623a〜623fとを有し、定着ベルト650の内周面に当接されて定着ベルト650を加熱する。基板610は、絶縁性及び耐熱性を有し、さらに熱伝導性の高い素材、例えばアルミナや窒化アルミ等のセラミックを用いて形成されている。
複数の発熱体623a〜623fは、複数のサイズの記録材に対応すべく、定着ベルト650の回転方向に交差する幅方向の長さが互いに異なる。これら各発熱体623a〜623fは、それぞれ幅方向と略平行に設けられている。また、それぞれの面で、記録材の搬送方向に互いに間隔をあけて配置されている。また、ヒータ600が定着ベルト650の内周面と当接する側である基板610の表面(第1面)には、複数(例えば、少なくとも3本)の発熱体が設けられている。本実施形態では、基板610の表面に3本の発熱体623a〜623cが設けられている。一方、基板610の表面と反対側の裏面(第2面)には、少なくとも1本の発熱体が設けられている。本実施形態では、基板610の裏面には、表面と同数の3本の発熱体623d〜623fが設けられている。
図4(a)に示すように、基板610の裏面には、銀パラジウム(Ag/Pd)等を用いて、互いに幅方向の長さが異なる3本の発熱体623d〜623fが印刷、焼成されている。そして、これら発熱体623d〜623fは、銀(Ag)等で形成される導電体パターン624d〜624fにより、幅方向の一端側は3個の独立電極622d〜622fにそれぞれ接続され、他端側は1個の共通電極621Bに接続されている。3個の独立電極622d〜622fは、それぞれが上述したトライアック201d〜201fと接続されている(図3参照)。他方、共通電極621Bは、上述したサーモスタット631、ヒータ制御回路200のゼロクロス検出回路220及びリレー回路210を介して商用電源400に接続されている(図3参照)。なお、これら発熱体623d〜623f、導電体パターン624d〜624fは、図4(c)に示すように、例えば厚さ60〜90μmの保護ガラス611で覆われている。
図4(b)に示すように、基板610の表面にも裏面と同様に、銀パラジウム(Ag/Pd)等を用いて、互いに幅方向の長さが異なる3本の発熱体623a〜623cが印刷、焼成されている。そして、これら発熱体623a〜623cは、銀(Ag)等で形成される導電体パターン624a〜624cにより、幅方向の一端側は3個の独立電極622a〜622cにそれぞれ接続され、他端側は1個の共通電極621Aに接続されている。3個の独立電極622a〜622cは、それぞれが上述したトライアック201a〜201cと接続されている(図3参照)。他方、共通電極621Aは、上述したサーモスタット631、ヒータ制御回路200のゼロクロス検出回路220及びリレー回路210を介して商用電源400に接続されている(図3参照)。なお、これら表面の発熱体623a〜623cと導電体パターン624a〜624cについても裏面と同様に、図4(c)に示すように、例えば厚さ60〜90μmの保護ガラス611で覆われている。
なお、本実施形態の場合、共通電極621A、621Bは基板610の両面に幅方向で略同じ位置に形成されている。他方、独立電極622a〜622cと独立電極622d〜622fは両面の幅方向で異なる位置に形成されている。ただし、共通電極621A、621Bの位置関係、独立電極622a〜622cと独立電極622d〜622fの位置関係はこれに限られない。
[各発熱体の配置について]
次に、複数の発熱体623a〜623fの配置について、図4(a)ないし図4(c)を用いて説明する。本実施形態のヒータ600は、複数の発熱体623a〜623fのうちの幅方向の長さが最も長い発熱体623bは、基板610の表面に設けられている。また、表面に設けられた3本の発熱体623a〜623cは、幅方向の長さが長い方から順番に、発熱体623b(第1発熱体)、発熱体623a(第2発熱体)、発熱体623c(第3発熱体)となる。この場合に、定着ベルト650の回転方向に関して、幅方向の長さが最も長い発熱体623bが発熱体623aと発熱体623cとの間に配置されている。更に、発熱体623a〜623cは、定着ベルトの回転方向の上流から下流(定着ニップ部Nで記録材が搬送される方向の上流から下流、矢印X方向)に、発熱体623c、発熱体623b、発熱体623aの順番で配置されている。
次に、複数の発熱体623a〜623fの配置について、図4(a)ないし図4(c)を用いて説明する。本実施形態のヒータ600は、複数の発熱体623a〜623fのうちの幅方向の長さが最も長い発熱体623bは、基板610の表面に設けられている。また、表面に設けられた3本の発熱体623a〜623cは、幅方向の長さが長い方から順番に、発熱体623b(第1発熱体)、発熱体623a(第2発熱体)、発熱体623c(第3発熱体)となる。この場合に、定着ベルト650の回転方向に関して、幅方向の長さが最も長い発熱体623bが発熱体623aと発熱体623cとの間に配置されている。更に、発熱体623a〜623cは、定着ベルトの回転方向の上流から下流(定着ニップ部Nで記録材が搬送される方向の上流から下流、矢印X方向)に、発熱体623c、発熱体623b、発熱体623aの順番で配置されている。
一方、基板610の裏面には、少なくとも3本の発熱体623d〜623fが設けられている。本実施形態では、裏面にも3本の発熱体を設けている。即ち、表面に設けられた発熱体の数は、裏面に設けられた発熱体の数と同じである。また、裏面に設けられた3本の発熱体623d〜623fは、幅方向の長さが長い方から順番に、発熱体623e(第4発熱体)、発熱体623f(第5発熱体)、発熱体623d(第6発熱体)となる。この場合に、定着ベルト650の回転方向に関して、幅方向の長さが最も長い発熱体623eが発熱体623fと発熱体623dとの間に配置されている。更に、発熱体623d〜623fは、定着ベルトの回転方向の上流から下流(定着ニップ部Nで記録材が搬送される方向の上流から下流、矢印X方向)に、発熱体623d、発熱体623e、発熱体623fの順番で配置されている。
即ち、本実施形態では、表面も裏面も、最も幅方向の長さが長い発熱体が、それぞれの面で中央に位置するようにし、この発熱体の上流側と下流側の発熱体を比べた場合、下流側の発熱体の方が幅方向の長さが長くなるようにしている。なお、各面の発熱体の定着ベルト650の回転方向の長さは、同じとしている。本実施形態では、全ての発熱体623a〜623fの定着ベルト650の回転方向の長さを同じとしている。
特に本実施形態の場合、裏面に設けられた幅方向の長さが最も長い発熱体623eの幅方向の長さは、表面に設けられた幅方向の長さが最も短い発熱体623cの幅方向の長さよりも短い。即ち、裏面に設けられた全ての発熱体の幅方向の長さを、表面に設けられた発熱体のうち、最も短い発熱体よりも短くしている。言い換えれば、幅方向における長さが長い発熱体から順番に表面に配置している。具体的には、1〜3番目に長い発熱体623b、623a、623cを表面に配置し、4〜6番目に長い発熱体623e、623f、623dを裏面に配置している。
次に、各発熱体623a〜623fの具体例について説明する。基板610の両面に配置されている6本の発熱体623a〜623fは、複数の用紙の幅方向の長さに合わせて長さ、抵抗値、電力が異なる。表1に、発熱体623a〜623fの例を示す。なお、表1の「発熱体長」は、発熱体の幅方向の長さである。
ここで、ヒータ600において、基板610の裏面側の発熱体によって発生した熱は、基板610を介して定着ベルト650に伝達される。そのため、表面に配置された発熱体と比較して、裏面側に配置した発熱体は、定着ベルト650への熱伝達効率が低下する。定着ベルト650への熱伝達効率低下を抑制するには、発熱体を基板610の表面に配置することが望ましい。しかしながら、複数の異なる長さの発熱体を持つ構成において、発熱体の全てを基板610の表面に配置してしまうと、発熱体を多く配置する分、ヒータ600の記録材搬送方向の長さが長くなってしまう。そうすると、定着ニップ部Nを形成するための押圧力を大きくしなければならなくなる。押圧力の増加は、加圧ローラ70を回転駆動するトルクの増大を招き、好ましくない。したがって、基板610の両面にそれぞれ発熱体を配置することで、記録材の搬送方向の長さが短く、且つ、様々なサイズに対応すべく多くの発熱体を有するヒータが得られる。
また、発熱体は、長さが長い(即ち、面積が大きい)程、定着ベルト650を所定温度まで加熱するための投入電力が増大する。このため、長さが長い発熱体が定着ベルト650に近くに配置されることで、定着ベルト650を所定温度まで加熱するための投入電力を抑えることができる。したがって、本実施形態では、上述のように、複数の発熱体のうち、長さが長い方の発熱体623a〜623cを基板610の表面に、短い方の発熱体623d〜623fを基板610の裏面にそれぞれ配置している。これにより、基板610の両面に発熱体を備えた構成で、省電力化を図れる。
このように、定着ベルト650を所定温度に保つために必要な電力が減少するため、ヒータユニット680としての省エネルギー化が可能になる。また、同じ消費電力でより多くの熱をヒータ600から定着ベルト650に供給することが可能になる。したがって、電力供給を増やさなくても、記録材が定着ニップ部Nを通過する際の定着ベルト650の温度低下を抑制でき、定着ベルト650の温度低下に伴う生産性低下を抑制することが可能になる。
次に、各発熱体を基板610のそれぞれの面において上述のように配置することが好ましい理由について、図5を用いて説明する。図5は、A4用紙を連続して定着ニップ部Nに通紙した時における定着ニップ部Nの記録材の搬送方向における発熱体の位置と、定着ベルト650の温度を所定温度に維持するために必要な発熱体への投入電力との関係を調べた結果を示す。図5では、発熱体の配置場所による投入電力の違いを示すため、各発熱体の電力は発熱体623bと同等の1205Wとし、発熱体を記録材の搬送方向の上流、中央、下流にそれぞれ配置した場合について示している。
図5の横軸は、定着ニップ部Nにおける記録材の搬送方向の発熱体の位置を示し、0mmが定着ニップ部Nの中央、正方向が上流、負方向が下流に相当する。記録材は上流から下流に搬送される。縦軸は、定着ベルト650の温度を所定温度に維持するために必要な各発熱体への投入電力を示す。
図5に示すように、中央の発熱体(0mm位置)への投入電力は680W、下流の発熱体(横軸負方向の位置)への投入電力は790W、上流の発熱体(横軸正方向の位置)への投入電力は820Wであった。投入電力が小さいほど加熱効率が高いため、加熱効率は中央>下流>上流となる。したがって、定着ニップ部Nの中央に発熱体を配置することで、加熱効率を最も高くできることが分かる。これは、中央から上流及び下流に略均等に定着ニップ部Nを加熱できるためであると考えられる。
一方、図2に示すように、記録材Sは定着ニップ部Nに対して下側から侵入し、上側に通過していく(図2の右側から左側に記録材が搬送される)。このため、上流に比べて下流の方が、記録材Sが定着ベルト650と接触している時間が長くなる。したがって、上流に比べて下流に発熱体を配置した方が、加熱効率が高くなる。以上のことから、加熱効率の高い位置に発熱体の電力の大きい、即ち、発熱体の幅方向の長さが長い発熱体を配置することで最も高い加熱効率を得ることができる。これは、基板610の表面でも裏面でも成り立つ。
本実施形態では、上述したように、基板610の表面でも裏面でも、発熱体の幅方向の長さが、記録材の搬送方向、即ち、定着ベルト650の回転方向に関して、中央>下流>上流を満たすように配置している。このため、基板の両面に複数の発熱体を有する構成で、優れた加熱効率を有するヒータを提供することが可能となる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態について、図6を用いて説明する。上述の第1の実施形態では、基板の両面に3本ずつの発熱体を設けた構成について説明した。これに対して本実施形態では、基板710の表面に3本、裏面に2本の発熱体を設けている。その他の構成及び作用は、上述の第1の実施形態と同様であるため、同じ構成部分については、図示及び説明を省略又は簡略にし、以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第2の実施形態について、図6を用いて説明する。上述の第1の実施形態では、基板の両面に3本ずつの発熱体を設けた構成について説明した。これに対して本実施形態では、基板710の表面に3本、裏面に2本の発熱体を設けている。その他の構成及び作用は、上述の第1の実施形態と同様であるため、同じ構成部分については、図示及び説明を省略又は簡略にし、以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図6(a)は、本実施形態におけるヒータ700の基板710の裏面、図6(b)は表面を示し、図6(c)はヒータ700のB‐B断面図を示す。図中矢印Xは、定着ニップ部Nにおける定着ベルト650の回転方向、即ち、記録材の搬送方向を示している(図2参照)。
加熱部材としてのヒータ700は、基板710と、基板710の両面に設けられ、通電により発熱する複数の発熱体723a〜723eとを有し、定着ベルト650(図2)の内周面に当接されて定着ベルト650を加熱する。基板710は、絶縁性及び耐熱性を有し、さらに熱伝導性の高い素材、例えばアルミナや窒化アルミ等のセラミックを用いて形成されている。
複数の発熱体723a〜723eは、複数のサイズの記録材に対応すべく、定着ベルト650の回転方向に交差する幅方向の長さが互いに異なる。これら各発熱体723a〜723eは、それぞれ幅方向と略平行に設けられている。また、それぞれの面で、記録材の搬送方向に互いに間隔をあけて配置されている。また、ヒータ700が定着ベルト650の内周面と当接する側である基板710の表面(第1面)には、複数(例えば、少なくとも3本)の発熱体が設けられている。本実施形態では、基板710の表面に3本の発熱体723a〜723cが設けられている。一方、基板710の表面と反対側の裏面(第2面)には、少なくとも1本の発熱体が設けられている。本実施形態では、基板710の裏面には、2本の発熱体723d、723eが設けられている。即ち、本実施形態では、表面に設けられた発熱体の数は、裏面に設けられた発熱体の数よりも多い。
図6(a)に示すように、基板710の裏面には、銀パラジウム(Ag/Pd)等を用いて、互いに幅方向の長さが異なる2本の発熱体723d、723eが印刷、焼成されている。そして、これら発熱体723d、723eは、銀(Ag)等で形成される導電体パターン724d、724eにより、幅方向の一端側は2個の独立電極722d、722eにそれぞれ接続され、他端側は1個の共通電極721Bに接続されている。これら発熱体723d、723e、導電体パターン724d、724eは、例えば厚さ60〜90μmの保護ガラス711で覆われている。
図6(b)に示すように、基板710の表面にも裏面と同様に、銀パラジウム(Ag/Pd)等を用いて、互いに幅方向の長さが異なる3本の発熱体723a〜723cが印刷、焼成されている。そして、これら発熱体723a〜723cは、銀(Ag)等で形成される導電体パターン724a〜724cにより、幅方向の一端側は3個の独立電極722a〜722cにそれぞれ接続され、他端側は1個の共通電極721Aに接続されている。これら表面の発熱体723a〜723cと導電体パターン724a〜724cについても裏面と同様に、例えば厚さ60〜90μmの保護ガラス711で覆われている。
なお、本実施形態の場合も、共通電極721A、721Bは基板710の両面に幅方向で略同じ位置に形成されている。他方、独立電極722a〜722cと独立電極722d、722eは両面の幅方向で異なる位置に形成されている。ただし、共通電極721A、721Bの位置関係、独立電極722a〜722cと独立電極722d、722eの位置関係はこれに限られない。また、本実施形態のヒータ700の制御構成は、発熱体の本数に応じて、トライアックおよびトライアック駆動回路の数量が異なるだけで、第1の実施形態の図3と同様の構成となる。
次に、複数の発熱体723a〜723eの配置について説明する。本実施形態のヒータ700も、複数の発熱体723a〜723eのうちの幅方向の長さが最も長い発熱体723bは、基板710の表面に設けられている。また、表面に設けられた3本の発熱体723a〜723cは、幅方向の長さが長い方から順番に、発熱体723b(第1発熱体)、発熱体723a(第2発熱体)、発熱体723c(第3発熱体)となる。この場合に、定着ベルト650の回転方向に関して、幅方向の長さが最も長い発熱体723bが発熱体723aと発熱体723cとの間に配置されている。更に、発熱体723a〜723cは、定着ベルトの回転方向の上流から下流(定着ニップ部Nで記録材が搬送される方向の上流から下流、矢印X方向)に、発熱体723c、発熱体723b、発熱体723aの順番で配置されている。
一方、裏面に設けられた2本の発熱体723d、723eは、幅方向の長さが長い方から順番に、発熱体723e、発熱体723dとなる。この場合に、定着ベルト650の回転方向に関して、幅方向の長さが長い発熱体723eが発熱体723dの下流側に配置されている。
なお、各面の発熱体の定着ベルト650の回転方向の長さは、同じとしている。本実施形態では、全ての発熱体723a〜723eの定着ベルト650の回転方向の長さを同じとしている。
また、本実施形態の場合も、裏面に設けられた幅方向の長さが最も長い発熱体723eの幅方向の長さは、表面に設けられた幅方向の長さが最も短い発熱体723cの幅方向の長さよりも短い。即ち、裏面に設けられた全ての発熱体の幅方向の長さを、表面に設けられた発熱体のうち、最も短い発熱体よりも短くしている。言い換えれば、幅方向における長さが長い発熱体から順番に表面に配置している。具体的には、1〜3番目に長い発熱体723b、723a、723cを表面に配置し、4〜5番目に長い発熱体723e、723dを裏面に配置している。
次に、各発熱体723a〜723eの具体例について説明する。基板710の両面に配置されている5本の発熱体723a〜723eは、複数の用紙の幅方向の長さに合わせて長さ、抵抗値、電力が異なる。表2に、発熱体723a〜723eの例を示す。なお、表2の「発熱体長」は、発熱体の幅方向の長さである。
このような本実施形態の場合、基板710の面積内で可能な限り多くの発熱体を熱伝達の良い表面に配置しているため、定着ベルト650の温調に必要な電力を削減し、省エネルギー化を実現することが可能になる。
また、本実施形態の場合も、定着ベルト650を所定温度に保つために必要な電力が減少するため、ヒータユニットとしての省エネルギー化が可能になる。また、同じ消費電力でより多くの熱をヒータ700から定着ベルト650に供給することが可能になる。したがって、電力供給を増やさなくても、記録材が定着ニップ部Nを通過する際の定着ベルト650の温度低下を抑制でき、定着ベルト650の温度低下に伴う生産性低下を抑制することが可能になる。
更に、本実施形態の場合、表面において定着ニップ部Nの中央側に幅方向の長さが長い発熱体を配置し、更に、両面において最下流と最上流の発熱体を比べた場合に、幅方向の長さが長い発熱体を下流側に配置している。このため、図5で説明した通り、基板の両面に複数の発熱体を有する構成で、優れた加熱効率を有するヒータを提供することが可能となる。
<他の実施形態>
上述の各実施形態では、基板の表面に3本の発熱体を設けた構成について説明したが、表面の発熱体の数は、3本以上であっても良い。例えば、表面の発熱体を4本としても良い。この場合、裏面の発熱体の数は、同数の4本としても良いし、3本以下としても良い。本発明は、表面に少なくとも3本の発熱体を、裏面に少なくとも1本の発熱体を有する構成であれば適用可能である。
上述の各実施形態では、基板の表面に3本の発熱体を設けた構成について説明したが、表面の発熱体の数は、3本以上であっても良い。例えば、表面の発熱体を4本としても良い。この場合、裏面の発熱体の数は、同数の4本としても良いし、3本以下としても良い。本発明は、表面に少なくとも3本の発熱体を、裏面に少なくとも1本の発熱体を有する構成であれば適用可能である。
30・・・定着装置/60・・・定着ベルトユニット/70・・・加圧ローラ(ニップ形成部材)/600、700・・・ヒータ(加熱部材)/610、710・・・基板/623a〜623f、723a〜723e・・・発熱体/650・・・定着ベルト
Claims (6)
- 回転可能に設けられた無端状の定着ベルトと、
基板と、前記基板の両面に設けられ、通電により発熱する複数の発熱体とを有し、前記定着ベルトの内周面に当接されて前記定着ベルトを加熱する加熱部材と、を備え、
前記複数の発熱体は、前記定着ベルトの回転方向に交差する幅方向の長さが互いに異なり、
前記加熱部材が前記定着ベルトの内周面と当接する側である前記基板の第1面には、複数の前記発熱体が設けられ、
前記基板の前記第1面と反対側の第2面には、少なくとも1本の前記発熱体が設けられ、
前記第2面に設けられた前記幅方向の長さが最も長い前記発熱体の前記幅方向の長さは、前記第1面に設けられた前記幅方向の長さが最も短い前記発熱体の前記幅方向の長さよりも短い、
ことを特徴とする定着ベルトユニット。 - 前記基板の第1面には、少なくとも3本の前記発熱体が設けられており、
前記第1面に設けられた前記少なくとも3本の前記発熱体を、前記幅方向の長さが長い方から順番に第1発熱体、第2発熱体、第3発熱体とした場合に、前記定着ベルトの回転方向の上流から下流に、前記第3発熱体、前記第1発熱体、前記第2発熱体の順番で配置されている、
ことを特徴とする、請求項1に記載の定着ベルトユニット。 - 前記基板の第2面には、少なくとも3本の前記発熱体が設けられており、
前記第2面に設けられた前記少なくとも3本の前記発熱体を、前記幅方向の長さが長い方から順番に第4発熱体、第5発熱体、第6発熱体とした場合に、前記定着ベルトの回転方向の上流から下流に、前記第6発熱体、前記第4発熱体、前記第5発熱体の順番で配置されている、
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の定着ベルトユニット。 - 前記第1面に設けられた前記発熱体の数は、前記第2面に設けられた前記発熱体の数と同じである、
ことを特徴とする、請求項1ないし3の何れか1項に記載の定着ベルトユニット。 - 前記第1面に設けられた前記発熱体の数は、前記第2面に設けられた前記発熱体の数よりも多い、
ことを特徴とする、請求項1ないし3の何れか1項に記載の定着ベルトユニット。 - 請求項1ないし5の何れか1項に記載の定着ベルトユニットと、
前記定着ベルトの外周面に当接し、前記定着ベルトとの間に記録材を搬送しつつ記録材に形成されたトナー像を定着させるための定着ニップ部を形成するニップ形成部材と、を備える、
ことを特徴とする定着装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019121150A JP2021006877A (ja) | 2019-06-28 | 2019-06-28 | 定着ベルトユニット及び定着装置 |
PCT/JP2020/025931 WO2020262707A1 (ja) | 2019-06-28 | 2020-06-25 | ベルトユニット及び定着装置 |
US17/544,838 US20220100134A1 (en) | 2019-06-28 | 2021-12-07 | Belt unit and fixing device |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019121150A JP2021006877A (ja) | 2019-06-28 | 2019-06-28 | 定着ベルトユニット及び定着装置 |
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Family Applications (1)
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-
2019
- 2019-06-28 JP JP2019121150A patent/JP2021006877A/ja active Pending
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