JP2021006646A - 接着シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材1の片面又は両面の少なくとも一部に接着剤層2を有する接着シートであって、接着剤層2の表面の少なくとも一部に保護層3を有することを特徴とする接着シートが開示される。接着剤層2は膨張性接着剤層であることが好ましく、保護層3は熱溶融性保護層であることが好ましい。保護層3には、帯電防止剤、着色剤、ハードコート剤、潤滑剤、放熱材、金属不活性化剤、酸化防止剤等の機能性成分を含んでいても良い。
【選択図】図1
Description
本発明に用いる基材1は、図1に示すように接着剤層2を支持する為の部材である。
本発明に用いる接着剤層2は、図1に示すように、基材の片面又は両面の少なくとも一部に設けられる。
本発明に用いる保護層3は、図1に示すように、接着剤層の表面の少なくとも一部に設けられる。保護層3は、接着シートを接着する際の加熱により流動、分解又は昇華し、その結果接着剤層2による被着体への接着を妨げない層であることが好ましい。特に、常温(使用前の接着シートの保管時温度)では、接着剤層2の表面を保護して異物の混入、キズ、ブロッキング等の発生を抑制し、高温(使用時の接着シートの硬化温度)では、保護層3を構成する成分が接着剤層2に分散・吸収されることがより好ましい。例えば、保護層3が熱溶融性保護層であり、接着剤層2が膨張性接着剤層(感温性発泡剤を含む接着剤層)である場合は、接着シートを接着する際の加熱により膨張性接着剤層中に微小気泡が発生し、同時に熱溶融性保護層が流動し、保護層を構成する成分が発泡の影響で接着剤層中に拡散する。その結果、熱溶融性保護層は接着剤層表面からほぼ消失し、接着剤本来の接着性を損なうことなく被着体へ接着される。
本発明の接着シートは、以上説明した保護層3を有する接着シートであり、より具体的には、基材1の片面又は両面の少なくとも一部に接着剤層2を有し、接着剤層2の表面の少なくとも一部に保護層3を有する接着シートである。本発明の接着シートは剥離ライナーを必要としない。ただし、例えば両面接着シートの場合、一方の接着剤層上に保護層3を設け、もう一方の接着剤層2上には剥離ライナーを設けても良い。
以下の各成分を表1に示す量(質量部)で混合して、膨張性接着剤を得た。
「EP1」:エポキシ樹脂(半固体、ブチルカルビトール60%溶液の溶解粘度220〜300mPa・s(25℃)、エポキシ当量180g/eq、ノボラック型、一般タイプ)
「EP2」:エポキシ樹脂(液状、粘度13,000mPa・s、エポキシ当量188g/eq、汎用エポキシ樹脂)
「E」:線状ポリエステルポリウレタン(軟化点87℃、分子量222300、水酸基含有量0.1%、接着性、柔軟性タイプ)
「T1」:フェノール樹脂(軟化点110℃、水酸基当量97g/eq、高耐熱性タイプ)
「T2」:2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成社製、商品名2PHZ−PW、融点220℃、活性領域141〜153℃、開始領域153〜168℃)
「H」:感温性発泡剤(平均粒径15μm、膨張開始温度125〜135℃、最大膨張温度150〜160℃)
「J1」:酸化マグネシウム(平均粒径3μm、熱伝導性、耐熱性、電気絶縁性タイプ)
「J2」:珪酸マグネシウム(平均粒径5μm、熱伝導性、耐熱性、電気絶縁性タイプ)
各保護層を構成する以下の材料を用意した。
基材(PPS樹脂、東レ製、トレリナ(登録商標)♯100‐3030、75μm)の両面に配合1の膨張性接着剤を乾燥後の厚さが各50μmとなるように塗布し、その後90℃で5分間乾燥させることにより溶媒を除去し、膨張性接着剤層を形成した。この膨張性接着剤層の表面に、表2及び3記載の配合及び厚さから成る各保護層を形成し、実施例1〜10の接着シートを得た。
保護層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして接着シートを得た。
発泡前の接着シートの保護層の厚さは、保護層有りの接着シートの厚さから保護層無しの接着シートの厚さを差し引いて求めた。それぞれの厚さは、JIS Z 0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じて、シックネスゲージによる試験方法により測定した。
タックは、シート表面に親指を微小な力で押し付け、極短時間のうちに引き剥がした際のべたつきの有無を官能的に試験し、べたつきのありなしを判定した。
40℃雰囲気下で、シート表面に和光純薬工業社製の20〜30メッシュの海砂0.1gをふりかけた後、海砂をふりかけた側が下向きとなるように、シートを180°反転させた。その後、シート表面を目視により観察して、以下の基準で評価した。
「○」:海砂が全く付着しなかった。
「△」:4粒以下の海砂が付着した。
「×」:5粒以上海砂が付着した。
JIS Z 1541「超強力両面粘着テープ」に記載の引張剪断接着力試験方法に準じて、図2に示したような発泡後の接着シートの剪断接着力を測定した。被着体としてはSPCC板(日新製鋼社製、商品名SPCC−SB NCB、1.0mm厚、12×100mm)を用いた。試料貼り付け面積は10×10mm、発泡硬化条件は180℃、10分、引張速度は200mm/分とした。まず、図2(A)に示すように、発泡前の接着シート4をSPCC板5に載せ、さらに2つの金属隙間ゲージ(0.300mm)6を介して別のSPCC板5を載せた。次いで、図2(B)に示すように、接着シート4を発泡硬化させ、この発泡後の接着シート4に対して引張剪断接着力試験(23℃)を行った。
JIS K6911「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準じて、発泡前の接着シートの表面抵抗(Ω)を測定した。
発泡前の接着シートの表裏を目視で観察して、以下の基準で評価した。
「○」:表と裏を識別できた。
「×」:表と裏を識別できなかった。
JIS K5600「塗料一般試験方法」に準じて、発泡前の接着シートの鉛筆硬度を測定した。
JIS R3257「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」に準じて、発泡前の接着シートの接触角を測定した。水の接触角はアズワン社製工業用精製水A300を、油の接触角はトヨタ純正オートフルードWS(ATF)を用いた。
ATFで汚染された発泡前の接着シートを接着性の評価方法と同じ手順で剪断接着力を測定し、汚染しない場合を100%としたときの割合を計算した。なお、汚染された接着シートは、接着シートをATFに1秒浸漬した後に乾いた紙ウエスでシートを挟み、シート表面の過剰なATFを吸収させて得た。
トルエンを染み込ませた脱脂綿でシート表面を0.1MPaの圧力で3往復擦り、以下の基準で評価した。
「○」:表面の荒れが全く視認されなかった。
「△」:白化するが溶出しなかった。
「×」:脱脂綿に接着剤層が溶出した。
京都電子工業社製の迅速熱伝導率計を用いて、薄膜測定モードにて発泡後の接着シートの熱伝導率を測定した。具体的には、アルミ板(厚さ10mm、250×350mm)の上に、熱伝導率が既知である3種類のリファレンスのブロックを載せて、その上に測定用試験片(45×100mm)を載せて、更にその上にヒータ線と熱電対が装備された熱伝導率測定用のセンサプローブ(商品名PD−11、40×97mm、820g)を載せ、測定を開始した。リファレンスのブロックとしては、発泡ポリエチレン(熱伝導率0.0347W/mK)、シリコーンゴム(熱伝導率0.236W/mK)、石英ガラス(熱伝導率1.416)を用いた。
JIS K7125「プラスチック−フィルム及びシート−摩擦係数試験方法」に準じて、発泡前の接着シートの静摩擦係数を測定した。
UL94V試験で使用するサンプルサイズの接着シートを恒温槽中で発泡硬化させたサンプルで試験を行い、以下の基準で評価した。
「○」:UL94V試験にV0の試験条件で合格した。
「△」:UL94V試験の接炎時間を2秒にして2回の接炎後にサンプルの一部が燃焼せず残存した。
「×」:全て燃焼した。
実施例6の接着シートの保護層(発泡前)と比較例1の接着シートの接着剤層(発泡前)の表面組成について反射IR測定を行った。図3は、その結果を示すグラフである。この結果から明らかなように、比較例1の接着シートの接着剤層の表面にはエポキシ由来の吸収ピークが存在するが、実施例6の接着シートの保護層の表面にはピークが存在しない。したがって、実施例6の接着シートは、エポキシ樹脂成分による皮膚障害を発生させない。
2 接着剤層
3 保護層
3a 保護層
3b 保護層
4 接着シート
5 SPCC板
6 金属隙間ゲージ
Claims (13)
- 基材の片面又は両面の少なくとも一部に接着剤層を有する接着シートであって、該接着剤層の表面の少なくとも一部に保護層を有することを特徴とする接着シート。
- 接着剤層が、膨張性接着剤層である請求項1記載の接着シート。
- 膨張性接着剤層が、発泡性エポキシ接着剤層である請求項2記載の接着シート。
- 保護層が、熱溶融性保護層である請求項1記載の接着シート。
- 保護層が、帯電防止剤を含む請求項1記載の接着シート。
- 保護層が、着色剤を含む請求項1記載の接着シート。
- 保護層が、ハードコート剤を含む請求項1記載の接着シート。
- 保護層が、潤滑剤を含む請求項1記載の接着シート。
- 保護層が、放熱材を含む請求項1記載の接着シート。
- 保護層が、金属不活性化剤を含む請求項1記載の接着シート。
- 保護層が、酸化防止剤を含む請求項1に記載の接着シート。
- 保護層が、難燃剤を含む請求項1に記載の接着シート。
- 接着剤層の厚さが、2〜300μmである請求項1記載の接着シート。
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