発明の詳細な説明
本発明は、疾患におけるユビキチン化−プロテアソーム系をブロックするための低細胞毒性を有する新たな化合物に関する。よって、これらの化合物は、がん、炎症性障害および自己免疫障害が挙げられるが、これらに限定されない障害を処置するために使用され得る。
定義および用語
本明細書で具体的に定義されない用語は、開示および状況に鑑みて当業者によってこれらの用語に与えられる意味に従って理解されるものとする。しかし、本明細書で使用される場合、そうでないと特定されなければ、以下の用語は、以下の取り決めに従って示される意味を有する。
用語「1つの、ある(a)」および「1つの、ある(an)」とは、1もしくはこれより多いことを意味する。
用語「疾患(disease)」および「障害(disorder)」は、本明細書では、交換可能に使用され得る。
用語「処置(treatment)」および「処置する(treating)」とは、防止的な、すなわち、予防的な、または治療的な、すなわち、治癒的および/または緩和的な、処置をともに包含する。従って、用語「処置」および「処置する」は、上記の状態を、特に、明白な形態で既に発生させている患者の治療的処置を含む。治療的処置は、その特定の適応症の症状を軽減するために、対症療法であり得るか、あるいはその適応症の状態を逆転させるかもしくは部分的に逆転させるため、または上記疾患の進行を止めるかもしくは遅らせるための、原因処置であり得る。従って、本発明の化合物、組成物および方法は、例えば、ある期間にわたる治療的処置として、および長期治療のために、使用され得る。さらに、上記用語「処置」および「処置する」は、予防的処置、すなわち、本明細書上記で言及された状態を発生させるリスクにある患者の処置、従って、上記リスクを低減させる処置を包含する。
用語「治療上有効な量(therapeutically effective amount)」とは、(i)上記特定の疾患または状態を処置または防止する、(ii)上記特定の疾患または状態の1もしくはこれより多くの症状を和らげる、改善する、または除去する、あるいは(iii)本明細書で記載される特定の疾患または状態の1もしくはこれより多くの症状の発生を防止するかまたは遅らせる、本発明の化合物の量を意味する。
用語「置換され(substituted)」とは、本明細書で使用される場合、指定される原子、ラジカルまたは部分の上のいずれか1個もしくはこれより多くの水素が、その原子の通常の原子価を超えない条件で、そしてその置換が、受容可能に安定な化合物を生じる条件で、示される基からの選択物で置き換えられることを意味する。
用語「薬学的に受容可能な(pharmaceutically acceptable)」とは、医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー性応答、または他の問題もしくは合併症なしでヒトおよび動物の組織と接触した状態での使用に適しており、かつ妥当な利益/リスク比で釣り合っている、それらの化合物、物質、組成物、および/または剤形に言及するために本明細書で使用される。
本明細書で使用される場合、「薬学的に受容可能な塩(pharmaceutically acceptable salt)」とは、開示される化合物の誘導体であって、ここでその親化合物がその酸塩または塩基塩を作製することにより改変されるものに言及する。薬学的に受容可能な塩の例としては、アミン、ピリジン、ピリミジンおよびキナゾリンのような塩基性残基の無機酸塩もしくは有機酸塩;カルボン酸のような酸性残基のアルカリ塩もしくは有機物塩などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、用語「立体異性体(stereoisomer)」とは、空間中でのそれらの原子の配向においてのみ異なる個々の分子の全ての異性体に関する一般的用語である。それは、互いの鏡像(ジアステレオ異性体)でない、1より多くのキラル中心を有する化合物のエナンチオマーおよび異性体を包含する。
用語「キラル中心(chiral center)」とは、4種の異なる基が結合され
ている炭素原子をいう。
用語「エナンチオマー(enantiomer)」および「エナンチオマーの(enantiomeric)」とは、その鏡像に対して重ね合わせできず、従って、光学的に活性であり、ここでそのエナンチオマーが一方向に偏光面を回転させ、その鏡像化合物が反対方向に偏光面を回転させる分子をいう。
用語「ラセミ(racemic)」とは、光学的に不活性である、エナンチオマーの等重量部の混合物をいう。
用語「分割(resolution)」とは、ある分子の2つのエナンチオマー形態のうちの一方の分離または濃縮または枯渇をいう。
本明細書で使用される場合、ハロまたはハロゲンとは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードをいう。
本明細書で使用される場合、用語「アルキル(alkyl)」とは、特定の数の炭素原子を含む直線状または分枝状の炭化水素鎖をいう。例えば、「C1−C6アルキル(C1−C6 alkyl)」とは、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状のおよび分枝状の非環式炭化水素から選択される。代表的な直鎖C1−C6アルキル基としては、−メチル、−エチル、−n−プロピル、−n−ブチル、−n−ペンチル、および−n−ヘキシルが挙げられる。代表的な分枝状C1−C6アルキルとしては、−イソプロピル、−sec−ブチル、−イソブチル、−tert−ブチル、−イソペンチル、−ネオペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、3−エチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、および3,3−ジメチルブチルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「アルケニル(alkenyl)」とは、特定の数の炭素原子および1もしくはこれより多くの二重結合を含む直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖をいう。例えば、「C2−C6アルケニル(C2−C6 alkenyl)」は、2〜6個の炭素原子を有し、かつ少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む直鎖および分枝状の非環式炭化水素から選択される。代表的な直鎖および分枝状のC2−C6アルケニル基としては、−ビニル、−アリル、−1−ブテニル、−2−ブテニル、−イソブチレニル、−1−ペンテニル、−2−ペンテニル、−3−メチル−1−ブテニル、−2−メチル−2−ブテニル、−2,3−ジメチル−2−ブテニル、−1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、および3−ヘキセニルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「アルキニル(alkynyl)」とは、特定の数の炭素原子および1もしくはこれより多くの三重結合を含む直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖をいう。例えば、「C2−C6アルキニル(「C2−C6 alkynyl)」は、2〜6個の炭素原子を有し、かつ少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含む直鎖および分枝状の非環式炭化水素から選択される。代表的な直鎖および分枝状のC2−C6アルキニル基としては、−アセチレニル、−プロピニル、−1−ブチリル、−2−ブチリル、−1−ペンチニル、−2−ペンチニル、−3−メチル−1−ブチニル、−4−ペンチニル、−1−ヘキシニル、−2−ヘキシニル、および−5−ヘキシニルが挙げられる。
nは整数1〜nであり、単独でまたは別のラジカルとの組み合わせのいずれでも、用語「C1−n−アルキレン(C1−n−alkylene)」とは、1〜n個の炭素原子を
含む非環式の直鎖または分枝鎖の二価アルキルラジカルを示す。例えば、用語C1−4−アルキレン(C1−4−alkylene)としては、−−(CH2)−−、−−(CH2−−CH2)−−、−−(CH(CH3))−−、−−(CH2−−CH2−−CH2)−−、−−(C(CH3)2)−−、−−(CH(CH2CH3))−−、−−(CH(CH3)−−CH2)−−、−−(CH2−−CH(CH3))−−、−−(CH2−−CH2−−CH2−−CH2)−−、−−(CH2−−CH2−−CH(CH3))−−、−−(CH(CH3)−−CH2−−CH2)−−、−−(CH2−−CH(CH3)−−CH2)−−、−−(CH2−−C(CH3)2)−−、−−(C (CH3)2−−CH2)−−、−−(CH(CH3)−−CH(CH3))−−、−−(CH2−−CH(CH2CH3))−−、−−(CH(CH2CH3)−−CH2)−−、−−(CH(CH2CH2CH3))−、−−(CHCH(CH3)2)−−および−−C(CH3)(CH2CH3)−−が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル(cycloalkyl)」とは、C3−C12シクロアルキル、および好ましくはC3−8シクロアルキルから選択される基をいう。代表的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、およびシクロノニルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「ヘテロシクリル(heterocyclyl)」とは、O、SおよびNから各々選択される1〜4個のヘテロ原子を含む基であって、ここで各複素環式基は、その環系中に4〜10個の原子を有し、そして上記基の環は、2個の隣接するO原子またはS原子を含まないものをいう。代表的なヘテロシクリル基としては、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、スルホラニル、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロキナゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H−インドリルおよびキノリジニルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「アルコキシ(alkoxy)」とは、特定の数の炭素原子を含む直線状または分枝状のアルコキシ基をいう。例えば、C1−6アルコキシは、少なくとも1個、および最大で6個の炭素原子を含む直線状または分枝状のアルコキシ基を意味する。本明細書で使用される場合の「アルコキシ」の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、プロパ−2−オキシ、ブトキシ、ブタ−2−オキシ、2−メチルプロパ−1−オキシ、2−メチルプロパ−2−オキシ、ペントキシおよびヘキシルオキシ。結合点は、酸素原子上にあっても炭素原子上にあってもよい。
本明細書で使用される場合、用語「アルキルチオ(alkylthio)」(アルキルスルファニルともいわれる)は、直鎖または分枝状のアルキル基(好ましくは1〜6個の炭素原子、例えば、1〜4個の炭素原子を有する(C1−C6−アルキルチオ))であって、アルキル基の中の任意の結合において硫黄原子を介して分子の残りに結合されるものをいう。C1−C4−アルキルチオの例としては、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、sec−ブチルチオ、イソブチルチオおよ
びtert−ブチルチオが挙げられる。C1−C6−アルキルチオの例としては、C1−C4−アルキルチオに関して言及されるものとは別に、1−ペンチルチオ、2−ペンチルチオおよび3−ペンチルチオ、1−ヘキシルチオ、2−ヘキシルチオおよび3−ヘキシルチオ、ならびにこれらの位置異性体が挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「アルコキシアルキル(alkoxyalkyl)」とは、−alk1−O−alk2基であって、ここでalk1は、アルキルまたはアルケニルであり、かつalk2は、アルキルまたはアルケニルであるものをいう。
本明細書で使用される場合、用語「アルキルアミノ(alkylamino)」とは、−−NRR’基であって、ここでRはアルキルであり、R’は水素またはアルキルであるものをいう。
本明細書で使用される場合、「アリール(aryl)」とは、C6−14アリール、特に、C6−10アリールから選択される基をいう。代表的なC6−14アリール基としては、フェニル、ナフチル、フェナントリル、アントラシル、インデニル、アズレニル、ビフェニル、ビフェニレニルおよびフルオレニル基が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール(heteroaryl)」とは、5〜14個の環原子;環状アレイの中で共有される6個、10個または14個のπ電子を有し;かつ炭素原子ならびに1個、2個または3個の酸素、窒素および/または硫黄ヘテロ原子を含む基をいう。ヘテロアリール基の例としては、以下が挙げられる:インダゾリル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、テトラゾリル、トリアジニル、アゼピニル、オキサゼピニル、モルホリニル、チアゼピニル、ジアゼピニル、チアゾリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、イミダゾピリジニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾチアジニル、ベンゾチオフェニル オキサゾロピリジニル、ベンゾフラニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ベンゾチアゾリル、フタルイミド、ベンゾフラニル、ベンゾジアゼピニル、インドリル、インダニル、アザインダゾリル、デアザプリニルおよびイソインドリル。
本明細書で使用される場合、用語「アミノ(amino)」または「アミノ基(amino group)」とは、−−NH2をいう。
本明細書で使用される場合、用語「必要に応じて置換され(optionally substituted)」とは、置換されていないかまたは1個もしくはこれより多くの置換基で置換されている基をいう。例えば、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、−−O−−C1−C6アルキル、−−O−−C2−C6アルケニル、および−−O−−C2−C5アルキニル基が、必要に応じて置換されていると言及される場合、それらは、置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。置換されている場合、それらは、ハロ、ハロ(C1−6)アルキル、(ハロ)2(C1−6)アルキル、(ハロ)3(C1−6)アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール(C1−6)アルキル、アリール(C2−6)アルケニル、アリール(C2−6)アルキニル、シクロアルキル(C1−6)アルキル、ヘテロシクロ(C1−6)アルキル、ヒドロキシル(C1−6)アルキル、アミノ(C1−6)アルキル、カルボキシ(C1−6)アルキル、アルコキシ(C1−6)アルキル、ニトロ、アミノ、ウレイド、シアノ、アルキルカルボニルアミノ、ヒドロキシル、チオール、アルキルカルボニルオキシ、アジド、アルコキシ、カルボキシ、アミノカルボニル、およびC1−6アルキルチオール
からなる群より選択される基で置換され得る。好ましい必要に応じての置換基としては、ハロ、ハロ(C1−6)アルキル、(ハロ)2(C1−6)アルキル、(ハロ)3(C1−6)アルキル、ヒドロキシル(C1−6)アルキル、アミノ(C1−6)アルキル、ヒドロキシル、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびアミノが挙げられる。必要に応じての置換基の好ましい数は、1、2または3である。
本発明の化合物またはその互変異性体もしくは立体異性体、またはその溶媒和物、プロドラッグもしくは薬学的に受容可能な塩
一局面において、本発明は、以下の式(I):
を有する化合物またはその互変異性体、立体異性体もしくはエナンチオマー、またはその溶媒和物、プロドラッグもしくは薬学的に受容可能な塩であって、ここで
R1は、ハロゲン、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、NH2、NO2、OHもしくはCNであり;
各R2は、同じであるかまたは異なり、H、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、NH2、NO2、C1−10アルキルオキシ、C1−10アルキルチオ、C1−10アルキルアミノ、C1−10アルキルオキシC1−10アルキル、OHもしくはCN、C6−10アリール、またはC5−7複素環式であってN、OおよびSからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を有するC5−7複素環式を表し;
R3は、H、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、NH2、NO2、OHもしくはCNであり;
Yが−N−である場合、R4は、H、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、NH2、NO2、OHもしくはCNであるか、またはYが−C−である場合、R4は、結合される炭素原子およびR5と一緒になって、O;NおよびSから選択される0〜3個のヘテロ原子を有するC5−7複素環式環もしくはO;NおよびSから選択される0〜3個のヘテロ原子を有するヘテロ縮合二環式環を形成し;
R5は、非存在、OH、C3−10シクロアルキル、C6−10アリール、C5−7複素環式環であってO;NおよびSから選択される0〜3個のヘテロ原子を有するC5−7複素環式環、またはC10−12縮合複素環式環であってO;NおよびSから選択される0〜3個のヘテロ原子を有するC10−12縮合複素環式環であり、シクロアルキル、アリール、複素環式環および縮合複素環式環の各々は、置換されていないか、あるいは1〜3個の、OH;ハロゲン;NH2;NO2、CN、C1−10アルキル;C2−10アルケニル;C2−10アルキニル;C1−10アルキルオキシ;C5−10ヘテロアリールであってN、OおよびSからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を有し、置換されていないかまたはC1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、OH、ハロゲン、CN、NH2もしくはNO2で置換されているC5−10ヘテロアリール;−S(O)2−フェニルであって、ここで上記フェニルは、置換されていないかまたはハロゲン、OH、CN、NH2、NO2、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニルもしくはC1−10アルキルオキシで置換されている−S(O)2−フェニル;−C(O)NHOH;−C(O)NH2;−C(O)−フェニルであって、ここでフェニルは置換されていないかまたはOH、ハロゲン、CN、NH2、NO2
、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニルもしくはC1−10アルキルオキシからなる群より選択される1〜5個の同じかもしくは異なる置換基で置換されている−C(O)−フェニル;−C(O)NRaRb;NHS(O)2フェニルであって、ここでフェニルは、OH、ハロゲン、CN、NH2、NO2、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニルもしくはC1−10アルキルオキシで必要に応じて置換されているNHS(O)2フェニル;C1−10アルキレン−ヘテロアリール;−S(O)2−ヘテロアリール;−S(O)2−複素環式環;−S(O)2N(H)−ヘテロアリール;−アルキレン−N(H)−ヘテロアリール;置換されていないかもしくはC1−10アルキルで置換されている複素環式環で置換され;そして
RaおよびRbは、同じであるかまたは異なり、H;OH;アルキル;アルケニル;アルキニル;アルキルオキシ;シクロアルキル;ヘテロシクリル(heterocylyl);アルキレンアミノ;アルキレン−N−(アルキル)2;アリールであって、置換されていないかまたはOH、ハロゲン、CN、NH2、NO2、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルオキシもしくはヘテロアリールで置換されているアリール;ヘテロアリールであって、置換されていないかまたはOH、ハロゲン、CN、NH2、NO2、アルキル、アルケニル、アルキニルもしくはアルキルオキシで置換されているヘテロアリール;アルキレン−ヘテロアリール;あるいは置換されていないかまたはアルキルで置換されているアルキレン−ヘテロシクリルを独立して表し;
Xは、−C(O)、−S(O)2または−NH−C(O)−であり;
Yは、−C−または−N−であり;
mは、0〜3の整数であり;そして
nは、0〜7の整数である、
化合物またはその互変異性体、立体異性体もしくはエナンチオマー、またはその溶媒和物、プロドラッグもしくは薬学的に受容可能な塩を提供する。
式(I)のいくつかの実施形態において、mは、0であり;R1は、ハロゲンであり;nは、1〜4のうちの任意の整数であり;R3は、Hであり;Xは、−C(O)−であり;Yは、−N−であり;R4は、Hであり;そしてR5は、OH;C3−8シクロアルキル;フェニルであって、置換されていないかまたはOH、CN、ハロゲン、NH2もしくはC1−4アルキルピペラジニルから選択される1〜3個の同じかまたは異なる置換基で置換されているフェニル;C1−6アルキルピペラジニル;C1−6アルキルピリジニル;C1−6アルキルピロリジニル;ピリジニル;ピリミジニル;ピラジニル;ピペラジニル;ピロリジニル;チアゾリル;ベンゾイミダゾリル;ピラゾリル;インダゾリル;ピラゾリル;キノリニル;インドリル;C1−4インドリル;インダゾリル;アザインドリル;アザインダゾリル;デアザプリニル;インダニル;モルホリノイル(morpholinoyl)もしくはC1−4アルキルモルホリノイルであり、これらの各々は、置換されていないかまたはOH、CN、ハロゲンもしくはNH2から選択される1個、2個もしくは3個の基で置換されている。
式(I)のいくつかの実施形態において、mは、0であり;R1は、ハロゲンであり;nは、1〜2のうちのいずれかの整数であり;R3は、Hであり;Xは、−C(O)であり;Yは、−N−であり;R4は、Hであり;そしてR5は、OH;C3−8シクロアルキル;ピリジニル;フェニルであって、1〜3個のNH2、ハロゲン、OH、CNもしくはC1−4アルキルピペラジニルによって置換されているフェニル;ピリミジニル(pyrinidinyl)、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;ピラジニル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;チアゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;ベンゾイミダゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;ピラゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;イ
ンダゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;チアゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;キノリニル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;インドリル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;インダゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;アザインダゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;デアザプリニル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;インダニル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキル;またはモルホリノイル、置換されていないかもしくは置換されているNO2、NH2もしくはC1−4アルキルである。
式(I)のいくつかの実施形態において、mは、0であり;nは、0であり;Xは、−C(O)であり;Yは、−N−であり;R1は、ハロゲンまたはC1−4アルキルであり;R3は、Hであり;R4は、HまたはC1−4アルキルであり、そしてR5は、ピリジニル、ピラジニル、もしくはピリミジニルである。
式(I)のいくつかの実施形態において、mは、0であり;nは、0であり;Xは、−C(O)であり;Yは、−N−であり;R1は、ハロゲンであり;R3は、Hであり;R4は、Hであり;そしてR5は、ピリジニル、ピラジニル、またはピリミジニルである。
式(I)のいくつかの実施形態において、mは、0であり;nは、0であり;Xは、−NHC(O)−であり;Yは、−C−であり;R1は、ハロゲンまたはC1−4アルキルであり;R3は、Hであり;そしてR4は、結合される炭素原子およびR5と一緒になって、Oから選択される0〜3個のヘテロ原子を有するC5−7複素環式環を形成する。好ましくは、縮合C5−7複素環式環は、ピリジニルである。
式(I)のいくつかの実施形態において、mは、0であり;nは、0であり;Xは、S(O)2であり;Yは、−N−であり;R1は、ハロゲンまたはC1−4アルキルであり;R3は、Hであり;そしてR4は、結合される窒素原子およびR5と一緒になって、縮合二環式環を形成する。好ましくは、上記縮合二環式環は、インドリルまたはアザインドリルである。
式(I)のいくつかの実施形態において、上記化合物としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
mは、0であり;R3は、Hであり;Xは、C(O)であり;そしてRは、
である。
mは、0であり;R3は、Hであり;nは、0であり;Xは、C(O)であり;そしてRは、
であり、ここでR5は、
である。
mは、0であり;R3は、Hであり;nは、0であり;Xは、C(O)であり;そしてRは、
であり、ここでR4は、Hであり、R5は、
である。
本明細書で開示される発明はまた、開示される化合物のプロドラッグを包含する。プロドラッグは、式(I)の活性化合物をインビボで放出する任意の共有結合されたキャリアであると考えられる。プロドラッグの非限定的な例としては、式(I)の化合物のエステルが挙げられ、これらは、このような化合物と、無水コハク酸のような無水物とを反応させることによって調製され得る。
本明細書で開示される発明はまた、開示される化合物の薬学的に受容可能な塩を包含する。一実施形態において、本発明は、無機および有機の酸付加塩および塩基性塩を含む、開示される化合物の任意のおよび全ての非毒性の薬学的に受容可能な塩を含む。本発明の薬学的に受容可能な塩は、従来の化学的方法によって、塩基性部分もしくは酸性部分を含む親化合物から合成され得る。一般に、このような塩は、これら化合物の遊離酸もしくは遊離塩基の形態と、十分量の適切な塩基もしくは酸とを、水中あるいはエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、もしくはアセトニトリル、またはこれらの混合物のような有機性希釈剤中で反応させることによって調製され得る。例えば、このような塩としては、以下が挙げられる:酢酸塩、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩、重酒石酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、エデト酸Ca/エデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物/塩酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エタンジスルホン酸塩、エストレート、エシレート、フマル酸塩、グルセプテート、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、グリコリルアルスニレート(glycollylarsnilate)、ヘキシルレゾルシネート(hexylresorcinate)、ヒドラバミン、ヒドロキシマレイン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩(isothionate)、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、メシレート、メチルブロミド、メチルニトレート、メチルスルフェート、ムチン酸塩、ナプシル酸、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、フェニル酢酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩 塩基性酢酸塩、コハク酸塩、スルファミド、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トルエンスルホン酸塩、トリエチオジド、アンモニウム、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミンおよびプロカイン。さらなる薬学的に受容可能な塩は、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛などのような金属のカチオンと形成され得る(Pharmaceutical salts, Birge, S. M. et al., J. Pharm. Sci., (1977), 66, 1−19を参照のこと)。
本明細書で開示される発明はまた、開示される化合物の溶媒和物を包含する。溶媒和物のうちの1タイプは、水和物である。溶媒和物は、代表的には、その化合物の生理学的活性または毒性に有意に寄与しないので、薬理学的等価物として機能し得る。
本明細書で開示される発明はまた、開示される化合物の互変異性体および異性体を包含する。所定の化学式または名称は、互変異性体ならびに全ての立体異性体、光学異性体および幾何異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、E/Z異性体など)ならびにこれらのラセミ混合物、ならびに別個のエナンチオマーの異なる割合の混合物、ジアステレオマーの混合物、またはこのような異性体およびエナンチオマーが存在する前述の形態のうちのいずれかの混合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩を含む塩およびその溶媒和物(例えば、その遊離化合物の溶媒和物を含む水和物またはその化合物の塩の溶媒和物のような)を包含するものとする。
本発明の化合物の調製
本発明の化合物は、本開示に鑑みて、当業者に公知の方法を使用して調製され得る。例えば、本発明の好ましい化合物は、以下のスキームに示されるように調製され得る:
スキーム1
*試薬および条件
(a)4−アミノメチル安息香酸、TEA、EtOH、還流
(b)1に関しては、EDC.HCl、HOBt、NMM、DMF、NH2OTHP、室温、次いで、10% TFA(水性)、MeOH、室温
(c)2〜5、9〜44に関しては、置換されたアミン、HBTU、DIPEA、DMF、室温
スキーム2
*試薬および条件
(a)4−(アミノメチル)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド、EtOH、還流
スキーム3
*試薬および条件
(a)i.Boc2O、NaOH、H2O、THF、室温
ii.ピリジン、DMF、塩化オキサリル、室温、次いで、置換されたアミン、ピリジン、室温
(b)TFA、室温、次いで96、還流
スキーム4
*試薬および条件
(a)i.4−ニトロベンゾイルクロリド、pry、CH2Cl2、室温、次いで、ヨウ化アルキル、NaH、DMF、室温
ii.104〜105に関しては、10% Pd/C、MeOH、H2、室温
(b)51〜53に関しては、置換された1,4−ナフトキノン(1,4−naphth
aqinone)、EtOH、還流
(c)56に関しては、Pd(PPh3)4、EtOH、トルエン、K2CO3(水性)、イソプロピルボロン酸
スキーム5
*試薬および条件
(a)4−ニトロベンゾイルクロリド、pyr、CH2Cl2、室温、次いで、10% Pd/C、MeOH、H2、室温
(b)96、EtOH、還流
スキーム6
*試薬および条件
(a)4−ニトロベンゾイルクロリド、pyr、CH2Cl2、室温、次いで、10% Pd/C、MeOH、H2、室温
(b)96、EtOH、還流
スキーム7
*試薬および条件
(a)SOCl2、CH2Cl2、4−ニトロアニリン、室温、次いで、10% Pd/C、MeOH、H2、室温
(b)96、EtOH、還流
スキーム8
*試薬および条件
(a)119に関しては、NaH、4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド、DMF、室温
(b)120に関しては、NaH、4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド、DMF、室温、次いで、鉄粉、NH4Cl、IPA、H2O、還流
(c)62に関しては、鉄粉、NH4Cl、IPA、H2O、還流、次いで96、EtOH、還流
(d)63に関しては、96、EtOH、還流
(e)64に関しては、98、EtOh、還流、次いで、Pd(PPh3)4、トルエン、EtOH、K2CO3(水性)、イソプロピルボロン酸
スキーム9
*試薬および条件
(a)122に関しては、NaH、4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド、DMF、室温
(b)123に関しては、3−ニトロベンゼンスルフィニルクロリド、ピリジン、50℃(c)65〜66に関しては、10% Pd/C、H2、MeOH、室温、次いで、置換された1,4−ナフトキノン(1,4−naphthqinone)、EtOH、還流
(d)67に関しては、鉄粉、NH4Cl、IPA/H2O、還流、次いで、96、EtOH、還流
スキーム10
*試薬および条件
(a)置換された塩化ベンジルまたは塩化スルホニル、トルエン、還流
(b)鉄粉、NH4Cl、IPA/H2O、還流、次いで、96、EtOH、還流
本発明の薬学的組成物および処置方法
本発明の化合物および組成物は、PCTK1、ROCK2、CSNK1D、JNK1、JNK3、RIOK2およびDYRK1Bを阻害し得る。これは、本発明の化合物が、新生物疾患、神経変性疾患、自己免疫および炎症性疾患、ならびに/または代謝障害の処置および/または防止において潜在的な標的であることを示唆する。
PCTK1は、プロテインキナーゼのセリン/スレオニンファミリーのcdc2/cdkxサブファミリーに属する。Cdc2 p34は、脊椎動物細胞においてG2からMへの移行に必須である。その遺伝子生成物の潜在的役割は、神経突起伸長の制御である(Graeser R, Gannon J, Poon RY, Dubois T, Aitken A, Hunt T. (2002) Regulation of the CDK−related protein kinase PCTAIRE−1 and its possible role in neurite outgrowth in Neuro−2A cells. J. Cell. Sci., 115:
3479−90)。
ROCK2は、セリン/スレオニンキナーゼのAGC(PKA/PKG/PKC)ファミリーに属する。それは、細胞骨格に対して作用することによって、細胞の形状および動きを調節することに主に関与する。近年の研究によって、ROCKシグナル伝達が、糖尿病、神経変性疾患(例えば、パーキンソン病および筋萎縮性側索硬化症)、肺高血圧症およびがんを含む多くの疾患において重要な役割を果たすことが示された(Toenges
L, Frank T et al. (2012) Inhibition of rho kinase enhances survival of dopaminergic neurons and attenuates axonal loss in a mouse model of Parkinson’s disease.
Brain, 135 (11): 3355−70; Lin Yao , Surabhi Chandra , Haroldo A. Toque, Anil Bhatta, Modesto Rojas, Ruth B. Caldwell, R. William Caldwell, (2013) Prevention of
diabetes−induced arginase activation and vascular dysfunction by Rho kinase (ROCK) knockout. Cardiovascular Research, 97, 509−519; Ferrer, Isidre; Mohan, Pooja; Chen, Helen; Castellsague, Joan; Gomez−Baldo, Laia; Carmona, Marga; Garcia, Nadia; Aguilar, Helena; Jiang, Jihong; Skowron, Margaretha; Nellist, Mark; Ampuero, Israel; Russi, Antonio; Lazaro, Conxi;
Maxwell, Christopher A; Pujana, Miguel Angel. (2014). Tubers from patients with
tuberous sclerosis complex are characterized by changes in microtubule biology through ROCK2 signalling. The Journal of
Pathology, 233(3): 247−57;およびKim−Ann Saal, Jan C. Koch, Lars Tatenhorst, Eva M.
Szego, Vinicius Toledo Ribas, Uwe Michel, Mathias Baehr, Lars Toenges, Paul Lin
gor. (2015) AAV.shRNA−mediated downregulation of ROCK2 attenuates degeneration of dopaminergic neurons in toxin−induced models of Parkinson’s disease in vitro and in vivo. Neurobiology of Disease, (73):150−162)。
CSNK1Dは、DNA複製および修復を含む多様な細胞プロセスを調節する必須のセリン/スレオニン−プロテインキナーゼである。そのコードされるタンパク質はまた、アポトーシス、概日リズム、微小管ダイナミクス、染色体分離、および増殖に対するp53媒介性の効果の調節に関与し得る。近年の研究によって、CK1δ遺伝子における変異と家族性片頭痛と睡眠相前進性(advanced sleep phase)との間の関連性もまた同定された。CK1δはまた、Tauをリン酸化し、その微小管への結合を妨げることが見出された。そして、CK1δはADおよび他の認知症における変性に寄与し得る(Lee H, Chen R, Lee Y, Yoo S, Lee C. (2009) Essential roles of CKI and CKI in the mammalian circadian clock. PNAS, 106
(50): 21359−64;およびBiswas A, Mukherjee S, Das S, Shields D, Chow CW, Maitra U. (2011) Opposing action of casein kinase 1
and calcineurin in nucleo−cytoplasmic shuttling of mammalian translation initiation factor eIF6. Journal of Biological Chemistry, 286 (4): 3129−38)。
c−Jun N末端キナーゼ(JNK)は、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)ファミリーに属し、ストレス刺激(例えば、サイトカイン、ROS、UV照射、ヒートショック、および浸透圧ショック)に応答性であり、そして炎症応答に寄与する。それらはまた、T細胞分化および細胞アポトーシス経路において役割を果たす。JNK1は、ユビキチンリガーゼItchのリン酸化および活性化によって、Junプロテインターンオーバーを調節することが見出された。JNK1は、CD4ヘルパーT(TH)細胞を通常に活性化し、TH1およびTH2エフェクター細胞へと分化させるために必要である。JNK1/JNK2は、全ての細胞および組織において見出される一方で、JNK3は、脳において主に見出されるが、心臓および精巣においても見出される(Lufen
Chang, Hideaki Kamata, Giovanni Solinas, Jun−Li Luo, Shin Maeda, K. Venuprasad,
Yun−Cai Liu, Michael Karin. (2006) The E3 Ubiquitin Ligase Itch Couples JNK Activation to TNFα−induced Cell Death by Inducing c−FLIPL Turnover. Cell, 124(3):601−13; Bode AM, Dong Z. (2007) The Functional Contrariety of JNK. Mol. Carcinog. 46 (8): 591−8; Eun Kyung Kim, Eui−Ju Choi. (2010) Pathological roles of MAPK signaling pathways in human diseases. Biochimica et Biophysica Acta. 1802: 396−405)。
RIOK2は、セリン/スレオニンプロテインキナーゼであり、リボソーム生合成において重要な役割を果たす(Liu T, Deng M, Li J, Tong X,
Wei Q, Ye X. (2011) Phosphorylation of right open reading frame 2 (Rio2) protein kinase by polo−like kinase 1 regulates
mitotic progression. J Biol Chem, 286(42):36352−60;およびRead RD, Fenton TR, Gomez
GG, Wykosky J, Vandenberg SR, Babic I, Iwanami A, Yang H, Cavenee WK, Mischel PS, Furnari FB, Thomas JB. (2013) A kinome−wide RNAi screen in Drosophila Glia reveals that the RIO kinases mediate cell proliferation and survival through TORC2−Akt signaling in glioblastoma. PLoS Genet, 9(2):e1003253)。
DYRK1Bは、筋および精巣において主に見出され、核機能の調節に関与する。そのコードされたタンパク質は、細胞周期の調節に関与する。この遺伝子の発現は、腫瘍細胞において変化され得、この遺伝子における変異は、異常な肥満−メタボリックシンドローム3を引き起こすことが見出された(Ali R. Keramati, M.D., Mohsen Fathzadeh, Ph.D., Gwang−Woong Go,
Ph.D., Rajvir Singh, Ph.D., Murim Choi,
Ph.D., Saeed Faramarzi, M.D., Shrikant Mane, Ph.D., Mohammad Kasaei, M.D., Kazem Sarajzadeh−Fard, M.D., John Hwa, M.D.,
Ph.D., Kenneth K. Kidd, Ph.D., Mohammad
A. Babaee Bigi, M.D., Reza Malekzadeh, M.D., Adallat Hosseinian, M.D., Masoud Babaei, M.D., Richard P. Lifton, M.D., Ph.D., and Arya Mani, M.D. (2014) A Form of the Metabolic Syndrome Associated with
Mutations in DYRK1B. N Engl J Med, 370:1909−1919)。
よって、本発明の化合物は、新生物疾患、神経変性疾患、炎症性疾患および/または代謝障害の処置および/または防止における潜在的標的である。いくつかの実施形態において、新生物疾患としては、良性腫瘍およびがんが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、神経変性疾患としては、ALS、パーキンソン病、アルツハイマー病、およびハンチントン病が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、自己免疫および炎症性疾患としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:インスリン依存性糖尿病(IDDM)、真性糖尿病、多発性硬化症、実験的自己免疫性脳脊髄炎、急性散在性脳脊髄炎、関節炎、関節リウマチ、実験的自己免疫性関節炎、重症筋無力症、甲状腺炎、橋本病、原発性粘液水腫、甲状腺中毒症、悪性貧血、自己免疫性萎縮性胃炎、アジソン病、早発閉経、男性不妊症、若年性糖尿病、グッドパスチャー症候群、尋常性天疱瘡、類天疱瘡、交感性眼炎、水晶体原性ぶどう膜炎、自己免疫性溶血性貧血、特発性白血球減少症(idiopathic leucophenia)、原発性胆汁性肝硬変、活動性慢性B型肝炎(active chronic hepatitis Hb.sub.s−ve)、突発性肝硬変、潰瘍性大腸炎、シェーグレン症候群、強皮症、ウェジナー肉芽腫症、多発性筋炎/皮膚筋炎、円板状LE、全身性エリテマトーデス、クローン病、乾癬、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、セリアック病、グレーブス病、ギラン・バレー症候群(GBS)、特発性血小板減少性紫斑病、オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群(OMS)、視神経
炎、オード甲状腺炎(ORd’s thyroiditis)、天疱瘡、多発性関節炎、原発性胆汁性肝硬変、ライター症候群、高安側頭動脈炎(Takayasu’s, temporal arteritis)、温式自己免疫性溶血性貧血、ウェジナー肉芽腫症、汎発性脱毛症、ベーチェット病、シャーガス病、慢性疲労症候群、自律神経障害、子宮内膜症、化膿性汗腺炎、間質性膀胱炎、神経性筋強直、サルコイドーシス、強皮症、潰瘍性大腸炎、白斑、慢性外陰病変(vulvodynia)、炎症性皮膚疾患、アレルギー性接触皮膚炎、H.pylory胃炎、慢性的な鼻の炎症性疾患、動脈硬化症および移植片対宿主病。いくつかの実施形態において、代謝障害としては、糖尿病、高血圧症、コレステロール、上昇したトリグリセリドレベル、空腹時血糖値異常およびインスリン抵抗性が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物は、がん、パーキンソン病、アルツハイマー病、およびハンチントン病、再狭窄、炎症、関節リウマチ、炎症性障害、炎症に起因する組織傷害、過剰増殖性疾患、重篤な乾癬もしくは乾癬性関節炎、筋消耗性疾患、慢性感染性疾患、異常免疫応答、不安定プラークが関わる状態、虚血状態に関連する傷害、ならびにウイルス感染および増殖を含む特定の障害を処置するために有効である量で、組成物に存在する。
本発明の化合物は、いかなる他の成分が存在することもなしに、原料化合物の形態で哺乳動物に投与され得る。上記化合物は、好ましくは、適切な薬学的に受容可能なキャリアと配合された化合物を含む薬学的組成物の一部として投与される。このようなキャリアは、薬学的に受容可能な賦形剤、希釈剤および補助剤から選択され得る。
本発明の範囲内の薬学的組成物は、本発明の化合物が薬学的に受容可能なキャリアと配合されている全ての組成物を含む。好ましい実施形態において、上記化合物は、その意図された治療目的を達成するために有効である量で組成物に存在する。個々のニーズは変動し得るものの、各化合物の有効量の至適範囲の決定は、当該分野の技術範囲内である。代表的には、上記化合物は、特定の障害を処置、防止または改善するために、哺乳動物、例えば、ヒトに、1日あたり、哺乳動物の体重1kgあたり約5〜約100mgの用量、または等価な量のその薬学的に受容可能な塩、プロドラッグもしくは溶媒和物で経口投与され得る。哺乳動物に投与される本発明の化合物の有用な経口用量は、哺乳動物の体重1kgあたり約5〜約100mg、または等価な量のその薬学的に受容可能な塩、プロドラッグもしくは溶媒和物である。筋肉内注射に関しては、その用量は、代表的には、経口用量の約1/2である。
単位経口用量は、約5〜約100mg、および好ましくは、約5〜約100mgの化合物を含み得る。上記単位用量は、1日に1回もしくはこれより多く、例えば、1もしくはこれより多くの錠剤またはカプセル剤(各々、約0.01mg〜約50mgの化合物、または等価な量のその薬学的に受容可能な塩、プロドラッグもしくは溶媒和物を含む)として、投与され得る。
本発明の化合物は、1種もしくはこれより多くの第2の治療剤、特に、以前に示された状態および疾患の処置および/または防止に適した治療剤との組み合わせにおいて有用であり得る。
例えば、がんの処置において、上記第2の治療剤は、有糸分裂インヒビター(例えば、タキサン(好ましくは、パクリタキセルもしくはドセタキセル)、ビンカ・アルカロイド(好ましくは、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシンもしくはビノレルビン)またはベプシド);アントラサイクリン系抗生物質(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、バルルビシンもしくはミトキサントロン);ヌクレオシドアナログ(例えば、ゲムシタビン);EGFRインヒビター(例
えば、ゲフィチニブもしくはエルロチニブ);葉酸代謝拮抗剤(例えば、トリメトプリム、ピリメタミンもしくはペメトレキセド);シスプラチンまたはカルボプラチンであり得る。上記第2の治療剤の例としては、タモキシフェン、タキソール、ビンブラスチン、エトポシド(VP−16)、アドリアマイシン、5−フルオロウラシル(5FU)、カンプトテシン、アクチノマイシン−D、マイトマイシンC、コンブレタスタチン(単数または複数)、より具体的には、ドセタキセル(タキソテール)、シスプラチン(CDDP)、シクロホスファミド、ドキソルビシン、メトトレキサート、パクリタキセルおよびビンクリスチン、ならびにこれらの誘導体およびプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されない。
さらに有用な第2の治療剤としては、DNA複製、有糸分裂、染色体分離および/またはチューブリン活性に干渉する化合物が挙げられる。このような化合物としては、アドリアマイシン(ドキソルビシンとしても公知)、エトポシド、ベラパミル、ポドフィロトキシン(単数または複数)、コンブレタスタチン(単数または複数)などが挙げられる。ポリヌクレオチド前駆体の合成および忠実性を妨げる薬剤も、使用され得る。徹底的な試験を受けたかつ容易に入手可能な薬剤は、特に有用である。よって、5−フルオロウラシル(5−FU)のような薬剤は、新生物組織によって優先的に使用されるので、この薬剤を、新生物細胞を標的化するために特に有用にする。
用語「血管新生(angiogenesis)」とは、新しい血管、一般には、組織または器官における新しい血管の生成をいう。正常な生理学的条件下では、ヒトおよび動物は、特定の制限された状況でのみ血管新生を受ける。制御されない(持続性および/または調節されない)血管新生は、種々の疾患状態に関連し、腫瘍発生および転移の間に起こる。よって、抗血管新生薬剤もまた、第2の抗がん剤として使用され得る。他の第2の抗がん剤としては、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、エデルホシン、エストラムスチンおよびメルファラン);代謝拮抗物質(例えば、フルオロウラシル、メトトレキサート、メルカプトプリン、UFT、テガフール、ウラシルおよびシタラビン);抗腫瘍ブレオマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシンおよびエピルビシン;抗生物質(例えば、マイトマイシンおよびミトキサントロン);トポイソメラーゼ(例えば、カンプトテシン、イリノテカン、エトポシド、トポテカン);タキサン、ドセタキセル、パクリタキセル、ビンカ・アルカロイド、ビンブラスチン、ビンクリスチン、シスプラチンおよびオクトレオチドが挙げられるが、これらに限定されない。
ヒストンデアセチラーゼインヒビター(HDACインヒビター)もまた、第2の治療剤として使用され得る。例としては、ヒドロキサム酸(またはヒドロキサメート)(例えば、トリコスタチンA)、環式テトラペプチド(例えば、トラポキシンB)、およびデプシペプチド、ベンズアミド、求電子性ケトン、および脂肪族酸化合物(例えば、フェニルブチレートおよびバルプロ酸)が挙げられるが、これらに限定されない。
例えば、炎症処置において、上記第2の治療剤としては、コルチコステロイド、滑沢剤、角質溶解剤、ビタミンD3誘導体、PUVAおよびアントラリン、β2−アゴニストおよびコルチコステロイドが挙げられるが、これらに限定されない。
例えば、自己免疫疾患の処置において、上記第2の治療剤としては、免疫抑制剤、NSAIDs、COX−2インヒビター、生物製剤(biologics)、非ステロイド系カルシニューリンインヒビター、ステロイド系抗炎症剤、5−アミノサリチル酸、DMARDs、硫酸ヒドロキシクロロキン、炎症モジュレーター、B細胞活動に干渉する薬剤、およびペニシラミンが挙げられるが、これらに限定されない。
薬学的に受容可能なキャリアおよび希釈剤は、当業者に知られている。液体溶液として
製剤化される組成物に関しては、受容可能なキャリアおよび/または希釈剤としては、生理食塩水および滅菌水が挙げられ、抗酸化剤、緩衝物質、静菌剤および他の一般的な添加剤を必要に応じて含み得る。上記組成物はまた、本発明の化合物に加えて、希釈剤、分散剤および界面活性剤、結合剤、ならびに滑沢剤を含む丸剤、カプセル剤、粒剤、または錠剤として製剤化され得る。当業者は、本発明の化合物を適切な様式で、および受容された実務(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, Gennaro編, Mack Publishing Co., Easton, Pa. 1990に開示されるもの)に従って、さらに製剤化し得る。
一局面において、本発明は、被験体においてユビキチン化−プロテアソーム系のブロックと関連する疾患を処置するための方法を提供し、上記方法は、有効量の本発明の化合物を上記被験体に投与する工程を包含する。上記疾患としては、上記で考察されるとおりのがんおよび関連状態が挙げられるが、これらに限定されない。よって、第1に、本発明は、被験体においてがんを処置するための方法を提供し、上記方法は、有効量の本発明の化合物を上記被験体に投与する工程を包含する。このような方法は、本発明の化合物を、その状態を処置するために十分な量で被験体に投与する工程を包含する。例えば、上記がんとしては、神経芽腫;肺がん;胆管がん;非小細胞肺癌;肝細胞癌;頭頚部扁平上皮癌;子宮頸部扁平上皮癌;リンパ腫;鼻咽頭癌;胃がん(gastric cancer);結腸がん;子宮頚癌;胆嚢がん;前立腺がん;乳がん;精巣胚細胞腫瘍;結腸直腸がん;神経膠腫;甲状腺がん;基底細胞癌;消化管間質がん;肝芽腫;子宮内膜がん;卵巣がん;膵臓がん;腎細胞がん、カポジ肉腫、慢性白血病、肉腫、直腸がん、咽頭がん、黒色腫、結腸がん、膀胱がん、肥満細胞腫、乳癌(mammary carcinoma)、乳腺癌(mammary adenocarcinoma)、咽頭扁平上皮癌、精巣がん、消化管がん、または胃がん(stomach cancer)および尿路上皮がんからなる群が挙げられるが、これらに限定されない。
さらなる局面において、本発明は、上記で考察されるとおりの炎症性障害および自己免疫障害および関連状態を処置するための方法を提供する。このような方法は、本発明の化合物を、その状態を処置するために十分な量で被験体に投与する工程を包含する。好ましくは、上記障害は、再狭窄、炎症、関節リウマチ、炎症に起因する組織傷害、過剰増殖性疾患、重篤な乾癬もしくは乾癬性関節炎、筋消耗性疾患、慢性感染性疾患、異常免疫応答、不安定プラークが関わる状態、虚血状態に関連する傷害、およびウイルス感染もしくは増殖である。
1日あたりに適用可能な一般式(I)の化合物の用量範囲は、患者の体重1kgあたり、通常は5〜100mg、好ましくは5〜100mgである。各投与単位は、簡便には、5〜100mgの本発明に従う化合物を含み得る。
実際の治療上有効な量または治療的投与量は、当然のことながら、当業者に公知の要因に依存する(例えば、患者の年齢および体重、投与経路および疾患の重篤度)。いずれにしても、組み合わせ物は、治療上有効な量が被験体特有の状態に基づいて送達されることを可能にする投与量および様式で、投与される。
経口投与に関しては、本発明の適切な薬学的組成物としては、散剤、粒剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ、チュアブル錠(chew)、ゲルおよびカプセル剤、ならびに液体、シロップ剤、懸濁物、エリキシル剤、およびエマルジョンが挙げられる。これらの組成物はまた、抗酸化剤、香料(flavorant)、保存剤、懸濁剤、濃化剤および乳化剤、着色剤、矯味矯臭剤および他の薬学的に受容可能な添加剤を含み得る。経口投与のための製剤は、即時放出または改変された放出であるように製剤化され得、ここで改変された放出としては、遅延された放出、徐放、パルス状の放出(pulsed release)、制
御された放出、標的化された放出およびプログラムされた放出が挙げられる。
非経口投与に関しては、本発明の化合物は、血流内へと、筋内へと、または内部器官内へと、静脈内、動脈内、腹腔内、筋肉内、皮下または他の注射もしくは注入を介して、直接投与される。非経口製剤は、本発明の化合物に加えて、このような溶液中で一般に使用される緩衝物質、抗酸化剤、静菌剤、塩、炭水化物、および他の添加剤を含み得る水性注射溶液に調製され得る。非経口投与は、即時放出または改変された放出(例えば、注射されるかまたは埋め込まれるデポー)であり得る。
本発明の化合物はまた、局所に、皮膚(皮内)に、または経皮的に、皮膚または粘膜へと投与され得る。代表的な製剤としては、ゲル、ヒドロゲル、ローション剤、液剤、クリーム剤、軟膏、包帯、発泡物、皮膚パッチ、ウェハ、埋め込み物およびマイクロエマルジョンが挙げられる。本発明の化合物はまた、吸入または鼻内投与を介して、例えば、乾燥散剤、エアロゾルスプレーで、または滴剤として投与され得る。本発明の化合物のさらなる投与経路としては、腟内および直腸(坐剤、ペッサリーまたは浣腸によって)、ならびに眼および耳が挙げられる。
生物学的アッセイ
ITCH自己ユビキチン化のブロック
本発明のMPT0L056を、ITCH自己ユビキチン化のブロックを試験するために使用した。その結果は、本発明のMPT0L056がITCH自己ユビキチン化(Lys依存性)を効率的にブロックすることを示す(図1:インビトロアッセイおよび図2:インビボアッセイを参照のこと)[インビトロアッセイに関する参考文献: Scialpi F, Malatesta M, Peschiaroli A, Rossi M, Melino G, and Bernassola F. Itch self−polyubiquitylation occurs through lysine−63 linkages. Biochem Pharmacol. 2008 Dec 1; 76(11):1515−21。インビボアッセイに関する参考文献: Chang L, Kamata H, Solinas G, Luo JL, Maeda S, Venuprasad K, Liu YC, and Karin M. The E3 ubiquitin ligase itch couples JNK
activation to TNFalpha−induced cell death by inducing c−FLIP(L) turnover. Cell.
2006 Feb 10;124(3):601−13]。
プロテインキナーゼアッセイ(Kinomeアッセイ)
本発明の化合物を、プロテインキナーゼアッセイに供した。その結果は、PCTK1、ROCK2、CSNK1D、JNK1、JNK3、RIOK2およびDYRK1Bに対するMPT0L056のKd値が、それぞれ、>10μM、580nM、2μM、4.2μM、430nM、6.6μMおよび1.4μMであることを示す。これは、本発明の化合物が、新生物疾患、神経変性疾患、自己免疫および炎症性疾患、ならびに/または代謝障害の処置および/または予防において潜在的な標的であることを示唆する。
本発明のMPT0L056を、増殖阻害アッセイに供した。
細胞を、96ウェルプラスチックプレートに播種し、MPT0L056に48時間曝した。細胞生存性を、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミドアッセイを使用して評価した。増殖阻害を、DMSO処理コントロール細胞に対して薬物処理細胞における生存細胞のパーセンテージとして表した。
雌性ヌードマウスにおけるヒトRPMI8226多発性骨髄腫に対するMPT0L056の評価
MPT0L056を、PRMI8226多発性骨髄腫細胞株(懸濁物中1.0×10
7
細胞)を移植した8週齢の雌性ヌードマウスに経口で与えた(1.0% カルボキシメチルセルロース(CMC)および0.5% Tween 80)。1日目の平均腫瘍サイズは、約85mm
3であり;研究を、コントロール群の平均腫瘍容積が400mm
3に達したときに終了した。腫瘍サイズ(mm
3単位)を、以下のように計算した:
ここでw=腫瘍の幅であり、l=腫瘍の長さ(mm単位)である。腫瘍重量は、1mgが腫瘍容積の1mm
3に等しいと仮定して概算され得る。研究設計を、以下に示す(テキストテーブル1)。
TMU−RPMI8226−e0001研究を、表1中のプロトコルに従って行った。この42日間の研究は、D1に平均容積約85mm3の確立されたヒトPRMI8226多発性骨髄腫を有するマウス(n=6)の5群を利用した。各処置群に関する腫瘍増殖曲線および動物の体重変化を、それぞれ、図1および図2に示す。図1は、42日間にわたって毎日1回、50mg/kgおよび25mg/kgでのMPT0L056 p.o.を示す。スチューデントのt検定分析に基づけば、MPT0L056 50mg/kg(P<0.001)および25mg/kg(P<0.001)は、有意な抗腫瘍活性を生じた。6匹のマウスのうちの2匹が、両方の用量群において完全退縮(CR)を示した(図3)。さらに、陽性コントロールSAHAはまた、抗腫瘍活性を示し(P<0.001)、6匹のマウスのうちの1匹が、毎日1回、100mg/kgで完全退縮を示した(図3)。しかし、試験した全ての用量において、体重に有意な変化はなかった(図4)。MPT0L056は、ヒトRPMI8226多発性骨髄腫異種移植片モデルにおいて有意な体重減少なしで、有意な抗腫瘍活性を示した。
雌性ヌードマウスにおけるヒトMDA−MB−231乳がんに対するMPT0L056の評価
MPT0L056を、ヒトMDA−MB−231乳房細胞株(懸濁物中1.0×10
7
細胞)を移植した8週齢の雌性ヌードマウスに経口で与えた(1.0% カルボキシメチルセルロース(CMC)および0.5% Tween 80)。1日目の平均腫瘍サイズは、約250mm
3であり;この研究を、コントロール群の平均腫瘍容積が2,000mm
3に達したときに終了した。腫瘍サイズ(mm
3単位)を、以下のように計算した:
ここでw=腫瘍の幅であり、l=腫瘍の長さ(mm単位)である。腫瘍重量は、1mgが腫瘍容積の1mm
3に等しいと仮定して概算され得る。研究設計を、以下に示す(テキストテーブル2)。
TMU−MDA−MB−231−e0002研究を、表2中のプロトコルに従って行った。この研究は、D1に平均容積約250mm3の確立されたヒトMDA−MB−231乳房腺癌を有するマウス(n=7〜8)の5群を利用した。各処置群に関する腫瘍増殖曲
線および動物の体重変化を、それぞれ、図5および図6に示す。図5は、10日間にわたって毎日1回、100mg/kg、50mg/kg、および25mg/kgでのMPT0L056 p.o.を示す。スチューデントのt検定分析に基づけば、MPT0L056
100mg/kg(P<0.01)および50mg/kg(P<0.01)は、有意な抗腫瘍活性を生じた。しかし、MPT0L056は、25mg/kgで腫瘍増殖の遅れを有意に表さなかった(図5)。さらに、参照群であるボルテゾミブは、抗腫瘍活性を示さなかった(P>0.05)(図5)。しかし、試験した全ての用量で体重に有意な変化はなかった(図6)。
雌性ヌードマウスにおけるヒトA2780卵巣がんに対するMPT0L056の評価
MPT0L056を、ヒトA2780卵巣細胞株(懸濁物中1.0×10
7 細胞)を移植した8週齢の雌性ヌードマウスに経口で与えた(1.0% カルボキシメチルセルロース(CMC)および0.5% Tween 80)。1日目の平均腫瘍サイズは、約150mm
3であり;この研究を、コントロール群の平均腫瘍容積が4,000mm
3に達したときに終了した。腫瘍サイズ(mm
3単位)を、以下のように計算した:
ここでw=腫瘍の幅であり、l=腫瘍の長さ(mm単位)である。腫瘍重量は、1mgが腫瘍容積の1mm
3に等しいと仮定して概算され得る。研究設計を、以下に示す(テキストテーブル3)。
TMU−A2780−e0001研究を、表3中のプロトコルに従って行った。この研究は、D1に平均容積約150mm3の確立されたヒト2780卵巣腺癌を有するマウス(n=5〜6)の5群を利用した。各処置群に関する腫瘍増殖曲線および動物の体重変化を、それぞれ、図7および図8に示す。図7は、終了するまで毎日1回、100mg/kgおよび200mg/kgでのMPT0L056 p.o.を示す。スチューデントのt検定分析に基づけば、MPT0L056 200mg/kg(P<0.01)は有意な抗腫瘍活性を生じたが、50mg/kg(P>0.05)は有意な抗腫瘍活性を生じなかった。さらに、参照群であるボルテゾミブ(P<0.05)および陽性コントロールであるシスプラチン(P<0.01)は、抗腫瘍活性を示した(図7)。しかし、しかし、試験した全ての用量で体重に有意な変化はなかった(図8)。
ヌードマウスにおけるヒトHCT116結腸直腸腺癌に対するMPT0L056単独およびHDACインヒビターであるMPT0E028との併用での評価
MPT0L056を使用して、HCT116ヒト結腸直腸腺癌に対する活性に関して評価した。MPT0L056を、HCT116結腸直腸がん細胞株(懸濁物中1.0×10
7 細胞)を移植した8週齢の雌性ヌードマウスに、50mg/kgおよび100mg/kg(D5Wで1.0% カルボキシメチルセルロース(CMC)および0.5% Tween 80)で、経口で与えた。1日目の平均腫瘍サイズは、約160mm
3であり;
この研究を、個々の腫瘍容積が約59日間にわたって1,000mm
3に達したときに終了した。腫瘍サイズ(mm
3単位)を、以下のように計算した:
ここでw=腫瘍の幅であり、l=腫瘍の長さ(mm単位)である。腫瘍重量は、1mgが腫瘍容積の1mm
3に等しいと仮定して概算され得る。しかし、MPT0E028を、1.0% CMCおよび0.5% Tween 80中で経口投与(p.o.)し、スケジュール終了まで25mg/kgの用量を毎日与えた。さらに、ボルテゾミブを、D5Wで静脈内(i.v.)投与し、スケジュールされたレジメンが終了するまで、1週間に1mg/kgの用量で与えた。研究設計を、以下に示す(テキストテーブル4)。
各動物を、腫瘍が所定のエンドポイントサイズ1,000mm
3に達したときに安楽死させた。各マウスに関するエンドポイントまでの時間(TTE)を、以下の式によって計算した:
ここでTTEは、日数単位で表され、エンドポイント容積は、mm
3単位であり、bは切片であり、mは、対数変換した腫瘍増殖データセットの線形回帰によって得られる直線の傾きである。このデータセットは、研究エンドポイント容積を超えた初めての観察およびこのエンドポイント容積の達成直前の3回の連続した観察から構成される。その計算されたTTEは、腫瘍サイズに起因して動物を安楽死させた日より通常は短い。エンドポイントに達しなかった動物を、その研究の最後に安楽死させ、最終日に等しいTTE値(59日間)に割り当てた。処置関連(TR)原因または非処置関連転移(NTRm)原因で死亡したと分類した動物に、死亡日に等しいTTE値を割り当てた。非処置関連(NTR)原因で死亡したと分類した動物を、TTE計算から排除した。
処置効能を、腫瘍増殖の遅れ(TGD)(これは、コントロール群と比較した処置群のメジアンTTEにおける増大:
TGD=T−C
(日数単位で表される)として、またはコントロール群のメジアンTTEのパーセンテー
ジ:
として定義され、ここで:
T=処置群のメジアンTTE、
C=コントロール群1のメジアンTTE
である))から決定した。
処置効能をまた、最終日に研究に残っている動物の腫瘍容積から、および退縮応答の数から決定した。MTV(n)を、腫瘍がエンドポイント容積に到達しなかった、残っている動物の数(n)におけるD59でのメジアン腫瘍容積として定義する。
処置は、動物において腫瘍の部分退縮(PR)または完全退縮(CR)を引き起こし得る。PRは、腫瘍容積が、研究の経過の間の3連続測定にわたってそのD1容積のうちの50%もしくはこれ未満であり、かつこれらの3回の測定のうちの1回もしくはこれより多くの間に50mm3に等しいかまたはこれより大きいことを示す。CRは、腫瘍容積が、研究の経過の間の3連続測定にわたって50mm3未満であったことを示す。研究終了時にCRを有する動物を、腫瘍なし生存者(TFS)としてさらに分類する。
動物を、最初の5日間にわたって毎日秤量し、その後、研究完了時まで1週間に2回秤量した。上記マウスを、任意の有害な、薬物関連副作用の明白な徴候に関して頻繁に検査した。がん薬物のMTDに関する受容可能な毒性を、試験の間の20%もしくはこれ未満の群平均BW減少、および10匹の動物の間で1匹より多くないTR死として定義する。臨床徴候および/もしくは剖検から、または投与期間の間もしくは最終用量の10日間以内に未知の原因から、処置副作用があるという証拠がある場合に、死亡をTRと分類する。死亡が処置副作用に関連したという証拠が存在しない場合に、死亡をNTRと分類する。剖検をして、死亡が侵襲および/または転移による腫瘍播種から生じた可能性があることが示される場合に、死亡をNTRmと分類する。
ログランク検定を使用して、いかなるNTR死も除いて、2群のTTE値の間の統計的有意差を決定した。統計分析およびグラフ分析を、Windows用Prism 3.03(GraphPad)で行った。両側統計分析を、P=0.05で行った。カプラン−マイアープロットは、時間に対して研究に残っている動物のパーセンテージを示す。カプラン−マイアープロットは、ログランク検定と同じデータセットを使用する。腫瘍増殖曲線は、時間の関数として対数スケールで群のメジアン腫瘍容積を示す。動物が腫瘍サイズまたはTR死亡に起因して研究を終える場合、その動物に関して記録した最終腫瘍容積を、その後の時点でのメジアンを計算するために使用したデータとともに含める。従って、曲線によって示される最終メジアン腫瘍容積は、MTV(これは、最終日に研究に残っている(エンドポイントに到達した腫瘍を有する全てを排除する)マウスのメジアン腫瘍容積である)とは異なり得る。1より多くのTR死が群の中で起こる場合、腫瘍増殖曲線は、第2のTR死の前に行われる最後の測定の時点で切り取られる。腫瘍増殖曲線はまた、群中の評価可能な動物のうちの50%超の腫瘍が、エンドポイント容積まで増殖したときに切り取られる。
59日間の研究は、D1に平均容積約160mm3の確立されたHCT116ヒト結腸直腸腺癌細胞を有するマウス(n=7〜8)の8群を利用した。表5は、処置応答および統計結果をまとめる。ログランク分析からの完全な統計分析データを、表6に示す。各処置群に関する個々の腫瘍増殖曲線および個々の動物の体重変化を、それぞれ、図9および
図10に示す。図11は、散布図において各処置群の個々のマウスのTTE値を示す。メジアン腫瘍増殖およびカプラン−マイアー生存曲線を、各群に関して、それぞれ、図12の上側および下側のパネルに含める。
コントロールマウスにおけるヒトHCT116結腸直腸腺癌の増殖
群1のマウスに、ビヒクルを与え、全ての処置群に関するコントロールとして供した。このコントロールマウスの全ての腫瘍を、1,000mm3 エンドポイント容積へと増殖させた(図9)。群1のマウスに関するメジアンTTEは、22.7日間であった(表6)。
MPT0E028に対するヒトHCT116結腸直腸腺癌の応答
MPT0E028(群2)(終了するまで毎日1回、25mg/kgでのp.o.)は、17.8日 T−Cおよび%TGD 78に相当する、メジアンTTE 40.5日間を生じた。ログランク分析に基づけば、MPT0E028は、有意な抗腫瘍活性を生じた(P=0.0197、ログランク検定、表5および6)。メジアン腫瘍容積(MTV)は、研究の終了時に3匹のマウスに関して454mm3であった。この研究では、2匹のPRマウスおよび2匹のCRマウスが存在した。しかし、研究の間に腫瘍なし生存者(TFS)を示したマウスは1匹であった。
ボルテゾミブに対するヒトHCT116結腸直腸腺癌の応答
ボルテゾミブ(群3)(終了するまで毎週1回、1.0mg/kgでのi.v.)は、16.2日 T−Cおよび%TGD 71に相当する、メジアンTTE 38.9日間を生じた。ログランク分析に基づけば、ボルテゾミブは、有意な抗腫瘍活性を生じた(P=0.0389、ログランク検定、表5および6)。メジアン腫瘍容積(MTV)は、研究の終了時に1匹のマウスに関して683mm3であった。この研究では、1匹のPRマウスおよび2匹のCRマウスが存在した。
MPT0L056に対するヒトHCT116結腸直腸腺癌の応答
MPT0L056(群4および5)(エンドポイントまで毎日1回、100mg/kgおよび50mg/kgでのp.o.)は、100mg/kg処置群および50mg/kg処置群に関して25.8日および7.3日 T−C、ならびに%TGD 114および32に相当する、それぞれ、メジアンTTE 48.5日および30.0日を生じた(群4および5)。ログランク分析に基づけば、100mg/kgでのMPT0L056は、有意な抗腫瘍活性を生じたが、50mg/kg(P=0.2087)は生じなかった(P=0.0033、ログランク検定、表3および4)。メジアン腫瘍容積(MTV)は、研究の終了時に、100mg/kg処置群の3匹のマウスに関しては160mm3であり、50mg/kg処置群の1匹のマウスに関しては975mm3であった。100mg/kg処置群では4匹のPRマウスおよび1匹のCRマウスが存在し、50mg/kg処置群では、1匹のPRマウスおよび2匹のCRマウスが存在した。しかし、100mg/kg処置研究の間に、腫瘍なし生存者(TFS)を示したマウスは1匹であった。
ボルテゾミブとMPT0E028との併用に対するヒトHCT116結腸直腸腺癌の応答
ボルテゾミブ(群6)(エンドポイントまで毎週1回、1.0mg/kgでのi.v.)を、MPT0E028(エンドポイントまで毎日1回、25mg/kgでのp.o.)と併用したところ、それぞれ、15.7日 T−Cおよび%TGD 69に相当する、メジアンTTE 38.4日を生じた。ログランク分析に基づけば、MPT0E028と併用した1.0mg/kgでのボルテゾミブは、抗腫瘍活性の有意な相乗効果を生じなかった(表5および6)。メジアン腫瘍容積(MTV)は、研究の終了時に1匹のマウスに関して0mm3であった。この研究では、1匹のPRマウスおよび1匹のCRマウスが存在
した。しかしまた、この研究の間に、腫瘍なし生存者(TFS)を示したマウスは1匹であった。
MPT0L056とMPT0E028との併用に対するヒトHCT116結腸直腸腺癌の応答
MPT0L056(群7および8)(エンドポイントまで毎日1回、100mg/kgおよび50mg/kgでのp.o.)をMPT0E028(エンドポイントまで毎日1回、25mg/kgでのp.o.)と併用したところ、100mg/kg処置群および50mg/kg処置群(群7および8)に関してそれぞれ、11.3日および22.6日 T−C、ならびに%TGD 50および100に相当する、メジアンTTE 34.0日および45.3日を生じた。ログランク分析に基づけば、50mg/kgでのMPT0L056(P=0.0096)は、MPT0E028と併用して、抗腫瘍活性の有意な相乗効果を生じたが、100mg/kg(P=0.4348)は生じなかった(表5および6)。しかし、50mg/kg処置群では、1匹のPRマウスおよび3匹のCRマウスが存在した。
マウスRAW264.7マクロファージ細胞におけるIL−6生成に対するMPT0L056の効果
細胞培養。 RAW264.7マウスマクロファージ細胞を、Bioresource
Collection and Research Center(Hsinchu,
Taiwan)から購入し、その細胞を、37℃において5% CO2/95% 空気中で、それぞれ、90% Ham’s F−12またはダルベッコ改変イーグル培地(ともに、10% 熱非働化ウシ胎仔血清(FBS)(Invitrogen Life Technologies, Carlsbad, CA)および1% ペニシリン/ストレプトマイシン(Biological Industries, Israel)を含む)中で培養した。
IL−6決定。 LPS刺激細胞からのサイトカインIL−6の生成に対するMPT0L056の効果を決定するために、RAW 264.7細胞(1×106)をプレートし、MPT0L056の存在下または非存在下で1時間予備処理し、次いで、LPS(25ng/mL)で24時間、37℃において刺激した。上清を集め、サイトカインIL−6の濃度を、ELISAキットによって測定した。その結果を図13に示す。図13は、MPT0L056がマウスRAW264.7マクロファージ細胞におけるIL−6生成を阻害することを示す(IC50値は、1.21μMである)。
ヒトRAFLS細胞(関節リウマチ線維芽細胞様滑膜細胞)におけるIL−6生成に対するMPT0L056の効果
細胞培養。 Cell Application Inc.(San Diego, CA, USA)のヒト関節リウマチ線維芽細胞様滑膜細胞(RAFLS)を、同じ業者の滑膜細胞増殖培地中で増殖させた。
IL−6決定。 RA−FLS(2.5×104)を、種々の濃度のMPT0L056で24時間処理し、次いで、その培地を集め、IL−6に関して市販のELISAキットを使用してアッセイした。その結果を図14に示す。図14に示されるように、MPT0L056は、ヒト関節リウマチ線維芽細胞様滑膜細胞細胞におけるIL−6生成を阻害する(IC50値は、7.26μMである)。
MPT0L056は、アジュバント誘導性関節炎(AIA)モデルにおける関節炎の発生を阻害する
インビボアジュバント誘導性関節炎(AIA)モデル。 5週齢の雄性Lewisラットを、National Laboratory Animal Center(Taipei, Taiwan)から得た。完全フロイントアジュバント(CFA)を、熱死滅Mycobacterium butyricum(Difco)を鉱油中、3mg/mLで懸濁することによって調製した。CFA誘導性関節炎を、100μLのCFAエマルジョンを0日目に右後ろ足の基部に皮内注射することによって誘導した。MPT0L056(25mg/kg, po, qd)、ボルテゾミブ(1mg/kg, ip, qwk)、陽性コントロールであるインドメタシン(1mg/kg, po, qwk)、またはビヒクルを、2日目から21日目まで強制給餌によって与えた。0日目、2日目、6日目、9日目、13日目、17日目、および21日目に、それら動物を秤量し、両後ろ足容積を、デジタルプレチスモメーター(plethysmometer)(Diagnostic & Research Instruments Co. Ltd, Taipei, Taiwan)を使用して測定した。21日目に、後ろ足のマイクロコンピューター断層撮影法(マイクロCT)を、インビボマイクロCTスキャナー(Skyscan 1176, Bruker Corp., Kontich, Belgium)を、18μm分解能および180o スキャニングにおいて、0.8o/画像の回転ステップ、300msec積分時間、70keV 光子エネルギー、および350μA 電流で使用して、National Research Program for BiopharmaceuticalsのCore Facilities Centerによって行った。その結果を図15および16に示す。図15に示されるように、MPT0L056は、アジュバント誘導性関節炎における関節炎の発生を阻害する。図16は、MPT0L056が足の腫脹を有意に低減することを示す。
AIAモデルにおける骨密度(BMD)および骨塩量(BMC)の減少を防止するためのMPT0L056での処置
三次元骨密度(BMD)および骨容積(BV)の定量を、足根から踵骨の端までの12mmの範囲に及ぶ規定された骨領域において行った。骨塩量(BMC)を、BVおよびBMDのかけ算によって記載した。その結果を図17に示す。図17は、MPT0L056での処置が骨密度(BMD)および骨塩量(BMC)の減少を防止し得ることを示す。
実施例1:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)安息香酸 (97)
2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(2,3−dichloro−1,4−naphthaquinone)(0.49g, 2.18mmol)、4−アミノメチル安息香酸(0.30g, 1.98mmol)およびTEA(1ml)の混合物を、EtOH(10ml)中に溶解し、一晩撹拌および還流した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、97(0.36g, 53.20%)を赤色固体として得た。1H−NMR (500MHz, DMSO−d6): δ 5.01 (d, J= 7.0 Hz, 2H), 7.39 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.75 (m, 1H), 7.81 (m, 1H), 7.88 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.96 (d,
J= 7.5 Hz, 2H), 8.05 (t, J= 6.5 Hz, 1H)
。
実施例2:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−ヒドロキシベンズアミド (1)
97(0.36g, 1.05mmol)、EDC.HCl(0.30g, 1.58mmol)、HOBt(0.17g, 1.26mmol)、NMM(0.28ml, 2.52mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、o−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)ヒドロキシルアミン(0.15g, 1.26mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1, Rf=0.45)、油状生成物を得た。その油状生成物を、次いで、MeOH(3ml)中に溶解し、10% TFA(水性)(3ml)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。H2Oをその反応物に添加して、沈殿物を生成した。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、1(0.24g, 98.93%)を赤色固体として得た。1H−NMR (500MHz, DMSO−d6): δ 4.98 (s, 2H), 7.35 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.68 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.73 (m, 1H), 7.81 (m, 1H),
7.96 (m, 2H), 8.03 (s, 1H)。
実施例3:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド (2)
97(0.25g, 0.73mmol)、EDC.HCl(0.21g, 1.10mmol)、HOBt(0.12g, 0.88mmol)、NMM(0.19ml, 1.75mmol)およびDMF(2.0ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、2−アミノピリジン(0.08g, 0.88mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(ジクロロメタン:メタノール=30:1, Rf=0.50)、2(0.04g, 13.11%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300MHz, CDCl3): δ 5.15 (d, J= 6.6 Hz, 2H), 6.33 (s, 1H), 7.08−7.12 (m, 1H), 7.49 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.67 (m, 1H), 7.77 (m, 2H), 7.97 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 8.08 (m, 1H), 8.18
(m, 1H), 8.33 (m, 1H), 8.40 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 8.59 (br, 1H)。
実施例4:N−(2−アミノフェニル)−4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)ベンズアミド (3)
97(0.25g, 0.73mmol)、EDC.HCl(0.21g, 1.10mmol)、HOBt(0.12g, 0.88mmol)、NMM(0.19ml, 1.75mmol)およびDMF(2.0ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、o−フェニレンジアミン(0.08g, 0.88mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(ジクロロメタン:メタノール=30:1, Rf=0.50)、3(0.06g, 19.03%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 4.86 (s, 2H), 5.03 (s, 2H), 6.57 (t, J= 7.8 Hz, 1H), 6.75 (d, J= 6.6 Hz, 1H), 6.95 (t, J= 7.8 Hz, 1H), 7.14 (d, J= 6.6 Hz, 1H), 7.42 (d, J= 7.8 Hz, 2H), 7.74 (t, J= 7.2 Hz, 1H), 7.82 (t, J=
7.2 Hz, 1H), 7.95 (m, 4H), 8.10 (br, 1H), 9.59 (s, 1H)。
実施例5:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(ピリジン−3−イル)ベンズアミド (4)
97(0.10g, 0.29mmol)、HBTU(0.11g, 0.29mmol)、DIPEA(0.06ml, 0.35mmol)およびDMF(1.0ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、3−アミノピリジン(0.03g, 0.35mmol)を添加した。この反応物を、16時間、室温において撹拌した。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、4(0.08g, 66.02%)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.03 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 7.37 (q, J= 4.8 Hz, 1H), 7.46 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.74−7.82 (m, 2H), 7.91 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.95−7.98 (m, 2H), 8.13−8.17 (m, 2H), 8.27−8.29 (m, 1H), 10.42 (s, 1H)。
実施例6:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(ピリジン−3−イル)ベンズアミド (5)
97(0.10g, 0.29mmol)、HBTU(0.11g, 0.29mmol)、DIPEA(0.06ml, 0.35mmol)およびDMF(1.0ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、4−アミノピリジン(0.03g, 0.35mmol)を添加した。この反応物を、16時間、室温において撹拌した。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、5(0.08g, 66.02%)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.03 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 7.37 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.73−7.76 (m, 3H), 7.79−7.84 (m, 1H), 7.90 (d,
J= 8.4 Hz, 2H), 7.95−7.98 (m, 2H), 8.08−8.13 (m, 1H), 8.43−8.45 (m, 2H), 10.53 (s, 1H)。
実施例7:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(3−フルオロフェニル)ベンズアミド (9)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、3−フルオロアニリン(0.13g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.30)、9(0.04g, 10.45%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300MHz, DMSO−d6): δ 5.03 (s, 2H), 6.92 (m, 1H), 7.36 (m, 1H), 7.45 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.52 (m, 1H), 7.72 (m, 2H), 7.80 (m, 1H), 7.88 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.97 (m, 2H), 8.11 (br, 1H), 10.37 (s, 1H)。
実施例8:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(4−フルオロフェニル)ベンズアミド (10)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、4−フルオロアニリン(0.13g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.35)、10(0.02g, 5.23%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.02 (s, 2H), 7.16 (t, J= 9.0 Hz, 2H), 7.43 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.75 (m, 3H), 7.82 (m, 1H), 7.88 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.97 (m, 2H), 8.08
(br, 1H), 10.24 (s, 1H)。
実施例9:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−フェニルベンズアミド (11)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、アニリン(0.12g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、11(0.28g, 76.33%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300MHz, DMSO−d6): δ 5.02 (s, 2H), 7.07 (t, J= 7.5 Hz, 1H), 7.32 (d, J= 7.5 Hz, 2H), 7.44 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.75 (m, 3H), 7.83 (m,
1H), 7.88 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.97 (m, 2H), 8.10 (br, 1H), 10.18 (s, 1H)。
実施例10:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(2−フルオロフェニル)ベンズアミド (12)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、2−フルオロアニリン(0.13g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.25)、12(0.02g, 5.23%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.03 (s, 2H), 7.23 (m, 3H), 7.44 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.56 (t, J= 7.5 Hz, 1H), 7.74 (m, 1H), 7.80 (m, 1H), 7.91 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.97
(m, 2H), 8.10 (br, 1H), 10.05(s, 1H)。
実施例11:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(チアゾール−2−イル)ベンズアミド (13)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、2−アミノチアゾール(0.13g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、13(0.15g, 40.21%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.03 (d, J= 7.2 Hz, 2H),
7.26 (d, J= 3.6 Hz, 1H), 7.45 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.53 (d, J= 3.6 Hz, 1H), 7.75
(m, 1H), 7.82 (m, 1H), 7.97 (m, 2H), 8.04 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 8.10 (t, J= 7.5 Hz, 1H), 12.55 (s, 1H)。
実施例12:N−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)ベンズアミド (14)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、2−アミノベンゾイミダゾール(0.18g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、14(0.27g, 67.16%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.03 (d, J= 6.9 Hz, 2H), 7.11 (m, 2H), 7.43 (d, J= 9.0 Hz, 4H), 7.74 (m, 1H), 7.82 (m, 1H), 7.96 (d,
J= 5.7 Hz, 2H), 8.07 (d, J= 8.4 Hz, 3H), 12.22 (s, 1H)。
実施例13:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド (15)
97(0.15g, 0.44mmol)、HBTU(0.25g, 0.66mmol)、DIPEA(0.11ml, 0.66mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、4−アミノフェノール(0.07g, 0.66mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.30)、15(0.02g, 10.50%)を褐色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.01 (d, J= 6.3 Hz, 2H), 6.70 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.41
(d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.48 (d, J= 8.7 Hz,
2H), 7.74 (m, 1H), 7.80 (m, 1H), 7.85 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.98 (m, 2H), 8.09 (br, 1H), 9.25 (br, 1H), 9.95 (s, 1H)。
実施例14:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(3−エチニルフェニル)ベンズアミド (16)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、3−エチニルアニリン(0.15g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4, Rf=0.25)、16(0.12g, 30.93%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 4.17 (s, 1H), 5.03 (s, 2H), 7.18 (d, J= 7.5 Hz, 1H), 7.34 (t, J= 8.1 Hz, 1H), 7.45 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.87 (m, 8H), 8.11 (br, 1H), 10.27 (s, 1H)。
実施例15:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンズアミド (17)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、2−フルオロ−4−ヨードアニリン(0.31g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.45)、17(0.02g, 4.05%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, CDCl3): δ 5.03 (d, J=
6.9 Hz, 2H), 7.41 (m, 3H), 7.56 (m, 1H), 7.73 (m, 1H), 7.81 (m, 1H), 7.90 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.96 (m, 2H), 8.10 (m, 1H), 10.09 (s, 1H)。
実施例16:N−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)ベンズアミド (18)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、5−アミノベンゾイミダゾール(0.18g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、18(0.26g, 64.67%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300MHz, DMSO−d6): δ 5.03 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 7.43−7.48 (m, 3H), 7.54 (d, J= 8.7 Hz, 1H), 7.72−7.77 (m, 1H), 7.80−7.85 (m,
1H), 7.91 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.96−7.99
(m, 2H), 8.09−8.15 (m, 2H), 8.20 (s, 1H), 10.20 (s, 1H)。
実施例17:2−(4−(3−アミノ−1H−ピラゾール−1−カルボニル)ベンジルアミノ)−3−クロロナフタレン−1,4−ジオン (19)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、3−アミノピラゾール(0.11g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、19(0.17g, 47.49%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.03 (s, 2H), 5.64 (s, 2H), 5.99 (d, J= 3.0 Hz, 1H), 7.42 (d, J=
8.4 Hz, 2H), 7.71−7.77 (m, 1H), 7.79−7.85 (m, 1H), 7.92−7.98 (m, 4H), 8.11 (s, 1H), 8.15 (d, J= 3.0 Hz, 1H)。
実施例18:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−シクロプロピルベンズアミド (20)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、シクロプロピルアミン(0.09ml, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、20(0.12g, 35.81%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 0.52−0.55 (m, 2H), 0.63−0.69 (m, 2H), 2.77−2.83 (m, 1H), 4.98 (s, 2H), 7.34 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.72−7.75 (m, 3H), 7.82 (t, J= 7.5 Hz, 1H), 7.96 (d, J= 7.8 Hz, 2H), 8.05 (s, 1H), 8.36
(d, J= 4.2 Hz, 1H)。
実施例19:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−シクロペンチルベンズアミド (21)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、シクロペンチルアミン(0.13ml, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、21(0.25g, 69.48%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 1.50−1.56 (m, 4H), 1.66
(br, 2H), 1.80−1.89 (m, 2H), 4.15−4.22 (m, 1H), 4.98 (s, 2H), 7.35 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.71−7.84 (m, 4H), 7.96 (d, J= 7.8, 2H), 8.06 (s, 1H), 8.19 (d, J= 7.2 Hz, 1H)。
実施例20:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−インダゾール−5−イル)ベンズアミド (22)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、5−アミノベンゾインダゾール(0.18g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、22(0.20g, 49.74%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.04 (d, J=7.2 Hz, 2H), 7.43−7.51 (m, 3H), 7.59−7.62 (m, 1H), 7.72−7.77 (m, 1H), 7.80−7.85 (m, 1H), 7.90−7.99 (m, 4H), 8.03 (s, 1H), 8.13 (t, J= 7.2 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 10.20 (s, 1H), 12.99 (s, 1H)。
実施例21:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(5−メチルチアゾール−2−イル)ベンズアミド (23)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32 mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、2−アミノ−5−メチルチアゾール(0.15g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、23(0.38g, 98.61%)を赤色固体として得た。1H−NMR
(300 MHz, DMSO−d6): δ 2.36 (s, 3H), 5.03 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 7.20 (s, 1H), 7.45
(d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.72−7.78 (m, 1H), 7.80−7.85 (m, 1H), 7.50−7.99 (m, 2H), 8.03 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 8.10 (t, J= 8.1 Hz, 1H), 12.21 (br, 1H)。
実施例22:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(5−メチル−3H−ピラゾール−3−イル)ベンズアミド (24)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、3−アミノ−5−メチルピラゾール(0.13g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9, Rf=0.20)、24(0.05g, 13.50%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, CDCl3): δ 5.14 (d, J= 6.3 Hz, 2H), 5.34 (s, 1H), 5.60 (br, 2H), 6.29 (br, 1H), 7.44 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.64−7.68 (m, 1H), 7.73−7.78 (m, 1H), 8.07 (d, J= 7.8 Hz, 1H), 8.12 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 8.17 (d, J= 6.3 Hz, 1H)。
実施例23:2−(4−(3−アミノ−5−メチル−1H−ピラゾール−1−カルボニル)ベンジルアミノ)−3−クロロナフタレン−1,4−ジオン (25)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、3−アミノ−5−メチルピラゾール(0.13g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4, Rf=0.25)、25(0.04g, 10.80%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 2.49 (s,
3H), 5.03 (s, 2H), 5.44 (s, 2H), 5.78 (s, 1H), 7.38 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.73−7.86 (m, 4H), 7.98 (d, J= 7.8 Hz, 2H), 8.10 (s, 1H)。
実施例24:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(3−ニトロピリジン−4−イル)ベンズアミド (26)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、4−アミノ−3−ニトロピリジン(0.18g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.25)、26(0.06g, 14.73%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.05 (d, J= 6.9 Hz, 2H), 7.52 (d, J= 8.4 Hz, 2H),
7.72−7.78 (m, 1H), 7.80−7.86 (m, 1H), 7.92 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.96−8.00 (m, 4H), 8.13 (t, J= 6.9 Hz, 1H), 8.76 (d, J= 5.7 Hz, 1H), 9.12 (s, 1H), 11.07 (s, 1H)。
実施例26:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(キノリン−6−イル)ベンズアミド (28)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、6−アミノキノリン(0.19g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.20)、28(0.11g, 26.72%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.04 (s, 2H), 7.46−7.49 (m, 3H), 7.72−7.77 (m, 1H), 7.80−7.85 (m, 1H), 7.94−8.00 (m, 6H), 8.12 (br, 1H), 8.30 (d, J= 8.7 Hz, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.78−8.80 (m, 1H), 10.52 (s, 1H)。
実施例27:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(キノリン−8−イル)ベンズアミド (29)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、8−アミノキノリン(0.19g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、29(0.15g, 36.43%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.07 (d, J= 6.9 Hz, 2H), 7.55 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.62−7.69 (m, 2H), 7.72−7.78 (m, 2H), 7.81−7.84 (m, 1H), 7.86−8.02 (m, 4H), 8.14 (t, J= 6.6 Hz,
1H), 8.44−8.47 (m, 1H), 8.70−8.73 (m, 1H), 8.94−8.95 (m, 1H), 10.62 (s, 1H)。
実施例28:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(キノリン−3−イル)ベンズアミド (30)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、3−アミノキノリン(0.19g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.43)、30(0.10g, 24.29%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.05 (s, 2H), 7.49 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.55−7.60 (m, 1H), 7.63−7.68 (m, 1H), 7.72−7.85 (m, 2H),
7.93−7.99 (m, 6H), 8.11 (br, 1H), 8.82 (s, 1H), 9.12 (s, 1H), 10.66 (br, 1H)。
実施例29:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(キノリン−5−イル)ベンズアミド (31)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、5−アミノキノリン(0.13g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.20)、31(0.10g, 24.29%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.06 (s, 2H), 7.47−7.53 (m, 3H), 7.68 (d, J= 6.9 Hz, 1H), 7.73−7.83 (m, 3H), 7.92−8.05 (m, 5H),
8.14 (s, 1H), 8.37 (d, J= 8.7 Hz, 1H), 8.91 (s, 1H), 10.48 (s, 1H)。
実施例30:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(2−メチルキノリン−4−イル)ベンズアミド (32)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、2−アミノチアゾール(0.13g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1, Rf=0.13)、32(0.22g, 51.87%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 2.65 (s, 3H), 5.07 (d, J= 6.9 Hz, 2H), 7.49−7.52 (m, 3H), 7.70−7.76 (m, 2H), 7.78−7.86 (m, 2H), 7.91−7.80 (m, 3H), 8.03 (d, J= 8.4 Hz,
2H), 8.13−8.18 (m, 2H), 10.54 (s, 1H)。
実施例31:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−インドール−5−イル)ベンズアミド (33)
97(0.26g, 0.76mmol)、HBTU(0.43g, 1.13mmol)、DIPEA(0.20ml, 1.13mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、5−アミノインドール(0.15g, 1.13mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:3, Rf=0.35)、33(0.03g, 8.66%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300MHz, DMSO−d6): δ 5.04 (d, J= 6.6 Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 7.30−7.38 (m, 3H), 7.44 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.73−7.78 (m,
1H), 7.81−7.86 (m, 1H), 7.91 (d, J= 8.4
Hz, 2H), 7.96−8.00 (m, 3H), 8.11 (s, 1H), 10.02 (s, 1H), 11.01 (s, 1H)。
実施例32:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(2−メチル−1H−インドール−5−イル)ベンズアミド (34)
97(0.26g, 0.76mmol)、HBTU(0.43g, 1.13mmol)、DIPEA(0.20ml, 1.13mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、5−アミノ2−メチルインドール(0.17g, 1.13mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1, Rf=0.13)、34(0.08g, 22.40%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 2.36 (s, 3H), 5.03 (s, 2H), 6.08 (s, 1H), 7.18−7.28 (m, 2H), 7.43 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.73−7.86 (m, 3H), 7.90 (d, J= 8.1 Hz, 2H),
7.95−8.00 (m, 2H), 8.11 (br, 1H), 9.96 (s, 1H), 10.82 (s, 1H)。
実施例33:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−インドール−5−イル)ベンズアミド (35)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、7−アミノインドール(0.17g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1, Rf=0.13)、35(0.02g, 4.99%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.04 (s, 2H), 6.44 (s, 1H), 6.97 (t, J= 7.8 Hz, 1H), 7.30−7.33 (m, 2H), 7.39 (d, J=7.8 Hz, 1H),
7.46 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.72−7.78 (m, 1H), 7.80−7.86 (m, 1H), 7.86−7.99 (m, 4H), 8.12 (br, 1H), 10.05 (s, 1H), 10.86 (s, 1H)。
実施例34:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−インドール−4−イル)ベンズアミド (36)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、4−アミノインドール(0.17g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1, Rf=0.45)、36(0.30g, 74.78%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.04 (s, 2H), 6.56 (s, 1H), 7.04 (t, J= 7.8 Hz, 1H), 7.20 (d, J= 1.5 Hz, 1H), 7.27 (t, J= 3.0 Hz, 1H), 7.35 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 7.44 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.72−7.77 (m, 1H), 7.80−7.85 (m, 1H), 7.93−7.99 (m, 4H), 8.11
(br, 1H), 9.99 (s, 1H), 11.10 (s, 1H)。
実施例35:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)ベンズアミド (37)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、4−(4−エチルピペラジン−1−イル)アニリン(0.27g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、37(0.40g, 85.92%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 1.01 (t, J=
7.2 Hz, 3H), 2.34 (q, J= 7.2 Hz, 2H), 3.07 (br, 4H), 5.01 (s, 2H), 6.89 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.41 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.56 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.74 (t, J= 8.1 Hz, 1H), 7.77−7.88 (m, 3H), 7.95−7.98 (m,
2H), 8.09 (s, 1H), 9.98 (s, 1H)。
実施例36:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−インダゾール−6−イル)ベンズアミド (38)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、6−アミノインダゾール(0.18g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、38(0.13g, 37.94%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.05 (s, 2H), 7.36 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.46 (d, J= 8.1 Hz, 2H),
7.68 (d, J= 8.7 Hz, 1H), 7.75 (t, J= 6.9 Hz, 1H), 7.83 (t, J= 6.9 Hz, 1H), 7.92
(d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.97−7.98 (m, 3H), 8.12 (br, 1H), 8.24 (s, 1H), 10.32 (s, 1H), 12.94 (s, 1H)。
実施例37:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)ベ
ンズアミド (39)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、5−アミノ7−アザインドール(0.18g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、39(0.31g, 77.10%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.05 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 6.44 (s, 1H), 7.45−7.47 (m, 3H), 7.76 (t, J= 8.1 Hz, 1H), 7.84 (t, J= 7.8 Hz, 1H), 7.93−8.00 (m, 4H), 8.12 (br, 1H), 8.31 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 10.23 (s, 1H), 11.57 (s, 1H)。
実施例38:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド (40)
97(0.28g, 0.82mmol)、HBTU(0.47g, 1.23mmol)、DIPEA(0.21ml, 1.23mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、5−アミノ7−アザインダゾール(0.12g, 0.90mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1, Rf=0.18)、40(0.09g, 23.97%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.05 (s, 2H), 7.48 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.73−7.78 (m, 1H), 7.81−7.86 (m, 1H), 7.94−8.00 (m, 4H), 8.14 (s, 2H), 8.60 (d, J= 2.4 Hz,
1H), 8.73 (d, J= 2.1 Hz, 1H), 10.44 (s,
1H), 13.59 (br, 1H)。
実施例39:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド (41)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.23ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、6−アミノ−1−メチル−7−デアザプリン(0.20g, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1, Rf=0.45)、41(0.07g, 16.86%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 3.81
(s, 3H), 5.05 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 6.61 (d, J= 3.6 Hz, 1H), 7.44−7.47 (m, 3H), 7.72−7.78 (m, 1H), 7.81−7.86 (m, 1H), 7.95−8.04 (m, 4H), 8.12 (t, J= 7.5 Hz, 1H),
8.57 (s, 1H), 11.00 (s, 1H)。
実施例40:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)ベンズアミド (42)
97(0.30g, 0.88mmol)、HBTU(0.50g, 1.32mmol)、DIPEA(0.13ml, 1.32mmol)およびDMF(2.5ml)の混合物をしばらく撹拌し、これに、次いで、4−アミノインダン(0.24ml, 1.32mmol)を室温において添加し、その混合物を一晩撹拌した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、42(0.33g, 82.07%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 1.89−1.98 (m, 2H), 2.81 (t, J= 7.5 Hz, 2H), 2.88 (t, J= 7.5 Hz, 2H), 5.02 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 7.05−7.13 (m, 2H), 7.22 (d, J= 7.5 Hz, 1H), 7.42 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.71−7.76 (m, 1H), 7.79−7.85 (m, 1H), 7.89 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.95−7.98 (m, 2H), 8.10 (t, J= 7.5 Hz,
1H), 9.82 (s, 1H)。
実施例48:4−(((3−ブロモ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド (6)
2,3−ジブロモ−1,4−ナフトキノン(2,3−dibromo−1,4−naphthaquinone)(0.31g, 0.97mmol)、4−(アミノメチル)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド(0.20g, 0.88mmol)およびEtOH(10ml)の混合物を一晩撹拌および還流した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.20)、6(0.13g, 31.95%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.05 (d, J= 7.2 Hz,
2H), 7.14 (m, 1H), 7.41 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.73 (t, J= 7.5 Hz, 1H), 7.81 (m, 2H), 7.97 (m, 5H), 8.15 (d, J= 8.1 Hz, 1H), 8.36 (d, J= 4.8 Hz, 1H), 10.69 (s, 1H)。
実施例49:tert−ブチル 4−(ピリミジン−4−イルカルバモイル)ベンジルカルバメート (100)
4−(アミノメチル)安息香酸(5.0g, 32.95mmol)を、H2O(62.5ml)およびTHF(25ml)中のその相当する水酸化ナトリウム(1.45g,
36.25mmol)およびジ炭酸ジ−t−ブチル(7.95g, 36.25mmol)にゆっくりと0℃において添加した。その反応混合物を室温へと加温し、さらに18時間撹拌を継続した。その溶液をエバポレートして、残渣を得た。その残渣に、DMF(0.36mL)、ピリジン(18mL)、塩化オキサリル(6.24ml)およびトルエン(144ml)を添加し、その混合物を室温において6時間撹拌した。その溶液を濾過し、トルエンで洗浄し、その濾液をエバポレートして、残渣を得た。その残渣に、ピリジン(112mL)、および4−アミノピリミジン(3.74g, 39.4mmol)を添加し、その混合物を室温において16時間撹拌した。その溶液をエバポレートして残渣を得、これを、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(EtOAc:n−ヘキサン=2:3)、100(3.03g, 28.00%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.48 (s, 3H), 4.41 (d, J= 6.0 Hz, 2H), 5.02 (brs, 1H), 7.45 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.91 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 8.33−8.36 (m, 1H), 8.69 (d, J= 5.7 Hz, 1H), 8.72 (brs, 1H), 8.88 (s, 1H)。
実施例50:tert−ブチル 4−(ピラジン−2−イルカルバモイル)ベンジルカルバメート (101)
4−(アミノメチル)安息香酸(5.0g, 32.95mmol)を、H2O(62.5ml)およびTHF(25mL)中のその相当する水酸化ナトリウム(1.45g,
36.25mmol)およびジ炭酸ジ−t−ブチル(7.95g, 36.25mmol)にゆっくりと0℃において添加した。その反応混合物を室温へと加温し、さらに18時間撹拌を継続した。その溶液をエバポレートして、残渣を得た。その残渣に、DMF(0.36ml)、ピリジン(18ml)、塩化オキサリル(6.24ml)およびトルエン(144ml)を添加し、その混合物を室温において6時間撹拌した。その溶液を濾過し、トルエンで洗浄し、その濾液をエバポレートして、残渣を得た。その残渣に、ピリジン(112ml)、および2−アミノピラジン(3.74g, 39.4mmol)を添加し、その混合物を室温において16時間撹拌した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(EtOAc:n−ヘキサン=2:3)、101(3.90g, 36.05%)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6):
δ 1.44 (s, 3H), 4.37 (d, J= 5.4 Hz, 2H), 4.98 (brs, 1H), 7.41 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.88 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 8.23−8.25 (m, 1H), 8.34−8.36 (m, 1H), 8.54 (s, 1H), 9.67 (s, 1H)。
実施例51:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(ピリミジン−4−イル)ベンズアミド (7)
2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.25g, 1.10mmol)および100(0.28g, 1.23mmol)およびエタノール(10ml)の混合物を16時間還流した。その反応混合物を、濾過し、洗浄した。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、7(0.08g, 17.36%)を赤色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.04 (d, J= 6.6 Hz, 2H), 7.45 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 7.72−7.85 (m, 2H), 7.97−7.99 (m, 4H), 8.11 (m, 1H), 8.19 (d, J= 4.5 Hz, 1H), 8.70 (d, J=
5.4 Hz, 1H), 8.93 (s, 1H), 11.18 (s, 1H)。
実施例52:4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(ピラジン−2−イル)ベンズアミド (8)
2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(1.19g, 5.26mmol)および101(1.5g, 6.57mmol)およびエタノール(20ml)の混合物を16時間還流した。その反応混合物を濾過し、洗浄した。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、8(0.48g, 21.79%)を赤色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 5.04 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 7.45 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.74−7.85 (m, 2H), 7.95−8.01 (m, 4H), 8.11 (t, J= 6.9 Hz, 1H), 8.40 (d, J= 2.4 Hz, 1H), 8.44−8.46 (m, 1H), 9.39 (d, J= 1.5 Hz, 1H), 11.04 (s, 1H)。
実施例53:4−アミノ−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド (103)
2−アミノピリジン(0.50g, 5.31mmol)、4−ニトロベンゾイルクロリド(1.04g, 5.58mmol)、ピリジン(1ml)およびジクロロメタン(5ml)の混合物を、室温において一晩撹拌した。その反応を水でクエンチし、抽出をジクロロメタンで行った(30ml×3)。その有機層を集め、無水MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1, Rf=0.75)、淡黄色固体を得た。次いで、その淡黄色固体をMeOH(5ml)中に溶解し、10% Pd/Cを触媒として室温において添加し、その混合物をH2下で一晩撹拌した。その10% Pd/Cを、セライトを介して濾過し、その溶媒を濾液から除去して、油状生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、103(0.70g, 61.82%)を黄色生成物として得た。1H−NMR (500MHz, CDCl3): δ 4.06 (s, 2H), 6.71 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.03
(m,1H), 7.73 (m, 1H), 7.76 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 8.28 (d, J= 4.0 Hz, 1H), 8.36(d,
J= 8.5 Hz, 1H), 8.44 (br, 1H)。
実施例54:4−アミノ−N−メチル−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド (104)
2−アミノピリジン(0.50g, 5.31mmol)、4−ニトロベンゾイルクロリド(1.04g, 5.58mmol)、ピリジン(1ml)およびジクロロメタン(
5ml)の混合物を室温において一晩撹拌した。その反応を水でクエンチし、抽出をジクロロメタンで行った(30ml×3)。その有機層を集め、無水MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1, Rf=0.75)、淡黄色固体を得た。次いで、その淡黄色固体をDMF(2ml)中に溶解し、60% NaH(0.07g, 3.09mmol)を室温において添加し、その混合物を10分間撹拌した。ヨウ化メチル(0.26ml, 4.12mmol)を添加し、その混合物を室温において一晩撹拌した。水をその残渣に添加して、沈殿物を生成した。その反応物を濾過して、その沈殿物をさらに精製せずに得た。その生成物を、IPA/H2O(10ml)中に溶解し、NH4Cl(0.10g, 1.86mmol)および鉄粉(0.16g, 2.79mmol)を添加し、その混合物を1時間撹拌および還流した。その鉄粉を、セライトを介して濾過し、その溶媒を濾液から除去して、油状生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、104(0.21g, 44.07%)を白色生成物として得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): δ 3.83 (s, 3H), 3.89 (s, 2H), 6.41 (t, J= 7.0 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.44 (m, 1H), 7.45 (m, 1H), 8.12 (d, J= 9.0 Hz, 2H),
8.25 (d, J= 9.0 Hz, 1H)。
実施例55:4−アミノ−N−エチル−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド (105)
2−アミノピリジン(0.50g, 5.31mmol)、4−ニトロベンゾイルクロリド(1.04g, 5.58mmol)、ピリジン(1ml)およびジクロロメタン(5ml)の混合物を、室温において一晩撹拌した。その反応を水でクエンチし、抽出をジクロロメタンで行った(30ml×3)。その有機層を集め、無水MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1, Rf=0.75)、淡黄色固体を得た。次いで、その淡黄色固体をDMF(2ml)中に溶解し、60% NaH(0.07g, 3.09mmol)を室温において添加し、その混合物を10分間撹拌した。ヨウ化エチル(0.33ml, 4.12mmol)を添加し、その混合物を室温において一晩撹拌した。水をその残渣に添加して、沈殿物を生成した。その反応物を濾過して、その沈殿物をさらに精製せずに得た。その生成物をMeOH(5ml)中に溶解し、10% Pd/Cを触媒として添加し、その混合物をH2下で一晩撹拌した。その10%
Pd/Cを、セライトを介して濾過し、その溶媒を濾液から除去して、油状生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(ジクロロメタン:メタノール=9:1, Rf=0.40)、105(0.21g, 40.59%)を黄色生成物として得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): δ 1.49 (t, J= 7.5 Hz, 3H), 3.89 (s, 2H), 4.34 (q, J= 7.5 Hz, 2H), 6.43 (m,1H), 6.66 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.43 (m, 1H), 7.48 (m, 1H), 8.10 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 8.26 (d, J= 9.0 Hz, 1H)。
実施例56:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド (50)
103(0.30g, 1.41mmol)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.35g, 1.55mmol)の混合物を、EtOH(20ml)中に溶解し、その混合物を3日間撹拌および還流した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、50(0.03g, 5.27%)を赤色固体として得た。1H−NMR (500 MHz, DMSO−d6): δ 7.15 (m, 3H), 7.81 (t, J= 8.0 Hz, 2H), 7.87 (t, J= 8.0 Hz, 1H), 7.97 (d, J=
8.5 Hz, 2H), 8.04 (d, J= 7.5 Hz, 2H), 8.16 (d, J= 8.5 Hz, 1H), 8.36 (d, J= 4.5 Hz, 1H), 9.46 (s, 1H), 10.63 (s, 1H)。
実施例57:4−((3−ブロモ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド (51)
103(0.35g, 1.64mmol)および2,3−ジブロモ−1,4−ナフトキノン(0.57g, 1.80mmol)の混合物を、EtOH(15ml)中に溶解し、その混合物を4日間撹拌および還流した。その残渣を吸引濾過によって濾過し、酢酸エチルによって洗浄して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、51(0.03g, 4.08%)を赤色固体として得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): δ 7.07−7.10 (m, 1H), 7.16 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.76 (m, 4H), 7.93 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 8.14 (d, J= 7.5 Hz, 1H), 8.22(d, J= 7.5 Hz, 1H), 8.31 (d, J= 4.5Hz, 1H), 8.38 (d, J= 8.5 Hz, 1H), 8.55
(br, 1H)。
実施例58:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−メチル−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド (52)
104(0.24g, 1.06mmol)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.27g, 1.17mmol)の混合物を、EtOH(15ml)中に溶解し、その混合物を3日間撹拌および還流した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(ジクロロメタン:メタノール=9:1, Rf=0.50)、52(0.08g, 18
.06%)を赤色固体として得た。1H−NMR (500 MHz, DMSO−d6): δ 3.85 (s, 3H), 6.70 (m, 1H), 7.10 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.70 (m , 1H), 7.80 (t, J= 7.5 Hz, 1H), 7.86 (m, 1H), 8.03 (d,
J= 8.0 Hz, 2H), 8.09 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 8.11 (m, 1H), 8.27 (d, J= 9.0 Hz, 1H),
9.42 (s, 1H)。
実施例59:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−エチル−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド (53)
105(0.25g, 0.92mmol)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.23g, 1.01mmol)の混合物を、EtOH(15ml)中に溶解し、その混合物を4日間撹拌および還流した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、53(0.18g, 45.30%)を赤色固体として得た。1H−NMR (500MHz, CDCl3):
δ 1.53 (m, 3H), 4.41 (d, J= 6.5 Hz, 2H), 6.55 (s, 1H), 7.08 (d, J= 8.5 Hz, 2H),
7.57 (m, 2H), 7.70 (m, 1H), 7.77 (m, 2H), 8.13 (d, J= 7.5 Hz, 1H), 8.20 (d, J= 9.0 Hz, 1H), 8.27 (d, J= 7.5 Hz, 2H), 8.38 (d, J= 9.0 Hz, 1H)。
実施例60:4−((3−イソプロピル−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド (56)
51(0.29g, 0.86mmol)の混合物を、EtOH(3.3ml)およびトルエン(6.5ml)中に溶解し、Pd(PPh3)4(0.08g, 0.07mmol)、2M K2CO3(水性)(1ml)およびイソプロピルボロン酸(0.07g, 0.78mmol)を添加した。その反応物を、セライトを介して濾過し、その溶媒を濾液から除去して、油状生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.33)、56(0.03g, 11.22%)を赤色生成物として得た。1H−NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.29 (d, J= 6.6 Hz, 6H), 2.69 (qui, J= 6.9 Hz, 1H), 7.09 (m, 3H), 7.22 (s, 1H), 7.67 (m, 1H), 7.75 (m, 2H),
7.91 (d, J= 8.7 Hz, 2H), 8.09 (m, 2H), 8.31 (m, 1H), 8.37 (m, 1H), 8.54 (s, 1H)。
実施例61:4−アミノ−N−(ピラジン−2−イル)ベンズアミド (108)
2−アミノピラジン(0.50g, 5.26mmol)、4−ニトロベンゾイルクロリド(1.02g, 5.52mmol)、ピリジン(1ml)およびジクロロメタン(5ml)の混合物を室温において一晩撹拌した。水を添加して、沈殿物を生成して、黄色生成物を得た。その生成物をIPA/H2O(10ml)中に溶解し、NH4Cl(0.78g, 14.61mmol)および鉄粉(0.54g, 9.74mmol)を添加し、その混合物を1時間撹拌および還流した。その鉄粉を、セライトを介して濾過し、その溶媒を濾液から除去して、油状生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、108(0.37g, 33.14%)を白色生成物として得た。1H−NMR (500MHz, CD3OD+CDCl3): δ 6.60 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.66 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 8.18 (s, 2H), 9.49 (s, 1H)。
実施例62:4−アミノ−N−(ピリミジン−2−イル)ベンズアミド (109)
2−アミノピリミジン(0.50g, 5.26mmol)、4−ニトロベンゾイルクロリド(1.02g, 5.52mmol)、ピリジン(1ml)およびジクロロメタン(5ml)の混合物を室温において一晩撹拌した。水を添加して、沈殿物を生成して、黄色生成物を得た。その生成物をIPA/H2O(10ml)中に溶解し、NH4Cl(0.78g, 14.61mmol)および鉄粉(0.54g, 9.74mmol)を添加し、その混合物を1時間撹拌および還流した。その鉄粉を、セライトを介して濾過し、その溶媒を濾液から除去して、油状生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、109(1.04g, 50.88%)を白色生成物として得た。1H−NMR (500 MHz, CD3OD+CDCl3): δ 6.58 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 6.95 (t, J= 4.5 Hz, 1H), 7.66
(d, J= 8.5 Hz, 2H), 8.50 (d, J= 5.0 Hz,
2H)。
実施例63:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピラジン−2−イル)ベンズアミド (54)
108(0.15g, 0.70mmol)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.17g, 0.77mmol)の混合物をEtOH(15ml)中に溶解した。その反応物を一晩撹拌および還流した。その残渣を吸引濾過によって濾過し、酢酸エチル、ジクロロメタンおよびメタノールによって洗浄して、赤色生成物を得た。その残渣
を、さらなる精製なしで濾過して、54(0.16g, 56.46%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 7.19 (d, J= 8.7 Hz, 2H), 7.86 (m, 2H), 8.01 (d,
J= 9.0 Hz, 2H), 8.06 (m, 2H), 8.43 (m, 2H), 9.41 (s, 1H), 9.53 (s, 1H), 11.01 (s, 1H)。
実施例64:4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピリミジン−2−イル)ベンズアミド (55)
109(0.30g, 1.40mmol)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.35g, 1.54mmol)の混合物を、EtOH(15ml)中に溶解し、その混合物を3日間撹拌および還流した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(ジクロロメタン:メタノール=9:1, Rf=0.55)、55(0.14g, 24.70%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 7.17 (d, J= 7.8 Hz, 2H), 7.84 (m, 2H), 8.03 (m, 4H), 8.39 (d, J= 2.4 Hz, 1H), 8.46 (m, 1H), 9.40 (d, J=
1.5 Hz, 1H), 9.52 (br, 1H), 10.98 (s, 1H)。
実施例65:3−アミノ−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド (110)
2−アミノピリジン(0.50g, 5.31mmol)、3−ニトロベンゾイルクロリド(1.04g, 5.58mmol)、ピリジン(1ml)およびジクロロメタン(5ml)の混合物を室温において一晩撹拌した。その反応を水でクエンチし、抽出を酢酸エチルで行った(30ml×3)。その有機層を集め、無水MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1, Rf=0.60)、淡黄色固体を得た。次いで、その淡黄色固体をMeOH(5ml)中に溶解し、10% Pd/Cを触媒として室温において添加し、その混合物をH2下で一晩撹拌した。その10% Pd/Cを、セライトを介して濾過し、その溶媒を濾液から除去して、油状生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1, Rf=0.38)、110(0.25g, 83.31%)を白色生成物として得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): δ 3.85 (s, 2H), 6.86 (d, J= 8.5 Hz, 1H), 7.07 (m,
1H), 7.25 (m, 3H), 7.75 (m, 1H), 8.30 (d, J= 4.5 Hz, 1H), 8.37 (d, J= 8.5 Hz, 1H), 8.53 (br, 1H)。
実施例66:3−アミノ−N−(ピリミジン−2−イル)ベンズアミド (111)
2−アミノピリミジン(0.50g, 5.26mmol)、3−ニトロベンゾイルクロリド(1.02g, 5.52mmol)、ピリジン(1ml)およびジクロロメタン(5ml)の混合物を室温において一晩撹拌した。その反応を水でクエンチし、抽出をジクロロメタンで行った(30ml×3)。その有機層を集め、無水MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(ジクロロメタン:メタノール=9: 1, Rf=0.48)、淡黄色固体を得た。その生成物をIPA/H2O(10ml)中に溶解し、NH4Cl(0.54g, 10.08mmol)および鉄粉(0.84g, 15.12mmol)を添加し、その混合物を1時間撹拌および還流した。その鉄粉を、セライトを介して濾過し、その溶媒を濾液から除去して、油状生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、111(0.99g, 87.64%)を白色生成物として得た。1H−NMR
(300MHz, CDCl3): δ 3.89 (s, 2H), 6.86 (m, 1H), 7.05 (t, J= 4.8 Hz, 1H), 7.27 (m, 3H), 8.66 (d, J= 5.1 Hz, 3H)。
実施例67:3−アミノ−N−(ピラジン−2−イル)ベンズアミド (112)
2−アミノピラジン(0.50g, 5.26mmol)、3−ニトロベンゾイルクロリド(1.02g, 5.52mmol)、ピリジン(1ml)およびジクロロメタン(5ml)の混合物を室温において一晩撹拌した。水を添加して、沈殿物を生成した。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、淡黄色固体を得た。その生成物をIPA/H2O(10ml)中に溶解し、NH4Cl(0.53g, 9.82mmol)および鉄粉(0.82g, 14.73mmol)を添加し、その混合物を1時間撹拌および還流した。その鉄粉を、セライトを介して濾過し、その溶媒を濾液から除去して、油状生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、112(1.02g, 90.63%)を白色生成物として得た。1H−NMR (300 MHz, CDCl3): δ 3.88 (s, 2H), 6.88 (m, 1H), 7.25 (m, 3H),
8.26 (q, J= 1.5 Hz, 1H), 8.37 (d, J= 2.4 Hz, 1H), 8.48 (s, 1H), 9.70 (d, J= 1.5
Hz, 1H)。
実施例68:3−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド (57)
110(0.59g, 2.77mmol)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.69g, 3.05mmol)の混合物をEtOH(15ml)中に溶解し
、その混合物を2日間撹拌および還流した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、57(0.67g, 59.90%)を赤色固体として得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3+DMSO−d6): δ 6.93 (m, 2H), 7.07 (t, J= 8.0
Hz, 1H), 7.32 (t, J= 7.5 Hz, 1H), 7.38 (t, J= 7.5 Hz, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.60 (d, J= 8.0 Hz, 1H), 7.70 (m, 3H), 8.00 (d, J= 5.0 Hz, 1H), 8.03 (d, J= 9.0 Hz, 1H), 8.45 (s, 1H)。
実施例69:3−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピリミジン−2−イル)ベンズアミド (58)
111(0.35g, 1.63mmol)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.41g, 1.79mmol)の混合物を、EtOH(15ml)中に溶解し、その混合物を3日間撹拌および還流した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(ジクロロメタン:メタノール=9: 1, Rf=0.48)、58(0.04g, 7.06%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 7.24 (t, J= 4.8 Hz, 1H), 7.35 (m, 1H), 7.44 (t, J= 8.1 Hz, 1H),
7.72 (m, 2H), 7.84 (m, 2H), 8.04 (m, 2H), 8.71 (d, J= 4.8 Hz, 2H), 9.42 (s, 1H), 10.90 (s, 1H)。
実施例70:3−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピラジン−2−イル)ベンズアミド (59)
112(0.25g, 1.17mmol)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.29g, 1.29mmol)の混合物をEtOH(15ml)中に溶解し、その混合物を一晩撹拌および還流した。その残渣を吸引濾過によって濾過し、さらに精製せずに、59(0.24g, 50.67%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300MHz, DMSO−d6): δ 7.37 (m, 1H), 7.46 (t, J= 7.8 Hz, 1H), 7.80 (m, 3H), 7.87 (m, 1H), 8.04 (m, 2H), 8.40 (d, J= 2.7 Hz, 1H), 8.45 (m, 1H), 9.39 (d, J= 1.5 Hz,
1H), 10.99 (s, 1H)。
実施例71:N−(4−アミノフェニル)ピコリンアミド (115)
ピコリン酸(0.50g, 4.06mmol)、塩化チオニル(0.88ml, 12.18mmol)、およびジクロロメタン(5ml)の混合物を3時間撹拌および還流した。次いで、その反応物を、CH2Cl2(5ml)中に溶解した4−ニトロアニリン(0.56g, 4.06mmol)に添加し、その混合物を一晩撹拌および還流した。その反応を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出を行った(30ml×3)。その有機層を集め、無水MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.40)、淡黄色固体を得た。次いで、その淡黄色固体をMeOH(5ml)中に溶解し、10% Pd/Cを触媒として室温において添加し、その混合物をH2下で一晩撹拌した。その10% Pd/Cを、セライトを介して濾過し、その溶媒を濾液から除去して、黄色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、115(0.36g, 41.64%)を黄色固体として得た。1H−NMR (500 MHz, CD3OD): δ 6.75 (m, 2H), 7.48 (m,2H), 7.55 (m, 1H), 7.97 (m, 1H), 8.16 (d, J= 2.0 Hz, 1H)。
実施例72:N−(4−アミノフェニル)イソニコチンアミド (116)
イソニコチノイルクロリド(0.50g, 2.81mmol)、炭酸セシウム(1.83g, 5.62mmol)、アセトニトリル(10ml)の混合物を一晩撹拌および還流した。次いで、4−ニトロアニリン(0.19g, 1.41mmol)を添加し、その混合物を室温において一晩撹拌した。その反応を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出を行った(30ml×3)。その有機層を集め、無水MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=3:1, Rf=0.25)、淡黄色固体を得た。次いで、その淡黄色固体をMeOH(5ml)中に溶解し、10% Pd/Cを触媒として室温において添加し、その混合物をH2下で一晩撹拌した。その10% Pd/Cを、セライトを介して濾過し、その溶媒を濾液から除去して、黄色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、116(0.10g, 35.29%)を黄色固体として得た。1H−NMR (500 MHz, CD3OD): δ 6.74 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.39 (d, J= 8.5 Hz, 2H),
7.85 (d, J= 6.0 Hz, 2H), 8.70 (d, J= 6.0 Hz, 2H)。
実施例73:N−(4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)フェニル)ピコリンアミド (60)
110(0.10g, 0.47mmol)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.11g, 0.49mmol)の混合物をEtOH(2ml)中に、150℃において2分間、マイクロ波の下で溶解した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1, Rf=0.50)、60(0.01g, 3.54%)を赤色固体として得た。1H−NMR (500 MHz, DMSO−d6): δ 7.13 (d, J= 8.5 Hz, 2H),
7.67 (m, 1H), 7.79 (m, 1H), 7.86 (m, 3H), 8.03 (m, 2H), 8.06 (m, 1H), 8.15 (d, J= 7.5 Hz, 1H), 8.74 (d, J= 4.5 Hz, 1H),
9.29 (s, 1H), 10.65 (s, 1H)。
実施例74:N−(4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)フェニル)イソニコチンアミド (61)
116(0.10g, 0.47mmol)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.11g, 0.49mmol)の混合物をEtOH(2ml)中に、150℃において2分間、マイクロ波の下で溶解した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=3:1, Rf=0.25)、61(0.01g, 5.27%)を赤色固体として得た。1H−NMR (500 MHz, DMSO−d6): δ 7.14 (d, J= 8.5 Hz, 2H),
7.71 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.80 (t, J= 8.0 Hz, 1H), 7.87 (m, 3H), 8.03 (m, 2H), 8.78 (d, J= 5.5 Hz, 2H), 9.32 (s, 1H), 10.50 (s, 1H)。
実施例75:1−((4−ニトロフェニル)スルホニル)−1H−インドール (119)
インドール(0.75g, 6.40mmol)の混合物をDMF(3ml)中に溶解し、NaH(0.38g, 9.60mmol)および4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(2.13g, 9.60mmol)を添加し、その混合物を室温において一晩撹拌した。水を添加して、沈殿物を生成した。その残渣を、さらなる精製なしで吸引濾過によって濾過して、白色固体を得て、119(0.78g, 40.31%)を黄色生成物として得た。1H−NMR (300 MHz, CDCl3): δ 6.72 (d
, J= 2.7 Hz, 1H), 7.31 (m, 2H), 7.55 (m,
2H), 8.00 (m, 3H), 8.25 (d, J= 2.4 Hz, 2H)。
実施例76:4−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)スルホニル)アニリン (120)
7−アザインドール(1.00g, 8.46mmol)の混合物をDMF(3ml)中に溶解し、NaH(0.51g, 12.69mmol)を添加し、4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(2.81g, 12.69mmol)を添加し、その混合物を室温において一晩撹拌した。水を添加して、沈殿物を生成した。その残渣を吸引濾過によって濾過し、白色生成物を得た。その生成物をIPA/H2O(70ml)中に溶解し、NH4Cl(0.75g, 14.16mmol)および鉄粉(1.18g, 21.24mmol)を添加し、その混合物を1時間撹拌および還流した。その反応物を、セライトを通して濾過して鉄粉を除去し、その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4, Rf=0.08)、120(1.13g, 48.83%)を黄色生成物として得た。1H−NMR (300 MHz, CDCl3): δ 4.15 (s, 2H), 6.54 (d, J= 3.9 Hz, 1H), 6.60 (d, J= 8.7 Hz, 2H), 7.15 (m, 1H), 7.17 (d, J= 3.9 Hz, 1H), 7.82 (m, 1H), 7.96 (d, J= 8.7 Hz, 2H), 8.41 (m,
1H)。
実施例77:2−((4−((1H−インドール−1−イル)スルホニル)フェニル)アミノ)−3−クロロナフタレン−1,4−ジオン (62)
119の混合物を、IPA/H2O(30ml)中に溶解し、NH4Cl(0.32g, 5.96mmol)および鉄粉(0.50g, 8.94mmol)添加し、その混合物を1時間撹拌および還流した。その反応物を、セライトを通して濾過して鉄粉を除去し、その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4, Rf=0.08)、黄色生成物を得た。次いで、その残渣を、EtOH(15ml)中に溶解し、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.70g, 3.07mmol)を添加し、その混合物を3日間撹拌および還流した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4, Rf=0.18)、62(0.20g, 15.49%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300
MHz, CDCl3): δ 6.67 (m, 1H), 6.97 (d, J= 8.7 Hz, 2H), 7.24 (m,1H), 7.31 (m, 1H), 7.56 (m,3H), 7.75 (m,2H), 7.82 (m,2H),
7.97 (m,1H), 8.10 (m, 1H), 8.18 (m, 1H)
。
実施例78:2−((4−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)スルホニル)フェニル)アミノ)−3−クロロナフタレン−1,4−ジオン (63)
120(1.20g, 4.39mmol)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(1.10g, 4.83mmol)の混合物をEtOH(20ml)中に溶解し、その混合物を4日間撹拌および還流した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。その残渣を、さらなる精製なしで濾過して、63(0.63g, 30.94%)を赤色固体として得た。1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 6.81 (d, J= 3.9 Hz, 1H), 7.18 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.29 (m, 1H), 7.83 (m, 3H), 8.03 (m, 5H), 8.34 (d, J= 1.5 Hz, 1H), 9.55 (s, 1H)。
実施例79:2−((4−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)スルホニル)フェニル)アミノ)−3−イソプロピルナフタレン−1,4−ジオン (64)
120(0.30g, 1.10mmol)および2,3−ジブロモ−1,4−ナフトキノン(0.38g, 1.21mmol)の混合物をEtOH(20ml)中に溶解し、その混合物を4日間撹拌および還流した。その残渣を、吸引濾過によって濾過して、赤色生成物を得た。次いで、その残渣をEtOH(1.5ml)およびトルエン(3ml)中に溶解し、Pd(PPh3)4(0.02g, 0.02mmol)、2M K2CO3(水性)(0.3ml)およびイソプロピルボロン酸(0.02g, 0.24mmol)を添加した。その反応物を、セライトを介して濾過し、その溶媒を濾液から除去して、油状生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.55)、64(0.03g, 5.78%)を赤色生成物として得た。1H−NMR (300 MHz, CDCl3):
δ 1.23 (d, J= 6.6 Hz, 6H), 2.56 (qui, J= 6.9 Hz, 1H), 6.58 (d, J= 3.9 Hz, 1H), 6.97 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.06 (s, 1H), 7.17 (m, 1H), 7.68 (m, 3H), 7.84 (m, 1H),
8.06 (m, 2H), 8.13 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 8.41 (m, 1H)。
実施例80:1−((4−ニトロフェニル)スルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン (122)
7−アザインドリン(0.50g, 4.16mmol)の混合物をDMF(5ml)中に溶解し、NaH(0.25g, 6.24mmol)を添加し、4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(0.92g, 4.16mmol)を添加し、その混合物を室温において0.5時間撹拌した。その反応を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出を行った(30ml×3)。その有機層を集め、無水MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.26)、122(0.21g, 16.53%)を黄色固体として得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): δ
3.09 (t, J= 8.5 Hz, 2H), 4.10 (t, J= 8.5Hz, 2H), 6.85−6.87 (m, 1H), 7.39 (d, J=
9.0 Hz, 1H), 8.13 (s, 1H), 8.30−8.35 (m, 4H)。
実施例81:1−((3−ニトロフェニル)スルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン (123)
7−アザインドリン(0.20g, 1.66mmol)の混合物をピリジン(1.5ml)中に溶解し、3−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(0.55g, 2.49mmol)を添加し、その混合物を50℃において一晩撹拌した。その反応を3N HCl(水性)でクエンチし、酢酸エチルで抽出を行った(30ml×3)。その有機層を集め、無水MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色生成物を得た。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2,
Rf=0.26)、123(0.30g, 59.19%)を橙色固体として得た。1H−NMR (500MHz, CDCl3 + CD3OD): δ 2.95 (t, J= 8.0 Hz, 2H), 3.92 (t, J= 8.5Hz, 2H), 6.77 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.58 (t, J= 8.0 Hz, 1H), 7.90 (d, J= 5.5 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.73 (s, 1H)。
実施例82:2−クロロ−3−((4−((2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)スルホニル)フェニル)アミノ)ナフタレン−1,4−ジオン (65)
122(0.20g, 0.66mmol)の混合物をMeOH(10ml)中に溶解し、10% Pd/Cを触媒として添加し、その混合物をH2下で1時間撹拌した。10
% Pd/Cを濾過し、その溶媒を濾液から除去した。その残渣を、さらなる精製なしで濾過し、EtOH(15ml)中に溶解し、次いで、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.15g, 0.66mmol)を添加した。その反応物を2日間還流した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1, Rf=0.33)、65(0.02g, 6.50%)を赤色固体として得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): δ 3.07 (t,
J= 8.5 Hz, 2H), 4.08 (t, J= 9.0 Hz, 2H), 6.82−6.84 (m, 1H), 7.05 (d, J= 8.5 Hz,
1H), 7.37 (d, J= 7.5 Hz, 1H), 7.65 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.81−7.83 (m, 2H), 7.95−7.97 (m, 1H), 8.08−8.19 (m, 2H), 8.28 (d, J= 8.5 Hz, 2H)。
実施例83:2−ブロモ−3−((4−((2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)スルホニル)フェニル)アミノ)ナフタレン−1,4−ジオン (66)
122(0.14g, 0.46mmol)の混合物をMeOH(15ml)中に溶解し、10% Pd/Cを触媒として添加し、その混合物をH2下で1時間撹拌した。その10% Pd/Cを濾過し、その溶媒を濾液から除去した。その残渣を、さらなる精製なしで濾過し、EtOH(15ml)中に溶解し、次いで、2,3−ジブロモ−1,4−ナフトキノン(0.15g, 0.46mmol)を添加した。その反応物を2日間還流した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1, Rf=0.33)、66(0.02g, 8.52%)を赤色固体として得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): δ 3.07 (t, J= 8.5 Hz, 2H), 4.07 (t, J= 8.5 Hz, 2H), 6.54 (s, 1H), 6.83−6.85 (m, 1H), 7.34−7.38 (m, 3H), 7.68−7.71 (m, 2H), 7.78 (t, J= 7.5 Hz, 1H), 8.10−8.13 (m, 2H), 8.17 (d, J= 8.5 Hz, 2H)。
実施例84:2−クロロ−3−((3−((2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)スルホニル)−フェニル)アミノ)ナフタレン−1,4−ジオン (67)
123(0.50g, 1.64mmol)の混合物を、IPA/H2O(16.4ml)中に溶解し、鉄粉(0.27g, 4.92mmol)およびNH4Cl(0.18g, 3.28mmol)を添加した。その反応物を2時間撹拌および還流した。その残渣を、さらなる精製なしで酢酸エチルによって抽出して(30ml×3)、生成物を得た。その生成物をEtOH(15ml)中に溶解し、次いで、2,3−ジクロロ−1,4−
ナフトキノン(0.37g, 1.64mmol)を添加した。その反応物を2日間還流した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1, Rf=0.33)、67(0.03g, 3.93%)を赤色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 3.02 (t, J= 8.7 Hz, 2H), 4.01 (t, J= 8.1 Hz, 2H), 6.80 (t, J= 6.6 Hz, 1H), 7.20 (d,
J= 6.9 Hz, 1H), 7.34−7.42 (m, 2H), 7.66−7.76 (m, 3H), 7.81 (d, J= 7.5 Hz, 1H), 7.99 (d, J= 5.4 Hz, 1H), 8.05 (d, J= 6.3
Hz, 1H), 8.11 (d, J= 6.0 Hz, 1H)。
実施例85:N−(3−ニトロベンジル)ピリジン−2−アミン (124)
2−アミノピリジン(1.1g, 11.66mmol)および3−ニトロベンジルクロリド(1.0g, 5.83mmol)の混合物を、トルエン(30mL)中に溶解した。その反応物をN2下で一晩撹拌および還流した。その残渣を飽和NaHCO3(水性)および飽和NaCl(水性)で洗浄し、次いで、後処理した。その生成物を、さらなる精製なしで濾過して、124(1.50g, 56.12%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 4.66 (d, J= 6.0 Hz, 2H), 5.01 (brs, 1H), 6.39 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 6.60−6.65 (m, 1H), 7.39−7.44 (m, 1H), 7.49 (t, J= 7.8 Hz, 1H), 7.70 (d, J= 8.1 Hz, 1H), 8.09−8.12 (m, 2H), 8.22 (s,
1H)。
実施例86:N−(4−ニトロベンジル)ピリジン−2−アミン (125)
2−アミノピリジン(0.18g, 1.91mmol)の混合物をトルエン(3ml)中に溶解し、4−ニトロベンジルブロミド(0.21g, 0.96mmol)を添加し、その混合物を一晩撹拌および還流した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.20)、125(0.12g, 54.53%)を淡黄色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 4.67 (d, J= 6.0 Hz, 2H), 5.00 (s, 1H), 6.37 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 6.61−6.65 (m, 1H), 7.38−7.44 (m, 1H), 7.51 (d, J= 8.7 Hz, 2H), 8.09−8.11 (m, 1H),
8.18 (d, J= 8.7 Hz, 2H)。
実施例87:3−ニトロ−N−(ピリジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド (126)
2−アミノピリジン(0.18g, 1.91mmol)の混合物をトルエン(3ml)中に溶解し、3−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(0.47g, 2.10mmol)を添加し、その混合物を一晩撹拌および還流した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2, Rf=0.20)、126(0.23g, 43.12%)を白色固体として得た。1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ 6.89 (t, J= 7.0 Hz, 1H),7.33 (d, J= 9.0 Hz, 1H), 7.79 (t, J= 8.0 Hz, 2H), 7.92 (d, J= 5.5 Hz, 1H), 8.31 (d, J= 7.5 Hz, 1H), 8.40 (d, J= 8.0 Hz, 1H), 8.73 (s, 1H)。
実施例88:2−クロロ−3−((3−((ピリジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)アミノ)ナフタレン−1,4−ジオン (68)
124(0.44g, 1.92mmol)、鉄粉(0.32g, 5.76mmol)および塩化アンモニウム(0.21g, 3.84mmol)の混合物をIPA(15.2ml)およびH2O(3.8ml)中に溶解し、その混合物を2時間撹拌および還流した。その反応混合物を濾過し、ジクロロメタンで抽出し、洗浄し、後処理した。その残渣に、エタノール(3ml)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.19g, 0.83mmol)を添加し、その混合物を一晩還流した。その溶液をエバポレートして残渣を得、これをシリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(EtOAc:n−ヘキサン=2:3)、68(0.05g, 15.45%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 4.54 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 4.91 (brs, 1H), 6.38 (d, J= 4.8 Hz, 1H), 6.58−6.61 (m, 1H), 6.98 (d, J= 4.5 Hz, 1H), 7.07 (s, 1H), 7.20−7.26 (m, 1H), 7.33−7.36 (m, 1H), 7.38−7.42 (m, 1H), 7.66−7.70 (m, 2H), 7.77 (t, J= 4.5 Hz, 1H), 8.09−8.12 (m, 2H), 8.19 (d, J = 4.5 Hz, 1H)。
実施例89:2−クロロ−3−((4−((ピリジン−2−イルアミノ)メチル)フェニル)アミノ)ナフタレン−1,4−ジオン (69)
125(0.50g, 2.18mmol)、鉄粉(0.37g, 6.54mmol
)および塩化アンモニウム(0.23g, 4.36mmol)の混合物を、IPA(17.4ml)およびH2O(4.4ml)中に溶解し、その混合物を2時間撹拌および還流した。その反応混合物を濾過し、ジクロロメタンで抽出し、洗浄し、後処理した。その残渣に、エタノール(3ml)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.49g, 2.18mmol)を添加し、その混合物を一晩還流した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(EtOAc:n−ヘキサン=2:3)、69(0.05g, 5.88%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 4.54 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 4.88 (brs, 1H), 6.38 (d, J= 4.8 Hz, 1H), 6.59−6.62 (m, 1H), 7.05 (d, J= 5.1 Hz, 2H), 7.34 (d, J= 5.1 Hz, 2H), 7.40−7.42 (m, 1H),
7.65 (s, 1H), 7.67−7.70 (m, 1H), 7.75−7.78 (m, 1H), 8.11−8.12 (m, 2H), 8.18−8.20 (d, J= 3.9 Hz, 1H)。
実施例90:3−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピリジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド (70)
125(0.50g, 1.79mmol)、鉄粉(0.30g, 5.37mmol)および塩化アンモニウム(0.19g, 3.58mmol)の混合物を、IPA(14.3ml)およびH2O(3.6ml)中に溶解し、その混合物を2時間撹拌および還流した。その反応混合物を濾過し、ジクロロメタンで抽出し、洗浄し、後処理した。その残渣に、エタノール(3ml)および2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.41g, 1.79mmol)を添加し、その混合物を一晩還流した。その残渣を、シリカゲルを通すフラッシュカラムによって精製して(EtOAc:n−ヘキサン=2:3)、70(0.10g, 12.70%)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6): δ 6.84 (d, J= 6.6 Hz, 1H), 7.14 (d, J= 8.7 Hz, 1H), 7.25−7.29 (m, 1H), 7.46 (t, J= 8.1 Hz, 1H), 7.40−7.57 (m, 2H), 7.72−7.66 (m, 1H), 7.82−7.88 (m, 2H),
7.95 (d, J= 4.8 Hz, 1H), 8.00−8.04 (m, 2H)。
本発明の好ましい実施形態によれば、例えば、以下が提供される。
(項1)
以下の式(I):
を有する化合物、またはその互変異性体、エナンチオマー、立体異性体、またはその溶媒和物、プロドラッグもしくは薬学的に受容可能な塩であって、ここで
R
1
は、ハロゲン、C
1−10
アルキル、C
2−10
アルケニル、C
2−10
アルキニル、NH
2
、NO
2
、OHもしくはCNであり;
各R
2
は、同じであるかまたは異なり、H、C
1−10
アルキル、C
2−10
アルケニル、C
2−10
アルキニル、NH
2
、NO
2
、C
1−10
アルキルオキシ、C
1−10
アルキルチオ、C
1−10
アルキルアミノ、C
1−10
アルキルオキシC
1−10
アルキル、OHもしくはCN、C
6−10
アリールまたはN、OおよびSからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を有するC
5−7
複素環式を表し;
R
3
は、H、C
1−10
アルキル、C
2−10
アルケニル、C
2−10
アルキニル、NH
2
、NO
2
、OHもしくはCNであり;
Yが−N−である場合、R
4
は、H、C
1−10
アルキル、C
2−10
アルケニル、C
2−10
アルキニル、NH
2
、NO
2
、OHもしくはCNであるか、またはYが−C−である場合、R
4
は、結合される炭素原子およびR
5
と一緒になって、O;NおよびSから選択される0〜3個のヘテロ原子を有する縮合二環式環を形成し;
R
5
は、非存在、OH、C
3−10
シクロアルキル、C
6−10
アリール、C
5−7
複素環式環であってO;NおよびSから選択される0〜3個のヘテロ原子を有するC
5−7
複素環式環、またはC
10−12
縮合複素環式環であってO;NおよびSから選択される0〜3個のヘテロ原子を有するC
10−12
縮合複素環式環であり、シクロアルキル、アリール、複素環式環および縮合複素環式環の各々は、置換されていないか、あるいは1〜3個の、OH;ハロゲン;NH
2
;NO
2
、CN、C
1−10
アルキル;C
2−10
アルケニル;C
2−10
アルキニル;C
1−10
アルキルオキシ;C
5−10
ヘテロアリールであってN、OおよびSからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を有し、置換されていないか、またはC
1−10
アルキル、C
2−10
アルケニル、C
2−10
アルキニル、OH、ハロゲン、CN、NH
2
もしくはNO
2
で置換されているC
5−10
ヘテロアリール;−S(O)
2
−フェニルであって、ここで該フェニルは、置換されていないかまたはハロゲン、OH、CN、NH
2
、NO
2
、C
1−10
アルキル、C
2−10
アルケニル、C
2−10
アルキニルもしくはC
1−10
アルキルオキシで置換されている−S(O)
2
−フェニル;−C(O)NHOH;−C(O)NH
2
;−C(O)−フェニルであって、ここで該フェニルは、置換されていないかまたはOH、ハロゲン、CN、NH
2
、NO
2
、C
1−10
アルキル、C
2−10
アルケニル、C
2−10
アルキニルもしくはC
1−10
アルキルオキシからなる群より選択される1〜5個の同じかもしくは異なる置換基で置換されている−C(O)−フェニル;−C(O)NR
a
R
b
;NHS(O)
2
フェニルであって、ここでフェニルは、OH、ハロゲン、CN、NH
2
、NO
2
、C
1−10
アルキル、C
2−10
アルケニル、C
2−10
アルキニルもしくはC
1−10
アルキルオキシで必要に応じて置換されているNHS(O)
2
フェニル;C
1−10
アルキレン−ヘテロアリール;−S(O)
2
−ヘテロアリール;−S(O)
2
−複素環式環;−S(O)
2
N(H)−ヘテロアリール;−アルキレン−N(H)−ヘテロアリール;複素環式環であって、置換されていないかまたはC
1−10
アルキルで置換されている複素環式環で置換され;そして
R
a
およびR
b
は、同じであるかまたは異なり、H;OH;アルキル;アルケニル;アルキニル;アルキルオキシ;シクロアルキル;ヘテロシクリル;アルキレンアミノ;アルキレン−N−(アルキル)
2
;アリールであって、置換されていないかまたはOH、ハロゲン、CN、NH
2
、NO
2
、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルオキシもしくはヘテロアリールで置換されているアリール;ヘテロアリールであって、置換されていないかまたはOH、ハロゲン、CN、NH
2
、NO
2
、アルキル、アルケニル、アルキニルもしくはアルキルオキシで置換されているヘテロアリール;アルキレン−ヘテロアリール;あるいは置換されていないかまたはアルキルで置換されているアルキレン−ヘテロシクリルを独立して表し;
Xは、−C(O)、−S(O)
2
または−NH−C(O)−であり;
Yは、−C−または−N−であり;
mは、0〜3の整数であり;そして
nは、0〜7の整数である、
化合物、またはその互変異性体、エナンチオマー、立体異性体、またはその溶媒和物、プロドラッグもしくは薬学的に受容可能な塩。
(項2)
mは、0であり;R
1
は、ハロゲンであり;nは、1〜4のうちの任意の整数であり;R
3
は、Hであり;Xは、C(O)であり;R
4
は、Hであり;そしてR
5
は、OH;C
3−8
シクロアルキル;フェニルであって、置換されていないかまたはOH、CN、ハロゲン、NH
2
もしくはC
1−4
アルキルピペラジニルから選択される1〜3個の同じかもしくは異なる置換基で置換されているフェニル;C
1−6
アルキルピペラジニル;C
1−6
アルキルピリジニル;C
1−6
アルキルピロリジニル;ピリジニル;ピリミジニル;ピラジニル;ピペラジニル;ピロリジニル;チアゾリル;ベンゾイミダゾリル;ピラゾリル;インダゾリル;ピラゾリル;キノリニル;インドリル;C
1−4
インドリル;インダゾリル;アザインドリル;アザインダゾリル;デアザプリニル;インダニル;モルホリノイルもしくはC
1−4
アルキルモルホリノイルであり、これらの各々は、置換されていないかまたはOH、CN、ハロゲンもしくはNH
2
から選択される1個、2個、もしくは3個の基で置換されている、上記項1に記載の化合物。
(項3)
mは、0であり;R
1
は、ハロゲンであり;nは、1〜2のうちの任意の整数であり;R
3
は、Hであり;Xは、C(O)であり;R
4
は、Hであり;そしてR
5
は、OH;C
3−8
シクロアルキル;ピリジニル;フェニルであって、1〜3個のNH
2
、ハロゲン、OH、CNもしくはC
1−4
アルキルピペラジニルで置換されているフェニル;ピリミジニル(pyrinidinyl)、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;ピラジニル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;チアゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;ベンゾイミダゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;ピラゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;インダゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;チアゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;キノリニル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;インドリル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;インダゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;アザインダゾリル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;デアザプリニル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;インダニル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキル;またはモルホリノイル、置換されていないかもしくは置換されているNO
2
、NH
2
もしくはC
1−4
アルキルである、上記項1に記載の化合物。
(項4)
mは、0であり;nは、0であり;Xは、C(O)であり;R
1
は、ハロゲンもしくはC
1−4
アルキルであり;R
3
は、Hであり;R
4
は、HもしくはC
1−4
アルキルであり;そしてR
5
は、ピリジニル、ピラジニル、もしくはピリミジニルである、上記項1に記載の化合物。
(項5)
mは、0であり;nは、0であり;Xは、C(O)であり;R
1
は、ハロゲンであり;R
3
は、Hであり;R
4
は、Hであり;そしてR
5
は、ピリジニル、ピラジニル、もしくはピリミジニルである、上記項1に記載の化合物。
(項6)
mは、0であり;nは、0であり;Xは、S(O)
2
であり;R
1
は、ハロゲンもしくはC
1−4
アルキルであり;R
3
は、Hであり;そしてR
4
は、結合される窒素原子およびR
5
と一緒になって、縮合二環式環を形成し、好ましくは、該縮合二環式環は、インドリルまたはアザインドリルである、上記項1に記載の化合物。
(項7)
mは、0であり;nは、0であり;Xは、−NHC(O)−であり;R
1
は、ハロゲンもしくはC
1−4
アルキルであり;R
3
は、Hであり;そしてR
4
は、結合される窒素原子およびR
5
と一緒になって、ピリジニルを形成する、上記項1に記載の化合物。
(項8)
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)安息香酸;
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−ヒドロキシベンズアミド;
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド;
N−(2−アミノフェニル)−4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)ベンズアミド;
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(ピリジン−3−イル)ベンズアミド;
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(ピリジン−3−イル)ベンズアミド;
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(3−フルオロフェニル)ベンズアミド;
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(4−フルオロフェニル)ベンズアミド;
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−フェニルベンズアミド;
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(2−フルオロフェニル)ベンズアミド;
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(チアゾール−2−イル)ベンズアミド;
N−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)ベンズアミド;
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド;
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(3−エチニルフェニル)ベンズアミド;
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンズアミド;
N−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)ベンズアミド;
2−(4−(3−アミノ−1H−ピラゾール−1−カルボニル)ベンジルアミノ)−3−クロロナフタレン−1,4−ジオン;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−シクロプロピルベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−シクロペンチルベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−インダゾール−5−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(5−メチルチアゾール−2−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(5−メチル−3H−ピラゾール−3−イル)ベンズアミド;
2−(4−(3−アミノ−5−メチル−1H−ピラゾール−1−カルボニル)ベンジルアミノ)−3−クロロナフタレン−1,4−ジオン;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(3−ニトロピリジン−4−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(キノリン−6−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(キノリン−8−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(キノリン−3−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(キノリン−5−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(2−メチルキノリン−4−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−インドール−5−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(2−メチル−1H−インドール−5−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−インドール−5−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−インドール−4−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)ベンズアミド;4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−インダゾール−6−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ベンズアミド;4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イルアミノ)メチル)−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)ベンズアミド;
4−((3−ブロモ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−メチル−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−エチル−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド;
4−((3−イソプロピル−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピラジン−2−イル)ベンズアミド;
4−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピリミジン−2−イル)ベンズアミド;
3−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド;
3−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピリミジン−2−イル)ベンズアミド;
3−((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)−N−(ピラジン−2−イル)ベンズアミド;
2−((4−((1H−インドール−1−イル)スルホニル)フェニル)アミノ)−3−クロロナフタレン−1,4−ジオン;
2−((4−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)スルホニル)フェニル)アミノ)−3−クロロナフタレン−1,4−ジオン;
2−((4−((1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)スルホニル)フェニル)アミノ)−3−イソプロピルナフタレン−1,4−ジオン;
2−クロロ−3−((4−((2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)スルホニル)フェニル)アミノ)ナフタレン−1,4−ジオン;
2−ブロモ−3−((4−((2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)スルホニル)フェニル)アミノ)ナフタレン−1,4−ジオン;および
2−クロロ−3−((3−((2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)スルホニル)−フェニル)アミノ)ナフタレン−1,4−ジオン;
から選択される、上記項1に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは立体異性体、またはその溶媒和物、プロドラッグもしくは薬学的に受容可能な塩。
(項9)
4−(((3−クロロ−1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロナフタレン−2−イル)アミノ)メチル)−N−(ピリジン−3−イル)ベンズアミドであり、以下の式:
を有する、上記項1に記載の化合物。
(項10)
上記項1に記載の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む、薬学的組成物。
(項11)
第2の治療剤をさらに含む、上記項10に記載の薬学的組成物。
(項12)
前記第2の治療剤は、有糸分裂インヒビター(例えば、タキサン(好ましくは、パクリタキセル、ドセタキセル)、ビンカ・アルカロイド(好ましくは、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシンおよびビノレルビン)およびベプシド);アントラサイクリン系抗生物質(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、バルルビシンおよびミトキサントロン);ヌクレオシドアナログ(例えば、ゲムシタビン);EGFRインヒビター(例えば、ゲフィチニブおよびエルロチニブ);葉酸代謝拮抗剤(例えば、トリメトプリム、ピリメタミンおよびペメトレキセド);シスプラチン、カルボプラチンまたはHDACインヒビターである、上記項11に記載の薬学的組成物。
(項13)
前記第2の治療剤は、コルチコステロイド、滑沢剤、角質溶解剤、ビタミンD
3
誘導体、PUVAおよびアントラリン、β
2
−アゴニスト、コルチコステロイド、免疫抑制剤、NSAID、COX−2インヒビター、生物製剤、非ステロイド系カルシニューリンインヒビター、ステロイド系抗炎症剤、5−アミノサリチル酸、DMARD、硫酸ヒドロキシクロロキン、炎症モジュレーター、B細胞活動に干渉する薬剤またはペニシラミンである、上記項11に記載の薬学的組成物。
(項14)
PCTK1、ROCK2、CSNK1D、JNK1、JNK3、RIOK2および/またはDYRK1Bを阻害するための方法であって、該方法は、有効量の上記項1に記載の化合物を、細胞または被験体に投与する工程を包含する方法。
(項15)
新生物疾患を処置するための方法であって、該方法は、有効量の上記項1に記載の化合物を、細胞または被験体に投与する工程を包含する方法。
(項16)
前記新生物疾患は、良性腫瘍またはがんである、上記項15に記載の方法。
(項17)
前記がんは、神経芽腫;肺がん;胆管がん;非小細胞肺癌;肝細胞癌;頭頚部扁平上皮癌;子宮頸部扁平上皮癌;リンパ腫;鼻咽頭癌;胃がん(gastric cancer);結腸がん;子宮頚癌;胆嚢がん;前立腺がん;乳がん;精巣胚細胞腫瘍;結腸直腸がん;神経膠腫;甲状腺がん;基底細胞癌;消化管間質がん;肝芽腫;子宮内膜がん;卵巣がん;膵臓がん;腎細胞がん、カポジ肉腫、慢性白血病、肉腫、直腸がん、咽頭がん、黒色腫、結腸がん、膀胱がん、肥満細胞腫、乳癌、乳腺癌、咽頭扁平上皮癌、精巣がん、消化管がん、または胃がん(stomach cancer)および尿路上皮がんからなる群より選択される、上記項16に記載の方法。
(項18)
炎症性障害または自己免疫障害を処置するための方法であって、該方法は、有効量の上記項1に記載の化合物を、細胞または被験体に投与する工程を包含する方法。
(項19)
前記炎症性障害または自己免疫障害は、再狭窄、炎症、関節リウマチ、炎症に起因する組織傷害、過剰増殖性疾患、重篤な乾癬もしくは乾癬性関節炎、筋消耗性疾患、慢性感染性疾患、異常免疫応答、不安定プラークが関わる状態、虚血状態に関連する傷害、およびウイルス感染もしくは増殖である、上記項18に記載の方法。
(項20)
神経変性疾患を処置するための方法であって、該方法は、有効量の上記項1に記載の化合物を、細胞または被験体に投与する工程を包含する方法。
(項21)
前記神経変性疾患は、ALS、パーキンソン病、アルツハイマー病、またはハンチントン病である、上記項20に記載の方法。
(項22)
代謝障害を処置するための方法であって、該方法は、有効量の上記項1に記載の化合物を、細胞または被験体に投与する工程を包含する方法。
(項23)
前記代謝障害は、糖尿病、高血圧症、コレステロール、上昇したトリグリセリドレベル、空腹時血糖値異常もしくはインスリン抵抗性である、上記項22に記載の方法。