JP2021001573A - 蒸気タービン - Google Patents

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Abstract

【課題】排気室における流れの剥離を抑制し、圧力損失を低減することができる蒸気タービンを提供すること。【解決手段】本発明の実施形態によれば、最終のタービン段落の静翼の外周が取り付けられたダイアフラム外輪の内面のタービンロータ軸方向に対する拡大傾斜角度θ1と、およびスチームガイドの入口における内面のタービンロータ軸方向に対する拡大傾斜角度θ2との差である(θ1−θ2)が15度以上35度以下であると共に、スチームガイドの下流部における曲率半径Rと、最終のタービン段落における動翼の根元の最下流端からベアリングコーンの下流側の端部が接する外部ケーシングの下流側側壁の内面までの距離Lとの比(R/L)が0.25以上0.70以下である。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、蒸気タービンに関する。
火力発電所などで用いられる蒸気タービンの熱効率の向上を達成するために、蒸気タービンの内部損失を低減することが必要である。蒸気タービンの内部損失には、翼の形状に起因するプロファイル損失、蒸気の二次流れ損失、蒸気の漏洩損失、蒸気の湿り損失などに基づくタービン翼列損失、蒸気弁やクロスオーバー管に代表される翼列以外の通路における通路部損失、タービン排気室によるタービン排気損失などがある。
これら損失の中で、タービン排気損失は、全内部損失の10〜20%を占める大きな損失である。タービン排気損失は、タービン段落の最終段出口から復水器入口までの間で発生する損失である。タービン排気損失は、リービング損失、フード損失、環状面積制限損失、ターンナップ損失などにさらに分類される。このうち、フード損失は、排気室から復水器までの圧力損失である。
一般に、圧力損失は、蒸気の流速の二乗に比例して大きくなる。そのため、許容される範囲で排気室のサイズを大きくして蒸気の流速を低減することが効果的である。しかしながら、排気室のサイズを大きくする際、製造コストや建屋の配置スペースなどからの制約を受ける。フード損失を低減させるために排気室のサイズを大きくする際にも、このような制約を受ける。また、フード損失は、タービンロータ軸方向の速度である軸流速度、換言すると排気室を通過する体積流量に依存する。
フード損失は、ディフューザを含めた排気室の設計に依存する。低圧タービンの排気室は、蒸気タービン全体の中でも大きな容量を占める。そのため、フード損失を低減させるために排気室のサイズの拡大することは、蒸気タービン全体のサイズや製造コストに大きな影響を与える。そこで、限られた排気室のサイズで、圧力損失の小さい形状とすることが重要となる。
従来の下方排気型の排気室を備えた複流排気型(ダブルフロー型)の低圧タービンでは、最終のタービン段落の動翼を通過した蒸気は、スチームガイドとベアリングコーンとで構成される環状のディフューザに導かれる。ディフューザに導かれた蒸気は、半径方向外側に向かって、放射状に流出する。放射状に流出した蒸気は、ケーシングなどによって流れが転向され、蒸気タービンの下方に設置された復水器に導かれる。
このような低圧タービンにおいて、排気室内での圧力損失(静圧損失)を低減するためには、環状のディフューザで流れを減速させ、十分に静圧を回復させることが重要である。しかしながら、このような低圧タービンにおいて、例えば、スチームガイドの入口における内面のタービンロータ軸方向に対する傾斜角度が大きい場合、蒸気は、ディフューザ内の入口に近い位置で剥離する。このような剥離は、ディフューザ内において蒸気の流れを緩やかに転向することができない場合、具体的には、ベアリングコーンのタービンロータ軸方向の距離が短い場合に顕著に発生する。
特開2010−216321号公報 特許第6334258号公報
しかしながら、従来の蒸気タービンのスチームガイドにおける流れの剥離の抑制は十分ではない。そのため、蒸気タービンにおいて、排気室内での圧力損失を確実に低減できる技術が求められている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、排気室における流れの剥離を抑制し、圧力損失を低減することができる蒸気タービンを提供することである。
上記の課題を解決するために、実施形態の蒸気タービンは、タービンロータを収容するケーシングと、前記タービンロータの周方向に複数の動翼が配置された動翼翼列と、前記ケーシング内側のダイアフラム外輪およびダイアフラム内輪の間に複数の静翼が配置され、前記動翼翼列と交互に前記タービンロータの軸方向に設けられた静翼翼列と、前記静翼翼列およびこの静翼翼列の直下流の前記動翼翼列で構成されるタービン段落のうち、最終のタービン段落の下流側に設けられたスチームガイドと、前記スチームガイドの内側に設けられ、前記スチームガイドと共に最終の前記タービン段落を通過した蒸気を半径方向外側に向かって排出する環状ディフューザを構成するベアリングコーンと、を備え、最終の前記タービン段落の前記静翼の外周が取り付けられた前記ダイアフラム外輪の内面のタービンロータ軸方向に対する拡大傾斜角度θ1と、および前記スチームガイドの入口における内面のタービンロータ軸方向に対する拡大傾斜角度θ2との差である(θ1−θ2)が15度以上35度以下であると共に、前記スチームガイドの下流部における曲率半径Rと、最終の前記タービン段落における前記動翼の根元の最下流端から前記ベアリングコーンの下流側の端部が接する前記外部ケーシングの下流側側壁の内面までの距離Lとの比(R/L)が0.25以上0.70以下である。
本発明の実施形態の蒸気タービンは、排気室における流れの剥離を抑制し、圧力損失を低減することができる。
実施形態に係る蒸気タービンの鉛直方向の子午断面図である。 実施形態に係る蒸気タービンにおける最終のタービン段落および環状ディフュ ーザの鉛直方向の子午断面を拡大した図である。 所定の(R/L)に対する「拡大傾斜角度θ1−拡大傾斜角度θ2」と排気損失との関係図である。 所定の「拡大傾斜角度θ1−拡大傾斜角度θ2」に対する(R/L)と排気損失との関係図である。
図1は、実施形態に係る蒸気タービンの鉛直方向の子午断面図である。ここでは、蒸気タービンとして下方排気型の排気室を備えた複流排気型の低圧タービンを例示して説明する。
図1に示すように、蒸気タービン10において、外部ケーシング20内には、内部ケーシング21が備えられている。内部ケーシング21内には、タービンロータ22が貫設されている。このタービンロータ22には、周方向に亘って半径方向外側に突出するロータディスク23が形成されている。このロータディスク23は、タービンロータ軸方向に複数段形成されている。
タービンロータ22のロータディスク23には、周方向に複数の動翼24が植設され、動翼翼列を構成している。この動翼翼列は、タービンロータ軸方向に複数段備えられている。タービンロータ22は、ロータ軸受25によって回転可能に支持されている。
内部ケーシング21の内側には、ダイアフラム外輪26とダイアフラム内輪27とが設けられている。ダイアフラム外輪26とダイアフラム内輪27との間には、周方向に複数の静翼28が配設され、静翼翼列を構成している。この静翼翼列は、タービンロータ軸方向に動翼翼列と交互になるように配置されている。静翼翼列と、この静翼翼列の直下流の動翼翼列とで一つのタービン段落を構成する。
蒸気タービン10の中央には、クロスオーバー管29からの蒸気が導入される吸気室30を備えている。この吸気室30から左右のタービン段落に蒸気を分配して導入する。
最終のタービン段落の下流側には、外周側のスチームガイド40と、その内周側のベアリングコーン50とによって形成された、蒸気を半径方向外側に向かって排出する環状ディフューザ60が形成されている。なお、ベアリングコーン50の内部には、例えば、ロータ軸受25などが備えられている。
環状ディフューザ60を備えた下方排気型の排気室の下方には、例えば、復水器(図示しない)が備えられる。
なお、上記した、外部ケーシング20、内部ケーシング21、スチームガイド40、ベアリングコーン50などは、上下に2つ割り構造で構成されている。例えば、上半側および下半側のスチームガイド40によって筒状のスチームガイド40が構成される。同様に、上半側および下半側のベアリングコーン50よって筒状のベアリングコーン50が構成される。そして、筒状のスチームガイド40と、その内側に設けられた筒状のベアリングコーン50とによって、環状ディフューザ60が構成される。なお、スチームガイド40およびベアリングコーン50における上半側および下半側の構成は同じである。
次に、図1に示す最終のタービン段落および環状ディフューザ60の構成について、図2を用いて詳細に説明する。図2は、実施形態に係る蒸気タービンにおける最終のタービン段落および環状ディフューザの鉛直方向の子午断面を拡大した図である。なお、図2において、説明の便宜上、最終段のタービン段落の構成部には、図1で示した構成部の符号に「a」を加えて示している。
図2に示すように、最終のタービン段落の静翼28aは、ダイアフラム外輪26aとダイアフラム内輪27aとの間に取り付けられている。静翼28aの外周が取り付けられたダイアフラム外輪26aの内面70は、タービンロータ軸方向の下流側に行くに伴い半径方向外側に、例えば、直線的に拡大する。この内面70は、タービンロータ軸方向の下流側(図2では右方向)に行くに伴って半径方向外側に、タービンロータ軸方向に対して拡大傾斜角度θ1で傾斜している。
静翼28aの下流の動翼24aの先端部は、例えば、シュラウド75が備えられている。動翼24aの先端部にシュラウド75を備えることで、先端の振動による流れの不安定性を抑制することができる。動翼24aの周囲の、ダイアフラム外輪26aの内面110は、図2に示すように、タービンロータ軸方向に、例えば、ほぼ水平となっている。
なお、動翼24aの先端部、すなわちシュラウド75は、ダイアフラム外輪26aの内面110との距離を一定に維持するため、図2に示す断面において、例えば、ほぼ水平に構成されている。動翼24aの先端部を、内面110に沿ってタービンロータ軸方向にほぼ水平とすることで、例えば、タービンロータ22のタービンロータ軸方向への熱伸びした場合においても、動翼24aの先端部と内面110との間からの漏洩蒸気量の増加を抑制することができる。これによって、動翼24aから流出する蒸気の流れを安定させて、環状ディフューザ60に導入することができる。
ここでは、動翼24aの先端部にシュラウド75を備えた一例を示したが、動翼24aの先端部にシュラウド75を備えない構成であってもよい。先端部にシュラウド75を備えない場合には、動翼24aの先端が、図2に示す断面において、例えば、ほぼ水平に構成されている。
最終のタービン段落の下流側には、スチームガイド40と、ベアリングコーン50とによって形成された環状ディフューザ60が形成されている。
ベアリングコーン50は、タービンロータ軸方向の下流側に行くに伴い、半径方向外側に拡開する拡大筒状に構成されている。ベアリングコーン50の上流端は、図2に示すように、回動するロータディスク23aに接しない程度に、ロータディスク23aの下流側端面のうちの半径方向外側部分に隣接している。ベアリングコーン50の下流端は、外部ケーシング20の、タービンロータ軸方向の下流側の側壁90の内壁面91に接している。
ここでは、ベアリングコーン50は、タービンロータ軸方向の下流側に行くに伴い湾曲しながら拡大する一例を示している。なお、ベアリングコーン50は、例えば、タービンロータ軸方向の下流側に行くに伴い半径方向外側に、直線的に拡大する部分および湾曲しながら拡大する部分を備えた構成としてもよい。また、ベアリングコーン50は、例えば、タービンロータ軸方向の下流側に行くに伴い半径方向外側に、直線的に拡大する部分を複数備えた構成としてもよい。
スチームガイド40は、タービンロータ軸方向の下流側に行くに伴い、半径方向外側に拡開する拡大筒状に構成されている。スチームガイド40の上流部40aの一端は、図2に示すように、ダイアフラム外輪26aの下流側端面のうちの半径方向内側部分に接している。上流部40aは、例えば、タービンロータ軸方向の下流側に行くに伴い半径方向外側に直線的に拡大し、下流部40bは、タービンロータ軸方向の下流側に行くに伴い半径方向外側に湾曲しながら拡大する。なお、スチームガイド40の形状は、これに限定されない。スチームガイド40は、例えば、上流端から下流端において、タービンロータ軸方向の下流側に行くに伴い半径方向外側に湾曲しながら拡大するラッパ状に構成されてもよい。
スチームガイド40の入口における内面80は、図2に示すように、タービンロータ軸方向の下流側に行くに伴って半径方向外側に、タービンロータ軸方向に対して拡大傾斜角度θ2で傾斜している。なお、スチームガイド40が、上流端から下流端において、タービンロータ軸方向の下流側に行くに伴い半径方向外側に湾曲しながら拡大する場合には、拡大傾斜角度θ2は、図2に示した断面において、スチームガイド40の内面80の上流端における接線とタービンロータ軸方向とのなす角で定義される。
なお、拡大傾斜角度θ1と拡大傾斜角度θ2との差である「拡大傾斜角度θ1−拡大傾斜角度θ2」は、15度以上35度以下であることが好ましい。この理由については後述する。
動翼24aの根元の最下流端100からベアリングコーン50の下流端が接する側壁90の内壁面91までの軸方向における距離をLとし、スチームガイド40の下流部40bにおける曲率半径をRとする。なお、距離Lと曲率半径Rとの比(R/L)は、0.25以上0.70以下とすることが好ましい。
次に、蒸気タービン10の動作について説明する。クロスオーバー管29を経て蒸気タービン10内の吸気室30に流入した蒸気は、左右のタービン段落に分岐して流れる。そして、各タービン段落の静翼28、動翼24を備える蒸気流路を膨張仕事をしながら通過し、タービンロータ22を回転させる。最終のタービン段落を通過した蒸気は、環状ディフューザ60内に流入する。
ここで、ダイアフラム外輪26aの内面70に沿って流れてきた蒸気は、環状ディフューザ60の入口においても、内面70の拡大傾斜角度θ1を有して流れている。この蒸気は、剥離することなくスチームガイド40の上流部40aの内面80に沿って流れる。環状ディフューザ60は、この蒸気の流速を減速すると共に、流れ方向を転向する。
環状ディフューザ60の出口において、蒸気は、半径方向外側に流出する。半径方向外側に流出した蒸気は、流れが下方に転向される。そして、転向された蒸気は、例えば、タービンロータ22の下方に設置された復水器(図示しない)に導かれる。
なお、ここでは、タービンロータ22の下方に復水器(図示しない)が設置された一例を示したが、復水器は、例えば、タービンロータ軸方向に垂直でかつ水平な方向の、蒸気タービン10の側部側に備えられてもよい。換言すれば、蒸気タービン10は、下方排気型に限らず、側方排気型であってもよい。
ここで、「拡大傾斜角度θ1−拡大傾斜角度θ2」、および距離Lと曲率半径Rとの比(R/L)を所定の範囲内とすることが好ましい理由について、図3および図4を用いて説明する。図3は、所定の(R/L)に対する「拡大傾斜角度θ1−拡大傾斜角度θ2」と排気損失との関係を、図4は、所定の「拡大傾斜角度θ1−拡大傾斜角度θ2」に対する(R/L)と排気損失との関係をそれぞれ示す図である。
((θ1−θ2)を15度以上とすることが好ましい理由)
図3に示すように、(θ1−θ2)が15度よりも小さくなると、排気損失が増加する。具体的には、(θ1−θ2)が小さくなると、角度θ1を一定の値とした場合に角度θ2が増加する。これは、上流部40aが半径方向外側に急に傾斜することを示している。つまり、(θ1−θ2)が所定よりも小さくなると、上流部40aを通過する蒸気の一部がこの上流側40aから剥離してしまう。その結果、上流部40aから剥離した蒸気の分だけ排気損失が増加する。したがって、(θ1−θ2)は所定よりも大きく設定する必要がある。
本件発明者は鋭意研究を行った結果、この剥離損失が蒸気タービンの効率に顕著な影響を与えない範囲として、(θ1−θ2)を15度以上とすることが好ましいと知見するに至っている。
((θ1−θ2)を35度以下とすることが好ましい理由)
図3に示すように、(θ1−θ2)が35度よりも大きくなると、排気損失が増加する。具体的には、(θ1−θ2)が大きくなると、角度θ1を一定の値とした場合に角度θ2が減少する。これは、上流部40aが半径方向外側に緩やかに傾斜することを示している。つまり、(θ1−θ2)が所定よりも大きくなると、上流部40aの傾斜が過度に緩やかになるため、環状ディフューザ60が蒸気の流れ方向を十分に転向できなくなってしまう。また、上流部40aの長さを一定とした場合には、角度θ2の増加に伴って上流部40aの下流端がベアリングコーン50側に近づくため、環状ディフューザ60の出口での流路断面積が小さくなる。したがって、環状ディフューザ60が蒸気の流速を十分に減速することもできなくなってしまう。その結果、排気損失が増加する。したがって、(θ1−θ2)は所定よりも小さく設定する必要がある。
本件発明者は鋭意研究を行った結果、この剥離損失が蒸気タービンの効率に顕著な影響を与えない範囲として、(θ1−θ2)を35度以下とすることが好ましいことを知見するに至っている。
((R/L)を0.25以上とすることが好ましい理由)
図4に示すように、(R/L)が0.25よりも小さくなると、排気損失が増加する。具体的には、(R/L)が小さくなると、所定の距離Lに対するスチームガイド40の下流部40bの曲率半径Rが減少する。これは、下流部40bが半径方向外側に急に湾曲する形状となることを示している。つまり、(R/L)が所定よりも小さくなると下流部40bの湾曲が過度に急激になるため、下流部40bを通過する蒸気の一部がこの下流側40bから剥離してしまう。その結果、下流部40bから剥離した蒸気の分だけ排気損失が増加する。したがって、(R/L)は所定よりも大きく設定する必要がある。
本件発明者は鋭意研究を行った結果、この剥離損失が蒸気タービンの効率に顕著な影響を与えない範囲として、(R/L)を0.25以上とすることが好ましいと知見するに至っている。
((R/L)を0.70以下とすることが好ましい理由)
図4に示すように、(R/L)が0.70よりも大きくなる場合にも、排気損失が増加する。具体的には、(R/L)が大きくなると、所定の距離Lに対するスチームガイド40の下流部40bの曲率半径Rが増加する。これは、下流部40bが半径方向外側に緩やかに湾曲する形状となることを示している。つまり、(R/L)が所定よりも大きくなると下流部40bの湾曲が過度に緩やかになるため、環状ディフューザ60が蒸気の流れ方向を十分に転向できなくなってしまう。また、下流部40bの長さを一定とした場合には、曲率半径Rの増加に伴って下流部40bの下流端がベアリングコーン50側に近づくため、環状ディフューザ60の出口での流路断面積が小さくなる。したがって、環状ディフューザ60が蒸気の流速を十分に減速することもできなくなってしまう。その結果、排気損失が増加する。したがって、(R/L)は所定よりも小さく設定する必要がある。
本件発明者は鋭意研究を行った結果、この剥離損失が蒸気タービンの効率に顕著な影響を与えない範囲として、(R/L)が0.70以下とすることが好ましいことを知見するに至っている。
上述した実施形態によれば、距離Lとスチームガイド40の下流部40bにおける曲率半径Rとの比(R/L)、および拡大傾斜角度θ1、θ2の差である(θ1−θ2)をそれぞれ所定の範囲に収めるよう設定することで、環状ディフューザ60における剥離損失および曲げ損失を抑制することができる。これによって、排気室における圧力損失を低減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10.蒸気タービン、20.外部ケーシング、21.内部ケーシング、22.タービンロータ、23,23a.ロータディスク、24,24a.動翼、25.ロータ軸受、26、26a.ダイアフラム外輪、27、27a.ダイアフラム内輪、28、28a.静翼、29.クロスオーバー管、30.吸気室、40.スチームガイド、40a.上流部、40b.下流部、50.ベアリングコーン、60.環状ディフューザ、70,80,110.内面、75.シュラウド、75a.最先端、90.側壁、91.内壁面、100.最下流端

Claims (1)

  1. タービンロータを収容するケーシングと、
    前記タービンロータの周方向に複数の動翼が配置された動翼翼列と、
    前記ケーシング内側のダイアフラム外輪およびダイアフラム内輪の間に複数の静翼を配置すると共に、前記動翼翼列と交互に前記タービンロータの軸方向に設けられた静翼翼列と、
    前記静翼翼列およびこの静翼翼列の直下流の前記動翼翼列で構成されるタービン段落のうち、最終のタービン段落の下流側に設けられたスチームガイドと、
    前記スチームガイドの内側に設けられ、前記スチームガイドと共に最終の前記タービン段落を通過した蒸気を半径方向外側に向かって排出する環状ディフューザを構成するベアリングコーンと、
    を備え、
    最終の前記タービン段落の前記静翼の外周が取り付けられた前記ダイアフラム外輪の内面のタービンロータ軸方向に対する拡大傾斜角度θ1と、および前記スチームガイドの入口における内面のタービンロータ軸方向に対する拡大傾斜角度θ2との差である(θ1−θ2)が15度以上35度以下であると共に、
    前記スチームガイドの下流部における曲率半径Rと、最終の前記タービン段落における前記動翼の根元の最下流端から前記ベアリングコーンの下流側の端部が接する前記外部ケーシングの下流側側壁の内面までの距離Lとの比(R/L)が0.25以上0.70以下である蒸気タービン。
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