JP2021000779A - インクジェット記録装置、インクジェットヘッド及び駆動制御方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、インクジェットヘッド及び駆動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】構成及び回路規模を大型化せずに適切なインクの着弾位置制御が可能なインクジェット記録装置、インクジェットヘッド及び駆動制御方法を提供する。【解決手段】インクジェット記録装置は、ノズルと駆動素子とを有する記録素子と、所定の駆動波形信号を生成出力する信号生成部と、駆動波形信号が入力されて記録素子に対して駆動信号を出力する信号出力部と、を備える。信号生成部は、インクの吐出周期内に各々異なるタイミングでインクを吐出させ得る複数の駆動波形パターンを時間順に配列した信号を生成し、信号出力部は、吐出周期内にインクを吐出する記録素子に対し、複数の駆動波形パターンのうちいずれかをそれぞれ含む駆動信号を各々出力し、駆動信号にそれぞれ含まれる駆動波形パターンは、記録素子と相対移動する媒体上のインクの着弾位置が相対移動の方向について想定位置に近くなるように選択される。【選択図】図2

Description

この発明は、インクジェット記録装置、インクジェットヘッド及び駆動制御方法に関する。
従来、インクをノズルから吐出させて媒体上に着弾させ、画像などを記録するインクジェット記録装置がある。ノズルに連通するインク流路中にインクに圧力変動を付与する構成を有し、インク吐出タイミング及び吐出量に応じて当該構成を駆動することで、適正な画像が記録される。圧力変動を付与する構成としては、圧電素子などのアクチュエーターがあり、このアクチュエーターに印加される電圧が調整される。
インクジェット記録装置では、高速化及び高精度化の要求に従ってノズル数が増加する傾向にある。画質を維持するには、各ノズルから均一にインクが吐出される必要がある。しかしながら、アクチュエーター及びノズルの数が増加すると、製造、組み立て上の精度限界などに応じて一様な液滴吐出が困難になるという問題がある。特許文献1には、ノズルを配列に応じて複数のブロックに区切り、当該ブロックごとに独立な駆動回路から各々各ブロックのノズルに対して駆動信号が送信されることで、長尺のインクジェットヘッドにおける位置に応じたずれを低減する技術が開示されている。
特開2005−088436号公報
しかしながら、複数の駆動回路を設けて各々別個に配線を行うと、構成及び回路の規模が増大するという課題がある。
この発明の目的は、構成及び回路規模を大型化せずに適切なインクの着弾位置制御が可能なインクジェット記録装置、インクジェットヘッド及び駆動制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
ノズルと、当該ノズルからインクを吐出させる圧力変動を付与する駆動素子と、を有する記録素子と、
所定の駆動波形信号を生成して出力する信号生成部と、
前記駆動波形信号が入力されて、前記記録素子に対し、前記圧力変動に係る動作を前記駆動素子により行わせる駆動信号を出力する信号出力部と、
を備え、
前記信号生成部は、
1回のインク吐出に係る吐出周期内に各々異なるタイミングでインクを吐出させることが可能な複数の駆動波形パターンを時間順に配列した前記駆動波形信号を生成し、
前記信号出力部は、
前記吐出周期内にインクを吐出する前記記録素子に対し、前記複数の駆動波形パターンのうちいずれかをそれぞれ含む前記駆動信号を各々出力し、
前記駆動信号にそれぞれ含まれる前記駆動波形パターンは、前記記録素子と相対移動する媒体上におけるインクの着弾位置が前記相対移動の方向について想定位置に近くなるように選択される
ことを特徴とするインクジェット記録装置である。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記複数の駆動波形パターンは、互いに異なる電圧振幅であることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、
前記複数の駆動波形パターンは、電圧振幅の小さいものほど先になるように配列されていることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記信号出力部は、所定の基準駆動波形パターンに従って吐出されるインクの基準吐出速度が小さいノズルに係る前記記録素子であるほど、前記時間順で早いタイミングに位置する前記駆動波形パターンを含む前記駆動信号を出力することを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記記録素子と、前記駆動信号に含ませる前記駆動波形パターンの指定情報とを対応付けて記憶する記憶部を備え、
前記記録素子、前記信号出力部及び前記記憶部は、インクジェットヘッド内に位置している
ことを特徴とする。
また、請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
制御部を備え、
前記制御部は、記録する対象の画像データにおける各画素のデータに対して、前記駆動信号に含ませる前記駆動波形パターンの指定情報を含ませる処理を行い、
前記信号出力部は、処理された前記画像データを取得し、当該画像データに基づいて前記記録素子に各々出力する前記駆動信号を定めることを特徴とする。
また、請求項7記載の発明は、請求項5記載のインクジェット記録装置において、
前記信号出力部は、前記記憶部に記憶された内容に基づいて、入力された画像データに対し、画素ごとに前記駆動信号に含ませる前記駆動波形パターンを各々指定する情報を含むように変換する処理を行い、当該画像データに基づいて前記記録素子に各々出力する前記駆動信号を定めることを特徴とする。
また、請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記ノズルから出力されるインクが着弾する媒体を前記記録素子に対して相対移動させる移動動作部を備えることを特徴とする。
また、請求項9記載の発明は、請求項8記載のインクジェット記録装置において、
制御部を備え、
前記制御部は、
前記信号出力部により複数の前記記録素子のノズルから前記複数の駆動波形パターンのそれぞれによりインクを吐出させ、
前記移動動作部により所定速度で前記記録素子と相対移動する媒体に対して前記複数のノズルから吐出されたインクが着弾した当該媒体の表面の読み取り結果を取得し、
前記取得された読み取り結果からインクの着弾位置を前記複数の記録素子の各々について前記駆動波形パターンごとに特定して、前記相対移動の方向について前記媒体上における同一の前記想定位置に対応して吐出されるインクの前記着弾位置のばらつきを小さくするように、前記記録素子に各々対応する前記駆動波形パターンの指定情報を定める
ことを特徴とする。
また、請求項10記載の発明は、請求項9記載のインクジェット記録装置において、
前記媒体の表面を読み取る読取部を備えることを特徴とする。
また、請求項11記載の発明は、請求項8記載のインクジェット記録装置において、
制御部を備え、
前記制御部は、
前記記録素子により前記複数のノズルから前記複数の駆動波形パターンのそれぞれによりインクを吐出させ、
前記複数のノズルから吐出されたインクの吐出速度の測定結果を取得し、
前記取得された測定結果、並びに前記ノズルの開口と媒体との間の距離及び前記移動動作部による相対移動速度に基づいて、前記相対移動の方向について前記媒体上における同一の前記想定位置に対応して吐出されるインクの前記着弾位置のばらつきを小さくするように、前記記録素子に各々対応する前記駆動波形パターンを定める
ことを特徴とする。
また、請求項12記載の発明は、
ノズルと、当該ノズルからインクを吐出させる圧力変動を付与する駆動素子と、を有する記録素子と、
前記記録素子に対し、前記圧力変動に係る動作を前記駆動素子により行わせる駆動信号を出力する信号出力部と、
を備え、
前記信号出力部は、
1回のインク吐出に係る吐出周期内に各々異なるタイミングでインクを吐出させることが可能な複数の駆動波形パターンを時間順に配列した信号が入力され、
前記吐出周期内にインクを吐出する前記記録素子に対し、前記複数の駆動波形パターンのうちいずれかをそれぞれ含む前記駆動信号を各々出力し、
前記駆動信号にそれぞれ含まれる前記駆動波形パターンは、前記記録素子と相対移動する媒体上におけるインクの着弾位置が前記相対移動の方向について想定位置に近くなるように選択される
ことを特徴とするインクジェットヘッドである。
また、請求項13記載の発明は、
ノズルと、入力される駆動信号に応じて前記ノズルからインクを吐出させる圧力変動を付与する駆動素子と、を有する記録素子を備えるインクジェット記録装置の駆動制御方法であって、
1回のインク吐出に係る吐出周期内に各々異なるタイミングでインクを吐出させることが可能な複数の駆動波形パターンを時間順に配列した信号を生成するステップ、
前記吐出周期内にインクを吐出する前記記録素子に対し、前記複数の駆動波形パターンのうちいずれかをそれぞれ含む前記駆動信号を各々出力するステップ、
を含み、
前記駆動信号にそれぞれ含まれる前記駆動波形パターンは、前記記録素子と相対移動する媒体上におけるインクの着弾位置が前記相対移動の方向について想定位置に近くなるように選択される
ことを特徴とする。
本発明に従うと、インクジェットヘッドの構成及び回路規模を大型化せずに適切なインクの着弾位置制御が可能になるという効果がある。
第1実施形態のインクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 吐出周期1周期分の駆動波形の例と着弾補正について説明する図である。 駆動回路の構成について説明する図である。 出力パターンレジスターの具体例を示す図である。 タイミング設定処理及び画像記録制御処理の制御手順を示すフローチャートである。 タイミング設定処理の他の例を示すフローチャートである。 駆動波形の変形例を示す図である。 第2実施形態のインクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 第2実施形態の画像記録制御処理の制御手順を示すフローチャートである。 第3実施形態のインクジェット記録装置における駆動回路の構成を示す図である。 第3実施形態の画像記録制御処理の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、第1実施形態のインクジェット記録装置1の機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1は、搬送部10(移動動作部)と、インクジェットヘッド20と、ヘッド駆動制御部30と、検出部40と、制御部50と、記憶部60と、通信部70と、表示部81と、操作受付部82などを備える。
搬送部10は、画像記録対象の記録媒体(媒体)をインクジェットヘッド20のインク吐出面と対向させながら当該インク吐出面(各記録素子26)に対して相対移動させる。搬送部10は、搬送駆動部12と、キャリッジ駆動部13とを有する。搬送駆動部12は、例えば、記録媒体が載置される無端状のベルトが架け渡されたローラーを有し、当該ローラーを所定速度で回転動作させることで無端状のベルト及び当該ベルト上の記録媒体を所定速度で周回移動させる。
キャリッジ駆動部13は、インクジェットヘッド20を保持するキャリッジを移動させ、搬送部10による記録媒体の表面からの距離を変更する動作を行う。
ヘッド駆動制御部30は、出力対象画像の各画素データに応じて適切なタイミングでインクジェットヘッド20の電気機械変換素子223を駆動する駆動信号を得るための駆動電圧信号を出力する。ヘッド駆動制御部30は、基板上などにまとめて形成されてもよいし、インクジェット記録装置1の各部に分散して配置されていてもよい。また、ヘッド駆動制御部30の構成の一部又は全部は、インクジェットヘッド20に設けられていてもよい。ヘッド駆動制御部30は、ヘッド制御部31と、駆動波形信号生成回路32(信号生成部)などを備える。
ヘッド制御部31は、CPUと記憶部などを備え、記録対象の画像データの有無や画像データの内容に応じてヘッド駆動制御部30の動作を制御する。記憶部には、ノズルからインクを吐出させたりノズル内のインクの液面(メニスカス)を振動させたりするための駆動信号の波形パターンをデジタル離散値配列データとして予め保持する。CPUは、図示略のクロック信号(同期信号)に応じた適切なタイミングで駆動波形信号生成回路32に出力する。出力される波形パターンは複数種類あってもよく、インクの吐出動作中及び非吐出動作中などに応じて切り替えられてよい。
駆動波形信号生成回路32に入力されたデジタル離散値配列データの波形パターンは、DAC(デジタルアナログ変換部)でアナログ信号に変換され、当該アナログ信号が適宜増幅されて、後述の共通信号COM2(駆動波形信号)などとしてインクジェットヘッド20に出力される。
インクジェットヘッド20は、記録媒体に対してインクを吐出して画像を記録する。インクジェットヘッド20は、ヘッド駆動部22と、ノズルNなどを備える。
ヘッド駆動部22は、各ノズルNからのインク吐出タイミングに合わせてインクを吐出させる動作を行う。ヘッド駆動部22は、記憶部221と、吐出選択IC28(信号出力部)と、電気機械変換素子223(駆動素子)などを有する。
記憶部221には、後述の各ノズルからのインク吐出タイミングに係る速度設定データ2211が記憶されている。記憶部221には、その他、各種設定データなどが記憶されていてもよい。記憶部221は、例えば、フラッシュメモリーなどの不揮発性メモリーであるが、ライトワンスのROMなどであってもよい。
吐出選択IC28は、出力対象の画像データに基づいて駆動波形信号生成回路32から入力された駆動波形信号の出力切替を行い、所定数の電気機械変換素子223により、当該電気機械変換素子223に対応するノズルNからインク吐出させる駆動信号を出力する。吐出選択IC28については後述する。
電気機械変換素子223は、電気的な駆動信号が入力されることで変形動作(圧力変動をに係る動作)し、インクに圧力変動を付与してインクを吐出させる。電気機械変換素子223は、ノズルNに各々対応して設けられているが、電気機械変換素子223の変形がせん断モードの場合には、隣り合う2つのノズルNのインクに対する圧力変動に対して寄与するものであってもよい。
ノズルNは、各々電気機械変換素子223の変形動作に応じて付与された圧力変動に従ってインクを吐出する。ノズルNの開口は、記録媒体(記録媒体の搬送面)と対向する一の面(ノズル面)に所定のパターンで配列されている。配列のパターンは特には限られないが、例えば、搬送部10による記録媒体の搬送方向に垂直な方向に画像解像度に応じた間隔で並んだ複数のノズル開口の配列が搬送方向について1又は数箇所に設けられたものである。あるいは、ノズル開口が搬送方向についても多数の位置に分散している二次元ヘッドであってもよい。
ここでは、ノズルNと当該ノズルNに対応する電気機械変換素子223の組を記録素子26と記す。
ここでは、インクジェット記録装置1は、例えば、搬送移動される記録媒体に対して固定されたインクジェットヘッド20からインクが吐出されて画像が記録されていくラインヘッドによるワンパス方式のものであるが、インクの吐出動作中にインクジェットヘッド20と記録媒体とが一定速度で相対移動するものであれば特には限られない。ノズルNの開口が二次元配置されている場合には、相対移動方向について異なる位置のノズルNからのインク吐出タイミングは、相対移動速度に応じて各々ずらされるように駆動制御される。
ヘッド駆動部22では、所定数の電気機械変換素子223ごとにブロック化されて、各電気機械変換素子223へは、属するブロックに対応した吐出選択IC28からそれぞれ駆動信号が出力される。上述のように、電気機械変換素子223がせん断モードで変形する場合には、各吐出選択IC28に属する電気機械変換素子223がさらに3グループに区分けされて、各々異なる吐出周期でインクを吐出するように定められてもよい。
なお、ここでは、一度に吐出されるインク量は、固定されるように定められている。
検出部40は、撮像部42(読取部)及びエンコーダー43を備える。撮像部42は、搬送部10による記録媒体の搬送方向について、インクジェットヘッド20による画像記録位置より下流側に位置し、記録媒体の表面を撮像する。撮像センサーは、例えば、RGB各波長帯で搬送方向に垂直な方向に記録媒体の全幅にわたって撮像が可能な一次元ラインセンサーであり、記録媒体の移動と組み合わせて二次元撮像が可能であってよい。エンコーダー43は、搬送駆動部12の搬送量を計測する。エンコーダー43は、例えば、ローラーの回転量を計測するロータリーエンコーダーであり、搬送部10による搬送速度の調整及び記録媒体上の記録開始位置の特定などに用いられる。
制御部50は、各種演算処理を行うCPU51と、CPU51に対して作業用のメモリー空間を提供して一時データを記憶するRAM52などを備え、インクジェット記録装置1の動作を統括制御する。制御部50は、後述のタイミング設定処理などを行うことができる。
記憶部60は、各種制御用のプログラム61及び設定データなどを記憶する。設定データには、後述の速度設定データ63が含まれていてもよい。記憶部60は、不揮発性メモリー及び/又はHDD(Hard Disk Drive)などを有する。また、記憶部60は、通信部70を介して外部から取得された記録対象の画像データ62及びその処理データなどを記憶可能であってよい。これらのデータの記憶用に、記憶部60は、DRAMなどの揮発性メモリーを有していてもよい。
通信部70は、外部機器との通信を制御してデータの送受信を行う。通信部70は、例えば、ネットワークカードなどを備え、LANを用いたTCP/IPなどの通信規格に基づいてデータ通信の制御を行う。接続される外部機器には、画像記録命令及び記録対象データを出力する各種コンピューター端末が含まれる。また、後述のように、インクの飛翔速度を検出する検出器からの検出結果を直接又はコンピューター端末などを介して取得可能であってよい。
表示部81は、制御部50の制御に基づいて表示画面に各種表示を行わせる。表示画面としては、例えば、液晶ディスプレイが挙げられる。表示画面には、例えば、画像記録動作に係るステータスの表示及び設定の選択画面の表示などが含まれる。また、表示部81には、LEDランプなどが含まれていてよく、例えば、主電源の供給有無、及び/又はステータスの異常状態の有無などを報知可能であってよい。
操作受付部82は、ユーザーなどによる外部からの入力操作を受け付けて、入力信号として制御部50に出力する。操作受付部82としては、例えば、表示画面に重ねて設けられたタッチパネルが挙げられる。また、操作受付部82は、押しボタンスイッチ及び/又はロータリースイッチなどが含まれていてもよい。
バス90は、制御部50と各部との間で信号を送受信するための経路である。
次に、インクジェット記録装置1におけるインクの吐出動作について説明する。
図2(a)は、吐出周期1周期分の駆動波形の例を示す図である。
本実施形態のインクジェット記録装置1では、インクジェットヘッド20に対して2つの共通信号COM1、COM2が入力され、各記録素子26について吐出周期内の所定の区間(時間間隔)ごと、ここでは、区間T0〜T7のそれぞれについて、いずれかの信号に切り替えられて出力される。共通信号COM1(基準信号)は、各吐出周期の間、基準電圧Vrefが維持される信号であり、共通信号COM2は、各吐出周期において、所定の時間間隔で(時間順で)基準電圧Vrefから電圧が低下する側へ台形状の波形パターンP1〜P5(基準駆動波形パターン)が配列された信号である。このような共通信号COM2は、上述のようにヘッド駆動制御部30においてヘッド制御部31により出力されるデジタル波形パターンに基づいて、駆動波形信号生成回路32で生成されて入力される。波形パターンP1〜P5は、それぞれ異なるタイミングで各々インクを吐出させることが可能な波形である。
上記所定の区間T0〜T7は、各波形パターンP1〜P5の出現間隔に対応して定められている。インクが吐出される各記録素子26に対し、吐出周期の1周期内で波形パターンP1〜P5のうちいずれか1つがそれぞれ出力されるように共通信号COM2が選択され、残りの区間(共通信号COM2が選択されていない区間)では共通信号COM1が選択、出力される。これにより、駆動信号パターンPAT1〜PAT5のうちのいずれか1つが含まれる駆動信号が各記録素子26に送られる。記録素子26では、出力された1つの波形パターンに応じて吐出周期内で1回インクの吐出がなされる。インクの吐出がなされない吐出周期では、共通信号COM1のみが選択され、共通信号COM1と同一の駆動信号パターンが記録素子26に送られる。なお、いずれの波形パターンも位置していない区間T0、T6、T7は、インク吐出周期の長さなどの諸条件に応じて一部又は全部が省略されてもよい。なお、ノズルN内のインクの攪拌などの動作を行わせるために、別途インクを吐出させない程度の小さい電圧振幅の信号(波形パターン)を記録素子26に出力させてもよい。この小振幅パターンは、インクが非吐出の周期にのみ出力されてもよいし、全ての周期に出力されてもよい。このために、例えば、共通信号COM1又は共通信号COM2の区間T0にこの小振幅パターンが設定されていてもよい。また、区間T0が省略されている場合などには、共通信号COM1の区間T1にこの小振幅パターンが設定され、波形パターンP1が出力される場合以外にこの小振幅パターンが選択されてもよい。インクを吐出させる周期にもこの小振幅パターンが選択される場合には、当該小振幅パターンの振幅は、インクを吐出させないだけでなく、インクの吐出に影響をしないように(例えば、波形パターンP1の1/2以下の振幅など)設定される。
各記録素子26のノズルNから吐出されるインクは、吐出から記録媒体への着弾までの間の飛翔時間が、インクの飛翔速度及びノズル面と着弾面(記録媒体)との距離に応じた時間となる。通常、距離は均一であるので、飛翔速度にばらつきがあると、飛翔時間にもずれが生じる。この間に記録媒体は一定の速度で搬送移動されているので、飛翔時間のずれに応じて記録媒体へのインクの着弾位置も搬送方向にずれが生じることになる。飛翔速度は、電気機械変換素子223の特性のばらつき及びノズルNまでのインク流路各部の加工ばらつきなどに応じてばらつくことが知られており、これらは、インクジェット記録装置1の製造組み立て時から存在する固有の成分が多い。
図2(b)には、記録媒体上における各ノズルから搬送方向について所定の波形パターン(例えばP5)で同一の位置に向けて吐出したインクの着弾位置のずれを模式的に説明した図である。なお、説明のためにドットサイズに対するずれの大きさを誇張して示している。
例えば、点Pfは、搬送方向に対して多くの点よりも下流側に着弾しており、飛翔速度が想定(所定の波形パターンによりインク吐出された場合の基準吐出速度)より大きい(速い)ことが分かる(ここでは、インクの吐出方向の不良などはないものとする)。一方で、点Prは、搬送方向について多くの点よりも上流側に着弾しており、飛翔速度が想定よりも小さい(遅い)ことが分かる。
記録媒体上において、インクの着弾が想定される位置(想定位置)は、一般的には、多数の点の平均位置Laにより近似され得る。インクジェット記録装置1では、上記飛翔速度のばらつきに応じた記録媒体上における着弾位置の想定位置からのずれを、主にインクの吐出タイミングをずらすことで調整する。搬送方向について同一位置に着弾させたいインクは、飛翔速度(基準吐出速度)が遅いものを飛翔速度(基準吐出速度)が速いものよりも相対的に早いタイミングで吐出させることで、着弾位置を想定位置に近づけることができる。すなわち、飛翔速度が遅い(飛翔時間が長い)記録素子26(点Prに対応)からのインク吐出については、波形パターンP1が選択され、飛翔速度が速い(飛翔時間が短い)記録素子26(点Pfに対応)からのインク吐出については、波形パターンP5が選択される。このような波形パターンの選択(指定情報)と記録素子26とが対応付けられて、記憶部60、221などに速度設定データ2211、63として記憶される。
さらに、本実施形態のインクジェット記録装置1では、波形パターンP1〜P5は、互いに電圧振幅が異なり、ここでは、タイミングが早いもの(先のもの)ほど共通信号COM2における基準電圧Vrefからの低下電圧幅(電圧振幅)が小さくなるように配列されている。電圧振幅が小さいほど飛翔速度がさらに遅くなるので、元の飛翔速度と電圧の振幅差に応じた飛翔速度の差の和の分だけ、各波形パターンP1〜P5の間隔が広く分離されて定められることになる。すなわち、微小な飛翔速度の差が波形パターンP1〜P5に分離され得る。
図3は、ヘッド駆動部22の吐出選択IC28の構成について説明する図である。なお、複数の駆動回路の構造は同一であるので、ここでは1つだけについて説明する。
吐出選択IC28は、レジスターI/F281と、シフトレジスター282と、ラッチ回路283と、出力切替部284と、出力パターンレジスター285と、カウンター286と、スイッチング素子SW1a〜SWNbなどを備えている。
なお、レジスターI/F281、シフトレジスター282、ラッチ回路283、出力切替部284、スイッチング素子SW1a〜SWNb間の配線数及び出力端子D1〜DNの数は、記録素子26の数に応じた数が設けられるが、ここでは説明に必要な一部のみを示している。
レジスターI/F281は、吐出選択IC28へ入力される各記録素子26(電気機械変換素子223)の駆動用データを転送クロック信号DCLKに従って順次直列又は数ビットずつ並列に取得する。駆動用データは、記録素子26の数に応じたデータ数(ビット数)が並列にシフトレジスター282へ出力されることが可能となっている。また、レジスターI/F281は、出力パターンレジスター285などの設定データも転送クロック信号DCLKに従って取得し、一時的に保持し、出力パターンレジスター285に出力してよい。複数の吐出選択IC28が直列に接続されている場合、画素データの各ビット値SI0〜SI2は、レジスターI/F281に入力された順番にチャネル数個ずつ記憶された後、さらに、ビット値SO0〜SO2として下流側の吐出選択IC28に出力されてよい。
シフトレジスター282は、例えば、3ビットデータを記録素子26の数に対応するチャネル分記憶するFIFO型のメモリーである。シフトレジスター282には、レジスターI/F281から各記録素子26に応じて並列に入力された1画素当たり3ビットの画素データを転送クロック信号DCLKに同期して転送し、記憶する。シフトレジスター282に記憶された各チャネルの3ビットデータは、所定のタイミングでラッチ回路283に並列に出力される。
ラッチ回路283は、シフトレジスター282から出力された各チャネルの3ビットデータをラッチ信号LATにより指定されたタイミングまで保持して、出力切替部284へ出力する。
出力切替部284は、各記録素子26に対して予め定められた吐出タイミングに応じて上記波形パターンP1〜P5のいずれのタイミングでインク吐出動作を行わせるかを選択し、k番目の記録素子26に対応するスイッチング素子SWka、SWkb(k=1〜N)のうちいずれかを選択してオンする信号を出力する。
また、出力切替部284は、上述のように吐出選択IC28に属する複数の記録素子26が3つのグループに分割されている場合、当該3つのグループに対応する選択信号STB−1〜STB−3に応じてインク吐出対象とされるグループを選択し、当該グループの記録素子26に対してのみスイッチング素子SWkbを選択可能として、インク吐出に係る駆動信号を出力可とする。グループごとに異なるタイミングでインクの吐出を行わない場合には、出力切替部284には、選択信号STB−1〜STB−3が入力されず、このような処理がなされなくてもよい。
出力パターンレジスター285は、ラッチ回路283から出力切替部284に入力された3ビットのデータで示されるタイミングに応じてスイッチング素子SWka、SWkbを切り替えるタイミングを指定する情報を保持する。
図4は、出力パターンレジスター285の具体例を示す図である。
ここでは、例えば、入力3ビットにより共通信号COM2の波形パターンP1〜P5(区間T1〜T5)のうちいずれが選択されるか(指定情報)が示されている。ここでは、ある入力値が得られた場合、当該入力値とカウンター計数値との組み合わせに応じたテーブル値が「1」になる区間で共通信号COM2が選択され、テーブル値が「0」になるカウンター計数値の区間では、共通信号COM1が選択される。
3ビット値が0、6、7の場合には、カウンター286の計数値が0〜7のいずれでもCOM2が選択されない(テーブル値が「0」のまま)であるので、いずれの波形パターンP1〜P5も出力されず、基準電圧Vrefが継続的に出力される。すなわち、記録素子26が動作せず、インクに圧力変動も生じないので、インクは吐出されない。
3ビット値が「1」の場合には、カウンター286の計数値が「5」の区間T5でスイッチング素子SWkbがオンされて(及びスイッチング素子SWkaがオフされて)共通信号COM1が選択、記録素子26に出力される。すなわち、図2のPAT1に示したように、一番電圧振幅が大きく最後に出力される波形パターンP5が選択されて出力される。同様に、3ビット値が「2」の場合には、カウンター286の計数値が「4」の区間T4で共通信号COM2の波形パターンP4が選択されてスイッチング素子SWkbが選択的にオンされ、当該波形に応じた駆動電圧が出力される。3ビット値が「3」の場合には、カウンター286の計数値が「3」の区間T3で共通信号COM1の波形パターンP3が選択されて出力される。3ビット値が「4」の場合には、カウンター286の計数値が「2」の区間T2で共通信号COM1の波形パターンP2が選択されて出力される。3ビット値が「5」の場合には、カウンター286の計数値が「1」の区間T1で共通信号COM1の波形パターンP1が選択されて出力される。
上述の選択信号STB−1〜STB−3が出力切替部284に入力される場合には、出力パターンレジスター285は、3ビットデータに加えてこの選択信号STB−1〜STB−3にも応じてスイッチング素子SWka、SWkbの切替タイミングが指定される。すなわち、選択信号STB−1〜STB−3のうちいずれかの選択に係る入力がなされている場合、その他の選択信号に対応するグループの記録素子26には、継続してスイッチング素子SWkaがオンされるように指定がなされる情報が保持されている。
カウンター286は、入力されるクロック信号CCLKを計数して計数回数を出力する。計数回数の最大値は、予め定められており(例えば、3ビットで「7」)、最大値に到達すると、次の計数タイミングで「0」に戻るように循環的に計数を行う。この計数回数の値は、出力切替部284に出力されて、吐出周期内に設定された上記区間にそれぞれ対応付けられて利用される。
図5(a)は、どのタイミング(区間)で共通信号COM2を選択するかを定めるタイミング設定処理の制御手順を示すフローチャートである。タイミング設定処理は、ここでは、制御部50によって行われるが、インクジェットヘッド20が有するヘッド制御部31によって行われてもよい。このタイミング設定処理は、例えば、工場においてインクジェット記録装置1の製造組み立てがなされた後の検査調整時などに行われる。
タイミング設定処理が開始されると、制御部50は、ヘッド駆動部22(吐出選択IC28)に制御信号を出力し、搬送部10により所定の速度で記録媒体を移動させながら、波形パターンP1〜P5のそれぞれに応じて各ノズルNからインクを吐出させる(ステップS101)。制御部50は、撮像部42を動作させて、記録媒体の表面(インクが着弾した媒体の表面)を読み取らせ(撮像させ)る(ステップS102)。
制御部50は、読み取り結果に基づいてノズルNごと、波形パターンごとにインクの着弾位置を特定する(ステップS103)。制御部50は、所定の基準位置からの着弾位置のずれを各々算出し、ノズルN(記録素子26)ごとに、最適な着弾位置を得られる波形パターンを特定する。上述のように、最適な着弾位置とは、同一の想定位置となる吐出インク(搬送方向に垂直な方向へのノズル開口の配列の各々からインクが吐出される場合など)の実際の着弾のばらつき(標準偏差など)を最小化(小さく)するものであり、ここでは、平均着弾位置(図2(b)の平均位置La)からのずれを各々最小化するもの)、制御部50は、特定された結果(ノズルN(記録素子26)と選択される波形パターンとの対応関係)をヘッド駆動部22に送信して速度設定データ2211として保持させる(ステップS104)。なお、制御部50は、この速度設定データを別途記憶部60に保持しておいてもよい。また、これらの処理がヘッド制御部31によって行われた場合には、速度設定データが別途記憶部60に出力されて、記憶保持されてもよい。そして、制御部50は、タイミング設定制御処理を終了する。
図5(b)は、インクジェット記録装置1において通常実行される画像記録制御処理の制御手順を示すフローチャートである。この処理は、画像記録命令が取得された場合などに開始される。
制御部50は、ヘッド駆動部22から速度設定データ2211の内容を取得する(ステップS141)。なお、上述のように別途記憶部60に保持されている場合には、記憶部60から取得されてよい。
制御部50は、記録対象の画像データを取得する(ステップS142)。この画像データは、画素ごとにインクの吐出有無が定められた二値データ(CMYKなど複数色について各々独立に定められていてもよい)であり、多値の画像データが取得される場合には、制御部50は、二値データに変換処理を行う。
制御部50は、各画素のインクを吐出するノズルに応じて設定されている波形パターンP1〜P5の情報に基づき、二値化されている画素データ(複数色であればいずれも)をそれぞれ選択される波形パターンに応じた3ビットデータに変換する(ステップS143;指定情報を含ませる処理)。インクの吐出がない画素(値が「0」)については、そのまま値が維持されればよい。
制御部50は、選択される波形パターンの情報が含まれた3ビット画像データをヘッド駆動部22(吐出選択IC28)に出力し、インクジェットヘッド20により画像記録動作を行わせるよう命令する(ステップS144)。そして、制御部50は、画像記録制御処理を終了する。吐出選択IC28は、上述のように、画素ごとに選択される波形パターンの情報を含む3ビットの値にそれぞれ応じて出力パターンレジスター285から得られる設定に従って、カウンター286によるいずれの計数値のタイミングで共通信号COM2を選択して切り替えるかを定め、出力切替部284が切り替えたタイミングの波形パターンに従って電気機械変換素子223(記録素子26)に電圧が印加されてインクが吐出される。
図6は、タイミング設定処理の他の例を示すフローチャートである。
このタイミング設定処理では、インクの記録媒体への着弾位置を計測する代わりにインクの吐出速度(飛翔速度)を直接測定する。ここでは、インクジェット記録装置1自体が吐出速度の測定機構を備えず、取り付けられた外部機器による測定結果が通信部70を介して取得される。このタイミング設定処理のうち、ステップS101の処理は同一であり、同一の符号を用いることとする。
外部機器によるインクの吐出速度の測定機構を動作させた状態で(動作はユーザーによる外部機器への入力操作などによりなされてよい)、制御部50は、各ノズルNから各波形パターンP1〜P5でインクを吐出させる(ステップS101)。制御部50は、通信部70を介して外部機器からインクの吐出速度の測定結果を取得する(ステップS122)。
制御部50は、波形パターン間の時間、設定されているインク吐出面と記録媒体との距離及び搬送部10による搬送速度の情報に基づいて着弾位置を算出し、最適な着弾位置が得られる波形パターンを特定する。最適の条件は上記と同一である。制御部50は、特定された波形パターンの情報をノズルN(記録素子26)と対応付けて記憶し、ヘッド駆動部22へ出力して速度設定データ2211として保持させる(ステップS123)。なお、この場合、一度の速度の計測で、複数のインク吐出面と記録媒体との間の距離及び搬送速度の組み合わせについて、最適な波形パターンを各々特定することができるので、複数種類の組み合わせについての速度設定データをそれぞれ保持してもよい。上記と同様に、制御部50は、記憶部60に速度設定データ2211のコピーを別途記憶保持させてもよい。そして、制御部50は、タイミング設定制御処理を終了する。
図7は、共通信号COM2の変形例を示す図である。
上記実施の形態では、共通信号COM2において、電圧振幅の小さい波形パターンP1が最先に出力され、電圧振幅が大きくなるほど後になる順番で波形パターンP1〜P5が配列されていたが、この順に限られる必要はない。ここでは、反対に、電圧振幅の大きい波形パターンP5が最先に出力され、電圧振幅が小さくなるほど後になる順番で波形パターンP1〜P5が配列されている。
この場合、先に出力される基準速度の小さいノズルN(記録素子26)からのインク吐出速度が上昇し、基準速度の大きいノズル(記録素子26)からのインク吐出速度が低下するように調整されるので、吐出速度の差が小さくなる。すなわち、波形パターンP1〜P5の出力タイミングに応じた着弾タイミングの差に対応する各ノズルNからの基準速度の差が大きくなるので、より大きなばらつきに対応可能である。
次に、第2実施形態のインクジェット記録装置について説明する。
図8は、第2実施形態のインクジェット記録装置1aの機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1aは、第1実施形態のインクジェット記録装置1に対してインクジェットヘッド20にCPU23が追加されている。その他の構成については同一であり、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
ここでは、画像データがインクジェットヘッド20に送られてから、CPU23によって、各画素のインクを吐出するノズルに応じて設定されている波形パターンP1〜P5の情報に基づき、二値化されている画素データをそれぞれ選択される波形パターンに応じた3ビットデータに変換する。CPU23によって変換されたデータが吐出選択IC28に送られて順次スイッチング素子SWka、SWkbの切替タイミングに係る情報とされる。
図9は、本実施形態のインクジェット記録装置1aにおいて実行される画像記録制御処理のCPU23による制御手順を示すフローチャートである。この処理は、図5で示した上記実施形態の画像記録制御処理におけるステップS144がステップS144aに変更された点を除き同一であり、同一の処理内容には同一の符号を付して説明を省略する。
ステップS143の処理で各画像データが3ビット値に変換されると、CPU23は、順次変換済みの画像データをと出選択IC28に出力する(ステップS144a)。そして、CPU23は、画像記録制御処理を終了する。
次に、第3実施形態のインクジェット記録装置について説明する。
図10は、第3実施形態のインクジェット記録装置における吐出選択IC28の構成を示す図である。図3に示した第1実施形態における吐出選択IC28の構成と比較して、変換部287が追加されている点のみが異なり、その他の構成は同一であるので、同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、第2実施形態のインクジェット記録装置1aでCPU23が実行した画像データの変換処理を吐出選択IC28の内部で変換部287が行っている。ここでは、入力信号に対して直接変換部287がデータ変換を行っているが、この場所に限られず、出力切替部284でスイッチング素子SWka、SWkbの切替動作に用いられる前に変換されればよい。変換位置によって各構成が保持、転送するデータビット数が変更されてもよい。変換部287は、CPU23と同様にCPUであってもよいし、ハードウェア的に処理を行う論理回路などであってもよい。
図11は、本実施形態のインクジェット記録装置1で実行される画像記録制御処理の制御手順を示すフローチャートである。
この画像記録制御処理では、図5(b)に示した第1実施形態の画像記録制御処理からステップS142、S144の処理がそれぞれステップS142b、S144bに変更されている。その他の処理は同一であって、同一の処理内容には同一の符号を付して説明を省略する。ここでは、吐出選択IC28に入力された画像データが適宜なタイミングで変換部287に入力され(ステップS142b)、画像データの変換後(ステップS143)、クロック信号に応じて画像データの転送がなされる前に出力されればよい(ステップS144)。なお、画像データの入力及び出力がクロック信号に同期して行われてもよい。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置1は、ノズルNと、当該ノズルNからインクを吐出させる圧力変動を付与する電気機械変換素子223と、を有する記録素子26と、所定の駆動波形信号を生成して出力する駆動波形信号生成回路32と、記録素子26に対し、圧力変動に係る動作を電気機械変換素子223により行わせる駆動信号を出力する吐出選択IC28と、を備える。駆動波形信号生成回路32は、1回のインク吐出に係る吐出周期内に各々異なるタイミングでインクを吐出させることが可能な複数の駆動波形パターン(波形パターンP1〜P5)を時間順に配列した共通信号COM2を生成する。吐出選択IC28は、共通信号COM2が入力され、吐出周期内にインクを吐出する記録素子26に対し、複数の波形パターンP1〜P5のうちいずれかをそれぞれ含む駆動信号を各々出力し、駆動信号にそれぞれ含まれる波形パターンは、記録素子26に対し搬送移動する媒体上におけるインクの着弾位置が搬送方向について想定位置に近くなるように選択される。
このように、単一の共通信号COM2から適宜なタイミングで着弾可能な波形パターンを選択してインク吐出タイミングを調整することで、着弾位置のばらつきが縮小されるので、構成及び回路規模を拡大せず、スイッチング動作なども複雑化せずに容易に着弾位置をより均一化し、画質を向上させることができる。
また、複数の波形パターンP1〜P5は、互いに異なる電圧振幅である。インク吐出タイミングとともに、インク吐出の速度も調整されるので、適宜な波形パターンの間隔で容易に着弾タイミングのずれを縮小することができる。
また、複数の波形パターンP1〜P5は、電圧振幅の小さいものほど先になるように配列されている。すなわち、インクの吐出速度が遅いものをさらに遅くするように配列されるので、吐出速度の差を適宜な波形パターンP1〜P5の配置で容易に調整することが可能である。
また、吐出選択IC28は、所定の波形パターンに従って吐出されるインクの基準吐出速度が小さいノズルNに係る記録素子26であるほど、時間順で早いタイミングに位置する波形パターンを含む駆動信号を出力する。すなわち、吐出速度が遅いほど早いタイミングで吐出され、吐出速度が速いほど遅いタイミングで吐出されるので、インクの吐出順や飛翔方向が煩雑にならず、処理も容易である。
また、インクジェット記録装置1は、記録素子26と駆動信号に含ませる波形パターンの指定情報とを対応付けて速度設定データ2211として記憶する記憶部221(速度設定データ2841)を備える。記録素子26、吐出選択IC28及び記憶部221は、インクジェットヘッド20内に位置している。各記録素子26のインク吐出速度の特性の多くは製造時の状態に依存し、頻繁な変化が生じないので、このように、記憶部221などに予め対応付けデータを保持しておくことで、このデータを参照して容易に波形パターンP1〜P5の中から適切なものを選択して駆動信号に含めることができる。また、この速度設定データ2211は、インクジェットヘッド20に固有の値となるので、インクジェットヘッド20自体が保持した状態で出荷可能とすることで、容易に正しいデータを利用可能とすることができる。
また、インクジェット記録装置1は、制御部50を備え、制御部50は、記録する対象の画像データにおける各画素のデータに対して、駆動信号に含ませる波形パターンの指定情報を含ませる処理を行い、吐出選択IC28は、処理されたこの画像データを取得し、当該画像データに基づいて記録素子26に各々出力する駆動信号を定める。このように、個々の画素データに波形パターンの指定情報を含めることで、各画素の処理を個別に容易に行うことで当該画素の生成位置を適切に調整することができる。また、従来の多値画像の記録と同様の処理構成を用いて波形パターンの選択を行うことができるので、吐出選択IC28の構成、配線及び制御内容を大きく変更する必要がなく、コストの上昇を抑えることができる。
また、吐出選択IC28は、速度設定データ2841に記憶された内容に基づいて、入力された画像データに対し、画素ごとに駆動信号に含ませる波形パターンを各々指定する情報を含むように変換する処理を行ない、この変換された画像データに基づいて記録素子26に各々出力する駆動信号を定めてもよい。すなわち、画像データの変換処理は、インクジェット記録装置1の本体側で行われず、吐出選択IC28で行われることでも、処理負荷の増大及び複雑化を抑制することができる。
また、本実施形態のインクジェット記録装置1は、ノズルNから出力されるインクが着弾する媒体を記録素子26(インクジェットヘッド20)に対して相対移動させる搬送部10を備える。このように搬送される記録媒体に対する記録動作におけるインク吐出速度のばらつきによるインク着弾位置のずれを容易に調整することができるので、コスト及び調整の手間を大きく増大させずに容易に記録画像の画質を向上させることができる。
また、制御部50は、吐出選択IC28により複数の記録素子26のノズルNから複数の波形パターンのそれぞれによりインクを吐出させ、搬送部10により所定速度で記録素子26(インクジェットヘッド20)に対して移動する記録媒体に対して複数のノズルNから吐出されたインクが着弾した当該記録媒体の表面の読み取り結果を取得し、取得された読み取り結果からインクの着弾位置を複数の記録素子26の各々について波形パターンごとに特定して、搬送方向について記録媒体上における同一の想定位置に対応して吐出されるインクの実際の着弾位置のばらつきを小さくするように、記録素子26に各々対応する波形パターンの指定情報を定める。
このように、制御部50において実際にインクの着弾位置を計測しておくことで、予め記録素子26と波形パターンとの対応関係を特定することができる。上述のように、この関係は、記録動作中には大きく変わらないので、波形パターンの選択に係る負荷を低減し、容易な処理でインク着弾位置を調整して画質を向上させることができる。
また、インクジェット記録装置1は、記録媒体の表面を読み取る撮像部42を備える。自身の撮像部42を用いて対応関係を特定可能であるので、外部機器の接続及びデータの統合などの手間がかからない。またこれにより、記録動作中に多少の変化が生じた場合でも、再検査及び速度設定データ2211、63などの更新が容易である。
また、制御部50は、外部機器などでインクの吐出速度を測定しながら吐出選択IC28により複数のノズルNから複数の波形パターンP1〜P5のそれぞれによりインクを吐出させ、複数のノズルNから吐出されたインクの吐出速度の測定結果を取得し、取得された測定結果、並びにノズルNの開口と記録媒体との間の距離及び搬送部10による記録媒体の搬送速度に基づいて、搬送方向について記録媒体上における同一の想定位置に対応して吐出されるインクの実際の着弾位置のばらつきを小さくするように、記録素子26に各々対応する波形パターンを定める。
このように、インクの吐出速度(飛翔速度)を直接計測することでも、記録素子26に対応する波形パターンを定めることができる。このように予め対応関係を定めておくことで、容易に着弾タイミングを適切に調整することが可能となる。
また、本実施形態のインクジェットヘッド20は、ノズルNと、当該ノズルNからインクを吐出させる圧力変動を付与する電気機械変換素子223と、を有する記録素子26と、記録素子26に対し、圧力変動に係る動作を電気機械変換素子223により行わせる駆動信号を出力する吐出選択IC28と、を備える。吐出選択IC28は、1回のインク吐出に係る吐出周期内に各々異なるタイミングでインクを吐出させることが可能な複数の駆動波形パターン(波形パターンP1〜P5)を時間順に配列した共通信号COM2が入力され、吐出周期内にインクを吐出する記録素子26に対し、複数の波形パターンP1〜P5のうちいずれかをそれぞれ含む駆動信号を各々出力し、駆動信号にそれぞれ含まれる波形パターンは、記録素子26と相対移動する媒体上におけるインクの着弾位置が相対移動の方向について想定位置に近くなるように選択される。このように、単一の共通信号COM2から適宜なタイミングで着弾可能な波形パターンを選択してインク吐出タイミングを調整することで、着弾位置のばらつきが縮小されるので、インクジェットヘッド20の構成及び回路規模を拡大せず、スイッチング動作なども複雑化せずに容易に着弾位置をより均一化し、画質を向上させることができる。
また、本実施形態のインクジェット記録装置1の駆動制御方法は、1回のインク吐出に係る吐出周期内に各々異なるタイミングでインクを吐出させることが可能な複数の波形パターンを時間順に配列した信号を生成するステップ、吐出周期内にインクを吐出する記録素子26に対し、複数の波形パターンのうちいずれかをそれぞれ含む駆動信号を各々出力するステップ、を含み、駆動信号にそれぞれ含まれる波形パターンは、記録素子26に対して搬送移動される記録媒体上におけるインクの着弾位置が搬送方向について想定位置に近くなるように選択される。
上述の駆動制御方法により、従来よりも容易な構成及び制御で各記録素子の特性に応じたインク着弾位置のばらつきを調整することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、速度設定データが少なくともインクジェットヘッド20のどこかに保持されることとして説明したが、インクジェット記録装置1においてインクジェットヘッド20の外部にのみ保持されていてもよい。
また、上記実施の形態では、台形状の駆動波形パターンを例に挙げて説明したが、これに限られない。より複雑なパターンであってもよい。また、基準電圧Vrefに対して低下させる側だけではなく、上昇する側の波形が含まれていてもよい。
また、駆動波形信号がヘッド駆動制御部30の駆動波形信号生成回路32で生成されて吐出選択IC28に入力されることとしたが、インクジェットヘッド20内に駆動波形信号生成回路があってもよい。
また、上記実施の形態では、駆動波形パターンを5つ時間順に配列することとしたが、これに限られない。吐出周期の要求時間及び駆動波形パターンの区間長などに応じて適宜増減されてよい。
また、複数の駆動波形パターンの配列順は、電圧振幅の大きさ順に限らない。電圧振幅だけでなく、電圧の立ち上がり及び/又は立ち下がりの時間などが考慮されて順番に配列されてもよい。また、複数の駆動波形パターンの電圧振幅が互いに異なっていなくてもよい。
また、上記実施の形態において、記録媒体とインク吐出面の距離と搬送速度との組み合わせについて、複数とおり速度設定データを生成可能である旨説明したが、このように複数生成保持されている場合、記録媒体の材質、厚さ及び記録モード(高速モード、高精細モードなど)などの設定に応じて自動的に適切な速度設定データを使用するように切り替えられてよい。
また、上記第2実施形態では、CPU23が吐出選択IC28への画像データの入力前に当該画像データの変換処理を行うこととしたが、一度レジスターI/F281に入力された画像データがCPU23により読み出されて変換された後、レジスターI/F281に戻され又は上書き更新されてもよい。この場合、ビット値SI0〜SI2、SO0〜SO2などの入出力先は、他の吐出選択IC28と当該CPU23との間で切替可能であってもよい。
また、本実施形態では、画像データの転送途中のいずれかの位置でスイッチング素子SWka、SWkbを切り替えための情報を含むデータに切り替えられて、吐出選択IC28の出力切替部284に送られることとしたが、吐出有無を示す情報のみがそのまま出力切替部284に送られ、速度設定データ2841との組み合わせ、例えば、論理回路の出力などによって出力切替部284でスイッチング素子SWka、SWkbの切替タイミングを設定出力する構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、インクジェット記録装置1が撮像部42を有し、インクの吐出速度(飛翔速度)の検出装置を有しないものとして説明したが、いずれか一方又は両方を有していてもよいし、いずれも有しておらず、外部機器による計測結果を通信部70により取得することとしてもよい。
また、上記実施の形態では、固定されたラインヘッドに対して記録媒体が相対移動されるものとして説明したが、静止状態の記録媒体に対してインクジェットヘッド20(記録素子26)が走査されて相対移動しながらインクが吐出される場合でも同様の設定を行うことができる。
また、多階調の画素データに基づいてインク吐出回数を変更するインクジェット記録装置であっても、多階調を示す値と吐出タイミングを示す値との両方を含むビット数の画素データ(例えば、4バイトで3階調と5つのタイミングとの組み合わせなど)により同様の処理で画像記録動作がなされてもよい。
また、上記実施の形態のインクジェット記録装置1で記録される画像には、通常のカラー画像に限られない。画像の上下などにコーティング目的などで形成される部分が含まれてよく、この場合には、インクは無色であってもよい。あるいは、工業製品に係る回路(電気電子回路)及びフィルターなどの構造も記録画像に含まれ得る。この場合、媒体は、通常の紙などの記録媒体に限られず、多様な材質のものであってよい。
その他、上記実施の形態で示した構成、回路構造、処理制御内容及びその手順などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
1 インクジェット記録装置
10 搬送部
12 搬送駆動部
13 キャリッジ駆動部
20 インクジェットヘッド
22 ヘッド駆動部
221 記憶部
2211 速度設定データ
223 電気機械変換素子
23 CPU
26 記録素子
28 吐出選択IC
282 シフトレジスター
283 ラッチ回路
284 出力切替部
2841 速度設定データ
285 出力パターンレジスター
286 カウンター
287 変換部
30 ヘッド駆動制御部
31 ヘッド制御部
32 駆動波形信号生成回路
40 検出部
42 撮像部
43 エンコーダー
50 制御部
51 CPU
52 RAM
60 記憶部
61 プログラム
62 画像データ
63 速度設定データ
70 通信部
81 表示部
82 操作受付部
90 バス
COM1、COM2 共通信号
La 平均位置
N ノズル
P1〜P5 波形パターン
PAT1〜PAT5 駆動信号パターン
SW1a〜SWNa、SW1b〜SWNb スイッチング素子

Claims (13)

  1. ノズルと、当該ノズルからインクを吐出させる圧力変動を付与する駆動素子と、を有する記録素子と、
    所定の駆動波形信号を生成して出力する信号生成部と、
    前記駆動波形信号が入力されて、前記記録素子に対し、前記圧力変動に係る動作を前記駆動素子により行わせる駆動信号を出力する信号出力部と、
    を備え、
    前記信号生成部は、
    1回のインク吐出に係る吐出周期内に各々異なるタイミングでインクを吐出させることが可能な複数の駆動波形パターンを時間順に配列した前記駆動波形信号を生成し、
    前記信号出力部は、
    前記吐出周期内にインクを吐出する前記記録素子に対し、前記複数の駆動波形パターンのうちいずれかをそれぞれ含む前記駆動信号を各々出力し、
    前記駆動信号にそれぞれ含まれる前記駆動波形パターンは、前記記録素子と相対移動する媒体上におけるインクの着弾位置が前記相対移動の方向について想定位置に近くなるように選択される
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記複数の駆動波形パターンは、互いに異なる電圧振幅であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記複数の駆動波形パターンは、電圧振幅の小さいものほど先になるように配列されていることを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記信号出力部は、所定の基準駆動波形パターンに従って吐出されるインクの基準吐出速度が小さいノズルに係る前記記録素子であるほど、前記時間順で早いタイミングに位置する前記駆動波形パターンを含む前記駆動信号を出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録素子と、前記駆動信号に含ませる前記駆動波形パターンの指定情報とを対応付けて記憶する記憶部を備え、
    前記記録素子、前記信号出力部及び前記記憶部は、インクジェットヘッド内に位置している
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 制御部を備え、
    前記制御部は、記録する対象の画像データにおける各画素のデータに対して、前記駆動信号に含ませる前記駆動波形パターンの指定情報を含ませる処理を行い、
    前記信号出力部は、処理された前記画像データを取得し、当該画像データに基づいて前記記録素子に各々出力する前記駆動信号を定めることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記信号出力部は、前記記憶部に記憶された内容に基づいて、入力された画像データに対し、画素ごとに前記駆動信号に含ませる前記駆動波形パターンを各々指定する情報を含むように変換する処理を行い、当該画像データに基づいて前記記録素子に各々出力する前記駆動信号を定めることを特徴とする請求項5記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記ノズルから出力されるインクが着弾する媒体を前記記録素子に対して相対移動させる移動動作部を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記信号出力部により複数の前記記録素子のノズルから前記複数の駆動波形パターンのそれぞれによりインクを吐出させ、
    前記移動動作部により所定速度で前記記録素子と相対移動する媒体に対して前記複数のノズルから吐出されたインクが着弾した当該媒体の表面の読み取り結果を取得し、
    前記取得された読み取り結果からインクの着弾位置を前記複数の記録素子の各々について前記駆動波形パターンごとに特定して、前記相対移動の方向について前記媒体上における同一の前記想定位置に対応して吐出されるインクの前記着弾位置のばらつきを小さくするように、前記記録素子に各々対応する前記駆動波形パターンの指定情報を定める
    ことを特徴とする請求項8記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記媒体の表面を読み取る読取部を備えることを特徴とする請求項9記載のインクジェット記録装置。
  11. 制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記記録素子により前記複数のノズルから前記複数の駆動波形パターンのそれぞれによりインクを吐出させ、
    前記複数のノズルから吐出されたインクの吐出速度の測定結果を取得し、
    前記取得された測定結果、並びに前記ノズルの開口と媒体との間の距離及び前記移動動作部による相対移動速度に基づいて、前記相対移動の方向について前記媒体上における同一の前記想定位置に対応して吐出されるインクの前記着弾位置のばらつきを小さくするように、前記記録素子に各々対応する前記駆動波形パターンを定める
    ことを特徴とする請求項8記載のインクジェット記録装置。
  12. ノズルと、当該ノズルからインクを吐出させる圧力変動を付与する駆動素子と、を有する記録素子と、
    前記記録素子に対し、前記圧力変動に係る動作を前記駆動素子により行わせる駆動信号を出力する信号出力部と、
    を備え、
    前記信号出力部は、
    1回のインク吐出に係る吐出周期内に各々異なるタイミングでインクを吐出させることが可能な複数の駆動波形パターンを時間順に配列した信号が入力され、
    前記吐出周期内にインクを吐出する前記記録素子に対し、前記複数の駆動波形パターンのうちいずれかをそれぞれ含む前記駆動信号を各々出力し、
    前記駆動信号にそれぞれ含まれる前記駆動波形パターンは、前記記録素子と相対移動する媒体上におけるインクの着弾位置が前記相対移動の方向について想定位置に近くなるように選択される
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  13. ノズルと、入力される駆動信号に応じて前記ノズルからインクを吐出させる圧力変動を付与する駆動素子と、を有する記録素子を備えるインクジェット記録装置の駆動制御方法であって、
    1回のインク吐出に係る吐出周期内に各々異なるタイミングでインクを吐出させることが可能な複数の駆動波形パターンを時間順に配列した信号を生成するステップ、
    前記吐出周期内にインクを吐出する前記記録素子に対し、前記複数の駆動波形パターンのうちいずれかをそれぞれ含む前記駆動信号を各々出力するステップ、
    を含み、
    前記駆動信号にそれぞれ含まれる前記駆動波形パターンは、前記記録素子と相対移動する媒体上におけるインクの着弾位置が前記相対移動の方向について想定位置に近くなるように選択される
    ことを特徴とする駆動制御方法。
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