JP2020534380A - シリコーンオイルに基づくゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

ゴム組成物は、低歪み剛性及びヒステリシスの間の性能のバランスを改善でき、Rは水素原子又は炭化水素基である、少なくとも1つのSiOR官能基を有する20〜100phrの第1のジエンエラストマーと、任意で第1のジエンエラストマーとは異なる0〜80phrの第2のジエンエラストマーとを含むエラストマーマトリックスと、少なくとも60phrの強化無機充填剤を含む強化充填剤と、4phr超のメルカプト変性シリコーンオイルを含む可塑剤とに少なくとも基づく。

Description

本発明の分野は、タイヤ用ゴム組成物、より正確にはタイヤトレッド用ゴム組成物の分野である。
引用リスト
タイヤのいくつかの部品において、小さい歪みの間に高い剛性を示すゴム組成物を使用することが知られている(特許文献1を参照)。小さい歪みに対する耐性は道路挙動に対応し、このことはタイヤの重要な特徴である。
この剛性は、強化充填剤の含有量を増やすこと、又はタイヤの部品の構成ゴム組成物に特定の強化樹脂を組み込むことによって得られることができる。
国際公開第2013/087878号パンフレット
しかしながら、公知の方法で、充填剤の含有量を増加させることによるゴム組成物の剛性の増加は、ヒステリシス特性、従ってタイヤの転がり抵抗特性にとって不利になる場合がある。これより、経済的及び環境的目的において、燃料の消費を低減するためにタイヤの転がり抵抗を低下させることは継続的な目標である。
本発明者は、これらの研究中に、道路挙動とタイヤの転がり抵抗との間の性能の予想外に改善されたバランスを可能にする特定のゴム組成物を発見した。
本記載では、特に明記しない限り、示されている全てのパーセント(%)は質量パーセント(質量%)である。
「エラストマーマトリックス」という表現は、所与の組成物において、前記ゴム組成物に存在する全てのエラストマーを意味すると理解される。
略語「phr」は、考慮されるゴム組成物中のエラストマーマトリックス100質量部当たりの質量部を意味する。
本記載において、特に明記しない限り、TgDSC(ガラス転移温度)はそれぞれ、規格ASTM D3418−08に従ってDSC(示差走査熱量測定)により公知の方法で測定される。
「aとbとの間」という表現で示される値の任意の間隔は、「a」より大きく「b」より小さい値の範囲(即ち、限定aとbを除く)を表すが、「aからbまで」という表現で示される値の任意の間隔は、「a」から「b」までの値の範囲を意味する(即ち、厳密な限定a及びbを含む)。
「に基づく」という表現は、本出願において、使用される様々な成分の混合物及び/又は反応の生成物を含む組成物を意味すると理解されるべきであり、少なくとも部分的には、組成物の様々な製造段階の間で、特に加硫(硬化)の間で、成分の一部がともに反応することができる、又は反応するように意図される。
課題の解決策
本発明の第1の態様は、Rは水素原子又は炭化水素基である、少なくとも1つのSiOR官能基を有する10〜100phrの第1のジエンエラストマーと、任意で第1のジエンエラストマーとは異なる0〜90phrの第2のジエンエラストマー(これは、第2のジエンエラストマーを含まない、又は多くとも90phrの第2のジエンエラストマーを含むことを意味する)とを含むエラストマーマトリックスと、少なくとも60phrの強化無機充填剤を含む強化充填剤と、4phr超のメルカプト変性シリコーンオイルを含む可塑剤と、に少なくとも基づくゴム組成物である。
本発明の有利な効果
特定のゴム組成により、低歪み剛性及びヒステリシスに代表されるように、道路挙動とタイヤの転がり抵抗との間の性能のバランスを改善することができる。
特に明記しない限り、好ましい範囲及び/又は事項のそれぞれを含む、以下の態様、実施形態、及び変形はそれぞれ、本発明の他の態様、他の実施形態、及び他の変形のいずれか1つに適用することができる。
「ジエン」タイプのエラストマー(又は大まかに「ゴム」、この2つの用語は同義語と見なされる)は、ジエンモノマー(共役又は非共役の2つの炭素−炭素二重結合を有するモノマー)から少なくとも部分的に誘導される(1つ以上を意味する)エラストマー(即ち、ホモポリマー又はコポリマー)として公知の方法で理解される。
これらのジエンエラストマーは、2つの範疇:「本質的に不飽和」又は「本質的に飽和」に分類されることができる。一般的に、「本質的に不飽和」という表現は、15%(モル%)を超えるジエン由来の単位(共役ジエン)の含有量を有する共役ジエンモノマーから少なくとも部分的に生じるジエンエラストマーを意味すると理解され、従って、ブチルゴム又はEPDMタイプのジエン/α−オレフィンコポリマーなどのジエンエラストマーは、前述の定義に該当せず、特に「本質的に飽和の」ジエンエラストマー(ジエン由来の単位の含有量が低い又は非常に低い、常に15%未満)として特に記載されることができる。「本質的に不飽和の」ジエンエラストマーの範疇において、「高度に不飽和の」ジエンエラストマーという表現は、特に50%を超えるジエン由来の単位(共役ジエン)の含有量を有するジエンエラストマーを意味すると理解される。
これはあらゆるタイプのジエンエラストマーに適用されるが、タイヤの当業者は、本発明が好ましくは本質的に不飽和のジエンエラストマーと共に使用されることが好ましいことを理解するであろう。
これらの定義を考えると、本発明による組成物に使用できるジエンエラストマーという表現は、特に:
(a)−共役ジエンモノマーの重合により得られた、好ましくは4〜12の炭素原子を有する任意のホモポリマー、
(b)−1つ以上の共役ジエンを互いに、又は好ましくは8〜20の炭素原子を有する1つ以上のビニル芳香族化合物と共重合することにより得られる任意のコポリマー
を意味すると理解される。
以下は共役ジエンとして特に適している:1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジ(C〜Cアルキル)−1,3−ブタジエン、例えば、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジエチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−3−エチル−1,3−ブタジエン又は2−メチル−3−イソプロピル−1,3−ブタジエン、アリール−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン又は2,4−ヘキサジエンなど。例えば、以下はビニル芳香族化合物として適している:スチレン、オルト−、メタ−又はパラ−メチルスチレン、「ビニルトルエン」市販混合物、パラ−(tert−ブチル)スチレン、メトキシスチレン、クロロスチレン、ビニルメシチレン、ジビニルベンゼン又はビニルナフタレン。
第1のジエンエラストマーは、ポリブタジエン(BR)、合成ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択されることができ、このようなコポリマーは、より好ましくは、ブタジエン−スチレンコポリマー(SBR)及びこれらの混合物からなる群から選択される。
第1のジエンエラストマーは、使用される重合条件、特に変性剤及び/又はランダム化剤の有無、並びに使用される変性剤及び/又はランダム化剤の量に依存する任意の微細構造を有し得る。このエラストマーは、例えば、ブロック、統計的、連続的、又は微小連続的(microsequential)エラストマーであり得、分散液又は溶液において調製されることができる。
第1のジエンエラストマーは、少なくとも1つのSiOR官能基を有し、Rは、水素原子又は炭化水素基である。
「炭化水素基」という表現は、炭素原子と水素原子から本質的になる一価の基を意味する。このような基は、少なくとも1つのヘテロ原子を含み得、炭素原子と水素原子によって形成される集合体は、炭化水素基、例えば、アルキル又はアルコキシアルキルの主要数部分を表すことが知られており、好ましくは、炭素原子及び水素原子により形成される集合体は、炭化水素基の全体、例えばアルキルを表す。このようなSiOR(Rはアルキル又はアルコキシアルキルである)は「アルコキシシラン」官能基と呼ばれる。一方、SiOH(Rは水素原子)は「シラノール」官能基と呼ばれる。
一般的に、エラストマー、特にジエンエラストマーが有する官能基は、エラストマー鎖の末端に位置しても、エラストマー鎖の末端に位置しなくてもよく、即ち鎖の末端から離れていてもよい。第1の場合は、例えば、官能基を有する重合開始剤を使用して又は官能化剤を使用してジエンエラストマーが調製される場合に発生する。第2の場合は、例えば、ジエンエラストマーが、官能基を有するカップリング剤又は星型分岐剤の使用により変性される場合に発生する。
本発明の第2の態様は、第1のジエンエラストマーが、スチレン−ブタジエンコポリマー(SBR)、好ましくは溶液中で調製されたブタジエンとスチレンのコポリマーである溶液スチレン−ブタジエンコポリマーである、第1の態様によるゴム組成物である。
本発明の第3の態様は、SiOR官能基が第1のジエンエラストマー鎖末端に位置する、第1又は第2の態様によるゴム組成物である。
第3の態様の好ましい実施形態によれば、鎖の末端に位置するSiOR官能基を有する第1のジエンエラストマーは、欧州特許第0778311B1号明細書に記載された手順に従って、例えば、ヘキサメチルシクロトリシロキサンとのリビングエラストマー鎖の末端でのカルバニオンの反応、その後に続くプロトン供与体との反応により調製されることができる。
本発明の第4の態様は、SiOR官能基が第1のジエンエラストマー鎖末端に位置しない、第1又は第2の態様によるゴム組成物である。
第4の態様の第1の変形によれば、第1のジエンエラストマーが有するSiOR官能基はペンダント基であり得、これはSiOR官能基のケイ素原子が、第1のジエンエラストマーのエラストマー鎖の炭素−炭素結合の間に挿入されないことがあり得ることを言うに等しい。ペンダントSiOR官能基を有するジエンエラストマーは、例えば、アルコキシシラン基を有するシランによるエラストマー鎖のヒドロシリル化、これに続くアルコキシシラン官能基の加水分解によりSiOR官能基を得ることにより調製されることができる。
第4の態様の第2の変形によれば、第1のジエンエラストマーが有するSiOR官能基はペンダント基でない場合があるが、エラストマー鎖内に位置することができ、即ち、エラストマー鎖内にあることができ、これは、SiOR官能基のケイ素原子が、第1のジエンエラストマーのエラストマー鎖の炭素−炭素結合の間に挿入されることができることを言うに等しい。このようなジエンエラストマーは、欧州特許第2285852B1号明細書に記載されている手順に従って調製されることができる。この第2の変形は優先的であり、第4の態様に適用される。
本発明の第5の態様は、第1〜第4の態様のいずれか一つに記載のゴム組成物であり、第1のジエンエラストマーは少なくとも1つのアミン官能基、好ましくは少なくとも1つの3級アミン官能基を更に有する。
第5の態様の好ましい実施形態によれば、第1のジエンエラストマーが有するアミン官能基は、3級アミン官能基であり得る。3級アミン官能基として、C〜C10アルキル基、好ましくはC〜Cアルキル、より好ましくはメチル又はエチル基で置換されたアミンが挙げられる。
この実施形態又は第5の態様の好ましい実施形態によれば、第1のジエンエラストマーが有するアミン官能基はペンダント基であり得る。アミン官能基のペンダントの位置は、公知の方法で、アミン官能基の窒素原子が第1のジエンエラストマーのエラストマー鎖の炭素−炭素結合の間に挿入されない場合があることを意味する。
本発明の第6の態様は、第5の態様によるゴム組成物であり、SiOR官能基はアミン官能基を有する。
このようなジエンエラストマーは、欧州特許第2285852B1号明細書に記載された操作手順に従ってアミン官能基を有するアルコキシシラン基をエラストマー鎖に導入するカップリング剤によるジエンエラストマーの変性から生じることができる。以下が例えばカップリング剤として適している:N,N−ジアルキルアミノプロピルトリアルコキシシラン、C〜C10、好ましくはC〜C、ジアルキル基、化合物3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、3−(N,N−ジエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、3−(N,N−ジエチルアミノプロピル)トリエトキシシランが、本発明の実施形態に関係なく最も特に好ましい。
本発明の第7の態様は、SiOR官能基のRが水素原子である、第1〜第6の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物である。
本発明の第8の態様は、SiOR官能基のRが炭化水素基である、第1〜第6の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物である。
第8の態様の好ましい実施形態によれば、炭化水素基は、アルキル基、好ましくは1〜12の炭素原子を有するアルキル基、より好ましくは1〜12の炭素原子、更により好ましくは1〜6の炭素原子、特に1〜4の炭素原子、より特にメチル又はエチル基を有する分岐、直鎖又は環状アルキル基であり得る。
本発明の第9の態様は、第1のジエンエラストマーが、−40℃未満(特に−100℃〜−40℃)、有利には−45℃未満(特に−90℃〜−45℃)のガラス転移温度(TgDSC)を有する第1〜第8の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物である。
本発明の好ましい実施形態によれば、エラストマーマトリックスは、20〜100phr、好ましくは30〜100phr、より好ましくは40〜100phr、更により好ましくは50〜100phr、特に60〜100phr、より特に70〜100phr、更に特に70〜90phrの第1のジエンエラストマーと、0〜80phr、好ましくは0〜70phr、より好ましくは0〜60phr、更により好ましくは0〜50phr、特に0〜40phr、更に特に0〜30phr、更により特に10〜30phrの第2のジエンエラストマーとを含み得る。
本発明の好ましい実施形態によれば、エラストマーマトリックスは、10〜90phr、好ましくは10〜80phr、より好ましくは10〜70phr、更により好ましくは10〜60phr、特に10〜50phr、より特に10〜40phr、更に特に10〜30phrの第1のジエンエラストマーと、10〜90phr、好ましくは20〜90phr、より好ましくは30〜90phr、更により好ましくは40〜90phr、特に50〜90phr、更に特に60〜90phr、更により特に70〜90phrの第2のジエンエラストマーとを含み得る。
本発明の第10の態様は、第2のジエンエラストマーが、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される、第1〜第9の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物である。
本発明の第11の態様は、第2のジエンエラストマーがポリブタジエンである、第10の態様によるゴム組成物である。
本発明によるゴム組成物は、強化充填剤に基づく。
強化充填剤は、強化無機充填剤(例えば、シリカ)、カーボンブラック又はこれらの混合物を含み得る。
本発明によるゴム組成物における強化充填剤は、少なくとも60phr、好ましくは少なくとも70phr、より好ましくは少なくとも80phr、更により好ましくは少なくとも90phr、特に少なくとも100phrの強化無機充填剤を含む。
本発明の第12の態様は、強化充填剤が、60〜200phr、好ましくは70〜180phr、より好ましくは80〜160phr、更により好ましくは少なくとも90〜140phr、特に100〜120phrの強化無機充填剤を含む、第1〜第11の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物である。
「強化無機充填剤」という表現は、本明細書において、「白色充填剤」、「透明充填剤」、又は更には「非黒色充填剤」とも呼ばれる、その色とその由来(天然又は合成)に関係なく、任意の無機又は鉱物充填剤を意味すると理解されるべきであり、カーボンブラックとは対照的に、それ自体単独で、中間カップリング剤以外の手段なしで、タイヤの製造を目的としたゴム組成物を強化でき、言い換えれば、強化の役割で、従来のタイヤ−グレードのカーボンブラックを置き換えることができ、このような充填剤は、一般的に、公知の方法で、その表面に水酸(−OH)基が存在することを特徴とする。
この充填剤の存在下での物理的状態は、それが粉末、マイクロビーズ、顆粒、ビーズの形態、又は他の適切な高密度化された形態のいずれであろうと重要ではない。当然ながら、様々な強化無機充填剤の混合物、好ましくは高度に分散性のケイ質及び/又はアルミナ質充填剤の混合物の強化無機充填剤を以下に説明する。
ケイ質タイプ、好ましくはシリカ(SiO)、及び/又はアルミナ質タイプ、好ましくはアルミナ(Al)の鉱物充填剤が、特に強化無機充填剤として適している。
本発明の第13の態様は、強化無機充填剤が、主としてシリカを含む、即ち強化無機充填剤が、強化無機充填剤の100質量%当たり50質量%を超えるシリカを含む、第1〜第12の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物である。好ましくは、強化無機充填剤は、強化無機充填剤の100質量%当たり100質量%のシリカを含み得る。第2のゴム組成物は、シリカのタイプ又はいくつかのシリカのブレンドに基づくことができる。使用されるシリカは、当業者に知られている任意の強化シリカ、特に、両方とも450m/g未満、好ましくは20〜400m/gであるBET表面積及びCTAB比表面積を有する任意の沈降シリカ又は熱分解シリカであり得る。このようなシリカは覆われていてもいなくてもよい。Elkem Silicon MaterialsのSidistar R300が低い比表面積のシリカとして挙げられる。高分散性沈降シリカ(「HDS」)としては、例えば、Evonikの「Ultrasil 7000」及び「Ultrasil 7005」、Rhodiaの「Zeosil 1165 MP」、「Zeosil 1135 MP」及び「Zeosil 1115 MP」、PPGの「Hi−Sil EZ150G」、Huberの「Zeopol 8715」、「Zeopol 8745」及び「Zeopol 8755」、又は国際公開第03/016387号パンフレットに記載されている高い比表面積を有するシリカが挙げられる。発熱性シリカとしては、例えば、Cabotの「CAB−O−SIL S−17D」、Wackerの「HDK T40」、Evonikの「Aeroperl 300/30」、「Aerosil 380」、「Aerosil 150」、又は「Aerosil 90」が挙げられる。このようなシリカは覆われることができ、例えば、Cabotのヘキサメチルジアシラゼンで覆われた「CAB−O−SIL TS−530」、又はジメチルジクロロシランで覆われた「CAB−O−SIL TS−622」などである。
特にシリカである場合、使用される強化無機充填剤は、有利には50〜350m/g、より有利には100〜300m/g、更により好ましくは150〜250m/gのBET表面積及びCTAB比表面積を有する。
BET表面積は、公知の方法に従って、即ち、“The Journal of the American Chemical Society”,Vol.60,page 309,February 1938記載の、より具体的には、1996年12月のフランス規格NF ISO 9277(マルチポイント体積法(5ポイント)、ガス:窒素、脱気:160℃で1時間、相対圧力範囲p/po:0.05〜0.17)に従うブルナウアー−エメット−テラー法を用いてガス吸着によって測定される。CTAB比表面積は、1987年11月のフランス規格NF T 45−007(方法B)に従って決定される。
当業者は、別の性質、特にカーボンブラックなどの有機性質の強化充填剤は、この強化充填剤がシリカなどの無機層で覆われている、又はその表面に官能基部位、特に水酸基を含み、充填剤とエラストマーとの接続を形成するためにカップリング剤の使用が必要である場合に、本セクションで説明される強化無機充填剤と同等の充填剤として使用できることを理解するであろう。例として、国際公開第96/37547号パンフレット及び国際公開第99/28380号パンフレットに記載されているようなタイヤ用のカーボンブラックを挙げることができる。
本発明の第14の態様は、強化充填剤が、40phr未満(例えば、0.5〜40phr)、好ましくは30phr未満(例えば、1.0〜30phr)、より好ましくは20phr未満(例えば、1.5〜20phr)、更により好ましくは10phr未満(例えば、2〜10phr)のカーボンブラックを含む、第1〜第13の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物である。
示された範囲内で、強化無機充填剤によってもたらされる典型的な性能、即ち低いヒステリシス(低下した転がり抵抗)に更に悪影響を与えることなく、カーボンブラックの着色特性(黒色顔料)及び抗UV特性の利点が存在する。
強化無機充填剤を、エラストマーマトリックス、例えば、ジエンエラストマーに結合するために、強化無機充填剤(その粒子の表面)と、エラストマーマトリックス、例えば、ジエンエラストマーとの間の化学的及び/又は物理的性質の、十分な連結をもたらすことを目的とするカップリング剤(又は結合剤)を公知の方法で使用することができる。このカップリング剤は少なくとも二官能性である。特に、少なくとも二官能性のオルガノシラン又はポリオルガノシロキサンを使用することができる。
例えば、国際公開第03/002648号パンフレット、国際公開第03/002649号パンフレット及び国際公開第2004/033548号パンフレットに記載されているように、その特定の構造に応じて「対称」又は「非対称」と呼ばれるシランポリスルフィドを特に使用することができる。
特に適切なシランポリスルフィドは、以下の一般式(I)に対応し:
(I)Z−A−Sx−A−Z、
式中、
−xは、2〜8(好ましくは2〜5)の整数であり、
−Aは、二価の炭化水素基であり(好ましくは、C〜C18アルキレン基又はC〜C12アリーレン基、より特にC〜C10、特にC〜C、アルキレン、特にプロピレン)、
−Zは、以下の式の1つに対応し:
Figure 2020534380
式中、
−非置換の又は置換された、互いに同一又は異なるR基は、C〜C18アルキル、C〜C18シクロアルキル又はC〜C18アリール基(好ましくは、C〜Cアルキル、シクロヘキシル又はフェニル基、特にC〜Cアルキル基、より特にメチル及び/又はエチル)を表し、
−非置換の又は置換された、互いに同一又は異なるR基は、C〜C18アルコキシル又はC〜C18シクロアルコキシル基(好ましくはC〜Cアルコキシル及びC〜Cシクロアルコキシルから選択される基、より好ましくはC〜Cアルコキシル、特にメトキシル及びエトキシルから選択される基)を表し、上記の定義を限定することなく特に適切である。
上記式(I)に対応するアルコキシシランポリスルフィドの混合物、特に通常の市販の混合物の場合、「x」指数の平均値は少数であり、好ましくは2〜5、より好ましくは約4である。しかしながら、本発明は又、例えば、アルコキシシランジスルフィド(x=2)を用いて有利に実施されることができる。
更に特に、シランポリスルフィドの例として、例えば、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)又はビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドなどの、ビス((C〜C)アルコキシル(C〜C)アルキルシリル(C〜C)アルキル)多硫化物(特に二硫化物、三硫化物又は四硫化物)が挙げられる。これらの化合物の中で、特に、式[(CO)Si(CHの、TESPTと略されるビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、又は式[(CHSO)Si(CHS]の、TESPDと略されるビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドが使用される。又、好ましい例としては、国際公開第02/083782号パンフレット(又は米国特許第7217751号明細書)に記載のように、ビス(モノ(C〜C)アルコキシルジ(C〜C)アルキルシリルプロピル)ポリスルフィド(特にジスルフィド、トリスルフィド又はテトラスルフィド)、より特にビス(モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィドが挙げられる。
特に、アルコキシシランポリスルフィド以外のカップリング剤として、国際公開第02/30939号パンフレット(又は米国特許第6774255号明細書)及び国際公開第02/31041号パンフレット(又は米国特許出願公開第2004/051210号明細書)に記載されているような、二官能性POS(ポリオルガノシロキサン)又はヒドロキシシランポリスルフィド(上記式(I)のR=OH)、或いは、例えば、国際公開第2006/125532号パンフレット、国際公開第2006/125533号パンフレット及び国際公開第2006/125534号パンフレットに記載されているような、アゾジカルボニル官能基を有するシラン又はPOSが挙げられる。
他の硫化シランの例として、例えば、米国特許第6849754号明細書、国際公開第99/09036号パンフレット、国際公開第2006/023815号パンフレット、国際公開第2007/098080号パンフレット、国際公開第2008/055986号パンフレット及び国際公開第2010/072685号パンフレットに記載されるような、少なくとも1つのチオール(−SH)官能基(メルカプトシランと呼ばれる)及び/又は少なくとも1つのブロックされたチオール官能基を有するシランが挙げられる。
当然ながら、前述の国際公開第2006/125534号パンフレットに特に記載されるような、前述のカップリング剤の混合物を使用することもできる。
本発明の好ましい一実施形態によれば、カップリング剤の含有量は、強化無機充填剤、特にシリカの100質量%当たり0.5〜15質量%であり得る。
本発明の好ましい一実施形態によれば、カップリング剤の含有量は、30phr未満(例えば、0.1〜30phr)、好ましくは25phr未満(例えば、0.5〜25phr)、より好ましくは20phr未満(例えば、1〜20phr)、更により好ましくは15phr未満(例えば、1.5〜15phr)であり得る。
本発明によるゴム組成物は、可塑剤に基づく。
可塑剤は、液体可塑剤、炭化水素樹脂、又はこれらの混合物を含み得る。
本発明の好ましい一実施形態によれば、総可塑剤の含有量は、20〜100phr、好ましくは25〜90phr、より好ましくは30〜80phrである。
本発明によるゴム組成物中の可塑剤は、液体可塑剤の1つであるメルカプト変性シリコーンオイルを4phrより多く含む。示されている最小値以下では、目標とする技術的効果は不十分である。好ましくは、メルカプト変性シリコーンオイルの含有量は、少なくとも6phr、より好ましくは少なくとも8phr、更により好ましくは少なくとも10phrである。メルカプト変性シリコーンオイルは、定義により20℃(大気圧下)で液体である。
メルカプト変性シリコーンオイルとは、1分子当たり少なくとも1つのメルカプト(チオール:−SH)官能基を有するシリコーン又は重合シロキサンを意味する。
本発明の好ましい実施形態によれば、メルカプト変性シリコーンオイルの質量平均分子量(Mw)は、500g/モル超(例えば、500〜50000g/モル)、好ましくは1000g/モル超(例えば、1000〜40000g/モル)、より好ましくは3000g/モル超(例えば、3000〜30000g/モル)、更により好ましくは少なくとも5000g/モル(例えば、5000〜20000g/モル)であり得る。メルカプト変性シリコーンオイルの質量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(周囲温度(例えば、20℃)、ポリスチレン標準、μスチラゲム(styragem)カラム、溶離液THF(テトラヒドロフラン)、流量1mm/分、THF中に0.5質量%のシリコーンを含む溶液200μl(マイクロリットル)を注入し、「示差屈折計」及び「紫外及び可視吸収分光光度計」により検出を実施する)によって決定されることができる。
本発明の第15の態様は、メルカプト変性シリコーンオイルが1分子当たり少なくとも2つのメルカプト官能基を有する、第1〜第14の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物である。
本発明の好ましい実施形態によれば、メルカプト変性シリコーンオイルの官能タイプは、側鎖、末端鎖、及びα、ω二官能タイプである二重末端からなる群から選択される。
本発明の第16の態様は、メルカプト変性シリコーンオイルの官能タイプがα、ω二官能タイプである、第1〜第15の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物である。
メトカプト変性シリコーンオイルは、周知で市販されており、例えば、Shin−Etsu Chemical Co.,Ltd.が提供するKF−2001、KF−2004、及びX−22−167Bとして知られている。
本発明の第17の態様は、可塑剤が4〜40phrのメルカプト変性シリコーンオイルを含む、第1〜第16の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物である。推奨される最大値では、メルカプト変性シリコーンオイルの費用と加工性を悪化させるリスクの問題が存在する。好ましくは、メルカプト変性シリコーンオイルの含有量は、6〜30phr、より好ましくは8〜20phr、更により好ましくは10〜15phrである。
本発明の第18の態様は、可塑剤が、メルカプト変性シリコーンオイル以外の少なくとも1つの液体可塑剤、少なくとも1つの炭化水素樹脂及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物を更に含む、第1〜第17の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物である。
液体可塑剤の役割は、エラストマーと強化充填剤を希釈することによりマトリックスを軟化させることである。液体可塑剤は、定義により20℃で液体であり、その役割は、エラストマーと強化充填剤を希釈することによりマトリックスを軟化させることであり、そのTgDSCは、定義により−20℃未満、好ましくは−30℃未満、−40℃未満である。
芳香性であろうと又は非芳香性であろうと、任意の伸展油、エラストマーマトリックスに関するその可塑化特性で知られている任意の液体可塑剤(例えば、ジエンエラストマー)を液体可塑剤として使用できる。大気圧下の周囲温度(20℃)では、これらの可塑剤又はこれらのオイルは、多少粘性があるが、大気圧下にて周囲温度(20℃)で本質的に固体である炭化水素樹脂の可塑化とは対照的に、液体である(即ち、注意として最終的に容器の形状をとる能力を有する物質である)。
本発明の第19の態様は、メルカプト変性シリコーンオイル以外の液体可塑剤が、液体ジエンポリマー、ポリオレフィンオイル、ナフテンオイル、パラフィンオイル、留出芳香族抽出物(DAE)オイル、中抽出溶媒和物(MES)オイル、処理済み留出芳香族抽出物(TDAE)オイル、残留芳香族抽出物(RAE)オイル、処理済み残留芳香族抽出物(TRAE)オイル、安全残留芳香族抽出物(SRAE)オイル、鉱物油、植物油、エーテル可塑剤、エステル可塑剤、リン酸可塑剤、スルホン酸可塑剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、MESオイル、TDAEオイル、ナフテンオイル、植物油及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくはMESオイル、植物油及びこれらの混合物からなる群から選択され、更により好ましくは植物油及びこれらの混合物からなる群から選択される、第18の態様によるゴム組成物である。植物油は、亜麻仁油、ベニバナ油、大豆油、トウモロコシ油、綿実油、カブ種子油、ひまし油、桐油、松油、ひまわり油、ヤシ油、オリーブ油、ココナッツ油、落花生油及びグレープシード油、並びにこれらの混合物、特にヒマワリ油、より特に、60質量%超、更により特に70質量%超、有利には80質量%超、より有利には90質量%超、更に有利には100質量%のオレイン酸を含むヒマワリ油からなる群から選択される油からなり得る。
炭化水素樹脂は、本質的に炭素及び水素に基づいており、従ってゴム組成物、例えばジエンエラストマー組成物に本質的に混和性である、当業者に周知のポリマーである。又、炭化水素樹脂は、脂肪族若しくは芳香族、又は更に脂肪族/芳香族タイプ、即ち脂肪族及び/又は芳香族モノマーに基づくものであり得る。炭化水素樹脂は、天然のもの又は合成のものであることができ、石油系であってもなくてもよい(そうである場合、石油樹脂の名称でも知られている)。炭化水素樹脂は、好ましくは専ら炭化水素であり、即ち、これらは炭素及び水素原子のみを含む。
好ましくは、「可塑化」している炭化水素樹脂は、以下の特性の少なくとも1つ、より好ましくは全てを示す:
−20℃超(例えば20℃〜100℃)、好ましくは30℃超(例えば30℃〜100℃)、より好ましくは40℃超(例えば40℃〜100℃)のTgDSC
−400〜2000g/モル(より好ましくは500〜1500g/モル)の数平均分子量(Mn)、
−3未満、より好ましくは2未満の多分散性指数(PI)(注意:PI=Mw/Mn、Mwは質量平均分子量)。
炭化水素樹脂のマクロ構造(Mw、Mn、PI)は、立体排除クロマトグラフィー(SEC)によって決定される:溶媒テトラヒドロフラン、温度35℃、濃度1g/l、流量1ml/分、注入前に0.45μmの多孔度のフィルターでろ過された溶液、ポリスチレン標準を用いたムーアの補正、直列の3つの「Waters」カラムのセット(「Styragel」HR4E、HR1、及びHR0.5)、示差屈折計(「Waters 2410」)及びその関連するオペレーティングソフトウェア(「Waters Empower」)による検出。
本発明の第20の態様は、炭化水素樹脂が、シクロペンタジエン(CPDと略される)ホモポリマー又はコポリマー樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPDと略される)ホモポリマー又はコポリマー樹脂、テルペンホモポリマー又はコポリマー樹脂、C留分ホモポリマー又はコポリマー樹脂、C留分ホモポリマー又はコポリマー樹脂、α−メチルスチレンホモポリマー又はコポリマー樹脂及びこれらの混合物からなる群から選択される、第18の態様によるゴム組成物である。上記コポリマー樹脂のうち、(D)CPD/ビニル芳香族コポリマー樹脂、(D)CPD/テルペンコポリマー樹脂、(D)CPD/C留分コポリマー樹脂、(D)CPD/C留分コポリマー樹脂、テルペン/ビニル芳香族コポリマー樹脂、テルペン/フェノールコポリマー樹脂、C留分/ビニル芳香族コポリマー樹脂、C留分/ビニル芳香族コポリマー樹脂、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものを使用することがより好ましい。
「テルペン」という用語は、本明細書において、公知の方法で、α−ピネン、β−ピネン、及びリモネンのモノマーを組み合わせており、リモネンモノマーを使用することが好ましく、この化合物は、公知の方法で、3つの可能な異性体:L−リモネン(左旋性エナンチオマー)、D−リモネン(右旋性エナンチオマー)、又は右旋性及び左旋性エナンチオマーのラセミ体であるジペンテンの形態で存在する。スチレン、α−メチルスチレン、オルト−、メタ−、若しくはパラ−メチルスチレン、ビニルトルエン、パラ−(tert−ブチル)スチレン、メトキシスチレン、クロロスチレン、ヒドロキシスチレン、ビニルメシチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、又はC留分から(又はより一般的にはC〜C10留分から)得られる任意のビニル芳香族モノマーが、例えばビニル芳香族モノマーとして適している。好ましくは、ビニル芳香族化合物は、スチレン又はC留分から(又はより一般的にはC〜C10留分から)得られるビニル芳香族モノマーである。好ましくは、ビニル芳香族化合物は、検討中のコポリマーにおけるモル分率として表される少量モノマーである。
上記の好ましい樹脂は、当業者に周知であり、例えば:
−ポリリモネン樹脂:「Dercolyte L120」(Mn=625g/モル、Mw=1010g/モル、PI=1.6、TgDSC=72℃)の名称でDRTから、又は「Sylvagum TR7125C」(Mn=630g/モル、Mw=950g/モル、PI=1.5、TgDSC=70℃)の名称でArizona Chemical Companyから、
−C留分/ビニル芳香族、特にC留分/スチレン若しくはC留分/C留分、コポリマー樹脂:「Super Nevtac 78」、「Super Nevtac 85」若しくは「Super Nevtac 99」の名称でNeville Chemical Companyから、「Wingtack Extra」の名称でGoodyear Chemicalsから、「Hikorez T1095」及び「Hikorez T1100」の名称でKolonから、又は「Escorez 2101」及び「ECR 373」の名称でExxonから、
リモネン/スチレンコポリマー樹脂:「Dercolyte TS 105」の名称でDRTから、又は「ZT115LT」及び「ZT5100」の名称でArizona Chemical Companyから
市販されている。
又、他の好ましい樹脂の例としては、フェノール変性α−メチルスチレン樹脂を挙げることができる。これらのフェノール変性樹脂を特性評価するために、公知の方法で「水酸基価」(規格ISO 4326に従って測定され、mg KOH/gで表される)と呼ばれる価が使用されることを覚えておく必要がある。α−メチルスチレン樹脂、特にフェノールで変性されたものは、当業者に周知であり市販されており、例えば「Sylvares SA 100」(Mn=660g/モル、PI=1.5、TgDSC=53℃)、「Sylvares SA 120」(Mn=1030g/モル、PI=1.9、TgDSC=64℃)、「Sylvares 540」(Mn=620g/モル、PI=1.3、TgDSC=36℃、水酸基価=56mg KOH/g)、及び「Sylvares 600」(Mn=850g/モル、PI=1.4、TgDSC=50℃、水酸基価=31mg KOH/g)の名称でArizona Chemical Companyから販売されている。
本発明によるゴム組成物は、例えば、オゾン劣化防止(antiozone)ワックス、化学オゾン劣化防止剤、酸化防止剤、強化樹脂、メチレン受容体(例えばフェノールノボラック樹脂)又はメチレン供与体(例えばHMT又はH3M)などの保護剤、硫黄又は硫黄の供与体及び/又は過酸化物及び/又はビスマレイミドに基づく架橋系、加硫促進剤、又は加硫活性剤などの、タイヤ、特にタイヤトレッドの製造を意図したエラストマー組成物に一般的に使用される通常の添加剤の全て又は一部に基づくことができる。
又、これらの組成物は、カップリング剤が使用される場合のカップリング活性剤、強化無機充填剤を被覆するための薬剤、又は、より一般的には、ゴムマトリックス中の充填剤の分散の改善及び組成物の粘度の低下により、公知の方法で、未加工状態での加工特性を改善できる加工助剤に基づくことができ、これらの薬剤は、例えば、アルキルアルコキシシラン、ポリオール、ポリエーテル、アミンなどの加水分解性シラン、又はヒドロキシル化若しくは加水分解性ポリオルガノシロキサンである。
本発明によるゴム組成物は、当業者に周知の2つの連続した調製段階を使用して適切なミキサーで製造することができる:110℃〜190℃、好ましくは130℃〜180℃の最高温度までの高温での熱機械加工又は混練の第1段階(「非生産的」段階と呼ばれる)と、その後の、典型的には110℃未満、例えば40℃〜100℃の低温での機械加工の第2段階(「生産的」段階と呼ばれる)と、架橋又は加硫系が組み込まれるこの間の仕上げ段階。
このような組成物の製造に使用できるプロセスは、例えば、好ましくは、以下の工程:
−第1段階(「非生産的」段階)の間、エラストマーマトリックス、例えばジエンエラストマーに、ミキサーにて、強化充填剤を組み込み、110℃〜190℃の最高温度に達するまで、熱機械的に(例えば1つ以上の工程で)全てが混練される工程と、
−組み合わせた混合物を100℃未満の温度に冷却する工程と、
−続いて、第2段階(「生産的」段階と呼ばれる)の間、架橋系を組み込む工程と、
−110℃未満の最高温度まで全てを混練する工程と、
−このようにして得られたゴム組成物を、特にタイヤトレッドの形態で押し出し又はカレンダー加工する工程と、
を含み、この場合に、メルカプト変性シリコーンオイルを含む可塑剤は、第1段階の間又は第2段階の間のいずれか、或いは第1段階と第2段階の両方で組み込まれる。
本発明の好ましい実施形態によれば、第1(非生産的)段階は単一の熱機械段階で実施され、この間に全ての必要な成分が標準内部ミキサーなどの適切なミキサーに導入されることができ、その後、第2段階で、例えば、1〜2分間の混練後、架橋系を除く、他の添加剤、任意の更なる充填剤を被覆する薬剤、又は加工助剤が導入されることができる。この非生産的段階での総混練時間は、1〜15分であることが好ましい。
このようにして得られた混合物を冷却した後、一般的にオープンミルなどの外部ミキサーで、低温(例えば、40℃〜100℃)で架橋系を組み込むことができ、次いで、組み合わされた混合物を、数分間、例えば2〜15分間混合する(第2(生産的)段階)。
本発明の特定の実施形態によれば、本明細書に記載の上記実施形態と組み合わせて、メルカプト変性シリコーンオイルを含む可塑剤は、第1段階に加えて又はこの代わりに第2段階の間で部分的又は全体的に組み込まれることができる。これに関連して、メルカプト変性シリコーンオイルは、単独で、又は本発明の必須可塑剤に含まれ得る残りの可塑剤(例えば、メルカプト変性シリコーンオイル以外の少なくとも1つの液体可塑剤、少なくとも1つの炭化水素樹脂及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物)と組み合わせて、ミキサーに組み込まれることができる。例えば、メルカプト変性シリコーンオイルは第2段階の間で完全に組み込まれることができ、一方、残りの可塑剤は第1段階の間で完全に組み込まれることができ、逆もまた同様である。メルカプト変性シリコーンオイル及び残りの可塑剤が別々にミキサーに組み込まれる場合、メルカプト変性シリコーンオイルは、第1段階に加えて又はこの代わりに、第2段階の間で部分的又は全体的に組み込まれ、残りの可塑剤は、第1段階の間で完全に組み込まれることが好ましい。
架橋系は、硫黄及び一次加硫促進剤、特にスルフェンアミドタイプの促進剤に基づくことが好ましい。この加硫系には、酸化亜鉛、ステアリン酸、グアニジン誘導体(特にジフェニルグアニジン)等などの様々な公知の二次促進剤又は加硫活性剤が加えられ、第1非生産的段階及び/又は生産的段階の間で組み込まれる。硫黄の含有量は、好ましくは0.5〜10.0phr、より好ましくは0.5〜3.0phrであり、一次促進剤の含有量は、好ましくは0.5〜5.0phrである。
本発明の第21の態様は、第1〜第20の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物であり、ゴム組成物は、酸化亜鉛を含まない、又は2.0phr未満、好ましくは1.5phr未満、より好ましくは1.0phr未満、更により好ましくは少なくとも0.5phr未満を含む架橋系に基づくことができ、これは、架橋系が0〜2.0phr未満、好ましくは0〜1.5phr未満、より好ましくは0〜1.0phr未満、更により好ましくは0〜0.5phrを含むことを意味する。特に、架橋系は酸化亜鉛を含まない。
硫黄、特に、チアゾールタイプの促進剤及びその誘導体、チウラムタイプの促進剤、又は亜鉛ジチオカーバメートの存在下で、エラストマーマトリックス、例えばジエンエラストマーの加硫の促進剤として作用することができる任意の化合物の促進剤(一次又は二次)として使用することができる。これらの促進剤は、より好ましくは、2−メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(「MBTS」と略される)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(「CBS」と略される)、N,N−ジシクロヘキシル−2ベンゾチアゾールスルフェンアミド(「DCBS」)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(「TBBS」)、N−tert−ブチル−2ベンゾチアゾールスルフェンイミド(「TBSI」)、亜鉛ジベンジルジチオカルバメート(「ZBEC」)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(「TBZTD」)及びこれらの混合物からなる群から選択される。
このようにして得られた最終組成物は、例えば、特に実験室での特性評価のために、例えばシート又はプラークの形態でカレンダー加工される、又は特にタイヤトレッドとして直接使用できるゴムの輪郭要素の形態で押し出される。
加硫(又は硬化)は、公知の方法で、一般的に110℃〜190℃の温度で十分な時間、例えば、特に硬化温度、採用された加硫系及び検討中の組成物の加硫速度論に応じて5〜90分で変動し得る十分な時間で行われる。
本発明によるゴム組成物は、異なる配合のいくつかのゴム組成物から形成される複合タイプのトレッドの場合、本発明によるトレッドの全て又は一部のみを構成することができる。
本発明の第22の態様は、第1〜第21の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物を含むタイヤである。
本発明の第23の態様は、第1〜第21の態様のいずれか一項に記載のゴム組成物がそのトレッド及び/又はその側壁、好ましくはそのトレッドに含まれるタイヤである。
本発明のタイヤは、特に4×4(四輪駆動)車両及びSUV(スポーツユーティリティ車両)車両を含む乗用車、並びに特にバン及び大型車両(即ちバス又は重い道路輸送車両(トラック、トラクター、トレーラー))から選択される産業車両に備え付けされることを意図する。
又、本発明は、上記のゴム組成物が複合タイプ又はハイブリッドタイプのトレッド、特に、タイヤの耐用年数の間、タイヤの回転中、道路と接触するようにパターン化され且つ意図される、異なる配合の半径方向に重ねられた2つの層からなるもの(「キャップベース」構造と呼ばれる)の一部のみを形成する場合に適用できる。次いで、上記の配合のベース部分は、新しいタイヤが転がり始めた瞬間から地面と接触することを意図したトレッドの半径方向外側の層、又は一方で後の段階で地面と接触することを意図したトレッドの半径方向内側の層を構成できる。
更に、本発明によるゴム組成物は、タイヤの側壁の全て又は一部のみを構成することができ、これにより、タイヤの転がり抵抗性能を低下させることが可能になり得る。
本発明は、未加工状態(即ち、硬化前)及び硬化した状態(即ち、架橋又は加硫後)の両方における、ゴム組成物、上記トレッド及び上記側壁に関する。
本発明は、以下の非限定的な実施例により更に例示される。
試験では、T−0〜T−4(基準及び比較例)及びC−1〜C−4(本発明による実施例)として識別された9つのゴム組成物が比較される。これらは、シリカとカーボンブラックのブレンドで強化されたジエンエラストマー(非官能化SBR又はSiOR官能基を有する官能化SBR)と、ジメチルシリコーンオイル有り/無しの、更に酸化亜鉛有り/無しの可塑剤とに基づく。様々な生成物の含有量をphrで表した9つのゴム組成物の配合と、硬化後のこれらの特性とを表1に示す。
加硫系を除いて、強化充填剤、その関連するカップリング剤、可塑剤、エラストマーマトリックス、及び様々な他の成分を、初期容器温度が約60℃の内部ミキサーに連続的に導入し、従ってミキサーは約70%充填された(体積%)。次いで、熱機械加工(非生産的段階)が1段階で行われ、165℃の最大「下降」温度に達するまで合計で約3〜4分続いた。このようにして得られた混合物を回収し冷却し、次いで硫黄とスルフェンアミドタイプの促進剤を外部ミキサー(ホモフィニッシャー)に20〜30℃で組み込み、全てを適切な時間の間(例えば、5〜12分)混合した(生産的段階)。
このようにして得られた組成物を、その後、例えば、タイヤ半製品、特にタイヤトレッドとして、所望の寸法に切断及び/又は組み立てた後、物理的又は機械的特性の測定のために、シート(厚さ2〜3mm)又はゴムの微細なシートの形態で、或いは直接使用可能な輪郭要素の形態でカレンダー加工した。
23℃での動的特性G及びtan(δ)maxを、規格ASTM D 5992−96に従って粘度分析装置(Metravib VA4000)で測定した。加硫組成物の試料(厚さ4mm、断面積400mmの円筒状試験片)の応答を記録し、例えば、規格ASTM D 1349−99に従い、23℃で、又は異なる温度の場合に応じて、定義された温度条件下で10Hzの周波数で単純な交互正弦波剪断応力をかけた。歪み振幅掃引を、0.1%から100%(行きサイクル)、次いで100%から1%(戻りサイクル)で実行した。活用した結果は、複素動的剪断弾性率Gと損失係数tan(δ)であった。戻りサイクルでは、tan(δ)maxとして識別される観察されたtan(δ)の最大値、及び又23℃、10%歪みでの複素動的剪断弾性率Gが示された。
一般的に、23℃、10%歪みでの複素動的剪断弾性率Gの値は、材料の低歪み剛性の代表値であり、ゴム組成物の低歪み剛性が大きいほど、ゴム組成物を含むタイヤの道路挙動が良好であると当業者によって言われている。値は道路挙動の性能として表されるため、100に設定された基準組成物T−1の値より大きい値は、性能が向上したことを示す。
当業者に周知の方法で、23℃でのtan(δ)maxの値は、材料のヒステリシスの代表値であり、従って転がり抵抗の代表値であり、ゴム組成物の23℃でのtan(δ)maxが低いほど、ゴム組成物を含むタイヤの転がり抵抗が低くなることが思い出される。値は転がり抵抗の性能として表されるため、100に設定された基準組成物T−1の値より大きい値は、性能が向上したことを示す。
表1の結果は、本発明によるゴム組成物(C−1〜C−4)が、基準又は比較例(T−0〜T−4)のものより、低歪み剛性とヒステリシスとの間の性能の予想外に改善されたバランスを有することを実証している。
結論として、本発明によるゴム組成物は、低歪み剛性及びヒステリシスにより表されるように、道路挙動とタイヤの転がり抵抗との間の性能のバランスの改善を可能にする。
Figure 2020534380

Claims (23)

  1. −Rは水素原子又は炭化水素基である、少なくとも1つのSiOR官能基を有する10〜100phrの第1のジエンエラストマーと、任意で前記第1のジエンエラストマーとは異なる0〜90phrの第2のジエンエラストマーとを含むエラストマーマトリックスと、
    −少なくとも60phrの強化無機充填剤を含む強化充填剤と、
    −4phr超のメルカプト変性シリコーンオイルを含む可塑剤と、
    に少なくとも基づくゴム組成物。
  2. 前記第1のジエンエラストマーは、スチレン−ブタジエンコポリマーである、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記SiOR官能基は、前記第1のジエンエラストマー鎖末端に位置する、請求項1又は請求項2に記載のゴム組成物。
  4. 前記SiOR官能基は、前記第1のジエンエラストマー鎖末端に位置しない、請求項1又は請求項2に記載のゴム組成物。
  5. 前記第1のジエンエラストマーは、少なくとも1つのアミン官能基を更に有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  6. 前記SiOR官能基は前記アミン官能基を有する、請求項5に記載のゴム組成物。
  7. 前記SiOR官能基のRは水素原子である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  8. 前記SiOR官能基のRは炭化水素基である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  9. 前記第1のジエンエラストマーは、−40℃未満のガラス転移温度を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  10. 前記第2のジエンエラストマーは、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  11. 前記第2のジエンエラストマーはポリブタジエンである、請求項10に記載のゴム組成物。
  12. 前記強化充填剤は、60〜200phrの前記強化無機充填剤を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  13. 前記強化無機充填剤は、主としてシリカを含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  14. 前記強化充填剤は、40phr未満のカーボンブラックを含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  15. 前記メルカプト変性シリコーンオイルは、1分子当たり少なくとも2つのメルカプト官能基を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  16. 前記メルカプト変性シリコーンオイルの官能タイプは、α、ω二官能タイプである、請求項1〜15のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  17. 前記可塑剤は、4〜40phrの前記メルカプト変性シリコーンオイルを含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  18. 前記可塑剤は、前記メルカプト変性シリコーンオイル以外の少なくとも1つの液体可塑剤、少なくとも1つの炭化水素樹脂、及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物を更に含む、請求項1〜17のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  19. 前記メルカプト変性シリコーンオイル以外の前記液体可塑剤は、液体ジエンポリマー、ポリオレフィンオイル、ナフテンオイル、パラフィンオイル、留出芳香族抽出物(DAE)オイル、中抽出溶媒和物(MES)オイル、処理済み留出芳香族抽出物(TDAE)オイル、残留芳香族抽出物(RAE)オイル、処理済み残留芳香族抽出物(TRAE)オイル、安全残留芳香族抽出物(SRAE)オイル、鉱物油、植物油、エーテル可塑剤、エステル可塑剤、リン酸可塑剤、スルホン酸可塑剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項18に記載のゴム組成物。
  20. 前記炭化水素樹脂は、シクロペンタジエンホモポリマー又はコポリマー樹脂、ジシクロペンタジエンホモポリマー又はコポリマー樹脂、テルペンホモポリマー又はコポリマー樹脂、C留分ホモポリマー又はコポリマー樹脂、C留分ホモポリマー又はコポリマー樹脂、α−メチルスチレンホモポリマー又はコポリマー樹脂、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項18に記載のゴム組成物。
  21. 前記ゴム組成物は、酸化亜鉛を含まない、又は2.0phr未満を含む架橋系に基づく、請求項1〜20のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  22. 請求項1〜21のいずれか一項に記載のゴム組成物を含むタイヤ。
  23. 請求項1〜21のいずれか一項に記載のゴム組成物は、そのトレッド及び/又はその側壁に含まれる、請求項22に記載のタイヤ。
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