JP2020529526A - 結晶性ポリオレフィン及び炭化水素粘着付与樹脂を含む半連続フィラメント、及びその製造方法 - Google Patents

結晶性ポリオレフィン及び炭化水素粘着付与樹脂を含む半連続フィラメント、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

約50w/w%〜約99w/w%の少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと、約1w/w%〜約40w/w%の少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂とを含む混合物から作製される1つ以上の半連続フィラメントを含む不織布ウェブである。少なくとも1つの半連続フィラメントは、分子配向を示し、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマー又は不織布ウェブのうちの少なくとも1つは、50ジュール/gを超える、示差走査熱量測定法を使用して測定される融解熱を示す。半連続フィラメント及び不織布ウェブを製造するための方法も開示される。

Description

本開示は、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマー及び炭化水素粘着付与樹脂を含む半連続フィラメントに関し、より詳細には、このようなフィラメントを含む不織布ウェブ、及びこのような不織布ウェブを調製するための方法に関する。
溶融紡糸は、熱可塑性(コ)ポリマーフィラメントの不織布ウェブを形成するための方法である。典型的な溶融紡糸方法では、1つ以上の熱可塑性(コ)ポリマー流が、1つ以上のオリフィスを含むダイを通して押し出され、細径化されたマイクロフィラメントを形成し、これが捕集されて溶融紡糸不織布ウェブを形成する。
従来の溶融紡糸不織布ウェブの形成において一般に使用される熱可塑性(コ)ポリマーには、ポリエチレン(PE)及びポリプロピレン(PP)が挙げられる。溶融紡糸不織布ウェブは、とりわけ、防音並びに断熱、濾過媒体、外科用ドレープ、及び拭取り布などの様々な用途で使用される。
簡単に述べると、一態様では、本開示は、約50w/w%〜約99w/w%の少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと、約1w/w%〜約40w/w%の少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂とを含む少なくとも1つの半連続フィラメントを含む不織布ウェブを記載する。少なくとも1つの半連続フィラメントは、分子配向を示し、不織布ウェブは、50ジュール/gを超える示差走査熱量測定法を使用して測定される融解熱を示す。好ましくは、少なくとも1つの半連続フィラメントは、複数の溶融紡糸フィラメントを含む。好ましくは、少なくとも1つの半連続フィラメントは、捕集前、捕集中、又は捕集後にフィラメント接合工程に供され、それによってスパンボンドウェブを形成する。
いくつかの例示的な実施形態では、少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、アイソタクチックポリブチレン、シンジオタクチックポリブチレン、ポリ−4−メチルペンテン、及びこれらの混合物から選択される。特定の現在好ましい実施形態では、少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、50ジュール/gを超える示差走査熱量測定法を使用して測定される融解熱を示す。いくつかのこのような現在好ましい実施形態では、少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、及びこれらの混合物であるように選択される。
特定の例示的な実施形態では、少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂は、飽和炭化水素である。特定の現在好ましい例示的な実施形態では、少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂は、Cピペリレン誘導体、C樹脂油誘導体、及びこれらの混合物から選択される。更に現在好ましい例示的な実施形態では、少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂は、(コ)ポリマーフィラメントの2重量%〜40重量%、より好ましくは(コ)ポリマーフィラメントの5重量%〜30重量%、更により好ましくは(コ)ポリマーフィラメントの7重量%〜20重量%を構成する。
ある特定の例示的な実施形態では、フィラメントは、約0〜30w/w%の少なくとも1つの可塑剤を更に含む。いくつかのこのような実施形態では、少なくとも1つの可塑剤は、C〜C14オレフィンのオリゴマー、及びこれらの混合物から選択される。
更なる現在好ましい例示的な実施形態では、多数のフィラメントは、本明細書に記載される光学顕微鏡検査を使用して決定したときに、5マイクロメートル未満の平均実フィラメント直径を示す。他の例示的な実施形態では、多数の溶融紡糸フィラメントは、本明細書に記載の光学顕微鏡検査を使用して決定したときに、約1マイクロメートル〜約50マイクロメートル(両端の値を含む)、より好ましくは3マイクロメートル〜20マイクロメートル(両端の値を含む)、4マイクロメートル〜10マイクロメートル(両端の値を含む)の平均実フィラメント直径を示す。15.
追加の例示的な実施形態では、不織布ウェブは、本明細書に記載される剛性試験を使用して測定される、少なくとも800mgの剛性を示す。
別の態様では、本開示は、少なくとも1つの半連続フィラメントから構成される不織布ウェブを製造するための方法であって、約50w/w%〜約99w/w%の少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと、約1w/w%〜約40w/w%の少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂との混合物を、この混合物の少なくとも溶融温度まで加熱して、溶融混合物を形成することと、溶融混合物を、少なくとも1つのオリフィスを通して押し出して、少なくとも1つの半連続フィラメントを形成することと、少なくとも1つの半連続フィラメントを細径化して、少なくとも1つの半連続フィラメントを延伸及び分子配向させることと、次いで少なくとも1つの半連続フィラメントを、溶融混合物の溶融温度未満の温度まで冷却して、不織布ウェブを形成することと、を含み、少なくとも1つ半連続フィラメントが、分子配向を示し、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマー又は不織布ウェブのうちの少なくとも1つが、50ジュール/gを超える、示差走査熱量測定法を使用して測定される融解熱を示す、方法を記載する。
更なるこのような例示的な実施形態では、少なくとも1つの半連続フィラメントは、複数の半連続フィラメントを含み、方法は、複数の半連続フィラメントを捕集器上で不織布ウェブとして捕集することを更に含む。好ましくは、複数の半連続フィラメントは、溶融紡糸フィラメントで構成される。好ましくは、溶融紡糸フィラメントは、捕集前、捕集中、又は捕集後にフィラメント接合工程に供され、それによってスパンボンディング不織布ウェブを製作する。いくつかのこのような例示的な実施形態では、方法は、複数のステープルフィラメントを複数の半連続フィラメントに添加すること、又は複数の微粒子を複数の半連続フィラメントに添加することのうちの少なくとも1つを更に含む。
いくつかの例示的な実施形態では、方法は、自己接合、スルーエア接合、エレクトレット帯電、エンボス加工、ニードルパンチング、ニードルタッキング、水流交絡、又はこれらの組み合わせから選択される方法を使用して、捕集された不織布ウェブを処理することを更に含む。
本開示による例示的な実施形態は、当該技術を超えて特定の驚くべき利点及び予想外の利点を有し得る。本開示の例示的な実施形態の1つのこのような利点は、低坪量(すなわち、50g/m「gsm」以下)で調製された場合であっても、ウェブによって示される引張強度の向上に関するものである。低坪量ウェブの引張強度の向上は、多くの断熱用途、例えば、熱又は防音、より詳細には、自動車両(例えば、航空機、列車、自動車、トラック、船舶、及び潜水艇)で使用される防音又は断熱マットなどにとって重要である。
したがって、本明細書に記載される例示的な不織布ウェブは、有利には、少なくとも40ニュートン(N)、少なくとも50N、少なくとも75N、少なくとも100N、少なくとも125N、又は更には少なくとも150N、並びに一般的には、1,000N、750N、500N、又は250N以下の本明細書で定義される引張強度試験で測定される機械方向における機械方向最大引張荷重における最大荷重を示し得る。
他の例示的な実施形態では、本明細書に記載される不織布ウェブは、有利には、少なくとも800mg、900mg、1,000mg、1500mg、又は更には2,000mg、並びに一般的には、5,000mg、4,000mg、3,000mg、又は2,500mg以下の、本明細書で定義される剛性試験で測定される剛性によって明らかであるように、改善された剛性を示し得る。
ある特定の例示的な実施形態では、不織布ウェブは、1g/m(gsm)〜400gsm、より好ましくは、1gsm〜200gsm、更により好ましくは、1gsm〜100gsm、又は更には1gsm〜約50gsmの坪量を示す。
例示的な実施形態の別の利点は、フィラメントの破断を伴わずに細径化圧力を増加させることによってフィラメントを延伸させる能力の増大に関し、これにより、より高いフィラメント紡糸速度及びより小さい直径のフィラメントをもたらす。いくつかのこのような実施形態では、これはまた、捕集された不織布ウェブ上に落下し、それらがランドするウェブの外観を劣化させ得る新規に形成されたフィラメントの破損及びフィラメント断片(すなわち、「フライ」)を形成する可能性を有利に制限又は排除することができる。
例示的な実施形態の追加の利点は、溶融紡糸方法のためにより高い溶融温度を使用する能力に関し、これは、約5マイクロメートル以下のより低い平均実フィラメント直径(AFD)をもたらし、更には、1マイクロメートル未満の平均実フィラメント直径(AFD)を有するサブマイクロメートルフィラメント(すなわち、ナノフィラメント)の製作を可能にし得る。サブマイクロメートルフィラメントを含むこのような不織布ウェブは、同等のマイクロフィラメントウェブと同等又はより低い坪量でより良好な防音及び/又は断熱性能を達成し、したがって、より低い生産コストで改善された絶縁性能をもたらす。本開示の実施形態はまた、フィラメントの溶融紡糸中に得られる溶融粘度が低いため、より高い生産速度を示し得る。
以下の例示的な実施形態のリストは、本開示の様々な例示的な例証となる実施形態を要約する。
例示的実施形態の列挙
A.不織布ウェブであって、
約50w/w%〜約99w/w%の少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと、約1w/w%〜約40w/w%の少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂とを含む少なくとも1つの半連続フィラメントを含み、少なくとも1つの半連続フィラメントが、分子配向を示し、更に、溶融紡糸不織布ウェブが、50ジュール/gを超える、示差走査熱量測定法を使用して測定される融解熱を示す、不織布ウェブ。
B.少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーが、ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、アイソタクチックポリブチレン、シンジオタクチックポリブチレン、ポリ−4−メチルペンテン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施形態A又は以下の任意の実施形態に記載の不織布ウェブ。
C.少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーが、50ジュール/gを超える示差走査熱量測定法を使用して測定される融解熱を示す、実施形態Bに記載の不織布ウェブ。
D.少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂が、飽和炭化水素である、先行する又は以降の実施形態のいずれか1つに記載の不織布ウェブ。
E.少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂が、Cピペリレン誘導体、C樹脂油誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される、先行する又は以降の実施形態のいずれか1つに記載の不織布ウェブ。
F.少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂が、(コ)ポリマーフィラメントの1重量%〜40重量%を構成する、先行する又は以降の実施形態のいずれか1つに記載の不織布ウェブ。
G.少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂が、(コ)ポリマーフィラメントの5重量%〜30重量%を構成する、請求項実施形態Fに記載の不織布ウェブ。
H.少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂が、(コ)ポリマーフィラメントの7重量%〜20重量%を構成する、実施形態Gに記載の不織布ウェブ。
I.約0%〜約30%の少なくとも1つの可塑剤を更に含む、先行する又は以降の実施形態のいずれか1つに記載の不織布ウェブ。
J.少なくとも1つの可塑剤が、C〜C14オレフィンのオリゴマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施形態Hに記載の不織布ウェブ。
K.本明細書に記載の引張強度試験を使用して測定される、少なくとも40ニュートンの機械方向での最大荷重を示す、先行する又は以降の実施形態のいずれか1つに記載の不織布ウェブ。
L.本明細書に記載の剛性試験を使用して測定される、少なくとも800mgの剛性を示す、先行する又は以降の実施形態のいずれか1つに記載の不織布ウェブ。
M.不織布ウェブが1gsm〜400gsmの坪量を示し、好ましくは、不織布ウェブが1gsm〜50gsmの坪量を示す、先行する又は以降の実施形態のいずれか1つに記載の溶融紡糸不織布ウェブ。
N.複数の(コ)ポリマーフィラメントが、本明細書に記載の光学顕微鏡検査を使用して測定される、5マイクロメートル未満の平均実フィラメント直径を示す、先行する実施形態のいずれか1つに記載の溶融紡糸不織布ウェブ。
O.少なくとも1つの(コ)ポリマーフィラメントが、本明細書に記載の光学顕微鏡検査を使用して測定される、約4マイクロメートル〜約10マイクロメートル(両端の値を含む)の平均実フィラメント直径を示す、実施形態A〜Mのいずれか1つに記載の溶融紡糸不織布ウェブ。
P.溶融紡糸不織布ウェブを製造するための方法であって、
a)約50w/w%〜約99w/w%の少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと、約1w/w%〜約40w/w%の少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂との混合物を、この混合物の少なくとも溶融温度まで加熱して、溶融混合物を形成することと、
b)溶融混合物を、少なくとも1つのオリフィスを通して押し出して、少なくとも1つの半連続フィラメントを形成することと、
c)少なくとも1つの半連続フィラメントを細径化して、少なくとも1つの半連続フィラメントを延伸及び分子配向させることと、
d)少なくとも1つの半連続フィラメントを、溶融混合物の溶融温度未満の温度まで冷却して、不織布ウェブを形成することと、を含み、少なくとも1つ半連続フィラメントが、分子配向を示し、更に結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマー又は不織布ウェブのうちの少なくとも1つが、50ジュール/gを超える、示差走査熱量測定法を使用して測定される融解熱を示す、方法。
Q.混合物を、少なくとも1つのオリフィスを通して押し出して、少なくとも1つの半連続フィラメントを形成することが、溶融紡糸方法を使用して達成される、実施形態Pに記載の方法。
R.複数のステープルフィラメントを少なくとも1つの半連続フィラメントに添加すること、又は複数の微粒子を少なくとも1つの半連続フィラメントに添加することのうちの少なくとも1つを更に含む、実施形態P又はQに記載の方法。
S.少なくとも1つの半連続フィラメントを、捕集器上で溶融紡糸不織布ウェブとして捕集することを更に含む、実施形態P、Q、又はRのいずれか1つに記載の方法。
T.自己接合、スルーエア接合、エレクトレット帯電、カレンダー加工、エンボス加工、ニードルパンチング、ニードルタッキング、水流交絡、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される方法を使用して、捕集された不織布ウェブを処理することを更に含む、実施形態Sに記載の方法。
以上が本開示の例示的な実施形態の様々な態様及び利点の概要である。上記の「発明の概要」は、本開示の特定の例示的な実施形態の、図示される各実施形態又は全ての実現形態を説明することを意図するものではない。以下の「発明を実施するための形態」及び「実施例」は、本明細書に開示される原理を使用する特定の現在好ましい実施形態を、より詳細に例示するものである。
以下の定義された用語の用語解説に関して、これらの定義は、特許請求の範囲又は本明細書の他の箇所において異なる定義が提供されていない限り、本出願全体について適用されるものとする。
用語解説
ある特定の用語が、本明細書及び特許請求の範囲の全体を通して使用されており、これらの大部分については周知であるが、何らかの説明が必要とされる場合もある。以下を理解されたい:
用語「(コ)ポリマー」(単数又は複数)は、ホモポリマー及びコポリマー、並びに、例えば、共押出しにより、又は例えば、エステル交換反応を含む反応により、混和性配合物において形成され得るホモポリマー又はコポリマーを含む。用語「コポリマー」は、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、及び星形(例えば、樹枝状)コポリマーを含む。
用語「分子同一(コ)ポリマー」は、本質的に同一の繰り返し分子単位を有するが、分子量、製造方法、商業的形態などが異なっていてもよい1つ以上の(コ)ポリマーを意味する。
「均質」という用語は、巨視的スケールで観察した場合に、単一相の物質しか呈していないことを意味する。
用語「実フィラメント直径(Actual Filament Diameter)」又は「AFD」は、本明細書に記載の光学顕微鏡検査を使用して20個の個々のフィラメントを測定することによって決定される平均数直径を意味する。
用語「有効フィラメント直径」又は「EFD」は、1気圧及び室温での空気が既知の厚さのウェブ試料を5.3cm/秒の面速度で通過させて、対応する圧力降下が測定される空気透過試験に基づく、不織布ウェブ内のフィラメントの見かけの直径を意味する。測定された圧力降下に基づいて、有効フィラメント直径を、Davies,C.N.,「The Separation of Airborne Dust and Particles」、Institution of Mechanical Engineers,London,Proceedings 1B,1952に記載されるように計算する。
用語「マイクロフィラメント」は、少なくとも1マイクロメートル(μm)、及び好ましくは1,000μm未満の平均AFDを有するフィラメントの集団を意味する。
用語「粗マイクロフィラメント」は、少なくとも10μm、及び好ましくは100μm以下の平均AFDを有するフィラメントの集団を意味する。
用語「微細マイクロフィラメント」は、1μm〜20μm(両端の値を含む)の平均AFDを有するマイクロフィラメントの集団を意味する。
用語「超微細マイクロフィラメント」は、1μm〜10μm(両端の値を含む)の平均AFDを有するマイクロフィラメントの集団を意味する。
用語「サブマイクロメートルフィラメント」は、1μm未満の平均AFDを有するフィラメントの集団を意味する。
用語「ナノフィラメント」は、1μm未満の平均AFDを有するフィラメントの集団を意味する。
フィラメントに関する用語「半連続」は、フィラメントが有限の長さであるが不定の長さであることを意味し、フィラメントの長さは、実繊維直径の少なくとも1,000倍、5,000倍、10,000倍、50,000倍、100,000倍、又はそれ以上の倍数のオーダーであることを意味する。
単一のフィラメントに関して「分子配向する」及び「分子配向性」という用語は、フィラメントを構成する(コ)ポリマー分子の少なくとも実質的な部分が、フィラメントの長手方向軸に沿って整列されていることを意味する。
「粒子」及び「微粒子」は、実質的に互換的に使用される。概して、粒子又は微粒子とは、超微粒子状の材料の離散した小片又は個別の部分を意味する。しかし、微粒子は、超微粒子形状の個別粒子が共に関連又は集積した総体を含んでもよい。したがって、本開示の特定の例示的実施形態で使用される個別粒子は、凝集、物理的噛み合い、静電結合、又は他の結び付き方により微粒子を形成してもよい。いくつかの場合には、米国特許第5,332,426号(Tangら)で記述されているように、個別粒子の凝集体の形態の微粒子が意図的に形成されてもよい。
用語「不織布ウェブ」は、少なくとも1つの半連続フィラメント、及び好ましくは複数の半連続フィラメントの絡み合い又は点接合によって特徴付けられるウェブを意味する。
用語「複合不織布ウェブ」は、複数のフィラメント及び複数の微粒子のうちの少なくとも1つを含む不織布ウェブを意味する。
用語「粒子充填不織布ウェブ」は、フィラメントに接合された、又はフィラメント間に捕らえられた粒子を含有する複合不織布ウェブを意味し、粒子は、任意に吸収性及び/又は吸着性である。
用語「捕らえられた」とは、粒子がウェブのフィラメント中に分散されて物理的に保持されていることを意味する。一般に、フィラメント及び粒子に沿って点接触及び線接触が存在し、その結果粒子のほぼ全ての表面積が流体との相互作用に利用できる。
不織布ウェブに関する用語「自己支持型」とは、実質的な引き裂き又は破裂なしにドレープ可能かつ取り扱い可能であるように、十分なコヒーレンシー及び強度を有する不織布ウェブを意味する。
用語「溶融紡糸」及び「スパンボンディング」とは、フィラメント形成材料を1つ以上のオリフィスを通して押し出して少なくとも1つの半連続フィラメントを形成し、フィラメントを延伸させることによって少なくとも1つの半連続フィラメントを細径化し、その後、細径化された少なくとも1つの半連続フィラメントの層を捕集し、スパンボンディングのために、捕集器上で捕集する前、捕集中、及び/又は捕集後に、細径化された少なくとも1つの半連続フィラメントを接合することによって、不織布ウェブを形成するための方法を意味する。
用語「ダイ」は、溶融(コ)ポリマー混合物を押し出して1つ以上の半連続フィラメントを形成するための方法で使用するための1つ以上のオリフィスを含む加工アセンブリを意味し、このような方法としては、溶融紡糸及び/又はスパンボンディング方法が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「溶融紡糸フィラメント」は、溶融紡糸方法を用いて調製された1つ以上の半連続フィラメントを意味する。
用語「スパンボンドフィラメント」は、溶融紡糸方法を用いて調製された1つ以上の半連続フィラメントを意味し、1つ以上の半連続フィラメントは、フィラメントの表面に沿って1つ以上の接触点で一緒に接合される。
用語「カレンダー加工」は、不織布ウェブにローラーを通過させて、圧縮された材料を得るプロセスを意味する。ローラーは、任意に加熱されてもよく、その場合、不織布ウェブの成分の一緒の接合を達成することができる。
用語「自己接合」は、点結合又はカレンダー加工におけるような固体の接触圧を加えずに、オーブン又はスルーエアボンダーを用いて得られるような高温でのフィラメント間の接合を意味する。
用語「高密度化」とは、フィルタ巻き取り軸又はマンドレルの上に直接又は間接的のいずれかで堆積したフィラメントを、堆積前又は堆積後のいずれかで圧縮し、そして意図的であれ、形成中のフィルタ又は形成されたフィルタを取り扱ういくつかの工程の人為的結果としてであれ、より多孔性の低い領域を全般的に又は局在的に形成するように行われる工程を意味する。高密度化はウェブのカレンダー加工のプロセスも含む。
用語「機械方向」とは、不確定長の不織布ウェブが捕集器上に移動又は巻かれる長手方向を意味し、不織布ウェブの2つの横方向縁部の間に延びる横方向である「クロスウェブ」方向とは区別される。一般に、クロスウェブ方向は、矩形不織布ウェブの機械方向に直交する。
用語「ウェブ坪量」は、10cm×10cmのウェブ試料の重量から計算される。
用語「ウェブ厚さ」は、10cm×10cmのウェブ試料で、5cm×12.5cmの寸法の試験器フット部を有する厚さ試験ゲージを用いて、150Paの適用圧力において測定される。
用語「ポリマー密度」は、不織布ウェブの不織布フィラメントを形成するために使用される(コ)ポリマー又は(コ)ポリマーブレンドの単位体積当たりの質量である。(コ)ポリマーのポリマー密度は、一般に文献で見出されることができ、(コ)ポリマーブレンドのポリマー密度は、(コ)ポリマーブレンドを作製するために使用される個々の(コ)ポリマーの重量パーセントに基づいて、(コ)ポリマーブレンドのポリマー密度を計算することができる。ポリプロピレン樹脂のポリマー密度は0.91g/cmであり、本明細書で使用される炭化水素粘着付与樹脂のポリマー密度は、約1.00g/cmである。以下の式を使用する本明細書に提供されるソリディティの計算のために、0.91g/cmのポリマー密度を使用した。
用語「ソリディティ」は、以下の式によって定義される。
Figure 2020529526
式中、1milは、25マイクロメートルに等しい。
本明細書で使用するとき、用語「溶融温度」は、示差走査熱量測定法(DSC)を使用して得られるような、温度の関数としてプロットされた第1の加熱熱流曲線の後の冷却における、主な及び任意の二次吸熱溶融ピークのうちの最も高いピークである。
多層不織布ウェブ内の特定の層に関する「接近する」という用語は、2つの層が互いに隣り合い(すなわち、隣接し)かつ直接接触しているか、又は互いと近接してはいるが直接接触はしていない(すなわち、これらの層の間に1つ以上の追加的な層が介在している)位置において、別の層と接合しているか、又はそれに取付けられていることを意味する。
数値又は形状への言及に関する用語「約」又は「おおよそ」は、数値又は特性若しくは特徴の±5パーセントを意味するが、明示的に、正確な数値を含む。例えば、「約」1Pa・secの粘度とは、0.95〜1.05Pa・secの粘度を指すが、1Pa・secちょうどの粘度も明示的に含むものとする。同様に、「実質的に正方形」の外辺部とは、各横方向縁部が、他のいずれかの横方向縁部の長さの95%〜105%の長さを有する4つの横方向縁部を有する幾何形状を説明することを意図するが、これはまた、各横方向縁部が正確に同じ長さを有する幾何形状を含むものとする。
特性又は特徴に関して使用される用語「実質的に」は、その特性又は特徴が、その特性又は特徴の反対のものが呈される程度よりも高い程度で呈されることを意味する。例えば、「実質的に」透明な基材は、それが透過しない(例えば、吸収する及び反射する)放射線よりも多くの放射線(例えば、可視光)を透過する基材を指す。それゆえに、その表面上に入射する可視光のうちの50%より多くを伝達する基材は、実質的に透明であるが、その表面上に入射する可視光のうちの50%以下を伝達する基材は、実質的に透明ではない。
開示されるコーティングされた物品における様々な要素の場所について、配向の用語、例えば「〜の上に(atop)」、「〜上に(on)」、「〜の上方に(over)」、「〜を覆う(covering)」、「最上部の(uppermost)」、「〜の下にある(underlying)」などを使用することによって、水平に配置され、上を向いた基材に対する、要素の相対位置について言及する。しかしながら、別途指示のない限り、基材又は物品は、製造中又は製造後において何らかの特定の空間的向きを有するべきであるということが意図されるわけではない。
本開示の物品の基材又は他の要素に対する、ある層の位置を説明するために、「オーバーコーティングされた」という用語を使用することによって、その層が、基材又は他の要素の上にあるが、必ずしも基材又は他の要素と近接してはいないことについて言及する。
他の層に対する、ある層の位置を説明するために、「〜によって分離された」という用語を使用することによって、その層が、他の2つの層の間に位置するが、必ずしもどちらかの層と近接したり、又は隣接したりしてはいないことについて言及する。
本明細書及び添付の実施形態において使用されるとき、単数形「a」、「an」及び「the」は、特に内容により明確な指示がない限り、複数の対象を含む。したがって、例えば「化合物(a compound)」を含有する微細フィラメントへの言及は、2つ以上の化合物の混合物を含む。本明細書及び添付の実施形態において使用されるとき、用語「又は」は、その内容が特に明確に指示しない限り、一般的に「及び/又は」を包含する意味で用いられる。
本明細書で使用する場合、末端値による数値範囲での記述には、その範囲内に包含されるあらゆる数値が含まれる(例えば1〜5には1、1.5、2、2.75、3、3.8、4、及び5が含まれる)。
特に指示がない限り、本明細書及び実施形態で使用する量又は成分、特性の測定値などを表す全ての数は、全ての場合において、「約」という用語によって修飾されていると理解するものとする。これに応じて、特に指示がない限り、前述の明細書及び添付の実施形態の列挙において示す数値パラメータは、本開示の教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に応じて変化し得る。最低でも、各数値パラメータは少なくとも、報告される有効桁の数に照らして通常の端数処理技術を適用することにより解釈されるべきであるが、このことは請求項記載の実施形態の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではない。
ここで本開示の様々な例示的な実施形態が記述される。本開示の例示的な実施形態には、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を加えてもよい。したがって、本開示の実施形態は、以下に記載の例示的な実施形態に限定されるものではないが、特許請求の範囲に記載されている限定及びそれらの任意の均等物により支配されるものであることを理解すべきである。
不織布溶融紡糸(スパンボンド)繊維性ウェブ
1つの例示的な実施形態では、本開示は、不織布ウェブであって、約50w/w%〜約99w/w%の少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと、約1w/w%〜約40w/w%の少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂とを含む少なくとも1つの半連続フィラメントを含み、少なくとも1つの半連続フィラメントが、分子配向を示し、更に、この不織布ウェブが、50ジュール/gを超える、示差走査熱量測定法を使用して測定される融解熱を示す、不織布ウェブを記載する。
いくつかの例示的な実施形態では、本明細書に記載される不織布ウェブは、有利には、少なくとも40ニュートン(N)、少なくとも50N、少なくとも75N、少なくとも100N、少なくとも125N、又は更には少なくとも150N、並びに一般的には、1,000N、750N、500N、又は250N以下の本明細書で定義される引張強度試験で測定される、機械方向における最大引張荷重によって明らかなように、改善された引張強度を示し得る。
他の例示的な実施形態では、本明細書に記載される不織布ウェブは、有利には、少なくとも800mg、900mg、1,000mg、1500mg、又は更には2,000mg、並びに一般的には、5,000mg、4,000mg、3,000mg、又は2,500mg以下の、本明細書で定義される剛性試験で測定される剛性によって明らかであるように、改善された剛性を示し得る。
半連続フィラメントを含む不織布ウェブ
本開示の不織布ウェブは、一般に、半連続フィラメントと見なされ得る1つ以上のフィラメントを含む。いくつかの例示的な実施形態では、不織布繊維ウェブ又は複合ウェブ中の1つ以上の半連続フィラメントは、1つ以上のマイクロフィラメントを含み、有利には、約5マイクロメートル〜約20マイクロメートル(両端の値を含む)、より好ましくは約7マイクロメートル〜約15マイクロメートル(両端の値を含む)、更により好ましくは、約8マイクロメートル〜約10マイクロメートル(両端の値を含む)の平均有効フィラメント直径(以下に記載される試験方法を使用して決定される)を示し得る。他の例示的な実施形態では、不織布繊維ウェブ又は複合ウェブ中の半連続フィラメントは、有利には、約1マイクロメートル〜約50マイクロメートル(μm)(両端の値を含む)、より好ましくは約3μm〜約20μm(両端の値を含む)、更により好ましくは、約4μm〜約10μm、又は更には約9μm、8μm、7μm、6μm、又は更には5μm(両端の値を含む)の平均実フィラメント直径(以下に記載される試験方法を使用して決定される)を示し得る。
不織布ウェブは、マット、ウェブ、シート、スクリム、布地、及びこれらの組み合わせなどの様々な形態をとることができる。
半連続フィラメント成分
本開示の不織布ウェブは、約50w/w%〜約99w/w%の少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと、約1w/w%〜約40w/w%の少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂とを含む半連続フィラメントを含む。いくつかの実施形態では、単一の結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、単一の炭化水素粘着付与樹脂と混合されてもよい。他の例示的な実施形態では、単一の結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、有利には、2つ以上の炭化水素粘着付与樹脂と混合されてもよい。更なる例示的な実施形態では、2つ以上の結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、単一の炭化水素粘着付与樹脂と混合されてもよい。他の例示的な実施形態では、2つ以上の結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、有利には、2つ以上の炭化水素粘着付与樹脂と混合されてもよい。
結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマー
本開示の実施形態を実施するのに有用な結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、一般に、中程度の結晶化度を有する結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーである。一般的に(コ)ポリマー結晶化度は、(コ)ポリマー、例えば、立体規則性エチレン、プロピレン、又はブチレン配列の立体規則配列から生じる。例えば、(コ)ポリマーは、(A)位置反転などによって何らかの様式で立体規則性が破壊されているプロピレンホモポリマー、(B)プロピレン立体規則性が少なくとも部分的にコモノマーによって破壊されるランダムプロピレンコポリマー、又は(C)(A)と(B)との組み合わせであってもよい。
いくつかの例示的な実施形態では、少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、アイソタクチックポリブチレン、シンジオタクチックポリブチレン、ポリ−4−メチルペンテン、及びこれらの混合物から選択される。少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、好ましくは、50ジュール/gを超える、示差走査熱量測定法を使用して測定される融解熱を示す。特定の現在好ましい例示的な実施形態では、少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、及びこれらの混合物であるように選択される。
いくつかの例示的な実施形態では、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、ブレンド組成物の加硫及び他の化学修飾を補助するための非共役ジエンモノマーを含む(コ)ポリマーである。(コ)ポリマー中に存在するジエンの量は、好ましくは10重量%未満、より好ましくは5重量%未満である。ジエンは、エチレンプロピレンゴムの加硫に一般に使用される任意の非共役ジエンであってもよく、これには、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、及びジシクロペンタジエンが挙げられるが、これらに限定されない。
例示的な一実施形態では、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、プロピレンと、エチレン、C〜C12アルファ−オレフィン、及びこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのコモノマーとのランダムコポリマーである。特定の一実施形態では、コポリマーは、2重量%、5重量%、6重量%、8重量%、又は10重量%の下限から20重量%、25重量%、又は28重量%の上限までの範囲の量のエチレン由来単位を含む。本実施形態はまた、72重量%、75重量%、又は80重量%の下限から98重量%、95重量%、94重量%、92重量%、又は90重量%の上限までの範囲の量でコポリマー中に存在するプロピレン由来単位も含む。これらの重量パーセントは、プロピレン及びエチレン由来単位の総重量に基づいており、すなわち、プロピレン由来単位の重量パーセントとエチレン由来単位重量パーセントとの合計が100%であることに基づいている。
他の例示的な実施形態では、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、狭い組成分布を有するランダムプロピレンコポリマーである。特定の現在好ましい実施形態では、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、50J/gを超える、DSCを用いて測定される融解熱を示すランダムプロピレンコポリマーである。
コポリマーは、プロピレン、コモノマー、及び任意にジエンを含むコポリマーの場合に、コモノマー残基の数及び分布が、モノマーのランダム統計的重合と一致するためにランダムと説明される。ステレオブロック構造では、互いに隣接する任意の1種類のブロックモノマー残基の数は、類似の組成を有するランダムコポリマーにおける統計分布から予測されるものよりも多い。ステレオブロック構造を有する既存のエチレンプロピレンコポリマーは、(コ)ポリマー中のモノマー残基のランダム統計分布ではなく、これらのブロック状構造と一致するエチレン残基の分布を有する。コポリマーの分子内組成分布(すなわち、ランダム率)は隣接するプロピレン残基に対してコモノマー残基を局在させる13C NMRによって決定され得る。
結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーの結晶化度は、融解熱の観点から表すことができる。本開示の実施形態は、50J/gを超える、51J/gを超える、55J/gを超える、60J/gを超える、70J/gを超える、80J/gを超える、90J/gを超える、100J/gを超える、又は更には約110J/gを超える、示差走査熱量測定(DSC)を使用して決定される溶融熱を示す結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーを含む。一般に、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、210J/g未満、200J/g未満、190J/g未満、180J/g未満、170J/g未満、160J/g未満、150J/g未満、140J/g未満、130J/g未満、120J/g未満、110J/g未満、又は更には100J/g未満のDSCを使用して決定される融解熱を示す。
結晶化度のレベルはまた、融点に反映される。本開示の一実施形態では、(コ)ポリマーは単一の融点を有する。典型的には、プロピレン(コ)ポリマーの試料は、主ピークに隣接する二次溶融ピークを示し、これは単一の融点として一緒に考えられる。これらのピークのうち最も高いものは、融点であると考えられる。
結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、好ましくは、300℃、275℃、250℃、200℃、175℃、150℃、125℃、110℃、又は更には約105℃の上限から、約105℃、110℃、120℃、125℃、130℃、140℃、150℃、160℃、175、180℃、190℃、200℃、225℃、又は更には約250℃の下限までの範囲の、DSCを使用して決定された融点を有する。
本開示で使用される結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、一般に、5,000,000ダルトン(Da又はg/mol)、1,000,000Da、又は500,000Daの上限、及び10,000Da、20,000Da、又は80,000Daの下限を有する範囲内の重量平均分子量(Mw)を有し、1.5、1.8、又は2.0の下限から、40、20、10、5、又は4.5の上限までの範囲の、「多分散指数」(PDI)と呼ばれることもある、分子量分布M/M(MWD)を有する。本明細書で使用される場合、M及びMWDは、米国特許第4,540,753号(Cozewithら)、及びその中に引用されている参照文献のものを含む様々な方法、例えば、Verstrate et al.,Macromolecules,v.21,p.3360(1988)(その説明が、米国特許の実践の目的のために参照により本明細書に組み込まれる)において見られる方法によって決定することができる。
少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、一般に、組成物の総重量に基づいて、約50w/w%(50.0w/w%、55w/w%、60w/w%、65w/w%、70w/w%、75w/w%、80w/w%、85w/w%、又は更には約90w/w%)から約99w/w%(99.0w/w%、98w/w%、97w/w%、96w/w%、95w/w%、90w/w%、85w/w%、80w/w%、75w/w%、70w/w%、65w/w%、又は更には約60w/w%)までの量で存在する。
炭化水素粘着付与樹脂
様々な種類の天然及び合成炭化水素粘着付与樹脂は、本明細書に記載される混和性基準を満たす限り、本明細書に記載のフィラメント組成物の調製に使用することができる。好ましくは、炭化水素粘着付与樹脂は、混合物が溶融状態、すなわち、少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂との混合物を、混合物の溶融温度(DSCを使用して決定される)以上の温度まで加熱されると、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと混和性である(すなわち、均質の溶解物を形成する)ように選択される。
好適な樹脂としては、天然ロジン並びにロジンエステル、水素化ロジン並びに水素化ロジンエステル、クマロン−インデン樹脂、石油樹脂、ポリテルペン樹脂、及びテルペン−フェノール樹脂が挙げられるが、これらに限定されない。好適な石油樹脂の具体例としては、脂肪族炭化水素粘着付与樹脂、水素化脂肪族炭化水素粘着付与樹脂、混合脂肪族及び芳香族炭化水素粘着付与樹脂、水素化混合脂肪族及び芳香族炭化水素粘着付与樹脂、脂環式炭化水素粘着付与樹脂、水素化脂環式樹脂、混合脂環式及び芳香族炭化水素粘着付与樹脂、水素化混合脂環式及び芳香族炭化水素粘着付与樹脂、芳香族炭化水素粘着付与樹脂、置換芳香族炭化水素樹脂、及び水素化芳香族炭化水素粘着付与樹脂が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「水素化」は、完全に、実質的に、及び少なくとも部分的に水素化された樹脂を含む。好適な芳香族樹脂としては、芳香族変性脂肪族樹脂、芳香族変性脂環式樹脂、及び水素化芳香族炭化水素粘着付与樹脂が挙げられる。上記樹脂のいずれかを不飽和エステル又は無水物でグラフト化して、樹脂に向上した特性を提供することができる。グラフト樹脂及びそれらの製造の例は、Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,4th Ed.v.13,pp.717−743(J.Wiley & Sons,1995)のHydrocarbon Resinsと標題が付けられた章に記載されている。
本明細書に記載の使用に好適な炭化水素粘着付与樹脂としては、Exxon−Mobil Chemical Company(Spring,TX)から入手可能なEMPR 100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、116、117、並びに118樹脂、OPPERA(商標)樹脂、及びEMPR樹脂;Arakawa Chemical Company(Osaka,Japan)から入手可能なARKON(商標)P140、P125、P115、M115、並びにM135及びSUPER ESTER(商標)ロジンエステル;Arizona Chemical Company LLC(Jacksonville,FL)から入手可能な、SYLVARES(商標)ポリテルペン樹脂、スチレン化テルペン樹脂及びテルペンフェノール樹脂、SYLVATAC(商標)及びSYLVALITE(商標)ロジンエステル;TOTAL Cray Valley(Paris,France)から入手可能なNORSOLENE(商標)脂肪族芳香族樹脂、及びWINGTACK(商標)C樹脂;DRT Chemical Company(Dax Cedex,France)から入手可能なDERTOPHENE(商標)テルペンフェノール樹脂、及びDERCOLYTE(商標)ポリテルペン樹脂;Eastman Chemical Company(Kingsport,TN)から入手可能なEASTOTAC(商標)樹脂、PICCOTAC(商標)樹脂、REGALITE(商標)並びにREGALREZ(商標)水素化脂環式脂肪族/芳香族樹脂;Pinova,Inc.(Brunswick,GA)から入手可能なPICCOLYTE(商標)並びにPERMALYN(商標)ポリテルペン樹脂、ロジン及びロジンエステル;Neville Chemical Company(Pittsburg,PA)から入手可能なクメロン/インデン樹脂;Nippon Zeon(Tokyo,Japan)から入手可能なQUINTONE(商標)酸変性C樹脂、C〜C樹脂、及び酸変性C〜C樹脂;及びYasuhara Chemical Company,Ltd.(Tokyo,Japan)から入手可能なCLEARON(商標)水素化テルペン樹脂が挙げられる。前述の例は、単なる例示であり、限定することを意味するものではない。
いくつかの例示的な実施形態では、炭化水素粘着付与樹脂は、5,000Da、又は2,000Da、又は1,000Daの上限、及び200Da、又は400Da、又は500Daの下限を有する範囲内の数平均分子量(M);500Da〜10,000Da、又は600〜5,000Da、又は700〜4,000Daの範囲の重量平均分子量(M);500Da〜10,000Daの範囲のZ平均分子量(M)、及び1.5〜3.5のM/Mによって測定される多分散指数(PDI)を有し、ここでは、M、M、及びMは、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を使用して決定されるか、又は供給元によって提供される。
他の例示的な実施形態では、炭化水素粘着付与樹脂は、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーよりも低い分子量を有する。
本開示の炭化水素粘着付与樹脂は、一般に、溶融状態の結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと混和性であるように選択される。
本開示の実施形態で有用な炭化水素粘着付与樹脂は、180℃、150℃、又は140℃の上限、及び80℃、120℃、又は125℃の下限を有する範囲内の軟化点を有し得る。軟化点(℃)は、ASTM E−28(1996年改訂版)による環球式軟化点装置を使用して測定される。
好ましくは、炭化水素粘着付与樹脂は、飽和炭化水素である。特定の現在好ましい例示的な実施形態では、炭化水素粘着付与樹脂は、Cピペリレン誘導体、C樹脂油誘導体、及びこれらの混合物から選択される。
炭化水素粘着付与樹脂は、不織布ウェブ中の(コ)ポリマーフィラメントの重量に基づいて、約2w/w%(2.0w/w%、3w/w%、4w/w%、5w/w%、10w/w%、15w/w%、20w/w%)〜約40%(40.0w/w%、35w/w%、30w/w%、又は更には25w/w%)を構成し、より好ましくは(コ)ポリマーフィラメントの5重量%〜30重量%、更により好ましくは、(コ)ポリマーフィラメントの7重量%〜20重量%を構成する。
任意の不織布ウェブ成分
更なる例示的実施形態では、本開示の不織布ウェブは、1つ以上の任意成分を更に含んでもよい。任意成分は、単独で使用してもよく、不織布ウェブの最終用途に好適な任意の組み合わせで使用してもよい。3つの非限定的な、現在好ましい任意成分としては、以下に更に記載される任意のエレクトレット繊維成分、任意の非溶融紡糸フィラメント成分、及び任意の微粒子成分が挙げられる。
任意の可塑剤
ある特定の例示的実施形態では、(コ)ポリマーフィラメントは、フィラメント組成物の約0w/w%〜約30w/w%、より好ましくは1w/w%〜20w/w%、1w/w%〜10w/w%、1%〜5%、又は更には1%〜2.5%の量の可塑剤を更に含む。いくつかのこのような実施形態では、可塑剤は、C〜C14オレフィンのオリゴマー、及びこれらの混合物から選択される。好適な市販の可塑剤の非限定的なリストとしては、Exxon−Mobil Chemical Company(Houston,TX)から入手可能なSHF及びSUPEERSYN(商標);Chevron−Phillips Chemical Co.(Pasadena,TX)から入手可能なSTNFLUID(商標);BP−Amoco Chemicals(London,England)から入手可能なDURASYN(商標);Fortum Oil and Gas Co.(Espoo,Finland)から入手可能なNEXBASE(商標);Crompton Corporation(Middlebury,CT)から入手可能なSYNTON(商標);BASF GmbH(Ludwigshafen,Germany)(旧Cognis Corporation(Dayton,Ohio))から入手可能なEMERY(商標)が挙げられる。
任意のエレクトレット繊維成分
本開示の不織布ウェブは、任意にエレクトレット繊維を含んでもよい。好適なエレクトレット繊維は、米国特許第4,215,682号、同第5,641,555号、同第5,643,507号、同第5,658,640号、同第5,658,641号、同第6,420,024号、同第6,645,618号、同第6,849,329号、及び同第7,691,168号に記載されており、その開示全体が参照により本明細書に援用される。
好適なエレクトレット繊維は、例えば極性分子を含有する(コ)ポリマー又はワックスなどの好適な誘電材料を融解し、融解した材料を溶融紡糸ダイに通して、個別の繊維を形成し、次いで個別の繊維を強力な静電場に曝露する間に融解した(コ)ポリマーを再固化させることによって、繊維を電場中でメルトブローすることにより製作され得る。エレクトレット繊維は、例えば電子線、コロナ放電、電子からの注入、ギャップ又は誘電性バリア間での電気的な絶縁破壊などによって、過剰の電荷を(コ)ポリマー又はワックスなどの高絶縁性誘電材料の中に埋め込むことによっても製造され得る。特に好適なエレクトレット繊維は、ハイドロ帯電させた繊維である。
任意の非溶融紡糸繊維成分
追加の例示的な実施形態では、不織布ウェブは、任意に、複数の非溶融紡糸フィラメントを更に含む。したがって、例示的な実施形態では、不織布ウェブは、個別の非溶融紡糸フィラメントを更に含んでもよい。所望により、個別の非溶融紡糸フィラメントは、ステープルフィラメントである。一般に、個別の非溶融紡糸フィラメントは、例えば、溶融紡糸不織布ウェブのコスト削減又は特性改良のための、充填フィラメントとして作用する。
好適な非溶融紡糸充填フィラメントの非限定的な例としては、単成分合成フィラメント、半合成フィラメント、ポリマーフィラメント、金属フィラメント、炭素フィラメント、セラミックフィラメント、及び天然フィラメントが挙げられる。合成及び/又は半合成フィラメントとしては、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ナイロン(例えば、ヘキサメチレンアジパミド、ポリカプロラクタム)、ポリプロピレン、アクリル(アクリロニトリルの(コ)ポリマーから形成される)、レーヨン、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニリデン−塩化ビニルコポリマー、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマーなどで作られたものが挙げられる。
好適な金属フィラメントの非限定的な例としては、任意の金属又は金属合金、例えば、鉄、チタン、タングステン、白金、銅、ニッケル、コバルトなどから作製されたフィラメントが挙げられる。
好適な炭素フィラメントの非限定的な例としては、黒鉛フィラメント、活性炭フィラメント、ポリ(アクリロニトリル)由来の炭素フィラメントなどが挙げられる。
好適なセラミックフィラメントの非限定的な例としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、炭化タングステン、窒化ケイ素などが挙げられるがこれらに限定されない、任意の金属酸化物、金属炭化物、又は金属窒化物が挙げられる。
好適な天然フィラメントの非限定的な例としては、竹、綿、羊毛、ジュート、アガーベ、サイザル、ココナッツ、大豆、ヘンプなどが挙げられる。
使用されるフィラメント成分は、未使用又は再生廃棄フィラメント、例えば、衣類切断、カーペット製造、フィラメント製造、テキスタイル加工などから再生された再生フィラメントであってもよい。
不織布ウェブを形成するために使用される個別の非溶融紡糸充填フィラメントが含まれる場合、そのサイズ及び量は、一般に、不織布ウェブ100の所望の性質(すなわち、ロフト性、開放性、柔軟性、ドレープ性)及び化学的に活性な微粒子の望ましい装填に依存する。一般に、フィラメント直径が大きいほど、フィラメント長が大きくなり、フィラメント中の捲縮の存在は、より開放性及びロフト性のある不織布物品をもたらす。一般に、小さく、より短いフィラメントは、よりコンパクトな不織布物品をもたらす。
任意の微粒子成分
ある特定の例示的な実施形態では、不織布ウェブは、複数の微粒子を更に含む。本開示による例示的な不織布ウェブは、有利には、複数の化学的に活性な微粒子を含んでもよい。化学的に活性な微粒子は、室温で固体であり、外部流体相と化学的相互作用を起こすことが可能な、任意の個別の微粒子であり得る。例示的な化学的相互作用としては、吸着、吸収、化学反応、化学反応の触媒作用、溶解などが挙げられる。
更に、前述の例示的実施形態のいずれかにおいて、化学的に活性な微粒子は、有利には、吸着/吸収剤微粒子(例えば、吸着剤微粒子、吸収剤微粒子など)、乾燥剤微粒子(例えば、その局所的近傍で乾燥状態を誘導又は維持する吸湿性物質(例えば、塩化カルシウム、硫酸カルシウムなど)を含む微粒子)、殺生物剤微粒子、マイクロカプセル、及びこれらの組み合わせから選択されてもよい。前述の実施形態のいずれかにおいて、化学的に活性な微粒子は、活性炭微粒子、活性アルミナ微粒子、シリカゲル微粒子、アニオン交換樹脂微粒子、カチオン交換樹脂微粒子、モレキュラーシーブ微粒子、ケイソウ土微粒子、抗菌化合物微粒子、金属微粒子、及びこれらの組み合わせから選択されてもよい。
流体濾過物品として特に有用な不織布ウェブの例示的な一実施形態では、化学的に活性な微粒子は、吸着/吸収剤微粒子である。様々な吸着/吸収剤微粒子を用いることができる。吸着/吸収剤微粒子としては、鉱物微粒子、合成微粒子、天然吸着/吸収剤微粒子、又はこれらの組み合わせが挙げられる。望ましくは、吸着/吸収剤微粒子は、意図される使用条件の下で存在が予想される気体、エアゾール、若しくは液体を吸着又は吸収することができる。
吸着/吸収剤微粒子は、ビーズ、フレーク、顆粒、又は粒塊を含む、任意の使用可能な形態をとることができる。好ましい吸着/吸収剤微粒子としては、活性炭、シリカゲル、活性アルミナ及びその他の金属酸化物、吸着又は化学反応によって液体からある成分を除去できる金属微粒子(例えば、銀微粒子)、ホプカライト(一酸化炭素の酸化を触媒できる)などの微粒子触媒剤、酢酸などの酸性溶液若しくは水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液で処理した粘土又はその他の鉱物、イオン交換樹脂、モレキュラーシーブ及びその他のゼオライト、殺生物剤、殺真菌剤、並びに殺ウイルス剤が挙げられる。活性炭及び活性アルミナは、現在特に好ましい吸着/吸収剤微粒子である。例えば、気体の混合物を吸収するために、吸着/吸収剤微粒子の混合物も用いることができるが、実際には、気体の混合物を取り扱うには、個々の層に別々の吸着/吸収剤微粒子を用いた多層シート物品を作製する方がよい場合がある。
気体濾過物品として特に有用な不織布ウェブの例示的な一実施形態では、化学的に活性な吸着/吸収剤微粒子は、気体吸着剤又は吸収剤微粒子であるように選択される。例えば、気体吸着微粒子としては、活性炭、炭、ゼオライト、モレキュラーシーブ、酸性気体吸着剤、ヒ素還元材料、ヨウ素化樹脂などを挙げることができる。例えば、吸収剤微粒子としては、ケイソウ土、粘土などの天然多孔質微粒子材料、又はメラミン、ゴム、ウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、シリコーン、及びセルロースなどの合成微粒子発泡体も挙げることができる。吸収剤微粒子としては、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、又は顆粒状ポリビニルアルコールなどの超吸収剤微粒子も挙げることができる。
液体濾過物品として特に有用な不織布ウェブのいくつかの例示的実施形態では、吸着/吸収剤微粒子は、活性炭、ケイソウ土、イオン交換樹脂(例えば、アニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂、又はこれらの組み合わせ)、モレキュラーシーブ、金属イオン交換吸着/吸収剤、活性アルミナ、抗菌化合物、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの例示的実施形態は、ウェブが、約0.20〜約0.5g/ccの範囲の収着/吸収剤微粒子密度を有することを提供する。
様々なサイズ及び量の吸着/吸収剤化学活性微粒子を使用して、不織布ウェブを作製してもよい。例示的な一実施形態では、吸着/吸収剤微粒子は、直径1mmを超える平均径を有する。別の例示的実施形態では、吸着/吸収剤微粒子は、直径1cm未満の平均径を有する。更なる実施形態では、粒径の組み合わせを使用することができる。例示的な追加の一実施形態では、吸着/吸収剤微粒子は、大きな微粒子と小さな微粒子との混合物を含む。
所望の、吸着/吸収剤微粒子サイズは、大きく変えることができ、通常は目的とする使用条件にある程度基づいて選ばれる。一般的な指針として、液体濾過用途に特に有用な吸着/吸収剤微粒子のサイズは、約0.001〜約3000μmの平均径で変動し得る。一般に、吸着/吸収剤微粒子は、約0.01〜約1500μmの平均径、より一般的には約0.02〜約750μmの平均径、最も一般的には約0.05〜約300μmの平均径である。
いくつかの例示的実施形態では、吸着/吸収剤微粒子は、1μm未満の集団平均径を有するナノ微粒子を含んでもよい。多孔質ナノ微粒子は、流体媒体から汚染物質を吸着/吸収(例えば、吸収及び/又は吸着)するための高い表面積をもたらすという利点を有し得る。超微粒子又はナノ微粒子を使用するこのような例示的実施形態では、微粒子は、接着剤(例えば、ホットメルト接着剤)、及び/又は溶融紡糸不織布ウェブへの熱の適用(すなわち、熱接合)を使用して、フィラメントに接着接合されることが好ましい場合がある。
異なる粒径範囲を有する吸着/吸収剤微粒子の混合物(例えば、二峰性混合物)を用いることもできるが、実際には、上流層により大きい吸着/吸収剤微粒子を用い、下流層により小さい吸着/吸収剤微粒子を使用する多層シート物品を作製する方がよい場合がある。少なくとも80重量%の吸着/吸収剤微粒子、より一般的には少なくとも84重量%、最も一般的には少なくとも90重量%の吸着/吸収剤微粒子が、ウェブ内に捕捉されている。ウェブ坪量に関して示すと、収着/吸収剤微粒子装填レベルは、例えば、比較的微細な(例えば、サブマイクロメートルサイズの)収着/吸収剤微粒子では少なくとも約500gsmであり、比較的粗大な(例えば、ミクロンサイズの)吸着/吸収剤微粒子では少なくとも約2,000gsmであってよい。
一部の例示的実施形態では、化学的に活性な微粒子は、金属微粒子である。金属微粒子を使用して、研磨不織布ウェブを作製してもよい。金属微粒子は、短いフィラメント若しくはリボン様セクションの形態であってもよく、又はグレイン様微粒子の形態であってもよい。金属微粒子としては、これらに限定されないが、銀(抗菌/抗微生物性を有する)、銅(殺藻剤の特性を有する)、又は1つ以上の化学的に活性な金属のブレンドなどの任意の種類の金属が挙げられる。
他の例示的実施形態では、化学的に活性な微粒子は、固体殺生物剤又は抗菌剤である。固体殺生物剤及び抗菌剤の例としては、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム二水和物、塩化ベンザルコニウム、ハロゲン化ジアルキルヒダントイン、及びトリクロサンなどのハロゲン含有化合物が挙げられる。
更なる例示的実施形態では、化学的に活性な微粒子はマイクロカプセルである。マイクロカプセルは、米国特許第3,516,941号(Matson)に記載されており、化学的に活性な微粒子として使用できるマイクロカプセルの例を含む。マイクロカプセルには、固体又は液体の殺生物剤又は抗菌剤が装填されてもよい。マイクロカプセルの主要品質の1つは、その中に含有された材料を放出するために、機械的応力によって微粒子が破壊され得ることである。したがって、不織布ウェブの使用中に、マイクロカプセルは、不織布ウェブに加えられる圧力により破壊され、マイクロカプセル内に含まれる材料が放出されることとなる。
いくつかのそのような例示的実施形態では、微粒子を一緒に結合してフィラメント成分のメッシュ又は支持不織布ウェブを形成するように、接着性又は「粘着性」にすることが可能な表面を有する少なくとも1つの微粒子を使用することが有利となり得る。この点に関して、有用な微粒子は、(コ)ポリマー、例えば熱可塑性(コ)ポリマーを含んでもよく、それは半連続フィラメントの形態であってもよい。好適なポリマーとしては、ポリオレフィン、特に、熱可塑性エラストマー(TPE)(例えば、Exxon−Mobil Chemical Company(Houston,Texas)より入手可能なVISTAMAXX(商標))が挙げられる。更なる例示的実施形態では、TPEを、特に表面層又は表面コーティングとして含む微粒子が好ましい場合がある。これは、TPEが概ね多少粘着性であり、フィラメントを添加して不織布ウェブを形成する前に、微粒子を互いに結合して三次元網状組織を形成するのを補佐し得るからである。いくつかの例示的実施形態では、VISTAMAXX(商標)TPEを含む微粒子は特に低pH(例えば、約3以下のpH)及び高いpH(例えば、少なくとも約9のpH)並びに有機溶媒中での苛酷な化学環境に対する耐性の改良をもたらし得る。
任意の好適なサイズ又は形状の微粒子材料が選択されてもよい。好適な微粒子は、様々な物理的形態(例えば、固体微粒子、多孔質微粒子、中空バブル、粒塊、半連続フィラメント、ステープルフィラメント、フレークなど)、形状(例えば、球状、楕円形、多角形、針状など)、形状均一性(例えば、単分散、実質的に均一、不均一又は不規則など)、組成(例えば、無機微粒子、有機微粒子、又はこれらの組み合わせ)、及びサイズ(例えば、サブマイクロメートルサイズ、マイクロサイズなど)を有してもよい。
微粒子サイズに特に言及すると、一部の例示的実施形態では、微粒子の集合のサイズを制御することが望ましい場合がある。いくつかの例示的実施形態では、微粒子は、フィラメント不織布ウェブ中に物理的に同伴又は捕捉される。このような実施形態では、微粒子の集団は、一般に、少なくとも50μm、より一般的には少なくとも75μm、更により一般的には少なくとも100μmの平均径を有するように選択される。
他の例示的実施形態では、接着剤、例えばホットメルト接着剤、及び/又は熱可塑性微粒子若しくは熱可塑性フィラメントの一方若しくは両方への熱の適用(すなわち、熱結合)を使用してフィラメントに接着接合された、より微小な微粒子を使用することが好ましい場合がある。このような実施形態では、微粒子は、一般的には少なくとも25μm、より一般的には少なくとも30μm、最も一般的には少なくとも40μmの平均径を有することが好ましい。いくつかの例示的実施形態では、化学的に活性な微粒子は、直径1cm未満の平均径を有する。他の実施形態では、化学的に活性な微粒子は、1mm未満、より一般的には25マイクロメートル未満、更により一般的には10マイクロメートル未満の平均径を有する。
しかしながら、接着剤及び熱接合の両方を使用して微粒子をフィラメントに接着する他の例示的実施形態では、微粒子は、1マイクロメートル(μm)未満、より一般的には約0.9μm未満、更により一般的には約0.5μm未満、最も一般的には約0.25μm未満の集団平均径を有するサブマイクロメートルサイズの微粒子の集団を含んでもよい。このようなサブマイクロメートルサイズの微粒子は、高い表面積、並びに/又は高い吸収性及び/若しくは吸着能力が望まれる用途において特に有用となり得る。更なる例示的実施形態では、サブマイクロメートルサイズの微粒子の集団は、少なくとも0.001μm、より一般的には少なくとも約0.01μm、最も一般的には少なくとも約0.1μm、最も一般的には少なくとも約0.2μmの集団平均径を有する。
更なる例示的実施形態では、微粒子は、最大で約2,000μm、より一般的には最大で約1,000μm、最も一般的には最大で約500μmの集団平均径を有するマイクロサイズの微粒子の集団を含む。他の例示的実施形態では、微粒子は、最大で約10μm、より一般的には最大で約5μm、更により一般的には最大約2μm(例えば、超微細マイクロフィラメント)の集団平均径を有するマイクロサイズの微粒子の集団を含む。
単一の完成品ウェブ内に複数の種類の微粒子を使用することもできる。複数の種類の微粒子を使用することにより、微粒子の種類のうちの1つが同じ種類の他の粒子と接合しない場合であっても、連続微粒子ウェブを生成することが可能となり得る。この種のシステムの一例は、2種類の微粒子が使用される場合に、1つは微粒子を互いに結合させ(例えば、半連続ポリマーフィラメント微粒子)、他方はウェブの所望の目的のための活性微粒子として作用する(例えば、活性炭のような収着/吸収剤微粒子)ものであろう。このような例示的実施形態は、液体濾過用途に特に有用となり得る。
例えば、化学的に活性な微粒子の密度、化学的に活性な微粒子のサイズ、及び/又は最終的な不織布ウェブ物品の所望の属性に応じて、繊維ウェブの総重量に対して様々な異なる装填量の化学的に活性な微粒子を使用してもよい。一実施形態では、化学的に活性な微粒子は、全不織布物品重量の90重量%未満を構成する。一実施形態では、化学的に活性な微粒子は、全不織布物品重量の少なくとも10重量%を構成する。
前述の実施形態のいずれにおいても、化学的に活性な微粒子は、有利には、不織布ウェブの厚さ全体にわたって分布され得る。しかしながら、前述の実施形態のいくつかでは、化学的に活性な微粒子は、実質的に不織布ウェブの主表面上に優先的に分散される。
更に、上記の化学的に活性な微粒子のうちの1つ以上の任意の組み合わせを使用して、本開示による不織布ウェブを形成してもよいことを理解されたい。
半連続フィラメントを形成するための方法
別の態様では、本開示は、不織布ウェブを製造するための方法であって、約50w/w%〜約99w/w%の結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと、約1w/w%〜約40w/w%の炭化水素粘着付与樹脂との混合物を、この混合物の少なくとも溶融温度まで加熱して、溶融混合物を形成することと、溶融混合物を、少なくとも1つのオリフィスを通して押し出して、少なくとも1つの半連続フィラメントを形成することと、少なくとも1つの半連続フィラメントを細径化して、少なくとも1つの半連続フィラメントを延伸及び分子配向させることと、少なくとも1つの半連続フィラメントを、溶融混合物の溶融温度未満の温度まで冷却して、溶融紡糸不織布ウェブを形成することと、を含み、少なくとも1つの半連続(コ)ポリマーフィラメントが、分子配向を示し、更に、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマー又は不織布ウェブのうちの少なくとも1つが、50ジュール/gを超える、示差走査熱量測定法を使用して測定される融解熱を示す、方法を記載する。
更なるこのような例示的な実施形態では、少なくとも1つの半連続フィラメントは、複数の半連続フィラメントを含み、方法は、複数の半連続フィラメントを捕集器上で不織布ウェブとして捕集することを更に含む。好ましくは、複数の半連続フィラメントは、溶融紡糸フィラメントで構成される。溶融紡糸方法では、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマー/炭化水素樹脂粘着付与剤混合物を溶融して溶融混合物を形成し、次いで、これが溶融紡糸ダイの1つ以上のオリフィスを通して押し出される。
好ましくは、溶融紡糸フィラメントは、捕集前、捕集中、又は捕集後にフィラメント接合工程に供され、それによってスパンボンディング不織布ウェブを製作する。ある特定の例示的な実施形態では、接合は、自己熱接合、非自己熱接合、スルーエア接合、及び超音波接合のうちの1つ以上を含む。
好適な溶融紡糸及びスパンボンディング方法、細径化方法及び装置、並びに接合方法及び装置(自己接合法を含む)は、米国特許第6,607,624(Berriganら)及び同第7,807,591(B2)号(Foxら)に記載されており、これらの開示全体は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの例示的な実施形態では、方法は、複数のステープルフィラメントを複数の半連続フィラメントに添加すること、又は複数の微粒子を複数の半連続フィラメントに添加することのうちの少なくとも1つを更に含む。
更なる実施形態では、方法は、接合、エレクトレット充電、エンボス加工、ニードルパンチング、ニードルタッキング、水流交絡、又はこれらの組み合わせから選択される方法を使用して、捕集された不織布ウェブを処理することを更に含む。
上述の方法のいずれかにおいて、溶融紡糸は、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマー/炭化水素樹脂粘着付与樹脂混合物を溶融紡糸できるほど十分に高いが、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマー/炭化水素樹脂粘着付与樹脂混合物に許容できない劣化を生じるほど高くはない温度の範囲内で実施するべきである。例えば、溶融紡糸は、結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと炭化水素樹脂粘着付与剤との溶融混合物を溶融温度よりも少なくとも40〜50℃高い加工温度に到達させる温度で実施することができる。
好ましくは、溶融混合物の加工温度は、200℃、225℃、250℃、260℃、270℃、280℃、又は更には少なくとも290℃であるように、約360℃、350℃、340℃、330℃、320℃、310℃、又は更には300℃以下であるように選択される。
複合不織布ウェブの形成のための方法
いくつかのこのような例示的な実施形態では、方法は、複数のステープルフィラメントを複数の個別の半連続フィラメントに添加すること、又は複数の微粒子を複数の個別の半連続フィラメントに添加することのうちの少なくとも1つを更に含み。複合不織布ウェブを形成する。
いくつかの例示的な実施形態では、複合不織布ウェブを製造する方法は、フィラメント流、水流交絡、湿式形成、プレキシフィラメント形成、又はこれらの組み合わせを混合することによって、マイクロフィラメント又は粗マイクロフィラメント集団を微細マイクロフィラメント集団、超微細マイクロフィラメント集団、又はサブマイクロメートルフィラメント集団と組み合わせることを含む。
マイクロフィラメント又は粗マイクロフィラメント集団を、微細、超微細、又はサブマイクロメートルフィラメント集団と組み合わせる際に、1つ又は両方の種類のフィラメントの複数の流れを使用することができ、これらの流れは任意の順序で組み合わされてもよい。このようにして、様々な所望の濃度勾配及び/又は層状構造を示す不織布複合繊維ウェブを形成することができる。
例えば、ある特定の例示的な実施形態では、微細、超微細、又はサブマイクロメートルフィラメントの集団を、マイクロフィラメント又は粗マイクロフィラメントの集団と組み合わせて、フィラメントの不均質な混合物を形成してもよい。ある特定の例示的な実施形態では、微細、超微細、又はサブマイクロメートルフィラメントの集団の少なくとも一部は、マイクロフィラメント集団の少なくとも一部と混在する。他の例示的な実施形態では、微細、超微細、又はサブマイクロメートルフィラメントの集団は、マイクロフィラメントの集団を含む下層上の上層として形成されてもよい。ある特定の他の例示的な実施形態では、マイクロフィラメントの集団は、微細、超微細、又はサブマイクロメートルフィラメントの集団を含む下層上の上層として形成されてもよい。
任意の微粒子充填プロセス
多くの用途では、ウェブ全体にわたる粒子の実質的に均一な分布が望ましい。不均一分布が有利であり得る場合もある。ある特定の例示的な実施形態では、微粒子密度勾配は、有利には、複合不織布ウェブ内に形成され得る。例えば、ウェブの深さを通る勾配は、深層濾過のために使用され得る孔径分布に変化を生じ得る。粒子の表面充填を有するウェブは、流体が流路の初期段階で粒子に曝露され、ウェブの残部が支持構造及び粒子の脱落を防止する手段を提供するフィルタに形成することができる。流路はまた、ウェブが、流体が粒子の活性表面に到達する前にいくらかの汚染物質を除去するためのプレフィルタとして作用することができるように、逆転されてもよい。
微粒子の流れを不織布フィラメントの流れに添加するための様々な方法が知られている。好適な方法は、米国特許第4,118,531号(Hauser)、同第6,872,311号(Koslow)、及び同第6,494,974号(Riddell)、並びに米国特許出願公開第2005/0266760号(Chhabra及びIsele)、同第2005/0287891号(Park)及び同第2006/0096911号(Breyら)に記載されている。
他の例示的な実施形態では、任意選択の微粒子は、フィラメントウェブを空気積層し、微粒子をフィラメントウェブに添加することによって(例えば、ウェブに微粒子の流動床を通過させることによって)、任意に、微粒子充填ウェブを後加熱して微粒子をフィラメントに接合させることによって、不織布フィラメントの流れに添加することができる。あるいは、予め形成されたウェブは、揮発性流体(例えば、有機溶媒、又は更には水)中の微粒子の予め形成された分散液で噴霧し、任意に微粒子充填ウェブを後加熱して、揮発性流体を除去して、微粒子をフィラメントに接合させることができる。
更なる例示的な実施形態では、方法は、捕集器上で不織布ウェブとして、複数の個別の半連続フィラメントを捕集することを更に含む。ある特定のこのような例示的な実施形態では、複合不織布ウェブは、微細な、超微細な、又はサブマイクロメートルのフィラメントの集団を捕集器表面上に、又は捕集器表面上の任意の支持層上に、直接堆積させることによって形成されてもよく、支持層は、多孔質支持層上に微細、超微細、又はサブマイクロメートルフィラメントの集団を形成するように、任意にマイクロフィラメントを含む。
方法は、任意にポリマーマイクロフィラメントを含んでもよい任意の支持層が、微細な、超微細な、又はサブマイクロメートルのフィラメントのフィラメント流を通過する工程を含んでもよい。フィラメント流を通過する間、支持層に一時的に又は恒久的に接合されるように、微細、超微細、又はサブマイクロメートルフィラメントが支持層上に堆積されてもよい。フィラメントが支持層上に堆積されるとき、フィラメントは、任意に互いに接合してもよく、支持層上にある間に更に硬化されてもよい。
ある特定の例示的な実施形態では、微細、超微細、又はサブマイクロメートルフィラメント集団は、粗マイクロフィラメント集団の少なくとも一部を含む任意の多孔質支持層と組み合わされる。いくつかの例示的な実施形態では、多孔質支持層を形成するマイクロフィラメントは、第1の層を形成するマイクロフィラメントの集団と組成的に同じである。他の現在好ましい実施形態では、微細、超微細、又はサブマイクロメートルフィラメント集団は、任意の多孔質支持層と組み合わされ、その後、粗マイクロフィラメント集団の少なくとも一部と組み合わされる。特定の他の現在好ましい実施形態では、多孔質支持層は、第1の層と反対側の第2の層に隣接する。
他の例示的な実施形態では、多孔質支持層は、不織布、織布、編布、発泡体層、スクリーン、多孔質フィルム、穿孔フィルム、フィラメントの配列、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの例示的な実施形態では、多孔質支持層は、熱可塑性メッシュを含む。
任意の加工工程
いくつかの実施形態では、方法は、接合(例えば、自己接合、スルーエア接合、カレンダー加工など)、エレクトレット帯電、エンボス加工、ニードルパンチング、ニードルタッキング、水流交絡、又はこれらの組み合わせから選択される方法を使用して、捕集された不織布ウェブを処理することを更に含む。
任意の接合方法
フィラメントの状態及びマイクロフィラメント及びサブマイクロメートルフィラメントの相対比率に応じて、いくつかの接合を、捕集前又は捕集中に、フィラメント自体(例えば、自己接合)間で、及びフィラメントと任意の微粒子との間で行ってもよい。「フィラメントを一緒に接合する」とは、追加の接着剤材料を用いずにフィラメントを互いにしっかりと接着させることを意味し、その結果、ウェブが通常の取り扱いを受けるとフィラメントが概ね分離しない)。
しかしながら、フィラメント自体間の、及びフィラメントと捕集されたウェブ内の任意のフィラメント又は微粒子との間の更なる接合は、所望のコヒーレンシーのマトリックスを提供することが望ましい場合があり、その結果、ウェブをより取り扱い可能にし、マトリックス内に任意のサブマイクロメートルフィラメントを保持することがより良好に可能である(フィラメント自体を「接合する」ことは、フィラメントを一緒にしっかりと接着させることを意味し、その結果、ウェブが通常の取り扱いを受けたときに概ね分離しない)。
接合は、例えば、熱接合、接合剤接合、粉状バインダー、水流交絡、ニードルパンチング、カレンダー加工、又はこれらの組み合わせを使用して達成され得る。点接合方法において、又は平滑なカレンダーロールによって適用された熱及び圧力を使用する従来の接合技術を使用することができるが、このようなプロセスは、フィラメントの望ましくない変形又はウェブの過剰な圧密を引き起こす場合がある。フィラメントを結合するための現在好ましい技術は、米国特許出願公開第2008/0038976号(Berriganら)に開示されているスルーエア接合である。
スルーエア接合によって提供される光自己接合が、剥離又は剪断性能のための所望のウェブ強度を提供しない場合があるいくつかの実施形態では、捕集器表面から不織布ウェブを除去した後に、二次的な又は補助的な接合工程、例えば、点接合又はカレンダー加工を組み込むことが有用であり得る。実質上任意の接合技術を使用して、例えば、当業者に既知であるように、接合される1つ以上の表面に1つ以上の接着剤の適用、超音波溶接、又は局在化した接合パターンを形成することができる追加の熱接合方法を達成することができる。このような補助的な接合は、ウェブをより容易に取り扱い可能にし、その形状をより良好に保持させることができる。
任意のエレクトレット帯電方法
一部の特定の実施形態では、溶融紡糸フィラメントは、有利には静電的に帯電していてもよい。したがって、ある特定の例示的実施形態では、溶融紡糸フィラメントを、エレクトレット帯電方法に供してもよい。例示的なエレクトレット帯電方法は、ハイドロ帯電である。フィラメントのハイドロ帯電は、フィラメントの上への極性流体の、衝突、浸漬、又は濃縮、その後の乾燥などの様々な技術を用いて行なわれてもよく、その結果、フィラメントが帯電される。ハイドロ帯電を説明する代表的な特許としては、米国特許第5,496,507号、同第5,908,598号、同第6,375,886(B1)号、同第6,406,657(B1)号、同第6,454,986号及び同第6,743,464(B1)号が挙げられる。好ましくは、水は極性ハイドロ帯電液として用いられ、媒体は、好ましくは、液体噴流又は任意の好適な噴霧手段により提供される液滴流を用いて、極性ハイドロ帯電液に暴露される。
フィラメントを水圧で交絡するのに有用な装置は、一般的にハイドロ帯電を行うのに有用であるが、ハイドロ帯電は、一般に水流交絡で用いられるものよりも低い圧力で行われる。米国特許第5,496,507号は例示的な装置を記載しており、当該装置では、後で乾燥される媒体に濾過強化エレクトレット電荷を与えるのに充分な圧力で、水の噴流又は水滴流がウェブ形態のフィラメント上に衝突する。
最適な結果を達成するために必要な圧力は、使用する噴霧器の種類、フィラメントを形成する(コ)ポリマーの種類、ウェブの厚さ及び密度、並びにハイドロ帯電の前に行われるコロナ帯電などの前処理の有無に応じて変わり得る。一般に、約69kPa〜約3450kPaの範囲の圧力が好適である。好ましくは、水滴を提供するために使用される水は、比較的純粋である。蒸留水又は脱イオン水が、水道水より好ましい。
エレクトレットフィラメントは、ハイドロ帯電に追加して又は代替して、静電帯電(例えば、米国特許第4,215,682号、同第5,401,446号、及び同第6,119,691号で記述されているような)、摩擦帯電(例えば、米国特許第4,798,850号で記述されているような)、又はプラズマフッ素化(例えば、米国特許第6,397,458(B1)号で記述されているような)などのその他の帯電技術で処理されてもよい。コロナ放電に続くハイドロ帯電及びプラズマフッ素化に続くハイドロ帯電は、組み合わせて使用される特に好適な帯電技術である。
任意の捕集後加工
フィラメント形成方法の補助として従来使用されている様々なプロセスを、フィラメントがベルトブローダイの1つ以上のオリフィスから出る際に使用することができる。このようなプロセスとしては、仕上げ剤、接着剤、又はその他の材料をフィラメント上に噴霧すること、静電荷をフィラメントに印加すること、水ミストをフィラメントに適用することなどが挙げられる。更に、接合剤、接着剤、仕上げ剤、及び他のウェブ又はフィルムなどの様々な材料を、捕集したウェブに添加してもよい。例えば、捕集前に、押し出されたフィラメント又はフィラメントを、例えば、更なる延伸、噴霧などの、多数の追加加工工程に供してもよい。フィラメント、例えばフィラメントを加熱するための加熱水若しくは蒸気、又はフィラメントを急冷するための冷水を含む、捕集前又は捕集中に、様々な流体がフィラメントに有利に適用されてもよい。
捕集後、捕集された塊は、所望であれば、追加的に又は別の方法として、後のプロセスのために保管用ロールに巻き取られてもよい。一般に、捕集された溶融紡糸不織布ウェブは、捕集後、カレンダー、エンボス加工ステーション、ラミネーター、カッターなどの他の装置に搬送されてもよく、又は駆動ロールを通して保管用ロールに巻き取られてもよい。
したがって、前述の不織布ウェブの製造方法及び不織布ウェブを任意に接合又はエレクトレット帯電する方法に加えて、以下のプロセス工程:
(1)複合不織布ウェブをプロセス経路に沿って更なる加工操作に向けて前進させる工程、
(2)1つ以上の追加の層を、サブマイクロメートルフィラメント成分、マイクロフィラメント成分、及び/又は任意の支持層の外面と接触させる工程、
(3)複合不織布ウェブをカレンダー加工する工程、
(4)表面処理又は他の組成物(例えば、耐火性組成物、接着剤組成物、又は印刷層)で複合不織布ウェブをコーティングする工程、
(5)複合不織布ウェブを厚紙又はプラスチックチューブに取り付ける工程、
(6)複合不織布ウェブをロールの形態で巻き付ける工程、
(7)複合不織布ウェブをスリット加工して、2つ以上のスリットロール及び/又は複数のスリットシートを形成する工程、
(8)複合不織布ウェブを成形型に配置し、複合不織布ウェブを新しい形状に成形する工程、及び
(9)露出した任意の感圧性接着剤層の上に剥離ライナーを適用する工程、のうちの1つ以上が、ウェブ上で任意に実行されてもよい。
不織布溶融紡糸(スパンボンド)繊維性ウェブを組み込む物品
不織布繊維ウェブは、前述のプロセスを使用して製造することができる。いくつかの例示的実施形態では、不織布ウェブ又は複合ウェブは、マット、ウェブ、シート、スクリム、又はこれらの組み合わせの形態をとる。
いくつかの特定の例示的実施形態において、不織布ウェブ又は複合ウェブは、有利には、帯電した溶融紡糸フィラメント、例えばエレクトレットフィラメントを含んでもよい。ある特定の例示的な実施形態では、溶融紡糸不織布ウェブ又はウェブは、多孔質である。いくつかの追加の例示的な実施形態では、不織布ウェブ又は複合ウェブは、有利に自己支持型であってもよい。更に例示的実施形態では、溶融紡糸不織布ウェブ又は複合不織布ウェブを、有利にはプリーツ状にして、例えば、液体(例えば、水)若しくは気体(例えば、空気)用フィルタ、加熱、換気、若しくは空調(HVAC)フィルタ、又は個人保護用呼吸マスクなどの濾過媒体を形成してもよい。例えば、米国特許第6,740,137号は、折り畳み可能なプリーツ状フィルタエレメントに使用される不織布ウェブを開示している。
本開示のウェブは、それ自体で、例えば、濾過媒体、装飾用布、又は保護若しくは被覆材料として使用されてもよい。あるいは、本開示のウェブを、他のウェブ又は構造体と組み合わせて、例えば、ウェブ上に配置若しくは積層された他の繊維層の支持体として、多層濾過媒体内で、又は膜をその上にキャスト成形し得る基材として、使用してもよい。これらは調製の後、滑らかなカレンダーロールを通して滑らかな表面のウェブを形成することによって、又は成形装置を通して三次元形状を形成することによって、加工されてもよい。
本開示の不織布ウェブ又は複合ウェブは、少なくとも1つ又は複数の他の種類のフィラメント(図示なし)、例えば、ステープルないしは別の方法での半連続フィラメント、溶融紡糸連続フィラメント、又はこれらの組み合わせなどを更に含むことができる。本開示の例示的な繊維ウェブは、例えば、管又は他のコアの周りに巻かれてロールを形成することができる不織布ウェブに形成され、その後の加工のために保管されるか、又は更なる加工工程に直接送られるかのいずれかとすることができる。ウェブはまた、ウェブが製造された直後、又はその後のある時点で、個別のシート又はマットに切断されてもよい。
溶融紡糸不織布ウェブ又は複合ウェブを使用して、例えば、断熱物品、防音物品、流体濾過物品、拭取り布、外科用ドレープ、創傷用包帯、衣類、呼吸マスク、又はこれらの組み合わせなどの任意の好適な物品を作製することができる。断熱物品又は防音物品は、乗り物(例えば、列車、航空機、自動車及びボート)の絶縁要素として使用することができる。他の物品、例えば、寝具、シェルター、テント、絶縁体、絶縁物品、液体及び気体用フィルタ、拭取り布、衣類、衣類付属品、個人用保護具、呼吸マスクなども、本開示の溶融紡糸不織布ウェブを使用して製造できる。
可撓性、ドレープ可能かつコンパクトな不織布ウェブは、特定の用途、例えば、炉フィルタ又は気体濾過呼吸マスクに好ましい場合がある。このような不織布ウェブは、典型的には、75kg/mを超える、典型的には100kg/mを超える、又は更には120kg/mを超える密度を有する。しかしながら、いくつかの液体濾過用途での使用に適した開放性とロフト性のある不織布ウェブは、一般に60kg/mの最大密度を有する。
したがって、ある特定の例示的な実施形態では、不織布ウェブは、1gsm〜400gsm、より好ましくは、1gsm〜200gsm、更により好ましくは、1gsm〜100gsm、又は更には1gsm〜約50gsmの坪量を示す。
本開示によるある特定の現在好ましい不織布ウェブは、50%、340%、30%、20%未満、又はより好ましくは15%未満、更により好ましくは10%未満のソリディティを有し得る。
本明細書に記載の不織布ウェブを製作するための開示の方法の動作を、以下の詳細な実施例に関して更に説明する。これらの実施例は、様々な具体的な好ましい実施形態及び技術を更に示すために提供される。しかしながら、本開示の範囲内に留まりつつ、多くの変更及び修正を加えることができるということが理解されるべきである。
これらの実施例は、単に例証を目的としたものであり、添付の特許請求の範囲を過度に限定することを意図するものではない。本開示の幅広い範囲を示す数値範囲及びパラメータは近似値であるが、具体的な実施例において示される数値は、可能な限り正確に報告している。しかしながら、いずれの数値にも、それらのそれぞれの試験測定値において見出される標準偏差から結果として必然的に生じる、ある特定の誤差が本質的に含まれる。最低でも、各数値パラメータは少なくとも、報告される有効桁の数に照らして通常の丸め技法を適用することにより解釈されるべきであるが、このことは特許請求の範囲の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではない。
材料の概要
特に記載のない限り、実施例及び本明細書のその他の箇所における全ての部、百分率、比などは、重量によるものである。
単一成分プロピレン及びポリプロピレンとOPPERA(商標)樹脂とのブレンドを使用して、約50w/w%〜約99w/w%の少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと、約1w/w%〜約40w/w%の少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂とを含む半連続フィラメント、並びにこのような半連続フィラメントを含む不織布ウェブを調製した。
結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーは、Total 3860ポリプロピレン(Total Petrochemicals and Refining U.S.A.,Houston,TXから入手可能)として選択した。
炭化水素粘着付与樹脂は、OPPERA(商標)PR100A(Exxon−Mobil Chemical Co.,Spring,TXから入手可能)として選択した。
使用した溶媒及び他の試薬は、Sigma−Aldrich Chemical Company(Milwaukee,WI)から入手することができる。
試験方法
以下の試験方法を使用して、本開示の実施例のうちの一部を評価した。
実フィラメント直径の光学顕微鏡検査
実フィラメント直径(AFD)を、較正されたレチクルを備えた光学顕微鏡を使用して決定した。AFDは、対物レンズの焦点で顕微鏡対物レンズの下に配置されたときに不織布ウェブ試料中で観察された20個の個々のフィラメント上で採取された測定値から決定される平均(average)(平均(mean))数である。
有効フィラメント直径
有効フィラメント直径(EFD)は、Davies,C.N.、「The Separation of Airborne Dust and Particles」、Institution of Mechanical Engineers,London,Proceedings IB,1952に記載される方法を使用して、32L/分の空気流速(5.3cm/秒の面速度に対応する)を使用して決定した。
示差走査熱量測定法(溶融温度及び融解熱)
示差走査熱量測定法(DSC)を使用して、結晶性ポリオレフィン、結晶性ポリオレフィンと炭化水素粘着付与樹脂との混合物、及び混合物から製作された不織布ウェブの溶融温度及び融解熱を決定した。
DSC分析は、Ta Instruments Co.(New Castle,DE)から入手可能なModel DSC Q2000を使用して実施した。およそ1.5mg〜10mgの、結晶性ポリオレフィン、結晶性ポリオレフィンと炭化水素粘着付与樹脂との混合物、又は混合物から製作された不織布ウェブをアルミニウムパンに充填して密封し、DSC Q2000装置に入れた。
各試料のDSC測定は、以下の連続加熱−冷却−加熱サイクルを使用して実行した。各試料を、最初に、10℃/分の速度で−20℃から250℃まで(又は試料の溶融温度より少なくとも30℃高くなるまで)加熱した。次いで、各試料を250℃で1分間保持し、その後、20℃/分の速度で−20℃まで(又は試料の結晶化温度より少なくとも50℃低くなるまで)冷却した。次いで、各試料を−20℃で1分間保持し、その後、10℃/分で−20℃から200℃まで加熱した。
最高温度吸熱ピークに対応する温度を溶融温度(℃)として報告し、同じ最高温度吸熱ピーク下の面積を、融解熱として報告した。
引張強度試験
実施例のウェブの引張特性は、1インチ×6インチの試料(2.5cm×15.2cm)を引っ張って破断させることによって測定した。不織布ウェブ試料の厚さは、約0.15cmであった。引張強度試験は、Instron Model 5544(Instron Company,Canton,MAから入手可能)として表記される市販の引張試験装置を使用して実行した。標点距離は4インチ(10.2cm)であり、クロスヘッド速度は308ミリメートル/毎分であった。最大引張荷重(ニュートン単位)を不織布ウェブの機械方向で測定した。
剛性試験
機械方向における不織布ウェブの剛性は、ガーリー曲げ抵抗試験機4171Eモデル(Gurley Precision Instruments,Inc.,Troy,NY)で測定した。5つの1.5インチ(約3.9cm)×2インチ(約5.1cm)のクーポンを、ウェブの機械方向に対応する1.5インチ(約3.9cm)の長さで各不織布ウェブの中央レーンから切り取った。次いで、各クーポンをガーレー曲げ抵抗試験機に固定し、試験機の振り子が、振り子の完全な振れが達成されるまで試験機の振り子がクーポンを横切って揺れるように、試験機のモーターを2方向のそれぞれで作動させた。振り子の重り及び位置を、任意の所与の試料に対して、振り子の振れを1インチ(2.54cm)と6インチ(約15.2cm)の間に保持するように選択した。不織布ウェブ剛性の結果は、両方向から各クーポンについて測定される力(mg単位)の平均として、不織布ウェブごとに報告される。
溶融紡糸(スパンボンド)ウェブ及び複合溶融紡糸(スパンボンド)ウェブの例
以下の実施例は、本開示に記載の方法に従って調製された様々な溶融紡糸(スパンボンド)不織布ウェブの調製を例示する。比較例及び実施例では、溶融紡糸(スパンボンド)フィラメント、及びこのようなフィラメントを含む不織布ウェブは、米国特許第6,607,624号(Berriganら)の図1に示される装置を使用して調製し、Berriganらによって一般に記載されているプロセスを使用して調製した。しかしながら、2つの単軸押出機(図1に参照番号12で示される)の代わりに、単一の25mm Berstorff二軸スクリュー押出機(Krauss−Maffei Group,U.S.A.,Florence,KYから入手可能)を使用して、溶融(コ)ポリマー混合物を、ダイを通して加熱及び押し出した。
比較例C−1
単一成分半連続フィラメント及びこのようなフィラメントを含む溶融紡糸(スパンボンド)不織布ウェブを、Total 3860ポリプロピレンを使用して調製した。半連続フィラメントは、18”(約45.7cm)幅であり、約1800個のオリフィスを有するマルチオリフィスダイから形成した。半連続フィラメントは、245℃の温度で0.04グラム/オリフィス/分(ghm)で押し出した。空気細径化装置を3psig(約20,684Pa)に維持し、これにより837m/分の計算されたフィラメント紡糸速度をもたらした。溶融紡糸(スパンボンド)不織布ウェブを、約120gsmの目標坪量で製造した。
比較例C−2
溶融紡糸(スパンボンド)ウェブを、細径化装置の空気圧を7psig(約48,263Pa)まで増加させたことを除いて、比較例C−1に記載の条件を使用して製造した。この時点で、かなりのフィラメント破断が観察された。得られた溶融紡糸(スパンボンド)媒体のフィラメントサイズは、1464m/分の計算されたフィラメント紡糸速度で6.2μmであった。
実施例1
溶融紡糸(スパンボンド)媒体を、Total PP 3860及びOPPERA PR100A樹脂の押出バレルへの供給を制御するために25mmのBerstorff二軸押出機を2つのロス・イン・ウェイト・フィーダーと共に使用し、ダイへのポリマー溶融物流を制御するために溶融ポンプを使用したことを除いて、比較例C−2に記載される通りに製造した。PP 3860とOPPERA(商標)PR 100Aの間のブレンド比(90/10)を使用してウェブを製造した。押出機の温度は約245℃であり、押出機は、ブレンド溶融流を、245℃に維持された溶融紡糸(スパンボンド)ダイに送達させた。0.04グラム/オリフィス/分(ghm)ポリマースループット速度が溶融紡糸(スパンボンド)ダイで維持されるように、ギアポンプを調整した。
得られたウェブを捕集器で捕集し、約121g/mの坪量を有していた。空気細径化装置を3psig(約20,684Pa)に維持し、これが、817m/分の計算されたフィラメント紡糸速度での8.3ミクロンのフィラメントサイズをもたらした。
実施例2
溶融紡糸(スパンボンド)ウェブを、細径化装置の空気圧を18psig(124,106Pa)まで増加させたことを除いて、実施例1に記載の条件を使用して製造した。この時点で、著しいフィラメント破断は生じなかった。得られた溶融紡糸(スパンボンド)媒体のフィラメントサイズは、2660m/分の計算されたフィラメント紡糸速度で4.6μmであった。
実施例3
溶融紡糸(スパンボンド)ウェブを、ブレンドの流速を0.04から0.11グラム/オリフィス/分まで増加させたことを除いて、実施例2に記載の条件を使用して製造した。この時点で、フィラメントの破断は観察されなかった。得られた溶融紡糸(スパンボンド)媒体のフィラメントサイズは、3159m/分の計算されたフィラメント紡糸速度で7μmであった。
実施例4
溶融紡糸(スパンボンド)ウェブを、PP 3860とOPPERA(商標)PR 100Aとの比を80/20w/wまで増加させたことを除いて、実施例1に記載の条件を使用して製造した。得られた溶融紡糸(スパンボンド)媒体のフィラメントサイズは、1056m/分の計算されたフィラメント紡糸速度で7.3μmであった。
実施例5
溶融紡糸(スパンボンド)ウェブを、細径化装置の空気圧を7psig(約48,263Pa)まで増加させたことを除いて、実施例4に記載の条件を使用して製造した。得られた溶融紡糸(スパンボンド)媒体のフィラメントサイズは、1292m/分の計算されたフィラメント紡糸速度で6.6μmであった。
実施例6
溶融紡糸(スパンボンド)ウェブを、細径化装置の空気圧を16psig(110,316Pa)まで増加させたことを除いて、実施例5に記載の条件を使用して製造した。得られた溶融紡糸(スパンボンド)媒体のフィラメントサイズは、2081m/分の計算されたフィラメント紡糸速度で5.2μmであった。
実施例7
溶融紡糸(スパンボンド)ウェブを、ブレンドの流速を0.04から0.11グラム/オリフィス/分まで増加させ、かつ細径化装置の空気圧を18psig(124,106Pa)まで増加させたことを除いて、実施例6に記載の条件を使用して製造した。得られた溶融紡糸(スパンボンド)媒体のフィラメントサイズは、2751m/分の計算されたフィラメント紡糸速度で7.5μmであった。
実施例8
溶融紡糸(スパンボンド)ウェブを、細径化装置の空気圧を40psig(275,790Pa)まで増加させたことを除いて、実施例7に記載の条件を使用して製造した。得られた溶融紡糸(スパンボンド)媒体のフィラメントサイズは、4159m/分の計算されたフィラメント紡糸速度で6.1μmであった。
比較例1〜2及び実施例1〜8についての溶融紡糸方法条件を表1に要約し、比較例1〜2及び実施例1〜8についての溶融紡糸(スパンボンド)不織布ウェブ特性を表2にまとめる。表3は、比較例1〜2及び実施例1〜8で製作された溶融紡糸(スパンボンド)不織布ウェブのそれぞれについて、DSCで測定された溶融温度及び融解熱を要約する。
Figure 2020529526
Figure 2020529526
Figure 2020529526
実施例1及び2並びに比較例C−1及びC−2の表1及び2に提供されたデータは、10重量%でOPPERA(商標)PR 100Aの添加が、7psig(約48,263Pa)〜18psig(124,106Pa)の細径化装置圧を増加させることを可能にし、これにより、フィラメントの延伸を増加させ、それによって、一定のスループットでフィラメントの破断又は「スナッピング」を伴わずに、実フィラメント直径を減少させることを示している。より高い細径化装置圧では、比較例C−2と実施例2との間で、フィラメント紡糸速度が、1464から2660m/分まで大幅に増加しても、比較例C−2と同じ速度で約4.6ミクロンの溶融紡糸(スパンボンド)媒体中でフィラメントサイズを得ることができた。
溶融紡糸(スパンボンド)不織布ウェブの剛性/厚さ比もまた、比較例C−1及び実施例1を2psig(約13,790Pa)の同じ細径化装置圧で比較すると、3.59から4.59まで増加する。
いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、OPPERA(商標)PR 100Aの添加は、比較例C−2に対する実施例2のフィラメント紡糸速度の増加及びフィラメントのサイズの減少から明らかであるように、フィラメントをより伸張させ、かつより配向させるように見える。フィラメントのこの高い配向性はまた、2.55g/mから8.36g/mまで増加する剛性/厚さの比、並びに不織布ウェブの引張特性の大幅な増加をもたらす。実際に、機械方向(MD)で破断する最大引張荷重は、72.99Nから143.61Nまで倍増する。
更に、表1及び表2から分かるように、10重量%のOPPERA(商標)PR 100Aの添加は、実フィラメント直径の大幅な変化なしに、スループットを10lbs/時(約4.55kg/時)〜25lbs/時(約11.36kg/時)まで増加させるのに役立つ。したがって、OPPERA(商標)添加剤を使用して、所望の実フィラメント直径を著しく変更することなく、溶融紡糸方法のスループットを増大させることができる。
より高いスループット速度では、フィラメント内の分子配向の程度の向上は、1464から3159m/分のフィラメント紡糸速度の増加から更により明らかであることも観察された。この配向のかなりの増加もまた、不織布ウェブの剛性特性の増加につながる。剛性/厚さ比が2.55g/mから10.12g/mまでに増加すると、剛性の4倍の増加となる。より高い速度でのフィラメントのより高い配向はまた、MDで破断する最大荷重(N)が72.99Nから120.1Nまで増加するにつれて、引張特性の大幅な増加をもたらす。
更に、表1から分かるように、比較例C−1並びに実施例1及び4は全て、同様のフィラメント紡糸速度をもたらす、同じスループット及び同じ細径化圧力で実施された。しかしながら、ウェブの剛性は、OPPERA(商標)PR 100Aの重量パーセントの増加と共に増加する。剛性対厚さの比は、3.59g/m(0%のOPPERA(商標)PR 100A)から4.59g/m(10%のOPPERA(商標)PR 100A)まで、7.93g/m(20%のOPPERA(商標)PR 100A)まで増加する。
更に、OPPERA(商標)PR 100A濃度を20重量%に増加させることにより、細径化装置の圧力を比較例C−2の7psig(約48,263Pa)と比較して、40psig(約275,790Pa)まで増加させることができた。より高い細径化装置圧では、本発明者らは、著しいフィラメント破断をなお観察しなかった。したがって、OPPERA(商標)PR 100Aの量を増加させることは、より小さい実フィラメント直径及び増加したスループット速度をもたらすが、これは、フィラメントをより延伸させるために細径化装置圧を増加させることができるからである。
実際に、20重量%のOPPERA(商標)PR 100Aでは、比較例C−2と比較して、4159m/分の非常に高い紡糸速度で5.2ミクロンのフィラメント直径を得ることができた。不織布ウェブの剛性/厚さ比もまた、2.55から11.30まで増加し、不織布ウェブの機械方向(MD)で破断する最大引張荷重(N)は、72.99Nから147.44Nまで増加した。
本明細書全体を通して、「一実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」、又は「ある実施形態」に対する言及は、「実施形態」という用語の前に、「例示的な」という用語が含まれているか否かに関わらず、その実施形態に関連して説明される具体的な特色、構造、材料、又は特徴が、本開示の特定の例示的な実施形態のうちの少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して、様々な箇所における「1つ以上の実施形態において」、「特定の実施形態において」、「一実施形態において」、又は「ある実施形態において」などの表現の出現は、必ずしも本開示の特定の例示的な実施形態のうちの同一の実施形態に言及するものとは限らない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、1つ以上の実施形態では任意の好適な方法で組み合わされてもよい。
本明細書ではいくつかの例示的な実施形態について詳細に説明してきたが、当業者には上述の説明を理解した上で、これらの実施形態の修正形態、変形形態、及び均等物を容易に想起できることが、諒解されるであろう。したがって、本開示は、ここまで説明してきた例示的実施形態に、過度に限定されるものではないことを理解されたい。加えて、本明細書で使用される全ての数は、用語「約」によって修飾されるものと想定される。
更には、本明細書で参照される全ての刊行物及び特許は、個々の刊行物又は特許を参照により組み込むことが詳細かつ個別に指示されている場合と同じ程度に、それらの全容が参照により組み込まれる。様々な例示的な実施形態について説明してきた。これらの実施形態及び他の実施形態は、以下の特許請求の範囲に含まれる。

Claims (20)

  1. 不織布ウェブであって、約50w/w%〜約99w/w%の少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと、約1w/w%〜約40w/w%の少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂とを含む少なくとも1つの半連続フィラメントを含み、少なくとも1つの半連続(コ)ポリマーフィラメントが、分子配向を示し、更に、前記不織布ウェブが、50ジュール/gを超える、示差走査熱量測定法を使用して測定される融解熱を示す、不織布ウェブ。
  2. 前記少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーが、ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、アイソタクチックポリブチレン、シンジオタクチックポリブチレン、ポリ−4−メチルペンテン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の不織布ウェブ。
  3. 前記少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーが、50ジュール/gを超える測定される融解熱を示す、請求項2に記載の不織布ウェブ。
  4. 前記少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂が、飽和炭化水素である、請求項1に記載の不織布ウェブ。
  5. 前記少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂が、Cピペリレン誘導体、C樹脂油誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の不織布ウェブ。
  6. 前記少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂が、前記(コ)ポリマーフィラメントの2重量%〜40重量%を構成する、請求項1に記載の不織布ウェブ。
  7. 前記少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂が、前記(コ)ポリマーフィラメントの5重量%〜30重量%を構成する、請求項6に記載の不織布ウェブ。
  8. 前記少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂が、前記(コ)ポリマーフィラメントの7重量%〜20重量%を構成する、請求項7に記載の不織布ウェブ。
  9. 前記少なくとも1つの(コ)ポリマーフィラメントが、光学顕微鏡検査を使用して決定される、5マイクロメートル未満の平均実フィラメント直径を示す、請求項1に記載の不織布ウェブ。
  10. 前記少なくとも1つの(コ)ポリマーフィラメントが、前記光学顕微鏡検査を使用して決定される、約4マイクロメートル〜約10マイクロメートル(両端の値を含む)の平均実フィラメント直径を示す、請求項1に記載の不織布ウェブ。
  11. 0%〜約30%の少なくとも1つの可塑剤を更に含む、請求項1に記載の不織布ウェブ。
  12. 前記少なくとも1つの可塑剤が、C〜C14オレフィンのオリゴマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項11に記載の不織布ウェブ。
  13. 引張強度試験を使用して測定される、少なくとも40ニュートンの機械方向での最大荷重を示す、請求項1に記載の不織布ウェブ。
  14. 1gsm〜400gsm(両端の値を含む)の坪量を示し、任意に前記坪量が、1gsm〜50gsmである、請求項1に記載の不織布ウェブ。
  15. 剛性試験を使用して測定される、少なくとも800mgの剛性を示す、請求項1に記載の不織布ウェブ。
  16. 不織布ウェブを製造するための方法であって、
    a)約50w/w%〜約99w/w%の少なくとも1つの結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマーと、約1w/w%〜約40w/w%の少なくとも1つの炭化水素粘着付与樹脂との混合物を、前記混合物の少なくとも溶融温度まで加熱して、溶融混合物を形成することと、
    b)前記溶融混合物を、少なくとも1つのオリフィスを通して押し出して、少なくとも1つの半連続フィラメントを形成することと、
    c)前記少なくとも1つの半連続フィラメントを細径化して、前記少なくとも1つの半連続フィラメントを延伸及び分子配向させることと、
    d)前記少なくとも1つの半連続フィラメントを、前記溶融混合物の前記溶融温度未満の温度まで冷却して、不織布ウェブを形成することと、を含み、少なくとも1つの半連続(コ)ポリマーフィラメントが、分子配向を示し、更に、前記結晶性ポリオレフィン(コ)ポリマー又は前記不織布ウェブのうちの少なくとも1つが、50ジュール/gを超える、示差走査熱量測定法を使用して測定される融解熱を示す、方法。
  17. 前記混合物を、少なくとも1つのオリフィスを通して押し出して、前記少なくとも1つの半連続フィラメントを形成することが、溶融紡糸方法を使用して達成される、請求項16に記載の方法。
  18. 複数のステープルフィラメントを前記少なくとも1つの半連続フィラメントに添加すること、又は複数の微粒子を前記少なくとも1つの半連続フィラメントに添加することのうちの少なくとも1つを更に含む、請求項16に記載の方法。
  19. 前記少なくとも1つの半連続フィラメントを、捕集器上で前記不織布ウェブとして捕集することを更に含む、請求項16に記載の方法。
  20. 自己接合、スルーエア接合、エレクトレット帯電、カレンダー加工、エンボス加工、ニードルパンチング、ニードルタッキング、水流交絡、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される方法を使用して、捕集された前記不織布ウェブを処理することを更に含む、請求項19に記載の方法。
JP2020504718A 2017-07-31 2018-07-30 結晶性ポリオレフィン及び炭化水素粘着付与樹脂を含む半連続フィラメント、及びその製造方法 Pending JP2020529526A (ja)

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