JP2020528864A - ガラス処理装置及び方法 - Google Patents

ガラス処理装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020528864A
JP2020528864A JP2020504185A JP2020504185A JP2020528864A JP 2020528864 A JP2020528864 A JP 2020528864A JP 2020504185 A JP2020504185 A JP 2020504185A JP 2020504185 A JP2020504185 A JP 2020504185A JP 2020528864 A JP2020528864 A JP 2020528864A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
edge
glass
pair
pull
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020504185A
Other languages
English (en)
Inventor
ジョゼフ シーモ,パトリック
ジョゼフ シーモ,パトリック
スターリング ゲストリッヒ,レイチェル
スターリング ゲストリッヒ,レイチェル
ヨシヤ ニシモト,マイケル
ヨシヤ ニシモト,マイケル
ジェイムズ ポスト,デニス
ジェイムズ ポスト,デニス
グラハム スクワイア,ゲイリー
グラハム スクワイア,ゲイリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Corning Inc
Original Assignee
Corning Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Corning Inc filed Critical Corning Inc
Publication of JP2020528864A publication Critical patent/JP2020528864A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B17/00Forming molten glass by flowing-out, pushing-out, extruding or drawing downwardly or laterally from forming slits or by overflowing over lips
    • C03B17/06Forming glass sheets
    • C03B17/068Means for providing the drawing force, e.g. traction or draw rollers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B17/00Forming molten glass by flowing-out, pushing-out, extruding or drawing downwardly or laterally from forming slits or by overflowing over lips
    • C03B17/06Forming glass sheets
    • C03B17/061Forming glass sheets by lateral drawing or extrusion

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
  • Advancing Webs (AREA)
  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)

Abstract

ガラス処理装置は、ガラスウェブと、プルローラの第1の対を備えたプルロール装置とを含むことができる。ガラスウェブは、第1の縁部、第2の縁部、及び中央部分を含むことができる。ガラスウェブは、粘性領域、延伸経路に沿った粘性領域の下流の粘弾性領域、及び延伸経路に沿った粘弾性領域の下流の弾性領域を含むことができる。粘弾性領域の一区域における第1の縁部及び第2の縁部の粘度は、約109ポアズ〜約1012ポアズでありうる。ガラスウェブの処理方法は、その区域においてガラスウェブの第1の縁部をプルローラの第1の対に係合する工程、及び該プルローラの第1の対を動作させて、ガラスウェブを延伸経路に沿って延伸する工程を含みうる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その内容が依拠され、その全体がここに参照することによって本願に援用される、2017年7月28日出願の米国仮特許出願第62/538,080号の優先権の利益を主張する。
本開示は、概して、ガラスウェブを処理するための方法及び装置に関し、より詳細には、ガラスウェブの縁部を一対のプルローラに係合するための方法及び装置に関する。
ガラスウェブを処理することが知られている。例えば、ガラスウェブをプルローラの1つ以上の対と係合することによって、ガラスウェブを延伸経路に沿って延伸することが知られている。
詳細な説明に記載される幾つかの例示的な実施形態の基本的な理解をもたらすために、本開示の簡略化された概要を以下に提示する。
幾つかの実施形態では、ガラス処理装置は、第1の主面及び第2の主面、該第1の主面と第2の主面との間に画成されるガラスウェブの厚さ、並びに第1の縁部、第2の縁部、及び該第1の縁部と第2の縁部との間に横方向に広がる中央部分を備えたガラスウェブを含むことができる。ガラスウェブの幅は、延伸経路に対して垂直に第1の縁部の第1の外縁から第2の縁部の第2の外縁まで延在しうる。中央部分の最大厚さは、第1の縁部の最小厚さ未満かつ第2の縁部の最小厚さ未満でありうる。ガラスウェブは、粘性領域、延伸経路に沿った粘性領域の下流の粘弾性領域、及び延伸経路に沿った粘弾性領域の下流の弾性領域を含みうる。粘弾性領域の一区域における第1の縁部及び第2の縁部の粘度は、約10ポアズ〜約1012ポアズでありうる。ガラス処理装置は、該区域においてガラスウェブの第1の縁部を係合し、ガラスウェブを延伸経路に沿って延伸するためのプルローラの第1の対を備えたプルロール装置を含みうる。
幾つかの実施形態では、該区域における第1の縁部及び第2の縁部の粘度は、約1010ポアズ〜約1011ポアズでありうる。
幾つかの実施形態では、前記延伸経路に沿った共通の高さに関連して、該区域における中央部分の粘度は、該区域における第1の縁部及び第2の縁部の粘度未満でありうる。
幾つかの実施形態では、延伸経路に沿った該区域の下流のガラスウェブの中央部分の最大厚さは、約100μm以下でありうる。
幾つかの実施形態では、延伸経路に沿った該区域の下流の第1の縁部の最小厚さ及び第2の縁部の最小厚さは、約100μm超かつ約400μm以下でありうる。
幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対は、約2μmSa〜約8μmSaの表面粗さを備えたセラミック材料を含みうる。
幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対は、該区域のガラスウェブの第1の縁部に約1.4キログラム〜約2.7キログラムのピンチ力を与えるように構成されうる。
幾つかの実施形態では、プルロール装置は、該区域においてガラスウェブの第2の縁部を係合し、ガラスウェブを延伸経路に沿って延伸するように構成されたプルローラの第2の対を含みうる。
幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対及びプルローラの第2の対は、プルローラの第1の対とプルローラの第2の対との間のガラスウェブに、ガラスウェブの幅に沿ってクロス延伸張力(cross-draw tension)を与えるように構成されうる。
幾つかの実施形態では、ガラス処理装置は、延伸経路に沿ってプルロール装置の上流に位置づけられたエッジロール装置を含みうる。エッジロール装置は、粘性領域におけるガラスウェブの第1の縁部を係合するためのエッジローラの第1の対を備えることができる。
幾つかの実施形態では、ガラス処理装置は、ある量の溶融材料からガラスウェブを成形するためのガラス成形装置を含むことができ、粘性領域は、ガラス成形装置から粘弾性領域まで延在しうる。
幾つかの実施形態では、ガラスウェブは、延伸経路に沿った粘性領域の上流に初期弾性領域を含みうる。
幾つかの実施形態では、ガラス処理装置は、ガラスウェブの温度を初期弾性領域の第1の温度から粘性領域の第2の温度へと上昇させるためのヒータを含みうる。
幾つかの実施形態では、ガラスウェブの処理方法は、一区域においてガラスウェブの第1の縁部をプルロール装置のプルローラの第1の対に係合する工程、及びプルローラの第1の対を動作させてガラスウェブを延伸経路に沿って延伸する工程を含みうる。
幾つかの実施形態では、延伸経路に沿った該区域の下流のガラスウェブの中央部分の最大厚さは、約100μm以下でありうる。
幾つかの実施形態では、本方法は、該区域においてガラスウェブの第2の縁部をプルロール装置のプルローラの第2の対に係合する工程、及びプルローラの第2の対を動作させてガラスウェブを延伸経路に沿って延伸する工程を含みうる。
幾つかの実施形態では、本方法は、プルローラの第1の対及びプルローラの第2の対を動作させて、プルローラの第1の対とプルローラの第2の対との間のガラスウェブに、ガラスウェブの幅に沿ってクロス延伸張力を与える工程を含みうる。
幾つかの実施形態では、本方法は、粘性領域においてガラスウェブの第1の縁部をエッジロール装置のエッジローラの第1の対に係合する工程を含みうる。
幾つかの実施形態では、本方法は、ガラス成形装置から流れるある量の溶融材料からガラスウェブを成形する工程を含むことができ、粘性領域は、ガラス成形装置から粘弾性領域まで延在することができる。
幾つかの実施形態では、本方法は、延伸経路に沿ったガラスウェブの粘性領域の上流のガラスウェブの初期弾性領域を加熱する工程を含みうる。
上記の実施形態は例示であり、本開示の範囲から逸脱することなく、単独で、又は本明細書で提供される任意の1つ以上の実施形態との任意の組合せで、提供することができる。さらには、前述の概要及び後述する詳細な説明はいずれも、本開示の実施形態を提示しており、説明及び特許請求される本実施形態の性質及び特徴を理解するための概観又は枠組みを提供することが意図されていることが理解されるべきである。添付の図面は、実施形態のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれて、その一部を構成する。図面は本開示のさまざまな実施形態を例証しており、その説明とともに、それらの原理及び動作を説明する役割を担う。
本開示のこれら及び他の特徴、実施形態、及び利点は、添付の図面を参照して読む場合に、さらに理解することができる。
本開示の実施形態によるガラスウェブを製造するための例示的なガラス製造装置の概略図 本開示の実施形態によるガラスウェブを処理するための第1の例示的なガラス処理装置の概略図 本開示の実施形態による図2の線3−3に沿った第1の例示的なガラス処理装置の一部分の断面図 本開示の実施形態による図2の線4−4に沿った第1の例示的なガラス処理装置の一部分の断面図 本開示の実施形態によるガラスウェブを処理するための第2の例示的なガラス処理装置の概略図 本開示の実施形態による図5の線6−6に沿った第2の例示的なガラス処理装置の一部分の断面図 本開示の実施形態による図5の線7−7に沿った第2の例示的なガラス処理装置の一部分の断面図 本開示の実施形態による図5の線8−8に沿った第2の例示的なガラス処理装置の一部分の断面図 本開示の実施形態による図5の線9−9に沿った第2の例示的なガラス処理装置の一部分の断面図
これより、本開示の例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照して、方法及び装置をより詳細に説明する。可能な場合はいつでも、同一又は類似した部分についての言及には、図面全体を通して同じ参照番号が用いられる。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。
ガラスシートは、通常、溶融材料を成形本体に流すことにより製造され、これにより、ガラスリボンは、フロート、ダウンドロー(例えば、フュージョン・ダウンドロー、スロットダウンドロー)、アップドロー、プレスロール、又は他の適切なガラス成形プロセスを含む、さまざまなリボン成形プロセスによって成形することができる。次いで、これらのプロセスのいずれかに由来するガラスリボンを分割して、ディスプレイ用途、照明用途、太陽光発電用途、又は高品質のガラスシートの使用の恩恵を受ける任意の他の用途が含まれるが、これらに限定されない、所望の用途へのさらなる処理に適した1つ以上のガラスシートを提供することができる。例えば、1つ以上のガラスシートは、液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)などを含めた幅広いディスプレイ用途に使用することができる。
本開示は、ガラスウェブを処理するための方法及び装置に関する。幾つかの実施形態では、ガラスウェブは、ガラス成形プロセスによって成形された又はガラス製造プロセスによって製造されたガラスリボンを含みうる。ガラスリボンは、ガラス成形装置又はガラス製造装置から直接提供することができ、コアに巻くか又はコイル状に巻き付けることができるガラスリボンのスプールとして提供することができ、あるいは、独立したガラスリボンとして提供することができる。幾つかの実施形態では、ガラスウェブは、ガラス成形プロセスによって成形された又はガラス製造プロセスによって製造されたガラスシートを含みうる。ガラスシートは、ガラスリボンから分離されたガラスシートとして、別のガラスシートから分離されたガラスシートとして、コアに巻くか又はコイル状に巻き付けることができる1つ以上のガラスシートのスプールとして提供される1つ以上のガラスシートとして、ガラスシートのスタックとして、又は独立したガラスシートとして、提供されうる。
加えて、本開示の実施形態に従ってガラスウェブを処理して、1つ以上の特徴、寸法、特性、及び属性を含む1つ以上のさらなるガラスウェブを形成することができる。例えば、幾つかの実施形態では、ガラスウェブは、該ガラスウェブの厚さを低減(例えば、薄く)するように処理されうる。幾つかの実施形態では、次に、薄くされたガラスウェブをディスプレイ装置に統合し、例えば、より薄いディスプレイ装置の製造が比較的薄いガラスウェブの使用の利益を得ることができる1つ以上のディスプレイ用途で使用することができる。したがって、幾つかの実施形態では、本開示の方法及び装置を使用して、1つ以上の比較的薄いガラスウェブを提供することができる。
幾つかの実施形態では、ガラスウェブから加工される1つ以上のさらなるガラスウェブには、ガラスリボンが含まれうる。ガラスリボンは、ガラス成形装置又はガラス製造装置から直接提供されたガラスリボンから分離することができ、コアに巻くか又はコイル状に巻き付けることができるガラスリボンのスプールとして提供されたガラスリボンから分離することができ、あるいは、独立したガラスリボンとして提供されたガラスリボンから分離することができる。他の実施形態では、ガラスウェブから分離された1つ以上のさらなるガラスウェブには、ガラスシートが含まれうる。ガラスシートは、ガラス成形装置又はガラス製造装置から直接提供されたガラスリボンから分離することができ、コアに巻くか又はコイル状に巻き付けることができるガラスリボンのスプールとして提供されたガラスリボンから分離することができ、あるいは、独立したガラスリボンとして提供されたガラスリボンから分離することができる。さらに他の実施形態では、ガラスシートは、ガラスリボンから分離されたガラスシートとして提供されたガラスシートから分離することができ、別のガラスシートから分離されたガラスシートとして提供されたガラスシートから分離することができ、コアに巻くか又はコイル状に巻き付けられた1つ以上のガラスシートのスプールとして提供されたガラスシートから分離することができ、ガラスシートのスタックとして提供されたガラスシートから分離することができ、あるいは、独立したガラスシートとして提供されたガラスシートから分離することができる。
図1は、ガラスリボン103を処理、製造、及び成形するための例示的なガラス製造装置101を概略的に示している。ガラス製造装置101は、幾つかの実施形態では、本明細書に開示されるガラス製造装置101の特徴のうちのいずれか1つ以上を含みうるガラス製造プロセスを提供するように動作することができる。説明の目的で、ガラス製造装置101及びガラス製造プロセスは、フュージョン・ダウンドローの装置及びプロセスとして示されているが、幾つかの実施形態では、アップドロー、フロート、プレスロール、スロットドロー等を含む、他のガラス製造装置及び/又はガラス製造プロセスが提供されてもよい。図示するように、ガラス製造装置101は、貯蔵ビン109からバッチ材料107を受け入れるように配向された溶融容器105を含みうる。バッチ材料107は、モータ113によって駆動されるバッチ送達装置111によって導入することができる。矢印117で示されるように、任意選択的なコントローラ115を動作させ、モータ113を作動させて、所望の量のバッチ材料107を溶融容器105に導入することができる。ガラス溶融プローブ119を使用して、スタンドパイプ123内の溶融材料121のレベルを測定し、測定された情報を、通信ライン125を介してコントローラ115に通信することができる。
ガラス製造装置101は、溶融材料121の流れ方向に対して溶融容器105の下流に配置され、第1の接続導管129によって溶融容器105に連結された清澄容器127も含むことができる。幾つかの実施形態では、溶融材料121は、第1の接続導管129によって溶融容器105から清澄容器127へと重力供給することができる。例えば、重力によって、溶融材料121を、溶融容器105から清澄容器127へと第1の接続導管129の内部経路を通過させてもよい。清澄容器127内では、さまざまな技術によって、溶融材料121から気泡を除去することができる。
ガラス製造装置101は、溶融材料121の流れ方向に対して清澄容器127の下流に配置されうる混合チャンバ131も含むことができる。幾つかの実施形態では、混合チャンバ131は、該混合チャンバ131内で溶融材料121を混合するための複数の突起151(例えば、攪拌ブレード)を備えたシャフト150を含むことができる。混合チャンバ131は、溶融材料121の均質な組成を提供するために用いられ、それによって、そうでなければ清澄容器127を出る溶融材料121内に存在しうる不均質性を低減又は排除することができる。示されるように、清澄容器127は、第2の接続導管135によって混合チャンバ131に結合することができる。幾つかの実施形態では、溶融材料121は、第2の接続導管135によって清澄容器127から混合チャンバ131へと重力供給することができる。例えば、重力によって、溶融材料121を、清澄容器127から混合チャンバ131へと第2の接続導管135の内部経路を通過させてもよい。
ガラス製造装置101は、溶融材料121の流れ方向に対して混合チャンバ131の下流に配置されうる送達容器133をさらに含むことができる。送達容器133は、溶融ガラス121を調整して、ガラス成形装置140へと供給することができる。例えば、送達容器133は、ガラス成形装置140への溶融材料121の一定の流れを調整及び提供するためのアキュムレータ及び/又は流量コントローラとして機能することができる。示されるように、混合チャンバ131は、第3の接続導管137によって送達容器133に結合することができる。幾つかの実施形態では、溶融材料121は、第3の接続導管137によって混合チャンバ131から送達容器133へと重力供給することができる。例えば、重力によって、溶融材料121を、混合チャンバ131から送達容器133へと第3の接続導管137の内部経路を通過させてもよい。
さらに例示されるように、送達パイプ139は、溶融材料121をガラス製造装置101のガラス成形装置140に送達するように配置することができる。ガラス成形装置140は、成形容器143の底縁部(例えば、ルート145)から、溶融材料121をガラスリボン103へと延伸することができる。図示される実施形態では、成形容器143には、送達容器133の送達パイプ139から溶融材料121を受け入れるように配向された入口141が設けられている。幾つかの実施形態では、成形容器143は、入口141から溶融材料121を受け入れるように配向されたトラフを含みうる。成形容器143は、成形ウェッジの対向端部の間に延在してルート145で接合する、一対の下向きに傾斜した収束する表面部分を備えた成形ウェッジをさらに含みうる。幾つかの実施形態では、溶融材料121は、入口141から成形容器143のトラフ内へと流れうる。次に、溶融材料121は、対応する堰を越え、この対応する堰の外面を下方に、同時に流れることにより、トラフからから溢れ出ることができる。次に、溶融材料121のそれぞれの流れは、成形ウェッジの下向きに傾斜した収束する表面部分に沿って流れて、成形容器143のルート145から延伸され、そこで流れが収束してガラスリボン103へと融着する。次いで、ガラスリボン103は、該ガラスリボン103の第1の縦縁部147aとガラスリボン103の第2の縦縁部147bとの間に延在するガラスリボン103の幅「W」で、ルート145から融着延伸されうる。
幾つかの実施形態では、ガラス製造装置101は、ガラスセパレータ149を含みうる。示されるように、ガラスセパレータ149は、ガラス成形装置140の下流に配置され、ガラスシート104をガラスリボン103から分離するように配向することができる。本開示の実施形態では、さまざまなガラスセパレータ149を提供することができる。例えば、スコア線に沿ってガラスリボン103に切れ目を入れ、破壊することができる、走行アンビル機を提供することができる。幾つかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、ガラスリボン103の第1の縦縁部147aとガラスリボン103の第2の縦縁部147bとの間のガラスリボン103の幅「W」に平行な分離経路に沿ってガラスシート104をガラスリボン103から分離するように動作することができる、レーザ、スクライブ、ツール、ロボットなどを含みうる。ガラスシート104はガラスリボン103から分離されるため、ガラスシート104とガラスリボン103は同じ厚さを有することができ、同じ組成を含むことができる。
これより、ガラスウェブを処理する方法及び装置が、ガラスリボンを処理するための第1の例示的な実施形態(図2〜4に示す)及びガラスシートを処理するための第2の例示的な実施形態(図5〜9に示す)によって説明される。例えば、幾つかの実施形態では、第1の例示的なガラス処理装置200(図2参照)を使用して、ガラスリボン103をガラス製造装置101(図1参照)と直接インラインで処理して、ガラスシート204を提供することができる。加えて又は代替として、幾つかの実施形態では、第2の例示的なガラス処理装置500(図5参照)を使用して、ガラスシート503を処理することができる。幾つかの実施形態では、第2の例示的なガラス処理装置500を使用して、ガラスシート503を再延伸し、ガラスシート504を提供することができる。幾つかの実施形態では、ガラスシート503は、ガラスリボン103から分離されるガラスシート104(図1参照)又はガラスリボン103を第1の例示的なガラス処理装置200で処理することによって提供されるガラスシート204(図2参照)に対応しうる。加えて、幾つかの実施形態では、ガラスシートは、別のガラスシートから分離されたガラスシートとして、コア上に巻かれた又はコイル状に巻き付けられた1つ以上のガラスシートのスプールとして提供される1つ以上のガラスシートとして、ガラスシートのスタックとして、又は独立したガラスシートとして、提供することができる。幾つかの実施形態では、ガラスウェブは、ガラス、セラミック、ガラスセラミック、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、アルカリ含有ガラス、無アルカリガラス、又はそれらの任意の組合せを含むがこれらに限定されない、さまざまな組成物を含むことができる。
図2を参照すると、幾つかの実施形態では、ガラス処理装置200は、ある量の溶融材料からガラスリボン103を成形するためのガラス成形装置140を備えることができる。例えば、幾つかの実施形態では、ガラスリボン103の一部は、成形容器143のルート145から延伸経路207に沿って延伸されうる。幾つかの実施形態では、ガラスリボン103の一部は、成形容器143から、ガラスリボン103の一部が粘性状態(例えば、アモルファス、流動性、粘着性の稠度)を含み、最終的な厚さへと薄くなり始める粘性領域210へと延伸されうる。幾つかの実施形態では、次に、ガラスリボン103の一部は、粘性領域210から粘弾性領域211へと延伸されてよく、粘性領域210は、ガラス成形装置140から粘弾性領域211まで延在しうる。粘弾性領域211では、ガラスリボン103の一部は、粘弾性状態を含むことができ、粘性状態から所望のプロファイルを有する弾性状態へと硬化されうる。次に、ガラスリボン103の一部を粘弾性領域211から弾性領域212へと延伸することができる。ひとたび弾性領域212に入ると、ガラスリボン103は、弾性状態を含むことができ、ガラスリボン103のプロファイルを恒久的に変更することなく(例えば、ガラスリボン103を塑性変形させることなく)、制限内で弾性変形しうる。
概略的に図示されるように、粘弾性領域211は、延伸経路207に沿った粘性領域210の下流に存在してよく、弾性領域212は、延伸経路207に沿った粘弾性領域211の下流に存在しうる。加えて、幾つかの実施形態では、ガラスリボン103は、該ガラスリボン103が延伸経路207に沿って延伸される際に冷却されうる。例えば、幾つかの実施形態では、粘性領域210におけるガラスリボン103の温度は、粘弾性領域211におけるガラスリボン103の温度よりも相対的に高くてよく、該粘弾性領域211におけるガラスリボン103の温度は、弾性領域212におけるガラスリボン103の温度よりも相対的に高くなりうる。
幾つかの実施形態では、ガラスリボン103は、第1の縁部220a、第2の縁部220b、及び第1の縁部220aと第2の縁部220bとの間に横方向に広がる中央部分225を含みうる。幾つかの実施形態では、第1の縁部220a及び第2の縁部220bは、少なくとも一部には、ガラスリボン103を形成するために使用することができるガラス製造プロセスに基づいて生じる、縁部ビード(例えば、厚くなった縁部)として形成されうる。例えば、ガラス成形装置140の構造的特徴、ガラスの材料特性、及び処理中のガラスリボン103の減衰(例えば、少なくとも一部には冷却及び表面張力に基づく収縮)は、より薄い中央部分225よりも厚くなった第1の縁部220a及び第2の縁部220bの形成に寄与しうる。幾つかの実施形態では、ガラスリボン103の幅「W1」は、延伸経路207に対して垂直に第1の縁部220aの第1の外縁221aから第2の縁部220bの第2の外縁221bまで延在しうる。さらには、ガラスリボン103の中央部分225の幅「W2」は、延伸経路207に対して垂直に第1の縁部220aから第2の縁部220bまで延在しうる。
幾つかの実施形態では、粘弾性領域211の区域215における第1の縁部220a及び第2の縁部220bの粘度は、約10ポアズ〜約1012ポアズでありうる。幾つかの実施形態では、区域215における第1の縁部220a及び第2の縁部220b部の粘度は、約1010ポアズ〜約1011ポアズでありうる。加えて、幾つかの実施形態では、延伸経路207に沿った共通の高さに関連して、区域215における中央部分225の粘度は、区域215における第1の縁部220a及び第2の縁部220bの粘度未満でありうる。例えば、幾つかの実施形態では、延伸経路207に沿った共通の高さに関連して、粘弾性領域211の区域215における中央部分225の粘度は、約108.6ポアズ〜約1011.4ポアズであってよく、区域215における第1の縁部220a及び第2の縁部220bの粘度は、約10ポアズ〜約1012ポアズでありうる。幾つかの実施形態では、延伸経路207に沿った共通の高さに関連して、区域215における中央部分225の粘度は、約109.6ポアズ〜約1010.2ポアズであってよく、区域215における第1の縁部220a及び第2の縁部220bの粘度は、約1010ポアズ〜約1011ポアズでありうる。
幾つかの実施形態では、ガラス処理装置200は、粘弾性領域211の区域215においてガラスリボン103の第1の縁部220aを係合するためのプルローラの第1の対241aと、粘弾性領域211の区域215においてガラスリボン103の第2の縁部220bを係合するためのプルローラの第2の対241bとを備えたプルロール装置240を含みうる。本開示全体を通して、プルローラの第1の対241aに関して説明した特徴は、プルローラの第2の対241bに関して単独で又は組み合わせて提供することができ、プルローラの第2の対241bに関して説明した特徴は、プルローラの第1の対241aに関して単独で又は組み合わせて提供することができる。
幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対241aは、区域215においてガラスリボン103の第1の縁部220aを係合し、ガラスリボン103を延伸経路207(矢印230によって表される)に沿って延伸することができる。例えば、図4は、粘弾性領域211の区域215における図2の線4−4に沿った第1の例示的なガラス処理装置200の一部の断面図を示している。幾つかの実施形態では、ガラスリボン103は、第1の主面301と第2の主面302とを含むことができ、第1の主面301と第2の主面302との間にガラスリボン103の厚さが画成される。例えば、区域215における第1の縁部220aの厚さ「t3」は、区域215における第1の縁部220aを画成するガラスリボン103の部分において、第1の主面301と第2の主面302との間に画成されうる。同様に、区域215における中央部分225の厚さ「t4」は、区域215における中央部分225を画成するガラスリボン103の部分において、第1の主面301と第2の主面302との間に画成されうる。
幾つかの実施形態では、区域215における中央部分225の最大厚さ(例えば、厚さ「t4」)は、区域215における第1の縁部220aの最小厚さ(例えば、厚さ「t3」)未満かつ区域215における第2の縁部220bの最小厚さ未満でありうる。したがって、幾つかの実施形態では、区域215におけるガラスリボン103の中央部分225と、区域215における例えば第1の縁部220aとの間の移行部を画成する境界は、区域215における中央部分225の最大厚さ(例えば、厚さ「t4」)を含む位置と、区域215における第1の縁部220aの最小厚さ(例えば、厚さ「t3」)を含む位置との間にガラスリボン103の幅(例えば、「W1」、「W2」)に沿って画成することができる。
図2を参照すると、幾つかの実施形態では、ガラスリボン103の処理方法は、区域215においてガラスリボン103の第1の縁部220aをプルロール装置240のプルローラの第1の対241aに係合する工程、及びプルローラの第1の対241aを動作させて、ガラスリボン103を延伸経路207に沿って(矢印230によって表されるように)延伸する工程を含みうる。例えば、図4に示されるように、幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対241aは、区域215における第1の縁部220aの第1の主面301を係合するための第1のプルローラ242と、区域215における第1の縁部220aの第2の主面302を係合するための第2のプルローラ243とを含みうる。幾つかの実施形態では、第1のプルローラ242はモータ244によって駆動させることができ、第2のプルローラ243もモータ245によって駆動させることができる。幾つかの実施形態では、第1のプルローラ242及び第2のプルローラ243を駆動するために、単一のモータ及び歯車装置(図示せず)が提供されてもよい。幾つかの実施形態では、第1のプルローラ242及び第2のプルローラ243のトルク、速度、及び動作のうちの1つ以上を制御するために、コントローラ(図示せず)が提供されうる。
図2を参照すると、幾つかの実施形態では、プルローラの第2の対241bは、区域215においてガラスリボン103の第2の縁部220bを係合し、ガラスリボン103を延伸経路207(矢印230によって表される)に沿って延伸することができる。幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対241a及びプルローラの第2の対241bは、プルローラの第1の対241aとプルローラの第2の対241bとの間のガラスリボン103に、ガラスリボン103の幅(例えば、中央部分225の幅「W1」)に沿ってクロス延伸張力(矢印235によって表される)を与えるように配向されうる。例えば、幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対241a及びプルローラの第2の対241bは、クロス延伸張力を与えるためにガラスリボン103の第1の主面301及び第2の主面302に対して傾斜していてもよい。プルロール装置240を動作させて、ガラスリボン103を延伸経路207(矢印230によって表される)に沿って延伸し、区域215においてガラスリボン103にクロス延伸張力(矢印235によって表される)を与えることにより、区域215におけるガラスリボン103の中央部分225の厚さ(例えば、厚さ「t4」)を低減(例えば、薄化)することができる。加えて、幾つかの実施形態では、ガラスリボン103が延伸経路207に沿って延伸され続けると、薄くなったプロファイルは、例えば、弾性領域212において弾性状態へと硬化されうる。
加えて、幾つかの実施形態では、延伸経路207に沿ったプルロール装置240の下流に、第2のプルロール装置260を設けることができる。幾つかの実施形態では、第2のプルロール装置260は、弾性領域212においてガラスリボン103の中央部分225を係合するプルローラの第1の対261aと、弾性領域212においてガラスリボン103の中央部分225を係合するプルローラの第2の対261bとを含みうる。幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対261a及びプルローラの第2の対261bは、ガラスリボン103を延伸経路207に沿ってさらに延伸し、ガラスリボン103が延伸経路207に沿って延伸される際にガラスリボン103を安定させるように動作することができる。例えば、幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対261a及びプルローラの第2の対261bは、延伸経路207に沿って約0.4キログラム〜約1.4キログラムの張力を与え、それによってガラスリボン103を薄くし、ガラスリボン103を延伸経路207に沿って延伸するように動作することができる。
幾つかの実施形態では、本開示の実施形態に従ってガラスリボン103を処理した後、弾性状態のガラスシート204を、薄くなったガラスリボン103から分離することができる。加えて、幾つかの実施形態では、第1の縁部220a及び第2の縁部220bをガラスリボン103から分離して、ガラスシート204を提供することができる。幾つかの実施形態では、ガラスリボン103の寸法は、該ガラスリボン103が粘弾性領域211の粘弾性状態から弾性領域212の弾性状態へと移行するときに硬化することができる。したがって、幾つかの実施形態では、延伸経路207に沿った区域215の下流のガラスリボン103の中央部分225の最大厚さは、約100μm以下でありうる。加えて、幾つかの実施形態では、延伸経路207に沿った区域215の下流の第1の縁部220aの最小厚さ及び第2の縁部220bの最小厚さは、約100μm超かつ約400μm以下でありうる。例えば、幾つかの実施形態では、延伸経路207に沿った区域215の下流のガラスリボン103の中央部分225の最大厚さは、約75μm〜約100μm、例えば約50μm〜約75μm、例えば約25μm〜約50μm、例えば約25μmでありうるが、さらなる実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく、他の厚さをもたらすことができる。
本開示の実施形態に従って処理する装置及び方法は、例として、例えば電子ディスプレイ用途で使用される、より薄いガラスなど、市場及び消費者の動向が要求しうる幾つかの利点をもたらす比較的薄い厚さのガラスリボン103を提供することができる。しかしながら、ガラスリボン103を処理して上述の比較的薄い厚さを得ることは、例えば比較的厚いガラスリボンを処理する場合と比較して、幾つかの課題を提示しうる。これらの課題の幾つかには、少なくとも一部にはガラスリボン103の薄い性質に基づいた、処理中にガラスリボン103を損傷(例えば、亀裂、欠け、引っ掻き、破損)する可能性の増加が含まれるが、これらに限定されない。例えば、幾つかの実施形態では、薄いガラスリボン103の応力に耐える能力は、ガラスリボン103の厚さが減少するにつれて低下しうる。したがって、幾つかの実施形態では、本開示の特徴を用いて、例えば本開示の特徴を含まない他の方法及び装置では達成できない速度及び厚さで薄いガラスリボン103を首尾よく処理することができる。
幾つかの実施形態では、粘弾性領域211の区域215においてガラスリボン103の第1の縁部220aを係合することにより、ガラスリボン103の他の位置(例えば、中央部分225)及び/又は区域215内ではない他の粘性領域でガラスリボン103を係合することによっては得られない幾つかの利点を提供することができる。例えば、幾つかの実施形態では、区域215におけるガラスリボン103の上述の粘度は、本開示の実施形態に従ってガラスリボン103を処理するときに顕著な利点を達成することができる、ガラスリボン103の材料特性及びガラスリボン103の構造(例えば、形状、厚さ)に関する幾つかの利点を、ガラスリボン103(例えば、第1の縁部220a、第2の縁部220b)に提供することができる。
例えば、区域215における第1の縁部220a及び第2の縁部220bは、例えば、ガラスリボン103を延伸経路207に沿って延伸し、ガラスリボン103にクロス延伸張力を与え、それによって、ガラスリボン103を薄くするために制御不能に塑性変形することなく、プルロール装置240と係合するのに十分に強固でありうる(少なくとも一部には、上述の粘度に基づいた)材料特性を提供することができる。加えて、区域215における第1の縁部220a及び第2の縁部220bは、プルロール装置240に粘着することなく、かつ、亀裂又は破損することなく、プルロール装置240と係合したときに、接触圧力及び応力に耐えるのに十分に柔らかくなりうる、(少なくとも一部には、上述の粘度に基づいた)材料特性を提供することができる。例えば、幾つかの実施形態では、区域215における第1の縁部220a及び第2の縁部220bの上述の粘度は、硬すぎず柔らかすぎない理想的な材料特性を提供することができる。
したがって、幾つかの実施形態では、区域215における第1の縁部220a及び第2の縁部220bは、力を吸収し、係合時に制御可能な方法で弾性変形及び/又は塑性変形することができ、それによって係合により生じる損傷の可能性を低減することができる。同様に、幾つかの実施形態では、区域215における第1の縁部220a及び第2の縁部220bは、係合されたときに、クロス延伸張力及び延伸経路に沿った張力のうちの1つ以上の適用を可能にする形状を維持することができ、それによって所望の厚さへのガラスリボン103の伸張、薄化、及び延伸が可能になる。比較として、幾つかの実施形態では、区域215の外側での第1の縁部220a及び第2の縁部220bの係合は、区域215の外側(例えば、粘性領域210)の軟らかすぎる材料の係合をもたらす可能性があり、その場合、ローラとの係合が粘着を引き起こし、ガラスリボン103に張力を与えて、所望されるようにガラスリボン103を延伸することができなくなるであろう。同様に、別の比較として、幾つかの実施形態では、区域215の外側の第1の縁部220a及び第2の縁部220bの係合は、区域215の外側(例えば、粘弾性領域211及び/又は弾性領域212)での硬すぎる材料の係合をもたらす可能性があり、その場合、ローラとの係合は、ガラスリボン103の損傷(例えば、亀裂、破損、欠け)を引き起こし、それによって所望されるようにガラスリボン103を延伸する能力を妨げるであろう。
さらには、比較的厚いガラスリボンと比較して、比較的薄いガラスリボン103は、より速い速度で冷却することができ、それによって、区域215の相対的なサイズ(例えば、延伸経路207に沿った高さ)と、粘弾性領域211の区域215が存在でき、したがって本開示の実施形態に従って処理するために係合することが可能な持続期間とを減少させる可能性がある。少なくともこの理由から、区域215を提供するための条件(例えば、ガラスの温度)を制御し、区域215における第1の縁部220a及び第2の縁部220bを係合するには、相当な技能及び精度が必要になりうる。加えて、粘弾性領域211の区域215では、区域215の外側の粘弾性領域211の温度及び応力と比較して、ガラスの温度はより高く、ガラスの応力はより低くなりうる。例えば、幾つかの実施形態では、区域215のガラスの緩和速度は、区域215の外側のガラスの緩和速度よりも高くなる可能性があり、したがって、区域215のガラス内の応力は、本開示のプロセスを使用することによってより迅速かつ大幅に緩和することができ、それによって、本開示の特徴を含まない他の方法で処理されたガラスと比較して、強度及び品質特性が改善されたガラスリボン103を提供することができる。
加えて、第1の縁部220a及び第2の縁部220bは中央部分225よりも厚くなりうることから、例えば、中央部分225を係合する場合と比較して、第1の縁部220a及び第2の縁部220bをプルロール装置240に係合することにより、そうでなければガラスリボン103の比較的薄い中央部分225に係合する場合に生じうる、ガラスリボン103を損傷する可能性を低減することができる。例えば、幾つかの実施形態では、ガラスリボン103の中央部分225の比較的薄い寸法では、比較的厚い第1の縁部220a及び第2の縁部220bが同等の接触に耐える能力と比較して、ローラ又は表面不連続性を含む他の物体との接触に耐えることができない可能性がある。したがって、幾つかの実施形態では、区域215において第1の縁部220a及び第2の縁部220bをプルロール装置240に係合することにより、少なくとも、(I)中央部分225の厚さに対する縁部220a、220bの厚さ、及び(II)区域215の外側の縁部220a、220bの粘度と比較した区域215における縁部220a、220bの上述の粘度に基づいた利点の組合せを提供することができる。したがって、幾つかの実施形態では、区域215の外側で第1の縁部220a及び第2の縁部220bを係合する場合及び/又はガラスリボン103の第1の縁部220a及び第2の縁部220bではない中央部分225を係合する場合には、利点の組合せを達成することができないであろう。
幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対241a(例えば、第1のプルローラ242、第2のプルローラ243)は、約2μmSa〜約8μmSa、例えば約4μmSa〜約6μmSaの表面粗さを備えたセラミック材料を含むことができ、ここで、Saは、表面に対するRaの拡張(線の算術平均高さ)である。これは、表面の算術平均と比較した各点の高さの差を絶対値として表している。幾つかの実施形態では、上述の表面粗さは、セラミックローラの表面粗さを決定するための既知の方法に基づいて計算することができる。例えば、幾つかの実施形態では、表面粗さは、ISO25178に準拠したZygo Nexview Interferometer(Ametek社)及び/又はISO25178、ASME B46.1、ISO16610、及びJIS B0601のうちの1つ以上に準拠したMountains Mapデバイス(Digital Surf社)を使用して決定することができる。幾つかの実施形態では、上述の表面粗さは、第1のプルローラ242と第2のプルローラ243との間に十分な摩擦を提供して、例えば、滑らずに延伸経路207に沿って第1の縁部220aを延伸するのに十分に大きくすることができる。加えて、幾つかの実施形態では、上述の表面粗さは、第1のプルローラ242及び第2のプルローラ243が第1の縁部220aに係合するときに、ガラスリボン103の表面の傷及び応力の不連続性に基づいて亀裂及び破損を引き起こす可能性のある望ましくない損傷を防ぐのに十分なほど小さくすることができる。さらには、幾つかの実施形態では、セラミック材料は、第1のプルローラ242及び第2のプルローラ243が第1の縁部220aと係合するときに、ガラスへの応力を低減する、第1のプルローラ242及び第2のプルローラ243に適合した材料特性を提供することができる。
加えて、幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対241a(例えば、第1のプルローラ242、第2のプルローラ243)は、区域215におけるガラスリボン103の第1の縁部220aに約1.4キログラム〜約2.7キログラム、例えば約1.8キログラム〜約2.3キログラムのピンチ力を与えるように配向することができる。幾つかの実施形態では、第1のプルローラ242と第2のプルローラ243との間に与えられる上述のピンチ力は、そうでなければ、例えばより大きいピンチ力を与えるときに発生する可能性がある、例えばガラスリボン103の亀裂又は破損を防ぐのに十分なほど小さく、滑らずに延伸経路207に沿って第1の縁部220aを延伸するのに十分でありうる。
加えて、第1のプルローラ242は距離(例えば、幅)「d1」に及んでよく、第2のプルローラ243は距離(例えば、幅)「d2」に及びうる。幾つかの実施形態では、d1及びd2は、第1の縁部220aの幅よりも大きくてよい、ローラの平坦部分を画成することができる。第1の縁部220aの幅よりも大きいそれぞれの幅d1及びd2を有する第1のプルローラ242及び第2のプルローラ243を提供することにより、第1の縁部220aを係合する場合、例えば、第1の縁部220aの幅よりも小さい幅を備えた1つ以上のプルローラで第1の縁部220aを係合する場合と比較して、第1のプルローラ242と第1の縁部220aとの間及び第2のプルローラ243と第1の縁部220aとの間の接触圧力(例えば、接触応力)を減少させることができる。したがって、区域215において第1の縁部220aを本開示の実施形態による第1のプルローラ242及び第2のプルローラ243に係合するとき、接触圧力及び接触応力は、比較的大きい表面積にわたって分散させることができ、それによって、ガラスリボン103の損傷(例えば、亀裂及び/又は破損)の可能性を低減することができる。
図2を再び参照すると、幾つかの実施形態では、第1の例示的なガラス処理装置200は、任意選択的に、延伸経路207に沿ってプルロール装置240の上流に位置づけられたエッジロール装置250を含みうる。幾つかの実施形態では、エッジロール装置250は、粘性領域210においてガラスリボン103の第1の縁部220aを係合するためのエッジローラの第1の対251aと、粘性領域210においてガラスリボン103の第2の縁部220bを係合するためのエッジローラの第2の対251bとを含みうる。本開示全体を通して、エッジローラの第1の対251aに関して説明した特徴は、エッジローラの第2の対251bに関して単独で又は組み合わせて提供することができ、エッジローラの第2の対251bに関して説明した特徴は、エッジローラの第1の対251aに関して単独で又は組み合わせて提供することができる。
幾つかの実施形態では、エッジローラの第1の対251aは、粘性領域210においてガラスリボン103の第1の縁部220aを係合し、ガラスリボン103を延伸経路207(矢印230によって表される)に沿って延伸することができる。例えば、図3は、粘性領域210における図2の線3−3に沿った第1の例示的なガラス処理装置200の一部の断面図を示している。幾つかの実施形態では、粘性領域210における第1の縁部220aの厚さ「t1」は、粘性領域210の第1の縁部220aを画成するガラスリボン103の部分において、第1の主面301と第2の主面302との間に画成されうる。同様に、粘性領域210における中央部分225の厚さ「t2」は、粘性領域210の中央部分225を画成するガラスリボン103の部分において、第1の主面301と第2の主面302との間に画成されうる。
幾つかの実施形態では、粘性領域210における中央部分225の最大厚さ(例えば、厚さ「t2」)は、粘性領域210における第1の縁部220aの最小厚さ(例えば、厚さ「t1」)未満かつ粘性領域210における第2の縁部220bの最小厚さ未満でありうる。したがって、幾つかの実施形態では、粘性領域210におけるガラスリボン103の中央部分225と、粘性領域210における例えば第1の縁部220aとの間の移行部を画成する境界は、粘性領域210における中央部分225の最大厚さ(例えば、厚さ「t2」)を含む位置と粘性領域210における第1の縁部220aの最小厚さ(例えば、厚さ「t1」)を含む位置との間にガラスリボン103の幅(例えば、「W1」、「W2」)に沿って画成することができる。
図2を参照すると、幾つかの実施形態では、ガラスリボン103の処理方法は、任意選択的に、粘性領域210においてガラスリボン103の第1の縁部220aをエッジロール装置250のエッジローラの第1の対251aに係合する工程、及びエッジローラの第1の対251aを動作させて、ガラスリボン103を延伸経路207に沿って(矢印230によって表されるように)延伸する工程を含みうる。例えば、図3に示されるように、幾つかの実施形態では、エッジローラの第1の対251aは、粘性領域210において第1の縁部220aの第1の主面301を係合するための第1のエッジローラ252と、粘性領域210において第1の縁部220aの第2の主面302を係合するための第2のエッジローラ253とを含みうる。幾つかの実施形態では、第1のエッジローラ252はモータ254によって駆動させることができ、第2のエッジローラ253もモータ255によって駆動させることができる。幾つかの実施形態では、第1のエッジローラ252及び第2のエッジローラ253を駆動するために、単一のモータ及び歯車装置(図示せず)が提供されてもよい。幾つかの実施形態では、第1のエッジローラ252及び第2のエッジローラ253のトルク、速度、及び動作のうちの1つ以上を制御するために、コントローラ(図示せず)が提供されうる。
加えて、幾つかの実施形態では、第1のエッジローラ252及び第2のエッジローラ253は、金属から製造することができる。例えば、幾つかの実施形態では、粘性領域210におけるガラスリボン103の第1の縁部220aの温度は比較的高くなりうるため、第1のエッジローラ252及び第2のエッジローラ253の金属材料は、比較的高い温度に耐えるように選択されうる。粘性領域210における第1の縁部220aをエッジローラの第1の対251aに係合することにより、粘性領域210における第1の縁部220aの厚さ「t1」を減少させ、より均一になるように変形させることができ、それによって、例えばプルローラの第1の対241aとの第1の縁部220aとの下流での係合を改善することができる。
図5を参照すると、幾つかの実施形態では、第2の例示的なガラス処理装置500は、ガラスシート503を保持するためのクランプ505を含みうる。幾つかの実施形態では、ガラス処理装置500を使用して、ガラスシート503を再延伸することができる。例えば、幾つかの実施形態では、ガラスシート503は、該ガラスシート503が弾性状態で提供されうる初期弾性領域513を含みうる。幾つかの実施形態では、本開示の実施形態によるガラスシート503を再延伸することにより、例えば単一の延伸プロセスを使用することによって得られるガラスシートよりもさらに薄いガラスシートを提供することができる。例えば、幾つかの実施形態では、再延伸プロセスでガラスシートを複数回薄くすることにより、連続した薄化プロセスの各々からもたらされる比較的薄いガラスシートを提供することができる。
幾つかの実施形態では、ガラス処理装置500は、アイドルローラの第1の対571a及びアイドルローラの第2の対571bを備えたアイドルローラ装置570を備えることができる。幾つかの実施形態では、アイドルローラの第1の対571a及びアイドルローラの第2の対571bは、例えば、(例えば、モータによって)駆動することができるプルローラ及びエッジローラと比較して、少なくとも一部にはローラに加えられる外力に基づいて、自由に回転することができる。幾つかの実施形態では、アイドルローラの第1の対571a及びアイドルローラの第2の対571bは、初期弾性領域513においてガラスシート503を係合することができ、それによってガラスシート503を安定させ、所定の位置に保持して、ガラスシート503の処理を促進することができる。例えば、図6は、初期弾性領域513における図5の線6−6に沿った第2の例示的なガラス処理装置500の一部の断面図を示している。幾つかの実施形態では、ガラスシート503は、第1の主面501及び第2の主面502を含むことができ、第1の主面501と第2の主面502との間にガラスシート503の厚さ「t5」が画成される。図示されるように、幾つかの実施形態では、アイドルローラの第1の対571aは、ガラスシート503の第1の主面501を係合するための第1のアイドルローラ572と、ガラスシート503の第2の主面502を係合するための第2のアイドルローラ573とを備えることができる。幾つかの実施形態では、アイドルローラの第1の対571a及びアイドルローラの第2の対571bは、例えば、金属、セラミック、又は他の材料と比較して、ガラスシート503の損傷(例えば、亀裂、破損)の可能性を低減することができる可撓性の(例えば、しなやかな、柔軟な)材料特性を備えたポリマー又はケイ素材料を含むことができる。
加えて、幾つかの実施形態では、第1のアイドルローラ572は、ガラスシート503の第1の主面501からある距離だけ離間されてよく、及び/又は、第2のアイドルローラ573は、ガラスシート503の第2の主面502からある距離だけ離間されてよい。例えば、幾つかの実施形態では、第1のアイドルローラ572及び第2のアイドルローラ573は、ガラスシート503の厚さ「t5」より大きいギャップ(図示せず)を画成することができる。幾つかの実施形態では、初期弾性領域513におけるガラスシート503は、第1のアイドルローラ572と第2のアイドルローラ573との間のギャップに誘導されうる。さらには、幾つかの実施形態では、例えば、第1のアイドルローラ572と第2のアイドルローラ573との間のガラスシート503の位置を維持するために、ガラスシート503がギャップに誘導されるときに、第1のアイドルローラ572及び第2のアイドルローラ573のうちの少なくとも一方は、ガラスシート503のそれぞれの主面501、502に接触してもよい。
図5に戻ると、幾つかの実施形態では、ガラス処理装置500は、ガラスシート503の温度を初期弾性領域513の第1の温度から粘性領域510の第2の温度へと上昇させるためのヒータ506を含みうる。例えば、初期弾性領域513は、延伸経路507に沿った粘性領域510の上流に存在しうる。幾つかの実施形態では、ガラスシート503の一部は、延伸経路507に沿って初期弾性領域513から粘性領域510へと延伸されうる。例えば、幾つかの実施形態では、少なくともヒータ506でガラスシート503を加熱することに基づいて、ガラスシート503の一部は、該ガラスシート503の一部が粘性状態(例えば、アモルファス、流動性、粘着性の稠度)を含み、最終的な厚さへと薄化を開始する、粘性領域510へと延伸することができる。粘性領域510は、ヒータ506から粘弾性領域511まで延在しうる。幾つかの実施形態では、次に、ガラスシート503の一部は、粘性領域510から粘弾性領域511へと延伸されうる。粘弾性領域511では、ガラスシート503の一部は、粘弾性状態を含むことができ、かつ、粘性状態から所望のプロファイルを有する弾性状態へと硬化されうる。次に、ガラスシート503の一部は、粘弾性領域511から弾性領域512へと延伸することができる。ひとたび弾性領域512に入ると、ガラスシート503は、弾性状態を含むことができ、かつ、ガラスシート503のプロファイルを恒久的に変更することなく(例えば、ガラスシート503を塑性変形させることなく)、制限内で弾性変形しうる。
概略的に図示されるように、粘性領域510は、延伸経路507に沿った初期弾性領域513の下流に存在してよく、粘弾性領域511は、延伸経路507に沿った粘性領域510の下流に存在してよく、弾性領域512は、延伸経路507に沿った粘弾性領域511の下流に存在しうる。加えて、幾つかの実施形態では、ガラスシート503は、該ガラスシート503が延伸経路507に沿って延伸されるにつれて冷却されうる。例えば、初期弾性領域513におけるガラスシート503の温度は、該ガラスシート503の少なくとも一部を初期弾性領域513から粘性領域510へと移行するために少なくともヒータ506によってガラスシート503を加熱することに基づいた、粘性領域510におけるガラスシート503の温度未満でありうる。加えて、幾つかの実施形態では、粘性領域510におけるガラスシート503の温度は、粘弾性領域511におけるガラスシート503の温度よりも相対的に高くなってよく、この粘弾性領域511におけるガラスシート503の温度は、弾性領域512におけるガラスシート503の温度よりも相対的に高くなりうる。
幾つかの実施形態では、ガラスシート503は、第1の縁部520a、第2の縁部520b、及び第1の縁部520aと第2の縁部520bとの間に横方向に広がる中央部分525を含みうる。幾つかの実施形態では、第1の縁部520a及び第2の縁部520bは、縁部520a、520bから中央部分525に向かってテーパ状に内側に狭くなる傾斜(例えば、傾いた)プロファイルを伴って、中央部分525よりも厚くすることができ、それによって、縁部520a、520bと中央部分525との間の移行部を画成することができる。幾つかの実施形態では、処理中のガラスシート503の減衰(例えば、少なくとも一部には冷却及び表面張力に基づく収縮)は、中央部分525と比較して厚くなった第1の縁部520a及び第2の縁部520bの形成に寄与しうる。幾つかの実施形態では、ガラスシート503の幅「W3」は、延伸経路507に対して垂直に第1の縁部520aの第1の外縁521aから第2の縁部520bの第2の外縁521bまで延在しうる。さらには、ガラスシート503の中央部分525の幅「W4」は、延伸経路507に対して垂直に第1の縁部520aから第2の縁部520bまで延在しうる。
幾つかの実施形態では、粘弾性領域511の区域515における第1の縁部520a及び第2の縁部520bの粘度は、約10ポアズ〜約1011ポアズでありうる。幾つかの実施形態では、区域515における第1の縁部520a及び第2の縁部520bの粘度は、約1010ポアズでありうる。加えて、幾つかの実施形態では、延伸経路507に沿った共通の高さに関連して、区域515における中央部分525の粘度は、区域515における第1の縁部520a及び第2の縁部520bの粘度未満でありうる。例えば、幾つかの実施形態では、延伸経路507に沿った共通の高さに関連して、区域515における中央部分525の粘度は、約108.6ポアズ〜約1010.2ポアズであってよく、区域515における第1の縁部520a及び第2の縁部520bの粘度は、約10ポアズ〜約1011ポアズでありうる。幾つかの実施形態では、延伸経路507に沿った共通の高さに関連して、区域515における中央部分525の粘度は約109.6ポアズであってよく、区域515における第1の縁部520a及び第2の縁部520bの粘度は、約1010ポアズでありうる。
幾つかの実施形態では、ガラス処理装置500は、粘弾性領域511の区域515においてガラスシート503の第1の縁部520aを係合するためのプルローラの第1の対541aと、粘弾性領域511の区域515においてガラスシート503の第2の縁部520bを係合するためのプルローラの第2の対541bとを備えたプルロール装置540を含みうる。本開示全体を通して、プルローラの第1の対541aに関して説明した特徴は、プルローラの第2の対541bに関して単独で又は組み合わせて提供することができ、プルローラの第2の対541bに関して説明した特徴は、プルローラの第1の対541aに関して単独で又は組み合わせて提供することができる。
幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対541aは、区域515においてガラスシート503の第1の縁部520aを係合し、ガラスシート503を延伸経路507(矢印530によって表される)に沿って延伸することができる。例えば、図8は、粘弾性領域511の区域515における図5の線8−8に沿った第2の例示的なガラス処理装置500の一部の断面図を示している。幾つかの実施形態では、区域515における第1の縁部520aの厚さ「t8」は、区域515における第1の縁部520aを画成するガラスシート503の部分において、第1の主面501と第2の主面502との間に画成されうる。同様に、区域515における中央部分525の厚さ「t9」は、区域515における中央部分525を画成するガラスシート503の部分において、第1の主面501と第2の主面502との間に画成されうる。
幾つかの実施形態では、区域515における中央部分525の最大厚さ(例えば、厚さ「t9」)は、区域515における第1の縁部の最小厚さ520a(例えば、厚さ「t8」)未満かつ区域515における第2の縁部の最小厚さ520b未満でありうる。したがって、幾つかの実施形態では、区域515におけるガラスシート503の中央部分525と、区域515における例えば第1の縁部520aとの間の移行部を画成する境界は、区域515における中央部分525の最大厚さ(例えば、厚さ「t9」)を含む位置と区域515における第1の縁部の最小厚さ520a(例えば、厚さ「t8」)を含む位置との間のガラスシート503の幅(例えば、「W3」、「W4」)に沿って画成することができる。
図5を参照すると、幾つかの実施形態では、ガラスシート503の処理方法は、区域515においてガラスシート503の第1の縁部520aをプルロール装置540のプルローラの第1の対541aに係合する工程、及びプルローラの第1の対541aを動作させて延伸経路507に沿って(矢印530によって表されるように)ガラスシート503を延伸する工程を含みうる。例えば、図8に示されるように、幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対541aは、区域515において第1の縁部520aの第1の主面501を係合するための第1のプルローラ542と、区域515において第1の縁部520aの第2の主面502を係合するための第2のプルローラ543とを備えることができる。幾つかの実施形態では、第1のプルローラ542はモータ544によって駆動させることができ、第2のプルローラ543もモータ545によって駆動させることができる。幾つかの実施形態では、第1のプルローラ542及び第2のプルローラ543を駆動するために、単一のモータ及び歯車装置(図示せず)が提供されてもよい。幾つかの実施形態では、第1のプルローラ542及び第2のプルローラ543のトルク、速度、及び動作のうちの1つ以上を制御するために、コントローラ(図示せず)が提供されうる。加えて、第1のプルローラ542は距離(例えば、幅)「d3」に及んでよく、第2のプルローラ543は距離(例えば、幅)「d4」に及びうる。幾つかの実施形態では、d3及びd4は、第1の縁部520aの幅より大きくてよい、ローラの平坦部分を画成することができる。
図5を参照すると、幾つかの実施形態では、プルローラの第2の対541bは、区域515においてガラスシート503の第2の縁部520bを係合し、ガラスシート503を延伸経路507(矢印530によって表される)に沿って延伸することができる。幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対541a及びプルローラの第2の対541bは、プルローラの第1の対541aとプルローラの第2の対541bとの間のガラスシート503に、ガラスシート503の幅(例えば、中央部分525の幅「W3」)に沿ってクロス延伸張力(矢印535によって表される)を与えるように配向されうる。例えば、幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対541a及びプルローラの第2の対541bは、クロス延伸張力を与えるために、ガラスシート503の第1の主面501及び第2の主面502に対して傾斜させることができる。プルロール装置540を動作させて、ガラスシート503を延伸経路507(矢印530によって表される)に沿って延伸し、区域515におけるガラスシート503にクロス延伸張力(矢印535によって表される)を与えることにより、区域515におけるガラスシート503の中央部分525の厚さ(例えば、厚さ「t9」)を低減(例えば、薄化)することができる。さらには、幾つかの実施形態では、ガラスシート503が延伸経路507に沿って延伸され続けると、薄くなったプロファイルは、例えば、弾性領域512において弾性状態へと硬化されうる。
加えて、幾つかの実施形態では、延伸経路507に沿ったプルロール装置540の下流に、第2のプルロール装置560を設けることができる。幾つかの実施形態では、第2のプルロール装置560は、弾性領域512においてガラスシート503の中央部分525を係合するためのプルローラの第1の対561aと、弾性領域512においてガラスシート503の中央部分525を係合するためのプルローラの第2の対561bとを備えることができる。幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対561a及びプルローラの第2の対561bは、延伸経路507に沿ってガラスシート503をさらに延伸し、該ガラスシート503が延伸経路507に沿って延伸される際にガラスシート503を安定させるように動作することができる。例えば、幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対561a及びプルローラの第2の対561bは、延伸経路507に沿って約0.4キログラム〜約1.4キログラムの張力を与え、それによってガラスシート503を薄くし、ガラスシート503を延伸経路507に沿って延伸するように動作することができる。例えば、図9は、弾性領域512における図5の線9−9に沿った第2の例示的なガラス処理装置500の一部の断面図を示している。図示されるように、幾つかの実施形態では、プルローラの第1の対561aは、ガラスシート503の第1の主面501を係合するための第1のプルローラ562と、ガラスシート503の第2の主面502を係合するための第2のプルローラ563とを備えることができる。幾つかの実施形態では、第1のプルローラ562及び第2のプルローラ563は、例えば、金属、セラミック、又は他の材料と比較して、ガラスシート503の損傷(例えば、亀裂、破損)の可能性を低減することができる、可撓性の(例えば、しなやかな、柔軟な)材料特性を含むポリマー又はケイ素材料を含むことができる。
図5に戻ると、幾つかの実施形態では、本開示の実施形態に従ってガラスシート503を処理した後、弾性状態のガラスシート504を、薄くなったガラスシート503から分離することができる。加えて、幾つかの実施形態では、第1の縁部520a及び第2の縁部520bをガラスシート503から分離して、ガラスシート504を提供することができる。幾つかの実施形態では、ガラスシート503の寸法は、該ガラスシート503が粘弾性領域511の粘弾性状態から弾性領域512の弾性状態へと移行するときに硬化させることができる。したがって、幾つかの実施形態では、延伸経路507に沿った区域515の下流のガラスシート503の中央部分525の最大厚さ(例えば、図9の厚さ「t11」参照)は、約100μm以下でありうる。加えて、幾つかの実施形態では、延伸経路507に沿った区域515の下流の第1の縁部520aの最小厚さ及び第2の縁部520bの最小厚さ(例えば、図9の厚さ「t10」参照)は、約100μm超かつ約400μm以下でありうる。例えば、幾つかの実施形態では、延伸経路507に沿った区域515の下流のガラスシート503の中央部分525の最大厚さは、約75μm〜約100μm、例えば約50μm〜約75μm、例えば約25μm〜約50μm、例えば約25μmでありうるが、さらなる実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく、他の厚さをもたらすことができる。
図5を再び参照すると、幾つかの実施形態では、第2の例示的なガラス処理装置500は、任意選択的に、延伸経路507に沿ってプルロール装置540の上流に位置づけられたエッジロール装置550を含みうる。幾つかの実施形態では、エッジロール装置550は、粘性領域510においてガラスシート503の第1の縁部520aを係合するためのエッジローラの第1の対551aと、粘性領域510においてガラスシート503の第2の縁部520bを係合するためのエッジローラ551bの第2の対とを備えることができる。本開示全体を通して、エッジローラの第1の対551aに関して説明した特徴は、エッジローラ551bの第2の対に関して単独で又は組み合わせて提供することができ、エッジローラ551bの第2の対に関して説明した特徴は、エッジローラの第1の対551aに関して単独で又は組み合わせて提供することができる。
幾つかの実施形態では、エッジローラの第1の対551aは、粘性領域510においてガラスシート503の第1の縁部520aを係合し、ガラスシート503を延伸経路507(矢印530によって表される)に沿って延伸することができる。例えば、図7は、粘性領域510における図5の線7−7に沿った第2の例示的なガラス処理装置500の一部の断面図を示している。幾つかの実施形態では、粘性領域510における第1の縁部520aの厚さ「t6」は、粘性領域510の第1の縁部520aを画成するガラスシート503の部分において、第1の主面501と第2の主面502との間に画成されうる。同様に、粘性領域510における中央部分525の厚さ「t7」は、粘性領域510の中央部分525を画成するガラスシート503の部分において、第1の主面501と第2の主面502との間に画成されうる。
幾つかの実施形態では、粘性領域510における中央部分525の最大厚さ(例えば、厚さ「t7」)は、粘性領域510における第1の縁部520aの最小厚さ(例えば、厚さ「t6」)未満かつ粘性領域510における第2の縁部520bの最小厚さ未満でありうる。したがって、幾つかの実施形態では、粘性領域510におけるガラスシート503の中央部分525と、粘性領域510における例えば第1の縁部520aとの間の移行部を画成する境界は、粘性領域510における中央部分525の最大厚さ(例えば、厚さ「t7」)を含む位置と粘性領域510における第1の縁部520aの最小厚さ(例えば、厚さ「t6」)を含む位置との間にガラスリボン503の幅(例えば、「W3」、「W4」)に沿って画成することができる。
図5を参照すると、幾つかの実施形態では、ガラスシート503の処理方法は、任意選択的に、粘性領域510においてガラスシート503の第1の縁部520aをエッジロール装置550のエッジローラの第1の対551aに係合する工程、及びエッジローラの第1の対551aを動作させて、ガラスシート503を延伸経路507に沿って(矢印530によって表されるように)延伸する工程を含みうる。例えば、図7に示されるように、幾つかの実施形態では、エッジローラの第1の対551aは、粘性領域510において第1の縁部520aの第1の主面501を係合するための第1のエッジローラ552と、粘性領域510において第1の縁部520aの第2の主面502を係合するための第2のエッジローラ553とを備えることができる。幾つかの実施形態では、第1のエッジローラ552はモータ554によって駆動させることができ、第2のエッジローラ553もモータ555によって駆動させることができる。幾つかの実施形態では、第1のエッジローラ552及び第2のエッジローラ553を駆動するために、単一のモータ及び歯車装置(図示せず)が提供されてもよい。幾つかの実施形態では、第1のエッジローラ552及び第2のエッジローラ553のトルク、速度、及び動作のうちの1つ以上を制御するために、コントローラ(図示せず)が提供されうる。
本開示の実施形態に従って処理する装置及び方法は、例として、例えば電子ディスプレイ用途で使用される、より薄いガラスなど、市場及び消費者の動向が要求しうる幾つかの利点を提供する比較的薄い厚さのガラスシート503を提供することができる。さらには、第1の例示的な実施形態(図2〜4に示される)によって説明されるガラスリボン103を処理する方法及び装置は、単独で、又は第2の例示的な実施形態(図5〜9に示される)によって説明されるガラスシート503を処理する方法及び装置と組み合わせて、提供することができる。例えば、第2の例示的なガラス処理装置500は、ガラスリボン103を処理するための第1の例示的なガラス処理装置200に関して上述したものと同じ及び/又は同様の利点を達成することができる。したがって、幾つかの実施形態では、本開示の特徴を用いて、例えば本開示の特徴を含まない他の方法及び装置では達成できない速度及び厚さで薄いガラスシート503を首尾よく処理することができる。
さまざまな開示される実施形態は、その特定の実施形態に関連して記載される特定の特徴、要素、又は工程を含みうることが認識されよう。また、特定の特徴、要素、又は工程は、特定の一実施形態に関連して説明されているが、図示されていないさまざまな組合せ又は順列の代替的な実施形態と交換又は組み合わせることができることも認識されよう。
本明細書で用いられる場合、用語「the」、「a」、又は「an」は、「少なくとも1つ」を意味し、明示的に反対の指示がない限り、「1つのみ」に限定されるべきではないことが理解されるべきである。よって、例えば、「ある1つの(a)構成要素」への言及は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、そのような構成要素を2つ以上有する実施形態を含む。
本明細書では、範囲は、「約」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までとして表現することができる。このような範囲が表現される場合、実施形態は、その1つの特定の値から及び/又は他方の特定の値までを含む。同様に、例えば先行詞「約」の使用によって、値が近似値として表される場合、その特定の値は別の態様を形成することが理解されよう。さらには、範囲の各々の端点は、他の端点に関連して、及び他の端点とは独立してのいずれにおいても重要であることが理解されよう。
特に明記しない限り、本明細書に記載の任意の方法は、その工程が特定の順序で実行されることを必要とすると解釈されることは、決して意図していない。したがって、方法クレームがその工程が従うべき順序を実際に列挙していないか、または工程が特定の順序に限定されるべきであることが特許請求の範囲または明細書に具体的に述べられていない場合には、いかなる特定の順序も、推測されることは、決して意図していない。
特定の実施形態のさまざまな特徴、要素、又は工程は、「含む」という移行句を使用して開示されうるが、「〜からなる」又は「〜から実質的になる」という移行句を使用して説明されうるものを含む代替的な実施形態態が暗示されることが理解されるべきである。したがって、例えば、A+B+Cを含む装置の暗黙の代替的な実施形態には、装置がA+B+Cからなる実施形態と、装置が実質的にA+B+Cからなる実施形態とが含まれる。
本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、本開示に対してさまざまな修正及び変形がなされうることは、当業者にとって明白であろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内にある限り、本開示の修正及び変形を包含することが意図されている。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラス処理装置であって、
第1の主面、第2の主面、及び前記第1の主面と前記第2の主面との間に画成される厚さを備えたガラスウェブであって、該ガラスウェブが、第1の縁部、第2の縁部、前記第1の縁部と前記第2の縁部との間に横方向に広がる中央部分、及び延伸経路に対して垂直に前記第1の縁部の第1の外縁から前記第2の縁部の第2の外縁まで延在する幅をさらに備えており、前記中央部分が、前記第1の縁部の最小厚さ未満かつ前記第2の縁部の最小厚さ未満の最大厚さを備えており、前記ガラスウェブが、粘性領域、前記延伸経路に沿った前記粘性領域の下流の粘弾性領域、及び前記延伸経路に沿った前記粘弾性領域の下流の弾性領域をさらに備えており、前記粘弾性領域の一区域における前記第1の縁部及び前記第2の縁部の粘度が、約10ポアズ〜約1012ポアズの範囲である、ガラスウェブ;及び
前記区域において前記ガラスウェブの前記第1の縁部を係合し、前記ガラスウェブを前記延伸経路に沿って延伸するように構成されたプルローラの第1の対を備えている、プルロール装置
を含む、ガラス処理装置。
実施形態2
前記区域における前記第1の縁部及び前記第2の縁部の幅が約1010ポアズ〜約1011ポアズである、実施形態1に記載のガラス処理装置。
実施形態3
前記区域における前記中央部分の粘度が、前記延伸経路に沿った共通の高さに関連する前記区域における前記第1の縁部及び前記第2の縁部の粘度未満である、実施形態1に記載のガラス処理装置。
実施形態4
前記延伸経路に沿った前記区域の下流の前記ガラスウェブの前記中央部分の最大厚さが約100μm以下である、実施形態1に記載のガラス処理装置。
実施形態5
前記延伸経路に沿った前記区域の下流の前記第1の縁部の最小厚さ及び前記第2の縁部の最小厚さが、約100μm超かつ約400μm以下である、実施形態1に記載のガラス処理装置。
実施形態6
前記プルローラの第1の対が、約2μmSa〜約8μmSaの表面粗さを備えたセラミック材料を含む、実施形態1に記載のガラス処理装置。
実施形態7
前記プルローラの第1の対が、前記区域における前記ガラスウェブの前記第1の縁部に約1.4キログラム〜約2.7キログラムのピンチ力を与えるように構成される、実施形態1に記載のガラス処理装置。
実施形態8
前記プルロール装置が、前記区域において前記ガラスウェブの前記第2の縁部を係合し、前記ガラスウェブを前記延伸経路に沿って延伸するように構成されたプルローラの第2の対を備えている、実施形態1に記載のガラス処理装置。
実施形態9
前記プルローラの第1の対及び前記プルローラの第2の対が、前記プルローラの第1の対と前記プルローラの第2の対との間の前記ガラスウェブに、前記ガラスウェブの幅に沿ってクロス延伸張力を与えるように構成される、実施形態8に記載のガラス処理装置。
実施形態10
前記延伸経路に沿った前記プルロール装置の上流に位置づけられたエッジロール装置をさらに含み、該エッジロール装置が、前記粘性領域における前記ガラスウェブの前記第1の縁部を係合するためのエッジローラの第1の対を備えている、実施形態1に記載のガラス処理装置。
実施形態11
ある量の溶融材料から前記ガラスウェブを成形するためのガラス成形装置をさらに含み、該粘性領域が前記ガラス成形装置から前記粘弾性領域まで延在する、実施形態1に記載のガラス処理装置。
実施形態12
前記ガラスウェブが、前記延伸経路に沿った前記粘性領域の上流に初期弾性領域を含む、実施形態1に記載のガラス処理装置。
実施形態13
前記ガラスウェブの温度を前記初期弾性領域の第1の温度から前記粘性領域の第2の温度へと上昇させるためのヒータをさらに含む、実施形態12に記載のガラス処理装置。
実施形態14
第1の主面、第2の主面、及び前記第1の主面と前記第2の主面との間に画成される厚さを備えたガラスウェブの処理方法であって、前記ガラスウェブが、第1の縁部、第2の縁部、前記第1の縁部と前記第2の縁部との間に横方向に広がる中央部分、及び延伸経路に対して垂直に前記第1の縁部の第1の外縁から前記第2の縁部の第2の外縁まで延在する幅をさらに備えており、前記中央部分が、前記第1の縁部の最小厚さ未満かつ前記第2の縁部の最小厚さ未満の最大厚さを備えており、前記ガラスウェブが、粘性領域、前記延伸経路に沿った前記粘性領域の下流の粘弾性領域、前記延伸経路に沿った前記粘弾性領域の下流の弾性領域をさらに備えており、前記粘弾性領域の一区域における前記第1の縁部及び前記第2の縁部の粘度が約10ポアズ〜約1012ポアズであり、前記方法が、
前記区域において前記ガラスウェブの前記第1の縁部をプルローラの第1の対と係合する工程;及び
前記プルローラの第1の対を動作させて、前記ガラスウェブを前記延伸経路に沿って延伸する工程
を含む、方法。
実施形態15
前記延伸経路に沿った前記区域の下流の前記ガラスウェブの前記中央部分の最大厚さが、約100μm以下である、実施形態14に記載の方法。
実施形態16
前記区域において前記ガラスウェブの前記第2の縁部をプルローラの第2の対に係合する工程、及び前記プルローラの第2の対を動作させて前記ガラスウェブを前記延伸経路に沿って延伸する工程をさらに含む、実施形態14に記載の方法。
実施形態17
前記プルローラの第1の対及び前記プルローラの第2の対を動作させて、前記プルローラの第1の対と前記プルローラの第2の対との間の前記ガラスウェブに、前記ガラスウェブの幅に沿ってクロス延伸張力を与える工程をさらに含む、実施形態16に記載の方法。
実施形態18
前記粘性領域において前記ガラスウェブの前記第1の縁部をエッジロール装置のエッジローラの第1の対に係合する工程をさらに含む、実施形態14に記載の方法。
実施形態19
ガラス成形装置から流れるある量の溶融材料から前記ガラスウェブを成形する工程をさらに含み、前記粘性領域が前記ガラス成形装置から前記粘弾性領域まで延在する、実施形態14に記載の方法。
実施形態20
前記延伸経路に沿って、前記ガラスウェブの前記粘性領域の上流の前記ガラスウェブの初期弾性領域を加熱する工程をさらに含む、実施形態14に記載の方法。
101 ガラス製造装置
103 ガラスリボン
105 溶融容器
107 バッチ材料
109 貯蔵ビン
111 バッチ送達装置
113 モータ
115 コントローラ
119 ガラス溶融プローブ
121 溶融材料/溶融ガラス
123 スタンドパイプ
125 通信ライン
127 清澄容器
129 第1の接続導管
131 混合チャンバ
133 送達容器
135 第2の接続導管
137 第3の接続導管
139 送達パイプ
140 ガラス成形装置
141 入口
143 成形容器
145 ルート
147a 第1の縦縁部
147b 第2の縦縁部
149 ガラスセパレータ
151 複数の突起
200 ガラス処理装置
207 延伸経路
210 粘性領域
211 粘弾性領域
212 弾性領域
215 区域
220a 第1の縁部
220b 第2の縁部
225 中央部分
240プルロール装置
241a プルローラの第1の対
241b プルローラの第2の対
250 エッジロール装置
251a エッジローラの第1の対
251b エッジローラの第2の対
260 第2のプルロール装置
261a プルローラの第1の対
261b プルローラの第2の対
301 第1の主面
302 第2の主面
500 ガラス処理装置
501 第1の主面
502 第2の主面
503,504 ガラスシート
507 延伸経路
510 粘性領域
511 粘弾性領域
512 弾性領域
513 初期弾性領域
525 中央部分
540 プルロール装置
541a プルローラの第1の対
541b プルローラの第2の対
560 第2のプルロール装置
561a プルローラの第1の対
561b プルローラの第2の対
562 第1のプルローラ
563 第2のプルローラ
570 アイドルローラ装置
571a アイドルローラの第1の対
571b アイドルローラの第2の対
572 第1のアイドルローラ
573 第2のアイドルローラ

Claims (10)

  1. ガラス処理装置において、
    第1の主面、第2の主面、及び前記第1の主面と前記第2の主面との間に画成される厚さを備えたガラスウェブであって、該ガラスウェブが、第1の縁部、第2の縁部、前記第1の縁部と前記第2の縁部との間に横方向に広がる中央部分、及び延伸経路に対して垂直に前記第1の縁部の第1の外縁から前記第2の縁部の第2の外縁まで延在する幅をさらに備えており、前記中央部分が、前記第1の縁部の最小厚さ未満かつ前記第2の縁部の最小厚さ未満の最大厚さを備えており、前記ガラスウェブが、粘性領域、前記延伸経路に沿った前記粘性領域の下流の粘弾性領域、及び前記延伸経路に沿った前記粘弾性領域の下流の弾性領域をさらに備えており、前記粘弾性領域の一区域における前記第1の縁部及び前記第2の縁部の粘度が約10ポアズ〜約1012ポアズの範囲である、ガラスウェブ;及び
    前記区域において前記ガラスウェブの前記第1の縁部を係合し、前記ガラスウェブを前記延伸経路に沿って延伸するように構成されたプルローラの第1の対を備えている、プルロール装置
    を含む、ガラス処理装置。
  2. 前記区域における前記第1の縁部及び前記第2の縁部の粘度が約1010ポアズ〜約1011ポアズである、請求項1に記載のガラス処理装置。
  3. 前記区域における前記中央部分の粘度が、前記延伸経路に沿った共通の高さに関連する前記区域における前記第1の縁部及び前記第2の縁部の粘度未満である、請求項1又は2に記載のガラス処理装置。
  4. 前記プルローラの第1の対が約2μmSa〜約8μmSaの表面粗さを備えたセラミック材料を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス処理装置。
  5. 前記プルローラの第1の対が、前記区域における前記ガラスウェブの前記第1の縁部に約1.4キログラム〜約2.7キログラムのピンチ力を与えるように構成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラス処理装置。
  6. 前記プルロール装置が、前記区域において前記ガラスウェブの前記第2の縁部を係合し、前記ガラスウェブを前記延伸経路に沿って延伸するように構成されたプルローラの第2の対を備えている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガラス処理装置。
  7. 第1の主面、第2の主面、及び前記第1の主面と前記第2の主面との間に画成される厚さを備えたガラスウェブの処理方法であって、前記ガラスウェブが、第1の縁部、第2の縁部、前記第1の縁部と前記第2の縁部との間に横方向に広がる中央部分、及び延伸経路に対して垂直に前記第1の縁部の第1の外縁から前記第2の縁部の第2の外縁まで延在する幅をさらに備えており、前記中央部分が、前記第1の縁部の最小厚さ未満かつ前記第2の縁部の最小厚さ未満の最大厚さを備えており、前記ガラスウェブが、粘性領域、前記延伸経路に沿った前記粘性領域の下流の粘弾性領域、前記延伸経路に沿った前記粘弾性領域の下流の弾性領域をさらに備えており、前記粘弾性領域の一区域における前記第1の縁部及び前記第2の縁部の粘度が約10ポアズ〜約1012ポアズであり、前記方法が、
    前記区域において前記ガラスウェブの前記第1の縁部をプルローラの第1の対と係合する工程;及び
    前記プルローラの第1の対を動作させて、前記ガラスウェブを前記延伸経路に沿って延伸する工程
    を含む、方法。
  8. 前記延伸経路に沿った前記区域の下流の前記ガラスウェブの前記中央部分の最大厚さが約100μm以下である、請求項7に記載のガラス処理装置。
  9. 前記区域において前記ガラスウェブの前記第2の縁部をプルローラの第2の対に係合する工程、及び前記プルローラの第2の対を動作させて前記ガラスウェブを前記延伸経路に沿って延伸する工程をさらに含む、請求項7又は8に記載のガラス処理装置。
  10. 前記プルローラの第1の対及び前記プルローラの第2の対を動作させて、前記プルローラの第1の対と前記プルローラの第2の対との間の前記ガラスウェブに、前記ガラスウェブの幅に沿ってクロス延伸張力を与える工程をさらに含む、請求項9に記載のガラス処理装置。
JP2020504185A 2017-07-28 2018-07-26 ガラス処理装置及び方法 Pending JP2020528864A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201762538080P 2017-07-28 2017-07-28
US62/538,080 2017-07-28
PCT/US2018/043846 WO2019027784A2 (en) 2017-07-28 2018-07-26 APPARATUS AND METHODS FOR TREATING GLASS

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020528864A true JP2020528864A (ja) 2020-10-01

Family

ID=65234055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020504185A Pending JP2020528864A (ja) 2017-07-28 2018-07-26 ガラス処理装置及び方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP2020528864A (ja)
KR (1) KR20200026316A (ja)
CN (1) CN111065607A (ja)
TW (1) TW201910280A (ja)
WO (1) WO2019027784A2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20230029824A (ko) * 2020-06-19 2023-03-03 코닝 인코포레이티드 유리 리본의 제조 방법

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8627684B2 (en) * 2007-10-29 2014-01-14 Corning Incorporated Pull roll apparatus and method for controlling glass sheet tension
TWI548598B (zh) * 2011-02-28 2016-09-11 康寧公司 熔融抽拉裝置及方法
WO2012132419A1 (ja) * 2011-03-28 2012-10-04 AvanStrate株式会社 ガラス板の製造方法及びガラス板製造装置
KR101319204B1 (ko) * 2011-03-31 2013-10-16 아반스트레이트 가부시키가이샤 글래스 기판의 제조 방법 및 글래스 기판의 제조 장치
US9003835B2 (en) * 2011-05-31 2015-04-14 Corning Incorporated Precision roll forming of textured sheet glass
KR101979048B1 (ko) * 2011-11-09 2019-05-15 코닝 인코포레이티드 유리 리본을 제조하는 공정 및 장치
US9315409B2 (en) * 2011-11-29 2016-04-19 Corning Incorporated Glass manufacturing apparatus and methods
TWI570075B (zh) * 2012-05-31 2017-02-11 康寧公司 製造玻璃帶的玻璃製造設備及方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019027784A2 (en) 2019-02-07
KR20200026316A (ko) 2020-03-10
WO2019027784A3 (en) 2019-05-31
CN111065607A (zh) 2020-04-24
TW201910280A (zh) 2019-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5824185B2 (ja) 動いているガラスリボンからガラスシートを分離する装置および方法
US9061932B2 (en) Pull roll apparatus for controlling glass sheet tension
KR101735120B1 (ko) 유리 리본 절단 방법 및 그 장치
KR102343288B1 (ko) 드로우 바닥부에서의 장력 조절을 갖는 유리 제조 장치를 위한 다중-상승 구동 장치
JP2008501609A (ja) フュージョン・プロセスによるガラスシートの製造における欠陥の低減
TWI723020B (zh) 玻璃製造設備的張力控制
CN107667075B (zh) 使带隔离和稳定来连续处理挠性玻璃带
KR20120021292A (ko) 시트 안정성이 향상된 유리 시트 제조 방법 및 그 장치
TWI613162B (zh) 用於嚙合及拉緊一玻璃帶之裝置及方法和用於製造一玻璃板之方法
US20190010072A1 (en) Method and apparatus for continuous processing of a flexible glass ribbon
US10640410B2 (en) Method and apparatus for reducing sheet width attenuation of sheet glass
JP6626491B2 (ja) ガラス製造装置および方法
TW201630827A (zh) 彈性玻璃帶的連續處理
JP2020528864A (ja) ガラス処理装置及び方法
KR20200019259A (ko) 유리 기판의 제조 장치 및 제조 방법들
TW202035320A (zh) 用於處理與移除玻璃片外圍區域的系統與方法
JP6619492B2 (ja) ガラス板の製造方法及びガラス板の製造装置
TW201718417A (zh) 用於形成玻璃製品的裝置及方法