JP2020528796A - 肺活量計の流れ感知配置構成およびその方法 - Google Patents

肺活量計の流れ感知配置構成およびその方法 Download PDF

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Abstract

本発明の主題は、肺活量計(100)内の流れ感知配置構成を説明している。この配置構成は、長手方向軸に沿って空気通過を可能にするためのチューブ部材(202)を備える。少なくとも2つの円板形状の空気抵抗要素(204)は、空気流に抵抗するようにチューブ部材(202)内に取り外し可能に配置構成される。前記抵抗要素の各々は、抵抗要素を通る空気通過を可能にするように穿孔を備える。少なくとも2つのポート(206)が、前記チューブ部材(202)の壁を通して径方向外向きに延在し、前記2つのポート(206)の各々は抵抗要素(204)の近くのチューブ部材(202)内に配置され、それらの間の少なくとも圧力差の決定を行わせる。

Description

本開示は、肺活量計に関するものであり、特に、肺活量計の組み立ておよび機能性に関するものである。
呼吸器官研究において広く使用されている呼吸気流曲線描写は、患者/健常人による強制呼気検査における流量の測定のための測定方法として使用することができる。これは、流路にわたる複数の点における差圧を測定することと、圧力差値に基づき流量を計算することとを伴う。
肺活量計は、呼吸気流曲線描写に基づくデバイスであり、様々な種類のものがあり、患者の呼気パラメータを測定するために様々な技術を使用する。様々な種類のうちの1つに、使用者の完全な呼吸サイクルの完全なグラフを与える空気圧および機械的容積に基づく肺活量計がある。しかしながら、そのような肺活量計は、典型的には、非常に高価であり、すべての患者に家庭で個人用肺活量計を持たせることは可能でない。他方では、呼気パラメータの測定を簡単に行えるようにする低コストの流量センサベースのピーク流量計がある。それでも、これらの多くは、詳細で完全な吸息および呼息プロファイルを形成する能力を欠いている。
電子肺活量計は、生産コストおよび出力に関する両極端の間にある。電子肺活量計は、典型的には、プロ用肺活量計に比べてかなり安く生産でき、読み取り値を電子的に記録することが可能であり、それによって、患者および臨床医は長時間に容易に結果を比較することが可能である。
電子肺活量計に関する限り市場には少数のオプションがある。数多くの技術を採用しており、コストおよび使い勝手により大きく変わる。一例では、非金属合成繊維抵抗要素がエアチューブの空気放出端のところに配設されている肺活量計が多数製作されている。しかしながら、これらのデバイスには、構造が複雑であったり、読み取り値に信頼性がなかったりという短所がある。Puritan−Bennett corporationの「FS 200 flow sensor」によるデバイスは、細長中空プラスチックチューブを有し、一端に円形空気吸入口開口部を有する。プラスチックチューブは、空気放出端のところでトランペットのベルのように外向きに口が広がっている。空気放出開口部は、空気抵抗繊維および変換器取り付けのためにプラスチックチューブの壁を通る放射状伸長圧力ピックオフ開口部またはポート(radially-extending pressure pickoff opening or port)で覆われている。
肺活量計「MySpiroo(登録商標)」は、ポーランドの製品であって、熱感知技術を配備したデジタル肺活量計であり、データ収集、検査結果報告、および検査データの記録のために専用モバイルアプリに接続する。
別の肺活量計「Asthma Monitor AM3 BT」は、臨床グレードの肺活量計に匹敵する精度を有する臨界肺機能を測定するためのBluetooth対応デバイスである。デバイスはデータをスマートフォンまたはタブレットに送信する。これは、流量を予測するための超音波感知方法を配備し、したがって完全呼息および吸息曲線を生成する。
特許文献1は、抵抗要素を含む別の肺活量計装置に関係し、抵抗要素は、エアチューブの封止端の近くに配設され、3つの矩形の空気排出口開口部はチューブの側壁を通して形成される。直線的な結果を得ることを試みるけれども、これは複雑な構成を示し、洗浄プロセスは反復使用には極端に困難である。
修正された呼吸気流量計ベースの肺活量計を対象とする特許文献2では、生産が容易でスクリーンの形態で配設され得る使い捨て抵抗要素を示している。さらに、エアチューブの設計は、チューブの内側の流れの軸に関して傾斜位置に布が置かれるような設計である。
特許文献3では、円環状リングおよび円環状リングと一体形成された第1の呼吸チューブを有する中空ハウジングと、ハウジングと係合することができる第2の呼吸チューブとを有する改善された呼吸気流量計を備えるスクリーンタイプの肺活量計を開示している。第1の呼吸チューブおよび第2の呼吸チューブは両方とも、調査されるべき人の口の中に挿入され得る。さらに、第1および第2の呼吸チューブは、中を通過する流体流を安定化させるためにそれぞれ10度傾いている先細り部分を有する。
毛細管空気流を供給するために金属化チューブの一体化された束を収容する従来の呼吸気流量計または流量センサまたはマウスピースは正確で信頼性の高い読み取り値を提供し得るが、それでも、抵抗要素を含むこの種の流量センサ−金属化チューブの束にすぎない−は非常に高価であるという問題を抱えている。第2に、この種のセンサは、典型的には、繰り返し使用され、使用毎に滅菌されなければならず、そのため、それが一緒に使用される計測機器に関して流量センサのキャリブレーションに影響を及ぼす。したがって、定期的再キャリブレーションが必要である。
布またはフィルタタイプの要素の使用に関わる別の問題は、布(たとえば、Puritan−Bennett corporationのデバイス)を通る空気流は典型的には空気流の広がりにわたって不均一であるので、空気流と空気圧との間の望ましくない非線形の関係が多くの場合に結果として生じることである。
それに加えて、非常に高いおよび非常に低い範囲の流量における流動特性(乱流散逸、流れ分離、レイノズル係数など)の間の本質的差が所与とすれば、これらの従来技術の抵抗要素は、低い空気流量または高い空気流量に対していくぶん効果があったにすぎない。しかしながら、有効性は、両方の範囲に対して同時には満たされない。さらに、従来のデバイスには、いぜんとして、複雑な構造および洗浄プロセスの問題が残る。
さらに、固定タイプの抵抗要素(メッシュなど)の配備は、デバイスの洗浄を難しくし、微生物汚染を引き起こす。それに加えて、メッシュが食物/ダストの粒子を吸着するか、または湿気進入に曝されると、長期間にわたる反復使用によりメッシュの抵抗が変化し、それによって精度に影響が出て、その結果正常に動作しなくなる。
別の問題は、データを電子的に転送することの難しさである。従来の肺活量計のさらに別の問題点は、ある程度使用した後に交換する必要のある電池を有するか、または動作させるために専用コンピュータに永久的に接続されている必要があることである。
米国特許第4,905,709号 国際公開第WO01/42744号 米国特許第6,090,049号
この「発明の概要」は、本発明の「発明を実施するための形態」でさらに説明される簡素化された形式の概念の選択を導入するために用意されている。この発明の概要は、本発明の鍵となるまたは本質的な発明概念を明らかにすることも、本発明の範囲を決定することも意図していない。
一実施形態において、本発明の主題は、長手方向軸に沿って空気通過を可能にするためのチューブ部材を説明している。少なくとも2つの円板形状の空気抵抗要素は、空気流に抵抗するようにチューブ部材内に取り外し可能に配置構成され、それにより前記抵抗要素の各々は、抵抗要素を通る空気通過を可能にするための複数の穿孔を備える。少なくとも2つのポートは、前記チューブ部材の壁を通して径方向外向きに延在し、前記2つのポートの各々は抵抗要素の近くのチューブ部材内に配置され、それらの間の少なくとも圧力差の決定を行わせる。
一実施形態において、本発明の主題は、空気路内に取り外し可能に配置構成されている少なくとも2つの円板形状の空気抵抗要素を備え、各前記要素の2つの面の間に延在する複数の六角形の穴を備え、前記複数の穴は前記面の各々の表面積の少なくとも30%を覆う、電子肺活量計に関係する。少なくとも2つの中空チューブは、圧力/温度センサに接続される。前記少なくとも2つのチューブの各々は、前記少なくとも2つの要素に関して空気圧/温度の感知を円滑にするために空気路内の指定された抵抗要素からセンサまで延在する。
電子モジュールは、プラスチックハウジングの内側に置かれ、圧力センサに接続されており、少なくとも空気路上の前記2つの点の間の圧力/温度差に基づき空気流に関係する少なくとも1つのパラメータを決定する。
一実装形態において、肺活量計内の電子制御モジュールまたは電子機器は、時間を記録するためのリアルタイムクロック、プロセッサ、ローカルデータの記憶用のフラッシュメモリ、使用者が取り組む各肺活量測定検査を記録するためのデータロガー、事前定義された回数の検査を行った後のこれらの要素の交換のための信号をもたらす使い捨て抵抗要素の交換毎に行われた検査の回数に対するカウンタ、およびネットワーク接続されたデバイスおよびアプリケーションにデータを伝送するための送信機のうちの1つまたは複数を備える。
一実施形態において、電子制御モジュールは、1人または複数の使用者に対する呼息さらには吸息プロファイルの導出を少なくとも可能にするために少なくとも10ミリ秒および好ましくは1ミリ秒の定期的間隔で圧力さらには温度の測定をトリガーする。
一実装形態において、電子制御モジュールは、吸息操作に関わるパラメータを最大呼気速度(PEFR)、1秒間努力呼気肺活量(FEV1)、努力性肺活量(FVC)、6秒間努力呼気肺活量(FEV6)、FVCの25〜75%中間部分における努力呼気流量(FEF−25−75)、努力吸気流肺活量(FIF)、または他の知られているパラメータのうちの少なくとも1つとして記録するように構成される。これ以降、記録されたパラメータは、作動(吸息または呼息)操作における各ステップに対する正確さを示すように約1から50ミリ秒の時間間隔で定期的に処理される。
一実装形態において、電子制御モジュールは、肺活量計の向き、作動時間、および使用者の吸息/呼息流量プロファイルのうちの少なくとも1つに対応するパラメータを測定することによって吸息/呼息技術の正確さを決定するように構成される。
一実装形態において、電子制御モジュールは、肺活量計の各作動/動作に関係するデータをさらなる分析のためにリモートデバイスにワイヤレス方式で伝達するように構成される。
一実施形態により、空気路内の抵抗要素は、自己配置構成六角形積層構造を備え、定期的交換のためにデバイスの空気路から容易に取り外し可能である。さらに、本発明の電子肺活量計の空気路は、電子エンジンのハウジングと軸方向にマッチする2つの穴を有する。より具体的には、空気路内の2つの穴は、空気路内のこれらの配置で圧力ピックアップを可能にするように電子エンジンの圧力センサと2つのチューブまたはエアダクトを通して接続される。空気路それ自体は、電子エンジンを収容するデバイスのハウジングから容易に取り外し可能であり、それにより、特定の数のデバイス使用サイクル(たとえば、100回以下の使用)の後にハウジングの洗浄を円滑にする(水で洗浄できる)。
本発明の肺活量計は、肺活量計の使用時に呼息さらには吸息プロファイルの完全で精密な決定を可能にするために約1から50ミリ秒の定期的間隔で圧力さらには温度を測定する電子エンジンを有する。
さらに、本発明の肺活量計は、リモートデバイス上にレンダリング可能なモバイルおよびタブレットベースのアプリケーションで使いやすい。リモートデバイスのアプリケーションは、患者の実施される検査、検査時間、吸息および呼息プロファイルを連続的に追跡するために受信データを処理し、複数のレポートを、ユーザインターフェースを通じてインタラクティブな仕方で患者に提供する。ユーザインターフェースは、年齢、性別などの受信されたプロファイル情報に基づき各患者に合わせてカスタマイズされる。
肺活量計データにアクセスするためのリモートデバイス内のアプリケーションは、単一のプラットフォームに複数のプロファイルを登録することを可能にし、それによって、喘息の子供、家族内の喘息を患っている複数の人々などの患者に不都合が生じる可能性をなくし、したがって、複数の患者を臨床現場に登録することができる。
アプリケーションは、PEFR、FEV、FVC、FEV、FEF−25−75、FIF、または医療実施者が必要とする他の知られているパラメータなどのパラメータを読み取る肺活量計の要約に関する情報も提供し得る。これは、また、吸息および呼息操作におけるステップの数の正確さに関する情報を提供する。正確さは、各検査についてリアルタイムで表示され得る。
本発明の利点および特徴をさらに明確にするために、添付図面に例示されている、特定の実施形態を参照することで本発明のより具体的な説明を行う。これらの図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、その範囲の制限となると考えるべきでないことは理解されるであろう。本発明は、添付図面とともに具体的内容および詳細を付け加えて記述され説明される。
本発明のこれらのおよび他の特徴、態様、および利点は、類似の文字は図面全体を通して類似の部分を表す添付図面を参照しつつ次の詳細な説明を読んだときに明らかになるであろう。
本発明の一実施形態による肺活量計の等角投影図である。 本発明の一実施形態による、図1に示されているような肺活量計内の空気路の正面および断面図である。 本発明の一実施形態による、図1に示されているような肺活量計内の電子エンジンの正面図である。 本発明の肺活量計によって実行されるような空気流の測定における精度を示すグラフィック表現を示す図である。 本発明の肺活量計によって実行されるような空気流の測定における精度を示すグラフィック表現を示す図である。 サンプル肺活量計波形に対する抵抗要素上の圧力分布の赤外線表現を示す図である。 サンプル肺活量計波形に対する抵抗要素上の圧力分布の赤外線表現を示す図である。
図面中の要素は簡素化して図示されており、必ずしも縮尺通りに描かれていない場合がある。さらに、デバイスの構造に関して、デバイスの1つまたは複数のコンポーネントは、従来の記号によって図面内に表現されていてよく、図面は、本発明の説明の利益を有する当業者であれば容易に理解できるであろう詳細により図面がわかりにくくならないように本開示の実施形態を理解することに関係する具体的詳細のみを示すものとしてよい。
次に、本開示の原理の理解を促すことを目的として、図面内に例示されている実施形態を参照し、それを説明するために特定の言い回しが使用される。それにもかかわらず、本開示の範囲の制限はそれによって意図されず、例示されているシステム内のそのような改変およびさらなる修正、ならびにそこに示されているような本開示の原理のそのようなさらなる適用は本開示が関係する当業者であれば通常は思いつくようなものとして企図されていることが理解されるであろう。
本明細書全体を通して「一態様」、「別の態様」、または類似の言い回しへの参照は、実施形態に関連して説明されている特定の特徴、構造、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。そこで、「一実施形態において」または「別の実施形態において」という語句および類似の言い回しが本明細書全体にわたって出現しても、必ずしもすべて同じ実施形態を指しているとは限らない。
「備える」、「含む」、「備えている」という言い回し、またはこれらの変形の言い回しは、非排他的な包含を対象とすることを意図しており、それにより、ステップのリストを含むプロセスまたは方法はそれらのステップを含むだけでなく、そのようなプロセスまたは方法に関して明示的に列挙されないまたはそれらに固有のものでない他のステップを含み得る。同様に、1つもしくは複数のデバイスまたはサブシステムまたは要素または構造またはコンポーネントの後に「...を含む」があっても、さらに制約することなく、他のデバイスまたは他のサブシステムまたは他の要素または他の構造または他のコンポーネントまたは追加のデバイスまたは追加のサブシステムまたは追加の要素または追加の構造または追加のコンポーネントが存在することを除外しない。
断りのない限り、本明細書で使用されるすべての技術および科学用語は、本開示が属している技術分野の当業者に通常理解される意味と同じ意味を有する。本明細書において提供されるシステム、方法、および例は、例示にすぎず、制限するものであることを意図されていない。
本開示の実施形態は、添付図面を参照しつつ以下で詳細に説明される。
図1aは、電子肺活量計100の等角投影図を例示しており、前記肺活量計100は、肺活量計100が使用中でない間、充電を目的としてドッキングステーション200上に装着される。図1bは、ドッキングステーション200上に装着されているように肺活量計100の正面図を例示している。そのような充電設備は、肺活量計100の電池を充電するための設備を提供するものであり、それによって、容易に携帯して充電利用でき、使用しないときに肺活量計100を間違って置く可能性を大幅に減じることができる。さらに、充電を通して得られるようなエネルギーは、データロギング、データ通信、データ分析などのような電子的動作に対して適用され、これは後に図で説明される。
図2は、本発明の一実施形態による、図1に示されているような肺活量計内の空気路の正面断面図を示している。より具体的には、図2aは、肺活量計100の等角投影図を示しており、これにより中の空気通過または空気路202を示す。そのような空気路202は中空チューブコンポーネントであり、これは使用者の口の中に入り、空気を吐き出すか、または空気を吸い込んでいる使用者が呼息および吸息中に空気流パラメータ測定をトリガーすることを可能にする。空気路202またはチューブ部材202は、長手方向軸に沿って空気通過を可能にする。図2bは肺活量計100の断面図をさらに例示しており、それによって肺活量計100の内部を示している。
図2bに示されているように、抵抗要素204は、空気流経路または空気路202内に配設される。抵抗要素204は、空気流に抵抗するようにチューブ部材202内に取り外し可能に配置構成されている少なくとも2つの円板形状の空気抵抗要素である。円板形状の抵抗要素204は、とまりばめ配置構成を通じてチューブ部材202内に配置構成され、そこから取り外し可能である。
前記抵抗要素204の各々は、抵抗要素を通る空気通過を可能にするように複数の穿孔を備える。抵抗要素204の各々は自己配置構成積層物であるが、穿孔は六角形の穴で、抵抗要素204の各々の全面積の少なくとも約30%を占有し、チューブ部材内の毛細管空気流を円滑にする。そのような配置構成は、流量の高い値および低い値のすべてにおいてこれら2つの要素204にわたって均一で予測可能な圧力低下が生じることを確実にし、それにより空気流経路内の流量に対する圧力低下の線形応答を確実にする。
次の表1は、本発明の肺活量計に関する六角形積層要素204を使用することによる線形性の試験に関する実験結果を示している。
さらに、空気流経路内の2つの抵抗要素204は事実上使い捨てでき(低コストで交換可能)、デバイス100の空気路202から容易に取り外し可能であり、デバイス使用サイクルの特定の回数(たとえば、少なくとも10回の使用)の後の交換を円滑にする。
2つの配置の間の圧力差測定のそのような目的に関して、少なくとも2つの配置206は、空気路202内に組み込まれる。空気路202は、電子エンジンと軸方向にマッチする2つの穴206を有する(図3に後で例示されているように)。そのようなポートは、前記チューブ部材202の壁を通して径方向外向きに延在し、前記2つのポート206の各々は抵抗要素204の近くのチューブ部材202内に配置され、それらの間の少なくとも圧力差の決定を行わせる。
さらに、空気路200の少なくとも一部は、提供されているように、デバイス100のハウジングから容易に取り外し可能であり、それによって、チューブ部材202内の抵抗要素204に向かうアクセスを円滑にし、特定の回数のデバイス使用サイクル(たとえば、少なくとも50または100回使用された後)の後に電子エンジンのハウジングの洗浄(水による洗浄を含む)を容易に行える。
図3は、再び、図1に示されているような肺活量計100の正面断面図を例示しており、ここでは、本発明の主題の肺活量計100の一部をなす電子エンジン300または電子制御モジュールを強調している。
電子エンジン300は、肺活量計の使用時に呼息さらには吸息プロファイルの完全で精密な分解能を可能にするために約1から50ミリ秒の範囲内の定期的間隔で圧力さらには温度を測定する。より具体的には、電子エンジン300は、空気路202内の少なくとも2つの点もしくは配置206の間の圧力を測定するための圧力センサ306を備える。それに加えて、電子エンジン300は、温度の同時測定を同時に円滑にする。
これらの点は、穴206(図2に示されているような)または圧力ピックオフ点206と称されてよい。前記点の各々は、空気路202を圧力センサ306と接続する可撓性円筒形チューブ304を通して圧力センサ306に接続される。したがって、空気路202内の2つの穴206は、圧力ピックアップ配置として働く。可撓性チューブ304を通じての接続は、成型、組み立てを簡単に行えるようにし、電子エンジン300による誤った圧力ピックアップが生じる可能性をなくす。それに加えて、チューブ304は両方とも、弾力的なシール306を通じて圧力ピックオフ点206に接続され得る。
それに加えて、電子エンジン300は、時間を記録するためのリアルタイムクロックと、ローカルデータを記憶するためのフラッシュメモリと、プロセッサとをモバイルアプリケーションへのデータ伝送のための送信機とともに備える。電子エンジン300は、肺活量計100が使用者によって実施される各肺活量測定検査に関するデータを捕捉し、少なくとも2つの抵抗要素の特定の対に関して実施される多数の肺活量測定検査を決定し、事前定義済みの回数の肺活量測定検査の実施後に抵抗要素の交換を指令するための信号を提供することを可能にする。
それに加えて、電子エンジン300は、限定はしないが、最大呼気速度(PEFR)、1秒間努力呼気肺活量(FEV1)、努力性肺活量(FVC)、6秒間努力呼気肺活量(FEV6)、FVCの25〜75%中間部分における努力呼気流量(FEF−25−75)、および努力吸気流肺活量(FIF)、ならびに他の知られているパラメータを含む吸息操作に関わるパラメータの記録を可能にする。
電子エンジン300内のマイクロプロセッサ(図のどれにも示されていない)は約1から50ミリ秒の定期的間隔で測定パラメータを処理し、作動操作における各ステップの妥当性を確認する。それに加えて、向き、作動時間、吸息流量プロファイルなどを監視する技術に関わるパラメータが測定され、処理されて、この技術における正確さを計算する。
肺活量計100は、AndroidおよびiOSの両方のプラットフォームに関してスマートフォンまたはタブレットなどのリモート配置デバイス上で動作しているアプリケーションに各作動から記録されたデータを伝送するためのBluetooth low energyベースのデータ転送メカニズムをさらに配備する。肺活量計100を一意的に識別するリモートデバイス上でホストされているアプリケーションは、それと自動的に接続してペアリングし、デバイスによって伝送されるデータを受信する。
図4aおよび図4bは、肺活量計100によって実行されるような空気流の測定における精度を示すグラフィック表現を示している。より具体的には、本発明のデバイスの動作の実験検証の一部として、図4aおよび図4bは、本発明の肺活量計によって実行されるような空気流の測定における精度を例として見せるグラフィック表現を示している。
図4aに示されているように、肺活量計波形は、使用者の吸息/呼息プロファイルに関連付けられている実際の値に基づくような空気流変化に密接に従う。一例において、そのようなプロファイルは、国際ATS(米国胸部学会)標準から導出され、これはLPM対時間の流量を有する24の呼吸プロファイルを提供し、試料採取間隔は10ミリ秒である。X軸に関して図4bにおける分解能を高くした後、図4aと比較したときに肺活量計波形におけるわずかな偏差が観察されるにすぎない。
図5aおよび図5bは、試料肺活量計波形に対する抵抗要素上の圧力分布の赤外線表現を示している。本発明のデバイスの動作のさらなる実験検証の一部として、図5および図5bは、ATS標準に基づき試料肺活量計波形(たとえば、体積/時間)に対する抵抗要素(すなわち、六角形積層要素)にわたる圧力および速度分布の赤外線表現を示している。
本開示を説明するために特定の言い回しが使用されているが、そのために生じる制限は意図されていない。当業者には明らかなように、本明細書において教示されているとおりに本発明の概念を実装するために様々な作業修正がこの方法に加えられてよい。
上の説明は、例示することを目的としており、制限することを目的としていないことは理解されるであろう。付属の請求項において定義されているように本発明の精神と範囲内に収まり得るようなすべての代替的形態、修正形態、および等価形態を対象とすることが意図されている。上記の説明を検討した後、他の多くの実施形態が当業者に明らかなものとなるであろう。したがって、本発明の範囲は、付属の請求項の対象である等価物の全範囲とともに、付属の請求項を参照しつつ、決定されるべきである。付属の請求項において、英語原文中で「including(含む、備える)」および「in which」は、それぞれ、「comprising(含む、備える)」および「wherein」というそれぞれの言い回しの平明な英語による言い換えとして使用されている。
図面および前述の説明は、実施形態の例を述べたものである。当業者であれば、説明されている要素のうちの1つまたは複数が適切に組み合わされて単一の機能要素にされ得ることも理解するであろう。代替的に、いくつかの要素は複数の機能要素に分割されてもよい。1つの実施形態からの要素は、別の実施形態に付け加えてもよい。たとえば、本明細書において説明されているプロセスの順序は変更してもよく、本明細書において説明されている方式に限定されない。
さらに、流れ図の動作は、示されている順序で実装される必要はなく、またこれらの動作のすべてが必ずしも実行されなくてもよい。また、他の動作に依存していない動作は、他の動作と並行して実行されてもよい。実施形態の範囲は、決して、これらの特定の例によって制限されない。材料の構造、寸法、および用途の相違など、多数の変更形態が、本明細書に明示的に与えられていようといまいと、可能である。実施形態の範囲は、少なくとも、次の請求項に提示されているのと同じ広さの範囲である。
100 肺活量計
200 ドッキングステーション
202 空気路
202 チューブ部材
204 抵抗要素
206 配置
206 穴
206 圧力ピックオフ点
300 電子エンジン
304 可撓性円筒形チューブ
306 圧力センサ
306 弾力的なシール

Claims (10)

  1. 肺活量計(100)内の流れ感知配置構成であって、
    長手方向軸に沿って空気通過を可能にするためのチューブ部材(202)と、
    空気流に抵抗するように前記チューブ部材(202)内に取り外し可能に配置構成された少なくとも2つの円板形状の空気抵抗要素(204)であって、前記空気抵抗要素の各々は前記空気抵抗要素を通る前記空気通過を可能にするための複数の穿孔を備える、少なくとも2つの円板形状の空気抵抗要素(204)と、
    前記チューブ部材(202)の壁を通して径方向外向きに延在する少なくとも2つのポート(206)であって、前記2つのポート(206)の各々は前記空気抵抗要素(204)の近くの前記チューブ部材(202)内に配置され、それらの間の少なくとも圧力差の決定を行わせる、少なくとも2つのポート(206)と、
    を備える流れ感知配置構成。
  2. 前記チューブ部材(202)は、空気路として働く細長中空部材であり、前記チューブ部材(202)内の前記円板形状の空気抵抗要素(204)に向かうアクセスを可能にするための少なくとも1つの取り外し可能な部分を備える請求項1に記載の配置構成。
  3. 前記円板形状の空気抵抗要素(204)は、とまりばめ配置構成を通じて前記チューブ部材(202)内に配置構成され、そこから取り外し可能である請求項1に記載の配置構成。
  4. 前記空気抵抗要素(204)の前記穿孔は、六角形の形状をしており、前記チューブ部材(202)内の毛細管空気流を円滑にする請求項1に記載の配置構成。
  5. 前記少なくとも2つのポート(206)は、可撓性チューブ(304)を通して圧力センサ(306)に接続されている空気圧ピックオフポート(206)であり、これにより、前記チューブ部材(202)内の前記空気抵抗要素(204)の前記配置の間の前記圧力差を決定する請求項1に記載の配置構成。
  6. 電子制御モジュール(300)をさらに備え、前記電子制御モジュール(300)は
    リアルタイムクロック、
    メモリ、
    カウンタ、
    プロセッサであって、
    使用者によって実施される各肺活量測定検査に関するデータを捕捉し、
    前記少なくとも2つの抵抗要素の特定の対に関して実施される多数の肺活量測定検査を決定し、
    事前定義済みの回数の肺活量測定検査の実施後に前記抵抗要素の交換を指令するための信号を提供するように構成されているプロセッサ、
    前記プロセッサによって処理されたデータを1つまたは複数のリモートデバイスに伝送するための送信機、
    のうちの1つまたは複数を備える請求項1に記載の配置構成。
  7. 前記電子制御モジュール(300)は、
    前記圧力差および前記チューブ部材(202)内の温度の測定を、1ミリ秒から50ミリ秒の範囲内の時間間隔で定期的にトリガーし、
    前記測定に基づき前記肺活量計(100)の1人または複数の使用者についての呼息さらには吸息プロファイルを導出するように構成される請求項6に記載の配置構成。
  8. 前記電子制御モジュール(300)は、少なくともパラメータを測定することによって前記使用者による前記肺活量計(100)にかけられた状態で吸息または呼息を評価するように構成され、前記パラメータは
    肺活量計の向き、
    作動時間、および
    前記使用者の吸息/呼息流量プロファイルのうちの1つまたは複数に関係する請求項6に記載の配置構成。
  9. 前記電子制御モジュール(300)は、吸息パラメータを捕捉するように構成され、前記吸息パラメータは
    最大呼気速度(PEFR)、
    1秒間努力呼気肺活量(FEV1)、
    努力性肺活量(FVC)、
    6秒間努力呼気肺活量(FEV6)、
    FVCの25〜75%中間部分における努力呼気流量(FEF−25−75)、および
    努力吸気流肺活量(FIF)、
    のうちの1つまたは複数に関係する請求項6に記載の配置構成。
  10. 前記電子制御モジュール(300)は、約1ミリ秒から50ミリ秒の時間間隔で定期的にパラメータの測定を行い、吸息または呼息を正しいか、または間違っているかで指示する請求項9に記載の配置構成。
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