JP2020527989A - 暗視野撮像のための散乱補正 - Google Patents

暗視野撮像のための散乱補正 Download PDF

Info

Publication number
JP2020527989A
JP2020527989A JP2020503273A JP2020503273A JP2020527989A JP 2020527989 A JP2020527989 A JP 2020527989A JP 2020503273 A JP2020503273 A JP 2020503273A JP 2020503273 A JP2020503273 A JP 2020503273A JP 2020527989 A JP2020527989 A JP 2020527989A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compton scattering
image data
data
image
scattering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020503273A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6901626B2 (ja
JP2020527989A5 (ja
Inventor
トーマス ケーラー
トーマス ケーラー
ハンス‐インゴ マーク
ハンス‐インゴ マーク
アンドリー ヤロシェンコ
アンドリー ヤロシェンコ
クラウス ユルゲン エンゲル
クラウス ユルゲン エンゲル
ベルンド メンサー
ベルンド メンサー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2020527989A publication Critical patent/JP2020527989A/ja
Publication of JP2020527989A5 publication Critical patent/JP2020527989A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6901626B2 publication Critical patent/JP6901626B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T5/00Image enhancement or restoration
    • G06T5/70Denoising; Smoothing
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/52Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/5258Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis involving detection or reduction of artifacts or noise
    • A61B6/5282Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis involving detection or reduction of artifacts or noise due to scatter
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/48Diagnostic techniques
    • A61B6/484Diagnostic techniques involving phase contrast X-ray imaging
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10116X-ray image

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

画像処理システム及び関連する方法に関し、画像処理システムは、X線撮像装置XIを用いて物体OBを撮像することから取得される暗視野画像データを受信するための入力インターフェースINを備える。画像処理システムIPSの補正器モジュールCMが、コンプトン散乱補正済み画像データを取得するために、暗視野画像データをコンプトン散乱に関して補正する補正動作を実行するように構成される。そのようなコンプトン散乱補正済み画像データは、システムの出力インターフェースOUTによって出力される。

Description

本発明は画像処理のシステム、画像処理の方法、コンピュータ可読媒体及びコンピュータプログラム要素に関する。
暗視野撮像は、特に医療分野において大きな関心を集めてきた。暗視野撮像は1つのタイプのX線撮像である。暗視野撮像におけるコントラストは、X線放射が受ける小角散乱の量に関連する。
マウスを使った実験的な暗視野撮像が、A.Yaroshenkoらの「Pulmonary Emphysema Diagnosis with a Preclinical Small−Animal X−ray Dark−Field Scatter−Contrast Scanner」(Radiology、vol.269、 No 2、November 2013)において報告されている。
暗視野撮像を改善することが必要とされる。
本発明の目的は、独立請求項の主題によって解決され、更なる実施形態が従属請求項に組み込まれる。本発明の以下に説明される態様は、画像処理方法、コンピュータプログラム要素及びコンピュータ可読媒体に等しく当てはまることに留意されたい。
本発明の第1の態様によれば、画像処理システムが提供され、そのシステムは、
X線撮像装置を用いて物体を撮像することから取得された暗視野画像データを受信するための入力インターフェースと、
コンプトン散乱補正済み画像データを取得するために、暗視野画像データをコンプトン散乱に関して補正する補正動作を実行するように構成される補正器モジュールであって、補正器モジュールは、
物体に関連する透過画像データに基づいて、コンプトン散乱推定データを推定することと、
コンプトン散乱推定データを、暗視野画像データに又は基本的な投影データに適用することとによって、コンプトン散乱補正済み画像データを取得するように構成される、補正器モジュールであって、暗視野画像データ及び透過データが投影データから再構成される、補正器モジュールと、
コンプトン散乱補正済みデータを出力するための出力インターフェースとを備える。
補正器モジュールによって実行される補正動作は、物体に関連する透過データに基づく。
言い換えると、本明細書において提案されるのは、画像取得中に記録されるような、暗視野信号へのコンプトン散乱のクロストークを少なくとも低減するか、又は解消することによって、暗視野画像に関する定量的評価を改善することである。言い換えると、暗視野信号内の残存コンプトン散乱寄与が、提案される補正によって、計算を用いて除去されるか、又は少なくとも低減される。これは、一実施形態において、同じ物体から取得された透過データのような、関連付けられる透過データに基づいてコンプトン散乱を推定することによって行うことができる。詳細には、コンプトン散乱信号から暗視野信号へのこのクロストークは、弱い信号強度又は弱い信号識別性のような、暗視野信号に関連する画質低下の原因になると推測される。コンプトン散乱の存在時に、詳細には、物体の通り抜ける経路長が長いほど、暗視野信号識別性が低下することが観測されている。提案される画像処理システムは、小角散乱の根本的な影響をより良好に定量化するために、暗視野信号へのコンプトン散乱クロストークを低減するか、更には除去することによって、暗視野信号識別性を高めるのを助長する。また、補正済み暗視野信号画像によれば、透過画像内に既に存在するコンプトン散乱寄与が暗視野画像内で除去されるか、又は少なくとも著しく低減されるので、透過画像とより良好に比較できるようになる。本明細書において提案されるような補正済み暗視野信号及び透過画像信号は、それゆえ、相補的であり、それにより、2つの信号をより良好に解釈し、定量的に評価できるようになる。
一実施形態において、暗視野画像データは、その物体から取得された投影画像データから再構成される画像データを含む。
この実施形態において、補正器モジュールは、
その物体に関連する透過データに基づいて、コンプトン散乱推定データを推定することと、
暗視野画像データにコンプトン散乱推定データを適用することとによって、コンプトン散乱補正済み画像データを取得するように構成される。
言い換えると、補正モジュールは画像領域において動作する。
代替の実施形態では、補正は投影データを処理することを含む。言い換えると、暗視野画像データは、その物体から取得された投影画像データを含む。この実施形態では、補正器モジュールによる補正動作は、
投影データから再構成可能な透過画像データに基づいて、又は別のやり方で取得された物体の透過データに基づいてコンプトン散乱を推定することと、
コンプトン散乱推定値に基づいて投影データを補正することとを含む。
補正器モジュールによる補正動作は更に、
補正済み投影データから新たな暗視野画像データを再構成することを含む。
言い換えると、この実施形態では、2パス方式が想定される。
実施形態において、物体の材料又は組織タイプに基づいて、補正器モジュールによるコンプトン散乱の推定を適応させる。
第2の態様によれば、画像処理方法が提供され、その方法は、
X線撮像装置を用いて物体を撮像することから取得された暗視野画像データを受信するステップと、
コンプトン散乱補正済み画像データを取得するために、暗視野画像データをコンプトン散乱に関して補正する補正動作を実行するステップと、
コンプトン散乱補正済み画像データを出力するステップとを有する。
一実施形態によれば、補正動作は、その物体に関連する透過データに基づく。
一実施形態によれば、暗視野画像データは、その物体から取得された投影画像データから再構成される画像データを含む。
この実施形態において、補正を実行するステップは、
その物体に関連する透過データに基づいて、散乱推定値を推定するステップと、
暗視野画像データに散乱推定値を適用するステップとを有する。
代替的には、暗視野画像データは、その物体から取得された投影画像データを含む。干渉撮像装置が使用される場合には、投影データは位相ステップ動作において取得されることが好ましく、その場合、干渉計と物体及び/又はX線ビームとの間に相対運動が引き起こされる。しかしながら、他の、詳細には非干渉撮像システムも想定され、その場合、そのような位相ステップ動作は不要である。例えば、開口マスクを用いる符号化開口撮像では、開口マスクが検出器ピクセルに対して空間的に適切に配置される場合には、位相ステップ処理は不要である(ただし、所望により、依然としてこれを行うことができる)。
暗視野画像データが投影画像データを含む、これらの実施形態では、補正動作を実行するステップは、投影領域において部分的に実行され、
投影データから再構成可能な透過画像データに基づいて、又は別のやり方で取得された物体の透過データに基づいて、コンプトン散乱推定値を推定するステップと、
コンプトン散乱推定値に基づいて投影データを補正するステップとを有する。
一実施形態において、補正動作を実行するステップは更に、
補正済み投影データから新たな暗視野画像データを再構成するステップを含む。
言い換えると、この実施形態では、2パス方式が使用される。
実施形態において、物体の材料又は組織タイプに基づいて、コンプトン散乱の推定を適応させる。具体的には、異なるコンプトン散乱特性を考慮に入れるために、組織又は材料タイプに従って、コンプトン散乱推定値が区別される。具体的には、全減衰量に対する対象とする特定の材料/組織のコンプトン散乱への寄与が特定され、その後、コンプトン散乱推定のためにこれが使用される。実施形態において、補正値(例えば、係数又はオフセット値)が推定され、これを用いて、最初のコンプトン散乱推定値が精緻化される。本明細書において提案されるように、この材料特有の、コンプトン散乱寄与への差が考慮に入れられ、散乱推定値の精度が達成される。詳細には、改善された暗視野信号が取得される。
上記の実施形態において、関連付けられる透過画像/データも同様に、同じ再構成において暗視野信号とともに、及び/又は同じ投影データから取得されることが好ましい。しかしながら、これは全ての実施形態において必須というわけではなく、すなわち、同じ物体に関する透過データが、例えば、異なる再構成において暗視野信号から、及び/又は異なるデータから、及び/又は異なる撮像装置を使用することによってなど、異なるようにして取得されてもよい。
上記の全てにおいて、コンプトン散乱推定値(データ)は、散乱フラクションの形で供給されるが、本明細書では、他のフォーマットも除外されない。補正を達成するために、暗視野画像データにコンプトン散乱推定値を「適用すること」は、任意の適切な算術演算(減算、除算など)を含む。
撮像を実行するための撮像装置は、限定はしないが、i)全視野X線撮像装置、又はii)スロットスキャニングX線撮像装置を含む。
第3の態様では、撮像機器が提供され、その構成は、上記で言及された実施形態のいずれか1つによる画像処理システムと、X線撮像装置とを備える。
第4の態様によれば、処理ユニットによって実行されるときに、その方法のステップを実行するように構成されるコンピュータプログラム要素が提供される。
第5の態様によれば、プログラム要素を記憶しているコンピュータ可読媒体が提供される。
ここで、本発明の例示的な実施形態が、以下の図面を参照しながら説明される。
暗視野撮像のための撮像機器の概略的なブロック図である。 物質とのX線放射の相互作用の種々の態様の概説図である。 画像処理の方法のフローチャートである。 図3の方法において使用されるような、第1の実施形態による補正動作のフローチャートである。 図3の方法において使用されるような、第2の実施形態による補正動作のフローチャートである。
図1を参照すると、コンピュータ制御画像処理システムIPS及びX線撮像装置IAを含む、画像処理構成IAの概略的なブロック図が示される。X線撮像装置は、暗視野撮像用に構成される。
画像処理システムIPSは、1つ若しくは複数のコンピュータ、サーバなどの、1つ若しくは複数の処理ユニットPU上で1つ若しくは複数のソフトウェアモジュール又はルーチンとして実行される。IPSは、撮像装置XIの外部に、遠隔して配置されるか、又はIPSは、撮像装置XIの中に、例えば、ワークステーションのような、撮像装置XIのコンピューティングユニットPUの中に組み込まれる。画像処理システムIPSは、通信ネットワークを介して一群の撮像装置を適切にサービングする分散アーキテクチャにおいて実現される。代替的には、IPSのいくつか、又は全ての構成要素が、適切にプログラムされたFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はハードワイヤードICチップなどのハードウェアにおいて構成される。
概して、撮像処理システムIPSは、コンプトン散乱補正済み暗視野画像を生成するために、撮像装置IAによって生成される暗視野画像を特に処理する。補正済み画像は、その後、ディスプレイユニットDU上に表示することができるか、後に再検討するためにメモリに記憶することができるか、又は別のやり方で更に処理することができる。
図1では、撮像装置IAが、ワイヤレス接続又は有線接続を介して直接、画像を画像処理システムIPSに供給すると想定されるが、これは、全ての実施形態においてそうでなくてもよい。例えば、画像は最初に、HISのPACSのようなメモリに、又は別のやり方で記憶され、IPSによって後の段階において(例えば、ユーザ要求時に)、処理されることになる画像が引き出され、その後、処理される。
画像処理システムIPSによって取得可能な画像は、コンプトン散乱寄与から暗視野信号へのクロストーク(残存する信号寄与を意味する)を低減できるという利点を有する。言い換えると、提案されるIPSによって供給されるような処理済み画像では、コンプトン散乱とレイリー散乱との間のより良好な分離を達成することができる。入力画像(暗視野画像及び減衰画像)は、干渉撮像装置AIによって供給されることが好ましい。しかしながら、代わりに、同じく少なくとも暗視野信号を生成することができ、それに加えて、好ましくは、透過画像信号を生成することができる、符号化開口システムのような他の非干渉撮像システムが使用されてもよい。暗視野信号は、撮像システムによって直接生成されるか、又は撮像システムによって取得される適切な投影データ若しくは他のデータから少なくとも再構成可能である。
好ましい実施形態において、干渉撮像装置AIは、X線源XR及びX線放射検知検出器Dを含む。撮像装置IAは、2D又は3D(CTスキャナなど)とすることができる。X線源XRと検出器Dとの間に、撮像されることになる物体OB(例えば、対象者の胸部)が撮像中に存在する撮像領域が画定される。撮像領域には、単一の、2つの、又は3つ以上の格子構造を含む干渉計IFも配置される。格子の周期性、アスペクト比などは、格子がX線ビームの回折を引き起こすように、及び/又は小角散乱を検出若しくは導出できるのに足りるだけのコヒーレンスが達成されるようになされる。吸収格子及び位相格子が使用されてもよい。一実施形態において、格子は、周期的なパターンのトレンチを画定するように、フォトリソグラフィによって、又はシリコンウェハに切り込みを入れることによって形成される。トレンチ間の間隔は、吸収格子の場合、鉛又は金で満たされる。そのような格子の代わりに、結晶構造が使用されてもよい。
一実施形態において、検出器Dと物体OBとの間に付加的な格子構造が配置され、一方、物体OBとX線源XRとの間に他の格子が配置される。また、いくつかの実施形態では、X線源が、本来コヒーレントな放射を生成できない場合に、X線源に付加的な格子が配置される。X線源が非コヒーレント放射を生成する場合には(それが通例である)、X線源における(吸収)格子(線源格子とも呼ばれる)が、X線源から出てくるX線放射を、少なくとも部分的にコヒーレントな放射ビームXBに変換する。
少なくとも部分的にコヒーレントな放射ビームXBは、撮像領域を通って伝搬し、干渉計及び物体OBと相互作用する。その相互作用後に、その放射は、その後、検出器Dの放射検知ピクセル要素において電気信号の形で検出される。データ取得回路が電気信号を投影(生の)画像データにデジタル化し、投影画像データは、その後、後により詳細に説明されるようにしてIPSによって処理される。撮像装置XIは、図1に示されるような全視野(FoV)タイプからなることができ、その場合、検出器はフラットパネルタイプからなる。全視野FoV撮像システムでは、検出器Dのサイズは、所望のFoVに対応する。代替的には、スロットスキャニングシステムなどの場合、検出器は意図したFoVより小さくすることができる。何らかのこれらのシステムにおいて、検出器は、離散的な一連の検出器ラインを備える。検出器ラインは、異なるスロット位置において意図したFoVにわたって走査されることになるスキャンアーム上に取り付けられる。スロットスキャニングシステムは、必要とする検出器が小さく、格子IFが小さいので、全視野FoVシステムよりコスト効率が良い。格子は、検出器の上方にあるスキャンアーム上に取り付けられ、同じくFoVにわたって走査される。代替のスロットスキャニングシステムでは、検出器Dは所望のFoVと同じサイズを有するが、格子は小さく、コリメーションによりいつの時点でもFoVの一部のみ(「スロット」内)を走査するために、コリメーションが使用される。全視野FoVシステムでは、撮像幾何を画定するために、ピクセル位置と、撮像領域を通り抜ける仮想幾何学的光線との間に単純な一対一の関係がある。その光線はX線源XRの焦点スポットから延在し、それぞれのピクセル位置において検出器面と交差する。幾何学的光線はそれぞれ、ピクセルのうちの個々の異なる単一のピクセルに対応する。スロットスキャニングシステムでは、そのような単純な関係は存在せず、各幾何学的光線は、走査中に異なる「スロット」内の数多くの異なるピクセルによって視認される。異なるピクセルからの信号が、その後、任意の単一の幾何学的光線を得るのに適したロジックによってまとめて処理される。
一般に、X線放射が材料と相互作用するとき、X線放射は減衰及び屈折の両方を受ける。減衰は、一方で、光電吸収から生じる減衰と、散乱に由来する減衰とに分けることができる。散乱寄与は更に、コンプトン散乱とレイリー散乱とに分解することができる。この場合、対象となるのはレイリー散乱である(又は小角散乱と呼ばれる場合もある)。レイリー散乱の量が暗視野信号内に変調される。
減衰は、
Figure 2020527989
と理解するこができる。ただし、μは肺組織の吸光係数であり、hは物体を通り抜ける組織内経路長である。減衰画像内に記録されるような減衰信号は、その際、T=I/Iである。ただし、Iは肺組織に入る前の初期基準強度であり、Iは、検出器Dにおいて実際に記録される強度である。
暗視野寄与は視認性
Figure 2020527989
としてモデル化することができる。ただし、εは肺組織に関する拡散定数であり、z=上記のような組織内経路長であり、Vは、物体との相互作用がない場合の基準視認性である(較正測定において記録される)。暗視野画像において記録されるような暗視野信号は、その際、D=V/Vである。
従来のラジオグラフィシステムは一般に、被検出信号を暗視野寄与に分解できない。しかし、図1に示されるような干渉計を使用することによって、これらの寄与を縞の強度パターンに変換することができ、それを再構成器RECONによって解析することができる。再構成器RECONは、投影データ内の被検出干渉縞を3つの寄与又は信号、すなわち、屈折寄与(位相コントラスト信号とも呼ばれる)、暗視野信号成分及び残存減衰成分に計算によって分解する。理想的には、減衰チャネルにおいて取り込まれるようなコンプトン散乱及び吸収から、暗視野信号内のレイリー散乱を明確に分離すべきである。
検出器において検出された強度を再構成器RECONによって3つの信号(位相コントラスト、暗視野及び減衰)に信号処理することは、F Pfeifferら「Hard−X−ray dark−field imaging using a grating interferometer」(Nature Materials7、pp134−137(2008))などによって、他の文献においても論じられている。本明細書のいくつかの実施形態において想定されるような、Pfeifferら及び他の類似の技法では、検出器Dにおいて検出されるような投影データ内の干渉縞が、フーリエ技法を用いて解析される。これらのタイプの撮像システムでは、暗視野撮像の能力は以下のように達成される。位相ステップ動作中に、検出器Dにおいて投影データが取得される。位相ステップ動作は、X線ビームと干渉計及び/又は物体OBとの間に運動を引き起こす。例えば、一実施形態において、解析器格子(すなわち、物体と検出器との間に配置される格子)が、X線ビームの光軸に対して横方向に動かされる(「走査される」)。代替的には、位相ステップ処理は、物体OBを動かすこと、又はX線源を動かすことなどによって達成することもできる。この運動は、干渉縞の変化を引き起こし、それにより、その変化を運動のステップごとに対応する系列内に記録することができる(「位相ステップ処理」)。この測定系列は、幾何学的光線ごとに、関連付けられる位相曲線を形成する。位相曲線は一般に正弦曲線の形状からなり、それぞれが、減衰及び位相変化とともに、対象となる量、詳細には、暗視野信号を符号化することがわかった。図2がこれを示す。具体的には、図2は、X線放射と物質との相互作用の種々の態様の概略図である。図2は行列に配置される9個のペインを含み、3つの行は「1」、「2」、「3」を付され、3つの列は「A」、「B」、「C」を付されている。
ペイン1A(左上位置)は、線形減衰係数によって表される減衰の影響を示す。この量は、物質内の密度及び実効原子番号に関連する。
ペイン1Bは、位相曲線に及ぼす減衰の影響と、減衰の変化が位相ステップ曲線にいかに影響を及ぼすかとを示す。位相ステップ曲線は、垂直方向に強度を、水平方向に格子位置をグラフ表示する。図から明らかなように、減衰が変化する結果として、曲線が水平方向にシフトし、すなわち、全体にわたって減衰が減少する。
ペイン1Cは、例示的な減衰画像、この場合には、マウス胸郭から撮影された画像を示す。
ここで、第2の行、詳細には、ペイン2Aを参照すると、これは、ペイン2B内の屈折の物理的影響と、位相曲線に及ぼすその影響とを示す。屈折の変化(位相勾配)の結果として、位相曲線が水平方向にシフトする。X線放射が受ける屈折は、屈折率減少量δによって表され、屈折率減少量は電子密度ρに関連する。
ペイン2Cはマウス胸郭の例示的な位相コントラスト画像を示す。
最後の行(行3)では、ペイン3Aが、暗視野撮像においてコントラストを与える効果がある小角散乱を示す。小角散乱は、数ある効果の中でも、一般に解像限界未満である小さい微細構造によって引き起こされると仮定される。そのような微細構造は、例えば、肺組織内などの海綿状組織又は多孔性組織内で見ることができる。図から明らかであるように、位相曲線に及ぼす影響は、ペイン3Bにおいて表されるように、小角散乱が振幅を増加させることである。最後に、ペイン3Cは、マウス胸郭の例示的な暗視野画像を示す。
再構成を達成するために、例えば、Pfeifferらにおいて記述されるように正弦曲線モデルに当てはめることによって、位相曲線をそれぞれ解析することができる。好ましくは、正弦曲線モデルには、少なくとも3つの当てはめパラメータが含まれる。3つの当てはめパラメータはそれぞれ3つの寄与、位相コントラスト、暗視野信号及び透過を表す。正弦曲線モデルは再構成器RECONによって位相曲線に当てはめられ、それにより、暗視野画像及び透過「(「減衰」とも呼ばれる)画像が特に計算される。具体的には、全視野FoVシステムにおける再構成中に、ピクセル/幾何学的光線ごとの位相曲線を直接用いて、ピクセルごとの透過及び暗視野情報を取得することが好ましい。最小二乗法、勾配降下法、最尤法などの任意の曲線当てはめ数値技法をこのために使用することができる。位相コントラスト信号は、多くの場合にそれ自体で対象になるが、ここでは無視されることになる。実際には、透過画像及び暗視野画像も位相回復において同じく再構成され、本明細書では暗視野画像が主に対象になるので、このタイプの再構成アルゴリズムは、多くの場合に「位相回復」と呼ばれるが、この場合、これは誤称である。本明細書では、格子に基づくX線撮像が好ましいが、符号化開口システムなどの、暗視野信号、及び好ましくは、関連付けられる透過画像信号を与えることができる他の技法、詳細には、非干渉技法も本明細書において想定される。一般に、格子/マスクに基づく撮像技法では、暗視野撮像は、到来する撮像X線ビームに周期的な波面変調を与えることを通して取得され、X線検出器Dによる測定値は、撮像されることになる物体によって引き起こされる、結果として生じる波面の変動である。更に、本明細書では、非格子撮像技法も想定される。
再構成器RECONは、それぞれの一連の画像値として暗視野信号及び減衰信号を出力し、それらの画像値はそれぞれ、暗視野画像及び透過画像を形成する。これらの画像値又はピクセル値はそれぞれ、幾何学的光線ごとの、暗視野信号、及びX放射が受ける減衰に関するコントラストを表す。より詳細には、全視野FoVシステムの場合、特定のピクセル位置(x,y)において、暗視野画像内の特定の値が関連付けられ、その値は理想的には、検出器面のそれぞれ位置x、yにおいて観測される小角散乱の量を表すはずである。一方、透過画像内の同じピクセル位置x、yは、コンプトン散乱及び光電吸収に起因して受ける減衰量を表すと予想される。
しかしながら、コンプトン散乱信号と暗視野信号との間の分離は、望むほど明確でないことに気が付いた。詳細には、コンプトン散乱は非コヒーレントであり、干渉装置の精度の多くはコヒーレント放射の仮定に厳密に基づくので、コンプトン散乱を受けた光子の信号は、付加的な擬似暗視野信号を生成することになることがわかった。この擬似暗視野信号は、コンプトン散乱からのクロストーク寄与によって引き起こされる。暗視野信号への望ましくないコンプトンクロストークは、重ね合わせられた干渉縞を生成する。このクロストークは、肺組織の小角特性の定量的評価を妨げるが、その定量的評価は、例えば、慢性閉塞性肺疾患(COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)及び線維症などの肺疾患の画像に基づく診断検査において重要である。
提案される画像処理システムIPSは、これらの問題に対処し、コンプトン散乱の影響に関して補正された暗視野画像を生成するように構成される。言い換えると、提案される画像処理システムによって生成されるコンプトン散乱補正済み暗視野画像は、コンプトン散乱の妨害クロストークが低減されているか、又は更には除去されているので、より良好な信号識別性を有する。
ここで、提案される画像処理IPSをより詳細に参照し、引き続き図1を参照すると、これは、コンプトン信号からの暗視野信号(DAX)クロストークを低減するか、又は理想的には除去する補正モジュールCMを含む。概して、入力画像が、信号処理システムIPSの入力インターフェースINにおいて受信される。入力画像は、好ましくは、いずれも再構成器RECONによって再構成されるような、暗視野画像及び透過画像を含む。
補正モジュールCMは、その後、受信された暗視野画像に関する補正動作を実行し、補正済み暗視野画像を生成する。補正済み暗視野画像は、その後、出力ポートOUTにおいて出力される。
補正モジュールCMに関して、少なくとも2つの異なる実施形態が想定される。1つの実施形態では、補正モジュールは、透過画像からコンプトン散乱の量を推定する。これは、ピクセル単位で散乱フラクションを確立することによって行うことができる。散乱フラクションは、その後、入力INにおいて受信されるような、まだコンプトン散乱により劣化している暗視野画像に算術的に適用される。より詳細には、1つの実施形態では、透過画像内の異なるピクセルロケーションからそれぞれの散乱フラクションが推定され、その後、減算によって、対応するピクセルにおいて暗視野画像にピクセル単位で適用される。言い換えると、透過画像から取得された散乱フラクションマップが、暗視野画像から減算され、補正済み暗視野画像が生成される。除算、乗算などの他の算術演算も想定される。
補正モジュールCMに関する代替の実施形態も想定され、これが図1において破線で示される。この実施形態において、補正モジュールCMは投影画像データに作用する。より詳細には、この実施形態における補正モジュールCMは、再構成器RECONと協働して、2パス再構成を実施し、コンプトン散乱補正を達成する。より詳細には、第1の実施形態において上記で説明されたように、散乱寄与が再び推定される。しかしながら、散乱情報(例えば、散乱フラクション)は再構成済み暗視野画像にここで適用されるのではなく、代わりに、入力ポートINにおいて受信された2つの画像が基本的な投影データから再構成される、当該基本的な投影データに適用される。そのように補正された投影データは、その後、再構成器RECONに再び転送され、第2のパスにおいて再び再構成され、他のチャネル、透過及び位相コントラストに関する画像とともに、補正済み暗視野画像が取得され、後者の2つはここでは関連性は低い。
ここで、図3を参照すると、図1の画像処理システムIPSの動作の根底をなし、その動作の更なる詳細を与える、提案される画像処理方法のフローチャートが示される。しかしながら、以下に説明される方法のステップはそれ自体で1つの教示を構成し、必ずしも図1に示される具体的なアーキテクチャに結び付けられるとは限らないことは理解されよう。
概して、暗視野画像内のコンプトン散乱の影響の補正、すなわち、低減又は除去のための提案される新規の画像処理方法は、ステップS310を含み、そのステップでは、入力暗視野画像データが受信される。入力DAX画像はおそらく、コンプトン散乱により劣化している。
人間又は動物の患者の肺などの、対象物OBの暗視野画像データが、X線撮像装置の動作によって取得されている。
ステップS320において、暗視野画像データに関する補正動作が実行され、コンプトン散乱補正済み暗視野画像データが取得される。このコンプトン散乱補正済み暗視野画像データでは、コンプトン散乱画像から生じる擬似信号が除去されているか、又は少なくとも低減されている。
ステップS330において、そのようなコンプトン散乱補正済み暗視野画像データが、その後、出力され、記憶又は表示など、更に処理することができる。
本明細書において、2つの基本的な実施形態が区別される。受信された暗視野画像データは、あらかじめ取得されている投影データから再構成されるか、又は暗視野画像データは、投影データに含まれる。いずれの実施形態でも、関連付けられる透過画像を用いて、コンプトン散乱の量に関する情報が取得される。好ましくは、この透過画像は、例えば、上記で言及された位相回復アルゴリズムの場合と同様に、暗視野画像データに関連付けられ、それは式(7)〜(12)において後に更に詳細に説明される。しかしながら、他の実施形態では、透過画像は依然として、暗視野画像データと同じ物体から取得されるが、他の点では、暗視野画像データとは何の関係もない。透過画像は、全く異なる方法及び/又は撮像装置によってあらかじめ取得しておくことができるが、それでも、好ましくは暗視野画像データの場合と同じ撮像幾何において、同じ物体から取得されることが好ましい。
再構成された暗視野画像データに関して補正ステップが実行される第1の実施形態では、補正ステップS320は、図4のフローチャートによる、以下のサブステップを含む。
ステップS320Aにおいて、コンプトン散乱に関連する散乱フラクション又は他の量が、同じ物体に関する透過画像に基づいて推定される。
ステップS320Bにおいて、散乱推定値、例えば、散乱フラクションが、その後、暗視野画像データに適用され、それにより、補正が達成される。散乱フラクション情報の適用は、ピクセル単位の減算又は他の適切な算術演算を含む。例えば、好ましい場合として、画像データが対数領域内にある場合には、被測定暗視野画像データからの散乱フラクションの減算が実行される。そうでない場合には、対数は使用されず、受信された暗視野画像データが、それぞれのピクセルに関するそれぞれの散乱フラクション量によってピクセル単位で除算される。
早期に留意されたように、散乱防止格子を使用するときでも、DAX撮像に一般にコンプトン散乱が関与する。コンプトン散乱は一般に透過画像におけるコントラスト損失につながるが、同じ要因によって、視認性V及び暗視野信号Dも低下することがわかった。それゆえ、以下のように、両方のデータチャネルを補正することができる。
ScatterCorrected=Imeasured−S (1)
(IScatterCorrected=P;すなわち、IScatterCorrected=Imeasured*(1−SF)) (2)
及び
ScatterCorrected=IScatterCorrected/I (3)
又は
log(TScatterCorrected)=log(Tmeasured)+log(1−SF)(TScatterCorrected<Tmeasured) (4)
ScatterCorrected=Dmeasured/SF (DScatterCorrected>Dmeasured) (5)
又は
log(DScatterCorrected)=log(Dmeasured)−log(SF) (6)
言い換えると、対数領域内にないとき、散乱フラクションは暗視野画像Dのピクセル値によってピクセル単位で除算又は乗算され、補正が達成される(式(5))。対数領域内にあるとき(式(6))、散乱フラクション寄与がピクセル単位で減算される。上記の補正アルゴリズムでは、式(1)〜(4)における透過画像の(更なる)補正は、本明細書において任意選択である。上記の補正アルゴリズム(1)〜(6)の任意の代数的に等価な再定式化も本明細書において同様に想定される。
散乱フラクションSF自体は、既知の散乱推定技法によって透過画像から推定することができる。例えば、一実施形態において、散乱フラクションSFは、放射の物理モデル、被測定透過量、及び被測定強度I内の局所的勾配から推定される。一般に、コンプトン散乱補正は、コンプトン散乱に起因するコントラスト損失を補償するために、log(P)=log(I)+log(1−SF)のように行われる。付表の用語の説明/定義も参照されたい。散乱フラクション推定に関する更なる詳細は、国際公開第2007/148263号パンフレットにおいて見ることができ、散乱は水球ファントムに基づいて推定される。水以外の材料を代わりに使用することもできる。更に、ファントムに基づく方式以外の散乱補正方式も想定される。これらの、又は類似のタイプの散乱推定技法では、散乱カーネルがあらかじめ計算され、データベースに保持される。散乱カーネルは、(言及された水球などの)異なるサイズ及び/又は向きの異なるファントム体に関連する散乱を表す。ファントム体の透過特性を透過画像と(局所的に、又は全体として)照合して、最も適合するものを見つけることができる。適合するファントム体に関連付けられるカーネルは、その後、(コンプトン)散乱推定値として使用される。以下の実施形態において、このタイプのファントムに基づく散乱推定を使用することもできる。
ここで、ステップS320の補正が投影データに少なくとも部分的に基づいて行われる第2の実施形態を参照する。上記で言及されたように、この実施形態における補正ステップは「2パス/ステップ」アルゴリズムである。より具体的には、第1のパスでは、おそらくコンプトン散乱から生じる従来の中間の透過画像が、投影データからの再構成によって生成される。その後、この第1のパスの画像を用いて、既知のコンプトン散乱補正技法(上記で言及された技法など)によって、中間画像内のコンプトン散乱信号を推定する。非常に良好な近似では、コンプトン散乱信号は相対的な格子位置に依存しないことがわかった。それゆえ、この推定値を用いて、投影データを補正することができ、後続の再構成を用いて、改善されたDAX信号を取得することができる。干渉方式では、補正されることになる投影データは、位相ステップ走査において取得された位相曲線から形成され、再構成は、言及された位相回復アルゴリズムに対応する。図5のフローチャートは、この2パス補正ステップに関与するサブステップを要約する。
最初に、X線に暴露し、X線検出器Dにおいて検出することによって、対象物からX線投影データが取得される。
ステップS320_10において、投影データから再構成された透過データに関して、最初にコンプトン散乱が推定される。
ステップS320_20において、ステップS320_10において推定されるようなコンプトン散乱情報に基づいて、その後、投影データに関して補正が実行される。
ステップS320_30において、その後、別の再構成が実行され、そのように補正された投影データに基づいて、補正済み暗視野画像が取得される。
上記で言及されたように、再構成は、上記で説明されたような当てはめ演算を用いて行うことができる。代替的には、暗視野画像を計算することができる任意の他の再構成方法を代わりに使用することができる。図1に関連して上記で説明されたように、干渉方式と同様に位相ステップ動作が関与する場合には、投影データは位相曲線を含む。
また、上記の実施形態の全てから、本明細書において、上記のステップが実行される前に投影データ取得が直接行われる必要はなく、これは依然としてリアルタイムに、又はオンライン設定において行うことができることが明らかなはずである。代替的には、投影データは、上記のステップが実行される(数分、数時間又は数日)前に十分に取得されており、投影データは、その後、必要に応じて記憶装置から引き出される。
全視野システムを特に参照すると、図5のフローチャートによる補正ステップは、以下のように、より詳細に理解することができる。全視野FoVの場合、信号D及びTは、ピクセルごとに信号に以下のモデルを当てはめることによって、生データRから第1のパスにおいて導出される(「i」は位相ステップインデックスである)。
=TI(1+DVcos(α+iΔα))(7)
標準的な正弦曲線モデルは、透過(T)、暗視野(D)及び位相変化(
Figure 2020527989
)の3つの寄与に関する3つの専用の当てはめ変数を含む。上記で言及されたように、格子位置から独立している、付加的なコンプトン散乱背景信号Sが存在するので、そのモデル化仮説(modelling ansatz)(7)は不完全である。それゆえ、この寄与を追加項として含み、新たなモデルをもたらすことができる。
=TI(1+DVcos(α+iΔα))+S ただし、T*I=P(8)
式(8)による、コンプトン散乱寄与を伴う新たなモデルは、
Figure 2020527989
に再定式化することができる。
散乱の絶対量を考慮するのではなく、以下のように定義される、いわゆる散乱フラクションを考慮することが好都合である。
Figure 2020527989
この定義を使用するとき、式(9)内のDVの前にある係数は、以下のように書くことができる。
Figure 2020527989
それゆえ、(8)への当てはめを伴う第1のパスの再構成によるDに関する最初の推定値は、(1−SF倍)だけ外れている。その際、平均信号(TI+S)に関する散乱補正の結果を用いて、補正を単純に適用できることを提案する。言い換えると、Rは、
RiscatterCorrected=Ri−S (11)
により、iごとに補正されるか、又は散乱情報Sは、別のやり方で、元の投影データRとピクセル単位で適切に算術的に結合される。
式(11)による補正済み投影データRiscatterCorrectedは、その後、第2のパスの補正において、
RiscatterCorrected=TI(1+DVcos(α+iΔα) (12)
により、新たな正弦曲線モデルに当てはめられる。
上記の式において、一般に、基準データ(I、V及びα)はピクセル位置「i」に依存するが、表記をより簡単にするために、上記の式ではインデックスが省略されている。
上記の数学的表現は、処理がピクセル位置iごとではなく、幾何学的光線ごとに行われるスロットスキャニングシステムに適用することもでき、それは、異なるピクセルによって検知されるが、同じ所与の幾何学的光線に関連付けられる全ての投影データを集約することを含む。とりわけ、この実施形態において、再構成された透過画像に関して、スロット位置ごとに別々に散乱推定が実行されるが、全視野FoVに関して実行されない。上記で言及されたのと同じ散乱推定技法を使用することができる。種々のスロット位置に関して推定されるような取得された散乱は、その後、スロット位置ごとに投影生データから減算されるか、又は別のやり方で算術的に結合され、補正済み投影データが取得される。そのように補正された投影データ及び式8において与えられるモデルを用いて、その後、第2のパスの再構成が実行される。暗視野、透過及び位相画像が同じアルゴリズム(位相回復)によって生成されるが、これは全ての実施形態において必ずしもそうとは限らない場合があることは、上記のことから理解されたい。他の実施形態も想定され、その場合、関連付けられる透過画像が、異なるアルゴリズム、及び/又は異なる撮像装置などによって生成される。しかしながら、暗視野画像及び透過画像は同じ物体から、好ましくは、同時に及び同じ撮像幾何において取得されることを確実にすべきである。しかしながら、透過画像及び補正されることになる暗視野画像は異なる時点において取得又は生成することもでき、その時点の暗視野画像がコンプトン散乱補正されることになるときに、透過画像が、画像メモリ、(病院情報システム(HIS)などのPACE(画像保存通信システム)の)データベースから引き出される。
上記において、「再構成」という用語は、位相ステップデータへの曲線当てはめを伴う位相回復アルゴリズムを参照しながら主に使用されたが、暗視野信号をもたらすことができる他の再構成アルゴリズムも本明細書において想定される。これらの他の再構成アルゴリズムは、関連付けられる透過画像をもたらしても、もたらさなくてもよく、それらのアルゴリズムは、位相ステップ処理を伴っても、伴わなくてもよく、及び/又はそれらのアルゴリズムは、干渉計などの格子構造を伴っても、伴わなくてもよい。関連付けられる透過データは、他の再構成アルゴリズム及び/又は他の撮像装置を通して取得されてもよい。
一実施形態において、上記から取得されるような散乱補正済み暗視野画像は、それに加えて、ビーム硬化補正アルゴリズム、及び/又は「バイアシング効果(biasing effect)」を考慮に入れる更なるアルゴリズムとともに使用することもできる。バイアシング効果は、量子雑音の影響が相対的に高い場合に低いX線量において、視認性を測定する結果として、Vに関する値、それゆえ、Dに関する値が高くなりすぎるという事実に関連する。言い換えると、提案される補正システムIPS及び方法は、暗視野信号識別性を好ましくないほど弱くする3つの既知の影響:コンプトン散乱(本明細書において提案される)、ビーム硬化及びバイアシングを考慮に入れるために、言及された他の2つの補正アルゴリズムと組み合わせて用いて、暗視野信号識別性を更に改善することができる。
図1〜図5において上記で言及された実施形態のいずれか1つにおけるコンプトン散乱推定は、組織タイプを区別することによって精緻化することができる。より具体的には、コンプトン散乱推定は、所与の画像ロケーションにおける具体的な組織タイプを考慮に入れる。更に具体的には、実施形態において、骨量を測定して、骨分画を確立し、その後、(局所的な)骨分画測定値に基づいて、画像ロケーションごとにコンプトン散乱推定値を適応させる。骨分画(数)は、本出願人の米国特許出願公開第2012/0257810号に記述されるような現存骨識別技法(extant bone identification technique)を用いて推定することができる。
骨分画適応に基づくコンプトン散乱推定によれば、更に正確な暗視野撮像結果を達成できるようになる。これは、異なる組織タイプ/材料が異なる量のコンプトン散乱を引き起こすためである。詳細には、軟組織及び骨は、著しく異なる量のコンプトン散乱を引き起こす。更に具体的には、例えば、水の場合より、骨の場合の減衰に対して、光電効果が大きく寄与する。言い換えると、全減衰量が同じである場合に、水対象物が骨対象物より大きいコンプトン散乱を生成する。この効果は、光電効果が全減衰量に大きく寄与する低エネルギーの場合に更に顕著である。このタイプの低エネルギー環境は、暗視野撮像の場合に特に当てはまる可能性があり、撮像装置IAは通常、70KeV付近及びそれ以下の管電圧において動作する。言い換えると、ファントムに基づく散乱推定技法(上記で言及された水球法など)では、コンプトン散乱を系統的に誤って推定する(詳細には、過大に推定する)傾向がある。
一実施形態において、全減衰量に対して骨が寄与する画像エリアを識別するために、X線画像による画像処理によって骨の1つ又は複数のロケーションを識別することが本明細書において提案される。このステップは、本出願人による米国特許出願公開第2012/0257810号などの仮想(すなわち、画像に基づく)胸郭除去技法、又は米国特許出願公開第2009/0060372号若しくは米国特許出願公開第2009/0290779号に記述されるような他の画像処理技法を使用することによって実施することもできる。米国特許出願公開第2012/0257810号による本出願人の骨除去アルゴリズムは肋骨のみを除去するように構成される。好ましくは、ただし、任意選択であるが、椎骨などの他の骨部分は検出されず、画像から除去されない。それも本明細書において想定され、それにより、特定の材料又は組織タイプ(骨など)が、所定の領域又は対象物(胸部など)においてのみ、画像処理において仮想的に除去される。
どの骨除去アルゴリズムが使用されるにしても、本明細書において、これらのアルゴリズムによれば、全減衰量に対する軟組織及び骨のそれぞれの寄与を推定できるようになることが想定される。この知識を用いて、ここで、軟組織及び骨に関して独立して、コンプトン散乱を推定し、補正することができる。この結果は、疾病重症度を推定するために使用することができる、より良好な定量値をもたらすことになる。より詳細には、上記の補正モジュールCMによって、又はステップS320A、S320_10において実行されるようなコンプトン散乱推定は、実施形態において以下のサブステップを含むことができる。
a)骨を表す透過画像内(画像領域又は投影領域内)のエリアを識別するサブステップ。
b)画像全体に関して、又は画像ロケーション(ボクセル又はピクセル)ごとに、骨分画値に達するために、透過画像において測定されるような全透過量に対して骨が寄与する量(例えば、パーセンテージ)を推定するサブステップ。
c)それぞれの骨貫通経路長を、水−ファントムに基づく散乱補正/推定のために使用される、水を貫通するコンプトン散乱等価経路長に置き換えるサブステップ。このサブステップでは、被測定強度に関する補正係数(すなわち、ビームの散乱のない減衰量)を特定するために、骨と水との既知の光電減衰の差を使用することができる。
d)好ましくは所定のデータベースから、(ステップcにおいて)特定された水−厚さ等価量に最も適合する、あらかじめ計算された散乱カーネルを選択するサブステップ。
大きく厚い骨が関与するときに、これらのステップはコンプトン散乱補正をより正確にする。具体的には、骨は水様組織及び骨塩(ヒドロキシルアパタイトCa(POOHなど)の混合物からなるので、カルシウム(Ca)及びリン(P)成分は、全減衰量に対する光電吸収のより高い寄与を引き起こす。したがって、散乱補正を適応させる結果として、より低い(しかし、より正確な)コンプトン散乱推定値がもたらされると予想される。
サブステップc)、d)は任意選択であり、詳細には、水球に基づく方法などのファントム体に基づく散乱推定技法の場合に適用可能である。全透過量に対する骨(又は対象とする他の材料/組織タイプ)の寄与を、場所を特定することなく、別のやり方で推定できる場合には、ステップa)も任意選択である。
ステップc)における補正係数は、見いだされる骨量に比例して計算することができる。
代替の実施形態では、軟組織及び骨からの散乱が良好な近似において相加的であるという観測結果を利用することを提案する。この観測結果を使用するとき、散乱寄与は、(それぞれ軟組織及び骨に関する)異なる散乱カーネルを用いて独立して軟組織画像及び骨画像から推定することができ、その後、2つの寄与が加算される。上記で参照された骨識別アルゴリズムのいずれかによって、軟組織画像及び骨画像を取得することができる。骨画像が得られると、これが入力透過画像全体から減算され、それにより、軟組織画像が導出される。
上記において、骨分画対軟組織が肺撮像に特に関連するので、コンプトン散乱推定に関連して骨分画対軟組織を主に参照してきたことは理解されよう。しかしながら、他の撮像状況において、コンプトン散乱推定に関する上記の区別及び精緻化は、骨/軟組織以外の材料/組織にも容易に適用することができ、そのような実施形態も本明細書において想定される。同じく、上記はファントムに基づく散乱推定技法を特に参照しながら説明されてきたが、他の散乱推定手法も本明細書において想定される。
本明細書において開示されるようなIPSの1つ若しくは複数の特徴又は構成要素は、コンピュータ可読媒体内に符号化される回路及び/又はその組合せとして/を用いて構成又は実現することができる。回路は、個別回路及び/又は集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、システムオンチップ(SOC)及びその組合せ、マシン、コンピュータシステム、プロセッサ及びメモリ、コンピュータプログラムを含むことができる。
本発明の別の例示的な実施形態では、適切なシステムPU上で、先行する実施形態のうちの1つによる方法のステップを実行するように構成されることを特徴するコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム要素が提供される。
コンピュータプログラム要素は、それゆえ、コンピュータユニット上に記憶することができ、コンピュータユニットも本発明の一実施形態の一部とすることができる。このコンピューティングユニットは、上記の方法のステップを実行するか、又は実行させるように構成することができる。更に、コンピューティングユニットは、上記の装置の構成要素を動作させるように構成することができる。コンピューティングユニットPUは、自動的に動作するように、及び/又はユーザの命令を実行するように構成することができる。コンピュータプログラムは、データプロセッサの作業メモリの中にロードすることができる。それゆえ、データプロセッサは、本発明の方法を実行する能力を備えることができる。本発明のこの例示的な実施形態は、当初から本発明を使用するコンピュータプログラム、及びアップデートによって、既存のプログラムを本発明を使用するプログラムに変換するコンピュータプログラムの両方をカバーする。
更に、コンピュータプログラム要素は、上記のような方法の例示的な実施形態の手順を実現する全ての必要なステップを提供することができる。
本発明の更なる例示的な実施形態によれば、CD−ROMのようなコンピュータ可読媒体が提供され、コンピュータ可読媒体は、その上に記憶されたコンピュータプログラム要素を有し、コンピュータプログラム要素は前節において説明された。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアの一部とともに、又は一部として供給される光記憶媒体若しくはソリッドステート媒体などの適切な媒体(必ずしもそうではないが、詳細には、非一時的媒体)上に記憶し、及び/又は分散させることができるが、インターネット又は他の有線若しくはワイヤレス通信システムを介してなどの、他の形式において分散させることもできる。
しかしながら、コンピュータプログラムは、ワールドワイドウェブなどのネットワークを介して提供することもでき、そのようなネットワークからデータプロセッサの作業メモリの中にダウンロードすることができる。本発明の更なる例示的な実施形態によれば、コンピュータプログラム要素をダウンロードできるようにするための媒体が提供され、コンピュータプログラム要素は、本発明のこれまでに説明された実施形態のうちの1つによる方法を実行するように構成される。
本発明の実施形態が、異なる主題を参照しながら説明されることに留意されたい。詳細には、いくつかの実施形態は方法タイプの請求項を参照しながら説明され、一方、他の実施形態はデバイスタイプの請求項を参照しながら説明される。しかしながら、当業者であれば、上記及び以下の説明から、他に通知されない限り、1つのタイプの主題に属する特徴の任意の組合せに加えて、異なる主題に関連する特徴間の任意の組合せも、本出願とともに開示されるものと見なされると推測するであろう。しかしながら、全ての特徴を組み合わせて、全ての特徴の単純な足し合わせより広い相乗効果を与えることができる。
本発明は図面及びこれまでの説明において詳細に図示及び説明されてきたが、そのような図示及び説明は、説明的又は例示であると見なされるべきであり、限定するものと見なされるべきではない。本発明は開示される実施形態には限定されない。特許請求される発明を実施する際に、図面、開示及び従属請求項を調べることから、当業者は、開示される実施形態に対する他の変形形態を理解し、達成することができる。
特許請求の範囲において、「備える」という用語は、他の要素又はステップを除外するものではなく、単数形は複数を除外するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、特許請求の範囲において列挙されるいくつかの項目の機能を実現することができる。特定の方策が互いに異なる従属請求項において列挙されるという事実だけで、利益を得るためにこれらの方策の組合せを使用できないことを示すものではない。特許請求の範囲における任意の参照符号は、その範囲を制限するものと解釈されるべきではない。
Figure 2020527989

Claims (9)

  1. X線撮像装置を用いて物体を撮像することによって取得される暗視野画像データを受信するための入力インターフェースと、
    コンプトン散乱補正済み画像データを取得するために、前記暗視野画像データをコンプトン散乱に関して補正する補正動作を実行する補正器モジュールであって、前記補正器モジュールは、
    前記物体に関連する透過画像データに基づいて、コンプトン散乱推定データを推定することと、
    前記暗視野画像データに、又は基本的な投影データに、前記コンプトン散乱推定データを適用することとによって、前記コンプトン散乱補正済み画像データを取得する、補正器モジュールであって、前記暗視野画像データ及び/又は透過データは前記投影データから再構成される、補正器モジュールと、
    前記コンプトン散乱補正済み画像データを出力するための出力インターフェースとを備える、画像処理システム。
  2. 前記補正器モジュールによる前記補正動作は、
    前記補正済み投影データからコンプトン散乱補正済み画像データを再構成することを含む、請求項1に記載の画像処理システム。
  3. 前記補正器モジュールによるコンプトン散乱の前記推定を、前記物体の材料又は組織タイプに基づいて適応させる、請求項1又は2に記載の画像処理システム。
  4. 前記撮像を実行するための撮像装置は、i)全視野X線撮像装置、又はii)スロットスキャニングX線撮像装置を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理システム。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理システムと、前記X線撮像装置とを備える、撮像機器。
  6. 画像処理の方法であって、前記方法は、
    X線撮像装置を用いて物体を撮像することから取得される暗視野画像データを受信するステップと、
    コンプトン散乱補正済み画像データを取得するために、前記暗視野画像データをコンプトン散乱に関して補正する補正動作を実行するステップであって、前記実行するステップは、
    前記物体に関連する透過画像データに基づいて、コンプトン散乱推定データを推定するステップと、
    前記暗視野画像データに、又は基本的な投影データに前記コンプトン散乱推定データを適用するステップであって、前記暗視野画像データ及び/又は透過データが前記投影データから再構成される、ステップとを含む、実行するステップと、
    前記コンプトン散乱補正済み画像データを出力するステップとを有する、画像処理の方法。
  7. コンプトン散乱の前記推定するステップを前記物体の材料又は組織タイプに基づいて適応させる、請求項6に記載の方法。
  8. 少なくとも1つの処理ユニットによって実行されるときに、前記処理ユニットに請求項6又は7に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム。
  9. 請求項8に記載のコンピュータプログラムを記憶している、コンピュータ可読媒体。
JP2020503273A 2017-07-26 2018-07-26 暗視野撮像のための散乱補正 Active JP6901626B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP17183174.6A EP3435325A1 (en) 2017-07-26 2017-07-26 Scatter correction for dark field imaging
EP17183174.6 2017-07-26
PCT/EP2018/070295 WO2019020748A1 (en) 2017-07-26 2018-07-26 DIFFUSION CORRECTION FOR DARK FIELD IMAGING

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2020527989A true JP2020527989A (ja) 2020-09-17
JP2020527989A5 JP2020527989A5 (ja) 2021-02-25
JP6901626B2 JP6901626B2 (ja) 2021-07-14

Family

ID=59631555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020503273A Active JP6901626B2 (ja) 2017-07-26 2018-07-26 暗視野撮像のための散乱補正

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10912532B2 (ja)
EP (2) EP3435325A1 (ja)
JP (1) JP6901626B2 (ja)
CN (1) CN110998653A (ja)
WO (1) WO2019020748A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220122136A (ko) * 2021-02-26 2022-09-02 주식회사 뷰웍스 X선 영상의 산란 보정 방법 및 장치
WO2023223871A1 (ja) * 2022-05-18 2023-11-23 株式会社島津製作所 X線位相イメージング装置、x線画像処理装置、x線画像処理方法および補正曲線生成方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3427664A1 (en) 2017-07-13 2019-01-16 Koninklijke Philips N.V. A device for scatter correction in an x-ray image and a method for scatter correction in an xray image
EP3576047A1 (en) * 2018-05-29 2019-12-04 Koninklijke Philips N.V. Scatter correction for x-ray imaging
CN114569145A (zh) * 2022-02-28 2022-06-03 西安大医集团股份有限公司 图像校正方法、成像系统、电子设备和存储介质

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20140146935A1 (en) * 2011-04-01 2014-05-29 Siemens Aktiengesellschaft Method and device for correcting artefacts during x-ray imagery, especially computer tomography, with a moving modulator field
US20150103970A1 (en) * 2013-10-12 2015-04-16 Wisconsin Alumni Research Foundation Systems and methods for generating x-ray phase contrast images using a conventional x-ray imaging system
US20150243397A1 (en) * 2013-10-31 2015-08-27 Wenbing Yun X-ray interferometric imaging system
JP2017518099A (ja) * 2014-06-16 2017-07-06 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. コンピュータ断層撮影(ct)ハイブリッドデータ収集

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004060608B4 (de) * 2004-12-16 2007-02-22 Yxlon International Security Gmbh Verfahren zur Korrektur der Schwächung der Compton-Streuquanten
EP2036038A1 (en) 2006-06-22 2009-03-18 Philips Intellectual Property & Standards GmbH Method and system for error compensation
US20090060372A1 (en) 2007-08-27 2009-03-05 Riverain Medical Group, Llc Object removal from images
US8204292B2 (en) 2008-05-21 2012-06-19 Riverain Medical Group, Llc Feature based neural network regression for feature suppression
EP2168488B1 (de) 2008-09-30 2013-02-13 Siemens Aktiengesellschaft Röntgen-CT-System zur Röntgen-Phasenkontrast-und/oder Röntgen-Dunkelfeld-Bildgebung
CN101510298B (zh) * 2009-03-17 2010-12-29 西北工业大学 一种ct伪影的综合校正方法
US8121249B2 (en) * 2009-06-04 2012-02-21 Virginia Tech Intellectual Properties, Inc. Multi-parameter X-ray computed tomography
CN101943668B (zh) 2009-07-07 2013-03-27 清华大学 X射线暗场成像系统和方法
CN102667857B (zh) 2009-12-22 2016-02-10 皇家飞利浦电子股份有限公司 X射线照片中的骨抑制
CN102313752B (zh) * 2010-06-30 2014-07-23 清华大学 物品检测设备及其检测方法
CN202994690U (zh) * 2012-11-19 2013-06-12 四川大学 L形结构的单源x射线透射与康普顿散射安检装置
WO2014206841A1 (en) 2013-06-28 2014-12-31 Koninklijke Philips N.V. Correction in phase contrast imaging
JP6150940B2 (ja) 2013-07-30 2017-06-21 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 位相コントラストctを使うことによる単色減衰コントラスト画像生成
CN105705097B (zh) 2013-11-08 2019-04-12 皇家飞利浦有限公司 针对差分相位衬度ct的经验性射束硬化校正
WO2016023782A1 (en) 2014-08-13 2016-02-18 Koninklijke Philips N.V. Quantitative dark–field imaging in tomography
JP2018519866A (ja) 2015-05-06 2018-07-26 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. X線撮像

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20140146935A1 (en) * 2011-04-01 2014-05-29 Siemens Aktiengesellschaft Method and device for correcting artefacts during x-ray imagery, especially computer tomography, with a moving modulator field
US20150103970A1 (en) * 2013-10-12 2015-04-16 Wisconsin Alumni Research Foundation Systems and methods for generating x-ray phase contrast images using a conventional x-ray imaging system
US20150243397A1 (en) * 2013-10-31 2015-08-27 Wenbing Yun X-ray interferometric imaging system
JP2017518099A (ja) * 2014-06-16 2017-07-06 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. コンピュータ断層撮影(ct)ハイブリッドデータ収集

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220122136A (ko) * 2021-02-26 2022-09-02 주식회사 뷰웍스 X선 영상의 산란 보정 방법 및 장치
KR102543990B1 (ko) 2021-02-26 2023-06-15 주식회사 뷰웍스 X선 영상의 산란 보정 방법 및 장치
WO2023223871A1 (ja) * 2022-05-18 2023-11-23 株式会社島津製作所 X線位相イメージング装置、x線画像処理装置、x線画像処理方法および補正曲線生成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6901626B2 (ja) 2021-07-14
US10912532B2 (en) 2021-02-09
WO2019020748A1 (en) 2019-01-31
EP3435325A1 (en) 2019-01-30
CN110998653A (zh) 2020-04-10
EP3659107B1 (en) 2021-03-03
US20200205765A1 (en) 2020-07-02
EP3659107A1 (en) 2020-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6901626B2 (ja) 暗視野撮像のための散乱補正
US9613441B2 (en) Joint reconstruction of electron density images
JP5043017B2 (ja) スペクトルctに対する定量的な材料の分解
JP6066596B2 (ja) X線撮像における散乱補正の方法及びシステム
US10779789B2 (en) Empirical beam hardening correction for differential phase contrast CT
US20130202079A1 (en) System and Method for Controlling Radiation Dose for Radiological Applications
US10593070B2 (en) Model-based scatter correction for computed tomography
CN102048552A (zh) 计算机断层造影灌注测量的射线硬化校正
CN110636796B (zh) X射线暗场成像中的射束硬化校正
US20090086883A1 (en) Method for creating material-selective volume images
JPWO2019083014A1 (ja) 光子計数型のx線検出データを処理する方法及び装置、並びに、x線装置
CN107533766B (zh) 用于来自牙齿图像产生系统的图像数据的图像改进方法
JP5924232B2 (ja) 散乱線補正方法、画像処理装置および断層撮影装置
JP2015118074A (ja) X線断層撮影装置およびx線断層撮影方法
US11039807B2 (en) System and method for dark-field-imaging
US11096645B2 (en) Bone mineral information acquisition apparatus, bone mineral information acquisition method, and bone mineral information acquisition program
US8259896B2 (en) Efficient correction of polychromy effects in image reconstruction
CN115398471A (zh) 基于滑动窗口相位恢复的针对暗场成像的偏差校正
EP3893205A1 (en) Suppression of motion artifacts in computed tomography imaging
Shaheen et al. The influence of position within the breast on microcalcification detectability in continuous tube motion digital breast tomosynthesis
US20220061794A1 (en) Methods for calibrating a spectral x-ray imaging system to perform material decomposition
US20120134466A1 (en) Galactography process and mammograph

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210108

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210108

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20210108

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20210127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210521

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210617

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6901626

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250