JP2020527208A - ラジエータファンモジュール - Google Patents

Abstract

本発明は、ファン枠（２）と、ファン枠（２）内に形成されかつ枠リング（２ａ）によって画成されているファンホイール用切欠き（４）と、ファンホイール用切欠き（４）内に配置されかつ支材（７）を介してファン枠（２）に機械的に連結されているモータホルダ（３）と、少なくとも一部がモータホルダ（３）内に保持されているモータ（５）、特に電気モータ５と、ファンホイール用切欠き（４）内に配置されかつモータ（５）によって回転駆動されるファンホイール（６）とを備えている、ラジエータファンモジュール（１０）に関し、このラジエータファンモジュール（１０）はさらに、枠リング（２ａ）に配置された別体形成のリング状の構造体要素（８）を備えている。

Description

本発明は、特に流れ方向に見て前方に位置する支材を備えた、特に自動車用のラジエータ（クーラー）ファンモジュール、特に電気で運転されるラジエータ（クーラー）ファンモジュールに関する。

特に自動車の内燃機関の冷却システムは主として、燃焼室の壁とシリンダに生ずる熱を排出する。というのは、燃焼プロセスが理想的に経過しないからである。高すぎる温度がエンジンを損傷し得る（潤滑フィルムの破壊、弁の燃焼等）ので、内燃機関を積極的に冷却しなければならない。

最新の内燃機関、特に自動車の４ストローク機関は、少数の例外を除いて液体で冷却される。通常、水、凍結防止剤及び腐食防止剤からなる混合物が冷却液として使用される。

冷却液は、エンジン（シリンダヘッドとエンジンブロック）を通るホース、管及び／又は通路を経て及び場合によっては排気ターボ過給器、発電機又は排気ガス再循環冷却器のような強い熱応力を受けるエンジンの付属部品を通るホース、管及び／又は通路を経てポンプで送られる。この場合、冷却液は熱エネルギを受け取り、上記の構成要素から搬出する。温められた冷却液はさらにラジエータに流れる。以前は真鍮からなっていたが、現在はたいていアルミニウムからなっているラジエータは、ほとんどが自動車のフロントに取付けられている。このラジエータにおいて、空気流が冷却媒体から熱エネルギを吸収し、それによって冷却媒体は再びエンジンに戻る前に冷却される。それによって、冷却媒体回路は閉鎖されている。

空気がラジエータを通過するようにするために、流れ方向に見てラジエータの手前に（すなわち上流に）或いはラジエータの前方に（すなわち下流に）、ラジエータファンモジュールが設けられている。このラジエータファンモジュールはベルト装置を介して機械的に又は電気モータを介して電気的に駆動可能である。次の実施は電気的に駆動されるラジエータファンモジュールに関する。

典型的なラジエータファンモジュールはファンホイール用切欠きを有するファン枠を備えている。このファンホイール用切欠き内にはモータホルダが配置されている。このモータホルダは支材を介してファン枠に機械的に連結されている。支材は空気流れ部から出発して、ファン枠の下流側又は上流側に配置可能である。モータホルダ内にはモータ、特に電気モータが保持されている。電気モータの出力軸にはファンホイールが配置されている。このファンホイールは電気モータによって駆動されてファンホイール用切欠き内で回転する。時としてファン枠の面積の７０％を占めるファンホイール用切欠きの大きさに基づいて、特に空気搬送特性を実質的に損なわずに、全体システムの必要な安定性を提供するという挑戦が生じる。

本発明の根底をなす課題は、特に強度及び／又は空気搬送特性に関して及び／又は供される他の機能に関して優れている有利なラジエータファンモジュールを提供することである。

この課題は本発明に従い請求項１の対象によって解決される。ラジエータファンモジュールの有利な発展形態は、従属請求項と次の説明の対象である。

課題は本発明に従い、ファン枠と、ファン枠内に形成されかつ枠リングによって画成されているファンホイール用切欠きと、ファンホイール用切欠き内に配置されかつ支材を介してファン枠に機械的に連結されているモータホルダと、少なくとも一部がモータホルダ内に保持されているモータ、特に電気モータと、ファンホイール用切欠き内に配置されかつモータによって回転駆動されるファンホイールと、枠リングに配置された別体形成のリング状の構造体要素とを備えたラジエータファンモジュールによって解決される。

これは本発明の実施の形態では特に有利である。というのは、これにより、ラジエータファンモジュールの所望な強度が達成できるからである。これは特に有利である。なぜなら、特にファンホイール用切欠きの範囲において、ファン枠が強化されるからである。このファンホイール用切欠きは公知の解決策では少なくともほぼ材料のない貫通穴としてのその形成に基づいて、往々にしてラジエータファンモジュールの全体強度を著しく低下させることになる。

本発明の有利な実施形では、ファン枠が合成樹脂材料を有し、特にファン枠が合成樹脂材料によって形成され、及び／又はファン枠が合成樹脂射出成形法によって製作される。合成樹脂部品の場合、特に射出成形された合成樹脂部品の場合、材料蓄積又は材料肉厚化を回避することが大切である。なぜなら、この材料蓄積又は材料肉厚化が合成樹脂材料内に空洞、すなわち中空室をもたらす確率が高いからである。この空洞は冷却中に収縮する合成樹脂材料に基づいて発生し、その際時としてラジエータファンモジュール、特にファン枠の強度の大幅な低下を生じる。上記の実施形では、ファンホイール用切欠きを画成する枠リングを比較的に薄い壁状に形成することができる。これは空洞の発生確率の低下をもたらす。薄くなった壁厚によってわざと低下させたファン枠の強度は、枠リングに配置された別体形成のリング状構造体要素によって少なくとも補償される。

本発明の実施形では、上述の解決策が特に有利である。というのは、リング状構造体要素の別体形成が組立てプロセスを有利にするからである。有利な組立てプロセスに相応して、別体形成のリング状構造体要素は、ファンホイールがファンホイール用切欠き内に配置された後で、枠リング上に配置される。ラジエータファンモジュールは公知のごとく、半径方向外側にあるファンホイールの縁部と枠リングとの間に、隙間を有する。この隙間は単位時間あたりの空気搬送量に不利に作用する。この理由から、隙間流れを最小限に抑えるために、公知の手段ではこの隙間ができるだけ狭く設計される。この方策は一般的に、ファン枠とファンホイールの相対的な位置決め精度に対する要求が高められるので、ファンホイール用切欠き内でのファンホイールの組立て精度に対する要求が高められることになる。そのかぎりでは、本発明の実施形に従い、本発明に係る別体形成のリング状構造体要素が有利である。というのは、これにより、ファンホイールとファンホイール用切欠きの間の、組立てを容易にするより大きな隙間が許容されるからである。この隙間は、ファンホイール用切欠き内にファンホイールを組立てた後で追加して、別体形成のリング状構造体要素を配置することによって所望の寸法に狭められる。

本発明における「ラジエータファンモジュール」は特に、流れ方向に見て車両のラジエータの前又は後に配置された構造グループであり、この構造グループはラジエータを通過するか又はラジエータの周りに広がる空気流を発生するために設置、特に装備されている。この場合、空気流はラジエータから熱エネルギを吸収する。

本発明における「ファン枠」は特に、ファンホイールを保持しているフレームであり、それ自体は好ましくはラジエータに又はラジエータの近くに配置、特に固定されている。本発明におけるファン枠が合成樹脂材料、特に合成樹脂コンパウンドを有し、特にファン枠がこの合成樹脂材料によって形成されていると有利である。それに加えて及び／又は代替して、ファン枠は金属材料、例えば鉄、鋼、アルミニウム、マグネシウム等を有し、特に少なくとも部分的に、特に少なくとも実質的に、特に完全にこの金属材料によって形成されている。実施形では、ファン枠は１個よりも多いファンホイール用切欠き、モータホルダ、モータ及びファンホイールを有することができ、特に本発明は２個以上の、特に２個のファンホイールを備えたラジエータファンモジュールにおいて用いるために適している。実施形では、ファン枠は付加的に、少なくとも１つの閉鎖可能な穴、特に少なくとも１つのフラップ弁、特に多数のこの穴を有する。これは特に、それによって他の空気案内特性を実現できるので有利である。

本発明における「ファンホイール用切欠き」は特に、ファン枠内の材料切欠きである。本発明の実施形では、ファンホイール用切欠き内で支材が延在している。この支材はファンホイール用切欠き内に設けられたモータホルダをファン枠に機械的に、特に電気的に及び／又は電子的に連結する。本発明では、ファンホイール用切欠きは枠リングによって画成される。

本発明における「枠リング」はファンホイールの回転軸線に対して垂直な平面内でファンホイール用切欠きを画成する。この平面は特にファン枠の延在方向と少なくともほぼ同一である。枠リングはファンホイール用切欠きの縁部によって形成され、及び／又は軸方向に延びる円筒面を有する。この円筒面がファン枠と一体に形成されていると有利である。

本発明における「モータホルダ」は特にモータをファン枠に機械的に固定するための装置、特にファンホイールに反作用するトルクを提供するための装置である。実施形では、モータホルダは、モータを保持する少なくともほぼリング状の構造体である。これは特に、モータを通る冷却空気流が影響を受けないので有利である。

本発明における「支材」は特に、モータホルダとファン枠の間の機械的な連結を行う棒状又は三日月状の構造体である。支材は、空気力学的及び／又は音響的効果を達成するために、例えば水滴状横断面を有する。

本発明における「モータ」は特に、エネルギ形態、例えば熱的／化学的又は電気的エネルギを、運動エネルギ、特にトルクに変換する機械的作業を行う機械である。これは特に、エネルギの供給を除いてファン枠を、少なくともほぼ自給自足的に、すなわち例えばＶベルト又は歯付きベルトを介して外部から運動エネルギを供給しないで運転することができるので有利である。

本発明における「電気モータ」は、電気的な出力を機械的な出力、特にトルクに変換する電気機械的な変換器（電気的な機械）である。本発明における電気モータの用語は直流モータ、交流モータ及び三相交流モータ又はブラシ付き及びブラシレス電気モータ又はインナーロータモータ及びアウタロータモータを含んでいるが、これらに限定されない。これは特に、電気エネルギが機械的又は化学的エネルギと比べて容易に伝達可能なエネルギ形態であるので有利である。このエネルギ形態によって、ファンホイールを駆動するための必要なトルクが提供される。

本発明における「ファンホイール」は、ハブ、特にハブカップのような回転対称の部品であり、このハブは、モータによって発生するトルクを少なくともほぼ完全にファンホイールに伝達するように、特にモータから突出する軸を介してファンホイールをモータに連結する。ファンホイールはさらに、多数の羽根を備えている。この羽根は、ファンホイールが回転運動させられるや否や、空気流を発生するために設置、特に設備されている。羽根は好ましくは回転軸線に対して＋９０°から−９０°の角度範囲で傾斜している。有利であれば、軸方向外側に位置する羽根の尖端を、羽根ロータ外側リングを介して互いに連結することができる。これは特に、それによってファンホイールの機械的強度が高められ、枠リングとファンホイール外側リングの間に少なくともほぼ一定の所定の隙間が形成されるので有利である。この隙間の形成によってさらに、有利な空気力学的及び音響的な効果がもたらされる。

本発明における「別体形成のリング状構造体要素」は特に、組立て中に初めてファン枠、特に枠リングに配置される、ファン枠とは別に製作される部品である。本発明における枠リングは実施形では、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂コンパウンド、鉄、鋼、アルミニウム、マグネシウム又はこれらの混合物を有するグループからなる材料を有する。特に、別体形成のリング状構造体要素は上記のグループの材料から少なくともほぼ、特に完全に形成されている。これは特に、別体形成のリング状構造体要素のために、ファン枠とは異なる材料を選択することができるので有利である。この材料選択によって、ラジエータファンモジュールの機械的及び音響的な形成の選択の幅が一層広がる。

本発明の実施形では、枠リングが円筒状外周面を有し、特に円筒状外周面の法線ベクトルがファンホイールの回転軸線に対して少なくともほぼ垂直に向いている。これは特に、空気案内要素が提供されるので有利である。この空気案内要素は、ファンホイールの範囲において、正確に言うと大きな圧縮及び渦形成の範囲において、空気流の案内を可能にし、それによってラジエータ又は空気排出通路の方への、損失を低減し目的にかなった空気流案内を可能にするので有利である。

本発明の実施形では、枠リングがファン枠と一体に形成されている。これは特に、経済的に有利な製作プロセスを実現することができるので有利である。

本発明の実施形では、枠リングがファン枠から自由端まで下流の方へ延在している。これは特に、機械的な理由から必要な材料を節約することができるので有利である。なぜなら、空気流が一般的に小さな運動エネルギを有するので、大々的な支持構造体を省略することができるからである。

本発明の実施形では、リング状構造体要素が半径方向横断面内にＵ字状の横断面形状部を有する。これは特に、安定した構造が作られるので有利である。この安定した構造は、特にファンホイール用切欠きの範囲におけるラジエータファンモジュールの機械的強度を改善するために設置、特に装備されている。

本発明の実施形では、枠リングの自由端がリング状構造体要素によって半径方向及び／又は軸方向で取り囲まれ、及び／又は少なくとも一部がリング状構造体要素のＵ字状横断面形状部内に収容されている。これは特に、ファンホイールと枠リングの間に存在する隙間を、空気力学的及び／又は音響的及び／又は機械的特性に相応して、その都度の用途に適合させることができるので有利である。これによってさらに、事後になってからの上述の適合、すなわちファンホイールをファン枠に組み立てた後での、枠リングとファンホイール外側リングの間の空気隙間の縮小を実現することがきわめて有利に可能である。換言すると、実施形では、リング状構造体要素は開放側に、枠リングが少なくとも部分的にかぶせられる。この枠リングはリング状構造体要素の少なくともほぼ隙間状の切欠き内に少なくとも部分的に、特に少なくともほぼ完全に、特に完全に収容される。

本発明の他の実施形では、支材がファン枠の上流側に配置されている。これは、ファン枠の上流側又は下流側、換言するとファンホイールの吸込み側又は吐出側における支材の配置が、非常に異なる流れ特性をもたらすので重要である。この流れ特性は設計の段階で考慮すべきである。本発明の有利な実施形では、別体に形成されたリング状構造体要素が支材とは反対のファン枠の側に配置されている。これは特に、ファン枠と支材の間の連結個所を考慮する必要がなく、枠リングの範囲内の少なくともほぼ回転対称の本体に基づいているので有利である。本発明の他の実施形では、リング状構造体要素が少なくとも１個の固定手段、特に固定フランジを備え、この固定手段がリング状構造体要素をファン枠に保持するために設置、特に設備されている。これは特に、別体に形成されたリング状構造体要素を、特にファンホイールをファン枠に取付けた後で、ファン枠に機械的に固定することが簡単に可能であるので有利である。別体に形成されたリング状構造体要素をファン枠に固定するために、特に、ねじ止め、クリップ止め、リベット止め等を用いることができる。さらに、接着プロセス又は溶接プロセスを用いて、別体に形成されたリング状構造体要素をファン枠に固定することができる。

本発明の他の実施形では、リング状構造体要素が特にリブ状の補強手段を備え、この補強手段が枠リングに向き合うリング状構造体要素の表面に、特に半径方向及び／又は軸方向に延在している。これは特に、別体に形成されたリング状構造体要素の機械的特性、特に強度をさらに高めることができるので有利である。これはラジエータファンモジュールの強度を高めることになる。換言すると、補強手段は、別体形成のリング状構造体要素を半径方向に形成した後で別体形成のリング状構造体要素の外面上を周方向に延在する材料肉厚部である。

本発明の実施形では、ファンホイールと枠リングの間に半径方向に隙間が形成され、リング状構造体要素の少なくとも一部がこの隙間内に配置されている。この実施形の利点については、他の実施形に関する上記説明が参照される。

本発明の他の実施形では、リング状構造体要素が、特にリング状構造体要素と一体に形成された隙間横断面縮小区間を有し、この隙間横断面縮小区間が半径方向横断面内でファンホイールの半径方向に、特にファンホイールの外側リングの方へ延在し、かつリング状構造体要素の接する区間に対して角度αだけ傾斜し、この角度αが回転軸線を含む半径方向平面内に形成され、３０〜１５０°、特に６０〜１２０°、特に７５〜１０５°、特に好ましくは少なくともほぼ９０°である。これは、特に角度αにわたって付加的なファン機能を提供するために、隙間形状、特に隙間横断面を、用途の特有の実状に適合させることができるので有利である。この実施形に対応する構造体要素の実施形によって、Ｕ字状プロファイルの脚部全体にわたって横断面肉厚部を省略することできる。これによってさらに、空洞形成の危険の低下に基づいて製作方法が簡単化され、材料コストが低減されることになる。

本発明の実施形では、リング状構造体要素がさらに保持装置を備え、この保持装置がホース状及び／又は管状構造体を案内、特に保持するために設置、特に設備され、及び／又は保持装置がホース状及び／又は管状構造体を少なくとも１つの自由度で、特に２つの自由度、特に３つの自由度、特に４つの自由度で制限している。

本発明における１つの「自由度」は系の独立した運動性を各々を表す。この意味において、結合されていない剛体は３つの並進自由度と３つの回転自由度を有する。

これは特に、リング状構造体要素を介して、ホース状及び／又は管状構造体を案内、特に保持できることにより、今まで知られていない追加機能を提供できるので有利である。これは付加的な別個のホース構造体及び／又は管構造体の必要性を排除する。これはさらに、必要な部材、組立てコスト、ひいては製作コストの低減をもたらす。保持装置の形成に応じて、ホース状及び／又は管状構造体を１つ又は複数の自由度で制限することができる。これは特に、例えば振動の場合にホース状構造体の自動調整を可能にするために、例えば１つの自由度を故意にフリーにすることができるので有利である。これによってさらに、構造体の機械的な負荷が低減され、ひいては全体システムの寿命が長くなる。

本発明の実施形では、保持装置が別体の、特に金属を有する係止要素を備え、この係止要素がホース状及び／又は管状構造体を少なくとも１つの他の自由度で制限し、特にホース状及び／又は管状構造体を、横断面方向で挿入口を除いて少なくともほぼ完全に取り囲むことによって制限している。これにより、ホース状及び／又は管状構造体の十分な固定が達成可能であるので有利である。別体の係止要素は、例えばロックの形態の係止作用を初めて提供し、及び／又は保持装置の必要な柔軟性を提供するために特に有利である。この柔軟性は、組立ての過程で挿入口を経てホース状及び／又は管状構造体を動かすために必要である。この挿入口は挿入の過程で特に弾性変形に基づいて広がる。

本発明の他の有利な発展形態は、従属請求項と、好ましい実施の形態の次の説明とから明らかになる。

本発明の実施の形態に係るラジエータファンモジュールの断面図であり、この場合回転軸線は図の切断平面内にある。 図１のラジエータファンモジュールの拡大した他の断面図である。 リング状構造体要素の一部の三次元図である。 枠リングとファンホイール外側リングの間の隙間の範囲内の図２の拡大部分図である。 本発明の実施の形態に係るリング状構造体要素の三次元図である。 本発明の実施の形態に係るラジエータファンモジュールを示す三次元図である。 本発明の実施の形態に係るラジエータファンモジュールの三次元図である。

図１は、本発明の実施の形態に係るラジエータファンモジュール１０の断面図である。この場合、回転軸線は図の切断平面内にある。

図示した実施の形態では、ラジエータファンモジュール１０がラジエータ２０の近くに配置され、特にラジエータ２０に直接配置されている。矢印で示した空気流れ方向Ｌからわかるように、ラジエータファンモジュール１０はラジエータ２０の下流側に配置されている。図示した実施の形態のラジエータファンモジュール１０はファン枠２と、ファン枠２内に形成されかつ枠リング２ａによって画成されるファンホイール用切欠き４と、ファンホイール用切欠き４内に形成されかつ支材７を介してファン枠２に機械的に連結されているモータホルダ３と、少なくとも一部がモータホルダ３内に保持されているモータ５、特に電気モータ５と、ファンホイール用切欠き４内に配置されかつモータ５によって回転駆動されるファンホイール６とを備えている。この場合、ラジエータファンモジュールはさらに、分離形成されたリング状の構造体要素８を備えている。この構造体要素は枠リング２ａに配置されている。

換言すると、下流側のラジエータファンモジュール１０のファン枠２のファンホイール用切欠き４内に、ファンホイール６が挿入されている。このファンホイールは電気モータ５を介して電気的に駆動される。この電気モータは支材７とモータホルダ３を介して枠に固定されている。ファン枠２には、別体に形成されたリング状の構造体要素８が装着されている。

枠リング２ａは円筒状の外周面を有する。この外周面の法線ベクトルはファンホイール６の回転軸線に対して少なくともほぼ垂直に向いている。枠リング２ａは図示した実施の形態ではファン枠２と一体に形成されている。枠リング２ａはファン枠２から下流の方へ自由端２ａ１まで延在している。リング状構造体要素８は半径方向断面においてＵ字状横断面形状部８ａを有する（図１に示していない）。枠リング２ａの自由端２ａ１は半径方向においてリング状構造体要素８によって取り囲まれ、少なくとも一部がリング状構造体要素８のＵ字状横断面形状部８ａ内に収容されている。

図１に示した実施の形態に相応して、支材７はファン枠２の下流側に配置されている。

図２は図１のラジエータファンモジュールの拡大した他の断面図である。図２ａはリング状構造体要素８の一部の三次元図であり、図２ｂは枠リング２ａとファンホイール外側リング６ａの間の隙間の範囲内の図２の部分拡大図である。

図２、図２ａ及び図２ｂに示した本発明の実施の形態は特にリング状構造体要素８の個々の区間を示している。リング状構造体要素８はＵ字状横断面形状部８ａのほかに補強手段、特にリブ８ｂ、隙間横断面縮小区間８ｃ及び固定手段、特に固定フランジ８ｄを備えている。

さらに、ホース状及び／又は管状の構造体３０を確認することができる。この構造体はリング状構造体要素の範囲内で、ファンホイール６、特にファンホイール外側リング６ａのかたわらを通過している。枠リング２ａと、外側リング６ａによって画成されるファンホイール６との間には、隙間Ｓが形成されている。この隙間は、ファンホイール用切欠き４（図１参照）内でのファンホイール６の回転を可能にするために必要である。そのために、固定手段、特に固定フランジ８ｃが設けられ、特にリング状構造体要素８をファン枠２に保持するように設けられている。この構造体要素は好ましくはねじ止めされるが、リベット止め、溶接、接着又は他の方法で機械的に固定可能である。特にリブ状の補強手段８ｂは枠リング２ａに向き合うリング状構造体要素８の表面上で特に半径方向と軸方向に延在している。リング状構造体要素８は少なくとも一部が隙間Ｓ内に配置されている。リング状構造体要素８はさらに、特にリング状構造体要素８と一体に形成されている冒頭で述べた隙間横断面縮小区間８ｄを備えている。この隙間横断面縮小区間は半径方向横断面内でファンホイール６の方へ、特にファンホイール６の外側リングの方へ延在し、リング状構造体要素８の接する区間に対して角度αだけ傾斜している。この角度αは、回転軸線を含む半径方向平面内に形成され、本ケースの場合少なくともほぼ９０°である。

図３は本発明の実施の形態に係るリング状構造体要素８の三次元図である。

図３に示した実施の形態は全部で４個の固定フランジ８ｄと２個の保持装置８ｅを備えている。保持装置８ｅは１つの同一のホース状及び／又は管状構造体を案内する働きをするか又は２つの異なるホース状及び／又は管状構造体を案内する。図示実施の形態では、（図示していない）保持装置８ｅのホース状及び／又は管状構造体はＵ字状受け部内に配置され、それによって４つの自由度で制限される。

図３から同様にわかるように、リング状構造体要素８をファン枠２に固定するために、異なるように形成された固定手段、特に固定フランジ８ｄが設けられている。この場合、それぞれ同じ接合方法、有利にはねじ止め、を用いてもよいし、上記接合方法とは異なる接合方法或いはこれらの接合方法の混合を用いてもよい。

図４は本発明の実施の形態に係るラジエータファンモジュールの三次元図である。この場合、図３のリング状構造体要素８は本発明の実施の形態に従ってファン枠２に配置されている。固定手段、特にねじは図示していない。

図５は本発明の実施の形態に係るラジエータファンモジュール１０の三次元詳細図である。

図５に示した実施の形態では、保持装置８が特に金属を有する別体の係止要素８ｅ１を備えている。この係止要素はホース状及び／又は管状の構造体３０を少なくとも１自由度で制限する。この制限は特に、係止要素が挿入口を除いてホース状及び／又は管状の構造体３０を横方向において少なくともほぼ完全に取り囲むことによって行われる。

図に示した実施の形態は特に、次の利点の少なくとも１つ、特に２つ、特にすべてを含んでいる点が優れている。
・ファン枠の安定化
・隙間形状の適合
・ホース状及び／又は管状構造体用のホルダの提供

それによって、構造体の設計時に、上記の利点の少なくとも１つ、特に２つ、特にすべてをその都度の要求一覧に個別的に適合させることができる構造体が初めて提案される。この場合さらに、実施の形態に応じて、ファンホイールの簡単な組立てに関する他の特性を実現することができる。

本発明明細書において例示的な実施形を説明したが、多数の変形が可能であることが指摘される。特に、ファン枠の本発明に係るこのような形成は、純電気的に運転される車両の構成要素からの排熱を排出するために適している。さらに、例示した実施形が、権利範囲、用途及び構造を決して制限しない例にすぎないことが指摘される。前述の説明によって、少なくとも一つの例示的な実施形を変更するための手引きが専門家に与えられる。この場合、特許請求の範囲とこれと均等の特徴組合せから生じるような権利範囲から逸脱せずに、特に上述の構成部品の機能及び配置に関する種々の変更を行うことができる。

２ ファン枠
２ａ 枠リング
２ａ１ 自由端
３ モータホルダ
４ ファンホイール用切欠き
５ （電気）モータ
６ ファンホイール
６ａ （ファンホイール）外側リング
７ 支材
８ リング状構造体要素
８ａ Ｕ字状横断面形状部
８ｂ 補強手段、特にリブ
８ｃ 隙間横断面縮小区間
８ｄ 固定手段、特に固定フランジ
８ｅ 保持装置
８ｅ１ 係止要素
１０ ラジエータファンモジュール
２０ ラジエータ
３０ ホース状及び／又は管状構造体、特にホース
Ｌ 空気流れ方向
Ｓ 隙間

Claims (13)

1. ファン枠（２）と、
   このファン枠（２）内に形成されかつ枠リング（２ａ）によって画成されているファンホイール用切欠き（４）と、
   前記ファンホイール用切欠き（４）内に配置されかつ支材（７）を介して前記ファン枠（２）に機械的に連結されているモータホルダ（３）と、
   少なくとも一部が前記モータホルダ（３）内に保持されているモータ（５）、特に電気モータ（５）と、
   前記ファンホイール用切欠き（４）内に配置されかつ前記モータ（５）によって回転駆動されるファンホイール（６）と
   を備えているラジエータファンモジュール（１０）において、
   さらに前記枠リング（２ａ）に配置された別体形成のリング状の構造体要素（８）を備えていることを特徴とするラジエータファンモジュール。
2. 前記枠リング（２ａ）が円筒状外周面を有し、特に円筒状外周面の法線ベクトルが前記ファンホイール（６）の回転軸線に対して少なくともほぼ垂直に向いている、請求項１に記載のラジエータファンモジュール。
3. 前記枠リング（２ａ）が前記ファン枠（２）と一体に形成されている、請求項１又は２に記載のラジエータファンモジュール。
4. 前記枠リング（２ａ）が前記ファン枠（２）から自由端（２ａ１）まで下流の方へ延在している、請求項１〜３のいずれか一項に記載のラジエータファンモジュール。
5. 前記リング状構造体要素（８）が半径方向横断面内にＵ字状の横断面形状部（８ａ）を有する、請求項１〜４のいずれか一項に記載のラジエータファンモジュール。
6. 前記枠リング（２ａ）の前記自由端（２ａ１）が前記リング状構造体要素（８）によって半径方向及び／又は軸方向で取り囲まれ、及び／又は少なくとも一部が前記リング状構造体要素（８）の前記Ｕ字状横断面形状部（８ａ）内に収容されている、請求項４及び５に記載のラジエータファンモジュール。
7. 前記支材（７）が前記ファン枠（２）の上流側に配置されている、請求項１〜６のいずれか一項に記載のラジエータファンモジュール。
8. 前記リング状構造体要素（８）が少なくとも１個の固定手段（８ｃ）、特に固定フランジを備え、この固定手段が前記リング状構造体要素（８）を前記ファン枠（２）に保持するために設置、特に設備されている、請求項１〜７のいずれか一項に記載のラジエータファンモジュール。
9. 前記リング状構造体要素（８）が特にリブ状の補強手段（８ｂ）を備え、この補強手段が前記枠リング（２ａ）に向き合う前記リング状構造体要素（８）の表面で、特に半径方向及び／又は軸方向に延在している、請求項１〜８のいずれか一項に記載のラジエータファンモジュール。
10. 前記ファンホイール（６）と前記枠リング（２ａ）の間に半径方向に隙間（Ｓ）が形成され、前記リング状構造体要素（８）の少なくとも一部がこの隙間（Ｓ）内に配置されている、請求項１〜９のいずれか一項に記載のラジエータファンモジュール。
11. 前記リング状構造体要素（８）が、特に前記リング状構造体要素（８）と一体に形成された隙間横断面縮小区間（８ｄ）を有し、この隙間横断面縮小区間が半径方向横断面内で前記ファンホイール（６）の半径方向に、特に前記ファンホイール（６）の外側リングの方へ延在し、かつ前記リング状構造体要素（８）の接する区間に対して角度αだけ傾斜し、この角度αが半径方向平面内に形成され、３０〜１５０°、特に６０〜１２０°、特に７５〜１０５°、特に好ましくは少なくともほぼ９０°である、請求項１〜１０のいずれか一項に記載のラジエータファンモジュール。
12. 前記リング状構造体要素（８）がさらに保持装置（８ｅ）を備え、この保持装置がホース状及び／又は管状構造体（３０）を案内、特に保持するために設置、特に設備され、及び／又は前記保持装置が前記ホース状及び／又は管状構造体（３０）を少なくとも１つの自由度、特に２つの自由度、特に３つの自由度、特に４つの自由度で制限している、請求項１〜１１のいずれか一項に記載のラジエータファンモジュール。
13. 前記保持装置（８）が別体の、特に金属を有する係止要素（８ｅ１）を備え、この係止要素が前記ホース状及び／又は管状構造体（３０）を少なくとも１つの他の自由度で制限し、特に前記ホース状及び／又は管状構造体（３０）を、横断面方向で挿入口を除いて少なくともほぼ完全に取り囲むことによって制限している、請求項１〜１２のいずれか一項に記載のラジエータファンモジュール。

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