JP2020524701A - ピリジン含有大環状化合物ライブラリーならびにその製造および使用方法 - Google Patents

ピリジン含有大環状化合物ライブラリーならびにその製造および使用方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、新規ピリジン含有大環状化合物および薬物発見の取り組みのための研究ツールとして有用なそのライブラリーに関する。本開示はまた、これらの化合物およびライブラリーを作製する方法ならびにこれらのライブラリーの高スループットスクリーニングなどにおける使用方法にも関する。特に、これらのライブラリーは、Gタンパク質共役受容体、核受容体、酵素、イオンチャネル、トランスポーター、転写因子、タンパク質−タンパク質相互作用および核酸−タンパク質相互作用を含む、既存のおよび新規に特定された薬理学的関連標的に対する生物活性の評価に有用である。従って、これらのライブラリーは、一連の医学的状態の治療と予防のための新規医薬品の研究に適用できる。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年6月22日に出願された米国出願第62/523,575号の優先権を主張する。本書は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
開示の分野
本書は、医薬品化学の分野に関する。より具体的には、本書は、新規ピリジン含有大環状化合物および薬物発見の取り組みのための研究ツールとして有用なライブラリーに関する。本開示はまた、これらの化合物およびライブラリーを作製する方法ならびにこれらのライブラリーの高スループットスクリーニングなどにおける使用方法にも関する。特に、これらのライブラリーは、Gタンパク質共役受容体、核受容体、酵素、イオンチャネル、トランスポーター、転写因子、タンパク質−タンパク質相互作用および核酸−タンパク質相互作用を含む、既存のおよび新規に特定された薬理学的関連標的に対する生物活性の評価に有用である。従って、これらのライブラリーは、一連の医学的状態の治療と予防のための新規医薬品の研究に適用できる。
化学化合物ライブラリーの高スループットスクリーニング(HTS)は、1990年代におけるその開始時点から、薬物発見手順の不可欠な一部になっており、多くのリード分子、臨床候補および販売医薬品の生成に成功している(Curr.Opin.Chem.Biol.2001,5,273−284;Curr.Opin.Chem.Biol.2003,7,308−325;J.Biomol.Screen.2006,11,864−869;Drug Disc.Today 2006,11,277−279;Nat.Rev.Drug Disc.2011,10,188−195)。しかし、HTS用の現在の分子コレクションは、既知医薬品に関連する化合物の過密化状態であることが多く、化学的多様性を拡大し、スクリーニングコレクションの内容を改善する必要性が引き続き存在している(Curr.Opin.Chem.Biol.2010,14,289−298;Drug Disc.Today 2013,18,298−304)。実際に、HTSに利用されるライブラリーコレクションで利用可能な分子構造の多様性は、大きな改善が必要とされる領域であるとわかっている(Biochem.Pharmacol.2009,78,217−223;Curr.Med.Chem.2009,16,4374−4381;Curr.Opin.Chem.Biol.2010,14,289−298)。スクリーニングライブラリーを構築する初期の取り組みは、主として化合物の数に焦点を絞っていたが、焦点は、「化合物空間」のさらに完全なサンプリングを可能とする、より高い品質の分子を得ることに移行してきた(Fut.Med.Chem.2014,6,497−502)。幸いにも、この空間の推定される巨大さを考慮すると(J.Chem.Info.Model.2007,47,342−353)、望ましい生物活性を有する新規または未調査の化合物クラスを作製または探索するための、かなり大きな機会が存在する。
追加の事項として、従来、HTSは、照会される標的の種類に依存して、かなり成功率が変動しており、特定の標的クラス、例えば、タンパク質−タンパク質相互作用(PPI)は、特に難易度の高いものといえる。このような制御困難な標的に効果的に対処するために、より広い範囲の化合物および化学種が調査される必要があろう。ゲノミクスおよびプロテオミクスの進展が、多数の新規の潜在的な薬理学的標的の特定と特性評価を必要とし、その多くはこれらの困難なクラスに該当したので(Nat.Rev.Drug Disc.2002,1,727−730;Drug Disc.Today 2005,10,1607−1610;Nat.Biotechnol.2006,24,805−815)、この状況はさらに悪化した。
近年、大環状分子は、これらのさらに困難な標的に適用できると考えられる特性を有する未調査クラスの生物学的に重要な合成分子であることが明らかになった(Nat.Rev.Drug Disc.2008,7,608−624;J.Med.Chem.2011,54,1961−2004;Fut.Med.Chem.2012,4,1409−1438;Molecules 2013,18,6230−6268;J.Med.Chem.2014,57,278−295;Eur.J.Med.Chem.2015,94,471−479;Curr.Pharm.Design 2016,22,4086−4093;Biochem.J.2017,474,1109−1125;Chimia 2017,71,678−702)。大環状構造体は、生物活性天然産物中に広範囲に存在するが、合成を行うのがかなり困難であることにより、現在まで、スクリーニングコレクション中でのそれらの存在は制限されたものとなっている。
大環状分子への関心は、一部は、従来の小分子と、タンパク質、ヌクレオチドおよび抗体などの生体分子との間のギャップを埋めるそれらの能力に由来している。それらは、これらの2つの広範なクラス間の中間的化合物空間を埋めると考えられるが、それぞれ、高い効力および極めて優れた生体分子の選択性という好ましい特徴を有し、投与、製造および配合の容易さ、好ましい薬物様特性および魅力的な小分子の商品原価を備える。従って、大環状分子は、既存のスクリーニングコレクションが効果的でなかった標的を扱うための新規手法を提供する。
実際に、大環状分子は、むしろコンパクトな構造フレームワーク中で稠密な機能を示すが、それでも、充分に大きなトポロジカル表面積を占め、PPIおよび他の困難な標的で存在する場合が多い異なる結合部位での相互作用を可能とする十分な柔軟性を有する。加えて、大環状分子は、明確な構造を有し、これは、相互作用機能を三次元空間の適切な領域中に事前組織化でき、それにより、高い選択性および初期段階ヒットの場合でも達成され得る効力を可能とする。興味深いことに、ライブラリーの設計における空間的または形状的多様性は、広範な生物活性にとって重要な因子であることが分かっている(J.Chem.Info.Comput.Sci.2003,43,987−1003)。
合成および生合成両起源の環状ペプチドライブラリーが作製され、幾分深く研究された(J.Comput.Aided.Mol.Des.2002,16,415−430;Curr.Opin.Struct.Biol.2013,23,571−580;Drug Discov Today.2014,19,388−399;J.Biomol.Screen.2015,20,563−576;Curr.Opin.Chem.Biol.2015,24,131−138)が、大環状非ペプチドまたは半ペプチド構造体のライブラリーは、人工的に構築するにはさらに問題が残されており、また、それらの生物活性は研究が開始されたばかりである(J.Med.Chem.2011,54,1961−2004;J.Med.Chem.2011,54,8305−8320;Macrocycles in Drug Discovery,J.Levin,ed.,RSC Publishing,2014,pp 398−486,ISBN 978−1−84973−701−2;J.Med.Chem.2015,58,2855−2861)。
従って、従来の小分子医薬品の大多数で見出された複素環式構造モチーフを、大環状分子フレームワークによりもたらされる複数の利点と組み合わせ、さらに、このような構造体のライブラリーの作製にまで及ぶ方法は、薬理学的可能性を探索するための新規クラスの化合物のコレクションを作製しようとする試みは、興味深いものとなるであろう。一例として、国際公開第2017/049383号は、この目的のために、5員環ヘテロ芳香族オキサゾール、チアゾールおよびイミダゾール基を含む大環状ライブラリーについて記載している。
ピリジン、ピリジン縮合ヘテロ環化合物および誘導体は、医薬品化学用途でのそれらの重要性が認識されている(J.Drug Design Med.Chem.2015,1,1−11;Curr.Top.Med.Chem.2016,16,3274−3302)。実際に、薬用天然産物中および必須栄養素(ナイアシン、ニコチンアミド)中のこの環構造の存在は、ピリジンが、特定の医薬目的のために特権的な足場であると考えるべきであることを示唆している(Mini−Rev.Med.Chem.2017,17,869−901)。
ピリジン含有大環状分子の限定された例の1つは、血液脳関門を通過し、その薬理学的作用を発揮するその能力で特に注目に値する、臨床病期キナーゼ阻害剤のロルラチニブである(J.Med.Chem.2014,57,4720−4744;Proc.Nat.Acad,Sci.USA 2015,112,11,3493−3498;Eur.J.Med.Chem.2017,134,348−356;Lancet Oncol.2017,18,1590−1599)。実際に、現在までのこのハイブリッド型構造体への関心の多くは、キナーゼ領域におけるものであった。大環状ピリジル−ピリミジン誘導体は、サイクリン依存性プロテインキナーゼCDK2およびCDK5の阻害剤として教示されている(国際公開第04/078682号)。関連する例として、真核生物伸長因子2キナーゼ(EF2K)および任意のVps34キナーゼ阻害活性を有する置換大環状ピリジル−ピリミジン誘導体が国際公開第2015/150557号で報告された。さらに、国際公開第2014/182839号は、抗真菌および抗菌性活性を有する2個のシステイン成分を有する2,6−二置換ピリジン環を含む対称性大環状化合物について記載している。
しかし、ピリジン含有大環状化合物および本開示のライブラリーは、以前に既知のものとは明確に異なる構造的足場を与える。このように、それらは、多種多様の病状の予防または治療のための新規治療薬の研究に有用な新規化合物およびライブラリーに対する当該技術分野における大きなニーズを満たす。
一態様では、本開示で定義の式(I)の化合物およびそれらの塩から選択される2個以上の大環状化合物のライブラリーが提供される。
追加の態様では、本開示で定義の式(I)の化合物およびそれらの塩から選択される2〜10,000個の大環状化合物を含むライブラリーが提供される。
他の態様では、本開示で定義の式(I)の化合物およびそれらの塩から選択される別々の大環状化合物を含むライブラリーおよび、本開示で定義の式(I)の化合物およびそれらの塩から選択される大環状化合物の混合物を含むライブラリーが提供される。
さらなる態様では、このようなライブラリーは、生物学的標的を調節する大環状化合物の特定に有用であり得ることが明らかになった。
さらに他の態様では、溶媒に溶解された本開示で定義の式(I)の化合物およびそれらの塩から選択される2個以上の大環状化合物を含むライブラリーおよび1個または複数の複数サンプルホルダー中に配置された本開示で定義の式(I)の化合物およびそれらの塩から選択される2個以上の大環状化合物を含むライブラリーが提供される。
さらなる態様では、本開示で定義の式(I)の化合物およびそれらの塩から選択される大環状化合物が提供される。
さらに別の態様では、本開示で定義のライブラリーまたは本開示で定義の化合物および1個または複数の複数サンプルホルダーを含むキットが提供される。
さらなる態様では、本開示によるライブラリーまたは本開示の化合物を使用する方法が提供され、該方法は、生物学的標的を調節する化合物を特定するために、本開示で記載のいずれかの化合物を、生物学的標的と接触させることを含む。
もう一つの態様では、本開示で定義の大環状化合物およびそのライブラリーを作製する方法を提供する。
大環状化合物のこのようなライブラリーは、一連の疾患の治療または予防用新規治療薬のための薬物を発見する取り組みにおける研究ツールとして有用であることが明らかになった。
一連の疾患に対する新規医薬品の発見のための研究ツールとして有用な新規大環状化合物およびそのライブラリーが提供される。これらの化合物およびライブラリーを作製する方法、ならびにライブラリーを使用する方法も開発され、本開示の一部を構成する。
従って、第1の態様では、本開示は、式(I)
Figure 2020524701

の化合物およびその塩からなる群より選択される少なくとも2個の大環状化合物を含むライブラリーに関し;式中、
は、共有結合、(B)−B−(Q)、(B)−B−B−(Q)および(B)−B−B−B−(Q)からなる群より選択され、式中、(B)は、Bへの結合部位を示し、(Q)は、Qへの結合部位を示し;
は、C=OおよびCHRからなる群より選択され、Rは、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
は、
Figure 2020524701

からなる群より選択され;
(Q)は、Qへの結合部位を示し、(A)は、Aへの結合部位を示し;
は、A1aおよびA1bから選択され、A1aは、(Y)−X−(CHn1a−X−(B)、(Y)−X3a−(CHn2a−CHR2a−(CHn2b−X3b−(B)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され;
(Y)は、Yへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し;
1bは、(Y)−X3c−(CHn2c−CHR2b−(CHn2d−Q−(B)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され;
(Y)は、Yへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し;
n1aは2〜6であり;n2aおよびn2bは、0〜3から独立に選択され、n2aが0の場合、n2bは1〜3から選択され、n2bが0の場合、n2aは1〜3から選択され;n2cおよびn2dは0〜3から独立に選択され;n3、n4a、n4e、n4fおよびn5aは1〜2から独立に選択され;n4b、n4c、n4d、n5b、n5c、n6a、n6b、n6c、n6d、n7a、n7bおよびn7cは0〜2から独立に選択され、n8は0〜4であり;
、X、X3a、X3b、X3c、X4a、X4b、X4c、X4d、X4e、X4f、X4g、X4h、X4iおよびX4jは、OおよびNR5aからなる群より独立に選択され、R5aは、水素、C−Cアルキル、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニルおよびスルホンアミドからなる群より選択され、X3aがNR5aの場合、X3aは、R2aと一緒に、置換4、5,6または7員環を任意に形成してもよく、X3bがNR5aである場合、X3bは、R2aと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく、およびX3cがNR5aである場合、X3cは、R2bと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
、Q3a、Q3b、Q3c、Q3d、Q3e、Q3f、Q3g、Q3hおよびQ3iは、C=OおよびCHR5bからなる群より独立に選択され、R5bは、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
2aおよびR2bは、
Figure 2020524701
;
からなる群より独立に選択され;
(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;p1、p2、p3、p4およびp5は独立に0〜5であり;p6およびp7は独立に0〜6であり;
は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、アミド、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、アミノアシル、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
およびWは、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より独立に選択され;
は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシおよびメチルからなる群より選択され;
は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミドおよびスルホニルからなる群より選択され;
は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、スルホニルおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
3aがNR5aの場合、R2aは、NR5aと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
3bがNR5aの場合、R2aは、NR5aと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
3cがNR5aの場合、R2bは、NR5aと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
n2cが0でない場合、R2bは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;
3a、R3b、R3cおよびR3dは、カルボキシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリールおよびアミドからなる群より独立に選択され;および
4a、R4b、R4cおよびR4dは、水素、フッ素、C−C10アルキル、C−C12アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、カルボキシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリールおよびアミドからなる群より独立に選択され;
はB1a、B1bであるか、またはVが共有結合とは異なる場合には、任意にB1cであってもよく、B1aは、(A)−X5a−(CHn9a−X5b−(B)、(A)−X5c−(CHn9b−X−(CHn9c−X5d−(B)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、
1a、M2a、M2c、M2e、M3a、M3c、M3e、M4a、M4cおよびM4eは、(A)−X8a−(CHn10a−(*)および(A)−X8b−(CHn10b−X8c−(*)からなる群より独立に選択され;
1b、M2b、M2d、M2f、M3b、M3d、M3f、M4b、M4dおよびM4fは、(*)−(CHn11a−X9a−(B)および(*)−X9b−(CHn11b−X9c−(B)からなる群より独立に選択され;
1bは、(A)−Q−(CHn12a−CHR6a−(CHn12b−X10−(B)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、
5a、M6a、M6c、M6e、M7a、M7c、M7e、M8a、M8cおよびM8eは、(A)−Q6a−(CHn13a−(*)および(A)−Q6b−(CHn13b−X12−(*)からなる群より独立に選択され;
5b、M6b、M6d、M6f、M7b、M7d、M7f、M8b、M8dおよびM8fは、(*)−(CHn14a−X13a−(B)および(*)−X13b−(CHn14b−X13c−(B)からなる群より独立に選択され;
1cは、(A)−X14−(CHn15a−CHR6b−(CHn15b−Q−(B)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、
9a、M10a、M10c、M10e、M11a、M11c、M11e、M12a、M12cおよびM12eは、(A)−X16a−(CHn16a−(*)および(A)−X16b−(CHn16b−X16c−(*)からなる群より独立に選択され;
9b、M10b、M10d、M10f、M11b、M11d、M11f、M12b、M12dおよびM12fは、(*)−(CHn17a−Q8a−(B)および(*)−X17−(CHn17b−Q8b−(B)からなる群より独立に選択され;
式中、n9aは2〜12であり;n9b、n9c、n10b、n11b、n14bおよびn16bは独立に2〜4であり;n10a、n11a、n14aおよびn16aは独立に0〜4であり;n12a、n12b、n15a、n15bは独立に0〜5であり;n13aおよびn17aは独立に0〜2であり;n13bおよびn17bは独立に1〜4であり;
5a、X5b、X5c、X5d、X8a、X8b、X8c、X9a、X9b、X9c、X10、X12、X13a、X13b、X13c、X14、X16a、X16b、X16cおよびX17は、OおよびNRからなる群より独立に選択され、Rは、水素、C−Cアルキル、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニルおよびスルホンアミドからなる群より選択され、X10がNRの場合、X10は、R6aと一緒に、置換4、5,6または7員環を任意に形成してもよく、X14がNRである場合、X14は、R6bと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
は、O、CH=CH、C≡C、S(O)t1およびNRからなる群より選択され、t1は0〜2であり、Rは、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
7a、X7b、X7c、X11a、X11b、X11c、X15a、X15bおよびX15cは、O、S(O)t2、NRおよびCR1011からなる群より独立に選択され、t2は0〜2であり、Rは、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;R10は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;およびR11は、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;またはR10およびR11は、それらが結合している炭素と一緒に、置換3、4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
、Q6a、Q6b、Q、Q8aおよびQ8bは、C=OおよびCHR12からなる群より独立に選択され、R12は、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
1a、Z1b、Z1c、Z2a、Z2b、Z2c、Z3a、Z3b、Z3c、Z4a、Z4b、Z4c、Z5a、Z5b、Z5c、Z6a、Z6b、Z6c、Z7a、Z7b、Z7c、Z8a、Z8b、Z8c、Z9a、Z9b、Z9c、Z10a、Z10b、Z10c、Z11a、Z11b、Z11c、Z12a、Z12bおよびZ12cは、N、N−OおよびCR13からなる群より独立に選択され、R13は、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アミド、アミジノ、グアニジノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、トリフルオロメチル、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C10ヘテロ環、C−C12アリール、C−C10ヘテロアリールからなる群より選択され、 Z1a、Z2a、Z3aおよびZ4aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z1b、Z2b、Z3bおよびZ4bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z1c、Z2c、Z3cおよびZ4cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z5a、Z6a、Z7aおよびZ8aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z5b、Z6b、Z7bおよびZ8bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z5c、Z6c、Z7cおよびZ8cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z9a、Z10a、Z11aおよびZ12aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z9b、Z10b、Z11bおよびZ12bの群中でその群の内の3個以下がNであり;およびZ9c、Z10c、Z11cおよびZ12cの群中でその群の内の3個以下がNであり;
6aおよびR6bは、
Figure 2020524701

からなる群より独立に選択され、
p8、p9、p10、p11およびp12は独立に0〜5であり;p13およびp14は独立に0〜6であり;
は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、アミド、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
10は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、アミノアシル、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
11およびW16は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より独立に選択され;
12は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシおよびメチルからなる群より選択され;
13は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
14は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミドおよびスルホニルからなる群より選択され;
15は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、スルホニルおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
10がNRの場合、R6aは、NRと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
14がNRの場合、R6bは、NRと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
n12bが0でない場合、R6aは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群より任意に選択されてもよく;
およびn15aが0でない場合、R6bは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群より任意に選択されてもよく;
式中、A1aは、BのB1bに結合し、A1bは、BのB1aまたはB1cに結合し;
(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
(*)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
(A)は、Aへの結合部位を示し;および
(B)は、Bへの結合部位を示し;
は、B2a、B2bであるか、またはVが(B)−B−(Q)、(B)−B−B−(Q)または(B)−B−B−B−(Q)である場合、任意にB2cであってもよく、B2aは、(B)−X18a−(CHn18a−X18b−(B/Q)、(B)−X18c−(CHn18b−X19−(CHn18c−X18d−(B/Q)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、
13a、M14a、M14c、M14e、M15a、M15c、M15e、M16a、M16cおよびM16eは、(B)−X21a−(CHn19a−(*)および(B)−X21b−(CHn19b−X21c−(*)からなる群より独立に選択され;
13b、M14b、M14d、M14f、M15b、M15d、M15f、M16b、M16dおよびM16fは、(*)−(CHn20a−X22a−(B/Q)および(*)−X22b−(CHn20b−X22c−(B/Q)からなる群より独立に選択され;
2bは、(B)−Q−(CHn21a−CHR14a−(CHn21b−X23−(B/Q)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、M17a、M8a、M18c、M18e、M19a、M19c、M19e、M20a、M20cおよびM20eは、(B)−Q10a−(CHn22a−(*)および(B)−Q10b−(CHn22b−X25−(*)からなる群より独立に選択され;
17b、M18b、M18d、M18f、M19b、M19d、M19f、M20b、M20dおよびM20fは、(*)−(CHn23a−X26a−(B/Q)および(*)−X26b−(CHn23b−X26c−(B/Q)からなる群より独立に選択され;
2cは、(B)−X27−(CHn24a−CHR14b−(CHn24b−Q11−(B)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、
21a、M22a、M22c、M22e、M23a、M23c、M23e、M24a、M24cおよびM24eは、(B)−X29a−(CHn25a−(*)および(B)−X29b−(CHn25b−X29c−(*)からなる群より独立に選択され;
21b、M22b、M22d、M22f、M23b、M23d、M23f、M24b、M24dおよびM24fは、(*)−(CHn26a−Q12a−(B)および(*)−X30−(CHn26b−Q12b−(B)からなる群より独立に選択され;
式中、n18a、n18b、n18c、n19b、n20b、n23bおよびn25bは独立に2〜4であり;n19a、n20a、n23aおよびn25aは独立に0〜4であり;n21a、n21b、n24a、n24bは独立に0〜5であり;n22aおよびn26aは独立に0〜2であり;およびn22bおよびn26bは独立に1〜4であり;
18a、X18b、X18c、X18d、X21a、X21b、X21c、X22a、X22b、X22c、X23、X25、X26a、X26b、X26c、X27、X29a、X29b、X29cおよびX30は、OおよびNR15からなる群より独立に選択され、R15は、水素、C−Cアルキル、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニルおよびスルホンアミドからなる群より選択され、X23aがNR15の場合、X23は、R14aと一緒に、置換4、5,6または7員環を任意に形成してもよく、X27aがNR15である場合、X27は、R14bと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
19は、O、CH=CH、C≡C、S(O)t3およびNR16からなる群より選択され、t3は0〜2であり、R16は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
20a、X20b、X20c、X24a、X24b、X24c、X28a、X28bおよびX28cは、O、S(O)t4、NR17およびCR1819からなる群より独立に選択され、t4は0〜2であり、R17は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;R18は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;およびR19は、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;またはR18およびR19は、それらが結合している炭素と一緒に、任意に置換されてもよい3、4、5、6または7員環を形成し;
、Q10a、Q10b、Q11、Q12aおよびQ12bは、C=OおよびCHR20からなる群より独立に選択され、R20は、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
13a、Z13b、Z13c、Z14a、Z14b、Z14c、Z15a、Z15b、Z15c、Z16a、Z16b、Z16c、Z17a、Z17b、Z17c、Z18a、Z18b、Z18c、Z19a、Z19b、Z19c、Z20a、Z20b、Z20c、Z21a、Z21b、Z21c、Z22a、Z22b、Z22c、Z23a、Z23b、Z23c、Z24a、Z24bおよびZ24cは、N、N−OおよびCR21からなる群より独立に選択され、R21は、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アミド、アミジノ、グアニジノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、トリフルオロメチル、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C10ヘテロ環、C−C12アリール、C−C10ヘテロアリールからなる群より選択され、Z13a、Z14a、Z15aおよびZ16aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z13b、Z14b、Z15bおよびZ16bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z13c、Z14c、Z15cおよびZ16cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z17a、Z18a、Z19aおよびZ20aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z17b、Z18b、Z19bおよびZ20bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z17c、Z18c、Z19cおよびZ20cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z21a、Z22a、Z23aおよびZ24aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z21b、Z22b、Z23bおよびZ24bの群中でその群の内の3個以下がNであり;およびZ21c、Z22c、Z23cおよびZ24cの群中でその群の内の3個以下がNであり;
14aおよびR14bは、
Figure 2020524701

からなる群より独立に選択され、
p15、p16、p17、p18およびp19は独立に0〜5であり;p20およびp21は独立に0〜6であり;
17は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、アミド、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
18は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、アミノアシル、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
19およびW24は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より独立に選択され;
20は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシおよびメチルからなる群より選択され;
21は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
22は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミドおよびスルホニルからなる群より選択され;
23は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、スルホニルおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
23がNR15の場合、R14aは、NR15と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
27がNR15の場合、R14bは、NR15と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
n21bが0でない場合、R14aは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;および
n24aが0でない場合、R14bは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;
1aおよびB1bは、BのB2bに結合し、B1cはBのB2aまたはB2cに結合し;
式中、
(*)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
(Q)は、Qへの結合部位を示し;
(B)は、Bへの結合部位を示し;
(B)は、Bへの結合部位を示し;
(B)は、Bへの結合部位を示し;および
が、(B)−B−(Q)、(B)−B−B−(Q)または(B)−B−B−B−(Q)である場合、(B/Q)は、Bへの結合部位を示し、Vが共有結合の場合、(B/Q)は、Qへの結合部位を示し;
は、B3a、B3bであるか、またはVが(B)−B−B−(Q)または(B)−B−B−B−(Q)である場合、任意にB3cであってもよく、B3aは、(B)−X31a−(CHn27a−X31b−(B/Q)、(B)−X31c−(CHn27b−X32−(CHn27c−X31d−(B/Q)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、
25a、M26a、M26c、M26e、M27a、M27c、M27e、M28a、M28cおよびM28eは、(B)−X34a−(CHn28a−(*)および(B)−X34b−(CHn28b−X34c−(*)からなる群より独立に選択され;
25b、M26b、M26d、M26f、M27b、M27d、M27f、M28b、M28dおよびM28fは、(*)−(CHn29a−X35a−(B/Q)および(*)−X35b−(CHn29b−X35c−(B/Q)からなる群より独立に選択され;
3bは、(B)−Q13−(CHn30a−CHR22a−(CHn30b−X36−(B/Q)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、M29a、M30a、M30c、M30e、M31a、M31c、M31e、M32a、M32cおよびM32eは、(B)−Q14a−(CHn31a−(*)および(B)−Q14b−(CHn31b−X38−(*)からなる群より独立に選択され;
29b、M30b、M30d、M30f、M31b、M31d、M31f、M32b、M32dおよびM32fは、(*)−(CHn32a−X39a−(B/Q)および(*)−X39b−(CHn32b−X39c−(B/Q)からなる群より独立に選択され;
3Cは、(B)−X40−(CHn33a−CHR22b−(CHn33b−Q15−(B)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、M33a、M34a、M34c、M34e、M35a、M35c、M35e、M36a、M36cおよびM36eは、(B)−X42a−(CHn34a−(*)および(B)−X42b−(CHn34b−X42c−(*)からなる群より独立に選択され;
9b、M10b、M10d、M10f、M11b、M11d、M11f、M12b、M12dおよびM12fは、(*)−(CHn35a−Q16a−(B)および(*)−X43−(CHn35b−Q16b−(B)からなる群より独立に選択され;
式中、n27a、n27b、n27c、n28b、n29b、n32bおよびn34bは独立に2〜4であり;n28a、n29a、n32aおよびn34aは独立に0〜4であり;n30a、n30b、33a、n33bは独立に0〜5であり;n31aおよびn35aは独立に0〜2であり;n31bおよびn35bは独立に1〜4であり;
31a、X31b、X31c、X31d、X34a、X34b、X34c、X35a、X35b、X35c、X36、X38、X39a、X39b、X39c、X40、X42a、X42b、X42cおよびX43は、OおよびNR23からなる群より独立に選択され、R23は、水素、C−Cアルキル、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニルおよびスルホンアミドからなる群より選択され、X36がNR23の場合、X36は、R14aと一緒に、置換4、5,6または7員環を任意に形成してもよく、X40がNR23である場合、X40は、R14bと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
32は、O、CH=CH、C≡C、S(O)t5およびNR24からなる群より選択され、t5は0〜2であり、R24は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
33a、X33b、X33c、X37a、X37b、X37c、X41a、X41bおよびX41cは、O、S(O)t6、NR25およびCR2627からなる群より独立に選択され、t6は0〜2であり、R25は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;R26は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;およびR27は、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;またはR26およびR27は、それらが結合している炭素と一緒に、置換3、4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
13、Q14a、Q14b、Q15、Q16aおよびQ16bは、C=OおよびCHR28からなる群より独立に選択され、R28は、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
25a、Z25b、Z25c、Z26a、Z26b、Z26c、Z27a、Z27b、Z27c、Z28a、Z28b、Z28c、Z29a、Z29b、Z29c、Z30a、Z30b、Z30c、Z31a、Z31b、Z31c、Z32a、Z32b、Z32c、Z33a、Z33b、Z33c、Z34a、Z34b、Z34c、Z35a、Z35b、Z35c、Z36a、Z36bおよびZ36cは、N、N−OおよびCR29からなる群より独立に選択され、R29は、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アミド、アミジノ、グアニジノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、トリフルオロメチル、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C10ヘテロ環、C−C12アリール、C−C10ヘテロアリールからなる群より選択され、Z25a、Z26a、Z27aおよびZ28aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z25b、Z26b、Z27bおよびZ28bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z25c、Z26c、Z27cおよびZ28cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z29a、Z30a、Z31aおよびZ32aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z29b、Z30b、Z31bおよびZ32bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z29c、Z30c、Z31cおよびZ32cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z33a、Z34a、Z35aおよびZ36aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z33b、Z34b、Z35bおよびZ36bの群中でその群の内の3個以下がNであり;およびZ33c、Z34c、Z35cおよびZ36cの群中でその群の内の3個以下がNであり;
22aおよびR22bは、
Figure 2020524701

からなる群より独立に選択され、
p22、p23、p24、p25およびp26は独立に0〜5であり;p27およびp28は独立に0〜6であり;
25は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、アミド、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
26は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、アミノアシル、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
27およびW32は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より独立に選択され;
28は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシおよびメチルからなる群より選択され;
29は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
30は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミドおよびスルホニルからなる群より選択され;および
31は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、スルホニルおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
36がNR23の場合、R22aは、NR23と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
40がNR23の場合、R22bは、NR23と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
n30bが0でない場合、R22aは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;
n33aが0でない場合、R22bは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;および
2aおよびB2bはBのB3bに結合し、B2cはBのB3aまたはB3cに結合し;
式中、
(*)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
(Q)は、Qへの結合部位を示し;
(B)は、Bへの結合部位を示し;
(B)は、Bへの結合部位を示し;および
が、(B)−B−B−(Q)または(B)−B−B−B−(Q)である場合、(B/Q)は、Bへの結合部位を示し、Vが、(B)−B−(Q)である場合、(B/Q)は、Qへの結合部位を示し;
は、B4a、B4bであるか、またはVが(B)−B−B−B−(Q)である場合には、任意にB4cであってもよく、B4aは、(B)−X44a−(CHn36a−X44b−(B/Q)、(B)−X44c−(CHn36b−X45−(CHn36c−X44d−(B/Q)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、
37a、M38a、M38c、M38e、M39a、M39c、M39e、M40a、M40cおよびM40eは、(B)−X47a−(CHn37a−(*)および(B)−X47b−(CHn37b−X47c−(*)からなる群より独立に選択され;
37b、M38b、M38d、M38f、M39b、M39d、M39f、M40b、M40dおよびM40fは、(*)−(CHn38a−X48a−(B/Q)および(*)−X48b−(CHn38b−X48c−(B/Q)からなる群より独立に選択され;
4bは、(B)−Q17−(CHn39a−CHR30a−(CHn39b−X49−(B/Q)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、
41a、M42a、M42c、M42e、M43a、M43c、M43e、M44a、M44cおよびM44eは、(B)−Q18a−(CHn40a−(*)および(B)−Q18b−(CHn40b−X51−(*)からなる群より独立に選択され;
41b、M42b、M42d、M42f、M43b、M43d、M43f、M44b、M44dおよびM44fは、(*)−(CHn41a−X52a−(B/Q)および(*)−X52b−(CHn41b−X52c−(B/Q)からなる群より独立に選択され;
4cは、(B)−X53−(CHn42a−CHR30b−(CHn42b−Q19−(B)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、
45a、M46a、M46c、M46e、M47a、M47c、M47e、M48a、M48cおよびM48eは、(B)−X55a−(CHn43a−(*)および(B)−X55b−(CHn43b−X55c−(*)からなる群より独立に選択され;
45b、M46b、M46d、M46f、M47b、M47d、M47f、M48b、M48dおよびM48fは、(*)−(CHn44a−Q20a−(B)および(*)−X56−(CHn44b−Q20b−(B)からなる群より独立に選択され;
式中、n36a、n36b、n36c、n37b、n38b、n41bおよびn43bは独立に2〜4であり;n37a、n38a、n41aおよびn43aは独立に0〜4であり;n39a、n39b、42a、n42bは独立に0〜5であり;n31aおよびn35aは独立に0〜2であり;n40bおよびn44bは独立に1〜4であり;
44a、X44b、X44c、X44d、X47a、X47b、X47c、X48a、X48b、X48c、X49、X51、X52a、X52b、X52c、X53、X55a、X55b、X55cおよびX56は、OおよびNR31からなる群より独立に選択され、R31は、水素、C−Cアルキル、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニルおよびスルホンアミドからなる群より選択され、X49がNR31の場合、X49は、R30aと一緒に、置換4、5,6または7員環を任意に形成してもよく、X53がNR31である場合、X53は、R30bと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
45は、O、CH=CH、C≡C、S(O)t7およびNR32からなる群より選択され、t7は0〜2であり、R32は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
46a、X46b、X46c、X50a、X50b、X50c、X54a、X54bおよびX54cは、O、S(O)t8、NR33およびCR3435からなる群より独立に選択され、t8は0〜2であり、R33は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;R34は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;およびR35は、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;またはR34およびR35は、それらが結合している炭素と一緒に、置換3、4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
17、Q18a、Q18b、Q19、Q20aおよびQ20bは、C=OおよびCHR36からなる群より独立に選択され、R36は、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
37a、Z37b、Z37c、Z38a、Z38b、Z38c、Z39a、Z39b、Z39c、Z40a、Z40b、Z40c、Z41a、Z41b、Z41c、Z42a、Z42b、Z42c、Z43a、Z43b、Z43c、Z44a、Z44b、Z44c、Z45a、Z45b、Z45c、Z46a、Z46b、Z46c、Z47a、Z47b、Z47c、Z48a、Z48bおよびZ48cは、N、N−OおよびCR37からなる群より独立に選択され、R37は、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アミド、アミジノ、グアニジノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、トリフルオロメチル、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C10ヘテロ環、C−C12アリール、C−C10ヘテロアリールからなる群より選択され、Z37a、Z38a、Z39aおよびZ40aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z37b、Z38b、Z39bおよびZ40bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z37c、Z38c、Z39cおよびZ40cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z41a、Z42a、Z43aおよびZ44aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z41b、Z42b、Z43bおよびZ44bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z41c、Z42c、Z43cおよびZ44cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z45a、Z46a、Z47aおよびZ48aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z45b、Z46b、Z47bおよびZ48bの群中でその群の内の3個以下がNであり;およびZ45c、Z46c、Z47cおよびZ48cの群中でその群の内の3個以下がNであり;
30aおよびR30bは、
Figure 2020524701

からなる群より独立に選択され、
p29、p30、p31、p32およびp33は独立に0〜5であり;p34およびp35は独立に0〜6であり;
33は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、アミド、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
34は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、アミノアシル、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
35およびW40は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より独立に選択され;
36は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシおよびメチルからなる群より選択され;
37は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
38は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミドおよびスルホニルからなる群より選択され;および
39は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、スルホニルおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
49がNR31の場合、R30aは、NR31と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
53がNR31の場合、R30bは、NR31と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
n39bが0でない場合、R30aは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;
n42aが0でない場合、R30bは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;
3aおよびB3bはBのB4bに結合し、B3cはBのB4aまたはB4cに結合し;
式中、
(*)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
(Q)は、Qへの結合部位を示し;
(B)は、Bへの結合部位を示し;
(B)は、Bへの結合部位を示し;
(B)は、Bへの結合部位を示し;および
が、(B)−B−B−B−(Q)である場合、(B/Q)は、Bへの結合部位を示し、Vが、(B)−B−B−(Q)である場合、(B/Q)は、Qへの結合部位を示し;
は、B5aおよびB5bからなる群より選択され、B5aは、(B)−X57a−(CHn45a−X57b−(Q)、(B)−X57c−(CHn45b−X58−(CHn45c−X57d−(Q)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、
49a、M50a、M50c、M50e、M51a、M51c、M51e、M53a、M52cおよびM52eは、(B)−X60a−(CHn46a−(*)および(B)−X60b−(CHn46b−X60c−(*)からなる群より独立に選択され;
40b、M50b、M50d、M50f、M51b、M51d、M51f、M52b、M52dおよびM52fは、(*)−(CHn47a−X61a−(Q)および(*)−X61b−(CHn47b−X61c−(Q)からなる群より独立に選択され;
5bは、(B)−Q21−(CHn48a−CHR38−(CHn48b−X62−(Q)、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、
53a、M54a、M54c、M54e、M55a、M55c、M55e、M56a、M56cおよびM56eは、(B)−Q22a−(CHn49a−(*)および(B)−Q22b−(CHn49b−X64−(*)からなる群より独立に選択され;
53b、M54b、M54d、M54f、M55b、M55d、M55f、M56b、M56dおよびM56fは、(*)−(CHn50a−X65a−(Q)および(*)−X65b−(CHn50b−X65c−(Q)からなる群より独立に選択され;
式中、n45a、n45b、n45c、n46b、n47bおよびn50bは独立に2〜4であり;n46a、47aおよびn50aは独立に0〜4であり;n48a、n48bは独立に0〜5であり;n49aは0〜2であり;およびn49bは1〜4であり;
57a、X57b、X57c、X57d、X60a、X60b、X60c、X61a、X61b、X61c、X62、X64、X65a、X65bおよびX65cは、OおよびNR39からなる群より独立に選択され、R39は、水素、C−Cアルキル、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニルおよびスルホンアミドからなる群より選択され、X62がNR39の場合、X62は、R39と一緒に、置換4、5,6または7員環を任意に形成してもよく;
58は、O、CH=CH、C≡C、S(O)t9およびNR40からなる群より選択され、t9は0〜2であり、R40は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
59a、X59b、X59c、X63a、X63bおよびX63cは、O、S(O)t10、NR41およびCR4243からなる群より独立に選択され、t10は0〜2であり、R41は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;R42は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;およびR43は、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;またはR42およびR43は、それらが結合している炭素と一緒に、置換3、4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
21、Q22aおよびQ22bは、C=OおよびCHR44からなる群より独立に選択され、R44は、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
49a、Z49b、Z49c、Z50a、Z50b、Z50c、Z51a、Z51b、Z51c、Z52a、Z52b、Z52c、Z53a、Z53b、Z53c、Z54a、Z54b、Z54c、Z55a、Z55b、Z55c、Z56a、Z56bおよびZ56cは、N、N−OおよびCR45からなる群より独立に選択され、R45は、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アミド、アミジノ、グアニジノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、トリフルオロメチル、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C10ヘテロ環、C−C12アリール、C−C10ヘテロアリールからなる群より選択され、Z49a、Z50a、Z51aおよびZ52aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z49b、Z40b、Z51bおよびZ52bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z49c、Z50c、Z51cおよびZ52cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z53a、Z54a、Z55aおよびZ56aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z53b、Z54b、Z55bおよびZ56bの群中でその群の内の3個以下がNであり;およびZ53c、Z54c、Z55cおよびZ56cの群中でその群の内の3個以下がNであり;
38は、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、
p36、p37、p38、p39およびp40は独立に0〜5であり;p41およびp42は独立に0〜6であり;
41は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、アミド、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
42は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、アミノアシル、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
43およびW48は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より独立に選択され;
44は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシおよびメチルからなる群より選択され;
45は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
46は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミドおよびスルホニルからなる群より選択され;および
47は、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、スルホニルおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
62がNR39の場合、R38は、NR39と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
n48bが0でない場合、R38は、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;および
4aおよびB4bはBのB5bに結合し、B4cはBのB5aに結合し;
式中、
(*)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
(B)は、Bへの結合部位を示し;および
(Q)は、Qへの結合部位を示す。
特定の実施形態では、Qは、C=OおよびCHからなる群より選択される。
さらなる実施形態では、Yは、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、(Q)は、Qへの結合部位を示し、(A)は、Aへの結合部位を示し;
さらに別の実施形態では、Aは、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、Rは、水素およびメチルから選択され、(Y)は、Yへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示す。
別の特定の実施形態では、Vは共有結合であり、Bは(A)−Q−(CHn12a−CHR6a−(CHn12b−X10−(B)であり、Bは(B)−Q−(CHn21a−CHR14a−(CHn21b−X23−(Q)であり、
式中、n12a、n12b,n21aおよびn21bは0であり;X10およびX23は、NHおよびNCHから独立に選択され;QおよびQは、C=OおよびCHから独立に選択され;R6aおよびR14aは、
Figure 2020524701

からなる群より独立に選択され、
(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;および
(A)は、Aへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(Q)は、Qへの結合部位を示す。
類似の実施形態では、Vは(B)−B−(Q)であり、Bは(A)−Q−(CHn12a−CHR6a−(CHn12b−X10−(B)であり、Bは(B)−Q−(CHn21a−CHR14a−(CHn21b−X23−(B)であり、Bは(B)−Q13−(CHn30a−CHR22a−(CHn30b−X36−(B/Q)であり、
式中、n12a、n12b,n21a、n21b、n30aおよびn30bは0であり;X10、X23およびX36は、NHおよびNCHから独立に選択され;Q、QおよびQ13は、C=OおよびCHから独立に選択され;R6a、R14aおよびR22aは、
Figure 2020524701

からなる群より独立に選択され、
(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;および
(A)は、Aへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(Q)は、Qへの結合部位を示す。
別の類似の実施形態では、Vは(B)−B−B−(Q)であり、Bは(A)−Q−(CHn12a−CHR6a−(CHn12b−X10−(B)であり、Bは(B)−Q−(CHn21a−CHR14a−(CHn21b−X23−(B)であり、Bは(B)−Q13−(CHn30a−CHR22a−(CHn30b−X36−(B)であり、Bは(B)−Q17−(CHn39a−CHR30a−(CHn39b−X49−(Q)であり、
式中、n12a、n12b,n21a、n21b、n30a、n30b,n39aおよびn39bは0であり;X10、X23、X36およびX49は、NHおよびNCHから独立に選択され;Q、Q、Q13およびQ17は、C=OおよびCHから独立に選択され;R6a、R14a、R22aおよびR30aは、
Figure 2020524701

からなる群より独立に選択され、
(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;および
(A)は、Aへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(Q)は、Qへの結合部位を示す。
追加の実施形態では、Vは(B)−B−B−B−(Q)であり、Bは(A)−Q−(CHn12a−CHR6a−(CHn12b−X10−(B)であり、Bは(B)−Q−(CHn21a−CHR14a−(CHn21b−X23−(B)であり、Bは(B)−Q13−(CHn30a−CHR22a−(CHn30b−X36−(B)であり、Bは(B)−Q17−(CHn39a−CHR30a−(CHn39b−X49−(B)であり、Bは(B)−Q21−(CHn48a−CHR38−(CHn48b−X62−(Q)であり、
式中、n12a、n12b,n21a、n21b、n30a、n30b,n39a、n39b、n48aおよびn48bは0であり;X10、X23、X36、X49およびX62は、NHおよびNCHから独立に選択され;Q、Q、Q13、Q17およびQ21は、C=OおよびCHから独立に選択され;R6a、R14a、R22a、R30aおよびR38は、
Figure 2020524701

からなる群より独立に選択され、
(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;および
(A)は、Aへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(B)は、Bへの結合部位を示し、(Q)は、Qへの結合部位を示す。
さらなる実施形態では、B、B、B、B、およびBの内の少なくとも1つは、
Figure 2020524701

からなる群より選択され、(A/B)は、Bに対しては、Aへの結合部位を示し、Bに対しては、Bへの結合部位を示し、Bに対しては、Bへの結合部位を示し、Bに対しては、Bへの結合部位を示し、Bに対しては、Bへの結合部位を示し、Bに対しては、Bへの結合部位を示し;(B/Q)は、Bに対しては、Bへの結合部位を示し、Bに対しては、Vが(B)−B−(Q)、(B)−B−B−(Q)および(B)−B−B−B−(Q)の場合には、Bへの結合部位を示し、Vが共有結合の場合には、Qへの結合部位を示し、Bに対しては、Vが(B)−B−B−(Q)および(B)−B−B−B−(Q)の場合にはBへの結合部位を示し、Vが(B)−B−(Q)の場合には、Qへの結合部位を示し、Bに対しては、Vが(B)−B−B−B−(Q)の場合には、Bへの結合部位を示し、Vが(B)−B−B−(Q)の場合には、Qへの結合部位を示し、さらにBに対しては、Qへの結合部位を示す。
さらに別の実施形態では、R2a、R2b、R6a、R6b、R14a、R14b、R22a、R22b、R30a、R30b、およびR38は、
Figure 2020524701

からなる群より独立に選択され、(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示す。
さらなる実施形態では、n12bは1〜4でR6aはアミノであるか、n21bは1〜4でR14aはアミノであるか、n30bは1〜4でR22aはアミノであるか、n39bは1〜4でR30aはアミノであるか、またはn48bは1〜4でR48はアミノである。
さらなる実施形態では、本開示のライブラリーは、僅か2個〜10,000個超までのこのような大環状化合物を含み得る。
追加の実施形態では、ライブラリーは、本明細書で定義の構造体4201〜4825を有するものから選択される大環状化合物からなる。
好ましい実施形態では、ライブラリーは、本明細書に記載の技術を利用して別々の個別の大環状化合物として合成できる。
さらに別の実施形態では、ライブラリーは少なくとも2個の大環状化合物の混合物として合成される。
さらなる実施形態では、ライブラリー中の大環状化合物は、本開示で記載の調製方法により得られたままで、固体(粉末、塩、結晶、非晶質物質、等)、シロップまたは油として提供される。
別の実施形態では、ライブラリー中の大環状化合物は、適切な有機、水性のまたは混合溶媒、溶媒系または緩衝液中に溶解して提供される。
別の好ましい実施形態では、ライブラリー中に大環状化合物を溶解するために使用される有機溶媒は、DMSOである。得られる化合物のDMSO中の濃度は、0.001〜100mMであり得る。
ライブラリーの使用に関する実施形態では、大環状化合物は、マイクロタイタープレートまたは微小化チップなどの少なくとも1個の複数サンプルホルダー中に配置される。大抵の用途では、この供給は、HTSで使用される自動化システムと適合性があるアレイフォーマットで実施される。
関連する実施形態では、この供給は、少なくとも1個の複数サンプルホルダーの各試料中の単一の別々の化合物として、または少なくとも1個の複数サンプルホルダー中の各試料中の混合物として実施され得る。
さらなる実施形態では、少なくとも1個の複数サンプルホルダーは、96、384、1536、3456、6144または9600ウェルを含むマイクロタイタープレートであり、これは通常、HTSで使用されるサイズであるが、他の数のウェルも特殊なアッセイまたは装置用として利用し得る。
別の態様では、本開示は、本明細書に記載の大環状化合物ライブラリーおよび少なくとも1個の複数サンプルホルダーを含むキットに関する。
ある実施形態では、キット中の1個の複数サンプルホルダーは、96、384、1536、3456、6144または9600ウェルまたは微小化チップを含むマイクロタイタープレートである。
他の実施形態では、キット中のライブラリーは、少なくとも1個の複数サンプルホルダーの各試料中の個別の化合物として、または少なくとも1個の複数サンプルホルダー中の各試料中の2個以上の化合物として配置される。
追加の態様では、本開示は、式(I)で表される大環状化合物およびその塩に関する。
特定の実施形態では、本開示で定義の構造体4201〜4825を有する大環状化合物およびそれらの薬学的に許容可能な塩が提供される。
さらなる態様では、本開示は、生物学的標的とライブラリーの化合物を接触させることにより前記標的を調節する特異的化合物を特定するための、式(I)の大環状化合物およびそれらの塩のライブラリーの使用方法に関する。これは、ほとんどの場合、HTSアッセイを用いて実施されるが、低または中程度の処理能力アッセイでも同様に実施され得る。本開示のライブラリーは、これらのアッセイで全体または一部を試験し得、また、その他の化合物およびライブラリーの試験と別々にまたは同時に試験し得る。
ある実施形態では、生物学的標的は、任意の既知のクラスの薬理学的標的から選択され、これには、限定されないが、酵素、Gタンパク質共役受容体(GPCR)、核受容体、イオンチャネル、トランスポーター、転写因子、タンパク質−タンパク質相互作用および核酸−タンパク質相互作用が含まれる。酵素には、限定されないが、プロテアーゼ、キナーゼ、エステラーゼ、アミダーゼ、脱水素酵素、エンドヌクレアーゼ、加水分解酵素、リパーゼ、ホスファターゼ、コンバターゼ、シンテターゼ、およびトランスフェラーゼが含まれる。HTSアッセイは、全てのこれらの標的クラスに対し開発されてきたので、標的の性質は、本開示のライブラリーの使用での制約要因ではない。さらに、この経験レベルを考慮すると、薬物発見プログラムにおける使用のために特定され、特徴付けされる新規標的に対するこのようなアッセイの開発は、当業者の技量の範囲内にあるものである。
さらなる実施形態では、ライブラリーを用いた方法における調節は、特異的標的および関連疾患状態に応じて目的となり得る活性タイプのそれぞれのアゴニズム、アンタゴニズム、逆活性化作用、活性化、阻害または部分的な変種である。
他の実施形態では、ライブラリーの使用方法での調査される調節および生物学的標的は、多様な医学的状態の治療および予防に適合性を有し得る。従って、本開示のライブラリーは、新規医薬品の発見に対し広範囲の適用性を有する。
追加の態様では、本開示は、式(I)の大環状化合物およびこのような大環状化合物のライブラリーを作製する方法を提供する。
特定の実施形態では、方法は、次のステップを含む:
個々の多官能性を有する保護構成単位の合成;
反応性官能基の選択的脱保護とそれに続く結合の繰り返しにより逐次的に3〜8個の構成単位の組み立て;
組み立てた構成単位構造体の2個の反応性官能基の選択的脱保護とそれに続く環化;
環化生成物からの全ての残りの保護基の除去;および
任意選択による、精製。
ライブラリーに適用可能な別の実施形態では、方法は、最終大環状化合物をスクリーニングに好適なフォーマットに割付けることをさらに含む。
追加の実施形態では、1つまたは複数の上記ステップが固相で実施される。特に、構成単位の組み立ては、固相で実施されるのが有利である。
さらなる実施形態では、それぞれ個別の構成単位の結合は、アミド結合形成、還元的アミノ化、光延反応およびその変種、例えば、福山−光延反応、求核置換および金属または有機金属媒介カップリングから独立に選択される反応を用いて実施される。
別に定めのない限り、本明細書で使われる全ての技術および科学用語は、通常、本開示が属する当業者により理解されているものと同じ意味を有する。
用語の「アルキル」は、1〜20個の炭素原子、いくつかの事例では、1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の飽和または部分不飽和炭化水素基を意味する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、3−ヘキセニル、および2−ブチニルが挙げられるが、これらに限定されない。「不飽和」は、1、2または3個の二重または三重結合、またはこれら2つの組み合わせの存在を意味する。アルキル基は、後述のように、任意に置換されてもよい。
下付き文字が本明細書で定義のアルキルまたはその他の炭化水素基に関連して使用される場合は、下付き文字は、その基が含み得る炭素原子の数を意味する。例えば、「C−Cアルキル」は、2、3または4個の炭素原子を有するアルキル基を示す。
用語の「シクロアルキル」は、環内に3〜15個の炭素原子、いくつかの事例では、3〜7個の炭素原子を有する飽和または部分不飽和環状炭化水素基を意味し、前記環状炭化水素基を有するアルキル基を意味する。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロペンチル、シクロへキシル、2−(シクロへキシル)エチル、シクロヘプチル、およびシクロヘキセニルが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で定義のシクロアルキルはまた、複数の炭素環を有する基も包含し、これらの基のそれぞれは、飽和または部分不飽和であってもよく、例えば、デカリニル、[2.2.1]−ビシクロヘプタニルまたはアダマンタニルが挙げられる。全てのこのようなシクロアルキル基はまた、後述のように、任意に置換されてもよい。
用語の「芳香族」は、4n+2電子を含む共益π電子系を有する不飽和の環状炭化水素基を意味し、式中nは、1以上の整数である。芳香族分子は通常安定で、例えば、ベンゼンまたはナフタレンなどの、交互する二重および単結合からなる原子の共鳴構造を有する平面環として示される。
用語の「アリール」は、6〜15個、いくつかの事例では、6〜10個の環原子を有する単一または縮合炭素環系の芳香族基を意味し、前記芳香族基を含むアルキル基を意味する。アリール基の例としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチルおよびベンジルが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で定義のアリールはまた、ナフチルおよびアントラセニルにおけるような縮合され得る、またはビフェニルおよびテルフェニルにおけるような縮合され得ない複数のアリール環を有する基も含む。アリールはまた、二環式または三環式炭素環も意味し、これは、環の1つが芳香族で、その他の環が飽和、部分不飽和または芳香族、例えば、インダニルまたはテトラヒドロナフチル(テトラリニル)であり得る。全てのこのようなアリール基はまた、後述のように、任意に置換されてもよい。
用語の「ヘテロ環」または「ヘテロ環式」は、3〜15個の原子、いくつかの事例では、3〜7個の原子を有する非芳香族飽和または部分不飽和環または環系を意味し、少なくとも1つの環内に少なくとも1個のヘテロ原子を有し、前記ヘテロ原子は、O、SまたはNから選択される。ヘテロ環式基の各環は、1個または2個のO原子、1個または2個のS原子、1〜4個のN原子を含むが、ただし、各環内のヘテロ原子の合計数は4個以下であり、各環は、少なくとも1個の炭素原子を含むことが前提である。ヘテロ環式基を完成する縮合環は、炭素原子のみを含んでもよく、また、飽和または部分不飽和であってよい。NおよびS原子は、任意に酸化されていてよく、N原子は任意に四級化されていてもよい。非芳香族ヘテロ環基の例には、限定されないが、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、およびイミダゾリジニルが挙げられる。全てのこのようなヘテロ環式基はまた、後述のように、任意に置換されてもよい。
用語の「ヘテロアリール」は、5〜15個の環原子、いくつかの事例では、5〜10個の環原子を有する単一または縮合環系の芳香族基を意味し、該環原子は、少なくとも1つの環内に少なくとも1個のヘテロ原子を有し、前記ヘテロ原子は、O、SまたはNから選択される。ヘテロアリール基の各環は、1個または2つのO原子、1個または2個のS原子、1〜4個N原子を含むが、ただし、各環内のヘテロ原子の合計数は4個以下であり、各環は、少なくとも1個の炭素原子を含むことが前提である。二環式または三環式基を完成する縮合環は、炭素原子のみを含んでもよく、また、飽和、部分不飽和または芳香族であってよい。窒素原子の電子の孤立電子対が芳香族π電子系の完成に関与しない構造体では、N原子は、任意に四級化されても、またはN−酸化物に酸化されてもよい。ヘテロアリールはまた、前記環状基を含むアルキル基を意味する。単環式ヘテロアリール基の例には、ピロリル、ピラゾリル、ピラゾリニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、フラニル、チエニル、オキサジアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、およびトリアジニルが挙げられるが、これらに限定されない。二環式ヘテロアリール基の例には、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、クロモニル、クマリニル、ベンゾピラニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、プリニル、ピロロピリジニル、フロピリジニル、チエノピリジニル、ジヒドロイソインドリル、およびテトラヒドロキノリニルが挙げられるが、これらに限定されない。三環式ヘテロアリール基の例には、カルバゾリル、ベンゾインドリル、フェナントロリニル、アクリジニル、フェナントリジニル、およびキサンテニルが挙げられるが、これらに限定されない。全てのこのようなヘテロアリール基はまた、後述のように、任意に置換されてもよい。
用語の「アルコキシ」または「アルコキシル」は、基−ORを意味し、Rはアルキル、シクロアルキルまたはヘテロ環式である。例には、メトキシ、エトキシ、tert−ブトキシ、シクロヘキシルオキシおよびテトラヒドロピラニルオキシが挙げられるが、これらに限定されない。
用語の「アリールオキシ」は、基−ORを意味し、Rはアリールまたはヘテロアリールである。例には、フェノキシ、ベンジルオキシおよび2−ナフチルオキシが挙げられるが、これらに限定されない。
用語の「アシル」は、基−C(=O)−Rを意味し、Rはアルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールまたはヘテロアリールである。例には、アセチル、ベンゾイルおよびフロイルが挙げられるが、これらに限定されない。
用語の「アミノアシル」は、後で定義されるアミノ酸由来のアシル基を示す。
用語の「アミノ」は、−NR基を意味し、RおよびRは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立に選択される。あるいは、RおよびRは一緒に3〜8員のヘテロ環を形成し、該ヘテロ環は、非置換アルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロ環式、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、アミノ、アミド、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、メルカプト、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、アミジノ、カルバモイル、グアニジノまたはウレイドで任意に置換されてもよく、O、SまたはNから選択される1〜3個の追加のヘテロ原子を任意に含んでもよい。
用語の「アミド」は、基−C(=O)−NRを意味し、RおよびRは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立に選択される。あるいは、RおよびRは一緒に3〜8員のヘテロ環を形成し、該ヘテロ環は、非置換アルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロ環式、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、アミノ、アミド、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、メルカプト、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、アミジノ、カルバモイル、グアニジノまたはウレイドで任意に置換されてもよく、O、SまたはNから選択される1〜3個の追加のヘテロ原子を任意に含んでもよい。
用語の「アミジノ」は、基−C(=NR)−NRを意味し、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールおよびヘテロアリールからなる群より選択され;RおよびRは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立に選択される。あるいは、RおよびRは一緒に3〜8員のヘテロ環を形成し、該ヘテロ環は、非置換アルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロ環式、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、アミノ、アミド、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、メルカプト、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、アミジノ、カルバモイル、グアニジノまたはウレイドで任意に置換されてもよく、O、SまたはNから選択される1〜3個の追加のヘテロ原子を任意に含んでもよい。
用語の「カルボキシアルキル」は、基−COを意味し、Rは、アルキル、シクロアルキルまたはヘテロ環式である。
用語の「カルボキシアリール」は、基−COを意味し、Rは、アリールまたはヘテロアリールである。
用語の「オキソ」は、二価の基=Oを意味し、これは、同じ炭素上の2個の水素原子の代わりに置換されて、カルボニル基を形成する。
用語の「メルカプト」は、基−SRを意味し、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールまたはヘテロアリールである。
用語の「スルフィニル」は、基−S(=O)Rを意味し、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールまたはヘテロアリールである。
用語の「スルホニル」は、基−S(=O)−Rq1を意味し、Rq1は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールまたはヘテロアリールである。
用語の「アミノスルホニル」は、基−NRq2−S(=O)−Rq3を意味し、Rq2は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールまたはヘテロアリールであり;Rq3は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールまたはヘテロアリールである。
用語の「スルホンアミド」は、基−S(=O)−NRを意味し、RおよびRは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールまたはヘテロアリールからなる群より独立に選択される。あるいは、RおよびRは一緒に3〜8員のヘテロ環を形成し、該ヘテロ環は、非置換アルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロ環式、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、アミノ、アミド、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、メルカプト、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、アミジノ、カルバモイル、グアニジノまたはウレイドで任意に置換されてもよく、O、SまたはNから選択される1〜3個の追加のヘテロ原子を任意に含んでもよい。
用語の「カルバモイル」は、式−N(R)−C(=O)−ORの基を意味し、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールまたはヘテロアリールから選択され;Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールまたはヘテロアリールから選択される。
用語の「グアニジノ」は、式−N(R)−C(=NR)−NRの基を意味し、R、R、RおよびRは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールまたはヘテロアリールから独立に選択される。あるいは、RおよびRは一緒に3〜8員のヘテロ環を形成し、該ヘテロ環は、非置換アルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロ環式、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、アミノ、アミド、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、メルカプト、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、アミジノ、カルバモイル、グアニジノまたはウレイドで任意に置換されてもよく、O、SまたはNから選択される1〜3個の追加のヘテロ原子を任意に含んでもよい。
用語の「ウレイド」は、式−N(R)−C(=O)−NRaabbの基を意味し、R、RaaおよびRbbは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールまたはヘテロアリールから独立に選択される。あるいは、RaaおよびRbbは一緒に3〜8員のヘテロ環を形成し、該ヘテロ環は、非置換アルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロ環式、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、アミノ、アミド、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、メルカプト、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、アミジノ、カルバモイル、グアニジノまたはウレイドで任意に置換されてもよく、O、SまたはNから選択される1〜3個の追加のヘテロ原子を任意に含んでもよい。
表現の「任意に置換されてもよい」は、任意の置換基が明示的に指定されていない限り、指定した基が、1個または複数の好適な置換基により非置換であるかまたは置換されていることを示すことを意図している。任意の置換基が明示的に指定されている場合には、この用語は、その基が指定された置換基で非置換であるかまたは置換されていることを示す。本明細書で特に別義(例えば、指令された基が非置換であることを示すことにより)が指示されない限り、上記で定義のように、種々の基は、非置換であっても、または置換されていてもよい(すなわち、それらは任意に置換されてよい)。
用語の「置換」は、用語のアルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールおよびヘテロアリールと共に使用される場合、基の1個または複数の水素原子が、非置換アルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロ環式、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、アミノ、アミド、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、ハロ、オキソ、メルカプト、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、アミジノ、カルバモイル、グアニジノ、ウレイド、および式−NRccC(=O)Rdd、−NReeC(=NRff)Rgg、−OC(=O)NRhhii、−OC(=O)Rjj、−OC(=O)ORkk、−NRmmSOnn、または−NRppSONRqqrrの基から独立に選択される置換基により置換されているアルキル、シクロアルキル、ヘテロ環式、アリールまたはヘテロアリール基を意味し、式中、Rcc、Rdd、Ree、Rff、Rgg、Rhh、Rii、Rjj、Rmm、Rpp、RqqおよびRrrは、水素、非置換アルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロ環式、非置換アリールまたは非置換ヘテロアリールから独立に選択され;およびRkkおよびRnnは、非置換アルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロ環式、非置換アリールまたは非置換ヘテロアリールから独立に選択される。あるいは、RggおよびRhh、RjjおよびRkkまたはRppおよびRqqは一緒に3〜8員のヘテロ環を形成し、該ヘテロ環は、非置換アルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロ環式、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、アミノ、アミド、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、メルカプト、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、アミジノ、カルバモイル、グアニジノまたはウレイドで任意に置換されてもよく、O、SまたはNから選択される1〜3個の追加のヘテロ原子を任意に含んでもよい。さらに、アリールおよびヘテロアリール基に対する用語の「置換」は、基の水素原子の1つがシアノ、ニトロまたはトリフルオロメチルにより置換されることを選択肢として含む。
置換は、原子の通常の原子価の限界を超えず、置換により安定な化合物が得られるという条件下で、行われる。一般に、置換された形態の基が存在する場合、このような置換された基は、さらに置換されないのが好ましく、または置換される場合には、置換基は、限られた数のみの置換された基、いくつかの事例では、1、2、3または4個のこのような置換基を含む。
本明細書での任意の構成要素または式中で、いずれかの変数が2回以上出現する場合、出現毎のその定義は、全てのその他の出現でのその定義とは独立したものである。同様に、置換基および/または変数の組み合わせは、そのような組み合わせにより安定な化合物が得られる場合にのみ許容される。
「安定な化合物」および「安定な構造体」は、有用な程度の純度への単離および効果的治療薬への処方に耐えるのに十分に堅牢である化合物を意味する。
用語の「アミノ酸」は、当業者に既知の共通の天然(遺伝的にコードされた)または非天然、合成アミノ酸およびその共通の誘導体を意味する。アミノ酸に適用される場合、「標準的」または「タンパク質を構成する」は、天然の構造体の遺伝的にコードされた20アミノ酸を意味する。同様に、アミノ酸に適用される場合、「非標準的」、「非天然」または「異常」は、広範囲の非天然、希有または合成アミノ酸、例えば、次記に記載のものなどを意味する:Chemistry and Biochemistry of the Amino Acids,Barrett,G.C.,ed.,Chapman and Hall:New York,1985中のHunt,S.;Ann.NY Acad.Sci.1992,672,510−527;Acc.Chem.Res.2003,36,342−351;Mini−Rev.Med.Chem.2006,6,293−304,Curr.Org.Chem.2007,11,801−832;Methods Enzymol.2009,462,1−264;Mini−Rev.Med.Chem.2012,12,277−300;Ann.Rev.Pharm.Tox.2013,53,211−221;J.Org.Chem.2013,78,12288−12313;Bioorg.Med.Chem.Lett.2014,24,5349−5356;J.Med.Chem.2016,59,10807−10836。
用語の「アミノ酸側鎖」は、標準的または非天然アミノ酸由来の任意の側鎖を意味し、RAAと表記される。例えば、アラニンの側鎖は、メチルであり、バリンの側鎖は、イソプロピルであり、トリプトファンの側鎖は3−インドリルメチルである。
用語の「活性化因子」は、タンパク質、受容体、酵素、相互作用、などの正常な活性を高める化合物を意味する。
用語の「アゴニスト」は、タンパク質、受容体、酵素、相互作用、などの内在性リガンドの少なくとも一部の効果を二倍にする化合物を意味する。
用語の「アンタゴニスト」は、タンパク質、受容体、酵素、相互作用、などの内在性リガンドの少なくとも一部の効果を低減させる化合物を意味する。
用語の「阻害剤」は、タンパク質、受容体、酵素、相互作用、などの正常な活性を低減させる化合物を意味する。
用語の「逆アゴニスト」は、構成的に活性な受容体の活性をその基底レベル未満に低減させる化合物を意味する。
用語の「ライブラリー」は、2個以上の化学化合物のコレクションを意味する。
用語の「調節物質」は、生物学的または化学過程または機序に対し影響を与える化合物を意味する。例えば、調節物質は生物学的または化学過程または機序を、増大させる、促進する、上方制御する、活性化する、抑制する、低減する、阻止する、防ぐ、遅らせる、脱感作する、不活性化する、下方制御する、などのことを実施し得る。したがって、調節物質は、「アゴニスト」または「アンタゴニスト」であり得る。さらに、調節物質は、「阻害剤」または「逆アゴニスト」であり得る。調節物質により影響を受ける例示的生物学的過程または機序には、酵素結合、受容体結合、タンパク質−タンパク質相互作用、タンパク質−核酸相互作用およびホルモン放出または分泌が挙げられるが、これらに限定されない。調節物質により影響を受ける例示的化学過程または機序には、触媒作用および加水分解が挙げられるが、これらに限定されない。
用語の「ペプチド」は、アミド結合を用いて一緒に共有結合した少なくとも2つのアミノ酸を含む化合物を意味する。関連用語の「ペプチド性」は、ペプチドの構造的特徴を有する化合物を意味する。
用語の「ペプチド模倣体」は、ペプチドを模倣するが、活性を調節する、または溶解度、代謝安定性、経口バイオアベイラビリティ、親油性、透過性などの他の特性を改変するために1個または複数のペプチドの官能基の付加または置換による構造的差異を含むように設計された化学化合物を意味する。これは、ペプチド結合の置換、側鎖修飾、短縮化、官能基の付加、などを含み得る。化学構造がペプチド由来でないが、その活性を模倣する場合、「非ペプチドのペプチド模倣体」と呼ばれることが多い。
用語の「ペプチド結合」は、アミド[−C(=O)−NH−]官能基を意味し、該官能基により個別のアミノ酸は通常、ペプチド中で相互に共有結合する。
用語の「保護基」は、アミン、ヒドロキシルまたはカルボン酸などの分子上の潜在的反応性官能基が、分子内の他の場所で化学的変化が起こる間に、化学反応を受けるのを防止するために使用され得る任意の化学化合物を意味する。多くのこのような保護基が当業者に既知であり、例は、Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis,P.G.Wuts,ed.,John Wiley & Sons,New York,5th edition,2014,1400pp,ISBN 978−1−118−05748−3で見つけることができる。アミノ保護基の例には、フタルイミド、トリクロロアセチル、ベンジルオキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、およびアダマンチルオキシカルボニルが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アミノ保護基は、カルバメートアミノ保護基であり、これは、アミノ基に結合すると、カルバメートを形成するアミノ保護基として定義される。他の実施形態では、アミノカルバメート保護基は、アリルオキシカルボニル(Alloc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)およびα,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル(Ddz)である。特定の窒素保護基のさらなる考察には、Tetrahedron 2000,56,2339−2358を参照されたい。ヒドロキシル保護基の例には、アセチル、tert−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリチル(Trt)、tert−ブチル、およびテトラヒドロピラニル(THP)が挙げられるが、これらに限定されない。カルボキシル保護基の例には、メチルエステル、tert−ブチルエステル、ベンジルエステル、トリメチルシリルエチルエステル、および2,2,2−トリクロロエチルエステルが挙げられるが、これらに限定されない。保護基は、本明細書ではPGと呼ばれ、同じ分子中に2個以上が存在する場合、または複数の保護基が特定の反応スキームで利用される場合には、下付き文字で表される。後者の場合のみで、スキーム中で異なるPG表記が、同じ保護基を意味し得る。
用語の「直交する」は、保護基に適用される場合、それらが同一タイプの化学官能基を保護する場合であっても、1個または複数の他の保護基の存在下で選択的に脱保護され得るものを意味する。例えば、アリルエステルは、他のエステル保護基の存在下で、均一Pd(0)複合体を用いた処理により除去できる。
用語の「固相化学」は、1つの反応成分がポリマー材料(以下で定義される固体支持体)に共有結合されている場合の化学反応の実行を意味する。固相上で化学反応を実施するための反応方法は、広く知られるようになっており、従来のペプチドおよびオリゴヌクレオチド化学の分野の枠外で確立された(Solid Phase Organic Synthesis,K.Burgess,ed.,Wiley−Interscience,1999,296pp,ISBN:978−0471318255;Solid−Phase Synthesis:A Practical Guide,F.Albericio,ed.,CRC Press,2000,848pp,ISBN:978−0824703592;Organic Synthesis on Solid Phase,2nd edition,Florencio Zaragoza Dorwald,Wiley−VCH,2002,530pp,ISBN:3−527−30603−9;Solid−Phase Organic Synthesis:Concepts,Strategies,and Applications,P.H.Toy,Y.Lam,eds.,Wiley,2012,568pp,ISBN:978−0470599143)。
用語の「固体支持体」、「固相」、「樹脂」または「樹脂支持体」は、固相化学を行うために機械的におよび化学的に安定なポリマーマトリックスを意味する。これは、「樹脂」、「P−」または次の記号:
Figure 2020524701

により表される。有機合成における樹脂の使用に関する考察に関しては、J.Comb.Chem 2000,2,579−596を参照されたい。
固相化学に対する適切なポリマー材料の例には、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレングリコール(PEG、限定されないが、ChemMatrix(登録商標)(Matrix Innovation,Quebec,Quebec,Canada;J.Comb.Chem.2006,8,213−220)を含む)、ポリスチレンにグラフト化されたまたは共有結合されたポリエチレングリコール(PEG−ポリスチレンとも呼ばれる、TentaGel(商標)、Rapp、W.;Zhang,L;Bayer,E.In Innovations and Perspectives in Solid Phase Synthesis.Peptides,Polypeptides and Oligonucleotides;Epton,R.,ed.;SPCC Ltd.:Birmingham,UK;p205)、ポリスチレン−オリゴ(オキシエチレン)コポリマー(ACS Comb.Sci.2014,16,367−374)、ポリアクリレート(CLEAR(商標),J.Am.Chem.Soc.1996,118,7083−7093)、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、PEGA[ポリエチレングリコール−ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)コポリマー、Tetrahedron Lett.1992,33,3077−3080]、セルロースなどが挙げられるが、これらに限定されない。これら材料は、追加の化学薬剤を任意に含み、例えば、ジビニルベネゼン(DVB、通常0.1〜5%,好ましくは0.5〜2%)で架橋したポリスチレンのような、架橋結合を形成して機械的に構造体を安定化できる。この固体支持体には、非限定的例として、アミノメチルポリスチレン、ヒドロキシメチルポリスチレン、ベンズヒドリルアミンポリスチレン(BHA)、メチルベンズヒドリルアミン(MBHA)ポリスチレン、およびその他の遊離化学官能基であり、最も典型的には、さらなる誘導体化または反応のために、NHまたは−OHであるが−Clなどのハロゲンも含むポリマー骨格を挙げることができる。この用語はまた、ポリエチレンイミンおよび架橋結合分子から作製されたものなどの高い比率(「担持量」)のこれらの官能基を有する「ウルトラレジン(Ultraresin)」(J.Comb.Chem.2004,6,340−349)も同様に含むことが意図されている。再利用可能であることが示された(Tetrahedron Lett.1975,16,3055)けれども、合成の最後に、樹脂は通常、破棄される。
一般に、樹脂として使用される材料は、不溶性のポリマーであるが、特定のポリマーは、溶媒に応じて異なる溶解度を有し、これもまた、固相化学反応用として採用できる。例えば、ポリエチレングリコールは、ポリエチレングリコールが、多くの有機溶媒に可溶であり、その溶媒中で化学反応を行わせることができるが、ジエチルエーテルなどの他の溶媒中には不溶性であるために、この方式で利用可能である。従って、反応は、溶液中で均質に実施することができ、その後、ポリマー上の生成物は、ジエチルエーテルの添加により析出し、固体として処理される。これは、「液相」化学と呼ばれている。
用語の「リンカー」は、固相化学に関連して使用される場合、固体支持体に共有結合し、通常固体支持体からの基質の放出(切断)を可能とするために、支持体と基質との間を結合する化学基を意味する。しかし、リンカーはまた、固体支持体への結合に対する安定性を付与するために、または単にスペーサー要素としても使用できる。既にリンカーが結合されている多くの固体支持体が、市販品として利用できる。また、Curr.Opin.Chem.Biol.1997,1,86−93;Tetrahedron,1999,55,16,4855−4946;Chem.Rev.2000,100,2091−2158;Linker Strategies in Solid−Phase Organic Synthesis,P.Scott,ed.,Wiley,2009,706pp,ISBN:978−0−470−51116−9も参照されたい。
アミノ酸に使用される略語およびペプチドの名称は、J.Biol.Chem.1972,247,977−983のIUPAC−IUB生化学命名法委員会の規則に従っている。この文書は:Biochem.J.,1984,219,345−373;Eur.J.Biochem.,1984,138,9−37;1985,152,1;Int.J.Pept.Prot.Res.,1984,24,p84以降;J.Biol.Chem.,1985,260,14−42;Pure Appl.Chem.1984,56,595−624;Amino Acids and Peptides,1985,16,387−410;およびBiochemical Nomenclature and Related Documents,2nd edition,Portland Press,1992,pp39−67で、更新されている。この規則に対する拡張は、JCBN/NC−IUB Newsletter 1985,1986,1989で発表された;Biochemical Nomenclature and Related Documents,2nd edition,Portland Press,1992,pp68−69を参照されたい。
本文書で使用される場合、表現の「本開示の化合物および/または組成物」は、本開示で提示される式(I)の化合物、立体異性体(例えば、エナンチオマー、ラセミ混合物を含むジアステレオ異性体)または互変異性体などのその異性体、または薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物および/またはこれら化合物のプロドラッグ、これら後者の化合物の異性体、またはこれら後者の化合物のラセミ混合物、および/または本開示で前に示した化合物で作製される組成物を意味する。表現の「本開示の化合物」はまた、この段落で言及した種々の化合物または変種の混合物も意味する。表現の「本開示のライブラリー」は、本開示の2個以上の個別の化合物のコレクション、または本開示の2個以上の化合物の混合物のコレクションを意味する。
本開示は、異性体、ラセミ混合物、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物およびその中に記載の化合物のプロドラッグおよび少なくとも2個のこのような要素を含む混合物を含むことは明らかである。
本開示のライブラリーを含む大環状化合物は、少なくとも1個の不斉中心を有し得る。本明細書による化合物が2個以上の不斉中心を有する場合、それらはジアステレオマーとして存在し得る。全てのそのような異性体およびそれらの任意の比率の混合物は、本開示の範囲に包含されることを理解されたい。本開示の化合物の立体化学は、本明細書に列挙されたいずれかの所与の化合物に対して提供されている通りであってよいが、本開示のこのような化合物は一定量(例えば、30%未満、20%未満、10%未満、または5%未満)の別の立体化学を有する本開示の化合物を含んでもよいことは理解されるべきである。
表現の「薬学的に許容可能な」は、動物またはヒトなどの対象の治療と適合性があることを意味する。
表現の「薬学的に許容可能な塩」は、動物またはヒトなどの対象の治療に好適する、またはその治療と適合性がある酸付加塩または塩基付加塩を意味する。
本明細書で使用される場合、表現の「薬学的に許容可能な酸付加塩」は、本開示のいずれかの化合物の任意の非毒性有機または無機塩、またはその中間体のいずれかを意味する。塩基付加塩を形成し得る本開示の酸性化合物には、例えば、−NHが官能基であるものが含まれる。好適な塩を形成する例示的無機酸には、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸、ならびにリン酸水素二ナトリウムおよび硫酸水素カリウムなどの金属塩が挙げられる。好適な塩を形成する例示的有機酸には、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、安息香酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸およびサリチル酸などのモノ、ジ,およびトリカルボン酸、ならびにp−トルエンスルホン酸およびメタンスルホン酸などのスルホン酸が挙げられる。モノ−またはジ−酸塩を形成でき、このような塩は、水和、溶媒和または実質的に無水型で存在し得る。一般に、本開示の化合物の酸付加塩は、水および種々の親水性有機溶媒中での可溶性がより高く、通常、それらの遊離塩基型に比べて、より高い融点を示す。好適な塩の選択は、当業者には既知である。その他の薬学的に許容可能でない塩、例えば、オキサレートは、例えば、本開示の化合物の単離で研究室での使用のために、またはその後の薬学的に許容可能な酸付加塩への変換のために使用され得る。
本明細書で使用される場合、用語の「薬学的に許容可能な塩基付加塩」は、本開示のいずれかの化合物の任意の非毒性有機または無機塩基付加塩、またはその中間体のいずれかを意味する。塩基付加塩を形成し得る本開示の酸性化合物には、例えば、COHが官能基であるものが含まれる。好適な塩を形成する例示的無機塩基には、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムまたは水酸化バリウムが含まれる。好適な塩を形成する例示的有機塩基には、脂肪族、脂環式または芳香族有機アミン、例えば、メチルアミン、トリメチルアミンおよびピコリンまたはアンモニアが挙げられる。好適な塩の選択は、当業者には既知である。その他の薬学的に許容可能でない塩基付加塩は、例えば、本開示の化合物の単離で研究室での使用のために、またはその後の薬学的に許容可能な酸付加塩への変換のために使用され得る。
所望の化合物塩の形成は、標準的な技術を用いて達成される。例えば、中性化合物は、酸または塩基を用いて、好適な溶媒中で処理され、形成された塩は、濾過、抽出または任意の他の好適な方法により単離される。
本明細書で使用される場合、用語の「溶媒和物」は、好適な溶媒の分子が結晶格子中に組み込まれている本開示の化合物を意味する。好適な溶媒は、投与される量で生理学的に許容可能である。好適な溶剤の例は、エタノール、水などである。水が溶媒の場合には、分子は水和物と呼ばれる。本開示の化合物の溶媒和物の形成は、化合物および溶媒和物に応じて変化する。一般に、溶媒和物は化合物を適切な溶媒中に溶解し、冷却または貧溶媒を使用して、溶媒和物を単離することにより形成される。溶媒和物は通常、周囲条件下で乾燥または共沸混合される。
用語の「適切な」および「好適な」は、特定の基または条件の選択が、実行される特定の合成操作、およびその分子の固有の特性に依存するであろうが、選択は当該技術分野において訓練された人の技量の範囲内に充分に入るであろうことを意味する。本明細書で記載の全ての工程ステップは、示された生成物を得るための好適な条件下で行われる必要がある。当業者なら、例えば、反応溶媒、反応時間、反応温度、反応圧力、反応物比率、および反応を無水または不活性雰囲気下で行うべきか否か、を含む、全ての反応条件を変化させて、所望の生成物の収率を最適化することができ、また、そうすることは、彼らの技量の範囲内にあることを理解するであろう。
本開示の化合物は、プロドラッグを含む。一般に、このようなプロドラッグは、理論上由来する化合物に容易にインビボで変換可能なこれらの化合物の機能的誘導体である。本開示の化合物のプロドラッグは、利用可能なヒドロキシ、またはアミノ基と共に形成された従来のエステルであり得る。例えば、本開示の化合物中の利用可能なOHまたは窒素は、塩基の存在下、任意選択で、不活性の溶媒(例えば、ピリジン中の酸塩化物)中で、活性化酸を用いてアシル化され得る。プロドラッグとして利用されているいくつかの一般的エステルは、フェニルエステル、脂肪族(C−C24)エステル、アシルオキシメチルエステル、カルバメートおよびアミノ酸エステルである。特定の事例では、本開示の化合物のプロドラッグは、化合物中の1個または複数のヒドロキシ基がインビボでヒドロキシ基に変換できる基としてマスクされているものである。好適なプロドラッグの選択および作製のための従来手順は、例えば、Design of Prodrugs、ed.H.Bundgaard,Elsevier Science Ltd.,1985,370pp,ISBN 978−0444806758に記載されている。
本開示の化合物には、安定同位体および放射標識型化合物、例えば、構造内へのH、H、14C、15Nの組み込み、または125Iなどの放射性ハロゲンの組み込みにより標識された化合物が含まれる。本開示の化合物の放射標識化合物は、当該技術分野において既知の標準的方法を用いて作製され得る。
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、ヒトを含む動物界の全てのメンバーを含む。
本開示の化合物または組成物の「治療有効量」、「有効量」または「十分な量」という表現は、哺乳動物、例えば、ヒトを含む対象に投与される場合に、臨床成績を含む有益または望ましい結果をもたらすのに十分な量であり、従って、「有効量」またはそれの同義語は、それが適用されている状況に依存する。例えば、癌の治療の場合、例えば、それは、化合物または組成物の投与なしで得られる応答に比べて、このような癌の治療を達成するのに十分な化合物または組成物の量である。有効量に相当する所与の本開示の化合物または組成物の量は、各種要因、例えば、所与の薬物または化合物、医薬製剤、投与経路、疾患または障害のタイプ、治療される対象または患者の固有の特性、などに応じて変化するであろうが、そのような状況でも、当業者により日常的に決定され得る。また、本明細書で使用される場合、本開示の化合物または組成物の「治療有効量」、「有効量」または「十分な量」は、対照に比べて、対象の癌(例えば、臨床症状または癌細胞の量で判断して)を阻害する、抑制するまたは低減する量である。
本明細書で使用される場合、および加えて、当該技術分野において理解されるように、「治療(treatment)」または「治療すること(treating)」は、臨床成績を含む有益または望ましい結果を得るための手法である。有益な、または望ましい臨床成績としては、検出可能であってもそうでなくても、1種または複数の症状または状態の軽減または回復、疾患の程度の減少、疾患の安定化(すなわち、悪化しない)状態、疾患の蔓延の防止、疾患進行の遅延化または緩徐化、疾患状態の回復または緩和、および寛解(部分的または全体の)が挙げられるが、これらに限定されない。「治療(treatment)」または「治療すること(treating)」はまた、治療を受けていない場合の予測生存期間に比べて、生存期間の延長を意味し得る。
疾患または障害の「緩和」は、障害を治療していない場合に比較して、障害または病状の程度および/または望ましくない臨床症状が小さくなるおよび/または進行の経時変化が遅らされるまたは伸ばされることを意味する。
化合物に関する場合、本明細書で使用される表現の「その誘導体」は、類似の反応性を有し、同じ所望の結果を得るために、その化合物の代替物として使用され得る化合物の誘導体を意味する。
本開示の範囲の理解において、本明細書で使用される場合、用語の「含む(comprising)」およびその派生語は、示された特徴、要素、成分、基、整数、および/またはステップの存在を指定するが、他の示されていない特徴、要素、成分、基、整数、および/またはステップの存在を排除しない、開放型用語であることが意図されている。前述はまた、用語の、「含む(including)」、「有する(having)」およびそれらの派生語などの類似の意味を有する単語にも当てはまる。最後に、本明細書で使用される場合、「実質的に(substantially)」、「約(about)」および「約(approximately)」などの程度の用語は、最終結果が大きく変化しないような適度な量の修飾された用語のずれを意味する。これらの程度を示す用語は、少なくとも±5%のずれが修飾される単語の意味を打ち消すことがない場合には、修飾された用語はその程度のずれを含むと解釈すべきである。
本開示の大環状化合物およびライブラリーのさらなる特徴および利点は、以下の合成方法、分析手順および使用方法の記載から直ぐに明らかとなるであろう。
1.合成方法
A.一般合成情報
他に断らない限り、試薬および溶媒は、試薬品質以上の品質であり、様々な市販の業者から受け入れたままの状態で使用した。特定の試薬に対しては、供給業者の数が限られている場合には、供給元を示す場合がある。DMF、DCM、DMEおよびTHFなどの溶媒は、(i)脱保護、(ii)樹脂キャッピング反応および(iii)洗浄以外は、DriSolv(登録商標)、OmniSolv(登録商標)(EMD Millipore,Darmstadt,Germany)、または等価な合成グレード品質である。カップリング反応に使われるNMPは、分析グレードである。DMFは、使用前に30分間以上減圧下に置くことにより適切に脱ガスした。エーテルは、ジエチルエーテルを意味する。アミノ酸、Boc−、Fmoc−およびAlloc−保護および側鎖保護誘導体(N−メチルおよび非天然アミノ酸のそれらの保護誘導体を含む)は、AAPPTec(Louisville,KY,USA)、Advanced ChemTech(part of CreoSalus,Louisville,KY,USA)、Anaspec(Fremont,CA,USA)、AstaTech(Bristol,PA,USA)、Bachem(Bubendorf,Switzerland)、Biopeptek(Malvern,PA,USA)、Chem−Impex International(Wood Dale,IL,USA)、Iris Biotech(Marktredwitz,Germany)、Matrix Scientific(Columbia,SC,USA)、Novabiochem(EMD Millipore)、PepTech(Bedford,MA,USA)を含む市販の業者から入手するか、または当業者に既知の標準的方法により合成した。アミノアルコールは、市販品として入手するか、または文献(例えば、Tet.Lett.1992,33,5517−5518;J.Org.Chem.1993,58,3568−3571;Lett.Pept.Sci.2003,10,79−82;Ind.J.Chem.2006,45B,1880−1886;Synth.Comm.2011,41,1276−1281)による確立された手順を用いて対応するアミノ酸またはアミノエステルから合成した。ヒドロキシ酸は、市販品として入手するか、または文献(Tetrahedron 1989,45,1639−1646;Tetrahedron 1990,46,6623−6632;J.Org.Chem.1992,57,6239−6256.;J.Am.Chem.Soc.1999,121,6197−6205;Org.Lett.2004,6,497−500;Chem.Comm.2015,51,2828−2831)に記載のようにして、対応するアミノ酸から合成した。固相合成のための樹脂は、AAPTech,Novabiochem and Rapp Polymere(Tubingen,Germany)を含む市販の業者から入手した。シリカゲル、例えば、蛍光指示薬含有60F254(0.25mm厚)のプリコートプレートで分析的TLCを実施した。
NMRスペクトルをBruker400MHzまたは500MHz分光計、または同等の装置で記録し、溶媒の残留プロトンシグナルと比較する内部基準である。当業者に既知の適切な二次元NMR技術を利用して溶液中の分子の追加の構造的情報または構造に関する洞察を得ることができる。
Zorbax SB−C18(4.6mmx30mm、2.5μm)、Xterra MS C18カラム(4.6mmx50mm、3.5μm)または、同等品を用いて、1mL/分の流量でWaters Alliance systemでHPLC分析を行った。Waters996 PDAにより、純度評価のためのUVデータを得た。データを捕捉し、装置ソフトウェアパッケージを利用して処理した。MSスペクトルをWaters ZQまたはPlatform IIシステムで記録した。
脱保護大環状分子に対し、下記の装置構成(または同等構成)で分取HPLC精製を実施した。Waters2767試料マネージャー、Waters2545二成分勾配モジュール、Waters515 HPLCポンプ(2)、Watersフロースプリッター、30〜100mL、5000:1、Waters2996フォトダイオード検出器、Waters Micromass ZQ.、Atlantis Prep C18 OBD(19x100mm、5μm)またはXTerra MS C18カラム(19x100mm、5μm)。質量分析計、HPLC、MS直結分別捕集は、FractionLynxを備えたMassLynxソフトウエアバージョン4.0により制御される。目的の純粋な生成物を含むことがMS分析により示された画分は、通常、遠心エバポレーターシステム[Genevac(SP Scientific),SpeedVac(商標)(Thermo Scientific,Savant)または同等品]で、減圧下留去されるか、あるいは、凍結乾燥される。その後、化合物は、純度評価および固有の特性の確認のために、LC−MS−UV分析により分析された。自動化中圧クロマトグラフ精製を、使い捨て型のシリカまたはC18カートリッジを用いてBiotage Isoleraシステムで実施した。固相抽出は、PoraPak(商標)[Waters,Milford,MA,USAまたはSigma−Aldrich(Supelco),St.Louis,MO,USA]、SiliaSep(商標)、SiliaPrep(商標)およびSiliaPrepX(商標)(SiliCycle,Quebec,QC,Canada)または精製される化合物からの必要性に応じて、同等カラム、カートリッジ、プレートまたは培地を利用して実施した。
表現の「減圧下での濃縮/蒸発/除去」または「真空下での濃縮/蒸発/除去」は、除去される溶媒に対する必要性に応じて水アスピレータ圧力または機械的油真空ポンプにより提供されるより強力な真空下でのロータリーエバポレーターを利用した蒸発、または複数の試料に対しては、遠心エバポレーターシステムを利用した溶媒の同時蒸発を示す。「フラッシュクロマトグラフィー」は、文献(J.Org.Chem.1978,43,2923−2925)に記載の通りの方法を意味し、シリカゲル(230−400メッシュ、EMD Milliporeまたは等価物)によるクロマトグラフィーに適用され、不純物の除去に使用され、不純物の一部は目的の物質のRに近い場合がある。
本明細書で記載の大部分の合成手順は、固相用の(すなわち、樹脂上で行う)ものである。理由は、これが、本開示のライブラリーを生成するのにより好適するためであるが、しかし、当業者なら、これらの同じ変換は、従来の溶液相工程でも同様に適用できるように修正できることが理解されよう。大きな修正は、次に来る樹脂洗浄ステップのための標準的な水性有機後処理工程の置換、および試薬の固相に比べてより小さい当量数の使用である。
次の合成方法は、数字1とそれに続く、方法または手順を指す文字、すなわち、Fmoc脱保護の場合は、方法1F、を用いて、本開示の別のところで参照されることになろう。
B.大環状化合物のライブラリーの合成のための一般的方法
溶液および固相技術を含む異なる合成戦略を採用して本開示の大環状化合物のライブラリーを作製する。本開示の化合物のライブラリーの合成のための一般戦略の概要をスキーム1で提供する。より大きなライブラリーの合成のために、固相合成法の使用が通常、好ましく、より効率的であることは当業者には理解されよう。さらに、大環状化合物は、混合物で、または、好ましくは、別々の化合物として作製できる。いずれの場合でも、タグ付け法(すなわち、高周波、カラーコードまたは特異的化学官能基、概説は、J.Receptor Signal Transduction Res.2001,21,409−445を参照されたい)の使用などの合成を追跡する特定の戦略の利用、およびポリプロピレンメッシュ「ティー」バッグ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1985,82,5131−5135)または同じ反応容器中で複数の異なる個別の化合物の同時変換を可能とする、フロースルーカプセル(MiniKan,Biotechnol.Bioengineer.2000,71,44−50)を使用した単一化合物含有樹脂の隔離が有利であり得る。混合物に対しては、このようなタグを、効果的に使用して、スクリーニング中にヒットである事がわかった混合物からの活性構造体の「デコンボリューション」または特定を容易にできる。
ライブラリーの大環状化合物の構築は、次のステップを含む:(i)生物学的標的との相互作用のための要素および構造の制御と定義のための断片、ならびに両方の機能を実施できる部分を含む、個別の適切に保護された多官能性構成単位の合成ステップ;(ii)通常、選択的脱保護および結合の繰り返しによる逐次的方法での構成単位の組み立てステップであるが、しかし、このステップは、本明細書の標準的化学変換ならびに本明細書で基本/標準的手順および実施例でさらに詳細に記載されているもの、例えば、アミド結合形成、還元的アミノ化、光延反応およびその変種、求核置換反応および金属−および有機金属−触媒カップリング、を利用して、収束方式でも実施し得る;(iii)任意選択で、構成単位組み立て中または組み立てが完了後に、1個または複数の側鎖保護基の選択的除去が実施でき、その後、分子を1つまたは複数の追加の構成単位とさらに反応させて、選択的に非保護官能基の位置で構造体を伸長するステップ;(iv)2つの官能基の選択的脱保護とそれに続く組み立てた直鎖中間化合物の環化(1つまたは複数のステップを含み得る)による大環状構造体の形成ステップ;および(v)必要に応じ、全ての残りの保護基の除去、および任意選択で、精製により目的の大環状分子を得るステップ。

スキーム1
Figure 2020524701
組み立て反応は、副反応を避けるために官能基の保護を必要とする。たとえ、アミノ酸が唯一のタイプの採用された構成単位であっても、十分に確立されたペプチド化学の戦略は、本開示の大環状化合物およびライブラリーにも有用である(Meth.Mol.Biol.2005,298,3−24)。特に、これらには、Fmoc/tBu戦略(Int.J.Pept.Prot.Res.1990,35,161−214)およびBoc/Bzl戦略(Meth.Mol.Biol.2013,1047,65−80)が含まれるが、当業者なら、多官能性構成単位中の特定の部位での選択的反応を可能とするために、他の直交戦略、例えば、アリルベース保護基の使用、が必要となり得ることを理解するであろう。
固相工程のために、環化は、2個の反応基が選択的に脱保護され、適切な環化用試薬が添加された後で、直鎖前駆物質を用いて、樹脂上で行うことができる。この後に、樹脂からの切断が続き、これはまた、適切な条件を用いて、側鎖保護基も切断し得る。しかし、樹脂切断と同時に環化することも、この所謂「環化−放出」過程(Comb.Chem.HTS 1998,1,185−214)を容易にする特殊リンカーが利用される場合には、可能である。あるいは、組み立てた直鎖前駆物質が樹脂から切断された後、溶液中で環化できる。これには、同時に保護基の脱保護を行わないで、結合基質の除去を可能とする樹脂の使用が必要である。Fmoc戦略に対しては、2−クロロトリチル樹脂(Tetrahedron Lett.1989,30,3943−3946;Tetrahedron Lett.1989,30,3947−3950)および誘導体がこの目的のために有効であるが、一方、Boc手法に対しては、オキシム樹脂が同様の目的で使用される(J.Org.Chem.1980,45,1295−1300)。あるいは、前駆物質組み立て後のみの容易な切断のために特別に活性化されているが、他の場合には、極めて安定である、「安全装置」リンカーまたは樹脂と称される樹脂を使用できる(Bioorg.Med.Chem.2005,13,585−599)。溶液相での環化に対しては、組み立てた直鎖前駆物質は、2個の反応性官能基で選択的に脱保護され、その後、環化のための適切な反応条件に供される。通常、側鎖保護基は、精製または何らかの試験の前に使用される方法に関係なく、合成の終わりに除去される。しかしながら、場合によっては、例えば、副産物および試薬からの分離が十分に脱保護された段階でより容易に達成される場合、側鎖保護基を除去する前に精製が実施される場合がある。
単離および特性評価時には、ライブラリー化合物は、このように得られた形態(固体、シロップ、液剤)で個別に貯蔵、または適切な溶媒、例えば、DMSO中に溶解され得る。溶液の場合には、化合物はまた、自動化スクリーニングアッセイでの使用のために、マイクロプレート中または微小化チップ上などの適切なアレイフォーマットに配置され得る。使用前に、ライブラリー化合物は通常、固体または溶液として低温で貯蔵されて、化合物の健全性が経時的に維持される。一例では、ライブラリーは−70℃以下で100%DMSO中の10mM溶液として貯蔵され、最初は、作業ストック溶液として、環境温度に温められて、緩衝液で希釈され、その後、さらに、HTSまたは他のアッセイでの使用のために適切な試験濃度にされる。
C.固相化学のための一般的方法
これらの方法は、本開示の大環状化合物のライブラリーを提供するために、化合物類の混合物のコンビナトリアル合成または複数の個別の化合物のパラレル合成用として、同様に良好に適用できる。混合物のコンビナトリアル合成の場合には、得られた活性化合物の素性を確認できるように、ライブラリーのHTSから得られたデータをデコンボリュートするために、いくつかのタイプのエンコードまたは追跡機序を含めることが必要である(Curr.Opin.Biotechnol.1995,6,632−639;Curr.Opin.Drug Discov.Develop.2002,5,580−593;Curr.Opin.Chem.Biol.2003,7,374−379)。
固相化学に対しては、溶液化学におけるような反応物質を可溶化するためだけでなく、樹脂上の全ての反応部位にアクセスできるように樹脂を膨潤させるためにも、溶媒選択が重要である。特定の溶媒は、その性質に応じて、ポリマーマトリックスと異なる相互作用をし、この膨潤特性に影響を与え得る。一例では、ポリスチレン(DVB架橋を有する)は、DCMおよびトルエンなどの非極性溶媒中では最良に膨潤するが、一方、アルコールなどの極性溶媒に曝露されると、収縮する。対照的に、PEG(例えば、ChemMatrix(登録商標)およびPEGグラフト化物(例えば、TentaGel(登録商標)などのその他の樹脂は、極性溶媒中でもその膨潤を維持する。本開示の反応に対しては、当業者により、適切な選択がなされ得る。一般に、ポリスチレン−DVB樹脂は、共通溶媒として、DMF、DCMおよびNMPと共に採用される。必要とされる反応溶媒の量は通常、100mgの樹脂当たり、3〜5mLである。用語の「適切な量の溶媒」が合成法で使用される場合、それはこの量を意味する。反応化学量論は、出発樹脂の「担持量」(供給業者により提供される活性機能部位の数を、通常mmol/gとして表す)に基づいて決定された。溶媒の推奨量は、おおよそ、構成単位の0.2M溶液(アミノ酸、ヒドロキシ酸、アミノアルコール、二塩基酸、ジアミン類、およびそれらの誘導体、樹脂の初期担持量に対して通常5当量)になる。
反応は、任意の適切な容器、例えば、丸底フラスコ、フリットフィルターおよび活栓を備えた固相反応容器、またはテフロンキャップジャー中で実施できる。容器サイズは、適切な溶媒用の余地があり、有機溶媒で処理した場合に、特定の樹脂が顕著に膨潤する場合があることを考慮に入れて、樹脂が効果的に撹拌されるための十分な空間があるようにすべきである。溶媒/樹脂混合物は、通常容器の約60%を満たすべきである。固相化学の撹拌は、当該技術分野において樹脂上の化学反応を成功させるのに重要であると通常考えられている要因である、適切な混合を確保するのにより好適する緩やかな機械的撹拌を利用する規模での反応を除いて、マニュアルまたは150〜200rpmのオービタルシェーカー(例えば、Thermo Scientific、Forma Models 416または430)で実施され得る。
樹脂洗浄用に使用される溶媒の量は、少なくとも反応に使用される量と同じであるが、通常、より多くの溶媒を使用して過剰試薬およびその他の可溶性残留副産物の完全な除去を確実にする(少なくとも、0.05mL/mg樹脂)。基本/標準手順および実施例で指定されるそれぞれの樹脂洗浄は、示した順に少なくとも5分間にわたり、撹拌しながら(別段の指定がない限り)実施されるべきである。洗液の回数は、溶媒または溶液と共に、「nx」により表記され、nは整数である。混合溶剤洗浄系の場合には、それらは一緒に記載され、溶媒1/溶媒2と表記される。洗浄後、表現の「通常の方法で乾燥」および類似の表現は、樹脂が、最初に空気または窒素流(またはアルゴンのような他の不活性ガス)中で20分〜1時間、樹脂上の基質の酸化の懸念がある場合には後者を用いて乾燥され、その後、真空下(通常、油ポンプ)で、完全乾燥度に達するまで乾燥される(少なくとも2時間〜一晩(o/n)。
本明細書で開示および使用される代表的大環状化合物に使用される一般および特定の合成方法および手順が以下に示される。記載した方法は特定の保護基を示すが、当該技術分野において既知のその他の好適な保護基も同様に採用し得る。
D.第1の構成単位の樹脂への担持の基本手順
第1の構成単位(BB)、特に標準的アミノ酸構成単位を有する特定の樹脂を得ることができ、既に結合することができる。固体支持体に関する他の事例では、当該技術分野において既知の方法を使用して構成単位を結合することができる。一例では、第1の保護構成単位を2−クロロトリチルクロリド樹脂に添加するための次の手順に従う。
樹脂をDCM(2x)で予備洗浄した後、通常の方法で乾燥する。好適な反応容器中で、DCM(0.04mL/mg樹脂)中にFmoc−BB(2.5当量)を溶解し、DIPEA(5当量)を加え、短時間撹拌した後、樹脂を加える。オービタルシェーカーで一晩撹拌し、溶剤を除去し、DMF(2x)で洗浄後、MeOH/DIPEA/DCM(2:1:17)(3x)を用いて、全ての残っている反応部位にキャップを形成する。樹脂をDCM(1x)、iPrOH(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄した後、通常の方法で乾燥する。
溶液相化学の場合、第1の構成単位は通常、後続反応のため1個の遊離官能基を有する、適切に保護された誘導体として使用される。
E.固相上の反応の進行を監視するための標準的な手順
通常用いられる反応の進行を監視する方法(TLC、直接GCまたはHPLC)は固相反応には利用できないので、次の2−クロロトリチル樹脂の代表的手順で記載のように、少量の材料を支持体から切断し、変換の進行を判定することが必要となる。
少量の樹脂(通常、少しのビーズで十分である)を反応容器から取り出した後、DMF(2x)、iPrOH(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄した後、200μLの20%ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)/DCMで10〜20分間処理し、空気または窒素流で濃縮する。得られた粗製残留物に、200〜400μLのMeOH(またはDMSOまたはTHFを使用して、完全保護中間体化合物を可溶化する)を加え、45μmのHPLCフィルターまたはコットンプラグを通して濾過し、濾液をHPLCまたはHPLC−MSで分析する。
また、種々の他の試験を用いて、アミンを含む固相反応の進行を監視することも可能であり、これには、一級アミン用のカイザー(ニンヒドリン)試験(Anal.Biochem.1970,34,595−598;Meth.Enzymol.1997,289,54)、トリニトロベンゼン−スルホン酸試験(Anal.Biochem.1976,71,260−264)、ブロモフェノールブルー試験(Collect.Czech.Chem.Commun.1988,53,2541−2548)、プロリン用のイサチン試験(Meth.Enzymol.1997,289,54−55)、および二級アミン用のクロラニルテスト(Pept.Res.1995,8,236−237)が挙げられる。
F.Fmoc脱保護のための基本手順
適切な容器中で、DMF(0.04mL/mg樹脂)中の20%ピペリジン(Pip)の溶液を調製した。樹脂をその溶液に添加し、混合物を30分間撹拌した。反応溶液を除去した後、この処理を反復した。この後で、樹脂を、DMF(2x)、iPrOH(1x)、DMF(1x)、iPrOH(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で乾燥した。
N−アルキル化アミノ酸がBB位置中に存在する場合、ジケトピペラジン形成の可能性を最小化するために、50%Pip/DMFをBBのFmoc脱保護に使用し、手順が以下のように変更されることに留意されたい。樹脂に溶液を加え、5〜7分のみ撹拌し、溶媒を除去し、DMFを加え、素早く撹拌して、溶媒を除去した後、上記の残りの洗浄を再開する。
Fmoc基を取り外すために溶液中で類似の手順が実施される。N−Fmoc保護化合物をDMF中20%ピペリジンの溶液に溶解し、室温で30分間撹拌した後、減圧下で濃縮する。残留物は通常、得られたままで次の化学反応ステップで使用されるが、構造体に対する必要性に応じて、遊離塩基もしくは塩として結晶化により、水性−有機抽出またはフラッシュクロマトグラフィーにより、精製することもできる。
G.アミンの酸への結合のための基本手順
適切な反応容器に、酸構成単位(2.5〜3.5当量)、カップリング剤(2.5〜3.5当量)およびNMP(0.04mL/mg樹脂)、続けてDIPEA(5〜7当量)を加える。混合物を数秒間強く撹拌した後、アミン含有樹脂を加える。あるいは、カップリング剤(3.5当量)のNMP中溶液を別に作製した後、この溶液を酸構成単位(2.5〜3.5当量)に加え、強く撹拌する。DIPEA(5〜7当量)を加え、数秒間撹拌後、樹脂を加える。HATU(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシドヘキサフルオロ−ホスフェート)およびDEPBT(3−(ジエトキシホスホリルオキシ)−1,2,3−ベンゾトリアジン−4(3H)−オン)は、採用した2種の典型的カップリング剤であるが、他の多くの好適なものも既知であり、同様に利用できる(Chem.Rev.2011,111,6557−6602)。反応混合物を一晩撹拌し、溶液を取り除き、直ちに脱保護を行う場合には、樹脂をDMF(2x)、iPrOH(1x)、DMF(2x)で順次洗浄した後、乾燥する。脱保護を直ぐには行わない場合には、樹脂を、DMF(2x);iPrOH(1x);DMF(1x);iPrOH(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で乾燥する。DEPBTの場合、着色副産物は通常、DMF(3x);iPrOH(1x);DMF(1x);iPrOH(1x)、DMF(1x);iPrOH(1x)、THF(1x);iPrOH(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)という修正洗浄手順と、その後、通常の方法で乾燥するという手順を必要とする。
BBおよびそれ以降の結合については、5当量の酸構成単位および10当量のDIPEAを含む5当量のカップリング剤を利用する。酸構成単位が、最適結果を得るために反復処理が必要とわかっているもの、例えば、N−アルキル化およびその他のヒンダードアミノ酸、である場合、2つの処理のそれぞれに対し、示した当量の半分を使用する。
ピリジン含有構成単位では、DEPBTは、好ましいカップリング剤として使用されるが、HATUおよびその他のカップリング剤も使用可能である。
上記では、樹脂上のアミンおよび追加される新規構成単位としての酸が記載されているが、当業者なら、固相上の酸成分および追加成分であるアミンを用いて、逆の構成も同様にして実施できることを理解するであろう。
構成単位としての酸の使用に加えて、特に結合が困難な場合の代替物として、Fmoc酸フッ化物(フッ化シアヌルを用いて酸から形成、J.Am.Chem.Soc.1990,112,9651−9652)およびFmoc酸塩化物(トリホスゲンを用いて酸から形成、J.Org.Chem.1986,51,3732−3734)を利用することも可能である。
H.アルコール構成単位のアルデヒドへの酸化のための基本手順。
還元的アミノ化により構成単位の結合に使用するために、多くの異なる酸化方法を利用してアルコールをアルデヒドに変換できる。次の記載は、本開示の化合物、および通常それらが適用される構成単位のタイプに最も好適する方法である。
1)ベンジルおよびピリジン含有アルコールに対し使用されるMnO酸化(追加の詳細に関しては、実施例1Kを参照されたい)。
2)ベンジルおよびアルキルアルコールの両方に対し使用されるスワーン酸化(DMSO、塩化オキサリル)。(Synthesis 1981,165−185)。
Figure 2020524701

3)ベンジルおよびアルキルアルコールの両方に対し使用されるピリジン・SO(追加の詳細に関しては、実施例1Jを参照されたい)。
4)アルキルアルコールに対し使用されるデス・マーチン・ペルヨージナン(DMP、1,1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾヨードキソール−3(1H)−オン)(J.Am.Chem.Soc.,1991,113,7277−7287)。
Figure 2020524701
次記は、これらの基本手順を用いた対応するアルコールの酸化により形成された、または実施例に記載のように作製された本開示の代表的アルデヒド構成単位の構造体である。
Figure 2020524701
Figure 2020524701

生成物は、H NMR(アルデヒドCHOを診断ツールとして用いて)およびLC−MSにより特性付けされる。
I.BAPを用いた還元的アミノ化による構成単位の結合のための基本手順
N−保護アルデヒド(1.5当量)をMeOH/DCM/TMOF(トリメチルオルトホルメート)(2:1:1)またはMeOH/TMOF(3:1)(0.04mL/mg樹脂)中に溶解し、得られた溶液を樹脂に加え、0.5〜1時間撹拌した。溶解度が問題の場合、最初の溶媒混合物中のTHFをDCMと置換できる。ボラン−ピリジン錯体(BAP、3当量)を加え、15分間撹拌後、組み立て圧力を注意深く開放し、撹拌を一晩続ける。反応が完了していない場合、さらにBAP(2当量)を加え、再度一晩撹拌する。溶媒の除去後、樹脂を、DMF(2x)、THF(1x)、iPrOH(1x)、DCM(1x)、THF/MeOH(3:1、1x)、DCM/MeOH(3:1、1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で乾燥した。
アルキルアルデヒドに対しては、MeOH/DCM/TMOF(2:1:1)中の反応物質の量を、1.4〜1.5当量のアルデヒドおよび2〜3当量のBAPに、わずかに調節できる。しかし、反応は多くの場合、ヒンダードアミンで完結するために3当量までの還元剤を必要とすることに留意されたい。ベンジルアルデヒドに対しては、3:1のMeOH/TMOF混合物中の3当量のBAPを添加する。反応が完了していない場合、さらに2当量のBAPを加え、再度一晩撹拌する。Glyなどの特定のアミノ酸は、二重アルキル化を容易に受ける(このような場合には、Nos−Glyを使用し、方法1Lを使って構成単位を結合する)が、Aib(2−アミノイソ酪酸)などのヒンダードアミノ酸は、完了まで進行しない。後者の場合には、Fmoc脱保護に進行する前に、反応を厳密に監視し、完了しない場合には、第2の処理を行う。
J.トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いた還元的アミノ化による構成単位の結合のための基本手順。
ベンジルアルデヒドに特に有用な別法として、以下のように還元的アミノ化工程にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを採用できる:DCM(0.4mL/mg樹脂)に1.5〜3当量のアルデヒドを溶解し、アミン含有樹脂を加えた後、2時間撹拌する。この混合物に、NaBH(OAc)(4〜5当量)を加え、一晩撹拌する。反応が完了すると、溶媒を除去し、樹脂をDMF(2x)、THF(1x)、iPrOH(1x)、DCM(1x)、THF/MeOH(3:1、1x)、DCM/MeOH(3:1、1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で乾燥する。ProまたはN−アルキルアミノ酸でよく遭遇するように、還元的アミノ化が完了しない場合、追加のアルデヒドを第2の処理の一部として含める必要があることに留意してください。
K.順次シアノ水素化ホウ素ナトリウムおよびBAP処理を用いた還元的アミノ化による構成単位の結合のための基本手順。
特定のベンジルアルデヒドに対しては、下記に記載のように、逐次的BorchおよびBAP還元工程が有益である場合がある:第1のステップでは、0.5%の氷酢酸含有NMP/TMOF(1:1)中のFmoc保護アルデヒド(3当量)(0.4mL/mg樹脂)を適切な反応容器中の樹脂に加え、30分間撹拌する。混合物にNaBHCN(10当量)を加え、10分間撹拌した後、圧力を開放し、撹拌を一晩続ける。溶媒を除去し、樹脂を、DMF(2x)、iPrOH(1x)、DMF(1x)、iPrOH(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄する。工程内QC(方法1E)で不完結反応が示される場合、樹脂をMeOH/DCM/TMOF(2:1:1)中への懸濁に進め、BAP(2〜3当量)を加えて、4時間撹拌する。溶媒を除去し、樹脂をDMF(2x)、THF(1x)、iPrOH(1x)、DCM(1x)、THF/MeOH(3:1、1x)、DCM/MeOH(3:1、1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で乾燥する。ピリジン部分を含む構成単位に対しては、第2の処理として、MeOH/DCM(1:1)、TMOFなしの条件を用いる。
代表的構成単位のための還元的アミノ化条件および試薬を表K−1に示す。
Figure 2020524701
還元的アミノ化のための上記手順では、樹脂成分であるアミンおよび追加される新規構成単位としてのアルデヒドが記載されているが、当業者なら、固相上のアルデヒド成分および追加される成分であるアミンを用いて、逆の構成も同様に実施できることを理解するであろう。
L.光延反応を用いる構成単位結合のための標準的な手順。
下記手順は、福山−光延反応条件(Tet.Lett.1995,36,6373−6374)を用いて、2−ニトロベンゼンスルホニル誘導体(Nos、ノシル(nosyl))として結合された後に、次の構成単位の結合のために使用される構成単位について具体的に記載する。
ステップ1L−1.HATU(5当量)、または他の適切なカップリング剤のNMP(0.04mL/mg樹脂)中溶液を作製し、pHを監視し、約pH8に維持するように調節し、その後、ノシル含有構成単位(5当量、下記の方法1M参照)に加え、強く撹拌する。この溶液に、DIPEA(10当量)を加え、短時間撹拌した後、樹脂に加え、一晩撹拌する。反復処理が計画または予測される場合には、示した量の50%を使用する。反応完了時に、直ちに次のステップを行う場合には、樹脂をDMF(2x)、i−PrOH(1x)、DMF(2x)で順次洗浄した後、次のステップに進める。そうしない場合には、樹脂を、DMF(2x);i−PrOH(1x);DMF(1x);DCM(2x)で洗浄し(最後の洗浄サイクルは、代わりに、DCM(1x)、エーテル(1x)で行い得る)、その後、通常の方法で乾燥する。
ステップ1L−2.反応物質ヒドロキシ成分(アルコール、フェノール)(5当量)をTHF(0.04mL/mg樹脂、0.2M)に溶解し、PPh−DIAD付加物(5当量、下記方法1O参照)を加え、ごく短時間撹拌する(10〜15秒)。あるいは、PPh(5当量)およびアルコール(5当量)のTHF中溶液を作製し、0℃に冷却し、DIAD(5当量)を滴加する。0℃で15分間撹拌し、ノシル含有樹脂を加え、一晩撹拌した。樹脂を濾過し、THF(2x)トルエン(1x)、EtOH(1x)、トルエン(1x)、THF(1x)、iPrOH(1x)、THF(1x)、THF/MeOH(3:1、1x)、DCM/MeOH(3:1、1x)、DCM(2x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で樹脂を乾燥する。最良の結果を得るためには、添加の順番が通常重要であることに留意されたい。
光延反応手順を選択的に使用して、次の構成単位を結合する(最良の変換を得るためには、これらの組み込みは、構成単位および試薬を用いて第2の処理に供することを必要とする場合があることに留意されたい):PG−S7、PG−S8、PG−S9、PG−S10、PG−S13、PG−S15。
あるいは、構成単位はまた、最初に、そのFmoc、Bocまたは他のN−保護誘導体として結合され得る。これらの場合には、適切な方法を用いてその保護を最初に除去する必要があり、その後、ノシル基が導入され、下記方法1Pにさらに詳細に記載のように、アルキル化が実施される。他のスルホンアミド含有電子求引性置換基も同様にこの変換に利用でき、これには、限定されないが、4−ニトロベンゼンスルホニル、2,4−ジニトロベンゼンスルホニル(Tet.Lett.1997,38,5831−5834)、4−シアノベンゼンスルホニル(J.Org.Chem.2017,82,4550−4560)およびBts(ベンゾチアゾリルスルホニル)(J.Am.Chem.Soc.1996,118,9796−9797;Bioorg.Med.Chem.Lett.2008,18,4731−4735)基が挙げられる。
さらに、上記手順では、樹脂上のノシル化アミンおよび追加される新規構成単位上に存在するヒドロキシ/フェノール含有成分に関して記載されているが、当業者なら、固相上のヒドロキシ/フェノール含有成分および追加される構成単位上に存在するノシル化アミンを用いて、逆の構成も同様にして利用できることを理解するであろう。
さらに、C−N結合の形成で光延反応を利用するために、アミン成分の活性化を必要としない手順を記載してきた。むしろ、N−ヘテロ環式ホスフィンブタン(NHP−ブタン、L3)を、1,1′−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(ADDP)と共に用いて、生成物(L4)が得られる(J.Org.Chem.2017,82,6604−6614)。
Figure 2020524701
M.ノシル保護のための標準的な手順。
アミノ酸基質を2−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(Nos−Cl、4当量)および2,4,6−コリジン(10当量)のNMP(0.04mL/mg樹脂)中溶液に加えた後、反応物を1〜2時間撹拌した。溶液を除去し、樹脂を、DMF(2x)、iPrOH(1x)、DMF(1x)、iPrOH(1x)、DMF(2x)、iPrOH(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄した。一級アミンの保護のために、NMP(0.04mL/mg樹脂)中のNos−Cl(1〜1.2当量)および2,4,6−コリジン(2.5当量)を用い、30〜45分間撹拌した。より高度の立体障害のあるアミンの場合には、第2の処理が必要となり得る。類似の手順を利用して、溶液中でこの反応が実施される。
N.ノシル脱保護のための標準的な手順。
2−メルカプトエタノール(10当量)、DBU(1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0.]ウンデカ−7−エン、5当量)のNMP(0.04mL/mg樹脂)中溶液を作製し、樹脂に添加した後、混合物を8〜15分撹拌した。より高度の立体障害のある基質に対しては、より長い反応時間が必要であろう。樹脂を濾過し、NMPで洗浄した後、処理を反復した。樹脂を再度濾過し、DMF(2x)、iPrOH(1x)、DMF(1x)、iPrOH(1x)、DMF(1x)、DCM(1x)、iPrOH(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄した。
O.PPh−DIAD付加物の合成のための標準的な手順。
この試薬は、実質的に、国際公開第2004/111077号に記載の方法で作製した。窒素下の丸底フラスコ中で、DIAD(1当量)を0℃でPPh(1当量)のTHF(0.4M)中溶液に滴下した後、その温度で反応物を30分間撹拌した。固体沈殿物を中程度の気孔率のガラスフリットフィルター上に集め、低温のTHF(DriSolvグレードまたは等価物)で洗浄し、全ての着色を除去した後、無水エーテルで洗浄した。得られた白色粉末を減圧下で乾燥し、窒素下、冷凍庫中で貯蔵した。これは、使用する直前に取り出される
P.N−アルキル化のための標準的な手順。
Figure 2020524701

構成単位がそのFmoc(図示)、Bocまたはその他のN−保護誘導体として結合される場合、最初に、適切な脱保護方法を用いて、その保護基を除去し、方法1Mを用いてノシル基の導入を行う。Nos基を所定位置に配置し、上記ステップ1L−2の手順を用いて、福山−光延条件下で窒素をアルコール(ROH)でアルキル化する(Tet.Lett.1995,36,6373−6374)。この手順は、それぞれ個別の構成単位が市販品として入手できない、または他の理由で入手困難な、N−メチルおよびその他のN−アルキル成分を作製するために利用できる。メチル化はまた、ジアゾメタンと、樹脂上のノシル基質を用いて実施することも可能である(J Org Chem.2007,72,3723−3728)。ノシル基は、方法1Nを用いて除去され、その後、次の構成単位が追加されるか、または構成単位組み立てが行われる場合は、前駆物質が樹脂から切断され(または溶液相の場合は、第1の構成単位上の適切な官能基が脱保護される)、大環状化反応に供される(方法1R)。
あるいは、当業者なら理解できるように、分子内の他の官能基が次の構成単位反応に使用される場合では、導入されたN−Nos基を残し、構成単位組み立ての終わりまで、あるいは、大環状化後まで、その切断を遅らせるのが有利であり得る。理由は、それが実質的に、主鎖アミドの保護を提供し、その部位での副反応を防止するためである(J.Pept.Res.1997,49,273−279)。
Q.2−クロロトリチル樹脂からの切断のための基本手順。
DCM(0.03mL/mg樹脂)中の20%HFIP(ヘキサフルオロ−2−プロパノール)の溶液を樹脂に加え、2時間撹拌する。樹脂を濾過し、DCM(0.01mL/mg樹脂、2x)中20%HFIPおよびDCM(0.01mL/mg樹脂、1x)で洗浄する。濾液を減圧下で蒸発乾固させる。
R.大環状化のための基本手順。
DEPBT(1.0〜1.2当量)およびDIPEA(2.0〜2.4当量)の25%NMP/THF(0.03mL/mgの元の樹脂)中溶液を作製し、前ステップからの残留物に加える。化合物の溶解性が不十分であり得る特定の場合には、残留物を最初にNMP中に溶解した後、THF中のDEPBTおよびDIPEAをその溶液に加える。粗製反応混合物を1個また複数の固相抽出(SPE)カートリッジ(例えば、PoraPak、PS−Trisamine、Si−Triamine、Si−Carbonate)を通して濾過した後、フラッシュクロマトグラフィーまたは分取HPLCによりさらに精製する。
S.最終保護基脱保護のための標準的な手順
脱保護の方法は、次のガイドラインを使用して脱保護される大環状分子の側鎖上の保護基の性質に依存する。
1)BocおよびtBu基のみの除去のためには、次の混合物:50%TFA/3%トリイソプロピルシラン(TIPS)/47%DCMまたは50%TFA/45%DCM/5%HO(2mL/cpd)が利用され、2時間撹拌後、減圧下で濃縮する。二重結合を含有する構成単位の場合、アルケンの還元を回避するために、50%TFA/45%DCM/5%HOが切断溶液として使用されるべきである。
2)tBuエステル/エーテルの除去の場合、75%TFA/22%DCM/3%TIPS(2mL/cpd)を使用し、2時間撹拌後、減圧下で濃縮する。あるいは、75%の4N HCl/ジオキサン/20%DCM/5%HO混合物を採用でき、これは、Ser(But)脱保護の完了を確実に行うのに特に良好に機能する。また、大環状分子がThr、Ser、His、AsnまたはGln構成単位成分を含まない場合には、75%TFA/20%DCM/5%HO(2mL/cpd)を代替切断混合物として使用できる。
3)Pbf基の除去の場合、91%TFA/2%DCM/5%HO/2%TIPS(2mL/cpd)の混合物を使用し、周辺光からの保護下で2時間撹拌後、減圧下で濃縮する。
4)TIPSの代わりに、トリエチルシラン(TES)も上記脱保護手順のために同様に使用できるが、これはインドール部分を還元できるので、Trp含有化合物と共に使用すべきではない。
T.構成単位と固相上の側鎖官能基との反応のための標準的な手順。
側鎖反応性官能基に対する直交保護基の使用は、選択的脱保護および遊離基の反応を可能とし、ペンダント型構成単位の付加を介して大環状化合物のライブラリーをさらに多様化する。下記の1つまたは複数の手順により誘導体化できる代表的基は、アミン、アルコール、フェノールおよびカルボン酸である。これは当業者に理解されるように他の適切な時期にも行われ得るが、通常、構造体がまだ樹脂に結合している間で、環化の前に実施される。次記は、実施できる代表的タイプの変換である:
1)アミン、アルコールおよびフェノールと酸塩化物
THF中の酸塩化物(3.5当量)、2,4,6−コリジン(5当量)の溶液を作製し、樹脂に結合した基質を添加し、室温で一晩撹拌する。約5分後、反応混合物がミルク状になる。一晩経過後、溶液を除去し、樹脂をDMF(2x)、DCM(1x)、iPrOH(1x)、DMF(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で洗浄し、その後、通常の方法で乾燥する。
2)アミンとスルホニルクロリド
スルホニルクロリド(アリールスルホニルクロリドの場合4当量、アルキルスルホニルクロリドの場合8当量)をNMP中の樹脂と2,4,6−コリジン(2.5xスルホニルクロリド当量)の懸濁液に加えた後、1〜2時間撹拌する。溶液を除去し、樹脂をDMF(2x)、iPrOH(1x)、DMF(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で乾燥する。
3)アミン、アルコールおよびフェノールとカルボン酸
カルボン酸(5当量)、DIPEA(10当量)、HATU(5当量)のNMP中溶液に、樹脂を加え、一晩撹拌する。溶液を除去し、樹脂をDMF(2x)、iPrOH(1x)、DMF(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で乾燥する。
4)還元的アミノ化
二重アルキル化副産物を回避するために1当量のみのアルデヒドが採用されること以外は、上記の標準的な手順(方法1I、1Jおよび1K)を用いて還元的アミノ化が実施される。
5)カルボン酸とアミン
6−Cl−HOBt(1当量)、EDAC(3−(((エチルイミノ)メチレン)アミノ)−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン・塩酸塩、5当量)、およびDIPEA(1当量)のNMP中溶液を作製する。樹脂を加え、15分間撹拌する。これに、アミン(5当量)を加え、反応混合物を一晩撹拌する。溶液を除去し、樹脂をDMF(2x)、iPrOH(1x)、DMF(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で乾燥する。
6)アミンおよびフェノールとアルコール
フェノールまたはノシル化アミン含有樹脂をTHF(0.04mL/mg樹脂、0.2M)中に懸濁させ、PPh−DIAD付加物(5当量、下記方法1O参照)を加え、ごく短時間撹拌する(10〜15秒)。あるいは、PPh(5当量)およびアルコール(5当量)のTHF中溶液を作製し、0℃に冷却し、DIAD(5当量)を滴加する。いずれの場合も、0℃で15分間撹拌した後、一晩撹拌する。樹脂を濾過し、THF(2x)トルエン(1x)、EtOH(1x)、トルエン(1x)、THF(1x)、iPrOH(1x)、THF(1x)、THF/MeOH(3:1、1x)、DCM/MeOH(3:1、1x)、DCM(2x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で樹脂を乾燥する。最良の結果を得るためには、添加の順番が通常重要であることに留意されたい。
次記は、本開示の大環状化合物およびライブラリーの作製で上記変換のために利用できる試薬構成単位の代表的構造である。
Figure 2020524701
次の非限定的反応スキームは、本開示の大環状化合物上の選択官能基の誘導体化のための特定の直交保護基[スキーム中のRは、アリル(方法1BBおよび1CC)、Alloc(方法1AA)またはFmoc(1F)の選択的脱保護により影響を受けない1つまたは複数の保護部分を含む]と共に、これらの変換を示す。
Figure 2020524701
U.Boc保護のための標準的な手順。
ジ−tert−ブチルジカーボネート(BocO、5当量)をDCM(0.04mL/mg樹脂)中で樹脂上のアミン基質およびトリエチルアミン(5当量)に加えた後、混合物を4時間撹拌した。代替有機アミン塩基、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムも同様に使用できる。溶液を除去し、樹脂をDMF(2x)、iPrOH(1x)、DMF(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で乾燥した。溶液相で類似の方法を利用できる。
V.Boc脱保護のための標準的な手順。
樹脂上のBoc含有基質をDCM(0.04mL/mg樹脂)中25%TFAで処理し、30分間撹拌した。樹脂を、DMF(2x);iPrOH(1x);DMF(1x);DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で乾燥した。溶液中で類似の手順がBoc基の除去に適用されるが、通常、低濃度のTFA(1〜10%)が用いられる。
W.Fmoc保護のための基本手順。
遊離アミンまたはアミノ酸を水中に溶解し、NaHCO(2当量)を添加する。得られた攪拌溶液に0℃で、ジオキサン中のFmoc−OSuまたはFmoc−Cl(1.5当量)をゆっくり加える。反応混合物を0℃で1時間維持した後、一晩かけて室温まで温める。水を加え、水層をEtOAc(2x)で抽出する。有機層を飽和NaHCO(水溶液)(2x)で抽出する。合わせた水層を10%HClでpH1に酸性化した後、EtOAc(3x)で抽出する。合わせた有機層を乾燥(無水MgSOまたはNaSO)させて、減圧下で濃縮する。その後、得られた残留物を必要に応じ、結晶化またはフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。抽出を伴う後処理はないが標準的樹脂洗浄工程を追加した類似の手順を固相に対し用いることができる。
X.Alloc保護のための標準的な手順。
アミンを水に溶解し、NaCO(2.7当量)を撹拌しながら加える。得られた溶液を0℃に冷却し、冷却したアリルクロロホルメート(1.5当量)のジオキサン中溶液を滴加する。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した後、一晩撹拌して室温まで温める。次に、水を加え、水層をEtOAc(2x)で抽出する。有機層を飽和NaHCO(水溶液)(2x)で抽出する。合わせた水層を10%HClの添加によりpH1に酸性化した後、EtOAc(3x)で抽出する。合わせた有機層を乾燥(MgSO)させて、減圧下で濃縮する。その後、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィーまたは結晶化により精製する。抽出を伴う後処理はないが標準的樹脂洗浄工程を追加した類似の手順を固相に対し用いることができる。しかし、2−クロロトリチル樹脂のような酸感受性固体支持体を用いる場合は、この工程の間、中性またはわずかに塩基性の反応媒体を維持するように注意する必要がある。
Y.アリルエステル保護のための標準的な手順。
カルボン酸を乾燥DCMに溶解し、アリルアルコール(1.1当量)を撹拌しながら添加する。混合物を不活性雰囲気下で0℃に冷却し、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、1当量)を加え、続けてDMAP(0.05当量)を加える。TLCにより反応が完了するまで、反応物を室温に温める(通常24〜48時間)。EtOAcを加え、得られた沈殿物を濾過により除去し、固形物を追加のEtOAcで洗浄する。濾液を減圧下で濃縮し、必要に応じ、残留物をフラッシュクロマトグラフィーまたは結晶化により精製する。
Z.アリルエステル保護のための標準的な手順。
PPh(1.5当量)およびアリルアルコール(1.2当量)のTHF中溶液を作製し、0℃に冷却し、DIAD(1.5当量)を滴加する。0℃で15分間撹拌し、フェノール成分(例えば、Boc−Tyr−OBut、1当量)を加え、反応混合物を3時間かけて室温まで温める。あるいは、フェノール(1当量)をTHF(0.2M)に溶解し、PPh−DIAD付加物(1.5当量、方法1O参照)を撹拌しながら加える。エーテル(THFと同量)を加え、沈殿固体を濾過により除去し、エーテルで洗浄した後、合わせた濾液および洗液を、HOおよび飽和NaCl(水溶液)で洗浄する。有機層を無水MgSO上で乾燥させ、乾燥剤除去し、溶媒を減圧下で蒸発させる。残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、保護生成物を得る。
AA.Alloc脱保護のための標準的な手順。
樹脂をDCM中に懸濁させ、混合物中に窒素ガスを10分間バブリング後、フェニルシラン(PhSiH)(10〜24当量)を加え、懸濁剤中に窒素を再度5分間バブリングする。Pd(PPh(0.1当量)を加え、窒素フローを追加で5分間維持した後、光からの保護下で、反応物を4時間撹拌する。溶液を除去し、樹脂をDMF(2x)、iPrOH(1x)、DCM(1x)、DMF(1x)、DMF中0.5%ナトリウムジエチルチオカルバメート(3x)、DMF(1x)、iPrOH(1x)、DMF(1x)、DCM(2x)、エーテル(1x)で洗浄し、その後、通常の方法で乾燥する。溶液中では、適切な抽出を伴う後処理手順とそれに続く結晶化またはフラッシュクロマトグラフィー精製を追加した、類似の工程を適用できる。
BB.アリルエステル脱保護のための標準的な手順。
DCM中の樹脂を通して窒素を5分間バブリングした後、排気と窒素でのフラッシング(3x)を行い、窒素のバブリングをさらに5分間行う。フェニルシラン(10〜24当量)加え、窒素を5分間バブリングした後、Pd(PPh(0.1当量)を加え、窒素バブリングを追加で5分間保持する。反応容器を閉じ、光からの保護下で5時間撹拌する。溶液を除去し、樹脂をDMF(2x);iPrOH(1x);DCM(1x);DMF(1x);DMF中0.5%ナトリウムジエチルチオカルバメート(3x);DMF(1x);iPrOH(1x);DMF(1x);DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で乾燥する。溶液中では、適切な抽出を伴う後処理手順とそれに続く結晶化またはフラッシュクロマトグラフィー精製を追加した、類似の工程を適用できる。
CC.アリルエーテル脱保護のための標準的な手順。
DCM中の樹脂を通して窒素を5分間バブリングした後、排気と窒素でのフラッシング(3x)を行い、窒素のバブリングをさらに5分間行う。フェニルシラン(24当量)を加え、窒素を5分間バブリングした後、Pd(PPh(0.10〜0.25当量)を加え、窒素バブリングを追加で5分間保持し、反応容器を閉じて、光からの保護下、室温で16時間(一晩)撹拌する。溶液を除去し、樹脂をDMF(2x);iPrOH(1x);DCM(1x);DMF(1x);DMF中0.5%ナトリウムジエチルチオカルバメート(3x);DMF(1x);iPrOH(1x);DMF(1x);DCM(2x)、エーテル(1x)で順次洗浄し、その後、通常の方法で乾燥する。 溶液中では、適切な抽出を伴う後処理手順とそれに続く結晶化またはフラッシュクロマトグラフィー精製を追加した、類似の工程を適用できる。
DD.カルボン酸含有ピリジン構成単位の合成のための標準的な手順。
1)ジアミンから
Figure 2020524701

ピリジンカルボン酸(DD−1、10.0mmol)、遊離アミンを有する保護二官能試薬(DD−A、10.0mmol)、および無水炭酸カリウム(25.0mmol)のDMA−ジオキサン(3:2、25mL)中懸濁液を、窒素陽圧下、少なくとも90℃に加熱し、TLCまたはLC/MSにより反応を監視した。反応が完了するか、または進行しなくなると、加熱を止め、混合物を冷却した。水およびジエチルエーテルを加え、ほぼ均一な溶液になるまで混合物を撹拌した。エーテル層を分離し、水で逆抽出した。全ての不溶性材料を濾過により除去し、水層をエーテル(2x)で抽出した。水層を0℃に冷却し、濃HClを用いて、ゆっくり、注意深く酸性化(pH4)した。この酸性化水層を固体NaClで飽和し、10%MeOH/DCM(3〜4x)で抽出した。合わせた抽出物を飽和ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させた後、濾過し、減圧下で濃縮し、残留物を減圧下で一晩乾燥した。得られた残留物質を、適切な溶媒を用いて2〜3回トリチュレートし、必要に応じて超音波処理浴を用いて、毎回攪拌し、沈降させて上清をデカントした。固体生成物(DD−2)を恒量になるまで減圧下で乾燥し、通常、大環状分子構築に使用するのに十分な純度であった。そうでない場合には、フラッシュクロマトグラフィーまたは結晶化による精製を実施する。
この芳香族求核置換(SAr)方法のための、ハライドおよびカルボン酸の全ての可能な置換パターンを含む必要なDD−1基質は、クロロ(X=Cl)またはブロモ(X=Br)置換基(PA1〜PA20、表DD−1)を商業的に入手できる。
当業者なら、ピリジン環、特に、カルボン酸などの電子求引性置換基を有するピリジン環は、SAr過程に対し反応性であることを理解するであろう。この反応性は、4−位置のハライド脱離基脱離基に特に当てはまり、2−および6−位置については、僅かに低い程度で当てはまる。同様に、3−および5−位置のハロゲン化物の低い反応性は、目的の生成物への効率的な変換を行うために、通常、より高い反応温度、異なる溶媒およびより長い反応時間を必要とする可能性があることは当業者により理解されるであろう。
組み立てに必要とされる条件のために、大環状合成手順中に組み込む前に、ピリジン構成単位を作製するのが好ましいことに留意されたい。
Figure 2020524701
Figure 2020524701
手順中の求核性成分の、部分的に保護されたジアミン構成単位要素DD−Aに対しては、多くの化合物が利用でき、その内のいくつかを下記に示す。
Figure 2020524701

これらの内の多くに対する保護誘導体は、市販品としてまたは直接的または確立された合成手順(方法1EE参照)により入手可能である。変換に利用される強塩基条件のために、Boc、CbzおよびAlloc保護は、ジアミンの非反応性アミン部分に好適するが、その後、大環状分子構築での使用のために、対応するFmoc誘導体などの別の保護基に変換する必要があり得る(実施例1T参照)。表DD−2は、この標準的手順でDD−Aとして採用できる商業的に入手できる保護誘導体の、限定でなく、代表的な選択をまとめたものである。
Figure 2020524701
Figure 2020524701
上記種々の成分から構築できる一連の異なるピリジン構成単位を例示するために、次の構造体は、ピリジンPA1またはPA2と保護ジアミンPG−DA1(n)、PG−DA2(n)、PG−DA3(n)、PG−DA4(n)、PG−DA5、PG−DA6、PG−DA7、PG−DA8、PG−DA9、PG−DA10、PG−DA11、PG−DA12、PG−DA13、PG−DA14、PG−DA15、PG−DA16、PG−DA17、PG−DA18、PG−DA19、PG−DA20、PG−DA21、PG−DA22、PG−DA23(OPG’)、PG−DA24(OPG’)、PG−DA25(OPG’)、PG−DA26(OPG’)の反応から作製されたそれぞれの化合物PG−PY1(n)(PG’)、PG−PY2(n)(PG’)、PG−PY3(n)、PG−PY4(n)、PG−PY5、PG−PY6、PG−PY7、PG−PY8、PG−PY9、PG−PY10、PG−PY11、PG−PY12、PG−PY13、PG−PY14、PG−PY15、PG−PY16、PG−PY17、PG−PY18、PG−PY19、PG−PY20、PG−PY21、PG−PY22、PG−PY23(OPG’)、PG−PY24(OPG’)、PG−PY25(OPG’)、PG−PY26(OPG’)を示す。PG−PY1(n)およびPG−PY2(n)の二級アミン官能基は、その後の変換においてその部位で起こり得る副反応を防ぐために、PGに対する直交保護基で保護する必要があることに留意されたい。従って、実際の構成単位は、PG−PY1(n)(PG’)およびPG−PY2(n)(PG’)になり、これは、大環状分子合成のために採用される構造体である。
Figure 2020524701
Figure 2020524701
作製可能な多様な構成単位の追加の例示として、次の構造体[PG−PY27(n)(PG’)、PG−PY28(n)(PG’)、PG−PY29(n)、PG−PY30(n)、PG−PY31、PG−PY32、PG−PY33、PG−PY34、PG−PY35、PG−PY36、PG−PY37、PG−PY38、PG−PY39、PG−PY40、PG−PY41、PG−PY42、PG−PY43、PG−PY44、PG−PY45、PG−PY46、PG−PY47、PG−PY48、PG−PY49(OPG’)、PG−PY50(OPG’)、PG−PY51(OPG’)、PG−PY52(OPG’)]は、ピリジンPA3またはPA4と保護ジアミンPG−DA1(n)、PG−DA2(n)、PG−DA3(n)、PG−DA4(n)、PG−DA5、PG−DA6、PG−DA7、PG−DA8、PG−DA9、PG−DA10、PG−DA11、PG−DA12、PG−DA13、PG−DA14、PG−DA15、PG−DA16、PG−DA17、PG−DA18、PG−DA19、PG−DA20、PG−DA21、PG−DA22、PG−DA23(OPG’)、PG−DA24(OPG’)、PG−DA25(OPG’)、PG−DA26(OPG’)の反応からそれぞれ合成できる。前の例のように、PG−PY27(n)およびPG−PY28(n)の二級アミンは、その後、PGに対する直交保護基で保護され、示すように、PG−PY27(n)(PG’)およびPG−PY28(n)(PG’)を形成する。
Figure 2020524701
Figure 2020524701
さらに、この手順で合成可能な構成単位の追加の例示として、PG−PY53(n)(PG’)、PG−PY54(n)(PG’)、PG−PY557(n)、PG−PY56(n)、PG−PY57、PG−PY58、PG−PY59、PG−PY60、PG−PY61、PG−PY62、PG−PY63、PG−PY64、PG−PY65、PG−PY66、PG−PY67、PG−PY68、PG−PY69、PG−PY70、PG−PY71、PG−PY72、PG−PY73、PG−PY74、PG−PY75(OPG’)、PG−PY76(OPG’)、PG−PY77(OPG’)、PG−PY78(OPG’)]が、ピリジンPA5またはPA6と保護ジアミンPG−DA1(n)、PG−DA2(n)、PG−DA3(n)、PG−DA4(n)、PG−DA5、PG−DA6、PG−DA7、PG−DA8、PG−DA9、PG−DA10、PG−DA11、PG−DA12、PG−DA13、PG−DA14、PG−DA15、PG−DA16、PG−DA17、PG−DA18、PG−DA19、PG−DA20、PG−DA21、PG−DA22、PG−DA23(OPG’)、PG−DA24(OPG’)、PG−DA25(OPG’)、PG−DA26(OPG’)の反応からそれぞれ作製される。前の例と同様に、PG−PY53(n)およびPG−PY54(n)の二級アミンは、その後、PGに対する直交保護基で保護され、示すように、PG−PY53(n)(PG’)およびPG−PY54(n)(PG’)を形成する。
Figure 2020524701
Figure 2020524701
無論、この標準的手順において、ジアミン構成単位DA5、DA6、DA7、DA8、DA9、DA10、DA11、DA12、DA14、DA15、DA16、DA19、DA20、DA21、DA22、DA23、DA24、DA25、DA26中の2個のアミン基の内のいずれか1個の反応が可能である。保護部位の内の、典型例として、側鎖アミン部分上の、1つのみが、前に示されたが、このことは、通常は環の一部である他のアミンでも反応を生じさせることが可能である。側鎖部分上の反応のために適切に保護された誘導体(以下を参照)は、これらの構成単位のほとんどを商業的に入手でき、入手可能な場合には、それらは、上記リストに含まれている。2つのアミンのDA1(n)、DA4(n)、DA13、DA17、DA18反応は、同等の生成物を形成し、一方、PG−DA2(n)は、DA3(n)(PG)と同等であり、DA2(n)(PG)は、PG−DA3(n)と同等であることに留意されたい。
Figure 2020524701
最も適切な保護戦略を行って所望の標的構造体を得るために、保護基の交換または追加の保護−脱保護ステップを、標準的方法を用いて実施することを必要とする場合があることは当業者なら理解するであろう。一例として、市販の化合物DA14(Fmoc)から、遊離一級アミンをBoc部分で保護して、直交保護されたジアミンBoc−DA14(Fmoc)を得ることができる。その後、Fmoc部分を、方法1Fを用いて選択的に脱保護してBoc−DA14を得ることができる。その後、この化合物をハロゲン化ピリジン誘導体PA6と反応させるための標準的な手順に採用して、構成単位Boc−PY66が得られる。
Figure 2020524701
ここで述べたものに加えて、実施例で作製されるS50、S51、S52、S57、S58、S59、S60、S61、S62、S63およびS64のために誘導できるなど、他のモノ保護ジアミンも同様に、標準的な手順で採用できる。
2)アミノ酸から
Figure 2020524701

ピリジンカルボン酸(DD−1、5.0mmol)、保護アミノカルボン酸(DD−B(PG)、5.0mmol)、および無水炭酸カリウム(12.5mmol)のDMA−ジオキサン(3:2、15mL)中懸濁液を、窒素陽圧下、少なくとも90℃に加熱し、TLCまたはLC−MSにより反応を監視した。反応が完了するか、または進行しなくなると、加熱を止め、混合物を冷却した。水およびエーテルを加え、実質的に均一な溶液になるまで混合物を撹拌した。エーテル層を分離し、水で逆抽出した。全ての不溶性材料を濾過により除去し、水層をエーテル(2x)で抽出した。水層を0℃に冷却し、濃HClを用いて、ゆっくり、注意深く酸性化(pH4)した。この酸性化水層を固体NaClで飽和し、10%MeOH/DCM(3〜4x)で抽出した。合わせた抽出物を飽和ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させた後、濾過し、減圧下で濃縮し、残留物を減圧下で一晩乾燥した。得られた残留物質を、適切な溶媒を用いて2〜3回トリチュレートし、必要に応じて超音波処理浴を用いて、毎回攪拌し、沈降させて上清をデカントした。生成物(DD−3(PG))を恒量になるまで減圧下で乾燥し、通常、大環状分子構築に使用するのに十分な純度であった。そうならない場合には、フラッシュクロマトグラフィーまたは結晶化による精製を実施する。
3)アミノアルコールから
Figure 2020524701

ピリジンカルボン酸(DD−1、1.0mmol)、遊離アミンを有する二官能試薬(DD−C、1.0mmol)、および無水炭酸カリウム(2.5mmol)のDMA−ジオキサン(3:2、5mL)中懸濁液を、窒素陽圧下、90℃以上に加熱し、TLCまたはLC/MSにより反応を監視した。反応が完了するか、または進行しなくなると、加熱を止め、混合物を冷却した。水およびエーテルを加え、ほぼ均一な溶液になるまで混合物を撹拌した。エーテル層を分離し、水で逆抽出した。全ての不溶性材料を濾過により除去し、水層をエーテル(2x)で抽出した。水層を0℃に冷却し、濃HClを用いて、ゆっくり、注意深く酸性化(pH4)した。この酸性化水層を固体NaClで飽和し、10%MeOH/DCM(3〜4x)で抽出した。合わせた抽出物を飽和ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させた後、濾過し、減圧下で濃縮し、残留物を減圧下で一晩乾燥した。得られた残留物質を、適切な溶媒を用いて2〜3回トリチュレートし、必要に応じて超音波処理浴を用いて、毎回攪拌し、沈降させて上清をデカントした。生成物(DD−4)を恒量になるまで減圧下で乾燥し、通常、大環状分子構築に使用するのに十分な純度であった。そうならない場合には、フラッシュクロマトグラフィーまたは結晶化による精製を実施する。
EE.モノ保護ジアミン構成単位の作製のための標準的な手順
一部を表DD−2にまとめている商業的に利用可能な材料に加えて、ジアミンのモノ保護の方法は、文献で既知である。一例として、Boc、Cbz、Alloc保護に適用可能な手法は、対応する炭酸フェニルアルキルの求電子試薬としての使用であり、これは、対称および非対称性ジアミンおよびポリアミンのモノ保護で、50〜97%の収率が得られる(Synthesis 2002,15,2195−2202;Org.Synth.2007,84,209)。さらなるこのような戦略には、(a)75%〜90%の収率のモノBoc誘導体が得られる直鎖α,ω−アルカンジアミンとジオキサン中のBocOとの反応(Synth.Commun.1990,20,2559−2564);(b)1モルのHCl、続けて、1モルのBocO(Synth.Commun.2007,37,737−742)の使用(これは、対称および非対称ジアミンの両方に対し効果的である)(64〜95%)が挙げられる。二級アミンは、最初に、一級アミンおよびベンズアルデヒドからの中間体イミンの形成、二級アミンの保護、その後の、イミンの加水分解により、一級アミンの存在下、Bocで保護できる(Synth.Commun.1992,22,2357−2360)。この手順は、例えば、PG−DA2(n)または類似の構造体に適用可能であろう。モノ保護ジアミンへの他の経路、例えば、ω−ハロアルキルアミン(BocO、EtN、MeOH)、とそれに続く、典型的S2条件(RNH、KI、EtOH)下でのハライドの置換によりモノBoc保護非対称性ジアミンを得る経路も開発された(Org.Prep.Proc.Intl.2009,41,301−307)。このような手順は、対応する商業的に入手できる遊離ジアミン(これらの材料の選択には表EE−1を参照されたい。これらのいくつかは、2種以上の誘導体を入手するために利用できる)からの、PG−DA1(n)、PG−DA2(n)、PG−DA3(n)、PG−DA4(n)、PG−DA17、PG−DA18の構築に適用できる。また、実施例1Pは、単純なα,ω−ジアミノアルカンに対するこれらのモノ保護誘導体の合成方法を記載している。
Figure 2020524701
FF.アミノ酸からのジアミンの合成のための標準的な手順
商業的に入手できるジアミンおよび保護誘導体、例えば、表DD−1およびEE−1中のもの加えて、下記に示す合成手順を用いた保護アミノ酸FF1からのFF5などのジアミン構成単位も入手可能である。
Figure 2020524701

FF1の還元が実施され、イソブチルクロロホルメートを用いて形成された中間体混合無水物を経由して、アルコールFF2が得られる(Synthesis 1990,299−301)。いくつかのFF2誘導体も商業的に入手可能である。いくつかの既知の方法(例えば、MsCl、EtN、DCM、0℃、TsCl、DIPEA、DCM、0℃−>室温、またはTfO、pyr、DCM、0℃−>室温)を使用して、アルコールを良好な脱離基(LG)に変換できる。非プロトン性極性溶媒中でのアジドによる求核置換により、FF4が得られ、これはその後、シュタウディンガー反応、あるいは、分子の残部と適合性がある場合には、水素化により、アミン(FF5)に還元される。保護基操作は、他のアミンを保護する代替誘導体FF6の作製を可能とし得る。FF5およびFF6の両方は、方法1DDを用いてPA1と反応させて、それぞれ、ピリジン構成単位PG−FF12およびPG’−FF13が得られる。
Figure 2020524701

α−アミノ酸からのこれらの誘導体に加えて、類似の変換を適用して、追加の相同構成単位の作製、例えば、β−アミノ酸(FF7)からのFF8、およびβ−アミノ酸(FF9)からのFF10、FF11の作製を可能とする。FF8中の2つのアミンは等価であり、そのため、代替保護誘導体はこの場合には当てはまらない。
Figure 2020524701

再度これらの誘導体に対し、方法1DDによるPA1との反応により、FF8、FF10およびFF11から、それぞれ、ピリジン構成単位PG−FF14、PG−FF15およびPG−FF16が得られる。
Figure 2020524701
GG.アルコールおよびアルデヒド含有ピリジン構成単位の合成のための標準的な手順
方法1DDにおけるような作製は別にして、追加のピリジン構成単位は、表DD−1のピリジンカルボン酸から入手できる。特に、アルコールは、還元により得ることができるが、これは通常、最良の効率を得るためには、求核置換反応の前に、酸部分の保護が必要となる。酸DD−2の直接還元は、低収率の対応するアルコールを生じ得る。あるいは、わずかに弱い塩基(炭酸水素カリウム)を採用して、エステル加水分解の可能性を最小限にしたことを除いて、方法1DDと同じ方式で、標準的条件とそれに続くSArを用いたDD−1のエステルGG−1への変換により、カップリング生成物GG−2が得られた。
Figure 2020524701

その後のエステルの還元によりアルコールGG−3が得られた。ホウ化水素試薬に加えて、ボランおよび低温LiAlHを含む、他の還元剤を利用してこの変換を行うことができる。次に、対応するアルデヒド(GG−4)を、方法1Hに示す試薬選択肢の1種を用いて、アルコールから酸化により合成できる。MnOが幾分好ましい。
2.分析方法
次記の本開示のライブラリーを含む大環状化合物の代表的定性および定量分析ならびに特性評価方法は、反応進行を監視するためにならびに得られた最終生成物を評価するために定常的に実施される。これらの分析方法は、数字2とそれに続く、方法または手順を指す文字、すなわち、分取精製の場合は、方法2B、を用いて、本開示の別のところで参照されることになろう。
A.純度分析のための標準的HPLC法
カラム:Zorbax SB−C18、4.6mmx30mm、2.5μm
溶媒A:水+0.1%TFA
溶媒B:CHCN+0.1%TFA
UV監視、λ=220、254、280nm
勾配法A1
Figure 2020524701

勾配法A2
Figure 2020524701
次記の代表的方法が本開示のライブラリーを含む大環状化合物の分取HPLC精製のために採用される。
B.分取精製のための標準的HPLC法
カラム:Atlantis Prep C18 OBD、19mmx100mm、5μm
溶媒A:緩衝水溶液(10mMの蟻酸アンモニウム、pH4)
溶媒B:MeOH
勾配法P1
Figure 2020524701

勾配法P2
Figure 2020524701

勾配法P3
Figure 2020524701

勾配法P4
Figure 2020524701

勾配法P5
Figure 2020524701

勾配法P6
Figure 2020524701

勾配法P7
Figure 2020524701

勾配法P8
Figure 2020524701

勾配法P9
Figure 2020524701

勾配法P10
Figure 2020524701

初期精製の実施後に試料の追加の精製が必要な場合、通常、方法P5、P6、P7、P8、P9およびP10が使用される。
より低い流量(すなわち、20〜25mL/分)は、勾配法の実行時間の延長を同時に行うことにより、利用できることに留意されたい。
蟻酸アンモニウム緩衝液の使用は通常、大環状化合物が、それらの蟻酸塩型として得られることになる。
3.使用方法
本開示の大環状化合物のライブラリーは、治療的目的の多種多様な標的に対する高スループットスクリーニング(HTS)における適用に有用である。既知の、ならびに、新規に特定した標的のための適切なHTSアッセイの設計および開発は、当該技術分野において十分に確立された方法であり(Methods Mol.Biol.2009,565,1−32;Mol.Biotechnol.2011,47,270−285)、このようなアッセイは、任意の薬理学的標的クラス由来の標的の照合に適用可能であることが明らかになった。これらには、Gタンパク質共役受容体(GPCR)、核受容体、酵素、イオンチャネル、トランスポーター、転写因子、タンパク質−タンパク質相互作用および核酸−タンパク質相互作用が含まれる。これらの標的クラスのHTSのための方法は当業者には既知である(High Throughput Screening in Drug Discovery,J.Huser,ed.,Wiley−VCH,2006,pp 343,ISBN 978−3−52731−283−2;High Throughput Screening:Methods and Protocols,2nd edition,W.P.Janzen,P.Bernasconi,eds.,Springer,2009,pp 268,ISBN:978−1−60327−257−5;Cell−Based Assays for High−Throughput Screening:Methods and Protocols,P.A.Clemons,N.J.Tolliday,B.K.Wagner,eds.,Springer,2009,pp 211,ISBN 978−1−60327−545−3)。これらの方法は、アゴニスト、活性化因子、阻害剤、アンタゴニスト、および逆アゴニストを含む、任意のタイプの調節物質を特定するのに利用できる。実施例は、本開示のライブラリーが有用である代表的HTSアッセイについて説明する。例示された標的には、酵素、Gタンパク質共役受容体およびタンパク質−タンパク質相互作用が含まれる。使用前に、ライブラリーは通常、100%DMSO中の10mMのストック溶液として−70℃以下で貯蔵され(凍結)、室温に温められて、その後、一定分量が、通常連続的に緩衝液中で適切な試験濃度、例えば、10μMに希釈される。
このように、本開示の化合物のライブラリーは、HTSから生理活性を有するヒットを特定し、次に、一連の医学的状態の予防と治療のための新規治療薬を目指した薬物発見の取り組みを開始するのに役立つ研究ツールとして使用される。本明細書で使用される場合、「治療」は、必ずしも障害またはそれに関連する症状の治癒または完全な消滅を意味することが意図されている必要はない。
本開示のさらなる実施形態が以下の実施例に基づき説明される。これらの実施例は、本開示の実施形態を例示することを目的とするためのものであり、本開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
実施例1
構成単位の作製
市販品納入業者から得られない場合には、保護構成単位S1、S2、(S)−S3、(R)−S3、(S)−S4、(R)−S4、S5、S6、S7、S8、(S)−S53、(R)−S53は、当業者に既知の方法および条件、例えば、N−Boc誘導体(方法1U)の場合はBocOおよびKCO、およびN−Fmoc誘導体の場合はFmoc−Osu(方法1W、実施例1A)もしくはFmoc−ClおよびNaHCO、またはN−Alloc誘導体の場合はアリルクロロホルメートおよびNaCO(方法1X参照)、を用いて、容易に商業的に入手できる材料、2−アミノエタノール、2−メチルアミノエタノール、L−アラニノール、D−アラニノール、L−ロイシノール、D−ロイシノール、3−アミノプロパン−1−オール、4−アミノブタン−1−オール、5−アミノペンタン−1−オール、6−アミノヘキサン−1−オール、L−バリノールおよびD−バリノールのN−保護によりそれぞれ作製された。同様に、S9、S11、S12、S13、S14、S23、S24およびS28の保護誘導体は、以下に示す商業的に入手できる出発材料から直接作製できる:
S9:2−(2−アミノエトキシ)エタノール(Alfa Aesar(Ward Hill,MA)、カタログ番号L18897);
S11:3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン(SynQuest Laboratories(Alachua,FL)カタログ番号4H56−1−NX);
S12:ピペリジニルメタノール(Alfa Aesar、カタログ番号17964);
S13:[2−(アミノメチル)フェニル]メタノール(Ark Pharm、カタログ番号AK−41063);
S14:[3−(アミノメチル)フェニル]メタノール(Combi−Blocks、カタログ番号QB−3285);
S23:2−[2−(アミノメチル)フェニルチオ]ベンジルアルコール(Aldrich、カタログ番号346314);
S24:cis−4−アミノシクロヘキシルメタノール(Enamine(Monmouth Junction,NJ)、カタログ番号EN300−105832);
S28:trans−4−アミノシクロヘキシルメタノール(Enamine、カタログ番号EN300−106767);
構成単位S10およびS21は、文献に記載のようにして合成される(J.Med.Chem.2006,49,7190−7197,補足情報;それぞれ、化合物4gおよび4b)。
別の方法として、利用可能な場合、実施例1Iに記載の手順を用いて対応するN−保護酸をN−保護アルコールに変換できる。
N−保護誘導体として提供され、本開示の大環状化合物およびライブラリーの構築に利用される通常の化学種の、本開示の代表的アミノアルコール構成単位の構造体は下記の通り:
Figure 2020524701
Figure 2020524701
A.Fmoc保護のための代表的手順:構成単位S14の合成
Figure 2020524701

Fmoc−OSu(38.6g、115mmol)を、[3−(アミノ−メチル)フェニル]メタノール(S14、16.5g、121mmol)のTHF(150mL)および水(75mL)中溶液および重炭酸ナトリウム(20.3g、241mmol)に室温で加え、反応物を一晩(o/n)撹拌した。この時点で、少量の試料をMeOHで希釈し、1滴のHOAcで酸性化し、LC−MSで分析し、これにより、目的の生成物が示され、Fmoc−OSu試薬は認められなかった。反応物を1MのHClで酸性化し、酢酸エチル(EtOAc)で希釈し、2時間撹拌した。白色固体を濾別し、水、次にEtOAcでよく洗浄し、恒量になるまで3時間空気乾燥させた。このようにして得られた生成物、Fmoc−S14(15.3g)は特定可能な有機不純物不含であることがLC−MSにより明らかになった。水層をEtOAc(2x)で抽出した。合わせた有機層をHO(2x)およびブラインで洗浄した後、無水MgSO上で乾燥した。乾燥剤を濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮して追加の量の目的の生成物を白色固体として得た(34.1g)。合わせた固体を還流状態で酢酸エチルを用いて数分間トリチュレートした後、室温で一晩静置後、Fmoc−S14を88%の収率で得た(38.1g)。
同様に、非天然アミノ酸、3−アゼチジンカルボン酸(3−Azi)、4−ピペリジンカルボン酸(4−Pip、イソニペコチン酸)およびcis−4−アミノシクロヘキサン−1−カルボン酸(cis−4−Ach)のFmoc保護誘導体がこの方法を利用して作製される。
Figure 2020524701
保護材料も商業的に入手可能である:Fmoc−3−Azi(Chem−Impex、カタログ番号、07330;Matrix Scientific カタログ番号、059921)、Fmoc−4−Pip(Chem−Impex、カタログ番号、04987;Anaspec、カタログ番号、AS−26202)、Fmoc−4−cis−Ach、(Chem−Impex、カタログ番号、11954;Anaspec、カタログ番号、AS−26385)
B.構成単位S14の合成のための代替手順
Figure 2020524701

3−ブロモベンズアルデヒド(14−1)のニトリルへの変換を、銅(I)シアニドを用いて、芳香族求核置換により行った。その後、リチウムアルミニウム水素化物(LAH)によるカルボニルおよびニトリルの両方の還元および適切な後処理後に、アミノアルコールを得て、次にこれを、標準的な条件(方法1W、実施例1A)を用いてFmocで保護した。対応するBoc誘導体は、スキームの最後のステップでBocOおよびKCOで置換することにより入手される。
C.構成単位S15およびS16の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

類似の手順を利用して、2−(2−アミノエチル安息香酸(15−1、Ark Pharm、カタログ番号AK−32693)および3−(2−アミノエチル安息香酸(16−1、Ark Pharm、カタログ番号AK−34290)から出発して、それぞれ、S15およびS16の保護誘導体が入手される。アミンは、標準的方法で、Boc(方法1U)またはFmoc(方法1W、実施例1A)で保護され、15−2および16−2が得られる。その後、酸が混合無水物を介してアルコールに還元され(実施例1I参照)、PG−S15およびPG−S16が得られる。
D.構成単位S17およびS19の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

S17およびS19の保護構成単位の作製には、同じ戦略が採用される。前者は、2−(2−アミノメチル)フェノール(Combi−Blocks、カタログ番号A−3525,HCl塩として)から開始され、一方、後者は、2−(2−アミノエチル)フェノール(Ark Pharm、カタログ番号114741)から進める。それぞれのアミンは、通常の方法によりBocで保護され(方法1V)、それぞれ、17−1および19−1が得られる。遊離フェノールはその後、エチレングリコールのモノ−t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)エーテル(17−A)と共に、トリフェニルホスフィンおよびジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)を用いた光延反応により誘導体化され、続けて、テトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF、THF中の1M)を用いたシリル保護の除去により、Boc−S17およびBoc−S19が得られる。これらは、示した脱保護−保護手順により対応するFmoc類似体に変換できる。
これらの2つの分子とは別の手法として、フェノールは、塩基(例えば、KCO、NaH)およびヒドロキシルの代わりに脱離基(すなわち、ハライド、メシレート、トシレート、トリフレート)を含み、当業者に既知の手順を用いて17−Aから作製できる、17−Aの好適な誘導体を利用する置換反応を介してアルキル化できる。
E.構成単位S18およびS20の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

S18およびS20の保護構成単位の合成には、実質的に同じ戦略が利用される。前者は、サリチル酸メチル(18−1)から出発するが、後者は、メチル 2−(2−ヒドロキシフェニル)アセテート(20−1、Ark Pharm カタログ番号AK−76378)から開始される。これらの2種の材料のフェノールと、Boc−2−アミノエタノール(Boc−S1)との、光延条件下での反応により、それぞれ、18−2および20−2が得られる。水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)によるエステル基の還元により、Boc保護目標化合物が得られる。保護基のBocからFmocへの変換は、既に実施例1Dに示したように行うことができ、Fmoc−S18およびFmoc−S20が得られる。
F.構成単位S22およびS27の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

カテコール(22−1)またはレゾルシノール(27−1)の2種のフェノールを、光延条件下で、最初は1当量のモノ保護ジオール17−Aと、次に、1当量の適切なN−保護−2−アミノエタノール(PG−S1)と、順次反応させた。完全に反応しない材料は、塩基水溶液で抽出できる(従って、選択PGはこのような条件と適合性がなければならない)。THF中1MのTBAFを用いたシリルエーテルの標準的脱保護により、PG−S22およびPG−S27が得られる。N−保護基は、必要に応じ、既に記載のように交換可能である。
G.構成単位S25の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

3−ヒドロキシベンズアルデヒド(25−1、100mg、0.819mmol)、PhP(215mg、0.819mmol)およびFmoc−3−アミノ−1−プロパノール(Fmoc−S5、256mg、0.860mmol)のTHF(30mL)中溶液に、室温でDIAD(0.159mL、0.819mmol)を滴加した。混合物を室温で2日間撹拌後、減圧下で留去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(14分にわたり、ヘキサン:EtOAc=95:5〜50:50)で精製した。画分含有生成物を減圧下で濃縮し、目的のカップリング生成物、Fmoc−S45を白色固体として得た。H NMRおよびMSは構造上の矛盾はなかった。標準的条件下でのホウ化水素ナトリウムによるアルデヒドの還元により、Fmoc−S25が得られた。
H.構成単位S26の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

PG−S22およびPG−S27に関し上記したものに類似の方法で、4−フルオロカテコール(26−1、Fluorochem、Hadfield,United Kingdom、カタログ番号306910)の2つのフェノール部分を、最初に17−Aと、その後、PG−S1と、光延条件下で順次反応させた。初期変換は、フッ素置換基に対しパラ位置にあるフェノールに対し位置選択性であるが、副産物の形成を最小限にするために、最初の反応は、単一等価の17−Aのみを使用する。THF中1MのTBAFを用いたシリルエーテルの標準的脱保護により、PG−S26が得られる。
I.酸構成単位のアルコールへの還元のための標準的な手順
Figure 2020524701

アミノ酸構成単位(I−1)の対応するアミノアルコール(I−2)成分への変換のために、保護アミノ酸(I−1、15mmol)のTHF(100mL)中溶液を窒素下、氷塩浴中で冷却した後、イソブチルクロロホルメート(IBCF、1.96mL、15.0mmol)および4−メチルモルホリン(NMM、1.64mL、15.0mmol)を、シリンジを介して5分間かけて同時に滴加した。混合物を0℃で30分間撹拌した後、室温でさらに30分間撹拌した。形成された白色沈殿物を予め洗浄したセライト(登録商標)パッドを介して500mLのフラスコ中に濾過し、無水エーテル(70mL)で濯いだ。フラスコを窒素下氷浴中に置き、水(10mL)中のホウ化水素ナトリウム(0.85g、22.5mmol)の混合物をフラスコのネックを開放したままで一気に加えた。大きなガス放出が観察され、反応混合物により懸濁液が形成された。さらなる水(20mL)を加え、氷浴を取り外し、LC−MSおよびTLCにより監視しながら反応物を急速に撹拌した。周囲温度で1時間後、LC−MS分析は、反応が完了したことを示した。次に、さらなる水を加え、有機層をEtOAc(2x150mL)で抽出した。合わせた有機層を1Mクエン酸、飽和NaHCO、水、ブラインで順次洗浄し、無水MgSO上で乾燥した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、I−2を60〜80%の収率で得た。このように得られた生成物は、その後の反応に対しさらに精製することなく使用するのに十分な純度であった。
J.ピリジン三酸化イオウ錯体を用いたアルコール構成単位のアルデヒドへの酸化のための標準的な手順
Figure 2020524701

次の手順は、還元的アミノ化結合手順での使用のための、I−2などのFmoc保護アミノアルコール構成単位の対応するアミノアルデヒド成分(J−1)への変換のために提供される。250mLの丸底フラスコ中で、CHCl(46.3mL)およびDMSO(10mL)中にI−2(10mmol)を溶解した。トリエチルアミン(TEA、5.58mL、40mmol)を加え、溶液を窒素下で0℃に冷却した。ピリジン三酸化イオウ錯体(pyr・SO、4.77g、30mmol)をDMSO(16.3mL)中溶液として20分間にわたり加え、完了するまでTLCおよびLC−MSにより反応物を監視した。4時間後、反応物を氷浴中で0℃に冷却し、EtOAc/エーテル(1:1、150mL)を加え、有機層を飽和NaHCO(1x150mL)で洗浄した。必要に応じ、さらなる水を加え、全ての不溶性物質を溶解した。水層をEtOAc/エーテル(1:1、3x150mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて、1MのKHSO(1x150mL)、飽和NHCl(2x120mL)、水(200mL)、ブライン(2x200mL)で順次洗浄し、無水MgSO上で乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮してJ−1を、典型的な例では、良好な90〜95%収率で得た。このように得られた生成物は、さらに精製することなくその後の変換での使用のために許容可能であった。
K.二酸化マンガンを用いた構成単位のアルデヒドへの酸化のための代表的手順
Figure 2020524701

Fmoc−S14(38g、106mmol)をDCM(151mL)およびTHF(151mL)中に懸濁させた。二酸化マンガン(Strem(Newburyport,MA,USA)カタログ番号25−1360、92g、1.06mol)を加え、反応物を、オービタルシェーカーを用いて200rpmで一晩撹拌した。少量の試料を、THFを用いてMgSOを通して濾過し、LC−MSで分析し、この結果、87%の変換であった。さらなるMnO(23.0g、264mmol)を加え、反応物をさらに16時間撹拌し、この時点で、反応が90%変換まで進行したことがわかった。別の品質のMnO(23.0g、264mmol)を加え、撹拌をさらに16時間継続し、その後、LC−MSにより、反応完結が示された。反応混合物を、濾紙を上面に配置したMgSOを通して濾過し、捕捉した固体をTHFで濯いだ。残留MnOをTHFで撹拌し、濾過してTHFで洗浄した。濾液をMgSOおよび数層の濾紙を再度通過させ、濾液は、淡黄色でMnOを含んでいなかった。減圧下で濾液を蒸発させ、淡黄色固形物を得た。固形物をエーテルでトリチュレートし、加熱還流して、撹拌しながらゆっくり冷却させた。4時間撹拌後、形成された白色固体を濾過して、Fmoc−S37を白色固体として得た(28.6g、80mmol、76%収率)。H−NMRおよびLC−MSは、予測生成物と一致した。MnOをTHF(300mL)で再度洗浄し、一晩撹拌後、濾過し、減圧下での濾液の濃縮により1.0gの粗生成物を得て、これを、上記トリチュレーションの母液から回収した2.0gと合わせて、この合わせた固体をエーテルでトリチュレートした。第2の目的の生成物の収穫物を灰色がかった白色の固体として単離した(1.60g、4.48mmol、4.2%の追加の収率)。
L.構成単位S50の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

ステップS50−1.2−ヒドロキシベンズアルデヒド(50−1、10.0g、82mmol)のMeOH(100mL)中溶液に、室温で、MeOH中7Nの水酸化アンモニウム(29.2mL、205mmol)を加えた。溶液は黄色になった。均一溶液を室温で3時間攪拌し、この時点でTLCは新規のより極性の高い生成物を示した。固体ホウ化水素ナトリウム(1.73g、45.7mmol)を反応物に少しずつ加え、室温で2時間撹拌を続けた。反応物を10%NaOHでクエンチした後、メタノールを減圧下で留去した。得られた水溶液をEtOAc(50mL)で希釈し、層を分離させた。有機層を10%HCl(3x)で洗浄した。水性の洗液を元の水性層と合わせ、10%NaOHでpH9に調節した。白色固体が形成され、これを濾過により単離し、洗浄し、空気中乾燥した。この材料を、DCM中のBocO(19.0mL、82.0mmol)で処理し、室温で24時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、有機層をMgSO上で乾燥させて、濾過した後、減圧下で留去して油を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc、9:1〜1:1)で精製して、50−2を無色油として得た(65%収率)。
Figure 2020524701
ステップS50−2.50−2(3.86g、17.29mmol)およびAlloc−S1(3.76g、25.9mmol)のTHF(200mL)中溶液に、室温で、PhP(6.80g、25.9mmol)を加えた後、DIAD(5.04mL、25.9mmol)を加えた。混合物を室温で一晩攪拌し、この時点で、TLCにより反応の完結が示された。溶媒を減圧下で留去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(100gシリカ、ヘキサン:EtOA=90:10〜70:30、13分間)で精製し、2種の画分を得た。主要画分は、主として目的の生成物を含んでいたが、少量画分は、かなりの量の固体ヒドラジン副産物を不純物として含有していた。少量画分を、エーテル/ヘキサン混合物とトリチュレートした後、濾過した。この濾過からの母液の減圧下で濃縮残留物を、主要画分と合わせ、第2のフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc=90:10〜60:40、14分間)に供して、二重保護生成物、Alloc−S50(Boc)を無色油として得た(46%収率)。これは、1%TFAで処理して、Boc基を除去することによりAlloc−S50が得られる。
M.構成単位S50の合成のための代替手順
Figure 2020524701

トルエン(30mL)中の、2−ヒドロキシベンズアルデヒド(50−1、605mg、4.96mmol)および(9H−フルオレン−9−イル)メチルカルバメート(593mg、2.48mmol)に、TFA(0.955mL、12.4mmol)を加えた。混合物を80℃で2日間撹拌後、室温に冷却し、減圧下で留去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc=95:5〜50:50、14分間)で精製した。生成物含有画分を減圧下で濃縮し、50−3を固体として得て、H NMRおよびLC−MSは構造上の矛盾はなかった。0.39mgで、推定46%収率。
別の選択肢として、2−(アミノメチル)フェノールが商業的に入手でき(Matrix Scientificカタログ番号009264;Apollo Scientificカタログ番号OR12317;Oakwoodカタログ番号023454)、標準的方法(方法1W、実施例1A)を用いてFmocで保護できる。
50−2で記載のものと同様にして、50−3を、光延カップリングに続けて標準的Fmoc脱保護(方法1F)を含む反応手順により、Alloc−S50に変換できる。
Figure 2020524701
N.構成単位S51の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

2−(2−ヒドロキシフェニル)アセトアミド(51−1、Fluorochem、カタログ番号375417、50.0mg、0.331mmol)、PhP(104mg、0.397mmol)およびFmoc−2−アミノエタノール(Fmoc−S1、122mg、0.430mmol)のTHF(4mL)中溶液に、室温で、DIAD(0.077ml、0.397mmol)を滴加した。混合物を室温で一晩撹拌後、減圧下で留去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーで精製した。中間体アミド51−2をその後、0℃下、ボランジメチルスルフィドで2時間処理した後、水で、その後、希酸で、注意深くクエンチした。生成物Fmoc−S51を標準的後処理後に単離した。2−アミノエタノールに対して、その他の適切な窒素保護基の使用により、S51の代替保護誘導体が得られる。
Figure 2020524701

これら材料への代替経路として、類似の方法で、サリチルアミド(50−3)から出発して、S50の種々の保護誘導体が入手できる。
O.構成単位S52の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

市販の業者から購入した、または標準条件(方法1U)下で、BocOで処理することにより、非保護前駆物質(Alfa Aesar、カタログ番号H65506)から作製した、Boc−L−フェニルアラニンアミド((S)−52−1)を、ボランジメチルスルフィドで還元して、モノ保護ジアミン(S)−S52(Boc)を得た。一級アミンを通常の方法により(方法1X)Alloc基で保護した後、標準的条件を用いてBoc基を除去し、Alloc−(S)−S52を得た。エナンチオマー、Alloc−(R)−S52は、D−フェニルアラニンアミドから同様に合成される。このような手順はまた、α−N−保護アミノ酸アミドからの他のジアミンの合成に適用可能である。
P.構成単位S57、S58、S59、S61およびS62の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

文献の方法(Synth.Comm.1990,20,2559−2564;Synth.Comm.2007,37,737−742;Org.Lett.2015,17,422−425)を用いて、標準条件下で直鎖ジアミン(P−1、n=0〜4)をBocでモノ保護する。このようにして得られた生成物(P−2)を、塩基の存在下でアリルクロロホルメートと反応させて、Alloc保護基を導入する。ここで、差次的に二重保護されたアミンを酸で処理し、Boc基を切断し、目的のAlloc保護ジアミン[P−3:Alloc−S57(n=0)、Alloc−S58(n=1)、Alloc−S59(n=2)、Alloc−S61(n=3)、Alloc−S62(n=4)]を得る。
あるいは、Bocモノ保護ジアミン(P−2)は、商業的に入手できる:n=0(Alfa Aesar、カタログ番号L19974);n=1(Aldrich、カタログ番号436992);n=2(Aldrich、カタログ番号15404);n=3(Aldrich、カタログ番号15406);n=4(Aldrich、カタログ番号79229)。
Q.構成単位S60の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

Q−1の(S)および(R)異性体は、商業的に入手できる[それぞれ、Key Organics(Camelford,United Kingdom)カタログ番号GS−0920;Ark Pharm、カタログ番号AK−77631]。Allocモノ保護1,ω−ジアミンを作製するために直前に述べた方法の後の部分は、(S)−および(R)−Q−1に適用して、差次的に保護されたジアンミンQ−2の両方の異性体を与える。Boc基の選択的除去により、Alloc−S60のエナンチオマーが得られる。
R.構成単位Alloc−S63の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

トルエン(100mL)中の、3−ヒドロキシベンズアルデヒド(25−1、1.99g、16.3mmol)および(9H−フルオレン−9−イル)メチルカルバメート(2.44g、10.2mmol)に、TFA(2.36mL、30.6mmol)を加えた。混合物を80℃で2日間撹拌後、室温に冷却し、減圧下で留去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc=95:5〜50:50、14分間)で精製した。生成物含有画分を減圧下で濃縮し、63−2を白色固体として得て、H NMRおよびLC−MS(M+H+346)は構造上の矛盾はなかった。2.50gで、71%収率。
あるいは、3−(アミノメチル)フェノールは、商業的に入手でき(Matrix Scientific、カタログ番号009265;Alfa Aesar、カタログ番号H35708)、これは、方法1W/実施例1Aを用いてFmocで保護される。
Figure 2020524701
S50で既に記載したものと類似の方法で、光延条件下でフェノールをAlloc−S1と反応させて、Alloc−S63(Fmoc)を得て、これから、Fmocを切断して目的の生成物、Alloc−S63が得られる。
S.構成単位S64の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

商業的に入手できる3−(2−アミノエチル)フェノール(3−ヒドロキシフェネチルアミン、AstaTech、カタログ番号51439;Ark Pharm、カタログ番号AK−41280)を、標準的方法(方法1U)を用いてBocで保護して64−1が得られる。Fmoc保護も採用できる(方法1W、実施例1A)。S50およびS63に関し既に記載したものと類似の方法で、光延条件下でフェノールをAlloc−S1と反応させて、Alloc−S64(Boc)を得て、その後、酸処理に供してBocを除去し、目的の生成物、Alloc−S64が得られる。
T.代表的ピリジン構成単位PY38の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

窒素の陽圧下の、2−クロロニコチン酸(PA3、11.0g、70.0mmol)、Boc−DA12(15.0g、70.0mmol)および無水炭酸カリウム(24.2g、175mmol)のDMA(55mL)およびジオキサン(25mL)中懸濁液を、90℃の油浴中に置き、反応の進行をLC/MSで監視した。6日後、反応の完結まで進行しなかったので、水とエーテルを加え、ほとんど全てが溶解するまで、混合物を超音波処理した。エーテル層を分離し、水で逆抽出した。不溶性材料を除去し、水層をエーテルでさらに2回抽出し、副産物を除去した。LC/MSは、エーテル抽出物中に、極わずかの目的生成物を示した。水層を氷中で冷却し、濃塩酸でpH4までゆっくり酸性化した。酸性化水層を固体NaClで飽和し、10%MeOH/DCM(4x)で抽出し、抽出物をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させて濾過し、減圧下で濃縮し、残留物を減圧下で乾燥した。残留材料をヘプタンからトリチュレートし、少量のエーテルおよび懸濁液を超音波処理し、沈降させて、溶媒をデカントした。この手順を3回繰り返した。その後、固体材料を減圧下で乾燥した。デカントした溶媒は、主にPA3およびDMAを有し、極わずかの目的の生成物が存在した。得られたままの材料、Boc−PY38は、次のステップに直接利用するのに十分な純度であった。
Figure 2020524701

Boc−PY38(18.8g、56mmol)を氷浴中で冷却し、50%TFA/49%DCM/1%TIPS溶液で処理した。反応の進行をLC/MSにより追跡した。Boc脱保護の完了が示された後で、反応物を減圧下で濃縮乾固した。DCMおよびトルエンを残留物に加えた後、混合物を再度減圧下で濃縮し、残留TFAを除去した。恒量(56.0g)に達するまでこの手順を続けた。このようにして得られた材料をTHF(80mL)およびHO(80mL)に溶解し、氷浴中で冷却した後、NaOHペレット(11.4g)のゆっくりした添加により、pHを8に調節した。これに、炭酸カリウム(4.2g)、続けて、Fmoc−OSu(18.9g、56.0mmol)を何度かに分けて加えた後、混合物を室温で16時間撹拌した。反応溶液に水を加え、得られた塩基性混合物を分液漏斗に移し、エーテル(3x)で抽出した後、合わせた有機抽出物を、エーテル層が生成物の証拠を示さなくなるまで(TLCまたはLC−MSにより)、飽和NaHCO(水溶液、2x)で逆抽出した。NaHCO抽出物を主要塩基性水層と合わせた。合わせた塩基性水性層を0℃に冷却し、pH4〜5に酸性化し、10%MeOH/DCMで抽出した。酸性化水層を固体NaClで飽和し、10%MeOH/DCM(2x)で、追加抽出した。合わせた有機抽出物を飽和ブラインで2回洗浄し、MgSO上で乾燥して、濾過し、減圧下で濃縮して、37.0gの固体を得た。この材料をエーテルデトリチュレートし、濾過で収集した後、エーテルで洗浄し、一晩空気乾燥した。これにより、23.0g(72%)の生成物、Fmoc−PY38を得た。HPLC/MS分析は、単一のピークを示した(100%純度)。
この手順を用いた、PA3およびモノBoc保護ジアミン求核試薬(それぞれ、Boc−DA3(1)、Boc−DA5、Boc−DA6、Boc−DA7、Boc−DA8、Boc−DA9、Boc−DA10、Boc−DA11)からの他の代表的Fmoc保護ピリジン構成単位の合成の収率を、以下に示す。
Figure 2020524701
U.代表的ピリジン構成単位PY79およびPY80の合成のための標準的な手順
Figure 2020524701

代替ピリジン含有構成単位を入手するための方法1GGの使用の一例として、Boc−PY79をPA3からの20%の全収率で作製した。標準的化学反応を用いた保護基の交換後、方法1Hの選択肢の1つである、DMPを使った酸化により、アルコールから対応するアルデヒド(Fmoc−PY80)を合成した。
V.ピリジン構成単位の結合のための標準的な手順
下記は、大環状化合物の合成の間に異なる方法を使って様々な点におけるピリジン含有構成単位の結合に利用される手順を記載する。
1)樹脂担持:遊離カルボン酸含有アミノピリジン構成単位は、方法1Dを使って2−クロロトリチル樹脂などの固体樹脂支持体に結合できる。
2)アミドカップリング:遊離カルボン酸含有アミノピリジン構成単位は、アミン基質、あるいは、方法1Gを使って、遊離アミン含有樹脂に結合できる。同様に、遊離アミン含有アミノピリジン構成単位は、カップリング剤としてHATUまたはDEPBTを用いて(後者が幾分好ましい)、同様に方法1Gを使って、カルボン酸基質に結合できる。
3)還元的アミノ化:遊離アルコール部分含有アミノピリジン構成単位の場合、方法1Hの手順を使って(実施例1U参照)アルコールをアルデヒドに酸化して、次に方法1I、1Jまたは1Kに従って、還元的アミノ化を用いて、遊離アミン基質(典型的には、樹脂支持体上の)に結合できる。前者(すなわち、BAPを用いる方法)が幾分好ましい。
4)光延−福山反応:別の方法として、アルコール部分含有アミノピリジン構成単位の場合、これらは、方法1Pに記載の手順を利用して、保護アミン基質(典型的には樹脂支持体上の)に直接結合できる。
実施例2
4つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の代表的ライブラリーの合成
スキーム2は、4つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の代表的ライブラリーの合成経路を示し、これに従って、固体支持体上の化合物4201〜4520のライブラリーが作製された。ピリジン含有構成単位(BB)を樹脂上に担持させ(方法1D)、その後、直前の構成単位上にあるFmoc保護の除去(方法1F)後に、次の2つの構成単位(BB、BB)がアミドカップリング(方法1G)を利用して順次結合された。最後の構成単位(BB)が還元的アミノ化(方法1Iまたは1J)、アミドカップリング(方法1G)または光延−福山反応(方法1P、スキームは示さず)を用いて結合された。これに続いて、選択的N−末端脱保護(方法1F)、固体支持体からの切断(方法1Q)および大環状化(方法1R)を実施した。その後、側鎖保護基が除去され(方法1S)、得られた粗生成物が分取HPLCにより精製された(方法2B)。得られた各大環状分子の量、質量分析法(MS)によるそれらの素性の確認、およびそれらのHPLC純度(UVまたはMS)は表1Aに示される。このようにして得られた化合物の個々の構造を表1Bに示す。
スキーム2
Figure 2020524701
Figure 2020524701
Figure 2020524701
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実施例3
4つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の別の代表的ライブラリーの合成
スキーム3は、4つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の別の代表的ライブラリーの合成経路を示し、これに従って、固体支持体上の大環状化合物4521〜4772のライブラリーが作製された。最初の構成単位(BB)を樹脂上に担持させ(方法1D)、次に、Fmoc基の除去(方法1F)後、ピリジン構成単位(BB)がアミド結合形成(方法1G)を用いて追加された。Fmoc脱保護(方法1F)に続いて、次の構成成分(BB)が再度アミドカップリング(方法1G)を利用して追加された。その後、最後の構成単位(BB)がアミドカップリング(方法1G)、還元的アミノ化(方法1Iまたは1J)または光延−福山反応(方法1P、スキームは示さず)を用いて結合された。手順は、選択的N−末端脱保護(方法1F)、固体支持体からの切断(方法1Q)、環化(方法1R)、および側鎖保護基の酸性脱保護(方法1S)で完結した。その後、粗生成物が分取HPLCにより精製された(方法2B)。得られた各大環状分子の量、質量分析法(MS)によるそれらの素性の確認、およびそれらのHPLC純度(UVまたはMS)は表2Aに示される。このようにして作製された化合物の個々の構造を表2Bに示す。

スキーム3
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実施例4
4つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の別の代表的ライブラリーの合成
スキーム4は、4つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の別の代表的ライブラリーの合成経路を示し、これに従って、固体支持体上の大環状化合物4773〜4779のライブラリーが作製される。最初の構成単位(BB)は、標準的な手順(方法1D)を用いて樹脂に直接結合された。Fmoc基の除去(方法1F)後に、第2の構成単位(BB)がアミド結合形成(方法1G)を用いて追加された。脱保護(方法1F)に続いて、ピリジン構成単位(BB)がアミド結合カップリング(方法1G)を用いて追加された。次に、最後の構成単位(BB)が還元的アミノ化(方法1Iまたは1J)、アミドカップリング(方法1G)または光延−福山反応(方法1P、スキームは示さず)を用いて結合された。次に、N−末端Fmoc脱保護(方法1F)、固体支持体からの切断(方法1Q)、アミド結合形成による大環状化(方法1R)、および側鎖保護基の最終脱保護(方法1S)を順次実施した。このように得られた粗生成物が分取HPLCにより精製された(方法2B)。得られた各大環状分子の量、HPLC純度(UV)の決定および質量分析法(MS)によるそれらの素性の確認は表3Aに示される。このようにして作製された化合物の個々の構造を表3Bに示す。
化合物4779は、BBの端末アミン上のFmoc−(S)−31の2つの分子との還元的アミノ化を介した化合物4775と同じ合成法に由来し、表3BのRとして示される追加の置換が生ずる。


スキーム4
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実施例5
4つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の別の代表的ライブラリーの合成
スキーム5は、4つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の別の代表的ライブラリーの合成経路を示し、これに従って、樹脂上の大環状化合物4780〜4785のライブラリーが作製される。初期構成単位(BB)は、通常の方法で固体支持体上に直接担持された(方法1D)。Fmoc保護基を除去し(方法1F)、その後、第2の構成単位(BB)を、アミドカップリング(カップリング法1G)を用いて結合した。Fmocの脱保護(方法1F)に続いて、第3の構成単位(BB)もまた、アミド結合形成(方法1G)を用いて追加された。次に、ピリジン構成単位(BB)をアミドカップリングプロトコル(方法1G)で同様に結合した。大環状分子構築を完結するために、N−末端Fmoc保護の選択的除去(方法1F)、続けて、支持体からの切断(方法1Q)、その後の大環状化(方法1R)を実施した。側鎖保護基の最終脱保護(方法1S)後、得られた粗生成物が分取HPLCにより精製された(方法2B)。表4Aには、各大環状分子の得られた量、決定されたHPLC純度および質量分析(MS)による素性の確認の結果が示され、作製された個々の化合物の構造は、表4Bに示される。


スキーム5
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実施例6
3つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の代表的ライブラリーの合成
スキーム6は、3つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の代表的ライブラリーの合成経路を示し、これに従って、固体支持体上の大環状化合物4786〜4807のライブラリーが作製された。初期ピリジン含有建築物(BB)は、樹脂上に直接担持された(方法1D)。Fmoc保護基を除去し(方法1F)、その後、第2の構成単位(BB)を、アミド結合形成(方法1G)を用いて結合した。BBのFmocの脱保護(方法1F)に続いて、第3の構成単位(BB)が還元的アミノ化(方法1Iまたは1J)を用いて追加された。選択的N−末端Fmoc脱保護(方法1F)、樹脂からの切断(方法1Q)、大環状化(方法1R)、および側鎖保護基の最終脱保護(方法1S)により粗生成物が得られた。その後、これらは分取HPLCにより精製された(方法2B)。得られた各大環状分子の量、それらのHPLC純度および質量分析法(MS)によるそれらの素性の確認の結果は表5Aに、個々の化合物構造は表5Bに示される。
化合物4804、4805、4806および4807は、BBの端末アミン上のFmoc−(R)−31の2つの分子との還元的アミノ化を経由した、それぞれ、化合物4786、4787、4789および4794と同じ合成法由来であり、表5BのRとして示される追加の置換が生ずる。


スキーム6
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表5Bの全ての化合物に対し、R=HおよびR=H。

実施例7
3つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の別の代表的ライブラリーの合成
スキーム7は、3つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の別の代表的ライブラリーの合成経路を示し、これに従って、固体支持体上の大環状化合物4808〜4815のライブラリーが作製される。標準的方法を採用して、第1の構成単位(BB)を樹脂上に直接担持させた(方法1D)。Fmoc保護基を除去し(方法1F)、その後、ピリジン構成単位(BB)を、アミドカップリング(方法1G)を利用して結合した。Fmocの脱保護(方法1F)後、第3の構成単位(BB)が還元的アミノ化(方法1Iまたは1J)を用いて追加された。N−末端脱保護(方法1F)、支持体からの切断(方法1Q)、分子内のアミド結合形成による環化(方法1R)を順次行い、続けて、側鎖保護基の脱保護(方法1S)を実施した。その後、粗生成物が分取HPLCにより精製された(方法2B)。得られた各大環状分子の量、それらのHPLC純度および質量分析法(MS)によるそれらの素性の確認の結果を表6Aに示す。このようにして作製された化合物の個々の構造を表6Bに示す。


スキーム7
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実施例8
3つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の別の代表的ライブラリーの合成
スキーム8は、3つの構成単位を含む式(I)の大環状化合物の別の代表的ライブラリーの合成経路を示し、これに従って、固体支持体上の大環状化合物4816〜4825のライブラリーが作製された。最初の構成単位(BB)を樹脂上に直接担持させ(方法1D)、その後、Fmoc基を除去した(方法1F)。第2の構成単位(BB)がアミド結合形成(方法1G)を介して結合された。BB上のFmocの脱保護(方法1F)後、最後に、ピリジン構成単位(BB)がアミドカップリングを再度使用して、追加された(方法1G)。選択的N−末端脱保護(方法1F)、その後の支持体からの切断(方法1Q)、これに続く、大環状化(方法1R)および側鎖保護基の除去(方法1S)を実施した。得られた粗生成物が分取HPLCにより精製された(方法2B)。得られた各大環状分子の量、それらのHPLC純度および質量分析法(MS)によるそれらの素性の確認の結果を表7Aに示す。作製された個々の化合物の構造を表7Bに示す。


スキーム8
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実施例9
C型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ阻害剤の特定のための高スループットスクリーニングアッセイ
C型肝炎ウイルス(HCV)の感染は、慢性肝炎、肝硬変および肝細胞癌を引き起こす健康上の大きな世界的懸念である。非構造的ウィルスタンパク質は、隣接するNS4A補因子を必要とするHCV NS3セリンプロテアーゼにより前駆体タンパク質から切断される。NS3プロテアーゼは、NS3/4A、NS4A/4B、NS4B/5A、およびNS5A/5B接合部でのタンパク質切断を誘導するために、タンパク質プロセッシングにおける重要な役割を果たし、従って、ウイルスの複製および感染力に不可欠である。
新規HCV NS3プロテアーゼ阻害剤を特定するために、HTSに最適化されたシンチレーション近接アッセイ(SPA)を、文献(J.Biomol.Screen.2000,5,153−158)に記載のように実施した。アッセイに使用した緩衝液は、62.5mMのHEPES(pH7.5)、30mMのジチオトレイトール、18.75%(v/v)グリセロール、0.062%(v/v)トリトンX−100である。HCV NS3プロテアーゼをNS4A補因子(1000:1の補因子:プロテアーゼ比率)と共に、周囲温度下、緩やかに撹拌しながらアッセイ緩衝液中で5分間インキュベーションすることにより活性化する。50μLのアッセイ緩衝液、15nMのデュアルビオチンおよびトリチウム標識プロテアーゼ基質(ビオチン−DRMEECASHLPYK[プロピオニル−H]−NH)、6mMピオチニルプロテアーゼ基質、25nMのHCV NS3プロテアーゼ、25μM NS4A補因子ペプチド(HKKKGSVVIVGRIILSG−NH)、および2.5μLのDMSO中のライブラリー試験化合物を含む、96または384ウェルマイクロタイタープレートでアッセイを実施する。反応を10μLの酵素および補因子の添加により開始する。プレートを周囲温度で緩やかに撹拌しながら30分間インキュベートした後、100μLの適切な停止液(例えば、PBS中のストレプトアビジンコートYSi−SPAビーズ)の添加により停止させる。SPAビーズに結合した放射能の測定を適切なマイクロプレートシンチレーションカウンター(通常、1分の計数時間を用いて)で実施する。こうして得られたデータを適切なソフトウェアパッケージ、例えば、GraphPad Prism(La Jolla,CA)を用いて解析する。
実施例10
5−ヒドロキシトリプタミン受容体サブタイプ2A(5−HT2A)逆アゴニストの特定のための高スループットスクリーニングアッセイ
大部分の臨床的に重要な抗精神病薬は、ドーパミンD2受容体でのそれらのアンタゴニスト作用に加えて、5−HT2A受容体での強力な逆アゴニストであることが明らかになった。新規のこのようなCNS治療薬の特定のために、受容体選択および増幅アッセイを文献(J.Pharm.Exp.Ther.2001,299,268−276)に記載のようにして実施する。
細胞培養
アッセイに供えて、適切な細胞(NIH−3T3またはその他の細胞)をローラーボトルまたは標準的97ウェル組織培養皿中、10%の仔ウシ血清および1%のPSG(ペニシリン/ストレプトマイシン/グルタミン)を補充したダルベッコ変法必須培地(DMEM)中で70〜80%コンフルエンスに増殖させる。標準的方法を用いたプラスミドDNA(クローン化受容体)を用いた細胞の遺伝子導入を12〜16時間(一晩)続けた。Gqの同時発現を使って、5−HT2A受容体構成的活性を高めた。プレートの場合、1〜50ng/ウェルのクローン化受容体および20ng/ウェルのβ−ガラクトシダーゼプラスミドDNAでアッセイが実施される。5−HT2Aの構成的活性を支援するために、4〜20ng/ウェルのGqタンパク質も加えた。ローラーボトル中で遺伝子導入後、細胞をトリプシン処理、回収および凍結するか、またはアッセイに直ぐに使用可能であった。
アッセイ
アッセイのために、細胞を0.5%仔ウシ血清および2%cyto−sf3(Kemp Biotechnologies,Frederick,MD,USA)を補充したDMEM中に入れ(または前に凍結している場合は急速に解凍し)、その後、ライブラリーからの試験化合物、陰性対照または陽性対照(リタンセリン)を含むアッセイプレート(通常、96または384ウェル)に加えた。あるいは、プレート中で一晩遺伝子導入後、培地を2%cyto−sf3および1%PSGならびに1種(または1種超)の濃度の試験ライブラリー化合物または対照を含む無血清DMEMと置換した。いずれの場合も、細胞を5%の雰囲気CO含有加湿雰囲気中で4〜6日増殖させた。媒体の除去後、標準的方法、例えば、リン酸緩衝食塩水中のo−ニトロフェニルβ−D−ガラクトピラノシドを添加して、プレート中のβ−ガラクトシダーゼ活性を測定する。その後、得られた比色分析の反応を、採用したβ−ガラクトシダーゼ法に好適する波長(例えば、420nm)で分光光度法プレートリーダーを用いて測定した。データの解析を適切なソフトウェアパッケージ、例えば、GraphPad Prismを用いて実施する。
実施例11
p53−MDM2相互作用の阻害剤の特定のための細胞ベース高スループットスクリーニングアッセイ
p53転写因子は、強力な腫瘍抑制因子であり、DNA修復、分化、細胞周期阻害およびアポトーシスに関与する種々の遺伝子の発現を調節する。p53の機能は、その転写活性の直接阻害およびユビキチン−プロテオソーム経路を介するその分解の強化により、MDM2腫瘍性タンパク質により抑制される。多くのヒト腫瘍は、MDM2を過剰発現し、p53媒介アポトーシスを効果的に低下させる。従って、p53−MDM2相互作用の阻害によるp53の安定化は、癌化学療法のための手法を提供する。このような阻害剤の特定のために、文献に記載のような検証済細胞ベースアッセイが採用される(J.Biomol.Screen.2011,16,450−456)。これは、哺乳動物の二重ルシフェラーゼレポーター系を利用して、化合物に対する細胞傷害性から偽ヒットを除去するツーハイブリッド技術に基づいている。
細胞培養
適切な細胞(例えば、HEK293、U2OS、MDA−MB−435)をATCC(Manassas,VA,USA)から入手し、10%ウシ胎仔血清(FBS)、100mg/Lのペニシリン、および100mg/Lのストレプトマイシン含有DMEM中、5%COの加湿雰囲気下、37℃で維持した。約1x10細胞を遺伝子導入緩衝液(200μL)中でプラスミド(2〜4μg)と混合し、一時的遺伝子導入のために電気穿孔法を実施した。
アッセイ
p53−MDM2相互作用の評価用として開発した細胞ベースアッセイのために、哺乳動物ツーハイブリッド系(Stratagene,La Jolla,CA)を利用した。この戦略を実施するために、完全長p53またはMDM2をGAL4のDNA結合ドメイン(BD)またはNFκBの転写活性化ドメイン(AD)のC末端に挿入した。p53とMDM2の相互作用は、2つのドメイン(BDおよびAD)を近接させ、それにより、下流のホタルルシフェラーゼレポーター遺伝子を活性化する。具体的には、N末端におけるADまたはBDと、ヒトp53およびMDM2をコードする完全長cDNAがフレーム単位でpCMV−ADおよびpCMV−BDベクター中にクローン化された。単一ルシフェラーゼ分析のために、細胞に、pCMV−AD−MDM2(または−p53)、pCMV−BD−p53(または−MDM2)およびpFR−Lucホタルルシフェラーゼレポータープラスミドを、1:1:1当量比で同時遺伝子導入した。二重ルシフェラーゼ分析の間、内部対照、ウミシイタケルシフェラーゼをコードするpRL−TKプラスミドを含めた。遺伝子導入後、マイクロプレート(96ウェル)上でウェル当たり約3x10細胞の密度で細胞の播種が実施される。遺伝子導入の16時間後に、種々の濃度のライブラリー試験化合物を加える。さらに24時間後、Dual−Glo Luciferase system(Promega,Madison,WI,USA)および適切なマルチプレートリーダーを用いて、ルシフェラーゼ活性を測定した。化合物は、最初に、10μM、20μMまたは50μMの単一濃度でスクリーニングし、その後、下記で定義のように、ヒットであると分かった化合物に対して用量反応曲線を取得した。各96ウェルプレートで、8つのウェルを陽性対照(1%DMSO中の10μMの既知の阻害剤、例えば、ナトリン−3)として使用し、別の8つのウェルを陰性対照(1%DMSO)として使用した。ルシフェラーゼ活性を、DMSOおよび既知の阻害剤で処理したウェルで、それぞれ100%および0に正規化した。ルシフェラーゼ活性を30%未満に低減させる化合物は、一次スクリーニングでは「ヒット」と見なされ得るが、他の値も選択できる。GraphPad Prism Software、またはその他の適切なパッケージを用いて、データを解析し、非線形回帰分析を実施して、用量反応曲線を生成し、IC50値を計算する。
本開示をその特定の実施形態と関連付けて説明してきたが、その実施形態はさらに修正が可能であり、本出願は、一般的に、本開示の原理に従った本開示の任意の変形、使用、または改造を包含することが意図され、本開示が属する技術内の既知のまたは日常的な実施の範囲に入る、および上記に示されるおよび以下の添付の請求項の範囲に入る本質的な特徴に該当し得る本開示からの乖離を含むものと理解されよう。

Claims (56)

  1. 式(I):
    Figure 2020524701

    の化合物およびその塩から選択される少なくとも2個の大環状化合物を含むライブラリーであって;式中、
    が、共有結合、(B)−B−(Q)、(B)−B−B−(Q)および(B)−B−B−B−(Q)からなる群より選択され、式中、(B)が、Bへの結合部位を示し、(Q)が、Qへの結合部位を示し;
    が、C=OおよびCHRからなる群より選択され、Rが、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
    が、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され;
    (Q)が、Qへの結合部位を示し、(A)が、Aへの結合部位を示し;
    が、A1aおよびA1bから選択され、A1aが、(Y)−X−(CHn1a−X−(B)、(Y)−X3a−(CHn2a−CHR2a−(CHn2b−X3b−(B)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され;
    (Y)が、Yへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し;
    1bが、(Y)−X3c−(CHn2c−CHR2b−(CHn2d−Q−(B)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され;
    (Y)が、Yへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し;
    n1aが2〜6であり;n2aおよびn2bが0〜3から独立に選択され、n2aが0の場合、n2bは1〜3から選択され、n2bが0の場合、n2aは1〜3から選択され;n2cおよびn2dは0〜3から独立に選択され;n3、n4a、n4e、n4fおよびn5aが1〜2から独立に選択され;n4b、n4c、n4d、n5b、n5c、n6a、n6b、n6c、n6d、n7a、n7bおよびn7cが0〜2から独立に選択され、n8が0〜4であり;
    、X、X3a、X3b、X3c、X4a、X4b、X4c、X4d、X4e、X4f、X4g、X4h、X4iおよびX4jが、OおよびNR5aからなる群より独立に選択され、R5aが、水素、C−Cアルキル、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニルおよびスルホンアミドからなる群より選択され、X3aがNR5aの場合、X3aは、R2aと一緒に、置換4、5,6または7員環を任意に形成してもよく、X3bがNR5aである場合、X3bは、R2aと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく、およびX3cがNR5aである場合、X3cは、R2bと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    、Q3a、Q3b、Q3c、Q3d、Q3e、Q3f、Q3g、Q3hおよびQ3iが、C=OおよびCHR5bからなる群より独立に選択され、R5bが、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
    2aおよびR2bが、
    Figure 2020524701

    からなる群より独立に選択され;
    (#)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;p1、p2、p3、p4およびp5が独立に0〜5であり;p6およびp7が独立に0〜6であり;
    が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、アミド、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、アミノアシル、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    およびWが、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より独立に選択され;
    が、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシおよびメチルからなる群より選択され;
    が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミドおよびスルホニルからなる群より選択され;
    が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、スルホニルおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    3aがNR5aの場合、R2aは、NR5aと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    3bがNR5aの場合、R2aは、NR5aと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    3cがNR5aの場合、R2bは、NR5aと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    n2cが0でない場合、R2bは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;
    3a、R3b、R3cおよびR3dは、カルボキシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリールおよびアミドからなる群より独立に選択され;および
    4a、R4b、R4cおよびR4dが、水素、フッ素、C−C10アルキル、C−C12アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、カルボキシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリールおよびアミドからなる群より独立に選択され;
    がB1a、B1bであるか、またはVが共有結合とは異なる場合には、任意にB1cであってもよく、B1aは(A)−X5a−(CHn9a−X5b−(B)、(A)−X5c−(CHn9b−X−(CHn9c−X5d−(B)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    1a、M2a、M2c、M2e、M3a、M3c、M3e、M4a、M4cおよびM4eが、(A)−X8a−(CHn10a−(*)および(A)−X8b−(CHn10b−X8c−(*)からなる群より独立に選択され;
    1b、M2b、M2d、M2f、M3b、M3d、M3f、M4b、M4dおよびM4fが、(*)−(CHn11a−X9a−(B)および(*)−X9b−(CHn11b−X9c−(B)からなる群より独立に選択され;
    1bが、(A)−Q−(CHn12a−CHR6a−(CHn12b−X10−(B)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    5a、M6a、M6c、M6e、M7a、M7c、M7e、M8a、M8cおよびM8eが、(A)−Q6a−(CHn13a−(*)および(A)−Q6b−(CHn13b−X12−(*)からなる群より独立に選択され;
    5b、M6b、M6d、M6f、M7b、M7d、M7f、M8b、M8dおよびM8fが、(*)−(CHn14a−X13a−(B)および(*)−X13b−(CHn14b−X13c−(B)からなる群より独立に選択され;
    1cが、(A)−X14−(CHn15a−CHR6b−(CHn15b−Q−(B)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    9a、M10a、M10c、M10e、M11a、M11c、M11e、M12a、M12cおよびM12eが、(A)−X16a−(CHn16a−(*)および(A)−X16b−(CHn16b−X16c−(*)からなる群より独立に選択され;
    9b、M10b、M10d、M10f、M11b、M11d、M11f、M12b、M12dおよびM12fは、(*)−(CHn17a−Q8a−(B)および(*)−X17−(CHn17b−Q8b−(B)からなる群より独立に選択され;
    式中、n9aが2〜12であり;n9b、n9c、n10b、n11b、n14bおよびn16bが独立に2〜4であり;n10a、n11a、n14aおよびn16aが独立に0〜4であり;n12a、n12b、n15a、n15bが独立に0〜5であり;n13aおよびn17aが独立に0〜2であり;n13bおよびn17bが独立に1〜4であり;
    5a、X5b、X5c、X5d、X8a、X8b、X8c、X9a、X9b、X9c、X10、X12、X13a、X13b、X13c、X14、X16a、X16b、X16cおよびX17が、OおよびNRからなる群より独立に選択され、Rが、水素、C−Cアルキル、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニルおよびスルホンアミドからなる群より選択され、X10がNRの場合、X10は、R6aと一緒に、置換4、5,6または7員環を任意に形成してもよく、X14がNRである場合、X14は、R6bと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    が、O、CH=CH、C≡C、S(O)t1およびNRからなる群より選択され、t1が0〜2であり、Rが、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    7a、X7b、X7c、X11a、X11b、X11c、X15a、X15bおよびX15cが、O、S(O)t2、NRおよびCR1011からなる群より独立に選択され、t2が0〜2であり、Rが、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;R10が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;およびR11が、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;またはR10およびR11が、それらが結合している炭素と一緒に、置換3、4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    、Q6a、Q6b、Q、Q8aおよびQ8bが、C=OおよびCHR12からなる群より独立に選択され、R12が、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
    1a、Z1b、Z1c、Z2a、Z2b、Z2c、Z3a、Z3b、Z3c、Z4a、Z4b、Z4c、Z5a、Z5b、Z5c、Z6a、Z6b、Z6c、Z7a、Z7b、Z7c、Z8a、Z8b、Z8c、Z9a、Z9b、Z9c、Z10a、Z10b、Z10c、Z11a、Z11b、Z11c、Z12a、Z12bおよびZ12cが、N、N−OおよびCR13からなる群より独立に選択され、R13が、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アミド、アミジノ、グアニジノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、トリフルオロメチル、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C10ヘテロ環、C−C12アリール、C−C10ヘテロアリールからなる群より選択され、Z1a、Z2a、Z3aおよびZ4aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z1b、Z2b、Z3bおよびZ4bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z1c、Z2c、Z3cおよびZ4cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z5a、Z6a、Z7aおよびZ8aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z5b、Z6b、Z7bおよびZ8bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z5c、Z6c、Z7cおよびZ8cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z9a、Z10a、Z11aおよびZ12aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z9b、Z10b、Z11bおよびZ12bの群中でその群の内の3個以下がN内のであり;およびZ9c、Z10c、Z11cおよびZ12cの群中でその群の内の3個以下がNであり;
    6aおよびR6bが、
    Figure 2020524701

    からなる群より独立に選択され、
    p8、p9、p10、p11およびp12が独立に0〜5であり;p13およびp14が独立に0〜6であり;
    が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、アミド、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    10が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、アミノアシル、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    11およびW16が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より独立に選択され;
    12が、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシおよびメチルからなる群より選択され;
    13が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    14が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミドおよびスルホニルからなる群より選択され;
    15が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、スルホニルおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    10がNRの場合、R6aは、NRと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    14がNRの場合、R6bは、NRと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    n12bが0でない場合、R6aは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群より任意に選択されてもよく;
    およびn15aが0でない場合、R6bは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群より任意に選択されてもよく;
    式中、A1aが、BのB1bに結合し、A1bが、BのB1aまたはB1cに結合し;
    式中、
    (#)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;(*)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;(A)が、Aへの結合部位を示し;(B)は、Bへの結合部位を示し;
    が、B2a、B2bであるか、またはVが(B)−B−(Q)、(B)−B−B−(Q)または(B)−B−B−B−(Q)である場合、任意にB2cであってもよく、B2aが、(B)−X18a−(CHn18a−X18b−(B/Q)、(B)−X18c−(CHn18b−X19−(CHn18c−X18d−(B/Q)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    13a、M14a、M14c、M14e、M15a、M15c、M15e、M16a、M16cおよびM16eが、(B)−X21a−(CHn19a−(*)および(B)−X21b−(CHn19b−X21c−(*)からなる群より独立に選択され;
    13b、M14b、M14d、M14f、M15b、M15d、M15f、M16b、M16dおよびM16fが、(*)−(CHn20a−X22a−(B/Q)および(*)−X22b−(CHn20b−X22c−(B/Q)からなる群より独立に選択され;
    2bは、(B)−Q−(CHn21a−CHR14a−(CHn21b−X23−(B/Q)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    17a、M8a、M18c、M18e、M19a、M19c、M19e、M20a、M20cおよびM20eが、(B)−Q10a−(CHn22a−(*)および(B)−Q10b−(CHn22b−X25−(*)からなる群より独立に選択され;
    17b、M18b、M18d、M18f、M19b、M19d、M19f、M20b、M20dおよびM20fが、(*)−(CHn23a−X26a−(B/Q)および(*)−X26b−(CHn23b−X26c−(B/Q)からなる群より独立に選択され;
    2cが、(B)−X27−(CHn24a−CHR14b−(CHn24b−Q11−(B)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    21a、M22a、M22c、M22e、M23a、M23c、M23e、M24a、M24cおよびM24eが、(B)−X29a−(CHn25a−(*)および(B)−X29b−(CHn25b−X29c−(*)からなる群より独立に選択され;
    21b、M22b、M22d、M22f、M23b、M23d、M23f、M24b、M24dおよびM24fが、(*)−(CHn26a−Q12a−(B)および(*)−X30−(CHn26b−Q12b−(B)からなる群より独立に選択され;
    式中、n18a、n18b、n18c、n19b、n20b、n23bおよびn25bが独立に2〜4であり;n19a、n20a、n23aおよびn25aが独立に0〜4であり;n21a、n21b、n24a、n24bが独立に0〜5であり;n22aおよびn26aが独立に0〜2であり;およびn22bおよびn26bが独立に1〜4であり;
    18a、X18b、X18c、X18d、X21a、X21b、X21c、X22a、X22b、X22c、X23、X25、X26a、X26b、X26c、X27、X29a、X29b、X29cおよびX30が、OおよびNR15からなる群より独立に選択され、R15が、水素、C−Cアルキル、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニルおよびスルホンアミドからなる群より選択され、X23aがNR15の場合、X23は、R14aと一緒に、置換4、5,6または7員環を任意に形成してもよく、X27aがNR15である場合、X27は、R14bと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    19が、O、CH=CH、C≡C、S(O)t3およびNR16からなる群より選択され、t3は0〜2であり、R16が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    20a、X20b、X20c、X24a、X24b、X24c、X28a、X28bおよびX28cが、O、S(O)t4、NR17およびCR1819からなる群より独立に選択され、t4が0〜2であり、R17が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;R18が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;およびR19が、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;またはR18およびR19が、それらが結合している炭素と一緒に、任意に置換されてもよい3、4、5、6または7員環を形成し;
    、Q10a、Q10b、Q11、Q12aおよびQ12bが、C=OおよびCHR20からなる群より独立に選択され、R20が、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
    13a、Z13b、Z13c、Z14a、Z14b、Z14c、Z15a、Z15b、Z15c、Z16a、Z16b、Z16c、Z17a、Z17b、Z17c、Z18a、Z18b、Z18c、Z19a、Z19b、Z19c、Z20a、Z20b、Z20c、Z21a、Z21b、Z21c、Z22a、Z22b、Z22c、Z23a、Z23b、Z23c、Z24a、Z24bおよびZ24cが、N、N−OおよびCR21からなる群より独立に選択され、R21が、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アミド、アミジノ、グアニジノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、トリフルオロメチル、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C10ヘテロ環、C−C12アリール、C−C10ヘテロアリールからなる群より選択され、Z13a、Z14a、Z15aおよびZ16aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z13b、Z14b、Z15bおよびZ16bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z13c、Z14c、Z15cおよびZ16cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z17a、Z18a、Z19aおよびZ20aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z17b、Z18b、Z19bおよびZ20bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z17c、Z18c、Z19cおよびZ20cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z21a、Z22a、Z23aおよびZ24aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z21b、Z22b、Z23bおよびZ24bの群中でその群の内の3個以下がNであり;およびZ21c、Z22c、Z23cおよびZ24cの群中でその群の内の3個以下がNであり;
    14aおよびR14bが、
    Figure 2020524701

    からなる群より独立に選択され、
    p15、p16、p17、p18およびp19が独立に0〜5であり;p20およびp21が独立に0〜6であり;
    17が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、アミド、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    18が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、アミノアシル、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    19およびW24が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より独立に選択され;
    20が、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシおよびメチルからなる群より選択され;
    21が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    22が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミドおよびスルホニルからなる群より選択され;
    23が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、スルホニルおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    23がNR15の場合、R14aは、NR15と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    27がNR15の場合、R14bは、NR15と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    n21bが0でない場合、R14aは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;および
    n24aが0でない場合、R14bは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;
    1aおよびB1bが、BのB2bに結合し、B1cが、BのB2aまたはB2cに結合し;
    式中、
    (*)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
    (#)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
    (Q)が、Qへの結合部位を示し;
    (B)が、Bへの結合部位を示し;
    (B)が、Bへの結合部位を示し;
    (B)が、Bへの結合部位を示し;および
    が、(B)−B−(Q)、(B)−B−B−(Q)または(B)−B−B−B−(Q)である場合、(B/Q)は、Bへの結合部位を示し、Vが共有結合の場合、(B/Q)は、Qへの結合部位を示し;
    が、B3a、B3bであるか、またはVが(B)−B−B−(Q)または(B)−B−B−B−(Q)である場合、任意にB3cであってもよく、B3aが、(B)−X31a−(CHn27a−X31b−(B/Q)、(B)−X31c−(CHn27b−X32−(CHn27c−X31d−(B/Q)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    25a、M26a、M26c、M26e、M27a、M27c、M27e、M28a、M28cおよびM28eが、(B)−X34a−(CHn28a−(*)および(B)−X34b−(CHn28b−X34c−(*)からなる群より独立に選択され;
    25b、M26b、M26d、M26f、M27b、M27d、M27f、M28b、M28dおよびM28fが、(*)−(CHn29a−X35a−(B/Q)および(*)−X35b−(CHn29b−X35c−(B/Q)からなる群より独立に選択され;
    3bが、(B)−Q13−(CHn30a−CHR22a−(CHn30b−X36−(B/Q)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    29a、M30a、M30c、M30e、M31a、M31c、M31e、M32a、M32cおよびM32eが、(B)−Q14a−(CHn31a−(*)および(B)−Q14b−(CHn31b−X38−(*)からなる群より独立に選択され;
    29b、M30b、M30d、M30f、M31b、M31d、M31f、M32b、M32dおよびM32fが、(*)−(CHn32a−X39a−(B/Q)および(*)−X39b−(CHn32b−X39c−(B/Q)からなる群より独立に選択され;
    3Cが、(B)−X40−(CHn33a−CHR22b−(CHn33b−Q15−(B)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    33a、M34a、M34c、M34e、M35a、M35c、M35e、M36a、M36cおよびM36eが、(B)−X42a−(CHn34a−(*)および(B)−X42b−(CHn34b−X42c−(*)からなる群より独立に選択され;
    9b、M10b、M10d、M10f、M11b、M11d、M11f、M12b、M12dおよびM12fが、(*)−(CHn35a−Q16a−(B)および(*)−X43−(CHn35b−Q16b−(B)からなる群より独立に選択され;
    式中、n27a、n27b、n27c、n28b、n29b、n32bおよびn34bが独立に2〜4であり;n28a、n29a、n32aおよびn34aが独立に0〜4であり;n30a、n30b、33a、n33bが独立に0〜5であり;n31aおよびn35aが独立に0〜2であり;n31bおよびn35bが独立に1〜4であり;
    31a、X31b、X31c、X31d、X34a、X34b、X34c、X35a、X35b、X35c、X36、X38、X39a、X39b、X39c、X40、X42a、X42b、X42cおよびX43が、OおよびNR23からなる群より独立に選択され、R23が、水素、C−Cアルキル、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニルおよびスルホンアミドからなる群より選択され、X36がNR23の場合、X36は、R14aと一緒に、置換4、5,6または7員環を任意に形成してもよく、X40がNR23である場合、X40は、R14bと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    32が、O、CH=CH、C≡C、S(O)t5およびNR24からなる群より選択され、t5が0〜2であり、R24が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    33a、X33b、X33c、X37a、X37b、X37c、X41a、X41bおよびX41cが、O、S(O)t6、NR25およびCR2627からなる群より独立に選択され、t6が0〜2であり、R25が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;R26が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;およびR27が、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;またはR26およびR27が、それらが結合している炭素と一緒に、置換3、4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    13、Q14a、Q14b、Q15、Q16aおよびQ16bが、C=OおよびCHR28からなる群より独立に選択され、R28が、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
    25a、Z25b、Z25c、Z26a、Z26b、Z26c、Z27a、Z27b、Z27c、Z28a、Z28b、Z28c、Z29a、Z29b、Z29c、Z30a、Z30b、Z30c、Z31a、Z31b、Z31c、Z32a、Z32b、Z32c、Z33a、Z33b、Z33c、Z34a、Z34b、Z34c、Z35a、Z35b、Z35c、Z36a、Z36bおよびZ36cが、N、N−OおよびCR29からなる群より独立に選択され、R29が、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アミド、アミジノ、グアニジノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、トリフルオロメチル、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C10ヘテロ環、C−C12アリール、C−C10ヘテロアリールからなる群より選択され、Z25a、Z26a、Z27aおよびZ28aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z25b、Z26b、Z27bおよびZ28bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z25c、Z26c、Z27cおよびZ28cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z29a、Z30a、Z31aおよびZ32aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z29b、Z30b、Z31bおよびZ32bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z29c、Z30c、Z31cおよびZ32cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z33a、Z34a、Z35aおよびZ36aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z33b、Z34b、Z35bおよびZ36bの群中でその群の内の3個以下がNであり;およびZ33c、Z34c、Z35cおよびZ36cの群中でその群の内の3個以下がNであり;
    22aおよびR22bが、
    Figure 2020524701

    からなる群より独立に選択され、
    p22、p23、p24、p25およびp26が独立に0〜5であり;p27およびp28が独立に0〜6であり;
    25が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、アミド、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    26が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、アミノアシル、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    27およびW32が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より独立に選択され;
    28が、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシおよびメチルからなる群より選択され;
    29が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    30が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミドおよびスルホニルからなる群より選択され;および
    31が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、スルホニルおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    36がNR23の場合、R22aは、NR23と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    40がNR23の場合、R22bは、NR23と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    n30bが0でない場合、R22aは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;
    n33aが0でない場合、R22bは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;および
    2aおよびB2bがBのB3bに結合し、B2cがBのB3aまたはB3cに結合し;
    式中、
    (*)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
    (#)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
    (Q)が、Qへの結合部位を示し;
    (B)が、Bへの結合部位を示し;
    (B)が、Bへの結合部位を示し;および
    が、(B)−B−B−(Q)または(B)−B−B−B−(Q)である場合、(B/Q)は、Bへの結合部位を示し、Vが、(B)−B−(Q)である場合、(B/Q)は、Qへの結合部位を示し;
    が、B4a、B4bであるか、またはVが(B)−B−B−B−(Q)である場合には、任意にB4cであってもよく、B4aが、(B)−X44a−(CHn36a−X44b−(B/Q)、(B)−X44c−(CHn36b−X45−(CHn36c−X44d−(B/Q)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    37a、M38a、M38c、M38e、M39a、M39c、M39e、M40a、M40cおよびM40eが、(B)−X47a−(CHn37a−(*)および(B)−X47b−(CHn37b−X47c−(*)からなる群より独立に選択され;
    37b、M38b、M38d、M38f、M39b、M39d、M39f、M40b、M40dおよびM40fが、(*)−(CHn38a−X48a−(B/Q)および(*)−X48b−(CHn38b−X48c−(B/Q)からなる群より独立に選択され;
    4bが、(B)−Q17−(CHn39a−CHR30a−(CHn39b−X49−(B/Q)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    41a、M42a、M42c、M42e、M43a、M43c、M43e、M44a、M44cおよびM44eが、(B)−Q18a−(CHn40a−(*)および(B)−Q18b−(CHn40b−X51−(*)からなる群より独立に選択され;
    41b、M42b、M42d、M42f、M43b、M43d、M43f、M44b、M44dおよびM44fが、(*)−(CHn41a−X52a−(B/Q)および(*)−X52b−(CHn41b−X52c−(B/Q)からなる群より独立に選択され;
    4cが、(B)−X53−(CHn42a−CHR30b−(CHn42b−Q19−(B)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    45a、M46a、M46c、M46e、M47a、M47c、M47e、M48a、M48cおよびM48eが、(B)−X55a−(CHn43a−(*)および(B)−X55b−(CHn43b−X55c−(*)からなる群より独立に選択され;
    45b、M46b、M46d、M46f、M47b、M47d、M47f、M48b、M48dおよびM48fが、(*)−(CHn44a−Q20a−(B)および(*)−X56−(CHn44b−Q20b−(B)からなる群より独立に選択され;
    式中、n36a、n36b、n36c、n37b、n38b、n41bおよびn43bが独立に2〜4であり;n37a、n38a、n41aおよびn43aが独立に0〜4であり;n39a、n39b、42a、n42bが独立に0〜5であり;n31aおよびn35aが独立に0〜2であり;n40bおよびn44bが独立に1〜4であり;
    44a、X44b、X44c、X44d、X47a、X47b、X47c、X48a、X48b、X48c、X49、X51、X52a、X52b、X52c、X53、X55a、X55b、X55cおよびX56が、OおよびNR31からなる群より独立に選択され、R31が、水素、C−Cアルキル、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニルおよびスルホンアミドからなる群より選択され、X49がNR31の場合、X49は、R30aと一緒に、置換4、5,6または7員環を任意に形成してもよく、X53がNR31である場合、X53は、R30bと一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    45が、O、CH=CH、C≡C、S(O)t7およびNR32からなる群より選択され、t7が0〜2であり、R32が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    46a、X46b、X46c、X50a、X50b、X50c、X54a、X54bおよびX54cが、O、S(O)t8、NR33およびCR3435からなる群より独立に選択され、t8が0〜2であり、R33が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;R34が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;およびR35が、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;またはR34およびR35が、それらが結合している炭素と一緒に、置換3、4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    17、Q18a、Q18b、Q19、Q20aおよびQ20bが、C=OおよびCHR36からなる群より独立に選択され、R36が、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
    37a、Z37b、Z37c、Z38a、Z38b、Z38c、Z39a、Z39b、Z39c、Z40a、Z40b、Z40c、Z41a、Z41b、Z41c、Z42a、Z42b、Z42c、Z43a、Z43b、Z43c、Z44a、Z44b、Z44c、Z45a、Z45b、Z45c、Z46a、Z46b、Z46c、Z47a、Z47b、Z47c、Z48a、Z48bおよびZ48cが、N、N−OおよびCR37からなる群より独立に選択され、R37が、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アミド、アミジノ、グアニジノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、トリフルオロメチル、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C10ヘテロ環、C−C12アリール、C−C10ヘテロアリールからなる群より選択され、Z37a、Z38a、Z39aおよびZ40aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z37b、Z38b、Z39bおよびZ40bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z37c、Z38c、Z39cおよびZ40cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z41a、Z42a、Z43aおよびZ44aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z41b、Z42b、Z43bおよびZ44bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z41c、Z42c、Z43cおよびZ44cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z45a、Z46a、Z47aおよびZ48aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z45b、Z46b、Z47bおよびZ48bの群中でその群の内の3個以下がNであり;およびZ45c、Z46c、Z47cおよびZ48cの群中でその群の内の3個以下がNであり;
    30aおよびR30bが、
    Figure 2020524701

    からなる群より独立に選択され、
    p29、p30、p31、p32およびp33が独立に0〜5であり;p34およびp35が独立に0〜6であり;
    33が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、アミド、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    34が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、アミノアシル、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    35およびW40が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より独立に選択され;
    36が、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシおよびメチルからなる群より選択され;
    37が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    38が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミドおよびスルホニルからなる群より選択され;および
    39が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、スルホニルおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    49がNR31の場合、R30aは、NR31と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    53がNR31の場合、R30bは、NR31と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    n39bが0でない場合、R30aは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;
    n42aが0でない場合、R30bは、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;
    3aおよびB3bがBのB4bに結合し、B3cがBのB4aまたはB4cに結合し;
    式中、
    (*)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
    (#)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
    (Q)が、Qへの結合部位を示し;
    (B)が、Bへの結合部位を示し;
    (B)が、Bへの結合部位を示し;
    (B)が、Bへの結合部位を示し;および
    が、(B)−B−B−B−(Q)である場合、(B/Q)は、Bへの結合部位を示し、Vが、(B)−B−B−(Q)である場合、(B/Q)は、Qへの結合部位を示し;
    が、B5aおよびB5bからなる群より選択され、B5aが、(B)−X57a−(CHn45a−X57b−(Q)、(B)−X57c−(CHn45b−X58−(CHn45c−X57d−(Q)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    49a、M50a、M50c、M50e、M51a、M51c、M51e、M53a、M52cおよびM52eが、(B)−X60a−(CHn46a−(*)および(B)−X60b−(CHn46b−X60c−(*)からなる群より独立に選択され;
    40b、M50b、M50d、M50f、M51b、M51d、M51f、M52b、M52dおよびM52fが、(*)−(CHn47a−X61a−(Q)および(*)−X61b−(CHn47b−X61c−(Q)からなる群より独立に選択され;
    5bが、(B)−Q21−(CHn48a−CHR38−(CHn48b−X62−(Q)、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    53a、M54a、M54c、M54e、M55a、M55c、M55e、M56a、M56cおよびM56eが、(B)−Q22a−(CHn49a−(*)および(B)−Q22b−(CHn49b−X64−(*)からなる群より独立に選択され;
    53b、M54b、M54d、M54f、M55b、M55d、M55f、M56b、M56dおよびM56fが、(*)−(CHn50a−X65a−(Q)および(*)−X65b−(CHn50b−X65c−(Q)からなる群より独立に選択され;
    式中、n45a、n45b、n45c、n46b、n47bおよびn50bが独立に2〜4であり;n46a、47aおよびn50aが独立に0〜4であり;n48a、n48bが独立に0〜5であり;n49aが0〜2であり;およびn49bが1〜4であり;
    57a、X57b、X57c、X57d、X60a、X60b、X60c、X61a、X61b、X61c、X62、X64、X65a、X65bおよびX65cが、OおよびNR39からなる群より独立に選択され、R39が、水素、C−Cアルキル、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニルおよびスルホンアミドからなる群より選択され、X62がNR39の場合、X62は、R39と一緒に、置換4、5,6または7員環を任意に形成してもよく;
    58が、O、CH=CH、C≡C、S(O)t9およびNR40からなる群より選択され、t9が0〜2であり、R40が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    59a、X59b、X59c、X63a、X63bおよびX63cが、O、S(O)t10、NR41およびCR4243からなる群より独立に選択され、t10が0〜2であり、R41が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;R42が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、グアニジノ、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;およびR43が、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;またはR42およびR43が、それらが結合している炭素と一緒に、置換3、4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    21、Q22aおよびQ22bが、C=OおよびCHR44からなる群より独立に選択され、R44が、水素およびC−Cアルキルからなる群より選択され;
    49a、Z49b、Z49c、Z50a、Z50b、Z50c、Z51a、Z51b、Z51c、Z52a、Z52b、Z52c、Z53a、Z53b、Z53c、Z54a、Z54b、Z54c、Z55a、Z55b、Z55c、Z56a、Z56bおよびZ56cは、N、N−OおよびCR45からなる群より独立に選択され、R45が、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アミド、アミジノ、グアニジノ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、トリフルオロメチル、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C10ヘテロ環、C−C12アリール、C−C10ヘテロアリールからなる群より選択され、Z49a、Z50a、Z51aおよびZ52aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z49b、Z40b、Z51bおよびZ52bの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z49c、Z50c、Z51cおよびZ52cの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z53a、Z54a、Z55aおよびZ56aの群中でその群の内の3個以下がNであり;Z53b、Z54b、Z55bおよびZ56bの群中でその群の内の3個以下がNであり;およびZ53c、Z54c、Z55cおよびZ56cの群中でその群の内の3個以下がNであり;
    38が、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、
    p36、p37、p38、p39およびp40が独立に0〜5であり;p41およびp42が独立に0〜6であり;
    41が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、アミノアシル、アミド、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    42が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、アミノアシル、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    43およびW48が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、およびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より独立に選択され;
    44が、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシおよびメチルからなる群より選択され;
    45が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、ホルミル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    46が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、アミドおよびスルホニルからなる群より選択され;および
    47が、水素、C−C20アルキル、C−C15シクロアルキル、C−C14ヘテロ環、C−C15アリール、C−C14ヘテロアリール、スルホニルおよびC−C15シクロアルキル、C−C15アリールまたはC−C14ヘテロアリールで置換されたC−Cアルキルからなる群より選択され;
    62がNR39の場合、R38は、NR39と一緒に、置換4、5、6または7員環を任意に形成してもよく;
    n48bが0でない場合、R38は、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアリールオキシからなる群よりさらに選択され;および
    4aおよびB4bがBのB5bに結合し、B4cがBのB5aに結合し;
    式中、
    (*)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
    (#)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;
    (B)が、Bへの結合部位を示し;および
    (Q)が、Qへの結合部位を示す、ライブラリー。
  2. が、C=OおよびCHからなる群より選択される、請求項1に記載のライブラリー。
  3. が、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、式中、(Q)がQへの結合部位を示し、(A)がAへの結合部位を示す、請求項1に記載のライブラリー。
  4. が、
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、式中、Rが、水素およびメチルから選択され、(Y)が、Yへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示す、請求項1に記載のライブラリー。
  5. が、共有結合であり、Bが、(A)−Q−(CHn12a−CHR6a−(CHn12b−X10−(B)であり、Bが、(B)−Q−(CHn21a−CHR14a−(CHn21b−X23−(Q)であり、
    式中、n12a、n12b,n21aおよびn21bは0であり;X10およびX23は、NHおよびNCHから独立に選択され;QおよびQは、C=OおよびCHから独立に選択され;R6aおよびR14aが、
    Figure 2020524701

    からなる群より独立に選択され、(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;および
    (A)が、Aへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(Q)は、Qへの結合部位を示す、請求項1に記載のライブラリー。
  6. が、(B)−B−(Q)であり、Bが、(A)−Q−(CHn12a−CHR6a−(CHn12b−X10−(B)であり、Bが、(B)−Q−(CHn21a−CHR14a−(CHn21b−X23−(B)であり、Bが、(B)−Q13−(CHn30a−CHR22a−(CHn30b−X36−(Q)であり、
    式中、n12a、n12b,n21a、n21b、n30aおよびn30bは0であり;X10、X23およびX36は、NHおよびNCHから独立に選択され;Q、QおよびQ13は、C=OおよびCHから独立に選択され;R6a、R14aおよびR22aが、
    Figure 2020524701

    からなる群より独立に選択され、(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;および
    (A)が、Aへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(Q)が、Qへの結合部位を示す、請求項1に記載のライブラリー。
  7. が、(B)−B−B−(Q)であり、Bが、(A)−Q−(CHn12a−CHR6a−(CHn12b−X10−(B)であり、Bが、(B)−Q−(CHn21a−CHR14a−(CHn21b−X23−(B)であり、Bが、(B)−Q13−(CHn30a−CHR22a−(CHn30b−X36−(B)であり、Bが、(B)−Q17−(CHn39a−CHR30a−(CHn39b−X49−(Q)であり、
    式中、n12a、n12b,n21a、n21b、n30a、n30b,n39aおよびn39bが0であり;X10、X23、X36およびX49が、NHおよびNCHから独立に選択され;Q、Q、Q13およびQ17が、C=OおよびCHから独立に選択され;R6a、R14a、R22aおよびR30aが、
    Figure 2020524701

    からなる群より独立に選択され、(#)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;および
    (A)が、Aへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(Q)が、Qへの結合部位を示す、請求項1に記載のライブラリー。
  8. が、(B)−B−B−B−(Q)であり、Bが、(A)−Q−(CHn12a−CHR6a−(CHn12b−X10−(B)であり、Bが、(B)−Q−(CHn21a−CHR14a−(CHn21b−X23−(B)であり、Bが、(B)−Q13−(CHn30a−CHR22a−(CHn30b−X36−(B)であり、Bが、(B)−Q17−(CHn39a−CHR30a−(CHn39b−X49−(B)であり、Bが、(B)−Q21−(CHn48a−CHR38−(CHn48b−X62−(Q)であり、
    式中、n12a、n12b,n21a、n21b、n30a、n30b,n39a、n39b、n48aおよびn48bが0であり;X10、X23、X36、X49およびX62が、NHおよびNCHから独立に選択され;Q、Q、Q13、Q17およびQ21が、C=OおよびCHから独立に選択され;R6a、R14a、R22a、R30aおよびR38が、
    Figure 2020524701

    からなる群より独立に選択され、(#)が、構造体の残部へのその部分の結合部位を示し;および
    (A)が、Aへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(B)が、Bへの結合部位を示し、(Q)が、Qへの結合部位を示す、請求項1に記載のライブラリー。
  9. 、B、B、B、およびBの内の少なくとも1つが、
    Figure 2020524701
    Figure 2020524701

    からなる群より選択され、(A/B)が、Bに対しては、Aへの結合部位を示し、Bに対しては、Bへの結合部位を示し、Bに対しては、Bへの結合部位を示し、Bに対しては、Bへの結合部位を示し、Bに対しては、Bへの結合部位を示し;(B/Q)が、Bに対しては、Bへの結合部位を示し、Bに対しては、Vが(B)−B−(Q)、(B)−B−B−(Q)および(B)−B−B−B−(Q)の場合には、Bへの結合部位を示し、Vが共有結合の場合には、Qへの結合部位を示し、Bに対しては、Vが(B)−B−B−(Q)および(B)−B−B−B−(Q)の場合にはBへの結合部位を示し、Vが(B)−B−(Q)の場合にはQへの結合部位を示し、Bに対しては、Vが(B)−B−B−B−(Q)の場合には、Bへの結合部位を示し、Vが(B)−B−B−(Q)の場合には、Qへの結合部位を示し、さらにBに対しては、Qへの結合部位を示す、請求項1に記載のライブラリー。
  10. 2a、R2b、R6a、R6b、R14a、R14b、R22a、R22b、R30a、R30b、およびR38が、
    Figure 2020524701

    からなる群より独立に選択され、(#)は、構造体の残部へのその部分の結合部位を示す、請求項1に記載のライブラリー。
  11. n12bが1〜4でR6aがアミノであるか、n21bが1〜4でR14aがアミノであるか、n30bが1〜4でR22aがアミノであるか、n39bが1〜4でR30aがアミノであるか、またはn48bが1〜4でR48がアミノである、請求項1に記載のライブラリー。
  12. 2〜25個の大環状化合物を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のライブラリー。
  13. 25〜250個の大環状化合物を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のライブラリー。
  14. 250〜1,000個の大環状化合物を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のライブラリー。
  15. 1,000〜10,000個の大環状化合物を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のライブラリー。
  16. 10,000個より多くの大環状化合物を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のライブラリー。
  17. 構造4201〜4825を有するものから選択される大環状化合物を含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載のライブラリー。
  18. 別々の大環状化合物として合成された、請求項1〜17のいずれか1項に記載のライブラリー。
  19. 少なくとも2個の大環状化合物の混合物として合成された、請求項1〜17のいずれか1項に記載のライブラリー。
  20. 前記大環状化合物が、非溶解固体、シロップまたは油として提供される、請求項1〜17のいずれか1項に記載のライブラリー。
  21. 前記大環状化合物が、有機溶媒、水または緩衝系中に溶解されて提供される、請求項1〜17のいずれか1項に記載のライブラリー。
  22. 前記大環状化合物が、DMSO中に溶解されて提供される、請求項1〜17のいずれか1項に記載のライブラリー。
  23. 前記大環状化合物が、DMSO中の0.001〜100mMの溶液として提供される、請求項22に記載のライブラリー。
  24. 前記大環状化合物が、DMSO中の0.01〜10mMの溶液として提供される、請求項22に記載のライブラリー。
  25. 少なくとも1個の複数サンプルホルダー中で配列された、請求項1〜24のいずれか1項に記載のライブラリー。
  26. 前記少なくとも1個の複数サンプルホルダーが、96、384、1536、3456、6144または9600ウェルまたは微小化チップを含むマイクロタイタープレートである、請求項25に記載のライブラリー。
  27. 前記化合物が、前記少なくとも1個の複数サンプルホルダーの各試料中の個別の化合物として配置される、請求項25に記載のライブラリー。
  28. 前記化合物が、前記少なくとも1個の複数サンプルホルダーの各試料中の2個以上の化合物として配置される、請求項25に記載のライブラリー。
  29. キットであって、
    請求項1〜24のいずれか1項に記載のライブラリー;および
    少なくとも1個の複数サンプルホルダーを含む、キット。
  30. 前記少なくとも1個の複数サンプルホルダーが、96、384、1536、3456、6144または9600ウェルまたは微小化チップを含むマイクロタイタープレートである、請求項29に記載のキット。
  31. 前記化合物が、前記少なくとも1個の複数サンプルホルダーの各試料中の個別の化合物として配置される、請求項29に記載のキット。
  32. 前記化合物が、前記少なくとも1個の複数サンプルホルダーの各試料中の2個以上の化合物として配置される、請求項29に記載のライブラリー。
  33. 請求項1に記載の式(I)で表される大環状化合物、またはその塩。
  34. 構造体4201〜4825からなる群より選択される請求項33に記載の大環状化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
  35. 請求項1〜28のいずれか1項に記載のライブラリーまたは請求項33または34に記載の少なくとも1個の化合物の、生物学的標的を調節する化合物の特定のための、使用。
  36. 前記特定が高スループット方式で行われる、請求項35に記載の使用。
  37. 前記生物学的標的が、酵素、Gタンパク質共役受容体、核受容体、イオンチャネル、トランスポーター、転写因子、タンパク質−タンパク質相互作用または核酸−タンパク質相互作用である、請求項35または36に記載の使用。
  38. 前記調節が、アゴニズム、アンタゴニズム、活性化、阻害または逆活性化作用である、請求項35、36または37に記載の使用。
  39. 生物学的標的を調節する化合物の特定における使用のための、請求項1〜28のいずれか1項に記載のライブラリー。
  40. 前記特定が高スループット方式で行われる、請求項39に記載のライブラリー。
  41. 前記生物学的標的が、酵素、Gタンパク質共役受容体、核受容体、イオンチャネル、トランスポーター、転写因子、タンパク質−タンパク質相互作用または核酸−タンパク質相互作用である、請求項39または40に記載のライブラリー。
  42. 前記調節が、アゴニズム、アンタゴニズム、活性化、阻害または逆活性化作用である、請求項39、40または41に記載のライブラリー。
  43. 生物学的標的を調節する化合物の前記特定における使用のための、請求項33または34に記載の化合物。
  44. 前記特定が、高スループット方式で行われる、請求項43に記載の化合物。
  45. 前記生物学的標的が、酵素、Gタンパク質共役受容体、核受容体、イオンチャネル、トランスポーター、転写因子、タンパク質−タンパク質相互作用または核酸−タンパク質相互作用である、請求項43または44に記載の化合物。
  46. 前記調節が、アゴニズム、アンタゴニズム、活性化、阻害または逆活性化作用である、請求項43、44または45に記載の化合物。
  47. 請求項1〜28のいずれか1項に記載のライブラリーまたは請求項33または34に記載の化合物の使用方法であって、請求項1〜28のいずれか1項に記載の前記ライブラリーの前記化合物、または請求項33または34に記載の前記化合物を、前記生物学的標的を調節する化合物を特定するように、生物学的標的と接触させることを含む、方法。
  48. 前記特定が、高スループット方式で行われる、請求項47に記載の方法。
  49. 前記生物学的標的が、酵素、Gタンパク質共役受容体、核受容体、イオンチャネル、トランスポーター、転写因子、タンパク質−タンパク質相互作用または核酸−タンパク質相互作用である、請求項47または48に記載の方法。
  50. 前記調節が、アゴニズム、アンタゴニズム、活性化、阻害または逆活性化作用である、請求項47、48または49に記載の方法。
  51. 前記方法がエクスビボで実施される、請求項47〜50のいずれか1項に記載の方法。
  52. 前記方法がインビトロで実施される、請求項47〜50のいずれか1項に記載の方法。
  53. 請求項1〜28のいずれか1項に記載のライブラリーの作製方法であって、
    個々の多官能性保護構成単位の合成;
    反応性官能基の選択的脱保護と、それに続く、構成単位側鎖上の反応を含む、結合の繰り返しによる逐次的に3〜8個の構成単位の組み立て;
    前記組み立てた構成単位構造体の2個の反応性官能基の選択的脱保護とそれに続く環化;
    前記環化生成物からの全ての残りの保護基の除去;および
    任意選択による、精製、を含む、方法。
  54. 最終大環状化合物をスクリーニングに好適なフォーマットに割付けることをさらに含む、請求項53に記載の方法。
  55. 前記構成単位の組み立てが、固相で実施される、請求項53または54に記載の方法。
  56. 前記それぞれ個別の構成単位の結合が、アミド結合形成、還元的アミノ化、光延反応およびその変種、求核置換および金属または有機金属媒介カップリングから独立に選択される反応を用いて実施される、請求項53、54または55に記載の方法。
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