JP2020521141A - 平行四辺形フローを用いるガスナイフ - Google Patents

平行四辺形フローを用いるガスナイフ Download PDF

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Abstract

本開示の一態様では、方法は、非接触で物質を基板の表面に直接、押し出すステップまたは移動するステップを含み、平行四辺形フローを有するガスカーテンを生成するように構成されたガスナイフ(300)を使用する。【選択図】図3

Description

関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2017年5月24日出願の米国仮特許出願第62/510,568号の利益を主張するものであり、その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0002]例えば、組織切片または組織細胞などの生物試料/試片は、検査のため顕微鏡スライド上に載せられることが多い。一方、スライド上で、試片は、1つまたは複数の物質(例えば、染料、試薬など)と一緒に扱われて、その他の方法で透明なまたは目に見えない細胞もしくは細胞構成要素に色およびコントラストまたは微視的に標識化された試薬を加えられることが多い。その後、処理済み試片は、薄い透明なカバースリップで覆われることが多い。これには、いくつか理由がある。カバースリップは、試片が同じ視界平面にあるように試片を平らにすることができ、それにより、試片をより良く見ることができるようになる。カバースリップは、レンズがスライドに近過ぎて配置される場合に、顕微鏡の対物レンズからの試片の保護を提供する。カバースリップ(接着剤との組み合わせが多い)は、試片をさらに保護して、それにより、試片は、永久にスライド上に保持され、将来の研究およびアーカイブの目的で保存される。カバースリップはまた、試片の汚染を避けるため役立つ。
[0003]本開示の一態様では、方法は、非接触で物質を(例えば、流体、微粒子固体、または任意のその組み合わせ)基板の表面で押し出す、方向付ける、または移動させるためのものであり、平行四辺形フロー(例えば、ガスナイフによって供給されるガスカーテン)を有するガスカーテンを使用する。実施形態によっては、基板は顕微鏡スライドであり、物質は流体である。実施形態によっては、その方法は、ガスカーテンを使用して顕微鏡スライドの表面から流体を取り除くことをさらに含んで、流体を処理経路に沿って顕微鏡スライドと連通するウィッキング機構またはスライドの長手方向側のいずれかに方向付ける。実施形態によっては、その方法は、カバースリップ被覆プロセス中に使用されて、接着剤線または接着剤泡の少なくとも一方の形成が軽減されるまたは妨げられる。
[0004]本開示の別の態様では、自動スライド処理装置は、流体をスライド上に分注するように構成された少なくとも1つの流体ディスペンサ、およびスライドの上面に存在する流体を(例えば、流体が単独で分注されて、またはスライド上にすでに存在する既存の流体との組み合わせで)(i)スライドの一端の少なくとも一部と連通するウィッキング機構(例えば、スライドの縁と接触するクリップ)、または(ii)スライドの長手方向縁のうちの一方の方に押し流す液体除去デバイスを含み、液体除去デバイスは、平行四辺形に近似する形状を有するガスカーテンを射出する。実施形態によっては、液体除去デバイスは、スライドの長手方向軸に実質的に垂直な方向に移動可能である。「スライドの長手方向軸に実質的に垂直」により、液体除去デバイスは、垂直から最大5%だけオフセットされ得ることを意味する。実施形態によっては、液体除去デバイスから射出されたガスカーテンは、スライドの上面の平面に実質的に垂直に向けられている。実施形態によっては、ガスカーテンは、ガスナイフの長手方向軸に対して所定の勾配角でオフセットされる。
[0005]実施形態によっては、ウィッキング機構は、スライド保持クリップである。実施形態によっては、スライド保持クリップは、スライドのラベル端に位置する。実施形態によっては、ウィッキング機構は、流体をスライドから(毛管現象などにより)引き入れる材料からなるので、スライドから流体の少なくとも部分的な除去を容易にする。実施形態によっては、ウィッキング機構は、スライドの縁、スライドの上部、またはその両方と物理的に接触する。
[0006]実施形態によっては、自動スライド処理装置は、カバースリップ封入装置であり、液体除去デバイスは、カバースリップをスライドにつけた後、少なくとも残留流体の除去を容易にする。実施形態によっては、自動スライド処理装置は、カバースリップ封入装置であり、液体除去デバイスは、カバースリップをスライドにつける前に、少なくとも残留流体の除去を容易にする。実施形態によっては、自動スライド処理装置は、カバースリップ封入装置であり、液体除去デバイスを使用して、カバースリップ被覆プロセスの前後の両方で、流体の除去を容易にする(すなわち、カバースリップ被覆用流体の付与前、カバースリップの設置の前、およびその後の流体のスライドの上面とカバースリップの間からの「絞り出し」)。
[0007]実施形態によっては、自動スライド処理装置は、液体除去デバイスが、スライドの上面に位置する試片上に分注された少なくとも第1の流体たまりの除去を容易にする染色装置であり、第1の流体たまりは、染色試薬、対比染色試薬、緩衝剤、または洗浄試薬から成る群から選択された流体を含む。実施形態によっては、第1の流体たまりの除去に続いて、第2の流体をスライドに分注することができる。
[0008]本開示の別の態様では、自動スライド処理装置は、(i)流体をスライド上に分注するように構成された少なくとも1つの流体ディスペンサ、および(ii)処理経路に沿って少なくともウィッキング機構に向けて流体を方向付けるように構成されたガスナイフを備え、ガスナイフは、プレナムと流体連通している、それぞれが統合して実質的に均一なガスカーテンを形成するガス出口を提供する複数の不連続的なガス出口を含む。実施形態によっては、実質的に均一なガスカーテンは、プレナムの長手方向軸に対して少なくとも10度の勾配角で(本明細書に定義の通り)オフセットされる。実施形態によっては、ガスカーテンのサイズは、例えば、スライドの長手方向の長さの約20%以内など、スライドのサイズに近似する。
[0009]実施形態によっては、ウィッキング機構は、ウィッキング接触を提供して、流体のスライドからの除去を容易にする(例えば、毛管現象を介して除去できるようにする)。実施形態によっては、ウィッキング機構は、スライドの一端部に位置する。実施形態によっては、ウィッキング機構は、保持クリップである。実施形態によっては、ウィッキング機構は、スライドの縁、スライドの上部、またはその両方と物理的に接触する。
[0010]実施形態によっては、ガスナイフは、スライドの長手方向軸に実質的に垂直な方向に移動可能である。実施形態によっては、ガスナイフは、約1.905cm/秒(0.75インチ/秒)〜約3.175cm/秒(1.25インチ/秒)の速度で移動可能である。実施形態によっては、ガスナイフは、スライドの長手方向軸に実質的に垂直な第1の方向および第1の長手方向縁の方に移動して、流体を第1のウィッキング機構の方に押し出すように構成され、そこで、デバイスは、スライドの長手方向軸に実質的に垂直な第2の方向および第2の縁の方に動作可能で、流体を第2のウィッキング機構の方に押し出す。実施形態によっては、第1の方向および第2の方向は互いに逆であるが、同じ平面内である。
[0011]実施形態によっては、任意の2つの隣接するガス出口は、実質的に同じガス流量を提供する。実施形態によっては、実質的に均一なガスカーテンは、約10L/分〜約20L/分のガス流量を提供する。
[0012]実施形態によっては、実質的に均一なガスカーテンとスライドの表面の流体との間の入射角は、約90度である。実施形態によっては、勾配角は約20度〜約40度に及ぶ。実施形態によっては、勾配角は、約30度である。実施形態によっては、ガスカーテンは平行四辺形の型のフローを確立する。
[0013]本開示の別の態様では、ガスナイフは、プレナムおよびプレナムと流体連通している、プレナムの端に沿って平行に配置された複数の出口を備え、各ガス出口は、プレナムの長手方向軸に対して約20度〜約40度に及ぶ勾配角で設けられ、出口の長さと出口の直径との間の比は、5より大きい。実施形態によっては、出口は、2.54cm(1インチ)当たり約3〜約20個の間隔で設けられる。実施形態によっては、間隔は約5〜約15個に及ぶ。実施形態によっては、間隔は約8〜約12個に及ぶ。実施形態によっては、間隔は、約10個である。実施形態によっては、出口の長さと出口の直径との間の比は、7.5より大きい。実施形態によっては、比は、10より大きい。実施形態によっては、プレナムの長手方向軸に対する出口の勾配角は、約25度〜約35度に及ぶ。実施形態によっては、プレナムの長手方向軸に対する出口の勾配角は、約30度であり、出口は、2.54cm(1インチ)当たり約8個〜約12個の間隔で設けられ、出口の長さと出口の直径の間の比は、5より大きい。
[0014]本開示の別の態様では、自動カバースリッパは、流体ディスペンサ、ならびにプレナムおよびプレナムと流体連通している複数の出口を備えるガスナイフを備え、複数の出口は、プレナムの端の線に沿って平行に配置され、各ガス出口はプレナムの長手方向軸に対して勾配角で設けられ、勾配角は、約20度〜約40度に及び、出口の長さと出口の直径との間の比は、5より大きい。実施形態によっては、自動カバースリッパは、カバースリップをスライドの上面につける手段(例えば、リフタヘッド)をさらに備える。リフタヘッドを含むカバースリップをつけるデバイスは、WO2016005347A1内に開示され、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0015]本開示の別の態様では、自動スライド染色装置は、スライドの上面に試薬を送達する流体ディスペンサ、ならびにプレナムおよびプレナムと流体連通している複数の出口を備えるガスナイフを備え、複数の出口は、プレナムの端の線に沿って平行に配置され、各ガス出口は、プレナムの長手方向軸に対して約20度〜約40度に及ぶ勾配角で設けられ、出口の長さと出口の直径との間の比は、5より大きい。
[0016]本開示の別の態様では、基板の上面にある流体を移動する方法は、(a)基板の第1の長手方向縁近くにガスナイフを位置付けることであって、ガスナイフは、基板の方に向けられた実質的に均一なガスカーテンを設けるように構成され、ガスカーテンは、エアナイフ当たり約10L/分〜約20L/分の流量を有する、ガスナイフを位置付けることと、(b)基板の長手方向軸に実質的に垂直な方向に約1.905cm/秒(0.75インチ/秒)〜約3.175cm/秒(1.25インチ/秒)の速度で基板を横切ってガスナイフを移動すること、を含み、ガスナイフは、その移動を通して、基板の上面からの高さ分離を維持し、高さ分離は、約0.30cm〜約0.70cmに及ぶ。実施形態によっては、ガスカーテンは、本明細書の記載の通り、平行四辺形のフローを付与する。実施形態によっては、高さ分離は、約0.35cm〜約0.65cmに及ぶ。
[0017]実施形態によっては、ガスカーテンは、基板と連通する(例えば、物理的にスライドの縁と接触するスライド保持クリップ)ウィッキング機構(例えば、スライド保持クリップ)の方に基板の上面上の流体の流れを向ける。実施形態によっては、ガスナイフは、基板の長手方向軸に実質的に垂直な第1の方向に移動され、基板の第2の長手方向縁近くの位置で終わる。実施形態によっては、流体は、第2の長手方向縁の方に、および/または第2のウィッキング機構の方に向けられる。実施形態によっては、基板は、顕微鏡スライドであり、ウィッキング機構は、スライドの一端と連通する。
[0018]実施形態によっては、方法は、基板の第2の長手方向縁近くの位置で始まる第2の方向および基板の第1の長手方向縁の方にガスナイフを移動するステップをさらに含む。実施形態によっては、流体は、第1の長手方向縁の方に、および/または基板と連通する第1のウィッキング機構の方に向けられる。実施形態によっては、方法は、液体分注手段を(例えば、本明細書にさらに記載される流体ディスペンサ)基板の上面上に位置付けることおよび基板の一部または基板の表面にある物質上に液体を分注することをさらに含む。実施形態によっては、基板は、顕微鏡スライドであり、液体は、顕微鏡スライドの表面に配置された試片上に分注される。
[0019]本開示の別の態様では、カバースリップ被覆プロセス中、接着剤線および/または接着剤泡の形成を少なくとも緩和する方法は、(i)顕微鏡スライドの上面から残留流体を除去することであって、そのプロセスは、残留流体がスライドと連通するウィッキング機構の方に押されるように、スライドの長手方向軸に垂直な方向にスライドを横切って平行四辺形フローを提供するように構成されたガスナイフを移動すること(本明細書に定義された通り)を含む、残留流体を除去することと、(ii)スライドの表面にカバースリップ被覆用流体を加えること、(iii)カバースリップをスライドの表面上に設置すること、(iv)顕微鏡スライドの上面とカバースリップとの間から流体を絞り出して除去することであって、除去プロセスが、残留流体をスライドと連通するウィッキング機構の方に押し出すように、スライドの長手方向軸に垂直な方向にスライドを横切って平行四辺形フローを提供するように構成されたガスナイフを移動することを含む、除去することと、(v)所定の遅延期間後にオーブンで顕微鏡スライドを硬化することと、を含む。流体をウィッキング機構に押し出すには十分であるが、カバースリップにスライド上の試片上の所望の位置から実質的に移動させないほど低い充分なガス流量を使用することに注意しなくてはならないと考えられる。
[0020]多くの試片処理のステップで、余分な流体および/または試薬の除去を必要とする。非接触流体除去法は、生物試料またはそれを接着する基板を損傷または汚染しないようにすることが望ましい。出願人は、例えば、顕微鏡スライドなど、基板の表面から残留流体を除去する改善されたプロセスを開発している。実際、「平行四辺形」の種類のフローを採用するガスナイフの使用を通して、出願人は、開示されたプロセスが、例えば、顕微鏡スライドとスライド上部に配置されたカバースリップとの間に見られる接着剤線などの線を減らす優れた方法を提供することを示している。出願人はまた、残留流体のスライドからの量の除去を向上させると同時に、こうした線の存在が、最小化され得ることを説明している。出願人は、これらの改善は、カバースリップの移動の危険なしに達成され得ることをさらに説明している。さらに、出願人は、2つの方向に動作可能で、したがって、スライドの表面からの残留流体の除去をさらに改善し、かつ/または全体的なスループットを増加させるガスナイフを開発している。
[0021]本開示の一実施形態によるガスナイフの側面図である。 [0022]本開示の別の実施形態によるガスナイフの平面断面図である。 [0023]本開示の別の実施形態によるガスナイフの等角図である。 [0024]図4Aは、傾き角0度のガスナイフを示す図である。 図4Bは、傾き角0度のガスナイフを示す図である。 図4Cは、傾き角0度のガスナイフを示す図である。 [0025]図5Aは、傾き角約30度のガスナイフを示す図である。 図5Bは、傾き角約30度のガスナイフを示す図である。 図5Cは、傾き角約30度のガスナイフを示す図である。 [0026]図6Aは、複数の列のガス出口を採用するガスナイフの底面図である。 図6Bは、複数の列のガス出口を採用するガスナイフの底面図である。 図6Cは、複数の列のガス出口を採用するガスナイフの底面図である。 図6Dは、複数の列のガス出口を採用するガスナイフの底面図である。 [0027]勾配角が約30度であるガスナイフの断面図である。 [0028]ガスカーテンの形成および形成されたガスカーテンの流量を示す図である。 ガスカーテンの形成および形成されたガスカーテンの流量を示す図である。 ガスカーテンの形成および形成されたガスカーテンの流量を示す図である。 [0029]ガスナイフから形成され、スライド上に位置付けられた長方形のガスカーテンの正面図である。 [0030]傾き角が0度であるように構成され、スライド上に位置付けられたガスナイフから射出されたガスカーテンの側面図である。 [0031]傾き角が約30度であるように構成され、スライド上に位置付けられたガスナイフから射出されたガスカーテンの側面図である。 [0032]ガスナイフから形成され、スライド上に位置付けられた平行四辺形形状のガスカーテンの正面図である。 [0033]ガスナイフから形成され、スライド上に位置付けられた平行四辺形形状のガスカーテンの等角図である。 [0034]図10Aは、スライドの一端と連通するウィッキング機構を示す顕微鏡スライドの上面図である。 [0035]図10Bは、スライドの角と連通するウィッキング機構を示す顕微鏡スライドの側面図である。 [0036]図11Aは、本開示によるガスナイフを使用してスライドを横切る流体の移動を示す図である。図11Bは、本開示によるガスナイフを使用してスライドを横切る流体の移動を示す図である。図11Cは、本開示によるガスナイフを使用してスライドを横切る流体の移動を示す図である。 [0037]本開示の一実施形態による、カバースリップをスライドにつけるステップを示す流れ図である。 [0038]隙間高さ(インチ)対空気流れ(L/分)の関数として、非ラベルの残留物(mm)の平均値を示す等高線図である。 [0039]隙間高さ(インチ)対空気流れ(L/分)の関数として、測定された全ての位置の接着剤残留物(mm)の平均値を示す等高線図である。 [0040]横断速度(インチ/秒)対空気流れ(L/分)の関数として、測定された全ての位置の接着剤残留物(mm)の平均値を示す等高線図である。
[0041]定義
[0042]別段の指示がない限り、2つ以上のステップまたは行為を含む本明細書において請求されるいずれの方法も、その方法のステップまたは行為の順序は、その方法のステップまたは行為が列記された順序に必ずしも制限されないことを理解されたい。
[0043]単数形(「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」)は本明細書で使用される場合、複数形の対象を含むが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。同様に、用語「または」は、「および」を含むことを意図するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。用語「含む(includes)」は、包括的に定義され、それにより「AまたはBを含む」は、A、B、またはAおよびBを含むことを意味する。
[0044]本明細書および特許請求の範囲に使用される「または」は、上述の通り、「および/または」と同じ意味を持つことを理解されたい。例えば、一覧表の品目を分ける場合、「または」または「および/または」は、包括的、すなわち、複数の構成要素の、または構成要素の一覧の、および、適宜、追加の一覧にない品目の少なくとも1つを含むが、2つ以上も含まれると解釈されるべきである。「唯一の」または「正確に1つの」など唯一の用語によって明らかに定められている場合、あるいは、特許請求の範囲で使用される場合、「〜から成る」は、複数の構成要素または構成要素の一覧のうちの正確に1つの構成要素を含むことを指す。一般に、本明細書に使用される用語「または」は、「いずれか」、「〜のうちの1つ」、「〜のうちの1つだけ」または「〜のうちの正確に1つ」など排他的な用語が先導する場合、排他的選択肢のみを示していると解釈される(すなわち、「一方または他方、しかし両方ではない」)。「〜を主成分とする」は、特許請求の範囲に使用される場合、特許法の分野で使用される通常の意味を持つ。
[0045]用語「備えている(comprising)」「含んでいる(including)」「有している(having)」などは、交換可能に使用され、同じ意味を持つ。同様に、「備える(comprises)」「含む(includes)」「有する(has)」などは、交換可能に使用され、同じ意味を持つ。具体的には、用語はそれぞれ、一般的米国特許法の「備えている」の定義に一致して定義されているので、「少なくとも次のもの」を意味する未決事項と解釈され、追加の特徴、制限、態様などを除外しないとも解釈される。したがって、例えば、「構成要素a、b、およびcを有するデバイス」は、そのデバイスは、少なくとも構成要素a、b、およびcを含むことを意味する。同様に、句「ステップa、b、およびcを含む方法」は、その方法が少なくともステップa、b、およびcを含むことを意味する。さらに、ステップおよびプロセスが特定の順序で本明細書に述べられ得るが、当業者は、ステップおよびプロセスの順序は変わる可能性があることを理解するであろう。
[0046]本明細書および特許請求の範囲に使用される、1つまたは複数の構成要素の一覧を参照する「少なくとも1つの」という句は、構成要素の一覧内の構成要素のうちの任意の1つ以上から選択された少なくとも1つの構成要素を意味するよう理解されるべきだが、構成要素の一覧内に具体的に列記された各および全ての構成要素の少なくとも1つを必ずしも含まなくてよく、構成要素の一覧内の構成要素の任意の組み合わせを除外しない。この定義により、具体的に指定された構成要素に関係するしないに関わらず、「少なくとも1つの」という句が指す構成要素の一覧内に具体的に指定される構成要素以外の構成要素を適宜提示できることも可能になる。したがって、非限定的な例として、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」(または、同じように、「AまたはBのうちの少なくとも1つ」あるいは、同じように「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、少なくとも1つ、適宜、2つ以上のAを含み、Bは含まれない(かつ適宜B以外の構成要素を含む)を指すことができ、別の実施形態では、少なくとも1つの、適宜、2つ以上のBを含み、Aは含まれない(かつ適宜A以外の構成要素を含む)を指すことができ、さらに別の実施形態では、少なくとも1つの、適宜、2つ以上のAを含み、かつ少なくとも1つの、適宜、2つ以上のBを含む(かつ、適宜その他の構成要素を含む)を指すことなどができる。
[0047]本明細書で使用される場合、「生物試片」、「試料」、「試片」、または同様の用語は、ウイルスを含む任意の有機体から取得される(またはそれを含む)生体分子(例えば、タンパク質、ペプチド類、核酸、脂質、炭水化物、およびその組み合わせ)を含む任意の試片(例えば、試料)を指す。生物試片には、組織試料(例えば、組織領域)、細胞試料(例えば、パップテストもしくは血液塗抹あるいは顕微解剖により取得された細胞の試料などの細胞学的塗抹標本)、全ての有機体の試料(例えば、イースト、バクテリアなどの試料)、または細胞を溶解し、遠心分離またはその他の方法でその構成要素を分離することにより取得されたものなどの、細胞分画、細胞断片もしくは小器官が含まれ得る。生物試片のその他の例には、血液、漿液、尿、精液、排泄物、脳脊髄液、間質液、粘液、涙、汗、膿、生検が行われた組織(例えば、直視下生検または針生検で取得された)、乳頭液、乳、膣液、唾液、拭き取り検体(例えば、頬側拭き取り検体)、またはそれらから導出された生体分子を含む任意の材料が含まれるがそれに制限され得ない。
[0048]本明細書で使用される場合、用語「流体」は、水、溶剤、溶液(例えば、緩衝液)などを含む任意の液体を指す。用語「流体」は任意の混合物、コロイド、懸濁液なども指す。用語「流体」は、試薬、着色性沈殿物、および顕微鏡スライドおよび/または試片に塗布され得る薬品を処理するその他の試片(例えば、接着剤、固定剤など)も含む。流体は、水性または非水系であり得る。さらに、例には、抗体の溶液または懸濁液、核酸プローブの溶液または懸濁液、および染色または色素分子の溶液または懸濁液(例えば、H&E着色溶液、パップ着色溶液など)が含まれる。そしてさらに、流体の例には、パラフィン組み込み生物試片を脱パラフィンする溶剤および/または溶液、水性洗浄溶液、および炭水化物類(例えば、アルカン類、キシレンなどのイソアルカン類および芳香族化合物)が含まれる。そしてなおも、流体の例には、生物試片を脱水するまたは再水和するために使用される溶剤(およびその混合物)が含まれる。
[0049]本明細書で使用される場合、用語「試薬」は、液体または液体組成をスライドに加えることを含む試片の処理作業で使用される任意の液体または液体組成を指す。試薬および処理液の例として、溶液、乳化剤、懸濁液、および溶剤(混じりけのない、またはその混合物のいずれか)が挙げられる。これらおよびその他の例として、水性または非水系があり得る。さらなる例として、特定の結合実体、抗体の溶液または懸濁液、核酸プローブの溶液または懸濁液、および染色または色素分子の溶液または懸濁液(例えば、H&E着色溶液、パップ着色溶液など)が含まれる。そしてさらに例として、パラフィン組み込み生物試片を脱パラフィンする溶剤および/または溶液、水性洗浄溶液、および炭水化物類(例えば、アルカン類、キシレンなどのイソアルカン類および芳香族化合物)が含まれる。
[0050]本明細書で使用される場合、用語「複数」は、2つ以上、例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上などを指す。
[0051]本明細書で使用される場合、用語「スライド」は、生物試片が分析のために配置される任意の適切な寸法の任意の基板(例えば、全てまたは一部が、ガラス、水晶、プラスチック、シリコンなどでできた基板)を指し、より詳細には標準3インチ×1インチの顕微鏡スライドまたは標準75mm×25mmの顕微鏡スライドなどの「顕微鏡スライド」を指す。
[0052]本明細書で使用される場合、用語「染料」は、生物試片内の特定の分子(脂質、タンパク質または核酸などの)または特定の構造(正常細胞または悪性細胞、サイトゾル、核、ゴルジ体、または細胞骨格など)の存在、位置、および/または量(濃度など)を検出および/または区別する生物試片の任意の処置を指す。例えば、染色は、特定の分子または特定の細胞構造と生物試片の周囲部分との間のコントラストを提供でき、染色の強度は、試片内の特定の分子の量の測定を提供できる。染色を使用すると、明視野顕微鏡だけでなく、位相差顕微鏡、電子顕微鏡、および蛍光顕微鏡などの他の観察ツールを用いて、分子、細胞構造および有機体を観察する際の支援となり得る。システムで実施される染色方法の種類の例は、組織化学法、免疫組織化学法、および核酸分子間のハイブリダイゼーション反応法など、分子間の反応(非共有結合相互作用を含む)に基づいたその他の方法を含むが、それに限定されない。特定の染色方法として、一次染色法(例えば、H&E染色、パップ染色など)、酵素結合免疫組織化学法、および蛍光in situハイブリダイゼーション法(FISH)などのin situ RNAおよびDNAハイブリダイゼーション法を含むが、それに制限されない。
[0053]ガスナイフ
[0054]非接触で基板から液体を除去することを要求する任意のプロセスで使用され得るガスナイフを本明細書に開示する。本明細書に開示されるガスナイフは、実施形態によっては、例えば、カバースリップ封入装置、染色装置などの自動スライド準備デバイスと共に使用されるよう説明され得るが、ガスナイフは、こうしたデバイスと共に使用することに制限されない。実際、当業者は、基板の表面から任意の物質(例えば、液体、微粒子固体/粒状固体、または液体と固体の混合物など)を非接触に除去するためガス流れが必要である任意の目的のため本明細書に記載の本開示のガスナイフまたは任意のその変形を使用できる。例えば、本明細書に開示されるガスナイフを使用して、プリント回路基板、シリコンウェーハなどから汚染物質を除去できる。同様に、本開示のガスナイフは、サイズが「スケールアップ」されて、工場の設定中の泥または埃など、塗装後または洗車または工業製品の作業などにおける流体での洗浄後の乾燥作業など液体または微粒子の除去、あるいはミリング、削孔または表面仕上げ製造プロセスにおける機械加工プロセスの残屑の除去、あるいは建物の出入口に使用されるエアカーテンのガスフロー管理に使用され得る。
[0055]当業者には理解されるように、ガスナイフを、空気、窒素、空気/窒素混合物、または液体および組織試片を処理するのに適合するその他のガスなどの様々な適切なガスと共に使用できる。ガスナイフは、空気流れ(例えば、周囲空気、除菌空気など)を出力してエアカーテンを生成し、窒素流れを出力して窒素カーテンを生成し、または他のガス流れを出力して他の種類のガスカーテンを生成できる。用語「エアナイフ」は、本明細書の実施形態の一部を参照して使用でき、その用語はまた、任意の適切なガスから成るガスカーテンを生成できるガスナイフを指すが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
[0056]図1、図2、および図3を参照すると、ガスナイフ300は、プレナム330Bと流体連通している複数の出口360を有するプレナム330Bを備え得る。実施形態によっては、プレナム330Bは、導管330Aによって入口370と流体連通している。このように、入口370を通って入るガス流れは、導管330Aを通ってプレナム330Bに流れることができ、そこで、個々のガス出口360それぞれに分注され、排出される。
[0057]実施形態によっては、プレナム330Bは、例えば、液体除去デバイス、流体分注装置など、より大きな構造体への組み込み用に構成可能な、本体310内に収容される。本体310は、1つまたは複数の搭載点397Aまたは取付点397Bを含むことができ、それによりガスナイフ300は、液体除去デバイスまたはガスナイフ300を顕微鏡スライド(例えば、輸送体、移動可能流体分注デバイス)に対して移動させることができるその他の手段に取り外し可能に組み込むことができる。ガスナイフは、オプションのポート396Aおよび396Bを含むことができ、それによりガスナイフ300は、他のデバイス、ガス源、圧力リリーフ弁などと流体連通できる。
[0058]実施形態によっては、ガスナイフの底部端は丸いが、他の実施形態では、底部端320は、四角に切られ得るか、または斜めの角を備えてもよい。実施形態によっては、ガスナイフ300は、例えば、長さ約7.62cm(3インチ)の顕微鏡スライドの長さにほぼ等しい長手方向軸395にわたって測定されるサイズを有する。
[0059]実施形態によっては、少なくとも図4A、図4C、図5A、および図5Cを参照すると、複数の出口360が、ガスナイフ300の端部320に沿って配置されている。実施形態によっては、複数の出口は、ガスナイフ395の長手方向軸に実質的に平行に走る線に沿って配置されている。実施形態によっては、複数の出口360は、単一の列に配置される。他の実施形態では、配置された複数の出口360は、2つ以上の列に配置されている(例えば、図6Aおよび図6Cを参照)。実施形態によっては、出口360は、図6A、図6B、および図6Cに示すなど、互いに対して平行に配置され得る。他の実施形態では、出口360は、千鳥状(図示せず)に配置されてもよい。
[0060]当業者は、プレナムに加えられるガス圧力のことに言及することなく、サイズ、形状、および間隔を含む、任意の個々のガス出口360を通るガス流量を決定し得る多くの変数が存在することを理解するであろう。実施形態によっては、複数の出口360は、2.54cm(1インチ)当たり3〜20個の間隔で設けられる。他の実施形態では、複数の出口360は、2.54cm(1インチ)当たり5〜15個の間隔で設けられる。他の実施形態では、複数の出口360は、2.54cm(1インチ)当たり8〜12個の間隔で設けられる。他の実施形態では、複数の出口360は、2.54cm(1インチ)当たり約10個の間隔で設けられる。
[0061]特定の理論によって拘束されることがないとすると、こうした出口の間隔は、連続したカーテンを達成するため出口アレイから求められているより短い距離をもたらすと考えられる。本開示の設計では、隣接するガス流れは、それらが、出口から約0.254cm(0.1インチ)離れるまで重なり始めない。そして、流れは出口から約0.381cm(0.15インチ)で、ほぼ連続になる。実施形態によっては、ガスナイフと基板スライドとの間の目標間隔は、少なくとも0.5334cm(0.210インチ)であり、その距離まで、スライド上に突き当たるエアカーテンの特徴は、非常に均一である。間隔が広がると、均一な流れのプロファイルを達成するために必要な距離も長くなると考えられる。再度、特定の理論によって拘束されることがないとすると、間隔が非常に長くなると、空気が目標面に到達するまで個々のエアジェットが結合しないか、または、エアカーテンの長さに沿ったガスの速度のプロファイルに大きな変化があり得る可能性があると考えられる。
[0062]実施形態によっては、複数の出口は、互いに等しく間隔を空ける。例えば、出口は円形開口を有すると考えると、出口360は、一円形開口の中心から別の円形開口の中心まで測ると、約0.127cm(0.05インチ)〜約0.508cm(0.2インチ)互いに間隔を空けることができる。別の例では、かつ再度円形開口と仮定すると、出口360は、約0.127cm(0.05インチ)〜約0.381cm(0.15インチ)互いに離れて、間隔を空けることができる。さらに別の例では、かつ再度円形開口と仮定すると、出口360は、約0.254cm(0.1インチ)互いに離れて、間隔を空けることができる。もちろん、出口360は、例えば、円形、卵型、長方形、正方形など任意の幾何学的形状を有すると当業者なら理解するであろう。
[0063]実施形態によっては、出口360は、約0.01524cm(0.006インチ)〜約0.04572cm(0.018インチ)に及ぶ直径を有する。他の実施形態では、出口360は、約0.02032cm(0.008インチ)〜約0.04064cm(0.016インチ)に及ぶ直径を有する。さらに他の実施形態では、出口360は、約0.03048cm(0.012インチ)の直径を有する。当業者は、出口360はそれぞれ、同じかまたは異なる直径を有し得ると理解するであろう。実施形態によっては、出口360は、約0.0762cm(0.03インチ)〜約0.4572cm(0.18インチ)に及ぶ長さを有する。他の実施形態では、出口360は、約0.127cm(0.05インチ)〜約0.381cm(0.15インチ)に及ぶ長さを有する。
[0064]実施形態によっては、出口360の長さの出口360の直径に対する比(本明細書では「L/D比」と呼ばれる)は少なくとも5である。他の実施形態では、比は、少なくとも6である。他の実施形態では、比は、少なくとも7である。他の実施形態では、比は、少なくとも8である。他の実施形態では、比は、少なくとも9である。他の実施形態では、比は、少なくとも10である。
[0065]特定の理論によって拘束されることがないとすると、L/D比は、プレナム室から周囲にガスを搬送する経路の軸と揃う方向に出口空気流れの運動量を確立するのに役立つと考えられる。L/D値が小さいと、空気流れの逸脱が高く、値が大きいと、ガス列の逸脱が低いと考えられる。したがって、L/D値が大きくなるにつれ、ガスのジェットはより「コリメートされる」と考えられる。しかし、コリメーションの利点は、削孔穴内の抗力のエネルギーコストと秤にかけなければならない。抗力は長さと共にほぼ直線的に増すので、非常に高いL/D比は、改善を低減することになる。本開示のマルチノズル設計の1つの有用な態様は、隣接する列が統合すると、ジェットの結合後、各ガス流れの逸脱がよりコリメートされることを本質的に低減することである。
[0066]ガス出口は、ガスフローが必要に応じて方向付けられ得るように様々な角度で設けられ得る。図1および図2を参照すると、こうした2つの角度は、傾き角と勾配角である。一般に、「傾き角」は、ガスナイフの長手方向軸に垂直な軸に沿った線390に対してガスナイフ300の底部端320にガス出口を位置付けることを指す。すなわち、傾き角は、垂直な基板に対するガスカーテン面の中心の角度である(図1を参照)。一方で、「勾配角」は、ガス出口が、ガスナイフの長手方向軸に対して本体310内に形成される角度を指す。すなわち、勾配は、ノズルの中心線がプレナム室の長軸に対してカーテン面内に作る角度である。(図2および図7を参照)。
[0067]実施形態によっては、図1および図5Bを参照すると、出口360は、ガスナイフ300の線390に対して傾き角340を持つように構成される。実施形態によっては、傾き角340は約0度〜約60度に及ぶ。実施形態によっては、傾き角340は約5度〜約50度に及ぶ。実施形態によっては、傾き角340は約10度〜約50度に及ぶ。実施形態によっては、傾き角340は約15度〜約45度に及ぶ。実施形態によっては、傾き角340は約15度〜約40度に及ぶ。実施形態によっては、傾き角340は約15度〜約35度に及ぶ。実施形態によっては、傾き角340は約20度〜約35度に及ぶ。実施形態によっては、傾き角340は約25度〜約35度に及ぶ。実施形態によっては、傾き角340は、約45度である。実施形態によっては、傾き角340は、約30度である。実施形態によっては、傾き角340は、約15度である。実施形態によっては、傾き角340は、約0度である。図6A、図6B、および図6Cは、複数の出口360が約30度の傾き角でオフセットされているガスナイフ300を示す。
[0068]実施形態によっては、図2、図3、および図4Bを参照すると、出口は、ガスナイフ300の長手方向軸395に対して勾配角380を持つように構成される。実施形態によっては、勾配角380は約0度〜約70度に及ぶ。実施形態によっては、勾配角380は約0度〜約60度に及ぶ。実施形態によっては、勾配角380は約5度〜約50度に及ぶ。実施形態によっては、勾配角380は約5度〜約40度に及ぶ。実施形態によっては、勾配角380は約10度〜約45度に及ぶ。実施形態によっては、勾配角380は約10度〜約40度に及ぶ。実施形態によっては、勾配角380は約15度〜約45度に及ぶ。実施形態によっては、勾配角380は約20度〜約40度に及ぶ。実施形態によっては、勾配角380は約25度〜約35度に及ぶ。実施形態によっては、勾配角380は、約35度である。実施形態によっては、勾配角380は、約30度である。実施形態によっては、勾配角380は、約25度である。実施形態によっては、勾配角380は、約20度である。
[0069]実施形態によっては、入口370は、外部ガス源から圧力ガスを受け入れるように構成される(例えば、ポンプ、空気圧縮機、ブロア、ファン、またはガス源からのガスを十分圧縮するためのその他の手段、そうでなければ、予め十分圧縮されたもの)。実施形態によっては、入口370を通過するガス流量は、約10L/分〜約20L/分に及ぶ。他の実施形態では、入口370を通過するガス流量は、約11.5L/分〜約12.5L/分に及ぶ。
[0070]穴の直径および長さの両方の公差がしっかり制御されていて、全体の出口の断面積が、マニホールドの断面積よりかなり小さいチョーク流れ構成(本明細書を参照)になっているので、個々のノズルを通る流量は、ほぼ等しいと考えられる。入口のフローが約10L/分〜約20L/分に等しい場合、ノズル毎の出口のフローは、約10/30=約0.33L/分〜約20/30=約0.67L/分であろう。
[0071]この出口流量は、周囲環境から混入された空気がガス流れに引き込まれると増加して、内圧および出口からの距離次第で、約3倍〜約15倍ほど総流量を増幅させる。
[0072]当業者なら、入口370に供給された圧縮ガスがプレナム330Bを通って、各ガス出口360に分注されることを理解するであろう。各ガス出口360のサイズは、入口のサイズに比べて比較的小さいので(上述の通り)(したがって、入口に入る空気量は、任意の特定の時間に出口を通って流れ得る量より多い)、「チョーク流れ」になる。チョーク流れは、圧縮可能な流体の質量流量がノズル、オリフィスおよび急拡部を通って流れるのを制限する現象である。一般に、下流圧力のさらなる減少が、質量流量の増加をもたらさない質量流束である。当業者なら、圧縮可能流体(ここでは圧縮可能ガス)が音速に達すると、これらの圧力変化を伝播する速度は音速によって制限されるので、圧力変化は上流と連通できなくなることを理解するであろう。ノズルまたは制約では(ここでは、複数のガス出口)、スロート部で上流側を下流側から隔離する効果がある。この効果により、下流圧の減少は流量に影響を与えず、差圧が増加しても、制約を上流で感じない。
[0073]実施形態によっては、ガスナイフ内で穴の開いたノズルを通るチョーク流れは、マッハ1に近い速度でエアナイフから出射する。この出射ガスが、エアナイフを囲むゆっくり動く空気に当たると、エネルギーおよび運動量が、エアカーテンに混入される空気に移行される。この機構により、不連続的なエアジェットが結合して出射ポートから特徴的な距離で連続したエアカーテンを形成すると考えられる。空気の流れの量は、空気の速度が減少するに連れ、劇的に増加する。
[0074]ガスナイフを通るチョーク流れの結果、任意の2つの不連続的なガス出口360の間のガス流量は、ほぼ同じであり、すなわち、任意の2つ不連続な出口360の間の流量は、約10%を超えて変わらず、実施形態によっては、約7.5%を超えて変わらず、さらなる実施形態では、約5%を超えて変わらない。実施形態によっては、ガスカーテンは、各出口360からの個々のガスフローまたはガス流れの統合から生じる。実施形態によっては、ガスカーテンは、ほぼ均一である(例えば図8A、図8B,および図8Cを参照)。
[0075]実施形態によっては、形成されたガスカーテンは一般的な形状をしていて、部分的にエアナイフの構成要素の設計により決定される。実際、当業者は、勾配角380および傾き角340(α角)は、ガスカーテンの形状に寄与することを理解するであろう。例えば、傾き角が0度および勾配角が0度である出口360を採用するガスナイフ300は、図9Aに示すように、概して長方形400の形状に近似する形状を有するガスカーテンを生成する。スライド10はガスナイフの下に位置付けられると仮定すると、概して長方形のガスカーテンの平面は、スライド10の上面15に対して垂直、すなわち、スライドの上面の平面に対して垂直である(図9Bを参照)。
[0076]一方で、傾き角が30度および勾配角が0度である出口を採用するガスナイフ300は、これも概して長方形400の形状に近似するが、スライド10の上面15に対して入射角が約30度であり、したがって、垂直からオフセットするガスカーテンを生成する(図9Cを参照)。
[0077]実施形態によっては、ガスナイフは、そこから形成されたガスカーテンが概して平行四辺形の形状に近似するように構成される。例えば、傾き角が0度および勾配角が約30度である出口を使用するガスナイフ300は、図9Dに示すように、概して平行四辺形410の形状に近似する形状を有するガスカーテンを生成する。図9Bに示す長方形のガスカーテンと同様に、ここでもスライドは、ガスナイフの下に位置付けられると仮定すると、平行四辺形のガスカーテンの平面は、スライド10の上面15に対して垂直である。当業者ならば理解するように、平行四辺形のガスカーテンおよび長方形のガスカーテンは、スライドの表面に対して垂直な平面に両方ともあり得るが、平行四辺形のガスカーテンは、勾配角のため、ガスナイフ395の長手方向軸に平行であるベクトル成分420を有する並進運動量を持つ(図9Eを参照)。ガスナイフの長手方向軸に平行なこのベクトル成分は、ガスナイフの下の任意の物質にガスカーテンの平面に垂直な線に沿ってガスナイフ395の長手方向軸に概して平行なフローを付与し得る(本明細書で「平行四辺形フロー」と呼ばれる)。
[0078]この概念を以下の例で視覚化することができる。例えば、静止ガスナイフが表面に水を有する基板上に位置付けられたと仮定し、ガスナイフは、勾配角が約30度であるように構成されていると仮定する(ガスナイフ395の長手方向軸に対して)。プレナムが加圧され、出口360を通るガスフローが統合してガスカーテンを形成する場合、ガスカーテンは、概して平行四辺形の形状410を有する。この平行四辺形の形状のガスカーテンは、成分420を備え、スライド上の水に向けられたとき、成分420は、スライドの長手方向軸に沿った方向にスライドの表面の流体を押し出す(図9Eを参照)。
[0079]上記の例のガスナイフを、上記のスライドの長手方向軸に垂直な方向22に移動すると、当業者ならば、スライド面上の水は、一方向22(例えば、x軸に沿う)のフロー場全体の移動および垂直方向420のガス粒子の運動量(例えば、y軸に沿う)によって強いられたベクトルに沿った処理経路に沿って移動され得ることを理解するであろう(図9Eを参照)。実際、フロー場全体が、スライド面に突き当たり、x軸に沿って水を押し出す平面ブレードのように作用し得ると同時に、ガス流れのガス粒子の運動量は、y軸に沿った運動を付与して、合わせて考えると、x軸とy軸のモーメントのベクトルの合計である処理経路に沿った水の移動を促すことを当業者なら理解するであろう。顕微鏡スライドの表面上の流体に向ける平行四辺形フローおよびその使用の効果をさらに本明細書で論じる。
[0080]実施形態によっては、ガスナイフまたはその任意の部分は固体材料のブロックの機械加工またはミリングによって直接作られる。実施形態によっては、ガスナイフまたはその任意の部分は3Dプリンティングで作られる。実施形態によっては、ガスナイフまたはその任意の部分は型に入れて作られる。実施形態によっては、ガスナイフ全体は、単一の機械加工、ミリング、または成形品から形成される。実施形態によっては、ガス出口は、成形品に穴を開けられたものか、またはガスナイフを機械加工した筐体である。
[0081]ガスナイフは、任意の材料で製造され得る。例えば、ガスナイフまたはその任意の構成要素の部分は、プラスチック製(例えば、ポリマもしくは共重合体由来、またはポリマもしくは共重合体の混合)、ゴム製、セラミック製、ガラス製、シリコン製、または金属製であってよい。プラスチックの非限定的な例として、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、プロウレタン、ポリエステル、プリプロピレン、またはその組み合わせが挙げられるが、それに限定されない。
[0082]ガスナイフの表面から流体を除去する方法
[0083]本明細書に記載のガスナイフの例示的な実施形態を使用して基板の表面上の流体を方向付ける方法も開示する。実施形態によっては、方法は、基板の表面に対してガスナイフを配置すること、ガスナイフまたは基板を第1の方向に移動すること、およびガスナイフまたは基板が移動すると、基板上にエアナイフからガスカーテンを方向付けることを含む。
[0084]実施形態によっては、本明細書に開示するガスナイフは、一連の中間位置に沿って最終位置に、例えば、スライドの表面上の初期位置から少なくともウィッキング機構またはスライドの長手方向縁の一方の方に、非接触で顕微鏡スライドの表面上の流体を初期位置から押し出すように適合されている。実施形態によっては、ガスナイフは、スライドの長手方向縁に沿って乗っているたまりに流体を押し出すように構成されていて、例えば、底部から上部へ、たまりが上部に達したら、たまりは、ウィッキング接触を提供する機構、すなわちウィッキング特徴、に接する。特定の理論によって拘束されることがないとすると、開示されたプロセスは、スライド上の流体に低い力を加えるが、従来のガスナイフの設計に比べて、プロセスは高速で進むことができると考えられる。
[0085]顕微鏡スライド10を図10Aおよび図10Bに示す。顕微鏡スライド10は、生物試片を含み得る上面15を備える。カバースリップ(図示せず)は、上面15の上に重ねることができ、したがって、生物試片の上に配置される。本明細書で言及される、スライドの上面からの流体の移動または除去について言及すると、(i)流体(もしくは残留流体)は、少なくとも部分的にスライドの上面15から除去できる、(ii)流体は、少なくとも部分的にスライドの上面15に位置する試片から除去できる、ならびに/または(iii)流体は、スライドの上面に備えられたカバースリップの上面からおよび/もしくはカバースリップの縁の周りから除去できることを意味する。
[0086]顕微鏡スライド10は、長手方向縁11Aおよび11B、ならびに長手方向軸12を備える。顕微鏡スライド10は、第1の端13(本明細書では「上部端」または「ラベル端」とも呼ばれる)を有することができ、第2の端15(「試片担持端」などと呼ばれることがある)も有し得る。第1の端または第2の端の一方で、1つまたは複数のウィッキング機構14Aおよび14Bを組み入れることができる。ウィッキング機構14Aおよび14Bは、スライド10の上面15に接触でき(例えば図10Aを参照)、かつ/またはスライドの縦方向縁に接触できる(例えば図10Bを参照)。
[0087]実施形態によっては、ウィッキング機構は、流体を毛管現象を介してウィッキング機構の方に引き寄せるなどにより、スライドから流体の除去を容易にするのを支援する。実施形態によっては、ウィッキング機構は、生成された隙間により流体が一領域から別の領域に毛細管流れをできるように互いに十分近い少なくとも2つの表面に幾何学的に定着し得る任意の要素である。実施形態によっては、ウィッキング機構は、トレイ内の位置に顕微鏡を保持する部材である。実施形態によっては、ウィッキング機構は、保持クリップまたはスライドクリップである。実施形態によっては、ウィッキング機構は、毛管現象を強化する材料から成る。例えば、材料は、合成繊維および/または天然繊維を含む材料を含む吸収材料であってもよい(例えば、木綿、フェルト、スポンジなど)。実施形態によっては、ウィッキング機構は、廃棄物収集部材、経路、または水盤と連通し得るかまたは接触し得る。
[0088]本明細書で言及されるように、ガスナイフは、スライドの上面15にたまる流体の移動を容易にする実質的に均一なガスカーテンなどのガスカーテンを生成するように構成され得る。実施形態によっては、ガスナイフ、またはそこから排出されたガスカーテンは、スライドの長さに近いサイズを有する。例えば、ガスナイフは、スライドの長手方向長さにほぼ近似するフロー場を有するガスカーテンを排出し得る。実施形態によっては、ガスナイフは、スライドの長さの大部分にわたって延びるフロー場を有するガスカーテンを排出し得る。さらに別の実施形態では、ガスナイフは、スライドの長手方向長さより長いフロー場を有するガスカーテンを排出し得る。このように、ガスナイフがスライドを横切って移動すると、スライドの表面の任意の場所にある流体24Aおよび24Bは、ウィッキング機構14Aもしくは14Bの方におよび/またはスライド11Aもしくは11Bの長手方向縁の方に押され得る。
[0089]図11A、図11B、および図11Cは、ガスナイフが初期位置から最終位置に移動するに連れ、スライドに対するガスナイフ300の動きおよびガスナイフ300から排出されたガスカーテンがスライド10の上面15に位置する流体24Aおよび24Bに関して持つ効果を示す。少なくともこれらの図に示すように、ガスナイフ300は、スライドの長手方向軸12に実質的に垂直な方向22に移動できる。「スライドの長手方向軸に実質的に垂直であること」により、ガスナイフの移動は、スライドの長手方向軸に垂直である方向から5%より大きくは逸脱しないことを意味する。他の実施形態では、ガスナイフは、約5度〜約60度に及ぶ角度でのオフセットなど、スライドの長手方向軸に垂直な線に対してオフセットする方向に移動する。
[0090]図11Aは、スライド10の第1の長手方向縁11Aの近位に位置する位置などの初期位置のガスナイフ300を示す。ガスナイフは加圧され、方向22に移動を始めると、流体24Aおよび24Bは、処理経路27(図11B)に沿って押される。本明細書で言及されるように、処理経路は、(i)スライドに対するガスナイフの移動、(ii)ガスカーテンがスライドの表面をさえぎる角度(例えば、傾き角340によって規定されるように)、および(iii)ガスカーテンの形状(例えば、勾配角380によって規定されるように)の累積効果に基づく。一特定の実施形態では、傾き角が0度および勾配角が約30度のガスナイフが、方向22に沿って移動すると、流体24Aおよび24Bは、ウィッキング機構14Bまたは長手方向縁11Bのうちの少なくとも一方の方に、概して処理経路27に沿って進行する。
[0091]流体24Bがウィッキング機構(図11C)に達すると、毛管現象などによりウィッキング機構の方かつスライドから離れて引き出され、ゆえに、スライドから取り除かれる。長手方向縁11Bに到着する流体24Bなどの流体は、スライド上にとどまることができ、ガスナイフ300が方向22に沿ってスライドを横切って進み続けると、スライド10の長手方向縁11に沿って移動し続けることができる。特定の理論に拘束されることがないとすると、流体(例えば、24B)が長手方向縁11Bに到達すると、流体の表面張力が、流体をスライド10の上面15に保持するのに役立ち得ると考えられる。実施形態によっては、スライドの長手方向縁は、流体がスライドの長手方向縁から方向付けられる場合、局所近位廃棄物収集部材または経路である。
[0092]ガスナイフ300は、スライドを横切る移動を完了すると、スライドの長手方向縁11Bに近位の位置で停止できる。実施形態によっては、上述のプロセスは、長手方向縁11Bに近位の位置から、方向22と逆の方向であるが、再度スライド10の長手方向軸12に実質的に垂直にガスナイフ300を移動することによって繰り返され得る。この方法で、ガスナイフの「第1の通過」後、スライド上に残る任意の流体は、スライドから除去するため、ウィッキング機構14Aまたは長手方向縁11Aの方に方向付けられてもよい。
[0093]実施形態によっては、構成されるガスナイフは、約1.27cm/秒(0.5インチ/秒)より速い速度でスライドを横切って移動できる。他の実施形態では、ガスナイフは、約1.524cm/秒(0.6インチ/秒)より速い速度でスライドを横切って移動できる。さらに別の実施形態では、ガスナイフは、約1.778cm/秒(0.7インチ/秒)より速い速度でスライドを横切って移動できる。さらに実施形態によっては、ガスナイフは、約2.032cm/秒(0.8インチ/秒)より速い速度でスライドを横切って移動できる。そしてさらに実施形態によっては、ガスナイフは、約2.286cm/秒(0.9インチ/秒)より速い速度でスライドを横切って移動できる。そしてなおさらに実施形態によっては、ガスナイフは、約2.54cm/秒(1インチ/秒)より速い速度でスライドを横切って移動できる。
[0094]実施形態によっては、エアナイフの下面とスライドの上面との間の隙間高さは、少なくとも0.254cm(0.1インチ)である。他の実施形態では、エアナイフの下面とスライドの上面との間の隙間高さは、少なくとも0.508cm(0.2インチ)である。さらに別の実施形態では、エアナイフの下面とスライドの上面との間の隙間高さは、少なくとも0.762cm(0.3インチ)である。
[0095]ガス流量、ガスナイフの速度、および隙間高さは、スライドの表面の流体の移動を微調整するように、すなわち、流体の移動をスピードアップまたはスローダウンするように、変化し得ることを当業者は理解するであろう。当業者はまた、これらの変動は、スライド上に存在する流体の種類に応じて変更し得ることを理解するであろう。例えば、より粘性の高い流体は、粘度の低い流体と比べて、高いガス流量および低いガスナイフ横断速度を要求し得る。さらに、流量および隙間高さは、試片が損傷を受けないか、またはカバースリップが位置から出て移動しないように変更できることを当業者なら理解するであろう(本明細書に提供する例を参照)。
[0096]上述の流体の除去プロセスを実施して、スライド10上のほとんどまたはほぼ全ての流体(例えば、24Aおよび24B)を除去することができる。実施形態によっては、ウィッキング機構と一緒にガスナイフ300は、上面15上の流体の少なくとも90%を除去できる。当業者ならば、ガスナイフは、多くの流体を除去して、脱パラフィンする液体、調整液(例えば、架橋液)、洗浄液、および染色分別試薬用の30μL、染色試薬(例えば、ヘマトキシリン試薬)、対比染色試薬(例えば、エオシン試薬)、および染色設定試薬(例えば、ブルーイング)用の20μL、ならびにその後の処理での障害を制限または防止するための10μLなど、所定の受け入れ可能な量またはそれ未満のスライド10上の流体の最大残留量を維持することもできることを理解するであろう。例えば、調整液の最大残留量を、その後のカバースリップ被覆、取り扱い向上、アーカイブ要求の達成、および/または好ましくない煙霧の放出の制限での障害を防止できる程度に低く保持することができる。
[0097]当業者ならば、タンデムなど、複数のガスナイフを互いに一緒に使用して、(i)除去のため液体のウィッキング機構への移動をより容易にする、かつ/または(ii)例えば、スライド上に置かれた試片への試薬など、液体の拡散を助けるため試片上を前後に液体を移動するなど、試片上に液体を処理することができることも理解するであろう。同様に、当業者ならば、本明細書で開示するガスナイフの1つ以上を使用して、複数のスライドから液体を除去できることを理解するであろう。例えば、スライドトレイは、染色および/またはその他の方法で取り扱われる複数のスライドを含み得る。1つまたは複数のガスナイフを使用して、同時にまたは順次にいずれかで、所与のスライドトレイ内の複数のスライドの表面から液体を除去できる。実施形態によっては、ガスナイフを使用して、ガスナイフをスライドトレイ内のスライド上で移動する際に、ガスナイフへのガス流れを作動させたりさせなかったりして、スライドトレイ内の特定のスライドから液体を除去できる。この方法では、スライドトレイ内の隣接するスライドを含む他のスライド上の液体の存在を妨げることなく、流体をある特定のスライドから除去できる。
[0098]あるいは、1つまたは複数のガスナイフを1つまたは複数の個々のスライド処理ステーション上に配置することもできる。例えば、1つまたは複数のガスナイフを、各基板ホルダが自動的かつ独立に異なる処理位置と異なるアクセス位置との間を移動可能である複数の基板ホルダを含む装置に組み入れることができる。実施形態によっては、こうした装置は、異なる処理位置で2つ以上の基板ホルダ上に保持された2つ以上の基板を同時に処理するように構成された可動サンプルプロセッサを含む。こうした基板ホルダ、こうした基板ホルダを含むデバイス、および処理の方法は、米国特許第8,883,509号および米国特許出願公開第20170023450号および第20150031073号内に開示され、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0099]別の実施形態では、一方法は、流体分注手段(例えば、流体ディスペンサ)を使用して、スライド上の流体を分注するステップと、所定の期間待機するステップと、その後、流体をウィッキング機構に押しやることによりスライドから流体の少なくとも一部を除去するために、ガスナイフを使用するステップとを含む。実施形態によっては、ガスナイフを流体分注手段(例えば、流体ディスペンサ)に結合することができる。ガスナイフを用いた流体の分注および流体の除去は、任意の回数繰り返すことができる。
[0100]実施形態によっては、流体分注手段を使用して、第1の流体、例えば、染料の所定の量をスライドの表面に用意された生物試料に送達できる。所定の期間後、ガスナイフを使用して、第1の流体(または、残留第1流体)のウィッキング機構への移動を容易にすることができる。第1の流体の除去に続いて、第2の流体、例えば、洗浄試薬を流体分注手段からスライドに分注できる。もう一度、所定の期間後、再度、ガスナイフを使用して、この第2の流体の移動を容易にできる。このプロセスを何度も繰り返して、染料、試薬、洗浄剤、緩衝剤、調整剤などのうちの任意の数を加えて、そして除去することができる(開示したガスナイフを用いて)。
[0101]第1の例として、カバースリップ被覆用流体を流体分注手段によって加え、カバースリップを加え(これは予め接着されている)、その後、カバースリップとガスナイフを備えたスライドとの間の空間から押し出た余分なカバースリップ被覆用流体(および/または接着剤)を移動することができる。
[0102]別の例として、第1の抗体(または、その他の検出プローブ)を分注し、残留第1の抗体をガスナイフで除去した後、第1の洗浄流体を分注できる。次に、その第1の洗浄流体をガスナイフを備えたスライドの表面から除去できる。続いて、第2の抗体を分注でき、再度残留第2の抗体をガスナイフで除去できる。次に、第2の流体を分注でき、そしてガスナイフで除去できる。多重検定などでは、このプロセスならびにその他の流体分注および除去のプロセスを任意の回数繰り返すことができる。
[0103]さらに別の例として、第1の検出プローブを分注し、残留第1の抗体をガスナイフで除去した後、第1の検出プローブを検出する第1の検出試薬を分注できる。次に、その第1の検出試薬をガスナイフを備えたスライドの表面から除去できる。もちろん、第1の検出プローブの除去後、洗浄流体を導入できるが、第1の検出試薬の導入前である。第1の検出試薬の導入前に、洗浄流体をガスナイフで除去できる。
[0104]生物試片の自動組織学的処理用流体ディスペンサおよびその他のシステムが、WO2015/086484、WO2010/080287、および米国特許第7,615,371号に開示され、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0105]カバースリップ被覆プロセス
[0106]本開示の別の態様では、一方法は、カバースリップをスライドに付与するステップと、カバースリップを封入したスライドを硬化する前に、本開示によるガスナイフを備えるなどして、少なくとも1つの流体の除去を実施するステップとを含む。実施形態によっては、カバースリップ被覆プロセスは、予め接着されたカバースリップおよびカバースリップ被覆用流体(例えば、活性剤溶剤)を使用する。実施形態によっては、溶媒を、変形したスライドおよび添加された溶媒のたまりに付与されたカバースリップに加える。溶媒に接触すると、カバースリップの底部のポリマ接着剤は分解し始める。カバースリップを付与すると、わずかな量(例えば、約20μL〜約30μL)の溶媒が、カバースリップの上部に行き着く。この溶媒は、オーブンで乾燥させると、視覚可能ないくつかの線を生じ得る。本方法は、これらの接着剤線の形成をやわらげるか、または防止する。
[0107]図12を参照すると、カバースリップ被覆プロセスの第1のステップは、カバースリップの回収である(ステップ500)。WO2016005347A1に開示されるように、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、カバースリップは、一度に1つ回収される。実施形態によっては、カバースリップ封入装置は、1つはトレイ上のスライドの前列用で、1つは後列用の2つのリフタヘッドを備える。各リフタヘッドは、まずカバースリップのカセットに降下して、正確に1つのカバースリップを取り除く。カバースリッパモジュール(CSM)の内側の2つのソレノイド真空ポンプのうちの1つからの真空を設けた各ヘッド上の、3つの吸引カップにより、それを最終的に試片の区域に置くようにスライドまで運ぶ。
[0108]カバースリップの回収に続いて、残留量をスライドの表面から除去する(例えば、染色後残っている残留流体および/または上流の装置を使用する処理)(ステップ510)。実施形態によっては、本開示のガスナイフを使用して、この残留量を除去できる。実施形態によっては、ガスナイフが平行四辺形フローを使用し、流体を少なくともウィッキング機構の方へ移動する。もちろん、本明細書で開示されるガスナイフの構成のいずれも、この目的に使用できる。
[0109]次に、カバースリップ活性剤流体をスライドの表面に加える(ステップ520)。実施形態によっては、ラベルから最も遠いスライドの縁近く(スライドの「遠位端」)に単一液滴として、約45μLのカバースリップ活性剤溶液を分注する。
[0110]次に、カバースリップをスライドの試片の区域上に置く(ステップ530)。このステップでは、カバースリップは、リフタヘッドのラベルの端の単一吸引カップによって約5度の角度で保持される。その配向は、「片持ちモード」と呼ばれる。カバースリップの低部端は、まず、スライドの遠位端で活性剤溶剤のたまりに接触し、カバースリップとスライドの間の溶媒メニスカスは、リフタヘッドがスライドの方に降下すると、スライドをラベル端の方に進む。リフタヘッドが下方に進むと、カバースリップは、スライドの試片の区域を押す。この圧力により、一定量の流体がカバースリップの上部に絞り出される。このプロセスは、WO2016005347A1にさらに説明され、上述の通り、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0111]カバースリップを置くことに続いて(ステップ540)、本開示によるガスナイフなどを用いて、スライドの上部に絞り出された残留流体を除去する。実施形態によっては、ガスナイフが平行四辺形フローを使用し、流体を少なくともウィッキング機構の方へ移動する。もちろん、本明細書で開示されるガスナイフの構成のいずれも、この目的に使用できる。出願人は、上面から絞り出された流体の適時の除去により、適宜の遅延ステップ550の間などポリマのスライドの上部の溶媒たまりへの拡散を防ぐことを驚くほどに見つけている(以下に説明するように)。実施形態によっては、「絞り出された」ものへの接着剤の拡散を、例えば、4分未満の間、3分未満の間、または約2分の間、流体除去プロセスにより緩和できる。拡散が起こり得る前に流体たまりを除去することで、接着剤線条の低減または除去が達成される(本明細書の実施例を参照)。
[0112]そして、硬化する前に、適宜の遅延(ステップ550)を導入する。この遅延により、接着剤がスライドの試片の区域に付着し始めて、硬化オーブン内の急速な高温の対流空気流れによるスライドの移動を防止できるようになる(カバースリップのずれをもたらし得る)と考えられる。
[0113]最後に、カバースリップを封入したスライドをオーブンで硬化する(ステップ560)。これは、暖かい(約95℃)空気がトレイ内のスライド上を5分間流れる高温プロセスである。このステップが実施される理由は、接着剤が十分硬化して、トレイから取り外した後、顧客がすぐに取り扱いできるのを確実にするためである。絞り出された残留流体は除去されるので、接着剤の線を回避できる。
[0114]少なくとも一実施形態は、本開示によるカバースリップをスライドの表面に付与する手段を備えるモジュール、流体分注手段、およびガスナイフを備えるカバースリップをスライド上に取り付ける自動カバースリッパに関する。実施形態によっては、本開示は、スライド上にカバースリップを取り付ける自動カバースリッパに関し、自動カバースリッパは、(i)少なくとも1つのカバースリップ、(ii)生物試片を含む少なくとも1つのスライド、(iii)プレート上に配置された少なくとも3つの個々の制御された吸引カップを有する底面を有するプレートを備える少なくとも1つのリフタヘッドであって、各吸引カップがガス導管により空気モジュールに流体接続され、空気モジュールはそれぞれがガス導管に配管された真空源、センサ、および制御バルブを含み、各吸引カップに独立した真空または加圧ガスを供給して、リフタヘッド底面がスライド上のカバースリップの片持ちピックアップおよびカバースリップの片持ち置きを実施できるようにするか、または1つまたは複数の機械化パルス移動を提供するか、または1つまたは複数の加圧空中破裂を加えるように構成される、リフタヘッド、(iv)リフタヘッドに結合され、接着剤または接着剤溶媒などの試薬を流体ディスペンサに供給し、スライド上に流体を分注するように構成されている流体モジュールと流体連通する少なくとも1つの流体ディスペンサ、および(iv)リフタヘッドに結合され、ガスをスライドの上部、試片担持面に与えるように構成された空気モジュールと流体連通する少なくとも1つのガスナイフを備え、流体ディスペンサおよびガスナイフは、実質的に垂直位置に停止し、リフタヘッドが水平方向に流体ディスペンサおよびガスナイフをスライド上に移動するように構成され、流体ディスペンサおよびガスナイフは制御モジュールと電気通信する。実施形態によっては、ガスナイフは、そこから射出されたガスカーテンがスライドの上面に垂直に角度付けされるように構成され、そこでガスナイフは、勾配角が0度より大きい出口を備える。実施形態によっては、勾配角は約10度〜約40度に及ぶ。一実施形態では、マルチステップ流体ディスペンサおよびガスナイフ支援流体除去が使用され得る。これについては、カバースリップ封入装置は、リフタヘッドに結合され、それと統合され、または単にそれに関連付けられたガスナイフを含み、そうしてそれらは一緒に移動するか、またはタンデムに移動するよう同期する。実施形態によっては、ガスナイフは移動可動で、輸送体に取り付けられ、流体ディスペンサおよびリフタヘッドと統合され得る。カバースリップ被覆用液体が、所望の長さの時間スライドに接触した後、ガスナイフは、スライドの表面の流体をウィッキング機構の方にまたはスライドの長手方向縁の方に押し出すことができるように、ガスカーテンをスライドに搬送できる。適切なカバースリップ封入装置の追加の構成要素およびそれを使用する方法は、WO2016005347A1に開示され、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0115]実施例
[0116]以下の実施例は、カバースリップ被覆プロセスの文脈において平行四辺形フローを有するガスナイフに使用をさらに示す。この実施例は、こうしたガスナイフの使用が接着剤線および/またはガス泡の形成を緩和し得ることを説明する。少なくともこの実施例により、出願人は、従来技術のカバースリップ被覆方法と比較して本明細書に開示されたプロセスにしたがって、カバースリップ被覆の優位性を説明している。
[0117]背景
[0118]カバースリップ被覆プロセスは、予め接着されたカバースリップおよび活性剤溶剤を使用する。溶媒を変形したスライドに加えて、カバースリップを添加された溶媒のたまりに付与する。溶媒に接触すると、カバースリップの底部上のポリマ接着剤は分解し始める。カバースリップを付与すると、わずかな量(約20μL〜約30μL)の溶媒がカバースリップの上部に行き着く。2分の工程にわたり、ポリマは、スライドの上部のたまりに拡散する。10分後、スライドは、硬化オーブンに入り、そこで、加熱空気流にさらされてポリマを硬化する。この空気流は、外部溶媒たまりに広がって、スライドの上部面に接着剤残留物線の外形を生じる。
[0119]目的
[0120]目的は、開発されたガスナイフを使用して、少なくとも部分的にカバースリップの表面上のたまりを除去することによってカバースリップを封入したスライド上に見られる接着剤残留物を緩和するガスナイフおよび手順を開発することである。この実施例は、接着剤残留物を特徴づけ、カバースリップ被覆プロセスの他のキー属性に影響を受けるかどうか評価する(すなわち、トレイのカバースリップ被覆時間、泡、カバースリップ配置、および残留量)。
[0121]方法
[0122]以下の表は、各トレイに共通の実験の要素を示す。表に列記された要素に加えて、無作為に設定された、それぞれ2つのラベルを有する10個のスライドおよびラベルのない10個のスライドを各トレイに配置し、ラベルの数を含み、列記された各条件に対して、合計360個のスライドに対し、条件当たり合計10個の複製を与えた。全く同じに構成された別のセットの10個の複製を、残留量の検査で使用し、合計で360個のスライドを追加した。さらに、200個のスライドにVentana HE 600上でカバースリップを封入して、泡の計算に関する基準情報を提供した。
[0123]トレイ完了時間、流体量を移動、カバースリップ配置、泡計算および残留接着剤量の査定を各トレイ毎に行った。
[0124]結果
[0125]トレイ完了時間
[0126]トレイ完了時間を各実行毎の時間データログファイルを読み取って測定した。ただ1つの優勢なパラメータ、すなわち、横断速度があることが予想された。事前特性評価検査は、2.54cm/秒(1.0インチ/秒)の横断速度は、この実験の目的である、トレイが300秒以下で終了するのを可能にしたことを示した。より遅い横断速度の場合、以下の表に示すように、トレイ完了時間が最も長くなった。
[0127]要するに、横断速度のみの関数としての平均トレイ完了時間は、以下の表に示す通りであった。これは、2.54cm/秒または3.175cm/秒(1.0インチ/秒または1.25インチ/秒)のいずれかの速さが300秒より短いトレイ完了時間をもたらすことを示す。
[0128]流体量の移動
[0129]この実験用に、残留移動流体量を7.5μL未満にすることが提案された。各条件に対して測定された残留有機溶液の質量は、検査された全ての条件にわたり最小値の0.0000グラムから最大値の0.0009グラムに及ぶ。そして、この実験で観察された最も悪いケースは、著しく2μLより低かった。以下の表は各トレイの平均を提供する。最も悪いケースの平均は、たった0.0027グラムまたは0.35μLであったとすると、全ての検査の条件が実験の提案を満たしたと結論付けるのが安全であった。
[0130]カバースリップXおよびYの配置
[0131]カバースリップのずれが、処理された360個のスライドのうち10個だけ観察された。これらの10個の不良のうち、8個に空気流量が32L/分という条件以下が起きた。これらの8個の不良は、高い空気流量が引き起こしたカバースリップの移動と一致するようである。流量が32L/分であった条件が見られた8個の不良のうち、7個がエアナイフ隙間高さが0.4445cm(0.175インチ)であったのが見られ、1個にエアナイフ隙間高さが0.5715cm(0.225インチ)であったのが見られた。より低い隙間高さは、最も悪いケースの条件のようである。他の2個のずれのうち、1個はトレイに不正確に挿入されたときに見つかり、それによりそのスライドは、適切に着座しなかった。しかし、この単一の出来事が実際にエアナイフの動作も関連していたとしても、24L/分または28L/分流量での全ての240個のスライドで観察された不良率は、1/240スライドすなわち0.4%の不良率となり、それは、この実験では容認可能と思ってよい。以下の表は、観察されたカバースリップの配置不良の一覧を提供する。
[0132]接着剤残留物、上部ラベルなし
[0133]観察された平均接着剤残留物線の長さは、基準試料で約55mmであった(実験用試料でなく)。定義によれば、この値は、カバースリップの上面に見られた接着剤残留物に限られた。スライドのその他の区域には基準値は存在しなかった。
[0134]この実施要綱でカバースリップを封入された360個のスライドのすべてから、たった1つのスライドだけが、カバースリップの上部に接着剤残留物を示した。この1つのスライドには測定長さ2mmの小さい点があった。検査条件18で起きた単一不良は、32L/分の空気流量、0.5715cm(0.225インチ)のエアナイフ隙間高さ、および3.175cm/秒(1.25インチ/秒)の横断速度を用いた。空気流れを24L/分〜28L/分に制限することにより、カバースリップの上部に測定可能な接着剤残留物の事象は観察されなかった。図13Aは、隙間高さ(インチ)対空気流れ(L/分)の関数として、残留物の平均値、ラベルなし、単位mmを表す等高線図を示している。より小さい値が好ましい。図13Bは、隙間高さ(インチ)対空気流れ(L/分)の関数として、測定された全ての位置の接着剤残留物(mm)の平均値を表す等高線図を示している。残留物はより小さい値がこれも好ましい。図13Cは、横断速度(インチ/分)対空気流れ(L/分)の関数として、測定された全ての位置の接着剤残留物(mm)の平均値を表す等高線図を示している。残留物はより小さい値がこれもまた好ましい。
[0135]残留物、全ての位置
[0136]接着剤残留物のデータは、スライド上の4つの異なる位置に対してそれぞれ表にされているが、カバースリップ表面以外の領域の接着剤は、都合よく一緒に加算されて、どの選択が合計でより少ない残留物になる可能性があるかを見ることができるような全体的なインパクト調査を提供できる。この残留物のほとんどすべてが各スライドのラベルの上下に見られるので、試片の病理学的レビューに対する障害とは考えられないことに留意されたい。図13Bでは、隙間高さ(インチ)対空気流れ(L/分)の関数として、測定された全ての位置の接着剤残留物(mm)の平均値を示す。残留物はより小さい値が好ましい。観察により、観察された残留物のほとんどが、ラベル区域の上下にあり、特にスライドトレイのクリップがラベル区域の上下に接触する区域であったことが示される。この残留物は、ラベルの情報をふさぐような著しい危険性を見せてはいない。
[0137]泡
[0138]当初、200個のスライドを、当業界で既知の手順にしたがって処理した。これら200個のスライドのうち、0個が、直径0.5mmより大きい泡を示し、17個のスライドが直径0.5mm以下の1つ以上の泡を示し、1つ以上の泡を示した割合は8.5%であった。
[0139]この実施要綱では、カバースリップを封入された各スライドに対して泡を評価した。直径0.5mm以下の泡の数と直径0.5mmより大きい泡の数については、別個の計算がなされた。しかし、直径が0.5mmより大きい泡を示したのは、研究全体で(360個のスライドから)たった1つのスライドだけであった。泡を有するスライドの検査条件を以下の表に記す。
[0140]特性評価実施要綱における観察された残留泡は直径0.5mm以下の泡であった。処理された360個のスライドのうち39個(10.8%)に泡があることが見つかった。より悪い泡の計算を示した検査条件を注意深く考えて、0.4445cm(0.175インチ)のエアナイフ隙間高さ、および32L/分の空気流量を取り除き、横断速度を2.54cm/秒(1インチ/秒)に制限することにより、40個からたった1個のスライドに、すなわち2.5%に下げて泡の計算を劇的に改善できる、と結論付けた。
[0141]一般に、(i)エアナイフの高さが低くなると、エアナイフの高さが高いものより、より多くの泡を招くように見える、(ii)エアナイフの横断速度が遅くなると、速いものより、より多く泡が出るように見える、かつ(iii)空気流量が速いと、空気流量が遅い場合より、より多くの泡を招くように見えると観察される。これらの全ての現象を説明できる一仮説は、泡は、エアナイフが、カバースリップを封入する区域を完全に乾燥させた場合、より容易に形成され得るというものである。エアナイフの構成は、0.5334cm(0.210インチ)の隙間高さ(0.2921cm(0.115インチ)の最小隙間高さを有する従来技術のエアナイフと比べて)、2.54cm/秒(1.0インチ/秒)の横断速度(1.27cm/秒(0.5インチ/秒)の垂直横断速度を有する従来技術のエアナイフと比べて)、および26L/分の空気流量(47.5L/分の空気流量を有する従来技術のエアナイフと比べて)を有することにも留意されたい。
[0142]本明細書で参照されたおよび/または応用データシートに列記された、全ての米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許公開は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。様々な特許、出願、および公開の概念を用いて、さらに実施形態を提供する必要がある場合、実施形態の態様を修正してもよい。
[0143]複数の例示的な実施形態を参照して本開示を説明してきたが、本開示の原理の趣旨および範囲に含まれる多くの他の修正および実施形態が当業者によって考案され得ることを理解されたい。より詳細には、本開示の趣旨から逸脱しない限り、前述の開示の範囲内での構成要素の一部および/または主題の組み合わせの構成のうちの配置、図面、および添付の特許請求の範囲の合理的な変形および修正が可能である。構成要素の一部および/または配置における変形および修正に加えて、代替の使用も当業者には明らかになろう。

Claims (44)

  1. スライドの上面に流体を分注するように構成された少なくとも1つの流体ディスペンサと、
    前記スライドの前記上面の前記分注された流体を、(i)前記スライドの一端の少なくとも一部と連通するウィッキング機構、または(ii)前記スライドの長手方向縁のうちの少なくとも一方の方に押し流す液体除去デバイスであって、前記液体除去デバイスが、平行四辺形に近似する形状を有するガスカーテンを射出する、液体除去デバイスと、を備える自動スライド処理装置。
  2. 前記液体除去デバイスが、前記スライドの長手方向軸に実質的に垂直な方向に移動可能である、請求項1に記載の自動スライド処理装置。
  3. 前記液体除去デバイスから射出された前記ガスカーテンが、前記スライドの前記上面の平面に実質的に垂直に向けられている、請求項1または2のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  4. 前記ガスカーテンが、前記液体除去デバイスの長手方向軸に対して所定の勾配角でオフセットされる、請求項3に記載の自動スライド処理装置。
  5. 前記ウィッキング機構がスライド保持クリップである、請求項1から4のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  6. 前記スライド保持クリップが、前記スライドのラベル端に位置する、請求項5に記載の自動スライド処理装置。
  7. 前記自動スライド処理装置が、カバースリップ封入装置であり、前記液体除去デバイスが、カバースリップの付加後、少なくとも残留流体の除去を容易にする、請求項1から6のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  8. 前記自動スライド処理装置が染色装置であり、前記液体除去デバイスが、前記スライドの前記上面に位置する試片上に、染色試薬、対比染色試薬、または洗浄試薬から成る群から選択された、分注された前記流体の除去を容易にする、請求項1から6のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  9. (i)流体をスライド上に分注するように構成された少なくとも1つの流体ディスペンサと、
    (ii)流体を処理経路に沿って、(i)前記スライドの一端の少なくとも一部と連通するウィッキング機構、または(ii)前記スライドの長手方向縁のうちの少なくとも一方の方に方向付けるように構成されたガスナイフと、を備え、
    前記ガスナイフが、プレナムと流体連通している複数の不連続なガス出口を含み、前記複数の不連続なガス出口のそれぞれが統合して実質的に均一なガスカーテンを形成するガス出口を提供し、
    前記実質的に均一なガスカーテンが、前記プレナムの長手方向軸に対して少なくとも10度の勾配角でオフセットされる、自動スライド処理装置。
  10. 前記ウィッキング機構が、ウィッキング接触を提供して、前記流体の前記スライドからの除去を容易にする、請求項9に記載の自動スライド処理装置。
  11. 前記ウィッキング機構が、前記スライドのラベル端に位置する、請求項10に記載の自動スライド処理装置。
  12. 前記ウィッキング機構が、保持クリップである、請求項9に記載の自動スライド処理装置。
  13. 前記ガスナイフが、前記スライドの前記長手方向軸に実質的に垂直な方向に移動可能である、請求項9から12のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  14. 前記ガスナイフが、約1.905cm/秒(0.75インチ/秒)〜約3.175cm/秒(1.25インチ/秒)の速度で移動可能である、請求項13に記載の自動スライド処理装置。
  15. 前記ガスナイフが、前記スライドの前記長手方向軸に実質的に垂直な第1の方向および第1の長手方向縁の方に移動して、前記流体を第1のウィッキング機構の方に押し出すように構成され、前記デバイスが、前記スライドの前記長手方向軸に実質的に垂直な第2の方向および第2の長手方向縁の方に動作可能で、流体を第2のウィッキング機構の方に押し出す、請求項9から14のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  16. 前記第1の方向および前記第2の方向は互いに逆であるが、同じ平面内である、請求項15に記載の自動スライド処理装置。
  17. 任意の2つの隣接するガス出口が、実質的に同じガス流量を提供する、請求項9から16のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  18. 前記実質的に均一なガスカーテンが、約10L/分〜約20L/分の流量を供給する、請求項9から17のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  19. 前記実質的に均一なガスカーテンと前記スライド上の前記流体との間の入射角が、約90度である、請求項9から18のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  20. 前記勾配角が約20度〜約40度に及ぶ、請求項9から19のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  21. 前記勾配角が約30度である、請求項9から20のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  22. 前記実質的に均一なガスカーテンが、前記スライドの前記長手方向軸に平行な第1の構成要素および前記ガスナイフの移動の前記方向に沿った第2の構成要素を有する流れを付与する、請求項9から21のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  23. 前記ガスカーテンの長さが、前記スライドの長さに近似する、請求項9から22のいずれか一項に記載の自動スライド処理装置。
  24. スライドの上面に存在する流体を移動する方法であって、
    (a)スライドの第1の長手方向縁の近くにガスナイフを位置付けるステップであって、前記ガスナイフが、前記スライドの方に向けられた実質的に均一なガスカーテンを提供し、前記ガスカーテンが約10L/分〜約20L/分のガス流量を有する、ステップと、
    (b)前記ガスナイフを、前記スライドの前記長手方向軸に実質的に垂直な方向に、約1.905cm/秒(0.75インチ/秒)〜約3.175cm/秒(1.25インチ/秒)の速度で前記スライドを横切って移動するステップであって、前記ガスナイフが、その移動を通して前記スライドの前記上面からの高さ分離を維持し、前記高さ分離が約0.4cm〜約0.6cmに及ぶ、ステップと、を含む方法。
  25. 前記ガスカーテンが、前記スライドの前記長手方向軸に平行な少なくとも第1の構成要素を有するガス流れを付与する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記ガスカーテンが、前記流体を前記スライドと連通する少なくともウィッキング機構の方へ向ける、請求項24または25に記載の方法。
  27. 前記ガスナイフが、前記スライドの前記長手方向軸に実質的に垂直な第1の方向に移動され、前記スライドの第2の長手方向縁近くの位置で終わる、請求項24から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記流体が、前記スライドのラベル端で前記第2の長手方向縁の方および/または第2のウィッキング機構の方に向けられる、請求項27に記載の方法。
  29. 前記ガスナイフが、前記スライドの前記第2の長手方向縁近くの位置で始まる第2の方向および前記スライドの前記第1の長手方向縁の方に移動するステップをさらに含む、請求項27または28に記載の方法。
  30. 前記流体が、前記スライドの前記ラベル端で前記第1の長手方向縁の方および/または第1のウィッキング機構の方に向けられる、請求項29に記載の方法。
  31. 流体ディスペンサを前記スライドの上面上に位置付けるステップと、前記スライドの前記上面に位置する少なくとも試片に追加の流体を分注するステップとをさらに含む、請求項24から30のいずれか一項に記載の方法。
  32. プレナムおよび前記プレナムと流体連通している複数の出口を備えるガスナイフであって、前記複数の出口が前記プレナムの一端に沿って平行に配置され、各ガス出口が、前記プレナムの長手方向軸に対して約20度〜約40度に及ぶ勾配角を有し、前記出口の長さと前記出口の直径との間の比が5より大きい、ガスナイフ。
  33. 前記複数の出口が、2.54cm(1インチ)当たり約3〜約20個の間隔で設けられる、請求項32に記載のガスナイフ。
  34. 前記間隔が、2.54cm(1インチ)当たり約5〜約15個の出口に及ぶ、請求項33に記載のガスナイフ。
  35. 前記間隔が、2.54cm(1インチ)当たり約8〜約12個の出口に及ぶ、請求項33に記載のガスナイフ。
  36. 前記間隔が、2.54cm(1インチ)当たり約10個の出口である、請求項33に記載のガスナイフ。
  37. 前記出口の前記長さと前記出口の前記直径との間の前記比が、7.5より大きい、請求項32から36のいずれか一項に記載のガスナイフ。
  38. 前記比が10より大きい、請求項37に記載のガスナイフ。
  39. 前記プレナムの前記長手方向軸に対する前記出口の前記勾配角が、約25度〜約30度に及ぶ、請求項32から38のいずれか一項に記載のガスナイフ。
  40. 前記勾配角が約30度である、請求項39に記載のガスナイフ。
  41. プレナムの前記長手方向軸に対する前記出口の前記角度が、約30度であり、前記複数の出口が、2.54cm(1インチ)当たり約8個〜約12個の間隔で設けられ、前記出口の前記長さと前記出口の前記直径の間の前記比が、5より大きい、請求項32に記載のガスナイフ。
  42. 流体ディスペンサおよび請求項32から41のいずれか一項に記載の前記ガスナイフを備える自動カバースリッパ。
  43. カバースリップをスライドに付与するリフタヘッドをさらに備える、請求項42に記載の自動カバースリッパ。
  44. 試薬をスライドの上面に送達できる流体ディスペンサおよび請求項32から41のいずれか一項に記載の前記ガスナイフを備える自動スライド染色装置。
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