JP2020516615A - 上皮バリア機能障害の治療のためのタンパク質 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2017年12月28日に出願された米国仮特許出願第62/611,334号、2017年12月19日に出願された米国仮特許出願第62/607,706号、および2017年4月7日に出願された米国仮特許出願第62/482,963号の優先権の恩典を主張するものであり、それぞれはその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
本明細書と共に電子申請されたテキストファイルの内容は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる:配列表のコンピュータ読み取り可能形式のコピー
ファイル名:SEGE_001_03WO_SeqList_ST25.txt;作成日:2018年4月4日;ファイルサイズ:約45.3キロバイト。
本開示は、とりわけ、胃腸炎症性疾患および上皮バリア機能障害の治療に適用される、新規タンパク質および該タンパク質を含む薬学的組成物に関する。いくつかの態様では、本明細書に記載のタンパク質および薬学的組成物は、異常な透過性の上皮バリアならびに炎症性腸疾患または障害に関連する疾患状態の治療または予防に特に適用される。
炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)は、原因不明の多様な疾患であり、胃腸粘膜への病理組織学的損傷を伴った、頻繁な、血の混じった便通をもたらす(Zhang et al., 2017, Front Immunol, 8:942(非特許文献1))。疾患の明確な誘因は十分には特定されていないが、疾患進行に関する1つの提案は、腸のバリア機能の破壊が細菌または細菌成分を粘膜組織に移行させることを示唆している(Coskun, 2014, Front Med (Lausanne), 1:24(非特許文献2); Martini et al., 2017, Cell Mol Gastroenterol Hepatol, 4:33-46(非特許文献3))。細菌の移行は炎症性シグナル伝達の活性化を引き起こし、それがさらなるバリア破壊を誘発して、バリア破壊、細菌移行、炎症の周期的な増幅ループが生じる。現在の多くの治療法は炎症を標的としているが、粘膜の治癒を促進する治療法の欠如は、上皮の修復と腸バリア完全性を促進する新規治療法の機会を提供する。
本開示は、炎症性腸疾患(IBD)などの胃腸障害を患っている対象を効果的に治療できる治療薬への医学界の重要なニーズに対処するものである。一局面では、上皮バリアの完全性を維持しかつ/または上皮バリアの修復を改善できる新規なタンパク質治療薬が提供される。いくつかの態様では、上皮バリアは腸上皮バリアである。こうしたタンパク質治療薬はまた、対象者の腸の炎症を抑制し、かつ/または腸の炎症に伴う症状を軽減することができる。
本開示は、胃腸障害に伴う症状に苦しんでいる対象を治療するのに有用な新規タンパク質治療薬を提供する。例えば、これらのタンパク質は、上皮バリア機能および/または完全性を促進または増強することができる。該タンパク質はまた、IBD個体における炎症性の免疫反応を抑制することもできる。本明細書に記載のタンパク質治療薬は、胃腸上皮細胞のバリア機能または完全性の低下および腸の炎症に関連する多くの疾患を治療するのに有用である。
本明細書で別途定義されない限り、本出願で使用される科学用語および技術用語は、当業者が一般に理解している意味を有するものとする。一般的に、本明細書に記載される化学、分子生物学、細胞および癌生物学、免疫学、微生物学、薬理学、タンパク質・核酸化学に関連して使用される命名法ならびにそれらの技術は、当技術分野で周知であって、よく使用されるものである。したがって、以下の用語は当業者によって十分に理解されていると考えられるが、ここに開示される主題の説明を容易にするために、以下の定義が示される。
多くの疾患および障害は、胃腸上皮細胞バリア機能または完全性の低下に関連している。こうした疾患および障害は多面的であり、数多くの方法で診断的に見つかっている。そのような疾患の1つが炎症性腸疾患(IBD)であり、その発生率および有病率は時がたつにつれて世界中の様々な地域で増加しており、世界的な疾病としてのその発生を示している(Molodecky et al., Gastroenterol 142:46-54, 2012)。IBDは、慢性または再発性の免疫反応と胃腸(GI)管の炎症を伴う状態を表す総称である。2つの最も一般的な炎症性腸疾患は潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)である。両方とも、GI免疫システムの異常な応答を特徴とする。通常、免疫細胞は感染から生体を保護している。しかし、IBDを抱えている人々では、この免疫システムが腸内の食物、細菌、その他の物質を病原体と間違えて、炎症反応が腸の内膜に発生し、慢性的な炎症を引き起こす。これが起こると、患者はIBDの症状を経験する。
本明細書でSG-11と呼ばれるタンパク質は、ロゼブリア・ホミニスのゲノムに存在する768ヌクレオチド配列(SEQ ID NO:2)内にコードされている。ロゼブリア・ホミニス株の完全なゲノム配列は、GenBankアクセッション番号CP003040に見い出すことができる(該配列はその全体が参照により本明細書に組み入れられる)。ロゼブリア・ホミニス株の16S rRNA遺伝子配列は、GenBankアクセッション番号AJ270482に見い出すことができる。ロゼブリア・ホミニスのゲノム配列によってコードされる該全長タンパク質は、256アミノ酸の長さであり(SEQ ID NO:1)、ここで、残基1〜24はシグナルペプチドであると予測され、このシグナルペプチドはインビボで切断されて232アミノ酸の成熟タンパク質(SEQ ID NO:3;SEQ ID NO:4によりコードされる)を生成する。組換えSG-11を、N末端メチオニン(コドンATGによりコードされる)を含むように発現させると、233アミノ酸の成熟タンパク質(SEQ ID NO:7)が生成される。
近年の研究により、IBDの病因における遺伝的要因と環境的要因の両方の主要な役割が特定された。Markus Neurath, “Cytokines in Inflammatory Bowel Disease,” Nature Reviews Immunology, Vol. 14., 329-342 (2014)。こうしたIBDリスク因子の組み合わせは、上皮バリア機能に有害な変化を引き起こし、それにより管腔抗原(例えば、共生微生物叢からの細菌抗原)の腸壁への移行を可能にするようである。同文献。続いて、そのような環境的誘因に対する異常かつ過剰な反応、例えば炎症性サイトカイン放出の増加が、遺伝的に感受性の高い宿主において無症状のまたは急性の粘膜炎症を引き起こす。同文献。したがって、IBDにおける適切な上皮バリア機能の重要性は明白であり、急性の腸炎症を解消できない対象者では、粘膜免疫系の無制御の活性化によって誘発される慢性的な腸炎が発症する。特に、粘膜の免疫細胞、例えばマクロファージ、T細胞、および自然リンパ球(ILC)のサブセットは、例えば胃腸管の慢性炎症を促進し得るサイトカインを産生することによって、共生微生物叢からの微生物の産物または抗原に応答するようである。その結果、患者に適切な上皮バリア機能を回復させることは、IBDを解消する上で極めて重要であり得る。
SG-11の治療的価値および疾患治療へのその使用を考慮して、このタンパク質をさらに特性評価して、該タンパク質の薬学的製剤化および長期保存を最適化するやり方でその一次構造を変えるように配列を改変した。
本明細書に記載のSG-11タンパク質は、その変異体(例えば、アミノ酸の置換、欠失、挿入)、修飾体(例えば、グリコシル化、アセチル化)、SG-11断片およびそれらの融合体を含めて、胃腸管内の炎症および/または胃腸管内の上皮バリア機能不全に関連する障害があると診断されたまたは該障害を患っている対象の治療に使用することが企図される。
炎症性腸疾患(IBD)には、古典的には、潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)が含まれる。炎症性腸疾患の病因は不明である。遺伝的素因が示唆されており、また、細菌、ウイルス、おそらく食事性抗原を含めて、多くの環境要因が進行する腸の炎症カスケードの引き金となり得る。同上。IBDは重度の下痢、疼痛、倦怠感、および体重減少を引き起こす可能性がある。IBDは消耗性であり、時には生命にかかわる合併症につながる。したがって、いくつかの態様では、本明細書に記載の治療方法は、上記の症状のいずれか1つ以上を軽減、予防または排除するのに有効であり、この方法は、それを必要とする患者に、治療有効量の、SG-11タンパク質またはその変異体もしくは断片を含有する薬学的組成物を投与することを含む。いくつかの態様では、この治療方法は寛解をもたらす。
潰瘍性大腸炎は、大腸(結腸)および直腸の最も内側のライニングに、長期にわたる炎症と痛み(潰瘍)を引き起こす炎症性腸疾患である。
潰瘍性大腸炎とは異なり、クローン病は口から肛門までの腸管全体を巻き込んで、不連続な局所的潰瘍形成、瘻孔形成、および肛門周囲の病変を伴うことがある。回腸末端部は一般に最も影響を受け、通常、様々な程度の結腸病変を伴う。一部の患者には裂傷および瘻孔形成を伴う肛門周囲疾患がある。クローン病患者の2〜3%のみが上部胃腸管の臨床的に重大な病変を有する。Botoman et al., “Management of Inflammatory Bowel Disease,” Am. Fam. Physician, Vol. 57(1):57-68 (Jan 01, 1998)(内部の引用文は省略)。したがって、クローン病は消化管のライニングの炎症を引き起こすIBDである。クローン病では、炎症が罹患組織の奥深くまで広がることが多い。そうした炎症は消化管の様々な領域、すなわち大腸、小腸またはその両方を巻き込むことがある。膠原線維性大腸炎とリンパ球浸潤大腸炎も炎症性腸疾患と考えられるが、通常は、古典的な炎症性腸疾患とは別の疾患とみなされる。
先に述べたように、炎症性腸疾患には潰瘍性大腸炎とクローン病が含まれる。これらの疾患を治療する際に投与された本明細書に記載のタンパク質の有効性を評価するために利用できる多数のスコアおよび臨床マーカーが存在しており、当業者に公知である。
さらにまたはあるいは、本明細書に記載のSG-11治療用タンパク質または変異体を含有する組成物および投与方法は、回腸嚢炎の治療に使用することができる。回腸嚢炎は、UCの治療で外科的に作られた回腸嚢の内膜の炎症である。具体的には、重度のUC患者は、罹患した結腸を除去され、回腸肛門吻合術(IPAA)またはJ-pouch術と呼ばれる手術によって腸が再接続される。回腸嚢炎の症例は多くの患者で再発することがあり、再発性の急性嚢炎または今後も延々と続く慢性嚢炎のいずれかとして現れる。したがって、本明細書では、回腸嚢炎、急性回腸嚢炎または再発性回腸嚢炎を治療する方法が提供される。
胃腸(GI)管の粘膜は、上皮バリアと免疫細胞と微生物を巻き込んだ複雑な微小環境である。健康な結腸では微妙なバランスが保たれている。内腔微生物は上皮と粘液からなるバリアによって宿主免疫系から物理的に分離されている。IBDの病因は、完全には解明されていないが、粘膜バリアの機能不全により変化した常在細菌叢に対する不適切な宿主反応が関係している可能性がある。Boltin et al., “Mucin Function in Inflammatory Bowel Disease An Update,” J. Clin. Gastroenterol., Vol. 47(2):106-111 (Feb. 2013)を参照されたい。
潰瘍性大腸炎は、大腸粘膜に影響を及ぼす特発性の炎症性腸疾患であり、臨床的には下痢、腹痛、血便を特徴とする。疾患の広がりは様々であり、直腸のみ(潰瘍性直腸炎)、結腸の左側から脾湾曲部まで、または大腸全体(全大腸炎)を巻き込むことができる。疾患の重症度も組織学的にかなり変化し、最小限から赤らんだ潰瘍形成および異形成にまで及んでいる。癌が発生することがある。潰瘍性大腸炎の典型的な組織学的(顕微鏡的)病変は陰窩膿瘍であり、ここでは陰窩の上皮が破壊されて、内腔が多形核細胞で満たされる。粘膜固有層には白血球が浸潤している。陰窩が破壊されると、正常な粘膜構造が失われ、その結果生じる瘢痕が結腸を短縮しかつ狭くすることがある。こうして、結腸短縮は大腸炎の結果であり得、診断に使用されることが多い。例えば、非侵襲性の単純な腹部X線は、急性疾患の患者の横行結腸のガス状輪郭を示すことができる。結腸の短縮および結腸膨起紋理(haustral markings)の消失は、単純写真のみならず二重造影バリウム注腸によっても実証され得る。潰瘍性疾患の徴候には、粘膜細部の消失、敷石充填欠損(cobblestone filling defects)、および病変のセグメント領域が含まれる。www.hopkinsmedicine.org/gastroenterology_hepatology/_pdfs/small_large_intestine/ulcerative_colitis.pdfに見られる“Ulcerative Colitis: Introduction - Johns Hopkins Medicine”を参照されたい。
不適切に機能する上皮バリアは、例えばIBDおよび粘膜炎への関与を次第に強めている。さらに、不適切に機能する上皮バリアが引き起こし、関連し、相関し、かつ/または悪化させることが研究により示されている他の多くの疾患がある。こうした疾患には以下が含まれる:(1)代謝性疾患、例えば、肥満、2型糖尿病、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、肝臓障害、およびアルコール性脂肪性肝炎(ASH);(2)セリアック病;(3)壊死性腸炎;(4)過敏性腸症候群(IBS);(5)腸内感染症(例:クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile));(6)その他の胃腸障害全般;(7)間質性膀胱炎;(8)神経障害または認知障害(例:アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、自閉症);(9)化学療法関連脂肪性肝炎(CASH);(10)上記疾患の小児バージョン。例えば、Everard et al., “Responses of Gut Microbiota and Glucose and Lipid Metabolism to Prebiotics in Genetic Obese and Diet-Induced Leptin-Resistant Mice,” Diabetes, Vol. 60, (November 2011), pgs. 2775-2786; Everard et al., “Cross-talk between Akkermansia muciniphila and intestinal epithelium controls diet-induced obesity,” PNAS, Vol. 110, No. 22, (May 2013), pgs. 9066-9071; Cani et al., “Changes in Gut Microbiota Control Metabolic Endotoxemia-Induced Inflammation in High-Fat Diet-Induced Obesity and Diabetes in Mice,” Diabetes, Vol. 57, (June 2008), pgs. 1470-1481; Delzenne et al., “Targeting gut microbiota in obesity: effects of prebiotics and probiotics,” Nature Reviews, Vol. 7, (November 2011), pgs. 639-646を参照されたい。その結果、患者に適切な上皮バリア機能を回復することは、前述の疾患状態を消散させる上で極めて重要であり得る。
特定のサイトカイン類がIBDに関与していることを示す重要な証拠がある。最近の研究から、サイトカインがクローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患(IBD)の病因に重要な役割を果たしており、それらが炎症反応の多くの面を制御していることが実証された。Markus Neurath, “Cytokines in Inflammatory Bowel Disease,” Nature Reviews Immunology, Vol. 14., 329-342 (2014)。特に、IBDで生じる炎症性サイトカインと抗炎症性サイトカインの不均衡は、炎症の消散を妨げて、代わりに疾患の永続化と組織の破壊をもたらす。同文献。最近の研究は、疾患の進行に重要な意味を持つ調節性サイトカインのネットワークの存在を示唆している。同文献。したがって、SG-11が炎症性および抗炎症性サイトカインの産生および/または分泌に及ぼす効果を研究するための実験を行った。
簡単に言えば、炎症性サイトカインは、細胞のシグナル伝達において重要であって、全身性の炎症を促進するサイトカインである。それらは主に活性化されたマクロファージにより産生され、炎症反応のアップレギュレーションに関与している。炎症性サイトカインは、アップレギュレーション後に応答を引き出す小さなメディエーター分子の翻訳をコードする遺伝子から生じる。インターロイキン-1(IL-1)、IL6、IL-12、IL-18、IL-23、CD40L、腫瘍壊死因子(TNF)、例えばTNF-α、γインターフェロン(IFN-γ)、顆粒球・マクロファージコロニー刺激因子、およびMCP-1は、炎症性サイトカインとして十分に特徴付けられている。炎症は、炎症性サイトカインと抗炎症性サイトカインの相互作用を特徴とする。
簡単に言えば、抗炎症性サイトカインは、炎症性サイトカインの応答を調節する一連の免疫調節分子である。したがって、これらの分子は、炎症性サイトカインによって引き起こされる炎症反応を調節し、低減させるのに役立っている。抗炎症性サイトカインには、例えば、IL4、IL-10、IL-13、IFN-α、およびトランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)が含まれ、抗炎症性サイトカインとして認識されている。
治療用タンパク質を含む本明細書に教示される薬学的組成物は、他の治療法および/または薬学的組成物と組み合わせることができる。例えば、炎症性腸疾患の患者は、その疾患を治療するために医師によって処方された医薬品をすでに服用していてよい。いくつかの態様では、本明細書に教示される薬学的組成物は、患者の既存の医薬品と併せて投与することができる。
本明細書では薬学的組成物が提供され、該組成物は、本開示によるSG-11タンパク質、その変異体もしくは断片、またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含有する。いくつかの態様では、薬学的組成物は、口、食道、小腸、大腸、直腸および/または肛門などの胃腸管腔への投与用に製剤化される。
本明細書では、本開示の単離されたタンパク質を生産するための組成物および方法、ならびに該タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターおよび該発現ベクターを保有する宿主細胞が提供される。
本明細書では、本開示のタンパク質またはその変異体および/もしくは断片をコードするポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターが提供される。本開示のタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列は、標準的な組換え技術を用いて取得することができる。所望のコードポリヌクレオチド配列は、供給源の細菌、すなわちロゼブリア・ホミニス、のゲノムDNAから増幅され得る。あるいは、ポリヌクレオチドはヌクレオチド合成機を使用して合成され得る。得られたら、ポリペプチドをコードする配列は、宿主細胞内で異種(外因性)ポリヌクレオチドを複製して発現できる組換えベクターに挿入される。当技術分野で公知の、入手可能な多くのベクターを本開示の目的のために使用することができる。適切なベクターの選択は、主に、ベクターに挿入される核酸のサイズと、ベクターで形質転換される特定の宿主細胞とに依存する。各ベクターは、その機能(異種ポリヌクレオチドの増幅もしくは発現、またはその両方)およびそれが存在する特定の宿主細胞との適合性に応じて、様々な成分を含んでいる。ベクターの成分には、一般に、複製起点、選択マーカー遺伝子、プロモーター、リボソーム結合部位(RBS)、シグナル配列、異種核酸挿入物および転写終結配列が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書でベクター中のDNAをクローニングまたは発現させるのに適した宿主細胞には、原核生物、酵母、または高等真核生物の細胞が含まれる。宿主細胞として使用するために多数の細胞株および培養物が入手可能であり、それらは、例えば、生きた培養物および遺伝物質のアーカイブとして役立つ組織のATCC(American Type Culture Collection)を通じて入手することができる。ベクターの複製および/または発現に利用可能な細胞タイプとしては、限定するものではないが、以下が挙げられる:細菌、例えば大腸菌(例:大腸菌RR1株、大腸菌LE392、大腸菌B、大腸菌X 1776(ATCC番号31537)ならびに大腸菌W3110(F-、λ-、原栄養性、ATCC番号273325)、DH5α、JM109、およびKC8、桿菌、例えば枯草菌(Bacillus subtilis);および他の腸内細菌科、例えばサルモネラ・ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)、種々のシュードモナス属(Pseudomonas)菌種、ならびに多数の市販されている細菌宿主、例えば、SURE(登録商標)コンピテント細胞およびSOLOPACK(商標)Gold細胞(STRATAGENE(登録商標)社, La Jolla)。特定の態様では、大腸菌などの細菌細胞が宿主細胞として特に企図される。
本明細書に記載のタンパク質を生産する方法が提供されるが、これらの方法は当業者に周知である。タンパク質の生産のために本明細書に記載の発現またはクローニングベクターで形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞は、従来の栄養培地で培養される;該培地は、必要に応じて、プロモーターを誘導し、形質転換体を選択および/または維持し、かつ/または所望のタンパク質配列をコードする遺伝子を発現させるように改変される。培地、温度、pHなどの培養条件は、過度の実験をすることなく当業者によって選択され得る。一般的に、細胞培養の生産性を最大に高めるための原理、プロトコル、および実践的技術は、Mammalian Cell Biotechnology: A Practical Approach, M. Butler編, (IRL Press, 1991)およびMolecular Cloning: A Laboratory Manual (Sambrook, et al., 1989, Cold Spring Harbor Laboratory Press)に見い出すことができる。
本開示は、精製タンパク質を含む従来の薬学的製剤以外の送達システムを利用することを企図している。いくつかの態様では、本開示は、組換え細菌送達システム、ファージ媒介送達システム、キトサン-DNA複合体、またはAAV送達システムを利用する。
SG-11とその変異体の発現
以下の実施例に記載される実験では、SG-11(SEQ ID NO:3)をコードするポリヌクレオチドは、ロゼブリア・ホミニス(A2-183;DSM 16839タイプ株;例えば、Duncan, S. H., Aminov, R. I., Scott, K. P., Louis, P., Stanton, T. B., Flint, H. J. (2006)参照)由来のゲノムDNAのPCR増幅により得られた。ロゼブリア・ファエシス(Roseburia faecis)の新種、ロゼブリア・ホミニスの新種およびロゼブリア・イヌリニボランス(Roseburia inulinivorans)の新種の申し出は、ヒト糞便からの分離株に基づいていた。Int. J. Syst. Evol. Microbiol. Vol. 56, pgs. 2437-2441。次いで、コードするポリヌクレオチドを誘導性発現ベクターにサブクローニングし、当技術分野でルーチンの培養および精製方法を用いて、以下に詳述するSG-11またはその変異体を発現および精製するために、大腸菌BL21(DE3)細胞を形質転換するのに使用した。
以下に記載する本開示に関連する様々な実験で使用するためのSG-11のアミノ酸配列(SEQ ID NO:5)を含むタンパク質の発現および精製は、遺伝子または遺伝子断片の誘導可能な高レベルの細胞内発現のためにデザインされたpGEXベクターシステムを使用して達成された。大腸菌での発現は、アミノ末端にGST部分があり、カルボキシル末端に目的タンパク質があるタグ付きタンパク質をもたらす。このベクターは、化学的に誘導可能な高レベル発現のためのtacプロモーターと、大腸菌宿主内での使用のための内部laq1q遺伝子を持っている。
SG-11(SEQ ID NO:7)およびその変異体であるSG-11V5(SEQ ID NO:19)は、HiTrap Q HPとこれに続くMono Qの2つのアニオン交換カラムで精製した。SDS-PAGEおよびクーマシーブルー染色で確認された部分精製タンパク質を含む画分を、Mono Qでさらに精製した。Mono Qの精製プロトコルは、HiTrap Qのそれと同じであった。SG-11含有画分をプールし、バッファー(50mMリン酸ナトリウム、150mM NaCl、および10%グリセロール)で透析した。
炎症により誘発されたバリア破壊後の上皮バリア完全性の回復に対するSG-11の効果
以下の実験では、胃腸上皮バリアの完全性を回復させる本明細書に記載のSG-11タンパク質またはその変異体の治療能力を実証する。したがって、この実験は、胃腸の炎症性疾患または上皮バリア完全性/機能の障害を伴う疾患を治療するための治療用タンパク質の機能的有用性の実証である。
熱死滅大腸菌により誘導されるTNF-αおよびIL-23産生に対するSG-11の効果
以下の実験では、サイトカイン産生により測定される免疫活性化を低下させる本明細書に記載のSG-11タンパク質またはその変異体の治療能力を実証する。これにより、この実験は、サイトカインレベルの調節が宿主の疾患状態に影響を与える場合に、胃腸の炎症性疾患または上皮バリア完全性/機能の障害を伴う疾患を治療するための治療用タンパク質の潜在的な機能的有用性を実証する。
熱死滅大腸菌によって誘導されるIL-10産生に対するSG-11の効果
以下の実験では、IL-10産生に対するSG-11投与の効果をTEERアッセイで測定する。
熱死滅大腸菌で刺激した後のムチン発現に対するSG-11の効果
以下の実験では、胃腸組織におけるムチン発現を増加させる、本明細書に記載のSG-11タンパク質の効果を測定する。したがって、この実験は、増加したムチン発現が有益である場合に、胃腸管の炎症性疾患、または上皮バリア完全性/機能の障害を伴う疾患を治療するための治療用タンパク質SG-11の機能的有用性の実証である。
上皮細胞の創傷治癒に対するSG-11の効果
以下の実験では、胃腸上皮細胞の創傷治癒を増加させる本明細書に記載のタンパク質の治療能力を実証する。したがって、この実験は、上皮細胞の創傷治癒の増加が有益である場合に、胃腸の炎症性疾患または上皮バリア完全性/機能の障害を伴う疾患を治療するための治療用タンパク質SG-11の機能的有用性の実証である。
SG-11は炎症性腸疾患の同時DSSモデルで治療活性を示す
実施例7および8は、インビボモデルで炎症性腸疾患を治療する本明細書に記載のタンパク質の能力を実証する。したがって、この実験は、重要な機能および可能性のある作用機序モードを説明した前述のインビトロモデルが、炎症性腸疾患のインビボモデルシステムにつながることの実証である。具体的には、実施例7および8のマウスをデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)で処理したが、この化学物質は腸上皮の損傷を誘発し、それにより腸バリアの完全性および機能を低下させることが知られている。DSSマウスは、広く受け入れられた大腸炎のモデルである。実施例7では、DSSの投与とほぼ同時(投与の6時間前)にマウスをSG-11タンパク質で処理した。実施例8では、SG-11タンパク質で処理する前に、マウスをDSSで6日間処理した。
SG-11はまた、SG-11を投与したまたは投与しないDSS動物の血液中のLPS結合タンパク質(LBP)のレベルに対するその効果を評価した。炎症性腸疾患を有する患者の臨床疾患活動性に関連しているLPS結合タンパク質(LBP)を、実施例7に記載のDSSモデルで試験されたマウスの血清中でELISAにより測定した。DSSに応答して、LBP濃度の有意な増加が観察された。さらに、ビヒクルで処理したDSSマウスと比較して、DSSを投与してSG-11で治療したマウスではLBPの有意な減少が観察された。さらに、Gly2-GLP2で治療したDSSマウスとSG-11で治療したDSSマウスの間に有意差が観察されたため、対照ペプチドGly2-GLP2と比較して、SG-11はLBP濃度に対してより大きな影響を与えた。結果を図7に示し、平均±SEMとして表す。図7のグラフは、3つの独立した実験(n=30)からプールされたデータを表す。
炎症性腸疾患に苦しむ動物の体重減少を改善するための本明細書に記載のタンパク質の治療能力をも評価した。体重減少は炎症性腸疾患の重大かつ潜在的に危険な副作用である。
この実施例で行った同時DSSモデルに含まれるマウスで肉眼的病変を観察した。DSS処理マウスへのSG-11投与は、ビヒクル処理DSSマウスと比較して肉眼的病変を有意に改善した。DSSを投与して、Gly2-GLP2またはSG-11で治療したマウス間で、臨床スコアの差は観察されなかった。使用したスコアリングシステムは次のとおりであった:(0)=肉眼的病変なし、(1)=糞中に見られる血液の筋、(2)=完全に血性の糞塊、(3)盲腸に見られる血性の糞便物質、(4)盲腸での血性糞便物質および軟便、(5)=直腸出血。結果を図9に示す。図9のグラフは、3つの独立した実験(n=30)からプールされたデータを表す。これらのデータは、SG-11が糞便中の血液などのIBDの症状を改善する上で治療的に有効であることを示している。
以下の実験では、結腸短縮を防止するまたは最小限に抑える能力を示すことによって、インビボモデルで炎症性腸疾患を治療する本明細書に記載のタンパク質の治療能力を実証する。
SG-11は炎症性疾患のDSSモデルで治療活性を示す
この実施例では、7日間のDSS処理後にSG-11タンパク質をマウスに投与した場合の、DSSマウスモデルにおけるSG-11の効果を調べる実験を行った。これは、DSS処理の直前にSG-11タンパク質をマウスに投与した上記実施例7の治療レジメンとは相違する。この実施例は、インビボモデルで炎症性腸疾患を治療する本明細書に記載のタンパク質の治療能力をさらに実証し、それゆえに、重要な機能および可能性のある作用機序モードを説明した前述のインビトロモデルが、炎症性腸疾患のインビボモデルシステムにつながることを実証する。
安定で治療的に活性なSG-11変異体のデザイン
SG-11は、共生細菌ロゼブリア・ホミニスに由来する治療用タンパク質である。DSSモデルにおいてプロバイオティクスとしてR. ホミニスを投与すると、腸のバリア機能(4KDa-FITCおよびLBP)、体重および臨床スコアの改善を伴う有効性が実証された(データは示さず)。
SG-11の翻訳後修飾(PTM)の分析
LC/MS/MSを使用して、特にPTMを受けやすいSG-11の残基を特定するための研究を実施した。この分析は、1)SG-11のアミノ酸配列(SEQ ID NO:9)を確認するために、および2)生物学的活性と免疫原性の低下を引き起こす可能性のある翻訳後修飾、特に脱アミドと酸化を調べるために、LakePharma社(Belmont, CA)によって実施された。
1 SG-11(SEQ ID NO:7)におけるアミノ酸位置
2 全ペプチドイオン強度に対して正規化した
3 修飾ありまたは修飾なしの対応する前駆体の全強度に対して正規化した
SG-11の強制分解
SG-11(SEQ ID NO:9)はまた、精製済みの組換えSG-11の安定性をさらに特徴づけるために、以下の表7に示す一連のストレス条件下で試験した。ストレスを受けたサンプルを、凝集物および/または分解物の存在についてSEC-HPLCで分析した。脱アミドおよび酸化のレベルを決定するためにLC/MS/MSを実施した。
システイン残基およびSG-11の安定性
SG-11(SEQ ID NO:9)の安定性は、バッファーC(100mMリン酸ナトリウム、pH7.0、0.5Mソルビトール)中37℃で1週間、および4℃で3週間インキュベートした後に評価した。安定性は、バッファーD(100mMリン酸ナトリウム、pH7.0、10%グリセロール)で平衡化した分析用サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で凝集物の形成をモニタリングすることにより評価した。解凍したてのタンパク質と比較して、4℃で3週間保存した後に目立った変化は観察されず、両サンプルとも1.57mLで単一のピークを示した。しかし、37℃で1週間インキュベートした後、サンプルは、最小のピークである1.57mLでの単量体ピークに加えて、1.29および1.41mLで凝集体ピークを明確に示した。凝集の原因は次のように考察された。SG-11には(SEQ ID NO:7に対して)位置147および151に2つのシステイン残基が存在する。エルマン試薬アッセイにより、SG-11(SEQ ID NO:9)に遊離スルフヒドリル基が存在することが明らかになり、Cys147および/またはCys151は安定なジスルフィド結合を形成していないことが示された。遊離スルフヒドリル基は好ましくない分子間ジスルフィド結合を形成することにより凝集を引き起こす可能性があるため、β-メルカプトエタノールなどの還元剤の存在が凝集を防止できるかどうかを調べた。37℃での4日間のインキュベーション後に、β-メルカプトエタノールなしでは凝集が形成されたのとは対照的に、バッファー(50mMリン酸ナトリウム、150mM NaClおよび10%グリセロール)中の2.5%(v/v)β-メルカプトエタノールの存在下では凝集が大幅に抑制された。これらの結果から、Cys147および/またはCys151は凝集を引き起こす遊離スルフヒドリル基を提供することが示唆された。
SG-11変異体の翻訳後修飾
SG-11タンパク質は高温で安定であるが、37℃で1週間のうちに凝集物を形成することは、下流の処理段階で問題になる可能性がある。LC/MS/MSで見つかったアスパラギン残基の脱アミドもリスク因子である。SEQ ID NO:3またはその変異体を含むタンパク質の製造性を改善するために、SG-11変異体(例えば、SG-11V1 (SEQ ID NO:11)、SG-11V2 (SEQ ID NO:13)、SG-11V3 (SEQ ID NO:15)、SG-11V4 (SEQ ID NO:17)およびSG-11V5 (SEQ ID NO:19))のデザインでは、実施例10〜12の結果を考慮して、有害なPTMの出現を減らすようにした。
SG-11変異体の構築および安定性分析
SG-11タンパク質は高温で非常に安定しているが、37℃で1週間のうちに凝集物を形成することは、下流の処理段階で問題になる可能性がある。LC/MS/MSで見つかったアスパラギン残基の脱アミドもリスク因子である。SEQ ID NO:3またはその変異体を含むタンパク質の製造性を改善するために、SG-11(SEQ ID NO:7)として示されるタンパク質を、次の4つの置換を含むように変異させた:N53S、N83S、C147VおよびC151S。4つの置換を含むこの変異体は、SG-11V5と指定され、本明細書ではSEQ ID NO:19として提供される。精製したSG-11およびSG-11V5の安定性は、異なる保存バッファー処方物中で試験された。SG-11V5(SEQ ID NO:19)はSEQ ID NO:7に対して約98.3%の配列同一性を有する。
図18は、諸条件がSG-11(SEQ ID NO:7)の安定性に及ぼす影響を示す。具体的には、精製したSG-11(SEQ ID NO:7)をpH5.2(図18A、18Bおよび18C)、pH7.0(図18D、18Eおよび18F)およびpH8.0(図18G、18Hおよび18I)中でインキュベートした。添加剤の影響も3つの異なるpH条件で試験した:150mM NaCl(図18A、18Dおよび18G);150mM NaClと100mMアルギニン(図18B、18Eおよび18H);および150mM NaClと0.5Mソルビトール(図18C、18Fおよび18I)。安定性は分析用SECで分析した。矢印は単量体型の保持時間を示す。
図19は、諸条件がSG-11V5(SEQ ID NO:19)の安定性に及ぼす影響を示す。SG-11V5(SEQ ID NO:19)をpH5.2(図19A、19Bおよび19C)、pH7.0(図19D、19Eおよび19F)およびpH8.0(図19G、19Hおよび19I)中でインキュベートした。添加剤の影響も3つの異なるpH条件で試験した:150mM NaCl(図19A、19Dおよび19G);150mM NaClと100mM Arg(図19B、19Eおよび19H);および150mM NaClと0.5Mソルビトール(図19C、19Fおよび19I)。安定性は分析用SECで分析した。矢印は単量体型の保持時間を示す。
SG-11V5のインビトロ機能解析
SG-11変異体、例えばSG-11V5が、SG-11タンパク質について示された(例えば、実施例2を参照)上皮バリア機能の維持に関連した機能性を維持していることを実証するために、インビトロTEERアッセイを行った。
SG-11V5のインビボ機能解析
次に、実施例7および8で上述したように実施したDSS動物モデル実験を、SG-11またはSG-11V5(SEQ ID NO:19)を並行して試験するために繰り返した。これらの実験では、SG-11またはSG-11V5を(実施例7のように)DSS処理の開始と同時に、または事前のDSS投与後に、マウスに投与した。唯一の相違は、実施例8のマウスがSG-11またはSG-11V5(SEQ ID NO:19)で、6日間ではなく4日間治療されたことである。
上記DSSモデルの完了時に、実施例7で詳述したプロトコルに従って、LBPレベルをバリア機能の炎症中心リードアウトとして測定した。両方のDSSモデル(実施例16Aおよび16B)の完了時に、血液を採取して、血清を分離した。市販のELISAキット(Enzo Life Sciences社, Farmingdale, NY)を使用して、血清中のLPS結合タンパク質(LBP)レベルを測定した。結果を図22A(実施例16A)および図22B(実施例16B)に示す。実施例16AのDSSモデルでは、DSS曝露に応答してLBPの有意な増加が観察された。SG-11(SEQ ID NO:9)およびSG-11V5(SEQ ID NO:19)の50nmol/kg用量で、LBPの同様の減少が観察されたが、どちらも統計的に有意ではなかった。しかし、158nmol/kgの高用量のSG-11V5(SEQ ID NO:19)治療は、LBP産生の有意な減少をもたらした(p=0.003)(図22A)。実施例16BのDSSモデルでは、DSSへの曝露がLBP産生の有意な増加をもたらした(図22B)。しかし、どの治療でもLBPの減少は観察されず、SG-11(SEQ ID NO:9)とSG-11V5(SEQ ID NO:19)の両方について同様の結果が観察された。理論に拘束されるものではないが、循環中のLBPの半減期(12〜24時間と報告)が長いため、治療開始前にLBP応答が誘発される(DSSが投与される)モデルにおいて全身LBPレベルの低下を観察することは難しいと考えられる(Behrendt, D., J. Dembinski, A. Heep, and P. Bartmann. 2004. Lipopolysaccharide binding protein in preterm infants. Arch Dis Child Fetal Neonatal Ed 89: F551-554)。
実施例16Aと実施例16Bの両方の実験モデルを通して体重を測定した。実施例16AのDSSモデル(図23A)では、50nmol/kgのSG-11(SEQ ID NO:9)およびSG-11V5(SEQ ID NO:19)治療について、体重の同様の傾向が観察され、158nmol/kgのSG-11V5(SEQ ID NO:19)では、6日目に体重の有意な改善が観察された。同様のパターンが治療用DSSモデルでも観察され、SG-11(SEQ ID NO:9)とSG-11V5(SEQ ID NO:19)は50nmol/kg用量で同様の体重変化を示し、両方とも11日目に統計的に改善された体重変化があった(p<0.05)。図23Aおよび図23Bでは、データは平均±SEMとしてグラフ化され、各グラフは個別の実験からのデータを表す。DSS+ビヒクル群と比較した二元配置ANOVAをフィッシャーのLSD多重比較検定と共に使用して、統計分析を行った。
結腸組織の肉眼的病変観察は、上記実施例7に記載したように実施例16Aについて行った。簡単に説明すると、目に見える血液と糞塊コンシステンシー(consistency)のレベルに基づいたスコアリングシステムを使用した。使用したスコアリングシステムは次のとおりであった:(0)=肉眼的病変なし、(1)=糞中に見られる血液の筋、(2)=完全に血性の糞塊、(3)盲腸に見られる血性の糞便物質、(4)盲腸での血性糞便物質および軟便、(5)=直腸出血。SG-11(SEQ ID NO:9)およびSG-11V5(SEQ ID NO:19)について同様の結果が50nmol/kgの用量で得られた;SG-11V5(SEQ ID NO:19)では用量依存的効果が観察され、160nmol/kg用量は有意な改善をもたらした(p<0.002)。図24に示すデータは平均±SEMとして表され、個別の実験からのデータを含む。一元配置ANOVA、続いてフィッシャーのLSD多重比較検定を使用して、統計分析を行った。
実施例16からのDSSモデルは、結腸の長さに対するSG-11およびSG-11変異体タンパク質の効果についても分析された。結腸の長さの測定を実施例16A(図25A)または実施例16B(図25B)のDSSモデルで行った。両方のDSSモデルでSG-11(SEQ ID NO:9)およびSG-11V5(SEQ ID NO:19)により同様の結果が得られ、両治療レジメンは結腸の長さの有意な増加をもたらした。しかしながら、実施例16AのDSSモデルでは、結腸の長さに対する用量依存的効果がSG-11V5(SEQ ID NO:19)で観察されなかった。両方のグラフのデータは平均±SEMとして表され、個別の実験からのデータを表す。DSS+ビヒクルと比較した一元配置ANOVA、続いてフィッシャーのLSD多重比較検定を使用して、統計分析を行った。
実施例16からのDSSモデルは、結腸の重さ対長さ比に対するSG-11およびSG-11変異体タンパク質の効果についても分析された。結腸の重さ対長さ比は、実施例16A(図26A)および実施例16B(図26B)のDSSモデル治療レジメンにおいてSG-11(SEQ ID NO:9)とSG-11V5(SEQ ID NO:19)の間で類似していた。実施例16Aの治療では、全ての治療および用量が結腸の重さ対長さ比を有意に改善した(p<0.05)。実施例16Bの治療レジメンでは、SG-11(SEQ ID NO:9)とSG-11V5(SEQ ID NO:19)は両方とも、結腸の重さ対長さ比を有意に改善した(p<0.01)が、陽性対照Gly2-GLP2は改善しなかった。フィッシャーのLSD多重比較検定を使用して、DSS+ビヒクルと比較した一元配置ANOVAにより統計分析を行った。データは平均±SEMとしてグラフ化され、各図は単一の実験からのデータを表す。
添付の特許請求の範囲にかかわらず、本開示には以下の番号付き実施態様が明記される。
1.
胃腸上皮細胞バリア機能障害を治療する方法であって、
a. それを必要とする患者に、
i. SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む治療用タンパク質、および
ii. 薬学的に許容される担体
を含む、薬学的組成物を投与すること
を含む、方法。
2.
胃腸上皮細胞バリア機能障害が胃腸壁の完全性の低下に関連する疾患である、項1に記載の方法。
3.
胃腸上皮細胞バリア機能障害が胃腸粘膜上皮の完全性の低下に関連する疾患である、項1または2の方法。
4.
胃腸上皮細胞バリア機能障害が腸上皮の完全性の低下に関連する疾患である、項1〜3のいずれか1つの方法。
5.
胃腸上皮細胞バリア機能障害が、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、回腸嚢炎、過敏性腸症候群、腸内感染症、クロストリジウム・ディフィシル感染症、代謝性疾患、肥満、2型糖尿病、非アルコール性脂肪性肝炎、非アルコール性脂肪性肝疾患、肝臓障害、アルコール性脂肪性肝炎、セリアック病、壊死性腸炎、胃腸障害、短腸症候群、GI粘膜炎、化学療法誘発性粘膜炎、放射線誘発性粘膜炎、口腔粘膜炎、間質性膀胱炎、神経障害、認知障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、自閉症、化学療法関連脂肪性肝炎(CASH)、および前述の疾患の小児バージョンからなる群より選択される少なくとも1つである、項1〜4のいずれか1つの方法。
6.
胃腸上皮細胞バリア機能障害が炎症性腸疾患である、項1〜5のいずれか1つの方法。
7.
胃腸上皮細胞バリア機能障害がクローン病である、項1〜6のいずれか1つの方法。
8.
胃腸上皮細胞バリア機能障害が潰瘍性大腸炎である、項1〜6のいずれか1つの方法。
9.
治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜8のいずれか1つの方法。
10.
治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜9のいずれか1つの方法。
11.
治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜10のいずれか1つの方法。
12.
治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜11のいずれか1つの方法。
13.
治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜12のいずれか1つの方法。
14.
治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、およびSEQ ID NO:19からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、項1〜13のいずれか1つの方法。
15.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む、項1〜14のいずれか1つの方法。
16.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:7のアミノ酸配列を含む、項1〜14のいずれか1つの方法。
17.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:11のアミノ酸配列を含む、項1〜14のいずれか1つの方法。
18.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:13のアミノ酸配列を含む、項1〜14のいずれか1つの方法。
19.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:15のアミノ酸配列を含む、項1〜14のいずれか1つの方法。
20.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:17のアミノ酸配列を含む、項1〜14のいずれか1つの方法。
21.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:19のアミノ酸配列を含む、項1〜14のいずれか1つの方法。
22.
前記投与することが、直腸、非経口、静脈内、局所、経口、皮膚、経皮、または皮下投与を含む、項1〜21のいずれか1つの方法。
23.
前記投与することが、患者の口、胃腸管腔、および/または腸への投与である、項1〜22のいずれか1つの方法。
24.
患者が胃腸上皮細胞バリア機能障害に関連する少なくとも1つの症状の軽減を経験する、項1〜23のいずれか1つの方法。
25.
患者が、腹痛、血便、膿の混じった便、発熱、体重減少、頻繁な下痢、倦怠感、食欲減退、しぶり、および直腸出血からなる群より選択される胃腸上皮細胞バリア機能障害に関連する少なくとも1つの症状の軽減を経験する、項1〜24のいずれか1つの方法。
26.
前記投与することが患者の胃腸の炎症を軽減する、項1〜25のいずれか1つの方法。
27.
前記投与することが患者の腸粘膜の炎症を軽減する、項1〜25のいずれか1つの方法。
28.
前記投与することが患者の腸組織におけるムチンの産生を増加させる、項1〜25のいずれか1つの方法。
29.
前記投与することが患者における腸上皮創傷治癒を増加させる、項1〜25のいずれか1つの方法。
30.
前記投与することが患者における腸上皮細胞の増殖を増加させる、項1〜25のいずれか1つの方法。
31.
患者に少なくとも1つの第2の治療剤を投与することをさらに含む、項1〜30のいずれか1つの方法。
32.
患者に少なくとも1つの第2の治療剤を投与することをさらに含み、該第2の治療剤が抗下痢薬、5-アミノサリチル酸化合物、抗炎症剤、抗生物質、抗体、抗サイトカイン剤、抗炎症性サイトカイン剤、ステロイド、コルチコステロイド、および免疫抑制剤からなる群より選択される、項1〜31のいずれか1つの方法。
1.
a. SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、治療用タンパク質;および
b. 薬学的に許容される担体
を含む、薬学的組成物。
2.
治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1に記載の薬学的組成物。
3.
治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1または2の薬学的組成物。
4.
治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜3のいずれか1つの薬学的組成物。
5.
治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜4のいずれか1つの薬学的組成物。
6.
治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜5のいずれか1つの薬学的組成物。
7.
治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、およびSEQ ID NO:19からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、項1〜6のいずれか1つの薬学的組成物。
8.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの薬学的組成物。
9.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:7のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの薬学的組成物。
10.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:11のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの薬学的組成物。
11.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:13のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの薬学的組成物。
12.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:15のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの薬学的組成物。
13.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:17のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの薬学的組成物。
14.
治療用タンパク質がSEQ ID NO:19のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの薬学的組成物。
15.
直腸、非経口、静脈内、局所、経口、皮膚、経皮、または皮下投与用に製剤化された、項1〜14のいずれか1つの薬学的組成物。
16.
治療用タンパク質が患者の胃腸管腔および/または腸内で活性を有するように製剤化された、項1〜15のいずれか1つの薬学的組成物。
1.
SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む、発現ベクター。
2.
コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1に記載の発現ベクター。
3.
コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1または2の発現ベクター。
4.
コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜3のいずれか1つの発現ベクター。
5.
コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜4のいずれか1つの発現ベクター。
6.
コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜5のいずれか1つの発現ベクター。
7.
コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、およびSEQ ID NO:19からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、項1〜6のいずれか1つの発現ベクター。
8.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの発現ベクター。
9.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:5のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの発現ベクター。
10.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:7のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの発現ベクター。
11.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:9のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの発現ベクター。
12.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:11のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの発現ベクター。
13.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:13のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの発現ベクター。
14.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:15のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの発現ベクター。
15.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:17のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの発現ベクター。
16.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:19のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの発現ベクター。
1.
SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする外因性ポリヌクレオチドを含む、宿主細胞。
2.
コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1に記載の宿主細胞。
3.
コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1または2の宿主細胞。
4.
コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜3のいずれか1つの宿主細胞。
5.
コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜4のいずれか1つの宿主細胞。
6.
コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜5のいずれか1つの宿主細胞。
7.
コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、およびSEQ ID NO:19からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、項1〜6のいずれか1つの宿主細胞。
8.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの宿主細胞。
9.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:5のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの宿主細胞。
10.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:7のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの宿主細胞。
11.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:9のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの宿主細胞。
12.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:11のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの宿主細胞。
13.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:13のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの宿主細胞。
14.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:15のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの宿主細胞。
15.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:17のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの宿主細胞。
16.
コードされるタンパク質がSEQ ID NO:19のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの宿主細胞。
17.
外因性ポリヌクレオチドが宿主細胞特異的シグナル配列をさらにコードする、項1〜16のいずれか1つの宿主細胞。
18.
外因性ポリヌクレオチドが、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:12、SEQ ID NO:14、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:18、およびSEQ ID NO:20からなる群より選択される核酸配列に対して少なくとも約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する核酸配列を含む、項1〜17のいずれか1つの宿主細胞。
19.
原核細胞である、項1〜18のいずれか1つの宿主細胞。
20.
大腸菌(Escherichia coli)細胞である、項1〜19のいずれか1つの宿主細胞。
21.
真核細胞である、項1〜18のいずれか1つの宿主細胞。
22.
チャイニーズハムスター卵巣細胞である、項1〜18および21のいずれか1つの宿主細胞。
23.
タンパク質を生産する方法であって、コードされた該タンパク質の発現に十分な条件下で、項1〜22のいずれか1つの宿主細胞を培養することを含む、方法。
1.
SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、単離された治療用タンパク質。
2.
SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1に記載の単離された治療用タンパク質。
3.
SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1または2の単離された治療用タンパク質。
4.
SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜3のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
5.
SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜4のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
6.
SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜5のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
7.
SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、およびSEQ ID NO:19からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、項1〜6のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
8.
SEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
9.
SEQ ID NO:5のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
10.
SEQ ID NO:7のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
11.
SEQ ID NO:9のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
12.
SEQ ID NO:11のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
13.
SEQ ID NO:13のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
14.
SEQ ID NO:15のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
15.
SEQ ID NO:17のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
16.
SEQ ID NO:19のアミノ酸配列を含む、項1〜7のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
17.
前記タンパク質がインビトロ経上皮電気抵抗アッセイで電気抵抗を増加させる、項1〜16のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
18.
前記タンパク質が、インビトロ経上皮電気抵抗アッセイで電気抵抗を、該タンパク質の非存在下で行った該アッセイと比較して、少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、または99%増加させる、項1〜17のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
19.
前記タンパク質が、キナーゼ阻害剤の対照と比較して、インビトロ経上皮電気抵抗アッセイで電気抵抗を増加させる、項1〜18のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
20.
前記タンパク質が、スタウロスポリンまたはミオシン軽鎖キナーゼの対照と比較して、インビトロ経上皮電気抵抗アッセイで電気抵抗を増加させる、項1〜19のいずれか1つの単離された治療用タンパク質。
1.
SEQ ID NO:19に対して少なくとも約90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、合成治療用タンパク質。
2.
SEQ ID NO:19に対して少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1のタンパク質。
3.
SEQ ID NO:19に対して少なくとも約97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1または2のタンパク質。
4.
SEQ ID NO:19に対して少なくとも約98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜3のいずれか1つのタンパク質。
5.
SEQ ID NO:19に対して少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、項1〜4のいずれか1つのタンパク質。
6.
SEQ ID NO:19のアミノ酸配列を含む、項1〜5のいずれか1つのタンパク質。
7.
147位のアミノ酸がバリンである、項1〜6のいずれか1つのタンパク質。
8.
151位のアミノ酸がセリンである、項1〜6のいずれか1つのタンパク質。
9.
147位のアミノ酸がバリンであり、かつ151位のアミノ酸がセリンである、項1〜6のいずれか1つのタンパク質。
10.
84位のアミノ酸がアスパラギン酸である、項1〜5のいずれか1つのタンパク質。
11.
84位のアミノ酸がアスパラギン酸であり、147位のアミノ酸がバリンであり、かつ151位のアミノ酸がセリンである、項1〜5のいずれか1つのタンパク質。
12.
83位のアミノ酸がセリンである、項1〜6のいずれか1つのタンパク質。
13.
83位のアミノ酸がセリンであり、147位のアミノ酸がバリンであり、かつ151位のアミノ酸がセリンである、項1〜6のいずれか1つのタンパク質。
14.
53位のアミノ酸がセリンである、項1〜6のいずれか1つのタンパク質。
15.
53位のアミノ酸がセリンであり、84位のアミノ酸がアスパラギン酸であり、147位のアミノ酸がバリンであり、かつ151位のアミノ酸がセリンである、項1〜5のいずれか1つのタンパク質。
16.
53位のアミノ酸がセリンであり、83位のアミノ酸がセリンであり、147位のアミノ酸がバリンであり、かつ151位のアミノ酸がセリンである、項1〜6のいずれか1つのタンパク質。
17.
147位のアミノ酸がシステインではなく、151位のアミノ酸がシステインではなく、83位のアミノ酸がアスパラギンではなく、かつ/または53位のアミノ酸がアスパラギンではない、項1〜6のいずれか1つのタンパク質。
18.
前記タンパク質がインビトロ経上皮電気抵抗アッセイで電気抵抗を増加させる、項1〜17のいずれか1つのタンパク質。
19.
項1〜17のいずれか1つのタンパク質および薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物。
20.
胃腸上皮細胞バリア機能障害を治療する方法であって、
a. それを必要とする患者に、
i. SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む治療用タンパク質、および
ii. 薬学的に許容される担体
を含む薬学的組成物を投与する;
ことを含む、方法。
本明細書で引用された全ての参考文献、論文、刊行物、特許、特許公報、および特許出願は、あらゆる目的のためにそれらの全体が参照により本明細書に組み入れられる。
Claims (107)
- 胃腸上皮細胞バリア機能障害を治療する方法であって、
a. それを必要とする患者に、
i. SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む治療用タンパク質、および
ii. 薬学的に許容される担体
を含む、薬学的組成物を投与すること
を含む、方法。 - 胃腸上皮細胞バリア機能障害が胃腸壁の完全性の低下に関連する疾患である、請求項1に記載の方法。
- 胃腸上皮細胞バリア機能障害が胃腸粘膜上皮の完全性の低下に関連する疾患である、請求項1に記載の方法。
- 胃腸上皮細胞バリア機能障害が腸上皮の完全性の低下に関連する疾患である、請求項1に記載の方法。
- 胃腸上皮細胞バリア機能障害が、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、回腸嚢炎、過敏性腸症候群、腸内感染症、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症、代謝性疾患、肥満、2型糖尿病、非アルコール性脂肪性肝炎、非アルコール性脂肪性肝疾患、肝臓障害、アルコール性脂肪性肝炎、セリアック病、壊死性腸炎、胃腸障害、短腸症候群、GI粘膜炎、化学療法誘発性粘膜炎、放射線誘発性粘膜炎、口腔粘膜炎、間質性膀胱炎、神経障害、認知障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、自閉症、化学療法関連脂肪性肝炎(CASH)、および前述の疾患の小児バージョンからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
- 胃腸上皮細胞バリア機能障害が炎症性腸疾患である、請求項1に記載の方法。
- 胃腸上皮細胞バリア機能障害がクローン病である、請求項1に記載の方法。
- 胃腸上皮細胞バリア機能障害が潰瘍性大腸炎である、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、およびSEQ ID NO:19からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:7のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:11のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:13のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:15のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:17のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:19のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記投与することが、直腸、非経口、静脈内、局所、経口、皮膚、経皮、または皮下投与を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記投与することが、患者の口、胃腸管腔、および/または腸への投与である、請求項1に記載の方法。
- 患者が胃腸上皮細胞バリア機能障害に関連する少なくとも1つの症状の軽減を経験する、請求項1に記載の方法。
- 患者が、腹痛、血便、膿の混じった便、発熱、体重減少、頻繁な下痢、倦怠感、食欲減退、しぶり、および直腸出血からなる群より選択される胃腸上皮細胞バリア機能障害に関連する少なくとも1つの症状の軽減を経験する、請求項1に記載の方法。
- 前記投与することが患者の胃腸の炎症を軽減する、請求項1に記載の方法。
- 前記投与することが患者の腸粘膜の炎症を軽減する、請求項1に記載の方法。
- 前記投与することが患者の腸組織におけるムチンの産生を増加させる、請求項1に記載の方法。
- 前記投与することが患者における腸上皮創傷治癒を増加させる、請求項1に記載の方法。
- 前記投与することが患者における腸上皮細胞の増殖を増加させる、請求項1に記載の方法。
- 患者に少なくとも1つの第2の治療剤を投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 患者に少なくとも1つの第2の治療剤を投与することをさらに含み、該第2の治療剤が抗下痢薬、5-アミノサリチル酸化合物、抗炎症剤、抗生物質、抗体、抗サイトカイン剤、抗炎症性サイトカイン剤、ステロイド、コルチコステロイド、および免疫抑制剤からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
- a. SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、治療用タンパク質;および
b. 薬学的に許容される担体
を含む、薬学的組成物。 - 治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、およびSEQ ID NO:19からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:7のアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:11のアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:13のアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:15のアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:17のアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質がSEQ ID NO:19のアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 直腸、非経口、静脈内、局所、経口、皮膚、経皮、または皮下投与用に製剤化された、請求項33に記載の薬学的組成物。
- 治療用タンパク質が患者の胃腸管腔および/または腸内で活性を有するように製剤化された、請求項33に記載の薬学的組成物。
- SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む、発現ベクター。
- コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項49に記載の発現ベクター。
- コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項49に記載の発現ベクター。
- コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項49に記載の発現ベクター。
- コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項49に記載の発現ベクター。
- コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項49に記載の発現ベクター。
- コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、およびSEQ ID NO:19からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項49に記載の発現ベクター。
- コードされるタンパク質がSEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む、請求項49に記載の発現ベクター。
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- コードされるタンパク質がSEQ ID NO:19のアミノ酸配列を含む、請求項49に記載の発現ベクター。
- SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする外因性ポリヌクレオチドを含む、宿主細胞。
- コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項65に記載の宿主細胞。
- コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項65に記載の宿主細胞。
- コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項65に記載の宿主細胞。
- コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項65に記載の宿主細胞。
- コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項65に記載の宿主細胞。
- コードされるタンパク質が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、およびSEQ ID NO:19からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項65に記載の宿主細胞。
- コードされるタンパク質がSEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む、請求項65に記載の宿主細胞。
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- コードされるタンパク質がSEQ ID NO:13のアミノ酸配列を含む、請求項65に記載の宿主細胞。
- コードされるタンパク質がSEQ ID NO:15のアミノ酸配列を含む、請求項65に記載の宿主細胞。
- コードされるタンパク質がSEQ ID NO:17のアミノ酸配列を含む、請求項65に記載の宿主細胞。
- コードされるタンパク質がSEQ ID NO:19のアミノ酸配列を含む、請求項65に記載の宿主細胞。
- 外因性ポリヌクレオチドが宿主細胞特異的シグナル配列をさらにコードする、請求項65に記載の宿主細胞。
- 外因性ポリヌクレオチドが、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:12、SEQ ID NO:14、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:18、およびSEQ ID NO:20からなる群より選択される核酸配列に対して少なくとも約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する核酸配列を含む、請求項65に記載の宿主細胞。
- 原核細胞である、請求項65に記載の宿主細胞。
- 大腸菌(Escherichia coli)細胞である、請求項65に記載の宿主細胞。
- 真核細胞である、請求項65に記載の宿主細胞。
- チャイニーズハムスター卵巣細胞である、請求項65に記載の宿主細胞。
- タンパク質を生産する方法であって、コードされた該タンパク質の発現に十分な条件下で、請求項65に記載の宿主細胞を培養することを含む、方法。
- SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、単離された治療用タンパク質。
- SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
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- SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:17、および/またはSEQ ID NO:19に対して少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
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- SEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- SEQ ID NO:5のアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- SEQ ID NO:7のアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- SEQ ID NO:9のアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- SEQ ID NO:11のアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- SEQ ID NO:13のアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- SEQ ID NO:15のアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- SEQ ID NO:17のアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- SEQ ID NO:19のアミノ酸配列を含む、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- 前記タンパク質がインビトロ経上皮電気抵抗アッセイで電気抵抗を増加させる、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- 前記タンパク質が、インビトロ経上皮電気抵抗アッセイで電気抵抗を、該タンパク質の非存在下で行った該アッセイと比較して、少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、または99%増加させる、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- 前記タンパク質が、キナーゼ阻害剤の対照と比較して、インビトロ経上皮電気抵抗アッセイで電気抵抗を増加させる、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
- 前記タンパク質が、スタウロスポリンまたはミオシン軽鎖キナーゼの対照と比較して、インビトロ経上皮電気抵抗アッセイで電気抵抗を増加させる、請求項88に記載の単離された治療用タンパク質。
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