JP2020516344A - 飲料排出手段を備えた飲料調製装置 - Google Patents

Abstract

１回分の飲料原材料２から飲料を調製するための飲料調製装置１であって、１回分の原材料２を受け入れ、１回分の原材料に含まれる原材料、及び１回分の原材料に注入された加圧液体から飲料を調製するための淹出ユニット３と、加圧液体を淹出ユニット３に供給するための圧力ポンプ４と、淹出ユニットに接続されており、飲料容器７の底部８を通して飲料を注出するように構成された飲料注入器６を備える飲料注出手段５と、を備えており、飲料注出手段５は、飲料注出位置と残留飲料排出位置との間で移動されるように構成された残留飲料排出バルブ９を飲料注入器６と淹出ユニット３との間に備えており、残留飲料排出バルブ９及び／又は飲料容器７は、容器底部と飲料注入器との係合に対応する飲料注出位置と、飲料注入器６からの容器の取り外しに対応する残留飲料排出位置との間で排出バルブを移動させるように構成されたバルブ作動手段１０を備えている。【選択図】 図６

Description

本発明は、１回分の原材料を用いる飲料調製装置において飲料を調製する分野に関する。より具体的には、本発明は、例えば、自動車又はボートなどの乗物内で使用するための装置に関する。

挽いたコーヒーなど１回分の飲料原材料を用いる飲料調製装置は、その利便性、安定した品質及び素早い調製のために非常に人気がある。

特定の飲料装置が、開発されており、より具体的には、欧州特許第１２７７４２８（Ｂ１）号に記載されているもののように低電圧車両に設置するために開発されてきた。この装置は、低電源を使用する車両用に設計されたエスプレッソコーヒーマシンであり、水を加熱要素に搬送するためのポンプに接続された水用のリザーバを備えており、リザーバは、それ自体がコーヒーポーションのための抽出ヘッドに接続されており、ヘッド用の可動締結具は、締結具を開位置から閉位置へ、及びその逆に変位させることを可能とする手段を有している。

国際公開第２０１４０８６９１５（Ａ１）号は、カプセルを受け入れ、液体をカプセル内へと注入することによって原材料から飲料を調製するための淹出ユニットと、容器支持手段と、飲料供給手段と、容器の出口壁の一部分（例えば、受容器の底部）を選択的に開放し、飲料供給手段と容器との間の流体連通を確立するように構成された注入手段とを備えた飲料調製装置に関する。その利点は、飲料が容器の底部から充填されることであり、それによって、飲料が装置又は車両の表面にこぼれることを回避することである。

国際公開第２０１４０８６９１５（Ａ１）号の装置は、飲料送出手段から残留液体を排出するように設計された排出手段を更に備えている。排出手段は、飲料送出手段に接続された接合要素であって、排出手段を排出位置に移動させるための駆動手段によって移動可能な接合要素を備えている。しかし、リスクは、排出手段の作動が注入手段からの容器の除去と十分に協調されていないことである。そのような場合、残留する高温飲料が注入手段から噴出する安全上のリスクが存在することがあり、これにより、安全上の問題（例えば、火傷の危険性）が生じ得る。更に、本システムは比較的複雑であり、故障及び老朽化しがちである。

国際公開第２０１５１７３１２８（Ａ１）号は、出口バルブの作動手段が設けられている容器の存在及び／又は近接に応じて、飲料淹出ユニットから出口への流体連通を選択的に開放するように構成された安全出口バルブを有する飲料注出手段を備える飲料カプセル装置に関する。より具体的には、飲料注入は、容器が取り外されたときなど、容器の作動手段が装置にもはや作用しない場合、即座に出口バルブによって閉鎖される。しかし、少量の飲料が淹出ユニットと注入器の先端との間に残留することがあり、潜在的な衛生上の問題を生じ、及び／又は注入器と淹出ユニットとの間の間隔を狭くすることを強要する。

本発明は、安全上及び衛生上の問題の両方を解決する簡単な解決策を提案することによって、先行技術の不都合を解決することを目的としている。

この目的のために、本発明は、１回分の飲料原材料から飲料を調製するための飲料調製装置に関し、この飲料調製装置は、
１回分の原材料を受け入れ、１回分の原材料及び１回分の原材料内に注入された加圧液体から飲料を調製するための淹出ユニットと、加圧液体を淹出ユニットに供給するための圧力ポンプと、淹出ユニットに接続されており、飲料容器の底部を通して飲料を注出するように構成された飲料注入器を備える飲料注出手段と、を有しており、飲料注出手段は、飲料注入器と淹出ユニットとの間に、飲料注出位置と残留飲料排出位置との間で移動されるように構成された残留飲料排出バルブを備え、残留飲料排出バルブ及び／又は飲料容器は、容器底部と飲料注入器との係合に対応する飲料注出位置と、飲料注入器からの容器の取り外しに対応する残留飲料排出位置との間で排出バルブを移動させるように構成されたバルブ作動手段を備えている。したがって、本発明の主要原理は、飲料容器及び飲料注入器の相対位置に依存する飲料排出バルブの選択的作動にある。特に、容器が飲料注入器から係合解除されると、注出手段内に含まれる残留飲料は、自動的に排出され始め、それによって、過圧が解放され、残留飲料から飲料注出手段を洗浄することができる。

したがって、排出バルブは、作動手段によって作動されると、高温の飲料が飛沫することを防止し、それによって、装置の安全性及び衛生性を確実なものにする。

好ましいモードでは、バルブ作動手段は、排出バルブを残留飲料流出位置から飲料注出位置へ磁気作用によって移動させるためのバルブ及び容器上にそれぞれ相補的に配置された磁気的作動部材を備えている。磁気的作動は、バルブ位置の簡単で信頼性の高い迅速な切り替えをもたらす。このことはまた、摩耗を伴わずに経時的に安定した動作を可能にし、湿度、温度変化、及び粉塵の影響を受けないようになっている。好ましくは、磁気的作動部材は、容器底部の周縁部に沿って配置された一連の交番磁極と、残留飲料排出バルブ内に円周方向に配置された一連の交番磁極とを備える。バルブ作動手段は、排出バルブを残留飲料流出位置へと付勢して戻すための弾性復帰手段を備えることができる。本システムは、特に簡素であり、制御もしくは電気的接続又は配線のいずれも必要としない。したがって、装置に電力が供給されなくなった場合であっても、残留飲料の排出が行われ、それにより、ユーザにとっての安全性向上がもたらされる。飲料注出手段は、排出バルブが残留飲料排出位置にあるときに、排出バルブを介して飲料注入器を残留飲料リザーバに接続する第１の排出ラインを備えることができる。

したがって、飲料容器が取り外されると、飲料注入器内に収容された液体カラムは即座に排出され、それによって、注入器内の過圧を直ちに放出し、装置の上部での漏出を回避する。

更に、装置は、排出バルブと淹出ユニットとの間に収容されている残留飲料を排出するための第２の排出ラインを備えることができる。第２の排出ラインは、淹出ユニットの開放の結果、残留飲料リザーバに対して開放することができる。したがって、残留飲料の飲料注出手段からの完全な除去は、淹出ユニットが開放されたときに、第２の排出ラインによって得られることができる。システムは、残留飲料を排出するために追加の可動機械的部品を必要としないため、より簡素に維持することができる。完全に排出するための淹出ユニットの開放はまた、排出バルブによって行われる即時の圧力解放から制御しながら遅延することができる。その結果、漏出のリスクがより低い、よりスムーズな圧力解放が確認できる。

好ましくは、装置は、容器が飲料注入器から取り外されるときに、圧力ポンプを直ちに停止させるように及び／又は淹出ユニットを開放するように構成された制御手段を備えてもよい。圧力ポンプは、第２の排出ラインが開放される前に停止することができ、圧力がすぐに解放され、漏出が完全に回避されることができるようになっている。残留飲料リザーバ内に排出される残留飲料の容量も結果的に低減される。

特に、淹出ユニットは、飲料出口部と液体注入部とを備え、これらは、開位置と閉位置との間で互いに移動可能に配置されている。装置は、飲料出口部及び液体注入部を２つの位置の間で移動させるためのモータ及び伝動装置を更に備え得る。第２の排出ラインは、飲料出口部を横断することができ、又はそこに隣接して配置することができる。したがって、第２の排出ラインの開放は、単に淹出ユニットを開放するためにモータを作動させることによって制御することができる。可動部品の更なる制御の必要性はなく、この解決策は単純性及び信頼性を維持する。

装置は、飲料注入器と係合する飲料容器の有無に応じて制御ユニットに入力を提供する容器識別手段を備えることができ、制御ユニットは、容器が存在しないことを示す入力に応じて淹出ユニットを開放するように構成されている。

したがって、飲料容器がもはや識別されない場合、特に、偶発的又は意図的に取り外された場合、飲料の調製を中止し、残留飲料を排出することが可能である。

容器に対する識別手段は、任意の好適な識別手段であってよく、それには光学リーダ、磁気リーダ、電子機械式リーダ、電磁式リーダ、誘導性リーダ、又は無線周波数リーダなどが挙げられる。飲料容器には、読み取り器と相補的に配置することができる識別用手段が設けられており、識別用手段は、光学式、光電子式、ＬＥＤディスプレイ式、磁気式、機械式、強磁性、電磁式、誘導手段式、又は無線周波数タグ式のものであり得る。

好ましいモードでは、容器識別手段は、容器内の少なくとも１つの強磁性要素又は少なくとも１つの磁石を含む識別手段の磁気作用を感知するための少なくとも１つのホールセンサを備えている。

他の特徴及び利点は、以下の図面の非限定的な説明において明らかとなるであろう。

本発明による飲料調製装置の概略的斜視図を示す。 本発明による飲料調製装置の概略的断面図を示す。 飲料注出位置にある本発明による飲料調製装置の部分断面図を示す。 装置の詳細を示す図３の平面Ａ−Ａの断面図を示す。 装置の詳細を示す図４の平面Ｂ−Ｂの断面図を示す。 第１の残留飲料排出位置にある本発明による飲料調製装置の部分断面図を示す。 装置の詳細を示す図６の平面Ａ−Ａの断面図を示す。 装置の詳細を示す図７の平面Ｂ−Ｂの断面図を示す。 第２の残留飲料排出位置にある本発明による飲料調製装置の部分断面図を示す。 飲料容器の詳細を示す。 装置の識別手段によって識別することができる識別用手段を有する飲料容器を示す。 識別用手段を有する容器の底部を示す。 装置内の飲料調製を開始するための手順のフローチャートを示す。 装置内の標準的飲料調製を終了するための手順のフローチャートを示す。 標準的飲料調製の終了前に容器が除去された場合の、飲料調製を終了するための安全サブ手順のフローチャートを示す。

図１及び図２は、車両内で、低電圧下でも使用することできる本発明の飲料調製装置１を示す。

装置は、飲料原材料の１回分の原材料２（本明細書において「１回分の飲料原材料」と呼ばれる）を受け入れるようになっている淹出ユニット３を備え得る。原材料は、焙煎して挽いたコーヒー、又は任意の他の飲料粉末又は濃縮物であることができ、それら原材料は飲料を調製するために、好ましくは水である液体と混合することができる。１回分の原材料は、カプセル、又は任意の他の好適な予め充填された又は再充填された容器又はポッドであることができる。１回分の原材料は、１つの飲料用の１回利用のもの、又は複数の飲料用の複数回利用のものであってよい。

１回分の原材料は、概して、淹出ユニットの淹出チャンバ２６内に受け入れ可能であり、この淹出チャンバ２６は、１回分の原材料の周囲で開閉し、チャンバ内に注入された液体が１回分の原材料に行き渡ることを確実にするための液密係合を形成している。

飲料装置は、液体を淹出ユニット３に、より具体的にはその淹出チャンバに供給するために、装置の流体回路２７内に配置された圧力ポンプ４を備えている。圧力ポンプは、ピストンポンプ、ギアポンプ、シリンジポンプ、又はダイヤフラムポンプなどの任意の好適なポンプであることができる。

液体が、水タンク２８などの液体供給源からポンプに供給される。水タンクは、好ましくは、流体回路２７の第１の端部に取り外し可能に接続可能である。第１の端部は、水タンクを再充填するために取り外したときに、流体を閉鎖するように（図示せず）閉鎖バルブを備え得る。

液体は、少なくとも１つの液体ヒータ２９によって飲料装置内で加熱することができる。液体ヒータは、圧力ポンプによって圧力下で供給される液体を淹出チャンバ２６に入る前に加熱するように構成されている。液体ヒータは、淹出ユニットの一部であることができる、又はその分離された部分であることができる。

飲料は、飲料原材料と供給された液体とを制御された分量で相互作用させることによって淹出チャンバ内で調製される。

淹出ユニット３は、より具体的には、出口部２０及び液体注入部２１を備える。液体注入部は、流体回路２７、ポンプ及びヒータに接続されている。出口部２０は、飲料を飲料注入器６に導くように構成された飲料注出手段５に接続されている。飲料注入器６は、飲料をカップなどの飲料容器７に注出するように構成されている。好ましくは、飲料注入器６及び容器７は、容器の底部８を通した飲料の注出を可能にするように相補的に構成されている。図１では、飲料注出手段は、水タンク２８と淹出ユニット３との間に配置されている。図２では、淹出ユニットは、水タンク２８と飲料注出手段５との間に配置されている。したがって、これら２つの構成が可能となっている。

飲料調製装置の制御は、装置の構成要素から入力を受信した制御ユニット１９によって行われ、制御ユニットは、装置の構成要素に出力を提供する。特に、流量計３０などの流量測定手段を、流体回路内に設けることができ、圧力ポンプによって淹出ユニットに供給される液体の流量及び／又は容量を示す情報を提供する。流体回路内の液体の流れ及び／又は圧力は、追加的に又は代替的に、圧力ポンプ４によって制御ユニット１９に提供される情報、例えば、ポンプで測定された消費電流によって決定してもよい。

淹出ユニットの出口部２０及び液体注入部２１は、モータ２２及び伝動装置２３によって、開（１回分の原材料挿入）位置と閉（淹出）位置との間で互いに移動することができる。モータは低電力モータであることができ、伝動装置は、例えば、国際公開第２０１２／０２５２５９号に記載されているようなものであり得る。２つの部分２０、２１は、概して、例えば、直線的に離れるように開位置に移動され、淹出ユニット内に１回分の原材料を挿入し、淹出ユニットから１回分の原材料を除去するための通路を形成する。１回分の原材料は、収集リザーバ１８に落下する重力によって除去することができる。説明されるように、このようなリザーバはまた、有利には、残留飲料リザーバであってもよい。

装置は、ボディ３１を更に備えてもよく、このボディには、液体注入部２１によって駆動され、通路４８（図９）と関連付けられ、開口通路位置と閉鎖通路位置との間で移動可能なゲート３２が設けられている。特に、ゲートは、国際公開第２０１２０９３１０７号にあるように手動で摺動可能であってもよく、又は、国際公開第２０１２０７２７６６号にあるように可動部の動きをゲートの動きに変換するための中間機械的変換機構によって、可動部２１に接続してもよい。

図３及び４に示されるように、飲料注出手段５は、飲料を容器の底部８を通して注出するように配置された飲料注入器６を備えている。このために、飲料注入器は、容器支持体３３の底面を越えて突出している。支持体は、容器の底部を受け入れるために小さな容器として構成してもよい。飲料注入器は、飲料を注出するための飲料開口３４を有することができる。

容器は、飲料注入器６を受け入れるように形成された相補的注入バルブ３５を備えることができる。バルブ３５は、容器のキャビティ３７へ飲料の注出を可能にするいくつかの開口３６（図６を参照）を有することができる。注入バルブ３５は、軸方向に移動可能であることができ、例えば、容器の座部３８内で軸方向に開口３６が座部によって閉鎖される閉位置と、開口３６が座部から離れて移動し注出のために開く開位置との間で移動可能である。特に、飲料注入器６は、係合手段３９と共に形成されることができ、２つの位置間で容器の注入バルブを移動させる。当然ながら、注入インターフェースの他の変形例も考慮することができる。

重要なことに、本発明は、飲料容器が飲料注入器６から除去、又は係合解除されたときに、残留飲料を排出するための飲料注出手段に配置された残留飲料排出バルブ９（説明の残りの部分では「排出バルブ」と称される）を提供する。排出バルブ９は、飲料注入器６と淹出ユニット３との間に配置されており、飲料注出位置（図３〜５）と飲料排出位置（図６〜９）との間で移動されるように構成されている。このために、作動手段１０を設けることができ、作動手段１０は、機械式、及び／又は磁気式であってよく、容器が飲料注入器から取り外されるとき、又は分離されたときにバルブを開放位置で自動的に駆動するように構成されている。逆に、作動手段１０は、容器が飲料注入器６と係合するときに、飲料注出位置でバルブを閉じるために設けられている。図示する好ましい例では、作動手段１０は、容器７と飲料注出手段５との間で共有される磁気的作動手段を備えている。具体的には、磁気的作動部材１１、１２は、排出バルブ上及び容器底部にそれぞれ相補的に配置されている。より具体的には、排出バルブは、容器支持体３３と共に軸方向に摺動可能に取り付けられたボディ４０を備えることができる。排出バルブは、例えば円錐形状のバルブ係合部品４１を更に備えることができ、これは、飲料注入器６の飲料入口４３のバルブシート４２に液密に適合するように成形されている。図３〜５に示すように、バルブの閉位置では、排出バルブのバルブ出口４４が飲料注入器の入口４３に隣接するようになり、バルブ部品４１は飲料注入器のシート４２と係合する。

図６〜８に示される開放排出位置では、ボディ４０は、軸方向に支持体から離れるように移動し、バルブ出口４４は、飲料入口４３から離れ、したがってバルブシート４２から出る係合部品４１となる。

好ましい実施例では、磁気的作動部材１１、１２は、好ましくは、容器（図１０）の底部８の周縁部に沿って配置された一連の交番磁極１３と、排出バルブボディ４０内に円周方向に配置された一連の交番磁極１４とを備える。

非限定的な方法では、図４及び５は、装置の支持体上の容器の接続アセンブリを示しており、容器を「ｎ」個（ｎは、１以上の自然数であり、例えば、本実施例ではｎ＝３である）の所定の角度位置に配置することを可能にしている。具体的には、容器の底部８は、交互極性（Ｎ−Ｓ−Ｎ−Ｓ−Ｎ−Ｓ）で底部に円周方向に分布された一連の２×ｎ個の磁石１２を備えており、軸方向に配向されている。磁石は、一連の２×ｎ個の磁石１１の磁石配列において相互作用し、これは、交互極性（Ｓ−Ｎ−Ｓ−Ｎ−Ｓ−Ｎ）で排出バルブボディ４０の内部に円周方向に分散されており、同様に軸方向に配向されている。結果として、容器が飲料注入器と係合されると、容器は、２×ｎ個の対の磁石のＳ−Ｎ又はＮ−Ｓ磁気吸引の対応によって、３つの可能な角度位置で吸引される。用語「軸方向」は、注入器又は注入器の導管と実質的に位置合わせされた方向、又は平行である方向を指す。用語「円周方向」は、飲料注入器の周縁部に沿って配置された円周方向の配置を指す。

バルブ作動手段１０は、図７及び８の残留飲料排出位置へと排出バルブを戻すように付勢するための弾性復帰手段１５を更に備えることができる。このために、弾性復帰手段は、排出バルブのボディ４０と容器支持体３３との間に配置された螺旋ばねなどの一連の圧縮弾性要素であってもよい。したがって、支持体の磁石駆動部材１１上に磁気的吸引力がない場合（容器が存在しない場合）、ばね力は、排出バルブを飲料支持体から離して維持し、それによって排出のためにバルブを開放維持する。

図６〜８の排出バルブの位置では、容器が飲料注入器によって係合されないため、排出バルブは支持体から離れるように移動される。淹出ユニット３は、内部の１回分の原材料と共に閉鎖したままでもよい。この状況では、第１の排出ライン１６が、排出バルブ９の上流に収容された飲料を残留飲料リザーバに排出することを可能にするための飲料注出手段５の一部として設けられている。リザーバは、使用済み１回分の原材料のためのもの１８と同一であってもよい。第１の排出ラインは、排出バルブのボディの収集キャビティ４５と合流する排出導管を含むことができる。

したがって、容器が飲料支持体から取り外されるとすぐに、排出バルブは、弾性復帰手段１５の作用によって開放する傾向となり、注入器内の飲料の圧力が瞬時に解放され、それによって、飲料の上方への高温噴射のリスクを防止する。

淹出ユニット３が図９に示されるように開放されると、その結果として第２の排出ライン１７が開放される。残留飲料は、排出バルブと淹出ユニットの出口部２０との間に配置された飲料注出導管４６を介して排出される。出口部２０は、出口部に設けられた少なくとも１つの飲料開口を備えることができる。飲料は、フロントプレート４７の飲料開口を横断することができ、１回分の原材料（例えばカプセル）のために通路４８を通って排出することができる。このような開口は、フロントプレート４７の飲料貫通開口のうちの少なくとも１つであることができ、飲料を飲料注出手段５に注出するために設けることができる。代替的に又は追加的に、この開口は、淹出ユニットが開放されたときにのみ開放される出口部２０に設けられた別個の１つの開口又は複数の開口であってもよい。飲料は、次いで、通路４８の下に配置された残留飲料リザーバ１８内に収集される。

図１１及び１２には、容器が装置の容器識別手段２４に対応して配置されたときに、制御ユニットが容器の存在を識別することを可能にする識別用手段２５を有する飲料容器７がそれぞれ図示されている。これらの識別用手段２５は、例えば、より大きな容積の容器のためのＮｏｒｔｈ（Ｎ）及びより小さい容積の容器のためのＳｏｕｔｈ（Ｓ）など、極性が配向された磁気部材であってもよい。識別手段２４は、容器によって提示される極性を区別することができる、ホールセンサ又は他の好適な感知手段であってもよく、したがって、（飲料注入器６によって係合されたときなど）飲料装置上に存在する容器の種類の表示を制御ユニットに提供することができる。

図１２では、一連の「ｎ」個の追加の磁石２５が設けられており（この例では、ｎ＝３）、これらは全て、容器の種類に応じて選択された極性（Ｎ又はＳ）で半径方向に配向されていることが示されている。したがって、例えば、小さい容積の容器の「ｎ」個の磁石は、Ｓ極が内向きに配向されて半径方向に配置され、一方で、大きな容積の容器では配向は反対である。

更に、ホールセンサは、支持体に接続された容器の「ｎ」個の位置を考慮して、そのような半径方向に配向された磁石のうちのいずれかの少なくとも１つの所定の位置に対応して配置されている。その結果、ホールセンサは、どの種類の容器（短い又は長い）が支持体上の注入器によって係合されているかを確実に識別することが可能となっている。

単一の磁石２５を識別用手段として使用することができる。その場合、「ｎ」個のホールセンサは、「ｎ」個の異なる位置に配置することができ磁石を検出するように配置されている。

このような容器種類の情報は、次いで、支持体上の容器の存在を検出するために一次的に使用することができるが、圧力ポンプによって淹出ユニットに供給する液体の最大容量を決定するために二次的に使用することもできる。

当然ながら、３種類以上の飲料容器及び／又は飲料調製命令などの追加情報を提供する、無線周波数タグ、機械式ピン、又はバーコードなどの他の識別用手段を使用することができる。

図１３は、飲料調製装置に従って飲料を調製するための制御スキーム又は制御ユニットの予備調製手順Ａを示す。この調製は、プッシュオフ又は開始イベントによって開始することができる１００。このようなプッシュオフは、淹出ユニット内の１回分の原材料の検出及び／又は挿入によってトリガされるように自動にすることができ、又はスタートボタンによるように手動とすることができる。

第２のステップ１１０では、飲料容器の存在が、ホールセンサによるように識別手段２４によって感知される。識別情報は、容器が適正に識別されたか否か、最終的にどの種類の容器（例えば、小容量又は大容量）が存在するかを判定するための比較試験１２０を実行する制御ユニットへの入力として提供される。

試験１２０において識別が成功しなかった場合、手順は停止することができる（ステップ１３０）。

ステップ１４０において、容器が正しく識別された場合、制御ユニットは、自動的に淹出サイクルを開始する。制御ユニットはまた、容器の種類が識別されたときに飲料を調製するために必要な液体（概して水）の容量を決定又は計算することができる。

飲料Ａの予備調製手順が終了する。当然のことながら、ユーザに要求された次の調製手順Ｂを開始するための追加的な試験又は最終的決定の要件など、複数の変形例を想定することができる。

標準的な調製手順に対応する以下の調製手順Ｂにおいて、液体の容量は、好ましくは、ステップ２００において制御ユニットにより繰り返し制御される。制御ユニットは、流量計３０及び／又は他の流量測定手段からの入力を受信し、ポンプを停止し、及び／又は流れ入力に応じてポンプの流量を調節する。ステップ２１０では、液体容量が容量設定点に達したとき、又はポンプを停止することを必要とする別の特定のイベントに基づいて、及び飲料調製を中止又は一時停止すべきとき、ポンプは制御ユニットによって停止される。識別手段２４から入力を受信すると、制御ユニットは、試験２２０において、ユーザによる容器の除去を検出する。容器の取り外しは、排出バルブの開放、及び注入器に含まれる残留飲料の予備排出を引き起こす。飲料容器の取り外しは更に、ステップ２３０において、モータ２２の制御ユニットによって操作される淹出ユニットの自動開放をトリガする。その結果、残留飲料の完全な排出が行われる。調製手順は、ステップ２４０で終了する。

図１５は、安全サブ手順Ｃを示しており、そこでは圧力ポンプが依然として作動しており、飲料が注出されている間に容器が取り外される。イベント３００では、容器が取り外され、制御ユニットが識別手段２４から入力を受信し、ステップ３１０においてポンプは直ちに停止され、淹出ユニットは続くステップ３２０で開放される。安全手順は、ステップ３３０で終了する。このようなイベントが受信されない場合、手順Ｂは終了まで継続される。

１ 飲料調製装置
２ １回分の飲料原材料
３ 飲料ユニット
４ 圧力ポンプ
５ 飲料注出手段
６ 飲料注入器
７ 容器
８ 容器の底部
９ 飲料排出バルブ
１０ バルブ作動手段
１１ 磁気的作動部材（装置）
１２ 磁気的作動部材（容器）
１３ 交番磁極（容器）
１４ 交番磁極（装置）
１５ 弾性復帰手段
１６ 第１の排出ライン
１７ 第２の排出ライン
１８ 残留飲料リザーバ
１９ 制御手段
２０ 出口部
２１ 液体注入部
２２ モータ
２３ 伝動装置
２４ 容器識別手段
２５ 識別用手段
２６ 淹出チャンバ
２７ 流体回路
２８ 水タンク
２９ 液体ヒータ
３０ 流量計
３１ ボディ
３２ ゲート
３３ 容器支持体
３４ 飲料開口
３５ 注入バルブ
３６ バルブ開口
３７ キャビティ
３８ シート
３９ 係合手段
４０ 排出バルブのボディ
４１ バルブ係合部
４２ バルブシート
４３ 飲料入口
４４ バルブ出口
４５ 収集キャビティ
４６ 注出導管
４７ フロントプレート
４８ 通路

Claims (10)

1. １回分の飲料原材料（２）から飲料を調製するための飲料調製装置（１）であって、
   前記１回分の原材料（２）を受け入れ、前記１回分の原材料に含まれる原材料及び前記１回分の原材料に注入された加圧液体から飲料を調製するための淹出ユニット（３）と、
   加圧液体を前記淹出ユニット（３）に供給するための圧力ポンプ（４）と、
   前記淹出ユニット（３）に接続された飲料注出手段（５）であって、飲料容器（７）の底部（８）を通して前記飲料を注出するように構成された飲料注入器（６）を備える、飲料注出手段（５）と、
   を備え、
   前記飲料注出手段（５）は、前記飲料注入器（６）と前記淹出ユニット（３）との間に、飲料注出位置と残留飲料排出位置との間で移動されるように構成された残留飲料排出バルブ（９）を備える、飲料調製装置（１）において、
   前記残留飲料排出バルブ（９）及び／又は前記飲料容器（７）は、前記容器の前記底部と前記飲料注入器との係合に対応する飲料注入位置と、前記飲料注入器（６）からの前記容器の取り外しに対応する残留飲料排出位置との間で前記排出バルブを移動させるように構成されているバルブ作動手段（１０）を備えることを特徴とする、飲料調製装置（１）。
2. 前記バルブ作動手段（１０）は、前記残留飲料排出位置から前記飲料注出位置へ前記排出バルブを磁気作用によって移動させるための、前記排出バルブ（９）及び前記飲料容器（７）にそれぞれ相補的に配置された磁気的作動部材（１１、１２）を備える、請求項１に記載の飲料調製装置（１）。
3. 前記磁気的作動部材（１１、１２）は、前記容器（７）の前記底部（８）の周縁部に沿って配置された一連の交番磁極（１３）と、前記残留飲料排出バルブ（９）内に円周方向に配置された一連の交番磁極（１４）とを備える、請求項２に記載の飲料調製装置（１）。
4. 前記バルブ作動手段（１０）は、前記排出バルブ（９）を付勢して前記残留飲料排出位置に戻すための弾性復帰手段（１５）を更に備える、請求項２又は３に記載の飲料調製装置（１）。
5. 前記飲料注出手段（５）は、前記排出バルブが前記残留飲料排出位置にあるときに、前記排出バルブ（９）を介して前記飲料注入器（６）を残留飲料リザーバ（１８）に接続する第１の排出ライン（１６）を備える、請求項１〜４のいずれか一項に記載の飲料調製装置（１）。
6. 前記排出バルブ（９）と前記淹出ユニット（３）との間に収容されている残留飲料を排出するための第２の排出ライン（１７）を備え、前記第２の排出ラインは、前記淹出ユニット（３）が開放されることによって残留飲料リザーバ（１８）に対して開放される、請求項１〜５のいずれか一項に記載の飲料調製装置（１）。
7. 前記容器（７）が前記飲料注入器（６）から取り外されたときに、前記圧力ポンプ（４）を直ちに停止させるように及び／又は前記淹出ユニット（３）を開放するように構成された制御手段（１９）を備える、請求項１〜６のいずれか一項に記載の飲料調製装置（１）。
8. 前記淹出ユニットは、飲料出口部（２０）と液体注入部（２１）とを備え、前記飲料出口部（２０）と前記液体注入部（２１）とは、開位置と閉位置との間で互いに移動可能に構成されており、
   前記飲料調製装置は、前記飲料出口部及び前記液体注入部を前記２つの位置の間で移動させるためのモータ（２２）と伝動装置（２３）とを更に備え、
   前記第２の排出ライン（１７）は、前記飲料出口部（２０）を横断している、又は前記飲料出口部（２０）に隣接して配置することができる、請求項７に記載の飲料調製装置（１）。
9. 前記飲料注入器（６）と係合している前記飲料容器（７）が存在するか存在しないかに関する入力を、前記制御ユニット（１９）に提供する容器識別手段（２４）を備え、
   前記制御ユニット（１９）は、前記容器が存在しないことを示す入力に応じて、前記淹出ユニットを開放するように構成されている、請求項７又は８に記載の飲料調製装置（１）。
10. 前記容器識別手段（２４）は、前記容器内の少なくとも１つの強磁性要素又は少なくとも１つの磁石を備える識別用手段（２５）の磁気作用を感知するための少なくとも１つのホールセンサを備える、請求項９に記載の飲料調製装置（１）。

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