JP2020514773A - 干渉物を有する生理液の検体濃度判定 - Google Patents

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Abstract

生理液において検体の濃度を判定するためのシステムおよび方法を提供する。バイオセンサの第1電極と第2電極との間に検査電圧を印加する。第1電極は試薬を含み、第2電極には試薬が被覆されていない。試薬は、検体とは反応するが、干渉物とは反応しないように選択される。検査電圧の印加後の第1および第2時間期間中に、第1および第2電流値を、それぞれ、第1および第2電極において測定する。電流値の和を取り、電流値の少なくとも1つに依存する要因を減算することによって、第1および第2電流パラメータを決定する。第1電流パラメータおよび第2電流パラメータの比の関数として、検体濃度を判定する。【選択図】図7A

Description

[0001] 本願は、一般には、検体測定システムの分野を対象とし、更に特定すれば、例えば、電気化学セルにおいて、検体測定値を少なくとも1つの干渉物から補償するためのシステムおよび関連方法を対象とする。
[0002] 生理液、例えば、血液または血液製剤における検体検出は、今日の社会にとって、増々重要性が高まりつつある。検体検出アッセイは、臨床研究室における検査、家庭における検査等を含む種々の用途において利用され、このような検査の結果は、種々の病状の診断および管理において重要な役割を演ずる。対象の検体は、糖尿病管理、コレステロール等のために、ぶどう糖を含む。この検体検出の高まりつつある重要性に応答して、臨床使用および家庭使用の双方のために、種々の検体検出プロトコルおよびデバイスが開発されている。
[0003] 検体検出に採用されている1つの方法は、電気化学セルを使用する方法である。このような方法では、2つの電極、例えば、同一平面内に位置付けて、または対向して位置付けて配置された対向電極および作業電極によって定められた電気化学セル内にある試料受容室内に水性液体試料を入れる。電位がセルに印加されると、検体は酸化還元試薬と反応し、検体濃度に対応する量だけ、酸化可能(または還元可能)物質を形成することができる。次いで、存在する酸化可能(または還元可能)物質の量を電気化学的に推定し、初期試料内に存在する検体の量と関係付ける。
[0004] このようなシステムは、種々の態様(mode)の非効率性および/または誤りを生じ易い。例えば、ぶどう糖濃度を測定するために、LifeScan Inc.,が製造し、One−Touch Verio(「Verio」)として販売されているシステムのような種々の血糖値測定システムが使用されている。電気化学セルを使用して測定を行うと、その結果は種々の要因によって影響を受ける可能性がある。そのため、ヘマトクリットや、尿酸のような、被験者の血液試料からのその他の干渉還元剤の効果(effect)に対する補正が望まれる。例えば、尿酸の形態を取る還元剤のような干渉物がこの方法の結果に作用し、潜在的なヘマトクリット依存性(hematocrit dependence)が生ずる場合がある。一例として、尿酸またはヘキサシアノ鉄酸塩のような電気活性種が、電気化学セル内に均一に分散される可能性がある。検査電位に切り替えた直後に取られる検体濃度測定値は、検体反応生成物の濃度勾配が未だ十分に電気化学セル内に転出されておらず、対向する電極において発生する(develop)勾配による影響を受けるような領域にある可能性がある。このような場合、薬剤(agent)が検体濃度測定値と干渉するおそれがある。
[0005] 一実施形態では、本明細書において開示するのは、第1電極と第2電極とを有するバイオセンサによって、生理液における検体の濃度を判定する方法である。生理液は、検体と干渉物とを含む。バイオセンサの第1電極と第2電極との間に、検査電圧を印加する。ここで、第1電極のみが被覆試薬を含む。試薬は、検体とは反応するが、干渉物とは反応しないように選択される。検査電圧の印加後の第1時間期間中に、第2電極において第1電流値を測定する。第1時間期間は、試薬と検体との反応の早期段階である。電圧信号の印加後、第2時間期間中に、第1無被覆電極において第2電流値を測定する。第2時間期間は、試薬と検体との反応の後期段階である。検体濃度を計算する。第1電流値の和を取り、第1電流値の少なくとも1つに依存する第1要因を減算することによって、第1電流パラメータを決定する。第2電流値の和を取り、第1電流値の少なくとも1つに依存する第2要因を減算することによって、第2電流パラメータを決定する。第1電流パラメータおよび第2電流パラメータの比の関数として、検体濃度を判定する。
[0006] 他の実施形態では、ぶどう糖測定システムを提供する。このぶどう糖測定システムは、バイオセンサと検査メータとを含む。バイオセンサは、例えば、電気化学セルを定める、第1電極と第2電極とを有する。第1電極は試薬を含み、第2電極には試薬が被覆されていない。試薬は、ぶどう糖とは反応するが干渉物とは反応しないように選択される。検査メータは、第1電極および第2電極に接続するように構成されたストリップ・ポート・コネクタ(strip port connector)と、ぶどう糖濃度を判定するようにプログラミングされたマイクロコントローラとを含む。バイオセンサの第1電極と第2電極との間に、検査電圧を印加する。電圧信号の印加後の第1時間期間中に、第2電極において第1電流値を測定する。第1時間期間は試薬のぶどう糖との反応の早期段階である。電圧信号の印加後の第2時間期間中に、第1無被覆電極において第2電流値を測定する。第2時間期間は、試薬の検体との反応の後期段階である。
[0007] 検体濃度は、次の形態の式を使用して計算することができる。
Figure 2020514773
ここで、Gは検体濃度、iは第1電流値の和であり、iは第2電流値の和であり、i(δ)は第1電流値の1つであり、i2corrはiならびに第1および第2電流値の少なくとも一部の関数であり、u、v、a、およびzgrは所定の係数である。
[0008] 以上の実施形態は、単なる例に過ぎないことを意図している。尚、以下の論述から、他の実施形態も、開示する主題の範囲内に該当することは容易に分かるであろう。
[0009] 本発明の特徴を理解できるように、本発明の詳細な説明では、特定の実施形態を参照する場合がある。実施形態の一部は、添付図面に示されている。しかしながら、図面は本発明の特定の実施形態のみを例示するに過ぎず、したがって、その範囲を限定するように解釈してはならないことを注記しておく。何故なら、開示する主題の範囲は他の実施形態も同様に包含するからである。図面は、必ずしも同じ拡縮率ではなく、本発明の特定の実施形態の特徴を示すときには、全体的に強調される。図面において、同様の番号が、種々の図にわたって同様の部分を示すために使用される。
血糖値測定メータまたはシステムの一例を示す。 図1Aのメータ内に配置された種々の素子を示す。 本明細書において開示するシステムおよび方法における使用に適したバイオセンサまたは検査ストリップ(test strip)を組み立てたときの斜視図を示す。 本明細書において開示するシステムおよび方法における使用に適した検査ストリップの組み立て前における、分解斜視図を示す。 本明細書において開示するシステムおよび方法における使用に適した検査ストリップの近端部の拡大斜視図を示す。 本明細書において開示する検査ストリップの一実施形態の底面図を示す。 図2の検査ストリップの側面図を示す。 図3の検査ストリップの上面図を示す。 図4Aの検査ストリップの近端部の部分側面図を示す。 本明細書において開示する検査ストリップの部分と電気的にインターフェースする検査メータを表す簡略模式図を示す。 ぶどう糖測定値を判定する一実施形態に含まれるステップを概略的に示す。 規定の時間間隔において、図5の検査メータによって作業電極および対向電極に印加される三パルス電位波形の一例である。 生理学的試料を検査するときに生成される第1および第2電流過渡を図示する。 本発明の技術の従来技術に対する利点について、実験に基づく妥当性判断を示す。 本発明の技術の従来技術に対する利点について、実験に基づく妥当性判断を示す。 本発明の技術の従来技術に対する利点について、実験に基づく妥当性判断を示す。 本発明の技術の従来技術に対する利点について、実験に基づく妥当性判断を示す。
[0024] 以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読むのは当然であり、図面において、同様の要素が異なる図面にある場合、同じ番号が付される。図面は、必ずしも同じ拡縮率ではなく、選択された実施形態を図示するのであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。詳細な説明は、限定ではなく一例として、本発明の原理を示す。この説明は、当業者が本発明を行い使用することを明確に可能にし、現時点において本発明を実行する最良の態様であると考えられるものを含む、本発明の様々な実施形態、適合、変形、代替、および使用について説明する。
[0025] 本明細書において使用する場合、任意の数値または範囲に対する「約」(about)または「ほぼ」(approximately)という用語は、部品または素子の集合体が、本明細書において説明する通りに、その意図する目的のために機能することを可能にする、適した寸法許容度を示す。加えて、本明細書において使用する場合、「患者」(patient)、「ホスト」(host)、「ユーザ」(user)、および「被験者」(subject)という用語は、任意のヒトまたは動物の被験者を指し、本システムまたは方法をヒトの使用に限定することを意図するのではないが、ヒトの患者における主題の技術の使用は、好ましい実施形態を代表する。
[0026] 本開示は、部分的に、生理液内に干渉物が存在するにも拘わらず、生理液内における検体の濃度を測定するための方法、システム、およびデバイスのような、検体測定技術に関する。
[0027] 説明するにあたり、検体測定システムが生理液における特定の検体の濃度を判定しようとするのでもよい。しかし、他の化合物が生理液内に存在してもよい。例えば、尿酸は患者の血液中に存在し得るものであり、この尿酸の濃度は変化する可能性がある。場合によっては、化合物が干渉物であり、検体の測定を干渉することもあり得る。他の例では、生理液の物理プロパティ自体が検体の測定と干渉するおそれもある。このような物理プロパティは、とりわけ、温度、ヘマトクリット、および粘度を含むとよい。このような場合、検体測定システムの精度が低下するおそれがある。
[0028] これらの欠点を克服する1つの方法は、干渉する化合物または物理特性に対して補正することである。検体メータと共に使用される電気化学検査ストリップの場合、化学反応のタイミングを理解することは、これらの問題を補正し、一層高精度な検体測定値を得るための新たな技法を開発するのに役立つ可能性がある。例えば、バイオセンサが、検体とは反応することができるが、干渉物とは反応できない試薬を含んでもよい。ある電極に試薬を被覆し、他の電極には被覆しないように構成する(arrange)ことにより、更に検査電圧の印加時に、生理液の電流応答を注意深く測定することにより、本出願人は、以下で更に詳しく説明するように、検体濃度を干渉物に対して補正できることを発見した。
[0029] 概略的に述べると、本明細書において、一態様では、第1電極と第2電極とを有するバイオセンサによって、生理液における検体の濃度を判定する方法を開示する。生理液は、検体と干渉物とを含む。バイオセンサの第1電極と第2電極との間に電圧を印加する。第1電極は試薬を含み、第2電極には試薬が被覆されていない。試薬は、検体とは反応するが、干渉物とは反応しないように選択される。電圧信号の印加後の第1時間期間中に、第2電極において第1電流値を測定する。第1時間期間は、試薬の検体との反応の早期段階である。電圧信号の印加後の第2時間期間中に、第1無被覆電極において第2電流値を測定する。第2時間期間は、試薬の検体との反応の後期段階である。検体濃度を計算する。第1電流値の和を取り、第1電流値の少なくとも1つに依存する第1要因を減算することによって、第1電流パラメータを決定する。第2電流値の和を取り、第1電流値の少なくとも1つに依存する第2要因を減算することによって、第2電流パラメータを決定する。検体濃度は、第1電流パラメータと第2電流パラメータとの比率の関数として判定される。
[0030] 一実施形態では、検体濃度を計算するステップは、次の形態の式を使用してすることを含む。
Figure 2020514773
ここで、Gは検体濃度、iは第1電流値の和であり、iは第2電流値の和であり、i(δ)は第1電流値の1つであり、i2corrはiならびに第1および第2電流値の少なくとも一部の関数であり、u、v、a、およびzgrは所定の係数である。
他の実施形態では、次の形態の式によって、i2corrを決定する。
Figure 2020514773
[0031] 更に他の実施形態では、例えば、複数のバイオセンサと、研究室において調製された制御流体とを使用することによって、制御された濃度の検体および干渉物を有する制御流体を使用して、所定の係数を決定する。
[0032] 一例では、第1時間期間は、この方法を開始した後、約1.4秒と4秒との間である。他の例では、第2時間期間は、この方法を開始した後、約4.1秒から開始する。他の例では、第2時間期間は、この方法を開始した後、約4.4秒と5秒との間である.更に他の例では、少なくとも1つの定常状態電流値を、電圧信号の印加後の第3時間期間中に測定する。このような場合、第3時間期間は、この方法を開始した後約5秒から開始するとよい。
[0033] 1つの特定実施態様では、生理液がバイオセンサと接触した後、ある時間間隔だけ電圧の印加を遅延させて、例えば、試薬を検体と反応させ、反応生成物が生理液内に形成し始めさせてもよい。他の特定例では、検体はぶどう糖であること、またはぶどう糖を含むことができ、干渉物は尿酸であること、または尿酸を含むことができる。更に他の特定例では、干渉物が第1および第2干渉種(interferent species)を含むことができる。
[0034] 実施態様によっては、第1および第2電圧が逆の極性を有してもよく、交流または直流であっても、またはそれらの何らかの組み合わせであってもよい。
[0035] 他の態様では、ぶどう糖測定システムを提供する。このぶどう糖測定システムは、バイオセンサとぶどう糖メータとを含む。バイオセンサは、第1電極と第2電極とを有する。第1電極は試薬を含み、第2電極には試薬が被覆されない。試薬は、ぶどう糖とは反応するが、干渉物とは反応しないように選択される。ぶどう糖メータは、第1電極および第2電極に接続するように構成されたストリップ・ポート・コネクタと、ぶどう糖濃度を判定するようにプログラミングされたマイクロコントローラとを含む。検査ストリップの第1電極と第2電極との間に電圧を印加する。電圧信号の印加後の第1時間期間中に、第2電極において第1電流値を測定する。第1時間期間は、試薬のぶどう糖との反応の早期段階である。電圧信号の印加後の第2時間期間中に、第1無被覆電極において第2電流値を測定する。第2時間期間は、試薬の検体との反応の後期段階である。以下の形態の式を使用して、検体濃度を計算する。
Figure 2020514773
ここで、Gは検体濃度であり、 iは第1電流値の和であり、iは第2電流値の和であり、i(δ)は第1電流値の1つであり、i2corrはiならびに第1および第2電流値の少なくとも一部の関数であり、u、v、a、およびzgrは所定の係数である。
[0036] 次に、図1A〜図7Bに関して、具体的な作業例(working example)について説明する。図1Aは、メータ10と、ぶどう糖検査ストリップ62の形態としたバイオセンサとを含む糖尿病管理システムを示す。尚、メータ(ここでは、同義的に「メータ・ユニット」とも呼ぶ)は、全体を通じて、検体測定および管理ユニット、ぶどう糖メータ、検査メータ、および検体測定デバイスと呼んでもよいことを注記しておく。実施形態では、メータ・ユニットをインシュリン送注デバイス、追加の検体検査デバイス、および薬品送注デバイスと組み合わせることもできる。メータ・ユニットは、ケーブル、または例えば、GSM(登録商標)、CDMA、BlueTooth(登録商標)、WiFi等のような適したワイヤレス技術によって、リモート・コンピュータまたはリモート・サーバに接続することもできる。
[0037] 再度図1Aを参照すると、ぶどう糖メータまたはメータ・ユニット10は、複数の素子(後述する)を保持する筐体11を含んでもよい。筐体11の1つの表面上に、ディスプレイ14と関係付けて一連のユーザ・インターフェース・ボタン(16、18、および20)が配置されており、筐体11は、更に、検査ストリップ62のようなバイオセンサを受容するように構成された、明確な(defined)ストリップ・ポート開口22を含む。ユーザ・インターフェース・ボタン(16、18、および20)は、データ入力、メニューのナビゲーション、およびコマンド実行を可能にするように構成することができる。ユーザ・インターフェース・ボタン18は、二方向トグル・スイッチの形態にしてもよい。データは、検体濃度を表す値、および個人の日常生活様式に関する他の情報を含んでもよい。日常生活様式に関する情報は、食物摂取量、薬剤使用、健康診断の実施、ならびに個人の一般的な健康状態および運動レベルを含んでもよい。メータ10の電子素子は、筐体11内に配置された回路ボード34上に実装することができる。
[0038] 図1Bは、回路ボード34の上面上に実装された電子素子を(簡略化した模式図形態で)示す。上面上において、電子素子は、ストリップ・ポート・コネクタ22、演算増幅器回路35、マイクロコントローラ38、ディスプレイ・コネクタ14a、不揮発性メモリ40、クロック42、および第1ワイヤレス・モジュール46を含む。底面上において、電子素子は、バッテリ・コネクタ(図示せず)およびデータ・ポート13を含んでもよい。マイクロコントローラ38は、ストリップ・ポート・コネクタ22、演算増幅器回路35、第1ワイヤレス・モジュール46、ディスプレイ14、不揮発性メモリ40、クロック42、バッテリ、データ・ポート13、およびユーザ・インターフェース・ボタン(16、18、および20)に電気的に接続することができる。
[0039] 演算増幅器回路35は、ポテンショスタット機能および電流測定機能の一部を設けるように構成された2つ以上の演算増幅器を含むことができる。ポテンショスタット機能とは、検査ストリップの少なくとも2つの電極間における検査電圧の印加を指すと言ってもよい。電流機能とは、検査電圧の印加によって生ずる検査電流の測定を指すと言ってもよい。電流測定は、電流/電圧変換器によって実行されてもよい。マイクロコントローラ38は、例えば、Texas Instruments(TI)MSP430のような、混合信号マイクロプロセッサ(MSP:mixed signal microprosessor)の形態としてもよい。MSP430も、ポテンショスタット機能および電流測定機能の一部を実行するように構成することができる。加えて、MSP430は、揮発性および不揮発性メモリも含むことができる。他の実施形態では、これらの電子素子の多くを、特定用途集積回路(ASIC)の形態で、マイクロコントローラと統合することもできる。
[0040] ストリップ・ポート・コネクタ22は、検査ストリップに対して電気接続を形成するように構成することができる。ディスプレイ・コネクタ14aは、ディスプレイ14に取り付けるように構成することができる。ディスプレイ14は、測定されたぶどう糖レベルを報告するため、そして生活様式関連情報の入力を容易にするために、液晶ディスプレイの形態にしてもよい。ディスプレイ14は、随意に、バックライトを含んでもよい。データ・ポート13は、接続リードに取り付けられた、適したコネクタを受け入れることができ、これにより、ぶどう糖メータ10を、パーソナル・コンピュータのような、外部デバイスにリンクすることを可能にする。データ・ポート13は、例えば、シリアル・ポート、USBポート、またはパラレル・ポートのような、データの送信を可能にする任意のポートでよい。クロック42は、ユーザが所在する地理的領域に関係する現在時刻を維持し、時間を測定するように構成することができる。メータ・ユニットは、例えば、バッテリのような電源に電気的に接続されるように構成することができる。
[0041] 図1C〜図1E、図2、図3、および図4Bは、本明細書において説明する方法およびシステムとの使用に適した検査ストリップ62の例の種々の図を示す。実施形態例では、図1Cに示すように、検査ストリップ62が設けられている。検査ストリップ62は、遠端80から近端82まで延びる細長い本体を含み、側辺56、58を有する。図1Dに示すように、検査ストリップ62は、第1電極層66、第2電極層64、ならびにこれら2つの電極層64および66間に狭持されたスペーサ60も含む。第1電極層66は、第1電極166、第1接続トラック76、および第1接触パッド67を含むことができ、第1接続トラック76は、図1Dおよび図4Bに示すように、第1電極166を第1接触パッド67に電気的に接続する。尚、図1Dおよび図4Bに示すように、第1電極166は、第1電極層66の内、試薬層72の直下にある部分であることを注記しておく。同様に、第2電極層64は、第2電極164、第2接続トラック78、および第2接触パッド63を含むことができ、第2接続トラック78は、図1D、図2、および図4Bに示すように、第2電極164を第2接触パッド63と電気的に接続する。尚、図4Bに示すように、第2電極164は、第2電極層64の内、試薬層72の上方にある部分であることを注記しておく。
[0042] 図示のように、第1電極166、第2電極164、およびスペーサ60によって、検査ストリップ62の遠端80付近に、図1Dおよび図4Bに示すような試料受容室61が画成されている。第1電極166および第2電極164は、それぞれ、図4Bに示すように、試料受容室61の底面および上面を定めることができる。図4Bに示すように、スペーサ60の切り欠きエリア68が、試料受容室61の側壁を画成することができる。一態様では、試料受容室61は、図1C〜図1Eに示すような、試料入口および/またはベントを備えるポート70を含んでもよい。例えば、これらのポートの1つが流体試料が進入するのを許容するのでもよく、他のポートが空気が排出するのを許容するのでもよい。
[0043] 実施形態例では、試料受容室61(または検査セルまたは検査室)は、小さな容積(volume)を有すればよい。例えば、試料受容室61は、約0.1マイクロリットルから約5マイクロリットル、約0.2マイクロリットルから約3マイクロリットル、または、好ましくは、約0.3マイクロリットルから約1マイクロリットルの範囲の容積を有するのでもよい。小さな試料容積を設けるために、切り欠き68は、約0.01cmから約0.2cm、約0.02cmから約0.15cm、または、好ましくは、約0.03cmから約0.08cmの範囲の面積を有するとよい。加えて、第1電極166および第2電極164が、約1ミクロンから約500ミクロンの範囲、好ましくは、約10ミクロンと約400ミクロンとの間、更に好ましくは約40ミクロンと約200ミクロンとの間だけ離間されてもよい。電極が比較的近接することにより、酸化還元サイクルを生じさせることができ、第1電極166において生成される酸化メディエータが第2電極164まで拡散して還元され、その後第1電極66に向かって逆に拡散して、再度酸化されることが可能になる。尚、種々のこのような容積、面積、および/または電極の間隔は、本開示の主旨および範囲内に該当することは、当業者には認められよう。
[0044] 一実施形態では、第1電極層66および第2電極層64は、金、パラジウム、炭素、銀、プラチナ、酸化錫、イリジウム、インジウム、またはこれらの組み合わせ(例えば、インジウム・ドープ酸化錫)のような材料で形成される導電性材料にするとよい。加えて、電極は、スパッタリング、無電解めっき、またはスクリーン・プリンティング・プロセスによって、導電性材料を絶縁シート(図示せず)上に配することによって形成されてもよい。一実施形態例では、第1電極層66および第2電極層64は、それぞれ、スパッタリングされたパラジウムおよびスパッタリングされた金で作られてもよい。スペーサ60として採用することができる適した材料には、例えば、プラスチック(例えば、PET、PETG、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスチレン)、シリコン、セラミック、ガラス、接着材、およびこれらの組み合わせというような、種々の絶縁材料が含まれる。一実施形態では、スペーサ60は、ポリエステル・シートの対向する側面上に被覆された両面接着材の形態であってもよく、接着材は圧力感応型または熱活性型でもよい。尚、第1電極層66、第2電極層64、および/またはスペーサ60の種々の他の材料も本開示の主旨および範囲内に該当することは注記してしかるべきである。
[0045] 第1電極116または第2電極164のいずれかが、印加された検査電圧の振幅および/または極性に応じて、作用電極の機能を実行することができる。作用電極は、還元メディエータ濃度に比例する限界検査電流(limiting test current)を測定することができる。例えば、電流限界種(current limiting species)が還元メディエータ(例えば、フェロシアナイド)である場合、検査電圧が第2電極164に関する酸化還元メディエータ電位よりも十分に大きい限り、第1電極166において酸化させることができる。このような状況では、第1電極166は作用電極の機能を実行し、第2電極164は対向/基準電極の機能を実行する。この説明に限って、対向/基準電極を単に基準電極または対向電極と呼んでもよい。限界酸化(limiting oxidization)が発生するのは、全ての還元メディエータが作用電極表面において枯渇し、測定される酸化電流が、バルク溶液から作用電極表面に向かって拡散する還元メディエータの流れに比例するようになるときである。「バルク溶液」という用語は、溶液において、作用電極から十分に離れている部分を指し、還元メディエータは枯渇領域内には存在しない。尚、検査ストリップ62について別段言明しないなら、検査メータ10によって印加される全ての電位は、以後第2電極164に関して述べられることに留意されたい。
[0046] 同様に、検査電圧が酸化還元メディエータ電位よりも十分に低い場合、限界電流として、第2電極164において還元メディエータを酸化させることができる。このような状況では、第2電極164は作用電極の機能を実行し、第1電極166は対向/基準電極の機能を実行する。
[0047] 最初に、分析は、ある量の流体試料を試料受容室61にポート70を介して導入するステップを含むことができる。一態様では、ポート70および/または試料受容室61は、毛細管現象によって、試料受容室61を流体試料で満たすように構成することができる。第1電極166および/または第2電極164は、試料受容室61の毛細管現象を促進するために、親水性試薬で被覆することができる。例えば、2-メルカプトエタンスルホン酸(2-mercaptoethane sulfonic acid)のような、親水性部分を有するチオール誘導体化試薬を、第1電極および/または第2電極上に被覆してもよい。
[0048] 以上の検査ストリップ62の分析において、試薬層72は、PQQ補因子およびフェリシアン化物に基づく、グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH:glucose dehydrogenase)を含むことができる。他の実施形態では、PQQ補因子に基づく酵素GDHを、FAD補因子に基づく酵素GDHと置換してもよい。血液または制御溶液が試料反応室61内に投与されるとき、以下の化学変換式T.1において示されるように、ぶどう糖はGDH(ox)によって酸化され、このプロセスにおいて、GDH(ox)をGDH(red)に変換する。尚、GDH(ox)はGDHの酸化状態を指し、GDH(red)はGDHの還元状態を指すことを注記しておく。
[0049] D−グルコース+GDH(ox)→グルコン酸+GDH(red) T.1
[0050] 次に、以下の化学変換式T.2に示すように、フェリシアン化物(即ち、還元メディエータまたはFe(CN) 4−)によって、GDH(red)がその活性酸化状態に再生される(regenerate back)。GDH(ox)を再生するプロセスにおいて、T.2に示すような反応から、フェロシアン化物(即ち、還元メディエータまたはFe(CN) 4−が生成される。
[0051] GDH(red)+2Fe(CN) 3−→GDH(ox)+2Fe(CN) 4−
[0052] 図5は、第1接触パッド67a、67bおよび第2接触パッド63とインターフェースする検査メータ100を示す、簡略模式図である(provide) 。第2接触パッド63は、図2に示したように、U字型ノッチ65を介して検査メータへの電気接続を確立するために使用することができる。一実施形態では、図5に示すように、検査メータ100は、第2電極コネクタ101および第1電極コネクタ(102a、102b)、検査電圧ユニット106、電流測定ユニット107、プロセッサ212、メモリ・ユニット210、ならびに視覚ディスプレイ202を含むことができる。第1接触パッド67は、67aおよび67bと命名した2つのプロング(prong)を含むことができる。一実施形態例では、第1電極コネクタ102aおよび102bは、それぞれ、プロング67aおよび67bに別個に接続する。第2電極コネクタ101は、第2接触パッド63に接続することができる。検査メータ100は、プロング67aおよび67b間における抵抗または電気連続性を測定し、検査ストリップ62が検査メータ10に電気的に接続されているか否か判定することができる。
[0053] 一実施形態では、検査メータ100は、第1接触パッド67と第2接触パッド63との間に検査電圧および/または電流を印加することができる。一旦検査メータ100が、ストリップ62が挿入されていることを認めたなら、検査メータ100は起動し(turn on)、流体検出モードを開始する。一実施形態では、流体検出モードでは、検査メータ100に,約1マイクロアンペアの一定電流を第1電極166と第2電極164との間に印加させる。検査ストリップ62は初期状態において乾燥しているので、検査メータ10は比較的大きな電圧を測定する。投与プロセス中に、流体試料が第1電極166と第2電極164との間にある間隙を橋架すると、検査メータ100は、測定電圧における減少を測定し、この減少が所定の閾値よりも小さいと、検査メータ10に自動的にぶどう糖検査を開始させる。
[0054] これより、図6を参照して、前述のメータ10および検査ストリップ62の実施形態を使用して干渉物補正検体濃度(例えば、ぶどう糖)を判定する方法600について、説明する。この方法では、メータ10および検査ストリップ62を用意する。メータ10は、電子回路を含むことができる。この電子回路は、複数の電圧を検査ストリップ62に印加し、検査ストリップ62の検査室における電気化学反応によって生ずる電流過渡出力を測定するために使用することができる。また、メータ10は、本明細書において開示するように、流体試料において検体濃度を判定する方法のための1組の命令を有する信号プロセッサも含むことができる。一実施形態では、検体は血糖である。
[0055] 図7Aは、規定の間隔で検査ストリップ62に印加される複数の検査電圧のチャート例である。複数の検査電圧は、第1時間間隔tの第1検査電圧E1、第2時間間隔tの第2検査電圧E2、および第3時間間隔tの第3検査電圧E3を含むことができる。第3電圧E3は、第2検査電圧E2に関して、起電力の振幅、極性、または双方の組み合わせが異なってよい。好ましい実施形態では、E3はE2と同じ振幅であるが、極性が逆であるとよい。ぶどう糖検査時間間隔tは、ぶどう糖検査(しかし、必ずしも、ぶどう糖検査に関連する全ての計算ではない)を実行する時間量を表す。ぶどう糖検査時間間隔tは、約1.1秒から約5秒までの範囲にするとよい。更に、図6Aに示すように、第2検査電圧E2は、一定(DC)検査電圧成分と、重畳交流(AC)、または交互発振検査電圧成分とを含んでもよい。重畳交流または発振検査電圧成分は、tcapによって示される時間間隔に印加することができる。
[0056] 時間間隔の内いずれにおいても、複数の検査電流値の測定は、1マイクロ秒毎に約1回の測定から、100マイクロ秒毎に約1回の測定の範囲の頻度で、そして好ましくは約50ミリ秒で実行されるとよい。3つの検査電圧を直列に使用する実施形態について説明するが、ぶどう糖検査は、異なる数の開放回路および検査電圧を含んでもよい。例えば、代替実施形態として、ぶどう糖検査は、第1時間間隔において開放回路を含み、第2時間間隔において第2検査電圧を含み、第3時間間隔において第3検査電圧を含むこともできる。尚、「第1」、「第2」、および「第3」という呼び名(reference)は便宜上選択されたのであり、必ずしも検査電圧が印加される順序を反映するのではないことは注記してしかるべきである。実例をあげると、実施形態では、第1および第2検査電圧の印加前に、第3検査電圧が印加されてもよい電位波形を有してもよい。
[0057] ステップ例600において、検査ストリップ62を検査メータ10に挿入し、検査ストリップ62上に試料を付着させることによって、ぶどう糖アッセイを開始する。ステップ例602において、検査メータ10は、第1時間間隔t(例えば、図7Aでは1秒)にわたり第1電極166と第2電極164との間に第1検査電圧E1(例えば、図7Aでは約20mV)を印加することができる。第1時間間隔tは、約0.1秒から約3秒までの範囲にすることができ、好ましくは、約0.2秒から約2秒の範囲にするとよく、最も好ましくは約0.3秒から約1.1秒の範囲にするとよい。
[0058] 第1時間間隔tは、試料受容室61が完全に試料で満たすことができるように、そして試薬層72が少なくとも部分的に溶解または溶媒和することができるように、十分に長くするとよい。一態様では、第1検査電圧E1は、比較的少量の還元または酸化電流が測定されるように、メディエータの酸化還元電位に比較的近い値にするとよい。図7Bは、第2および第3時間間隔tおよびtと比較すると、第1時間間隔tにおいて比較的少量の電流が観察されることを示す。例えば、フェリシアン化物および/またはフェロシアン化物をメディエータとして使用するとき、図7Aにおける第1検査電圧E1は、約1mVから約100mVの範囲にすることができ、好ましくは、約5mvから約50mVの範囲、最も好ましくは約10mVから約30mVの範囲にするとよい。好ましい実施形態では、印加電圧は正の値として示すが、負領域における同じ電圧も使用することもできる。この間隔において、第1電流出力をプロセッサによってサンプリングし、ステップ604においてこの間隔にわたって電流値を収集することができる。
[0059] ステップ例606において、第1検査電圧E1を印加し(ステップ602)、出力をサンプリングした(ステップ604)後に、検査メータ10は、第1電極166と第2電極164との間に第2検査電圧E2(例えば、図7Aでは約300ミリボルト)を、第2時間期間t(例えば、図7Aでは約3秒)印加する。第2検査電圧E2は、第1検査電圧E1とは異なる値にしてもよく、第2電極164において限界酸化電流が測定されるように、メディエータの酸化還元電位よりも十分に負であるとよい。例えば、フェリシアン化物および/またはフェロシアン化物をメディエータとして使用するとき、第2検査電圧E2は、約0mVから約600mVまでの範囲にすることができ、好ましくは、約100mVから約600mVの範囲にするとよく、最も好ましくは、約300mVにするとよい。
[0060] 第2時間間隔tは、還元メディエータ(例えば、フェロシアン化物)の生成速度(rate of generation)を、限界酸化電流の振幅に基づいて監視できるように、十分に長くしなければならない。試薬層72との酵素反応によって、還元メディエータが生成される。第2時間間隔tにおいて、限界量の還元メディエータが第2電極164において酸化され、非限界量の酸化メディエータが第1電極166において還元され、第1電極166と第2電極164との間に濃度勾配を形成する。
[0061] また、実施形態例では、第2時間間隔tは、十分な量のフェリシアン化物が第2電極164に拡散される、または第1電極166上の試薬から拡散されることが可能になるように、十分に長くなければならない。第3検査電圧E3の間に第1電極166においてフェロシアン化物を酸化するための限界電流を測定することができるように、第2電極164において十分な量のフェリシアン化物が必要となる。第2時間間隔tは、約60秒未満とするとよく、好ましくは、約1.1秒から約10秒の範囲、更に好ましくは、約2秒から約5秒の範囲にするとよい。同様に、図7Aにおいてtcapとして示す時間間隔もある範囲の時間だけ存続することができるが、一実施形態例では、約20ミリ秒の期間を有する。一実施形態例では、重畳交流検査電圧成分が、第2検査電圧E2の印加後、約0.3秒から約0.4秒後に印加され、約109Hzの周波数、および約±50mVの振幅を有する正弦波を誘導する。この間隔において、プロセッサによって第2電流出力をサンプリングし、ステップ608においてこの間隔にわたって電流値を収集することができる。
[0062] 図7Bは、第2時間間隔tの開始後における比較的小さなピークipb、その後に続く、第2時間間隔tにおける酸化電流の絶対値の漸増を示す。小さなピークipbは、第1電圧E1から第2電圧E2への移行後における内因性または外因性還元剤(例えば、尿酸)の酸化によって発生する。その後、小さなピークipbが試薬層72のフェロシアン化物の生成によって生じた後に、酸化電流に漸進的な絶対減少があり、次いでフェロシアン化物は第2電極164に向かって拡散する。
[0063] ステップ例610において、第2検査電圧E2を印加し(ステップ606)、出力をサンプリングした(ステップ609)後、検査メータ10は、第1電極166と第2電極164との間に第3検査電圧E3(例えば、図7Aでは約−300mV)を第3時間間隔t(例えば、図7Aでは1秒)印加する。第3検査電圧E3は、第1電極166において限界酸化電流が測定されるように、メディエータ酸化還元電位よりも十分に正の値にするとよい。例えば、フェリシアン化物および/またはフェロシアン化物をメディエータとして使用するとき、第3検査電圧E3は、約0mVから約−600mVの範囲を取ることができ、好ましくは、約−100mVから約−600mVの範囲にするとよく、更に好ましくは、約−300mVにするとよい。
[0064] 第3時間間隔tは、酸化電流の振幅に基づいて、第1電極166付近において還元メディエータ(例えば、フェロシアン化物)の拡散を監視できるように、十分に長くするとよい。第3時間間隔tにおいて、限界量の還元メディエータが第1電極166において酸化され、非限界量の酸化メディエータが第2電極164において還元される。第3時間間隔tは、約0.1秒から約5秒までの範囲にすることができ、好ましくは、約0.3秒から約3秒の範囲にするとよく、更に好ましくは、約0.5秒から約2秒の範囲にするとよい。
[0065] 図7Bは、第3時間間隔tの開始時における比較的大きなピークipc、それに続く、定常状態電流iss値までの減少を示す。一実施形態では、第2検査電圧E2は第1極性を有してもよく、第3検査電圧E3は、第1極性とは逆の第2極性を有してもよい。他の実施形態では、第2検査電圧E2は、メディエータ酸化還元電位よりも十分に負であってもよく、第3検査電圧E3はメディエータ酸化還元電位よりも十分正であってもよい。第3検査電圧E3は、第2検査電圧E2の後直ちに印加してもよい。しかしながら、検体濃度を判定する方法に応じて、第2および第3検査電圧の振幅および極性を選択すればよいことは、当業者には認められよう。
[0066] 次に、ぶどう糖濃度計算について明記する。図7Aおよび図7Bは、例えば、検査ストリップ過渡(test strip transient)に関する一連のイベントを示す。検査シーケンスの開始後約1.1秒では(そして、第2電圧E2の印加により、第2電極層(64)電極164を作業電極にした直後)、未だ第1電極166に試薬が到達しておらず、電流がおそらくはプラズマにおける干渉還元剤のみによる(メディエータが不在)と考えられるとき、後に干渉に対して補正するために電流測定を行う。約1.4秒と約4秒との間で、メディエータおよび酸化メディエータが第2電極164に向けて拡散できるようになったとき(第2検査電圧E2が印加されたとき、この間隔の少なくとも後半において)、第1ぶどう糖比例電流iを測定する。第3電圧E3の印加によって第1電極を作用電極にした直後に、2つの一点測定値(この実施形態によれば、約4.1秒および5秒において)、および1回の統合測定値iを取り込む。これらの測定値をそれぞれ1.1秒、4.1秒、および5秒においてサンプリングし、補正電流i2corrを計算するために使用する。これは、干渉還元剤からの追加電流に対してiを部分的に補正するものと見なしてもよい。計算は、次のように行う。
[0067]
Figure 2020514773
[0068] 実例をあげると、i2corr関数は、干渉物質(尿酸のような)が血液中にない場合、1になる傾向があるはずである。このような場合、1.1秒における電流測定値i(1.1)は、拡散する反応生成物が検査室の上面に到達できる前において、例えば、金電極において電流を測定したものであり、ゼロに近いはずである。このような場合、i2corrは数学的にiに簡略化されよう。また、試料内にぶどう糖がない場合も、i2corr関数はゼロに近づくはずである。そうでない場合、iは、干渉物のみからの非ぶどう糖信号を記録する(register)。このゼロへのスケーリングは、ぶどう糖がない場合に残りの項がゼロに近づくことを拠り所とする(rely in)。これは、ぶどう糖が存在しないとき、i(4.1)+ci(5)=di(1.1)であれば可能である。
[0069] 基本的な補正アルゴリズムでは、iのiに対する比率を使用して、ヘマトクリットの影響に対してi2corrを補正することができ、干渉物に対する補正は行わない。このような場合、基本的なぶどう糖濃度は、次のように計算することができる。
[0070]
Figure 2020514773
ここで、a、zgr、およびpは較正パラメータであり、pはヘマトクリット補正比を修正し、aおよびzgrは、傾きおよび切片をそれぞれ修正する。
[0071] しかしながら、Gbasicにおいて、比率項自体は干渉物に対する補正は全く行わず、干渉物に対する補正はi2corrの計算においてのみ見出される。しかし、iは、1.4から4秒までの金電極における全ての電流の和であり、iは4.4から5秒までの和であるので、これらは尿酸(または他の非ぶどう糖干渉物)生成電流のかなり大きな成分を含有する。
[0072] このようにGbasicにおいて干渉物補正がないことに対して補償する1つの方法は、約2.2から2.5秒間の信号を観察することによって、定常状態の干渉物電流の測定値(measure)を差し引くことである。このような場合、例えば、t=2.2秒において、非常に少ないぶどう糖生成フェロシアン化物が金電極に到達している可能性があり、尿酸濃度勾配が発生し、金電極から逆方向に広がっている。
[0073] 以下の実験妥当性判断の章において説明するが、以下の式は、一層正確に干渉物に対して補正するために使用することができる。
[0074]
Figure 2020514773
ここで、Gは検体濃度であり、
は第1電流値の和であり、
は第2電流値の和であり、
i(δ)は第1電流値の1つであり、
2corrはiならびに第1および第2電流値の少なくとも一部の関数であり、
u、v、a、およびzgrは所定の係数である。
[0075] この式において、これらの項を解釈する1つの方法は、次の通りである。i−u・i(δ)という項は、試薬の反応生成物、および金電極に到達する検体の影響が出る前において、約1.4および4秒の間の電流過渡に対する干渉物の影響の累積測定値を表す。iーv・i(δ)という項は、約4.4および5秒の間の電流過渡に対する干渉物の影響の累積測定値を表し、干渉物および反応生成物からの電流を混合したものになる。1つの代表的な実施形態では、uは、この補正係数を「消す」(turn off)ためにゼロに設定してもよい。
[0076] 1つの具体的な作業例では、これらのパラメータは、表1に明記されるように選択してもよい。
Figure 2020514773
[0077] 実験の妥当性判断
[0078] 次に図8A〜図8Eに移り、本方法を従来の方法と比較し、本発明技法(present techniques)によって提供されるぶどう糖測定技術の分野に対する改良を定量化するために、実験に基づく妥当性判断を行った。
[0079] 図8A〜図8Dは、本発明技法を、本出願人の米国特許第8,709,232号B2に更に具体的に記載されている技法と比較する。米国特許第8,709,232号B2をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。図に示すグラフは、既知の検体(ぶどう糖)濃度を有するように制御された生理液の使用を表し、増大する干渉物(尿酸)濃度が原因で生ずる誤差(error)またはバイアス(bias)を示す。明るい灰色のデータ点は、本発明技法を使用して導き出されたものであり、一方暗い灰色のデータ点は、米国特許第8,709,232号B2に明記されている従来の技法を使用して導き出されたものである。また、更に別の背景情報については、本出願人の米国特許出願第13/824,308号に記載さている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[0080] 最初に図8Aを検討すると、70mg/dLの既知の検体濃度を使用した場合、本発明技法は、干渉物濃度が200から1800mmol/Lに上昇しても(ramp)、ゼロ・バイアス線付近にある灰色のデータ点の塊によって表されるように、非常に少ない逸脱(deviation)を有するに過ぎない。一方、従来の技法は、尿酸濃度が高くなるにつれて、著しく逸脱し、約−10mg/dLのバイアスまたは逸脱から−20mg/dL付近にまで達する。
[0081] 次に図8Bに移ると、既知の検体濃度を300mg/dLに設定した場合、その結果は、本発明技法の従来技法に対する優越性を再度実証することになった。注記すべきは、この場合、検体濃度が図8Aのそれよりも4倍以上高いが、1800mmol/Lの尿酸濃度におけるバイアスまたは逸脱が、従来技法の場合における約−20mg/dLから減少し、本発明技法の場合では、その半分の量になることである。
[0082] 有利なこととして、本発明技法は、従来技法に対して著しく向上し、図8Aに示すように、特定の範囲の検体濃度および干渉物濃度に対して、約100%バイアスまたは逸脱を低減することができる。加えて、本発明技法は、図8Bの例において、従来技法に対して50〜100%も向上するという利点がある。
[0083] 次に図8C〜図8Dに移り、以上で記録した実験を、患者による臨床試験において複製し、本発明技法が、広い母集団の患者の間で、ぶどう糖濃度の判定を改善することの妥当性を判断した。図8Cは、先に説明した従来技法と比較して、本発明技法のバイアスまたは逸脱を示す別のグラフを示す。本発明技法の方が、干渉物濃度の範囲全域にわたって、小さい逸脱を有することを示す、最良当てはめ線(best fit line)を引いた。図8Dは、N=2,060ぶどう糖測定を行った臨床妥当性判断研究を明確に示す。この研究が実証するのは、本発明技法では試料の93.1%で正しい結果が得られたが、従来技法では試料のわずか83.2%で正しい結果が得られたに過ぎないということである。このように、本発明技法は、従来の方法と比較すると、9.9%の精度改善を果たしたことになる。
[0084] 本明細書において説明した改良技法により、そして図6を参照すると、高精度のぶどう糖濃度を判定する方法は、検査セルからの第1電流、第2電流、および推定電流に基づいて初期ぶどう糖比例電流を導き出し(ステップ602、604、606、608、610、および612)、初期ぶどう糖比例電流を計算し(ステップ614)、初期ぶどう糖比例電流に基づいてヘマトクリット補償要因(factor)を定式化し(ステップ616)、導き出された初期ぶどう糖比例電流とヘマトクリット補償要因とからぶどう糖濃度を計算する(ステップ618)ことによって、得ることができる。その後、結果をユーザに表示し(ステップ620)、検査ロジックは、背景で実行する主ルーチンに戻る。この方法は、具体的には、検査ストリップを検査メータのストリップ・ポート・コネクタに挿入して、検査ストリップの少なくとも2つの電極をストリップ測定回路に接続するステップと、試料の付着(deposition)後検査シーケンスを開始するステップと、第1電圧を印加するステップと、試料において1つの形態から異なる形態への検体の変化を開始し、第1電圧とは異なる第2電圧に切り替えるステップと、第2電圧から、第2電圧とは異なる第3電圧に変化させるステップと、第2電圧から第3電圧に変化させた後、電極からの電流過渡の第2電流出力を測定するステップと、第3電圧が電極において維持された後に、電流過渡の定常電流出力を近似する電流を推定するステップと、電流過渡の第1、第2、および第3電流出力に基づいて、先に明示した式を使用して、血糖濃度を計算するステップとを含むことができる。
[0085] 以上、特定の変形および例示的な図に関して本発明を説明したが、本発明は、以上で説明した変形や図には限定されないことは、当業者には認められよう。加えて、以上で説明した方法およびステップが、特定の順序で現れる特定のイベントを示す場合、特定のステップの順序は変更されてもよいこと、そしてこのような変更は本発明の変形にしたがうものであることは、当業者には認められよう。加えて、これらのステップの内特定のものは、可能であれば、並列プロセスで同時に実行してもよく、更に、先に説明したように順次実行してもよい。したがって、本発明の変形が、本開示の主旨、または請求項において認められる発明の均等の範囲内に該当する限りにおいて、本特許はそれらの変形も同様にその範囲に含むことを意図している。
[0086] 請求項において、複数の要素を引用して「その内の少なくとも1つ」という語句が使用される(recite)限りにおいて、これは羅列された要素の内少なくとも1つ以上を意味することを意図しており、各要素の少なくとも1つに限定されるのではない。例えば、「要素A、要素B、および要素Cの内少なくとも1つ」は、要素Aのみ、要素Bのみ、または要素Cのみ、あるいはこれらの任意の組み合わせを示すことを意図している。「要素A、要素B、および要素Cの内少なくとも1つ」とは、少なくとも1つの要素A、少なくとも1つの要素B、および少なくとも1つの要素Cに限定されることを意図するのではない。
[0087] この明細書(written description)は、本発明を開示するために、そして任意の当業者が、任意のデバイスまたはシステムを作成および使用し、任意の組み込み方法を実行することを含んで、本発明を実践することを可能にするために、最良の態様を含む例を使用する。本発明の特許可能な範囲は、請求項によって定められ、当業者に想起される他の例も含むことができる。このような他の例は、これらが請求項の文言とは異ならない構造的要素を有する場合、またはこれらが、請求項の文言と実質的に代わらない等価の構造的要素を含む場合、請求項の範囲内に該当することを意図している。
[0088] 本明細書において使用した用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的にするに過ぎず、限定することを意図するのではない。本明細書において使用する場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈上明らかに他の意味に解釈すべき場合を除いて、複数形も含むことを意図している。更に、「備える」(comprise)(そして、備える(comprises)および備えている(comprising)のような備える(comprise)の任意の形態も)、「有する」(have) (そして、有する(has)および有している(having)のような有する(have)の任意の形態も)、「含む」(include)(そして、含む(includes)および含んでいる(including)のような含む(include)の任意の形態も)、および「内包する」(contain)(そして、内包する(contains)および内包している(containing)のような内包する(contain)の任意の形態も)は、制限のない連結動詞であることは理解されよう。その結果、1つ以上のステップまたは要素を「備える」、「有する」、「含む」、または「内包する」方法またはデバイスは、これら1つ以上のステップまたはエレメントを有する(possess)が、これら1つ以上のステップまたは要素のみを有することに限定されるのではない。同様に、1つ以上の特徴を「備える」、「有する」、「含む」、または「内包する」方法のステップまたはデバイスの要素は、これら1つ以上の特徴を有するが、これら1つ以上の特徴のみを有することに限定されるのではない。更に、特定の方法で構成されるデバイスまたは構造は、少なくともその方法で構成されるが、列挙されていない方法で構成されてもよい。
[0089] 以下の請求項において、手段(means)またはステップ・プラス・ファンクション(step plus function)要素がある場合、その全ての対応する構造、材料、アクト、および均等物は、他の特定的に特許請求される請求項要素(claimed element)と組み合わせてその機能を実行するためのあらゆる構造、材料、またはアクトも含むことを意図している。本明細書において明記した説明は、例示および説明の目的に限って提示されたのであり、網羅的であることも、開示した形態に限定されることも意図していない。本開示の範囲および主旨から逸脱することなく、多くの変更および変形が当業者には明白であろう。実施形態は、本明細書において明記した1つ以上の態様の原理および実用的用途を最良に説明するため、そして、当業者が、本明細書において説明した1つ以上の態様を、想定される特定の使用に適した種々の変更がなされる種々の実施形態に合わせて、理解することを可能にするために、選択し説明したものである。

Claims (19)

  1. 第1電極と第2電極とを有するバイオセンサによって、生理液における検体の濃度を判定する方法であって、前記生理液が検体と干渉物とを含み、前記方法が、
    前記バイオセンサの第1電極と第2電極との間に電圧を印加するステップであって、前記第1電極が試薬を含み、前記第2電極には試薬が被覆されず、前記試薬が、前記検体とは反応するが前記干渉物とは反応しないように選択される、ステップと、
    前記電圧信号の印加後の第1時間期間中に、前記第2電極において第1電流値を測定するステップであって、前記第1時間期間が、前記試薬の前記検体との反応の早期段階である、ステップと、
    前記電圧信号の印加後の第2時間期間中に、前記第1無被覆電極において第2電流値を測定するステップであって、前記第2時間期間が、前記試薬の前記検体との反応の後期段階である、ステップと、
    前記検体の濃度を計算するステップと、
    を含み、前記計算するステップが、
    前記第1電流値の和を取り、前記第1電流値の内少なくとも1つに依存する第1要因を減算することによって、第1電流パラメータを決定するステップと、
    前記第2電流値の和を取り、前記第1電流値の内少なくとも1つに依存する第2要因を減算することによって、第2電流パラメータを決定するステップと、
    前記第1電流パラメータおよび前記第2電流パラメータの比の関数として、前記検体の濃度を判定するステップと、
    を含む、方法。
  2. 請求項1記載の方法において、前記検体の濃度を計算するステップが、以下の形態の式、
    Figure 2020514773
    を使用するステップを含み、
    Gは、検体濃度であり、
    は、第1電流値の和であり、
    は、第2電流値の和であり、
    i(δ)は、第1電流値の1つであり、
    2corrは、iならびに第1および第2電流値の少なくとも一部の関数であり、
    u、v、a、およびzgrは、所定の係数である、方法。
  3. 請求項2記載の方法において、i2corrが、以下の形態の式、
    Figure 2020514773
    によって決定される、方法。
  4. 請求項2記載の方法において、前記所定の係数が、前記検体および前記干渉物の制御された濃度を有する制御流体を使用して決定される、方法。
  5. 請求項1記載の方法において、前記第1時間期間が、当該方法を開始した後の約1.1秒において開始する、方法。
  6. 請求項1記載の方法において、前記第1時間期間が、当該方法を開始した後の約1.4秒と4秒との間を含む、方法。
  7. 請求項1記載の方法において、前記第2時間期間が、当該方法を開始した後の約4.1秒において開始する、方法。
  8. 請求項1記載の方法において、前記第2時間期間が、当該方法を開始した後約4.4秒と5秒との間を含む、方法。
  9. 請求項1記載の方法であって、更に、前記電圧信号の印加後の第3時間期間中に少なくとも1つの定常電流値を測定するステップを含む、方法。
  10. 請求項9記載の方法において、前記第3時間期間が、当該方法を開始した後の約5秒において開始する、方法。
  11. 請求項1記載の方法であって、更に、前記生理液が前記バイオセンサに接触した後、前記電圧の印加をある時間間隔だけ遅延させるステップを含む、方法。
  12. 請求項1記載の方法において、前記検体がぶどう糖を含み、前記干渉物が尿酸を含む、方法。
  13. 請求項1記載の方法において、前記干渉物が、第1干渉種と第2干渉種とを含む、方法。
  14. 請求項1記載の方法において、前記電圧を印加するステップが、第1電圧を第1時間間隔だけ印加し、第2電圧を第2時間間隔だけ印加するステップを含み、前記第1電圧および前記第2電圧が反対の極性を有する、方法。
  15. 請求項1記載の方法において、前記電圧を印加するステップが、直流電圧を所定の時間間隔だけ印加するステップを含む、方法。
  16. 請求項1記載の方法において、前記電圧を印加するステップが、交流電圧を所定の時間間隔だけ印加するステップを含む、方法。
  17. 請求項1記載の方法において、前記電圧が、直流成分と交流成分とを含む、方法。
  18. ぶどう糖測定システムであって、
    第1電極と第2電極とを有するバイオセンサであって、前記第1電極が試薬を含み、前記第2電極には前記試薬が被覆されず、前記試薬が、ぶどう糖とは反応するが干渉物とは反応しないように選択される、バイオセンサと、
    前記第1電極および前記第2電極に接続するように構成され、ぶどう糖濃度を判定するようにプログラミングされたマイクロコントローラを備えるぶどう糖メータと、
    を備え、前記マイクロコントローラが、
    前記バイオセンサの前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加し、
    前記電圧信号の印加後の第1時間期間中に前記第2電極において第1電流値を測定し、前記第1時間期間が前記試薬の前記ぶどう糖との反応の早期段階であり、
    前記電圧得信号の印加後の第2時間間隔中に前記第1無被覆電極において第2電流値を測定し、前記第2時間期間が前記試薬の前記検体との反応の後期段階であり、
    以下の形態の式、
    Figure 2020514773
    を使用して前記検体の濃度を計算することによって、ぶどう糖濃度を判定するようにプログラミングされ、
    Gは、検体濃度であり、
    は、第1電流値の和であり、
    は、第2電流値の和であり、
    i(δ)は、第1電流値の1つであり、
    2corrは、iならびに第1および第2電流値の少なくとも一部の関数であり、
    u、v、a、およびzgrは、所定の係数である、
    ぶどう糖測定システム。
  19. 請求項18記載の方法において、i2corrが、以下の形態の式によって、
    Figure 2020514773
    決定される、システム。
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