JP2020514222A - 基材の分離方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、予定された分離ラインに沿って少なくとも1つのパルスレーザービームを用いて互いに離間した損傷を基材内へ導入し、この際に、隣接する損傷の間の平均間隔、ならびにそれぞれ一つの損傷を作製するためのレーザーパルスの数を、a)分離ラインに沿って基材を分離するための破断応力σBは、それぞれの基材に依存する第一の基準応力σR1よりも小さく、b)分離後に得られる分離端部の端部強度σKは、それぞれの基材に依存する第二の基準応力σR2よりも大きく、かつc)基材は、損傷の導入後に、分離ラインに沿った応力の作用により分離可能であるように選択する、基材、ことに脆性の硬質材料からなる基材の分離方法に関する。

Description

本発明は、予定された分離ラインに沿って、パルスレーザービームを用いて互いに離間した損傷を基材内に導入する、基材、ことにガラス、ガラスセラミックまたはシリコンからなる基材をレーザーアシスト分離する方法に関する。本発明は、さらに、分離ラインに沿って互いに離間した損傷を有するワークピース、ことにガラス製品、ガラスセラミック製品またはシリコン製品に関する。
ガラス工業において広く普及した切断方法は、機械的スクライビングおよび破断である。この方法は低コストであるが、本質的に直線的切断に限定される。破断後に、端部は、頻繁に十分な品質を有しないため、例えば研削または研磨による手間のかかる後処理が必要となることがある。
他の方法は、ウォータージェット切断であり、これは自由な幾何学形状を許容するが、限られた品質であると同時に、比較的低速でかつ高価であるため、この方法の場合でも典型的には端部のさらなる後処理が必要である。したがって、このウォータージェット切断の方法は、スクライビングおよび破断、および場合により引き続く後処理を用いて製造できない複雑な幾何学形状のために主に使用される。
熱的レーザースクライビングの方法の場合には、ガラスは切断ラインに沿って、例えばCO2レーザーを用いて加熱され、また即座に冷却される。それにより、高い端部品質を達成し、かつ同時に自由な幾何学形状を製造することが可能となるが、この場合、切断端部の曲率半径は小さすぎてはならない。しかしながら、レーザースクライビングは、比較的大きな厚みを有するガラスには適していないかまたは大きな品質損失を伴って適するだけであり、ことに低い熱膨張係数を有するガラスにとっては適していない。
この背景から、レーザーフィラメント化の方法が特に有望であると考えられる。ここでは、超短パルスレーザーを用いて、例えばパーフォレーションの形で、分離ラインがガラス内に導入される。
例えば国際公開第2012/006736号(WO 2012/006736 A2)に記載されているように、パルス集束レーザービームを用いて、透明な基材内にフィラメントを作製することができ、この際に、複数のフィラメントから形成された経路が、基材の分離を可能にする。この場合、フィラメントは、高エネルギーの短いレーザーパルスによって製造され、この際に、非線形光学的カー効果がレーザービームの自己集束を引き起こし、それによりプラズマ生成が生じると考えられる。
独国特許出願公開第102012110971号明細書(DE 10 2012 110 971 A1)も、透明なワークピースの分離準備の方法を記載していて、この場合、超短レーザーパルスにより、ワークピースを横切る方向に延びる互いに並んだフィラメント構造が、破断予定ラインに沿って作製される。
レーザーフィラメント化を用いて、フィラメント経路が、ことに予備損傷ラインの形でまたはパーフォレーションラインの形でガラス内に導入された後で、このガラスを、さらなるいわゆる分割工程で分離することができる。この場合、フィラメント経路は、例えばCO2レーザーで追跡されるので、ガラスは、フィラメント経路にそって、それにより予定された分離ラインに沿って分離される。しかしながら、分割工程の間に、ことに複雑な幾何学形状の場合または低い熱膨張係数を有する材料の場合、例えば、亀裂が予め導入された分離ラインを追従せずに入るか、または亀裂が入らないかもしくは中断するような欠陥が生じることがある。このような問題は、多様なガラスの場合に異なって現れることがあり、つまり、時折、その都度分離されるべきガラスに依存することもあることが判明した。
したがって、本発明の一般的な課題は、レーザーフィラメント化に引き続き分割工程を有する方法を、ことにその都度分離されるべき材料に関して、最適化することであった。
本発明の課題の一態様は、分離端部の品質を改善することである。
この課題は、本発明の場合に、独立請求項の主題により解決される。本発明の有利な発展形態は、従属請求項の主題である。
したがって、本発明は、予定された分離ラインに沿って、少なくとも一つのパルスレーザービームを用いて、互いに離間した損傷を基材内に導入する、基材の、ことに脆性の硬質材料からなる、特別にガラス、ガラスセラミックおよび/またはシリコンからなる基材の分離方法に関する。
したがって、分離ラインに沿って互いに並んだフィラメント状の損傷を基材のバルク内に作製し、この際、基材は、ことに平坦なガラスエレメントとして、平坦なガラスセラミックエレメントとして、または平坦なシリコンウェハとして形成されていてよい。フィラメント状の損傷は、レーザーのレーザーパルスにより、ことにレーザーパルスがガラスのバルク内にプラズマを生成させることにより作製され、この場合、基材の材料は、レーザーパルスに対して透過性であり、かつ基材に対するレーザーパルスの衝突点を、基材の表面にわたり分離ラインに沿って移動する。
損傷を導入する際に、隣接する損傷の間の平均間隔も、損傷のそれぞれ一つを作製するためのレーザーパルスの数も、(a)分離ラインに沿って基材を分離するための破断応力σBは、それぞれの基材に依存する第一の基準応力σR1よりも小さく、(b)分離後に得られる分離端部の端部強度σKは、それぞれの基材に依存する第二の基準応力σR2よりも大きく、かつ(c)基材は、損傷の導入後に、応力を印加することにより分離ラインに沿って分離可能であるように選択される。
換言すると、レーザーフィラメント化は、基材の破断応力を考慮して行われ、この場合、ことに、個々のパーフォレーション箇所に入射されるパルスの数、およびフィラメントの間隔は相応して予め選択される。さらに、フィラメントの作製のための個々のパルスの間の時間差を予め選択することも可能である。
破断応力σBとは、この場合、損傷を導入した後に、基材を分離ラインに沿って分離するために、つまりフィラメント化通路を開くために必要とされる応力であると解釈される。破断応力について、σB<σR1が当てはまり、この場合、第一の基準応力σR1は、基材に依存する値、ことに基材の材料および/または材料の特性に依存する値を表す。
さらに、これらのフィラメント化パラメーターによって端部強度に影響を及ぼしてもよい。端部強度σKとは、分離後に得られる分離端部を有する基材内に亀裂を走らせ、かつ基材を破断させるために調達しなければならない応力であると解釈される。端部強度について、σK>σR2が当てはまり、この場合、第二の基準応力σR2はまた、基材に依存する値、ことに基材の材料および/または材料の特性に依存する値を表す。
ことに、第一の基準応力と第二の基準応力とは同じであり、かつ基材の材料に依存する最大熱応力として予め設定されている、つまりσR1=σR2=σthであることが予定されていてよい。最大熱応力σthとは、この場合、ことにCO2レーザーを用いた基材の点状の加熱により、最大で達成することができる応力であると解釈される。
最大熱応力σthは、ことに式σth=0.5・α・E・(Tg−100℃)により決定可能であってよく、この場合、αは、基材の材料の熱膨張係数を表し、Eは、基材の材料の弾性率を表し、Tgは、基材の材料のガラス転移温度を表す。
さらに下記に詳説されるDOE試験系列の範囲内で、多様なガラスからなる試料の場合の分割工程は、述べられた前提条件、ことにσB<0.5・α・E・(Tg−100℃)およびσK>0.5・α・E・(Tg−100℃)の下で特に良好にうまくいくことを実験的に確認することができた。
好ましい実施形態の場合に、第一の基準応力については、σR1≦CR1・α・E・(Tg−100℃)が当てはまり、かつ第二の基準応力については、σR2≧CR2・α・E・(Tg−100℃)が当てはまり、この場合、CR1およびCR2は、CR1=0.5/kおよびCR2=0.5*kを有する基準応力係数であり、かつk=1.5、好ましくはk=2、特に好ましくはk=2.5であり、かつこの場合、また、αは、基材の材料の熱膨張係数を表し、Eは、基材の材料の弾性率を表し、Tgは、基材の材料のガラス転移温度を表すことが予定されている。
したがって、例えば、破断応力については、σB<0.25・α・E・(Tg−100℃)が当てはまり、かつ端部強度については、σK>0.5・α・E・(Tg−100℃)が当てはまることが特に好ましい。破断応力については、σB<0.25・α・E・(Tg−100℃)が当てはまり、かつ端部強度については、σK>α・E・(Tg−100℃)が当てはまることがさらに好ましい。破断応力については、さらに好ましくはσB>1/20α・E・(Tg−100℃)が当てはまることが言及に値する。
例えば、分割工程の熱により導入された応力の値が、破断応力についての上限値を超える場合、基材はTgの付近のため、局所的に緩和することがあり、つまり必要な応力を調達することができず、かつ分割工程はうまくいかず、この場合、応力分布の平均値から出発される。
上述の実施態様は、ことに、予め応力がかけられていないガラスからなる基材について当てはまる。それに対して、予め応力がかけられた基材またはガラスの場合には、熱膨張係数αの値はそれほど重要とはならない。それに対して、内部引張応力σCT(「center tension」)がより重要となる。
したがって、好ましくはガラスからなる、ことに化学的に予め応力がかけられた基材を分離するための一実施形態の場合に、第一の基準応力と第二の基準応力とは同じであり、かつ予め応力がかけられた基材の特性によって定義された内部引張応力として予め設定されている、つまりσR1=σR2=σCTであることが予定されている。
内部引張応力σCTは、ことに、化学的に予め応力がかけられた基材の場合に、式σCT=(σCS・dL)/(d−2dL)により決定することができ、この場合、σCSは、予め応力がかけられた基材の表面圧縮応力(compaction stress)を表し、dは、基材の、ことに平坦なガラス基材の厚みを表し、dLは、予めかけられた応力の侵入深さ(「depth of layer」、DoL)を表し、換言すると、基材表面から応力のゼロクロッシングの距離または基材の予め応力がかけられた層の厚みを表す。
内部引張応力σCTは、ことに、熱的に予め応力がかけられた基材の場合に、式σCT=σCS/2により決定することができ、この場合、σCSは、予め応力がかけられた基材の表面圧縮応力(compaction stress)を表す。
したがって、分割のプロセスのために、好ましくは、破断応力を内部引張応力σCTよりも低く調節し、それに対して端部強度を明らかにより大きく調節してよい。したがって、分割のプロセスのために、特に好ましくは、破断応力を内部引張応力σCTと熱的応力σthとの合計よりも低く調節し、それに対して端部強度をより大きく、ことに明らかにより大きく調節してよい。
予め応力がかけられた基材であるか、または予め応力がかけられていない基材であるかとは無関係に、損傷の導入後に、分離ラインに沿った分離のために作用する応力を生じさせるために、基材に対するレーザービーム、好ましくはCO2レーザーの衝突点を分離ラインに沿って移動させてよい。この工程は、分割工程ともいわれ、上述の措置によって好ましい様式で行われる。
分割工程を用いて、隣接するフィラメント状の損傷の間に亀裂形成を生じさせるために、つまり隣接するフィラメント状の損傷を亀裂によって結合するために、分離ラインに接してまたは分離ラインに沿って、局所的な熱機械応力を、基材内に、つまりことにガラスエレメント、ガラスセラミックエレメント、もしくはシリコンエレメント内に生じさせる。
それにより、パーフォレーションは、少なくとも一区間ずつの分離部を完成することができ、つまり、分離ラインに沿って基材の少なくとも部分的な分離または分割を達成することができる。好ましくは、完全な分離部を生じさせる。
上述のように調節された破断応力または端面強度によって、分割工程の成功のための前提条件は、一連の態様で最適化される。
一方で、パーフォレーションラインの分離は、比較的低い熱膨張係数αを有する材料の場合であってもうまくいく。ことに、α<5・10-6-1、好ましくはα<4.5・10-6-1,特に好ましくはα<4・10-6-1を有する材料またはガラスをうまく分離することができる。これは、下記に詳細に説明されるDOE試験の範囲内で検証することができた。
他方で、分割工程の間に、パーフォレーションラインに対するレーザースポットの横方向の逸脱は比較的大きくてよい、つまり、CO2レーザーの衝突点の位置公差は、分割工程がうまくいかなくならない限り、あまり正確である必要はない。この横方向の逸脱は通常では500μm未満であるべきであるが、本発明による方法により、好ましくは3mmまでの横方向の逸脱を許容することができる。またこれは、下記に示された試験の範囲内で、ことに、説明されたようにフィラメント化され、つまりパーフォレーションされたα>4.5・10-6-1を有する材料について確認された。
さらに、好ましい様式で、分割のために使用されたレーザーの出力は、一定の速度で低減されてもよい。
損傷の作成は、好ましくは超短レーザーパルスを放射するレーザー(USPレーザー)の使用に基づく。レーザーパルスは、レーザー光と相互作用する区域内で素材の局所的な破壊により、好ましくは平坦な基材を横切るように、予め設定された分離ラインに沿って正確にフィラメント状の損傷を作製する。これらの損傷は、典型的には、定義された線状の損傷として形成されていて、その長さは、適切なパルスエネルギーおよびパルス時間の選択により影響を及ぼすことができる。互いに適切な間隔で並んだ多数のフィラメントを作製することにより、素材のパーフォレーションが達成される。
このようなマイクロパーフォレーションにより、この場合、基材の切断端部には極めて高い端部品質が達成される。したがって、この方法は、定義された高い端部品質を保証しかつそれによりことに、分離後に基材の定義された高い端部強度または曲げ強度を生じさせる精密分離法である。達成された端部品質は、ことに、端部の後続する研削をしばしば省略できるほど十分に高い。
損傷の作製は、ことに、超短パルスレーザーのいわゆるバーストモードでの作動で行われる。この作動モードの場合には、レーザーパルスは単一パルスとして放射されるのではなく、共通する一つのパルスパケット、いわゆるバーストを形成する一連の短く連続して放出されるパルスとして放射され、この場合、好ましくは一つのバーストによって一つの損傷が作製される。
このようなパルスパケットは、一般には、通常のシングルショット作動の場合の単一パルスよりもいくらか大きなエネルギーを有する。しかしながら、一つのバースト自体のパルスは、単一パルスよりも明らかに低いエネルギーを有する。一つのバースト中のパルスに関して、パルスエネルギーが柔軟に調節可能であり、ことにパルスエネルギーがほぼ一定に留まるかまたはパルスエネルギーが増大するかまたはパルスエネルギーが減少することが予定されていてよい。
本発明による適切なレーザー源は、1064ナノメートルの波長を有するネオジムドープされたイットリウム−アルミニウム−ガーネットレーザーである。
このレーザー源は、例えば12mmの(1/e2)直径を有する粗ビームを生成し、光学系として、16mmの焦点間隔を有する両凸レンズを使用することができる。粗ビームの生成のために、場合により、例えばガリレイ−テレスコープのような適切なビーム生成する光学系を使用することができる。
レーザー源は、ことに、1kHz〜1000kHz、好ましくは10kHz〜400kHz、特に好ましくは30kHz〜200kHzの間の反復率で運転する。
反復率および/またはスキャン速度は、この場合、隣接するフィラメント状の損傷の所望の間隔が達成されるように選択することができる。
レーザーパルスの適切なパルス時間は、100ピコ秒未満の範囲であり、好ましくは20ピコ秒未満である。
レーザー源の典型的な出力は、この場合、特に好ましくは20〜300ワットの範囲にある。フィラメント状の損傷を達成するために、本発明の好ましい発展形態によると、400マイクロジュールを超えるバースト中でのパルスエネルギーを使用し、さらに好ましくは、500マイクロジュールを超える全体のバーストエネルギーを使用する。
バーストモードでの超短パルスレーザーの作動の際に、反復率は、バーストの放射の繰り返し率である。パルス時間は、レーザーが単一パルス作動でまたはバーストモードで作動されるかどうかにはほとんど無関係である。一つのバースト内でのパルスは、典型的に、単一パルス作動でのパルスと同じようなパルス長さを有する。バースト周波数は、範囲[15MHz,90MHz]、好ましくは範囲[20MHz,85MHz]にあることができ、例えば50MHzであり、バースト内でのパルスの数は、1〜10パルス、例えば6パルスであることができる。
本発明の範囲内で、損傷の導入の際に、隣接する損傷の間の平均間隔および損傷のそれぞれ一つを作製するためのレーザーパルスの数は、破断応力σBおよび端部強度σKを考慮して選択される。
それぞれ一つの損傷を作製するためのレーザーパルスの数は、この場合、ことに、範囲[1,20]、好ましくは範囲[1,10]、特に好ましくは範囲[2,8]から選択される。
隣接する損傷の間の平均間隔は、ことに、範囲[1μm,10μm]、好ましくは範囲[3μm,8μm]、特に好ましくは範囲[5μm,7μm]から選択される。この範囲は、ことに、連続的であると解釈されるが、本発明の一実施形態の場合には、離散的な範囲であることが予定されていてもよい。好ましくは、隣接する損傷の間隔の標準偏差は、1μm未満である。
ここで、ことに>5μm、好ましくは>7μmの個々のフィラメントの間の比較的大きな間隔が予定されていて、この間隔を用いて、フィラメント化により、下記に詳細に記載される一連の試験から明らかなように、適切な破断応力を調節することができる。
好ましくは比較的大きな間隔が選択されることは、今まで間隔の増大とともに破断力が連続的に増大するということが前提とされているという点では意外である。しかしながら、この関連は、下記に示されるように事実であることが明らかになっていない。8μmを超える間隔から初めて増大する破断力の受け入れが再び当てはまることが前提とされる。
この効果は、バーストまたはバースト間隔とは反対に、端部粗さに好ましい影響も及ぼすため、フィラメントの大きな間隔が特に好ましい。換言すると、損傷の大きな間隔が平滑な端部を生じさせる。その点で、比較的大きなフィラメント間隔の選択が好ましい。さらに、これは、速度に好ましい影響を及ぼす、というのも、同じ周波数のレーザーを用いて、明らかにより高い切断速度を達成することができるためである。
本発明の第一の特別な実施形態の場合に、基材の材料は、範囲[3・10-6-1,4・10-6-1]の熱膨張係数、範囲[69kN/mm2,76kN/mm2]の弾性率および/または範囲[700℃,800℃]のガラス転移温度を有する。
この第一の特別な実施形態の場合に、隣接する損傷の間の平均間隔は、範囲[6μm,8μm]から選択され、かつそれぞれ一つの損傷を作製するためのレーザーパルスの数は、範囲[7,9]から選択される。
本発明の第二の特別な実施形態の場合に、基材の材料は、範囲[7・10-6-1,8・10-6-1]の熱膨張係数、範囲[69kN/mm2,76kN/mm2]の弾性率および/または範囲[500℃,600℃]のガラス転移温度を有する。
この第二の特別な実施形態の場合に、隣接する損傷の間の平均間隔は、範囲[6μm,8μm]から選択され、かつそれぞれ一つの損傷を作製するためのレーザーパルスの数は、範囲[1,3]から選択される。
本発明の第三の特別な実施形態の場合に、基材の材料は、範囲[3・10-6-1,4・10-6-1]の熱膨張係数、範囲[60kN/mm2,68kN/mm2]の弾性率および/または範囲[500℃,600℃]のガラス転移温度を有する。
この第三の特別な実施形態の場合に、隣接する損傷の間の平均間隔は、範囲[4μm,8μm]から選択され、かつそれぞれ一つの損傷を作製するためのレーザーパルスの数は、範囲[7,9]から選択されるか、または隣接する損傷の間の平均間隔は、範囲[6μm,8μm]から選択され、かつそれぞれ一つの損傷を作製するためのレーザーパルスの数は、範囲[3,5]から選択される。
上述の三つの特別な実施形態とは無関係に、および場合によりこれらの特別な実施形態と組み合わせて、基材は、所定のガラスタイプおよび/または所定のガラス組成の材料を含むかまたはこの材料から作製されていてよい。
例えば、基材は、次の組成(質量%で表す)を有するリチウムアルミノケイ酸塩ガラスであってよい:
組成 (質量%)
SiO2 55〜69
Al23 18〜25
Li2O 3〜5
Na2O+K2O 0〜30
MgO+CaO+SrO+BaO 0〜5
ZnO 0〜4
TiO2 0〜5
ZrO2 0〜5
TiO2+ZrO2+SnO2 2〜6
25 0〜8
F 0〜1
23 0〜2
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、3・10-6-1〜6・10-6-1または3.3・10-6-1〜5.7・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
好ましくは、リチウムアルミノケイ酸塩ガラスは、次の組成(質量%で表す)を有する:
組成 (質量%)
SiO2 57〜66
Al23 18〜23
Li2O 3〜5
Na2O+K2O 3〜25
MgO+CaO+SrO+BaO 1〜4
ZnO 0〜4
TiO2 0〜4
ZrO2 0〜5
TiO2+ZrO2+SnO2 2〜6
25 0〜7
F 0〜1
23 0〜2
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、4.5・10-6-1〜6・10-6-1または4.76・10-6-1〜5.7・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
リチウムアルミノケイ酸塩ガラスは、さらに好ましくは、次の組成(質量%で表す)を有する:
組成 (質量%)
SiO2 57〜63
Al23 18〜22
Li2O 3.5〜5
Na2O+K2O 5〜20
MgO+CaO+SrO+BaO 0〜5
ZnO 0〜3
TiO2 0〜3
ZrO2 0〜5
TiO2+ZrO2+SnO2 2〜5
25 0〜5
F 0〜1
23 0〜2
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、4・10-6-1〜8・10-6-1または5・10-6-1〜7・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。−0.068・10-6-1〜1.16・10-6-1の熱膨張係数を有する相応するガラスセラミックが予定されていてもよい。
他の例では、基材は、次の組成(質量%で表す)を有するソーダ石灰ガラスであってよい:
組成 (質量%)
SiO2 40〜81
Al23 0〜6
23 0〜5
Li2O+Na2O+K2O 5〜30
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 5〜30
TiO2+ZrO2 0〜7
25 0〜2
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、5.25・10-6-1〜10・10-6-1または5.53・10-6-1〜9.77・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
ソーダ石灰ガラスは、好ましくは、次の組成(質量%で表す)を有する:
組成 (質量%)
SiO2 50〜81
Al23 0〜5
23 0〜5
Li2O+Na2O+K2O 5〜28
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 5〜25
TiO2+ZrO2 0〜6
25 0〜2
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、4.5・10-6-1〜11・10-6-1または4.94・10-6-1〜10.25・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
ソーダ石灰ガラスは、さらに好ましくは、次の組成(質量%で表す)を有する:
組成 (質量%)
SiO2 55〜76
Al23 0〜5
23 0〜5
Li2O+Na2O+K2O 5〜25
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 5〜20
TiO2+ZrO2 0〜5
25 0〜2
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、4.5・10-6-1〜11・10-6-1または4.93・10-6-1〜10.25・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
他の例では、基材は、次の組成(質量%で表す)を有するホウケイ酸ガラスである:
組成 (質量%)
SiO2 60〜85
Al23 0〜10
23 5〜20
Li2O+Na2O+K2O 2〜16
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜15
TiO2+ZrO2 0〜5
25 0〜2
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、2.75・10-6-1〜10・10-6-1または3.0・10-6-1〜9.01・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
ホウケイ酸ガラスは、好ましくは、次の組成(質量%で表す)を有する:
組成 (質量%)
SiO2 63〜84
Al23 0〜8
23 5〜18
Li2O+Na2O+K2O 3〜14
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜12
TiO2+ZrO2 0〜4
25 0〜2
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、2.5・10-6-1〜8・10-6-1または2.8・10-6-1〜7.5・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
ホウケイ酸ガラスは、さらに好ましくは、次の組成(質量%で表す)を有する:
組成 (質量%)
SiO2 63〜83
Al23 0〜7
23 5〜18
Li2O+Na2O+K2O 4〜14
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜10
TiO2+ZrO2 0〜3
25 0〜2
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、3.0・10-6-1〜8・10-6-1または3.18・10-6-1〜7.5・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
他の例では、基材は、次の組成(質量%で表す)を有するアルカリ金属アルミノケイ酸塩ガラスである:
組成 (質量%)
SiO2 40〜75
Al23 10〜30
23 0〜20
Li2O+Na2O+K2O 4〜30
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜15
TiO2+ZrO2 0〜15
25 0〜10
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、3.0・10-6-1〜11・10-6-1または3.3・10-6-1〜10・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、好ましくは、次の組成(質量%で表す)を有する:
組成 (質量%)
SiO2 50〜70
Al23 10〜27
23 0〜18
Li2O+Na2O+K2O 5〜28
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜13
TiO2+ZrO2 0〜13
25 0〜9
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、3.75・10-6-1〜11・10-6-1または3.99・10-6-1〜10.22・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
アルカリ金属アルミノケイ酸塩ガラスは、さらに好ましくは、次の組成(質量%で表す)を有する:
組成 (質量%)
SiO2 55〜68
Al23 10〜27
23 0〜15
Li2O+Na2O+K2O 4〜27
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜12
TiO2+ZrO2 0〜10
25 0〜8
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、4.0・10-6-1〜10・10-6-1または4.5・10-6-1〜9.08・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
他の例では、基材は、次の組成(質量%で表す)を有する低アルカリ含有率を有するアルミノケイ酸塩ガラスである:
組成 (質量%)
SiO2 50〜75
Al23 7〜25
23 0〜20
Li2O+Na2O+K2O 0〜4
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 5〜25
TiO2+ZrO2 0〜10
25 0〜5
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、2.5・10-6-1〜7・10-6-1または2.8・10-6-1〜6.5・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
低アルカリ含有率を有するアルミノケイ酸塩ガラスは、好ましくは、次の組成(質量%で表す)を有する:
組成 (質量%)
SiO2 52〜73
Al23 7〜23
23 0〜18
Li2O+Na2O+K2O 0〜4
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 5〜23
TiO2+ZrO2 0〜10
25 0〜5
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、2.5・10-6-1〜7・10-6-1または2.8・10-6-1〜6.5・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
低アルカリ含有率を有するアルミノケイ酸塩ガラスは、さらに好ましくは、次の組成(質量%で表す)を有する:
組成 (質量%)
SiO2 53〜71
Al23 7〜22
23 0〜18
Li2O+Na2O+K2O 0〜4
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 5〜22
TiO2+ZrO2 0〜8
25 0〜5
場合により、Nd23、Fe23、CoO、NiO、V25、MnO2、TiO2、CuO、CeO2、Cr23のような着色酸化物が添加されてよく、0〜2質量%のAs23、Sb23、SnO2、SO3、Cl、Fおよび/またはCeO2が清澄剤として添加されてよく、かつ0〜5質量%の希土類酸化物が、磁性機能、光子機能、または光学機能をガラス層またはガラス板内に導入するために同様に添加されてよく、全組成の全体量は、100質量%となる。
ことに、上述の組成の材料は、2.5・10-6-1〜7・10-6-1または2.8・10-6-1〜6.5・10-6-1の熱膨張係数を有していてよい。
基材は、350μm未満、有利に250μm未満、好ましくは100μm未満、特に好ましくは50μm未満でかつ好ましくは少なくとも3μm、有利に少なくとも10μm、特に好ましくは少なくとも15μmの厚みを有してもよい。好ましい基材の厚みは、5、10、15、25、30、35、50、55、70、80、100、130、145、160、190、210または280μmである。ことに、基材は、薄板ガラス帯材としてまたはガラスシートとして形成されていてよい。
したがって、本発明は、一般に述べて、次の方法工程を含む基材の、ことに脆性の硬質材料からなる、特別にガラス、ガラスセラミックまたはシリコンからなる基材の分離方法に関する。
a)少なくとも一つの公知の材料特性値、ことに熱膨張係数、弾性率および/またはガラス転移温度、および/または少なくとも一つの公知の基材特性、ことに例えばレーザー光に対する透過率、および/または基材表面の少なくとも一つの平均粗さRaを有する、少なくとも一つの平坦な基材、ことにガラスエレメント、ガラスセラミックエレメントまたはシリコンエレメントを準備すること。
b)少なくとも一つの公知の材料特性値および/または少なくとも一つの公知の基材特性に依存して、少なくとも一つのプロセスパラメーター、ことに損傷間隔、レーザーパルス数および/またはバースト周波数を確定すること。
c)少なくとも一つの確定されたプロセスパラメーターに応じて、平坦な基材内にレーザーのレーザーパルスを用いて予定された分離ラインに沿って互いに離間した損傷を導入すること。
好ましくは、基材の、ことにパルスレーザービームに対する透過率は、70%より高く、好ましくは80%より高く、特に好ましくは85%より高いことが予定されていてよい。さらに、好ましくは、平均粗さRaは、0.5μm未満、好ましくは0.4μm未満、特に好ましくは0.35μm未満である。
本発明は、分離ラインに沿って予め損傷されているワークピース、ことにガラス製品、ガラスセラミック製品またはシリコン製品において、ワークピースは分離ラインに沿って互いに離間した損傷を有し、かつ分離ラインに沿ってワークピースを分離するための破断応力σBは、それぞれのワークピースに依存する第一の基準応力σR1よりも小さく、かつ分離後に得られる分離端部の端部強度σKは、それぞれのワークピースに依存する第二の基準応力σR2よりも大きいことを特徴とする、ワークピースにも関する。
第一の基準応力も第二の基準応力も、ワークピースの材料に依存する最大熱応力σR1=σR2=σthとして予め設定されていてよく、この場合、最大熱応力σthは、ことに式σth=0.5・α・E・(Tg−100℃)により決定可能である。
好ましい実施形態の場合に、第一の基準応力については、σR1≦CR1・α・E・(Tg−100℃)が当てはまることができ、かつ第二の基準応力については、σR2≧CR2・α・E・(Tg−100℃)が当てはまることができ、この場合、CR1およびCR2は、CR1=0.5/kおよびCR2=0.5・kを有する基準応力係数であり、k=1.5、好ましくはk=2、特に好ましくはk=2.5である。
上述のワークピースは、好ましくは予め応力がかけられていない。しかしながら、ことにガラスからなる予め応力がかけられたワークピースが予定されていてもよく、この場合、第一の基準応力と第二の基準応力とは同じであり、かつ予め応力がかけられたワークピースの特性によって定義された内部引張応力として予め設定されている、つまりσR1=σR2=σCTである。ワークピースは、ことに、化学的に応力がかけられていてよく、この場合、内部引張応力σCTは、式σCT=(σCS・dL)/(d−2dL)により決定可能である。ワークピースは、熱的に応力がかけられていることが予定されていてもよく、この場合、内部引張応力σCTは、式σCT=σCS/2により決定可能である。
次に、添付の図面を引き合いに出す。図面中では、同じ符号は、同じまたは対応する構成要素に付されている。
隣接する損傷の間の異なる間隔Aおよびそれぞれ一つの損傷を作成するためのレーザーパルスの異なる数Lに対して、分離ラインに沿って損傷を有するSCHOTT AF32(登録商標)ガラスについてのMPaで表される破断応力σBおよび端部強度σKの試験結果を示す。 隣接する損傷の間の異なる間隔Aおよびそれぞれ一つの損傷を作成するためのレーザーパルスの異なる数Lに対して、分離ラインに沿って損傷を有するSCHOTT D263(登録商標)ガラスについてのMPaで表される破断応力σBおよび端部強度σKの試験結果を示す。 隣接する損傷の間の異なる間隔Aおよびそれぞれ一つの損傷を作成するためのレーザーパルスの異なる数Lに対して、分離ラインに沿って損傷を有するSCHOTT BOROFLOAT(登録商標)33ガラスについてのMPaで表される破断応力σBおよび端部強度σKの試験結果を示す。 隣接する損傷の間の異なる間隔Aおよびそれぞれ一つの損傷を作成するためのレーザーパルスの異なる数Lに対して、分離ラインに沿って損傷を有するSCHOTT BOROFLOAT(登録商標)33ガラスについてのMPaで表される端部粗さの試験結果を示す。 二つの互いに交差する分離ラインを有するワークピースを示す。 互いに交差する分離ラインの二つの群を有するワークピースを示す。 ワークピースから分離により取り出されたエレメントを表す。 ストリップ状に分離されたワークピースをまとめるための一つのウェブを有する、図6に示された実施例の変形形態を示す。 ストリップ状に分離されたワークピースをまとめるための一つのフレームを有する、図6に示された実施例の変形形態を示す。 ストリップ状に分離されたワークピースをまとめるための一つのフレームを有する、図6に示された実施例の変形形態を示す。 支持体上のワークピースを示す。 複数の部材片に区分けされたワークピースの一実施形態を示す。
図1〜3に関して、三つの異なるガラス、つまりSCHOTT AF32(登録商標)(図1)、SCHOTT D263(登録商標)(図2)およびSCHOTT BOROFLOAT(登録商標)33(図3)についてのDOE試験系列の結果が示されている。
これは実施例の選択である。一般に、本発明は、フィラメント化を有する、ことにガラス、ガラスセラミックおよび/またはシリコンからなる異なる基材について、ことにわずかな熱膨張係数を有する材料についても使用することができる。
これらのガラスの多数の試料について、それぞれ一つのフィラメント化が行われ、つまりレーザーのレーザーパルスを用いて、分離ラインに沿って互いに離間した損傷をそれぞれの試料のバルク内へ導入した。
SCHOTT AF32(登録商標)またはSCHOTT D263(登録商標)からなる試料について、ことに約100μmの基材の厚みが選択され、SCHOTT BOROFLOAT(登録商標)33からなる試料について、ことに1mmの基材の厚みが選択された。
フィラメント化後に、フィラメント化された分離ラインに関するガラスの破断強度σBをそれぞれ調査した。換言すると、試料を分離ラインに沿って分離し、この際に、分離のために必要な破断応力を測定しかつ記録した。このために、材料の厚みに応じて、DIN EN 843-1(比較的厚いガラス)による4点曲げ強さ試験法、または独国特許出願公開第102014110855号明細書(DE 10 2014 110 855 A1)(比較的薄いガラス)による段付きロールを用いた破断強度の決定を実施した。この独国特許出願公開第102014110855号明細書(DE 10 2014 110 855 A1)は、脆性材料の薄い帯材の縁部の破断強度の決定のための方法および装置を記載している。
次の工程では、試料の各々について、分離後に得られる分離端部の強度について調査した。それぞれの端部強度σKの決定のために、試料をそれぞれまた材料の厚みに応じて、DIN EN 843-1(比較的厚いガラス)または独国特許出願公開第102014110855号明細書(DE 10 2014 110 855 A1)(比較的薄いガラス)による方法を用いて調査し、結果を測定し、かつ記録した。
この手法により得られた破断応力σBおよび端部強度σKは、図1〜3において、縦軸にMPaの単位でプロットされている。破断応力σBは、図面の下側にBによって表されていて、端部強度σKは、相応してKにより示されている。
レーザーフィラメント化は、このために多様なパラメーターで実施され、つまり異なるようにパーフォレーションされた試料を作成した。隣接する損傷の間の間隔およびそれぞれ一つの損傷を作成するためのレーザーパルスの数を変更した。これらのパラメーターは、それぞれ一つの試料に対して調節され、かつ所定の試料のフィラメント化の間、一定に保持された。
図1〜3において、破断応力σBおよび端部強度σKは、したがって、横軸にプロットされているレーザーフィラメント化の多様なパラメーターに対して示されている。この場合、マイクロメートルで表される隣接する損傷の間の間隔はAで示され、かつそれぞれ一つの損傷を作成するためのレーザーパルス数はLで示されている。
示された試験結果に基づいて、フィラメント化に引き続く分割工程にとって、分離ラインに沿った分離のための破断応力σBに関しておよび分離後に得られる分離端部の端部強度σKに関してフィラメント化のプロセスパラメーターAおよびLを調節することが特に有利であることを確かめることができる。
次に、ことに、分離ラインに沿ってガラスを分離するための破断応力σBは、それぞれのガラスに依存する第一の基準応力σR1よりも小さく、かつ分離後に得られる分離端部の端部強度σKは、それぞれのガラスに依存する第二の基準応力σR2よりも大きく調節することが特に有利であることが明らかになり、この場合、例えばことに、σR1=σR2=σthが当てはまる場合が好ましいことが明らかになるという認識を確かめることができ、この場合、σthは、例えば
σth=0.5・α・E・(Tg−100℃)
と仮定することができる最大熱応力である。
図1〜3には、それぞれのガラスに対して所定の最大熱応力0.5・α・E・(Tg−100℃)が計算され、かつ水平線として表されている。
三つの全てのガラス、つまりSCHOTT AF32(登録商標)(図1)、SCHOTT D263(登録商標)(図2)およびSCHOTT BOROFLOAT(登録商標)33(図3)についてのこれらの値は、測定された破断応力σBおよび端部強度σKのオーダーにあり、かつしたがって、プロセスパラメーターAおよびLをこの値に関して最適化して選択する可能性が生じることが明らかとなる。
SCHOTT AF32(登録商標)ガラスに基づく図1で示された試験結果から、ことに0.5・α・E・(Tg−100℃)の値に関して破断応力σBを最小化しかつ他方で端部強度σKを最大化するために、ことに7μmの損傷間隔と8のレーザーパルス数との組合せが特に適していることを認識することができる。
SCHOTTガラスD263(登録商標)については、図2から、7μmの損傷間隔と2のレーザーパルス数との組合せが特に適したパラメーターであることが推知できる。
図3から、SCHOTTガラスBOROFLOAT(登録商標)33について、パルス数4と損傷間隔7μmとの組合せか、またはパルス数8と損傷間隔5μmもしくは7μmとの組合せが特に適したパラメーターであることが推知できる。
したがって、破断応力に関するフィラメントの最適化により、引き続く分離プロセス(分割工程)は熱により誘導された応力によって最適化されて実施することができる。
これらの試験は、ことに、意外にも、比較的大きな間隔を有するパーフォレーションが、分離可能性において材料に広がる利点をもたらすことを示す。
これには、比較的高いプロセス信頼性が含まれる:限界値のプロセスウィンドウの場合でさえ、つまり先行技術から今までは確実には導き出すことができなかったパラメーター範囲を用いたプロセスの場合でさえ、本発明による方法を用いて、基材を確実に分離することができる。
このため、レーザーを低減された出力で作動させることができ、かつ/またはレーザーの走行速度(送り速度)を適合することができ、ことに高めることができる。例えば、5μmのパーフォレーション間隔を有する材料の場合、40mm/sの送りのプロセス設定で、レーザー出力を110Wから75Wに低減することができた。
一適用例の場合に、SCHOTT BOROFLOAT(登録商標)33からなり、1mmの厚み、3.3・10-6-1のCTEの試料を、7μmの損傷の間隔で、それぞれ一つの損傷を作製するために300kHzで6のレーザーパルスで、かつ2100mm/sの送り速度でフィラメント化した。
他の利点は、分離端部の造形に関して生じる。分割工程での比較的低い応力に基づいて、複雑な幾何学形状、例えば小さなコーナー半径を製造できる。
さらに、端部品質を改善することができる:端部の欠けや微小亀裂は、回避されるかまたは視覚的にも顕微鏡によっても知覚することができない。このことは、ことに端部強度に対して好ましく作用する。
図4には、例として、多様なプロセスパラメーターに対して、1mmの厚みを有するSCHOTT BOROFLOAT(登録商標)33についての端部粗さが示されている。レーザーパルスの数Lは、この図中ではバーストで示されている。損傷の間隔が増大すると共に、同じレーザーパルス数で端部粗さは低下することが明らかである。
次の表中に、先の文面中に述べられたSchottガラスAF32(登録商標)、D263(登録商標)およびBOROFLOAT(登録商標)33の特性が詳細に列挙されている。
表1:SCHOTT AF32(登録商標)の特性
Figure 2020514222
SCHOTT AF32(登録商標)の弾性率は、74.8kN/mm2であると見積もられる。
表2:SCHOTTガラスD263(登録商標)の特性
Figure 2020514222
SCHOTT D263(登録商標)の弾性率は、72.9kN/mm2であると見積もられる。
表3:SCHOTT BOROFLOAT(登録商標)33の特性
Figure 2020514222
SCHOTT BOROFLOAT(登録商標)33の弾性率は、64kN/mm2であると見積もられる。
交差する分離ラインが設けられている場合、分割の際に亀裂が予定された分離ラインに従って分離しないか、または亀裂は始まらないかもしくは破断しないという問題が、深刻化する。互いに角度が付けられて配置されかつフィラメントからなる分離ラインを有する基材を熱により誘導された応力によって分離する場合、分離ラインの交差点でしばしば、潜在的に全ての方向に亀裂形成が進行するという問題が生じる。分離ラインを、(例えば中間段階の洗浄、被覆などを有する)多段階プロセスの範囲内で、後に複数の部材片に分離もしくは個別化するために破断準備として利用する場合、予め加工された基材は、しばしば、分離ラインの交差点に初期亀裂が設けられている。この場合、後に(例えば、洗浄および被覆のようなさらなるプロセス段階の後で)初めて分離されるべき分離ラインにも初期亀裂形成が設けられる。それにより、分離ラインは後続加工プロセスにおいて制御不能に破断されるという危険が高まる。
一般に、この場合にも、本発明は、正確に調節された破断応力に基づいて、予定された分離ラインが、互いに離間した損傷を有する他の分離ラインと交差する場合であっても、予定されたラインに沿った分離を可能にするために特に適している。したがって、本発明の発展形態の場合に、本発明により加工されたワークピースは、互いに離間した損傷を有する少なくとも二つの互いに交差する分離ラインを有するか、または基材中に離間した損傷を有する少なくとも二つの互いに交差する分離ラインが作製されることが予定されている。
交差する分離ラインの場合、ワークピースに、異なる高さの応力で分離することができる異なる分離ラインを設けることが有利である。
したがって、一般に、特別な実施例に限定されることなく、本発明の他の態様によると、少なくとも二つの分離ラインに沿って予め損傷されていて、この分離ラインは交差しているため、ワークピースは破断応力を加えることによりこれらの分離ラインに沿って分離可能である、ワークピース、ことにガラス製品、ガラスセラミック製品および/またはシリコン製品が予定されていて、この場合、分離ラインまたは変性ラインで分割するためのこれらの破断応力は、少なくとも3MPa、好ましくは少なくとも5MPa、特に好ましくは少なくとも10MPa異なる。
この場合、最初に分離されるべき分離ラインの主要構造は、後に分離されるべき分離ラインよりも明らかに低い応力を有する場合が特に有利である。
一般に、ワークピースは、また、分離ラインに沿って互いに離間した損傷を有し、ここで、この分離ラインに沿ってワークピースを分離するための破断応力σBは、それぞれのワークピースに依存する第一の基準応力σR1よりも小さく、かつ分離後に得られる分離端部の端部強度σKは、それぞれのワークピースに依存する第二の基準応力σR2よりも大きいことが好ましい。この場合、他の分離ラインの破断応力は、相応して、少なくとも3MPa高いかまたは低い。特に好ましくは、この第二の破断応力はより高い。
異なる破断応力は、好ましくはレーザーパラメーターの変更により調節することができるので、超短パルスレーザーを用いて製造された分離ラインのここに記載された全ての特徴が、交差する分離ラインを有するこの実施形態についても当てはまる。しかしながら、交差する分離ラインに沿った損傷を他の手法で製造することも考えられる。したがって、本発明のこの実施形態は、必ずしもフィラメント状の損傷の導入またはレーザー加工に限定されるものではない。
図5は、上述のように二つの分離ライン3,5を有するワークピースまたは基材1を示す。好ましくは、基材1は、一般に、示された例に限定されることなく、板状であり、かつしたがって対向する、一般に互いに平行に延びる二つの側面10,11を有する。記載された方法によって、超短パルスレーザーを用いてフィラメント状の損傷7を基材1内に導入した。この場合、レーザー光は、側面10,11の一方に入射するので、フィラメント状の損傷7は、放射方向に即して、両方の側面10,11の間に広がる。分離ライン3,5は、示された例の場合に直角で交差していて、これは、長方形の部材を分離するためにも好ましい。
図5に基づいて認識できるように、分離ライン3,5に沿ったフィラメント状の損傷7の間隔a1,a2は異なる。示された例の場合に、分離ライン3に沿ったフィラメント状の損傷の間隔a1は、分離ライン5に沿ったフィラメント状の損傷の間隔a2よりも小さい。このため、分離ライン3で分離するための破断応力σB1は、分離ライン5で分離するための破断応力σB2とは異なる。上述の観察によれば、分離ライン3のための破断応力は、よりわずかな間隔a1により、より高いかまたはより低くてよい。典型的には、破断応力の最小値は、5〜7μmの範囲内のフィラメントラインの間隔の場合に観察される。したがって、一般に、示された例に限定されることなく、フィラメント状の損傷の間隔が異なり、分離ライン3の一方の間隔は、互いに交差する分離ラインの他方の間隔よりも小さい、ワークピース、もしくは基材1が予定されている。
他の実施形態の場合に、ワークピースまたは基材1は、図5に示されたような少なくとも二つの異なる分離ラインにより特徴付けられ、分離ライン3に沿ってワークピース1を分離するための破断応力σB1は、それぞれのワークピースに依存する第一の基準応力σR1よりも小さく、分離後に生じる分離端部の端部強度σKは、それぞれのワークピースに依存する第二の基準応力σR2よりも大きく、かつ第二の分離ライン5は、少なくともσB1+5MPa、好ましくはσB1+10MPa、好ましくはσB1+15MPaの明らかにより高い破断応力を有する。好ましくは、第二の分離ラインは、それに所属する破断応力がσR1を超えることが際立っている。
他の実施形態の場合に、基材には、後の個別化のための多数の分離ラインが設けられていて、同じ方向の分離ラインは、同じレーザープロセスパラメーターを用いて作成され、したがって同じ破断応力を有し、かつ異なる方向の分離ラインの間に異なる破断応力が存在するだけである。換言すると、二つより多くの互いに交差する分離ラインが予定され、分離ラインの集合は、並んで延びる分離ラインの少なくとも二つの群に区分けすることができ、一方の群の分離ラインの平均破断力は、他方の群の平均破断力とは、少なくとも3MPaの上述の値だけ相違する。このようなワークピースまたは基材1の例は、図6に示す。複数の分離ライン3が互いに平行に延び、したがって側面10に沿って並んでいる。これらの分離ライン3は、同様に互いに平行に延びる分離ライン5と交差している。図5に示された例の場合のように、分離ライン3,5は直角に交差している。平行に延びる分離ライン3の集合は、分離ラインの第一の群30を形成し、これに対して垂直に延びる分離ライン5は、他の群50を形成する。群30,50は、これらの分離ラインが、それぞれ同じように離間するが、他の群の分離ラインとは異なるように離間するフィラメント状の損傷7を有することを特徴とする。したがって、群30の分離ライン3の破断応力はまた、値σB1を有し、この値は、他の群50の分離ライン5の値σB2とは異なる。
原則として、分離ラインに沿った破断応力を変更する、もしくは調節するいくつかの可能性がある。例えば、フィラメントの形成のために使用されるバーストパルスの数を変えてもよい(1〜100パルスの範囲内、好ましくは2〜20パルスの範囲内)。単一パルスまたはバーストパルスのパルスエネルギーを、単一パルスについては100μJ〜1mJの範囲内で、バーストパルスの場合には400μJ〜4mJの範囲内で変更してもよい。さらに、これらの図で示されたように、フィラメント7の間隔を、個々の分離ライン3,5の中で、1μm〜25μmの範囲内、特に好ましくは2μm〜20μmの範囲内の多様な値に変えてよいため、異なる間隔の値aおよびa2が生じる。
例えば、0.5mmの厚みのアルカリホウケイ酸ガラスについて、300μJのバーストエネルギーを400μJに変更することにより(100kHzの反復率および10psパルス時間を有するUSPレーザーの場合)、25MPaの破断力を約15MPaに低下させることにより異なる破断応力の分離ラインの系を作製することができる。さらに、ピッチ間隔の増大は、分離プロセスにとって必要な破断応力の約5MPaの低下を引き起こす:導入された変性の間の5μmのピッチの場合、上述のようなガラスにおいて約45MPaの破断応力を生じ、10μmの間隔の場合の破断応力はわずか15MPaである。
基材1は、分離ラインの導入後に、二段階の個別化プロセスにより、まず、第一の方向に沿った破断により、引き続き第二の方向に沿った破断により個別化することができる。この場合に、部材片の隣接する端部は、異なるように離間する周期構造(フィラメント通路の開口により二つの半円筒形)を有し、この周期構造は、触覚的または光学的プロフィロメトリーまたは電子顕微鏡のような通常のトポロジー測定法により求められる。ワークピース1から分離された相応するエレメント2は、図7に示されている。
概略図に基づいて明らかなように、二つの対向する側面10,11、ならびに端面13,14,15,16を有する板状のガラスエレメントまたはガラスセラミックエレメント2が準備され、ここで、端面13,14,15,16の少なくとも二つは、フィラメント状の損傷7を有し、このフィラメント状の損傷は、周期的間隔で側面10,11の一方から側面の他方に向かう方向で互いに並んで端面上に延び、ここで、フィラメント状の損傷の間隔の周期は、端面13,14,15,16の少なくとも二つで互いに異なる。
好ましくは、図示された例の場合でも、一般に四角形の形状であるので、エレメント2は、対向する端面13,15および14,16の二つのペアを有する。この場合、フィラメント状の損傷7の周期は、対向する端面の一つのペアの場合に、好ましくはそれぞれ同じである。フィラメント状の損傷の周期もしくは間隔、エレメント2の厚み、およびその材料に関しては、本発明による方法およびそれにより製造可能なワークピースについてここで開示された全ての記載が相応して当てはまる。
一般性に制限されずに、分離は、機械的破断プロセスまたはレーザーに基づく熱的分離プロセス(CO2レーザーを用いる)または他の方法により実施されてよい。
他の実施形態の場合に、個別のストリップ(同じ破断応力の対向する端面により形成される)は、一つの共通するウェブを介して相互に結合されたままであり、このウェブは、洗浄、被覆および後の個別化のような後続するプロセス段階のためのハンドリング補助部として使用されてよい。このようなワークピース1についての実施例を図8が示す。例示的な図に基づき明らかなように、群50の一方の分離ライン5は、ワークピース1の端部の一方の前で終端しているので、ワークピース1が端部20の前で終端する分離ライン5で分離される場合であっても、分離ライン5の終端とワークピースの端部20との間にウェブ18が形成され、このウェブに接して分離可能なエレメント2が固定されて残る。
他の実施形態の場合に、分離のために準備されたワークピース1は、取り囲むフレームを有し、このフレームから、個別化の際に、全体のストリップまたは個々の断片を破断することができる。フレーム22を有するこの実施形態を図9が示す。この場合、個別化プロセスにおいてハンドリングフレームは、全体として保持されたままにしてよいかまたは段階的に分解されてもよい。図8による実施形態のウェブ18の場合のように、この群の一方の分離ラインは、ワークピース1の端部20の前で終端する。フレーム22の場合には、このことが、両方の群30,50について当てはまる。
フィラメント化された分離ラインが例えば部分的にハンドリングフレームまたはハンドリングストリップ内に突き出ている他の変形形態も同様に考えられる。これについての例を図10が示す。この例の場合に、フレーム22の一方の側は、分離ライン5の終端の端部20に対する間隔により決定され、フレームの他方の側は、分離ライン3,5の縦方向側によって区切られる。
図11は、本発明によるワークピース1を例えば工業的後続加工のために取り扱うことができ、かつこの場合に分離ライン3,5での予定前の分離を回避する例を示す。この例の場合に、ワークピース1は、その側面の一方11で支持体24上に固定される。支持体24は、例えばガラスウェハまたはシリコンウェハまたはポリマー、もしくはプラスチックプレートであってよい。
図6の実施形態の場合に、フィラメント状の損傷7の間隔および破断応力は群ごとに異なり、ここでこれらの群は、互いに並んで延びかつ交差していない分離ラインにより形成される。これは、互いに並んで延びる分離ラインの一つ以上に、他の、ことに低い破断応力を付与することを排除しない。例えば、他の実施形態の場合に、基材またはワークピース1は、破断応力の適切な選択により、それ自体また分割することができるいくつかのより大きな部材片に区分される。この区分は、実際の切り離しである必要はなく、ことに部材片の間の分離ラインでワークピースを区分けすることであると解釈される。図12で示された実施例の場合に、ワークピース1は、分離ライン6で二つの部材片8,9に区分けされる。
例えばn番目毎の平行な分離ラインだけが同じ破断応力を有し、その間の分離ラインは他の破断応力値を有する。この場合、平行な分離ラインとそれに対して垂直の分離ラインとの任意の組合せが可能である。破断応力の変更は、それぞれ、上述のように、パルスエネルギー、バースト数または導入された変性の間隔の変更によって可能である。部材片の間の境界での分離ラインが、隣接する分離ラインよりも高い破断応力を有する区分も考えられる。まず部材片8,9に分離し、次いでさらに個々のエレメント2に分離することを可能にするためには、しかしながら、分離ライン6について、部材片8,9内の隣接する分離ラインよりも低い破断応力に調節することが特に好ましい。したがって、本発明のこの実施形態の場合に、ワークピース1はいくつかの互いに並んで延びる分離ライン5,6を有し、ここで、分離ライン6の少なくとも一つが、二つの隣接する分離ライン5の間に延び、かつ、ここで、両方の隣接する分離ライン5の間に延びる分離ラインは、隣接する分離ライン5よりも低い破断応力を有することが予定されている。好ましくは、図示の例のように、より低い破断応力を有する分離ライン6の両側に、より高い破断応力を有する分離ライン5の二つの群が延びる。この破断応力の相違は、一般に、交差する分離ラインを有する実施形態の場合と同様に、好ましくは少なくとも3MPa、ことに少なくとも5MPaであるように選択されてよい。
ここに記載された全てのワークピースは、原則として、被覆された基材であってもよい。この場合、被覆は、場合により分離ラインのレーザーアシストされた導入の前に施されてもよい。被覆として、本発明の一実施形態の場合には、タンパク質分析またはDNA分析用の有機官能被覆が施されていてよい。したがって、ワークピース1、またはワークピース1から製造可能なエレメント2は、DNAマイクロアレイまたはタンパク質マイクロアレイとして使用されてよい。このために適切な被覆は、アミノシラン、エポキシシラン、アルデヒドシラン、ヒドロゲル、ストレプトアビジン、ならびに所定のポリマーである。この場合、被覆には、オリゴヌクレオチド、cDNA/PCR、BAC(細菌人工染色体(Bacterial Artificial Chromosomes))、ペプチド、タンパク質、抗体、グリカン、または細胞試料もしくは組織試料からなるマイクロアレイが設けられていてよい。これらの試料は、この手法で共通して作成され、かつ次いで分割後に別個に検査および/または出荷することができる。
1 ワークピース
2 エレメント
3,5,6 分離ライン
7 フィラメント状の損傷
8,9 1の部材片
10,11 1の側面
30,50 分離ラインの群
13,14,15,16 端面
18 ウェブ
20 1の端部
22 フレーム
24 支持体

Claims (26)

  1. 基材(1)、ことに脆性の硬質材料からなる、特別にガラス、ガラスセラミックおよび/またはシリコンからなる基材の分離方法において、
    予定された分離ラインに沿って少なくとも一つのパルスレーザービームを用いて互いに離間した損傷を前記基材内に導入し、
    隣接する損傷の間の平均間隔、ならびにそれぞれ一つの損傷を作製するためのレーザーパルスの数を、
    a)前記分離ラインに沿って前記基材(1)を分離するための破断応力σBは、それぞれの基材に依存する第一の基準応力σR1よりも小さく、
    b)前記分離後に得られる分離端部の端部強度σKは、それぞれの基材に依存する第二の基準応力σR2よりも大きく、かつ
    c)前記基材は、前記損傷の導入後に、前記分離ラインに沿った応力の作用により分離可能である
    ように選択する、基材(1)の分離方法。
  2. 前記第一の基準応力と前記第二の基準応力とは同じでありσR1=σR2、かつ前記基材の材料に依存する最大熱応力σthとして予め設定されていて、
    前記最大熱応力σthは、ことに式
    σth=0.5・α・E・(Tg−100℃)により決定可能であり、この場合、αは、前記基材の材料の熱膨張係数を表し、Eは、前記基材の材料の弾性率を表し、Tgは、前記基材の材料のガラス転移温度を表す、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記第一の基準応力については、σR1≦CR1・α・E・(Tg−100℃)が当てはまり、かつ前記第二の基準応力については、σR2≧CR2・α・E・(Tg−100℃)が当てはまり、この場合、CR1およびCR2は、CR1=0.5/kおよびCR2=0.5・kを有する基準応力係数であり、かつk=1.5、好ましくはk=2、特に好ましくはk=2.5であり、かつこの場合、αは、前記基材の材料の熱膨張係数を表し、Eは、前記基材の材料の弾性率を表し、Tgは、前記基材の材料のガラス転移温度を表す、請求項1記載の方法。
  4. ことに化学的に予め応力がかけられた基材を分離するための請求項1記載の方法において、
    前記第一の基準応力と前記第二の基準応力とは同じでありσR1=σR2、かつ前記予め応力がかけられた基材の特性により定義される内部引張応力σCTとして予め設定されていて、
    前記内部引張応力σCTは、式σCT=(σCS・dL)/(d−2dL)により決定可能であり、この場合、σCSは、前記予め応力がかけられた基材の表面圧縮応力を表し、dLは、予めかけられた応力の侵入深さを表し、dは、前記基材の厚みを表す、
    請求項1記載の方法。
  5. ことに熱的に予め応力がかけられた基材を分離するための請求項1記載の方法において、
    前記第一の基準応力と前記第二の基準応力とは同じでありσR1=σR2、かつ前記予め応力がかけられた基材の特性により定義される内部引張応力σCTとして予め設定されていて、
    前記内部引張応力σCTは、式σCT=σCS/2により決定可能であり、この場合、σCSは、前記予め応力がかけられた基材の表面圧縮応力を表す、
    請求項1記載の方法。
  6. 前記損傷の導入後に、前記分離ラインに沿った分離のために作用されるべき応力を生じさせるために、前記基材に対するレーザービームの、好ましくはCO2レーザーの衝突点を前記分離ラインに沿って移動する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 隣接する損傷の間の平均間隔は、範囲[1μm,10μm]から選択され、好ましくは範囲[3μm,8μm]から選択され、特に好ましくは範囲[5μm,7μm]から選択される、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. それぞれ一つの損傷を作製するためのレーザーパルスの数は、範囲[1,20]から選択され、好ましくは範囲[1,10]から選択され、特に好ましくは範囲[2,8]から選択される、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 前記基材の材料は、範囲[3・10-6-1,4・10-6-1]の熱膨張係数、範囲[69kN/mm2,76kN/mm2]の弾性率および/または範囲[700℃,800℃]のガラス転移温度を有し、かつ
    隣接する損傷の間の平均間隔は、範囲[6μm,8μm]から選択され、かつそれぞれ一つの損傷を作製するためのレーザーパルスの数は、範囲[7,9]から選択される、
    請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 前記基材の材料は、範囲[7・10-6-1,8・10-6-1]の熱膨張係数、範囲[69kN/mm2,76kN/mm2]の弾性率および/または範囲[500℃,600℃]のガラス転移温度を有し、かつ
    隣接する損傷の間の平均間隔は、範囲[6μm,8μm]から選択され、かつそれぞれ一つの損傷を作製するためのレーザーパルスの数は、範囲[1,3]から選択される、
    請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 前記ガラスは、範囲[3・10-6-1,4・10-6-1]の熱膨張係数、範囲[60kN/mm2,68kN/mm2]の弾性率および/または範囲[500℃,600℃]のガラス転移温度を有し、かつ
    隣接する損傷の間の平均間隔は、範囲[4μm,8μm]から選択され、かつそれぞれ一つの損傷を作製するためのレーザーパルスの数は、範囲[7,9]から選択されるか、または隣接する損傷の間の平均間隔は、範囲[6μm,8μm]から選択され、かつそれぞれ一つの損傷を作製するためのレーザーパルスの数は、範囲[3,5]から選択される、
    請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 次の方法工程:
    少なくとも一つの公知の材料特性値、ことに熱膨張係数、弾性率および/またはガラス転移温度、および/または少なくとも一つの公知の基材特性、ことに透過率、および/または基材表面の少なくとも一つの平均粗さを有する、少なくとも一つの基材を準備すること、
    少なくとも一つの公知の材料特性値および/または少なくとも一つの公知の基材特性に依存して、少なくとも一つのプロセスパラメーター、ことに損傷間隔、レーザーパルス数および/またはバースト周波数を確定すること、および
    少なくとも一つの確定されたプロセスパラメーターに応じて、前記基材内にレーザーのレーザーパルスを用いて予定された分離ラインに沿って互いに離間した損傷を導入すること
    を含む、基材、ことに脆性の硬質材料からなる、特別にガラス、ガラスセラミックまたはシリコンからなる基材の分離方法。
  13. 分離ラインに沿って予め損傷されているワークピース、ことにガラス製品、ガラスセラミック製品および/またはシリコン製品において、
    前記ワークピースは、前記分離ラインに沿って互いに離間した損傷を有し、かつ
    前記分離ラインに沿って前記ワークピースを分離するための破断応力σBは、それぞれのワークピースに依存する第一の基準応力σR1よりも小さく、かつ
    前記分離後に得られる分離端部の端部強度σKは、それぞれのワークピースに依存する第二の基準応力σR2よりも大きい
    ことを特徴とする、ワークピース。
  14. 前記第一の基準応力と前記第二の基準応力とはσR1=σR2、前記ワークピースの材料に依存する最大熱応力σthとして予め設定されていて、
    前記最大熱応力σthは、ことに式σth=0.5・α・E・(Tg−100℃)により決定可能であり、この場合、αは、前記ワークピースの材料の熱膨張係数を表し、Eは、前記ワークピースの材料の弾性率を表し、Tgは、前記ワークピースの材料のガラス転移温度を表す、
    請求項13記載のワークピース。
  15. 前記第一の基準応力については、σR1≦CR1・α・E・(Tg−100℃)が当てはまり、かつ前記第二の基準応力については、σR2≧CR2・α・E・(Tg−100℃)が当てはまり、この場合、CR1およびCR2は、CR1=0.5/kおよびCR2=0.5*kを有する基準応力係数であり、かつk=1.5、好ましくはk=2、特に好ましくはk=2.5であり、かつこの場合、αは、前記ワークピースの材料の熱膨張係数を表し、Eは、前記ワークピースの材料の弾性率を表し、Tgは、前記ワークピースの材料のガラス転移温度を表す、請求項13記載のワークピース。
  16. 前記ワークピースは、ことに化学的に予め応力がかけられていて、
    前記第一の基準応力と前記第二の基準応力とは同じでありσR1=σR2、かつ予め応力がかけられたワークピースの特性により定義される内部引張応力σCTとして予め設定されていて、
    前記内部引張応力σCTは、式σCT=(σCS・dL)/(d−2dL)により決定可能であり、この場合、σCSは、前記予め応力がかけられたワークピースの表面圧縮応力を表し、dLは、予めかけられた応力の侵入深さを表し、dは、前記ワークピースの厚みを表す、
    請求項13記載のワークピース。
  17. 前記ワークピースは、ことに熱的に予め応力がかけられていて、
    前記第一の基準応力と前記第二の基準応力とは同じでありσR1=σR2、かつ予め応力がかけられたワークピースの特性により定義される内部引張応力σCTとして予め設定されていて、
    前記内部引張応力σCTは、式σCT=σCS/2により決定可能であり、この場合、σCSは、前記予め応力がかけられたワークピースの表面圧縮応力を表す、
    請求項13記載のワークピース。
  18. 前記ワークピースは、互いに離間する損傷(7)を有する少なくとも二つの互いに交差する分離ライン(3,5)を有することを特徴とする、請求項13から17までのいずれか1項記載のワークピース。
  19. 前記分離ラインで分割するための破断応力が、少なくとも3MPa、好ましくは少なくとも5MPa、特に好ましくは少なくとも10MPa異なる、請求項18記載のワークピース。
  20. 分離ライン(3)に沿って前記ワークピースを分離するための破断応力(σB1)は、それぞれのワークピースに依存する第一の基準応力(σR1)よりも小さく、分離後に得られる分離端部の端部強度(σK)は、それぞれのワークピースに依存する第二の基準応力(σR2)よりも大きく、前記第二の分離ライン(5)は、少なくともσB1+5MPa、好ましくはσB1+10MPa、好ましくはσB1+15MPaのより高い破断応力を有することを特徴とする、請求項19記載のワークピース。
  21. 前記フィラメント状の損傷(7)の間隔は異なり、前記分離ライン(3)の一方の間隔は、互いに交差する分離ライン(3,5)の他方よりも小さい、請求項19または20記載のワークピース。
  22. 二つより多くの互いに交差する分離ラインを有し、前記分離ラインの集合は、互いに並んで延びる分離ライン(3,5)の少なくとも二つの群(30,50)に区分けすることができ、一方の群の分離ラインの平均破断力は、他方の群の平均破断力とは少なくとも3MPa相違する、請求項19から21までのいずれか1項記載のワークピース。
  23. 前記群(50)の一方の分離ライン(5)は、前記ワークピース(1)の端部の一方の前で終端するので、前記分離ライン(5)の終端部と前記ワークピース(1)の端部(20)との間にウェブ(18)またはフレーム(22)が形成され、前記ワークピース(1)が、前記端部(20)の前で終端する前記分離ライン(5)で分割される場合であっても、前記ウェブまたはフレームに分離可能なエレメント(2)が固定されたままであることを特徴とする、請求項22記載のワークピース。
  24. 被覆された基材として形成され、好ましくはタンパク質分析またはDNA分析用の有機官能性被覆で被覆された、請求項13から23までのいずれか1項記載のワークピース(1)。
  25. 前記ワークピース(1)は、複数の互いに並んで延びる分離ライン(5,6)を有し、前記分離ライン(6)の少なくとも一つは、二つの隣接する分離ライン(5)の間に、好ましくは分離ライン(5)の二つの群の間に延び、かつ両方の前記隣接する分離ライン(5)の間に延びる前記分離ライン(6)は、前記隣接する分離ライン(5)よりも低い破断応力を有する、請求項13から24までのいずれか1項記載のワークピース(1)。
  26. 二つの対向する側面(10,11)、および端面(13,14,15,16)を有する板状のガラスエレメントまたはガラスセラミックエレメント(2)において、前記端面(13,14,15,16)の少なくとも二つが、フィラメント状の損傷(7)を有し、前記フィラメント状の損傷は、周期的間隔で、前記側面(10,11)の一方から前記側面の他方に向かう方向で、前記端面上に互いに並んで延び、前記端面(13,14,15,16)の少なくとも二つは、前記フィラメント状の損傷(7)の間隔の異なる周期を有する、板状のガラスエレメントまたはガラスセラミックエレメント(2)。
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