以下、添付図面に基づいて実施例を詳細に説明する。実施例は多様な変更を加えることができ、さまざまな形態を有することができるが、特定の実施例を図面に例示し本文に詳細に説明しようとする。しかし、これは実施例を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、実施例の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものに理解されなければならない。
“第1”、“第2”などの用語は多様な構成要素を説明するのに使えるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使われる。また、実施例の構成及び作用を考慮して特別に定義された用語は実施例を説明するためのものであり、実施例の範囲を限定するものではない。
実施例の説明において、各要素(element)の“上又は下(on or under)”に形成されるものとして記載される場合、上又は下(on or under)は二つの要素(element)が互いに直接(directly)接触するかあるいは一つ以上の他の要素(element)が前記二つの要素(element)の間に配置されて(indirectly)形成されるものを全て含む。また“上又は下(on or under)”と表現される場合、1個の要素(element)を基準に上方だけでなく下方の意味も含むことができる。
また、以下に使われる“上/上部/上の”及び“下/下部/下の”などの関係的用語は、そのような実体又は要素間のある物理的又は論理的関係又は手順を必ず要求するか内包しなく、ある1個の実体又は要素を他の実体又は要素と区別するために用いることもできる。
図1は電気エネルギーを用いて焦点距離を調整することができるレンズを制御する方法の問題点を説明する。具体的に、図1(a)はレンズに駆動電圧を印加する制御回路を示す図、図1(b)はレンズに駆動電圧を印加する方法を説明するための波形図を示す。
まず、図1(a)を参照すると、制御回路は、供給電圧VINを受けて電圧レベルを増加させる電圧ブースター12、電圧ブースター12の出力を安定させるための電圧安定部14、及びレンズ10に電圧ブースター12の出力を選択的に供給するためのスイッチング部16を含むことができる。
ここで、スイッチング部16は、通常的にHブリッジ(H Bridge)と呼ばれる回路の構成を含むことができる。電圧ブースター12から出力された高電圧がスイッチング部16の電源電圧として印加される。スイッチング部16は印加される電源電圧とグラウンド電圧(ground voltage)を選択的にレンズ10の両端に供給することができる。
図1(b)を参照すると、レンズ10の両端、すなわち共通端子C0と個別端子L1に既設定の幅を有するパルス形態の電圧が印加できる。レンズ10に印加される駆動電圧Vopは共通端子C0と個別端子L1間の差である。よって、同じレベルの電圧が時間差を置いて共通端子C0と個別端子L1に印加される場合、0Vの駆動電圧Vopが印加されたと見なすことができる。図1(b)を参照すると、同じ電圧が共通端子C0を介して印加されるとき、個別端子L1に印加される電圧の時間が変わることによって互いに異なるパルス幅を有する駆動電圧Vop1、Vop2がレンズ10の両端に印加されることが分かる。
ここで、電圧ブースター12から出力される動作電圧は約70Vのレベルを有する。したがって、スイッチング部16に含まれる素子も70Vのレベルの高電圧で駆動することができなければならない。高電圧で駆動ができなければならない素子は小型化しにくい。高電圧で駆動可能な素子は降伏電圧(breakdown voltage)、活性状態抵抗(specificon−resistance)、安全動作領域(Safe Operating Area、SOA)、最大順方向電圧(maximum forward voltage)などの特性を満たさなければならない。高電圧で動作する素子を余りにも小さく作る場合、トランジスタのような素子はスイッチング又は増幅などの機能を果たすことができないことがある。このような理由で、レンズ10の駆動電圧を供給する制御回路を小型化するのに難しさがあり、生産性が落ちて原価が上昇する問題が発生し得る。
図2は一実施例によるカメラモジュールの断面図を示す。
図2に示したカメラモジュールは、レンズアセンブリー22、制御回路24及びイメージセンサー26を含むことができる。
レンズアセンブリー22は複数のレンズを含むことができる。ここで、複数のレンズは、共通端子と複数の個別端子の間に印加される駆動電圧によって焦点距離が調整される第1レンズを含むことができる。
制御回路24は第1レンズに駆動電圧を供給する役割をすることができる。
イメージセンサー26はレンズアセンブリー22に整列され、レンズアセンブリー22を介して伝達される光を電気信号に変換することができる。
図2を参照すると、カメラモジュールは、単一プリント基板(PCB)上に形成された複数の回路24、26と複数のレンズを含むレンズアセンブリー22を含むことができるが、これは一例に過ぎず、実施例の範囲を限定しない。制御回路24の構成はカメラモジュールに要求される仕様によって違うように設計されることができる。特に、レンズアセンブリー22に印加される動作電圧の大きさを減らす場合、制御回路24は単一チップ(single chip)から具現することができる。これにより、携帯用装置に搭載されるカメラモジュールの大きさをもっと減らすことができる。
図3はカメラモジュールに含まれた実施例によるレンズアセンブリー22の断面図を示す。
図3に示すように、レンズアセンブリー22は、第1レンズ部100、第2レンズ部200、液体レンズ部300、レンズハウジング400及び連結端500を含むことができる。図示のレンズアセンブリー22の構造は一例に過ぎず、カメラモジュールに要求される仕様によってレンズアセンブリー22の構造は変わることができる。例えば、図示の例では液体レンズ部300が第1レンズ部100と第2レンズ部100の間に位置しているが、他の例では液体レンズ部300が第1レンズ部100より上部(前面)に位置することもでき。
図3を参照すると、 第1レンズ部100はレンズアセンブリー22の前方に配置され、レンズアセンブリーの外部から光が入射する部位である。第1レンズ部100は少なくとも1個のレンズを含むことができ、あるいは2個以上の複数のレンズが中心軸PLを基準に整列されて光学系を形成することもできる。
第1レンズ部100及び第2レンズ部200はレンズハウジング400に装着されることができる。ここで、レンズハウジング400には貫通孔が形成され、貫通孔に第1レンズ部100及び第2レンズ部200が配置できる。また、レンズハウジング400に配置される第1レンズ部100と第2レンズ部200間の空間には液体レンズ部300が挿入されることができる。
一方、第1レンズ部100は露出レンズ110を含むことができる。露出レンズ110はレンズハウジング400の外部に突出して外部に露出されることができるレンズをいう。露出レンズ110の場合、外部に露出されることによってレンズの表面が損傷することができる。仮に、レンズ表面が損傷する場合、カメラモジュールで撮影されるイメージの画質が低下することがある。露出レンズ110の表面損傷を防止するか抑制するために、露出レンズ110にカバーガラス(図示せず)を配置させるかコーティング層(図示せず)を形成するか耐磨耗性素材から露出レンズ110を具現することができる。
第2レンズ部200は第1レンズ部100及び液体レンズ部300の後方に配置され、外部から第1レンズ部100に入射する光は液体レンズ部300を透過して第2レンズ部200に入射することができる。第2レンズ部200は第1レンズ部100から離隔してレンズハウジング400に形成される貫通孔に配置できる。
一方、第2レンズ部200は少なくとも1個のレンズを含むことができる。仮に、第2レンズ部200が2個以上の複数のレンズを含む場合、複数のレンズが中心軸PLを基準に整列されて光学系を形成することもできる。
液体レンズ部300は第1レンズ部100と第2レンズ部200の間に配置され、レンズハウジング400の挿入口410に挿入されることができる。液体レンズ部300も第1レンズ部100及び第2レンズ部200と同様に中心軸PLを基準に整列されることができる。
液体レンズ部300にはレンズ領域310を含むことができる。レンズ領域310は第1レンズ部100を通過した光が透過する部位であり、少なくとも一部に液体を含むことができる。例えば、レンズ領域310には2種、すなわち導電性液体と非導電性液体がともに含まれることができ、導電性液体と非導電性液体は互いに混じらなくて境界面を成すことができる。連結端500を介して印加される駆動電圧によって導電性液体と非導電性液体間の境界面が変形されて液体レンズ部300の曲率、焦点距離が変更されることができる。このような境界面の変形、曲率の変更が制御されれば、液体レンズ部300とこれを含むレンズアセンブリー及びカメラモジュールは光学ズーム機能、オートフォーカシング機能、手ぶれ補正機能などを遂行することができる。
図4(a)及び図4(b)は駆動電圧によって焦点距離が調整される液体レンズを説明する。具体的に、図4(a)はレンズアセンブリー22(図3参照)に含まれた第1レンズ28を説明し、図4(b)はレンズ28の概略等価回路を説明する。
まず、図4(a)を参照すると、駆動電圧によって焦点距離が調整されるレンズ28は個別端子L1、L2、L3、L4を介して電圧を印加されることができる。個別端子は同じ角距離を有することができ、相異なる方向に配置された4個の個別端子を含むことができる。個別端子L1、L2、L3、L4を介して動作電圧が印加されれば、領域310に形成された導電性液体と非導電性液体の境界面が変形できる。
また、図4(b)を参照すると、レンズ28の一側は相異なる個別端子L1、L2、L3、L4から動作電圧が印加され、他側は共通端子C0に連結された複数のキャパシタ30と説明することができる。ここで、等価回路に含まれた複数のキャパシタ30は約200ピコファラット(pF)水準の小さなキャパシタンスを有することができる。
図5は液体レンズの界面の動きを説明する。具体的に、図5(a)〜図5(d)は液体レンズ28の個別電極L1、L2、L3、L4に駆動電圧が印加される場合に発生し得る界面30a、30b、30c、30dの動きを説明する。
まず、図5(a)を参照すると、液体レンズ28の個別電極L1、L2、L3、L4に実質的に同じ駆動電圧を印加した場合、界面30aは円形に近い形態を維持することができる。この場合、第1個別電極L1と第3個別電極L3に印加される駆動電圧と第2個別電極L2と第4個別電極L4に印加される駆動電圧間の差が実質的にないから、第1個別電極L1と第3個別電極L3間の距離LHと第2個別電極L2と第4個別電極L4間の距離LVが実質的に同一であり、界面30aの動き(例えば、傾斜角)が均衡を成す形態を有することができる。
また、図5(b)を参照すると、液体レンズ28の第1個別電極L1と第3個別電極L3に印加される駆動電圧が第2個別電極L2と第4個別電極L4に印加される駆動電圧よりちょっと低い場合を説明する。この場合、界面30bを引くか押す力が水平又は垂直方向に異なるから、水平方向の長さ(すなわち、第1個別電極L1と第3個別電極L3間の距離LH)が垂直方向の長さ(すなわち、第2個別電極L2と第4個別電極L4間の距離LV)より短くなることがある。第2個別電極L2と第4個別電極L4に印加される駆動電圧が第1個別電極L1と第3個別電極L3より高い場合、第2個別電極L2と第4個別電極L4における液体レンズ28の界面30bの傾斜角が第1個別電極L1と第3個別電極L3における液体レンズ28の界面30bの傾斜角より大きいから、平面上では同じに見えるが立体的には垂直方向の長さLVが水平方向の長さLHより長くなる。
また、図5(c)を参照すると、液体レンズ28の第1個別電極L1と第3個別電極L3に印加される駆動電圧と第2個別電極L2と第4個別電極L4に印加される駆動電圧が大きな差を有する場合を説明する。この場合、界面30cを引くか押す力が水平又は垂直方向に大きな差を示すことができるから、界面30cの外郭、すなわち縁端(edge)が屈曲するか界面30cが歪むことがある。このような現象は液体レンズ28が歪む(distortion)結果につながることができる。ここで、液体レンズ28の第1個別電極L1と第3個別電極L3に印加される駆動電圧と第2個別電極L2と第4個別電極L4に印加される駆動電圧がある程度の差があるときから液体レンズ28の歪み有無及び程度は液体レンズ28の構造と性質などによって異なることがある。例えば、オプティカルイメージスタビライゼーション(OIS)機能によって特定の方向に0.6°以上の傾きを補償する場合、液体レンズ28の界面30cが歪むことがある。この場合、水平方向の長さ(すなわち、第1個別電極L1と第3個別電極L3間の距離LH)と垂直方向の長さ(すなわち、第2個別電極L2と第4個別電極L4間の距離LV)間の差が図5(b)で説明した界面30bの場合より大きくなる。
また、図5(d)を参照すると、液体レンズ28の第1個別電極L1と第3個別電極L3に印加される駆動電圧と第2個別電極L2と第4個別電極L4に印加される駆動電圧が既設定値以上の差を有する場合、第2個別電極L2と第4個別電極L4に印加される駆動電圧を維持した状態で第1個別電極L1と第3個別電極L3をフローティング(floating)させて界面30dの外郭、すなわち縁端(edge)が屈曲するか界面30dが歪むことを防止することができる。ここで、当業者によく知られたフローティング(floating)状態とは、状態が分からない浮かんでいる状態を意味することができ、第1電圧、第2電圧及びグラウンド電圧と該当電極の連結を遮断させてフローティング(floating)状態を作ることができる。フローティング(floating)状態は電圧ソース及びグラウンド(基準電位)との連結が遮断された状態であり得る。既設定の時間又は区間の間に液体レンズ28に含まれた一部の電極をフローティングさせる場合、該当電極が位置する方向への力が一時中断されることがあり得る。フローティングされた電極の電位差を明らかに説明することが難しいかもしれないが、図5(c)で説明した場合のように、界面30cに特定の方向に力を加えて不均衡が発生するものとは違い、図5(d)ではフローティングによって界面30dでの力の自然な均衡を誘導することができる。よって、水平方向の長さ(すなわち、第1個別電極L1と第3個別電極L3間の距離LH)と垂直方向の長さ(すなわち、第2個別電極L2と第4個別電極L4間の距離LV)間の差が大きいと言っても液体レンズ28が歪むことを防止することができる。
図6は液体レンズの実施例による第1駆動方法を説明するための図である。
図示のように、液体レンズに含まれた複数の個別電極L1、L2、L3、L4と共通電極C0に既設定の電圧(例えば、グラウンド電圧(0V)及び高電圧(70V))を印加して液体レンズの界面を制御することができる。本明細書で、グラウンド電圧(ground voltage)は制御回路において基準電位であり得、制御回路の基準電圧であり得る。
液体レンズの界面は個別電極と共通電極間の電位差によって動きが制御できる。液体レンズの一側電極にグラウンド電圧(0V)を印加し、他側電極に高電圧(70V)を印加するためには、グラウンド電圧(0V)と一側電極の間に連結されたスイッチをオン(ON)にし、制御回路内の電圧ブースター(Boost)から出力された高電圧(70V)を他側電極に供給することができるスイッチをオン(ON)にする動作を遂行することができる。
図7は液体レンズの実施例による第2駆動方法を説明するための図である。
図示のように、液体レンズに含まれた複数の個別電極L1、L2、L3、L4と共通電極C0に既設定の電圧(例えば、グラウンド電圧(0V)及び高電圧(70V))を印加して液体レンズの界面を制御することができる。図7では、図6とは違い、液体レンズの界面を制御するために一部の電極をフローティング(floating)させることができる。例えば、既設定の時間の間に液体レンズの一側電極に高電圧(70V)を印加し、他側電極にグラウンド電圧(0V)を印加せずにフローティング状態を維持することができる。
具体的に、第1個別電極L1がフローティングされなかった場合(1)とフローティングされる場合(2)をタイミング図で比較することができる。第1個別電極L1がフローティングされれば、フローティング電圧(floating V)は明らかに説明することは難しいが、自由な状態になることができる。例えば、第1個別電極L1がフローティングされれば、第1個別電極L1の電位は徐々に低くなることもでき、上昇と下降を繰り返すこともできる。しかし、自由な状態で高電圧(70V)が印加されてからフローティング状態になれば、徐々に低くなる方向に進むと仮定することができる。状態が分からないが、一部の電極がフローティング状態に維持され、他の電極に駆動電圧が印加されれば、図5(d)のように補正値が大きくて駆動電圧間の差が大きい場合に自然な力の均衡を誘導することができる。
図8は制御回路の第1実施例を説明するための図である。ここで、制御回路はレンズアセンブリー22に含まれ、駆動電圧によって焦点距離が調整されるレンズ28(図4参照)に動作電圧を印加するための回路である。等価回路を用いて説明すれば、レンズ28は複数のキャパシタ30を含むものと説明することができ、それぞれのキャパシタ30に動作電圧を供給する個別端子L1、L2、L3、L4は独立的に制御できる。以下では、説明の便宜のために、制御回路の説明において、一つの個別端子に連結された一つのキャパシタ30を例として説明する。
図8に示した制御回路は、個別端子制御部34及び共通端子制御部36を含むことができる。個別端子制御部34及び共通端子制御部36はグラウンド電圧(ground voltage)を電源電圧として受け、電圧ブースター32から駆動電圧の1/2の大きさを有する動作電圧を受けることができる。個別端子制御部34はキャパシタ30の個別端子に正電圧(positive voltage)と負電圧(negative voltage)形態の動作電圧を供給することができ、共通端子制御部36はキャパシタ30の共通端子に正電圧(positive voltage)と負電圧(negative voltage)形態の動作電圧を供給することができる。個別端子制御部34は、グラウンド電圧、基準電位又は基準電圧を0Vであると見なしたとき、個別端子に正電圧(positive voltage)と負電圧(negative voltage)の形態の動作電圧を供給することができ、共通端子制御部36はキャパシタ30の共通端子に正電圧(positive voltage)と負電圧(negative voltage)の形態の動作電圧を供給することができる。個別端子制御部34及び共通端子制御部36は実質的に同じ構成を有することができる。以下では個別端子制御部34をより具体的に説明する。
個別端子制御部34は電圧ブースター32から提供される動作電圧を負電圧の形態に調整するための電荷ポンプ46を含むことができる。また、個別端子制御部34は複数のスイッチを含むスイッチング部を含むことができる。スイッチング部は、グラウンド電圧と動作電圧の一つを選択するための第1スイッチ42、電荷ポンプ46の出力とグラウンド電圧の一つを選択するための第2スイッチ48及び第1スイッチ42と第2スイッチ48の出力の一つを選択してキャパシタ30の個別端子に印加する第3スイッチ44を含むことができる。ここで、第1スイッチ42、第2スイッチ48及び第3スイッチ44のそれぞれは少なくとも一つのトランジスタを含むことができる。例えば、各スイッチ42、48、44は二つのトランジスタを含むこともできる。
一方、個別端子制御部34内の第1スイッチ42と第2スイッチ48はグラウンド電圧をバイアス(bias)電圧として使用して、キャパシタ30の個別端子又は共通端子に印加される動作電圧を決定することができる。
また、制御回路は供給電圧Vinを動作電圧の大きさに変換する電圧ブースター(booster)32をさらに含むことができる。例えば、電圧ブースター32に入力される供給電圧は2.5ボルト(V)〜3.0Vのレベルを有し、電圧ブースター32が出力する動作電圧は30ボルト〜40ボルトのレベルを有することができる。ここで、電圧ブースター32に入力される供給電圧はカメラモジュールが搭載された携帯用装置の動作電圧であってもよい。
一方、個別端子制御部34及び共通端子制御部36はグラウンド電圧を電源電圧として受けている。これは、電圧ブースター32の出力である動作電圧が電源電圧として印加される場合に比べ、電力消耗を減らすことができる。例えば、制御回路が動作する必要がない場合、電圧ブースター32の出力である動作電圧が電源電圧として印加されれば、スイッチ42、44、48によって動作電圧が伝達されないが、動作電圧はスイッチに続けて印加されている状態なので、電力消耗が発生し得る。携帯用装置に搭載されるカメラモジュールの場合、電力消耗を減らすことは重要であり得る。よって、電圧ブースター32の出力を個別端子制御部34及び共通端子制御部36の電源電圧に連結せずにスイッチ42に連結する。
図9は制御回路の第2実施例を説明する。
図示のように、供給電圧VINを受けて動作電圧を出力する電圧ブースター32に連結される制御回路はキャパシタ30の個別端子に印加される電圧を制御することができる。
制御回路は電圧ブースター32の出力を安定させるための第1電圧安定部52を含むことができる。また、電圧ブースター32の出力は第1電荷ポンプ(charge pump)46に伝達されることができる。第1電荷ポンプ46は、グラウンド電圧を選択的に伝達する第1素子、動作電圧を選択的に伝達する第2素子、及び第1素子及び第2素子の出力とスイッチング部の間に位置する第1キャパシタを含むことができる。ここで、第1素子及び第2素子のそれぞれはトランジスタから具現できる。
一方、グラウンド電圧と動作電圧の一つを選択するための第1スイッチ42は、グラウンド電圧を選択的に伝達するための第3素子、及び動作電圧を選択的に伝達するための第4素子を含むことができる。
また、第1電荷ポンプ46の出力とグラウンド電圧の一つを選択するための第2スイッチ48は、第1電荷ポンプ46の出力を選択的に伝達するための第5素子、及びグラウンド電圧を選択的に伝達するための第6素子含むことができる。これにより、第1スイッチ42と第2スイッチ48はいずれも選択的にグラウンド電圧を伝達することができる。キャパシタ30の一側に印加される動作電圧として第1スイッチ42と第2スイッチ48が共にグラウンド電圧を伝達することができるから、仮に両者の中で一つが動作電圧を伝達する場合、他の一つはグラウンド電圧と連結されることができるので、動作電圧の正電圧又は負電圧の形態を決定することもできる。
また、第1スイッチ42と第2スイッチ48の出力の一つを選択してキャパシタ30の個別端子に印加する第3スイッチ44は、第1スイッチ42の出力を選択的に伝達するための第7素子及び第2スイッチ48の出力を選択的に伝達するための第8素子含むことができる。
また、制御回路は共通端子制御部36を含むことができる。共通端子制御部36は、第2電圧安定部54、第2電荷ポンプ66、第4スイッチ62、第スイッチ68及び第6スイッチ64を含むことができる。ここで、第2電圧安定部54は第1電圧安定部54と同じ構成を有し、第2電荷ポンプ66は第1電荷ポンプ46と同じ構成を有することができる。また、第4スイッチ62は第1スイッチ42と同じ構成を有し、第5スイッチ68は第2スイッチ48と同じ構成を有し、第6スイッチ64は第3スイッチ44と同じ構成を有することができる。
図10は液体レンズの一実施例による断面図を示す。
図示のように、液体レンズ28は、液体、第1プレート114及び電極を含むことができる。液体レンズ28に含まれる液体122、124は伝導性液体及び非伝導性液体を含むことができる。第1プレート114は伝導性液体及び非伝導性液体が配置されるキャビティ(cavity)150を含むことができる。キャビティ150は傾斜面を含むことができる。電極132、134は第1プレート114上に配置できる。すなわち、電極132、134は第1プレート114の上部又は第1プレート114の下部にそれぞれ配置できる。液体レンズ28は、電極132、134の上部(下部)に配置可能な第2プレート112をさらに含むことができる。また、液体レンズ28は、電極132、134の下部(上部)に配置可能な第3プレート116をさらに含むことができる。図示のように、液体レンズ28の一実施例は相異なる2種の液体122、124が形成する界面130を含むことができる。また、液体レンズ28の一実施例は液体レンズ28に電圧を供給する少なくとも1個の基板142、144を含むことができる。液体レンズ28の角部は液体レンズ28の中心部より厚さが薄くなることができる。
液体レンズ28は相異なる2種の液体、例えば伝導性液体122と非伝導性液体124を含み、2種の液体が形成する界面130の曲率や形状は液体レンズ28に供給される駆動電圧によって調整可能である。液体レンズ28に供給される駆動電圧は第1基板142及び第2基板144を介して伝達されることができる。第2基板144は区別される4個の個別駆動電圧を伝達することができ、第1基板142は1個の共通電圧を伝達することができる。第2基板144と第1基板142を介して供給される電圧は液体レンズ28の各角部に露出される複数の電極134、132に印加できる。
また、液体レンズ28は、透明な素材を含む第3プレート116及び第2プレート112、第3プレート116及び第2プレート112の間に位置し、既設定の傾斜面を有する開口領域を含む第1プレート114を含むことができる。
また、液体レンズ28は、第3プレート116、第2プレート112及び第1プレート114の開口領域によって決定されるキャビティ150を含むことができる。ここで、キャビティ150は互いに異なる性質(例えば、伝導性液体及び非伝導性液体)の2種の液体122、124が充填されることができ、互いに異なる性質の2種の液体122、124の間には界面130が形成されることができる。
また、液体レンズ28に含まれる2種の液体122、124の少なくとも一つは伝導性を有し、液体レンズ28は、第1プレート114の上部及び下部に配置される二つの電極132、134及び伝導性を有する液体が接触することができる傾斜面に配置される絶縁層118をさらに含むことができる。ここで、絶縁層118は二つの電極132、134の一電極(例えば、第2電極134)を覆い、他の一電極(例えば、第1電極132)の一部を露出させて、伝導性液体(例えば、122)に電気エネルギーが印加されるようにすることができる。ここで、第1電極132は少なくとも一つ以上の電極セクター(例えば、C0)を含み、第2電極134は二つ以上の電極セクター(例えば、図4のL1、L2、L3、L4)を含むことができる。例えば、第2電極134は光軸を中心に時計方向に順次配置される複数の電極セクターを含むことができる。本明細書で電極セクターはサブ電極と呼ばれることができる。
液体レンズ28に含まれた二つの電極132、134に駆動電圧を伝達するための一つ又は二つ以上の基板142、144が連結されることができる。駆動電圧によって液体レンズ28内に形成される界面130の屈曲、傾斜度などが変わって液体レンズ28の焦点距離が調整できる。
図11は制御回路の第3実施例を説明する。
図示のように、制御回路は、極性(陽極又は陰極)を有する既設定の大きさの電圧を出力する駆動電圧出力部230A、駆動電圧出力部230Aから受けた電圧とグラウンド電圧(接地電圧)の一つを選択的に伝達する第1スイッチング部240、第1スイッチング部240から伝達される駆動電圧を選択的に液体レンズ28(図7参照)の電極260に伝達する第2スイッチング部250を含むことができる。
駆動電圧出力部230Aは、電源電圧又は供給電圧の大きさを既設定の大きさに増加させ、増加された大きさを有する第1電圧を出力する第1電圧発生器232、及び第1電圧発生器232から第1電圧を受けて極性を変え、変えられた極性を有する第2電圧を出力するチャージポンプ(すなわち、電荷ポンプ)234を含むことができる。
第1スイッチング部240は、第1電圧発生器232から伝達された第1電圧を選択的に伝達することができる第1スイッチ242、及び第1グラウンド電圧を選択的に伝達することができる第2スイッチ244を含むことができる。また、第1スイッチング部240は、チャージポンプ234から伝達された第2電圧を選択的に伝達することができる第4スイッチ246、及び第2グラウンド電圧を選択的に伝達することができる第5スイッチ248をさらに含むことができる。
第1スイッチング部240は相異なる二つの入力端と相異なる二つの出力端を含むことができる。また、第1グラウンド電圧と第2グラウンド電圧は互いに電気的に連結されることができる。
第2スイッチング部250は、第3スイッチ252及び第6スイッチ254を含むことができる。第3スイッチ252は伝達された第1電圧及び第1グラウンド電圧の一つを選択的に液体レンズ電極260に供給し、第6スイッチ254は伝達した第2電圧及び第2グラウンド電圧の一つを選択的に液体レンズ電極260に供給することができる。
第1スイッチング部240は液体レンズ28に含まれた電極に共通して配置されることができる。例えば、液体レンズに含まれた複数の個別電極の間に第1スイッチング部240が共有されることで、少なくとも一つの第1スイッチング部240を介して複数の個別電極に駆動電圧を伝達することもできる。
一方、第2スイッチング部250は液体レンズ28に含まれた電極ごとに個別的に配置される必要がある。例えば、液体レンズ28に含まれた複数の個別電極ごとに独立的な第2スイッチング部250が連結されることができるので、第2スイッチング部250は液体レンズ電極260間に共有されないこともできる。
図12は制御回路の第4実施例を説明する。
図示のように、制御回路は、既設定の極性及び大きさを有する電圧を生成する電圧生成部232、電圧生成部232で生成された電圧の極性を変換するチャージポンプ234、液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0に駆動電圧を伝達するための複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、244c、244d、244e、246a、246b、248a、248b、及び複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、244c、244d、244e、246a、246b、248a、248bから伝達される電圧を液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0に選択的に伝達するための複数の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eを含むことができる。ここで、複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、244c、244d、244e、246a、246b、248a、248bは図8で説明した第1スイッチング部240に対応することができる。
チャージポンプ234に含まれた3個のスイッチ素子を除き、図11で説明した制御回路によれば、液体レンズ電極260ごとに6個のスイッチ素子、すなわち第1〜第6スイッチ242、244、246、248、252、254が連結されることができる。しかし、図12で説明した制御回路では、液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0の中で個別電極L1、L2、L3、L4に配置される一部のスイッチ素子を共通して連結することによってスイッチ素子の数を減らすことができる。例えば、液体レンズが4個の個別電極と一つの共通電極を含む場合、図11で説明した制御回路には総30個(=5×6)のスイッチング素子が含まれることができるが、図12で説明した制御回路は総21個のスイッチング素子が含まれることができる。すなわち、図12で11個のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、244c、244d、244e、246a、246b、248a、248bと5個の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eのそれぞれに含まれた2個スイッチング素子の総和は21個である。
図13は制御回路の第5実施例を説明する。
図示のように、制御回路は、既設定の極性及び大きさを有する電圧を生成する電圧生成部232、電圧生成部232で生成された電圧の極性を変換するチャージポンプ234、液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0に駆動電圧を伝達するための複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、246a、246b、248a、248b、及び複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、246a、246b、248a、248bから伝達される電圧を液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0に選択的に伝達するための複数の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eを含むことができる。ここで、複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、246a、246b、248a、248bは図8で説明した第1スイッチング部240に対応することができる。
チャージポンプ234に含まれた3個のスイッチ素子を除き、液体レンズが4個の個別電極と一つの共通電極を含む場合、図12で説明した制御回路は21個のスイッチング素子を含むことができるが、図13で説明した制御回路は18個のスイッチング素子を含むことができる。液体レンズに含まれた個別電極ごとにグラウンド電圧を選択的に伝達するためのスイッチング素子を個別的に配置せず、共通して連結する方法で図13のように制御回路に含まれたスイッチング素子の数をもっと減らすことができる。スイッチング素子の数を減らせば、制御回路の全体大きさを減らし、消費電力を減らすことができる。
図13を参照すると、図11で説明した第1スイッチング部240に対応する複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、246a、246b、248a、248bの数は液体レンズに含まれた電極の数に関係なく固定できる。例えば、液体レンズに含まれた個別電極の数が4個、8個、12個、又は16個であることにかかわらず、8個のスイッチング素子のみで図8で説明した第1スイッチング部240を具現することができる。一方、複数の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eに含まれたスイッチング素子の数は液体レンズに含まれた電極の数、すなわち個別電極と共通電極の和に対応することができる。すなわち、複数の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eに含まれたスイッチング素子の数は液体レンズに含まれた個別電極と共通電極の数の和の二倍であり得る。例えば、液体レンズに含まれた個別電極が4個であり、共通電極が一つであれば、電極の数は5個であり、複数の第2スイッチング部に含まれたスイッチング素子の数は10個であり得る。
仮に、液体レンズに含まれた個別電極が8個であり、共通電極が一つであれば、電極の数は9個であり、複数の第2スイッチング部に含まれたスイッチング素子の数は18個であり得る。
一方、実施例によって、液体レンズに含まれた電極の数が変わっても駆動電圧制御回路に含まれたスイッチング素子の数は固定されることもできる。
図14は図13に示した制御回路の実施例による第1動作例を説明するための図である。
液体レンズ28(図4及び図10参照)は4個の個別電極L1、L2、L3、L4と一つの共通電極C0を含み、第1個別電極L1と第3個別電極L3、かつ第2個別電極L2と第4個別電極L4が液体レンズ28の中心を基準に互いに対称に配置されていると仮定する。以下では、説明の便宜のために、第1個別電極L1、第2個別電極L2、及び共通電極C0に印加される駆動電圧を中心に説明する。特に、図14は共通電極C0に正電圧が印加される場合を説明する。
液体レンズ28の中心を基準に、第1個別電極L1と第3個別電極L3が互いに対称に配置され、第2個別電極L2と第4個別電極L4が互いに対称に配置されている場合、第1個別電極L1と第3個別電極L3に同じ駆動電圧が印加されることができ、第2個別電極L2と第4個別電極L4に同じ駆動電圧が印加されることができる。実施例によって、第1個別電極L1、第2個別電極L2、第3個別電極L3及び第4個別電極L4に互いに異なる駆動電圧が印加されることもできる。例えば、同じ時間(t)に第3及び第4個別電極L3、L4には第1及び第2個別電極L1、L2と対称的に駆動電圧が印加されることもでき、異なる駆動電圧が印加されることができる。すなわち、同じ時間(t)に、第1個別電極L1に印加される駆動電圧のレベルと同じレベル又は異なるレベルを有する駆動電圧が第3個別電極L2に印加されることができ、第2個別電極L2に印加される駆動電圧のレベルと同じレベル又は異なるレベルを有する駆動電圧が第4個別電極L4に印加されることができる。
図14に示したタイミング図を参照すると、駆動電圧が第1個別電極L1、第2個別電極L2及び共通電極C0に印加されるタイミングによって複数の動作モード[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]があり得る(以下、[1]〜[6]は、図面中の○付1〜6を表す)。まず、第1モード[1]では、共通電極C0、第2個別電極L2及び第1個別電極L1の全てにグラウンド電圧が印加される。第2モード[2]では、共通電極C0に電圧生成部232で生成された正電圧が印加され、第1個別電極L1及び第2個別電極L2のそれぞれにグラウンド電圧が印加される。第3モード[3]では、電圧生成部232で生成された正電圧が共通電極C0に印加され、第1個別電極L1及び第2個別電極L2のそれぞれにチャージポンプから伝達された負電圧が印加される。第4モード[4]では、第1個別電極L1はフローティング(floating)され、第2個別電極L2と共通電極C0はフローティングされない。これにより、第4モード[4]では、共通電極C0に電圧生成部232で生成された正電圧が印加され、第2個別電極L2には負電圧が印加されるが、第1個別電極L1はフローティングされる。タイミング図を参照すると、第4モード[4]でフローティングされた第1個別電極L1に供給される電圧のレベルが次第に高くなるものとして示されているが、フローティングされた第1個別電極L1の電圧は予測しにくい形態を有することもある。一方、フローティングされなかった第2個別電極L2と共通電極C0間の電位差は明らかであり得る。このように、第1個別電極L1と共通電極C0間の電位差は明確に説明しにくいが、フローティング(floating)状態では電荷の移動が人為的な制御より自然になることもできる。仮に、電荷の移動が自然になる場合、タイミング図のように、第1個別電極L1と共通電極C0間の電位差は徐々に減ることができる。第5モード[5]では、共通電極C0にグラウンド電圧が印加され、第1個別電極L1は依然としてフローティング(floating)されているが、第2個別電極L2にはチャージポンプから伝達された負電圧が伝達される。第6モード[6]では、共通電極C0、第1個別電極L1及び第2個別電極L2の全てにグラウンド電圧が印加される。
第1モード〜第6モード[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]で、液体レンズ28に含まれた界面130の動きは共通電極C0と第1個別電極L1の間又は共通電極C0と第2個別電極L2の間に印加される駆動電圧Vopの大きさによって決定できる。ここで、駆動電圧Vopの極性にかかわらず、大きさの絶対値によって界面130の動きが制御されることができる。例えば、第1個別電極L1と第3個別電極L3がフローティングされ、第2個別電極L2と第4個別電極L4に一定した電位差(すなわち、駆動電圧)が維持されれば、図5(d)で説明したように、より自然な界面130の動きを具現することができ、個別電極間の電位差などによって発生し得るダンピング(damping)などを減らすことができる。
第1モード〜第6モード[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]で、第1個別電極L1と共通電極C0に印加される駆動電圧は制御回路に含まれた複数のスイッチ素子のオン(ON)/オフ(OFF)によって決定できる。グラウンド電圧、正電圧、又は負電圧が第1個別電極L1、第2個別電極L2及び共通電極C0に印加されるとき、どの経路とどのスイッチ素子を介して伝達されることができるかは、図14に示したように、点線と矢印で表示できる。
一方、図14の回路図上に表示された点線と矢印の経路は一例を挙げたもので、実施例によって互いに異なる経路の多様な組合せで第1個別電極L1、第2個別電極L2及び共通電極C0に駆動電圧を伝達することができる。
図15は図13に示した制御回路の実施例による第2動作例を説明するための図である。
液体レンズ28(図4及び図10参照)は4個の個別電極L1、L2、L3、L4と一つの共通電極C0を含み、液体レンズ28の中心を基準に第1個別電極L1と第3個別電極L3が互いに対称に配置され、第2個別電極L2と第4個別電極L4が互いに対称に配置されていると仮定する。以下では、説明の便宜のために、第1個別電極L1、第2個別電極L2、及び共通電極C0に印加される駆動電圧を中心に説明する。特に、図15は共通電極C0に負電圧が印加される場合を説明する。
液体レンズ28の中心を基準に、第1個別電極L1と第3個別電極L3が互いに対称に配置され、第2個別電極L2と第4個別電極L4が互いに対称に配置されている場合、第1個別電極L1と第3個別電極L3に同じ駆動電圧が印加されることができ、第2個別電極L2と第4個別電極L4に同じ駆動電圧が印加されることができる。実施例によって、第1個別電極L1、第2個別電極L2、第3個別電極L3及び第4個別電極L4に互いに異なる駆動電圧が印加されることもできる。例えば、同じ時間(t)に他の個別電極L3、L4は第1個別電極L1及び第2個別電極L2と対称的に駆動電圧が印加されることもでき、異なる駆動電圧が印加されることができる。すなわち、同じ時間(t)に、第1個別電極L1に印加される駆動電圧のレベルと同じレベル又は異なるレベルを有する駆動電圧が第3個別電極L2に印加されることができ、第2個別電極L2に印加される駆動電圧のレベルと同じレベル又は異なるレベルを有する駆動電圧が第4個別電極L4に印加されることができる。
図15に示したタイミング図を参照すると、駆動電圧が第1個別電極L1、第2個別電極L2及び共通電極C0に印加されるタイミングによって複数の動作モード[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]があり得る。まず、第1モード[1]で、共通電極C0、第2個別電極L2及び第1個別電極L1の全てにグラウンド電圧が印加される。第2モード[2]で、電圧生成部232で生成された正電圧を負電圧に変換して出力するチャージポンプから伝達された負電圧が共通電極C0に印加され、第1個別電極L1及び第2個別電極L2にはグラウンド電圧が印加される。第3モード[3]で、チャージポンプから伝達された負電圧が共通電極C0に印加され、第1個別電極L1及び第2個別電極L2には電圧生成部232で生成された正電圧が印加される。第4モード[4]で、第1個別電極L1はフローティング(floating)され、第2個別電極L2と共通電極C0はフローティングされない。すなわち、第4モード[4]で、共通電極C0に負電圧が印加され、第2個別電極L2には正電圧が印加されているが、第1個別電極L1はフローティングされる。タイミング図を参照すると、第4モード[4]でフローティングされた第1個別電極L1に供給される電圧のレベルが次第に低くなるものとして説明されているが、フローティングされた第1個別電極L1の電圧は予測しにくい形態を有することもある。よって、フローティングされなかった第2個別電極L2と共通電極C0間の電位差は明らかであり得る。一方、第1個別電極L1と共通電極C0間の電位差は明確に説明しにくいが、フローティング(floating)状態では電荷の移動が人為的な制御より自然になることもできる。仮に、電荷の移動が自然になる場合、タイミング図のように、電位差が徐々に減ることができる。第5モード[5]では、共通電極C0にグラウンド電圧が印加され、第1個別電極L1はフローティング(floating)されているが、第2個別電極L2には電圧生成部232で生成された正電圧が伝達される。第6モード[6]で、共通電極C0、第1個別電極L1及び第2個別電極L2の全てにグラウンド電圧が印加される。
第1モード〜第6モード[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]で、液体レンズ28に含まれた界面130の動きは共通電極C0と第1個別電極L1又は第2個別電極L2の間に印加される駆動電圧Vopの大きさによって決定できる。ここで、駆動電圧Vopの極性にかかわらず、大きさの絶対値によって界面130の動きが制御できる。例えば、第1個別電極L1と第3個別電極L3がフローティングされ、第2個別電極L2と第4個別電極L4に一定した電位差(すなわち、駆動電圧)が維持されれば、図5で説明したように、より自然な界面130の動きを具現することができ、個別電極間の電位差などによって発生し得るダンピング(damping)などを減らすことができる。
第1モード〜第6モード[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]で、第1個別電極L1と共通電極C0に印加される駆動電圧は制御回路に含まれた複数のスイッチ素子のオン(ON)/オフ(OFF)によって決定できる。グラウンド電圧、正電圧、又は負電圧が第1個別電極L1、第2個別電極L2及び共通電極C0に印加されるとき、どの経路とどのスイッチ素子を介して伝達されることができるかは、図15に示したように、点線と矢印で表示されることができる。
図14及び図15を参照すると、第1個別電極L1と共通電極C0に互いに極性が反対の電圧を印加して、あるいは第2個別電極L2と共通電極C0に互いに極性が反対の電圧を印加して、電極に印加される電圧の大きさの2倍の駆動電圧が液体レンズに印加されるようにすることができる。例えば、液体レンズに含まれた界面の動きを制御するために約70Vの駆動電圧が必要な場合、第1個別電極L1と共通電極C0に互いに異なる極性の約35Vの電圧を印加することにより、約70Vの駆動電圧が印加されたものと実質的に同じ効果を得ることができる。より低い電圧を選択的に伝達するスイッチング素子であるほどより小さく作ることができ、これにより、制御回路の小型化を実現し、集積度を高めることができる。
図16は制御回路の第6実施例を説明するための図である。
図16に示した制御回路は、極性(陽極又は陰極)を有する既設定の大きさの複数の電圧を出力する駆動電圧出力部230B、駆動電圧出力部230Bから伝達された電圧とグラウンド電圧(接地電圧)の一つを選択的に伝達する第1スイッチング部240、及び第1スイッチング部240から伝達される駆動電圧を選択的に液体レンズ電極260に伝達する第2スイッチング部250を含むことができる。ここで、液体レンズ電極260は液体レンズ28(図10参照)に含まれた複数の電極132、134の一つであり得る。
駆動電圧出力部230Bは、電源電圧又は供給電圧に基づいて既に設定された大きさに増加した大きさを有する第1電圧を出力する第1電圧発生器232、及び電源電圧又は供給電圧に基づいて既に設定された大きさに増加した大きさを有し、第1電圧と反対の極性を有する第2電圧を出力する第2電圧発生器236を含むことができる。図8で説明した制御回路と比較すると、駆動電圧出力部230Bはチャージポンプ234を使う代わりに、個別的に第2電圧を発生させることができる第2電圧発生器236を含むことができる。
第1スイッチング部240は、第1電圧発生器232から伝達された第1電圧を選択的に伝達することができる第1スイッチ242、及び第1グラウンド電圧を選択的に伝達することができる第2スイッチ244を含むことができる。また、第1スイッチング部240は、チャージポンプ234から伝達された第2電圧を選択的に伝達することができる第4スイッチ246、及び第2グラウンド電圧を選択的に伝達することができる第5スイッチ248をさらに含むことができる。
第1スイッチング部240は、互いに異なる二つの入力端、及び互いに異なる二つの出力端を含むことができる。また、第1グラウンド電圧と第2グラウンド電圧は電気的に連結されることができる。
第2スイッチング部250は、第1電圧及び第1グラウンド電圧の一つが伝達されれば選択的に液体レンズ電極260に供給することができる第3スイッチ252、及び第2電圧及び第2グラウンド電圧の一つが伝達されれば選択的に液体レンズ電極260に供給することができる第6スイッチ254を含むことができる。
第1スイッチング部240は液体レンズ28に含まれた電極に共通して配置されることができる。例えば、液体レンズに含まれた複数の個別電極の間に第1スイッチング部240が共有されることで、少なくとも一つの第1スイッチング部240を介して複数の個別電極に駆動電圧を伝達することもできる。
一方、第2スイッチング部250は液体レンズ28に含まれた電極ごとに個別的に配置される必要がある。例えば、液体レンズ28に含まれた複数の個別電極ごとに独立的な第2スイッチング部250が連結されることができ、第2スイッチング部250は液体レンズ電極260間に共有されないこともあり得る。
図17は制御回路の第7実施例を説明する。
図17に示した制御回路は、既設定の極性及び大きさを有する電圧を生成する第1電圧生成部232、第1電圧生成部232とは独立的に第1電圧生成部232から出力される電圧と反対の極性を有する電圧を生成する第2電圧生成部236、液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0に駆動電圧を伝達するための複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、244c、244d、244e、246a、246b、248a、248b、及び複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、244c、244d、244e、246a、246b、248a、248bから伝達される電圧を液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0に選択的に伝達するための複数の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eを含むことができる。ここで、複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、244c、244d、244e、246a、246b、248a、248bは図16で説明した第1スイッチング部240に対応することができる。
図17で説明した制御回路によれば、液体レンズ電極260ごとに6個のスイッチ素子が連結されることができる。しかし、図14で説明した制御回路では、液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0の中で個別電極L1、L2、L3、L4に配置される一部のスイッチ素子を共通して連結することによってスイッチ素子の数を減らすことができる。例えば、液体レンズが4個の個別電極と一つの共通電極を含む場合、図16で説明した制御回路には総30個(5×6)のスイッチング素子が含まれることができるが、図17で説明した制御回路は総21個のスイッチング素子が含まれることができる。
図18は制御回路の第8実施例を説明する。
図18に示した制御回路は、既設定の極性及び大きさを有する電圧を生成する第1電圧生成部232、第1電圧生成部232とは独立的に第1電圧生成部232から出力される電圧と反対の極性を有する電圧を生成する第2電圧生成部236、液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0に駆動電圧を伝達するための複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、246a、246b、248a、248b、及び複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、246a、246b、248a、248bから伝達される電圧を液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0に選択的に伝達するための複数の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eを含むことができる。ここで、複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、246a、246b、248a、248bは図16で説明した第1スイッチング部240に対応することができる。
液体レンズが4個の個別電極と一つの共通電極を含む場合、図12で説明した制御回路は21個のスイッチング素子を含むことができるが、図18で説明した制御回路は18個のスイッチング素子を含むことができる。液体レンズに含まれた個別電極ごとにグラウンド電圧を選択的に伝達するためのスイッチング素子を個別的に配置させず、共通して連結する方法で図18のように制御回路に含まれたスイッチング素子の数をもっと減らすことができる。スイッチング数を減らせば、制御回路の全体大きさを減らし、消費電力を減らすことができる。
図18を参照すると、図16で説明した第1スイッチング部240に対応する複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、246a、246b、248a、248bの数は液体レンズに含まれた電極の数に関係なく固定されることができる。例えば、液体レンズに含まれた個別電極の数が4個、8個、12個、又は16個であることにかかわらず、8個のスイッチング素子のみで図16で説明した第1スイッチング部240を具現することができる。一方、複数の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eに含まれたスイッチング素子の数は液体レンズに含まれた電極の数、すなわち個別電極と共通電極の和に対応することができる。すなわち、複数の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eに含まれたスイッチング素子の数は液体レンズに含まれた個別電極と共通電極の数の和の二倍であり得る。例えば、液体レンズに含まれた個別電極が4個であり、共通電極が一つであれば、電極の数は5個であり、複数の第2スイッチング部に含まれたスイッチング素子の数は10個であり得る。
仮に、液体レンズに含まれた個別電極が8個であり、共通電極が一つであれば、電極の数は9個であり、複数の第2スイッチング部に含まれたスイッチング素子の数は18個であり得る。一方、実施例によって、液体レンズに含まれた電極の数が変わっても駆動電圧制御回路に含まれたスイッチング素子の数は固定されることもできる。
図19は図18に示した制御回路の実施例による第1動作例を説明するための図である。液体レンズ28(図4及び図10参照)は4個の個別電極L1、L2、L3、L4と一つの共通電極C0を含み、液体レンズ28の中心を基準に第1個別電極L1と第3個別電極L3が互いに対称的に配置され、液体レンズ28の中心を基準に第2個別電極L2と第4個別電極L4が互いに対称に配置されていると仮定する。以下では、説明の便宜のために、第1個別電極L1、第2個別電極L2、及び共通電極C0に印加される駆動電圧を中心に説明する。特に、図19は共通電極C0に正電圧が印加される場合を説明する。
第1個別電極L1と第3個別電極L3が液体レンズ28の中心を基準に互いに対称に配置され、第2個別電極L2と第4個別電極L4が液体レンズ28の中心を基準に互いに対称に配置されている場合、第1個別電極L1と第3個別電極L3に同じ駆動電圧が印加されることができ、第2個別電極L2と第4個別電極L4に同じ駆動電圧が印加されることができる。実施例によって、第1個別電極L1、第2個別電極L2、第3個別電極L3及び第4個別電極L4に互いに異なる駆動電圧が印加されることもできる。例えば、同じ時間(t)に他の個別電極L3、L4は第1個別電極L1及び第2個別電極L2と対称的に駆動電圧が印加されることもでき、異なる駆動電圧が印加されることができる。すなわち、同じ時間(t)に、第1個別電極L1に印加される駆動電圧のレベルと同じレベル又は異なるレベルを有する駆動電圧が第3個別電極L2に印加されることができ、第2個別電極L2に印加される駆動電圧のレベルと同じレベル又は異なるレベルを有する駆動電圧が第4個別電極L4に印加されることができる。
図19に示したタイミング図を参照すると、駆動電圧が第1個別電極L1、第2個別電極L2及び共通電極C0に印加されるタイミングによって複数の動作モード[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]があり得る。まず、第1モード[1]で、共通電極C0、第2個別電極L2及び第1個別電極L1の全てにグラウンド電圧が印加される。第2モード[2]で、共通電極C0に第1電圧生成部232で生成された正電圧が印加され、第1個別電極L1及び第2個別電極L2のそれぞれにグラウンド電圧が印加される。第3モード[3]で、第1電圧生成部232で生成された正電圧が共通電極C0に印加され、第1個別電極L1及び第2個別電極L2のそれぞれに第2電圧生成部236から伝達された負電圧が印加される。第4モード[4]で、第1個別電極L1はフローティング(floating)され、第2個別電極L2と共通電極C0はフローティングされない。すなわち、第4モード[4]では、共通電極C0に正電圧が印加され、第2個別電極L2に負電圧が印加されているが、第1個別電極L1はフローティングされる。
図19に示したタイミング図を参照すると、第4モード[4]でフローティングされた第1個別電極L1に印加される電圧の強さの絶対値は次第に低くなるものとして説明されているが、フローティングされた第1個別電極L1の電圧は予測しにくい形態を有することもある。よって、フローティングされなかった第2個別電極L2と共通電極C0間の電位差は明らかであり得る。一方、第1個別電極L1と共通電極C0間の電位差は明確に説明しにくいが、フローティング(floating)状態では電荷の移動が人為的な制御より自然になることもできる。仮に、電荷の移動が自然になる場合、タイミング図のように徐々に電位差が減ることができる。第5モード[5]で、共通電極C0にグラウンド電圧が印加され、第1個別電極L1はフローティング(floating)されているが、第2個別電極L2には第2電圧生成部236から伝達された負電圧が伝達される。第6モード[6]で、共通電極C0、第1個別電極L1及び第2個別電極L2の全てにグラウンド電圧が印加される。
第1モード〜第6モード[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]で、液体レンズ28に含まれた界面130の動きは共通電極C0と第1個別電極L1の間又は共通電極C0と第2個別電極L2の間に印加される駆動電圧Vopの大きさによって決定できる。ここで、駆動電圧Vopの極性にかかわらず、大きさの絶対値によって界面130の動きが制御されることができる。例えば、第1個別電極L1と第3個別電極L3がフローティングされ、第2個別電極L2と第4個別電極L4に一定した電位差(すなわち、駆動電圧)が維持されれば、図5(d)で説明したように、より自然な界面130の動きを具現することができ、個別電極間の電位差などによって発生し得るダンピング(damping)などを減らすことができる。
第1モード〜第6モード[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]で、第1個別電極L1と共通電極C0に印加される駆動電圧は制御回路に含まれた複数のスイッチ素子のオン(ON)/オフ(OFF)によって決定できる。グラウンド電圧、正電圧、又は負電圧が第1個別電極L1、第2個別電極L2及び共通電極C0に印加されるとき、どの経路とどのスイッチ素子を介して伝達されることができるかは、図19に示したように、点線と矢印で表示されることができる。
一方、図19の回路図上に表示された点線と矢印の経路は一例を挙げたもので、実施例によって互いに異なる経路の多様な組合せで第1個別電極L1と共通電極C0に駆動電圧を伝達することができる。
図20は図18に示した制御回路の実施例による第2動作例を説明するための図である。
液体レンズ28(図4及び図10参照)は4個の個別電極L1、L2、L3、L4と一つの共通電極C0を含み、第1個別電極L1と第3個別電極L3、かつ第2個別電極L2と第4個別電極L4が液体レンズ28の中心を基準に互いに対称に配置されていると仮定する。以下では、説明の便宜のために、第1個別電極L1、第2個別電極L2、及び共通電極C0に印加される駆動電圧を中心に説明する。特に、図20は共通電極C0に負電圧が印加される場合を説明する。
液体レンズ28の中心を基準に、第1個別電極L1と第3個別電極L3が互いに対称に配置され、第2個別電極L2と第4個別電極L4が互いに対称に配置されている場合、第1個別電極L1と第3個別電極L3に同じ駆動電圧が印加されることができ、第2個別電極L2と第4個別電極L4に同じ駆動電圧が印加されることができる。実施例によって、第1個別電極L1、第2個別電極L2、第3個別電極L3及び第4個別電極L4に互いに異なる駆動電圧が印加されることもできる。例えば、同じ時間(t)に他の個別電極L3、L4は第1個別電極L1及び第2個別電極L2と対称的に駆動電圧が印加されることもでき、異なる駆動電圧が印加されることができる。すなわち、同じ時間(t)に、第1個別電極L1に印加される駆動電圧のレベルと同じレベル又は異なるレベルを有する駆動電圧が第3個別電極L2に印加されることができ、第2個別電極L2に印加される駆動電圧のレベルと同じレベル又は異なるレベルを有する駆動電圧が第4個別電極L4に印加されることができる。
図20に示したタイミング図を参照すると、駆動電圧が第1個別電極L1、第2個別電極L2及び共通電極C0に印加されるタイミングによって複数の動作モード[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]があり得る。まず、第1モード[1]では、共通電極C0、第2個別電極L2及び第1個別電極L1の全てにグラウンド電圧が印加される。第2モード[2]で、共通電極C0に第2電圧生成部236で生成された負電圧が印加され、第1個別電極L1及び第2個別電極L2のそれぞれにグラウンド電圧が印加される。第3モード[3]で、共通電極C0に第2電圧生成部236で生成された負電圧が印加され、第1個別電極L1及び第2個別電極L2のそれぞれに第1電圧生成部232で生成された正電圧が印加される。第4モード[4]で、第1個別電極L1はフローティング(floating)され、第2個別電極L2と共通電極C0はフローティングされない。すなわち、第4モード[4]で、共通電極C0に負電圧が印加され、第2個別電極L2に正電圧が印加されるが、第1個別電極L1はフローティングされる。タイミング図を参照すると、第4モード[4]でフローティングされた第1個別電極L1に供給される電圧のレベルは次第に低くなるものとして説明されているが、フローティングされた第1個別電極L1の電圧は予測しにくい形態を有することもある。よって、フローティングされなかった第2個別電極L2と共通電極C0間の電位差は明らかであり得る。一方、第1個別電極L1と共通電極C0間の電位差は明確に説明しにくいが、フローティング(floating)状態では電荷の移動が人為的な制御より自然になることもできる。仮に、電荷の移動が自然になる場合、タイミング図のように徐々に電位差が減ることができる。第5モード[5]では、共通電極C0にグラウンド電圧が印加され、第1個別電極L1はフローティング(floating)されているが、第2個別電極L2には電圧生成部232で生成された正電圧が伝達される。第6モード[6]で、共通電極C0、第1個別電極L1及び第2個別電極L2の全てにグラウンド電圧が印加される。
第1モード〜第6モード[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]で、液体レンズ28に含まれた界面130の動きは共通電極C0と第1個別電極L1の間又は共通電極C0と第2個別電極L2の間に印加される駆動電圧Vopの大きさによって決定できる。ここで、駆動電圧Vopの極性にかかわらず、大きさの絶対値によって界面130の動きが制御されることができる。例えば、第1個別電極L1と第3個別電極L3がフローティングされ、第2個別電極L2と第4個別電極L4に一定した電位差(すなわち、駆動電圧)が維持されれば、図5で説明したように、より自然な界面130の動きを具現することができ、個別電極間の電位差などによって発生し得るダンピング(damping)などを減らすことができる。
第1モード〜第6モード[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]で、第1個別電極L1と共通電極C0に印加される駆動電圧は制御回路に含まれた複数のスイッチ素子のオン(ON)/オフ(OFF)によって決定できる。グラウンド電圧、正電圧、又は負電圧が第1個別電極L1、第2個別電極L2及び共通電極C0に印加されるとき、どの経路とどのスイッチ素子を介して伝達されることができるかは、図20に示したように、点線と矢印で表示されることができる。
一方、図20の回路図上に表示された点線と矢印の経路は一例を挙げたもので、実施例によって互いに異なる経路の多様な組合せで第1個別電極L1、第2個別電極L2及び共通電極C0に駆動電圧を伝達することができる。
図19及び図20を参照すると、第1個別電極L1と共通電極C0に互いに極性が反対の電圧を印加して、電極に印加される電圧の大きさの2倍の駆動電圧が液体レンズに印加されるようにすることができる。これにより、液体レンズに含まれた界面の動きを制御するために約70Vの駆動電圧が必要な場合、第1個別電極L1と共通電極C0に互いに異なる極性の約35Vの電圧を印加することにより、約70Vの駆動電圧が印加されたものと実質的に同等な効果を得ることができる。より低い電圧を選択的に伝達するスイッチング素子であるほどもっと小さく作ることができ、これによって制御回路の小型化を実現し、集積度を高めることができる。
前述した液体レンズはカメラモジュールに含まれることができる。カメラモジュールは、ハウジングに実装される液体レンズ及び液体レンズの前面又は後面に配置可能な少なくとも1個の固体レンズを含むレンズアセンブリー、レンズアセンブリーを介して伝達される光信号を電気信号に変換するイメージセンサー、及び液体レンズに駆動電圧を供給するための制御回路を含むことができる。
実施例によるカメラモジュールは、共通電極及び複数の個別電極を含む液体レンズ、及び前記共通電極及び前記個別電極と電気的に連結されて前記液体レンズを制御する制御回路を含み、前記制御回路は、前記液体レンズを駆動させる駆動電圧が変更されるとき、前記共通電極に第1電圧を印加した状態で前記複数の個別電極の少なくとも一つの個別電極をフローティング(floating)させることができる。
前記制御回路は、前記少なくとも一つの個別電極をフローティング(floating)させた後、前記少なくとも一つの個別電極に第2電圧を印加することができる。
前記制御回路は、電圧を出力する電圧発生器、前記電圧発生器から出力された前記電圧又はグラウンドを選択的にスイッチングする第1スイッチング部、及び前記第1スイッチング部から出力された電圧をオン(ON)/オフ(OFF)する第2スイッチング部を含むことができる。
前記電圧発生器は、第1電圧発生器、及び第2電圧発生器を含み、前記第1電圧発生器から出力される電圧と前記第2電圧発生器から出力される電圧は互いに異なる電圧であってもよい。
前記第2スイッチング部は、前記第1スイッチング部から出力された電圧をオン/オフする第1スイッチ、及び前記第2電圧発生器から出力される電圧をオン/オフする第2スイッチ含むことができる。
前記フローティングは前記第1スイッチと前記第2スイッチを同時にオフさせた状態であってもよい。
前記複数の個別電極の少なくとも二つの個別電極に印加される駆動電圧が互いに異なるとき、前記個別電極をフローティングさせることができる。
前記第1電圧と前記第2電圧は同一電圧であってもよい。
前記駆動電圧は共通電極と前記個別電極の間に印加される電圧の実効電圧であってもよい。
また、実施例によるカメラモジュールは、共通電極と複数の個別電極を含む液体レンズ、及び前記共通電極及び前記複数の個別電極と電気的に連結されて前記液体レンズを制御する制御回路を含み、前記制御回路は、電圧を出力する電圧発生器、前記電圧発生器と前記個別電極の間に配置される第1スイッチング部、及び前記第1スイッチング部と前記個別電極間の第2スイッチング部を含み、前記液体レンズに印加される駆動電圧が変更されるとき、前記第2スイッチングを期設定の時間の間にOFFさせることができる。
前記電圧発生器は、第1電圧発生器、及び第2電圧発生器を含み、前記第1電圧発生器から出力される電圧と前記第2電圧発生器から出力される電圧は互いに異なる電圧であり、前記第2スイッチング部は、前記第1スイッチング部と前記個別電極の間に配置される第1スイッチ、及び前記第2電圧発生器と前記個別電極の間に配置される第2スイッチを含むことができる。
前記第2スイッチング部を既設定の時間の間にオフさせることは前記第1スイッチと前記第2スイッチを同時にオフさせた状態であってもよい。
前記駆動電圧の変更は前記駆動電圧の低い駆動電圧から高い駆動電圧への変更であってもよい。
前記複数の個別電極は円周方向に順次配置された第1個別電極〜第4個別電極を含み、前記第1個別電極に印加される駆動電圧と前記第3個別電極に印加される駆動電圧が互いに異なるとき、前記複数の個別電極の少なくとも一つの個別電極をフローティングさせることができる。
また、実施例によれば、共通電極と複数の個別電極を有する液体レンズを制御する方法は、前記液体レンズに印加される駆動電圧が変更されるとき、前記共通電極に電圧を印加した状態で前記複数の個別電極の少なくとも一つの個別電極を既設定の時間の間にフローティング(floating)させる段階、及び前記少なくとも一つの個別電極をフローティングさせた後、前記少なくとも一つの個別電極に電圧を再印加する段階を含むことができる。
前記フローティングさせる段階は、前記複数の個別電極の中で二つの個別電極間の駆動電圧が異なるとき、前記二つの個別電極の少なくとも一つをフローティングさせることができる。
前記電圧は、第1電圧、第2電圧又はグラウンド電圧であってもよい。
前記液体レンズは、伝導性液体と非伝導性液体を収容するキャビティが形成された第1プレート、前記第1プレート上に配置される共通電極、前記第1プレートの下に配置される複数の個別電極、前記共通電極上に配置される第2プレート、及び前記第1プレートの下に配置される第3プレートを含むことができる。
実施例に関連して前述したように、いくつかのみ記述したが、その他にも多様な形態の実施が可能である。前述した実施例の技術的内容は互いに両立することができない技術ではない限り、多様な形態に組み合わせられることができ、これによって新しい実施形態に具現されることもできる。
前述したカメラモジュールを含む光学機器(Optical Device、Optical Instrument)を具現することができる。ここで、光学機器は、光信号を加工するか分析することができる装置を含むことができる。光学機器の例としては、カメラ/ビデオ装置、望遠鏡装置、燎微鏡装置、干渉計装置、光度計装置、偏光計装置、分光計装置、反射計装置、オートコリメーター装置、レンズメーター装置などがあり得、液体レンズを含むことができる光学機器に本発明の実施例を適用することができる。また、光学機器は、スマートフォン、ノートブック型パソコン、タブレットコンピュータなどの携帯用装置に具現されることができる。このような光学機器は、カメラモジュール、映像を出力するディスプレイ部、及びカメラモジュールとディスプレイ部を実装する本体ハウジングを含むことができる。光学機器は、本体ハウジングに他の機器と通信することができる通信モジュールが実装されることができ、データを記憶することができるメモリ部をさらに含むことができる。上述した実施例による方法はコンピュータで実行されるためのプログラムに製作されてコンピュータ可読の記録媒体に記録されることができ、コンピュータ可読の記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶装置などが含まれる。
コンピュータ可読の記録媒体はネットワークで連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータが読めるコードが記憶されて実行されることができる。そして、上述した方法を具現するための機能的な(function)プログラム、コード及びコードセグメントは実施例が属する技術分野のプログラマーによって容易に推論可能である。
本発明は本発明の精神及び必須特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化することができることは当業者に明らかである。したがって、前記詳細な説明は全ての面で制限的に解釈されてはいけなくて例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は添付の請求項の合理的解釈によって決定されなければならなく、本発明の等価的範囲内の全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
発明の実施のための形態
発明の実施のための形態は前述した“発明の実施のための最善の形態”で充分に説明された。
図8は制御回路の第1実施例を説明するための図である。ここで、制御回路はレンズアセンブリー22に含まれ、駆動電圧によって焦点距離が調整されるレンズ28(図4参照)に動作電圧を印加するための回路である。等価回路を用いて説明すれば、レンズ28は複数のキャパシタ30を含むものと説明することができ、それぞれのキャパシタ30に動作電圧を供給する個別電極L1、L2、L3、L4は独立的に制御できる。以下では、説明の便宜のために、制御回路の説明において、一つの個別端子に連結された一つのキャパシタ30を例として説明する。
また、制御回路は共通端子制御部36を含むことができる。共通端子制御部36は、第2電圧安定部54、第2電荷ポンプ66、第4スイッチ62、第スイッチ68及び第6スイッチ64を含むことができる。ここで、第2電圧安定部54は第1電圧安定部52と同じ構成を有し、第2電荷ポンプ66は第1電荷ポンプ46と同じ構成を有することができる。また、第4スイッチ62は第1スイッチ42と同じ構成を有し、第5スイッチ68は第2スイッチ48と同じ構成を有し、第6スイッチ64は第3スイッチ44と同じ構成を有することができる。
図示のように、制御回路は、既設定の極性及び大きさを有する電圧を生成する電圧生成部232、電圧生成部232で生成された電圧の極性を変換するチャージポンプ234、液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0に駆動電圧を伝達するための複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、244c、244d、244e、246a、246b、248a、248b、及び複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、244c、244d、244e、246a、246b、248a、248bから伝達される電圧を液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0に選択的に伝達するための複数の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eを含むことができる。ここで、複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、244c、244d、244e、246a、246b、248a、248bは図11で説明した第1スイッチング部240に対応することができる。
図示のように、制御回路は、既設定の極性及び大きさを有する電圧を生成する電圧生成部232、電圧生成部232で生成された電圧の極性を変換するチャージポンプ234、液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0に駆動電圧を伝達するための複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、246a、246b、248a、248b、及び複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、246a、246b、248a、248bから伝達される電圧を液体レンズに含まれた複数の電極L1、L2、L3、L4、C0に選択的に伝達するための複数の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eを含むことができる。ここで、複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、246a、246b、248a、248bは図11で説明した第1スイッチング部240に対応することができる。
図13を参照すると、図11で説明した第1スイッチング部240に対応する複数のスイッチング素子242a、242b、244a、244b、246a、246b、248a、248bの数は液体レンズに含まれた電極の数に関係なく固定できる。例えば、液体レンズに含まれた個別電極の数が4個、8個、12個、又は16個であることにかかわらず、8個のスイッチング素子のみで図11で説明した第1スイッチング部240を具現することができる。一方、複数の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eに含まれたスイッチング素子の数は液体レンズに含まれた電極の数、すなわち個別電極と共通電極の和に対応することができる。すなわち、複数の第2スイッチング部250a、250b、250c、250d、250eに含まれたスイッチング素子の数は液体レンズに含まれた個別電極と共通電極の数の和の二倍であり得る。例えば、液体レンズに含まれた個別電極が4個であり、共通電極が一つであれば、電極の数は5個であり、複数の第2スイッチング部に含まれたスイッチング素子の数は10個であり得る。
液体レンズ28の中心を基準に、第1個別電極L1と第3個別電極L3が互いに対称に配置され、第2個別電極L2と第4個別電極L4が互いに対称に配置されている場合、第1個別電極L1と第3個別電極L3に同じ駆動電圧が印加されることができ、第2個別電極L2と第4個別電極L4に同じ駆動電圧が印加されることができる。実施例によって、第1個別電極L1、第2個別電極L2、第3個別電極L3及び第4個別電極L4に互いに異なる駆動電圧が印加されることもできる。例えば、同じ時間(t)に第3及び第4個別電極L3、L4には第1及び第2個別電極L1、L2と対称的に駆動電圧が印加されることもでき、異なる駆動電圧が印加されることができる。すなわち、同じ時間(t)に、第1個別電極L1に印加される駆動電圧のレベルと同じレベル又は異なるレベルを有する駆動電圧が第3個別電極L3に印加されることができ、第2個別電極L2に印加される駆動電圧のレベルと同じレベル又は異なるレベルを有する駆動電圧が第4個別電極L4に印加されることができる。