JP2020507370A - 動脈血管に挿入するためのポンプヘッドを有するカテーテルポンプ - Google Patents

Abstract

本発明は、動脈血管内に挿入するためのポンプヘッド（１２）を有し、ポンプヘッド（１２）は、ポンプヘッド（１２）を動脈血管内に挿入することができる折り畳まれた挿入位置から跳ね上げられた動作位置に移動させることができるコンベヤ要素（２０）と、コンベヤ要素（２０）を取り囲むケージ（２８）であって、遠位スリーブおよび近位スリーブ（３２、３４）と、これらのスリーブの間に延在するフィラメント（３０）とを有するケージ（２８）と、を含み、遠位スリーブおよび／または前記近位スリーブ（３２、３４）の領域に、軸方向に関連するこれらのスリーブ（３２、３４）に結合される支持部（３６、４８）が設けられ、支持部（３６、４８）は、軸方向に保持されるリング要素（３８、５２）が設けられる周辺溝（４０、５０）を有し、スリーブ（３２、３４）は、スリーブ（３２、３４）がリング要素（３８、５２）に溶接される少なくとも一つの凹部（４２、５４）を有することを特徴とするカテーテルポンプ（１０）に関する。【選択図】図４

Description

本発明は、大動脈または心臓のような動脈管に挿入するためのポンプヘッドであって、ポンプヘッドを動脈管に挿入することができる折り畳まれた挿入位置から、ロータを回転させることができる折り畳まれた動作位置に移動させることができるプロペラを有するロータと、プロペラを囲むケージであって、遠位スリーブおよび近位スリーブと、スリーブ間に延在するフィラメントとを有するケージとを含むカテーテルポンプに関する。プロペラが展開されるときまたは展開される前に、スリーブは、展開されたプロペラを取り囲む空間を形成するために、スリーブ間に配置されたフィラメントの領域が半径方向外向きに拡張するように、互いに向かって移動される。

このようなカテーテルポンプは、例えば、欧州特許第０７６８９００（Ｂ１）号明細書または欧州特許２３０８４２２（Ｂ１）号明細書から知られている。欧州特許第７６８９００（Ｂ１）号明細書に記載されているように、例えば、折り畳み式プロペラを有するロータを回転コンベヤ要素として使用することができる。螺旋状の渦巻のような異なる形状のコンベヤ要素を使用することも考えられる。

カテーテルポンプは、特に患者の大動脈において、特に自然の心臓が身体に十分に酸化された血液を提供することができない場合に、一時的な循環補助システムとして使用される。コンベヤ要素及びロータシャフトは、毎分７，０００〜１５，０００回転の範囲の比較的高速で作動される。カテーテルポンプのポンプヘッドは、特に手術後、数日間大動脈内に留まることができる。

本発明は、確実な拡張が可能であるように、ケージのスリーブをカテーテル上にしっかりと配置するという課題に対処する。

この課題は、請求項１の特徴を有するカテーテルポンプによって解決される。したがって、本発明は、遠位および／または近位スリーブの領域に、軸方向にスリーブに結合される支持部が設けられ、支持部が、軸方向に保持されるリング要素が設けられる周辺溝を有し、スリーブが少なくとも１つの凹部を有し、それを介してスリーブがリング要素に溶接されることを提供する。

近位支持部は、好ましくは、軸方向に外側カテーテルに移動可能に連結される。遠位支持部は、好ましくは、内側カテーテルに軸方向に移動可能に連結される。内側カテーテルと外側カテーテルとの間の相対運動の結果として、ケージ、および最終的にはコンベヤ要素も、それによって拡張または折り畳むことができる。関連するスリーブを関連するリング要素に溶接することは、スリーブおよびリング要素を関連する支持部とは異なる材料で作ることができるという利点を有する。リング要素は、支持部に設けられた周辺溝内に配置され、好ましくはほとんどまたは全く隙間なく、支持部に対して軸方向に移動可能であるように、軸方向に形態嵌め法で保持される。このようにして、スリーブを互いに向かってまたは互いに離れるように移動させる軸方向の力が、支持部からリング要素に、したがってスリーブに確実に伝達されることを保証することができる。スリーブを対応する支持部に軸方向に結合することは、ロータプロペラの機能的に信頼性のある折り畳みおよび跳ね上げを保証するために重要である。近位支持部は、内側カテーテルに対して外側カテーテルを軸方向に移動させることによって、最終的に軸方向に移動される。

全体として、これは、リング要素によってスリーブをそれぞれの支持部に確実に接続することを保証することができる。

リング要素は、特に、スロット付き部品として設計することができ、これにより、特に、組み立てが容易になり、公差が補償される。

ケージは、スリーブ及びリング要素と共に、好ましくは、同じ材料、特に形状記憶合金で作られる。その結果、部品を比較的簡単な方法で溶接することができる。支持部は、ケージとは異なる材料で作られることが好ましく、ステンレス鋼合金で作られることが好ましい。

スリーブに設けられた少なくとも１つの凹部は、特に、丸い穴またはスロットである。穴は、例えば、穿孔、打ち抜き、またはレーザ切断することができる。凹部は、スリーブが適切な溶接装置によってリング要素に溶接されることができるようなサイズである。

有利には、ケージは、スリーブと一体に形成され、形状記憶合金で作られる。ニッケル・チタン合金の形態の形状記憶合金が特に有利であることが分かっている。良好な変形性および良好な耐食性により、合金はケージに特に適している。リング要素は、既に述べたように、同じ合金で作ることができる。

有利には、関連するスリーブ、特に２つのスリーブは、複数の凹部を有する。特に、凹部は、円周方向の円形経路上に等距離に配置することができる。複数の互いに平行な円形経路が対応する凹部を有することも考えられる。

カテーテルポンプの自由端に設けられたケージの遠位スリーブは、好ましくは、関連するリング要素によって遠位支持部上に配置され、遠位支持部は、ロータの遠位端のためのピボット軸受を形成する。その半径方向外側において、支持部は、リング要素のための周辺溝を提供する。その半径方向内側において、支持部は、ロータのためのピボット軸受を提供することができる。

近位スリーブは、好ましくは、近位支持部上に配置され、近位支持部は、近位スリーブとロータの近位端との間の軸方向移動を可能にする滑り軸受を有する。

有利には、動作中にロータを回転させ、カテーテル内で案内されるロータシャフトは、ロータの近位端に係合する。

近位支持部は、外側ブッシングと、外側ブッシング内に配置され、ロータの近位端上に移動可能に取り付けられたリングとを有することができる。２つのスリーブが互いに向かって移動すると、近位支持部のリングがロータ上を摺動する。

本発明のさらなる詳細および有利な設計は、以下の説明に見出すことができ、それに基づいて、本発明の実施形態をより詳細に説明する。

図面は以下の通りである。

ケージの部分的に切断されたスリーブを示す、本発明によるカテーテルポンプのポンプヘッドの斜視図である。 ケージの部分的に切断された近位スリーブの拡大図である。 ケージの部分的に切断された遠位スリーブを示す。 ケージの遠位および近位スリーブを通る長手方向断面を示す。

図１に示すカテーテルポンプ１０は、患者の大動脈または心臓に挿入することができるポンプヘッド１２を有する。ポンプ１０は、外側カテーテル１４と、内側カテーテル１６と、内側カテーテル１６内に回転可能に配置されたロータシャフト１８とを含む。折り畳まれたプロペラ２２を含むロータ２１の形態の、図１に拡大されているコンベヤ要素２０は、ロータシャフト１８によって駆動することができる。プロペラ２２は、遠位軸受点２４と近位軸受点２６との間に配置される。コンベヤ要素２０及びプロペラ２２は、２つのスリーブ３２及び３４と、スリーブ３２及び３４の間に延在するフィラメント３０とを提供するケージ２８によって取り囲まれている。図１に示す膨張状態では、ケージ２８は、プロペラ２２がケージ２８内で自由に回転できるように、球状に形成されている。ポンプヘッド１２を大動脈または心臓に挿入するために、ポンプヘッド１２は拡張されず、折り畳まれたまたは倒れた状態にある。この折り畳まれた状態では、プロペラ２２はロータ２１の回転軸に近接しており、ケージ１８のフィラメント３０はロータ２１の回転軸と平行に延びる位置にある。

コンベヤ要素２０を拡張するために、近位スリーブ３４は、遠位スリーブ３２に向かって軸方向に移動され、その結果、ケージ２８は、最初に、図１に示される球状位置に移動され、プロペラ２２は、続いて、図１に示される折り畳まれた位置に拡張する。近位スリーブ３４は、内側カテーテル１６に対する外側カテーテル１４の軸方向移動によって、遠位スリーブ３２に対して移動される。

図２から明らかなように、ケージ２８の遠位スリーブ３４は、リング要素３８によって支持部３６上に配置される。リング要素３８は、支持部３６に設けられた周辺溝４０内に配置されており、図４の断面図で明確に認識できる。リング要素３８は、軸方向において周辺溝４０内に保持され、特に、ゼロクリアランスで、または少なくとも大部分はクリアランスなしで、軸方向に保持される。スリーブ３４をリング要素３８に接続するために、スリーブ３４は、スリーブ３４をリング要素３８に溶接するためのスロット状凹部４２を備える。ケージ２８またはリング要素３８は、リング要素３８と同じ材料、好ましくはニッケル・チタン合金で作られる。両方の構成要素が同じ材料で作られているので、これらの構成要素は、凹部４２内で互いに比較的容易に溶接することができる。リング要素３８は、形態嵌め法で保持されるように周辺溝４０内に配置されるので、スリーブ３４の支持部３６への軸方向移動可能な連結を達成することができる。支持部３６は、ステンレス鋼合金からなることが好ましい。

図４から明らかなように、近位支持部３６は、外側ブッシュとして形成され、外側ブッシュ内に配置されたリング４４を有し、このリングは、ロータ２１の近位端部に移動可能に取り付けられている。このように、リングは滑り軸受４３を形成する。ケージ２８を折り畳むために、近位スリーブ３４は遠位スリーブ３２から離れる方向にロータ２１に対して移動され、リング要素４４はロータ２１の近位領域４６上で摺動可能に案内される。近位支持部３６は、軸方向にロータ２１に移動可能に連結された内側カテーテル１６に対して外側カテーテル１４を移動させることによってロータ２１上に移動される。

図３から、近位スリーブ３４に対応する遠位スリーブ３２が遠位支持部４８を取り囲んでいることが明らかであり、これは、リング要素５２が軸方向に取り付けられ、または保持され、クリアランスがゼロである周辺溝５０を提供する。近位スリーブ３４に対応する遠位スリーブ３２は、溶接点が配置される凹部５４を提供し、それによって、リング要素５２は、特に遠位スリーブ３２にスポット溶接される。

遠位支持部４８が長手方向断面で示されている図４では、周辺溝５０と、周辺溝５０に設けられたリング要素５２とが明確に認識できる。この場合、遠位支持部４８は、ロータ２１の遠位端に設けられたボールヘッド５８のためのピボット軸受５６を有する。遠位端には、スリーブ３２の開放端を覆うキャップ６０が設けられている。キャップ６０と支持部４８との間には、ボールヘッド５８の受け部６４を提供するベアリングキャップ６２が設けられている。したがって、ボールヘッド５８は、支持部４８とベアリングキャップ６２との間にしっかりと回転可能に配置される。

ケージ２８及びスリーブ３２、３４は支持部３６、４８とは異なる材料で作られているが、スリーブ３２、３４と支持部３６、４８との間の機能的に信頼性のある移動可能な連結及び軸方向の力伝達は、スリーブ３２、３４を関連するリング要素３８、５２に溶接接続することにより、また、リング要素３８、５２が形態嵌め法で配置されている支持部３６、４８に設けられた周辺溝４０、５０により達成することができる。

Claims (7)

1. 動脈血管内に挿入するためのポンプヘッド（１２）を有し、 前記ポンプヘッド（１２）は、
   前記ポンプヘッド（１２）を動脈血管内に挿入することができる折り畳まれた挿入位置から跳ね上げられた動作位置に移動させることができるコンベヤ要素（２０）と、
   前記コンベヤ要素（２０）を取り囲むケージ（２８）であって、遠位スリーブおよび近位スリーブ（３２、３４）と、これらのスリーブの間に延在するフィラメント（３０）とを有する前記ケージ（２８）と、を含み、
   前記遠位スリーブおよび／または前記近位スリーブ（３２、３４）の領域に、軸方向に関連するこれらのスリーブ（３２、３４）に結合される支持部（３６、４８）が設けられ、前記支持部（３６、４８）は、前記軸方向に保持されるリング要素（３８、５２）が設けられる周辺溝（４０、５０）を有し、前記スリーブ（３２、３４）は、前記スリーブ（３２、３４）がリング要素（３８、５２）に溶接される少なくとも一つの凹部（４２、５４）を有することを特徴とする、カテーテルポンプ（１０）。
2. 前記ケージ（２８）は、前記スリーブ（３２、３４）および関連する前記リング要素（３８、５２）と共に、同じ材料、好ましくは形状記憶合金で作られることを特徴とする請求項１に記載のカテーテルポンプ（１０）。
3. 前記支持部（３６、４８）は、前記ケージ（２８）とは異なる材料からなり、好ましくはステンレス鋼合金からなることを特徴とする請求項１または請求項２に記載のカテーテルポンプ（１０）。
4. 関連する前記スリーブ（３２、３４）が複数の凹部（４２、５４）を有し、前記凹部を介して前記リング要素（３８、５２）が前記スリーブ（３２、３４）に溶接されることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載のカテーテルポンプ（１０）。
5. 前記遠位スリーブ（３２）が遠位支持部（４８）上に配置され、前記遠位支持部（４８）が、ロータ（２１）の遠位端（５８）のためのピボット軸受（５６）を有することを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載のカテーテルポンプ（１０）。
6. 前記近位スリーブ（３４）は、近位支持部（３６）上に配置され、前記近位支持部（３６）は、ロータ（２１）の近位部のための滑り軸受（４３）を有することを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載のカテーテルポンプ（１０）。
7. 前記近位支持部（３６）は、外側ブッシングと、前記外側ブッシング内に配置されたリング（４４）とを有し、前記リング内に前記ロータ（２１）の近位部が移動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項６に記載のカテーテルポンプ（１０）。

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