理解を容易にするために、複数の図に共通の同一の要素に言及するときは、可能な限り同一の参照番号を使用した。特段の記載がない限り、1つの実装に開示する要素は、他の実装でも有益に使用することができることが企図される。
本明細書に記載する実装は、金属内に取り囲まれたヒータアセンブリを含む基板支持アセンブリを提供する。金属は、ヒータアセンブリを取り囲み、ヒータアセンブリの周りに連続導電路を提供する。いくつかの実施形態では、ヒータアセンブリを金属内に取り囲むことによって、ヒータアセンブリがあらゆるRF信号から遮蔽される。RF信号は通常、ヒータアセンブリ内の抵抗ヒータの動作に対してある程度の量のRFの影響をもたらすはずである。抵抗ヒータに対するRF信号による影響の量は、ヒータアセンブリの中心付近よりヒータアセンブリの周辺部付近で大きくなる可能性がある。そのような干渉により、抵抗ヒータはターゲット温度より大きい温度および/または低い温度を出力することがあり、したがって製造プロセスに不確実性をもたらす可能性がある。ヒータアセンブリを金属層またはフィルムに入れることによって、RF信号によるそのようなRFの影響を低減または解消することができる。ヒータアセンブリの周りの金属層またはフィルムは、ファラデー箱として作用することができ、ヒータアセンブリの周りに連続導電路を提供することができる。したがって、RF信号がヒータアセンブリに到達すると、そのRF信号は、ヒータアセンブリのいずれかの部分を通過するのではなく、ヒータアセンブリの周りに流れる。RF信号がヒータアセンブリの周りに流れることで、ヒータアセンブリによって出力される温度の精度を改善することができる。加えて、RF信号がヒータアセンブリの周りに流れることで、より均一な分布のRF電力を、基板支持アセンブリによって支持された基板へ送達することもできる。
さらに、ヒータアセンブリは、腐食性の環境によって引き起こされる浸食および/または腐食の影響を受けやすいポリイミドなどの可撓性材料から構成されることがある。ヒータアセンブリを金属内に取り囲むことによって、ヒータアセンブリを腐食性の環境(たとえば、処理チャンバ内の化学的性質およびエッチングの化学的性質)から保護することができる。ヒータアセンブリを取り囲み、ヒータアセンブリの周りに連続導電路を提供する方法もまた、本明細書に記載する。
いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリは、複数の加熱ゾーンを含む。各加熱ゾーンは、その加熱ゾーン内に位置する加熱素子によって加熱することができる。基板支持アセンブリは、2つの加熱ゾーンから数百の加熱ゾーン(たとえば、いくつかの実施形態では150の加熱ゾーンまたは200の加熱ゾーン)までのいずれかを含むことができる。
エッチング処理チャンバ内の基板支持アセンブリについて以下に説明するが、基板支持アセンブリは、ヒータアセンブリを取り囲んでヒータアセンブリの周りに連続導電路を提供することが望ましい物理気相堆積チャンバ、化学気相堆積チャンバ、イオン注入チャンバ、および他の処理チャンバなどの他のタイプの処理チャンバ内で利用することもできる。取り囲まれたヒータアセンブリはまた、半導体処理に使用されないものも含めて他の表面の温度を制御するために利用することができることも企図される。
1つまたは複数の実施形態では、基板支持アセンブリは、基板温度を調整することに基づいて、エッチング、堆積、注入などのプロセス中に支持されている基板のエッジにおける限界寸法(CD)の変動の補正により、温度、フローコンダクタンス、電界(たとえば、RF電界)、プラズマの化学的性質などのチャンバの不均一性を補償することを可能にする。加えて、いくつかの実施形態では、基板における温度の均一性を摂氏約±0.3度未満に制御することが可能な基板支持アセンブリを提供する。
図1は、基板支持アセンブリ126を有する例示的なエッチング処理チャンバ100の概略断面図である。上記で論じたように、基板支持アセンブリ126は、プラズマ処理チャンバ、アニーリングチャンバ、物理気相堆積チャンバ、化学気相堆積チャンバ、イオン注入チャンバなどの他の処理チャンバで利用することもできる。加えて、基板支持アセンブリ126は、表面または基板などの加工物の温度プロファイルを制御する能力が望ましい他のシステムに使用することもできる。表面における多くの個別の領域にわたって温度を独立して局所的に制御することで、温度プロファイルの方位角方向の調整、温度プロファイルの中心からエッジへの調整、ならびに高温および低温の箇所などの局所的な温度のばらつきの低減が可能になることが有益である。
一実施形態では、処理チャンバ100は、接地されたチャンバ本体102を含む。チャンバ本体102は、内部体積124を取り囲む壁104、底部106、および蓋108を含む。基板支持アセンブリ126は、内部体積124内に配置され、処理中に基板134を支持する。
処理チャンバ100の壁104は、開口(図示せず)を含むことができ、基板134は、この開口を通って内部体積124の内外へロボットにより移送することができる。チャンバ本体102の壁104または底部106のうちの一方に、ポンピングポート110が形成され、ポンピングシステム(図示せず)に流体的に連通される。ポンピングシステムは、処理チャンバ100の内部体積124内で真空環境を維持することができ、処理チャンバから処理副生成物を除去することができる。
チャンバ本体102の蓋108および/または壁104に形成された1つまたは複数の入口ポート114を通って、ガスパネル112が、プロセスガスおよび/または他のガスを処理チャンバ100の内部体積124へ提供することができる。ガスパネル112によって提供されるプロセスガスを内部体積124内で付勢して、プラズマ122を形成することができ、プラズマ122は、基板支持アセンブリ126上に配置された基板134を処理するために利用される。プロセスガスは、チャンバ本体102の外側に位置決めされたプラズマアプリケータ120からのプロセスガスにRF電力が誘導結合されることによって付勢することができる。図1に示す実施形態では、プラズマアプリケータ120は、整合回路118を通ってRF電源116に結合された1対の同軸コイルである。
処理チャンバ100にコントローラ148が結合されて、処理チャンバ100の動作および基板134の処理を制御する。コントローラ148は、様々なサブプロセッサおよびサブコントローラを制御するために工業的な環境で使用することができる汎用のデータ処理システムとすることができる。概して、コントローラ148は、他の一般的な構成要素の中でも、メモリ174および入出力(I/O)回路176と通信している中央処理ユニット(CPU)172を含む。コントローラ148のCPUによって実行されるソフトウェアコマンドにより、処理チャンバは、たとえばエッチング混合ガス(すなわち、処理ガス)を内部体積124内へ導入し、プラズマアプリケータ120からのRF電力の印加により処理ガスからプラズマ122を形成し、基板134上の材料の層をエッチングすることができる。
基板支持アセンブリ126は概して、少なくとも基板支持体132を含む。基板支持体132は、真空チャック、静電チャック、サセプタ、または他の加工物支持面とすることができる。図1の実施形態では、基板支持体132は静電チャックであり、以下、静電チャック132として説明する。基板支持アセンブリ126は、加えて、ヒータアセンブリ170を含むことができ、ヒータアセンブリ170は、主抵抗加熱素子154(主抵抗ヒータとも呼ばれる)と、本明細書で空間的に調整可能な加熱素子140と呼ぶ複数の追加の抵抗加熱素子(空間的に調整可能なヒータとも呼ばれる)とを含む。実施形態では、ヒータアセンブリ170は、金属層内に取り囲まれ、金属層は、アルミニウム、銅、チタン、タングステン、ステンレス鋼、これらの金属の1つもしくは複数の組合せもしくは合金、または別の金属から構成することができる。ヒータアセンブリ170を取り囲む金属層により、RF電界がヒータアセンブリ170の周りを流れることができ、加えてヒータアセンブリ170の本体を腐食および浸食から保護することができる。
基板支持アセンブリ126はまた、冷却ベース130を含むことができる。冷却ベース130は、基板支持アセンブリ126とは交互に別個とすることができる。基板支持アセンブリ126は、支持ペデスタル125に取外し可能に結合することができる。支持ペデスタル125は、ペデスタルベース128および設備プレート180を含むことができ、チャンバ本体102に取り付けられる。基板支持アセンブリ126は、基板支持アセンブリ126の1つまたは複数の構成要素の改装を可能にするために、支持ペデスタル125から周期的に取り出すことができる。
設備プレート180は、複数のリフトピンを上昇および下降させるように構成された1つまたは複数の駆動機構を収容するように構成される。加えて、設備プレート180は、静電チャック132および冷却ベース130からの流体的連通を収容するように構成される。設備プレート180はまた、静電チャック132およびヒータアセンブリ170からの電気的接続を収容するように構成される。無数の接続が基板支持アセンブリ126の内外から延びることができ、設備プレート180は、それぞれの終端への接続のためのインターフェースを提供することができる。
静電チャック132は、取付け面131と、取付け面131の反対側の加工物面133とを有する。静電チャック132は概して、誘電体150に埋め込まれたチャック電極136を含む。チャック電極136は、単極もしくは双極の電極、または他の好適な配置として構成することができる。チャック電極136は、高周波(RF)フィルタ182を通ってチャック電源138に結合することができ、チャック電源138は、RFまたは直流(DC)電力を提供して、基板134を誘電体150の上面に静電的に固定する。RFフィルタ182は、処理チャンバ100内にプラズマ122を形成するために利用されるRF電力が、電気的機器を損傷すること、またはチャンバの外側に電気的な事故をもたらすことを防止する。誘電体150は、AlNまたはAl2O3などのセラミック材料から製作することができる。交互に、誘電体150は、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリールエーテルケトンなどのポリマーから製作することができる。
静電チャック132の加工物面133は、基板134と静電チャック132の加工物面133との間に画定された隙間空間へ裏側熱伝達ガスを提供するためのガス通路(図示せず)を含むことができる。静電チャック132はまた、処理チャンバ100の内外へのロボットによる移送を容易にするために、静電チャック132の加工物面133より上へ基板134を上昇させるリフトピンを収容するためのリフトピン孔(どちらも図示せず)を含むことができる。
温度制御された冷却ベース130は、熱伝達流体源144に結合される。熱伝達流体源144は、液体、気体、またはこれらの組合せなどの熱伝達流体を提供し、熱伝達流体は、冷却ベース130内に配置された1つまたは複数の導管160を通って循環する。隣接する導管160を通って流れる流体を隔離することで、静電チャック132と冷却ベース130の異なる領域との間の熱伝達の局所的な制御を可能にすることができ、それにより基板134の横方向の温度プロファイルの制御を助ける。
熱伝達流体源144の出口と温度制御された冷却ベース130との間には、流体分配器(図示せず)を流体的に結合することができる。流体分配器は、導管160へ提供される熱伝達流体の量を制御するように動作する。流体分配器は、処理チャンバ100の外側、基板支持アセンブリ126内、ペデスタルベース128内、または別の好適な場所に配置することができる。
ヒータアセンブリ170は、本体152に埋め込まれた1つまたは複数の主抵抗ヒータ154および/または複数の空間的に調整可能なヒータ140を含むことができる。本体152は、加えて、複数の温度センサを含むことができる。複数の温度センサの各々は、ヒータアセンブリの領域および/またはヒータアセンブリの領域に関連する静電チャックの領域で温度を測定するために使用することができる。一実施形態では、本体152は、可撓性ポリイミドまたは他の可撓性ポリマーである。別の実施形態では、本体は、AlNまたはAl2O3などのセラミックである。一実施形態では、本体は円板形を有する。
主抵抗ヒータ154は、チャンバプロセスを行うための温度まで基板支持アセンブリ126の温度を上昇させるために提供することができる。空間的に調整可能なヒータ140は、主抵抗ヒータ154に対して相補的であり、主抵抗ヒータ154によって画定される複数の横方向に分離された加熱ゾーンのうちの1つまたは複数における複数の個別の場所で、静電チャック132の局所的な温度を調整するように構成される。空間的に調整可能なヒータ140は、基板支持アセンブリ126上に配置された基板134の温度プロファイルに対する局所的な調整を提供する。主抵抗ヒータ154は、広域の大きい規模で動作し、空間的に調整可能なヒータ140は、局所的な小さい規模で動作する。
主抵抗ヒータ154は、RFフィルタ184を通って主ヒータ電源156に結合することができる。主ヒータ電源156は、900ワット以上の電力を主抵抗ヒータ154へ提供することができる。コントローラ148は、主ヒータ電源156の動作を制御することができ、主ヒータ電源156は、概して、基板134を事前定義された温度近くまで加熱するように設定される。一実施形態では、主抵抗ヒータ154は、横方向に分離された加熱ゾーンを含み、コントローラ148は、主抵抗ヒータ154の1つのゾーンを、1つまたは複数の他のゾーンに位置する主抵抗ヒータ154に対して優先的に加熱することを可能にする。たとえば、主抵抗ヒータ154は、複数の分離された加熱ゾーン内で同心円状に配置することができる。
空間的に調整可能なヒータ140は、RFフィルタ186を通って調整ヒータ電源142に結合することができる。調整ヒータ電源142は、10ワット以下の電力を空間的に調整可能なヒータ140へ提供することができる。一実施形態では、調整ヒータ電源142によって供給される電力は、主抵抗ヒータの電源156によって供給される電力より1桁小さい。空間的に調整可能なヒータ140は、加えて、調整ヒータコントローラ202に結合することができる。調整ヒータコントローラ202は、基板支持アセンブリ126の中または外に位置することができる。調整ヒータコントローラ202は、基板支持アセンブリ126にわたって横方向に分布させた各々の空間的に調整可能なヒータ140で局所的に生成される熱を制御するように、調整ヒータ電源142から個々の調整可能なヒータ140または空間的に調整可能なヒータ140のグループへ提供される電力を管理することができる。調整ヒータコントローラ202は、空間的に調整可能なヒータ140のうちの1つの出力を、空間的に調整可能なヒータ140のうちのもう1つに対して独立して制御するように構成される。調整ヒータコントローラ202およびコントローラ148に光変換器178を結合して、コントローラ148を処理チャンバ100内のRFエネルギーの影響から切り離すことができる。
静電チャック132および/またはヒータアセンブリ170は、温度フィードバック情報を提供するために、複数の温度センサ(図示せず)を含むことができる。温度フィードバック情報は、主抵抗ヒータ154の操作性の判定、主ヒータ電源156によって主抵抗ヒータ154に印加される電力の制御、冷却ベース130の動作の制御、および/または調整ヒータ電源142によって空間的に調整可能なヒータ140に印加される電力の制御のために、コントローラ148へ送ることができる。別法または追加として、温度フィードバック情報は、空間的に調整可能なヒータ140の操作性の判定、および/または空間的に調整可能なヒータ140に印加される電力の制御のために、ヒータコントローラ202へ提供することができる。各温度センサは、空間的に調整可能なヒータのうちの1つの近傍に位置することができ、付近の空間的に調整可能なヒータの操作性を判定するために使用することができる。一実施形態では、各温度センサは、抵抗温度検出器(RTD)である。本明細書では、近傍という用語は、2mm未満だけ分離されることを意味することができる。空間的に調整可能なヒータ140を温度センサから分離する材料は、ポリイミド、Al2O3、AlN、または別の誘電体材料とすることができる。
処理チャンバ100内の基板134に対する表面の温度は、ポンプによるプロセスガスの排気、スリットバルブドア、プラズマ122、RF信号もしくはRF電界、および/または他の要因による影響を受けることがある。冷却ベース130、1つまたは複数の主抵抗ヒータ154、および空間的に調整可能なヒータ140はすべて、基板134の表面温度を制御するのに役立つ。
主抵抗ヒータ154の2ゾーン構成では、主抵抗ヒータ154は、1つのゾーンから別のゾーンに対して摂氏約±10度の変動で、基板134を処理に好適な温度まで加熱するために使用することができる。主抵抗ヒータ154に対する4ゾーン構成では、主抵抗ヒータ154は、特定のゾーン内で摂氏約±1.5度の変動で、基板134を処理に好適な温度まで加熱するために使用することができる。各ゾーンは、プロセス条件およびパラメータに応じて、隣接するゾーンから摂氏約0度〜摂氏約20度変動することができる。しかし、基板にわたって限界寸法の変動を最小にするという利点により、基板面の表面の判定されるプロセス温度の許容できる変動が低減される。基板134に対する表面温度が0.5度変動すると、基板134内の構造の形成において1ナノメートルと同じ程度の差が生じることがある。空間的に調整可能なヒータ140は、温度プロファイルの変動を摂氏約±0.3度まで低減させることによって、主抵抗ヒータ154によって生じる基板134の表面の温度プロファイルを改善する。温度プロファイルは、空間的に調整可能なヒータ140の使用によって、基板134の領域にわたって均一にすることができ、または所定の形で精密に変動することができる。
図2は、基板支持アセンブリ126の部分を示す部分的な概略断面図である。図2には、静電チャック132、冷却ベース130、ヒータアセンブリ170、および設備プレート180の部分が含まれる。
ヒータアセンブリ170の本体152は、ポリイミドなどのポリマーから製作することができる。したがって、いくつかの実施形態では、本体152は可撓性本体とすることができる。本体152は、概して円筒形とすることができるが、他の幾何形状で形成することもできる。本体152は、上面270および下面272を有する。上面270は静電チャック132に面し、下面272は冷却ベース130に面する。一実施形態では、冷却ベース130の上面は凹状部分を含むことができ、冷却ベース130の凹状部分内に本体152を配置することができる。
ヒータアセンブリ170の本体152は、2つ以上の誘電体層(図2に4つの誘電体層260、261、262、264として示す)から形成することができ、層260、261、262、264を圧力下で加熱して単一の本体152を形成する。たとえば、本体152は、ポリイミド層260、261、262、264から形成することができ、ポリイミド層260、261、262、264は、主抵抗ヒータ154および空間的に調整可能なヒータ140を分離する。ポリイミド層260、261、262、264を圧力下で加熱して、ヒータアセンブリ170の単一の本体152を形成することができる。空間的に調整可能なヒータ140は、本体152を形成する前に、第1の層260、第2の層261、第3の層262、および/または第4の層264の中、上、またはこれらの間に配置することができる。加えて、主抵抗ヒータ154は、組立て前に、第1の層260、第2の層261、第3の層262、および/または第4の層264の中、上、またはこれらの間に配置することができ、層260、261、262、264のうちの少なくとも1つが、主抵抗ヒータ154および空間的に調整可能なヒータ140を分離して電気的に絶縁する。このようにして、空間的に調整可能なヒータ140および主抵抗ヒータ154は、ヒータアセンブリ170の一体部品になる。一実施形態では、ヒータアセンブリ170は、温度センサを含むことができる。別法として、ヒータアセンブリ170は、いかなる温度センサも含まなくてよい。
本体152の底面には、金属層141を配置することができる。金属層141は、本体152の側壁280を越えて、かつ/または側壁280上へ延びることができる。加えて、本体152の頂面に金属層143を配置することができ、金属層143は、本体152の側壁280を越えて、および/または側壁280上へ延びることができる。金属層141および143を結合して、本体152を取り囲むことができる。一実施形態では、金属層141および143は、金属層141を金属層143に溶接することによって(たとえば、図10に示すように、金属層141の外径付近または金属層141の外径の区域を、金属層143の外径付近または金属層143の外径の区域に溶接することによって)、結合することができる。溶接は、金属層141および143間に間隙のない連続溶接とすることができる。連続溶接は、本体152を取り囲むように、金属層141および143の直径の周りに位置することができる。連続溶接は、本体152の側壁280に沿ってRF信号に対する連続導電路を提供することができる。溶接動作は、金属層141および143の直径の周りに連続溶接を形成することが可能な任意の動作を使用して実行することができる。一実施形態では、溶接は、電子ビーム溶接(本明細書では「EB溶接」とも呼ぶ)とすることができ、金属層141および143を接触させながら、高速電子のビームが金属層141および143に印加される。別の実施形態では、溶接は、非消耗性のタングステン電極を使用して溶接をもたらすタングステン不活性ガス溶接(本明細書では「TIG溶接」とも呼ぶ)とすることができる。金属層141および143は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、亜鉛(Zn)、タングステン、ステンレス鋼、これらの金属のいずれかの合金もしくは組合せ、または別の好適な材料から形成することができる。金属層141および143は、0.001”〜0.125”の厚さを有することができる。一実施形態では、これらの金属層は、0.002”〜0.030”の厚さを有することができる。
一実施形態では、金属層141は、図11および図12に示すように、金属リング(図示せず)によって金属層143に結合することができる。
一実施形態では、ヒータアセンブリ170は、本体152の頂面に金属層143を含むことができるが、本体152の底面に金属層141を含まなくてもよい。金属層141のない実施形態では、本体152を取り囲むように、金属層143を冷却ベース130に結合することができる。金属層143は、連続溶接によって冷却板130に結合することができる。溶接動作は、EB溶接、TIG溶接、または別の好適なプロセスなどの連続溶接を形成することが可能な任意のプロセスを使用して実行することができる。
主抵抗ヒータ154および空間的に調整可能なヒータ140の位置に対する代替構成では、主抵抗ヒータ154および/または空間的に調整可能なヒータ140のうちの1つまたは複数を、静電チャック132の中または下に配置することができる。図3A〜3Dは、空間的に調整可能なヒータ140および主抵抗ヒータ154に対する様々な位置について詳述する基板支持アセンブリ126の部分的な概略図である。
図3Aに示す実施形態では、基板支持アセンブリ126に対するヒータアセンブリ170は、空間的に調整可能なヒータ140ならびに金属層141および143を含み、主抵抗ヒータ154は、静電チャック132内、たとえばチャック電極136の下に配置される。別法として、空間的に調整可能なヒータ140を静電チャック132内に配置することができ、主抵抗ヒータ154がヒータアセンブリ170内に配置される。
図3Bに示す実施形態では、基板支持アセンブリ126に対するヒータアセンブリ170は、金属層141および143を含み、主抵抗ヒータ154は金属層141および143内に配置される。空間的に調整可能なヒータ140は、静電チャック132内、たとえばチャック電極136の下に配置される。
図3Cに示す実施形態では、基板支持アセンブリ126に対するヒータアセンブリ170は、空間的に調整可能なヒータ140および金属層143を含み、主抵抗ヒータ154は、静電チャック132内、たとえばチャック電極136の下に配置される。金属層143は、冷却ベース130に結合することができる。別法として、空間的に調整可能なヒータ140を静電チャック132内に配置することができ、主抵抗ヒータ154がヒータアセンブリ170内に配置される。別法として、ヒータアセンブリ170は、主抵抗ヒータ154および静電チャックを含むことができるが、いかなるヒータも含まなくてよく、またはヒータアセンブリ170は、空間的に調整可能なヒータ154を含むことができ、静電チャックは、いかなるヒータも含まなくてよい。
図3Dに示す実施形態では、基板支持アセンブリ126に対するヒータアセンブリ170は、金属層143を含み、主抵抗ヒータ154は金属層143内に配置される。金属層143は、冷却ベース130に結合することができる。空間的に調整可能なヒータ140は、静電チャック132内、たとえばチャック電極136の下に配置される。
空間的に調整可能なヒータ140、主抵抗ヒータ154は、他の配向で配置することもできることが企図される。たとえば、基板支持アセンブリ126は、基板134を加熱するための複数の空間的に調整可能なヒータ140を有することができるが、主抵抗ヒータ154がなくてもよい。別法として、基板支持アセンブリ126は、主抵抗ヒータ154を有することができるが、空間的に調整可能なヒータ140がなくてもよい。一実施形態では、空間的に調整可能なヒータ140および主抵抗ヒータ154は、基板支持アセンブリ126内で互いに直接上下に配置される。空間的に調整可能なヒータ140は、基板支持アセンブリ126によって支持される基板134の温度プロファイルに対する微調整制御を提供することができる。
図3A〜3Dに示す例の各々において、複数の空間的に調整可能なヒータ140に対する共通の接地として使用するために、1つまたは複数の導電面を静電チャック132および/またはヒータアセンブリ170内に形成することができる。一実施形態では、第1の導電面が、空間的に調整可能なヒータに対する共通の接地として使用され、ビアによって空間的に調整可能なヒータに接続される。一実施形態では、第2の導電面が、温度センサに対する共通の接地として使用され、ビアによって温度センサに接続される。導電面は各々、静電チャック内に配置された金属層、またはヒータアセンブリ170内に配置された導電面とすることができる。
図2を再び参照すると、空間的に調整可能なヒータ140は、ヒータアセンブリ170の本体152内に形成または配置することができる。別法として、空間的に調整可能なヒータ140は、静電チャック132内に形成または配置することができる。空間的に調整可能なヒータ140は、めっき、インクジェット印刷、スクリーン印刷、物理気相堆積、スタンピング、ワイアメッシュ、パターンポリイミドフレックス回路、または他の好適な方法によって形成することができる。ビアは、空間的に調整可能なヒータ140からヒータアセンブリ170または静電チャック132の外面への接続を提供するように、ヒータアセンブリ170または静電チャック132内に形成することができる。別法または追加として、ヒータアセンブリ170または静電チャック132内に金属層(図示せず)を形成することができる。ビアは、空間的に調整可能なヒータ140から金属層への接続を提供するように、ヒータアセンブリ170または静電チャック132内に形成することができる。金属層をヒータアセンブリ170または静電チャック132の外面へ接続する追加のビアを形成することもできる。
一例では、静電チャック132の本体150内で、空間的に調整可能なヒータ140と本体150の取付け面131との間に、ビアを形成することができる。別の例では、ヒータアセンブリ170の本体152内で、空間的に調整可能なヒータ140と冷却ベース130に隣接する本体152の表面との間に、ビアを形成することができる。別の例では、静電チャック132の本体150は、空間的に調整可能なヒータ140と金属層との間、および金属層と本体140の取付け面131との間に、ビアを形成することができる。このようにして、基板支持アセンブリ126の製造が簡略化される。
一実施形態では、空間的に調整可能なヒータ140は、ヒータアセンブリ170を形成する間に、ヒータアセンブリ170内に配置される。別の実施形態では、空間的に調整可能なヒータ140は、静電チャック132の取付け面131上に直接配置される。たとえば、空間的に調整可能なヒータ140は、静電チャック132の取付け面131に付着させることができるシート形とすることができ、または空間的に調整可能なヒータ140は、他の技法によって堆積させることができる。たとえば、空間的に調整可能なヒータ140は、物理気相堆積、化学気相堆積、スクリーン印刷、または他の好適な方法によって、取付け面131上に堆積させることができる。主抵抗ヒータ154は、上記で示したように、静電チャック132またはヒータアセンブリ170内に位置することができる。
主抵抗ヒータ154は、ヒータアセンブリ170の本体152または静電チャック132内に形成または配置することができる。主抵抗ヒータ154は、めっき、インクジェット印刷、スクリーン印刷、物理気相堆積、スタンピング、ワイアメッシュ、または他の好適な方法によって形成することができる。このようにして、基板支持アセンブリ126の製造が簡略化される。一実施形態では、主抵抗ヒータ154は、ヒータアセンブリ170を形成する間に、ヒータアセンブリ170内に配置される。別の実施形態では、主抵抗ヒータ154は、静電チャック132の取付け面131上に直接配置される。たとえば、主抵抗ヒータ154は、静電チャック132の取付け面131に付着させることができるシート形とすることができ、または主抵抗ヒータ154は、他の技法によって堆積させることができる。たとえば、主抵抗ヒータ154は、物理気相堆積、化学気相堆積、スクリーン印刷、または他の好適な方法によって、取付け面131上に堆積させることができる。空間的に調整可能なヒータ140は、上記で示したように、静電チャック132またはヒータアセンブリ170内に位置することができる。
いくつかの実施形態では、主抵抗ヒータ154は、空間的に調整可能なヒータ140と同様に製作される。主抵抗ヒータ154が空間的に調整可能なヒータ140と同様に製作される実施形態では、主抵抗ヒータは、任意選択で、追加の空間的に調整可能なヒータ140の利益なく利用することができる。言い換えれば、基板支持アセンブリ126の主抵抗ヒータ154自体を空間的に調整可能とすることができ、すなわち複数の個別の抵抗加熱素子に区分けすることができる。主抵抗ヒータ154を小さい抵抗ヒータの形で区分けすることで、基板134の表面上で高温および低温の箇所の局所的な制御が可能になる。空間的に調整可能なヒータ140の追加の層は、実施すべき温度制御のレベルに応じて任意選択である。
ヒータアセンブリ170は、接合剤244を利用して、静電チャック132の取付け面131に結合することができる。接合剤244は、アクリルベース接着剤、エポキシ、シリコーンベース接着剤、ネオプレンベース接着剤、または他の好適な接着剤などの接着剤とすることができる。一実施形態では、接合剤244はエポキシである。接合剤244は、0.01〜200W/mKの範囲内、1つの例示的な実施形態では0.1〜10W/mKの範囲内から選択された熱伝導係数を有することができる。接合剤244を含む接着材料は、加えて、少なくとも1つの熱伝導性セラミック充填材、たとえば酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、および二ホウ化チタン(TiB2)などを含むことができる。
一実施形態では、ヒータアセンブリ170は、接合剤242を利用して、冷却ベース130に結合される。接合剤242は、接合剤244に類似のものとすることができ、アクリルベース接着剤、エポキシ、ネオプレンベース接着剤、シリコーン接着剤、または他の好適な接着剤などの接着剤とすることができる。一実施形態では、接合剤242はエポキシである。接合剤242は、0.01〜200W/mKの範囲内、1つの例示的な実施形態では0.1〜10W/mKの範囲内から選択された熱伝導係数を有することができる。接合剤242を含む接着材料は、加えて、少なくとも1つの熱伝導性セラミック充填材、たとえば酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、および二ホウ化チタン(TiB2)などを含むことができる。一実施形態では、接合剤は、誘電体とすることができる。一実施形態では、接合剤は、直流で非伝導性とすることができる。
接合剤244、242は、静電チャック132、冷却ベース130、およびヒータアセンブリ170のうちの1つまたは複数を改装するときに除去することができる。他の実施形態では、ヒータアセンブリ170は、ファスナまたはクランプ(図示せず)を利用して、静電チャック132および冷却ベース130に取外し可能に結合される。
ヒータアセンブリ170は、空間的に調整可能なヒータ140A、140B、140C、140Dなどとして例示的に示されている複数の空間的に調整可能なヒータ140を含むことができる。空間的に調整可能なヒータ140は、概して、ヒータアセンブリ170内の取り囲まれた体積であり、その中では、複数の抵抗ヒータがヒータアセンブリ170と静電チャック132との間で熱伝達をもたらす。各々の空間的に調整可能なヒータ140は、ヒータアセンブリ170にわたって横方向に配置することができ、ヒータアセンブリ170内にセル200を画定して、そのセル200と位置合わせされたヒータアセンブリ170の領域(および主抵抗ヒータ154の一部分)へ追加の熱を局所的に提供する。ヒータアセンブリ170内に形成された空間的に調整可能なヒータ140の数は変動することができ、少なくとも主抵抗ヒータ154の数より1桁多い空間的に調整可能なヒータ140(およびセル200)が存在することが企図される。ヒータアセンブリ170が4つの主抵抗ヒータ154を有する一実施形態では、40個より多い空間的に調整可能なヒータ140が存在することができる。しかし、300mmの基板との使用向けに構成された基板支持アセンブリ126の所与の実施形態では、約200個、約400個、またはさらにそれ以上の空間的に調整可能なヒータ140が存在することができることが企図される。空間的に調整可能なヒータ140の例示的な分布は、図3A〜3Dを参照して以下でさらに説明する。
ヒータアセンブリ170は、金属層141および143をさらに含むことができる。金属層141および143を結合して、ヒータアセンブリ170の本体152を取り囲むことができる。一実施形態では、金属層141および143は、図10に示すように、金属層141の外径付近の区域を、金属層143の外径付近の区域に溶接することによって、結合することができる。溶接は、本体152を取り囲むように、金属層141および143の直径の周りの連続溶接とすることができる。金属層141および143は、Al、Ag、Cu、Au、Zn、または別の好適な材料から形成することができる。一実施形態では、金属層141、143の厚さは、使用されるRF周波数で、少なくとも金属層141、143に使用される金属の表皮深さである。一実施形態では、金属層141、143の厚さは、使用されるRF周波数で、金属層141、143に使用される金属の表皮深さの2〜50倍(たとえば、3倍、4倍、5倍、10倍など)である。表皮深さは、材料の導電率および透磁率ならびにRF周波数の関数である。13.56MHzのRF周波数のアルミニウムの場合(いくつかの実施形態で使用することができる)、表皮深さは約0.001”である。したがって、金属層141および143は、0.001”〜0.040”の厚さを有することができる。一実施形態では、これらの金属層は、約0.002〜0.03”の厚さを有する。別の実施形態では、金属層141は、図11および図12に示すように、金属リングによって、金属層143に結合することができる。
セル200は、ヒータアセンブリ170の本体152を含む1つまたは複数の層260、262、264によって形成することができる。一実施形態では、これらのセルは、本体152の下面272および上面270に開いている。これらのセルは、側壁214を含むことができる。側壁214は、サーマルチョーク216として作用する材料(または間隙)から構成することができる。サーマルチョーク216は、本体152の上面270内に形成することができる。サーマルチョーク216は、隣接するセル200間を分離し、伝導を低減させる。各々の空間的に調整可能なヒータ140に提供される電力、したがってセル200を通る熱伝達を個々に独立して制御することによって、温度制御に対するピクセルごとの手法を実現することができ、この手法では、基板134の特有の点を加熱または冷却することを可能にしながら、基板134の表面の正確にアドレス可能な横方向温度プロファイルの調整および制御が可能になる。
半径方向に最も外側のセル200と本体152の横方向に最も外側の側壁280との間に、追加のサーマルチョーク216を形成することができる。最も外側のセル200と本体152の横方向に最も外側の側壁280との間に位置するこの最も外側のサーマルチョーク216により、横方向に最も外側の側壁280に隣接するセル200と処理チャンバ100の内部体積124との間の熱伝達が最小になる。最も外側のセル200と内部体積124との間の熱伝達を最小にすることで、基板支持アセンブリ126のエッジのより近くでより精密な温度制御が可能になり、その結果、基板134の外径エッジに対するより良好な温度制御が可能になる。
各々の空間的に調整可能なヒータ140は、調整ヒータコントローラ202に独立して結合することができる。一実施形態では、調整ヒータコントローラ202は、基板支持アセンブリ126内に配置することができる。調整ヒータコントローラ202は、各セル200で他のセル200に対して、ヒータアセンブリ170内で空間的に調整可能なヒータ140の温度を調節することができる。別法として、調整ヒータコントローラ202は、1群のセル200にわたって別の群のセル200に対して、ヒータアセンブリ170内で1群の空間的に調整可能なヒータ140の温度を調節する。調整ヒータコントローラ202は、個々の空間的に調整可能なヒータ140に対して、オン/オフ状態をトグルし、かつ/またはデューティサイクルを制御することができる。交互に、調整ヒータコントローラ202は、個々の空間的に調整可能なヒータ140へ送達される電力の量を制御することができる。たとえば、調整ヒータコントローラ202は、1つまたは複数の空間的に調整可能なヒータ140に10ワットの電力、他の空間的に調整可能なヒータ140に9ワットの電力、さらに他の空間的に調整可能なヒータ140に1ワットの電力を提供することができる。
一実施形態では、各セル200は、たとえばサーマルチョーク216を使用して、隣接するセル200から熱的に隔離することができ、それにより、より精密な温度制御が可能になる。別の実施形態では、各セル200は、隣接するセルに熱的につなぎ合わせることができ、それにより、ヒータアセンブリ170の上面270に沿って類似(すなわち、平滑または混合)の温度プロファイルが得られる。たとえば、主抵抗ヒータ154と空間的に調整可能なヒータ140との間で、アルミニウム箔などの金属層を熱スプレッダとして使用することができる。
独立して制御可能な空間的に調整可能なヒータ140を使用して、主抵抗ヒータ154によって生成される温度プロファイルを平滑化または補正することで、基板にわたって局所的な温度均一性の制御が非常に小さい公差で可能になり、基板134を処理するときの精密なプロセスおよびCD制御が可能になる。加えて、主抵抗ヒータ154に対して空間的に調整可能なヒータ140のサイズが小さく、密度が高いことで、隣接する区域の温度に影響を実質上及ぼすことなく、基板支持アセンブリ126上の特有の場所での温度制御が可能になる。これにより、斜行または他の温度非対称性を導入することなく、局所的な高温および低温の箇所を補償することが可能になる。複数の空間的に調整可能なヒータ140を有する基板支持アセンブリ126は、基板支持アセンブリ126上で処理される基板134の温度均一性を摂氏約±0.3度未満に制御する能力を有する。
基板支持アセンブリ126のいくつかの実施形態の別の利益は、RF電力が制御回路を通って進むのを防止する能力である。たとえば、調整ヒータコントローラ202は、電力回路210および光パワーコントローラ220を含むことができる。電力回路210は、空間的に調整可能なヒータ140に結合される。各々の空間的に調整可能なヒータ140は、電力回路210に接続された1対の電力リード(コネクタ250)を有する。50個の空間的に調整可能なヒータ140を有する例示的なヒータアセンブリ170では、空間的に調整可能なヒータ140を制御するために、60本の通電リードおよび1本の共通の電力リード(コネクタ250)を使用することができる。プラズマを形成するために、処理チャンバ100へRFエネルギーを供給することができ、電力リードに結合することができる。図1に示すRFフィルタ182、184、186などのフィルタは、主ヒータ電源156などの電気機器をRFエネルギーから保護するために使用することができる。電力リード(コネクタ250)を電力回路210で終端させ、各々の空間的に調整可能なヒータ140への光パワーコントローラ220を利用することによって、電力回路210と電源156との間で、単一のRFフィルタ184を使用することができる。専用のRFフィルタを有する各ヒータの代わりに、空間的に調整可能なヒータは、1つのRFフィルタを使用することも可能であり、これにより使用されるRFフィルタの数が大幅に低減される。専用のRFフィルタに対する空間は非常に制限されており、基板支持アセンブリ内で利用されるヒータの数も制限される。主ヒータゾーンの数は制限されず、空間的に調整可能なヒータを実施することが可能になる。電力回路210を光パワーコントローラ220とともに使用することで、より多くのヒータ、したがって優れた横方向の温度制御が可能になる。
電力回路210は、複数のコネクタ250への電力を切り換えまたは循環させることができる。電力回路210は、コネクタ250の各々への電力を提供して、1つまたは複数の空間的に調整可能なヒータ140を起動する。電源は最終的に、複数の空間的に調整可能なヒータ140への電力を供給するが、電力回路210は、単一の電源、すなわち調整ヒータ電源142を有し、単一のフィルタ184を使用する。有利には、追加のフィルタに対する空間および費用が軽減され、多くのヒータおよびヒータゾーンの使用が可能になる。
光パワーコントローラ220は、コネクタ250および空間的に調整可能なヒータ140へ供給される電力を制御するように、光ファイバケーブルなどの光ファイバインターフェース226によって、電力コントローラ210に結合することができる。光パワーコントローラ220は、光導波路228を通って光変換器178に結合することができる。光変換器178は、空間的に調整可能なヒータ140の機能を制御する信号を提供するように、コントローラ148に結合される。光ファイバインターフェース226および光導波路228は、電磁干渉または高周波(RF)エネルギーを受けない。調整ヒータコントローラ202からのRFエネルギー伝送からコントローラ148を保護するためのRFフィルタは不要であり、それにより他の有用なものを経路指定するために基板支持アセンブリ126内のより多くの空間をあけておくことが可能になる。
光コントローラ220は、各々の空間的に調整可能なヒータ140または空間的に調整可能なヒータ140のグループ/領域を調節するためのコマンドまたは命令を電力回路210へ送ることができる。各々の空間的に調整可能なヒータ140は、電力回路210に取り付けられた正リードおよび負リードの組合せ、すなわちコネクタ250を使用して起動することができる。電力は、電力回路210から正リードを介して空間的に調整可能なヒータ140へ流れ、負リードを介して再び電力回路210へ戻ることができる。一実施形態では、負リードは、空間的に調整可能なヒータ140間で共用される。空間的に調整可能なヒータ140は各々、共通の負リードを共用しながら、個々の専用の正リードを有することができる。この配置では、電力回路210から複数の空間的に調整可能なヒータ140へのコネクタ250の数は、空間的に調整可能なヒータ140の数より1つ大きい。たとえば、基板支持アセンブリ126が百(100)個の空間的に調整可能なヒータ140を有する場合、空間的に調整可能なヒータ140と電力回路210との間には100本の正リードおよび1本の負リード、合計101本のコネクタ250が存在するはずである。別の実施形態では、各々の空間的に調整可能なヒータ140は、空間的に調整可能なヒータ140を電力回路210に接続する別個の負リードを有する。この配置では、電力回路210から空間的に調整可能なヒータ140へのコネクタ250の数は、空間的に調整可能なヒータ140の数の2倍である。たとえば、基板支持アセンブリ126が百(100)個の空間的に調整可能なヒータ140を有する場合、空間的に調整可能なヒータ140と電力回路210との間には、100本の正リードおよび100本の負リード、合計200本のコネクタ250が存在するはずである。
光パワーコントローラ220は、各々の空間的に調整可能なヒータ140で温度を測定することによって、プログラムおよび較正することができる。光コントローラ220は、個々の空間的に調整可能なヒータ140に対する電力パラメータを調整することによって、温度を制御することができる。一実施形態では、この温度は、空間的に調整可能なヒータ140への電力が漸増的に増大するように調節することができる。たとえば、温度上昇は、空間的に調整可能なヒータ140へ供給される電力の百分比の増大、たとえば9%の増大で得ることができる。別の実施形態では、温度は、空間的に調整可能なヒータ140をオンおよびオフで循環させることによって調節することができる。さらに別の実施形態では、温度は、各々の空間的に調整可能なヒータ140への電力の循環および漸増的な調整の組合せによって調節することができる。この方法を使用して、温度マップを得ることができる。温度マップは、各々の空間的に調整可能なヒータ140に対して、CDまたは温度を電力分布曲線に相関させることができる。個々の空間的に調整可能なヒータ140に対する電力設定を調節するプログラムに基づいて、空間的に調整可能なヒータ140を使用して、基板上に温度プロファイルを生成することができる。この論理は、光コントローラ220、またはコントローラ148などの外部接続されたコントローラ内に直接配置することができる。
空間的に調整可能なヒータ140の配置について、図4を参照して次に論じる。図4は、一実施形態による断面線A−Aに沿って切り取った図2の横断面図である。
図4を次に参照すると、複数の空間的に調整可能なヒータ140は、ヒータアセンブリ170の本体152を通って横断面線A−Aの平面に沿って配置される。サーマルチョーク216は、各々の隣接するセル200間に配置され、各セル200は、空間的に調整可能なヒータ140のうちの少なくとも1つに関連付けられる。加えて、サーマルチョーク216は、基板支持アセンブリ126の外面426に沿って配置される。外面426の周りには、金属層141および143を含む金属層442が位置する。金属層442は、ヒータアセンブリ170を取り囲むように、金属層141および143間の連続溶接を含む。図示のセル200の数は例示のみを目的とし、任意の数の実施形態が、実質上より多い(またはより少ない)セル200を有することができる。空間的に調整可能なヒータ140の数は、主抵抗ヒータ154の数より少なくとも1桁大きくすることができる。いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリ126にわたって位置する空間的に調整可能なヒータ140の数は、数百を超えることができる。
各々の空間的に調整可能なヒータ140は、端子406、408内で終了する抵抗器404を有する。電流が406で示す端子などの1つの端子に入り、408で示す端子などの他の端子から出ると、電流は抵抗器404のワイアにわたって進み、熱を生成する。空間的に調整可能なヒータ140は、基板支持アセンブリ126の外面426に沿って適当な温度上昇を提供するための設計電力密度を有することができる。抵抗器404によって解放される熱の量は、抵抗器404を通過する電流の2乗に比例する。電力設計密度は、10ワット/セルなど、約1ワット/セル〜約100ワット/セルとすることができる。
抵抗器404は、ニクロム、レニウム、タングステン、白金、タンタル、または他の好適な材料のフィルムから形成することができる。抵抗器404は、電気抵抗(ρ)を有することができる。低いρは、抵抗器404を横切る電荷の動きを容易に可能にする材料を示す。抵抗(R)は、ρにワイアの長さ(l)を掛けて横断面積(A)で割った値、または単にR=ρ・l/Aに依存する。白金のρは、20℃で約1.06×10-7(Ω・m)である。タングステンのρは、20℃で約6.60×10-8(Ω・m)である。ニクロムのρは、20℃で約1.1×10-8〜約1.5×10-8(Ω・m)である。3つの前述の材料のうち、ニクロムから構成される抵抗器404は、電荷がより容易に動いてより多くの熱を生成することを可能にする。しかし、タングステンに対する電気特性は、特定の温度範囲内の抵抗ヒータとして、この材料を差別化することができる。
抵抗器404は、電流が抵抗器404に沿って進むときに熱を効率的に提供するように構成されたフィルム厚さ(図示せず)およびワイア厚さ472を有することができる。抵抗器404に対するワイア厚さ472の増大の結果、抵抗器404の抵抗Rの減少をもたらすことができる。ワイア厚さ472は、タングステンワイアに対して約0.05mm〜約0.5mm、ニクロムワイアに対して約0.5mm〜約1mmの範囲とすることができる。
式R=ρ・l/Aを想起すると、材料、ワイアの長さ、およびワイア厚さは、コスト、電力消費、および各々の空間的に調整可能なヒータ140によって生成される熱を抵抗器404によって制御するように選択することができることを見ることができる。一実施形態では、抵抗器404は、約0.08mmのワイア厚さ472および10ワットの電力で約90オームの抵抗を有するタングステンから構成される。
空間的に調整可能なヒータ140は、基板支持アセンブリ126の表面に沿って熱プロファイルを効率的に生成するように、パターン490で構成することができる。パターン490は、ほぼ中間点で対称形とすることができ、リフトピンまたは他の機械的連結、流体的連通、もしくは電気的接続のための孔422の中およびそれらの周りに隙間を提供することができる。各々の空間的に調整可能なヒータ140は、調整ヒータコントローラ202によって制御することができる。調整ヒータコントローラ202は、1つのヒータ440を画定する単一の空間的に調整可能なヒータ140、または内側のくさび形462、周囲グループ464、パイ形区域460、もしくは不連続構成を含む他の幾何構成を画定するようにグループ化された複数の空間的に調整可能なヒータ140をオンにすることができる。このようにして、基板支持アセンブリ126の表面に沿って独立した場所で、温度を精密に制御することができ、そのような独立した場所は、当技術分野では知られているような同心円状のリングに限定されるものではない。図示のパターンは、より小さい単位から構成されているが、このパターンは、別法として、エッジまで延びるより大きいおよび/もしくはより小さい単位を有することができ、または他の形を有することができる。
代替実施形態では、空間的に調整可能なヒータ140は、格子の形で配置され、やはり格子パターンで配置された温度制御セル200の配列を画定する。空間的に調整可能なヒータ140の格子パターンは、行および列から構成されたX/Y格子とすることができる。別法として、空間的に調整可能なヒータ140の格子パターンは、6角形の密集体など、何らかの他の均一に詰め込まれた形を有することができる。上記で論じたように、空間的に調整可能なヒータ140は、グループでまたは単独で起動することができることを理解されたい。
別の実施形態では、複数の空間的に調整可能なヒータ140は、本体152内に極性配列で配置することができる。任意選択で、サーマルチョーク216のうちの1つまたは複数を、空間的に調整可能なヒータ140間に配置することができる。極性配列パターンの空間的に調整可能なヒータ140は、やはり極性配列で配置された隣接するセル200を画定する。任意選択で、サーマルチョーク216を利用して、隣接するセル200を隣接するセル200から隔離することができる。
別の実施形態では、複数の空間的に調整可能なヒータ140は、同心円状のチャネルで本体152内に配置される。同心円状チャネルパターンの空間的に調整可能なヒータ140は、任意選択で、サーマルチョーク216によって分離することができる。空間的に調整可能なヒータ140およびセル200は、他の配向で配置することもできることが企図される。
空間的に調整可能なヒータ140の数および密度は、基板134を処理するときの精密なプロセスおよびCD制御を可能にする温度均一性を、非常に小さい公差で基板にわたって制御する能力に寄与する。加えて、1つの空間的に調整可能なヒータ140の別の空間的に調整可能なヒータ140に対する個別制御により、隣接する区域の温度に影響を実質上及ぼすことなく、基板支持アセンブリ126内の特有の場所での温度制御が可能になり、それにより斜行または他の温度非対称性を導入することなく、局所的な高温および低温の箇所を補償することが可能になる。空間的に調整可能なヒータ140は、摂氏約0.0度〜摂氏約10.0度の個々の温度範囲を有することができ、摂氏約0.1度の増分で温度上昇を制御する能力を有する。一実施形態では、基板支持アセンブリ126内の複数の空間的に調整可能なヒータ140は、主抵抗ヒータ154と組み合わせて、基板支持アセンブリ126上で処理される基板134の温度均一性を摂氏約±0.3度未満に制御する能力を有する。空間的に調整可能なヒータ140により、基板支持アセンブリ126上で処理される基板134の横方向温度プロファイルの横方向および方位角方向の両方の調整が可能になる。
図5を参照すると、主抵抗ヒータ154および空間的に調整可能なヒータ140の配線図が提供される。この配線図は、空間的に調整可能なヒータ140に対して、多重制御ではなく個別制御を提供する。個別制御は、いずれか1つの空間的に調整可能なヒータ140または1群の空間的に調整可能なヒータ140を、いずれか他の空間的に調整可能なヒータ140または1群の空間的に調整可能なヒータ140と同時に活動状態にすることを可能にする。配線図は、複数の空間的に調整可能なヒータのうちの1つへの出力を、複数の空間的に調整可能なヒータのうちのもう1つに対して独立して制御することを可能にする。空間的に調整可能なヒータ140では、他の空間的に調整可能なヒータ140または1群の空間的に調整可能なヒータ140へ電力を送ることを可能にするために、オン状態とオフ状態との間で電力を循環させない。この配置により、有利には、適応された温度プロファイルを実現するために、空間的に調整可能なヒータ140で迅速な応答時間が可能になる。
主抵抗ヒータ154および空間的に調整可能なヒータ140は、制御基板502に取り付けることができる。制御基板502は、単一のRFフィルタ510を通って電源578に取り付けることができる。各ヒータ154、140は、単一のRFフィルタ510を共用し、独自のRFフィルタを有していないため、基板支持アセンブリ126内の空間が節約され、加えて有利には、追加のフィルタに伴うコストが軽減される。制御基板502は、図1および図2に示すコントローラ202に類似しており、類似した形態の電気コントローラ210および光コントローラ220を有する。制御基板502は、基板支持アセンブリ126の中または外に位置することができる。一実施形態では、制御基板502は、設備プレート180と冷却ベース130との間に形成される。
空間的に調整可能なヒータ140(1-n)は比喩的に示されており、空間的に調整可能なヒータ1401は、共通のゾーン内の空間的に調整可能なヒータの大きいグループ、または別法として、基板支持アセンブリ126にわたって配置されたすべての空間的に調整可能なヒータ140を表すことができることを理解されたい。1つの実装では、主ヒータ154より1桁多い空間的に調整可能なヒータ140、ならびに電気コントローラ210および光コントローラ220への1桁多い接続が存在する。
電気コントローラ210は、冷却ベース130を通って形成された1つまたは複数の孔またはスロット520を通って、空間的に調整可能なヒータ140から複数のコネクタ512を受け入れる。コネクタ512は、空間的に調整可能なヒータ140と電気コントローラ210との間の通信に好適な複数の接続を含むことができる。コネクタ512は、ケーブル、個々のワイア、リボンなどのフラット可撓ケーブル、嵌合コネクタ、または空間的に調整可能なヒータ140と電気コントローラ210との間で信号を伝送する他の好適な技法とすることができる。一実施形態では、コネクタ512はリボンケーブルである。コネクタ512について、電力リボン512という用語を使用して論じる。
電力リボン512は、一方の端部でESC132内の空間的に調整可能なヒータ140に接続することができ、他方の端部で電気コントローラ210に接続することができる。電力リボン512は、直接配線、ソケット、または好適なレセプタクルを介して電気コントローラに接続することができる。一実施形態では、電気コントローラ210は、高密度の接続向けに構成されたソケットを有する。電力リボン512は、高密度コネクタを使用して、空間的に調整可能なヒータ140から電気コントローラ210へ、50個以上の接続など、多数の接続を提供することができる。電気コントローラ210は、従来のプリント基板より大きい単位面積当たりの配線密度で、高密度相互接続(HDI)を有することができる。HDIは、電力リボン512の高密度コネクタとインターフェース接続することができる。このコネクタにより、有利には、高密度の接続ならびに基板支持アセンブリ126の容易な組立ておよび分解が可能になる。たとえば、ESC132は、保守、表面再仕上げ、または交換を受けることができ、コネクタは、保守のためにESC132を取り外し、逆にESC132を基板支持アセンブリ126へ迅速に再接続するための迅速かつ容易な方法を提供する。
電気コントローラ210は、加えて、冷却ベース130を通って形成されたスロット520を通って、主抵抗ヒータ154から複数の電力リボン522を受け入れることができる。電力リボン512、522は、各々の空間的に調整可能なヒータ140および主抵抗ヒータ154に対する複数の電力リードを図示する。たとえば、電力リボン512は、各々の空間的に調整可能なヒータ140に対して複数の別個の正および負の電力リードを含む。同様に、電力リボン522は、各主抵抗ヒータ154に対して別個の正および負の電力リードを含む。一実施形態では、各電力リードは、光コントローラ220によって管理されるスイッチ560を有する。スイッチ560は、電気コントローラ210内、制御基板502上、または他の好適な場所に位置することができる。単一のリボンまたはさらに3つ以上の等しく隔置されたリボンを利用して、空間的に調整可能なヒータ140および主抵抗ヒータ154に対して電力リードを経路指定することができることが企図される。等しく隔置されたリボンにより、電界の均一性および処理結果の均一性が強化される。
光コントローラ220は、外部コントローラ(図1の148)に接続されており、各々の空間的に調整可能なヒータ140に電力供給するための命令を電気コントローラへ提供するように構成される。光コントローラ220は、空間的に調整可能なヒータ140を管理するための複数の制御リボン540を受け入れる。一実施形態では、制御リボン540は、制御基板502に埋め込まれており、光コントローラ220を電気コントローラ210へ接続する。たとえば、制御リボン540は、2つのコントローラ210、220を接続する回路とすることができる。別の実施形態では、制御リボンは、制御基板502の外のケーブルまたは他の好適な接続を介して、光コントローラ220を電気コントローラ210に取り付けることができる。さらに別の実施形態では、制御リボン540は、冷却ベースを通って形成されたスロット520を通過し、各々の空間的に調整可能なヒータ140を個々に管理することができる。
光コントローラ220は、任意選択で、主抵抗ヒータ154を管理するための複数の制御リボン550を受け入れることができる。別法として、主抵抗ヒータは、第2の光コントローラまたは外部コントローラによって管理することができる。制御リボン540と同様に、制御リボン550も制御基板502に埋め込むことができ、または主抵抗ヒータ154に取り付けることができる。交互に、主抵抗ヒータは、制御リボン550を有していなくてもよく、電力の循環および強度は、電源138で外部から管理することができる。
リボン540、550は、各々の空間的に調整可能なヒータ140および主抵抗ヒータ154に対する複数の制御リードを図示する。たとえば、制御リボン540は、複数の空間的に調整可能なヒータ140に対して別個の正および負の制御リードを備える。光コントローラ220は、プログラム、温度測定デバイス、外部コントローラ、ユーザ、または別の他のソースからの入力を受け取ることができる。光パワーコントローラ220は、どの空間的に調整可能なヒータ140および/または主抵抗ヒータ154を管理するかを判定することができる。光コントローラ220は光学系を使用して、電気コントローラ210などのRF環境の外部にある他のデバイスと通信するため、光パワーコントローラ220は、RF干渉を受けず、RF信号を処理チャンバの外側の領域へ伝播しない。単一のリボンまたはさらには3つ以上のリボンを利用して、制御リードを経路指定することができることが企図される。
制御リボン540は、スイッチ560の状態を制御するために光コントローラ220によって生成された信号を提供する。スイッチ560は、電界効果トランジスタまたは他の好適な電子スイッチとすることができる。交互に、スイッチ560は、電気コントローラ210内の光制御式の回路基板に埋め込むことができる。スイッチ560は、付勢(活動)状態と切断(非活動)状態との間のヒータ154、140に対する簡単な循環を提供することができる。
コントローラ202は、1つまたは複数の選択された空間的に調整可能なヒータ140に印加される電力のデューティサイクル、電圧、電流、または持続時間のうちの少なくとも1つまたは複数を互いに対して同時に制御することができる。一実施形態では、コントローラ202は、90%の電力が通過することを可能にするようにスイッチ5601に指示するための信号を、制御リボン5401に沿って提供する。電気コントローラ210は、電力リボン5121に沿って約10ワットの電力を提供する。スイッチ5601は、90%の供給電力が空間的に調整可能なヒータ1401へ進むことを可能にし、約9ワットの電力で加熱する。
別の実施形態では、コントローラ202は、100パーセントの電力が通ることを可能にするようにスイッチ5602に指示するための信号を、制御リボン5502に沿って提供する。電気コントローラ210は、電力リボン5222に沿って約100ワットの電力を提供する。スイッチ5602は、100パーセントの供給電力が主抵抗ヒータ1542へ進むことを可能にし、約100ワットの電力で加熱する。同様に、主抵抗ヒータ154(1-N)はすべて、コントローラ202から動作させることができる。
さらに別の実施形態では、調整ヒータコントローラ202は、電力が通過することを可能にする活動状態または電力が通過することを防止する非活動状態になるようにスイッチ560に指示するための信号を、制御リボン540に沿って提供する。電気コントローラ210は、活動状態で、電力リボン512に沿って、スイッチ560に結合された各々の個々の空間的に調整可能なヒータ140に約10ワットの電力を提供する。調整ヒータコントローラ202は、スイッチ560が活動状態のままである持続時間および各スイッチ560の他のスイッチ560に対するデューティサイクルのうちの少なくとも1つを独立して制御し、最終的に、基板支持アセンブリ126および基板支持アセンブリ126上に位置決めされた基板の温度均一性を制御する。主抵抗ヒータ154への電力を制御するスイッチ560も、同様に制御することができる。
別の実施形態では、別個のゾーンを表す各主抵抗ヒータ154(1-N)は、別個のコントローラ202を有することができる。この実施形態では、1つの主抵抗ヒータ154(1-N)を有するゾーンに共通の空間的に調整可能なヒータ(1-N)は、共通の主抵抗ヒータ154(1-N)とコントローラ202を共用することができる。たとえば、4つのゾーンが存在する場合、4つの主抵抗ヒータ154(1-4)および4つの等しく隔置されたコントローラ202が存在するはずである。
他の実施形態では、別個のコントローラ202を利用して、単一のコントローラによって扱われる空間的に調整可能なヒータ140の数を分割することができる。たとえば、各制御リボン540は、空間的に調整可能なヒータ140の設定された数を個々に管理するために、別個の光コントローラ220を有することができる。空間的に調整可能なヒータ140の制御を分割することで、より小さいコントローラおよびより少ない空間で、冷却ベースを通って形成されたスロット520を通ってリボンを経路指定することが可能になる。
図6を参照すると、主抵抗ヒータ154および空間的に調整可能なヒータ140の別の配線図が提供される。図6に示す配線図は、空間的に調整可能なヒータ140の個別制御を提供する。空間的に調整可能なヒータ140は、調整ヒータコントローラ202に取り付けられる。制御基板502上の電気コントローラ210は、RFフィルタ184を通って電源156に取り付けられる。光コントローラ220は、外部コントローラ(図1の148)に接続されており、各々の空間的に調整可能なヒータ140に電力供給するための命令を電気コントローラへ提供するように構成される。光コントローラ220は、空間的に調整可能なヒータ140を管理するように、光ファイバインターフェース226を通って電気コントローラ210と通信する。図5の配線図と同様に、図6の配線図は、複数の空間的に調整可能なヒータのうちの1つの出力を、他の空間的に調整可能なヒータに対して独立して制御することを提供する。
主抵抗ヒータ154は、任意選択で、調整ヒータコントローラ202’、調整ヒータコントローラ202、または基板支持アセンブリ126の外部にある他のコントローラに取り付けることができる。調整ヒータコントローラ202’は、調整ヒータコントローラ202に実質上類似のものとすることができる。主抵抗ヒータ154の制御は、空間的に調整可能なヒータ140に関して記載したものに類似のものとすることができることを理解されたい。交互に、主抵抗ヒータ154は、図1に示すように外部から管理することができる。
空間的に調整可能なヒータ140(1-n)は比喩的に示されており、空間的に調整可能なヒータ1401は、共通のゾーン内の空間的に調整可能なヒータの大きいグループ、または別法として、基板支持アセンブリ126にわたって配置されたすべての空間的に調整可能なヒータ140を表すことができることを理解されたい。各々の空間的に調整可能なヒータ140は、電気コントローラ210から空間的に調整可能なヒータ140へ電力を伝送するためのコネクタ250を有する。
電気コントローラ210は、冷却ベース130を通って形成された1つまたは複数の孔またはスロット520を通って、空間的に調整可能なヒータ140から複数の電力リボン612を受け入れる。リボン612は、各々の空間的に調整可能なヒータ140に対する複数の電力リードを図示する。電力リボン612は、空間的に調整可能なヒータ140への電力のための電気経路を提供する。一実施形態では、電力リボン612は、各々の空間的に調整可能なヒータ140に対する別個の正の電力リードを備える。電力リボン612は、任意選択で、電力リボン612に取り付けられたすべての空間的に調整可能なヒータ140に共通の単一の負の電力リードを有することができる。交互に、電力リボン612は、負の電力帰還経路を有していなくてもよく、電流のための帰還経路は、別個のケーブル、共通のバス、または他の好適なコネクタを通って提供することができる。別の実施形態では、電力リボン612は、各々の空間的に調整可能なヒータ140に対する別個の負の電力リードを備える。電力リボン612は、任意選択で、電力リボン612に取り付けられたすべての空間的に調整可能なヒータ140に共通の単一の正の電力リードを有することができる。交互に、電力リボン612は、正の電力供給経路を有していなくてもよく、電流のための電力供給経路は、別個のケーブル、共通のバス、または他の好適なコネクタを通って提供することができる。
電気コントローラ210内には、複数のスイッチ660を形成することができる。各スイッチ660は、個々の空間的に調整可能なヒータ140を制御するための電力リボン612のうちの1つからの正の電力リードを受け入れることができる。光コントローラ220は、光ファイバインターフェース226を介して電気コントローラ210へのスイッチ660を管理する。回路640は、スイッチ660への提供された命令に対する光信号を電気信号に変換するために、電気コントローラ210または調整ヒータコントローラ202に埋め込むことができる。
スイッチ660は、電界効果トランジスタまたは他の好適な電子スイッチとすることができる。スイッチ660は、付勢(活動)状態と切断(非活動)状態との間のヒータ154、140の簡単な循環を提供することができる。交互に、スイッチ660は、空間的に調整可能なヒータ140へ供給される電力の量を制御することができる別の好適なデバイスとすることができる。
スイッチ660は、静電チャック132、冷却ベース130、ヒータアセンブリ170、および設備プレート180内など、基板支持アセンブリ126の内部に形成することができる。交互に、スイッチ660は、コントローラ148内など、基板支持アセンブリ126またはさらには処理チャンバ100の外部に形成することができる。
図7〜10および図12は、金属層に入れられたヒータアセンブリの様々な構成を示す。図7は、ヒータアセンブリの本体704へ金属層702および706を配置するプロセスを示す図700である。金属層702および706は、それぞれ図2の金属層143および141に対応することができる。本体704は、図2の本体152に対応することができる。本体704の側壁を垂直であるものとして示すことができるが、いくつかの実施形態では、図14に示すように、本体704の側壁を湾曲させることができ、または他の形状を有することができる。金属層702および706は、本体704より大きい直径を有することができ、その結果、金属層702および706の部分が本体704の側壁を越えて延びる。金属層702は、本体704の頂面に配置することができる。加えて、金属層706は、本体704の底面に配置することができる。一実施形態では、金属層702および706は、積層プロセスによって本体704に配置することができる。積層プロセスは、金属層702および706ならびに本体704を熱および圧力にかけることと、本体704の表面と金属層702および706の表面との間の接合を形成することとを含む。別の実施形態では、金属層702および706は、金属層702および706を本体704に付着させる接合剤を使用して、本体704に配置することができる。金属層702および706が本体704に配置された後、図7に示すように、金属層702および706のうち本体704の側壁を越えて延びる部分を折り畳み、ともに圧着することができる(たとえば、折り畳みまたは圧縮)。
図8は、一実施形態によるヒータアセンブリ800の図である。ヒータアセンブリ800は、本体804、金属層802、および金属層806を含む。ヒータアセンブリ800、金属層802および806、ならびに本体804は、それぞれ図2のヒータアセンブリ170、金属層143および141、ならびに本体152に対応することができる。金属層802および806は、図7で前述したプロセスを使用して、本体804の頂面(上面)および底面(下面)に配置し、ともに圧着することができる。次いで、溶接プロセスを実行して金属層をともに接合することができる。連続溶接808により、本体804を取り囲むように、金属層802および806を結合することができる。溶接は、EB溶接、TIG溶接、または別の好適なプロセスなどの連続溶接をもたらすことが可能な任意のプロセスを使用して実行することができる。この結果、ヒータアセンブリ800の本体は、RF信号およびエッチングの化学的性質から遮蔽される。
図9は、別の実施形態によるヒータアセンブリ900の図である。ヒータアセンブリ900は、本体904、金属層902、金属層906、および金属リング908を含む。ヒータアセンブリ900、金属層902および906、ならびに本体904は、それぞれ図2のヒータアセンブリ170、金属層143および141、ならびに本体152に対応することができる。金属層902および906は、図7で前述したプロセスを使用して、本体904の表面に配置することができ、厚さ912を有することができる。一実施形態では、厚さ912は、0.001”〜0.125”とすることができる。本実施形態では、金属層902および906は、本体904の側壁を越えて延びる部分を有していなくてもよく、または本体904の側壁を最小にのみ越えて延びる部分を有していてもよい。たとえば、金属層902、906の直径は、本体904の直径にほぼ等しくすることができる。金属リング908は、本体904の側壁に位置することができる。金属リング908は、Al、Ag、Cu、Au、Zn、ステンレス鋼、これらの金属のいずれかの合金、または別の好適な材料から形成することができる。金属リング908は、0.001”〜0.25”の厚さ914を有することができる。一実施形態では、金属リング908は、約0.125〜0.25”の厚さを有する。金属リング908は、本体904を取り囲むように、金属層902の頂面および金属層906の底面で連続溶接910によって、金属層902および906に結合することができる。溶接は、EB溶接、TIG溶接、または別の好適なプロセスなどの連続溶接をもたらすことが可能な任意のプロセスを使用して実行することができる。
図10は、さらなる実施形態によるヒータアセンブリ1000の図である。ヒータアセンブリ1000は、本体1004、金属層1002、金属層1006、および金属リング1008を含む。ヒータアセンブリ1000、金属層1002および1006、ならびに本体1004は、それぞれ図2のヒータアセンブリ170、金属層143および141、ならびに本体152に対応することができる。金属層1002および1006は、図7で前述したプロセスを使用して、本体1004の表面に配置することができる。本実施形態では、金属層1002および1006は、本体1004の側壁を越えて延びる部分を有する。金属リング1008は、本体1004の側壁に位置することができる。金属リング1008は、Al、Ag、Cu、Au、Zn、ステンレス鋼、これらの金属のいずれかの合金、または別の好適な材料から形成することができる。金属リング1008は、0.001”〜0.25”の厚さ1012を有することができる。金属リング1008は、本体1004を取り囲むように、金属層1002および1006側の連続溶接1010によって、金属層1002および1006に結合することができる。溶接は、EB溶接、TIG溶接、または別の好適なプロセスなどの連続溶接をもたらすことが可能な任意のプロセスを使用して実行することができる。
図11は、一実施形態による金属層1100の図である。金属層1100は、図2の金属層141および143に対応することができる。金属層1100は、外径1102付近の部分および中心1104付近の部分を含む。前述した溶接プロセスを実行するために、より多くの材料を外径に提供するように、外径1102付近の部分は、中心1104付近の部分より大きい厚さを有することができる。一実施形態では、外径付近の部分は、外径からヒータアセンブリの本体のほぼ直径まで延びることができる。一実施形態では、中心付近の部分は、ヒータアセンブリの本体のほぼ直径から金属層1100の中心まで延びることができる。外径1102付近の部分は、0.001”〜0.125”の厚さを有することができる。中心1104付近の部分は、0.001”〜0.125”の厚さを有することができる。したがって、金属層1100は、金属層1100の残り部分より厚いリングを外周の周りに有することができる。
図12は、別の実施形態によるヒータアセンブリ1200の図である。ヒータアセンブリ1200は、本体1204、金属層1202、および金属層1206を含む。ヒータアセンブリ1200、金属層1202および1206、ならびに本体1204は、それぞれ図2のヒータアセンブリ170、金属層143および141、ならびに本体152に対応することができる。本実施形態では、本体1204の側壁を湾曲させることができる。金属層1202および1206は、図7で前述したプロセスを使用して配置し、ともに圧着することができる。本体1204の側壁が湾曲しているため、金属層1202および1206の圧着の結果、本体1204の周囲に湾曲した形状または円錐形の形状を得ることができる。連続溶接1208は、本体1204を取り囲むように、金属層1202および1206を結合することができる。溶接は、EB溶接、TIG溶接、または別の好適なプロセスなどの連続溶接をもたらすことが可能な任意のプロセスを使用して実行することができる。この結果、ヒータアセンブリ1200の本体は、処理チャンバ内のRF信号ならびにエッチングの化学的性質から遮蔽される。
図13は、ヒータアセンブリを処理する方法の一実施形態の流れ図1300である。ブロック1302で、ヒータアセンブリのための本体を提供することができる。ブロック1302の本体は、図2の本体152に対応することができる。一実施形態では、本体は、ポリイミドから形成された可撓性本体とすることができる。本体は、空間的に調整可能なヒータ、主抵抗ヒータ、および温度センサを含むことができる。一実施形態では、本体の厚さは、0.003”〜0.020”とすることができる。ブロック1304で、本体の上面に第1の金属層を配置することができる。第1の金属層は、図2の金属層143に対応することができる。一実施形態では、積層プロセスによって、第1の金属層を本体の上面に配置することができる。別の実施形態では、接合剤を使用して金属層を本体の上面に付着させることによって、第1の金属層を本体の上面に配置することができる。ブロック1306で、本体の下面に第2の金属層を配置することができる。第2の金属層は、図2の金属層141に対応することができる。第2の金属層は、ブロック1304で開示したものに類似のプロセスを使用して、本体の下面に配置することができる。一実施形態では、第1の金属層および第2の金属層は、単一のプロセスで本体に接合される。たとえば、第1の金属層は、上面に配置することができ、第2の金属層は、下面に配置することができ、次いで積層プロセスを実行することができる。一実施形態では、積層プロセスにより、本体の外側壁の周りに2つの金属層を圧着して接触させる。
ブロック1308で、第1の金属層および第2の金属層を結合して本体を取り囲み、本体の周りに連続導電路を形成することができる。一実施形態では、図7および図8で説明したEB溶接、TIG溶接、または別の好適なプロセスなどの溶接プロセスによって、第1の金属層を第2の金属層に結合することができる。別の実施形態では、図9および図10で説明するように、第1の金属層および第2の金属層を金属リングに溶接することによって、第1の金属層および第2の金属層を結合することができる。
図14は、ヒータアセンブリを処理する方法の別の実施形態の流れ図1400である。ブロック1402で、ヒータアセンブリのための本体を提供することができる。ブロック1402の本体は、図2の本体152に対応することができる。一実施形態では、本体は、ポリイミドから形成された可撓性本体とすることができる。本体は、空間的に調整可能なヒータ、主抵抗ヒータ、および温度センサを含むことができる。ブロック1404で、本体の上面に金属層を配置することができる。金属層は、図2の金属層143に対応することができる。一実施形態では、積層プロセスによって、第1の金属層を本体の上面に配置することができる。別の実施形態では、接合剤を使用して金属層を本体の上面に付着させることによって、第1の金属層を本体の上面に配置することができる。ブロック1406で、金属層を冷却ベースに結合して本体を取り囲み、本体の周りに連続導電路を形成することができる。金属層は、本体より大きい直径を有することができ、本体の外側壁に沿って金属冷却板(冷却ベースとも呼ばれる)まで延びることができる。ブロック1406の冷却ベースは、図2の冷却ベース130に対応することができる。一実施形態では、図7および図8で説明したように、EB溶接、TIG溶接、または別の好適なプロセスなどの溶接プロセスによって、金属層を冷却ベースに結合することができる。別の実施形態では、図9および図10で説明したものに類似のプロセスを使用して、金属層および冷却ベースを金属リングに溶接することによって、金属層および冷却ベースを結合することができる。金属層および金属冷却板は、ヒータアセンブリをともに取り囲み、ヒータアセンブリの外側壁の周りに連続導電路を形成する。別の実施形態では、冷却ベースに本体を配置することができ、次いで本体に金属層を配置して、冷却ベースに結合することができる。
上記は本発明の実装を対象とするが、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく、他のさらなる実装を考案することもでき、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。