JP2020506205A - 糖尿病の治療のためのインダニルアミノアザジヒドロベンゾフラニル酢酸、医薬組成物 - Google Patents

糖尿病の治療のためのインダニルアミノアザジヒドロベンゾフラニル酢酸、医薬組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、有益な薬理学的特性を有し、特にGPR40受容体に結合してその活性を調節する、一般式(I)
Figure 2020506205

(I)
(式中、基R、R1、R2、m及びnは、請求項1の定義どおり)の化合物に関する。本化合物は、この受容体によって影響され得る疾患、例えば代謝疾患、特に2型糖尿病の治療及び予防に適している。さらに、本発明は、式(I)の化合物の合成に有用な新規中間体に関する。
【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は、Gタンパク質共役受容体40(GPR40、遊離脂肪酸受容体FFAR1としても知られる)のアゴニストである新規インダニルアミノアザジヒドロベンゾフラニル酢酸、それらの調製方法、それらの調製のための中間体、これらの化合物を含有する医薬組成物並びにGPR40の機能の調節によって影響され得る疾患の予防及び/又は治療のためのそれらの医学的使用に関する。特に、本発明の医薬組成物は、代謝疾患、例えば糖尿病、より詳細には2型糖尿病、並びに該疾患と関連する状態、例えばインスリン抵抗性、肥満症、心血管疾患及び脂質異常症等の予防及び/又は治療に適している。
発明の背景
代謝疾患は、異常な代謝プロセスに起因する疾患であり、遺伝性酵素異常が原因の先天性であるか或いは内分泌器官の疾患又は代謝的に重要な臓器、例えば肝臓若しくは膵臓の不全症が原因の後天性のどちらかであり得る。
糖尿病は、複数の原因因子に由来する疾患状態又はプロセスであり、結果として臓器への損傷及び代謝プロセスの機能障害を伴う慢性高血糖症と定義される。その病因論に応じて、絶対的(インスリン分泌の欠如又は低下)が原因であるか又はインスリンの相対的欠如が原因である数形態の糖尿病に区別される。1型糖尿病I(IDDM、インスリン依存性糖尿病)は、一般的に20歳未満の青年に発症する。それは自己免疫が病因と想定され、インスリン合成に関与しているランゲルハンス島のその後のβ細胞の破壊を伴う膵島炎につながる。さらに、成人潜在性自己免疫性糖尿病(LADA;Diabetes Care. 8:1460-1467, 2001)では自己免疫発作が原因でβ細胞が破壊される。残存膵島細胞によって産生されるインスリンの量は少な過ぎ、結果として血糖値上昇(高血糖症)となる。2型糖尿病は、一般的により高齢で発症する。2型糖尿病は、とりわけ肝臓及び骨格筋内におけるインスリンへの抵抗性に関連するが、ランゲルハンス島の欠陥とも関連する。高い血糖値(及び高い血中脂質値も)は次にβ細胞機能障害及びβ細胞アポトーシス増加をもたらす。
持続的又は十分にコントロールされない高血糖は広範な病理を伴う。今日の一般的な抗糖尿病薬は高血糖値及び低血糖値の発生を完全に予防するのに十分に血糖値をコントロールしないので、糖尿病は非常に身体障害性の疾患である。範囲外の血糖値は有毒であり、長期合併症、例えば網膜症、腎症、神経障害及び末梢血管疾患を引き起こす。糖尿病の人は実質的にそのリスクがある肥満症、高血圧症、脳卒中、心疾患及び高脂血症等の関連状態の宿主もいる。
肥満症は、心血管疾患、高血圧症、糖尿病、高脂血症及び死亡率上昇等のフォローアップ疾患のリスク増加を伴う。糖尿病(インスリン抵抗性)及び肥満症は、いくつかの疾患間の連鎖と定義される「代謝症候群」(症候群X、インスリン抵抗性症候群、又は死の四重奏とも呼ばれる)の一部である。これらは同一患者に起こることが多く、2型糖尿病及び心血管疾患の発症の主なリスク因子である。2型糖尿病、心臓病、及び代謝症候群の他の出来事を治療するためには脂質レベル及びグルコースレベルのコントロールが必要であると示唆されている(例えば、Diabetes 48: 1836-1841, 1999; JAMA 288: 2209-2716, 2002参照)。
遊離脂肪酸受容体GPR40(FFAR、FFAR1、又はFFA1のいずれかとも呼ばれる)は、細胞表面受容体であり、初めていわゆるオーファン受容体、すなわち対応タンパク質における7つの推定膜貫通領域の存在予測に基づいたリガンド不明の受容体であると同定されたGタンパク質共役受容体の遺伝子スーパーファミリーのメンバーである(Sawzdargo et al. (1997) Biochem. Biophys. Res. Commun. 239: 543-547)。GPR40は、いくつかの特定の細胞型:膵β細胞及びインスリン分泌細胞系、並びに腸内分泌細胞、味覚細胞で高度に発現されることが分かっており、免疫細胞、脾細胞、並びにヒト及びサルの脳内で発現されると報告されている。一方、各種鎖長の脂肪酸は、GPR40の内因性リガンドとなると考えられ、その活性化は主に細胞内シグナル伝達Gタンパク質のGqファミリーの調節及びカルシウムレベル上昇の同時誘導に関連するが、cAMPの細胞内レベルを調節するためのGsタンパク質及びGiタンパク質の活性化も報告されている。GPR40は、特に長鎖FFA、特にオレアート、並びにPPARγアゴニストロシグリタゾンによって活性化される。
GPR40のアクチベーターとして働く脂肪酸は、インスリン分泌細胞内で発現するGPR40受容体を介したインスリンの血漿グルコース誘導分泌上昇を増大させると認識されている(Itoh et al. (2003) Nature 422: 173-176;Briscoe et al. (2003) J. Biol. Chem. 278: 11303-11311;Kotarsky et al. (2003) Biochem. Biophys. Res. Commun. 301: 406-410)。初期議論にもかかわらず、GPR40アゴニストの使用は、糖尿病の治療のためにインスリン放出を増やすのに適しているようである(例えばDiabetes 2008, 57, 2211;J. Med. Chem. 2007, 50, 2807参照)。典型的に、長期糖尿病治療は膵島活性の漸減につながり、その結果、長期間の治療後に2型糖尿病患者は、代わりに毎日のインスリン注射による治療を必要とする。GPR40アゴニストは、膵島機能を回復させるか又は保存する潜在力を有し得るので、GPR40アゴニストは、2型糖尿病患者の膵島機能の低下及び損失を遅らせるか又は予防し得るという点でも有益であり得る。
インクレチンGLP-1(グルカゴン様ペプチド1)及びGIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド;胃抑制ペプチドとしても知られる)はインスリン分泌を刺激し、DPP-4によってインビボで迅速に不活性化されることが確立されている。これらのペプチジルホルモンは、小腸の上皮にある内分泌細胞によって分泌される。これらの内分泌細胞が消化管の内腔中のグルコース濃度の上昇を感知すると、それらはインクレチン放出のトリガーとして作用する。インクレチンは、血行路を経て膵臓内のβ細胞に運ばれ、食事を消化することから生じる血中グルコースの増加を予想してβ細胞にさらなるインスリンを分泌させる。CCK、GLP-1、GIP、PYY、及びもしかすると他のものを含め、腸内分泌細胞からのインクレチンの放出に対するGPR40の調節役割を指摘するさらなる研究は、GPR40モジュレーターが例えばインスリン放出へのGLP-1及びもしかするとGIPの相乗作用によって間接的にも膵β細胞からのインスリン放出増加に寄与し得ること、並びに他の遊離インクレチンは代謝疾患へのGPR40調節の全体的に有益な貢献にも寄与し得ることを示唆する。インクレチンの血漿レベルの上昇によるインスリン放出へのGPR40調節の間接的寄与は、インクレチン分解の原因である酵素の阻害薬、例えばDPP-4の阻害薬の同時投与によってさらに増大され得る。
インスリン不均衡は、2型糖尿病、重症代謝疾患等の状態をもたらす。インスリン分泌を調節する際のGPR40機能の調節は、GPR40機能を調節できる治療薬が糖尿病等の障害並びに該疾患と関連する状態、例えばインスリン抵抗性、肥満症、心血管疾患及び脂質異常症等の治療に役立ち得ることを指し示す。
本発明の目的
本発明の目的は、以下に式Iの化合物として記載する新規化合物、特に、Gタンパク質共役受容体GPR40に対して活性であり、とりわけGタンパク質共役受容体GPR40のアゴニストである新規インダニルアミノアザジヒドロベンゾフラニル酢酸を提供することである。
本発明のさらなる目的は、インビトロ及び/又はインビボでGタンパク質共役受容体GPR40への活性化作用を有し、かつ薬物としてそれらを使用するのに適した薬理学的及び薬物動態学的特性を持つ新規化合物、特に新規インダニルアミノアザジヒドロベンゾフラニル酢酸を提供することである。
本発明のさらなる目的は、特に代謝障害、例えば糖尿病、脂質異常症及び/又は肥満症の治療に有効なGPR40アゴニストを提供することである。
本発明のさらなる目的は、患者のGタンパク質共役受容体GPR40の活性化によって媒介される疾患又は状態の治療方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、本発明の少なくとも1種の化合物を含む医薬組成物を提供することである。
本発明のさらなる目的は、本発明の少なくとも1種の化合物と1種以上の追加治療薬の組み合わせを提供することである。
当業者には、前述及び下記の説明並びに実施例によって本発明のさらなる目的が明らかになる。
GPR40モジュレーターは技術上周知であり、例えば、WO 2004/041266(EP 1 559 422)、WO 2007/033002、WO 2009/157418、及びWO 2013/178575に開示された化合物である。本発明のインダニルアミノアザジヒドロベンゾフラニル酢酸は、いくつかの利点、例えば効力増強、高い代謝安定性及び/又は化学的安定性、高い選択性及び耐容性、溶解度向上、並びに安定塩を形成する可能性等を提供することができる。
発明の概要
第一態様では、本発明は、下記式
Figure 2020506205
I
(式中、
Rは、
H、F、Cl、Br、I、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-6-シクロアルキル、NC-、HNRN-C(=O)-、C1-4-アルキル-NRN-C(=O)-、C3-6-シクロアルキル-NRN-C(=O)-、ヘテロシクリル-NRN-C(=O)-、ヘテロアリール-NRN-C(=O)-、HOOC-、C1-4-アルキル-O-C(=O)-、O2N-、HRNN-、C1-4-アルキル-RNN-、C1-4-アルキル-C(=O)NRN-、C3-6-シクロアルキル-C(=O)NRN-、ヘテロシクリル-C(=O)-NRN-、ヘテロアリール-C(=O)NRN-、C1-4-アルキル-S(=O)2NRN-、C3-6-シクロアルキル-S(=O)2NRN-、ヘテロシクリル-S(=O)2NRN-、ヘテロアリール-S(=O)2NRN-、HO-、C1-6-アルキル-O-、HOOC-C1-3-アルキル-O-、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル-O-、フェニル-C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、ヘテロシクリル-O-、ヘテロアリール-O-、C1-4-アルキル-S-、C3-6-シクロアルキル-S-、ヘテロシクリル-S-、C1-4-アルキル-S(=O)-、C3-6-シクロアルキル-S(=O)-、ヘテロシクリル-S(=O)-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、C3-6-シクロアルキル-S(=O)2-、ヘテロシクリル-S(=O)2-、フェニル-S(=O)2-、ヘテロアリール-S(=O)2-、HNRN-S(=O)2-、C1-4-アルキル-NRN-S(=O)2-、ヘテロシクリル、フェニル、及びヘテロアリールから成る群R-G1より選択され、
ここで、Rについて言及した残基の群内の各アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクリル基又は下位基は、任意に1個以上のF原子で置換されていてもよく、かつ任意に、Cl、C1-3-アルキル、NC-、(RN)2N-、HO-、C1-3-アルキル-O-、及びC1-3-アルキル-S(=O)2-から独立に選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;並びに
Rについて言及した残基の群内の各フェニル及びヘテロアリール基又は下位基は、任意に、F、Cl、C1-3-アルキル、HF2C-、F3C-、NC-、(RN)2N-、HO-、C1-3-アルキル-O-、F3C-O-、及びC1-3-アルキル-S(=O)2-から独立に選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく;
Rについて言及した残基の群内の各ヘテロシクリル基又は下位基は、
1個のCH2基が-NRN-又は-O-に置き換えられているシクロブチル基;
1個のCH2が-C(=O)-、-NRN-、-O-、-S-、若しくは-S(=O)2-に置き換えられ及び/又は1個のCH基がNに置き換えられているC5-6-シクロアルキル基;
1個のCH2基が-NRN-若しくは-O-に置き変えられ、第2のCH2基が-NRN-、-C(=O)-若しくは-S(=O)2-に置き変えられ及び/又は1個のCH基がNに置き変えられているC5-6-シクロアルキル基;及び
2個のCH2基が-NRN-に置き変えられているか又は1個のCH2基が-NRN-に置き変えられ、もう一方のCH2基が-O-に置き変えられ、かつ第3のCH2基が-C(=O)-若しくは-S(=O)2-に置き変えられ及び/又は1個のCH基がNに置き変えられているC5-6-シクロアルキル基
から選択され;
Rについて言及した残基の群内の各ヘテロアリール基又は下位基は、
テトラゾリルと、=N-、-NRN-、-O-、及び-S-から互いに独立に選択される1、2、若しくは3個のヘテロ原子を含有する5又は6員ヘテロ芳香環とから選択され、
ここで、-HC=N-単位を含有するヘテロ芳香族基では、この基は任意に-NRN-C(=O)-に置き変えられていてもよく;
1個以上のNH基を有するヘテロアリール及びヘテロシクリル環では、前記NH基のそれぞれがNRNに置き変えられており;
R1は、H、F、Cl、C1-4-アルキル、C3-6-シクロアルキル-、HO-C1-4-アルキル、C1-4-アルキル-O-C1-4-アルキル、NC-、HO-、C1-4-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、C1-4-アルキル-S-、C1-4-アルキル-S(O)-、及びC1-4-アルキル-S(O)2-から成る群R1-G1より選択され、
ここで、R1について言及した残基の群内のいずれのアルキル及びシクロアルキル基又は下位基も任意に1個以上のF原子で置換されていてもよく、かつmが2、3又は4の場合、複数のR1は同一又は異なっていてよく;
mは、1、2、3、及び4から選択される整数であり;
R2は、H、F、Cl、C1-4-アルキル、NC-、及びC1-4-アルキルオキシから成る群R2-G1より選択され、
ここで、R2について言及した残基の群内のいずれのアルキル基又は下位基も任意に1個以上のF原子で置換されていてもよく、かつnが2又は3の場合、複数のR2は同一又は異なっていてよく;
nは、1、2、及び3から選択される整数であり;
RNは、H、C1-4-アルキル、HO-C1-4-アルキル-(H2C)-、C1-3-アルキル-O-C1-4-アルキル-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C1-4-アルキル-NH-C(=O)-、C1-4-アルキル-N(C1-4-アルキル)-C(=O)-、C1-4-アルキル-O-C(=O)-、及びC1-4-アルキル-S(=O)2-から成る群RN-G1より互いに独立に選択され、
ここで、RNについて言及した残基の群内の各アルキル基又は下位基は、任意に1個以上のF原子で置換されていてもよく;
前述のいずれの定義においても、特に断りのない限り、いずれのアルキル基又は下位基も直鎖であるか又は分岐していてよい)
の化合物、
そのイソ型、互変異性体、立体異性体、代謝物、プロドラッグ、溶媒和物、水和物、及び塩、特に無機酸若しくは有機酸又は無機塩基若しくは有機塩基とのその生理学的に許容される塩、或いはその組み合わせに関する。
定義内で使用する拡張子-Gnは、それぞれの置換基の種数nを特定するつもりである。例えば、R-G1は種数1の置換基Rを規定する。
「任意に1個以上のF原子で置換されていてもよい」という表現は、それぞれの基又は下位部分の炭素原子に結合しているH原子がF原子に置き変えられていないか又は1個から連続的に全てのH原子、好ましくは1〜5個のH原子、さらに好ましくは1〜3個のH原子がF原子に置き変えられていてもよいことを意味する。
さらなる態様では本発明は、本発明の一般式Iの1種以上の化合物又はその1種以上の医薬的に許容される塩を、場合により1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤と共に含む医薬組成物に関する。
さらなる態様では本発明は、治療を必要とする患者のGタンパク質共役受容体GPR40を活性化することによって媒介される疾患又は状態の治療方法において、一般式Iの化合物又はその医薬的に許容される塩を患者に投与することを特徴とする方法に関する。
本発明の別の態様によれば、治療を必要とする患者の糖尿病、脂質異常症及び/又は肥満症等の代謝疾患又は障害の治療方法において、治療的に有効な量の一般式Iの化合物又はその医薬的に許容される塩を患者に投与することを特徴とする方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、前述及び後述の治療方法用薬物の製造のための一般式Iの化合物又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明の別の態様によれば、前述及び後述の治療方法に使用するための一般式Iの化合物又はその医薬的に許容される塩が提供される。
さらなる態様では本発明は、患者のGタンパク質共役受容体GPR40の活性化によって媒介される疾患又は状態の治療方法であって、該治療を必要とする患者に治療的に有効な量の一般式Iの化合物又はその医薬的に許容される塩を、治療的に有効な量の1種以上の追加治療薬と組み合わせて投与する工程を含む方法を提供する。
さらなる態様では本発明は、Gタンパク質共役受容体GPR40の活性化によって媒介される疾患又は状態の治療のための一般式Iの化合物又はその医薬的に許容される塩の、1種以上の追加治療薬と組み合わせた使用に関する。
さらなる態様では本発明は、一般式Iの化合物又はその医薬的に許容される塩及び1種以上の追加治療薬を、場合により1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤と共に含む医薬組成物に関する。
当業者には前述及び後述の明細及び実験パートから本発明の他の態様が明らかになる。
詳細な説明
特に断りのない限り、基、残基及び置換基、特にR、R1、R2、m及びnは、上記及び後記定義どおりである。化合物中に残基、置換基、又は基が数回現れる場合、それらは同一又は異なる意味を有し得る。本発明の化合物の個々の基及び置換基のいくつかの好ましい意味を以下に与える。これらの定義のいずれもそれぞれ互いに組み合わせてよい。
R:
R-G1:
基Rは、好ましくは前述の定義どおりの群R-G1から選択される。
R-G2:
別の実施形態では基Rは、
H、F、Cl、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、NC-、HNRN-C(=O)-、C1-4-アルキル-NRN-C(=O)-、C3-6-シクロアルキル-NRN-C(=O)-、ヘテロシクリル-NRN-C(=O)-、HOOC-、HRNN-、C1-4-アルキル-RNN-、C1-4-アルキル-C(=O)NRN-、C3-6-シクロアルキル-C(=O)NRN-、ヘテロシクリル-C(=O)NRN-、C1-4-アルキル-S(=O)2NRN-、HO-、C1-6-アルキル-O-、HOOC-(C1-2-アルキル)-O-、ヘテロシクリル-C1-2-アルキル-O-、フェニル-C1-2-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、ヘテロシクリル-O-、ヘテロアリール-O-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、C3-6-シクロアルキル-S(=O)2-、ヘテロシクリル-S(=O)2-、HNRN-S(=O)2-、C1-4-アルキル-NRN-S(=O)2-、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールから成る群R-G2より選択され、
ここで、Rについて言及した残基の群内の各アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクリル基又は下位基は、任意に1個以上のF原子で置換されていてもよく、かつ任意に、Cl、H3C-、NC-、RNHN-、HO-、H3C-O-、及びH3C-S(=O)2-から独立に選択される1〜2個の基で置換されていてもよく;
Rについて言及した残基の群内の各ヘテロアリール基又は下位基は、任意に、F、Cl、H3C-、F3C-、NC-、(RN)2N-、HO-、H3C-O-、F3C-O-、及びH3C-S(=O)2-から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
Rについて言及した残基の群内の各ヘテロシクリル基又は下位基は、
1個のCH2基が-NRN-又は-O-に置き変えられているシクロブチル基;
1個のCH2基が-C(=O)-、-NRN-、-O-、-S-若しくは-S(=O)2-に置き変えられ及び/又は1個のCH基がNに置き変えられているC5-6-シクロアルキル基;
1個のCH2基が-NRN-若しくは-O-に置き変えられ、第2のCH2基が-NRN-、-C(=O)-若しくは-S(=O)2-に置き変えられ及び/又は1個のCH基がNに置き変えられているC5-6-シクロアルキル基
から選択され;
Rについて言及した残基の群内の各ヘテロアリール基又は下位基は、
テトラゾリルと、=N-、-NH-、O及びSから互いに独立に選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含有する5員ヘテロ芳香環と、1又は2個の=N-原子を含有する6員ヘテロ芳香環とから選択され、ここで、-HC=N-単位は、任意に-NH-C(=O)-に置き変えられていてもよく;
かつ1個以上のNHを含有する上記ヘテロアリール及びヘテロシクリル基又は下位基のそれぞれにおいて、前記NH基はNRNに置き変えられている。
R-G3:
別の実施形態では基Rは、H、F、Cl、C1-4-アルキル、C3-シクロアルキル、NC-、H2N-C(=O)-、C1-3-アルキル-NRN-C(=O)-、HOOC-、H2N-、C1-3-アルキル-C(=O)NRN-、C1-4-アルキル-S(=O)2NRN-、HO-、C1-5-アルキル-O-、HOOC-CH2-O-、ヘテロシクリル-CH2-O-、フェニル-CH2-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、ヘテロシクリル-O-、ヘテロアリール-O-、ヘテロシクリル-S(=O)2-、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールから成る群R-G3より選択され、
ここで、Rについて言及した残基の群内の各アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクリル基又は下位基は、任意に1個以上のF原子で置換されていてもよく、かつ任意に、Cl、H3C-、NC-、RNHN-、HO-、H3C-O-、及びH3C-S(=O)2-から選択される1個の基で置換されていてもよく;
Rについて言及した残基の群内の各ヘテロアリール基又は下位基は、任意に、F、Cl、H3C-、F3C-、NC-、(RN)2N-、HO-、H3C-O-、F3C-O-、及びH3C-S(=O)2-から独立に選択される1〜2個の置換基で置換されていてもよく;
Rについて言及した残基の群内の各ヘテロシクリル又は下位基は、
1個CH2基が-NRN-又は-O-に置き変えられているシクロブチル基;
1個のCH2基が-C(=O)-、-NRN-、-O-、-S-若しくは-S(=O)2-に置き変えられ及び/又は1個のCH基がNに置き変えられているC5-6-シクロアルキル基
から選択され;
Rについて言及した残基の群内のヘテロアリール基又は下位基は、テトラゾリルと、n=N-、-NH-、O及びSから互いに独立に選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含有する5員ヘテロ芳香環と、1又は2個の=N-原子を含有する6員ヘテロ芳香環とから選択され、ここで、-HC=N-単位は、任意に-NH-C(=O)-に置き変えられていてもよく;
かつ1個以上のNHを含有するRについて言及した各ヘテロアリール及びヘテロシクリル基又は下位基において、前記NH基はNRNに置き変えられている。
R-G4:
別の実施形態によれば、基Rは、
C1-4-アルキル、オキセタニル、又はテトラヒドロフラニルで一置換されたH3C-O-
(H3C-O-に付着されたC1-4-アルキル基は、任意にHO-で一置換されていてもよく、かつ
前記オキセタニル及びテトラヒドロフラニルは、任意にH3C-で一置換されていてもよい);
テトラヒドロフラニル-O-及びテトラヒドロピラニル-O-;並びに
テトラゾリル、ピリジン-2-オニル、ピラジニル、ピリミジン-2-オニル、及びピリミジン-4-オニルから選択されるヘテロアリール基
(前記ヘテロアリール基は、それぞれ任意にH3C-で一置換されていてもよく、かつ
前記ヘテロアリール基中の各H-N基は、任意にH3C-N又は(H3C)2C(OH)-H2C-Nに置き変えられていてもよい)
から成る群R-G4より選択される。
R-G5:
別の実施形態では、基Rは、
Figure 2020506205
から成る群R-G5より選択され、
式中、アスタリスク(-*)は、付着部位/点を示す。
R1
R1-G1:
基R1は、好ましくは前述の定義どおりの群R1-G1から選択される。
R1-G2:
一実施形態によれば、基R1は、H、F、Cl、C1-3-アルキル、シクロプロピル、NC-、HO-、及びC1-3-アルキル-O-から成る群R1-G2より選択され、
R1について言及した残基の群内の各アルキル基又は下位基は、任意に1個以上のF原子で置換されていてもよい。
R1-G3:
一実施形態によれば、基R1は、H、F、Cl、H3C-、H3C-H2C -、(H3C)2CH-、F3C-、及びH3C-O-から成る群R1-G3より選択される。
R1-G4:
一実施形態によれば、基R1は、H3C-から成る群R1-G4より選択される。
R2
R2-G1:
基R2は、好ましくは前述の定義どおりの群R2-G1から選択される。
R2-G2:
別の実施形態では、基R2は、H、F、Cl、H3C-、F3C-、NC-、及びH3CO-から成る群R2-G2より選択される。
R2-G3:
別の実施形態では、基R2は、H及びFから成る群R2-G3より選択される。
R2-G4:
別の実施形態では、基R2は、Hから成る群R2-G4より選択される。
R2-G5:
別の実施形態では、基R2は、Fから成る群R2-G5より選択される。
RN:
RN-G1:
基RNは、好ましくは前述の定義どおりの群RN-G1から選択される。
RN-G2:
別の実施形態では基RNは、H、C1-3-アルキル、HO-C1-4-アルキル-(H2C)-、H3C-O-C1-4-アルキル-、C1-3-アルキル-C(=O)-、及びC1-3-アルキル-S(=O)2-から成る群RN-G2より選択される。
RN-G3:
別の実施形態では基RNは、H、H3C-、HO-C3-アルキル-(H2C)-、H3C-C(=O)-、及びH3C-S(=O)2-から成る群RN-G3より選択される。
m:
mは、1、2、3及び4から選択される整数である。
好ましくは、mは、1及び2から選択される整数である。
さらに好ましくは、mは2である。
n:
nは、1、2及び3から選択される整数である。
好ましくは、nは、1及び2から選択される整数である。
さらに好ましくは、nは1である。
以下に一般式I.1、I.2、I.3、及びI.4を用いて式Iの化合物の好ましい実施形態を記載する。これらの化合物には、そのいずれの互変異性体、溶媒和物、水和物及び塩、特にその医薬的に許容される塩をも包含される。
Figure 2020506205
本発明の好ましい下位概念の実施形態(E)の例を下表1に示す。表中、各実施形態の各置換基群は前述の定義に従って規定され、式I、I.1、I.2、I.3、及びI.4の全ての他の置換基は前述の定義に従って規定される。例えば、R-下の列及びE1の行のエントリー-G1は、実施形態E1において置換基Rが定義名R-G1から選択されることを意味する。一般式に組み込まれた他の可変要素に同じことが同様に当てはまる。
表1:
Figure 2020506205
別の実施形態は、
Rが、
Figure 2020506205
(式中、アスタリスク(-*)は、付着部位/点を示す)
から成る群より選択され;
R1がH3C-であり;
mが2であり;
R2がH又はFであり;
nが1である、
式Iの当該化合物に関する。
特に好ましい化合物について、それらの互変異性体及び立体異性体、その塩、又はそのいずれの溶媒和物若しくは水和物をも含め、下記実験セクションに記載する。
本発明の化合物及びそれらの中間体は、当業者に周知であり、かつ有機合成の文献に記載の合成方法を用いて、例えば“Comprehensive Organic Transformations”, 2nd Edition, Richard C. Larock, John Wiley & Sons, 2010、及び“March’s Advanced Organic Chemistry”, 7th Edition, Michael B. Smith, John Wiley & Sons, 2013に記載の方法を用いて得ることができる。以下にさらに完全に説明する調製方法、特に実験セクションに記載の調製方法に類似して化合物を得るのが好ましい。場合によっては、反応スキームを行なう際に採択する順序を変えてよい。当業者に周知であるが、本明細書に詳述していない、これらの反応の変形を使用してもよい。下記スキームを研究すれば、当業者には本発明の化合物の一般的調製方法が明らかになる。出発化合物は商業的に入手可能であるか或いは文献又は本明細書に記載の方法によって調製可能であり、或いは類似又は同様の方法で調製可能である。反応を行なう前に、化合物中のいずれの対応官能基も通常の保護基を用いて保護してよい。これらの保護基は、当業者が精通し、かつ文献、例えば“Protecting Groups”, 3rd Edition, Philip J. Kocienski, Thieme, 2005、及び“Protective Groups in Organic Synthesis”, 4th Edition, Peter G. M. Wuts, Theodora W. Greene, John Wiley & Sons, 2006に記載されている方法を用いて反応順序内の適切な段階で再び切断し得る。
本発明の化合物Iは、スキーム1に描写される保護又はマスクされた形態でカルボン酸官能基を有する前駆体IIからアクセスするのが好ましく;R、R1、R2、m及びnは、前述及び後述の定義どおりの意味を有する。カルボン酸に適した前駆基は、例えば、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、シアノ、オレフィン、オキサゾール、又はチアゾールであり得る。全てのこれらの基は、有機化学文献に記載され、当業者に周知の様々な手段によってカルボン酸官能基に変換されてきた。好ましい前駆基はC1-4-アルキル又はベンジルカルボキシラートであり、それぞれさらにフッ素、メチル、及び/又はメトキシで一置換又は多置換されていてもよい。これらのエステル基は、塩酸若しくは硫酸等の酸、又は水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、若しくは水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物で加水分解されてカルボン酸官能基をもたらし得る。加水分解は、水及びテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、及びイソプロパノール、又はジメチルスルホキシド等の水性溶媒中、0〜120℃で行うのが好ましい。tert-ブチルエステルは、酸性条件、例えば、トリフルオロ酢酸若しくは塩酸下、ジクロロメタン、1,4-ジオキサン、イソプロパノール、若しくは酢酸エチル等の溶媒中で切断するのが好ましい。ベンジルエステルは、遷移金属、好ましくはパラジウム炭素の存在下で水素を用いて切断するのが有利である。メトキシ等の電子供与基を芳香環に有するベンジルエステルは酸化的条件下で除去してもよく;硝酸セリウムアンモニウム(CAN)又は2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノキノン(DDQ)は、この手法によく用いられる2つの試薬である。カルボン酸基は、実験セクションに記載のように、合成の初期段階、例えば、アザジヒドロベンゾフラン部分とインダニルアミノ残基のカップリング又は2つのフェニル下位基のC-Cカップリング前に導入してもよい。
スキーム1:本発明の化合物にアクセスするためのカルボン酸官能基の遊離
Figure 2020506205
化合物IIは、インダニルアミンIIIと、カルボン酸基又はその前駆基及び脱離基を有する化合物IVとから得ることができ(スキーム2);スキーム2のR、R1、R2、m、及びnは、前述及び後述の定義どおりの意味を有する。IV中の脱離基LGは、ピリジン環の求核置換反応によってIII中のNH基に置き換えられ;適切なLGは、F、Cl、Br、及びIであり得る。この反応は通常、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン、炭酸塩、例えば、Li2CO3、Na2CO3、K2CO3、及びCs2CO3、水酸化物、例えば、LiOH、NaOH、及びKOH、アルコラート、例えば、NaOMe、NaOEt、及びKOtBu、並びに酸化物、例えば、CaO及びAg2O等の塩基の存在下で行なわれる。銀塩、例えば、AgNO3、AgOSO2CF3、及びAg2CO3等の添加剤が反応の進行に有益又は不可欠なことがある。好ましい溶媒は、20〜220℃の温度ではジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジノン、アセトニトリル、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、トルエン、アルコール、例えば、エタノール若しくはイソプロパノール、水、又はその混合物である。
これとは別に、インダニルアミンIIIと化合物IVのカップリングは、遷移金属触媒によって媒介される。この手法に適した化合物IVは、LGとしてCl、Br、又はIを有し、触媒は、Cu、Ni、又はPd由来のものが好ましい。触媒又はその前駆体は、遷移金属と、ホスフィン、例えば、トリ-tert-ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、任意に置換されていてもよいビフェニル-ジシクロヘキシル-ホスフィン、任意に置換されていてもよいビフェニル-ジ-tert-ブチルホスフィン、キサントホス、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、若しくはトリフリルホスフィン、ホスファイト、1,3-二置換イミダゾールカルベン、1,3-二置換イミダゾリジンカルベン、オキサルアミド、ジベンジリデンアセトン、アリル、若しくはニトリル等の配位子との錯体、パラジウム炭素若しくはパラジウムのナノ粒子等の元素形態の遷移金属、又は別途添加される配位子と化合し得るフッ化物、塩化物、臭化物、酢酸塩、トリフラート、アセチルアセトナート、若しくはトリフルオロアセタート等の遷移金属塩であり得る。反応は、アルコラート、例えば、LiOtBu、NaOtBu、KOtBu、NaOtPent、及びKOtPent、水酸化物、例えば、LiOH、NaOH、及びKOH、リチウムヘキサメチルジシラジド、K3PO4、炭酸塩、例えばCs2CO3、又はフェノラート、例えばナトリウム2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチル-フェノラート等の塩基の存在下で行なうのが好ましい。一部の反応の進行には銀塩、例えば、AgNO3、AgOSO2CF3、及びAg2CO3等の添加剤が有益又は不可欠なことがある。カップリング反応は、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、アルコール、例えばtBuOH若しくはtPentOH、水、又はその混合物中、20〜180℃の範囲の温度で行なうのが好ましい。カルボン酸エステルとしてクロロ化合物IV(LG=Cl及びCP=COOCH3又はCOOCH2CH3)を利用するために特に適した反応条件は、1,4-ジオキサン、トルエン、tert-ブタノール、又はtert-ペンタノール中、60〜110℃で触媒前駆体としてクロロ[2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル][2-(2-アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)及び塩基としてナトリウムtert-ブトキシド又はナトリウムtert-ペンタオキシドを含み;任意に、追加当量の2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニルを添加してもよい。
スキーム2:前駆体IIの調製
Figure 2020506205
中間体IIIは、インドールVから好都合に得られ、インドールVは、インダノンVI又はVI’から調製可能であり(スキーム3);スキーム3のR、R1、R2、m及びnは、前述及び後述の定義どおりの意味を有する。
化合物VI又はVI’中のケト基の還元は、リチウムボロヒドリド、ナトリウムボロヒドリド、リチウムアルミニウムヒドリド、又はジイソブチルアルミニウムヒドリドで達成し得る有機合成において標準的変換である。ナトリウムボロヒドリドは一般的に水溶液又はアルコール溶液中0〜60℃で利用するが、言及した他の還元剤は、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、及びトルエン等の不活性溶媒中、-80〜60℃で使用するのが好ましい。ケト基の還元は、エナンチオマー的に富化されたか又は純粋な形態のアルコールを与える立体選択的様式で行ってもよい。適切なキラル還元剤は、エナンチオマー的に純粋な[1,3,2]オキサザボロール(コーリー・バクシ・柴田還元又はコーリー・伊津野還元)と組み合わせたボラン又はエナンチオマー的に純粋な遷移金属触媒の存在下のギ酸、ホルマート、水素、若しくはシランである。前の手法に典型的な反応条件は、-10〜60℃で、例えば、ジクロロメタン、トルエン、メタノール、テトラヒドロフラン、又はその混合物中のボラン、例えば、ボランジメチルスルフィド錯体、及び(R)-又は(S)-3,3-ジフェニル-1-メチルテトラヒドロ-1H,3H-ピロロ[1,2-c][1,3,2]オキサザボロールである。ルテニウム錯体等のキラル遷移金属触媒、例えば、クロロ{[(1S,2S)-(-)-2-アミノ-1,2-ジフェニルエチル](4-トルエンスルホニル)-アミド}-(メシチレン)ルテニウム(II)を利用すると、塩基、例えば、トリエチルアミンの存在下、ジクロロメタン中、-20〜60℃でヒドリド源、例えば、ギ酸を用いて高エナンチオマー過剰率でヒドロキシ化合物を与えることができる。
化合物V中のOH基は、例えば、フタルイミドとして、保護されたアミノ誘導体、又は例えば、アジドとして、マスクされたアミノ誘導体経由の2工程手順後にNH2に置き換えられる。光延反応条件を利用してフタルイミドを導入することができる。この変換は、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジエチルエーテル、トルエン、ベンゼン、ジクロロメタン、又はその混合物中、-30〜100℃でフタルイミド、ホスフィン、及びアゾジカルボン酸エステル又はアミドを用いてルーチン的に行われる。一般的に用いられるホスフィンは、トリフェニルホスフィン及びトリブチルホスフィンであり、通常はアゾジカルボン酸ジメチル、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、アゾジカルボン酸ジ-(4-クロロベンジル)、アゾジカルボン酸ジベンジル、アゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル、アゾジカルボン酸ビス(ジメチルアミド)、アゾジカルボン酸ジピペリジド、又はアゾジカルボン酸ジモルホリドと併用される。アミノ基は、エタノール中のヒドラジン、n-ブタノール中のエチレン-1,2-ジアミン、又はn-ブタノール中の1-ブチルアミンを用いてフタルイミドから遊離され得る。
アジド基は、ヒドロキシ前駆体V及びV’からアジ化水素酸又はホスホリルアジド及び上記光延反応条件又はその変形を利用して導入可能である。ホスホリルアジドを1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン等の塩基と併用してテトラヒドロフラン又はトルエン中、-10〜80℃でこの変換を達成してもよい。アジドは、例えば、パラジウム炭素等の遷移金属の存在下で水素を用いてアミノ官能基に変換される。異性体的に純粋な前駆体V又はV’から出発すると、両手順はエナンチオマー的に純粋な形態のアミノインダンIIIを与え得る。
インダンIIIのフェニル残基は、スキーム3に示し、実験セクションに記載のように合成シーケンスの種々の段階で遂行され得る遷移金属触媒カップリング反応を経て付着される。遷移金属触媒は、パラジウム、ニッケル、銅、又は鉄から誘導するのが好ましく、さらに好ましくはパラジウムから得る。活性触媒は、遷移金属と配位子、例えばホスフィン、例えばトリ-tert-ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、任意に置換されていてもよいビフェニル-ジシクロヘキシル-ホスフィン、任意に置換されていてもよいビフェニル-ジ-tert-ブチル-ホスフィン、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、若しくはトリフリルホスフィン、ホスファイト、1,3-二置換イミダゾールカルベン、1,3-二置換イミダゾリジンカルベン、ジベンジリデンアセトン、アリル、若しくはニトリル等との錯体、或いはパラジウム炭素又は鉄若しくはパラジウムのナノ粒子等の元素形態の遷移金属、或いはフッ化物、塩化物、臭化物、酢酸塩、トリフラート、又はトリフルオロアセタート等の塩であってよい。フェニル基は、ボロン酸若しくはボロン酸エステル、トリフルオロボラート、又は亜鉛ハライド、すなわち求核反応相手(VI’’)として利用し、インダン誘導体は、塩化物、臭化物又はヨウ化物、すなわち求電子反応相手(III’、V’、又はVI’’)として利用するのが好ましい。求核試薬に応じて、ベンゼン、トルエン、エーテル、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、アルコール、水、又はその混合物中、0〜160℃で反応を行うのが好ましい。ボロン酸又はボロン酸エステル又はトリフルオロボラートを用いる反応は、一般的にアルコラート、水酸化物、例えば、LiOH、NaOH、及びKOH、K3PO4、炭酸塩、例えば、Li2CO3、Na2CO3、K2CO3、及びCs2CO3、アミン、又はフッ化物、例えば、KF等の塩基の存在下で行なわれる。ハロゲン化物塩、例えば、塩化リチウム、銀塩、例えば、酸化銀及びトリフラート、及び/又は銅塩、例えば、塩化銅及びチオフェン-2-カルボン酸銅等の添加剤が反応の進行に有益なことがあり、不可欠なことさえある。述べた反応相手(反応性炭素)の反応性を逆転させてもよい。すなわちフェニル誘導体が求電子性であり、インダニル誘導体が求核反応相手であり、同一又は同様の条件下で同一生成物をもたらす。
スキーム3:中間体IIIの調製
Figure 2020506205
一般構造IVの化合物は、実験セクションに記載し、スキーム4に要約するように合成可能である。ピリジンVIIから出発して、過剰のヨウ素求電子試薬、例えばN-ヨードスクシンイミド(NIS)で処理してピリジンVIIIを得ることができる。ピリジンVIIIの単還元(Monoreduction)は、グリニャール試薬等のアルキル金属化合物、例えば、iPrMgClを利用する選択的ヨウ素-金属交換反応、及び結果として生じるピリジル-金属化合物のプロトノリシスを経て達成可能である。塩基の存在下でのピリジノールIXとブロモ-クロトナート(例えば、X)のアルキル化が環化前駆体XIを与える。化合物XIは、例えば、トリス(トリメチルシリル)シラン又はトリ-n-ブチル-スタンナン及びラジカル開始剤を用いて、C-I単位からの炭素ラジカル生成及び環化ラジカル種の水素横取りによるラジカル環化を経て化合物IV’に変換可能である。
スキーム4:中間体IVの調製
Figure 2020506205
提示合成経路は、保護基の使用に頼ることがある。例えば、反応中は、存在する潜在的に反応性の基、例えばヒドロキシ、カルボニル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、又はイミノ等を通常の保護基で保護してよく、反応後に再び保護基を切断する。それぞれの官能基に適した保護基及びそれらの除去は当業者に周知であり、有機合成の文献、例えば“Protecting Groups”, 3rd Edition, Philip J. Kocienski, Thieme, 2005、及び“Protective Groups in Organic Synthesis”, 4th Edition, Peter G. M. Wuts, Theodora W. Greene, John Wiley & Sons, 2006に記載されている。
一般式Iの化合物は、後述するように、それらのエナンチオマー及び/又はジアステレオマーに分割し得る。従って、例えば、cis/trans混合物はそれらのcis及びtrans異性体に分割し、ラセミ化合物はそれらのエナンチオマーに分離し得る。
cis/trans混合物は、例えば、クロマトグラフィーによってそれらのcis及びtrans異性体に分割可能である。ラセミ体として存在する一般式Iの化合物は、それ自体公知の方法によってそれらの光学対掌体に分離可能であり、一般式Iの化合物のジアステレオマー混合物は、それらの異なる物理化学的性質を考慮することによって、それ自体公知の方法、例えばクロマトグラフィー及び/又は分別結晶化を用いてそれらのジアステレオマーに分割可能であり;その後に得られた化合物がラセミ体の場合、後述するようにそれらをエナンチオマーに分割することができる。
ラセミ体は、キラル相カラムクロマトグラフィーによって或いは光学活性溶媒からの結晶化によって或いはラセミ化合物と塩又は誘導体、例えばエステル若しくはアミド等を形成する光学活性物質と反応させることによって分割するのが好ましい。塩は、塩基性化合物についてはエナンチオマー的に純粋な酸と形成され、酸性化合物についてはエナンチオマー的に純粋な塩基と形成され得る。ジアステレオマー誘導体は、エナンチオマー的に純粋な補助化合物、例えば酸、それらの活性化誘導体、又はアルコールと形成される。このようにして得られた塩又は誘導体のジアステレオマー混合物の分離は、それらの異なる物理化学的性質、例えば溶解度の差を考慮することによって達成可能であり;適切な薬剤の作用によって純粋なジアステレオマー塩又は誘導体から遊離対掌体が放出され得る。このような目的によく用いられる光学活性酸並びに補助酸基として適用可能な光学活性アルコールは当業者に周知である。
上述したように、式Iの化合物は塩、特に医薬用途のためには医薬的に許容される塩に変換可能である。本明細書で使用する場合、「医薬的に許容される塩」は、親化合物がその酸塩又は塩基塩をつくることによって修飾されている、開示化合物の誘導体を指す。
本発明の化合物は、下記実施例に記載の方法を用いても有利に得ることができ、この目的で、これらの方法を文献から当業者に公知の方法と併用してもよい。
用語及び定義
本明細書で具体的に定義しない用語には、当業者が本開示及び文脈に照らしてそれらに与えることになる意味を与えるものとする。しかしながら、本明細書で使用する場合、特に反対の断りのない限り、下記用語は指示した意味を有し、下記慣例を順守する。
用語「本発明に従う化合物」、「式(I)の化合物」、「本発明の化合物」等は、本発明の式(I)の化合物を、それらの互変異性体、立体異性体及びその混合物並びにその塩、特にその医薬的に許容される塩、並びに該化合物の溶媒和物及び水和物(該互変異性体、立体異性体及びその塩の溶媒和物及び水和物を含む)を含めて表す。
用語「治療」及び「治療すること」は、防御的、すなわち予防的、又は治療的、すなわち治癒的及び/若しくは対症的の両処置を包含する。従って用語「治療」及び「治療すること」は、既に特に顕性形態で前記状態が発生している患者の治療処置を含む。治療処置は、特定適応症の症状を軽減するための対症療法又は適応症の状態を逆転若しくは一部逆転させるか又は疾患の進行を停止させるか若しくは遅くするための原因療法であり得る。従って本発明の組成物及び方法は、例えば一定期間にわたる治療処置のみならず慢性療法として使用可能である。さらに用語「治療」及び「治療すること」は、予防処置、すなわち前述の状態を発症するリスクがある患者の治療、ひいては前記リスクの低減を含む。
本発明が、治療を必要とする患者を指すとき、それは主に哺乳動物、特にヒトの治療に関する。
用語「治療的に有効な量」は、本明細書に記載の(i)特定の疾患又は状態を治療又は予防し、(ii)特定の疾患又は状態の1つ以上の症状を減弱し、寛解させ、又は排除し、或いは(iii)特定の疾患又は状態の1つ以上の症状の発生を予防するか又は遅らせる、本発明の化合物の量を意味する。
本明細書で使用する用語「調節される」又は「調節すること」、又は「調節する」は、特に断りのない限り、本発明の1種以上の化合物によるGタンパク質共役受容体GPR40の活性化を意味する。
本明細書で使用する用語「媒介される」又は「媒介すること」又は「媒介する」は、特に断りのない限り、本明細書に記載の(i)特定の疾患又は状態の予防を含めた治療、(ii)特定の疾患又は状態の1つ以上の症状の減弱、寛解、又は排除、或いは(iii)特定の疾患又は状態の1つ以上の症状の発生の予防又は遅延を指す。
本明細書で使用する用語「置換される」は、指定原子、基又は部分の任意の1個以上の水素が指示群からの選択肢に置き換えられることを意味する。但し該原子の通常の原子価を超えず、かつ置換の結果、容認できる安定化合物になることを条件とする。
下記基(group)、基(radical)、又は部分においては、基に先行して炭素原子数を特定することが多く、例えば、C1-6-アルキルは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。一般に、2つ以上の下位基を含む基については、最後に命名した下位基が該基の付着点であり、例えば、置換基「アリール-C1-3-アルキル-」は、C1-3-アルキル基に結合しているアリール基を意味し、そのC1-3-アルキル基が、該置換基が付着しているコア又は基に結合してる。
本発明の化合物を化学名の形態でも式としても描写している場合、矛盾がある場合は式が優先するものとする。
下位式ではアスタリスクを用いて、定義どおりにコア分子に連結される結合を示す。
置換基の原子の数え方は、該置換基が結合しているコア又は基に最も近い原子から始める。
例えば、用語「3-カルボキシプロピル基」は下記置換基を表す。
Figure 2020506205
ここで、カルボキシ基は、プロピル基の第3の炭素原子に結合している。用語「1-メチルプロピル」、「2,2-ジメチルプロピル」又は「シクロプロピルメチル」基は下記基を表す。
Figure 2020506205
下位式ではアスタリスクを用いて、定義どおりにコア分子に連結される結合を示す。
基の定義において、用語「各X、Y及びZ基は任意に〜で置換されていてもよい」等は、各基X、各基Y及び各基Zが、どれもそれぞれ別々の基として又はそれぞれ構成基の一部として定義どおりに置換され得ることを意味する。例えば定義「Rexは、H、C1-3-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル又はC1-3-アルキル-O-を表し、ここで、各アルキル基は、任意に1個以上のLexで置換されていてもよい」等は、用語アルキルを含む前述の基のそれぞれにおいて、すなわち基C1-3-アルキル、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル及びC1-3-アルキル-O-のそれぞれにおいて、アルキル部分が定義どおりのLexで置換され得ることを意味する。
特に断りのない限り、明細書及び添付の特許請求の範囲全体を通して、所与の化学式又は化学名は、その互変異性体並びに全ての立体異性体、光学異性体及び幾何異性体(例えばエナンチオマー、ジアステレオマー、E/Z異性体等...)並びにラセミ体のみならず別々のエナンチオマーの異なる比率の混合物、ジアステレオマーの混合物、又は該異性体及びエナンチオマーが存在する前述の形態のいずれもの混合物、並びに塩、例えばその医薬的に許容される塩及びその溶媒和物、例えば水和物等(遊離化合物の溶媒和物又は該化合物の塩の溶媒和物を含めて)を包含するものとする。
本明細書では「医薬的に許容される」という表現を用いて、堅実な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、又は他の問題若しくは合併症なしでヒト及び動物の組織と接触して使用するのに適しており、かつ合理的な利益/危険比で釣り合っている当該化合物、材料、組成物、及び/又は剤形を指す。
本明細書で使用する場合、「医薬的に許容される塩」は、親化合物がその酸塩又は塩基塩をつくることによって修飾されている、開示化合物の誘導体を指す。
上記酸以外の酸の塩、例えば本発明の化合物を精製又は単離するために有用な塩(例えばトリフルオロ酢酸塩)も本発明の一部を構成する。
ハロゲンという用語は、一般的にフッ素、塩素、臭素及びヨウ素を意味する。
単独又は別の基と組み合わせた用語「C1-n-アルキル」(nは1〜nの整数である)は、1〜n個のC原子を有する非環式の飽和した分岐又は直鎖炭化水素基を表す。例えば用語C1-5-アルキルは、基H3C-、H3C-CH2-、H3C-CH2-CH2-、H3C-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH(CH3)-CH2-、H3C-C(CH3)2-、H3C-CH2-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH(CH3)-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH2-CH2-、H3C-CH2-C(CH3)2-、H3C-C(CH3)2-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH(CH3)-及びH3C-CH2-CH(CH2CH3)-を包含する。
単独又は別の基と組み合わせた用語「C1-n-アルキレン」(nは整数1〜nである)は、1〜n個のC原子を有する非環式の直鎖又は分岐鎖二価アルキル基を表す。例えば用語C1-4-アルキレンには、-(CH2)-、-(CH2-CH2)-、-(CH(CH3))-、-(CH2-CH2-CH2)-、-(C(CH3)2)-、-(CH(CH2CH3))-、-(CH(CH3)-CH2)-、-(CH2-CH(CH3))-、-(CH2-CH2-CH2-CH2)-、-(CH2-CH2-CH(CH3))-、-(CH(CH3)-CH2-CH2)-、-(CH2-CH(CH3)-CH2)-、-(CH2-C(CH3)2)-、-(C(CH3)2-CH2)-、-(CH(CH3)-CH(CH3))-、-(CH2-CH(CH2CH3))-、-(CH(CH2CH3)-CH2)-、-(CH(CH2CH2CH3))-、-(CHCH(CH3)2)-及び-C(CH3)(CH2CH3)-が含まれる。
用語「C2-n-アルケニル」は、少なくとも2個の炭素原子を有する「C1-n-アルキル」の定義で規定される基について、前記基の当該炭素原子の少なくとも2個が互いに二重結合によって結合している場合に使用する。例えば用語C2-3-アルケニルには-CH=CH2、-CH=CH-CH3、-CH2-CH=CH2を包含する。
用語「C2-n-アルキニル」は、少なくとも2個の炭素原子を有する「C1-n-アルキル」の定義で規定される基について、前記基の当該炭素原子の少なくとも2個が互いに三重結合によって結合している場合に使用する。例えば用語C2-3-アルキニルには-C≡CH、-C≡C-CH3、-CH2-C≡CHが含まれる。
単独又は別の基と組み合わせた用語「C3-n-シクロアルキル」(nは整数4〜nである)は、3〜n個のC原子を有する環式の飽和した非分岐炭化水素基を表す。環式基は、単環式、二環式、三環式又はスピロ環式、最も好ましくは単環式であり得る。該シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロドデシル、ビシクロ[3.2.1.]オクチル、スピロ[4.5]デシル、ノルピニル、ノルボニル、ノルカリル、アダマンチル等が挙げられる。
上記用語の多くは、式又は基の定義に繰り返し用いられることがあり、いずれの場合も互いに独立に、上記意味の1つを有する。
薬理学的活性
本発明の化合物の活性は、下記アッセイを用いて実証可能である。
IPOneアッセイシステムを用いるIP1蓄積測定−1321N1細胞安定発現ヒトGPR40受容体(Euroscreen, Belgium)を播種し、24時間後に白色384ウェルプレート内で10%のFCS、1%のピルビン酸Na及び400μg/mLのG418を含有する培地中でアッセイする。製造業者の説明書(Cisbio Bioassays, France)に従ってIP1をアッセイする。要するに、培地を刺激緩衝液(Hepes 10mM、CaCl2 1mM、MgCl2 0.5mM、KCl 4.2mM、NaCl 146mM、グルコース5.5mM及びLiCl 50mM、pH7.4)に置換してアッセイを開始する。LiClを含有する刺激緩衝液で希釈した化合物を添加して37℃、5%CO2で1時間細胞を刺激する。製造業者が提供したHTRF複合物(IP1-d2と抗IP1クリプタートTb)及び溶解緩衝液を添加することによってアッセイを停止させる。室温での1時間のインキュベーション後にEnVisionTM, Perkin Elmerを用いてプレートを測定する。そして665/615nMで得られた蛍光比を用いて、Assay Explorer 3.3ソフトウェアウェア(Accelrys, Inc.)を利用し、IP1基準曲線及びその後の可変ヒル勾配を斟酌するシグモイド曲線あてはめを用いる内挿によってpEC50値を計算する。
本発明の化合物は、典型的に約1nM〜約10μMの範囲内、好ましくは1μM未満、さらに好ましくは100nM未満のEC50値を有する。
本発明の化合物のEC50値を下表に示す。化合物の番号は、実験セクションの実施例番号に対応する。
表2:
Figure 2020506205
溶解度
緩衝液中の溶解量をアセトニトリル/水(1/1)溶液中の量と比較することによって本発明の化合物の水溶解度を決定する。10mMのDMSO原液から始めて一定分量をアセトニトリル/水(1/1)又は緩衝液でそれぞれ希釈する。24時間の振盪後、溶液を濾過してLC-UVで分析する。緩衝液中の溶解量をアセトニトリル溶液中の量と比較する。
2.5%のDMSO濃度では溶解度は通常0.001〜0.125mg/mLまで測定されている。90%超の化合物が緩衝液に溶解する場合、値に「>」の印を付ける。
本発明の化合物は、WO 2013/144098に明示的に開示された、本発明の化合物の直接的構造対応物に比べて低pH値(pH2.2)で高い溶解度を示す。従って本発明の化合物の開発及び応用はより便利かつ信頼できる。セクション「CYP-2C9の阻害」下の編集は、本発明の選択化合物及びWO 2013/144098の該選択化合物の直接的構造対応物に関するデータを提示する。
CYP-2C8の阻害
37℃でヒト肝ミクロソームを用いて試験化合物によるアモジアキンのシトクロムP450 2C8イソ酵素触媒脱エチル化の阻害をアッセイする。全てのアッセイはロボットシステムで96ウェルプレート内で行う。最終インキュベーション体積は、二通りのTRIS緩衝液(0.1M)、MgCl2(5mM)、ヒト肝ミクロソーム(0.05mg/mL)、アモジアキン(1μM)及び5つの異なる濃度の試験化合物を含有するか又は化合物を含有しない(高コントロール)(例えばその後の1:4段階希釈により最高濃度10〜50μM)。短いプレインキュベーション時間後、補助因子(NADPH、1mM)で反応を開始し、インキュベーションを8℃に冷ました後に1体積のアセトニトリルを添加することによって反応を停止させる。インキュベーションのクエンチング後に内部標準溶液、すなわち安定同位体d5-デスエチルアモジアキンを加える。ピーク面積分析物(=形成代謝物)及び内部標準をLC-MS/MSにより決定する。これらのインキュベーションの結果として生じる分析物と内部標準のピーク面積比を試験化合物を含有しないコントロールの活性と比較する。各アッセイランの範囲内で、ポジティブコントロール阻害薬(モンテルカスト)のIC50を決定する。実験IC50値は、下記式に従って最小二乗回帰により計算する。
%コントロール活性=(100%コントロール活性/(1+(I/IC50)S))−B
式中、I=阻害薬濃度;S=勾配因子;B=バックグラウンド活性(阻害曲線のより低いプラトー)
試験化合物の最低濃度で反応の阻害が既に>50%の場合、IC50に「<試験した最低濃度」(通常は<0.4μM)を割り当てる。試験化合物の最高濃度で未だに反応の阻害が<50%の場合、IC50に「>試験した最高濃度」(通常は>50μM)を割り当てる。
本発明の化合物は、WO 2013/144098に明示的に開示された、本発明の化合物の直接的構造対応物に比べてシトクロムP450 2C8イソ酵素のより低い阻害を示す。従って、本発明の化合物が望ましくない副作用を引き起こす可能性は低い。セクション「CYP-2C9の阻害」下の編集は、本発明の選択化合物及びWO 2013/144098の該選択化合物の直接的構造対応物に関するデータを表示する。
CYP-2C9の阻害
37℃でヒト肝ミクロソームを用いて、試験化合物によるジクロフェナクのシトクロムP450 2C9イソ酵素触媒ヒドロキシル化の阻害をアッセイする。全てのアッセイはロボットシステムで96ウェルプレート内で行う。最終インキュベーション体積は、二通りのTRIS緩衝液(0.1M)、MgCl2(5mM)、ヒト肝ミクロソーム(0.1mg/mL)、ジクロフェナク(10μM)及び5つの異なる濃度の試験化合物を含有するか又は化合物を含有しない(高コントロール)(例えば、その後の1:4段階希釈により最高濃度10〜50μM)。短いプレインキュベーション時間後、補助因子(NADPH、1mM)で反応を開始し、インキュベーションを8℃に冷ました後に1体積のアセトニトリルを添加することによって反応を停止させる。インキュベーションのクエンチング後に内部標準溶液、すなわち安定同位体13C6-ヒドロキシジクロフェナクを加える。ピーク面積分析物(=形成代謝物)及び内部標準をLC-MS/MSにより決定する。これらのインキュベーションの結果として生じる分析物と内部標準のピーク面積比を試験化合物を含有しないコントロールの活性と比較する。各アッセイランの範囲内で、ポジティブコントロール阻害薬(スルファフェナゾール)のIC50を決定する。実験IC50値は、下記式に従って最小二乗回帰により計算する。
%コントロール活性=(100%コントロール活性/(1+(I/IC50)S))−B
式中、I=阻害薬濃度;S=勾配因子;B=バックグラウンド活性(阻害曲線のより低いプラトー)
試験化合物の最低濃度で反応の阻害が既に>50%の場合、IC50に「<試験した最低濃度」(通常は<0.4μM)を割り当てる。試験化合物の最高濃度で未だに反応の阻害が<50%の場合、IC50に「>試験した最高濃度」(通常は>50μM)を割り当てる。
本発明の化合物は、WO 2013/144098に明示的に開示された、本発明の化合物の直接的構造対応物に比べてシトクロムP450 2C8イソ酵素のより低い阻害を示す。従って本発明の化合物が望ましくない副作用を引き起こす可能性は低い。下記編集は、本発明の選択化合物及びWO 2013/144098の該選択化合物の直接的構造対応物に関するデータを提示する。
下記編集は、溶解度、CYP-2C8の阻害、及びCYP-2C9の阻害に関して、WO 2013/144098の化合物を超える本発明の選択化合物の優位性を、本発明の選択化合物の直接的構造類似体の付き合わせた比較によって明らかにする。
Figure 2020506205
Gタンパク質共役受容体GPR40の活性、特にアゴニスト活性を調節する能力を考えると、本発明の一般式Iの化合物は、その対応塩を含め、理論的に、Gタンパク質共役受容体GPR40の活性化に影響され得るか又は媒介される全ての疾患又は状態の治療に適している。
従って、本発明は、薬物としての一般式Iの化合物に関する。
さらに、本発明は、患者、好ましくはヒトのGタンパク質共役受容体GPR40の活性化によって媒介される疾患又は状態の治療及び/又は予防のための本発明の一般式Iの化合物又は医薬組成物の使用に関する。
さらに別の態様では、本発明は、哺乳動物のGタンパク質共役受容体GPR40の活性化によって媒介される疾患又は状態の治療方法であって、該治療を必要とする患者、好ましくはヒトに治療的に有効な量の本発明の化合物又は医薬組成物を投与する工程を含む方法に関する。
Gタンパク質共役受容体GPR40のアゴニストによって媒介される疾患及び状態は、代謝疾患又は状態を包含する。一態様によれば、本発明の化合物及び医薬組成物は、糖尿病、特に2型糖尿病、1型糖尿病、糖尿病合併症(例えば網膜症、腎症又は神経障害、糖尿病性足病変、潰瘍又は大血管障害等)、代謝性アシドーシス又はケトーシス、反応性低血糖症、高インスリン血症、グルコース代謝障害、インスリン抵抗性、代謝症候群、様々な原因の脂質異常症、アテローム性動脈硬化症及び関連疾患、肥満症、高血圧症、慢性心不全、浮腫及び高尿酸血症の治療に特に適している。
本発明の化合物及び医薬組成物は、β細胞変性、例えば膵β細胞のアポトーシス又は壊死の予防にも適している。本発明の化合物及び医薬組成物は、膵細胞の機能性の改善又は回復にも適しており、膵β細胞の数とサイズの増加にも適している。
従って別の態様によれば、本発明は、代謝疾患の進行の予防、遅延、減速及び/又治療、特に患者の血糖コントロール及び/又はβ細胞機能の改善に用いる本発明の式Iの化合物及び医薬組成物に関する。
別の態様によれば、本発明は、2型糖尿病、過体重、肥満症、糖尿病合併症及び関連病理学的状態の進行の予防、遅延、減速及び/又は治療に用いる本発明の式Iの化合物及び医薬組成物に関する。
さらに本発明の化合物及び医薬組成物は、下記治療プロセスの1つ以上での使用に適している。
−代謝疾患、例えば1型糖尿病、2型糖尿病、耐糖能障害、インスリン抵抗性、高血糖症、高脂血症、高コレステロール血症、脂質異常症、症候群X、代謝症候群、肥満症、高血圧症、慢性全身性炎症、網膜症、神経障害、腎症、アテローム性動脈硬化症、内皮機能障害又は骨関連疾患(例えば骨粗しょう症、関節リウマチ又は変形性関節症)等の進行の予防、遅延、減速又は治療のため;
−血糖コントロールの改善並びに/又は空腹時血漿グルコース、食後血漿グルコース及び/若しくはグリコシル化ヘモグロビンHbA1cの低減のため;
−耐糖能障害、インスリン抵抗性及び/又は代謝症候群から2型糖尿病への進行の予防、遅延、減速又は逆転のため;
−例えば、網膜症、腎症又は神経障害、糖尿病性足病変、潰瘍又は大血管障害等の糖尿病合併症の中から選択される状態又は疾患の進行の予防、遅延、減速又は治療のため;
−減量又は体重増加の予防又は体重減少の支援のため;
−膵β細胞分解の予防若しくは治療並びに/又は膵β細胞の機能性の改善及び/若しくは回復並びに/又は膵臓のインスリン分泌の機能性の回復のため;
−インスリン感受性の維持及び/若しくは改善並びに/又は高インスリン血症及び/若しくはインスリン抵抗性の予防若しくは治療のため。
特に、本発明の化合物及び医薬組成物は、肥満症、糖尿病(1型及び2型糖尿病、好ましくは2型糖尿病を含む)及び/又は糖尿病合併症(例えば網膜症、腎症又は神経障害、糖尿病性足病変、潰瘍又は大血管障害等)の治療に適している。
本発明の化合物は、最も特に2型糖尿病の治療に適している。
1日に適用できる一般式Iの化合物の用量範囲は通常、患者の体重1kg当たり0.001〜10mg、例えば体重1kg当たり0.01〜8mgである。各用量単位は、便宜上0.1〜1000mg、例えば0.5〜500mgを含有し得る。
当然に実際の治療的に有効な量又は治療用量は、当業者に既知の因子、例えば患者の年齢と体重、投与経路及び疾患の重症度等によって決まる。いずれの場合も、患者特有の状態に基づいて治療的に有効な量を送達できるようにする用量及び様式で化合物又は組成物を投与することになる。
本発明の化合物、組成物は、1種以上の追加治療薬との任意の組み合わせを含め、経口、経皮、吸入、非経口又は舌下経路で投与し得る。可能な投与方法のうち、経口又は静脈内投与が好ましい。
医薬組成物
場合により1種以上のさらなる治療薬と組み合わせて式Iの化合物を投与するのに適した製剤は、当業者に明らかであり、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、座剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、液剤、シロップ剤、エリキシル剤、サシェ剤、注射剤、吸入剤及び散剤等が挙げられる。経口製剤、特に固形製剤、例えば錠剤又はカプセル剤等が好ましい。医薬的に活性な化合物の含量は、有利には全体として組成物の0.1〜90wt.-%、例えば1〜70wt.-%の範囲内である。
適切な錠剤は、例えば、式Iの1種以上の化合物を公知の賦形剤、例えば不活性な希釈剤、担体、崩壊剤、アジュバント、界面活性剤、結合剤及び/又は潤沢剤と混合することによって得ることができる。錠剤は数層から成ってもよい。当業者は、自らの専門知識に基づいて所望製剤に適した特定の賦形剤、担体及び/又は希釈剤に精通している。好ましいのは、望ましい特定の製剤及び投与方法に適したものである。本発明の調製品又は製剤は、当業者が精通しているそれ自体公知の方法を利用して、例えば本発明の式Iの少なくとも1種の化合物、又は該化合物の医薬的に許容される塩、並びに1種以上の賦形剤、担体及び/又は希釈剤を混合するか又は組み合わせることによって調製可能である。
併用療法
本発明の化合物は、さらに1種以上、好ましくは1種の追加治療薬と併用してよい。一実施形態によれば、追加治療薬は、前述の特に代謝疾患又は状態、例えば糖尿病、肥満症、糖尿病合併症、高血圧症、高脂血症等と関連する疾患又は状態の治療に有用な治療薬の群から選択される。該併用に適した追加治療薬としては、特に、例えば上述の適応症の1つに対して1種以上の活性物質の治療効果を増強し及び/又は1種以上の活性物質の投与量の低減を可能にするものがある。
従って、本発明の化合物は、抗糖尿病薬、過体重及び/又は肥満症の治療薬並びに高血圧症、心不全及び/又はアテローム性動脈硬化症の治療薬から成る群より選択される。
抗糖尿病薬は、例えばメトホルミン、スルホニル尿素、ナテグリニド、レパグリニド、チアゾリジンジオン、PPAR(α、γ又はα/γ)作動薬若しくは修飾薬、α-グルコシダーゼ阻害薬、DPPIV阻害薬、SGLT2阻害薬、インスリン及びインスリン類似体、GLP-1及びGLP-1類似体又はアミリン及びアミリン類似体、シクロセト、11β-HSD阻害薬である。他の適切な併用相手は、タンパク質チロシンホスファターゼ1の阻害薬、肝臓内で調節解除されたグルコース産生に影響を及ぼす物質、例えばグルコース-6-ホスファターゼ、又はフルクトース-1,6-ビスホスファターゼ、グリコーゲンホスホリラーゼの阻害薬、グルカゴン受容体拮抗薬並びにホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ、グリコーゲンシンターゼキナーゼ又はピルビン酸デヒドロキナーゼの阻害薬、α2拮抗薬、CCR-2拮抗薬又はグルコキナーゼ活性化薬である。例えばHMG-CoA-レダクターゼ阻害薬、フィブラート系薬剤、ニコチン酸とその誘導体、PPAR(α、γ又はα/γ)作動薬若しくは修飾薬、PPARδ作動薬、ACAT阻害薬又はコレステロール吸収阻害薬、例えば胆汁酸結合物質、例えば、回腸胆汁酸輸送体阻害薬、MTP阻害薬、又はHDLを増加させる化合物、例えばCETP阻害薬若しくはABC1調節薬等の1種以上の脂質低減剤も併用相手として適している。
過体重及び/又は肥満症の治療薬は、例えばカンナビノイド1受容体拮抗薬、MCH-1受容体拮抗薬、MC4受容体作動薬、NPY5又はNPY2拮抗薬、β3作動薬、レプチン又はレプチン模倣薬、5HT2c受容体作動薬である。
高血圧症、慢性心不全及び/又はアテローム性動脈硬化症の治療薬は、例えばA-II拮抗薬又はACE阻害薬、ECE阻害薬、利尿薬、β遮断薬、Ca拮抗薬、中枢作用性降圧薬、α2アドレナリン受容体拮抗薬、中性エンドペプチダーゼ阻害薬、血小板凝集阻害薬等であるか又はその組み合わせが適している。アンジオテンシンII受容体拮抗薬は、高血圧症及び糖尿病合併症の治療又は予防のため、多くの場合ヒドロクロロチアジド等の利尿薬と組み合わせて使用するのが好ましい。
上記併用相手の用量は通常、一般的に推奨される最低用量の1/5から一般的に推奨される用量の1/1までである。
好ましくは、場合により1種以上の追加治療薬と組み合わせた本発明の化合物及び/又は本発明の化合物を含む医薬組成物は、運動及び/又は食事制限と併用される。
従って、別の態様では、本発明は、前述及び後述の1種以上の追加治療薬と組み合わせた本発明の化合物の、Gタンパク質共役受容体GPR40の活性化によって影響され得るか又は媒介される疾患又は状態、特に前述及び後述の疾患又は状態の治療のための使用に関する。
さらに別の態様では、本発明は、患者のGタンパク質共役受容体GPR40の活性化によって媒介される疾患又は状態の治療方法であって、該治療を必要とする患者、好ましくはヒトに、前述及び後述の治療的に有効な量の1種以上の追加治療薬と組み合わせて治療的に有効な量の本発明の化合物を投与する工程を含む方法に関する。
追加治療薬と組み合わせた本発明の化合物の使用は、同時に又は時間差で行ってよい。
本発明の化合物及び1種以上の追加治療薬は、1つの製剤、例えば錠剤又はカプセル剤に両方とも一緒に存在してよく、或いは2つの同一又は異なる製剤に別々に、例えばいわゆるキットの部品として存在してよい。
結果として、別の態様では、本発明は、本発明の化合物並びに前述及び後述の1種以上の追加治療薬を、場合により1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤と共に含む医薬組成物に関する。
本発明の原理を例として説明する以下のさらに詳述な実施例から本発明の他の特徴及び利点が明らかになるであろう。
用語「周囲温度」及び「室温」は、互換的に用いて、約20℃の温度を指定する。
原則として、調製した化合物については1H-NMR及び/又は質量スペクトルを得た。
塩基性又は酸性基を有する以下に報告する中間体及び実施例は、用いた精製方法及び条件に応じて対応塩又は中性化合物として得られる。塩は、当業者に周知の標準手順によってそれらの中性対応物に変換可能である。
生成物の特徴づけに用いた分析HPLCパラメーター(TFAはトリフルオロ酢酸を表す):
Figure 2020506205
Figure 2020506205
Figure 2020506205
Figure 2020506205
下記実施例は、本発明を限定することなく、本発明を説明することを意図する。
中間体1
(6-クロロ-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸エチルエステル
Figure 2020506205
工程1:2-クロロ-3,5-ジヨードピリジン-4-オール
氷浴内で冷却した水(150mL)中の2-クロロ-ピリジン-4-オール(7.0g)の溶液にN-ヨードスクシンイミド(23.3g)を加える。混合物を室温で1時間撹拌する。沈殿物を濾別し、真空中で乾燥させて表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 382/384 (Cl) [M+H]+
工程2:2-クロロ-5-ヨードピリジン-4-オール
-78℃に冷却した、撹拌子、2-クロロ-3,5-ジヨードピリジン-4-オール(10g)、及びテトラヒドロフラン(150mL)を入れたフラスコにiPr-MgCl(36.8mL、テトラヒドロフラン中2mol/L)を滴加する。混合物を-78℃で1時間及び-20℃で12時間撹拌する。1,4-ジオキサン(70mL)中の塩酸(18.8mL、水中4M)を0℃で滴加する。沈殿物を濾別し、濾液を濃縮して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 256/258 (Cl) [M+H]+
工程3:(E)-4-(2-クロロ-5-ヨード-ピリジン-4-イルオキシ)-ブタ-2-エン酸エチルエステル
氷浴内で冷却した、撹拌子、2-クロロ-5-ヨードピリジン-4-オール(9.9g)、K2CO3 (21.3g)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)を入れたフラスコに4-ブロモ-クロトン酸エチル(14.2mL)を滴加する。氷浴を除去し、混合物を室温で2時間撹拌する。水を加え、結果として生じる混合物をメチル-tert-ブチルエーテルで抽出する。混ぜ合わせた有機相を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮する。残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(シクロヘキサン/酢酸エチル70:30→20:80)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 368/370 (Cl) [M+H]+
工程4:(6-クロロ-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸エチルエステル
(E)-4-(2-クロロ-5-ヨード-ピリジン-4-イルオキシ)-ブタ-2-エン酸エチルエステル(5.8g)、トリス-(トリメチルシリル)-シラン(20mL)、アゾ-ビス-イソブチロニトリル(AIBN;1.3g)、及びトルエン(20mL)の混合物を90℃で30分間撹拌する。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(シクロヘキサン/メチル-tert-ブチルエーテル90:10→0:100)して表題化合物を得る。Rf値(酢酸エチル/石油エーテル1:4):0.45;LC(方法1): tR = 0.89分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 242/244 (Cl) [M+H]+
キラル相でHPLCにより表題化合物をそのエナンチオマーに分割する(カラム:Chiralpak AD-H、250×30mm;溶媒:CO2/メタノール60:40;流量:100.0g/分;温度:25℃):
中間体1a
((S)-6-クロロ-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸エチルエステル
Figure 2020506205
逆相HPLC(カラム:Chiralpak IB、250×4.6mm、5μm;溶媒:ヘキサン/エタノール85:15;流量:1.0ml/分;温度:25℃):tR = 6.70分;
質量スペクトル(ES+): m/z = 242/244 (Cl) [M+H]+
文献記載の類似化合物のデータに基づいてステレオジェンC中心の配置を割り当てる。
中間体1b
((R)-6-クロロ-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸エチルエステル
Figure 2020506205
逆相HPLC(カラム:Chiralpak IB、250×4.6mm、5μm;溶媒:ヘキサン/エタノール85:15;流量:1.0ml/分;温度:25℃):tR = 7.12分;
質量スペクトル(ES+): m/z = 242/244 (Cl) [M+H]+
文献記載の類似化合物のデータに基づいてステレオジェンC中心の配置を割り当てる。
中間体2
4-[4-((R)-1-アミノ-7-フルオロ-インダン-4-イル)-3,5-ジメチル-フェノキシ]-2-メチル-ブタン-2-オール
Figure 2020506205
工程1:((S)-4-ブロモ-7-フルオロ-インダン-1-イルオキシ)-tert-ブチル-ジメチル-シラン
0℃でN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)中の(S)-4-ブロモ-7-フルオロ-インダン-1-オール(7.0g)の溶液にイミダゾール(4.5g)及びtert-ブチル-ジメチル-クロロシラン(5.3g)を加える。混合物を室温で12時間撹拌する。水を加え、混合物を10分間撹拌する。塩酸(水中1mol/L)を加え、結果として生じる混合物をジエチルエーテルで抽出する。混ぜ合わせた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させる(MgSO4)。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(シクロヘキサン/酢酸エチル97:3→80:20)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 345/347 (Br) [M+H]+
工程2:2-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-7-フルオロ-インダン-4-イル]-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン
撹拌子、((S)-4-ブロモ-7-フルオロ-インダン-1-イルオキシ)-tert-ブチル-ジメチル-シラン(10.1g)、ビス-(ピナコラト)-二ホウ素(9.9g)、酢酸カリウム(7.2g)、及び1,4-ジオキサン(50mL)を入れたフラスコをアルゴンで10分間パージする。[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)(0.64g)を加え、混合物を100℃で6時間撹拌する。室温に冷ました後、NH4Cl飽和水溶液を加え、結果として生じる混合物をジエチルエーテルで抽出する。混ぜ合わせた有機相を乾燥させ(MgSO4)、濃縮する。残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(シクロヘキサン/酢酸エチル95:5→60:40)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 415 [M+Na]+
工程3:4-{4-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-7-フルオロ-インダン-4-イル]-3,5-ジメチル-フェノキシ}-2-メチル-ブタン-2-オール
撹拌子、2-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-7-フルオロ-インダン-4-イル]-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン(2.0g)、4-(4-ブロモ-3,5-ジメチルフェノキシ)-2-メチルブタン-2-オール(1.6g)、K3PO4(3.3g)、1,4-ジオキサン(20mL)、及び水(3mL)を入れたバイアルをアルゴンでパージする。酢酸パラジウム(II) (35mg)及びジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン
(S-Phos)(130mg)を加え、バイアルを密封し、混合物を80℃で2時間撹拌する。室温に冷ました後、混合物をセライトで濾過する。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(シクロヘキサン/酢酸エチル60:40)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 455 [M+H-H2O]+
工程4:(S)-7-フルオロ-4-[4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-ブトキシ)-2,6-ジメチル-フェニル]-インダン-1-オール
室温で撹拌子、4-{4-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-7-フルオロ-インダン-4-イル]-3,5-ジメチル-フェノキシ}-2-メチル-ブタン-2-オール(2.2g)、及びテトラヒドロフラン(30mL)を入れたフラスコにテトラブチルアンモニウムフルオリド(7.6mL、テトラヒドロフラン中1mol/L)を加える。混合物を3時間撹拌する。水を加え、結果として生じる混合物を酢酸エチルで抽出する。混ぜ合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮する。残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(シクロヘキサン/酢酸エチル60:40→0:100)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 376 [M+NH4]+
工程5:4-[4-((R)-1-アジド-7-フルオロ-インダン-4-イル)-3,5-ジメチル-フェノキシ]-2-メチル-ブタン-2-オール
0℃に冷却した、撹拌子、(S)-7-フルオロ-4-[4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-ブトキシ)-2,6-ジメチル-フェニル]-インダン-1-オール(1.5g)、ジフェニルホスホリルアジド(1.1mL)、及びトルエン(12mL)を入れたフラスコに1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU、0.9mL)のトルエン(8mL)中の溶液を滴加する。混合物を10℃で2時間撹拌する。水を加え、結果として生じる混合物を酢酸エチルで抽出する。混ぜ合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮する。残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(シクロヘキサン/酢酸エチル60:40→40:60)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 366 [M+H-H2O]+
工程6:4-[4-((R)-1-アミノ-7-フルオロ-インダン-4-イル)-3,5-ジメチル-フェノキシ]-2-メチル-ブタン-2-オール
10%パラジウム炭素(100mg)、4-[4-((R)-1-アジド-7-フルオロ-インダン-4-イル)-3,5-ジメチル-フェノキシ]-2-メチル-ブタン-2-オール(1.2g)、及びエタノール(20mL)の混合物を水素雰囲気(2バール)下で室温にて1時間振盪させる。触媒を濾別し、エタノールで洗浄する。混ぜ合わせた濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(CH2Cl2/(CH2Cl2/メタノール/7N NH4OH水溶液50:48:2)90:10→10:90)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 358 [M+H]+
中間体3
4-[4-((R)-1-アミノ-インダン-4-イル)-3,5-ジメチル-フェノキシ]-2-メチル-ブタン-2-オール
Figure 2020506205
工程1:((S)-4-ブロモ-インダン-1-イルオキシ)-tert-ブチル-ジメチル-シラン
表題化合物は、(S)-4-ブロモ-インダン-1-オールから、中間体2の工程1に記載の手順に類似の手順に従って調製する。
工程2:2-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-インダン-4-イル]-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン
表題化合物は、((S)-4-ブロモ-インダン-1-イルオキシ)-tert-ブチル-ジメチル-シランから、中間体2の工程2に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 397 [M+Na]+
工程3:4-{4-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-インダン-4-イル]-3,5-ジメチル-フェノキシ}-2-メチル-ブタン-2-オール
表題化合物は、2-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-インダン-4-イル]-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロランから、中間体2の工程3に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 477 [M+Na]+
工程4:(S)-4-[4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-ブトキシ)-2,6-ジメチル-フェニル]-インダン-1-オール
表題化合物は、4-{4-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-インダン-4-イル]-3,5-ジメチル-フェノキシ}-2-メチル-ブタン-2-オールから、中間体2の工程4に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 363 [M+Na]+
工程5:2-{(R)-4-[4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-ブトキシ)-2,6-ジメチル-フェニル]-インダン-1-イル}-イソインドール-1,3-ジオン
0℃で撹拌子、(S)-4-[4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-ブトキシ)-2,6-ジメチル-フェニル]-インダン-1-オール(1.0g)、フタルイミド(0.45g)、トリフェニルホスフィン(0.81g)、及びテトラヒドロフラン(20mL)を入れたフラスコにアゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.71g)を少しずつ加える。結果として生じる混合物を室温で4時間撹拌する。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(シクロヘキサン/酢酸エチル80:20→40:60)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 452 [M+H-H2O]+
工程6:4-[4-((R)-1-アミノ-インダン-4-イル)-3,5-ジメチル-フェノキシ]-2-メチル-ブタン-2-オール
室温でメタノール(25mL)中の2-{(R)-4-[4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-ブトキシ)-2,6-ジメチル-フェニル]-インダン-1-イル}-イソインドール-1,3-ジオン(0.65g)の溶液にヒドラジン水和物(3.0mL)を加える。混合物を5時間撹拌してから濃縮する。残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(CH2Cl2/(CH2Cl2/メタノール/7N NH4OH水溶液50:48:2)90:10→60:40)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 323 [M+H-H2O]+
中間体4
(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミン
Figure 2020506205
工程1:5-{4-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-7-フルオロ-インダン-4-イル]-3,5-ジメチル-フェニル}-2-メチル-2H-テトラゾール
表題化合物は、2-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-7-フルオロ-インダン-4-イル]-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン及び5-(4-ブロモ-3,5-ジメチル-フェニル)-2-メチル-2H-1,2,3,4-テトラゾールから、中間体2の工程3に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 453 [M+H]+
工程2:(S)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-オール
表題化合物は、5-{4-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-7-フルオロ-インダン-4-イル]-3,5-ジメチル-フェニル}-2-メチル-2H-テトラゾールから、中間体3の工程4に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 339 [M+H]+
工程3:(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミン
表題化合物は、(S)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-オールから、中間体2の工程5に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 364 [M+H]+
工程4:(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミン
表題化合物は、(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミンから、中間体2の工程6に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 338 [M+H]+
中間体5
(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-インダン-1-イルアミン
Figure 2020506205
工程1:5-{4-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-インダン-4-イル]-3,5-ジメチル-フェニル}-2-メチル-2H-テトラゾール
表題化合物は、2-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-インダン-4-イル]-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン及び5-(4-ブロモ-3,5-ジメチルフェニル)-2-メチル-2H-1,2,3,4-テトラゾールから、中間体2の工程3に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 435 [M+H]+
工程2:(S)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-インダン-1-オール
表題化合物は、5-{4-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-インダン-4-イル]-3,5-ジメチル-フェニル}-2-メチル-2H-テトラゾールから、中間体3の工程4に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 321 [M+H]+
工程3:2-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-インダン-1-イル}-イソインドール-1,3-ジオン
表題化合物は、(S)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-インダン-1-オール及びフタルイミドから、中間体3の工程に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 450 [M+H]+
工程4:(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-インダン-1-イルアミン
表題化合物は、2-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-インダン-1-イル}-イソインドール-1,3-ジオンから、中間体3の工程6に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 320 [M+H]+
中間体6
(R)-7-フルオロ-4-トリメチルシラニル-インダン-1-イルアミン
Figure 2020506205
工程1:(S)-7-フルオロ-4-トリメチルシリル-インダン-1-オール
-75℃に冷却した、撹拌子、(S)-4-ブロモ-7-フルオロ-インダン-1-オール(10.0g)、及びテトラヒドロフラン(80mL)を入れたフラスコにn-ブチルリチウム(ヘキサン中1.6mol/L;60mL)を滴加する。混合物を-70℃未満で45時間撹拌した後にクロロトリメチルシラン(12mL)を加える。混合物を一晩室温に温める。混合物を-50℃に冷却し、4M HCl水溶液(25mL)で処理し、室温に温める。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(シクロヘキサン/酢酸エチル3:1→2:3)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 207 [M-OH]+
工程2:((R)-1-アジド-7-フルオロ-インダン-4-イル)-トリメチル-シラン
表題化合物は、(S)-7-フルオロ-4-トリメチルシラニル-インダン-1-オールから、中間体8の工程2に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 207 [M-N3]+
工程3:(R)-7-フルオロ-4-トリメチルシリル-インダン-1-イルアミン
表題化合物は、((R)-1-アジド-7-フルオロ-インダン-4-イル)-トリメチル-シランから、中間体8の工程3に記載の手順に類似の手順に従って調製する。質量スペクトル(ESI+): m/z = 224 [M+H]+
中間体7
{(S)-3-[(R)-7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-インダン-1-イルアミノ]-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン(pyrindin)-7-イル}-酢酸メチルエステル
Figure 2020506205
工程1:[(S)-3-((R)-7-フルオロ-4-トリメチルシラニル-インダン-1-イルアミノ)-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル]-酢酸
撹拌子、(R)-7-フルオロ-4-トリメチルシリル-インダン-1-イルアミン(0.90g)、((S)-3-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル)-酢酸エチルエステル(1.17g)、及び1,4-ジオキサン(15mL)を入れたバイアルをArで10分間パージする。ナトリウムtert-ブトキシド(0.97g)及びクロロ[2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル][2-(2-アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)(BRETTPHOS Pd G1 メチル-tert-ブチルエーテル付加体;64mg)を加え、混合物をマイクロ波オーブン内で100℃にて40分間撹拌する。室温に冷ました後、メタノールを加え、結果として生じる混合物を1,4-ジオキサン中のHClで中和する。木炭を加え、混合物を5分間撹拌した後に濾過する。濾液を濃縮して粗製表題化合物を得、そのまま次反応工程で使用する。
工程2:[(S)-3-((R)-7-フルオロ-4-トリメチルシラニル-インダン-1-イルアミノ)-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル]-酢酸メチルエステル
室温でメタノール(12mL)中の[(S)-3-((R)-7-フルオロ-4-トリメチルシラニル-インダン-1-イルアミノ)-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル]-酢酸(1.42g)の溶液にHCl(1,4-ジオキサン中4mol/L;1.5mL)を加える。混合物を室温で一晩撹拌する。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(ジクロロメタン/メタノール97:3→3:1)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 415 [M+H]+
工程3:[(S)-3-((R)-7-フルオロ-4-ヨード-インダン-1-イルアミノ)-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル]-酢酸メチルエステル
氷浴内で冷却したジクロロメタン(5mL)中の[(S)-3-((R)-7-フルオロ-4-トリメチルシラニル-インダン-1-イルアミノ)-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル]-酢酸メチルエステル(2.90g)の溶液に一塩化ヨウ素(ジクロロメタン中1mol/L;14mL)を加える。溶液を冷却浴内で10分間撹拌する。混合物をNa2S2O3水溶液及びNaHCO3水溶液で希釈し、結果として生じる混合物をジクロロメタンで抽出する。混ぜ合わせた抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮する。残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(ジクロロメタン/メタノール98:2→3:1)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 469 [M+H]+
工程4:{(S)-3-[(R)-7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-インダン-1-イルアミノ]-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル}-酢酸メチルエステル
撹拌子、[(S)-3-((R)-7-フルオロ-4-ヨード-インダン-1-イルアミノ)-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル]-酢酸メチルエステル(2.64g)、ビス-(ピナコラト)-二ホウ素(1.88g)、酢酸カリウム(1.38g)、及びジメチルスルホキシド(20mL)を入れたフラスコをアルゴンで10分間パージする。Pd(PPh3)4(0.50mg)を加え、混合物を110℃で2時間撹拌する。室温に冷ました後、NaHCO3水溶液を加え、混合物をセライトで濾過する。濾液をジクロロメタンで抽出し、混ぜ合わせた抽出物をブラインで洗浄して濃縮する。残渣をシリカゲルでクロマトグラフ処理(ジクロロメタン/メタノール96:4)して表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+): m/z = 469 [M+H]+
実施例1
((S)-6-{(R)-7-フルオロ-4-[4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-ブトキシ)-2,6-ジメチル-フェニル]-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
撹拌子、4-[4-((R)-1-アミノ-7-フルオロ-インダン-4-イル)-3,5-ジメチル-フェノキシ]-2-メチル-ブタン-2-オール(40mg)、(S)-6-クロロ-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸エチルエステル(32mg)、ナトリウムtert-ブトキシド(27mg)、及び1,4-ジオキサン(3mL)を入れたバイアルをアルゴンで10分間パージする。BrettPhos Pd G1 メチル-tert-ブチルエーテル付加体(4.5mg)を加え、バイアルを密封し、混合物を100℃で40分間撹拌する。室温に冷ました後、10N KOH水溶液(0.5mL)を加え、混合物を45℃で30分間撹拌する。混合物をクロマトグラフ処理(HPLC)して表題化合物を得る。LC(方法1): tR = 0.97分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 535 [M+H]+
実施例2
((R)-6-{(R)-7-フルオロ-4-[4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-ブトキシ)-2,6-ジメチル-フェニル]-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、4-[4-((R)-1-アミノ-7-フルオロ-インダン-4-イル)-3,5-ジメチル-フェノキシ]-2-メチル-ブタン-2-オール及び(R)-6-クロロ-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸エチルエステルから、実施例1について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法1): tR = 0.96分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 535 [M+H]+
実施例3
((S)-6-{(R)-4-[4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-ブトキシ)-2,6-ジメチル-フェニル]-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、4-[4-((R)-1-アミノ-インダン-4-イル)-3,5-ジメチル-フェノキシ]-2-メチル-ブタン-2-オール及び(S)-6-クロロ-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸エチルエステルから、実施例1について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法1): tR = 0.96分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 517 [M+H]+
実施例4
((R)-6-{(R)-4-[4-(3-ヒドロキシ-3-メチル-ブトキシ)-2,6-ジメチル-フェニル]-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、4-[4-((R)-1-アミノ-インダン-4-イル)-3,5-ジメチル-フェノキシ]-2-メチル-ブタン-2-オール及び(R)-6-クロロ-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸エチルエステルから、実施例1について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法1): tR = 0.96分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 517 [M+H]+
実施例5
((S)-6-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミン及び(S)-6-クロロ-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸エチルエステルから、実施例1について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法1): tR = 0.95分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 515 [M+H]+
実施例6
((R)-6-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミン及び(R)-6-クロロ-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸エチルエステルから、実施例1について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法1): tR = 0.94分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 515 [M+H]+
実施例7
((S)-6-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-インダン-1-イルアミン及びエチル(S)-6-クロロ-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸エチルエステルから、実施例1について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法1): tR = 0.94分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 497 [M+H]+
実施例8
((R)-6-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-インダン-1-イルアミン及びエチル(R)-6-クロロ-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸エチルエステルから、実施例1について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法2): tR = 0.87分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 497 [M+H]+
実施例9
[(S)-6-((R)-4-{2,6-ジメチル-4-[(R)-(テトラヒドロ-フラン-3-イル)オキシ]-フェニル}-7-フルオロ-インダン-1-イルアミノ)-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル]-酢酸
Figure 2020506205
撹拌子、{(S)-3-[(R)-7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-インダン-1-イルアミノ]-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル}-酢酸メチルエステル(50mg)、(R)-3-(4-ブロモ-3,5-ジメチル-フェノキシ)-テトラヒドロフラン(43mg)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)を入れたバイアルをアルゴンで10分間パージする。Cs2CO3(水中2mol/L;0.16mL)及び1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-フェロセン-パラジウムジクロリド(7mg)を加え、混合物を110℃で1時間撹拌する。室温に冷ました後、4N KOH水溶液(0.2mL)を加え、混合物を50℃で3時間撹拌する。混合物をクロマトグラフ処理(HPLC;アセトニトリル/水/水酸化アンモニウム)して表題化合物を得る。LC(方法3): tR = 0.59分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 519 [M+H]+
実施例10
((S)-6-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルオキシ)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、{(S)-3-[(R)-7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-インダン-1-イルアミノ]-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル}-酢酸メチルエステル及び4-(4-ブロモ-3,5-ジメチル-フェノキシ)-テトラヒドロピランから、実施例9について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法3): tR = 0.62分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 533 [M+H]+
実施例11
((S)-6-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(3-メチル-オキセタン-3-イルメトキシ)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、{(S)-3-[(R)-7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-インダン-1-イルアミノ]-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル}-酢酸メチルエステル及び3-(4-ブロモ-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-3-メチル-オキセタンから、実施例9について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法3): tR = 0.63分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 533 [M+H]+
実施例12
[(S)-6-((R)-4-{2,6-ジメチル-4-[(S)-(テトラヒドロ-フラン-3-イル)オキシ]-フェニル}-7-フルオロ-インダン-1-イルアミノ)-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル]-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、{(S)-3-[(R)-7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-インダン-1-イルアミノ]-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル}-酢酸メチルエステル及び(S)-3-(4-ブロモ-3,5-ジメチル-フェノキシ)-テトラヒドロフランから、実施例9について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法3): tR = 0.59分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 519 [M+H]+
実施例13
((S)-6-{(R)-7-フルオロ-4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロポキシ)-2,6-ジメチル-フェニル]-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、{(S)-3-[(R)-7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-インダン-1-イルアミノ]-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-7-イル}-酢酸メチルエステル及び1-(4-ブロモ-3,5-ジメチル-フェノキシ)-2-メチル-プロパン-2-オールから、実施例9について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法4): tR = 0.82分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 521 [M+H]+
実施例14
((S)-6-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(テトラヒドロ-フラン-3-イルメトキシ)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、(R)-7-フルオロ-1-((S)-7-メトキシカルボニルメチル-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-3-イルアミノ)-インダン-4-ボロン酸及び3-(4-ブロモ-3,5-ジメチル-フェノキシメチル)-テトラヒドロフランから、実施例9について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法3): tR = 0.73分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 533 [M+H]+
実施例15
[(S)-6-((R)-7-フルオロ-4-{4-[2-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-2H-テトラゾール-5-イル]-2,6-ジメチル-フェニル}-インダン-1-イルアミノ)-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル]-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、(R)-7-フルオロ-1-((S)-7-メトキシカルボニルメチル-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-3-イルアミノ)-インダン-4-ボロン酸及び1-[5-(4-ブロモ-3,5-ジメチル-フェニル)-テトラゾール-2-イル]-2-メチル-プロパン-2-オールから、実施例9について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法3): tR = 0.56分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 573 [M+H]+
実施例16
((S)-6-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリミジン-4-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、(R)-7-フルオロ-1-((S)-7-メトキシカルボニルメチル-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-3-イルアミノ)-インダン-4-ボロン酸及び4-(4-ヨード-3,5-ジメチル-フェニル)-1-メチル-1H-ピリミジン-2-オンから、実施例9について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法3): tR = 0.48分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 541 [M+H]+
実施例17
((S)-6-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-4-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、(R)-7-フルオロ-1-((S)-7-メトキシカルボニルメチル-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-3-イルアミノ)-インダン-4-ボロン酸及び4-(4-ブロモ-3,5-ジメチル-フェニル)-1-メチル-1H-ピリジン-2-オンから、実施例9について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法3): tR = 0.52分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 540 [M+H]+
実施例18
((S)-6-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-ピリミジン-4-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、(R)-7-フルオロ-1-((S)-7-メトキシカルボニルメチル-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-3-イルアミノ)-インダン-4-ボロン酸及び6-(4-ヨード-3,5-ジメチル-フェニル)-3-メチル-3H-ピリミジン-4-オンから、実施例9について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法4): tR = 0.76分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 541 [M+H]+
実施例19
((S)-6-{(R)-4-[2,6-ジメチル-4-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-ピリジン-3-イル)-フェニル]-7-フルオロ-インダン-1-イルアミノ}-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、(R)-7-フルオロ-1-((S)-7-メトキシカルボニルメチル-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-3-イルアミノ)-インダン-4-ボロン酸及び5-(4-ブロモ-3,5-ジメチル-フェニル)-1-メチル-1H-ピリジン-2-オンから、実施例9について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法4): tR = 0.78分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 540 [M+H]+
実施例20
{(S)-6-[(R)-4-(2,6-ジメチル-4-ピラジン-2-イル-フェニル)-7-フルオロ-インダン-1-イルアミノ]-2,3-ジヒドロ-フロ[3,2-c]ピリジン-3-イル}-酢酸
Figure 2020506205
表題化合物は、(R)-7-フルオロ-1-((S)-7-メトキシカルボニルメチル-6,7-ジヒドロ-5H-[2]ピリンジン-3-イルアミノ)-インダン-4-ボロン酸及び2-(4-クロロ-3,5-ジメチル-フェニル)-ピラジンから、実施例9について述べた手順に類似の手順に従って調製する。LC(方法4): tR = 0.81分;質量スペクトル(ESI+): m/z = 511 [M+H]+

Claims (16)

  1. 下記式(I)
    Figure 2020506205
    I
    (式中、
    Rは、
    H、F、Cl、Br、I、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-6-シクロアルキル、NC-、HNRN-C(=O)-、C1-4-アルキル-NRN-C(=O)-、C3-6-シクロアルキル-NRN-C(=O)-、ヘテロシクリル-NRN-C(=O)-、ヘテロアリール-NRN-C(=O)-、HOOC-、C1-4-アルキル-O-C(=O)-、O2N-、HRNN-、C1-4-アルキル-RNN-、C1-4-アルキル-C(=O)NRN-、C3-6-シクロアルキル-C(=O)NRN-、ヘテロシクリル-C(=O)-NRN-、ヘテロアリール-C(=O)NRN-、C1-4-アルキル-S(=O)2NRN-、C3-6-シクロアルキル-S(=O)2NRN-、ヘテロシクリル-S(=O)2NRN-、ヘテロアリール-S(=O)2NRN-、HO-、C1-6-アルキル-O-、HOOC-C1-3-アルキル-O-、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル-O-、フェニル-C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、ヘテロシクリル-O-、ヘテロアリール-O-、C1-4-アルキル-S-、C3-6-シクロアルキル-S-、ヘテロシクリル-S-、C1-4-アルキル-S(=O)-、C3-6-シクロアルキル-S(=O)-、ヘテロシクリル-S(=O)-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、C3-6-シクロアルキル-S(=O)2-、ヘテロシクリル-S(=O)2-、フェニル-S(=O)2-、ヘテロアリール-S(=O)2-、HNRN-S(=O)2-、C1-4-アルキル-NRN-S(=O)2-、ヘテロシクリル、フェニル、及びヘテロアリールから成る群より選択され、
    ここで、Rについて言及した残基の群内の各アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクリル基又は下位基は、任意に1個以上のF原子で置換されていてもよく、かつ任意に、Cl、C1-3-アルキル、NC-、(RN)2N-、HO-、C1-3-アルキル-O-、及びC1-3-アルキル-S(=O)2-から独立に選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;並びに
    Rについて言及した残基の群内の各フェニル及びヘテロアリール基又は下位基は、任意に、F、Cl、C1-3-アルキル、HF2C-、F3C-、NC-、(RN)2N-、HO-、C1-3-アルキル-O-、F3C-O-、及びC1-3-アルキル-S(=O)2-から独立に選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく;
    Rについて言及した残基の群内の各ヘテロシクリル基又は下位基は、
    1個のCH2基がNRN-又は-O-に置き換えられているシクロブチル基;
    1個のCH2基が-C(=O)-、-NRN-、-O-、-S-、若しくは-S(=O)2-に置き変えられ及び/又は1個のCH基がNに置き変えられているC5-6-シクロアルキル基;
    1個のCH2基が-NRN-若しくは-O-に置き変えられ、第2のCH2基が-NRN-、-C(=O)-若しくは-S(=O)2-に置き変えられ及び/又は1個のCH基がNに置き変えられているC5-6-シクロアルキル基;及び
    2個のCH2基が-NRN-に置き変えられているか又は1個のCH2基が-NRN-に置き変えられ、もう一方のCH2基が-O-に置き変えられ、かつ第3のCH2基が-C(=O)-若しくは-S(=O)2-に置き変えられ及び/又は1個のCH基がNに置き変えられているC5-6-シクロアルキル基
    から選択され;
    Rについて言及した残基の群内の各ヘテロアリール基又は下位基は、
    テトラゾリルと、=N-、-NRN-、-O-、及び-S-から互いに独立に選択される1、2、若しくは3個のヘテロ原子を含有する5又は6員ヘテロ芳香環とから選択され、
    ここで、-HC=N-単位を含有するヘテロ芳香族基では、この基は任意に-NRN-C(=O)-に置き変えられていてもよく;
    1個以上のNH基を有するヘテロアリール及びヘテロシクリル環では、前記NH基のそれぞれがNRNに置き変えられており;
    R1は、H、F、Cl、C1-4-アルキル、C3-6-シクロアルキル-、HO-C1-4-アルキル、C1-4-アルキル-O-C1-4-アルキル、NC-、HO-、C1-4-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、C1-4-アルキル-S-、C1-4-アルキル-S(O)-、及びC1-4-アルキル-S(O)2-から成る群より選択され、
    ここで、R1について言及した残基の群内のいずれのアルキル及びシクロアルキル基又は下位基も任意に1個以上のF原子で置換されていてもよく、かつmが2、3又は4の場合、複数のR1は同一又は異なっていてよく;
    mは、1、2、3、及び4から選択される整数であり;
    R2は、H、F、Cl、C1-4-アルキル、NC-、及びC1-4-アルキルオキシから成る群より選択され、
    ここで、R2について言及した残基の群内のいずれのアルキル基又は下位基も任意に1個以上のF原子で置換されていてもよく、かつnが2又は3の場合、複数のR2は同一又は異なっていてよく;
    nは、1、2、及び3から選択される整数であり;
    RNは、H、C1-4-アルキル、HO-C1-4-アルキル-(H2C)-、C1-3-アルキル-O-C1-4-アルキル-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C1-4-アルキル-NH-C(=O)-、C1-4-アルキル-N(C1-4-アルキル)-C(=O)-、C1-4-アルキル-O-C(=O)-、及びC1-4-アルキル-S(=O)2-から成る群より互いに独立に選択され、
    ここで、RNについて言及した残基の群内の各アルキル基又は下位基は、任意に1個以上のF原子で置換されていてもよく;
    前記いずれの定義においても、特に断りのない限り、いずれのアルキル基又は下位基も直鎖であるか又は分岐していてよい)
    の化合物又はその塩。
  2. Rが、H、F、Cl、C1-4-アルキル、C3-シクロアルキル、NC-、H2N-C(=O)-、C1-3-アルキル-NRN-C(=O)-、HOOC-、H2N-、C1-3-アルキル-C(=O)NRN-、C1-4-アルキル-S(=O)2NRN-、HO-、C1-5-アルキル-O-、HOOC-CH2-O-、ヘテロシクリル-CH2-O-、フェニル-CH2-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、ヘテロシクリル-O-、ヘテロアリール-O-、ヘテロシクリル-S(=O)2-、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールから成る群より選択され、
    ここで、Rについて言及した残基の群内の各アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクリル基又は下位基は、任意に1個以上のF原子で置換されていてもよく、かつ任意に、Cl、H3C-、NC-、RNHN-、HO-、H3C-O-、及びH3C-S(=O)2-から選択される1個の基で置換されていてもよく;
    Rについて言及した残基の群内の各ヘテロアリール基又は下位基は、任意に、F、Cl、H3C-、F3C-、NC-、(RN)2N-、HO-、H3C-O-、F3C-O-、及びH3C-S(=O)2-から独立に選択される1〜2個の置換基で置換されていてもよく;
    Rについて言及した残基の群内の各ヘテロシクリル又は下位基は、
    1個のCH2基が-NRN-又は-O-に置き変えられているシクロブチル基;
    1個のCH2基が-C(=O)-、-NRN-、-O-、-S-若しくは-S(=O)2-に置き変えられ及び/又は1個のCH基がNに置き変えられているC5-6-シクロアルキル基
    から選択され;
    Rについて言及した残基の群内の各ヘテロアリール基又は下位基は、
    テトラゾリルと、=N-、-NH-、O及びSから互いに独立に選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含有する5員ヘテロ芳香環と、1又は2個の=N-原子を含有する6員ヘテロ芳香環とから選択され、
    ここで、-HC=N-単位は、任意に-NH-C(=O)-に置き変えられていてもよく;
    かつ1個以上のNHを含有するRについて言及した各ヘテロアリール及びヘテロシクリル基又は下位基のそれぞれにおいて、前記NH基はNRNに置き変えられている、
    請求項1に記載の化合物又はその塩。
  3. Rが、C1-4-アルキル、オキセタニル、又はテトラヒドロフラニルで一置換されたH3C-O-
    (H3C-O-に付着されたC1-4-アルキル基は、任意にHO-で一置換されていてもよく、かつ
    前記オキセタニル及びテトラヒドロフラニルは、任意にH3C-で一置換されていてもよい);
    テトラヒドロフラニル-O-及びテトラヒドロピラニル-O-;並びに
    テトラゾリル、ピリジン-2-オニル、ピラジニル、ピリミジン-2-オニル、及びピリミジン-4-オニルから選択されるヘテロアリール基
    (前記ヘテロアリール基は、それぞれ任意にH3C-で一置換されていてもよく、かつ
    前記ヘテロアリール基中の各H-N基は、任意にH3C-N又は(H3C)2C(OH)-H2C-Nに置き変えられていてもよい)
    から成る群より選択される、
    請求項1に記載の化合物又はその塩。
  4. R1が、H、F、Cl、H3C-、H3C-H2C-、(H3C)2CH-、F3C-、及びH3C-O-であり;
    R2がH又はFであり;
    mが2であり、かつ
    nが1である、
    請求項1、2又は3に記載の化合物又はその塩。
  5. R1がH3C-である、
    請求項1、2、3又は4に記載の化合物又はその塩。
  6. Rが、
    Figure 2020506205
    (式中、アスタリスク(-*)は付着部位/点を示す)
    から成る群より選択され;
    R1がH3C-であり;
    mが2であり;
    R2がH又はFであり;
    nが1である、
    請求項1に記載の化合物又はその塩。
  7. 下記式I.1、I.2、I.3、又はI.4
    Figure 2020506205
    に示す構造及び立体化学を有する、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物又はその塩。
  8. 下記構造
    Figure 2020506205
    の1つを有する化合物又はその塩。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物の医薬的に許容される塩。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の1種以上の化合物又はその1種以上の医薬的に許容される塩を、場合により1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤と共に含む、医薬組成物。
  11. 治療を必要とする患者のGPR40の機能の調節によって影響され得る疾患又は状態の治療方法、特に、代謝疾患、例えば糖尿病、より詳細には2型糖尿病、並びに前記疾患と関連する状態、例えばインスリン抵抗性、肥満症、心血管疾患及び脂質異常症等の予防及び/又は治療のための方法において、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩を前記患者に投与することを特徴とする方法。
  12. 薬物として使用するための、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
  13. GPR40の機能の調節によって影響され得る疾患又は状態の治療に使用するため、特に、代謝疾患、例えば糖尿病、より詳細には2型糖尿病、並びに前記疾患と関連する状態、例えばインスリン抵抗性、肥満症、心血管疾患及び脂質異常症等の予防及び/又は治療に使用するための、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
  14. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の1種以上の化合物又はその1種以上の医薬的に許容される塩及び1種以上の追加治療薬を、場合により1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤と共に含む、医薬組成物。
  15. 前記追加治療薬が、抗糖尿病薬、過体重及び/又は肥満症の治療薬並びに高血圧症、心不全及び/又はアテローム性動脈硬化症の治療薬から成る群より選択される、請求項14に記載の医薬組成物。
  16. 下記式
    Figure 2020506205
    (式中、
    R’はH又はC1-4-アルキルであり、かつ
    LGはF、Cl、Br、又はIである)
    に示す構造及び立体化学を有する化合物又はその塩。
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