JP2020505530A - 優れた回復を示す高ロフトの不織ウェブ - Google Patents

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Abstract

x方向、y方向およびz方向に配向された繊維を備えた三次元構造を有する高ロフトの不織ウェブが開示されている。上記ウェブは、0μm〜約15μmの繊維サイズ分布を有し、上記繊維の少なくとも約25%が4μmを超えている。上記ウェブは、約250ミリメートル未満の厚さおよび約20g/m2〜約3,000g/m2の範囲の基本質量を有する。また、上記ウェブは、垂直断面を有し、機械方向に平行に見た場合、複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型またはC型の構造を示し、各V型、U型またはC型の構造が、上記機械方向に向く尖部を有する。さらに、上記ウェブは、0.25psiの圧力下で30分間圧縮された後に約20%〜約99%の範囲の回復値を有する。【選択図】図1

Description

発明の分野
本発明は、優れた回復を示す高ロフトの不織ウェブ、特に単一のポリマーから形成され、単一の「スパンブロー(登録商標)」ダイを使用するウェブに関する。
発明の背景
典型的には、スパンボンド、メルトブロー、またはいくつかの他の押出プロセスによって形成されたポリマー繊維は、複数のノズルを備えたダイのような排出器から下流で、水平な方向にされたコンベヤーベルト上で収集される。かかるプロセスは、繊維が水平面に置かれるので、それらがx方向およびy方向に配向された2次元ウェブを製造する傾向がある。形成されたウェブでは、z方向に配向された繊維はたとえあるにしても非常に少ない。そのような理由で、完成したウェブは、一旦圧縮されれば回復を欠く傾向がある。このことは、かかる完成したウェブを、トラックによる輸送のために巻き上げるかもしくは積み重ねる必要があるか、または離れた製造設備に送る必要がある場合、問題となる。ウェブが出荷中に締固められるかまたは圧縮される場合、それらは元の厚さに回復する能力を欠く。加えて、一旦締固められるかまたは圧縮される場合、かかるウェブは固くおよび/または堅くなる傾向があり、それらの孔構造はより開口しなくなる。さらに、かかるウェブのドレープ性が低下する可能性がある。機能的に、締固められるかまたは圧縮されたウェブが出荷後に近似的に初期のロフト厚へ回復することができない場合、断熱特性および/または防音特性のいくつかを失い、それによって、この目的のために所望されるものを下回る材料を提供する。
ここで、優れた回復を示す、高ロフトの不織ウェブが発明された。その高ロフトの不織ウェブは、単一のポリマーから、単一の「スパンブロー(登録商標)」ダイを使用して形成することができる。
簡潔には、本発明は優れた回復を示す高ロフトの不織ウェブを製造するための装置に関する。
上記高ロフトの不織ウェブは、x方向、y方向およびz方向に配向された繊維を備えた三次元構造である。上記高ロフトの不織ウェブは、単層として構築することまたは2層以上により形成することができる。上記高ロフトの不織ウェブは、0μm〜約15μmの繊維サイズ分布を有し、上記繊維の少なくとも約25%が4μmを超える。上記高ロフトの不織ウェブは、約250ミリメートル未満の厚さおよび約20g/m2〜約3,000g/m2の間の基本質量を有する。上記高ロフトの不織ウェブは、熱的結合装置、化学的結合装置、油圧機械的結合装置、機械的結合装置を使用して結合すること、または非結合のままとすることができる。そのウェブの垂直断面は、その機械方向に平行に見た場合、2つの薄い外側スキンを示し、各々が約2.5ミリメートル未満の厚さを有し、複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型、またはC型の構造がその間に形成されている。略V型、U型、またはC型の各々の構造は、機械方向に向く尖部を有する。上記高ロフトの不織ウェブは、0.25psiの圧力下で30分間圧縮した後、約20%〜約99%の間の回復値を有する。
高ロフトの不織ウェブを製造する装置は、x方向、y方向、z方向に配向された繊維を備えた三次元構造を有する。上記装置には、2〜20列のノズルを有するダイが含まれ、各列がそれぞれフィラメントを排出する複数のノズルを有し、複数のノズルの各々は遠位端を有する。「複数のノズル」とは、3つ以上のノズルを意味する。一対の可動面は、複数のノズルの各々の遠位端の約10cm〜約150cmの間に位置する。また、一対のヒーターが存在し、各ヒーターは一対の可動面の1つに関連付けられている。一対のヒーターは、上記一対の可動面を上記ポリマーの融解温度よりも低い高温に加熱することができる。上記一対の可動面は、入口と出口を有する収束通路を形成する。上記装置には、また、加熱された上記一対の可動面の上およびその間に複数のフィラメントを堆積させるための機構が含まれる。上記複数のフィラメントは、入口から出口への下降移動で収束通路を通って送られ、三次元構造を形成する。上記装置には、さらに、三次元構造を結合してフィラメントがx方向、y方向およびz方向に配向された繊維に変換された高ロフトの不織ウェブを作成するために、上記一対の可動面の下流にかつ垂直に整列して配置された結合装置が含まれる。そのウェブの厚さは約250mm未満で、基本質量は約20g/m2〜約3,000g/m2の間の範囲である。上記高ロフトの不織ウェブの垂直断面は、機械方向に平行に見た場合、複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型、またはC型の構造がその間に形成された2つの薄い外側スキンを示す。上記外側スキンの各々の厚さは約2.5ミリメートル未満である。略V型、U型、またはC型の構造の各々は、機械方向に向く尖部を有する。上記高ロフトの不織ウェブは、0.25psiの圧力下で30分間圧縮した後に、約20%〜約99%の間の範囲の回復値を有する。上記高ロフトの不織ウェブは、繊維サイズの分布が広く、より大きな繊維が特有な回復値を提示する。
x方向、y方向、およびz方向に配向された繊維を備えた三次元構造を有する高ロフトの不織ウェブを形成するプロセスも教示される。上記プロセスには、2〜20列のノズルを有し、各々の列が複数のノズルを含有するダイへ溶融ポリマーを導入する工程が含まれる。上記溶融ポリマーは、複数のノズルを介して排出、放出または押出して、複数のフィラメントを形成する。次いで、空気または気体の流れを使用して、複数のフィラメントの下方への移動を促進する。そのフィラメントは、複数のノズルから約10cm〜約150cmの間の距離に位置する一対の可動面に向かって方向付けられる。一対のヒーターも存在し、各々のヒーターは一対の可動面の1つと関連付けられている。上記一対のヒーターは、上記一対の可動面をポリマーの融解温度よりも低い高温に加熱することができる。上記一対の可動面は、入口と出口を有する収束通路を形成する。上記複数のフィラメントは、上記収束通路の入口に堆積される。次いで、上記複数のフィラメントは、入口から出口へ、および機械方向の加熱された一対の可動面の間を下降移動で上記収束通路を通って送られ、上記フィラメントがx方向、y方向およびz方向に配向された繊維に変換された三次元構造を形成する。最後に、上記加熱された移動表面に接触するとすぐに三次元構造が結合され、厚さが約250ミリメートル未満で、基本質量が約20g/m2〜約3,000g/m2の間の範囲である高ロフトの不織ウェブを形成する。高ロフトの不織ウェブの垂直断面は、機械方向に平行に見た場合、2つの薄い外側スキンを示し、各々が約2.5ミリメートル未満の厚さを有し、それらの間に複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型、またはC型の構造が形成され、上記略V型、U型、またはC型の構造は機械方向に向く尖部を有する。上記高ロフトの不織ウェブは、0.25psiの圧力下で30分間圧縮された後に約20%〜約99%の間の範囲の回復値を有する。上記高ロフトの不織ウェブは、繊維サイズ分布が広く、より大きな繊維が特有な回復値を提示する。
本発明の一般的な目的は、それを締固めて輸送することができるように、いかなる材料特性も失わずに、優れた回復を示す高ロフトの不織ウェブを提供することである。本発明のより具体的な目的は、良好な断熱値および/または防音値を備え、0μm〜約15μmの繊維サイズ分布を有し、上記繊維の少なくとも約25%が4μmを超える、高ロフトの不織ウェブを提供することである。
本発明の別の目的は、寝具、室内装飾品、濾過、発泡体置換材料、および緩衝材を用いる製品に使用することができる、高ロフトの不織ウェブを提供することである。
本発明のさらなる目的は、圧縮後に約20%〜約99%の間の回復を示す高ロフトの不織ウェブ、および高い多孔性を示すかかるウェブを提供することである。
本発明のさらにもう1つの目的は、圧縮後に約30%〜約98%の間の回復を示し、0μm〜約8μmの間の繊維サイズの分布を有し、上記繊維の少なくとも約20%が4.5μmを超える、高ロフトの不織ウェブを提供することである。
さらに、本発明の目的は、圧縮後に約40%〜約97%の間の回復を示す、高ロフトの不織ウェブを提供することである。
本発明の他の目的および利点は、下記の説明および添付の図面を考慮して当業者にさらに明らかになるであろう。
複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型またはC型の構造を示し、各々の独自の形状の構造がウェブの機械方向に向く尖部を有する、本発明の高ロフトの不織ウェブの斜視図である。 複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型またはC型の構造を示し、各々の独自の形状の構造がウェブの機械方向に向く尖部を有する、高ロフトの不織ウェブの断面の垂直断面の概略図である。 2層ウェブの横断面図である。 多層ウェブの横断面図である。 テクスチャード加工された上部表面および下部表面を示す高ロフトの不織ウェブの別の実施態様の斜視図である。 図5に示される高ロフトの不織ウェブのテクスチャード加工された上部表面の概略図である。 ダイの直下流に位置する一対の回転可能なドラムを用いる装置の概略図である。 ダイの直下流に位置する一対の角度のあるコンベヤーを用いる別の装置の概略図である。 本発明に従って製造された不織ウェブと従来のメルトブロープロセスを使用して製造された不織ウェブの「繊維径分布」の差を比較する一対のヒストグラムである。 従来のメルトブローウェブ、従来のスパンボンドウェブおよび不織スパンブロー(登録商標)ウェブの機械方向(MD)引張強度を比較するグラフである。
発明の詳細な説明
図1および図2を参照すると、高ロフトの不織ウェブ10が示される。高ロフトの不織ウェブ10は、単一のポリマーまたは2つ以上の異なるポリマーから形成することができる。望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、単一のポリマーから形成される。このポリマーはポリオレフィンであり得る。使用に良好なポリマーはポリプロピレンである。あるいは、高ロフトの不織ウェブ10は、各層が単一ポリマーから形成された2層以上を含有することができる。高ロフトの不織ウェブ10は、複数の繊維12がx方向、y方向およびz方向に配向された三次元構造である。図1において、X--Xは長手方向の中心軸を表し、Y--Yは垂直の中心軸を表し、Z--Zは横断した中心軸を表す。「ウェブ」とは、シート状に製造された織物または材料を意味する。「高ロフト」とは、単位面積あたりの質量に対する厚さの比が高いことに特徴を有する低密度の繊維ウェブを意味する。ウェブ10の繊維は、連続、結合または非結合とすることができる。望ましくは、繊維12は連続であり、繊維12のうちのいくつかは結合されている。高ロフトの不織ウェブは、体積で約2%〜約50%の間の固形分を有する。「不織」とは、織り糸に転換されず、熱、化学、機械、油圧機械的手段、または当業者に知られているいくつかの他の手段によって互いに結合されている、天然および/または人工の繊維またはフィラメントのウェブ、シートまたはバット(紙を除外する)を意味する。
高ロフトの不織ウェブ10は、様々な材料から形成された単一のポリマーを含有することができる。高ロフトの不織ウェブ10は、人工繊維から形成することができる。典型的には、高ロフトの不織ウェブ10はポリマーから形成される。上記ポリマーは、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ナイロン、ポリアクリル、ポリスチレン、ポリビニル、ポリテトラフルオロエチレン、超高分子量ポリエチレン、非常に高分子量のポリエチレン、高分子量のポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、非繊維状可塑化セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリメチルペンテン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン 、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、スチレン-アクリロニトリル、スチレン-ブタジエン、スチレン-マレイン酸無水物、エチレンビニルアセテート、エチレンビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、セルロースアセテート、酢酸酪酸セルロース、可塑化セルロース、プロピオン酸セルロース、エチルセルロース、天然繊維、それらの任意の誘導体、それらの任意のポリマーブレンド、それらの任意のコポリマーまたはそれらの任意の組合せからなる群から選択することができる。望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、ポリプロピレン繊維から形成される。より望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、ポリプロピレン繊維のみから形成される。さらにより望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、100%ポリプロピレン繊維から形成される。最も望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、Biaxのスパンブロー(登録商標)ポリプロピレン繊維から形成される。「スパンブロー」という言葉は、WI 54942、Greenville、N1001 Tower View DriveにオフィスがあるBiax-Fiberfilm Corporationの登録商標である。
化学技術における当業者は、高ロフトの不織ウェブ10の形成に使用することができる他のポリマーに精通している。高ロフトの不織ウェブ10は、これらのポリマーだけに限定されないことは理解されたい。
これまで、ほとんどの繊維不織ウェブは、著しい回復を得るためにステープルファイバーおよび/またはクリンプファイバーを必要としていたことに注意すべきである。2009年1月13日にOlsonらに発行された米国特許7,476,632 B2号は、ロフトと回復を示すためにステープルファイバーを必要とする繊維不織ウェブの一例である。本発明はステープルファイバーを使用しない。
高ロフトの不織ウェブ10は、多くの異なる種類およびタイプの装置およびプロセスを使用して形成または製造することができる。高ロフトの不織ウェブ10の形成に使用することができる一般に公知の技術には、メルトブロー、スパンボンド、スパンメルト、溶液ブロー、エレクトロスピニングのような紡糸プロセスが含まれるが、これらに限定されない。ただし、これらの他のプロセスでは、スパンブロー(登録商標)ダイが示すように、単一のダイからすべての回復に有用な望ましい広い繊維サイズ分布と良好な音響特性とが得られない。
「スパンボンド」とは、紡糸口金面の付近の繊維を急冷しながら低温の高速エアを使用して紡糸されたフィラメントを細くさせることによって、熱可塑性ポリマーから強い繊維状不織ウェブを直接製造するためのプロセスを意味する。次いで個別の繊維は、収集ベルト上にランダムに置かれ、結合装置へ運ばれる。その結合装置はウェブに強度と完全性を付与する。繊維サイズは通常250μm未満であり、平均繊維サイズは約10ミクロン〜約50ミクロンの間の範囲であり、メルトブローされた繊維と比較すると、結晶化した(固化した)フィラメントを細くする間に達成される分子鎖整列に起因して、この繊維は非常に強い。典型的なスパンボンドダイは、複数列のポリマーノズル孔を有する。典型的なメルトフローレートは約500グラム/10分間未満である。
「スパンメルト」とは、繊維が、1つ以上の押出機に接続されたダイヘッド中にある複数のノズルを介して、溶融ポリマーから紡糸されるプロセスを意味する。スパンメルトプロセスには、メルトブローおよび/またはスパンボンドが含まれ得る。
「メルトブロー」とは、高温の高速気流を使用して、複数の溶融ポリマー流を細くするプロセスを意味する。気体は、空気または当業者に公知の他の気体とすることができる。次いで細くした繊維は、移動ベルト、コンベヤーまたは二重ドラム収集器上で収集される。典型的には、メルトブローダイには、1インチあたり約35のノズル、一列の紡糸口金、および繊維流れを細くするための2つの傾斜した空気または気体の噴流を有する。米国特許4,380,570号およびWO 2005/106,085 A1号はメルトブロープロセスを教示し、そこでは、複数の列のポリマーノズルは空気ノズルによって囲まれ、それからの流れは互いに平行に整列される。
さらに図1および2を参照すると、高ロフトの不織ウェブ10は、材料の単層14として構築することができる。高ロフトの不織ウェブ10は、空気または気体を使用して、2〜20列のノズルを介して溶融ポリマーを移動し延伸することを促進する装置を使用して形成することができる。各々の列は複数のノズルを含有し、各々のノズルはフィラメントを排出、放出または押出す。望ましくは、そのフィラメントは単一のポリマーから形成される。「複数のノズル」とは、3つ以上のノズルを意味する。不織ウェブ10は、2つの薄い外側スキン13および15を有する。2つの薄い外側スキン13および15の各々は、寸法が異なることができる。望ましくは、2つの薄い外側スキン13および15の各々は、厚さが約2.5ミリメートル(mm)未満である。より望ましくは、2つの薄い外側スキン13および15の各々は、約0.25mm〜約2.5mmの間の範囲である。
2つの薄い外側スキン13および15は、それらの間に略V、U型、またはC型の繊維構造を保持するように機能する。V型、U型、またはC型の繊維は、ばねとして作用し、圧搾または圧縮された後に元の位置またはその近くに戻ることができるため、本発明の回復特徴を与える。V型、U型、またはC型の繊維は、2つの薄い外側スキン13および15を形成する繊維のように結合されない。
下記でより詳細に説明するように、ポリマーが加熱された可動面に接触すると、2つの薄い外側スキン13および15が形成される。2つの薄い外側スキン13および15は、耐摩耗性および/または音響増強を与えるために不織ウェブ10に外側スキンをさらに形成または取付ける必要性を排除する。さらに、2つの薄い外側スキン13と15の間にあるV型、U型、またはC型の繊維は、繊維サイズ分布が広く、より太い繊維がバネとして機能して回復し、より細い繊維が優れた吸音特性を備えた不織ウェブ10を与える。より細い繊維(パーセントで言えば)は、不織ウェブ10の中間または中央に集中している。望ましくは、少なくとも約50%の細い繊維が不織ウェブ10の中間に位置している。より望ましくは、少なくとも約55%の細い繊維が不織ウェブ10の中間に位置している。さらにより望ましくは、少なくとも約60%の細い繊維が不織ウェブ10の中間に位置している。最も望ましくは、少なくとも約65%の細い繊維が不織ウェブ10の中間に位置している。
図3および4を参照すると、2つの異なる高ロフトの不織ウェブ10'および10''が示されている。図3では、高ロフトの不織ウェブが分離した別個の2層、14および16によって形成されている。各層14および16はそれ自体の2つの外側スキン13および15を有する。図4では、ウェブ10''が分離した別個の3層18、20および22によって形成されている。その3層の各々は、それ自体の2つの外側スキン13および15を有する。ウェブ10''は多層を含有する。「多層」とは、3、4、5、6、7またはそれ以上の分離した別個の層を意味する。層のうちのいくつかは、組成物および特徴が別の層に類似するおよび/または同一とすることができ、その一方で、1層以上は残りの層のうちの1つ以上とは組成物および/または特徴が異なることができる。単層14からなるウェブ10、2つの層14および16からなるウェブ10'、または3つの層18、20および22からなるウェブ10''が結合されて、強度および完全性を付与できることを理解されたい。
図3において、ウェブ10'は、上部層14および下部層16を有する2層の実施態様である。図4において、ウェブ10''は、上部層18、中間層20および下部層22を有する3層の実施態様である。完成した不織ウェブ10'または10''に2層以上が存在する場合、各々の層は、作製されるポリマーのタイプを異なるものにすることができることを理解されたい。加えて、所定の層の特徴を異なるものにすることができる。例えば、ある層の特徴は別の層とは異なることができる。ウェブ10''中の各層の厚さは異なることができる。これらの層は同じ厚さとすることができるかまたはこれらの層の1つ以上が異なることができる。ウェブ10''中の各層の密度も異なるかまたは同じとすることができる。ウェブ10''中の各々の層の基本質量も異なるかまたは同じとすることができる。
図1および2を再び参照すると、高ロフトの不織ウェブ10は単一のポリマーから形成された単層構造として図示される。高ロフトの不織ウェブ10は、寸法が異なることができる厚さtを有する。一般的に、高ロフトの不織ウェブ10の厚さtは、約5ミリメートル(mm)〜約300mmの間の範囲とすることができる。望ましくは、高ロフトの不織ウェブの厚さtは約250ミリメートル未満である。より望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10の厚さtは約200mm未満である。さらにより望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10の厚さtは約100mm未満である。最も望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10の厚さtは約50mm未満である。2つ以上の層が完成したウェブ10'または10''中に存在する場合、ウェブ10'または10''の全厚は、どれだけの層が存在するかに依存して、2倍、3倍などになる場合がある。
高ロフトの不織ウェブ10は異なる基本質量により形成することができる。一般的に、高ロフトの不織ウェブ10の基本質量は、1平方メートルあたり約20グラム(g/m2)〜約3,000g/m2の間の範囲である。望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10の基本質量は、1平方メートルあたり約30グラム(g/m2)〜約2,000g/m2の間の範囲である。より望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10の基本質量は、1平方メートルあたり約40グラム(g/m2)〜約1,000g/m2の間の範囲である。さらにより望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10の基本質量は約600g/m2未満である。最も望ましくは、不織ウェブ10は、1平方メートルあたり約20〜約600グラムの間の基本質量を有する。
また、高ロフトの不織ウェブ10の密度は異なることができる。一般的に、高ロフトの不織ウェブ10は、1立方メートルあたり約10キログラム(kg/m3)〜約250kg/m3の間の範囲の密度を有する。望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、約20kg/m3〜約200kg/m3の間の範囲の密度を有する。より望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、約30kg/m3〜約150kg/m3の間の範囲の密度を有する。さらにより望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、約50kg/m3〜約100kg/m3の間の範囲の密度を有する。
さらに、高ロフトの不織ウェブ10は、ASTM D 1238試験方法の教示に従って、230℃の温度および2.16kgの圧力下で約4g/10分間〜約6,000g/10分間の間の範囲のメルトフローレートを有するポリプロピレンから形成することができる。望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、230℃の温度および2.16kgの圧力下で約10g/10分間〜約2,500g/10分間の間の範囲のメルトフローレートを有するポリプロピレンから形成することができる。より望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、230℃の温度および2.16kgの圧力下で約20g/10分間〜約1,000g/10分間の間の範囲のメルトフローレートを有するポリプロピレンから形成することができる。最も望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、230℃の温度および2.16kgの圧力下で約35g/10分間〜約800g/10分間の間の範囲のメルトフローレートを有するポリプロピレンから形成することができる。
図2を再び参照すると、概略図は、機械方向(MD)に平行に見た、高ロフトの不織ウェブ10の垂直断面を明示する。高ロフトの不織ウェブ10の形成の間に、材料は左側から右側に向かって進む。高ロフトの不織ウェブ10の最先端は右側にある。高ロフトの不織ウェブ10は、複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型またはC型の構造24を示す。これらのV型、U型またはC型の構造24は図1でも図示される。略V型、U型またはC型の構造24の各々は、機械方向(MD)に向く尖部26を有する。換言すると、略V型またはU型の構造は、水平方向に対して90度回転され、各々の尖部が右側に向く。C型の構造は、各々の尖部が右側に向くように、所定位置で反転される。この特有な構造は、形成時に繊維12を置く方法に起因して生じる。この特有な構造は、高ロフトの不織ウェブ10に非常に高い回復値を与えるために重要である。高ロフトの不織ウェブ10は、INDA標準試験方法(IST 120.2 (01))のガイドラインに従って0.25psiの圧力下で30分間圧縮した後に約20%〜約99%の間の範囲の回復値を有する。望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、IST 120.2 (01)のガイドラインに従って約30%〜約98%の間の範囲の回復値を有する。より望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、IST 120.2 (01)のガイドラインに従って約40%〜約97%の間の範囲の回復値を有する。さらにより望ましくは、高ロフトの不織ウェブ10は、IST 120.2 (01)のガイドラインに従って約50%〜約96%の間の範囲の回復値を有する。
オフラインで積層される場合、2層のウェブ10'の各々の層(図3を参照)、および3層のウェブ10''の各々の層(図4を参照)は、この複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型またはC型の構造24を示すが、それらが異なる紡糸ヘッドから同時に混合される場合、それらは1つの緊密に積み重ねられて構造化された略V型、U型またはC型の構造を示すことを理解されたい。この種類の混合された高ロフトの構造は、異なる繊維サイズ、異なるポリマー材料、および/または異なる繊維断面を有することができる。
図3を再び参照すると、2層のウェブ10'は、x方向、y方向およびz方向に配向された繊維を備えた三次元構造を有する。この2層ウェブ10'は、約5ミリメートル〜約500ミリメートルの間の厚さt1および約20g/m2〜約2,000g/m2の間の基本質量を有する。2層のウェブ10'は結合する必要はないが、望ましくは熱的にまたは化学的に結合される。あるいは、ウェブ10'は、機械的にまたは油圧機械的に結合することができる。2つの層14および16は、同じ厚さであるか、異なる厚さを有することができる。2つの層14および16の各々は、2層のウェブ10'の製造の間に機械方向(MD)に平行に見た場合の垂直断面を示し、それは複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型、またはC型の構造24を示す。略V型、U型またはC型の構造24の各々は、機械方向(MD)に向く尖部26を有する。
2層のウェブ10'は、IST 120.2 (01)のガイドラインに従って0.25psiの圧力下で30分間圧縮した後に約20%〜約99%の間の範囲の回復値を有する。望ましくは、2層のウェブ10'は、IST 120.2 (01)のガイドラインに従って約30%〜約98%の間の範囲の回復値を有する。より望ましくは、2層のウェブ10'は、IST 120.2 (01)のガイドラインに従って約40%〜約97%の間の範囲の回復値を有する。さらにより望ましくは、2層のウェブ10'は、IST 120.2 (01)のガイドラインに従って約50%〜約96%の間の範囲の回復値を有する。
混合された繊維状材料から2つの分離した層14および16として2層のウェブ10'を形成することができ、各々の層が、例えば、異なる繊維サイズを有する、異なる材料から形成される、異なる繊維断面を有する、異なる厚さを有することを理解されたい。さらに、2層のウェブ10'を1層以上に積層することができる。追加層は、熱可塑性フィルム、フィルム、別の不織材料、紙、ボール紙などとすることができる。
図4を再び参照すると、3層のウェブ10''は、x方向、y方向、およびz方向に配向された繊維を備えた三次元構造を有する。この3層のウェブ10''は、約5ミリメートル〜約750ミリメートルの間の厚さt2および約30g/m2〜約2,000g/m2の間の基本質量を有する。3層のウェブ10''は結合する必要はないが、望ましくは熱的にまたは化学的に結合する。あるいは、ウェブ10''は、機械的または油圧機械的に結合することができる。3つの層18、20および22は、同じ厚さであるか、異なる厚さを有することができる。3つの層18、20および22の各々は、ウェブ10''の製造の間に機械方向(MD)に平行に見た場合の垂直断面を示し、複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型またはC型の構造24を示す。略V型、U型またはC型の構造24の各々は、機械方向(MD)に向く尖部26を有する。
3層のウェブ10''は、IST 120.2 (01)に従って0.25psiの圧力下で30分間圧縮した後に約20%〜約99%の間の回復値を有する。望ましくは、3層のウェブ10は、IST 120.2 (01)のガイドラインに従って約30%〜約98%の間の範囲の回復値を有する。より望ましくは、3層のウェブ10は、IST 120.2 (01)のガイドラインに従って約40%〜約97%の間の範囲の回復値を有する。さらにより望ましくは、3層のウェブ10は、IST 120.2 (01)のガイドラインに従って約50%〜約96%の間の範囲の回復値を有する。
また、高ロフトの不織ウェブ10、10'または10''に添加剤を混入することができることを理解されたい。上記添加剤(図示せず)は、高ロフトの不織ウェブ10、10'または10''へ製造時に加えることができる。噴霧、散布、押出し、混合、塗布、浸漬などが含まれるがこれらに限定されない様々な手法で上記添加剤を加えることができる。上記添加剤は、気体、液体、固体または半固体とすることができる。上記添加剤は、超吸収剤、吸収性粒子、ポリマー、ナノ粒子、研磨微粒子、活性粒子、活性化合物、イオン交換樹脂、ゼオライト、柔軟剤、可塑剤、セラミック粒子、顔料、染料、風味料、芳香剤、制御放出小胞、結合剤、接着剤、粘着性付与剤、表面改質剤、滑沢剤、乳化剤、ビタミン、過酸化物、抗菌剤、消臭剤、難燃剤、遅燃剤、消泡剤、静電防止剤、殺生物剤、抗真菌剤、分解剤、安定剤、伝導性改質剤、またはその任意の組合せからなる群から選択することができる。
ここで図5および6を参照すると、高ロフトの不織ウェブ11の別の実施態様では、2つの主要面28および30を備えた単層14として形成されたものが示される。2つの主要面28および30は互いに反対側に整列される。図5において、2つの主要面には上部表面28および下部表面30が含まれる。「2つの主要面」とは、最も大きな表面領域を有するウェブ11の2つの表面28および30を意味する。ウェブ11は2つの主要面28および30を有し、これらの主要面28および30の両方がテクスチャード加工される。「テクスチャード加工」とは、平滑とは対照的な、粗いかまたは粒状の表面品質を意味する。テクスチャーは、ウェブ11の加工の間に様々な手法で形成することができる。図5において、複数の突起32は、上部表面28から上方へおよび下部表面30から下方へ延びる。「突起」とは、外向きに突出する膨出部、隆起部または膨張部を意味する。あるいは、上部表面および/または下部表面、それぞれ28および30に窪み部、空洞部または凹部を形成して、類似のテクスチャード加工効果を得ることができる。望ましくは、ウェブ11の2つの主要面、28および30のうちの少なくとも一方がテクスチャード加工される。より望ましくは、ウェブ11の2つの主要面、28および30の両方がテクスチャード加工される。
2つの主要面、28および30は、外側スキン13および15を参照して上で説明したような厚さを有することができる。
実施例1
この実施例において、紡績技術がウェブ特性に与える影響を調べた。ポリプロピレン樹脂を使用して、3つの異なる不織ウェブを作成した。3つすべての基本質量は同じであったが、各々異なる紡糸口金の設計と異なる加工条件を使用して紡糸した。表1に示すように、サンプルS-1は、空気絶縁インサートまたはノズル38の周囲を囲む空気覆いカーテンのないBiax多列紡糸口金設計を使用して製造した。サンプルS-2は、傾斜したエアジェットとノズルの1列だけがある従来のメルトブロープロセスを使用して製造した。サンプルS-3は、本発明のプロセスを使用して製造した。
サンプルS-3は、サンプルS-1またはサンプルS-2と比較して、機械方向(MD)のほぼ2倍の引張強度を達成した。また、サンプルS-3の繊維径は、従来のメルトブローサンプルS-2の繊維径よりもわずかに大きかったことがわかる。この直径の違いの主な理由は、本発明のプロセスを使用する場合、環状チャネル内のより冷たい空気温度が、多列様式でフィラメント40の流れの方向に本質的に平行に向けられることである。さらに、より冷たいガス(空気)を使用して繊維を細くすることにより、繊維の結晶化度を高め、固化した繊維内の分子鎖を整列させることができる。この特徴は、強力で細い繊維へフィラメント40を細くすることを促進する。従来のメルトブロープロセスでは、熱風ジェットを使用して細くする空気を急角度または傾斜角度で導入する。
ここで図9を参照すると、本発明に従って製造された不織ウェブ10、10'、10''または11の別の興味深い特徴は、広い「繊維サイズ分布」である。図9の下のグラフに示される繊維サイズ分布は、約0μm〜約15μmの間の範囲である。望ましくは、繊維サイズ分布は0μm〜約8μmの範囲である。我々の広い繊維サイズ分布には、約3μm〜約7.5μmの繊維サイズを有する繊維が含まれる。より望ましくは、我々の広い繊維サイズ分布には、約4μm〜約7.5μmの繊維サイズを有する繊維が含まれる。さらに、我々の広い繊維サイズ分布には、約5μm〜約7.5μmの繊維サイズを有する繊維が含まれる。さらに、我々の広い繊維サイズ分布には、約6μm〜約7.5μmの繊維サイズを有する繊維が含まれる。
図9の下のグラフは、本発明では、上記繊維の少なくとも約25%が4μmを超えることも示している。望ましくは、上記繊維の少なくとも約20%が4.5μmを超える。より望ましくは、上記繊維の少なくとも約15%が5μmを超える。さらにより望ましくは、上記繊維の少なくとも約10%が5.5μmを超える。最も望ましくは、上記繊維の少なくとも約5%が6μmを超える。
さらに図9の下のグラフを参照すると、我々の広い繊維サイズ分布には、約0.5μm〜約7.5μmの頻度の大部分を有する繊維が含まれる。さらに、我々の広い繊維サイズ分布には、頻度の大部分が約1μm〜約4.5μmの繊維が含まれる。まして、我々の広い繊維サイズ分布には、頻度の大部分が約1μm〜約4μmの繊維が含まれる。さらに顕著に、我々の広い繊維サイズ分布には、約0μm〜約8μmに及ぶ頻度を有する繊維が含まれる。
従来のメルトブロープロセスから形成されたウェブは、図9の上のグラフに示される「繊維サイズ分布」を有し、それは約0.5〜約6の間の範囲であり、85%は0.5と2.5の間である。これは、「タイト」または通常の繊維サイズ分布と見なされる。本発明の「繊維サイズ分布」を従来のメルトブロープロセスを使用して製造された不織ウェブの「繊維サイズ分布」と比較すると、標準偏差値と「繊維サイズ分布」が非常に異なることが非常に明確である。装置34、34'または34''におけるこの広い「繊維サイズ分布」の主な理由は、複数列の紡糸口金設計の使用である。紡糸口金は2〜20列のノズル38を用いることができる。複数列の紡糸口金の周囲に位置するノズル38を出るフィラメント40は、周囲の周囲空気と急速な急冷時間にさらされないため、これらのフィラメント40はより高温にとどまる傾向があり、それにより、紡糸口金本体の外側の列にあるノズル38から押出されるフィラメント40よりも細い繊維を製造する。ノズル38を、周囲に隣接して位置する外側の列の固定ピン(図示せず)と交換することにより、複数の押出しフィラメントの周りにエアカーテンまたはシュラウドを形成することができる。このエアカーテンまたはシュラウドは、周囲の周囲空気と押出されたフィラメント40との相互作用を遅延させる。この遅延は、各ノズル38の末端での溶融ポリマーストリームの早期凝固を防ぎ、古いBiax複数列紡糸口金を使用した場合に発生するショットとロープの欠陥を減らす。この初期の複数列紡糸口金は、米国特許5,476,616号に教示されている。「ショット欠陥」とは、ウェブ形成プロセス中に形成されるポリマーの小さな球状粒子を意味する。下記の表1は、スパンブローサンプルS-3の通気性が、同じ条件で製造された従来のメルトブローサンプルS-2よりも少なくとも50%高いことを示している。このような増加の主な理由は、繊維径が大きく、繊維サイズの標準偏差に反映される繊維サイズ分布が広いことである。
表1:実施例1のサンプルの性能

Figure 2020505530
不織ウェブ10、10'、10''または11の繊維は、約0.9ミクロン〜約5ミクロンの間の標準偏差繊維を有することができることを理解されたい。望ましくは、不織ウェブ10、10'、10''または11の繊維は、約0.92ミクロン〜約3ミクロンの間の標準偏差を有する。より望ましくは、不織ウェブ10、10'、10''または11の繊維は、約0.95ミクロン〜約1.6ミクロンの間の標準偏差を有する。
実施例2
この第2の実施例において、本発明のプロセスS-5によって製造されたサンプルを、従来のメルトブロープロセスS-4によって製造されたサンプルと、従来のスパンボンドプロセスS-6によって製造されたサンプルと比較した。3つのサンプルを作成し、各サンプルの基本質量は同じであった。表2に示すように、サンプルS-5の特性は、従来のメルトブローウェブS-4と従来のスパンボンドウェブS-6の特性のほぼ中間であった。表2は、サンプルS-5(本発明のプロセスを使用)の通気性も、従来のメルトブローサンプルS-4と従来のスパンボンドサンプルS-6のほぼ中間に減少することを示している。これにより、我々の新規な技術はメルトブロー繊維に匹敵する微細な繊維径を有するが、スパンボンド繊維と比較するとまだ強力な繊維を有する不織ウェブを製造することができることがわかる。
図10を参照すると、本発明の不織ウェブ10、10'、10''または11(サンプルS-5)の機械方向(MD)引張強度は、メルトブローウェブサンプルS-4の機械方向(MD)引張強度の2倍を超え、スパンボンドウェブサンプルS-6のほぼ半分の機械方向(MD)引張強度であった。別の顕著な特徴は、本発明の不織ウェブ10、10'、10''または11(サンプルS-5)の伸展性は、メルトブローウェブサンプルS-4のほぼ3倍の伸展性であり、スパンボンドウェブサンプルS-6の伸展性に類似していた。
上記の2つの実施例から、本発明の装置およびプロセスを使用して作成された不織ウェブ10、10'、10''または11は特有であり、従来のメルトブロープロセスを使用して作成された不織ウェブ、または従来のスパンボンドプロセスを使用して作成された不織ウェブによって示される特性の約半分の特性を有することが明らかである。
さらに、本発明の装置34、34'または34''は、多種多様なポリマー樹脂を使用して広範囲の不織ウェブを製造するのに充分な柔軟性と汎用性を有する。装置34、34'または34''は、メルトブローグレードの樹脂とスパンボンドグレードの樹脂を使用して操作することができる。
表2:実施例2のサンプルの性能

Figure 2020505530
装置
図7を参照すると、高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11を製造するための装置34が示される。装置34は、水平配置で方向付けされて示されるが、垂直配置または垂直軸に対して他の角度で配置することができる。高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11は、x方向、y方向およびz方向に配向された繊維を備えた三次元構造を有する。装置34は、押出機(図示せず)に接続、取り付け、または固定することができる。様々なタイプおよび種類の押出機が当業者によく知られている。装置34には、2列から20列のノズル38を有するダイ36が含まれる。あるいは、2つ以上のダイ36を使用することができる。各列は、複数のノズル38を含有する。「複数のノズル」とは、少なくとも3つのノズルを意味する。複数のノズル38は列に配置することができ、1列のノズル38は隣接する列のノズル38からオフセットすることができる。あるいは、1列のノズル38は、隣接する列のノズル38と平行に整列させることができる。複数のノズル38の各々は、フィラメント40を排出、放出、または押出す。複数のノズル38の各々は、遠心端42を有する。フィラメント40は単一のポリマーから形成することができる。装置34は空気またはガスを使用して、溶融ポリマーの複数のノズル38から複数のフィラメント40へ移動および延伸を促進することができる。
ウェブ10、10'、10''または11に関して上述したように、ポリマーはポリプロピレンであり得る。望ましくは、ポリマーはポリプロピレンのみである。より望ましくは、ポリマーは100%ポリプロピレンである。
一対の可動面44および46は、複数のノズル38の各々の遠位端42の約10センチメートル(cm)〜約150cmの間に位置する。一対の可動面44および46は、図7に示されるように、第1の回転可能なドラム48および第2の回転可能なドラム50であり得る。あるいは、一対の可動面44および46は、図8に示されるように、第1のコンベヤーベルト52および第2のコンベヤーベルト54であり得る。また、当業者に知られている他の形態の可動面44および46も使うことができる。
一対の可動面44および46が第1の回転可能なドラム48および第2の回転可能なドラム50から構成される場合、第1の回転可能なドラム48は直径d1を有し、第2の回転可能なドラム50は直径d2を有することになる。望ましくは、直径d1は直径d2にほぼ等しい。より望ましくは、直径d1およびd2は同一である。第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50は、同じ平面X1--X1上で平行に互いに整列配置されることになる。フィラメント40が、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の間で、機械方向(MD)で左側から右側へ移動するように、装置34は水平に方向付けされることを理解されたい。
さらに図7を参照すると、第1のドラム48は反時計回りに回転するが第2のドラム50は時計回りに回転することが理解できる。この特定の回転は、複数の連続フィラメント40を複数のノズル38から機械方向(MD)で移動させることになる。第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50のスピードは異なることができる。望ましくは、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の各々は、同じスピードで回転することができる。あるいは、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50のうちの1つは、他のドラムとは異なるスピードで回転することができる。第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の速度は、製造される材料の基本質量、所望されるウェブ10の厚さ、押出されるポリマーの種類、複数のノズル38を通るポリマースループットなどに従って調整しなければならない。
本発明の特有な態様は、一対の可動面44および46が一対のヒーター45または47によって高温に加熱されることである。ヒーター45は、第1の回転可能なドラム48または第1のコンベヤーベルト52に関連付けられ、もう1つのヒーター47は、第2の回転可能ドラム50または第2のコンベヤーベルト54に関連付けられる。一対のヒーター45および47の各々は、サイズ、構造、形状などを変えることができる。ヒーター45および47は、設計を変えることができる。ヒーター45および47は、赤外線ヒーター、ガスヒーター、熱ヒーター、または当業者に知られている他の種類のヒーターであり得る。「赤外線」とは、可視スペクトルの赤よりもわずかに長い約750ナノメートルから、マイクロ波領域の境界上の1ミリメートルまでの不可視放射波長の範囲を意味するか、またはこれに関連する。ヒーター45および47は、一対の移動面44および46のいずれかの側に配置することができる。図示のように、一対のヒーター45および47は、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の外側に配置される。あるいは、一対のヒーター45および47は、第1および第2の回転可能なドラム48および50の各々の中に配置され得る。同様に、一対のヒーター45および47は、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54の両側に配置され得る。一対のヒーター45および47は、一対の可動面44および46から約1フィート以内に配置されなければならない。一対のヒーター45および47は、異なる温度で動作することができるが、一対の可動面44および46を高温に加熱することができることを必要とする。高温は、押出されるポリマーの融解温度より低くなければならない。様々なポリマーの融解温度は異なる。一対のヒーター45および47は、フィラメント40が可動面44および46の上または間に堆積される前に、可動面44および46を温めなければならない。
一対の可動面44および46の高温は、ポリマーの融解温度よりも低くなければならない。ポリプロピレンの融解温度は、約300°F〜約340°Fの間の範囲である。従って、一対の可動面44および46の各々、例えば、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の各々、または第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および52の各々の高温は、ポリマーの融解温度よりも低くなければならない。可動面44および46は、ポリマーの融解温度よりも約10°F低い温度まで加熱することができる。望ましくは、可動面44および46は、ポリマーの融解温度よりも約20°F低い温度まで加熱することができる。より望ましくは、可動面44および46は、ポリマーの融解温度よりも約30°F低い温度まで加熱することができる。最も望ましくは、可動面44および46は、ポリマーの融解温度よりも約40°F低い温度まで加熱することができる。
一対の可動面44および46の各々の高温は、約180°F〜約300°Fの間の範囲であり得る。より望ましくは、一対の可動面44および46の各々の高温は、約180°F〜約275°Fの間の範囲であり得る。さらに望ましくは、一対の可動面44および46の各々の高温は、約180°F〜約250°Fの間の範囲であり得る。さらにより望ましくは、一対の可動面44および46の各々の高温は、約180°F〜約225°Fの間の範囲であり得る。
第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50は、フォーミングワイヤーまたはスクリーンでカバーされた外周部を備えた中空円筒とすることができる。フォーミングワイヤーまたはスクリーンは、当業者に公知の多様な異なる材料から作ることができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような合成材料からフォーミングワイヤーまたはスクリーンを作製することができる。あるいは、金属、鋼、アルミニウム、プラスチック、熱可塑性物質などからフォーミングワイヤーまたはスクリーンを作製することができる。鋼、鋳鉄、アルミニウムなどの様々な材料から第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50を構築することができる。別の選択肢では、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の外周部を金属ベルトでカバーすることである。金属ベルトは、鉄または非鉄金属とすることができる。金属ベルトは、所定パターンで配置することまたはランダムに配置することができる複数の隙間、開口、または穴を含むことができる。隙間、開口または穴のサイズおよび形状は異なるものとすることができる。当業者に公知であるように、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の各々は、所望であれば、真空チャンバーを装備することができる。第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の外周部を加熱して、流入フィラメント40がそれらの上に、より容易に形成されるようにすることが好都合である。この理由は、隙間、開口または穴を含むワイヤー、スクリーンまたは金属ベルトのオープンメッシュデザインが、製造される高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11の外側表面上に特定のテクスチャーまたはパターンを形成することができるということである。かかるテクスチャーまたはパターンは、完成したウェブ10、10'、10''または11の遮音特性および/または熱吸収特性を促進することができる。完成した高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11が、遮音目的および/または断熱目的のために使用される場合、これは重要な特性である。
さらに図7を参照すると、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の各々が、中心軸56および58をそれぞれ有することが分かるはずである。望ましくは、中心軸56および58の各々は、共通の水平面(X1--X1と示される)で整列される。水平面X1--X1に垂直な各々のノズル38の遠位端42から測定される垂直距離は、ダイから収集器への距離(DCD)を定める。このDCD距離は約10cm〜約150cmの間の範囲とすることができる。望ましくは、DCD距離は約100cm未満である。より望ましくは、DCD距離は約90cm未満である。さらにより望ましくは、DCD距離は約80cm未満である。最も望ましくは、DCD距離は約60cm未満である。正確なDCD距離は、押出されるポリマーの溶融温度、複数のノズル38を通るポリマースループットなどが含まれるがこれらに限定されない、多くの因子に依存する。しかしながら、実験によって、可動面44および46が各々の複数のノズル38の遠位端42の近くに位置するほど、製造された高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11の回復値は、圧縮後に良好であることが見出された。DCD距離が約20cm〜約75cmの間の範囲の場合、高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11は、圧縮後に良好な回復値でもって製造することができる。
第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の外周部は互いに間隔を置いて配置され、それによって収束通路60が生成される。「収束通路」とは、ある点に近づく収束点を意味する。この収束通路60は、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の間に定められたニップ62と等しい寸法に狭められる。ニップ62の寸法は異なることができる。第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50は、その間に定められたニップ62の寸法を容易に調整することができるように取付けなければならない。一般的に、ニップ62は約0.5cm〜約25cmの間の範囲とすることができる。望ましくは、ニップ62は約0.5cmを超える。より望ましくは、ニップ62は約0.5cm〜約20cmの間の範囲である。さらにより望ましくは、ニップ62は約0.5cm〜約15cmの間の範囲である。最も望ましくは、ニップ62は約12cm未満である。
収束通路60は、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の外周によって入口64および出口66を定める。複数のフィラメント40が収束通路60の入口64で堆積すると、それらは、一対の可動面44および46の上におよびその間で方向付けられて送られる。この送りは、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の回転によって促進される。この送りにより、温かい複数のフィラメント40が入口64から出口66への下降移動で収束通路60を通過する。第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の回転運動により、複数のフィラメント40のうちの一部が第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の外周部を一時的に接触することになる。これらのフィラメント40は、ニップ62を通過する残りのフィラメント40に対して圧縮され、高ロフトの不織ウェブ10を生成する。溶融フィラメント40の高温により、一対の可動面44および46の高温とともに、ウェブ10、10'、10''または11の主要面28および30(図5および図6を参照)上に位置するフィラメント40が互いに融合して、外側スキン13および15を形成する(図1参照)ことを理解されたい。外側スキン13および15は、それらの間に配置された繊維12がばねとして作用することを可能にし、不織ウェブ10、10'、10''または11が圧搾または圧縮された後に回復特徴を与える。不織ウェブ10、10'、10''または11の中間に位置する繊維12の大部分は互いに結合されないため、ウェブ10、10'、10''または11は優れた回復値を示す。ポリプロピレンのような単一ポリマーから形成することができる不織ウェブ10、10'、10''または11は、この独自の回復特性を持ち、2つ以上の異なる繊維から形成されたウェブ、例えば、ステープルファイバーおよび/またはクリンプファイバーと2番目に形成されたファイバーを用いるウェブと類似している。2009年1月13日にOlsonらに発行された米国特許7,476,632 B2号は、ウェブ内にC型構成で配置された直接形成繊維の塊と、直接形成繊維間に少なくとも15%の捲縮をランダムかつ完全に分散させたステープルファイバーとを有する「繊維状不織ウェブ」を教示している。ステープルファイバーは、ウェブに高尚で弾力のある構造を与える。しかしながら、これまで、単一のポリマーから優れた回復値を有する不織ウェブを製造することはできなかった。
さらに図7を参照すると、高ロフトの不織ウェブ10は、水平に右側に、機械方向(MD)で前進する。装置34が垂直方向である場合、重力を使用して前進の方向を制御することができる。しかしながら、装置34が垂直方向でない場合または追加の支持が必要な場合、コンベヤーベルト70を用いることができる。コンベヤーベルト70は、多孔質または開口パターンを有するスクリーンにより構築することができ、熱は、ここを自由に通過することができる。コンベヤーベルト70は、複数のローラー72上で所定の方向に移動することができる。任意の数のローラー72を用いることができるが、図7には4つのローラー72が図示される。ローラー72のうちの1つは駆動ローラーであり、残りのローラー72、72および72はアイドラーまたは従動ローラーである。コンベヤーベルト70は連続的なループを形成し、下流の機械方向(MD)で高ロフトの不織ウェブ10を前進させるように時計回りに移動することが図示される。コンベヤーベルト70は、高ロフトの不織ウェブ10の左側に配置されて示される。しかしながら、所望により、コンベヤーベルト70は、高ロフトの不織ウェブ10の反対側に配置されることができる。あるいは、2つのコンベヤーベルト70、70を使うことができ、1つが高ロフトの不織ウェブ10の両側に配置される。
一部の高ロフトの不織ウェブ10は、特定の材料からおよび特定の使用のために形成することができ、結合が必要ないことを理解すべきである。しかしながら、一部の高ロフトの不織ウェブ10に関して、高ロフトの不織ウェブ10に追加の結合プロセスを行うことは有利であり得る。一般的に、追加の結合は完成したウェブ10へ格別の強度と完全性を付与する。様々な結合技法を用いることができる。単一の結合装置または一対の反対側に位置合わせされた結合装置を用いることができる。
さらに図7を参照すると、結合装置74が示されており、高ロフトの不織ウェブ10の結合のために、一対の可動面44および46の下流でその垂直方向に整列して配置される。結合装置74は、高ロフトの不織ウェブ10が通過するように配置される。結合装置74は、スルーエア結合装置またはオーブン結合装置のような熱的結合装置とすることができる。熱的結合装置は、熱を生成することで機能することができる。例えば、熱は、気体または液体のような加熱流体、石炭のような固体の燃焼、不活性ガスの加熱、蒸気の使用、ナノ粒子からの二次照射の使用、赤外線加熱の使用などによって生成することができる。結合装置74自体には、炉、オーブン、熱電素子など、またはその任意の組合せが含まれ得る。加えて、結合装置74は、化学的結合装置、機械的結合装置、油圧機械的結合装置、ニードル結合装置、湿式結合装置などとすることができる。
さらに図7を参照すると、装置34には、高ロフトの不織ウェブ10への化学的結合剤の添加または1種以上の添加剤80の分配のために、1つ以上の分配機構76および78がさらに含まれてもよい。2つの分配機構76および78は、図7に示されている。化学的結合システムは、熱的結合システムの代わりに用いることができる。化学的結合剤は、異なる表面化学、大きな剛性または粗さのようなウェブに対していくつかの新しい特徴を与えることができる。分配機構の正確な数は異なることができる。典型的には、1つまたは2つの分配機構76または78を用いて、高ロフトの不織ウェブ10へ1種以上の添加剤を添加する。添加剤80は、上記のもののうちのいずれかに加えて、当業者に公知の他のものとすることができる。
添加剤80を含有する液体溶液中に高ロフトの不織ウェブ10を部分的または完全に浸漬できることを理解されたい。上記液体溶液は、添加剤80を高ロフトの不織ウェブ10へ良好に付着させるように化学的または電気的に帯電させることができる。
さらに図7を参照すると、装置34には、最後の分配機構76または78から下流に位置する調節ユニット82が含まれてもよい。調節ユニット82のデザインおよび機能は異なることができる。調節ユニット82は、高ロフトの不織ウェブ10を乾燥させる必要がある場合に、熱または他の何らかのプロセスを用いて、ウェブ10から湿分を除去できる乾燥機とすることができる。あるいは、調節ユニット82は、高ロフトの不織ウェブ10上に冷気を送風して温度を下げることができる冷却器とすることができる。さらに、調節ユニット82は、他のいくつかの機能、例えば、ウェブ10のエンボス加工、ウェブ10のプリント、高ロフトの不織ウェブ10と別の層との結合などを行うことができる。乾燥機および冷却器は、当業者には公知の機器である。
ここで図8を参照すると、装置34'の別の実施態様が示されており、一対の可動面44および46は、第1のコンベヤーベルト52および第2のコンベヤーベルト54として示されている。装置34'の向きは垂直方向であるが、他の方向を使うことができる。第1のコンベヤーベルト52は反時計回りに移動するが、第2のコンベヤーベルト54は時計回りに移動する。この配置によって、複数のノズル38から排出、放出または押出された複数のフィラメント40は、機械方向(MD)において垂直方向下向きに移動する。第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54は、様々なスピードで動作することができる。望ましくは、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54は、同じスピードで動作することになる。
一対のヒーター45および47を使用して、第1および第2のコンベヤーベルト52および54の温度を上昇させる。ヒーター45は、第1のコンベヤーベルト52に関連付けられて隣接して配置され、他のヒーター47は、第2のコンベヤーベルト54に関連付けられて隣接して配置される。一対のヒーター45および47の各々は、サイズ、構造、形状などが異なることができる。ヒーター45および47は、設計が異なることができる。ヒーター45および47は、赤外線ヒーター、ガスヒーター、熱ヒーターまたは当業者に知られている他の種類のヒーターとすることができる。「赤外線」とは、可視スペクトルの赤よりわずかに長い約750ナノメートルから、マイクロ波領域の境界上の1ミリメートルまでの不可視放射波長の範囲を意味するか、またはこれに関連する。ヒーター45および47は、第1および第2のコンベヤーベルト52および54の各々から約1フィート以内に配置されなければならない。ヒーター45および47は異なる温度で動作することができるが、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54を、ポリマーの融解温度よりも低い高温まで加熱できることを必要とする。したがって、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54の各々の高温は、ポリマーの融解温度よりも低くなければならない。第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54は、ポリマーの融解温度よりも約10°F低い温度まで加熱することができる。望ましくは、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54は、ポリマーの融解温度よりも約20°F低い温度まで加熱することができる。より望ましくは、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54は、ポリマーの融解温度よりも約30°F低い温度まで加熱することができる。最も望ましくは、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54は、ポリマーの融解温度よりも約40°F低い温度まで加熱することができる。
第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54の高温は、ポリマーの融解温度よりも低くなければならない。ポリプロピレンの融解温度は、約300°F〜約340°Fの間の範囲である。したがって、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54の高温は、ポリマーの融解温度よりも低くなければならない。望ましくは、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54の高温は、約180°F〜約300°Fの間の範囲になければならない。より望ましくは、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54の高温は、約180°F〜約275°Fの間の範囲でなければならない。さらにより望ましくは、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54の高温は、約180°F〜約250°Fの間の範囲でなければならない。さらにより望ましくは、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54の高温は、約180°F〜約225°Fの間の範囲になければならない。
第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54は、上記複数のノズル38の各々の遠位端42から最も離れた位置で互いに向かって収束する。ニップ62に相当する開口55は、第1および第2のコンベヤーベルトそれぞれ52および54の間に存在する。開口55が生じ、平面X2--X2に位置する。平面X2--X2は、図7に示される平面X1--X1に相当する。平面X2--X2に垂直な各ノズル38の遠位端42から測定された垂直距離は、ダイから収集器への距離(DCD)を定める。このDCD距離は約10cm〜約150cmの間の範囲とすることができる。望ましくは、DCD距離は約100cm未満である。より望ましくは、DCD距離は約90cm未満である。さらにより望ましくは、DCD距離は約80cm未満である。最も望ましくは、DCD距離は約60cm未満である。正確なDCD距離は、押出されるポリマーの溶融温度、複数のノズル38を通るポリマースループットおよび各々のノズル内径などが含まれるがこれらに限定されない、多くの因子に依存する。
図8に明確に示されているように、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54は、互いに角度アルファ(α)で整列している。角度αは異なることができる。望ましくは、角度αは約90度未満である。より望ましくは、角度αは約60度未満である。さらにより望ましくは、角度αは約50度未満である。最も望ましくは、角度αは約45度未満である。約15度〜約45度の間の角度αがうまく機能する。この配向により、収束通路60およびニップ62が形成される。複数のフィラメント40は、加熱された第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54上におよびその間で方向付けられて送られると収束通路60の入口64に堆積する。この送りは、第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54の動きによって促進される。この送りにより、複数のフィラメント40は、入口64から出口66への下降移動で収束通路60を通過する。第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54の動きにより、複数のフィラメント40のいくつかは、加熱された第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54の外周に一時的に接触することになる。これらのフィラメント40は、ニップ62を通過する残りのフィラメント40に対して圧縮され、高ロフトの不織ウェブ10を作成することになる。複数のフィラメント40は、ニップ62で圧縮され、この限られた空間は、フィラメント40がx方向、y方向およびz方向に整列することになる。従って、高ロフトの不織ウェブ10が製造される。
さらに図8を参照すると、装置34'は、コンベヤーベルト84に接触するまで、高ロフトの不織ウェブ10が垂直下方向に前進するという点で、図7に示す装置34とは異なる。コンベヤーベルト84は、高ロフトの不織ウェブ10の下方向に垂直に配置されている。コンベヤーベルト84は、時計回り方向に連続ループを通って移動する。コンベヤーベルト84は、高ロフトの不織ウェブ10を右に90度回転させる。この新しい水平の右方向の動きは、機械方向(MD')と呼ばれる。
さらなる結合が望まれる場合、高ロフトの不織ウェブ10は、コンベヤーベルト84により熱的結合装置74を通過するように送られる。コンベヤーベルト84は、複数のローラー86に取り付けられている。4つのローラー86が図8に示されているが、任意の数のローラー86を用いることができる。ローラー86のうちの1つは駆動ローラーであり、残りのローラー86、86および86は遊びローラーまたは従動ローラーである。
いくつかの高ロフトの不織ウェブ10は、特定の材料から、特定の使用のために形成することができ、追加の結合は不要であることを理解されたい。
プロセス
高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11を形成するプロセスを、図7〜8を参照して説明する。プロセスには、押出機からダイ36に溶融ポリマーを導入することが含まれる(図示せず)。押出機は当業者に周知である。ダイ36は2列から20列のノズルを有し、各列は複数のノズル38が含有する。「複数のノズル」とは、少なくとも3つのノズルを意味する。各ノズル38は遠位端42を有する。溶融ポリマーは、複数のノズル38の各々を通して排出され、複数のフィラメント40を形成する。「放出する」とは、上記の既知のプロセスおよび/または当業者に知られているプロセスのいずれかにおいて、圧力下で溶融ポリマーを押出し、排出、紡糸、強制または流出することを意味する。このプロセスには、また、空気またはガス流を使用して複数のフィラメント40の移動および延伸を促進することが含まれる。フィラメント40は、複数のノズル38から約10cm〜約150cmの間の距離に位置する加熱された一対の可動面44および46に向けられる。その加熱された一対の可動面44および46は、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50であり得るか、または第1および第2のコンベヤーベルト、それぞれ52および54であり得る。上述のように、一対の可動面44および46は、一対のヒーター45および47によって加熱することができる。一対のヒーター45および47は、異なる温度で動作することができるが、可動面44および46を高温に加熱することができることを必要とする。高温は、押出されるポリマーの融解温度より低くなければならない。様々なポリマーの融解温度は異なる。フィラメント40が可動面44および46の上または間に堆積される前に、一対のヒーター45および47は可動面44および46を温めなければならない。可動面44および46は、ポリマーの融解温度よりも約10°F低い温度まで加熱することができる。望ましくは、可動面44および46は、ポリマーの融解温度よりも約20°F低い温度まで加熱することができる。より望ましくは、可動面44および46は、ポリマーの融解温度より約30°F低い温度まで加熱することができる。最も望ましくは、可動面44および46は、ポリマーの融解温度よりも約40°F低い温度まで加熱することができる。
第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の高温は、ポリマーの融解温度よりも低くなければならない。ポリプロピレンの融点は約300°Fから約340°Fの範囲である。従って、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の高温は、ポリマーの融解温度よりも低くなければならない。望ましくは、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の高温は、約180°F〜約300°Fの間の範囲でなければならない。より望ましくは、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の高温は、約180°F〜約275°Fの間の範囲でなければならない。さらにより望ましくは、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の高温は、約180°F〜約250°Fの間の範囲でなければならない。さらにより望ましくは、第1および第2の回転可能なドラム、それぞれ48および50の高温は、約180°F〜約225°Fの間の範囲でなければならない。
加熱された一対の可動面44および46は、入口64および出口66を有する収束通路60を形成する。複数のフィラメント40は、収束通路60の入口64に堆積される。次いで、複数のフィラメント40は、入口64から出口66へ、および機械方向(MD)の加熱された一対の可動面44と46との間の下降移動で収束通路60に送られて、高ロフトの不織ウェブ10を形成する。上記プロセスには、高ロフトの不織ウェブ10にさらに結合して、厚さt、t1またはt2が約250ミリメートル未満であり、基本質量が約20g/m2〜約3,000g/m2の間の範囲であるウェブ10、10'、10''または11を形成することも含まれる。高ロフトの不織ウェブ10は、様々な異なる結合装置を使用して結合することができる。使用することができるいくつかの結合装置には熱結合、スルーエア結合、オーブン結合、化学結合、湿式結合、機械的結合または油圧機械的結合が含まれるがこれらに限定されない。
高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11の垂直断面は、機械方向(MD)に平行に見た場合、外側スキンの間に位置する複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型またはC型の構造24を示す。略V型、U型またはC型構造24の各々は、機械方向(MD)に向く尖部26を有する。言い換えれば、略V型またはU型の構造は水平方向に90度回転させ、各々の尖部が右に向いている。C型の構造は、各々の尖部が右を向くように位置を逆にする。高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11は、0.25psiの圧力下で30分間圧縮された後、約20%〜約99%の間の範囲の回復値を有する。
図3および4を再び参照すると、2つの別個の異なったダイ36、36を用いて、2層ウェブ10'を製造することが可能である、図3参照。また、3つの別個の異なったダイ36、36および36を用いて、3層ウェブ10'を製造することも可能である、図4参照。同様に、4つの別個の異なったダイ36、36、36および36を用いて、4層以上を有する多層ウェブを製造することができる。
添加剤80は、結合装置74の下流で高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11に添加することができることを理解されたい。添加剤80は、上記のいずれかとすることができる。添加剤80は、高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11の上に堆積することまたはその上に噴霧することができる。あるいは、高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11を、添加剤80を含有した液体溶液中に浸漬することができる。
また、高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11は、結合装置74の下流で乾燥させることができることを理解されたい。同様に、高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11は結合装置74の下流で冷却することができる。かかる冷却は、高ロフトの不織ウェブ10、10'、10''または11の温度を室温またはその付近に低下させることができる。
実験:
1.スパンブロー(登録商標)ユニット
多数の高ロフトの不織ウェブを、Biaxスパンブロー(登録商標)ダイとして公知の多重列紡糸口金を備えた15インチのスパンブロー(登録商標)ダイを備えたパイロットラインを使用して製造した。このダイは、Biax-Fiberfilm Corporationから市販されており、WI 54942、Greenville、Suite B、N992 Quality Driveにオフィスがある。スパンブロー(登録商標)紡糸口金は、242のポリマーノズルを有していた。各々の紡糸口金の内径は0.508ミリメートル(mm)であり、各々の紡糸口金の外径は0.711mmであった。各々のポリマーノズルは空気ノズルによって取り囲まれ、ここで吹込む空気は、ポリマーノズルと空気ノズルとの間の環状空間から流入した。空気ノズルの各々の直径は、1.4mmであった。Biaxスパンブロー(登録商標)紡糸口金は、米国特許5,476,616号;米国特許9,303,334 B2号;および米国特許公開2005/0056956 A1号に教示される。典型的な市販のBiaxスパンブロー(登録商標)紡糸口金は、1メートルあたり約6,000〜約11,000のノズルを有することができる。
2.プロセス条件
複数の高ロフトの不織ウェブのサンプルは、パイロットのスパンブロー(登録商標)ラインを使用して作られており、本発明の概念を示す。これらのサンプルを作るために使用される厳密なプロセス条件は変更できることを理解されたい。プロセス条件、空気温度、ポリマーの化学的性質またはタイプ、ポリマー溶融温度、空気スループットなどの任意の変形形態は変更することができる。プロセスと回復データを下記の表1に示す。
優れた回収率を示す最初の2つの高ロフトの不織ウェブ(サンプル1および2)は、Lyondel Basellが商品名Metocene MF650Wで提供したポリプロピレン製であった。このポリプロピレンの典型的なメルトフローレートは、10分あたり500グラムであった(ASTM試験D 1238、230℃、2.16kgに従う)。優れた回収率を示す次の2つの高ロフトの不織ウェブ(サンプル3および4)は、Exxon Mobilが商品名Exxon MobilTM 3155ホモポリマーで提供したポリプロピレン製であった。このポリプロピレンの典型的なメルトフローレートは10分あたり35グラムであった(ASTM試験D 1238、230℃、2.16kgに従う)。
優れた回収率を示す最後の2つの高ロフトの不織ウェブ(サンプル5および6)は、NatureworksがINGEO PLA 6202Dの商品名で提供したポリ乳酸製であった。ポリ乳酸(ASTM試験D 1238 210℃、2.16kgに従う)を10分あたり15グラム(g)〜30gのメルトフローレートを有した。
3.特性評価試験
3.1基本質量
基本質量は、単位面積質量として定義され、1平方メートルあたりのグラム(g/m2)で測定することができる。基本質量試験は、ASTM基準ASTM D3776に等価なINDA基準IST 130.1に従って行う。10個の異なるサンプルを、大きなサンプルウェブの異なる位置からダイカットし、各々は100cm2に等しい個々の面積を有していた。各々の質量を、天秤質量の±0.1%以内の高精度の天秤を使用して各複製を測定した。グラム/m2の基本質量は、平均質量に100を掛けることによって測定した。
3.2高ロフト不織布の厚さ
厚さは、規定された圧力下で測定した単一ウェブの1つの表面と反対の表面との間の距離として定義される。高ロフトの不織ウェブについて、厚さはINDA基準IST 120.2(01)に従って測定した。装置には、アンビル、押え金、およびこれら2つの平行板の間の距離を示すスケールを有する厚さ試験装置が含まれている。押え金は、305mm×305mm(12インチ×12インチ)サイズで、288グラムの質量を有していた。代表的な5つの織物の試料をダイカットし、ASTM D1776中で規定される試験のための基準雰囲気中で試験した。サンプルは、織物の自然状態を変えないように注意して取り扱った。各試料を底板上に置き、押え金をサンプルの最上部に注意して配置した。これらの試料の平均厚さを標準偏差と共に報告した。
3.3高ロフトの不織ウェブの圧縮および回復
この試験において、移動可能な表面が既定の圧力条件下で高ロフトの不織ウェブサンプルによる平行な表面から変位した直線距離の観察によって、高ロフトの不織ウェブサンプルの圧縮および回復性能を測定する。所定の時間間隔の後に、圧力を除去し、直線距離の回復を測定する。家具、衣類、および遮断用途(音響または熱)で使用するための高ロフトの不織ウェブの性能は、これらの圧縮および回復値から推定することができる。ミリメートル(mm)で測定された元の厚さT1は、IST 120.2(01)に従って測定した。押え金を上げ、288グラム質量を36ポンド(16.33kg)に置き換えて、0.25psi(1720Pa)の圧力を付与した。新しい質量による押え金を30分間高ロフトの不織ウェブサンプルの最上部に置き、次いで圧縮厚さT2を測定した。最後に、押え金を上げ、36ポンドの質量を288グラムの質量で置き換えた。5分後に、押え金を降下させて、回復厚さT3を測定した。
パーセント圧縮=[(T1-T2)/T1]×100
パーセント回復=[T3/T1]×100
表1プロセスデータ高回復ウェブ

Figure 2020505530
PP500は、メルトフローが230℃で500グラム/10分のBasell MF650Wポリプロピレンを指す
PP35は、メルトフローが230℃で35グラム/10分のExxon Mobil3155ポリプロピレンホモポイマーを指す
本発明は複数の具体的な実施態様と共に記載されているが、多くの代替、変更および変形は、前述の記載を考慮して当業者に明らかであろうことを理解されたい。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内にあるかかる代替例、変更例および変形例をすべて包含することが意図される。

Claims (20)

  1. x方向、y方向およびz方向に配向された繊維を備えた三次元構造を含む高ロフトの不織ウェブであって、前記ウェブが、0μm〜約15μmの繊維サイズ分布を有し、前記繊維の少なくとも約25%が4μmを超え、前記ウェブが、約250ミリメートル未満の厚さおよび約50g/m2〜約3,000g/m2の範囲の基本質量を有し、前記ウェブの垂直断面が、機械方向に平行に見た場合、複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型またはC型の構造を示し、各V型、U型またはC型の構造が、前記機械方向に向く尖部を有し、前記ウェブが、0.25psiの圧力下で30分間圧縮した後に約20%〜約99%の範囲の回復値を有する、前記高ロフトの不織ウェブ。
  2. 前記ウェブが約10Kg/m3〜約250Kg/m3の間の範囲の密度を有し、前記ウェブが0μm〜約8μmの繊維サイズ分布を有する、請求項1記載の高ロフトの不織ウェブ。
  3. 前記ウェブが単一のポリマーから形成される、請求項2記載の高ロフトの不織ウェブ。
  4. 前記ウェブが熱的にまたは化学的に結合されており、前記繊維の少なくとも約20%が4.5μmを超える、請求項1記載の高ロフトの不織ウェブ。
  5. 前記ウェブがポリオレフィンから形成され、前記繊維の少なくとも約15%が5μmを超える、請求項1記載の高ロフトの不織ウェブ。
  6. 前記ウェブが、230℃の温度および2.16kgの圧力で約4g/10分〜6,000g/10分[の間]の範囲のメルトフローレートを有するポリプロピレンから形成され、前記繊維の少なくとも約10%が5.5μmを超える、請求項1記載の高ロフトの不織ウェブ。
  7. 前記ウェブが添加剤を含有する、請求項1記載の高ロフトの不織ウェブ。
  8. 前記添加剤が、超吸収剤、吸収性粒子、ポリマー、ナノ粒子、研磨微粒子、活性粒子、活性化合物、イオン交換樹脂、ゼオライト、柔軟剤、可塑剤、セラミック粒子、顔料、染料、風味料、芳香剤、制御放出小胞、結合剤、接着剤、粘着性付与剤、表面改質剤、滑沢剤、乳化剤、ビタミン、過酸化物、抗菌剤、消臭剤、難燃剤、遅燃剤、消泡剤、静電防止剤、殺生物剤、抗真菌剤、分解剤、安定剤、伝導性改質剤、またはそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項7記載の高ロフトの不織ウェブ。
  9. 前記ウェブが少なくとも2つの分離した別個の層を含有し、前記ウェブが2つの主要面を有し、これらの主要面のうちの少なくとも1つがテクスチャード加工されている、請求項1記載の高ロフトの不織ウェブ。
  10. 少なくとも2つの層を含み、各々がx方向、y方向およびz方向に配向された繊維を備えた三次元構造を有する高ロフトの不織ウェブであって、前記ウェブが、0μm〜約8μmの繊維サイズ分布を有し、前記繊維の少なくとも20%が4.5μmを超え、前記ウェブが約200ミリメートル未満の厚さおよび約20g/m2〜約2,000g/m2の基本質量を有し、前記ウェブの各層の垂直断面が、機械方向に平行に見た場合、複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型またはC型の構造を示し、各V型、U型またはC型の構造が、前記機械方向に向く尖部を有し、前記ウェブが、0.25psiの圧力下で30分間圧縮した後に約30%〜約98%の範囲の回復値を有する、前記高ロフトの不織ウェブ。
  11. 前記ウェブが、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ナイロン、ポリアクリル、ポリスチレン、ポリビニル、ポリテトラフルオロエチレン、超高分子量ポリエチレン、非常に高分子量のポリエチレン、高分子量ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、非繊維状可塑化セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリメチルペンテン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、スチレン-アクリロニトリル、スチレン-ブタジエン、スチレン-マレイン酸無水物、エチレンビニルアセテート、エチレンビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、セルロースアセテート、酢酸酪酸セルロース、可塑化セルロース、プロピオン酸セルロース、エチルセルロース、天然繊維、それらの任意の誘導体、それらの任意のポリマーブレンド、それらの任意のコポリマーまたはそれらの任意の組合せからなる群から選択されるポリマーから形成される、請求項10記載の高ロフトの不織ウェブ。
  12. 前記ウェブが、2つの主要面を有し、これらの主要面のうちの少なくとも1つがテクスチャード加工されている、請求項10記載の高ロフトの不織ウェブ。
  13. 前記ウェブが、2つの主要面を有し、これらの主要面の両方がテクスチャード加工されている、請求項10記載の高ロフトの不織ウェブ。
  14. 前記添加剤が、超吸収剤、吸収性粒子、ポリマー、ナノ粒子、研磨微粒子、活性粒子、活性化合物、イオン交換樹脂、ゼオライト、柔軟剤、可塑剤、セラミック粒子、顔料、染料、風味料、芳香剤、制御放出小胞、結合剤、接着剤、粘着性付与剤、表面改質剤、滑沢剤、乳化剤、ビタミン、過酸化物、抗菌剤、消臭剤、難燃剤、遅燃剤、消泡剤、静電防止剤、殺生物、抗真菌剤、分解剤、安定剤、伝導性改質剤、またはそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項10記載の高ロフトの不織ウェブ。
  15. 少なくとも2つの層の繊維を含む高ロフトの不織ウェブであって、各層が複数のノズルを備えた異なる紡糸ヘッドから排出され、前記繊維が、フォーミングワイヤ上に堆積されてx方向、y方向およびz方向に配向された繊維を備えた三次元構造を形成し、前記ウェブが、0μm〜約8μmの繊維サイズ分布を有し、前記繊維の少なくとも約15%が5μmを超え、前記ウェブが約100ミリメートル未満の厚さおよび約50g/m2〜約1,000g/m2の基本質量を有し、前記ウェブが結合され、前記ウェブの垂直断面が、機械方向に平行に見た場合、複数の緊密に積み重ねられた略V型、U型またはC型構造を示し、各V型、U型またはC型の構造が、前記機械方向に向く尖部を有し、前記ウェブが、0.25psiの圧力下で30分間圧縮した後に約40%〜約97%の範囲の回復値を有する、前記高ロフトの不織ウェブ。
  16. 前記ウェブが2つの異なるポリマーから形成される、請求項15記載の高ロフトの不織ウェブ。
  17. 前記ウェブが熱的にまたは化学的に結合されており、前記繊維の少なくとも約10%が5.5μmを超える、請求項15記載の高ロフトの不織ウェブ。
  18. 前記ウェブが2つの主要面を有し、これらの主要面の両方がテクスチャード加工されている、請求項15記載の高ロフトの不織ウェブ。
  19. 前記ウェブが、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ナイロン、ポリアクリル、ポリスチレン、ポリビニル、ポリテトラフルオロエチレン、超高分子量ポリエチレン、非常に高分子量のポリエチレン、高分子量ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、非繊維状可塑化セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリメチルペンテン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、スチレン-アクリロニトリル、スチレン-ブタジエン、スチレン-マレイン酸無水物、エチレンビニルアセテート、エチレンビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、セルロースアセテート、酢酸酪酸セルロース、可塑化セルロース、プロピオン酸セルロース、エチルセルロース、天然繊維、それらの任意の誘導体、それらの任意のポリマーブレンド、それらの任意のコポリマーまたはそれらの任意の組合せからなる群から選択されるポリマーから形成される、請求項15記載の高ロフトの不織ウェブ。
  20. 前記ウェブが、超吸収剤、吸収性粒子、ポリマー、ナノ粒子、研磨微粒子、活性粒子、活性化合物、イオン交換樹脂、ゼオライト、柔軟剤、可塑剤、セラミック粒子、顔料、染料、風味料、芳香剤、制御放出小胞、結合剤、接着剤、粘着性付与剤、表面改質剤、滑沢剤、乳化剤、ビタミン、過酸化物、抗菌剤、消臭剤、難燃剤、遅燃剤、消泡剤、静電防止剤、殺生物剤、抗真菌剤、分解剤、安定剤、伝導性改質剤、またはそれらの任意の組合せからなる群から選択される1種以上の添加剤を含有する、請求項15記載の高ロフトの不織ウェブ。
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