JP2020505490A - 2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを含む組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、組成物の総重量に対して69重量%〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、16重量%22重量%のジフルオロメタン、2重量%〜9重量%のプロパンとを含む組成物に関するものである。本発明はさらに、この組成物の各種の使用、特に、冷凍、空調またはヒートポンプの分野での使用に関するものである。
Description
本発明は、2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを含む組成物と、その熱伝達流体としての使用、特に、冷凍、空調およびヒートポンプでの使用に関するものである。
フルオロカーボン化合物をベースにした流体は多くの工業システム、特にエアコン、ヒートポンプまたは冷凍で広く使用されている。これらの装置は一般に低圧での流体の気化(ここで流体が熱を吸収)と、気化した流体の高圧への圧縮と、高圧流体の液体への凝縮(ここで流体は熱を放出)と、流体の膨張(サイクルの終了)とを含む熱力学サイクルを基本としている。
伝熱流体(純粋な化合物または化合物の混合物)は、先ず流体の熱力学的特性によって選択され、次に、追加的な制約によって選択される。
特に、特定用途では種々の制約の中のセキュリティ対策の観点から、伝熱流体の使用には流体の燃焼性(l'inflammabilite)に注意が必要であり、別の用途では燃焼性の観点から伝熱流体の使用が禁止される。
もう一つの重要な判断基準は伝熱流体が環境に与える影響の問題である。この点で塩素化合物(クロロフルオロカーボンおよびヒドロクロロフルオロカーボン)はオゾン層を破壊するという欠点がある。そのため、現在では一般に非塩素化合物、例えばヒドロフルオロカーボン、フルオロエーテルおよびフルオロオレフィン(またはフルオロアルケン)などが使用されている。フルオロオレフィンは一般に寿命が短いので、他の化合物よりも地球温暖化係数(GWP)が小さい。
[特許文献1](国際公開第WO2004/037913号公報)および[特許文献2](国際公開第WO2005/105947号公報)には3つまたは4つの炭素原子を有する少なくとも一種のフルオロアルケンを含む組成物の使用、特に、ペンタフルオロプロペンとテトラフルオロプロペンとを含む組成物の熱伝達流体としての使用が開示されている。
[特許文献3](国際公開第WO2007/053697号公報)および[特許文献4](国際公開第WO2007/126414号公報)にはフルオロオレフィンと他の熱伝達化合物との混合物の熱伝達流体としての使用が開示されている。
しかし、オレフィン系化合物は飽和化合物よりもより可燃性(inflammable)であるという傾向がある。
従って、従来の伝熱流体よりも引火性が低く、それと同時にGWPが低い、好ましくはGWPが150以下である伝熱流体を入手し、それを使用するというニーズが真に存在する。
本発明の対象は、組成物の総重量に対して69〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)と、16〜22重量%のジフルオロメタン(HFC−32)と、2〜9重量%のプロパンとを含む(好ましくは、のみから成る)組成物にある。
本発明組成物は、組成物の総重量に対して69〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)と、19〜22重量%のジフルオロメタン(HFC−32)と、2〜9重量%のプロパンとを含む(好ましくは、のみから成る)のが好ましい。
本発明による組成物は、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、ジフルオロメタン(HFC−32)およびプロパンの重量含有率の合計が100%であるのが好ましい。
組成物中のプロパンの含有量は例えば2〜9重量%、2.1〜9重量%、3〜9重量%、4〜9重量%、5〜9重量%、6〜9重量%、7〜9重量%、8〜9重量%、3〜8重量%、4〜8重量%、5〜8重量%、6〜8重量%、7〜8重量%、3〜7重量%、4〜7重量%、5〜7重量%、6〜7重量%にするのが好ましい。
組成物中のプロパンの含有量は6〜9重量%、好ましくは6〜8重量%の間にあるのが好ましい。
本発明の一つの実施形態では、組成物中のプロパンの含有量は6〜9重量%、好ましくは6〜8重量%の間である。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は2重量%かそれ以上、好ましくは2重量%以上の含有量のプロパンを含む。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は3重量%以上の含有量のプロパンを含む。
本発明のかそれ以上、好ましくは4重量%以上の含有量のプロパンを含む。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は5重量%以上の含有量のプロパンを含む。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は2重量%と5重量%の間のプロパンは含まない。
好ましくは、本発明組成物中の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの重量含有量は例えば69〜77.5%、69〜77%、69〜76.5%、69〜76%、69〜75.5%、69〜75%、69〜74.5%、69〜74%、69〜73.5%、69〜73%、69〜72.5%、69〜72%、69〜71.5%、69〜71%、69〜70.5%、69〜70%、69.5〜78%、69.5%〜77.5%、69.5〜77%、69.5〜76.5%、69.5〜76%、69.5〜75.5%、69.5〜75%、69.5〜74.5%、69.5〜74%、69.5〜73.5%、69.5〜73%、69.5〜72.5%、69.5〜72%、69.5〜71.5%、69.5〜71%、69.5〜70.5%、70〜78%、70〜77.5%、70〜77%、70〜76.5%、70〜76%、70〜75.5%、70〜75%、70〜74.5%、70〜74%、70〜73.5%、70〜73%、70〜72.5%、70〜72%、70〜71.5%、70〜71%、70.5%〜78%、70.5〜77%、70.5〜77.5%、70.5〜77%、70.5〜76.5%、70.5〜76%、70.5〜75.5%、70.5〜75%、70.5〜74.5%、70.5〜74%、70.5%〜73.5%、70.5〜73%、70.5〜72.5%、70.5〜72%、70.5〜71、5%、71〜78%、71〜77.5%、71〜77%、71〜76.5%、71〜76%、71〜75.5%、71〜75%、71〜74.5%、71〜74%、71〜73.5%または71〜73%である。
好ましくは、本発明組成物中の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの重量含有量は69%〜74%の間、69.5%〜72.5%の間、有利には70%〜72.5%の間、さらに好ましくは70.1%〜72.5%の間、最も好ましくは70.1%〜72.1%の間である。
好ましくは、本発明組成物中のジフルオロメタンの重量含有量は例えば16〜21.5%、16〜21%、16〜20.5%、16〜20%、16.5〜22%、16.5%〜21.5%、16.5%〜21%、16.5%〜20.5%、16.5%〜20%、17%〜22%、17%〜21、5%、17%〜21%、17%〜20.5%、17%〜20%、17.5%〜22%、17.5%〜21.5%、17.5%〜21%、17.5%〜20.5%、17.5%〜20%、18%〜22%、18%〜21.5%、18%〜21%、18%〜20.5%、18%〜20%、18.5%〜22%、18.5%〜21.5%、18.5%〜21%、18.5%〜20.5%、19%〜21.5%、19%〜21%、19%〜20%、19%〜19.5%、19.5%〜22%、19.5%〜21.5%、19.5%〜21%、19.5%〜20.5%、19.5%〜20%、20%〜22%、20%〜21.5%、20%〜21%、20%〜20.5%または21%〜22%である。好ましくは、組成物中のHFC−32の重量含有量は16%、16.5%、17%、17.5%、18%、18.5%、19%、19.5%、20%、20.5%、21%、21、5%または22%である。
好ましくは、組成物中のHFC−32の重量含有量は20%〜22.5%、好ましくは20.5〜22.5%である。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、16重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、2.1重量〜9重量%のプロパンとを含む(好ましくは、のみから成る)。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、19重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、2.1重量〜9重量%のプロパンとを含む(好ましくは、のみから成る)。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、19重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、3重量〜9重量%のプロパンとを含む(好ましくは、のみから成る)。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、16重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、3重量〜9重量%のプロパンとを含む(好ましくは、のみから成る)。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、16重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、4重量〜9重量%のプロパンとを含む(好ましくは、のみから成る)。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、16重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、5重量〜9重量%のプロパンとを含む(好ましくは、のみから成る)。
本発明の好ましい実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、16重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、6重量〜9重量%のプロパンとを含む(好ましくは、のみから成る)。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、16重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、6重量〜9重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成り)、好ましくは、プロパンの含有率は組成物の総重量に対して6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%または9%である。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜77重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、16重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、6重量〜9重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成り)、好ましくは、プロパンの含有率は組成物の総重量に対して6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%または9%である。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜77重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、17重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、6重量〜9重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成り)、好ましくは、プロパンの含有率は組成物の総重量に対して6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%または9%である。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜76重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、18重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、6重量〜9重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成り)、好ましくは、プロパンの含有率は組成物の総重量に対して6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%または9%である。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜75重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、19重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、6重量〜9重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成り)、好ましくは、プロパンの含有率は組成物の総重量に対して6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%または9%である。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜74重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、19重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、6重量〜9重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成り)、好ましくは、プロパンの含有率は組成物の総重量に対して6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%または9%である。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜73重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、19重量%〜22重量%のジフルオロメタンと、6重量〜9重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成り)、好ましくは、プロパンの含有率は組成物の総重量に対して6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%または9%である。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69重量%〜72.5重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、19.5重量%〜21.5重量%のジフルオロメタンと、6重量〜9重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成り)、好ましくは、プロパンの含有率は組成物の総重量に対して6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%または9%である。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して69.5重量%〜74重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、19重量%〜21.5重量%のジフルオロメタンと、6重量〜9重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成り)、好ましくは、プロパンの含有率は組成物の総重量に対して6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%または9%である。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して70重量%〜72.5重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%〜22.5重量%のジフルオロメタンと、6.5重量〜9重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成む)。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して70.1重量%〜72.1重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20.5重量%〜22.5重量%のジフルオロメタンと、7重量〜8.8重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成む)。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して70.1重量%〜72.1重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20.5重量%〜21.5重量%のジフルオロメタンと、7重量〜8重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成む)。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は組成物の総重量に対して71重量%〜72重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20.5重量%〜21.5重量%のジフルオロメタンと、7.5重量〜8重量%のプロパンとを含み(好ましくは、のみから成む)。
本発明の好ましい組成物は以下の通りである:
69.7重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.4重量%のジフルオロメタンと、8.9重量%のプロパン、
70.7重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.4重量%のジフルオロメタンと、7.9重量%のプロパン、
71、7重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.4重量%のジフルオロメタンと、6.9重量%のプロパン、
70重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%のジフルオロメタンと、9重量%のプロパン、
69.5重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.5重量%のジフルオロメタンと、9重量%のプロパン、
69.7重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.4重量%のジフルオロメタンと、8.9重量%のプロパン、
70.7重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.4重量%のジフルオロメタンと、7.9重量%のプロパン、
71、7重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.4重量%のジフルオロメタンと、6.9重量%のプロパン、
70重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%のジフルオロメタンと、9重量%のプロパン、
69.5重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.5重量%のジフルオロメタンと、9重量%のプロパン、
71重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%のジフルオロメタンと、9重量%のプロパン、
70.5重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.5重量%のジフルオロメタンと、8重量%のプロパン、
71重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%のジフルオロメタンと、8重量%のプロパン、
72重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%のジフルオロメタンと、8重量%のプロパン、
73重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、19重量%のジフルオロメタンと、8重量%のプロパン、
70.5重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.5重量%のジフルオロメタンと、8重量%のプロパン、
71重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%のジフルオロメタンと、8重量%のプロパン、
72重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%のジフルオロメタンと、8重量%のプロパン、
73重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、19重量%のジフルオロメタンと、8重量%のプロパン、
71.5重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.5重量%のジフルオロメタンと、7重量%のプロパン、
72重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%のジフルオロメタンと、7重量%のプロパン、
73重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%のジフルオロメタンと、7重量%のプロパン、
74重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%のジフルオロメタンと、6重量%のプロパン、
75重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%のジフルオロメタンと、5重量%のプロパン、
71.1重量%(±1.0%)の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%(+0.5%、−1.5%)のジフルオロメタンと、7.9重量%(+0.1%、−0.9%)のプロパン。、
72重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%のジフルオロメタンと、7重量%のプロパン、
73重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%のジフルオロメタンと、7重量%のプロパン、
74重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%のジフルオロメタンと、6重量%のプロパン、
75重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%のジフルオロメタンと、5重量%のプロパン、
71.1重量%(±1.0%)の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%(+0.5%、−1.5%)のジフルオロメタンと、7.9重量%(+0.1%、−0.9%)のプロパン。、
本発明の組成物は低引火性(peu inflammable)または非引火性(non inflammable)であるという点で有利である。
本発明組成物の可燃下限値(limite inferieure d'inflammabilite、LFL)は100g/m3以上、好ましくは150g/m3以上、より好ましくは155g/m3以上、有利には160g/m3以上、さらに有利には170g/m3以上、特に180g/m3以上であるという利点がある。
本発明組成物は、可燃下限値が100g/m3以上、好ましくは150g/m3以上、より好ましくは155g/m3以上、有利には160g/m3以上、さらに有利には170g/m3以上、特に180g/m3以上である組成物を得ることができる点で有利である。
本発明組成物を使用することで可燃下限が100g/m3以上であるWCFF組成物にすることができるという利点がある。
WCFおよびWCFFに対応する本発明組成物の燃焼熱(HOC)は19000kj/m3以下である。この燃焼熱はASHRAE 34−2013で指定された定義を有する。
「可燃下限(limite inferieure d'inflammabilite、LFL)」はASHRAE 34−2013標準で定義されているように、ASTM規格E681−04で特定された試験条件での組成物と空気との均質混合物を通して火炎が伝播することができる組成物の最小濃度である。結果は例えばkg/m3または体積%で与えられる。
「WCF」(worst case of formulation for flammability、可燃性に対する配合の最悪ケース)とよばれる組成物は、ASHRAE規格34−2013の定義では、火炎伝播速度が最も高い組成物である。この組成物は公称組成物(composition nominale、この公称組成は本発明の範囲で本発明組成物に対応する)に極めて近い(所定許容誤差あり)。
WCFF組成物(worst case of fractionation for flammability、可燃性に対する分別の最悪ケース)とよばれる組成物は、ASHRAE規格34−2013の定義では、火炎伝播速度が最高である組成物である。この組成物も同じ規格に明確に定義された方法で決定される。
本発明組成物の利点は、エネルギー性能に優れ、燃焼性が低く、またはゼロであり、GWPが低く、好ましくはGWPが150以下であるという性能のバランスに優れた組成物であるという点にある。GWPは気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第4レポートで与えられる情報に従って算出する。混合物のGWPは各成分の質量濃度とGWPの関数で算出される。純粋化合物のGWPは欧州F−ガス規則(directive europeen F-Gas)(2014年4月16日の欧州議会および協議会の欧州規則(EU)No 517/2014)に記載されている。
本発明組成物は燃焼性が低いので、冷凍、エアコン、暖房の熱伝達流体として使用した場合に安全ですあるという利点がある。さらに、燃焼性が低いので、熱伝達装置(冷凍、空調、ヒートポンプ・・・)は本発明組成物により高い負荷を懸けることができるという有利な利点もある。負荷制限に関しては2008−2009年に出版されEN規格378が参照できる。
本発明では、可燃性および可燃下限はASHRAE規格34−2013に記載の試験に従って定義され、使用する装置に関してはASTM規則E681の規格を参照する。
試験した各種組成物の可燃性または非可燃性はASHRAE規格34−2013に定義の判断基準に従って分類した。
本発明で使用する組成物はASHRAE規格34−2013のクラス2であるのが有利である。この規格では、クラス2では組成物は100g/m3以上の可燃性下限が必要である。
本発明組成物は公知の任意の方法、例えば、各化合物を単に混合するだけで調製することができる。
熱伝達組成物
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は熱伝達流体である。
本発明の一つの実施形態では、本発明組成物は熱伝達流体である。
従って、本発明はさらに、上記の本発明組成物と、ナノ粒子剤、安定剤、界面活性剤、トレーサー剤、蛍光剤、付臭剤、潤滑剤および可溶化剤から選択される少なくとも一種の特定の添加剤とを含む(好ましくは、のみから成る)熱伝達組成物にも関するものである。添加剤はポリオールエステルを含む潤滑剤から選択するのが好ましい。
特に、添加剤はナノ粒子、安定剤、界面活性剤、トレーサー剤、蛍光剤、付臭剤、潤滑剤および可溶化剤から選択することができる。
「熱伝達化合物」「伝熱流体」または「冷媒」とは、蒸気圧縮回路中で低温低圧で蒸発することで熱を吸収し、高温高圧で凝縮によって熱を放出することができる化合物、流体を意味する。一般に、熱伝達流体は1つ、2つ、3つまたはそれ以上の熱伝達化合物を含むことがでる。
「熱伝達組成物」とは、熱伝達流体と、意図した用途では熱伝達化合物ではない任意成分の1つ以上の添加剤とを含む組成物を意味する。
安定剤(存在する場合)は熱伝達組成物中に最大で5質量%存在するのが好ましい。安定剤の中ではニトロメタン、アスコルビン酸、テレフタル酸、アゾール類、例えばトリルトリアゾールまたはベンゾトリアゾール、フェノール化合物、例えばトコフェロール、ヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノン、2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール、エポキシド(フッ素化または過フッ素化されていてもよいアルキルまたはアルケニルまたは芳香族)、例えば、n−ブチルグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル、ホスファイト、ホスホネート、チオールおよびラクトン等を挙げることができる。
ナノ粒子としては特にカーボンナノ粒子、金属酸化物(銅、アルミニウム)、ΤiO2、Al2O3、MoS2を使用することができる。
トレーサー剤(検出可能なもの)は重水素化または非重水素化ハイドロフルオロカーボン、重水素化炭化水素、パーフルオロカーボン、フルオロエーテル、臭素化化合物、ヨウ素化化合物、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、亜酸化窒素およびこれらの組み合わせが挙げらる。トレーサ剤は熱伝達化合物または熱伝達流体を含む化合物とは異なる。
可溶化剤としては、炭化水素、ジメチルエーテル、ポリオキシアルキレンエーテル、アミド、ケトン、ニトリル、クロロカーボン、エステル、ラクトン、アリールエーテル、フルオロエーテルおよび1、1−トリフルオロアルカンを挙げることができる。可溶化剤は熱伝達化合物または熱伝達流体を含む化合物とは異なる。
蛍光剤としては、ナフタルイミド、ペリレン、クマリン、アントラセン、フェナントラセン、キサンテン、チオキサンテン、ナフトキサンテン、フルオレセインおよびこれらの誘導体およびこれらの組合せを挙げることができる。
付臭剤としては、アルキルアクリレート、アリールアクリレート、アクリル酸、アクリルエステル、アルキルエーテル、アルキルエステル、アルキン、アルデヒド、チオール、チオエーテル、ジスルフィド、アリールイソチオシアネート、アルカン酸、アミン類、ノルボルネン誘導体、ノルボルネン、シクロヘキセン、芳香族複素環式化合物、アスカリドール、O−メトキシ(メチル)フェノールおよびこれらの組み合わせを挙げることができる。
本発明で「潤滑剤」「潤滑オイル」「潤滑油」という用語は同等に使用される。
使用可能な潤滑剤には鉱物油、シリコーン油、天然パラフィン、ナフテン、合成パラフィン、アルキルベンゼン、ポリアルファオレフィン、ポリアルケングリコール、ポリオールエステル(ポリオールエステル類)および/またはポリビニルエーテルが含まれる。
本発明の一つの実施形態では、潤滑剤がポリオールエステルを含む。特に、潤滑剤は一つまたは複数のポリオールエステルを含む。
本発明の一つの実施形態では、ポリオールエステルは少なくとも1種のポリオールをカルボン酸またはカルボン酸の混合物と反応させて得られる。
「カルボン酸」という用語はモノカルボン酸およびポリカルボン酸、例えばジカルボン酸の両方を含む。
特に明記しない限り、「ポリオール」という用語は少なくとも2つのヒドロキシル基(−OH)を含む化合物を意味する。
ポリオールエステル(A)
本発明の一つの実施形態では、本発明でのポリオールエステルは下記式(I)を満たす:
R1[OC(O)R2]n (1)
(ここで、
R1は直鎖または分枝鎖の炭化水素基で、必要に応じて少なくとも1つのヒドロキシル基で置換され、および/または、−O−、−N−および−S−からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよく、
各R2は下記の群から互いに独立して選択され:
(i) H
(ii) 脂肪族炭化水素基
(iii)分岐鎖炭化水素基、または
(iv) 基(ii)および/または(iii)の混合物、脂肪族炭化水素置換は8〜14個の炭素原子を有することができ、
nは少なくとも2の整数)
本発明の一つの実施形態では、本発明でのポリオールエステルは下記式(I)を満たす:
R1[OC(O)R2]n (1)
(ここで、
R1は直鎖または分枝鎖の炭化水素基で、必要に応じて少なくとも1つのヒドロキシル基で置換され、および/または、−O−、−N−および−S−からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよく、
各R2は下記の群から互いに独立して選択され:
(i) H
(ii) 脂肪族炭化水素基
(iii)分岐鎖炭化水素基、または
(iv) 基(ii)および/または(iii)の混合物、脂肪族炭化水素置換は8〜14個の炭素原子を有することができ、
nは少なくとも2の整数)
本発明の文脈で、炭化水素置換基は炭素と水素原子からなる基を意味する。
本発明の一つの実施形態では、ポリオールは下記の一般式(II)を有する:
R1(OH)n (II)
(ここで、
R1は直鎖または分枝鎖の炭化水素基で、必要に応じて少なくとも1つのヒドロキシル基、好ましくは2つのヒドロキシル基で置換され、および/または、−O−、−N−および−S−からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含むことができ、
nは2以上の整数である)
R1(OH)n (II)
(ここで、
R1は直鎖または分枝鎖の炭化水素基で、必要に応じて少なくとも1つのヒドロキシル基、好ましくは2つのヒドロキシル基で置換され、および/または、−O−、−N−および−S−からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含むことができ、
nは2以上の整数である)
好ましくは、R1は4〜40個の炭素原子、好ましくは4〜20個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖の炭化水素基であるのが好ましく、
R1は少なくとも1個の酸素原子を含む直鎖または分枝鎖の炭化水素基であるのが好ましく、
R1は2つのヒドロキシル基で置換された4〜10個の炭素原子、好ましくは5個の炭素原子を有する分枝鎖の炭化水素基であるのが好ましい。
R1は少なくとも1個の酸素原子を含む直鎖または分枝鎖の炭化水素基であるのが好ましく、
R1は2つのヒドロキシル基で置換された4〜10個の炭素原子、好ましくは5個の炭素原子を有する分枝鎖の炭化水素基であるのが好ましい。
好ましい実施形態では、ポリオールは2〜10個のヒドロキシル基、好ましくは2〜6個のヒドロキシル基を含む。
本発明のポリオールは一つまたは複数のオキシアルキレン基を含むことができ、その特定ケースがポリエーテルポリオールである。
本発明のポリオールはさらに、1つまたは複数の窒素原子を含むことができる。例えば、ポリオールは3〜6つのOH基を含むアルカノールアミンにすることができる。好ましくは、ポリオールは少なくとも2つのOH基、好ましくは少なくとも3つのOH基を含むアルカノールアミンである。
本発明で好適なポリオールはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセロール、ネオペンチルグリコール、1,2ブタンジオール、1,4ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ヘキサグリセロールおよびこれらの混合物からなる群から選択される。好ましいポリオールはペンタエリスリトールまたはジペンタエリスリトールである。
本発明でカルボン酸は下記一般式(III)を有することができる:
R2COOH (III)
(ここで、
R2は下記からなる群から選択される:
(i) H、
(ii) 脂肪族炭化水素基
(iii) 分岐鎖炭化水素基
(iv) 置換基(ii)および/または(iii)の混合物、脂肪族炭化水素置換基は8〜14個の炭素原子を有する)
R2COOH (III)
(ここで、
R2は下記からなる群から選択される:
(i) H、
(ii) 脂肪族炭化水素基
(iii) 分岐鎖炭化水素基
(iv) 置換基(ii)および/または(iii)の混合物、脂肪族炭化水素置換基は8〜14個の炭素原子を有する)
好ましくは、R2は1〜7個の炭素原子、好ましくは1〜10個の炭素原子、特に1〜6個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基である。
好ましくは、R22は4〜20個の炭素原子、好ましくは6〜8個の炭素原子、特に5〜14個の炭素原子を有する分岐した炭化水素基である。
本発明の好ましい実施形態では、炭化水素基は下記の式(IV)を有する:
−C(R3)R4)(R5) (IV)
(ここで、
R3、R4およびR5は互いに独立してアルキル基であり、アルキル基の少なくとも一つは少なくとも2個の炭素原子を含む。カルボキシル基に結合した分枝鎖アルキル基は「ネオ基」とよばれ、その対応する酸は「ネオ酸」とよばれる。R3およびR4はメチルで、R10は少なくとも2個の炭素原子を含むアルキル基であるのが好ましい)
−C(R3)R4)(R5) (IV)
(ここで、
R3、R4およびR5は互いに独立してアルキル基であり、アルキル基の少なくとも一つは少なくとも2個の炭素原子を含む。カルボキシル基に結合した分枝鎖アルキル基は「ネオ基」とよばれ、その対応する酸は「ネオ酸」とよばれる。R3およびR4はメチルで、R10は少なくとも2個の炭素原子を含むアルキル基であるのが好ましい)
本発明では、R2基は一つまたは複数のカルボキシ基またはエステル基、例えば−COOR6を含むことができ、ここで、R6はアルキル、ヒドロキシアルキル置換基またはヒドロキシアルキルオキシアルキル基を表す。
式(III)の酸R2COOHはモノカルボン酸であるのが好ましい。
炭化水素基が脂肪族であるカルボン酸の例はギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸およびヘプタン酸である。
炭化水素基が分岐鎖であるカルボン酸の例は特に2−エチル−n−酪酸、2−ヘキシルデカン酸、イソステアリン酸、2−メチルヘキサン酸、2−メチルブタン酸、3−メチルブタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、ネオヘプタン酸およびネオデカン酸である。
式(I)のポリオールエステルの調製に使用できるカルボン酸の第三のタイプは8〜14個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基を含むカルボン酸である。その例としてはデカン酸、ドデカン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸を挙げることができる。ジカルボン酸の中ではマレイン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる
好ましい実施形態では、式(I)のポリオールエステルを調製するのに使用されるカルボン酸はモノカルボン酸とジカルボン酸との混合物で、主成分はモノカルボン酸である。ジカルボン酸が存在すると高粘度のポリオールエステルが形成される。
カルボン酸とポリオールとの反応によって式(I)のポリオールエステルを生成する反応は酸によって触媒される反応である。この反応は可逆反応で、多量の酸を使用するか、反応中に形成された水を除去することによって反応を完成させることができる。
エステル化反応は有機または無機酸、例えば硫酸、リン酸の存在下で行うことができる。
好ましくは、反応は触媒の不存在下で行う。
カルボン酸およびポリオールの量は所望の結果に応じて混合物内で変えることができる。全てのヒドロキシル基がエステル化される特殊ケースでは、全ての水酸基と反応させるために十分なカルボン酸を添加する。
本発明の一つの実施形態では、カルボン酸の混合物を使用する場合、ポリオールと順次反応させることができる。
好ましい実施形態では、カルボン酸の混合物を使用する場合、ポリオールを先ず一つのカルボン酸、一般には分子量が最も高いカルボン酸と反応させ、それ続いて脂肪族炭化水素鎖を有するカルボン酸と反応させる。
本発明の一つの実施形態では、酸の存在下で高温でポリオールとカルボン酸(またはその無水物またはエステル誘導体)とを反応させ、反応中に形成された水を除去することで、エステルを形成することができる。反応は一般に75〜200℃の温度で行うことができる。
別の実施形態では、形成されたポリオールエステルは反応していないヒドロキシル基を含む。この場合は部分にエステル化したポリオールエステルになる。
好ましい実施形態では、ポリオールエステルは、アルコールのペンタエリスリトールと、カルボン酸の混合物:イソノナン酸、8〜10個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基を有する少なくとも1つの酸およびヘプタン酸とから得られる。好ましいポリオールエステルはペンタエリトリトールと、70%イソノナン酸と、15%の8〜10個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素置換基を有する少なくとも1つのカルボン酸と、15%のヘプタン酸との混合物から得られる。例えば、CPI Engineering Services Inc.から市販のオイルSolest68を挙げることができる
好ましい実施形態では、ポリオールエステルはアルコールのジペンタエリスリトールと、カルボン酸の混合物:イソノナン酸と、少なくとも8〜10個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基を有する酸と、ヘプタン酸とから誘導される。
ここで、各R基は互いに独立して下記(1)(2)を表す:
(1)1〜10の炭素原子、好ましくは2〜9の炭素原子、好ましくは4〜9個の炭素原子、特に1〜6個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、
(2)4〜20個の炭素原子、好ましくは4〜9個の炭素原子、特に4〜14個の炭素原子を有する分枝鎖の炭化水素基
(1)1〜10の炭素原子、好ましくは2〜9の炭素原子、好ましくは4〜9個の炭素原子、特に1〜6個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、
(2)4〜20個の炭素原子、好ましくは4〜9個の炭素原子、特に4〜14個の炭素原子を有する分枝鎖の炭化水素基
特に、式(IA)または式(IB)のポリオールエステルは互いに異なるR基を有する。
好ましいポリオールエステルは、Rが以下から選択される式(IA)のエステルである:
4個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
6個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
7個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
8個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
9個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
4個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
5個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
7個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
8個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
9個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基。
4個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
6個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
7個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
8個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
9個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
4個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
5個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
7個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
8個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
9個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基。
好ましいポリオールエステルは、Rが以下から選択される式(IB)のエステルである:
4個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
6個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
7個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
8個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
9個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
4個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
5個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
7個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
8個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
9個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基。
4個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
6個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
7個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
8個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
9個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素置換基、および/または
4個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
5個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
7個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
8個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基、および/または
9個の炭素原子を有する分枝鎖炭化水素置換基。
ポリオールエステル(B)
本発明の別の実施形態では、ポリオールエステルは最大で8個の炭素原子を有する一つまたは複数の分枝カルボン酸の少なくとも一つのエステルを含む。特に、このエステルは上記分枝鎖カルボン酸と一つまたは複数のポリオールとの反応で得られる。
本発明の別の実施形態では、ポリオールエステルは最大で8個の炭素原子を有する一つまたは複数の分枝カルボン酸の少なくとも一つのエステルを含む。特に、このエステルは上記分枝鎖カルボン酸と一つまたは複数のポリオールとの反応で得られる。
分枝鎖カルボン酸は少なくとも5個の炭素原子を含むのが好ましい。特に、分枝鎖カルボン酸は5〜8個の炭素原子、好ましくは5個の炭素原子を含む。
上記の分岐カルボン酸は9個の炭素原子を含まないのが好ましい。特に、カルボン酸は3,5,5−トリメチルヘキサン酸ではない。
好ましい実施形態では、分岐鎖カルボン酸は2−メチルブタン酸、3−メチルブタン酸およびこれらの混合物から選択される。
好ましい実施形態では、ポリオールはネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールおよびこれらの混合物からなる群から選択される。
好ましい実施形態では、ポリオールエステルは下記の(i)と(ii)から得られる:
(i)2−メチルブタン酸、3−メチルブタン酸およびこれらの混合物から選択されるカルボン酸、
(ii)ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールおよびこれらの混合物からなる群から選択されるポリオール。
(i)2−メチルブタン酸、3−メチルブタン酸およびこれらの混合物から選択されるカルボン酸、
(ii)ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールおよびこれらの混合物からなる群から選択されるポリオール。
好ましくは、ポリオールエステルは2−メチルブタン酸とペンタエリスリトールとから得られる。
好ましくは、ポリオールエステルは2−メチルブタン酸とジペンタエリスリトールとから得られる。
好ましくは、ポリオールエステルは3−メチルブタン酸とペンタエリスリトールとから得られる。
好ましくは、ポリオールエステルは3−メチルブタン酸とジペンタエリスリトールとから得られる。
好ましくは、ポリオールエステルは2−メチルブタン酸とネオペンチルグリコールとから得られる。
好ましくは、ポリオールエステルは2−メチルブタン酸とジペンタエリスリトールとから得られる。
好ましくは、ポリオールエステルは3−メチルブタン酸とペンタエリスリトールとから得られる。
好ましくは、ポリオールエステルは3−メチルブタン酸とジペンタエリスリトールとから得られる。
好ましくは、ポリオールエステルは2−メチルブタン酸とネオペンチルグリコールとから得られる。
(ここで、
各Rは互いに独立してCH3またはC2H5またはCH2OHを表し、
pは1〜4の整数である)
のネオペンチルポリオールを、酸触媒の存在下で、カルボキシル基とヒドロキシル基とのモル比を1:1以下にして、2〜15個の炭素原子を有する少なくとも一種のモノカルボン酸とを反応させて部分的にエステル化されたポリ(ネオペンチル)ポリオールの組成物を形成し、
(ii)工程(i)の終了時に得られる部分的にエステル化されたポリ(ネオペンチル)ポリオール)組成物を2〜15個の炭素原子を有する他のカルボン酸と反応させて、最終ポリ(ネオペンチルポリオール)エステルを形成する。
各Rは互いに独立してCH3またはC2H5またはCH2OHを表し、
pは1〜4の整数である)
のネオペンチルポリオールを、酸触媒の存在下で、カルボキシル基とヒドロキシル基とのモル比を1:1以下にして、2〜15個の炭素原子を有する少なくとも一種のモノカルボン酸とを反応させて部分的にエステル化されたポリ(ネオペンチル)ポリオールの組成物を形成し、
(ii)工程(i)の終了時に得られる部分的にエステル化されたポリ(ネオペンチル)ポリオール)組成物を2〜15個の炭素原子を有する他のカルボン酸と反応させて、最終ポリ(ネオペンチルポリオール)エステルを形成する。
工程(i)の反応のモル比は1:4:〜1:2にするのが好ましい。
好ましいネオペンチルポリオールはペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、テトラエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンおよびネオペンチルグリコールから選択されるものである。特に、ネオペンチルポリオールはペンタエリトリトールである。
POEを含む潤滑油を形成するには単一のネオペンチルポリオールを使用するのが好ましい。場合によって2つ以上のネオペンチルポリオールを使用することもできる。これは特に市販の製品が少量のジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールおよびテトラエリスリトールを含む場合である。
好ましい実施形態では、上記のモノカルボン酸は5〜11個の炭素原子、好ましくは6〜10個の炭素原子を含む。
特に、モノカルボン酸は下記の一般式(VII)を有する:
R'C(O)OH (VII
(ここで、
R'は直鎖または分枝鎖のC1−C12でアルキル基、C6−C12アリール基、C6−C30アラルキル基であり、好ましくは、R'はC4−C10、好ましくはC5−C9アルキル基である)
R'C(O)OH (VII
(ここで、
R'は直鎖または分枝鎖のC1−C12でアルキル基、C6−C12アリール基、C6−C30アラルキル基であり、好ましくは、R'はC4−C10、好ましくはC5−C9アルキル基である)
特に、モノカルボン酸はブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、n−オクタン酸、n−ノナン酸、n−デカン酸、3−メチルブタン酸、2−メチルブタン酸、2,4−ジメチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、3,3,5−トリメチルヘキサン酸、安息香酸およびこれらの混合物からなる群から選択される。、
好ましい実施形態では、モノカルボン酸はn−ヘプタン酸またはn−ヘプタン酸と他の線形モノカルボン酸、特にn−オクタン酸および/またはn−デカン酸との混合物である。これらモノカルボン酸の混合物は15〜100モル%のヘプタン酸と、85〜0モル%の他のモノカルボン酸とを含むことができる。特に、この混合物は75〜100モル%のヘプタン酸と25〜0モル%のオクタン酸とデカン酸との混合物(モル比3:2)とを含む。
好ましい実施形態では、ポリオールエステルは下記から成る:
(i)45重量%〜55重量%の2〜15個の炭素原子を有する少なくとも一つのモノカルボン酸のモノペンタエリスリトールエステル、
(ii)13重量%以下の2〜15個の炭素原子を有する少なくとも1つのモノカルボン酸のジペンタエリスリトールエステル、
(iii)10重量%以下の2〜15個の炭素原子を有する少なくとも1つのモノカルボン酸のトリペンタエリスリトールエステル、
(iv)少なくとも25重量%のテトラエリスリトールエステルと2〜15個の炭素原子を有するモノカルボン酸と少なくとも1つの他のペンタエリスリトールのオリゴマー
(i)45重量%〜55重量%の2〜15個の炭素原子を有する少なくとも一つのモノカルボン酸のモノペンタエリスリトールエステル、
(ii)13重量%以下の2〜15個の炭素原子を有する少なくとも1つのモノカルボン酸のジペンタエリスリトールエステル、
(iii)10重量%以下の2〜15個の炭素原子を有する少なくとも1つのモノカルボン酸のトリペンタエリスリトールエステル、
(iv)少なくとも25重量%のテトラエリスリトールエステルと2〜15個の炭素原子を有するモノカルボン酸と少なくとも1つの他のペンタエリスリトールのオリゴマー
(ここで、
R7、R8、R9、R10、R11およびR12は互いに独立してHまたはCH3であり、
a、b、c、y、xおよびzは互いに独立して整数であり、
a+x、b+yおよびc+zは互いに独立して1〜20の整数であり、
R13、R14およびR15は互いに独立して脂肪族または分岐鎖アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アルキルシクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、クロアルキルアリール基、アルキルシクロアルキルアリール基、アルキルアリールシクロアルキル基、アリールシクロアルキルアルキル基、アリールアルキルシクロアルキル基、シクロアルキルアルキルアリール基度シクロアルキルアリールアルキル基から選択され、
R13、R14およびR15は1〜17個の炭素原子を有し、必要に応じて置換されていてもよい)
R7、R8、R9、R10、R11およびR12は互いに独立してHまたはCH3であり、
a、b、c、y、xおよびzは互いに独立して整数であり、
a+x、b+yおよびc+zは互いに独立して1〜20の整数であり、
R13、R14およびR15は互いに独立して脂肪族または分岐鎖アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アルキルシクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、クロアルキルアリール基、アルキルシクロアルキルアリール基、アルキルアリールシクロアルキル基、アリールシクロアルキルアルキル基、アリールアルキルシクロアルキル基、シクロアルキルアルキルアリール基度シクロアルキルアリールアルキル基から選択され、
R13、R14およびR15は1〜17個の炭素原子を有し、必要に応じて置換されていてもよい)
好ましい実施形態では、R13、R14およびR15の各々は互いに独立して直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基を表し、これらのアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基はN、O、Si、FまたはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含んでいてもよい。好ましくは、R13、R14およびR15の各々は互いに独立して3〜8個の炭素原子、好ましくは5〜7個の炭素原子を有する。
好ましくは、a+x、b+y、c+zは互いに独立して1〜10、好ましくは2〜8、さらに好ましくは2〜4の整数である。
R7、R8、R9、R10、R11およびR12はHであるのが好ましい。
上記式(VIII)のポリオールエステルは一般に国際公開第WO2012/177742号公報の段落[0027]〜[0030]に記載の方法で製造することができる。
特に、式(VIII)のポリオールエステルはグリセロールのアルコキシレート(国際公開第WO2012/177742号公報の段落[0027]に記載)と2〜18個の炭素原子を有する一種または複数のモノカルボン酸とのエステル化で得られる。
好ましい実施形態では、モノカルボン酸は下記の式の1つを有している:
R13COOH
R14COOH
R15COOH
(ここで、R13、R14およびR15は上記で定義のもの)
さらに、カルボン酸の誘導体、例えば無水物、エステルおよびアシルハライドを使用することもできる。
R13COOH
R14COOH
R15COOH
(ここで、R13、R14およびR15は上記で定義のもの)
さらに、カルボン酸の誘導体、例えば無水物、エステルおよびアシルハライドを使用することもできる。
エステル化は一種または複数のモノカルボン酸を用いて行うことができる。好ましいモノカルボン酸は酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソブタン酸、ピバル酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、3,3,5−トリメチル酸、ノナン酸、デカン酸、ネオデカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、パルミトレイン酸、クエン酸、ウンデセン酸、ラウリン酸、ウンデシレン酸、リノレン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、テトラヒドロ安息香酸、アビエチン酸、水素化または非水素化、2−エチルヘキサン、フロ酸、安息香酸、4−アセチル安息香酸、ピルビン酸、4−tert−ブチル安息香酸、ナフテン酸、2−メチル安息香酸、サリチル酸、これらの異性体、メチルエステルおよび混合物からなる群から選択される。
好ましくは、エステル化はペンタン酸、2−メチルブタン酸、n−ヘキサン酸、n−ヘプタン酸、3,3,5−トリメチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、n−オクタン酸、n−ノナン酸およびイソノナン酸からなる群から選択される一種または複数のモノカルボン酸を用いて行う。
好ましくは、エステル化は酪酸、イソ酪酸、n−吉草酸酸、2−メチルブタン酸、3−メチルブタン酸、n−ヘキサン、n−ヘプタン貪欲、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、3,3,5−トリメチル酸ヘキサン酸、n−ノナン酸、デカン、ウンデカン酸、ウンデセン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸およびこそれらの混合物からなる群から選択される一種または複数のモノカルボン酸を用いて行われる。
(ここで、
R17およびR18の各々は互いに独立してHまたはCH3であり、
mおよびnの各々は互いに独立して整数であり、m+nは1〜10の範囲の整数であり、
R16およびR19は脂肪族または分枝鎖のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアリール、アルキルシクロアルキルアリール、アルキルアリールシクロアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、アリールアルキルシクロアルキル、、アリールシクロアルキル、シクロアルキルアルキルアリール、シクロアルキルアリールアルキルからなる群から互いに独立して選択され、
R16およびR19は1〜17個の炭素原子を有し、必要に応じて置換されていてもよい)
R17およびR18の各々は互いに独立してHまたはCH3であり、
mおよびnの各々は互いに独立して整数であり、m+nは1〜10の範囲の整数であり、
R16およびR19は脂肪族または分枝鎖のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアリール、アルキルシクロアルキルアリール、アルキルアリールシクロアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、アリールアルキルシクロアルキル、、アリールシクロアルキル、シクロアルキルアルキルアリール、シクロアルキルアリールアルキルからなる群から互いに独立して選択され、
R16およびR19は1〜17個の炭素原子を有し、必要に応じて置換されていてもよい)
好ましい実施形態では、R16およびR19の各々は互いに独立して直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基であり、これらのアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基はN、O、Si、FまたはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含んでいてもよい。好ましくは、R16およびR19の各々は互いに独立して3〜8個の炭素原子、5〜7個の炭素原子を有する。
好ましい実施形態では、R17およびR18の各々はHであり、および/または、m+nが2〜8、4〜10、2〜5または3〜5の整数であり、特に、m+nは2,3または4である。
好ましい実施形態では、式(IX)のポリオールエステルはトリエチレングリコールのジエステル、テトラエチレングリコールのジエステル、特に、4〜9個の炭素原子を有する一種または複数のモノカルボン酸とのジエステルである。
上記式(IX)のポリオールエステルは、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはオリゴ−またはポリエチレングリコール(これはオリゴ−またはポリアルキレングリコール、オリゴ−またはポリプロピレングリコール、またはエチレングリコール−プロピレングリコールブロックコポリマーにすることができる)と、一種または複数の2〜18個の炭素原子を有するモノカルボン酸とのエステル化で製造することができる。このエステル化反応は上記一般式(VIII)のポリオールエステルを製造するためのエステル化反応と同様に行うことができる。
特に、式(IX)のポリオールエステルを製造するに上記式(VIII)のポリオールエステルを製造するのに用いたものと同じのモノカルボン酸を使用することができる。
本発明の一つの実施形態では、本発明のポリオールエステルを含む潤滑剤は20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、好ましくは40〜60重量%の少なくとも一種の式(VIII)を有するポリオールエステルと、80〜20重量%、好ましくは70〜30重量%、好ましくは40〜60重量%の少なくとも1種の式(IX)のポリオールエステルとを含む。
一般に、エステル化反応時にアルコール基のいくつかは未反応で残るが、その割合は低い。従って、PEOは−CH2−O−C(=O)−単位に対するCH2OH単位を0〜5相対モル%含む。
本発明の好ましいPOE潤滑剤は40℃での粘度が1〜1000センチストークス(cSt)、好ましくは10〜200cSt、より好ましくは20〜100cSt、好ましくは30〜80cStセンチストークスである。
オイルの国際分類はIS0規格3448−1992(NF T60−141)によって与えられ、この分類ではオイルは40℃の温度で測定した平均粘度のクラスによって指定される。
使用
本発明組成物は冷凍、エアコン、暖房における熱伝達流体として特に好適である。
本発明組成物は冷凍、エアコン、暖房における熱伝達流体として特に好適である。
本発明組成物は既存の冷媒、例えば、R455A(R32/R1234yf/CO2の混合物:21.5/75.5/3質量%)またはR454C(R1234yf/R32の混合物:78.5/21、5質量%)を置換する、好ましくは圧縮方法を交換せずに置換するために、種々の用途で使用することができる。
本発明は、冷媒が漏洩(リーク)した場合の発火および/または爆発の危険の減らすための本発明組成物の使用に関するものである。
組成物の燃焼性が下がれば、熱伝達システム中で大量に使用することが可能になるという利点がある。燃焼性クラスに応じた冷媒の使用はISO規格5149−1(バージョン2014)に記載されている。
本発明はさらに、本発明組成物または本発明の熱伝達組成物の蒸気圧縮回路を含む熱伝達システムでの使用にも関するものである。
本発明の一つの実施形態では、伝熱システムは以下である:
空調システム、または
冷凍システム、または
冷凍システム、または
ヒートポンプシステム。
空調システム、または
冷凍システム、または
冷凍システム、または
ヒートポンプシステム。
本発明はさらに、本発明組成物または本発明熱伝達組成物を収容した蒸気圧縮回路を含む熱伝達装置での使用を含む熱伝達方法にも関するものである。この熱伝達方法は流体または物体の加熱または冷却方法にすることができる。
本発明組成物または本発明熱伝達組成物はさらに、機械力、電気を生成するため、特にランキンサイクルを用いて電気を生成するために使用することができる。
本発明はさらに、発明組成物または本発明熱伝達組成物を収容した蒸気圧縮回路を含む熱伝達設備にも関するものである。
本発明の一つの実施形態では、上記設備は可動式または据付け型の冷蔵、加熱(ヒートポンプ)、エアコン、冷凍および内燃機関の中から選択される。
特に、上記設備はヒートポンプシステムにすることができる。この場合、加熱される流体または物体(一般に、空気であるか、1つまたは複数の製品、物体または有機体)は室内または車室(可動設備の場合)に配置される。好ましい実施形態では、これは空調システムである。そこの場合、冷却される流体または物体(一般に、空気であるか、1つまたは複数の製品、物体または有機体)は室内または車室(可動設備の場合)に配置される。上記設備は冷凍システムまたは冷凍プラント(または極低温プラント)にすることもできる。この場合、冷却される流体または物体は一般に空気または室内またはコンテナ中に配置された製品、物品または有機体である。
本発明はさらに、伝熱流体または熱伝達組成物を収容した蒸気圧縮回路を用いて流体または物体を加熱または冷却する方法にも関するものであり、この方法方法では流体または熱伝達組成物を蒸発させ、流体または熱伝達組成物を圧縮、流体または熱伝達組成物を凝縮させ、流体または熱伝達組成物を膨張させる一連のサイクルを有し、流体または熱伝達組成物が本発明組成物または熱伝達組成物であることを特徴とする。
本発明さらに、熱機関を用いた発電方法にも関するものである。この方法では、熱伝達流体または熱伝達組成物を蒸発させ、タービン中で流体または熱伝達組成物を膨張させて電気を生成し、流体または熱伝達組成物を凝縮させ、流体または熱伝達組成物を圧縮させる一連のサイクルを有し、上記伝達流体が本発明組成物または熱伝達組成物である。
本発明の流体または伝熱組成物を収容した上記蒸気圧縮回路は、少なくとも一つの蒸発器と、圧縮機、好ましくはスクリュー圧縮機と、凝縮器と、膨張弁とを備え、さらにこれら要素の間で流体または熱伝達組成物を輸送する輸送ラインを有している。蒸発器と凝縮器には流体または伝熱組成物と、他の流体または物体との間で熱交換する熱交換器を有している。
本発明で使用する蒸発器は過熱蒸発器(evaporateur a surchauffe)または浸水蒸発器(evaporateur noye)にすることができる。過熱蒸発器では蒸発器出口で全ての流体または熱伝達組成物が蒸発され、蒸気は過熱される。
浸水蒸発器では、液体状態の伝熱液体の流体/組成物を完全には蒸発させない。浸水蒸発器は液相と気相の分離器を有している。
圧縮機として1段または多段の遠心圧縮機またはミニ遠心圧縮機を使用することができる。また、ロータリー、ピストンまたはスクリュー圧縮機を使用することもできる。
本発明の一つの実施形態では、蒸気圧縮回路が遠心圧縮機、好ましくは遠心圧縮機と浸水蒸発器とを含む。
本発明の別の実施形態では、蒸気圧縮回路がスクリュー圧縮機、好ましくは二軸スクリューまたはシングルスクリューを含む。特に、蒸気圧縮回路はオイルの実質流が例えば、6.3L/sであるツインスクリュー圧縮機を有する
遠心圧縮機の特徴は回転要素を使用して流体または熱伝達組成物を半径方向に加速させることにあり、典型的にはエンクロージャ内に収容された少なくともローターと、ディフューザとを含む。熱伝達流体または熱伝達組成物はロータの中心に導入され、加速度されてロータの外周へ流れ、従って、静圧がロータによって最初に昇圧され、次にディフューザによって速度が変換されて静圧が増加する。ロータ/ディフューザのセットが圧縮機の1段を形成する。遠心圧縮機は被処理流体の所望最終圧力および容積に応じて1〜12段にすることができる。
圧縮比は入口における流体/熱伝達組成物の絶対圧に対する出力での流体/熱伝達組成物の絶対圧の比として定義される。
大遠心圧縮機の回転速度は3,000〜7,000rpmである。小型遠心圧縮機(またはミニ遠心圧縮機)の回転速度は一般に40,000〜70,000rpmで、小さいローター(一般に0.15m以下)を有する。
圧縮機の効率を改善し(1階ロータと比較して)、エネルギーコストを削減するために、多段ロータを使用することができる。2段システムではローターの第1段の出力がロータの第2入力に供給される。これら勝つのロータは単一の軸に取り付けることができる。各ステージでは流体を約1対4の圧縮率、すなわち、出力の絶対圧力を吸引の絶対圧力の約4倍にすることができる。2段遠心圧縮機、特に自動車用2段遠心圧縮機の例は米国特許第US5065990号明細書および米国特許第US5363674号明細書に記載されている。
遠心圧縮機は電動機またはガスタービン(例えば、可動用途で車両の排気ガスの供給)または伝動装置によって駆動できる。
上記設備は電気を生成するためにタービン膨張とのカップリングを含むことができる(ランキンサイクル)。
上記設備はさらに、必要に応じて熱伝達流体または熱伝達組成物の回路と加熱または冷却される流体または伝達流体との間で熱を伝達する(相変化あり、またはなし)のに使用される少なくとも1つの冷媒回路を含むことができる。
上記設備はさらに、必要に応じて同一または異なる流体/熱伝達組成物を収容した2つ(またはそれ以上)の蒸気圧縮回路を含むことができる。例えば、複数の蒸気圧縮回路を互いに結合することができる。
蒸気圧縮回路は従来の蒸気圧縮サイクルに従って運転できる。このサイクルは相対的に低い圧力で熱伝達流体/組成物の状態を液相(または液/気二相)から気相へ変化させ、蒸気相で熱伝達流体/組成物を相対的に高い圧力へ圧縮し、熱伝達流体/組成物を相対的に高い圧力で気相から液相へ状態変化(凝縮)させ、サイクルを元に戻すために圧力を低下させる工程を含む。
冷房モードの場合には、冷却すべき流体または物体からの熱が(直接的または熱交換流体を介して間接的に)熱伝達流体/組成物によってその蒸発時に環境に比べて相対的に低い温度で吸収される。この冷房モードには空調プロセス(可動式、例えば車両または固定式)、冷蔵および凍結または低温冷凍極が含まれる。空調分野で使用される機器では商業用、工業用、家庭用エアコンが挙げられる。ここで使用する機器はチラーまたは直接膨張装置にすることができる。冷凍分野では家庭用または商業用冷凍、冷蔵、食品加工、冷蔵輸送(トラック、船舶)が挙げられる。
加熱モードの場合には、熱が加熱すべき流体または物体に(直接的または熱伝達流体を介して間接的に)熱伝達流体/組成物によってその縮合時に環境に対して相対的に高い温度で送られる。熱の伝達を行うこの設備は「ヒートポンプ」でよばれる。これは特に中・高温ヒートポンプにすることができる。
本発明組成物または伝熱組成物を使用するための熱交換器は任意タイプ野も野にすることができ、特に並流式(co-courant)、好ましくは向流式(contre-courant)の熱交換器が使用できる。
しかし、好ましい実施形態では、凝縮器または蒸発器のいずれかに向流式の熱交換器を有する冷却および加熱方法と対魚設備とを提供する。すなわち、上記定義の本発明組成物または熱伝達組成物は向流式熱交換器で特に有利である。好ましくは、蒸発器と凝縮器の両方で向流式熱交換器を使用する。
本発明で「向流式(contre-courant)熱交換器」とは、交換交換器の入口で第1流体が交換器の出口の第2の流体と熱交換し、熱交換器の出口で第1流体が熱交換器の入口の第2流体と熱交換する、第1流体と第2流体との間で熱が交換される熱交換器を意味する。。
例えば、向流式熱交換器は第11流体の流れと第2流体の流れが反対方向であるか、ほぼ反対である装置を含む。向流傾向を有する交差式(courant croise)の交換器も本発明の意味では向流式熱交換器に属する。
「低温冷却」プロセスでは、本発明組成物または熱伝達組成物の蒸発器入口温度は−45℃〜−15℃、好ましくは40℃〜−20℃、特に、−35℃〜−25℃、例えば約−30℃または−20℃であるのが好ましく、凝縮器二おける本発明組成物または熱伝達組成物の凝縮開始温度は25℃〜80℃、特に30℃〜60℃、より好ましくは35℃〜55℃、例えば約40℃であるのが好ましい。
「中温度冷却」プロセスでは、本発明組成物または熱伝達組成物の蒸発器入口温度が−20℃〜10℃°、特に−15℃〜5℃、より好ましくは−10℃〜0℃、例えば約−5℃にするのが好ましく、本発明組成物または熱伝達組成物の凝縮器での凝縮開始温度が25℃〜80℃、特に30℃〜60℃、より好ましくは35℃〜55℃、例えば約50℃にするのが好ましい。このプロセスは冷凍または空調プロセスにすることができる。
「中温加熱」プロセスでは、本発明組成物または熱伝達組成物の蒸発器入口温度は−20℃〜10℃°、特に−15℃〜5℃、より好ましくは−10℃〜0℃、例えば約−5℃にするのが好ましく、本発明組成物または熱伝達組成物の凝縮器での凝縮開始温度は25℃〜80℃、特に30℃〜60℃、より好ましくは35℃〜55℃、例えば約50℃にするのが好ましい。
上記の全ての実施形態は互いに組み合わせることができる。
本明細書で「y〜x」または「xとyの間」とは両端のxとyとを含む範囲を意味する。例えば「6〜9%」の範囲には6%と9%が含まれる。
以下の本発明の実施例を説明するが、本発明がこの実施例に限定されるものではない。
本明細書で「y〜x」または「xとyの間」とは両端のxとyとを含む範囲を意味する。例えば「6〜9%」の範囲には6%と9%が含まれる。
以下の本発明の実施例を説明するが、本発明がこの実施例に限定されるものではない。
実験の部
実施例1A:
以下の混合物はR32、R1234yfおよびプロパンから調製した。R32の組成は21.4重量%の一定に維持した。プロパンの組成は組成物の総重量に対して2.4重量%〜8.9重量%で変えた。
実施例1A:
以下の混合物はR32、R1234yfおよびプロパンから調製した。R32の組成は21.4重量%の一定に維持した。プロパンの組成は組成物の総重量に対して2.4重量%〜8.9重量%で変えた。
ASHRAE標準34−2013の下で分析分別以下、これらの組成物の最も重要な組成物(WCFF)は沸点が+ 10℃のリークテストのために、充填のシリンダーのためのものです54.4℃(ASHRAE規格34−2013、付録B、段落B2)の温度で液相で90%です。
計算はソフトウェア(REFPROPバージョン9)で行った。
組成物およびリーク後のLFL(WCFF)は以下のとおり。
計算はソフトウェア(REFPROPバージョン9)で行った。
組成物およびリーク後のLFL(WCFF)は以下のとおり。
実施例1B:
実験室で19.9%のR32と、72.1%のR1234yfと、8%のプロパンの組成物(質量%)を調製した。ASHRAE標準34−2013を適用して、この組成の23℃でのLFLを測定した。LFLの測定値はLFL>160g/m3であった。
実験室で19.9%のR32と、72.1%のR1234yfと、8%のプロパンの組成物(質量%)を調製した。ASHRAE標準34−2013を適用して、この組成の23℃でのLFLを測定した。LFLの測定値はLFL>160g/m3であった。
この結果は、本発明組成物はR454CよりもCAP(容積キャパシティー)が有利に大きいことを示している。
それに加えて、本発明組成物は圧縮機出口温度がR455Aで観察される値より低く、圧縮機の機械的応力を低減させ、設備の性能を向上させるのに有利である。圧縮機出口温度が高くなると圧縮機の冷却が必要になり、従って、冷却エネルギーのロスになる。さらに、本発明組成物はCO2が存在していないので(CO2は極めて揮発性かつ油に可溶性である)、R455Aより製造、輸送が容易になる。
Claims (15)
- 組成物の総重量に対して69重量%〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、16重量%22重量%のジフルオロメタン、2重量%〜9重量%のプロパンとを含む組成物。
- プロパンの重量含有量が以下の範囲の中の1つから選択される請求項1に記載の組成物:2%〜9%、2.1%〜9%、3%〜9%、4%〜9%、5%〜9%、6%〜9%、7%〜9%、8%〜9%、3%〜8%、4%〜8%、5%〜8%、6%〜8%、7%〜8%、3%〜7%、4%〜7%、5%〜7%、6%〜7%、好ましくは6%〜9%、有利には6%〜8%。
- 2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの重量含有量が下記の範囲の中のいずれかから選択される請求項1または2のいずれか一項に記載のの組成物:69%〜77.5%、69%〜77%、69%〜76.5%、69%〜76%、69%〜75.5%、69%〜75%、69%〜74.5%、69%〜74%、69%〜73.5%、69%〜73%、69%〜72.5%、69%〜72%、69%〜71.5%、69%〜71%、69%〜70.5%、69%〜70%、69.5%〜78%、69.5%〜77.5%、69.5%〜77%、69.5%〜76.5%、69.5%〜76%、69.5%〜75.5%、69.5%〜75%、69.5%〜74.5%、69.5%〜74%、69.5%〜73.5%、69.5%〜73%、69.5%〜72.5%、69.5%〜72%、69.5%〜71.5%、69.5%〜71%、69.5%〜70.5%、70%〜78%、70%〜77.5%、70%〜77%、70%〜76.5%、70%〜76%、70%〜75.5%、70%〜75%、70%〜74.5%、70%〜74%、70%〜73.5%、70%〜73%、70%〜72.5%、70%〜72%、70%〜71.5%、70%〜71%、70.5%〜78%、70.5%〜77%、70.5%〜77.5%、70.5%〜77%、70.5%〜76.5%、70.5%〜76%、70.5%〜75.5%、70.5%〜75%、70.5%〜74.5%、70.5%〜74%、70.5%〜73.5%、70.5%〜73%、70.5%〜72.5%、70.5%〜72%、70.5%〜71.5%、71%〜78%、71%〜77.5%、71%〜77%、71%〜76.5%、71%〜76%、71%〜75.5%、71%〜75%、71%〜74.5%、71%〜74%、71%〜73.5%または71%〜73%、好ましくは69%〜74%、特に好ましくは69.5%〜72.5%、有利には70%〜72.5%、特に好ましくは70.1%〜72.5%、より好ましくは70.1%〜72.1%。
- 組成物の総重量に対して69重量%〜78重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、16重量%〜22重量%のジフルオロメタンの、6重量%〜9重量%のプロパンとを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物の総重量に対して69重量%〜74重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、19重量%〜22重量%のジフルオロメタンの、6重量%〜9重量%のプロパンとを含み、特に、プロパン含有率が6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%または9%である請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物の総重量に対して70重量%〜72.5重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%〜22.5重量%のジフルオロメタンの、6.5重量%〜9重量%のプロパンとを含み、好ましくは組成物が70.1重量%から72.1重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、プロパンのジフルオロメタンと、7重量%から8.8重量%のプロパン、有利には組成物が72.1重量%〜70.1重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、20.5重量%〜21重量%のジフルオロメタン、7重量%〜8重量%のプロパン、好ましくは、組成物が71重量%〜72重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、20.5重量%〜21.5%重量%のジフルオロメタンと、7.5重量%から8重量%プロパンとを含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
- 以下の組成物の中から選択される請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物:
69.7重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.4重量%のジフルオロメタンと、8.9重量%のプロパン、
70.7重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.4重量%のジフルオロメタンと、7.9重量%のプロパン、
71、7重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.4重量%のジフルオロメタンと、6.9重量%のプロパン、
70重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%のジフルオロメタンと、9重量%のプロパン、
69.5重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.5重量%のジフルオロメタンと、9重量%のプロパン、
7重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%のジフルオロメタンと、9重量%のプロパン、
70.5重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.5重量%のジフルオロメタンと、8重量%のプロパン、
71重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%のジフルオロメタンと、8重量%のプロパン、
72重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%のジフルオロメタンと、8重量%のプロパン、
73重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、19重量%のジフルオロメタンと、8重量%のプロパン、
71.5重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.5重量%のジフルオロメタンと、7重量%のプロパン、
72重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%のジフルオロメタンと、7重量%のプロパン、
73重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%のジフルオロメタンと、7重量%のプロパン、
72.5重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21.5重量%のジフルオロメタンと、6重量%のプロパン、
73重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%のジフルオロメタンと、6重量%のプロパン、
74重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%のジフルオロメタンと、6重量%のプロパン、
75重量%の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、20重量%のジフルオロメタンと、5重量%のプロパン、
71.1重量%(±1.0%)の2,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、21重量%(+0.5%、−1、5%)のジフルオロメタンと、7.9重量%(+0.1%、−0.9%)のプロパン。 - GWPが150以下である請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
- 可燃下限が100g/m3以上、好ましくは150g/m3以上、好ましくは155g/m3以上、有利には160g/m3以上、より、有利には170g/m3以上、特に、有利には180g/m3以上である請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物の熱伝達流体としての使用。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物のR455AおよびR454Cの代替としての使用。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物と、少なくとも1つの添加剤、特にナノ粒子は、安定剤、界面活性剤、トレーサー剤、蛍光剤、着臭剤から選択される添加剤、潤滑剤、好ましくはポリオールエステルおよび可溶化剤から選択される添加剤とを含む熱伝達組成物。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物または請求項12に記載の熱伝達組成物の、蒸気圧縮回路を含む熱伝達システムで物の使用。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物または請求項12に記載の熱伝達組成物を収容した蒸気圧縮回路を含む伝熱設備、特に、ヒートポンプによる加熱式の可動式または静止型の伝熱設備、空調設備、冷蔵設備、冷凍設備および熱エンジン。
- 流体または伝熱組成物を蒸発させ、流体または熱伝達組成物を圧縮し、流体または熱伝達組成物を凝縮し、流体または熱伝達組成物を膨張させる一連の工程を含む、伝熱流体または熱伝達組成物を収容した蒸気圧縮回路を用いて流体または物体を加熱または冷却する方法であって、上記熱伝達流体が請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物であるか、上記伝熱組成物が請求項12に記載の組成物であることを特徴とする方法。
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